JP5467008B2 - テーパー状人工毛髪とその製造方法及びこれを使用したかつら - Google Patents

テーパー状人工毛髪とその製造方法及びこれを使用したかつら Download PDF

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Description

本発明は、ポリエステル系人工毛髪に関する。とくに色、艶、手触りが良好であり、カールセット性、櫛通り性、耐久性にも優れたポリエステル系のテーパー状人工毛髪に関するものである。
かつら、ヘヤーウイッグなどに用いられる人工毛髪の素材として、ポリエステルを主成分とする繊維が、その優れた抗張力、耐熱性、セット保持性などの点から広く用いられるようになった。ポリエステルのように溶融紡糸でフィラメントを製造する場合、表面は滑らかで屈折率も高いので、人工毛髪に適用しようとする場合、光沢が強く、ギラツキ気味であり、艶を消して落ち着いた光沢にする必要があり、繊維表面に凹凸を形成して艶を消す方法が種々提案されている。
これらの中で、ポリエステルに微粒子を添加しフィラメントを製造した後、表面をアルカリ水溶液で加水分解して表面凹凸を形成する方法が比較的良好な艶消し状態が得られる。特許文献1では屈折率1.8以下で、平均粒径が1μm以下の微粒子を添加し、アルカリ処理することが提案されており、特許文献2においては、1μm以上の平均粒径を有する粒子を含有するポリエステルフィラメントをアルカリ処理することが提案されている。
しかし、本発明者らの検討によれば、特許文献1による微細な凹凸では人工毛髪として艶消し効果は不十分である。また、粒子を過剰に添加した場合は、着色したフィラメントの色が白っぽくダル化して、発色が悪化する問題がある。また、特許文献2の比較的粒径の大きい粒子の場合つや消し効果は高いが粒子量が多いと手触りがざらつき、櫛通りが悪くなる問題がある。また、粒子量を少なくすると表面に平滑部分が残りギラツキが残るという問題がある。
一方、かつらとしての重要な性質として風合い、カールセット性、セット保持性、櫛通り性などがある。近年人毛の入手が困難となりつつあるため、前記の色艶と合わせてカールセット性、セット保持性、櫛通り性なども満足する高級人工毛髪が要望されているが、まだ十分なものはないのが現状である。
特公平5−15803号公報 特許第3074862号公報
本発明は前記従来の問題を解決し、色、艶、手触りが人毛にくらべ遜色なく、風合い、カールセット性、セット保持性、櫛通り性が良好で堅牢性や耐久性にも優れたテーパー状人工毛髪とその製造方法及びこれを使用したかつらを提供する。
本発明のテーパー状人工毛髪は、ポリエステル系フィラメントで構成される人工毛髪であって、前記ポリエステル系フィラメントは、原着剤と無機微粒子を含み、前記無機微粒子は、平均粒子径1μm〜5μmの微粒子を0.05〜3重量%と、平均径が1μm未満の微粒子を0.01〜1重量%を併用して添加されており、前記フィラメントの少なくとも一端は先細テーパー形状であり、前記フィラメントの側面部分およびテーパー部分の表面は、アルカリ加水分解による侵食痕が存在していることを特徴とする。
本発明のかつらは、前記のテーパー状人工毛髪を含むものである。
本発明のテーパー状人工毛髪の製造方法は、ポリエステル系フィラメントで構成される人工毛髪の製造方法であって、原着剤と、平均粒子径1μm〜5μmの無機微粒子を0.05〜3重量%と、平均径が1μm未満の無機微粒子を0.01〜1重量%を併用して添加されているポリエステルを溶融紡糸し、延伸して得られたフィラメントをかせ状とし、前記フィラメントの側面をアルカリ加水分解により減量加工する工程と、前記フィラメントを束状に任意長さに切断し、端面からのアルカリ加水分解による減量加工により少なくとも一端を先細化する工程を含むことを特徴とする。
本発明のテーパー状人工毛髪は、ポリエステル系フィラメントで構成され、ポリエステル系フィラメントは原着剤と1μm以上の無機微粒子を含み、フィラメントの少なくとも一端は先細テーパー形状であり、フィラメントの側面部分およびテーパー部分の表面は、アルカリ加水分解による侵食痕が存在していることにより、深色で艶消し効果が高く、手触りが人毛にくらべ遜色なく、風合い、カールセット性、セット保持性、櫛通り性が良好で堅牢性や耐久性の高いものとなる。このうち、櫛通り、毛さばき、手触り感(風合い)は先端テーパー化により主に発現する。深色で艶消し及び堅牢性は原着とアルカリ加水分解による侵食痕で主に発現する。カールセット性及びセット保持性は、原着することにより染色工程を省くことができ、高温の熱履歴を受けないことにより主に発現する。手触りと風合いはポリエステル系フィラメントを使用して側面部分およびテーパー部分の表面をアルカリ加水分解することにより主に発現する。
図1は本発明の一実施例におけるフィラメントのテーパー部分を含む側面の拡大模式図である。 図2は本発明の一実施例におけるフィラメントの側面部分の走査型電子顕微鏡(SEM)写真(倍率1500倍)である。 図3は図2の説明図である。 図4は本発明の一実施例におけるフィラメントの側面をアルカリ加水分解により減量加工する工程の模式的説明図である。 図5は本発明の一実施例におけるフィラメントの片末端テーパー加工工程の模式的説明図である。 図6は本発明の一実施例におけるフィラメントの両末端テーパー加工工程の模式的説明図である。
本発明の人工毛髪に用いられるポリエステルは、とくに限定はなく、公知の芳香族、脂肪族ポリエステルが用いられる。例えばテレフタル酸を主たる二官能性カルボン酸とし、エチレングリコールをグリコール成分としたポリエチレンテレフタレート(PET)、1,3トリメチレングリコールをグリコール成分としたポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、1,4−ブタンジオールをグリコール成分としたポリブチレンテレフタレート(PBT)などが挙げられる。またジカルボン酸がナフタレンジカルボン酸であるポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)などがあげられる。また、脂肪族ポリエステルとしてはポリ乳酸、ポリグリコール酸などが挙げられる。これらは単独重合体のほかこれらを主成分とする共重合ポリエステルであってもよく、共重合成分は好ましくは30重量%未満である。
好ましいポリエステルとしては物性、コストなどの点でPET,PTT,PBTおよびこれらを主成分とする共重合体があげられる。とくに好ましくは、剛性、柔軟性、反発性など人毛に近似した物性を有するPBTまたは、これを主成分とする共重合ポリエステルが挙げられる。また、該ポリエステルは、改質の目的で必要に応じて別のポリエステルや他の合成樹脂、例えばナイロン6,ナイロン6・6などのポリアミド類、ポリエチレン,ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、ポリテトラフルオロエチレン,ポリフッ化ビニリデン,エチレン・テトラフルオロエチレンコポリマーなどの含フッ素ポリマー類などを適宜ブレンドして使用することもできる。
本発明においては、人毛に近似した色艶を得るため、表面に開口凹部の最大長部が5〜70μmである凹部を100平方μm当たり0.05〜5個有することが好ましい。ここで、フィラメント表面に存在する開口凹部の最大長および単位面積当たりの存在個数は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、該フィラメント表面を約500〜1500倍の倍率で撮影した凹部個数は合計5000平方μm以上のエリアをサンプリング、カウントして100平方μm当たりに換算した。サンプリングエリア内で凹部の一部のみ観察されたものは、目測で全体の何割に相当するか判断し、小数点としてカウントした。
本発明の人工毛髪ポリエステルフィラメント表面には、繊維軸方向に長軸のある長円、楕円状の開口した凹面があるのが好ましい。また、開口凹部の最大長部が5〜70μmである凹部を100平方μm当たり0.05〜5個有することが好ましい。最大長部が5〜70μmの凹部の数が前記要件を満足していれば、5μmより小さい凹凸部の存在は問題なく、適度な凹凸の存在は艶消し状態をさらに良好にする効果がある。一方、70μm以上の凹部の存在は強力などの物性低下、ざらつきなどを生じる傾向となる。糸表面に存在する凹部のサイズとして開口部の最大長が5μm以上、70μm以下の範囲の凹部の数が糸表面積100平方μm当たり0.05〜5個が好ましく、艶消し、手触り感、光沢感などの効果がさらに向上する。
本発明の人工毛髪のひとつの特徴である毛髪の少なくとも一端が先細テーパー状の形状は、このテーパー部分の表面も前記の凹部のサイズ、個数を満足している点にある。この条件を満たすことで、手触り感が向上するだけでなく、テーパー部分の色艶も良好で、非テーパー部と色艶の差がなく自然な外観が得られるだけでなく、櫛通り性が著しく改善されることがわかった。通常、成人の頭髪はハサミなどでカットするため、先端はテーパー状ではない。したがって人工毛髪においてもテーパー状にする必要性はないとされている。しかし、ポリエステルなど熱可塑性繊維はハサミによるカットでカット端面は変形して釘の頭のような形状になりやすく、これが、櫛通り、毛さばき、手触り感を悪化させる大きな要因であると考えられ本発明にいたった。
本発明におけるフィラメント表面凹部の形成は製造方法に限定されるものではないが、好ましくはポリエステルの重合または紡糸時に微粒子を添加して、紡糸延伸したフィラメント表面をアルカリ加水分解させ、溶解除去することで得ることができる。
本発明の人工毛髪用フィラメントの糸断面形状についてはとくに限定なく、通常の丸型のほか例えば楕円、3角、十字、5葉,6葉,7葉,8葉などの多葉形状、正方形、長方形、菱形、などを挙げることができる。また、これらの形状を部分変形したものであってもよい。また、使用に当たってはこれら各種断面形状のフィラメントを適宜混合して用いることもできる。
本発明のポリエステルフィラメントは原着フィラメントが用いられる。これは原着フィラメントの方が後染め品にくらべ、シャンプーなどでの耐久性や耐光性に優れるだけでなく、かつら用としてカールセット性に優れることがわかった。この原因はポリエステルの染色が通常、130℃程度の高温高圧で行なわれるため、染色工程で熱セット効果があり、その後のカールセット性が低下するためと考えられる。原着剤(原着に使用する染顔料)はとくに限定されず。公知の無機、有機の顔料、樹脂着色用の耐熱性の高い高純度の染料を用いることができる。とくにカーボンブラックなどの微粒子顔料を平均粒子径1μm以上の無機微粒子と併用することにより、アルカリ加水分解により不均一に分解除去され、フィラメント側面に長さ方向に沿った部分的な凹部を形成し、これが良好な艶消し状態に寄与する。
このほかポリエステルフィラメントには本発明の目的を阻害しない範囲で他の添加剤や改質剤、たとえば、紫外線吸収剤、帯電防止剤、耐熱剤、抗菌剤、難燃剤などを添加することができる。
本発明の人工毛髪の太さは直径20μm以上150μm以下(一例としてPBTの場合の繊度4〜231dtex)であることが望ましい。更に好ましくは30μm以上100μm以下(一例としてPBTの場合の繊度9〜103dtex)である。
本発明の人工毛髪は少なくとも一端が先細テーパー形状である。これにより、従来のはさみなどでのカットにくらべ、外観、手触りが良好となるだけでなく、かつらにしたときの櫛通り性が著しく改善され、使用中の毛がらみもほとんどない特徴を有するものである。先細テーパー形状についてはとくに限定はなく、通常部(非テーパー部)から先端に向かって、徐々に細くなる形状で、先端部は好ましくは、実質的に点状ないし非テーパー部分の直径の半分以下であることが望ましい。
このようなテーパー形状を得る方法としてはフィラメント束端面からのアルカリ分解処理による方法がテーパーの形状や色艶、手触りの点で好ましい。
本発明者らの検討によれば、かつらにしたときのカールセット性は前記のようにフィラメントの熱履歴の影響を受ける。したがって、紡糸時の熱固定温度・時間、アルカリ処理時の温度・時間、後染め(染色)の有無、温度・時間などが重要となるので高温、長時間の熱処理は避けるのが望ましい。紡糸延伸後の好ましい熱固定温度としては100〜170℃、リラックス率は2〜10%程度である。この熱履歴尺度の一つとして乾熱収縮率が挙げられ、好ましい範囲は160℃、30分処理による収縮率が2〜5%である。この範囲であればカールがかかり易く、セット時に縮れを起こしにくく、櫛通り性も良好である。
本発明の人工毛髪は人毛と遜色ない色つや、手触りとかつらとしてのカールセット性、櫛通り性、耐シャンプー性などに優れているため、単独で高級かつらとして使用できるほか、人毛や他の人工毛髪、テーパー化されていない人工毛髪と併用しても良く、10重量%以上好ましくは30重量%以上本発明の繊維を用いるのが効果的である。
つぎに本発明のモノフィラメントの製造方法について一例を説明する。本発明のテーパー状人工毛髪の製造方法は、ポリエステル系フィラメントで構成される人工毛髪の製造方法であって、原着剤と平均粒子径が1μmを超える無機微粒子を含むポリエステルを溶融紡糸し、延伸して得られたフィラメントをかせ状とし、前記フィラメントの側面をアルカリ加水分解により減量加工する工程と、前記フィラメントを束状に任意長さに切断し、端面からのアルカリ加水分解による減量加工により少なくとも一端を先細化する工程を含む。前述のようにポリエステルフィラメントに微粒子を添加し、表面をアルカリ加水分解により分解除去することにより、側面に凹部を形成し、さらに、フィラメントを束状に集束しカット端面をアルカリ浸漬処理することで、先細テーパー化するとともに先細部も微細凹部を形成し、全体として良好な艶消し状態と手触りが得られる。
本発明において前記の凹部サイズと個数条件を満たすには、粒子として平均粒径が1μm〜5μの無機微粒子をポリエステルに対し0.05〜3重量%配合し、常法で紡糸延伸したフィラメントをアルカリ液に浸漬加熱して表面部分を分解除去することで得ることができる。
無機微粒子としては特に限定されるものではないが、酸化ケイ素(シリカ)、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、燐酸カルシウム、硫酸バリウム、カオリナイト、タルクなどが挙げられる。これらの無機化合物を表面処理したものも用いることができる。
本発明においては、前記の平均粒径1〜5μmの無機微粒子に加え、好ましくは1μ未満のより微細な無機微粒子を併用することで、アルカリ処理後に微細な凹凸が形成されギラツキ感のない、より人毛に近い色、艶、光沢感が得られることがわかった。併用する微粒子の平均粒子径としては0.01〜1μm、配合量は0,01〜1重量%が好ましく、粒子としては酸化ケイ素、酸化アルミニウム、燐酸カルシウムなどが挙げられる。
無機微粒子をポリエステルに配合する方法としてはとくに限定されず、重合時添加、溶融ポリマーへの混合、紡糸時に添加する方法が挙げられる。
本発明の人工毛髪を得るための、アルカリ処理前のポリエステルフィラメントの太さとしては22〜200μm(一例としてPBTの場合の繊度5〜411dtex)、好ましくは、32〜105μm(一例としてPBTの場合の繊度10〜113dtex)である。このフィラメントを得る紡糸方法としてはとくに限定されず、空冷方式のマルチフィラメント紡糸機、水冷方式のモノフィラメント紡糸機いずれも用いることができる。一般的には直径が約50μm以上の太いフィラメントでは水冷方式のモノフィラメント紡糸機が好ましく用いられる。
アルカリ加水分解処理については、ポリエステルの種類により耐アルカリ性が異なるので素材に対し適正な濃度、温度条件を採用すれば良い。アルカリ剤としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムなどが用いられる。代表的には水酸化ナトリウム(NaOH)1重量%〜40重量%の水溶液中にフィラメントを浸漬し、60℃〜110℃で数分から数十分間処理して減量する方法が好ましい。このときの加水分解処理によるフィラメントの重量減少率(減量率)は、アルカリ処理前のフィラメント重量に対して3〜50重量%が好ましい。この範囲であれば凹部の形成が十分であり、強度低下もなく、減量ロスも大きくなく経済的である。処理時に必要に応じ、界面活性剤や加水分解促進剤を添加することができる。処理時の温度が高いとカールセット性が低下する傾向があるので、アルカリ処理は高温高圧下ではなく、110℃以下、好ましくは95℃以下で処理するのが好ましい。処理温度を下げる方法として、アルカリ濃度アップや減量促進剤の使用が挙げられる。
本発明においてはフィラメントを側面からのアルカリ処理で均一に減量する工程とカット面を先細テーパー化するためのフィラメント束の端面からのアルカリ浸漬処理する両者の加工を行なう。具体的にはフィラメントをかせ状にしてかせ染め装置などを用いてアルカリ液に浸漬し側面からの処理を行なったあと、かせを集束し、かせ長の一部あるいは全部の表面をテープやフィルムで被覆したり、紐で束状に縛り、束を切断して、端面部のみを2〜20mm程度アルカリ液に浸漬しテーパー加工するのが好ましい。より好ましくは10mm程度アルカリ液に浸漬処理して端面部をテーパー加工する。また、被覆した束の両端を切断し、加温したアルカリ液に全体を浸漬することで両端をテーパー加工することもできる。テーパー加工するときのアルカリ処理条件は、側面からの浸漬による加水分解条件とほぼ同様でよく、時間については適宜調節すれば良い。先端が点状の良好なテーパー形状とするには浸漬部分がほぼ完全に分解する条件が良いがこれにこだわらなくても良い。
加工の順序についてはとくに限定はないが、テーパー加工のためフィラメントをカットすると、繊維が連続フィラメントではなくなるので操作、取り扱い性が悪化するので、前記のように側面から端面の順に加工するのが望ましい。また、同時に処理する方法としてフィラメント束を紙、フィルムなどで被覆し、カットしたあと(カットブリッスル)、束の内部にアルカリ液を含浸させ、この束をアルカリ液に浸漬処理することも可能である。
テーパー加工は一端、あるいは両端いずれでも良い。テーパー形状は先端が実質的に点状であるのが好ましいが、櫛通り性、毛さばき性は先端部の直径が非テーパー部分の半分程度以下であれば十分な効果が認められる。
アルカリ処理後は還元洗浄、湯洗などで分解物を洗浄、除去することで本発明の表面形状を得ることができる。さらに必要に応じ、仕上げ剤として柔軟剤、平滑剤、風合い改良剤、帯電防止剤を付与したり、抗菌加工、難燃加工などの付加価値加工を行うこともできる、
以下図面を用いて説明する。図1は本発明の一実施例におけるフィラメントのテーパー部分を含む側面の拡大模式図であり、フィラメント1の均一太さの部分2とテーパー部3と、両方の部分全体の側面にアルカリ加水分解による侵食痕4が繊維の長さ方向に形成されている。テーパー部3の長さL1は1〜10mmの範囲が好ましい。
図2は本発明の一実施例におけるフィラメントの側面部分の走査型電子顕微鏡(SEM)写真(撮影倍率1500倍)である。同図において、黒線の四角は20×20μmを示している。また、矢印は5μmである。図3は図2の説明図である。このフィラメント1はテーパー部ではない部分(均一太さの部分)の側面を示しており、アルカリ加水分解による侵食痕4が繊維の長さ方向に形成されている。侵食痕4は繊維軸方向に長い形状であり、最大長部が5〜70μmの開口凹部となっていることがわかる。
図4は本発明の一実施例におけるフィラメントの側面をアルカリ加水分解により減量加工する工程の模式的説明図である。ビーカー7の中に所定濃度のアルカリ水溶液8を入れておき、フィラメントの束5をかせ状にして全体を浸漬させて側面をアルカリ加水分解する。このとき、紐6a,6bでフィラメントの束5で軽く束ねておいてもよい。
図5は本発明の一実施例におけるフィラメントの片末端テーパー加工工程の模式的説明図である。ビーカー7の中に所定濃度のアルカリ水溶液8を入れておき、フィラメントの束5の片末端を浸漬させて先端をテーパー化する。このとき、紐6a,6bでフィラメントの束5を束ねておいてもよい。あるいはテープやフィルムで束ねておいてもよい。図6は本発明の一実施例におけるフィラメントの両末端テーパー加工工程の模式的説明図である。フィラメントの束5をU字形に曲げてビーカー7内のアルカリ水溶液8に両末端を浸漬する。6a,6b,6c,6dは紐、9は固定バーである。
以下実施例を用いて具体的に説明するがこれに限定されるものではない。以下の実施例、比較例において、モノフィラメントおよび人工毛髪の評価は下記の方法で行った。
<物性試験>
強力及び伸度はJIS L1013の測定方法に準じた。直径はマイクロメーターを用い、モノフィラメント少しづつ回転させながら5回測定し平均値を直径とした。
<乾熱収縮率>
50cmにカットまたはマーキングした試料を160℃の送風式乾燥機中に張力をかけずに30分ぶらさげ放置し、処理後の長さを測定し次式により収縮率を算出した。
収縮率=100×(処理前の長さー処理後の長さ)/処理前の長さ
<艶>
約25cm長さの人工毛髪束を近似色の人毛束と比較し、室内光および屋外昼光化で艶を比較した。
A;艶消し状態が良好で人毛と遜色ない
B;艶消し状態がほぼ良好で人毛とほぼ遜色ない
C;艶消しが不十分、ぎらつきが認められる。または艶消しが過剰で白っぽい。
D;艶消しが不十分、ぎらつきが大きい。または艶消しが過剰で発色不足
<櫛通り性>
約25cm長さの同量の人工毛髪束の試料の一端を固定しぶら下げ上部から下端に竹櫛にて梳き、櫛が通らなくなるまでの回数を比較した。数値の大きい方が櫛通り性は良く、縮れにくいことを示す。テーパー品についてはテーパー部が下端になるようにセットした。
<カールセット性>
約25cm長さの人工毛髪束を軽く湿らせ、パンチアイロン(140℃、20φ)に2回転半巻き5秒後にはずした後、一端を把持してぶら下げ、両端間の見かけ長さを測定した。
カールセット性(%)=(カール後の毛長(cm)/カール前毛長(cm))×100
数値の小さい方がカールは良くかかっていることを示す。自然なカールは60%程度である。その後、40℃の湯で3回シャンプーして一端を把持して風乾後両端間見かけ長さ(毛長)を測定した。シャンプー後カールセット性(%)=(シャンプー後の毛長(cm)/カール前毛長(cm))×100
シャンプー前後のカールセット性の差が小さい方が、保持性(耐久性)が優れていることを示す。
<凹部の個数>
走査型電顕(日立ハイテクノロジー(株)製S−2600)にて人工毛髪表面(非テーパー部、テーパー中央部)を観察(倍率×500〜1500)し写真撮影した。人工毛髪の正面部分で100平方μm以上の正方形または長方形のエリアを任意に取り、エリア内にある5〜70μの凹部の数を測定し、100平方μ当たりに換算する。凹部の一部のみ観察されたものは、目測で全体の何割に相当するか判断し、小数点としてカウントした。
<無機粒子の平均粒子径>
ポリエステルに混合する無機粒子の平均粒子径の測定はレーザ回折散乱法に従う。レーザ回折式粒度分布測定装置としては、例えば島津製作所製商品名“SALD−3100”がある。
(実施例1〜4、比較例1〜3)
ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂(三菱エンプラ社「ノバデュラン 5020H」をもちいてモノフィラメント紡糸機で人工毛髪用フィラメントを紡糸した。平均粒径1μm以上の微粒子としては富士シリシア化学社製疎水化多孔質シリカ(サイロホービック200 平均粒径3.9μm)、電気化学工業の溶融法シリカ(FB−5SDC,平均粒径4.5μm)および1μm以下の微粒子として電気化学工業の溶融微粒球状シリカ(SFP,平均粒径0.3μm)、扶桑化学社微粉球状シリカ(SFP−03F、平均粒径0.3μm)、着色剤として大日精化(株)製PBT原着用着色剤を表1に示した配合で紡糸した。紡糸温度は230〜260℃とした。紡出した糸状はただちに60℃の温水中で冷却し、連続して98℃の熱水中で2.7倍の倍率で延伸し、続いて170℃の乾熱で延伸して、トータル倍率5.5倍とした。ついで150℃で6%弛緩熱処理して巻き取り、直径0.092mm(87dtex)のフィラメントを得た。
得られたフィラメントをカセにして、噴射式かせ染色機にてアルカリ液にてフィラメント側面からの減量加工を行った。アルカリ(NaOH)濃度24重量%、減量促進剤(下記の(7))1重量%の水溶液を用い、処理温度95℃、時間50分、加工後還元洗浄および湯洗後風乾した。ついでこのカセの一部(約15cm長さ)を耐アルカリ材料のポリフェニレンサルファイト(PPS)フィルムで巻きさらにPPS組紐で縛って束状とした。この被覆された束をほぼ中央部でカットし、切断面を下にしてアルカリ液中に約1cm浸かるように垂直に立て所定時間処理した。処理後紐とフィルムを除き、浸漬部分の分解物をもみ洗いして除去することで先端が点状のテーパー化した人工毛髪が得られた。湯洗後毛髪全体を仕上げ剤(松本油脂社製 変性シリコーン柔軟剤「シルコートEX−G」10%重量液)に浸漬し、脱水後風乾した。
比較例として実施例1においてテーパー加工を行なわなかったもの(比較例1)、および平均粒径1μm以下の粒子のみのもの(比較例2)を示した。比較例3は比較例2を染色相当の高温高圧熱水処理(130℃×60分)を施した。
以上の条件と結果を表1に示す。なお表1中、(1)〜(7)は次のとおりである。
(1)三菱エンプラ社製PBT樹脂、商品名“ノバデュラン5020H”
(2)富士シリシア化学社製疎水化多孔質シリカ、商品名“サイロホービック200”(平均粒径3.9μm)
(3)電気化学工業社製の溶融法シリカ、商品名“FB−5SDC”(平均粒径4.5μm)
(4)電気化学工業社製の溶融微粒球状シリカ、商品名“SFP”(平均粒径0.3μm)、
(5)扶桑化学社製の微粉球状シリカ、商品名“SFP−03F”(平均粒径0.3μm)、
(6)大日精化社製の原着用着色剤、商品名“PBTM(F)1125”
(7)一方社製の加水分解促進剤、商品名“DYK1125”
表1から、本発明の実施例のテーパー化人工毛髪は櫛通り性が著しく改善されていることが確認できた。平均粒子径1μm以上の粒子とそれ未満の粒子を併用した水準(実施例2,3,4)の艶状態はとくに良好であった。カールセット性については後染めに相当する熱処理を行った比較例3はセットがかかりにくく、シャンプーによりセットが保持されていない(保持性が低い)ことがわかる。また本発明の実施例品は、図1〜図3に示す形状となっていた。
1 フィラメント
2 均一太さの部分
3 テーパー部
4 侵食痕(開口凹部)
5 フィラメントの束
6a,6b,6c,6d 紐
7 ビーカー
8 アルカリ水溶液
9 固定バー

Claims (12)

  1. ポリエステル系フィラメントで構成される人工毛髪であって、
    前記ポリエステル系フィラメントは、原着剤と無機微粒子を含み、前記無機微粒子は、平均粒子径1μm〜5μmの微粒子を0.05〜3重量%と、平均径が1μm未満の微粒子を0.01〜1重量%を併用して添加されており、
    前記フィラメントの少なくとも一端は先細テーパー形状であり、
    前記フィラメントの側面部分およびテーパー部分の表面は、アルカリ加水分解による侵食痕が存在していることを特徴とするテーパー状人工毛髪。
  2. 前記テーパー部分の長さが、1〜10mmの範囲である請求項1に記載のテーパー状人工毛髪。
  3. 前記ポリエステル系人工毛髪を構成するポリエステル系フィラメントは、160℃、30分間加熱による乾熱収縮率が2〜5%である請求項1又は2に記載のテーパー状人工毛髪。
  4. 前記アルカリ加水分解による侵食痕は繊維軸方向に長い形状であり、最大長部が5〜70μmの開口凹部を100平方μm当たり0.05〜5個有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のテーパー状人工毛髪。
  5. 前記無機微粒子は、平均粒子径1μm〜5μmの範囲である請求項1〜4のいずれか1項に記載のテーパー状人工毛髪。
  6. ポリエステルがポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートまたはこれらのモノマー単位成分を70重量%以上含有する共重合体である請求項1〜のいずれか1項に記載のテーパー状人工毛髪。
  7. ポリエステルがポリブチレンテレフタレートまたはブチレンテレフタレート単位を70重量%以上含有する共重合体である請求項1〜のいずれか1項に記載のテーパー状人工毛髪。
  8. 請求項1〜のテーパー状人工毛髪を含むかつら。
  9. ポリエステル系フィラメントで構成される人工毛髪の製造方法であって、
    原着剤と、平均粒子径1μm〜5μmの無機微粒子を0.05〜3重量%と、平均径が1μm未満の無機微粒子を0.01〜1重量%を併用して添加されているポリエステルを溶融紡糸し、延伸して得られたフィラメントをかせ状とし、前記フィラメントの側面をアルカリ加水分解により減量加工する工程と、
    前記フィラメントを束状に任意長さに切断し、端面からのアルカリ加水分解による減量加工により少なくとも一端を先細化する工程を含むことを特徴とするテーパー状人工毛髪の製造方法。
  10. 前記フィラメントの側面部分および先端部のアルカリ加水分解は、95℃以下の温度で行う請求項に記載のテーパー状人工毛髪の製造方法。
  11. 前記フィラメントの側面をアルカリ加水分解により減量加工する工程における減量率は、アルカリ処理前のフィラメント重量に対して3〜50重量%の範囲である請求項9又は10に記載のテーパー状人工毛髪の製造方法。
  12. 前記フィラメントは、延伸した後、100〜170℃の温度で2〜10%の弛緩熱処理をする請求項9〜11のいずれか1項に記載のテーパー状人工毛髪の製造方法。
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