JP5469273B2 - 発熱体、及び、これを備える温熱具 - Google Patents

発熱体、及び、これを備える温熱具 Download PDF

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Description

本発明は、発熱体、及び、これを備える温熱具に関する。
被酸化性金属の酸化反応によって発熱する発熱組成物を通気性を有する袋に収容し、空気の存在下で発熱させる技術が知られている(特許文献1〜3)。
特許文献1には、通気性を有する扁平状包材とこの包材内に封入された粉末状の発熱組成物とからなる発熱シートと粘着層とを有する美顔用粘着性発熱シートが記載されている。
特許文献2には、空気の存在によって発熱する発熱組成物を、基材と被覆材とからなる偏平状包材内に収納してなる発熱体において、前記の基材と被覆材のうちその一方或いは双方における発熱組成物との接触面側に通気層を積層し、この通気層の周縁側端面部から当該通気層を介して空気が内部に流入するように構成してなることを特徴とする発熱体が記載されている。
特許文献3には、空気の存在下で発熱する発熱体用の非通気性袋において、発熱体用非通気性袋を形成する非通気性包装材料が、少なくとも、金属化合物を被覆した基材フィルムから構成されることを特徴とする発熱体用非通気性袋が記載されている。
また、特許文献1、2には、pH調整剤としてポリリン酸塩を発熱組成物に含有させることが記載されている。
また、特許文献3には、水素発生抑制剤としてアルカリ金属水酸化物及び弱塩基性のアルカリ金属塩を用いることが記載されている。
特開平11−299818号公報 特開2000−260号公報 特開平11−239584号公報
しかしながら、上記文献には、発熱組成物の防腐防黴に着目した技術は記載されていない。
本発明は、発熱組成物に防腐防黴能を付与でき、かつ、良好な発熱特性を有する発熱体に関するものである。
本発明者らは、製造工程中において被酸化性金属や炭素成分に一旦水を配合してしまうと、その後の工程で発熱組成物に菌や黴が発生しやすく工程管理が非常に煩雑になるという新規な課題に着目し、第三リン酸アルカリ金属塩((M PO:M はアルカリ金属イオン)を用いることで、発熱組成物に防腐防黴能を付与できるとともに、第三リン酸アルカリ金属塩を発熱組成物中に所定範囲含ませることにより、良好な発熱特性を有する発熱体が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、被酸化性金属、炭素成分、及び、水を含有する発熱組成物を有する発熱体であって、
該発熱体中に第三リン酸アルカリ金属塩を含有し、該発熱体中の前記水の含有量が前記被酸化性金属100質量部に対し50質量部以上90質量部以下であり、且つ、前記第三リン酸アルカリ金属塩の含有量が前記被酸化性金属100質量部に対しリン酸基(PO 3−)として0.5質量部以上1.1質量部以下である、発熱体、及びこれを有する温熱具を提供するものである。
本発明によれば、発熱組成物に防腐防黴能を付与でき、かつ、良好な発熱特性を有する発熱体が提供される。
実施の形態に係る発熱体の一例を模式的に示した断面図である。 実施の形態に係る発熱体の他の例を模式的に示した断面図である。 実施の形態に係る発熱体の製造方法の一例を説明する図である。 実施の形態に係る温熱具の一例を模式的に示した断面図である。 実施の形態に係る温熱具の他の例を模式的に示した断面図である。 実施の形態に係る温熱具の具体例を模式的に示した平面図である。 実施の形態に係る温熱具の具体例を模式的に示した分解斜視図である。 実施の形態に係る温熱具の具体例を模式的に示した断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1は、本実施の形態に係る発熱体1の断面図を示す。発熱体1は、被酸化性金属、炭素成分、及び、水を含有する発熱組成物を有する。本実施の形態に係る発熱体1は、発熱層101と基材層102とが積層されてなるものである。
発熱体1は、被酸化性金属の酸化反応によって発熱して十分な温熱効果を付与するものであり、JIS規格S4100(1996年版)に準拠した測定において、発熱温度40℃以上70℃以下の性能を有することができる。
被酸化性金属は、酸化反応熱を発する金属であり、例えば、鉄、アルミニウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム、及びカルシウムから選ばれる1種又は2種以上の粉末や繊維が挙げられる。中でも、取り扱い性、安全性、製造コスト、保存性及び安定性の点から鉄粉が好ましい。鉄粉としては、例えば、還元鉄粉、及びアトマイズ鉄粉から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
被酸化性金属が粉末である場合、酸化反応が効率的に行われるという観点から、その平均粒径が10μm以上であることが好ましく、20μm以上であることがより好ましい。そして、200μm以下であることが好ましく、150μm以下であることがより好ましい。また、平均粒径が20〜150μmであることが好ましい。
なお、被酸化性金属の粒径は、粉体の形態における最大長さをいい、篩による分級、動的光散乱法、レーザー回折法等により測定される。
発熱体1中の被酸化性金属の含有量は、坪量で表して、100g/m以上であることが好ましく、200g/m以上であることが好ましい。そして、3000g/m以下であることが好ましく、1500g/m以下であることがより好ましい。また、100〜3000g/mであることが好ましく、200〜1500g/mであることがより好ましい。これにより、発熱体1の発熱温度を所望の温度に上昇させることができる。ここで、発熱体1中の鉄粉の含有量は、JIS規格P8128(1995年版)に準じる灰分試験や、熱重量測定器で求めることができる。他に外部磁場を印加すると磁化が生じる性質を利用して振動試料型磁化測定試験等により定量することができる。
炭素成分としては、保水能、酸素供給能、及び、触媒能を有するものであり、例えば、活性炭、アセチレンブラック、及び黒鉛から選ばれる1種又は2種以上を用いることができるが、湿潤時酸素を吸着しやすいことや、発熱層101の水分を一定に保てる観点から、活性炭が好ましく用いられる。より好ましくは、椰子殻炭、木粉炭、及びピート炭から選ばれる1種又は2種以上の微細な粉末状物又は小粒状物が用いられる。中でも、発熱体1の発熱効率を高める観点や、発熱層101及び基材層102に含まれる水の含有量を所定範囲に維持できる観点から木粉炭が好ましい。
炭素成分は、被酸化性金属と均一に混合される観点のみならず、基材層102に含まれる水の含有量を所定範囲に維持する観点から、平均粒径が好ましくは10μm以上、より好ましくは12μm以上、また、好ましくは200μm以下、より好ましくは100μm以下のものを用いることができる。また、好ましくは10〜200μm、より好ましくは12〜100μmのものを用いることができる。
なお、炭素成分の平均粒径は、粉体の形態における最大長さをいい、動的光散乱法、レーザー回折法等により測定される。
炭素成分は粉体状の形態のものを用いることが好ましいが、粉体状以外の形態のものを用いることもでき、例えば、繊維状の形態のものを用いることもできる。
炭素成分の含有量は、発熱体1の発熱効率を高める観点のみならず、発熱層101中に含有する水分量を制御する観点から、被酸化性金属100質量部に対して6質量部以上が好ましく、より好ましくは8質量部以上であり、そして、15質量部以下が好ましく、より好ましくは13質量部以下である。また、6〜15質量部が好ましく、より好ましくは8〜13質量部である。こうすることで、発熱層101中に、酸化反応を持続させるために必要な水分を蓄積できる。また、発熱体1の通気性が十分に確保されるため、酸素供給が十分に得られて発熱効率が高くなる。また、得られる発熱量に対する発熱体1の熱容量を小さく抑えることができるため、発熱温度上昇が大きくなり、所望の温度上昇が得られる。
発熱体1全体の水の含有量は、被酸化性金属100質量部に対して50質量部以上90質量部以下である。好ましくは60質量部以上であり、より好ましくは65質量部以上である。そして、85質量部以下が好ましく、より好ましくは80質量部以下である。また、60〜85質量部が好ましく、より好ましく65〜80質量部である。これにより、被酸化性金属等と組み合わせて使用されることで発熱源として機能する。また、発熱に伴う温度上昇により水蒸気になる。また、発熱層101と基材層102とが積層状態のものである場合、製造時においては積層性を高めることができる。なお、水は、少なくとも発熱層101に含有されていればよいが、基材層102も水を含有していてもよい。
発熱体1は、第三リン酸アルカリ金属塩を含有する。これにより、防菌防黴能を付与することができる。第三リン酸アルカリ金属塩は、化学式「(M PO(M はアルカリ金属イオン)」で表されるモノリン酸である。第三リン酸アルカリ金属塩に含まれるアルカリ金属イオン(M )は、ナトリウムイオン(Na)、カリウムイオン(K)、及びセシウムイオン(Cs)から選択される一種又は二種以上であると好ましく、ナトリウムイオン又はカリウムイオンであることが更に好ましい。
第三リン酸アルカリ金属塩の含有量は、発熱組成物に対し防腐及び防黴能を付与する観点から被酸化性金属100質量部に対しリン酸基(PO 3−)として0.5質量部以上であるが、0.6質量部以上がより好ましく、0.7質量部以上が更に好ましい。そして、温度の立ち上がりが速く、良好な発熱温度を得る観点から被酸化性金属100質量部に対し1.1質量部以下であるが、1質量部以下がより好ましく、0.9質量部以下が更に好ましい。また、被酸化性金属100質量部に対し0.5〜1.1質量部であるが、0.6〜1質量部がより好ましく、0.7〜0.9質量部が更に好ましい。こうすることで、発熱体1を空気に接触させた時に、立ち上がりよく良好に発熱させることができる。
なお、第三リン酸アルカリ金属塩の含有量は、発熱体1の製造時に使用した第三リン酸アルカリ金属塩の量から算出してもよいし、発熱体1を乾燥後、ペレット状にするか、焼結ビロード化した後、蛍光X線分析によりアルカリ金属イオンを測定することにより確認することもできる。
発熱体1は、さらに、反応促進剤として電解質を含むことができる。電解質は、被酸化性金属の酸化反応を持続させる目的で用いられる。また、電解質を用いることにより、酸化反応に伴い被酸化性金属に形成される酸化被膜を破壊して、酸化反応を促進することができる。電解質には、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属の硫酸塩、塩化物、第1塩化鉄、及び第2塩化鉄等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。中でも、導電性、化学的安定性、生産コストに優れる点から、アルカリ金属の塩化物、アルカリ土類金属の塩化物の各種塩化物から選ばれる1種又は2種以上を用いることが好ましい。
アルカリ金属の塩化物(M Cl)としては、電解質に含まれるアルカリ金属イオン(M )は、ナトリウムイオン(Na)、カリウムイオン(K)、ルビジウムイオン(Rb)及びセシウムイオン(Cs)から選択される一種又は二種以上であることが好ましく、ナトリウムイオン又はカリウムイオンであることがより好ましい。発熱体1を均一に発熱させるという観点から、電解質としては、第三リン酸アルカリ金属塩に含まれるアルカリ金属イオン(M )とは異なるアルカリ金属イオン(M )を含むものを選択することが好ましい。中でも、アルカリ金属の塩化物としては、塩化ナトリウム、塩化カリウムが好ましい。
また、アルカリ土類金属の塩化物としては、塩化カルシウム、塩化マグネシウムを用いることが好ましい。
発熱体1中のカリウムイオン(K)の含有量(WK+)とナトリウムイオン(Na)の含有量(WNa+)との合計(W+WNa)に対する、発熱体1に含有するカリウムイオン(K)の含有量(WK+)の質量比率(WK+/(WK++WNa+))は、発熱体1を均一に発熱させることができるという観点から0.1以上が好ましく、0.11以上がより好ましく、0.12以上が更に好ましく、0.15以上が殊更に好ましい。そして、コストの観点から0.6以下であることが好ましく、0.5以下がより好ましく、0.4以下が更に好ましい。また、0.11〜0.5が好ましく、0.12〜0.5がより好ましく、0.15〜0.4が更に好ましく、0.2〜0.35が殊更に好ましい。
一方、発熱体1を不均一に発熱させることで、発熱体1の発熱温度に揺らぎを生じさせ、温度に対して身体が馴化しづらく、長時間にわたり温感を使用者に実感させることができる、という観点から、発熱体1中のカリウムイオン(K)の含有量(WK+)とナトリウムイオン(Na)の含有量(WNa+)との合計(W+WNa)に対する、発熱体1に含有するカリウムイオン(K)の含有量(WK+)の質量比率(WK+/(WK++WNa+))は、0.11未満が好ましく、0.1未満であることがより好ましく、0.09以下が更に好ましく、0.07以下が殊更に好ましい。そして、塩の溶解性の観点から0.001以上が好ましく、0.005以上がより好ましく、0.01以上が更に好ましい。また、0.005以上0.11未満が好ましく、0.001以上0.1未満がより好ましく、0.005〜0.09が更に好ましく、0.01〜0.07が殊更に好ましい。
従来、発熱具へ流入する空気の量の変化を利用して発熱温度にゆらぎを生じさせ温度に対する身体の馴化を抑制する技術(特開2006−204733号公報)が知られていたものの、この場合は、使用者の動作が必須であった。しかしながら、上述のように発熱体1を不均一に発熱させることで発熱体1の発熱温度に揺らぎを生じさせる場合は、使用者の動作が必須でないため、より広い使用場面において、温度に対する身体の馴化抑制が可能となるため好ましい。
発熱体1は、さらに、増粘剤を含有させることができる。この場合、増粘剤としては主として、水分を吸収して稠度を増大させるか、チキソトロピー性を付与する物質を用いることができ、アルギン酸ソーダ等のアルギン酸塩、アラビアゴム、トラガカントゴム、ローカストビーンガム、グアーガム、アラビアガム、カラギーナン、寒天、キサンタンガムなどの多糖類系増粘剤;デキストリン、α化澱粉、加工用澱粉などの澱粉系増粘剤;カルボキシメチルセルロース、酢酸エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース誘導体系増粘剤;ステアリン酸塩などの金属石鹸系増粘剤;及び、ベントナイトなどの鉱物系増粘剤から選ばれる1種又は2種以上の混合物を用いることができる。中でも、多糖類系増粘剤が好ましく、分子量が好ましくは100万以上、より好ましくは200万以上であり、好ましくは5000万以下、より好ましくは4000万以下、また、好ましくは100万〜5000万、より好ましくは200万〜4000万の多糖類系増粘剤が好ましい。中でも、良好な製造性能や耐塩性を有する観点から、キサンタンガムがより好ましい。
発熱体1中の増粘剤の含有量は、被酸化性金属100質量部に対して、0.05質量部以上であることが好ましく、0.1質量部以上であることがより好ましく、そして、5質量部以下であることが好ましく、4質量部以下であることがより好ましい。また、被酸化性金属や吸水剤等の固形分を安定に分散させ、かつ、チキソトロピー性を付与し、基材層102を形成する基材シートに対して塗工性能をさらに向上させるという観点から、0.05〜5質量部であることが好ましく、0.1〜4質量部であることが更に好ましい。
発熱体1には、必要に応じて、更に界面活性剤、薬剤、凝集剤、着色剤、紙力増強剤、pHコントロール剤、嵩高剤等を含むこともできる。また、発熱体1には、形態によっては、繊維材料、吸水性ポリマー、及び吸水性の粉体から選ばれる1種又は2種以上の吸水剤を含んでいてもよい。
発熱体1は、粉体状又はシート状の発熱組成物からなっていてもよい。発熱シート及び発熱粉体のうち、着用者がどのような姿勢であっても熱を均一に適用し得る点から、発熱シートを用いることが好ましい。発熱シートは、発熱粉体と比較して、発熱の温度分布を均一化することが容易であり、また、被酸化性金属の担持能力が優れている。発熱シートとしては、湿式抄造してなるもの、発熱粉体を紙等の繊維シートで挟持してなるもの、又は発熱粉体を水等に分散させたものを紙等の基材シートに塗布してなるものが挙げられる。
発熱体1が発熱シートの場合、図示するように、基材層102と、発熱層101とが積層状態のものとすることができ、好ましくは、基材層102に発熱層101を積層してなるものである。発熱層101は少なくとも被酸化性金属及び炭素成分を有することが好ましい。
基材層102は、発熱層101を積層することができればよく、通気性の有無を問わないが、通気性を有するものが好ましい。水を吸収した状態での基材層102の通気度は、500秒/100ml以下が好ましく、300秒/100ml以下がより好ましく、また、0秒/100ml以上がより好ましい。また、1〜300秒/100mlがより好ましい。このような通気度とすることで、被酸化性金属の酸化反応が良好とし得る。
ここで、本明細書において、通気度は、JIS規格P8117(2009年版)によって測定される値であり、一定の圧力のもとで100mlの空気が6.45cm2の面積を通過する時間で定義される。通気度は、王研式通気度計もしくはそれに準じた測定機で測定することができる。
基材層102は、吸水性を有する材料から形成されることが好ましく、吸水シートから形成されるとより好ましい。具体的には、基材層102は、繊維材料を含むシート、例えば、一層の繊維シートから形成されていてもよいし、二層以上が積層された繊維シートから形成されていてもよい。繊維シートとしては、具体的には、繊維材料から製造される紙、不織布、又は紙と不織布の積層したものなどが挙げられる。繊維材料を含むシートとしては、具体的には、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレンシート、及びポリプロピレンシートから選択される1種又は2種以上の吸水性のない素材に繊維材料を積層またはラミネートした紙や不織布などのシート材でも良く、パルプ繊維やレーヨン繊維などの繊維材料に、更に別の繊維材料を積層または混合した抄紙や不織布などのシート材でも良い。
基材層102は、さらに吸水性ポリマーを含んでいても良い。基材層102に吸水性ポリマーを含む場合、基材層102は、(i)繊維材料及び吸水性ポリマーが均一に混合された状態で1枚シートとしたもの、(ii)繊維材料を含む同一の又は異なるシート間に、吸水性ポリマーが配置されたもの(iii)吸水性ポリマーを散布してシート状としたものを例示することができる。中でも、発熱層101の含水量のコントロールを容易に行うことができるため、好ましいものは、(ii)の形態のものである。なお、(ii)の形態の基材層102は、例えば、繊維材料を含むシート上に吸水性ポリマーを均一に散布し、その上から200g/mの量の水を噴霧した後、更にその上に繊維材料を含む同一の又は異なるシートを積層し、100±0.5℃、5kg/cmの圧力にてプレス乾燥して含水率が5質量%以下になるまで乾燥して製造することが可能である。
基材層102において、吸水性ポリマーとしては、自重の20倍以上の液体を吸収・保持できる架橋構造を持つ親水性のポリマーを用いることが好ましい。吸水性ポリマーの形状としては、球状、塊状、ブドウ房状、繊維状から選択される1種又は2種以上が挙げられる。吸水性ポリマーの粒径は、1μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましく、1000μm以下であることが好ましく、500μm以下であることがより好ましい。また、1〜1000μmであることが好ましく、10〜500μmであることが更に好ましい。
なお、吸水性ポリマー粒子の粒径は動的光散乱法、レーザー回折法等により測定される。
吸水性ポリマーの具体例としては、例えば、デンプン、架橋カルボキシルメチル化セルロース、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合体又は共重合体等、ポリアクリル酸及びその塩並びにポリアクリル酸塩グラフト重合体から選択される1種又は2種以上が挙げられる。中でも、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合体又は共重合体等、ポリアクリル酸及びその塩並びにポリアクリル酸塩グラフト重合体を用いることが好ましい。
基材層102に占める吸水性ポリマーの割合は、乾燥状態で10質量%以上であることが好ましく、より好ましくは20質量%以上であり、70質量%以下であることが好ましく、より好ましくは、65質量%以下にすることができる。また、10〜70質量%であることが好ましく、20〜65質量%であることが更に好ましい。こうすることで、基材層102への速やかな水分移動を促しつつ、使用前の異常発熱を防ぐことができる。
基材層102は、乾燥状態でその坪量が20g/m以上であることが好ましく、35g/m以上であることがより好ましく、更に好ましくは50g/m以上である。また、200g/m以下が好ましく、150g/m以下がより好ましく、更に好ましくは140g/m以下である。また、20〜200g/mであることが好ましく、35〜150g/mであることがより好ましく、50〜140g/mであることが更に好ましい。
基材層102に含まれる吸水性ポリマーの坪量は、乾燥状態で5g/m以上であることが好ましく、更に10g/m以上であることが好ましく、30g/m以上であることがより好ましい。そして、150g/m以下であることが好ましく、100g/m以下であることがより好ましく、90g/m以下であることが更に好ましい。また、5〜150g/mであることが好ましく、10〜100g/mであることがより好ましく、30〜90g/mであることが更に好ましい。
基材層102は、図1に示すように発熱層101が基材層102の片面に形成されたものであっても良く、発熱層101が基材層102の両面に形成されたものであっても良い。また、図2で示すように、第1基材層102aと第2基材層102bとから形成されていてもよい。この場合、発熱体1Aは、第1基材層102aと第2基材層102bとの間に発熱層101が挟まれた構造、所謂サンドイッチ構造をとることができる。第1基材層102aと第2基材層102bとは、同一の材料からなるものであってもよいし、異なる材料からなるものであってもよい。例えば、第1基材層102aを二層以上の繊維シートを積層したものや、繊維材料及び吸水性ポリマーを含むものとし、第2基材層102bを一層の繊維シートから形成すると、被酸化性金属の酸化反応を良好にできるため好ましい。この場合、第2基材層102bは、発熱層101の少なくとも一部を覆うものであればよいが、発熱層101の全面を覆うことが好ましい。
つづいて、発熱体1の製造方法について説明する。ここでは、発熱体1として、発熱シートのうち特に繊維シートと呼ばれる、繊維を含有したものと、塗布シートと呼ばれる発熱組成物を紙等に塗布してなるものの製造例について説明する。発熱体1が繊維シートである場合、例えば特開2003−102761号公報に記載の湿式抄造法や、ダイコーターを用いたエクストルージョン法を用いて製造することができる。発熱体1が塗布シートである場合、例えば、被酸化性金属、炭素成分、及び水を含むスラリー状の発熱組成物を基材に塗布して作製することができる。発熱組成物は、前述した成分を全て一度に混合することで調製されても良いが、予め、増粘剤を水に溶解したものに電解質を溶解して水溶液を準備し、次に被酸化性金属と炭素成分とをプレ混合したものを水溶液と混合しても良い。本発明の構成であれば、これら繊維シートや塗布シートの製造工程中において防菌防黴効果を得ることができ、工程管理が非常に容易となる。
図3は、塗布シートの製造方法を、より具体的に説明する図である。まず、塗工槽31に、被酸化性金属、炭素成分、第三リン酸アルカリ金属塩及び水を含むスラリー状発熱組成物32を用意する。このスラリー状発熱組成物32は、第三リン酸アルカリ金属塩によりpH11以上になるよう調製されている。これにより、スラリー状発熱組成物32は防菌防黴能を有する。
スラリー状発熱組成物32は攪拌器33により攪拌して、被酸化性金属、及び、炭素成分等、水に不溶な成分をより均一に分散させてもよい。なお、塗工槽31に前述した成分を全て一度に混合してスラリー状発熱組成物32を調製してもよいし、予め、増粘剤及び第三リン酸アルカリ金属塩を水に溶解してpH11以上に調製した水溶液と、炭素成分を水に分散し、さらに、第三リン酸アルカリ金属塩を溶解してpH11以上に調製した水分散液とを用意し、これら水溶液と被酸化性金属とをプレ混合した後、塗工槽31に投入してもよい。これにより、防菌防黴効果を得ることができる。
ついで、ポンプ34によりスラリー状発熱組成物32をダイヘッド35までくみ上げる。くみ上げたスラリー状発熱組成物32は、ダイヘッド35を用いて、加圧して押し出しながら吸水シート等の基材36に塗工する。このとき、スラリー状発熱組成物32の塗工坪量は、160g/m以上が好ましく、320g/m以上とすることがより好ましく、そして、4,800g/m以下が好ましく、2,200g/m以下がより好ましい。また、160〜4,800g/mが好ましく、320〜2,200g/mがより好ましい。
電解質は、塗工槽31に添加してスラリー状発熱組成物32に含有させてもよいし、スラリー状発熱組成物32を塗工した後に別途水等に溶解させた電解質を浸透、噴霧又は滴下等により添加しても良いし、電解質の粉末を散布しても良い。すなわち、反応促進剤となる電解質は、発熱組成物中の他の成分と同時に混合しても良いが、発熱組成物のスラリーを塗工した後に別途水等に溶解させた電解質を浸透、噴霧又は滴下等により添加しても良いし、電解質の粉末を散布しても良い。
第三リン酸アルカリ金属塩に含まれるアルカリ金属イオン(M )がカリウムイオンであるとき、電解質に含まれるアルカリ金属イオン(M )がナトリウムイオンであることが好ましく、第三リン酸アルカリ金属塩に含まれるアルカリ金属イオン(M )がナトリウムイオンであるとき、電解質に含まれるアルカリ金属イオン(M )がカリウムイオンであることが好ましい。中でも、第三リン酸アルカリ金属塩に含まれるアルカリ金属イオン(M )をカリウムイオンとし、電解質に含まれるアルカリ金属イオン(M )をナトリウムイオンとすることがより好ましい。換言すれば、リン酸三カリウムと、電解質として塩化ナトリウムとを組み合わせて用いるとより好ましい。
例えば、第三リン酸アルカリ金属塩を含有した発熱層を基材層に積層した後に電解質を添加する場合、第三リン酸アルカリ金属塩に含まれるアルカリ金属イオン(M )と電解質に含まれるアルカリ金属イオン(M )とは異なるものとすることが発熱体1を均一に発熱させるという観点から好ましい。具体的は、リン酸三カリウムを含有した発熱層を基材層に積層した後にナトリウムイオンを有する電解質を添加する、或いは、リン酸三ナトリウムを含有した発熱層を基材層に積層した後にカリウムイオンを有する電解質を添加することがより好ましい。中でも、リン酸三カリウムを含有した発熱層を基材層に積層した後に塩化ナトリウムを添加することが好ましい。
基材の少なくとも一方の面に、上述の発熱組成物のスラリーが塗布されると、基材に発熱組成物中の水の少なくとも一部が吸収され、基材層102上に発熱層101が形成される。すなわち、発熱層101は、基材層102に吸収されなかった残余の成分から構成される。発熱層101は、基材層102上に存在していてもよいし、発熱層101の下部が基材層102に少なくとも一部埋没していてもよい。また、発熱層101は、基材層102の一方の面に設けられてもよいし、両面に設けられていてもよい。図1には、基材層102の片面に発熱層101が設けられている例を示す。
なお、図3では、ダイコーティングによる塗工を例示したが、塗工方法は、これに限定されず、例えば、ロール塗布、スクリーン印刷、ロールグラビア、ナイフコーディング、カーテンコーター等などを用いることもできる。
スラリー状発熱組成物32の塗工後に、発熱体1の発熱層101が形成されていない面から吸引を行ってもよい。こうすることで、基材層102と発熱層101との一体性を増加させることができより好ましい。このとき、吸引する場合の吸引力は、100Pa以上であることが好ましく、500Pa以上とすることが好ましく、そして、10,000Pa以下であることが好ましく、5,000Pa以下がより好ましい。また、100〜10,000Paであることが好ましく、500〜5,000Paが更に好ましい。
吸引力は、サクションコンベア内のボックスにマノスターケージを取り付けて測定することができる。
以上の操作により、発熱層101と基材層102とを備える連続長尺物が得られるので、これを任意の大きさに裁断することで、発熱体1が形成される。
なお、上述の方法においては、製造過程での被酸化性金属の酸化を抑制するために、必要に応じて非酸化性雰囲気に保つ手段を用いても良い。
図4は、図2で示す発熱体1Aを備えた温熱具の一例を示す模式的な断面図である。図示するように、この温熱具10は、第1の基材層102aと第2の基材層102bとの間に発熱層101が挟まれたサンドイッチ構造を有する発熱体1Aと、少なくとも一部に通気性を有し、発熱体1Aを収容する袋体2とを備える。温熱具10は、水蒸気の発生を伴う蒸気発熱具であってもよいし、水蒸気の発生を実質的に伴わずに発熱する、いわゆる使い捨てカイロであってもよい。
より具体的には、この温熱具10は、発熱層101と、基材層102とを有する発熱体1Aを、少なくとも一部に通気性を有する袋体2に入れて袋体2の周囲が接合され密封された構造をとる。温熱具10では、発熱層101が第1の基材層102aと第2の基材層102bとの間に挟まれているため、袋体2に発熱層101が付着するのを防止することができる。
袋体2は、好ましくは、第1の袋体シート201と第2の袋体シート202とから構成される。
第1の袋体シート201と第2の袋体シート202とは、発熱体1Aの周縁から外方に延出する延出域をそれぞれ有し、各延出域において接合されていることが好ましい。この接合は周縁において連続した気密の接合であることが好ましい。第1の袋体シート201と第2の袋体シート202との接合によって形成された袋体2は、その内部に発熱体1Aを収容するための空間を有している。この空間内に発熱体1Aが収容されている。発熱体1Aは、袋体2に対して固定された状態であってもよいし、固定されていない状態であってもよい。
第1の袋体シート201は、その一部又は全部が通気性を有している。第1の袋体シート201の通気度(JIS規格P8117(2009年版))は、1,000秒/100ml以上が好ましく、2,000秒/100ml以上がより好ましい。そして、50,000秒/100ml以下が好ましく、35,000秒/100ml以下がより好ましく、20,000秒/100ml以下が更に好ましい。また、1,000〜50,000秒/100mlが好ましく、2,000〜35,000秒/100mlがより好ましい。このような通気度を有する第1の袋体シート201としては、例えば透湿性は有するが透水性を有さない合成樹脂製の多孔性シートを用いることが好適である。具体的には、ポリエチレンに炭酸カルシウム等を含有させ延伸したフィルムを用いることができる。かかる多孔性シートを用いる場合には、多孔性シートの外面にニードルパンチ不織布、エアスルー不織布、及び、スパンボンド不織布から選択される1種又は2種以上の不織布を始めとする各種の繊維シートをラミネートして、第1の袋体シート201の風合いを高めてもよい。第1の袋体シート201は、その一部又は全部が通気性を有する通気性シートであってもよいし、通気性を有しない非通気性シートであってもよいが、第2の袋体シート202よりも通気性の高いシート(即ち通気度の低いシート)であることが好ましい。
第2の袋体シート202は、その一部又は全部が通気性を有する通気性シートであってもよいし、通気性を有しない非通気性シートであってもよいが、第1の袋体シート201よりも通気性の低いシート(即ち通気度の高いシート)であることが好ましい。
第2の袋体シート202を非通気性シートとする場合、一層又は多層の合成樹脂製のフィルムや、該一層又は多層の合成樹脂製のフィルムの外面にニードルパンチ不織布、エアスルー不織布、及びスパンボンド不織布から選択される1種又は2種以上の不織布を始めとする各種の繊維シートをラミネートして、第1の袋体シート201の風合いを高めてもよい。具体的には、ポリエチレンフィルムとポリエチレンテレフタレートフィルムからなる2層フィルム、ポリエチレンフィルムと不織布とからなるラミネートフィルム、ポリエチレンフィルムとパルプシートからなるラミネートフィルムなどが用いられるが、ポリエチレンフィルムとパルプシートからなるラミネートフィルムが殊更に好ましい。
第2の袋体シート202が通気性シートである場合には、第1の袋体シート201と同一のものを用いてもよいし、異なるものを用いてもよい。異なるものを用いる場合、第2の袋体シート202の通気性は、第1の袋体シート201の通気性よりも低いことを条件として、第2の袋体シート202の通気度は65,000秒/100ml以上、150,000秒/100ml以下が好ましい。また、第1の袋体シート201の通気度を2,000秒/100ml以上35,000秒/100ml以下とし、第2の袋体シート202の通気度を65,000秒/100ml以上150,000秒/100ml以下とすると、より好ましい。このような通気度とすることで、被酸化性金属の酸化反応が良好となる上、第1の袋体シート201側から多量の水蒸気を発生することを可能とし得る。
第1基材層102aを二層以上の繊維シートを積層したものや、繊維材料及び吸水性ポリマーを含むものとし、第2基材層102bを一層の繊維シートから形成したとき、第1の基材層102aが第1の袋体シート201側、第2の基材層102bが第2の袋体シート202側となるよう封入して、周縁部を密閉シールすることが好ましい。こうすることで、被酸化性金属の酸化反応が良好となる上、第1の袋体シート201側から多量の水蒸気を発生することができる。
なお、基材層102が発熱層101の片面のみに形成されている場合、例えば、第1の基材層102aのみ備え第2の基材層102bを備えていない場合、発熱層101が第2の袋体シート202に直接接触してしまう可能性があるため、第2の袋体シート202の通気性が発熱層101の付着により変化してしまう可能性を回避するため、第2の袋体シート202を非通気性シートとすることが好ましい。
袋体2に収容されている発熱体1Aは、1枚でもよく、複数枚を積層させた多層状態で収容してもよい。
袋体2は、前述のとおり、その風合いを高めるため各種の繊維シートをラミネートしても良いが、図5で示すようにさらに通気性を有する外装体3に収容されることで、その風合いや使用性を高めてもよい。外装体3は、好ましくは、第1の外装シート301aと第2の外装シート301bとから構成され、第1の外装シート301aにより袋体2の一方の面を覆い、第2の外装シート301bにより袋体2の他方の面を覆って、袋体2の周縁から外方に延出する延出域において、第1の外装シート301aと第2の外装シート301bとが接合され、好ましくは密閉接合されることによって形成されていることが好ましい。これにより、外装体3の内部には、袋体2を収容するための空間が形成され、この空間内に袋体2で包囲された発熱体1Aを収容することができる。袋体2は、外装体3に対して固定された状態であってもよいし、非固定状態であってもよい。
第1の外装シート301a及び第2の外装シート301bの通気性は、第1の袋体シート201の通気性よりも高いことを条件として、3000秒/100ml以下が好ましく、0秒/100ml以上100秒/100ml以下がより好ましい。このような通気度とすることで、被酸化性金属の酸化反応が良好となる上、多量の水蒸気を発生することを可能とし得る。
外装体3を構成する第1、第2の外装シート301a、301bは、通気性を有していれば、例えば、不織布を始めとする各種の繊維シート等、種類は特に限定されないが、例えば、ニードルパンチ不織布、エアスルー不織布、スパンボンド不織布から選択される1種又は2種以上を用いることができる。
温熱具50は、袋体2が通気性を有し、外装体3も通気性を有することにより、被酸化性金属の酸化反応とともに水蒸気の発生が可能な蒸気温熱具とすることができる。
温熱具50は、外装体3の外面、例えば、外装体3を構成する第1の外装シート301a又は第2の外装シート301bの表面に、粘着剤が塗工されて形成された粘着層(図示せず)を有していてもよい。粘着層は、温熱具50を人体の肌や衣類等に取り付けるために用いられる。粘着層を構成する粘着剤としては、ホットメルト粘着剤を始めとする当該技術分野において、これまで用いられてきたものと同じ物を用いることができる。
温熱具50は、使用直前まで酸素バリア性を有する包装袋(図示せず)内に密封収容されることが好ましい。
温熱具50は、人体に直接適用されるか、又は衣類に装着されて、人体の加温に好適に用いられる。人体における適用部位としては、例えば、肩、首、目、目の周囲、腰、肘、膝、大腿、下腿、腹、下腹部、手、足裏などが挙げられる。また、人体のほかに、各種の物品に適用されてその加温や保温等にも好適に用いられる。また、温熱具50が水蒸気を発生するタイプの温熱具である場合は、加温とともに水蒸気を適用することも可能である。
本発明に用いる発熱体は、立ち上がりよく発熱させることができるという観点から、目に適用することが好ましい。このとき加温とともに水蒸気を適用することがより好ましい。図6〜8には、アイマスクタイプの蒸気温熱具の一例を示す。蒸気温熱具60は、ヒトの目及びその周囲に当接させて、所定温度に加熱された水蒸気(以下、「蒸気温熱」とも言う。)を目及びその周囲に付与するために用いられることができる。
蒸気温熱具60は、本体部601と、耳が挿入される孔604が形成された耳掛け部602とを有している。本体部601は、長手方向Xとこれに直交する幅方向Yを有する横長の形状をしている。本体部601は略長円形をしている。耳掛け部602は一対で用いられ、各耳掛け部602は本体部601の長手方向(X方向)の各端部にそれぞれ取り付けられている。蒸気温熱具60は、各耳掛け部602を着用者の耳に掛けて、本体部601を着用者の両目を覆うように装着される。この着用状態下、蒸気温熱具60から発生した蒸気温熱が着用者の目に施され、目の疲れや充血、眼精疲労が緩和され、またリラックス感が得られる。更に入眠感も誘発される。
図7には、蒸気温熱具60の分解斜視図が示されている。同図においては、耳掛け部602は本体部601上に配置されている。また、図8には、蒸気温熱具60のX方向に沿う断面図が示されている。蒸気温熱具60の本体部601は、図2で示す発熱体1Aと、この発熱体1Aを収容する袋体620と、袋体620をさらに収容する外装体630を有する。
袋体620は、着用者の肌に近い側に位置する第1の袋体シート621と、着用者の肌から遠い側に位置する第2の袋体シート622とから構成される。第1の袋体シート621は、図4における第1の袋体シート201と同様な構成とし、第2の袋体シート622は、図4における第2の袋体シート202と同様な構成にすることができるが、第1の袋体シート621は、その一部又は全部が通気性を有する通気性シートであり、第2の袋体シート622よりも通気性の高いシート(即ち通気度の低いシート)であることが好ましい。より好ましくは、第1の袋体シート621の通気度は2,000秒/100ml以上4,500秒/100ml以下にすることができる。また、第2の袋体シート622は、通気度が65,000秒/100ml以上100,000秒/100ml以下の通気性シートを用いることができる。
外装体630は、着用者の肌に近い側に位置する第1の外装シート630aと、着用者の肌から遠い側に位置する第2の外装シート630bとを有している。
第1、第2の外装シート630a、630bは、夫々、第1、第2の外装シート301a、301bと同様な材料を用いることができるが、第1の外装シート630a、及び、第2の外装シート630bは、坪量が20g/m2以上が好ましく、そして、200g/m2以下が好ましく、120g/m2以下がより好ましく、また、坪量が20〜200g/m2が好ましい。第1の外装シート630aは、内部が透けて見えてしまうことを防止する観点や保温、柔軟性、厚みの観点から特に坪量が20〜120g/m2であることがより好ましい。また、第2の外装シート630bは、内部が透けて見えてしまうことを防止する観点や保温、柔軟性、厚みの観点から特に坪量が20〜120g/m2であることが好ましい。蒸気を放出するとともに発熱体1Aに酸素を供給するという観点から、第1の外装シート630a、第2の外装シート630bの通気度は、いずれも、6,000秒/100ml以下であることが好ましく、1,000秒/100ml以下であることがより好ましい。基材層102から蒸発した水蒸気は、第1の袋体シート621、第1の外装シート630aを通過して、肌に到達する。
第1の外装シート630a及び第2の外装シート630bは同形であり、略長円形をしている。そして、第1の外装シート630a及び第2の外装シート630bの外形が本体部601の外形をなしている。第1の外装シート630a及び第2の外装シート630bはそれらを重ね合わせ、それらの周縁部を接合し、かつX方向の中央部をY方向に沿って接合することで、内部に2つの空間を有する外装体630となされる。そして、各空間内に、袋体620に収容された発熱体1Aがそれぞれ収容される。第1の外装シート630a及び第2の外装シート630bを接合するためには、例えばホットメルト接着剤を用いることができる。袋体620は接着剤やヒートシール等(図示略)により、外装体630に固定しておいてもよい。
外装体630には、そのX方向に延びる2つの長辺の中央部の位置において、該長辺からY方向に沿って内方に切れ込んだ略V字形のノッチ部613a、613bが形成されている。ノッチ部613a、613bは、切れ込みの程度が異なっている。ノッチ部613aは、蒸気温熱具60を装着したときに、着用者の眉間又はその近傍に位置する。ノッチ部613bは、蒸気温熱具60を装着したときに、着用者の鼻梁に位置する。したがって、ノッチ部613aよりもノッチ部613bの方が切れ込みの程度が大きくなっている。なお、図6に示すノッチ部613a、613bは、それらの少なくとも一方がスリットであってもよい。
蒸気温熱具60における耳掛け部602は、その使用前の状態では、図7及び図8に示すように、本体部601における第1の外装シート630a上に配置されている。蒸気温熱具60を使用するときには、図6に示すように、耳掛け部602をX方向の外方へ向けて反転させて、開いた状態にする。使用前の状態、すなわち左右の耳掛け部602が本体部601上に位置している状態においては、左右の耳掛け部602によって形成される輪郭は、本体部601の輪郭とほぼ同じになっている。耳掛け部602は、袋体620と同様な材料を用いることができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。例えば、図2の発熱体1Aに置き換えて、発熱体1により、図4、5に示す温熱具を構成してもよい。また、図2の発熱体1Aに置き換えて、図1の発熱体1により、図6〜8に示す蒸気温熱具を構成してもよい。また、上記の発熱体1、1Aは、図4〜8に示す以外の他の構成の温熱具や、他の用途に用いることもできる。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の組成物、製造方法、或いは用途を開示する。
<1>被酸化性金属、炭素成分、及び、水を含有する発熱組成物を有する発熱体であって、該発熱体中に第三リン酸アルカリ金属塩を含有し、該発熱体中の前記水の含有量が前記被酸化性金属100質量部に対し50質量部以上90質量部以下であり、且つ、第三リン酸アルカリ金属塩の含有量が前記被酸化性金属100質量部に対しリン酸基として0.5質量部以上1.1質量部以下である、発熱体である。
<2>電解質を含有し、前記電解質が、好ましくはアルカリ金属、アルカリ土類金属の硫酸塩、塩化物、第1塩化鉄、及び第2塩化鉄から選ばれる1種又は2種以上である、<1>に記載の発熱体。
<3>前記電解質が、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウムから選ばれる1種又は2種以上である、<2>に記載の発熱体。
<4>前記電解質は、好ましくは前記第三リン酸アルカリ金属塩に含まれる第1アルカリ金属イオンとは異なる第2アルカリ金属イオンを含むものである、<2>又は<3>に記載の発熱体。
<5>前記第1アルカリ金属イオンと前記第2アルカリ金属イオンとの組合せが、好ましくはナトリウムイオン及びカリウムイオンであり、該発熱体中のカリウムイオンの含有量(WK+)とナトリウムイオンの含有量(WNa+)との合計(WK++WNa+)に対する、該発熱体に含有する前記カリウムイオンの含有量(WK+)の質量比率(WK+/(WK++WNa+))が好ましくは0.1以上、より好ましくは0.12以上、更に好ましくは0.15以上であり、また、好ましくは0.6以下、より好ましくは0.5以下、更に好ましくは0.4以下である、<4>に記載の発熱体。
<6>前記第1アルカリ金属イオンと前記第2アルカリ金属イオンとの組合せが、好ましくはナトリウムイオン及びカリウムイオンであり、該発熱体中のカリウムイオンの含有量(WK+)とナトリウムイオンの含有量(WNa+)との合計(WK++WNa+)に対する、該発熱体に含有する前記カリウムイオンの含有量(WK+)の質量比率(WK+/(WK++WNa+))が好ましくは0.001以上、より好ましくは0.005以上、更に好ましくは0.01以上であり、また、好ましくは0.1未満、より好ましくは0.09以下、更に好ましくは0.07以下である、<4>に記載の発熱体。
<7>前記電解質が、好ましくは塩化物であり、より好ましくは塩化ナトリウム又は塩化カリウムであり、更に好ましくは塩化ナトリウムである、<3>〜<6>のいずれか1に記載の発熱体。
<8>前記被酸化性金属が、好ましくは鉄、アルミニウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム、及びカルシウムから選ばれる1種又は2種以上の粉末や繊維であり、より好ましくは鉄粉、更に好ましくは還元鉄粉、及びアトマイズ鉄粉から選ばれる1種又は2種以上である、<1>〜<7>のいずれか1に記載の発熱体。
<9>前記発熱体中の被酸化性金属の含有量が、坪量で好ましくは100g/m以上、より好ましくは200g/m以上であり、そして、好ましくは3000g/m以下、より好ましくは1500g/m以下である、<1>〜<8>に記載の発熱体。
<10>前記炭素成分が、好ましくは活性炭、アセチレンブラック、及び黒鉛から選ばれる1種又は2種以上である、<1>〜<9>に記載の発熱体。
<11>前記活性炭が、好ましくは椰子殻炭、木粉炭、及びピート炭から選ばれる1種又は2種以上の微細な粉末状物又は小粒状物のものである、<10>に記載の発熱体。
<12>前記炭素成分が、動的光散乱法、レーザー回折法等により測定される平均粒径が、好ましくは10μm以上、より好ましくは12μm以上、また、好ましくは200μm以下、より好ましくは100μm以下のものである、<1>〜<11>のいずれか1に記載の発熱体。
<13>前記炭素成分の含有量が、被酸化性金属100質量部に対して、好ましくは6質量部以上、より好ましくは8質量部以上であり、そして、好ましくは15質量部以下、より好ましくは13質量部以下である、<1>〜<12>のいずれか1に記載の発熱体。
<14>前記水の含有量が、前記被酸化性金属100質量部に対し、好ましくは60質量部以上、より好ましくは65質量部以上、そして、好ましくは85質量部以下、より好ましくは80質量部以下である、<1>〜<13>のいずれか1に記載の発熱体。
<15>前記第三リン酸アルカリ金属塩の含有量が、被酸化性金属100質量部に対しリン酸基(PO 3−)として、好ましくは0.6質量部以上、より好ましくは0.7質量部以上であり、そして、好ましくは1質量部以下、より好ましくは0.9質量部以下である、<1>〜<14>のいずれか1に記載の発熱体。
<16>前記第三リン酸アルカリ金属塩が、好ましくは第三リン酸ナトリウム塩又は第三リン酸カリウム塩であり、より好ましくは第三リン酸カリウム塩である、<1>〜<15>のいずれか1に記載の発熱体。
<17>前記発熱体は、好ましくは増粘剤を更に含み、より好ましくは多糖類系増粘剤、澱粉系増粘剤、セルロース誘導体系増粘剤、金属石鹸系増粘剤、及び鉱物系増粘剤から選ばれる1種又は2種以上の混合物であり、分子量が100万以上、好ましくは200万以上であり、5000万以下、より好ましくは4000万以下の多糖類系増粘剤がより好ましく、キサンタンガムが更に好ましい、<1>〜<16>のいずれか1に記載の発熱体。
<18>前記増粘剤の含有量が、被酸化性金属100質量部に対して、好ましくは0.05質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上であり、そして、好ましくは5質量部以下、より好ましくは4質量部以下である、<17>に記載の発熱体。
<19>前記発熱体が、好ましくは基材層と発熱層とが積層されたものである、<1>〜<18>のいずれか1に記載の発熱体。
<20>前記基材層が、好ましくは吸水シートから形成される、<19>に記載の発熱体。
<21>前記吸水シートが、好ましくは繊維材料から製造される紙、不織布、又は紙と不織布の積層した繊維シートを一層又は二層以上積層したものである、<20>に記載の発熱体。
<22>前記基材層が、好ましくは吸水性ポリマーを含有する、<19>〜<21>のいずれか1に記載の発熱体。
<23>前記基材層が、(i)繊維材料及び吸水性ポリマーが均一に混合された状態で1枚シートとしたもの、(ii)繊維材料を含む同一の又は異なるシート間に、吸水性ポリマーが配置されたもの、又は(iii)吸水性ポリマーを散布してシート状としたものである、<22>に記載の発熱体。
<24>前記吸水性ポリマーの粒径が、好ましくは1μm以上、より好ましくは10μm以上であり、そして、好ましくは1000μm以下、より好ましくは500μm以下である、<22>又は<23>に記載の発熱体。
<25>前記吸水性ポリマーが、好ましくはデンプン、架橋カルボキシルメチル化セルロース、アクリル酸又はアクリル酸アルカリ金属塩の重合体又は共重合体等、ポリアクリル酸及びその塩並びにポリアクリル酸塩グラフト重合体から選択される1種又は2種以上である、<22>〜<24>のいずれか1に記載の発熱体。
<26>前記基材層に占める吸水性ポリマーの割合が、乾燥状態で好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上であり、そして、好ましくは70質量%以下、より好ましくは65質量%以下である、<22>〜<25>のいずれか1に記載の発熱体。
<27>前記基材層の坪量が、好ましくは20g/m以上、より好ましくは35g/m以上、更に好ましくは50g/m以上であり、そして、好ましくは200g/m以下、より好ましくは150g/m以下、更に好ましくは140g/m以下である、<19>〜<26>のいずれか1に記載の発熱体。
<28>複数の前記基材層を有し、前記発熱層が前記基材層で挟まれている、<19>〜<27>のいずれか1に記載の発熱体。
<29>複数の前記発熱層を有し、前記発熱層が前記基材層の両面に形成されたものである、<19>〜<27>のいずれか1に記載の発熱体。
<30><1>〜<29>のいずれか1に記載の発熱体と、前記発熱体を収容する袋体と、を有し、前記袋体の少なくとも一部に通気性を有する領域が設けられており、前記通気性を有する領域の通気度(JIS P8117)が1,000秒/100ml以上50,000秒/100ml以下である、温熱具。
<31>前記袋体が、第1の袋体シートと第2の袋体シートとを重ねて周縁部を接合したものであり、当該接合によって形成された袋体の内部に発熱体を収容したものである、<30>に記載の温熱具。
<32>前記第1の袋体シートの通気度が、好ましくは2,000秒/100ml以上35,000秒/100ml以下であり、前記第2の袋体シートの通気度が好ましくは5,000秒/100ml以上150,000秒/100ml以下である、<31>に記載の温熱具。
<33>前記第1の袋体シートの通気度が、前記第2の袋体シートの通気度よりも低いものである、<31>又は<32>に記載の温熱具。
<34>被酸化性金属の酸化とともに水蒸気を発生するものである、<30>〜<33>のいずれか1に記載の温熱具。
<35><30>〜<34>いずれか1に記載の温熱具を人体に直接適用、又は、衣類に装着する温熱具の使用方法であり、好ましくは、目に適用して加温とともに水蒸気を適用し、<31>〜<34>に記載の温熱具においては、第1の袋体シート側を人体に適用、又は、衣類に装着する、温熱具の使用方法。
<36>少なくとも被酸化性金属、炭素成分、水、及び第三リン酸アルカリ金属塩を含む原料組成物から抄紙工程で中間成形体を抄紙した後に、該中間成形体に電解質を含有させる、<1>〜<29>のいずれか1に記載の発熱体、又は、<30>〜<34>のいずれか1に記載の温熱具を製造する方法。
<37>少なくとも被酸化性金属、炭素成分、水、及び第三リン酸アルカリ金属塩を含有する発熱組成物を基材に塗布して<1>〜<29>のいずれか1に記載の発熱体、又は、<30>〜<34>のいずれか1に記載の温熱具を製造する方法。
実施例1〜11、比較例1、2
図4で示す構造の温熱具を以下のように作製した。
〔スラリー状発熱組成物の調製〕
表1で示す組成比で、被酸化性金属、炭素成分、水、第三リン酸塩、電解質、及び増粘剤を用意し、次の手順で調整した。増粘剤及び第三リン酸塩を水に溶解して水溶液を用意し、一方で被酸化性金属、炭素成分をプレ混合した粉体を用意し、水溶液にプレ混合粉体を入れ、ディスクタービン型攪拌羽根で150rpm、10分間攪拌してスラリー状発熱組成物を得た。
なお、被酸化性金属、炭素成分、水、第三リン酸塩、電解質、及び増粘剤の種類、製品名及び製造元は以下のとおりである。
被酸化性金属:鉄粉(鉄粉RKH、DOWA IP CREATION株式会社製)平均粒径45μm
炭素成分:活性炭(カルボラフィン、日本エンバイロケミカルズ株式会社製)平均粒径40μm
水:水道水
第3リン酸塩A:リン酸三カリウム(昭和興産株式会社製)
第3リン酸塩B:リン酸三ナトリウム(昭和興産株式会社製)
電解質:塩化ナトリウム(局方塩化ナトリウム、大塚化学株式会社製)
増粘剤:キサンタンガム(エコーガムBT、DSP五協フード&ケミカル株式会社製)分子量2,000,000
〔発熱体の調製〕
第1の基材シートとして、木材パルプ製の紙(坪量20g/m、伊野紙株式会社製)と吸水性ポリマー(破砕状、平均粒子径300μm、アクアリックCA、株式会社日本触媒製、坪量50g/m)と木材パルプ製の紙(坪量30g/m、伊野紙株式会社製)を積層して一体化したポリマーシート(最大吸水量の10〜45質量%の水を吸収した状態での通気度2秒/100ml)を用い、第2の基材シートとして、木材パルプ製の紙(坪量50g/m)、伊野紙株式会社製)を用いた。第1の基材シートとして用いるポリマーシートを用意し、前述のとおりに調製したスラリー状発熱組成物を25cm(5cm×5cm)の第一の基材シートの表面に厚み略300μmでそれぞれ1.6g塗工した後、電解質を添加し、第二の基材シート(坪量30g/m、5cm×5cm、ポリエチレンシート)で塗工面を被覆して発熱体を作製した。なお、スラリー状発熱組成物の塗工量は、実施例1についての1.6gを基準とし、その他の実施例及び比較例は、実施例1と鉄粉の量が同じになるように塗工量を調整した。
〔温熱具の調製〕
通気性を有する袋体(6.5cm×6.5cm:第1の袋体シートの通気度2,500秒、第2の袋体シートの非通気性シート)に実施例1〜11、比較例1、2の発熱体を、第1の基材シートが第1の袋体シート側、第2の基材シートが第2の袋体シート側となるよう、それぞれ入れて、周縁部を密閉シールした。さらにエアスルー不織布(通気度0秒/100ml、30g/m)で作った外装袋(7.5cm×7.5cm)において、片面周辺部に粘着剤を幅1cm×長さ4cm、100g/mで塗工して剥離紙をかぶせたものを用意し、その外装袋の中に、発熱体を袋体に収容されたものを入れて、周縁部を密閉シールしたものを温熱具とした。温熱具は、後述する評価を実施するまで、酸素遮断袋に入れた。
〔評価〕
1.防腐性及び防黴性
第16改正日本薬局方、保存効力試験法に準じて試験した。スラリー状発熱組成物を25℃で保存1日後に保存開始前と比べて菌数が減少した場合を○とし、菌数が減少しなかった場合を×として表1に示した。
2.pH
25℃で、pH計を用いて、スラリー状発熱組成物のpHを測定した。
3.発熱特性
JIS規格S4100(1996年版)に準拠した測定機を用いて、温熱具の第1の袋体シート側を測定面に貼り付けて、発熱測定を行った。具体的には、最高温度(℃)、温度の立ち上がり(35℃から45℃への上昇時間(分))、及び、発熱の均一性について評価した。「発熱の均一性」は、5個の熱電対を用いて発熱面内の中心と4隅の温度を測定し、測定温度の最大値と最小値の差が2℃以内の場合を「均一」、2℃を超えている場合は局所的にバラつきがあると判断できるため「ムラあり」とした。
Figure 0005469273
比較例1では、第三リン酸塩の含有量が少なくスラリー状発熱組成物のpHが11未満であったため、防腐及び防黴能が得られてなかったが、pH11以上に第三リン酸塩を含む実施例1〜11のスラリー状発熱組成物は防腐及び防黴能が付与された。また、比較例2の発熱体では、第三リン酸塩の含有量が多すぎて発熱特性の低下がみられたが、実施例1〜11の発熱体は第三リン酸塩を適度に含むため良好な発熱特性が得られた。さらに実施例1〜6、9〜11の発熱体は実施例7、8の発熱体に比べてムラなく均一に発熱した。
1 発熱体
1A 発熱体
2 袋体
3 外装体
10 温熱具
31 塗工槽
32 スラリー状発熱組成物
33 攪拌器
34 ポンプ
35 ダイヘッド
36 基材
50 温熱具
60 蒸気温熱具
101 発熱層
102 基材層
102a 第1の基材層
102b 第2の基材層
201 第1の袋体シート
202 第2の袋体シート
301a 第1の外装シート
301b 第2の外装シート
601 本体部
602 耳掛け部
604 孔
613a ノッチ部
613b ノッチ部
620 袋体
621 第1の袋体シート
622 第2の袋体シート
630 外装体
630a 第1の外装シート
630b 第2の外装シート

Claims (12)

  1. 被酸化性金属、炭素成分、及び、水を含有する発熱組成物を有する発熱体であって、
    該発熱体中に第三リン酸アルカリ金属塩を含有し、該発熱体中の前記水の含有量が前記被酸化性金属100質量部に対し50質量部以上90質量部以下であり、且つ、
    前記第三リン酸アルカリ金属塩の含有量が前記被酸化性金属100質量部に対しリン酸基として0.5質量部以上1.1質量部以下である、発熱体。
  2. 前記発熱体が、更に、アルカリ金属、アルカリ土類金属の硫酸塩、塩化物、第1塩化鉄、及び第2塩化鉄から選ばれる1種又は2種以上の電解質を含有する、請求項1に記載の発熱体。
  3. 前記発熱体は、カリウムイオン及びナトリウムイオンを含有し、
    前記発熱体中のカリウムイオンの含有量(WK+)とナトリウムイオンの含有量(WNa+)との合計(WK++WNa+)に対する、前記発熱体中のカリウムイオンの含有量(WK+)の質量比率(WK+/(WK++WNa+))が0.1以上0.6以下である、請求項2に記載の発熱体。
  4. 増粘剤を更に含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発熱体。
  5. 前記発熱体が、基材層と、発熱層とが積層状態のものである、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発熱体。
  6. 前記基材層が吸水シートから形成される、請求項5に記載の発熱体。
  7. 前記吸水シートが、繊維材料から製造される紙、不織布、又は紙と不織布の積層した繊維シートを一層又は二層以上積層したものである、請求項6に記載の発熱体。
  8. 前記基材層が、更に吸水性ポリマーを含有する、請求項5乃至7のいずれか一項に記載の発熱体。
  9. 複数の前記基材層を有し、
    前記発熱層が前記基材層で挟まれている、請求項5乃至8のいずれか一項に記載の発熱体。
  10. 複数の前記発熱層を有し、
    前記発熱層が前記基材層の両面に形成されたものである、請求項5乃至8のいずれか一項に記載の発熱体。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の発熱体と、
    前記発熱体を収容する袋体と、
    を有し、
    前記袋体の少なくとも一部に通気性を有する領域が設けられており、前記通気性を有する領域の通気度(JIS P8117)が1,000秒/100ml以上50,000秒/100ml以下である、温熱具。
  12. 前記被酸化性金属の酸化とともに水蒸気を発生するものである、請求項11に記載の温熱具。
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