JP5458525B2 - Soiウェーハの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコン単結晶本体に埋込み酸化膜を介してSOI層が形成されたSOIウェーハの製造方法に関する。更に詳しくは、ウェーハ面内におけるSOI層の厚さがより均一なSOIウェーハの製造方法に関するものである。
SOI基板は、(1)素子と基板間の寄生容量を低減できるのでデバイス動作の高速化が可能であり、(2)放射線耐圧に優れており、(3)誘電体分離が容易のため高集積化が可能である、更に(4)耐ラッチアップの特性を向上できる等の非常に優れた特徴を有する。現在SOI基板の製造方法には、大きく2つに分類できる。一つの方法は、薄膜化される活性ウェーハと、支持ウェーハを貼合せて形成する貼合せ法であり、他の方法はウェーハ表面より酸素イオンを注入してウェーハ表面から所定の深さの領域に埋込み酸化層を形成するSIMOX法である。特にSIMOX法は製造工程数が少なく、またSIMOX法により製造されるSOI基板、即ちSIMOXウェーハは、大面積でかつ結晶性の良好な素子形成領域を容易に得ることができるため、将来的に有効な手法として期待されている。
例えば、SIMOXウェーハの製造方法は、シリコン単結晶基板の一方の主面を鏡面加工した後に、この鏡面加工面から酸素イオンを基板中の所定深さに注入する酸素イオン注入工程と、酸素イオンを注入した基板に酸化雰囲気下、高温熱処理を施すことにより基板内部に埋込み酸化層を形成する高温熱処理工程から構成される。具体的には、シリコン単結晶基板を500℃〜650℃の温度に保持し、基板表面から1017〜1018個/cm2程度の酸素原子イオン或いは酸素分子イオンを所定の深さに注入する。引続き酸素イオンを注入したシリコン基板を500℃〜700℃の温度に保持した熱処理炉内に投入し、スリップを発生させないように徐々に昇温を開始して1300℃〜1390℃程度の温度で10時間程度の熱処理を施す。この高温熱処理により基板内部に注入された酸素イオンがシリコンと反応して基板内部に埋込み酸化膜が形成される。このような工程を経て、支持基板と、この支持基板上に形成された埋込み酸化膜と、この埋込み酸化膜上に形成されたSOI層とを備えたSOI基板、即ちSIMOXウェーハが製造される。
近年、更なる高性能化が要求される最先端デバイスへのニーズに対応するため、SIMOXウェーハ等のSOIウェーハにおいて、SOI層の薄膜化が急速に進んでいる。薄膜のSOIウェーハにおいてSOI層の厚さはデバイス特性に大きな影響を与えるため、デバイス歩留まり等を向上させるには、SOI層の厚さのばらつきを低減し、SOI層の厚さをより均一にすることが求められる。
SOIウェーハの製造において、SOI層の厚さのばらつきの原因は、SIMOX法における酸素イオンの注入条件や、熱処理条件などが影響することが知られているが、これらSOI層の厚さに影響するすべての因子を毎回ばらつきが生じないようコントロールすることは極めて困難である。そこで、SOIウェーハの製造に際し、予め目標とするSOI層よりも厚めのSOI層を形成しておき、最終的なSOI層の調整を、洗浄工程とは別途に設けたエッチング工程により行うことを特徴とするSOIウェーハの製造方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−266059号公報(請求項1)
しかしながら、上記特許文献1記載の発明では、複数のウェーハを同時に処理できるという利点はあるものの、処理液にウェーハをディッピングさせてエッチングするため、ウェーハの厚い部分を選択的にエッチングすることはできない。そのため、ウェーハ表面の凹部も凸部も表面から均一の厚さでエッチングされ、ウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を均一化することは困難であった。例えば、図8は従来法により、SOI層の厚み分布を均一化したウェーハ面内の膜厚分布を示す図である。図8が示すように、このウェーハの表面には、厚み分布の均一化を行った後も、比較的大きな高低差が残っており、更にウェーハの外周部が中心部に比べ、厚くなる傾向があることがわかる。
本発明の目的は、ウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布をより均一化することが可能なSOIウェーハの製造方法を提供することにある。
請求項に係る発明は、支持基板上に埋込み酸化膜とSOI層をこの順に有するSOIウェーハの製造方法において、SOIウェーハはその表裏面に熱酸化膜を形成する熱処理工程と、熱酸化膜を除去する工程とを経て製造され、熱酸化膜を除去する工程に続いて、熱酸化膜を除去したウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を測定し、SOI層の厚み分布のうち厚い部分をオゾン水及びフッ酸を用いて除去し、ウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を均一化する工程を更に含み、ウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布の均一化が、オゾン水をSOI層の厚い部分に噴射して酸化するのと同時に、ウェーハ全面にフッ酸を噴射して酸化させた部分をフッ酸で除去することにより行われるSOIウェーハの製造方法である。
請求項に係る発明は、支持基板上に埋込み酸化膜とSOI層をこの順に有するSOIウェーハの製造方法において、SOIウェーハはその表裏面に熱酸化膜を形成する熱処理工程と、熱酸化膜を除去する工程とを経て製造され、熱酸化膜を除去する工程に続いて、熱酸化膜を除去したウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を測定し、SOI層の厚み分布のうち厚い部分をオゾン水及びフッ酸を用いて除去し、ウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を均一化する工程を更に含み、ウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布の均一化が、オゾン水をウェーハ全面に噴射して酸化するのと同時に、オゾン水により酸化させたSOI層の厚い部分にフッ酸を噴射してSOI層の厚い部分を除去することにより行われるSOIウェーハの製造方法である。
本発明によれば、SOIウェーハを製造する方法において、熱酸化膜を除去したウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を測定し、SOI層の厚み分布のうち厚い部分をオゾン水及びフッ酸を用いて除去するため、ウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布をより均一にすることができる。
次に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明は、支持基板上に埋込み酸化膜とSOI層をこの順に有するSOIウェーハの製造方法に関するものである。その特徴ある構成は、SOIウェーハはその表裏面に熱酸化膜を形成する熱処理工程と、熱酸化膜を除去する工程とを経て製造され、熱酸化膜を除去する工程に続いて、熱酸化膜を除去したウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を測定し、SOI層の厚み分布のうち厚い部分をオゾン水及びフッ酸を用いて除去し、ウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を均一化する工程を更に含むことにある。
次に、本発明のSOIウェーハの製造方法のうち、SIMOX法による製造方法を代表して説明する。
先ず、チョクラルスキー法やフローティングゾーン法等の方法により製造された単結晶インゴットを、スライスしてウェーハに加工し、このウェーハにラッピング、エッチング、研削、研磨、更には鏡面研磨等を施し形成されたシリコンウェーハを準備する。この酸素イオン注入前のシリコンウェーハの酸素濃度は、15〜30atoms/cm3が好ましい。
そして、準備されたシリコンウェーハの内部に酸素イオンを注入する。酸素イオンの注入は従来から行われている手段と同一の手段で行うが、注入量は、最終的に得られるSIMOXウェーハにおけるSOI層の厚さが50〜100nmになるように、ウェーハ表面から所定の深さの領域に注入する。
次に、酸素イオンが注入されたシリコンウェーハを、酸素と不活性ガスとの混合雰囲気中、1300〜1390℃の温度で熱処理を施す。不活性ガスとしては、アルゴンや窒素ガスが挙げられる。従って、この熱処理のガス雰囲気は、酸素とアルゴンの混合ガス、又は酸素と窒素の混合ガスであることが好ましい。また熱処理の熱処理時間は1〜20時間、好ましくは10〜20時間であることが好ましい。この熱処理により、ウェーハ表面から所定の深さの領域に埋込み酸化膜が形成されるとともに埋込み酸化膜上のウェーハ表面にSOI層が形成される。また、熱処理した後のSIMOXウェーハは、その表裏面が熱処理によって厚さ50〜1000nmの熱酸化膜で覆われる。そのため、この熱酸化膜をフッ酸等により除去する。これにより、支持基板と、この支持基板上に形成された埋込み酸化膜と、この埋込み酸化膜上に形成されたSOI層とを有するSIMOXウェーハが形成される。
SIMOXウェーハの場合、熱酸化膜を除去した後のウェーハ面内におけるSOI層の厚さには、上記酸素イオンを注入する際の条件や、熱処理条件によって2〜5nm程度のばらつきが生じている。本発明の製造方法では、この熱酸化膜の除去工程に続いて、熱酸化膜を除去したウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を測定し、SOI層の厚み分布のうち厚い部分をオゾン水及びフッ酸を用いて除去し、ウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を均一化する工程が行われる。
先ず、熱酸化膜を除去したウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を測定する。具体的には、分光エリプソメータ(KLA社製)等の装置を用いて測定する。
次に、上記測定したウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布に基づいて、SOI層の厚み分布のうち厚い部分をオゾン水及びフッ酸を用いて除去し、ウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を均一化する。
ウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布の均一化は、一般的な枚葉式の処理装置を用いるのが好適である。一般に、枚葉式の処理装置は、ウェーハを支持するホルダーと、このホルダーを回転させる回転機構を備えており、回転機構の回転速度は、200〜800rpm程度である。また、ウェーハの表面に処理液を噴射可能な複数のノズルを備えている。
図1及び図2は、上記枚葉式の処理装置を用いて厚み分布を均一化する方法の一例を示す図である。この例では、熱酸化膜を除去した後のSIMOXウェーハ10の面内におけるSOI層11の厚さがウェーハ10の外周部10aのみ同心円状に厚くなるように分布している。12は埋込酸化膜であり、13はシリコン基板である。図1及び図2において、図示しないホルダー上に設置されたウェーハ10を、図示しない回転機構により回転させる。ウェーハ周辺部の上方に設けられた第1ノズル21からオゾン水を一定の噴射量でSOI層の厚い部分に噴射する。また、ウェーハ中心に噴射するように設けられた第2ノズル22から、フッ酸をSOI層表面の中心に一定の噴射量で噴射する。回転機構の遠心力により、フッ酸はウェーハ全面に供給される。オゾン水が噴射されるウェーハ外周部10aは、オゾン水により選択的に酸化される。10a’はSOI層の酸化された部分である。酸化されたSOI層の外周部10a’はフッ酸によりその厚さが減少する。オゾン水による酸化後のフッ酸によるSOI層の取り代は、3〜10nmが好ましく、4〜6nmが更に好ましい。オゾン水が噴射されない領域10bは、フッ酸により、ウェーハ表面の自然酸化膜が除去される。
次に別の例を図3に示す。この例では、熱酸化膜を除去した後のSIMOXウェーハ10の面内におけるSOI層11の厚さが、ウェーハ10の外周に近づくに従い同心円状に厚くなるよう分布している。図3に示すように、第1ノズル21を最初にウェーハ中心部に設けておき、オゾン水の噴射開始とともにウェーハ径方向に、ウェーハ周辺部まで移動させる。第1ノズル21を速度V1からV2に連続的に減速させることにより、オゾン水により酸化されるSOI層11の厚みを、外周に近づくに従い厚くなるように調整する。これにより、SOI層の厚さに応じてフッ酸による取り代を調整して選択的に厚い部分を除去し、ウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を均一化することができる。また、SOI層の厚みの不均一の度合いが高い場合には、オゾン水によるSOI層の酸化とその後のフッ酸によるエッチングを2回以上繰り返し行うか、又はオゾン水の溶存オゾン濃度やフッ酸の濃度を高めても良い。なお、図2及び図3では、SOI層11の厚み及び厚み分布形状並びに埋込酸化膜12の厚みは本発明の内容を理解しやすくするためシリコン基板13に対して誇張して示している。
本発明において、オゾン水及びフッ酸を用いてウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を均一にする第1の好適な方法は、オゾン水をSOI層表面の厚い部分に噴射して酸化させた後、酸化させた部分をフッ酸で除去する方法である。
そして、第2の好適な方法は、オゾン水をSOI層の厚い部分に噴射して酸化するのと同時に、ウェーハ全面にフッ酸を噴射して酸化させた部分をフッ酸で除去する方法である。第2の方法では、上記第1の方法に比べてウェーハ表面ラフネスが多少大きくなる傾向にあるが、SOI層の厚い部分の酸化と同時に酸化させた部分をフッ酸で除去することができるため生産性に優れる。
第3の好適な方法は、オゾン水をウェーハ全面に噴射して酸化するのと同時に、オゾン水により酸化させたSOI層の厚い部分にフッ酸を噴射してSOI層の厚い部分を除去する方法である。第3の方法では、上記第1の方法、第2の方法に比べ、オゾン水の消費量が多いけれども、フッ酸の消費量が少なくて済む利点がある。
SOI層の酸化にオゾン水を用いる理由は、過酸化水素水や硝酸等の希釈調合が必要な酸化剤では、濃度の安定化が難しく、酸化の反応速度を制御できず、所望の酸化膜の膜厚分布を作るのが困難であるからである。また、使用するオゾン水の溶存オゾンの濃度は、5〜50ppmが好ましい。下限値未満では、SOI層の酸化が十分に進まず、また、上限の50ppmは、実用されているオゾン水の溶存オゾン濃度のほぼ上限であるからである。また、フッ酸の濃度は、0.5〜10質量%が好ましい。下限値未満では、酸化させた部分の除去に時間がかかりすぎ、上限値を越えると、高濃度のフッ酸にウェーハ表面をさらすため、欠陥の大きさが拡大する場合があるからである。
ウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を均一化した後は、ウェーハ表面を超純水により洗浄する。
以上により、ウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布がより均一なSIMOXウェーハを製造することができる。
なお、本発明のSOIウェーハの製造方法は、上記SIMOX法による製造方法に限定されるものではなく、水素イオン剥離法や貼り合わせウェーハを研削研磨してSOI層を作製する方法等の貼り合わせ法によるSOI基板の製造方法にも適用できる。
次に本発明の実施例を比較例とともに説明する。
<実施例1>
先ず、直径が300mmの熱酸化膜を除去した後のSIMOXウェーハを用意した。このウェーハには厚さ890〜910nmのSOI層が形成されていた。このSIMOXウェーハは単結晶インゴットをスライスして得られたシリコンウェーハに、所定の条件で酸素イオン注入した後、熱処理を施し、更に、ウェーハの表裏面に形成された熱酸化膜を除去して得られたものである。
酸素イオンの注入は、ウェーハを400℃に加熱し、この状態で次の条件にて酸素イオンを注入することにより行った。
加速電圧: 200keV
ドーズ量: 2.5×1017/cm2
酸素イオン注入後の熱処理は、ウェーハを酸素及びアルゴンの混合ガス雰囲気中、1350℃の一定温度で、10時間熱処理を施すことにより行った。熱酸化膜の除去は、濃度10質量%のフッ酸水溶液をエッチング溶液として用いてエッチングすることにより行った。
次に、このウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を分光エリプソメータ(KLA社製)により測定した。測定した結果、上記条件により酸素イオンを注入し、熱処理を行ったウェーハは、SOI層が、ウェーハの外周に近づくに従いほぼ同心円状に厚くなるよう分布していた。
次いで、測定したウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布に基づき、枚葉式の処理装置を用いて厚み分布を均一化した。
この枚葉式の処理装置は、ウェーハを支持するホルダーとこのホルダーを回転させる回転機構を備え、また、オゾン水を噴射する第1ノズルとフッ酸を噴射する第2ノズルとを備える。第1ノズルはウェーハ中心から径方向に向かって可動し、第2ノズルはフッ酸をウェーハの中心部に噴射するように固定されている。なお、第1ノズルのオゾン水の流量は1リットル/min、フッ酸の流量は1リットル/minに固定されている。
厚み分布の均一化は、先ず、熱酸化膜の除去を行った後のSIMOXウェーハを、処理装置のホルダー上に設置し、回転機構により回転速度500rpmで回転させながら、第1ノズルからオゾン水を噴射し、SOI層の厚い部分を酸化した。第1ノズルの径方向の移動速度については、ウェーハ中心部での初速をV1を60mm/秒とし、順次減速してウェーハ外周部での最終速度V2を6mm/秒とした。次に、第2ノズルからフッ酸を噴射し、オゾン水により酸化した部分の除去を行った。除去したSOI層のウェーハ面内における取り代の分布を図4に示す。また、図4のY=0における切断面について、X軸方向におけるSOI層の取り代の分布を図5に示す。なお、使用したオゾン水の溶存オゾン濃度は30ppm、フッ酸の濃度は5質量%であった。
上記オゾン水によるSOI層の酸化工程とフッ酸による酸化部分のエッチング工程とを1サイクルとして、このサイクルを6回繰り返し行い、ウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を均一化した。
最後に、SOI層表面を超純水で洗浄し、SIMOXウェーハを得た。同様の方法で、498枚のSIMOXウェーハを製造した。
<比較例1>
熱酸化膜を除去した後、SOI層の厚み分布の測定及び厚み分布の均一化を行わなかったこと以外は、実施例1と同様に、SIMOXウェーハ498枚を得た。
<比較試験及び評価>
実施例1で得た498枚のSIMOXウェーハと、比較例1で得た498枚のSIMOXウェーハについて、ウェーハ面内におけるSOI層の厚さの均一性をそれぞれ求めた。具体的には、各ウェーハ1枚につき、57箇所のSOI層の厚さを測定し、その最大厚さから最小厚さを引いた値を膜厚レンジ(nm)とした。実施例1における498枚のウェーハについての結果を図6に示し、比較例1における498枚のウェーハについての結果を図7に示す。またこれらの平均値を以下の表1に示す。
図6及び図7から明らかなように、比較例1で製造されたウェーハでは、膜厚レンジが最大5nm程度のウェーハが製造されているのに対し、実施例1で製造されたウェーハでは、4.5nm程度のものが最大であった。実施例1で製造されたウェーハでは、膜厚レンジが1.5nm程度の非常に均一性が高いウェーハも製造されることが確認された。また、表1から明らかなように、実施例1では膜厚レンジの平均値も比較例1に比べて小さく、従来法よりも本発明が効果的であることが確認された。
ウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を均一化する工程の説明図である。 ウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を均一化する工程の一例を表す説明図である。 枚葉式の処理装置を用いてSOI層の厚み分布を均一化する工程の別の例を表す説明図である。 ウェーハ面内におけるSOI層の取り代の分布を示す図である。 図1のY=0における切断面について、X軸方向におけるSOI層の取り代の分布を示すグラフである。 実施例1の結果を表すグラフである。 比較例1の結果を表すグラフである。 SOI層の厚み分布を従来法により均一化したSOI層の膜厚分布を示す図。

Claims (2)

  1. 支持基板上に埋込み酸化膜とSOI層をこの順に有するSOIウェーハの製造方法において、
    前記SOIウェーハはその表裏面に熱酸化膜を形成する熱処理工程と、前記熱酸化膜を除去する工程とを経て製造され、
    前記熱酸化膜を除去する工程に続いて、
    前記熱酸化膜を除去したウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を測定し、前記SOI層の厚み分布のうち厚い部分をオゾン水及びフッ酸を用いて除去し、ウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を均一化する工程を更に含み、
    前記ウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布の均一化が、オゾン水をSOI層の厚い部分に噴射して酸化するのと同時に、ウェーハ全面にフッ酸を噴射して前記酸化させた部分をフッ酸で除去することにより行われるSOIウェーハの製造方法。
  2. 支持基板上に埋込み酸化膜とSOI層をこの順に有するSOIウェーハの製造方法において、
    前記SOIウェーハはその表裏面に熱酸化膜を形成する熱処理工程と、前記熱酸化膜を除去する工程とを経て製造され、
    前記熱酸化膜を除去する工程に続いて、
    前記熱酸化膜を除去したウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を測定し、前記SOI層の厚み分布のうち厚い部分をオゾン水及びフッ酸を用いて除去し、ウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布を均一化する工程を更に含み、
    前記ウェーハ面内におけるSOI層の厚み分布の均一化が、オゾン水をウェーハ全面に噴射して酸化するのと同時に、前記オゾン水により酸化させたSOI層の厚い部分にフッ酸を噴射して前記SOI層の厚い部分を除去することにより行われるSOIウェーハの製造方法。
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