JP5460541B2 - ナノインプリント方法、液滴配置パターン作成方法および基板の加工方法 - Google Patents

ナノインプリント方法、液滴配置パターン作成方法および基板の加工方法 Download PDF

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Description

本発明は、微細な凹凸パターンを有するモールドを用いたナノインプリント方法、特にインクジェット法を用いてレジストを塗布しナノインプリントを行う方法、それに用いられる液滴配置パターン作成方法およびそれらを用いた基板の加工方法に関する。
ディスクリートトラックメディア(DTM)やビットパターンドメディア(BPM)等の磁気記録媒体、及び半導体デバイスの製造において、被加工物上に塗布されたレジストへのナノインプリント法を用いたパターン転写技術の利用が期待されている。
ナノインプリント法は、光ディスク製作では良く知られているエンボス技術を発展させ、凹凸パターンを形成した金型原器(一般的にモールド、スタンパ、テンプレートとも呼ばれる)を被加工物上に塗布されたレジストに押し付け、レジストを力学的に変形または流動させて微細パターンを精密に転写する技術である。モールドを一度作製すれば、ナノレベルの微細構造を簡単に繰り返して成型できるため経済的であるとともに、有害な廃棄物および排出物が少ない転写技術であるため、近年、さまざまな分野へも応用が期待されている。
従来、上記のようなナノインプリント法は、被加工物上にスピンコート等によって均一にレジストを塗布してレジスト膜を成膜し、その後モールドの凹凸パターン面を押し付けてパターン転写が行われる。しかしながら、このような場合、パターン転写されたレジスト膜の残膜(インプリント成型時に押し付けきれずに、モールドの凹凸パターンの凸部に対応する位置に残るレジストの膜であり、残渣とも言われる)の厚みムラが生じることがある。この場合、通常この残膜の除去は最も厚い残膜を除去できるように設定しドライエッチングによって行われるが、この除去の際薄い残膜の下地の部分までエッチングされたり、マスクとして残すべき凸部のパターンを過剰にエッチングしてしまい、基板加工の精度が低下したりするという問題が生じる。これは、面積の大きい凸部上面(押し付ける際にレジストに対向する凸部の面)と面積の小さい凸部上面では、押し付けたときの単位面積当たりの加圧力が異なること、および上記凹凸パターンはその性質から幅の異なる凸部或いは幅の異なる凹部が混在し、押し付けたときのレジストの逃げ道となる凹部の粗密が凹凸パターン中に存在するのに対し、レジストが均一に塗布されていること等が起因していると考えられる。
そこで、特許文献1〜5には、インクジェット法を用いて、モールドを被加工物に押し付けたときの凹凸パターンのパターン密度(凹凸パターンを上面から眺めたときの単位面積あたりの凸部または凹部の割合)に応じて、被加工物上に塗布するレジスト量を被加工物の領域ごとに制御する方法が開示されている。つまり、特許文献1〜5では、インクジェット法を用いてレジスト材料からなる液滴を配置する被加工物上の位置分布(液滴配置パターン)を、パターン密度に応じて最適化することにより残膜の厚みムラを低減している。
また、特許文献6には、液滴が塗布される時間差で成分の蒸発時間が異なるという課題を解決するため、液適量や塗布順序を調整する方法が提案されている。
特表2008−502157号公報 米国特許出願公開2009/0014917号明細書 米国特許出願公開2009/0115110号明細書 米国特許出願公開2007/0228593号明細書 米国特許出願公開2009/0148619号明細書 特開2008−42187号公報
しかしながら、特許文献1〜6では、モールドを押し付けられたときの液滴の拡張が等方的であることを前提とし、隣接する液滴同士の間隔が最小となるように規定しているため、凹凸パターンのうちパターンがライン状に形成されている領域では、依然として残膜の厚みムラおよび残留気体による欠陥が生じるという問題がある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、インクジェット法を用いてレジスト材料からなる液滴を塗布しナノインプリントを行う方法において、凹凸パターン転写されたレジスト膜の残膜の厚みムラおよび残留気体による欠陥の発生を抑制することを可能とするナノインプリント方法を提供することを目的とするものである。
さらに、本発明は、インクジェット法を用いてレジスト材料からなる液滴を塗布しナノインプリントを行う方法において使用される液滴配置パターンであって、凹凸パターン転写されたレジスト膜の残膜の厚みムラおよび残留気体による欠陥の発生を抑制することを可能とする液滴配置パターンの作成方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、凹凸パターン転写されたレジスト膜の残膜の厚みムラおよび残留気体による欠陥の発生が抑制されることにより、高精度で歩留まりよく基板を加工することを可能とする基板の加工方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る第1のナノインプリント方法は、
インクジェット法により基板上にレジスト材料からなる複数の液滴を塗布し、モールドのライン状凹凸パターンを基板の液滴が塗布された面に押し付けて基板上に液滴を拡張して、拡張した複数の液滴の結合からなるレジスト膜を形成するとともにレジスト膜にライン状凹凸パターンを転写するナノインプリント方法において、
ライン状凹凸パターンを基板に押し付けたときライン状凹凸パターンに対向する基板上のライン転写領域に、ライン状凹凸パターンのライン方向に略平行な方向であるA方向に沿った液滴間隔が、A方向に略垂直な方向であるB方向に沿った液滴間隔より長くなるように、上記液滴を塗布することを特徴とするものである。
本明細書において、「ライン状凹凸パターン」とは、パターンを液滴に押し付けた際にそのパターン形状に起因して、液滴の拡張方向に異方性が生じて液滴の形状を楕円に近似することができるような凹凸パターンを意味する。例えば、ライン&スペース型の凹凸パターンが最も典型的なライン状凹凸パターンである。ライン状凹凸パターンは、モールドが表面に有する凹凸パターンの少なくとも一部に含まれていればよい。
「拡張した複数の液滴の結合からなるレジスト膜」とは、レジスト材料からなる液滴が押し拡げられた際に、隣接する他の液滴と拡張スペースが重複して液滴が結合することにより形成されるレジスト材料の膜を意味する。
「ライン転写領域」とは、ライン状凹凸パターンを基板に押し付けた際にライン状凹凸パターンに対向することとなる基板上の領域を意味するものとする。
ライン状凹凸パターンの「ライン方向」とは、モールドの凹凸パターン形成面に沿った方向のうち液滴が拡張しやすい方向を意味するものとする。
「ライン方向に略平行な方向」とは、ライン状凹凸パターンのライン方向の他、本発明の作用効果が得られる範囲でこのライン方向と実質的に同一の方向を含む意味である。
「A方向に略垂直な方向」とは、A方向に垂直な方向の他、本発明の作用効果が得られる範囲でこのA方向に垂直な方向と実質的に同一の方向を含む意味である。
「A方向またはB方向に沿った液滴間隔」とは、ある液滴とこの液滴からA方向またはB方向にある他の液滴とのA方向またはB方向に沿った距離を意味し、当該他の液滴が複数存在する場合には、それらのうち直近の液滴との距離を意味する。
さらに、本発明に係る第1のナノインプリント方法において、A方向の平均の液滴間隔WaとB方向の平均の液滴間隔Wbとの比Wa/Wbが下記式(1)を満たすことが好ましい。
1.8≦Wa/Wb≦0.52V1/3/d・・・(1)
本明細書において、式(1)中、Vは塗布される液滴の1箇所当たりの平均体積、dは液滴拡張後の凹凸パターン転写されたレジスト膜の目標とする平均厚み(残膜も含む)を表す。
本明細書において、A方向またはB方向の「平均の液滴間隔」とは、基板上に配置された複数の液滴の中心座標の間隔を、A方向またはB方向に対してライン転写領域上の少なくとも2箇所以上測定することによって求めた値を意味する。また、ライン状凹凸パターンが不連続的に変化するような場合には、ライン状凹凸パターンが連続的である領域ごとに上記ライン転写領域をさらに分割して、分割された領域ごとに液滴間隔の平均をとってもよい。インクジェット法は、インクジェットヘッドの吐出性能、液物性と基板表面物性との相性、インクジェット装置を使用する環境(温湿度など)、及びインクジェット描画のXY走査系の精度等によって、液滴間隔のシステム上の設計値と実際の値との間に誤差が生じる。よって、インクジェット法により基板上に液滴を配置する際に、インクジェットプリンターのシステム上で設定するA方向とB方向の液滴間隔に誤差が生じる可能性があるため、複数の液滴の中心座標の間隔を実際に測定し調整する必要がある。
そして、本発明に係る第1のナノインプリント方法において、複数の液滴を塗布するインクジェットヘッドにより規定される上記A方向の解像度を、同じインクジェットヘッドにより規定される上記B方向の解像度よりも小さく設定することが好ましい。
そして、本発明に係る第1のナノインプリント方法において、上記A方向および上記B方向のうち一方の方向をインクジェット法における主走査方向、他方の方向を副走査方向と設定し、複数の液滴をそれぞれ配置する位置に対応する複数の格子点からなる液滴配置パターンに従って液滴を塗布する際に、副走査方向に沿った格子点間隔が、インクジェットヘッドの吐出口の副走査方向に沿った実効間隔の整数倍となるように、上記インクジェットヘッドを設定することが好ましい。
本明細書において、「副走査方向に沿った格子点間隔」とは、ある格子点と他の格子点との副走査方向に沿った距離のうち最小のものを意味する。
吐出口の「実効間隔」とは、吐出口同士の間隔のうち副走査方向に沿った最小の長さを意味するものとする。
また、本発明に係る第2のナノインプリント方法は、
インクジェット法により基板上にレジスト材料からなる複数の液滴を塗布し、モールドの直線状凹凸パターンを基板の液滴が塗布された面に押し付けて基板上に液滴を拡張して、拡張した複数の液滴の結合からなるレジスト膜を形成するとともにレジスト膜に直線状凹凸パターンを転写するナノインプリント方法において、
直線状凹凸パターンを基板に押し付けたとき直線状凹凸パターンに対向する基板上の直線転写領域に、複数の液滴をそれぞれ配置する位置に対応する複数の格子点からなる液滴配置パターンに従って上記液滴を塗布するものであって、
この液滴配置パターンが、直線状凹凸パターンの直線方向に略平行な方向であるA方向、およびA方向に略垂直な方向であるB方向にそれぞれ周期性を有する基本単位格子を有し、A方向の周期性の周期がB方向の周期性の周期より長いものであることを特徴とするものである。
本明細書において、「直線状凹凸パターン」とは、上記ライン状凹凸パターンであって、特にパターンを液滴に押し付けた際に、複数の液滴の楕円形状の長軸方向が一定の方向を向くような凹凸パターンを意味する。
「直線転写領域」とは、上記ライン転写領域であって、特に直線状凹凸パターンに対向することとなる基板上の領域を意味するものとする。
直線状凹凸パターンの「直線方向」とは、上記ライン方向であって、特に複数の楕円の長軸方向に沿った一定の方向を意味するものとする。
「複数の液滴をそれぞれ配置する位置に対応する複数の格子点からなる液滴配置パターン」とは、複数の液滴を基板上に配置する際の液滴配置の基準となる、複数の液滴の配置を表す格子点群からなる2次元座標を意味する。
「基本単位格子」とは、周期性を有する液滴配置パターンの最小の繰返し単位を意味する。
さらに、A方向の一周期を表すベクトルaおよびB方向の一周期を表すベクトルbの両始点をいずれかの格子点の一つにとり、基本単位格子をベクトルaおよびベクトルbが作る平行四辺形とした場合に、
基本単位格子は、L1=0×a+0×bおよびL2=1/2×a+1/2×bの格子点を含む単位構造からなるものであることが好ましい。
本明細書において、「単位構造」とは、基本単位格子を構成する具体的な格子点の配列を意味する。つまり、上記液滴配置パターンを構成する格子点群は、単位構造をもった基本単位格子がその周期性に従い繰り返されることにより表現される。
さらに、A方向の一周期の長さTaとB方向の一周期の長さTbとの比Ta/Tbが下記式(2)を満たすことが好ましい。
1.8≦Ta/Tb≦0.52V1/3/d・・・(2)
本明細書において、式(2)中、Vは基本単位格子を代表する格子点に対応する液滴の平均体積、dは液滴拡張後の凹凸パターン転写されたレジスト膜の目標とする平均厚み(残膜も含む)を表す。
そして、本発明に係る第2のナノインプリント方法において、複数の液滴を塗布するインクジェットヘッドにより規定される上記A方向の解像度を、同じインクジェットヘッドにより規定される上記B方向の解像度よりも小さく設定することが好ましい。
そして、本発明に係る第2のナノインプリント方法において、上記A方向および上記B方向のうち一方の方向をインクジェット法における主走査方向、他方の方向を副走査方向と設定し、上記液滴配置パターンに従って液滴を塗布する際に、副走査方向に沿った格子点間隔が、インクジェットヘッドの吐出口の副走査方向に沿った実効間隔の整数倍となるように、上記インクジェットヘッドを設定することが好ましい。
さらに、本発明に係る液滴配置パターンの作成方法は、
インクジェット法により第1の基板上にレジスト材料からなる複数の液滴を塗布し、第1のモールドのライン状凹凸パターンを第1の基板の液滴が塗布された面に押し付けるナノインプリント方法に用いられる、液滴の配置の基準となる液滴配置パターンの作成方法において、
第1の基板とは異なる第2の基板上に上記レジスト材料からなる複数の標準量の液滴を塗布し、
ライン状凹凸パターンと同様の凹凸パターンを有する第2のモールドを第2の基板の液滴が塗布された面に押し付けて、液滴と他の液滴とが接する程度にこの基板上に拡張し、
拡張した複数の上記標準量の液滴の形状をそれぞれ楕円に近似するとともに、これらの楕円の配置を測定し、
複数の楕円が最密充填するように、測定した楕円の配置を再配置し、
再配置後の複数の楕円のそれぞれの中心を格子点として、複数の液滴をそれぞれ配置する位置に対応する複数の格子点からなる液滴配置パターンを得ることを特徴とするものである。
本明細書において、「標準量」とは、実際に第1の基板上にレジスト材料からなる複数の液滴を塗布する際の一滴あたりの液滴量を目安にした液適量を意味する。
第2のモールドを第2の基板に押し付けて、「液滴と他の液滴とが接する程度にこの基板上に拡張し」とは、第2のモールドの第2の基板への押付けを最後まで行わず、液滴同士が接する程度で止めること、および第2のモールドの第2の基板への押付けを最後まで行った状態で液滴同士が接する程度になるまで、液滴量や液滴配置を調整し繰り返し押付けを行うことを含む意味である。
さらに、本発明に係る第3のナノインプリント方法は、
インクジェット法により基板上にレジスト材料からなる複数の液滴を塗布し、ライン状凹凸パターンを有するモールドを基板の液滴が塗布された面に押し付けて基板上に液滴を拡張して、拡張した複数の液滴の結合からなるレジスト膜を形成するとともにレジスト膜にライン状凹凸パターンを転写するナノインプリント方法において、
上記に記載の液滴配置パターンの作成方法により作成された液滴配置パターンに従って、基板上に液滴を塗布することを特徴とするものである。
そして、本発明に係る第3のナノインプリント方法において、複数の液滴を塗布するインクジェットヘッドにより規定される上記楕円の長軸方向の解像度を、同じインクジェットヘッドにより規定される上記楕円の短軸方向の解像度よりも小さく設定することが好ましい。
そして、本発明に係る第3のナノインプリント方法において、上記長軸方向および上記短軸方向のうち一方の方向をインクジェット法における主走査方向、他方の方向を副走査方向と設定し、上記液滴配置パターンに従って液滴を塗布する際に、副走査方向に沿った格子点間隔が、インクジェットヘッドの吐出口の副走査方向に沿った実効間隔の整数倍となるように、上記インクジェットヘッドを設定することが好ましい。
さらに、本発明に係る基板の加工方法は、
上記に記載のナノインプリント方法により、凹凸パターンが転写されたレジスト膜を基板上に形成し、
このレジスト膜をマスクとしてドライエッチングを行って、このレジスト膜に転写された凹凸パターンに対応した凹凸パターンを基板上に形成して、所定のパターンを有する基板を得るものである。
本発明に係る第1のナノインプリント方法は、ライン状凹凸パターンのライン方向に略平行なA方向に沿った液滴間隔が、A方向に略垂直なB方向に沿った液滴間隔より長くなるように液滴を基板上に塗布し、上記ライン方向を考慮した液滴配置としているから、ライン状凹凸パターンのパターン形状に起因して液滴の拡張方向に異方性が生じても、ムラなく液滴を拡張させることができる。この結果、インクジェット法を用いてレジスト材料からなる液滴を塗布しナノインプリントを行う方法において、凹凸パターン転写されたレジスト膜の残膜の厚みムラおよび残留気体による欠陥の発生を抑制することが可能となる。
さらに、本発明の第2のナノインプリント方法は、基板上の直線転写領域に液滴配置パターンに従って液滴を塗布するものであって、この液滴配置パターンが、直線状凹凸パターンの直線方向に略平行なA方向、およびA方向に略垂直なB方向にそれぞれ周期性を有する基本単位格子を有し、A方向の周期性の周期がB方向の周期性の周期より長いものとし、上記直線方向(ライン方向)を考慮した液滴配置としているから、第1のナノインプリント方法と同様の効果を奏する。
そして、本発明の第1および第2のナノインプリント方法において、特に、複数の液滴を塗布するインクジェットヘッドにより規定される上記A方向の解像度を、同じインクジェットヘッドにより規定される上記B方向の解像度よりも小さく設定した場合には、インクジェットプリンターの全体としての分解能を確保したまま、液滴吐出時のスループットを向上させることができる。
そして、本発明の第1および第2のナノインプリント方法において、特に、上記A方向および上記B方向のうち一方の方向をインクジェット法における主走査方向、他方の方向を副走査方向と設定し、液滴配置パターンに従って液滴を塗布する際に、副走査方向に沿った格子点間隔が、インクジェットヘッドの吐出口の副走査方向に沿った実効間隔の整数倍となるように、上記インクジェットヘッドを設定した場合には、効率よく液滴を塗布することができ、液滴吐出時のスループットをより向上させることができる。
さらに、本発明の第3のナノインプリント方法は、本発明の液滴配置パターンの作成方法により作成された液滴配置パターンに従って、基板上に液滴を塗布し、結果として上記ライン方向を考慮した液滴配置としているから、第1のナノインプリント方法と同様の効果を奏する。
そして、本発明の第3のナノインプリント方法において、特に、複数の液滴を塗布するインクジェットヘッドにより規定される再配置された楕円の長軸方向の解像度を、同じインクジェットヘッドにより規定される上記楕円の短軸方向の解像度よりも小さく設定した場合には、インクジェットプリンターの全体としての分解能を確保したまま、液滴吐出時のスループットを向上させることができる。
そして、本発明の第3のナノインプリント方法において、特に、上記長軸方向および上記短軸方向のうち一方の方向をインクジェット法における主走査方向、他方の方向を副走査方向と設定し、液滴配置パターンに従って液滴を塗布する際に、副走査方向に沿った格子点間隔が、インクジェットヘッドの吐出口の副走査方向に沿った実効間隔の整数倍となるように、上記インクジェットヘッドを設定した場合には、効率よく液滴を塗布することができ、液滴吐出時のスループットをより向上させることができる。
さらに、本発明の液滴配置パターンの作成方法は、テスト用の基板上にレジスト材料からなる複数の標準量の液滴を塗布し、ナノインプリント用のライン状凹凸パターンの少なくとも一部と同一の凹凸パターンを有するテスト用のモールドを上記基板の液滴が塗布された面に押し付けて、液滴と他の液滴とが接する程度に基板上に拡張し、拡張した複数の標準量の液滴の形状をそれぞれ楕円に近似するとともに、この楕円の配置を測定し、複数の楕円が最密充填するように測定した楕円の配置を再配置し、再配置後の複数の楕円のそれぞれの中心を格子点として、複数の液滴をそれぞれ配置する位置に対応する複数の格子点からなる液滴配置パターンであって、ライン状凹凸パターンのライン方向を考慮した液滴配置パターンを得ている。これにより、インクジェット法を用いてレジスト材料からなる液滴を塗布しナノインプリントを行う方法においてこの液滴配置パターンを使用することにより、凹凸パターン転写されたレジスト膜の残膜の厚みムラおよび残留気体による欠陥の発生を抑制することが可能となる。
さらに、本発明の基板の加工方法は、上記に記載のナノインプリント方法によりパターン転写されたレジスト膜をマスクとして、残膜の厚みムラおよび残留気体による欠陥のないマスクを用いてドライエッチングを行っているから、高精度で歩留まりよく基板を加工することが可能となる。
第1のインプリント方法において、ライン状凹凸パターンのライン方向と光硬化性樹脂を含有する複数の液滴の塗布配置との関係を示す概略図である。 ライン状凹凸パターンおよびライン状凹凸パターンではないパターンの例を示す概略図である。 (a)はライン状凹凸パターンが形成されたモールドを示す概略図であり、(b)はそのモールドに押し付けられる被加工対象の基板を示す概略図である。 (a)は図3aのI−I線、(b)は図3bのII−II線における断面図を示す概略図である。 透明な基板上に液滴を配置し、平坦な板によって押し付けた場合に、その液滴の拡張する様子を示す概略図である。 透明な基板上に液滴を配置し、モールドによって押し付けた場合に、その液滴の拡張する様子を示す概略図である。 ライン方向を考慮して透明な基板上に液滴を配置し、モールドによって押し付けた場合に、その液滴の拡張する様子を示す概略図である。 ライン方向を考慮して真円を最密充填配列した様子を示す概略図である。 A方向の平均の液滴間隔WaとB方向の平均の液滴間隔Wbとの比、および、液滴が拡張した時の楕円形状の長軸半径と短軸半径の比が一致するときの液滴の拡張の様子を示す概略図である。 第2のナノインプリント方法における液滴配置パターンを示す概略図である。 単位構造の格子点が2つである場合(a)と1つである場合(b)の拡張した液滴外縁を示す概略図である。 楕円として近似された液滴の配置の再配置を説明する概略図である。 インクジェット法における解像度と液滴配置パターンとの関係を説明する概略図である。 副走査方向に沿った格子点間隔、吐出口の配置間隔および吐出口の実効間隔の関係を説明する概略図である。 インクジェットヘッドの吐出口が複数の列をなす場合の、吐出口の配置間隔および実効間隔を説明する概略図である。 実施例における、格子点間隔、吐出口の配置間隔および吐出口の実効間隔の関係を説明する概略図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明するが、本発明はこれに限られるものではない。なお、視認しやすくするため、図面中の各構成要素の縮尺等は実際のものとは適宜異ならせてある。
「第1のナノインプリント方法」
まず、本発明の第1のナノインプリント方法の実施形態について説明する。なお、本実施形態ではレジスト膜を光硬化させる光硬化方式のナノインプリントを例として説明する。
第1のナノインプリント方法は、Siモールドのライン状凹凸パターンに対向する石英基板上のライン転写領域に、ライン状凹凸パターンのライン方向に略平行な方向であるA方向に沿った液滴間隔が、A方向に略垂直な方向であるB方向に沿った液滴間隔より長くなるように、光硬化性樹脂を含有する複数の液滴をインクジェット法により塗布し(図1)、Siモールドのライン状凹凸パターンを石英基板の液滴が塗布された面に押し付けて石英基板上に液滴を拡張して、拡張した複数の液滴の結合からなる光硬化性樹脂膜を形成し、その後石英基板側から光硬化性樹脂膜に対し紫外光による露光を行って光硬化性樹脂膜を硬化し、硬化後にSiモールドを光硬化性樹脂膜から剥離することによって光硬化性樹脂膜にライン状凹凸パターンを転写するものである。
この光硬化性樹脂膜が後工程のエッチング工程におけるレジスト膜として機能する。図1は、第1のインプリント方法において、ライン状凹凸パターンのライン方向と光硬化性樹脂を含有する複数の液滴の塗布配置との関係を示す概略図である。ここで、ライン状凹凸パターンの「ライン方向に略平行な方向」とは、ライン状凹凸パターンのライン方向の他、本発明の作用効果が得られる範囲でこのライン方向と実質的に同一の方向も含む意味であり、好ましくはライン方向から±30°の角度範囲にある方向を意味し、さらに好ましくはライン方向から±15°の角度範囲にある方向を意味する。一方、「A方向に略垂直な方向」とは、A方向に垂直な方向の他、本発明の作用効果が得られる範囲でこのA方向に垂直な方向と実質的に同一の方向も含む意味であり、好ましくはA方向に垂直な方向から±30°の角度範囲にある方向を意味し、さらに好ましくはA方向に垂直な方向から±15°の角度範囲にある方向を意味する。
(光硬化性樹脂)
光硬化性樹脂は、特に制限されるものではないが、本実施形態では例えば重合性化合物R−1に、光重合開始剤(2質量%)、下記界面活性剤W−1(0.1質量%)、下記界面活性剤W−2(0.04質量%)、下記酸化防止剤A−1およびA−2(各1質量%)を加えて調製された光硬化性樹脂を用いることができる。上記の手順により作成した光硬化性樹脂は波長360nmの紫外光により硬化することができる。溶解性の悪いものについては少量のアセトンまたは酢酸エチルを加えて溶解させた後、溶媒を留去することが好ましい。
<重合性化合物>
R−1:ベンジルアクリレート(ビスコート#160:大阪有機化学株式会社製)
<光重合開始剤>
P−1:2,4,6−トリメチルベンゾイル−エトキシフェニル−ホスフィンオキシド
(Lucirin TPO−L:BASF社製)
<界面活性剤>
W−1:フッ素系界面活性剤(トーケムプロダクツ株式会社製:フッ素系界面活性剤)
W−2:シリコーン系界面活性剤
(大日本インキ化学工業株式会社製:メガファックペインタッド31)
<酸化防止剤>
A−1:スミライザーGA80(住友化学工業株式会社製)
A−2:アデカスタブAO503(株式会社ADEKA製)
(Siモールド)
本実施形態で使用するSiモールドは、例えば以下の手順により製造することができる。まず、Si基材上に、スピンコートなどでノボラック系樹脂、アクリル樹脂などのフォトレジスト液を塗布し、フォトレジスト層を形成する。その後、Si基材にレーザ光(又は電子ビーム)を照射し、フォトレジスト層表面に所定のパターンを露光する。その後、フォトレジスト層を現像処理し、露光部分を除去して、除去後のフォトレジスト層のパターンをマスクにしてRIEなどにより選択エッチングを行い、所定のパターンを有するSiモールドを得る。
本発明のインプリント方法で用いられるモールドは、光硬化性樹脂とモールド表面との剥離性を向上させるために離型処理を行ったものを用いてもよい。このようなモールドとしては、シリコーン系やフッ素系などのシランカップリング剤による処理を行ったもの、例えば、ダイキン工業(株)製のオプツールDSXや、住友スリーエム(株)製のNovec EGC-1720等、市販の離型剤も好適に用いることができる。一方、本実施形態ではSiモールドを用いた場合について説明するが、モールドはこれに限られず、石英モールドを用いることも可能である。この場合、石英モールドは後述するモールドの加工方法等により製造することができる。
(基板)
Siモールドに対しては、光硬化性樹脂の露光を可能とするために石英基板を用いる。石英基板は、光透過性を有し、厚みが0.3mm以上であれば、特に制限されることなく、目的に応じて適宜選択される。例えば、石英基板表面をシランカップリング剤で被覆したものや、石英基板上にCr、W、Ti、Ni、Ag、Pt、Auなどからなる金属層を積層したものや、石英基板上にCrO、WO、TiOなどからなる金属酸化膜層を積層したものや、前記積層体の表面をシランカップリング剤で被覆したもの、などが挙げられる。金属層または金属酸化膜層の厚みは、通常30nm以下、好ましくは20nm以下、にする。30nmを超えるとUV透過性が低下し、光硬化性樹脂の硬化不良が起こりやすい。
また、上記「光透過性を有する」とは、具体的には、基板に光硬化性樹脂膜が形成される一方の面から出射するように、基板の他方の面から光を入射した場合に、光硬化性樹脂膜が十分に硬化することを意味しており、少なくとも、上記他方の面から上記一方の面へ波長200nm以上の光の光透過率が5%以上であることを意味する。
石英基板の厚みは、通常0.3mm以上が好ましい。0.3mm以下では、ハンドリングやインプリント中の押圧で破損しやすい。
一方、石英モールドに対する基板は、その形状、構造、大きさ、材質等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。形状としては、例えば、情報記録媒体である場合には、円板状である。構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。材質としては、基板材料として公知のものの中から、適宜選択することができ、例えば、シリコン、ニッケル、アルミニウム、ガラス、樹脂、などが挙げられる。これらの基板材料は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。前記基板は、適宜合成したものであってもよいし、市販品を使用してもよい。基板の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.05mm以上が好ましく、0.1mm以上がより好ましい。基板の厚みが0.05mm未満であると、被加工物とモールドとの密着時に基板側に撓みが発生し、均一な密着状態を確保できない可能性がある。
(ライン状凹凸パターン)
Siモールドには転写するパターンとしてライン状凹凸パターンが形成されている。「ライン状凹凸パターン」とは、パターンを液滴に押し付けた際にそのパターン形状に起因して、液滴の拡張方向に異方性が生じて液滴の形状を楕円に近似することができるような凹凸パターンを意味し、特に複数の液滴の楕円形状の長軸方向が一定の方向を向くような凹凸パターンを「直線状凹凸パターン」という。
また、ライン状凹凸パターンの「ライン方向」とは、前述したように、モールドの凹凸パターン形成面に沿った方向のうち液滴が拡張しやすい方向であり、言い換えれば、モールドの凹凸パターン形成面に沿った方向であって、ライン状凹凸パターンを液滴に押し付けた際に形成される液滴の形状を楕円に近似した場合の楕円の長軸に沿った方向に対応する方向ということもできる。
例えば、図2a〜dは、ライン状凹凸パターンの例である。図2a、図2bおよび図2cは、細長い凸部1が平行に配列したライン&スペース型の凹凸パターンを示す概略図である。図2dは、ドット状の凸部1が一方向に密に配置された列が平行に配列されたパターンを示す概略図である。これらのようなパターンでは、塗布された液滴が凸部1と他の凸部1との間を伝って拡張する方が拡張しやすくなるため、その拡張に異方性が生じ、拡張した液滴の形状が楕円のようになる。したがって、ライン方向とは細長い凸部の長さ方向に沿った方向、またはドット状の凸部が密に配置された列の長さ方向に沿った方向ということもできる。図2a〜dでは、凸部1が直線状に形成および/または配列された場合の例について示しているが、このような直線状のパターンに限らず、これらは曲線状におよび/または蛇行するように形成および/または配列されてもよい。なお、図2eは、ドット状の凸部1が縦横に均等に配置されたパターンを示す概略図であるが、液滴の拡張方向について異方性が明確に現れないため、当該パターンは本明細書におけるライン状凹凸パターンには含まれない。
前述したようにライン状凹凸パターンは液滴それぞれが拡張しやすい方向であるから、ライン状凹凸パターンが、曲線状および/または蛇行するような形状の凹凸パターンを含むような場合には、そのライン方向もそのような形状を反映して曲線状および/または蛇行するような形状となる。このような場合には、A方向およびB方向は原則、液滴が配置された各地点を基準としてそれぞれ規定される。
ただし、ライン状凹凸パターンについて曲線状のライン方向や複数の直線方向が認められるような場合であっても、インクジェット法における主走査方向および副走査方向等の関係で、そのライン状凹凸パターンについてのライン方向を1つの直線状の方向として規定する必要が生じる場合がある。そこで、このような場合には必要に応じて、ライン状凹凸パターンの形状を個別具体的に勘案し、ライン状凹凸パターンの「ライン方向」として、当該ライン状凹凸パターンを反映する直線状の方向を1つ選択するものとする。このような方向の選択は、例えば、押し付けられた液滴がどの方向に拡張しやすいのかを総合的に考慮して行われる。より具体的には、基板上に塗布された複数の液滴をライン状凹凸パターンで押し付ける作業を予め試験的に実施し、このとき拡張された複数の液滴のそれぞれの形状を観察し、それぞれの液滴が拡張した方向として最も多い方向を上記の「ライン状凹凸パターンを反映する直線状の方向」として選択することが好ましい。なお、上記のような方向の選択は必ずしも必要ではない。例えば、ディスク状の基板を回転させながら液滴を塗布するような場合には、インクジェットヘッドが固定されていても主走査方向と円周に沿ったライン方向とを一致させることができるためである。
(光硬化性樹脂の塗布方法)
基板上に光硬化性樹脂の液滴を配置する際は、インクジェットプリンターを用いる。光硬化性樹脂をノズルから吐出するインクジェットヘッドには、ピエゾ方式、サーマル方式、静電方式などが挙げられる。これらの中でも、液適量や吐出速度の調整が可能なピエゾ方式が好ましい。基板上に光硬化性樹脂の液滴を配置する前には、あらかじめ液滴量や吐出速度を設定及び調整する。例えば、液適量は、凹凸パターンの凹部の空間体積が大きい領域では多くしたり、凹部の空間体積が小さい領域や凹部がない領域では少なくしたりして調整することが好ましい。調整後、所定の液滴配置パターンに従って、基板上に液滴を配置する。
そして、本実施形態の第1のナノインプリント方法において、複数の液滴を塗布するインクジェットヘッドにより規定される上記A方向の解像度を、同じインクジェットヘッドにより規定される上記B方向の解像度よりも小さく設定することが好ましい。
そして、本発明に係る第1のナノインプリント方法において、上記A方向および上記B方向のうち一方の方向をインクジェット法における主走査方向、他方の方向を副走査方向と設定し、複数の液滴をそれぞれ配置する位置に対応する複数の格子点からなる液滴配置パターンに従って液滴を塗布する際に、副走査方向に沿った格子点間隔が、インクジェットヘッドの吐出口の副走査方向に沿った実効間隔の整数倍となるように、上記インクジェットヘッドを設定することが好ましい。なお、具体的なインクジェットヘッドの設定方法については、後述する。
液滴配置パターンは、基板上のどの領域がライン転写領域または直線転写領域になるのかという情報も含めた、基板上の液滴配置に対応する格子点群からなる2次元座標情報により構成される。「ライン転写領域」または「直線転写領域」とは、図3および図4に示すように、ライン状凹凸パターンP1または直線状凹凸パターンP2を基板2に押し付けた際にライン状凹凸パターンP1または直線状凹凸パターンP2に対向することとなる基板上の領域(R1またはR2)を意味する。図3aはライン状凹凸パターンP1が形成されたモールド2を示す概略図であり、図3bはそのモールド2に押し付けられる被加工対象の基板3を示す図である。図4aおよび図4bは、それぞれ図3aのI−I線および図3bのII−II線における断面図を示す概略図である。図4bの基板3上の凹凸パターンに対向する領域R1がライン転写領域となり、この場合特に直線転写領域R2となる。
本実施形態の液滴配置パターンは、ライン状凹凸パターンのライン方向に略平行な方向であるA方向に沿った液滴間隔が、A方向に略垂直な方向であるB方向に沿った液滴間隔より長くなるように、ライン状凹凸パターンのライン方向に略平行な方向であるA方向に沿った格子点間隔が、A方向に略垂直な方向であるB方向に沿った格子点間隔より長い2次元座標情報を有している。
これは、ライン状凹凸パターンのライン方向に沿って液滴の拡張の異方性が生じることを考慮したものである。例えば、図5は、石英基板等の透明な基板上に液滴Dを配置し、それを凹凸パターンのない平坦な板9によって押し付けた場合に、当該透明な基板側から観察したその液滴Dの拡張する様子を示す概略図であり、図6は、直線状凹凸パターンP2を有するモールド2によって押し付けた場合に、同様に観察したその液滴Dの拡張する様子を示す概略図である。図5のような場合には、液滴Dは等方的に拡張するため、基本的に液滴Dの配置は縦横等の方向を考慮する必要なく均等に配置していれば特に問題は生じず、レジスト膜4が形成される。しかしながら、図6のような場合には、液滴Dの拡張に異方性が生じるため、同じ液滴量としたときその直線方向Aを考慮しなければ、つまりA方向の液滴間隔WaおよびB方向の液滴間隔Wbが等しいままでは、液滴Dが拡張しやすい方向Aでは液滴Dの量が過剰となりレジスト膜4の厚みムラが生じ、拡張しにくい方向Bでは液滴Dの量が不足し残留気体による膜の欠陥が生じる可能性がある。そこで、本発明は、図7に示すように、直線状凹凸パターンP2を有するモールド2を用いる場合には、この凹凸パターンのライン方向A、つまり液滴Dの拡張の容易性および困難性を考慮し、A方向の液滴間隔Waを広めにB方向の液滴間隔Wbを狭めに液滴Dの配置を設定することにより、直線方向Aを考慮しない場合に比して、レジスト膜4の厚みムラおよび残留気体による欠陥を抑制するものである。
また、A方向の平均の液滴間隔WaとB方向の平均の液滴間隔Wbとの比Wa/Wbが下記式(1)を満たすことが好ましい。
1.8≦Wa/Wb≦0.52V1/3/d・・・(1)
式(1)中、Vは塗布される液滴の1箇所当たりの平均体積、dは液滴拡張後の凹凸パターン転写されたレジスト膜の目標とする平均厚み(残膜も含む)を表す。
Wa/Wbの下限を1.8とした理由は、仮に真円で図8のように最密充填配置した場合にA方向の液滴間隔Waは、B方向の液滴間隔Wbの約1.73倍となるため、液滴が楕円形状で拡張する場合にはこの値よりも大きい方が液滴をより効率的に使用することができるためである。
一方、Wa/Wbの上限を0.52V1/3/dとした理由は、塗布される液滴の1箇所当たりの平均体積Vおよび所望のレジスト膜の平均厚みdによって、実際の液滴のA方向の拡張が制限されるためである。この値は具体的には下記のように導出される。
図9に示すように、液滴配置を決定する際には、拡張した液滴の重なり合う部分を最小にするため、拡張した液滴の形状を楕円形状に近似したとき、この楕円がA方向(長軸方向)およびB方向(短軸方向)の隣接する他の楕円と同時に接するような状態を経て拡張することが好ましい。このことは、Wa/Wbの値が、楕円の長軸半径raと短軸半径rbとの比ra/rbと一致することが好ましく、Wa/Wbの値の範囲は、ra/rbの値の取りうる範囲に従って決定されることを意味している。
そこで、以下において、塗布された液滴の1箇所当たりの体積がVであり、所望のレジスト膜の平均厚みがdである場合に、上記ra/rbの値がどのような範囲をとりうるかについて説明する。
まず、上記設定よりV=π・ra・rb・dであるため、下記式(3)が成立する。
Figure 0005460541
ここで通常、短軸半径rbと、拡張前の液滴接触面半径r(拡張前の液滴と基板との接触面を真円に近似したときのその真円の半径)とがrb≧rの関係を有するため(rb=rは、液滴がB方向に拡張しない場合を意味する。)、ra/rbの取りうる範囲は下記式(4)となる。
Figure 0005460541
一方、拡張前の液滴接触面半径rは、液滴の体積Vおよび接触角θを用いて下記式(5)のように表すことができる。
Figure 0005460541
これより、式(5)を式(4)に代入すると、下記式(6)が得られ、ここで下記式(7)を適用すると下記式(8)が得られる。
Figure 0005460541
ここで、式(7)のF(θ)は接触角θにのみ依存する関数である。通常接触角θは、液滴と基板との密着性を考慮すると小さい方が好ましく、液滴および基板の表面エネルギーを調整することにより、少なくとも0°<θ≦90°、好ましくは0°<θ≦30°、さらに好ましくは0°<θ≦10°となるように設定される。そこで、0°<θ≦90°の場合には、F(θ)は単調増加関数でありかつ0<F(θ)≦0.52であることを考慮して、下記式(9)が得られる。
Figure 0005460541
以上の理由により、Wa/Wbの上限を0.52V1/3/dとした。
(モールドの押付け工程)
モールドと基板間の雰囲気を減圧または真空雰囲気にした後に、モールドを押し付けることで残留気体を低減する。ただし、高真空雰囲気下では硬化前の光硬化性樹脂が揮発し、均一な膜厚を維持することが困難となる可能性がある。そこで、好ましくはモールドと基板間の雰囲気を、He雰囲気または減圧He雰囲気にすることで残留気体を低減する。Heは石英基板を透過するため、取り込まれた残留気体(He)は徐々に減少する。Heの透過には時間を要すため減圧He雰囲気とすることがより好ましい。
モールドの押し付け圧は、100kPa以上、10MPa以下の範囲で行う。圧力が大きい方が、樹脂の流動が促進され、また残留気体の圧縮、残留気体の光硬化性樹脂への溶解、石英基板中のHeの透過も促進し、タクトアップに繋がる。しかし、加圧力が強すぎるとモールド接触時に異物を噛みこんだ際にモールド及び基板を破損する可能性がある。よって、モールドの押し付け圧は、100kPa以上、10MPa以下が好ましく、より好ましくは100kPa以上、5MPa、更に好ましくは100kPa以上、1MPa以下となる。100kPa以上としたのは、大気中でインプリントを行う際、モールドと基板間が液体で満たされている場合、モールドと基板間が大気圧(約101kPa)で加圧されているためである。
(モールドの剥離工程)
モールドを押し付けて光硬化性樹脂膜を形成した後、モールドを光硬化性樹脂膜から剥離する。剥離させる方法としては、例えばモールドまたは基板のどちらかの外縁部を保持し、他方の基板またはモールドの裏面を吸引保持した状態で、外縁の保持部もしくは裏面の保持部を押圧と反対方向に相対移動させることで剥離させる方法が挙げられる。
以上のように、本実施形態の第1のナノインプリント方法では、ライン状凹凸パターンのライン方向に略平行なA方向に沿った液滴間隔が、A方向に略垂直なB方向に沿った液滴間隔より長くなるように液滴を基板上に塗布し、上記ライン方向を考慮した液滴配置としているから、ライン状凹凸パターンのパターン形状に起因して液滴の拡張方向に異方性が生じても、ムラなく液滴を拡張させることができる。この結果、インクジェット法を用いてレジスト材料からなる液滴を塗布しナノインプリントを行う方法において、凹凸パターン転写されたレジスト膜の残膜の厚みムラおよび残留気体による欠陥の発生を抑制することが可能となる。
「第2のナノインプリント方法」
次に、本発明の第2のナノインプリント方法の実施形態について説明する。なお、本実施形態でも、前述の実施形態と同様にレジスト膜を光硬化させるナノインプリントリソグラフィーを例として説明する。本実施形態は、ライン状凹凸パターンが直線状凹凸パターンとみなすことができる場合であって、液滴配置パターンが周期的な格子点群からなる2次元座標から構成される点で、前述の実施形態と異なる。したがって、その他の同様の構成要素についての詳細な説明は、必要のない限り省略する。
第2のナノインプリント方法は、光硬化性樹脂を含有する複数の液滴を、Siモールドの直線状凹凸パターンに対向する石英基板上の直線転写領域に、複数の液滴をそれぞれ配置する位置に対応する複数の格子点からなる液滴配置パターンであって、直線状凹凸パターンの直線方向Aおよびこれに垂直なB方向にそれぞれ周期性を有する基本単位格子を有し、A方向の周期性の周期がB方向の周期性の周期より長い液滴配置パターンに従って塗布し、Siモールドの直線状凹凸パターンを石英基板の液滴が塗布された面に押し付けて石英基板上に液滴を拡張して、拡張した複数の液滴の結合からなる光硬化性樹脂膜を形成し、その後石英基板側から光硬化性樹脂膜に対し紫外光による露光を行って光硬化性樹脂膜を硬化し、硬化後にSiモールドを光硬化性樹脂膜から剥離することによって光硬化性樹脂膜に直線状凹凸パターンを転写するものである。
図10は、本実施形態の液滴配置パターンの概略図を示すものである。本実施形態の液滴配置パターンは周期的に配置された複数の格子点Lからなる2次元座標情報を有するものであり、言い換えれば、液滴配置パターンはA方向およびB方向それぞれに周期性を有する基本単位格子Uを有するものである。本実施形態では、この基本単位格子UのA方向およびB方向の周期性の周期が、それぞれ前述した実施形態におけるA方向およびB方向の液滴間隔に相当し、A方向の周期性の周期TaがB方向の周期性の周期Tbより長く設定されている。基本単位格子Uの周期性について、A方向の周期性の周期TaとB方向の周期性の周期Tbとの比Ta/Tbが下記式(2)を満たすことが好ましい。上限および下限については前述した式(1)と同様である。ただし、本実施形態における下記式(2)中のVは、基本単位格子Uを代表する格子点に対応する液滴の平均体積を意味する。ここで、基本単位格子Uを代表する格子点とは、基本単位格子U内の格子点のうち、その格子点に対応する液滴の総体積が、基本単位格子U内のすべての格子点それぞれに対応する液滴の総体積の所定値(例えば90%)以上となるように設定される格子点であり、1つの格子点である必要はない。
1.8≦Ta/Tb≦0.52V1/3/d・・・(2)
基本単位格子Uの取り方は、特に制限されず、例えば図10では、A方向およびB方向にその周期の一周期分の長さをそれぞれ持つベクトルaおよびベクトルbによって作られる平行四辺形を基本単位格子Uとしている。
基本単位格子Uを構成する単位構造は、凹凸パターン転写されたレジスト膜の残膜の厚みムラおよび残留気体による欠陥の発生を抑制する目的、並びに、充填率を考慮し、L1=0×a+0×bの格子点1点を含むもの、またはこのL1およびL2=1/2×a+1/2×bの格子点2点を含むものが好ましい。ここで、aおよびbは、それぞれ上記ベクトルaおよびbを表す。図11は、単位構造の格子点が2つである場合(a)と1つである場合(b)の拡張した液滴外縁を示す概略図である。図11に示すように、同じ液滴数でもL1およびL2を有するように液滴を配置することにより、より効率よくレジスト膜を形成することができる。また、基本単位格子U内の格子点に配置する液滴の量は、すべて同一である必要はない。例えば、上記L1およびL2において、L1にレジスト膜の大部分を形成できる程度の量の液滴を配置し、L2はその隙間を補う程度の量の液滴を配置するようにしてもよい。
そして、本発明に係る第2のナノインプリント方法において、複数の液滴を塗布するインクジェットヘッドにより規定される上記A方向の解像度を、同じインクジェットヘッドにより規定される上記B方向の解像度よりも小さく設定することが好ましい。
そして、本発明に係る第2のナノインプリント方法において、上記A方向および上記B方向のうち一方の方向をインクジェット法における主走査方向、他方の方向を副走査方向と設定し、上記液滴配置パターンに従って液滴を塗布する際に、副走査方向に沿った格子点間隔が、インクジェットヘッドの吐出口の副走査方向に沿った実効間隔の整数倍となるように、上記インクジェットヘッドを設定することが好ましい。なお、具体的なインクジェットヘッドの設定方法については、後述する。
以上のように、本実施形態の第2のナノインプリント方法は、基板上の直線転写領域に液滴配置パターンに従って液滴を塗布するものであって、この液滴配置パターンが、直線状凹凸パターンの直線方向に略平行なA方向、およびA方向に略垂直なB方向にそれぞれ周期性を有する基本単位格子を有し、A方向の周期性の周期がB方向の周期性の周期より長いものとし、上記直線方向を考慮した液滴配置としているから、第1のナノインプリント方法と同様の効果を奏する。
「第3のナノインプリント方法およびそれに用いる液滴配置パターンの作成方法」
次に、本発明の第3のナノインプリント方法およびそれに用いる液滴配置パターンの作成方法の実施形態について説明する。なお、本実施形態でも、前述の実施形態と同様にレジスト膜を光硬化させるナノインプリントリソグラフィーを例として説明する。本実施形態は、特に本発明の液滴配置パターンの作成方法を実施し、これによって作成された液滴配置パターンにしたがって液滴を基板上に塗布する点で、第1の実施形態と異なる。したがって、その他の同様の構成要素についての詳細な説明は、必要のない限り省略する。
第3のナノインプリント方法は、本実施形態の液滴配置パターンの作成方法を実施して、液滴配置パターンを作成し、この液滴配置パターンに従って、Siモールドのライン状凹凸パターンに対向する石英基板上のライン転写領域に、光硬化性樹脂を含有する複数の液滴をインクジェット法により塗布し、Siモールドのライン状凹凸パターンを石英基板の液滴が塗布された面に押し付けて石英基板上に液滴を拡張して、拡張した複数の液滴の結合からなる光硬化性樹脂膜を形成し、その後石英基板側から光硬化性樹脂膜に対し紫外光による露光を行って光硬化性樹脂膜を硬化し、硬化後にSiモールドを光硬化性樹脂膜から剥離することによって光硬化性樹脂膜にライン状凹凸パターンを転写するものである。
一方、本実施形態の液滴配置パターンの作成方法は、上記石英基板とは異なる第2の石英基板上に上記光硬化性樹脂を含有する複数の標準量の液滴をインクジェット法により塗布し、ライン状凹凸パターンと同様の凹凸パターンを有する第2のSiモールドを第2の石英基板の液滴が塗布された面に押し付けて、液滴と他の液滴とが接する程度にこの石英基板上に拡張し、拡張した複数の上記標準量の液滴の形状をそれぞれ楕円に近似するとともに、これらの楕円の配置を測定し、複数の楕円が最密充填するように測定した楕円の配置を再配置し、再配置後の複数の楕円のそれぞれの中心を格子点として、複数の液滴をそれぞれ配置する位置に対応する複数の格子点からなる液滴配置パターンを得るものである。
本明細書において、「標準量」とは、実際に第1の基板上にレジスト材料からなる複数の液滴を塗布する際の一滴あたりの液滴量を目安にした液適量を意味する。一般的なインクジェットプリンターの吐出性能から、この標準量はおよそ1〜1000plの範囲である。
液滴配置パターンは、本実施形態の液滴配置パターンの作成方法において、ナノインプリント時に押し拡げられた液滴の2次元形状を基にして作成される。
この液滴配置パターンの作成についての具体的な方法や考え方は次の通りである。既に、ライン状凹凸パターンを有するモールドにより液滴を押し拡げた場合には、そのライン方向に沿って液滴が拡張するため、押し拡げられた液滴の2次元形状は楕円に近い形になることを述べた。しかしながら、この2次元形状はモールドのパターン設計や使用する液滴条件に大きく依存し複雑に変化する。例えば、パターン形状(パターン高さ、幅、ピッチ、傾斜角等)、2次元配置(ライン(直線、曲線)、ドットの繰り返し構造、ラインとドットの混在等)、液滴の塗布条件(一滴あたりの容積、塗布密度等)および液滴の液物性(粘性、表面張力等)等により、押し拡げられた液滴の2次元形状は異なる。そこで、本実施形態では、所定の凹凸パターンを持つモールドを用いてナノインプリントする際は、あらかじめ同じ凹凸パターンをもつモールドによりナノインプリントして液滴配置条件を決めるテスト工程が実施され、ナノインプリントを実施するのに適した液滴配置パターンが作成される。
このテスト工程は例えば次の方法によって行う。(1)基準となる液滴配置パターン(例えば、正方格子や三角格子の格子点に液滴を配置するパターン)を作成し、液滴量を標準量の範囲で徐々に変化させながら2次元形状を繰り返し測定する。(2)標準量の範囲で基準となる液滴量に対して、配置パターンの液滴間隔を徐々に変化させながら2次元形状を繰り返し測定する。(1)および/または(2)を繰り返すことにより、テスト用のモールドによって押し拡げられた隣接した液滴同士が接触しなくなる条件を導く。ここまでの工程により、押し拡げられた個々の液滴の2次元形状の測定が可能になる。2次元形状の測定方法については特に制限はなく、光学的方法を用いても良いし、触針式方法を用いても良い。例えば、光学顕微鏡を用いて2次元形状画像を取得し、画像処理によって形状を測定する方法がある。また、2次元画像の測定は、モールドを押し付けた状態で行っても剥離した状態で行ってもよい。光硬化されていれば押し付けた状態と剥離した状態でそれほど液滴の形状は変化しないためである。測定された2次元形状は画像処理により楕円に近似する。近似方法については特に制限はないが、一般的には最小二乗法を用いることが多い。そして、近似した楕円の配置を再配置することにより(図12)、この楕円が最密充填配置となるような2次元配置を求める。ここでいう最密充填配置は、2次元画像中の所定領域の楕円の面積占有率が70%以上になることを指す。最後に、求めた楕円の2次元配置から楕円の中心座標を抽出し、その座標を格子点とする液滴配置の2次元座標を得る。なお、上記工程によって得たのは、ライン状凹凸パターンのライン方向が加味された液滴配置の2次元座標(液滴配置パターン)であるため、実際にこの液滴配置パターンを用いてナノインプリントを行う場合には、実際の液滴塗布条件に応じて液適量を微調整することが必要である。
そして、本発明に係る第3のナノインプリント方法において、複数の液滴を塗布するインクジェットヘッドにより規定される上記楕円の長軸方向の解像度を、同じインクジェットヘッドにより規定される上記楕円の短軸方向の解像度よりも小さく設定することが好ましい。
そして、本発明に係る第3のナノインプリント方法において、上記長軸方向および上記短軸方向のうち一方の方向をインクジェット法における主走査方向、他方の方向を副走査方向と設定し、上記液滴配置パターンに従って液滴を塗布する際に、副走査方向に沿った格子点間隔が、インクジェットヘッドの吐出口の副走査方向に沿った実効間隔の整数倍となるように、上記インクジェットヘッドを設定することが好ましい。なお、具体的なインクジェットヘッドの設定方法については、後述する。
以上のように、本発明の第3のナノインプリント方法は、本発明の液滴配置パターンの作成方法により作成された液滴配置パターンに従って、基板上に液滴を塗布し、上記ライン方向を考慮した液滴配置としているから、第1のナノインプリント方法と同様の効果を奏する。
さらに、本発明の液滴配置パターンの作成方法は、テスト用の基板上にレジスト材料からなる複数の標準量の液滴を塗布し、ナノインプリント用のライン状凹凸パターンの少なくとも一部と同一の凹凸パターンを有するテスト用のモールドを上記基板の液滴が塗布された面に押し付けて、液滴と他の液滴とが接する程度に基板上に拡張し、拡張した複数の標準量の液滴の形状をそれぞれ楕円に近似するとともに、この楕円の配置を測定し、複数の楕円が最密充填するように測定した楕円の配置を再配置し、再配置後の複数の楕円のそれぞれの中心を格子点として、複数の液滴をそれぞれ配置する位置に対応する複数の格子点からなる液滴配置パターンであって、結果としてライン状凹凸パターンのライン方向を考慮した液滴配置パターンを得ている。これにより、インクジェット法を用いてレジスト材料からなる液滴を塗布しナノインプリントを行う方法においてこの液滴配置パターンを使用することにより、凹凸パターン転写されたレジスト膜の残膜の厚みムラおよび残留気体による欠陥の発生を抑制することが可能となる。
<設計変更>
なお、上記第1から第3のナノインプリント方法および液滴配置パターンの作成方法の実施形態では、光硬化性樹脂を用いた光硬化方式のナノインプリントについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、熱硬化性樹脂を用いた熱硬化方式でもよい。
「本発明のナノインプリント方法におけるインクジェットヘッドの設定方法」
本実施形態では、本発明のナノインプリント方法において、複数の液滴を塗布するインクジェットヘッドにより規定される上記A方向の解像度を、同じインクジェットヘッドにより規定される上記B方向の解像度よりも小さく設定する場合について説明する。なお、本発明の第3のナノインプリント方法については、上記「A方向」および上記「B方向」を、それぞれ再配置を行った楕円の「長軸方向」および「短軸方向」として取り扱えばよい。
「インクジェットヘッドにより規定される解像度」とは、インクジェットヘッドの吐出口の間隔および吐出周波数および走査速度により定められる、どれくらいの密度で液滴を配置できるのかを表す配置性能の指標(後述のマス目の細かさ)を意味する。図13は、インクジェット法における解像度と液滴配置パターンとの関係を説明する概略図である。図中のBMは、インクジェットプリンターによって液滴を配置することができるマス目状のマップ(ビットマップ)であり、Lは前述した液滴を配置する位置に対応する液滴配置パターンの格子点である。インクジェット法は、液滴配置パターンを参照しながらインクジェットヘッドがビットマップBMのマス目毎に基板上を走査し、液滴配置パターンの格子点Lに対応するマス目に液滴を塗布することにより実施される。
従来のドロップオンデマンド方式において、液滴配置密度を最大化するような配置が好ましいとされている。したがって、ビットマップの解像度は、図13aに示すように、ランダムな液滴配置に対応するため、解像度は高く(マス目は小さく)かつ主走査方向および副走査方向の解像度が同一となるように設定されている。しかし、ライン状凹凸パターンのような異方性のあるパターンに液滴が接触すると液滴は異方的に拡張する。つまり、このような場合、等方的な液滴の拡張を前提としたドロップオンデマンド方式は効果的ではない。
一方、本発明のナノインプリント方法において、液滴配置パターンのA方向の格子点間隔がB方向の格子点間隔よりも長い領域では、両方向の解像度が同一である必要性はなく、さらにA方向についてはB方向よりも細かな走査を行う必要性もない。そこで、本発明のナノインプリント方法では、従来必須とされていた液滴配置密度の最大化を敢えて行わず、かつこれにより過剰性能となった解像度を低減することで、液滴塗布のスループットを向上させることができる。より具体的には、図13bに示すように、ビットマップBMのマス目の形状をA方向に長い長方形等に設定して、上記A方向の解像度を上記B方向の解像度よりも小さく設定する。このように設定することにより、B方向において必要な解像度を維持しながら、A方向において細かな走査が不要となるため、インクジェットプリンターの全体としての分解能を確保したまま、液滴吐出時のスループットを向上させることができる。
なお、インクジェット法における主走査方向は、A方向およびB方向のいずれにとってもよい。A方向を主走査方向とすると、主走査方向の解像度が低いため、主走査速度を早くすることができる。この結果、1走査分の塗布時間が短縮され、全体としての塗布時間も短縮される。また、B方向を主走査方向とすると、ステージ送り方向の解像度が低いため、副走査回数を減少させることができる。この結果、全体として塗布時間が短縮される。
以上より、本発明のナノインプリント方法において、特に、複数の液滴を塗布するインクジェットヘッドにより規定される上記A方向の解像度を、同じインクジェットヘッドにより規定される上記B方向の解像度よりも小さく設定した場合には、インクジェットプリンターの全体としての分解能を確保したまま、液滴吐出時のスループットを向上させることができる。
そして、本発明に係るナノインプリント方法において、上記A方向および上記B方向のうち一方の方向をインクジェット法における主走査方向、他方の方向を副走査方向と設定し、複数の液滴をそれぞれ配置する位置に対応する複数の格子点からなる液滴配置パターンに従って液滴を塗布する際に、副走査方向に沿った格子点間隔が、インクジェットヘッドの吐出口の副走査方向に沿った実効間隔の整数倍となるように、上記インクジェットヘッドを設定する場合について説明する。
本明細書において、「副走査方向に沿った格子点間隔」とは、ある格子点と他の格子点との副走査方向に沿った距離のうち最小のものを意味する。つまり、例えば図10のように、L1およびL2を単位構造とする周期的な液滴配置パターンの場合、副走査方向に沿った格子点間隔は、副走査方向に設定された方向の周期の半分である。また、吐出口の「実効間隔」とは、吐出口同士の間隔のうち副走査方向に沿った最小の長さを意味するものとする。したがって、吐出口が上記副走査方向に所定の配置間隔を空けて列をなしている場合には、吐出口の実効間隔は、当該配置間隔に等しい。
上記のようなインクジェットヘッドの設定は、具体的には次のように実施する。図14は、副走査方向に沿った格子点Lの格子点間隔、吐出口12の配置間隔および吐出口12の実効間隔の関係を説明する概略図である。なお図14では、A方向を主走査方向Smとし、B方向を副走査方向Svと設定している。また図14では、格子点間隔は、格子点の周期に一致している。
図14aは、副走査方向Svに沿った格子点Lの格子点間隔Lbとインクジェットヘッド10の吐出口12の配置間隔xとが一致している場合を示している。一方、図14bは、副走査方向Svに沿った格子点Lの格子点間隔Lbとインクジェットヘッド10の吐出口12の配置間隔xとがLb=2xの関係を有する場合を示している。つまり、上記のように、格子点の格子点間隔LbとLb=nx(nは正整数)の関係を有する配置間隔xを持つインクジェットヘッド10を選択すればよい。また、配置間隔xが上記関係にないインクジェットヘッド10であっても、図14cに示すように、吐出口の配列方向を副走査方向に対してθ傾けることにより、吐出口の実効間隔yを調整し、Lb=ny(nは正整数)の関係を有するようにしてもよい。このような場合xおよびyは、y=x・cosθの関係にある。ここで、θは、副走査方向Svとインクジェットヘッドの傾いた方向Gとが成す鋭角である。
また、吐出口が複数の列をなしているインクジェットヘッド10を使用することもできる。例えば、図15は、インクジェットヘッドの吐出口が複数の列をなす場合の、吐出口の配置間隔および実効間隔を説明する概略図である。インクジェットヘッド10は、一列に所定の間隔で並んだ吐出口をそれぞれ有するインクジェットヘッド10aおよび10bから構成される。このような場合には、対比する吐出口(12aおよび12b)それぞれが成している列の同異は考慮しない。つまり、このようなインクジェットヘッド10の吐出口の配置間隔xは、インクジェットヘッド10aの吐出口12aとインクジェットヘッド10bの吐出口12bとの副走査方向Svに沿った間隔となる(図15a)。また、吐出口の列が副走査方向Svに対して傾いている場合には、吐出口の実効間隔yは、インクジェットヘッド10aの吐出口12aとインクジェットヘッド10bの吐出口12bとの副走査方向Svに沿った間隔となる(図15b)。
上記のように、副走査方向に沿った格子点間隔が、インクジェットヘッドの吐出口の副走査方向に沿った実効間隔の整数倍となっていない場合、格子点の間隔が異なる領域ごとに走査の設定を変えて再度走査しなければならず、多数の走査が必要となる。しかしながら、副走査方向に沿った格子点間隔が、インクジェットヘッドの吐出口の副走査方向に沿った実効間隔の整数倍となるように、上記インクジェットヘッドを設定することにより、効率よく液滴を塗布することができ、液滴吐出時のスループットをより向上させることができる。
また、格子点間隔の異なる領域が存在する場合には、それらの格子点間隔の最大公約数を吐出口の副走査方向に沿った配置間隔x(或いは実効間隔y)として設定することにより、これらの領域に対して一度の走査で液滴を配置することができる。
以上より、本発明のナノインプリント方法において、特に、上記A方向および上記B方向のうち一方の方向をインクジェット法における主走査方向、他方の方向を副走査方向と設定し、複数の液滴をそれぞれ配置する位置に対応する複数の格子点からなる液滴配置パターンに従って液滴を塗布する際に、副走査方向に沿った格子点間隔が、インクジェットヘッドの吐出口の副走査方向に沿った実効間隔の整数倍となるように、上記インクジェットヘッドを設定した場合には、効率よく液滴を塗布することができ、液滴吐出時のスループットをより向上させることができる。
「基板の加工方法」
次に、本発明の基板の加工方法の実施形態について説明する。本実施形態では、Siモールドを原盤として、前述した第1のナノインプリント方法を用いて基板の加工を行う。
まず、第1のナノインプリント方法を用いてパターン転写されたレジスト膜を基板の一方の面に形成する。次に、パターン転写されたレジスト膜をマスクにして、ドライエッチングを行い、レジスト膜に形成された凹凸パターンに対応した凹凸パターンを基板上に形成して、所定のパターンを有する基板を得る。
一方、基板が積層構造を有しており表面上に金属層を含む場合には、レジスト膜をマスクにして、ドライエッチングを行い、レジスト膜に形成された凹凸パターンに対応した凹凸パターンを当該金属層に形成し、その金属薄層をエッチストップ層にして基板にさらにドライエッチングを行い、凹凸パターンを基板上に形成して、所定のパターンを有する基板を得る。
ドライエッチングとしては、基板に凹凸パターンを形成できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオンミリング法、反応性イオンエッチング(RIE)、スパッタエッチング、などが挙げられる。これらの中でも、イオンミリング法、反応性イオンエッチング(RIE)が特に好ましい。
イオンミリング法は、イオンビームエッチングとも言われ、イオン源にArなどの不活性ガスを導入し、イオンを生成する。これを、グリッドを通して加速させ、試料基板に衝突させてエッチングするものである。イオン源としては、カウフマン型、高周波型、電子衝撃型、デュオプラズマトロン型、フリーマン型、ECR(電子サイクロトロン共鳴)型などが挙げられる。
イオンビームエッチングでのプロセスガスとしては、Arガス、RIEのエッチャントとしては、フッ素系ガスや塩素系ガスを用いることができる。
以上のように、本発明の基板の加工方法は、上記に記載のナノインプリント方法によりパターン転写されたレジスト膜をマスクとして、残膜の厚みムラおよび残留気体による欠陥のないマスクを用いてドライエッチングを行っているから、高精度で歩留まりよく基板を加工することが可能となる。
<設計変更>
なお、上記基板の加工方法の実施形態では、第1のナノインプリント方法を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2または第3のナノインプリント方法を用いてもよい。
以下本発明の実施例について説明する。
「実施例1」
(Siモールドの作製)
まず、Si基材上に、スピンコートによりPMMA(polymenthyl methacrylate)などを主成分とするフォトレジスト液を塗布し、フォトレジスト層を形成した。その後、Si基材を回転させながら、線幅100nm、ピッチ200nmの同心円パターンに対応して変調した電子ビームを照射し、半径15mmから30mmの範囲のフォトレジスト層全面に同心円パターンを露光した。その後、フォトレジスト層を現像処理し、露光部分を除去して、除去後のフォトレジスト層のパターンをマスクにしてRIEにより溝深さが80nmになるように選択エッチングを行い、同心円パターンを有する第1のSiモールドを得た。
(光硬化性樹脂)
重合性化合物R−1に、光重合開始剤P−1(2質量%)、下記界面活性剤W−1(0.1質量%)、下記界面活性剤W−2(0.04質量%)、下記酸化防止剤A−1およびA−2(各1質量%)を加えて調製された前述の光硬化性樹脂を用いた。
(基板)
厚さ0.525mmの石英ウエハの表面に、光硬化性樹脂との密着性に優れるシランカップリング剤であるKBM−5103(信越化学工業株式会社製)により表面処理をした。KBM−5103をPGMEA(Propylene Glycol Monomethyl Ether Acetate)で1質量%に希釈し、スピンコート法により基板表面に塗布した。続いて、塗布基板をホットプレート上で120℃、20分の条件でアニールし、シランカップリング剤を基板表面に結合させた。
(光硬化性樹脂の塗布工程)
ピエゾ方式のインクジェットプリンターであるFUJIFILM Dimatix社製DMP−2831を使用した。インクジェットヘッドには専用の10plヘッドであるDMC−11610を使用した。液滴量が10plとなるように、あらかじめ吐出条件を設定及び調整した。液滴配置パターンは、前述した本発明の液滴配置パターン作製方法で作成した。この液滴配置パターンにおける液滴間隔のWaおよびWbは、それぞれ1000μmおよび250μmであった。そして、あらかじめ吐出条件を設定及び調整し、この液滴配置パターンに従いライン転写領域に液滴を配置した。
(Siモールド押付け工程)
液滴配置パターンに対してSiモールド上の凹凸パターンを位置合わせするため、Siモールドと石英基板をギャップが0.1mm以下になる位置まで近接させ、石英基板の背面から顕微鏡で液滴配置パターンとモールド上の凹凸パターンを観察しながら、Siモールドまたは石英基板のステージを移動させることにより、位置合わせをした。Siモールドと石英基板間の空間を99体積%以上のHeガスで置換し、その後50kPaまで減圧することにより、減圧He雰囲気をつくった。減圧He条件でSiモールドを光硬化性樹脂からなる液滴に接触させた。接触後、液滴が拡張する様子を、石英基板の背面から顕微鏡で観察し、液滴拡張過程の楕円形状の画像を取得した。接触状態を1分間保持し、360nmの波長を含む紫外光により、照射量が300mJ/cmとなるように露光し、光硬化性樹脂膜を硬化させた。
(Siモールド剥離工程)
石英基板の外縁部を保持し、Siモールドの裏面を吸引保持した状態で、裏面の保持部を押圧と反対方向に相対移動させることでSiモールドを剥離し、凹凸パターン転写された第1の光硬化性樹脂膜を得た。
(石英基板加工工程)
凹凸パターンが転写された光硬化性樹脂膜をマスクにして、下記に示すようにドライエッチングを行い、光硬化性樹脂膜に形成された凹凸パターンに基づく凹凸形状を石英基板上に形成し、所定の凹凸パターンを有する第1の石英モールドを得た。まず、パターン凹部に存在する残膜を酸素プラズマエッチングにより除去し、パターン凹部の石英基板を露出させた。その際、凹凸パターン領域内の最も厚い残膜を除去できる条件にあわせてエッチング量を設定した。次に、フッ素系ガスにより、パターン凸部をマスクにして石英基板のRIEを行った。エッチング深さが80nmになるようにRIEの条件を設定した。最後に、パターン凸部の残渣を酸素プラズマエッチングにより除去した。
「実施例2」
(Siモールドの作製)
Si基材をXYステージ上で走査しながら、線幅100nm、ピッチ200nmの直線状凹凸パターンに対応して変調した電子ビームを照射し、10mm角の範囲のフォトレジスト層全面に直線状凹凸パターンを露光した。上記と同様の手法により、直線状凹凸パターンを有する第2のSiモールドを得た。
そして、この第2のSiモールドを用いて上記実施例1と同様の工程を実施し、凹凸パターン転写された第2の光硬化性樹脂膜および所定の凹凸パターンを有する第2の石英モールドを得た。
「比較例1」
液滴配置パターンの液滴間隔WaおよびWbが共に500μmである点以外は、上記実施例1と同様の工程を実施し、凹凸パターン転写された光硬化性樹脂膜および所定の凹凸パターンを有する石英モールドを得た。
「比較例2」
液滴配置パターンの液滴間隔WaおよびWbが共に500μmである点以外は、上記実施例2と同様の工程を実施し、凹凸パターン転写された光硬化性樹脂膜および所定の凹凸パターンを有する石英モールドを得た。
(評価方法)
上記実施例1および2並びに比較例1および2で得られた光硬化性樹脂膜の凹凸パターンを、光学顕微鏡(倍率50倍〜1,500倍)の暗視野測定で検査した。
まず倍率50倍で2mm角の視野を規定する。次に測定視野を走査し、残留気体による欠陥の有無を測定する。残留気体による欠陥は、正常なパターンで見られない散乱光を検出した場合を対象とした。残留気体による欠陥の欠陥総数をカウントした。1cm角当たりの欠陥数が0個の場合を欠陥なし(OK)、1個以上の場合を欠陥あり(NG)とした。
次にそれぞれの光硬化性樹脂膜の凹凸パターン部の残膜厚みを測定した。光硬化性樹脂膜のパターン領域の一部を、スクラッチまたはテープ剥離等により剥離することにより基板を露出させ、剥離領域とパターン領域の境界部をAFM(原子間力顕微鏡)で測定することにより、残膜厚みを測定した。残膜厚みはパターン領域内の任意の10箇所を測定し、その標準偏差が20nm未満の場合を問題なし(OK)、20nm以上を問題あり(NG)とした。
一方、上記実施例1および2並びに比較例1および2で得られた石英モールドの凹凸パターンを、光学顕微鏡(倍率50倍〜1,500倍)の暗視野測定で同様に検査した。
(実施例1および2の評価結果)
表1に示すように、Siモールドの凹凸パターンを正確に反転し、欠陥がなくかつ残膜ムラのない光硬化性樹脂膜を得ることができた。また、線幅及びパターン高さが均一な石英モールドを得ることができ、本発明により良好な基板加工を行えることが確認できた。
Figure 0005460541
「実施例3」
実施例2と同様にSiモールドを作製し、実施例2と同様の光硬化性樹脂および基板を用意し、次のような塗布工程を実施して、液滴の塗布に要した塗布時間の評価を行った。
(光硬化性樹脂の塗布工程)
ピエゾ方式のインクジェットプリンターであるFUJIFILM Dimatix社製DMP−2831を使用した。インクジェットヘッドには専用の1plヘッドであるDMC−11601を使用した。液滴量が1plとなるように、あらかじめ吐出条件を設定及び調整した。液滴配置パターンは、前述した本発明の液滴配置パターン作製方法で作成した。この液滴配置パターンにおけるA方向の格子点間隔LaおよびB方向の格子点間隔Lbは、それぞれ316μmおよび79μmとなった。
DMC−11601には16個の吐出口が254μm間隔で設置されている。液滴配置パターンの格子点間隔が254μm以下であるため、隣接する吐出口の副走査方向の実効間隔が所望の距離になるように、ヘッドを副走査方向に対してθ回転させて副走査方向の間隔を調整した。なお、液滴配置パターンの格子点間隔が254μmより大きい場合には、使用する吐出口を間引き、使用する吐出口の実効間隔が所望の距離になるようにヘッドを回転させて、副走査方向の吐出口の実効間隔を調整する。以上のように、副走査方向の格子点間隔が、インクジェットヘッドの吐出口の実効間隔の整数倍となるようにした。
主走査方向の取り方は特に限定されないが、本実施例では、B方向を主走査方向、A方向を副走査方向として設定した。そして、A方向の解像度はヘッドの回転角度、B方向の解像度は所定の吐出周波数における走査速度で調整し、A方向の解像度を80dpi、B方向の解像度を322dpiに設定した。すなわち、A方向の解像度をB方向の解像度よりも小さく設定した。なお、吐出口の実効間隔は79μmとした(図16a)。
塗布時間は走査回数、ステージ送り時間等で決まるため、本実施例において液滴の塗布に要した塗布時間をTとした。
そして、以上のような条件の下、液滴配置パターンに従い直線転写領域に液滴を配置した。
「実施例4」
インクジェットヘッドを副走査方向に対してθ回転させて吐出口の実効間隔を158μmとした以外は、実施例3と同様に液滴を配置した(図16b)。
「比較例3」
従来法にしたがって、A方向の解像度を322dpiと設定し、B方向の解像度322dpiに合わせた点以外は、実施例3と同様に液滴を配置した。
(実施例3および4の評価結果)
表2に示すように従来の方法に比して、塗布時間が、実施例3では1/4、さらには実施例4では1/8にまで短縮された。この結果、本発明によりインクジェットプリンターの全体としての分解能を確保したまま、液滴吐出時のスループットを向上させることができることが確認できた。
Figure 0005460541
1 凸部
2 モールド
3 基板
4 レジスト膜
10 インクジェットヘッド
12 吐出口
A ライン方向
B ライン方向に垂直な方向
BM ビットマップ
D 液滴
G インクジェットヘッドの傾き方向
L 格子点
P1 ライン状凹凸パターン
P2 直線状凹凸パターン
R1 ライン転写領域
R2 直線転写領域
Sm インクジェット法における主走査方向
Sv インクジェット法における副走査方向
U 基本単位格子
Wa A方向の液滴間隔
Wb B方向の液滴間隔
Ta A方向の格子点の周期
Tb B方向の格子点の周期
La A方向の格子点間隔
Lb B方向の格子点間隔
x 吐出口同士の配置間隔
y 吐出口の副走査方向に沿った実効間隔

Claims (14)

  1. インクジェット法により基板上にレジスト材料からなる複数の液滴を塗布し、モールドのライン状凹凸パターンを前記基板の前記液滴が塗布された面に押し付けて該基板上に前記液滴を拡張して、拡張した複数の該液滴の結合からなるレジスト膜を形成するとともに該レジスト膜に前記ライン状凹凸パターンを転写するナノインプリント方法において、
    前記ライン状凹凸パターンを前記基板に押し付けたとき該ライン状凹凸パターンに対向する該基板上のライン転写領域に、前記ライン状凹凸パターンのライン方向に略平行な方向であるA方向に沿った液滴間隔が、該A方向に略垂直な方向であるB方向に沿った液滴間隔より長くなるように、前記液滴を塗布することを特徴とするナノインプリント方法。
  2. 前記A方向の平均の液滴間隔Waと前記B方向の平均の液滴間隔Wbとの比Wa/Wbが下記式(1)を満たすことを特徴とする請求項1に記載のナノインプリント方法。
    1.8≦Wa/Wb≦0.52V1/3/d・・・(1)
    (式(1)中、Vは塗布された前記液滴の1箇所当たりの平均体積、dは前記レジスト膜の平均厚みを表す。)
  3. 前記複数の液滴を塗布するインクジェットヘッドにより規定される前記A方向の解像度を、前記インクジェットヘッドにより規定される前記B方向の解像度よりも小さく設定することを特徴とする請求項1または2に記載のナノインプリント方法。
  4. 前記A方向および前記B方向のうち一方の方向をインクジェット法における主走査方向、他方の方向を副走査方向と設定し、
    複数の液滴をそれぞれ配置する位置に対応する複数の格子点からなる液滴配置パターンに従って前記液滴を塗布する際に、前記副走査方向に沿った格子点間隔が、前記インクジェットヘッドの吐出口の前記副走査方向に沿った実効間隔の整数倍となるように、前記インクジェットヘッドを設定することを特徴とする請求項3に記載のナノインプリント方法。
  5. インクジェット法により基板上にレジスト材料からなる複数の液滴を塗布し、モールドの直線状凹凸パターンを前記基板の前記液滴が塗布された面に押し付けて該基板上に前記液滴を拡張して、拡張した複数の該液滴の結合からなるレジスト膜を形成するとともに該レジスト膜に前記直線状凹凸パターンを転写するナノインプリント方法において、
    前記直線状凹凸パターンを前記基板に押し付けたとき該直線状凹凸パターンに対向する該基板上の直線転写領域に、複数の液滴をそれぞれ配置する位置に対応する複数の格子点からなる液滴配置パターンに従って前記液滴を塗布するものであって、
    該液滴配置パターンが、前記直線状凹凸パターンの直線方向に略平行な方向であるA方向、および該A方向に略垂直な方向であるB方向にそれぞれ周期性を有する基本単位格子を有し、前記A方向の周期性の周期が前記B方向の周期性の周期より長いものであることを特徴とするナノインプリント方法。
  6. 前記A方向の一周期を表すベクトルaおよび前記B方向の一周期を表すベクトルbの両始点をいずれかの前記格子点の一つにとり、前記基本単位格子を該ベクトルaおよび該ベクトルbが作る平行四辺形とした場合に、
    前記基本単位格子が、L1=0×a+0×bおよびL2=1/2×a+1/2×bの格子点を含む単位構造からなるものであることを特徴とする請求項5に記載のナノインプリント方法。
  7. 前記A方向の一周期の長さTaと前記B方向の一周期の長さTbとの比Ta/Tbが下記式(2)を満たすことを特徴とする請求項5または6に記載のナノインプリント方法。
    1.8≦Ta/Tb≦0.52V1/3/d・・・(2)
    (式(2)中、Vは基本単位格子を代表する格子点に対応する液滴の平均体積、dは前記レジスト膜の平均厚みを表す。)
  8. 前記複数の液滴を塗布するインクジェットヘッドにより規定される前記A方向の解像度を、前記インクジェットヘッドにより規定される前記B方向の解像度よりも小さく設定することを特徴とする請求項5から7いずれかに記載のナノインプリント方法。
  9. 前記A方向および前記B方向のうち一方の方向をインクジェット法における主走査方向、他方の方向を副走査方向と設定し、
    前記液滴配置パターンに従って前記液滴を塗布する際に、前記副走査方向に沿った格子点間隔が、前記インクジェットヘッドの吐出口の前記副走査方向に沿った実効間隔の整数倍となるように、前記インクジェットヘッドを設定することを特徴とする請求項8に記載のナノインプリント方法。
  10. インクジェット法により第1の基板上にレジスト材料からなる複数の液滴を塗布し、第1のモールドのライン状凹凸パターンを前記第1の基板の前記液滴が塗布された面に押し付けるナノインプリント方法に用いられる、前記液滴の配置の基準となる液滴配置パターンの作成方法において、
    前記第1の基板とは異なる第2の基板上に前記レジスト材料からなる複数の標準量の液滴を塗布し、
    前記ライン状凹凸パターンの少なくとも一部と同一の凹凸パターンを有する第2のモールドを前記第2の基板の前記液滴が塗布された面に押し付けて、前記液滴と他の前記液滴とが接する程度に該基板上に拡張し、
    拡張した複数の前記標準量の前記液滴の形状をそれぞれ楕円に近似するとともに、該楕円の配置を測定し、
    複数の該楕円が最密充填するように、測定した該楕円の配置を再配置し、
    再配置後の複数の該楕円のそれぞれの中心を格子点として、複数の前記液滴をそれぞれ配置する位置に対応する複数の格子点からなる液滴配置パターンを得ることを特徴とする液滴配置パターンの作成方法。
  11. インクジェット法により基板上にレジスト材料からなる複数の液滴を塗布し、ライン状凹凸パターンを有するモールドを前記基板の前記液滴が塗布された面に押し付けながら該基板上に前記液滴を拡張して、拡張した複数の該液滴の結合からなるレジスト膜を形成するとともに該レジスト膜に前記ライン状凹凸パターンを転写するナノインプリント方法において、
    請求項10に記載の液滴配置パターンの作成方法により作成された液滴配置パターンに従って、前記基板上に前記液滴を塗布することを特徴とするナノインプリント方法。
  12. 前記複数の液滴を塗布するインクジェットヘッドにより規定される前記楕円の長軸方向の解像度を、前記インクジェットヘッドにより規定される前記楕円の短軸方向の解像度よりも小さく設定することを特徴とする請求項11に記載のナノインプリント方法。
  13. 前記長軸方向および前記短軸方向のうち一方の方向をインクジェット法における主走査方向、他方の方向を副走査方向と設定し、
    前記液滴配置パターンに従って前記液滴を塗布する際に、前記副走査方向に沿った格子点間隔が、前記インクジェットヘッドの吐出口の前記副走査方向に沿った実効間隔の整数倍となるように、前記インクジェットヘッドを設定することを特徴とする請求項12に記載のナノインプリント方法。
  14. 請求項1から9および11から13いずれかに記載のナノインプリント方法により、凹凸パターンが転写されたレジスト膜を基板上に形成し、
    該レジスト膜をマスクとしてドライエッチングを行って、該レジスト膜に転写された凹凸パターンに対応した凹凸パターンを前記基板上に形成して、所定のパターンを有する基板を得る基板の加工方法。
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