JP5457051B2 - 位相差フィルム及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、位相差フィルム及びその製造方法に関し、詳しくは高い透明性を有して、加熱後であっても位相差の変化量の少ない、優れた性能を有した位相差フィルム及びその製造方法に関する。
近年、ブラウン管方式のCRTに替わり、液晶表示装置が広く用いられている。これら液晶表示装置には画像着色を解消するため、あるいは視野角を拡大するために、位相差フィルムが用いられている。また、投射型プロジェクタやレーザー光線のビームスプリッターにおいては直線偏光と円偏光の相互変換素子として位相差フィルムが用いられている。更には、タッチパネル用途において、外光反射を低減し視認性を向上させるために位相差フィルムの導入が求められている。
これらの位相差フィルムは、偏光された光の成分の相対位相を変えるのに用いられる複屈折性の材料で作られたフィルムであり、一般に、合成樹脂製の配向フィルムが複屈折性層として用いられている。位相差フィルムの構造としては、1つの複屈折性層からなる単層構造、複屈折性が同一または異なる2層以上の複屈折層を積層した多層構造、更には保護層を有するものなどがある(例えば特許文献1参照)。
例えば、液晶ディスプレイ用位相差フィルムは、鮮明な色彩と精細な画像を得るために、複屈折性層の全面が光学的に均一であると共に、温度や湿度の変化によっても光学的特性が変化しないことが必要である。特に、自動車搭載用の液晶ディスプレイ・パネルに用いる場合には、過酷な条件での使用が予測されるため、少なくとも60℃以上、好ましくは80℃以上、より好ましくは100℃以上の耐熱温度が要求される。しかしながら、これまでの位相差フィルムとしては、主に熱可塑性樹脂であるポリカーボネート樹脂(例えば特許文献2参照)やノルボルネン系樹脂(例えば特許文献3参照)が利用されており、十分な耐熱性および耐候性が得られていない。
また、高いTg(ガラス転移温度)を有する熱可塑性樹脂の場合には、一般に、溶液流延法によってシートを製造しているが、延伸配向したフィルムは表面の平滑性に優れるものの生産性が悪く、また、溶媒が残留するため使用環境によっては用いることができないといった問題がある。
特開平5−2108号公報 特開2006−143831号公報 特開2006−301522号公報 WO2008/123347号公報
そこで本発明は、高い透明性を有し、かつ、加熱後であっても位相差の変化量の少ない、優れた性能を有した位相差フィルム及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、既に上記特許文献4に係る位相差フィルムを提案しているが、上記の目的を達成するために鋭意検討した結果、特定のシリコーン樹脂を含んだ樹脂組成物を用いることで、高い透明性を有し、かつ、加熱後であっても経時変化による位相差の低下を更に改良した位相差フィルムが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(1)下記一般式(1)で表される数平均分子量1000〜80000の範囲にあるシリコーン樹脂と、(2)光重合開始剤及び/又は(3)熱重合開始剤とを含む樹脂組成物を硬化させてなる位相差フィルムであり、100℃で10時間の加熱処理をした後の位相差フィルムの位相差値変化量が0〜20nmの範囲であることを特徴とする位相差フィルムである。
Figure 0005457051
〔式中、Xは少なくとも一つのケイ素原子と少なくとも一つの芳香族基を有する2価の基であり、R1は(メタ)アクリロイル基を有する有機官能基であり、R2、(i)(メタ)アクリロイル基若しくはビニル基を有する有機官能基、(ii)炭素数1〜25の脂肪族炭化水素、(iii)炭素数6〜15の置換若しくは無置換の脂環式炭化水素、又は(iv)炭素数6〜15の置換若しくは無置換の芳香族炭化水素を表し〔(i)〜(iv)は互いに異なる〕、l=1、m=1〜3、nは2〜290である。〕
また、本発明は、(1)下記一般式(1)で表される数平均分子量1000〜80000の範囲にあるシリコーン樹脂と、(2)光重合開始剤及び/又は(3)熱重合開始剤とを含む樹脂組成物を用いて位相差フィルムを製造する方法であり、
Figure 0005457051
〔式中、Xは少なくとも一つのケイ素原子と少なくとも一つの芳香族基を有する2価の基であり、R1は(メタ)アクリロイル基を有する有機官能基であり、R2、(i)(メタ)アクリロイル基若しくはビニル基を有する有機官能基、(ii)炭素数1〜25の脂肪族炭化水素、(iii)炭素数6〜15の置換若しくは無置換の脂環式炭化水素、又は(iv)炭素数6〜15の置換若しくは無置換の芳香族炭化水素を表し〔(i)〜(iv)は互いに異なる〕、l=1、m=1〜3、nは2〜290である。〕
樹脂組成物を少なくとも1枚の支持体で支持し、上記(1)成分の不飽和基を0.1%〜50%減少させる一次硬化により樹脂成形体を得た後、この樹脂成形体を所定の形状に切り出して延伸治具に固定し、任意方向に延伸倍率5〜700%の範囲で延伸させて延伸樹脂成形体を得た後、この延伸樹脂成形体を延伸治具に固定した状態で更に加熱及び/又はエネルギー線を照射して二次硬化させ、その後、室温まで冷却することを特徴とする位相差フィルムの製造方法である。
本発明において、位相差フィルムを構成する樹脂組成物は、(1)成分として下記一般式(1)で表される数平均分子量1000〜80000の範囲にあるシリコーン樹脂を含む。
Figure 0005457051
〔式中、Xは少なくとも一つのケイ素原子と少なくとも一つの芳香族基を有する2価の基であり、R1は(メタ)アクリロイル基を有する有機官能基であり、R2、(i)(メタ)アクリロイル基若しくはビニル基を有する有機官能基、(ii)炭素数1〜25の脂肪族炭化水素、(iii)炭素数6〜15の置換若しくは無置換の脂環式炭化水素、又は(iv)炭素数6〜15の置換若しくは無置換の芳香族炭化水素を表し〔(i)〜(iv)は互いに異なる〕、l=1、m=1〜3、nは2〜290である。〕
(1)成分として用いられるシリコーン樹脂は、一般的に用いられる方法により製造することができる。すなわち、ポリオールとジクロロシラン化合物と末端に重合性不飽和基及び水酸基を有する化合物とから合成する方法等である。その際に、原料物質の分子量、あるいは反応時のモル比を適宜調節することにより本発明の樹脂組成物に用いられるシリコーン樹脂を得ることができる。
上記のポリオールとしては、1分子中に水酸基を2個有し、少なくとも一つの芳香族基を有するケイ素化合物がよく、例えば、2個のシラノール基を有し、置換基を有してもよい芳香族環を1個または複数有する化合物であり、具体的には、1,4‐ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼン等であり、また、例えば、置換基を有してもよい芳香族基を少なくとも一つ有するジヒドロキシシランであり、具体的には、ジフェニルシランジオール等を例示することができる。
また、ジクロロシラン化合物としては、ジメチルジクロロシラン、アセトキシプロピルメチルジクロロシラン、(3−アクリロキシプロピル)メチルジクロロジラン、アリルメチルジクロロシラン、アリルフェニルジクロロシラン、ビス[2−(クロロジメチルシリルエチル)ベンゼン、1,3−ビス(クロロメチルジメチルシロキシ)ベンゼン、ブテニルメチルジクロロシラン、t−ブチルメチルジクロロシラン、t−ブチルフェニルジクロロシラン、2−(カルボメトキシ)エチルメチルジクロロシラン、[(クロロメチル)フェニルエチル]ジメチルクロロシラン、[2−(3−シクロヘキセニル)エチル]メチルジクロロシラン、クロロヘキシルメチルジクロロシラン、シクロテトラメチレンジクロロシラン、ジベンジロキシジクロロシラン、1,3−ジクロロー1,3−ジフェニルー1,3−ジメチルジクロロシラン、1,5−ジクロロヘキサメチルトリシロキサン、1,7−ジクロロオクタメチルテトラシロキサン、1,3−ジクロロテトラメチルジシロキサン、1,3−ジクロロテトラフェニルジシロキサン、ジシクロヘキシルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、ジ(p−トリル)ジクロロシラン、ジビニルジクロロシラン、エチルメチルジクロロシラン、メタクリロキシプロピルジクロロシラン、3−(p−メトキシフェニル)プロピルメチルジクロロシラン、フェニルメチルジクロロシラン、フェニルメチルジクロロシラン、1,1,3,3−テトラシクロペンチルジクロロジシロキサン、p−トリルメチルジクロロシラン、(3,3,3−チルフルオロプロピル)メチルジクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルフェニルジクロロシラン、ジビニルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン、1,4−ビス(ジメチルクロロシリル)ベンゼン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルー1,5−ジクロロトリシロキサン、1,7−ジクロロー1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン等が挙げられる。
末端に重合性不飽和基及び水酸基を有する化合物としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、3−アクリロイルオキシグリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1−(メタ)アクリロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロパン、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリε−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、各種エポキシアクリレート等が挙げられる。
本発明におけるシリコーン樹脂を得る条件は、室温条件下、反応中に発生する塩化水素と同モル以上の塩基性化合物を反応系中に添加し、ポリオールとジクロロシラン化合物のモル比により分子量を調整し、末端に重合性不飽和基及び水酸基を有する化合物を加える方法が好ましい。ポリオールとジクロロシラン化合物のモル比は1:1に近いほど高分子量体を得る事ができる。ポリオールとジクロロシラン化合物および末端に重合性不飽和基及び水酸基を有する化合物の反応時のモル比は10:15:4、より好ましくは20:21:4である。
また、本発明における樹脂組成物には、ラジカル重合開始剤として(2)光重合開始剤及び/又は(3)熱重合開始剤を配合する。(2)光重合開始剤のみを配合する場合には、その添加量は樹脂組成物の合計100重量部に対して(2)光重合開始剤は0.1〜3重量部の範囲であるのが好ましい。(3)熱重合開始剤のみを配合する場合は、樹脂組成物合計100重量部に対し、その添加量は0.1〜10重量部の範囲であるのが好ましい。(2)光重合開始剤および(3)熱重合開始剤を配合する場合には、樹脂組成物合計100重量部に対し、(2)光重合開始剤が0.01〜1重量部であり、(3)熱重合開始剤は0.01〜10重量部の範囲であるのが好ましい。各配合において、上記範囲未満では架橋が不十分であるため延伸配向の固定が困難であり、範囲を超えて含有しても反応率の向上は望めない。
上記(2)光重合開始剤としては、アセトフェノン系、ベンゾイル系、ベンゾフェノン系、チオキサンソン系、アシルホスフィンオキサイド系等の化合物を好適に使用することができる。具体的には、トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン、ベンゾインメチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、チオキサンソン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、カンファーキノン、ベンジル、アンスラキノン、ミヒラーケトン等を例示することができる。また、光重合開始剤と組み合わせて効果を発揮する光開始助剤や鋭感剤を併用することもできる。
上記(3)熱重合開始剤としては、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアリルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネートに分類される公知の有機過酸化物や、アゾ化合物等を挙げることができる。具体例としては、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、3−イソプロピルヒドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジクミルヒドロパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、イソブチルパーオキサイド、3,3,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスカルボンアミド等が挙げられる。
本発明における樹脂組成物は、上記の(1)〜(3)成分以外に、位相差フィルムとしての機能を低下させない範囲で、前記(1)成分とラジカル重合可能な不飽和基を少なくとも1つ有する樹脂を含むことができる。この成分については、不飽和基を有した脂環式モノマー、不飽和基を有した脂肪族モノマー、又は不飽和基を含む置換基を有した篭型シルセスキオキサンであるのがよく、これらの1種又は2種以上を混合したものを使用することができる。その例として、篭型シルセスキオキサン、ジシクロペンタニルジアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等を挙げることができる。
更に、上記の(1)〜(3)成分以外に、位相差フィルムとしての機能を低下させない範囲で、各種添加剤を添加することができる。各種添加剤として、有機/無機フィラー、可塑剤、難燃剤、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、離型剤、発泡剤、核剤、着色剤、架橋剤、分散助剤、樹脂成分等を例示することができる。
本発明において、位相差フィルムの製造過程は以下のとおりである。すなわち、樹脂組成物を一次硬化させて樹脂成形体を得て、この樹脂成形体を延伸により配向させる。そして、得られた延伸樹脂成形体を二次硬化させて位相差フィルムを得るようにする。このうち、樹脂組成物を一次硬化させて一部ラジカル重合した樹脂成形体を得る際には、その方法として、加熱手段又はエネルギー線照射手段が挙げられ、このうち、加熱手段については25〜200℃、好ましくは25〜180℃の範囲で加熱するのがよく、一方、エネルギー線手段については、300〜6000mjの電子線、紫外線、可視光等のエネルギー線を照射するのが好ましい。
紫外線や可視光等のエネルギー線を照射して一次硬化させる際には、例えば複数の支持体を組み立ててなる金型であって、少なくとも1枚の支持体が石英ガラスなどの紫外線を透過できる透明素材で形成した金型内に樹脂組成物を注入し、紫外線ランプで紫外線を照射して少なくとも透明素材を通過した紫外線により収容された樹脂組成物の重合硬化を行い、金型から脱型させることで所望の形状の樹脂成形体を得る方法を採用することができる。また、金型を用いない場合には、例えばスチールベルトを支持体として用いて、移動するスチールベルト上にドクターブレードやロール状のコーターで樹脂組成物を塗布し、上記の紫外線ランプで重合硬化させることで、シート状の樹脂成形体を得る方法等を例示することができる。なお、加熱手段の場合については、金型内に注入した樹脂組成物やスチールベルト上に塗布した樹脂組成物を所定の温度範囲で加熱するようにすればよい。
エネルギー線照射によって樹脂組成物の一次硬化を行う場合、好適には波長10〜400nmの紫外線や波長400〜700nmの可視光線を照射することで、樹脂成形体を得ることができる。用いる光の波長は特に制限されるものではないが、特に波長200〜400nmの近紫外線が好ましい。紫外線発生源として用いられるランプとしては、低圧水銀ランプ(出力:0.4〜4W/cm)、高圧水銀ランプ(40〜160W/cm)、超高圧水銀ランプ(173〜435W/cm)、メタルハライドランプ(80〜160W/cm)、パルスキセノンランプ(80〜120W/cm)、無電極放電ランプ(80〜120W/cm)等を例示することができる。
また、一次硬化により樹脂成形体を得る際には、上記(1)成分の不飽和基が合計で0.1%〜50%減少するまで一次硬化させるようにする。不飽和基の減少率(以下、「反応率」という)を制御するためには、加熱条件を調整したり、ランプの照射量を調整することが好ましい。エネルギー線照射の場合には、使用するランプの種類および樹脂組成物により照射量範囲を決定することができる。例えば、超高圧水銀ランプ(333W/cm)の場合は400〜6000mjの範囲で任意に照射量を調節することにより所望の反応率とすることができる。また、照射量の調節は照射時間により調整できるが、照射時間が短すぎると反応率の再現性が得られず、照射時間が長いと生産性が悪くなるため、使用するランプあるいは装置によって適宜調整することが好ましい。一方、加熱手段の場合には、室温付近から除々に昇温するのがよく、加熱時間は熱重合開始剤の種類および樹脂組成物によっても異なるが、20分〜4時間程度であるのがよい。
一次硬化させた樹脂成形体の反応率は、低すぎるとシート形状を保持することが困難であり容易に破断するおそれがあり、反対に高すぎると延伸倍率が低く、所望の高い位相差値が得られない。したがって、反応率は0.1%〜50%、より好ましくは0.1%〜30%の範囲が好ましい。
このようにして得られた樹脂成形体の厚みは、特に限定されるものではなく、得られる延伸フィルム(位相差フィルム)の使用目的などに応じて適宜に決定することができる。一般には、安定した延伸処理による均質な延伸フィルムを得る点などから、好ましくは5〜500μmの厚さのフィルム状であるのがよい。
本発明では、上記の方法で得られた樹脂成形体を延伸により配向させることで、複屈折性を発現させる位相差フィルムを得ることができる。すなわち、上記で得られた樹脂成形体を所定の形状に切り出し、延伸治具に固定して、延伸することで延伸樹脂成形体を得るようにする。上記で得られた樹脂成形体を延伸することにより、樹脂成形体を延伸配向させて複屈折性を発現させる。延伸配向させる手段としては、例えば自由幅一軸延伸、定幅一軸延伸等の一軸延伸、遂次二軸延伸、同時二軸延伸等の二軸延伸等を用いることが可能であり、好ましくは幅方向に一軸延伸を行うのがよい。また、所定の形状に切り出された樹脂成形体を固定する延伸治具については特に制限はなく、例えば鉄、アルミ、銅、真鍮等の金属や耐熱性を有するプラスチックを加工して使用することができる。これらは延伸により生じる樹脂成形体の応力に対して充分な剛性を有していることは言うまでもない。
樹脂成形体を延伸配向する際の温度については、樹脂成形体の動的粘弾性測定から得られる弾性率によって異なるが、延伸後の残留応力を低減する目的で、好ましくは1000〜0.01Mpa、より好ましくは100〜0.1Mpaの範囲を示す温度範囲であるのがよい。
樹脂成形体を延伸配向する際の延伸速度は、小さくなると熱緩和により位相差値が低下したり、後の二次硬化工程で破断しやすくなる。したがって、延伸速度は1mm/分以上が好ましい。但し、あまり速くするとフィルムが切断したり、延伸装置内の治具から外れたりするので、より好ましくは1mm/分〜10mm/分の範囲内である。
また、樹脂成形体を延伸させる際に延伸倍率を調整することで所望の位相差値が得られる。本発明の位相差フィルムの製造方法では、5〜700%の範囲、好ましくは5〜500%の範囲で延伸させるようにする。延伸率が5%より低いと位相差の発現が困難であり、反対に500%より高い場合にはフィルムが切断するおそれがある。
こうして一軸延伸されたフィルムは、フィルムの配向を固定する目的で下記のいずれかの方法で二次硬化させる。すなわち、この延伸樹脂成形体を延伸治具に固定した状態で更に加熱及び/又はエネルギー線を照射して二次硬化させ、反応率をほぼ100%とし硬化反応を終結させるようにする。
第一の方法としては、延伸後の延伸幅を保持した状態になるように延伸樹脂成形体を延伸治具に固定したまま、所定時間、所定温度に保持するようにするのがよい。この際の温度は、延伸温度以上でありかつ熱重合開始剤の選択により室温から200℃前後までの広い範囲から選択することができる。また、保持する時間は20分〜4時間であるのがよい。この際、延伸樹脂成形体を固定する延伸治具は、延伸幅を保つために固定する治具の張力を調整する機構を持つことが好ましい。張力が低すぎると熱による配向緩和からの延伸方向への収縮が大きく延伸後の配向が十分に保持されない。逆に高すぎると硬化収縮による切断が生じフィルムの作製が困難である。このように熱処理したフィルムは、延伸幅を保持した状態で室温まで冷却させる。
第二の方法としては、延伸後の延伸幅を保持した状態になるように延伸樹脂成形体を延伸治具に固定したまま、3000mj〜20000mjの範囲でエネルギー線を照射するのがよい。
第三の方法としては、延伸後の延伸幅を保持した状態になるように延伸樹脂成形体を延伸治具に固定したまま、3000mj〜20000mjの範囲でエネルギー線を照射した後、所定時間、所定温度に保持するようにするのがよい。この際の温度や保持時間は、第一の場合と同様である。エネルギー線を照射することで破断強度を増加させ、二次硬化での破断を抑制することが可能となる。このように熱処理したフィルムは、延伸幅を保持した状態で室温まで冷却させる。
第四の方法として、必要に応じて、二次硬化前の延伸樹脂成形体、又は二次硬化後の延伸樹脂成形体の少なくとも一方の面に光重合開始剤を含んだ状態の硬化性樹脂を塗工し、1000〜20000mjのエネルギー線を照射して光硬化性樹脂層を形成するようにしてもよい。すなわち、延伸樹脂成形体を延伸治具から取外すか又は延伸治具に固定した状態で、光重合開始剤を含む硬化性樹脂を少なくとも一方の面に塗工し、上記エネルギー線を照射して少なくとももう1層の光硬化性樹脂層を形成することにより延伸樹脂成形体を固定することが可能となる。この方法は延伸冶具を用いる方法の補助的手段として用いてもよい。
第五の方法として、必要に応じて、二次硬化前の延伸樹脂成形体、又は二次硬化後の延伸樹脂成形体の少なくとも一方の面に熱重合開始剤を含んだ状態の硬化性樹脂を塗工し、25〜200℃の温度で20分〜4時間の加熱処理を行うことにより、熱硬化性樹脂層を形成するようにしてもよい。すなわち、延伸樹脂成形体を延伸治具から取外すか又は延伸治具に固定した状態で、熱重合開始剤を含む硬化性樹脂を少なくとも一方の面に塗工し、上記温度及び時間で熱硬化性樹脂層を形成することにより延伸樹脂成形体を固定することが可能となる。更に、第三の方法として明示した手段と併用してもよい。この方法は延伸冶具を用いる方法の補助的手段として用いてもよい。
その他方法として、必要に応じて、二次硬化前の延伸樹脂成形体、又は二次硬化後の延伸樹脂成形体の少なくとも一方の面に光重合開始剤及び熱重合開始剤を含んだ状態の硬化性樹脂を塗工し、400〜10000mjのエネルギー線を照射して硬化性樹脂層を形成し、かつ、25〜200℃の温度で20分〜4時間の加熱処理を行うことにより、樹脂組成物中のアクリロイル基の減少率をほぼ100%にするようにしてもよい。すなわち、延伸樹脂成形体を延伸治具から取外すか又は延伸治具に固定した状態で、光重合開始剤及び熱重合開始剤を含んだ硬化性樹脂を少なくとも一方の面に塗工し、上記エネルギー線を照射して少なくとももう1層の硬化性樹脂層を形成し、かつ加熱することにより延伸樹脂成形体を固定することが可能となる。この方法は延伸冶具を用いる方法の補助的手段として用いてもよい。
二次硬化前の延伸樹脂成形体、又は二次硬化後の延伸樹脂成形体の一方の面に塗布する硬化性樹脂については、位相差フィルムを得た際において透明性および耐候性を備え、さらにはTgが200℃以上を有する樹脂層を形成することができるものであれば特に制限されないが、好ましくは特開2006-89685号公報に記載されるようなシリコーン樹脂組成物を用いるのがよい。すなわち、一般式[RSiO3/2n(但し、Rは(メタ)アクリロイル基を有する有機官能基であり、nは8、10又は12である)で表されて構造単位中に篭型構造を有するポリオルガノシルセスキオキサンを主たる成分とするシリコーン樹脂と、分子中に−R3−CR4=CH2又は−CR4=CH2(但し、R3はアルキレン基、アルキリデン基又は−OCO−基を示し、R4は水素又はアルキル基を示す)で表される不飽和基を少なくとも1個含み、かつ、前記シリコーン樹脂とラジカル共重合が可能な数平均分子量が2500以上のウレタン結合を有するオリゴマーと、それ以外の前記シリコーン樹脂とラジカル共重合が可能な不飽和化合物とが、5〜40:50〜90:0〜30の重合割合で配合したシリコーン樹脂組成物を用いるのが好適である。
そして、本発明により得られた位相差フィルムは、100℃で10時間の加熱処理をした後の位相差フィルムの位相差値変化量が0〜20nmの範囲である。ここで、加熱処理後の位相差フィルムの位相差値変化量とは、二次硬化もしくは、光重合開始剤及び/又は熱重合開始剤を含んだ硬化性樹脂を塗布して光及び/又は熱硬化性樹脂層を形成した直後に測定した位相差値と、100℃で10時間保持した後の位相差値との変化量をいう。また、本発明の位相差フィルムは、好ましくは、d=250μmでの波長550nmにおける面内位相差値Reが5〜150nmを有するのがよい。尚、位相差値Reは下記式から求められる。また、ここでいう好ましい位相差値Reとは、100℃で10時間保持した時点で測定して得られる値である。
Re=(nx−ny)d
〔nx:x軸方向の屈折率、ny:y軸方向の屈折率、d:フィルム厚み〕
本発明によれば、高い透明性を有し、加熱後であっても位相差の変化量の少ない優れた位相差フィルムを得ることができ、たとえば、高温環境下で使用する車載用タッチパネル用途、液晶表示装置用途などに好適に用いることができる。
以下に実施例等を述べるが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、下記の実施例に使用したシリコーン樹脂および篭型シリコーン樹脂は、次の合成例に示した方法で得たものである。
[合成例1](直鎖型シリコーン樹脂1の調製)
反応容器に1,4−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼン20gを装入し、真空乾燥した。撹拌機及び滴下ロートを装着し、反応容器に溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)88mlを装入し、塩基触媒としてピリジン4mlを装入した。滴下ロートにビニルメチルジクロロシラン12mlを入れ、反応容器を撹拌しながら、氷浴で15分かけて滴下した。滴下終了後、室温で2時間撹拌した。2時間撹拌後ジメチルジクロロシラン0.5mlを滴下し、30分撹拌した。更にアクリル酸2−ヒドロキシエチルを1.85ml滴下し、1時間撹拌した。撹拌後、トルエン400mlで溶解した。反応溶液を飽和食塩水で中性になるまで水洗した後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することでシリコーン樹脂31gを得た。得られた樹脂をトルエン5mlに溶解した後、メタノールで再沈殿を行い、上澄みを除去した。濃縮することでシリコーン樹脂30gを得た。このシリコーン樹脂は種々の有機溶剤に可溶な微白色の粘性液体であった。
[合成例2](直鎖型シリコーン樹脂2の調製)
反応容器に1,4−ビス(ヒドロキシジメチルシリル)ベンゼン20gを装入し、真空乾燥した。撹拌機及び滴下ロートを装着し、反応容器に溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)88mlを装入し、塩基触媒としてピリジン4mlを装入した。滴下ロートにメタクリルメチルジクロロシラン12mlを入れ、反応容器を撹拌しながら、氷浴で15分かけて滴下した。滴下終了後、室温で2時間撹拌した。2時間撹拌後ジメチルジクロロシラン0.5mlを滴下し、30分撹拌した。更にアクリル酸2−ヒドロキシエチルを1.85ml滴下し、1時間撹拌した。撹拌後、トルエン400mlで溶解した。反応溶液を飽和食塩水で中性になるまで水洗した後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することでシリコーン樹脂31gを得た。得られた樹脂をトルエン5mlに溶解した後、メタノールで再沈殿を行い、上澄みを除去した。濃縮することでシリコーン樹脂30gを得た。このシリコーン樹脂は種々の有機溶剤に可溶な微白色の粘性液体であった。
[合成例3](篭型シリコーン樹脂の調製)
メタクリロイル基を全てのケイ素原子上に有した篭型シリコーン樹脂を得る方法は、公知である合成方法(特開2006−089685号公報)を参考にして、以下のように行った。
撹拌機、滴下ロート、及び温度計を備えた反応容器に、溶媒として2−プロパノール(IPA)40mlを装入し、塩基性触媒として5%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(TMAH水溶液)を装入した。滴下ロートにIPA 15mlと3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(MTMS:東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製SZ6300)12.69gを入れ、反応容器を撹拌しながら、室温でMTMSのIPA溶液を30分かけて滴下した。MTMS滴下終了後、加熱することなく2時間撹拌した。2時間撹拌後、溶媒を減圧下で溶媒を除去し、トルエン50mlで溶解した。反応溶液を飽和食塩水で中性になるまで水洗した後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで加水分解生成物(シルセスキオキサン)を8.6g得た。このシルセスキオキサンは種々の有機溶剤に可溶な無色の粘性液体であった。
次に、撹拌機、ディンスターク、及び冷却管を備えた反応容器に上記で得られたシルセスキオキサン20.65gとトルエン82mlと10%TMAH水溶液3.0gとを入れ、徐々に加熱し水を留去した。更に130℃まで加熱し、トルエンを還流温度で再縮合反応を行った。このときの反応溶液の温度は108℃であった。トルエン還流後2時間撹拌した後、反応を終了とした。反応溶液を飽和食塩水で中性になるまで水洗した後、無水硫酸マグネシウムで脱水した。無水硫酸マグネシウムをろ別し、濃縮することで目的物である篭型シリコーン樹脂(混合物)を18.77g得た。得られた篭型シリコーン樹脂は種々の有機溶剤に可溶な無色の粘性液体であった。
前記再縮合反応により得られた篭型シリコーン樹脂の液体クロマトグラフィー分離後の質量分析を行ったところ、アンモニウムイオンが付いた分子イオンが確認され、構成比率はT8:T10:T12:「その他」が、約2:4:1:3であり、篭型構造を主たる成分とするシリコーン樹脂であることが確認できた。なお、T8、T10及びT12とは、[RSiO3/2nにおいて順にn=8、n=10及びn=12のもの(Rはメタクリロイル基)を示す。
[合成例4](ウレタンオリゴマーの調製)
有機イソシアネートとポリオールを反応させてポリウレタンを得る方法は公知である合成方法(特開平6−166737号公報)を参考にして、以下のように行った。
有機イソシアネートとしてイソホロンジイソシアネートと、2,2−ジメチル1,3−プロパンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、及びεーカプロラクトンのモル比が1:1:1から成るポリオールとを組成比4:3の割合で反応させ、2−ヒドロキシエチルアクリレートを反応させることにより目的物である両末端にアクリル基を有するウレタンアクリレートオリゴマー1(数平均分子量3800)を得た。
[実施例1]
上記合成例1で得た直鎖型シリコーン樹脂1(100重量部)と、光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(1重量部)と、熱重合開始剤としてジクミルパーオキサイド(5重量部)とを混合し、シリコーン樹脂組成物を得た。
次に、上記で得たシリコーン樹脂組成物を、厚さ1mmの石英ガラス上にバーコーターを用いて厚さ0.1mmになるようにキャスト(流延)し、333W/cmの超高圧水銀ランプを用いて2000mJ/cm2の積算露光量(365nm換算)で硬化させ、所定の厚みを有したシート状の樹脂成形体を得た。このときの反応率は<2%であった。表1に、この実施例1に係る樹脂組成物の組成と共に、照射量及び反応率を示す。
上記で得たシート状の樹脂成形体から25mm×70mmの小片を切り出し、二軸延伸装置(井元製作所製)を用いて、温度25℃、延伸速度5mm/min.の条件にて長手方向に一軸延伸を実施し、+18%延伸フィルム(延伸樹脂成形体)を得た。次いで、固定した治具ごと小型真空電気炉(美和製作所製)を用いて200℃、1時間の加熱処理を行い、その後室温まで冷却させて、+14%延伸フィルム(位相差フィルム)を得た。延伸フィルムの厚さは133μmであり、フィルム面内の位相差値Re=(nx−ny)dは+9nmであった。なお、nx:x軸方向の屈折率、ny:y軸方向の屈折率、d:フィルム厚み、である。また、得られた位相差フィルムを100℃で10時間加熱する耐熱試験(加熱処理)後のRe値(位相差値)及び透過率を測定した。結果を表2に示す。
[実施例2]
表1に示す配合組成の重量部及び積算露光量とした以外は、実施例1と同様にして樹脂成形体を得た。
上記で得たシート状の樹脂成形体から50mm×70mmの小片を切り出し、二軸延伸装置(井元製作所製)を用いて、温度25℃、延伸速度5mm/min.の条件にて長手方向に一軸延伸を実施し、+15%延伸フィルム(延伸樹脂成形体)を得た。
次いで、上記合成例3で得た篭型シリコーン樹脂(30重量部)、ジシクロペンタニルジアクリレート(65重量部)、ウレタンアクリレートオリゴマー(5重量部)、及び光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(2.5重量部)を混合して樹脂層形成用の樹脂組成物を得た後、石英ガラス上に上記で得られた+15%延伸フィルムをおき、一方の面にバーコーターを用いてこの樹脂層形成用樹脂組成物を厚さ50μmになるようにキャスト(流延)し、333W/cmの超高圧水銀ランプを用いて、2000mJ/cm2の積算露光量(365nm換算)で硬化させた。さらに残りの面にも、厚さ50μmになるようにこの樹脂層形成用樹脂組成物をキャスト(流延)し、333W/cmの超高圧水銀ランプを用い、3000mJ/cm2の積算露光量(365nm換算)で硬化させ、樹脂層を備えた実施例2に係る位相差フィルムを得た。この位相差フィルムの厚さは200μmであり、フィルム面内の位相差値Re=(nx−ny)dは+34nmであった。また、得られた位相差フィルムを100℃で10時間加熱する耐熱試験(加熱処理)後のRe値(位相差値)及び透過率を測定した。結果を表2に示す。
[比較例1]
樹脂組成物を表1に示す配合組成の重量部及び積算露光量とした以外は、実施例1と同様にして樹脂成形体を得た。
得られた樹脂成形体から25mm×70mmの小片を切り出し、二軸延伸装置(井元製作所製)を用いて、温度60℃、延伸速度5mm/min.の条件にて長手方向に一軸延伸を実施し、+10%延伸フィルムを得た。固定した治具ごと熱風循環オーブン(富山産業製)を用いて180℃、30分間の加熱処理を行い、+5%延伸フィルムを得た。延伸フィルムの厚さは224μmであり、フィルム面内の位相差値Re=(nx−ny)dは+13nmであった。しかし、耐熱試験を行ったところRe値(位相差値)が0nmとなり位相差フィルムの性能が消失した。
上記実施例及び比較例における各種試験や測定には以下のようにして行った。
(耐熱試験)
TMA測定装置EXSTAR6000(SII製)を用いて100℃で10時間保持した。
(位相差フィルムのレタデーション値Reの測定)
位相差測定装置NPDM−1000(ニコン製)を用いて測定した。λ550nmの位相差値を表2に示す。
(レタデーション値Re変化量の測定)
耐熱試験前のRe値から前記耐熱試験を行った後のRe値の差を算出した。
また、下記表1中の略号は次のとおりである。
A:直鎖型シリコーン樹脂1
B:直鎖型シリコーン樹脂2
C:篭型シリコーン樹脂
D:ジシクロペンタニルジアクリレート(共栄社化学(株)製ライトアクリレートDCP−A)
E:ウレタンアクリレートオリゴマー
F:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
G:ジクミルパーオキサイド(日本油脂(株)製パークミルD)
Figure 0005457051
Figure 0005457051

Claims (13)

  1. (1)下記一般式(1)で表される数平均分子量1000〜80000の範囲にあるシリコーン樹脂と、(2)光重合開始剤及び/又は(3)熱重合開始剤とを含む樹脂組成物を硬化させてなる位相差フィルムであり、100℃で10時間の加熱処理をした後の位相差フィルムの位相差値変化量が0〜20nmの範囲であることを特徴とする位相差フィルム。
    Figure 0005457051
    〔式中、Xは少なくとも一つのケイ素原子と少なくとも一つの芳香族基を有する2価の基であり、R1は(メタ)アクリロイル基を有する有機官能基であり、R2、(i)(メタ)アクリロイル基若しくはビニル基を有する有機官能基、(ii)炭素数1〜25の脂肪族炭化水素、(iii)炭素数6〜15の置換若しくは無置換の脂環式炭化水素、又は(iv)炭素数6〜15の置換若しくは無置換の芳香族炭化水素を表し〔(i)〜(iv)は互いに異なる〕、l=1、m=1〜3、nは2〜290である。〕
  2. 樹脂組成物の合計100重量部に対し、(2)光重合開始剤を0.1〜3重量部の範囲で含有する請求項1に記載の位相差フィルム。
  3. 樹脂組成物の合計100重量部に対し、(3)熱重合開始剤を0.1〜10重量部の範囲で含有する請求項1に記載の位相差フィルム。
  4. 樹脂組成物の合計100重量部に対し、(2)光重合開始剤を0.01〜1重量部の範囲で含有すると共に、(3)熱重合開始剤を0.01〜10重量部の範囲で含有する請求項1に記載の位相差フィルム。
  5. 100℃で10時間の加熱処理した後の厚みd=250μmでの波長550nmにおける面内位相差値が5〜150nmである請求項1〜4のいずれかに記載の位相差フィルム。
  6. 少なくとも片面に、ガラス転移温度Tgが200℃以上の光及び/又は熱硬化性樹脂からなる樹脂層を1以上備える請求項1〜5のいずれかに記載の位相差フィルム。
  7. (1)下記一般式(1)で表される数平均分子量1000〜80000の範囲にあるシリコーン樹脂と、(2)光重合開始剤及び/又は(3)熱重合開始剤とを含む樹脂組成物を用いて位相差フィルムを製造する方法であり、
    Figure 0005457051
    〔式中、Xは少なくとも一つのケイ素原子と少なくとも一つの芳香族基を有する2価の基であり、R1は(メタ)アクリロイル基を有する有機官能基であり、R2、(i)(メタ)アクリロイル基若しくはビニル基を有する有機官能基、(ii)炭素数1〜25の脂肪族炭化水素、(iii)炭素数6〜15の置換若しくは無置換の脂環式炭化水素、又は(iv)炭素数6〜15の置換若しくは無置換の芳香族炭化水素を表し〔(i)〜(iv)は互いに異なる〕、l=1、m=1〜3、nは2〜290である。〕
    樹脂組成物を少なくとも1枚の支持体で支持し、上記(1)成分の不飽和基を0.1%〜50%減少させる一次硬化により樹脂成形体を得た後、この樹脂成形体を所定の形状に切り出して延伸治具に固定し、任意方向に延伸倍率5〜700%の範囲で延伸させて延伸樹脂成形体を得て、この延伸樹脂成形体を延伸治具に固定した状態で更に加熱及び/又はエネルギー線を照射して二次硬化させ、その後、室温まで冷却することを特徴とする位相差フィルムの製造方法。
  8. 一次硬化の手段が、支持体側又は支持体の反対側、あるいは両方の側から300〜6000mjのエネルギー線を照射するエネルギー線照射手段である請求項7に記載の位相差フィルムの製造方法。
  9. 一次硬化の手段が、25〜200℃で加熱する加熱手段である請求項7に記載の位相差フィルムの製造方法。
  10. 延伸させる手段が、一軸延伸配向である請求項7に記載の位相差フィルムの製造方法。
  11. 二次硬化前の延伸樹脂成形体、又は二次硬化後の延伸樹脂成形体の少なくとも一方の面に光重合開始剤を含む硬化性樹脂を塗工し、1000〜20000mjのエネルギー線を照射して光硬化性樹脂層を形成する請求項7に記載の位相差フィルムの製造方法。
  12. 二次硬化前の延伸樹脂成形体、又は二次硬化後の延伸樹脂成形体の少なくとも一方の面に熱重合開始剤を含む硬化性樹脂を塗工し、25〜200℃の温度で20分〜4時間の加熱処理により、熱硬化性樹脂層を形成する請求項7に記載の位相差フィルムの製造方法。
  13. 二次硬化前の延伸樹脂成形体、又は二次硬化後の延伸樹脂成形体の少なくとも一方の面に光重合開始剤及び熱重合開始剤を含む硬化性樹脂を塗工し、400〜10000mjのエネルギー線を照射し、かつ、25〜200℃の温度で20分〜4時間の加熱処理により、光および熱硬化性樹脂層を形成する請求項7に記載の位相差フィルムの製造方法。
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