JP5450654B2 - 圧力の脈動を減じるための装置 - Google Patents

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Description

本発明は、請求項1の序文に従った、液圧力伝達システムの、スレーブシリンダの圧力チャンバとマスターシリンダの圧力チャンバとの間に接続可能であり、圧力媒体に対して絶えず開いている、圧力の脈動を減じるための装置に関わる。特に、本発明は、自動車用の液圧クラッチ駆動手段に広い範囲で使用されているような、圧力の脈動を減じるための装置に関わる。
図23は、自動車用の従来の液圧クラッチ駆動手段10を、概略図で示している。この液圧クラッチ駆動手段10は、自動車のペダルブロック11に設けられているマスターシリンダ12と、自動車の伝動装置の近くに設けられているスレーブシリンダ14とを有している。これらシリンダは、液圧ライン16によって、液圧で互いに接続されている。この液圧ライン16は、前記マスターシリンダ12から始まって、第1のパイプ部分18とホース部分20と第2のパイプ部分22とによって構成されている。液圧で流体リザーバ24に接続されている前記マスターシリンダ12のピストン(図示されていない)が、ピストンロッド26によってクラッチペダル28に動作可能に接続されており、前記マスターシリンダ12は、前記マスターシリンダ12内での前記ピストンの移動を生じさせるクラッチペダル28を押し下げることによって駆動されることができる。この関連で、前記スレーブシリンダ14に液圧で負荷を与える流体コラムが、前記液圧ライン16を通って、前記スレーブシリンダ14の方向に、移動される。
前記スレーブシリンダ14は、特にこれのピストン(図示されていない)は、ピストンロッド30によって、リリースレバー32とリリースベアリング34とを介して、摩擦クラッチ38のリリースメカニズム36に動作接続するように配置されている。前記スレーブシリンダ14は、前記摩擦クラッチ38のリリースのために液圧で負荷が与えられると、前記リリースメカニズム36によって、クラッチ圧力プレート40が、クラッチ駆動ディスク44から離れる。このクラッチ駆動ディスク44は、伝達シャフト42に配置されており、前記摩擦クラッチ38の、内燃機関(図示されていない)のクランクシャフトによって支持されているフライホイール43と共動する。かくして、前記内燃機関は、自動車のトランスミッション(詳しく示されていない)から離れている。
前記クラッチペダル28が、前記摩擦クランチ38を再係合するためにリリースされると、前記スレーブシリンダ14、特にこれのピストンは、特に前記摩擦クラッチ38のばねの力によって、基本の、即ち初期の設定に戻される。このような場合、前述の流体コラムは、前記マスターシリンダ12の方向に、前記液圧ライン16を通って再び変位される。
液圧流体の連続的な流れがない準静的な液圧力伝達システムと見なされるこのような液圧のクラッチ駆動手段10では、内燃機関の振動、特にこれのクランクシャフトの振動が、摩擦クラッチ38と、前記リリースベアリング34と、前記リリースレバー32と、前記スレーブシリンダ14との構成部品によって、液体コラムに伝達される。この液体コラムは、前記スレーブシリンダ14と前記マスターシリンダ12との間の前記液圧ライン16に存在し、振動は、圧力の脈動として前記コラム中で伝播する。圧力の脈動が、運転手の足が一般的な街での運転でクラッチペダルの上に置かれている時、いわゆる「レストティングリング(rest tingling)」の時に特に、もしくは、クラッチペダル28が、例えば信号の前で止まっている間に、押圧された状態で保持されている時に、運転手によって、前記クラッチペダルで振動として感じられることが、既に欠点として見なされている。
この問題に対処するために、従来技術では、十分な提案が為されている。例えば、特許文献1の「矩形の螺旋体(Square helix)」、特許文献2の「異なる長さのライン分岐を有する二重ライン(Double line with line branches of different length)」、特許文献3の「補助的な発振器(Auxiliary oscillator)」、特許文献4の「振動板減衰セル(Diaphragm damper cell)」、特許文献9もしくは特許文献の「入り組んだ本体を有する減衰装置(Damping device with labyrinth body)」がある。これらの提案に共通していることは、別のサブアセンブリが、マスターシリンダとスレーブシリンダとの間の液圧ライン中に挿入されているか、これに平行して設けられていることである。このような別のサブアセンブリは、振動減衰のために、マスターシリンダとスレーブシリンダとの間の流体コラムに介入せず、また、一般に圧力の脈動を十分に減衰することができる。しかしながら、このような周知の解決法は、部分的に、比較的多くの取り付け空間を必要とする。このような空間は、自動車のエンジンコンパートメント中で常に十分に入手され得るとは限らず、並びに/もしくは、装置の比較的複雑且つ高価な構造の装置を生じさせる。このような装置は、大量生産のために望ましくない。
マスターシリンダとスレーブシリンダとの間に接続されている「複動」バルブメカニズム(例えば、特許文献6、特許文献7)が、この関連では、詳細に考慮されない。このメカニズムは、前記流体コラムの各々の移動、即ち、前記スレーブシリンダの方向の移動だけでなく、前記マスターシリンダの方向の移動が生じると、開き、前記流体コラムが移動していない時に、振動に対して前記マスターシリンダを前記スレーブシリンダから遮るように、もしくは離すように、閉じられる。これは、このようなバルブメカニズムが、(a)絶えず「圧力媒体に対して開いて」おり、ばね付勢されているバルブ体もしくはこれに類似したものを必要としない非常に複雑な構造から成り、(b)戻りの時間とシステムヒステリシス(system hysteresis)をしばしば望ましくない程に増加させる特定の開閉圧力を必要とし、(c)汚染しやすく従って機能への損害を伴うバイパスが設けられているからである。
DE 36 31 507 C2 DE 40 03 521 C2 DE 195 40 753 C1 DE 101 12 674 C1 DE 103 51 907 A1 JP 59-89833 A EP 1 719 921 A2 EP 1 666 752 A2 DE 100 06 542 A1
本発明は、請求項1の序文を形成している特許文献1から始まって、液圧力伝達システム、特に、自動車用の液圧クラッチ駆動手段の、スレーブシリンダの圧力チャンバとマスターシリンダの圧力チャンバとの間に接続可能であり、圧力媒体に対して常に開いている、圧力の脈動を減じるための装置を提供するという課題を有する。この装置は、従来技術と比べて最良の振動減衰特徴に関連して、小型で経済的な構造を有する。
この課題は、請求項1に示されている特徴によって果たされる。本発明の有効な、即ち都合の良い発展が、請求項2乃至27の主題である。
本発明に従えば、液圧力伝達システム、特に、自動車用の液圧クラッチ駆動手段の、スレーブシリンダの圧力チャンバとマスターシリンダの圧力チャンバとの間に接続可能であり、圧力媒体に対して常に開いている、圧力の脈動を減じるための装置は、螺旋部分を有し、前記スレーブシリンダ側の開口部と前記マスターシリンダ側の開口部とを規定し、これら2つの開口部間のダイレクト間隔の複数倍の所定長のチャンネルを有するチャンネルの形態の更なる導管と、圧力によって弾性的に変形可能なボリューム受け手段とを、組み合わせて具備する。前記チャンネルと前記ボリューム受け手段とは、ねじ溝のように延びている前記螺旋部分と前記ボリューム受け手段とが、一方が他方をほぼ囲むような互いに同軸の位置関係で、ハウジング中に配置されるように、前記ハウジング中で組み合わされ、サブアセンブリを形成している。
出願人による調査は、まず、予期せぬ結果に到っている。振動の減衰のための2つの前述の手段、即ち、一方ではチャンネルの形態の更なる導管と、他方ではボリューム受け手段とは、組み合わされると、それぞれの手段の振動減衰効果を十分に超える程度に、圧力の脈動を減じることが可能である。従って、本発明に係る装置の振動減衰の特徴は、非常に有効であると見なされることができる。更に、前記チャンネルと前記ボリューム受け手段とは、1つの同じハウジング中で組み合わされてサブアセンブリを形成している。前記所定のチャンネル長は、前記2つのチャンネルの開口部間のダイレクト間隔の複数倍であるので、本発明にかかる装置は、一方では非常に小型の構造であり、他方では、前記チャンネルと前記ボリューム受け手段とは、わずかなシールと接続とによって、従って非常に経済的に、流体接続して配置され得る。本発明に係る装置の更なる効果は、図23の、あるいは従来の液圧クラッチ駆動手段に前記装置を使用する場合、振動を減じるために第1のパイプ部分より狭い断面を有するように通例形成されている液圧ラインの、前記スレーブシリンダの近くの第2のパイプ部分が、省かれ得ることである。即ち、前記液圧ラインのホース部分が、前記スレーブシリンダの圧力接続部と直接的に接続され得る。この場合、図23に係る第2のパイプ部分は、本発明に係る装置に、簡単且つ非常に場所を取らない方法で、ほぼ一体化され得る。更に、製造の態様から、前記螺旋部分がねじ溝のように延びることが、有効である。最後に、前記螺旋部分と前記ボリューム受け手段とは、一方が他方をほぼ囲むような互いに同軸の位置関係で、前記ハウジング中に配置されるので、前記装置は、特に短く小型の構造である。この関連で、前記チャンネルの前記螺旋部分は、前記ボリューム受け手段を、少なくとも部分的に同軸で囲むことができる。しかしながら、これに代わって、前記ボリューム受け手段が、前記チャンネルの前記螺旋部分を、少なくとも部分的に同軸で囲むこともできる。
ボリューム受け手段は、前記スレーブシリンダから前記マスターシリンダへの方向に見て、更なる導管を形成する前記チャンネルに液圧で接続される場合に、特に有効であることが判っている。このことによって、前記スレーブシリンダの圧力チャンバから広がる圧力の脈動は、前記ボリューム受け手段に達するために、更なる導管を通る必要がない。
本発明に係る特にコスト効果を有する装置の実施形態では、挿入部材が前記ハウジングに挿入され得、少なくとも部分的に前記ハウジングと一緒になって、前記チャンネルを規定する。このことによっても、装置の組み立てが容易となる。
れに関して、前記チャンネルの前記螺旋部分は、前記挿入部材の外周面に溝として形成され得る。この溝は、前記ハウジングの内周面によって径方向外側に覆われている。前記螺旋部分は、一方では、例えば前記挿入部材の射出成形によって、特に簡単に、経済的に形成されることができる。この螺旋部分の径方向外側に開いている前記溝は、前記チャンネルを形成するための非常に簡単な方法で、前記ハウジング中に挿入部材を挿入する際に、既存の前記ハウジングの壁によって、特に、シール部材などを使用しないで、「完成され」る。また、前記螺旋部分は、他方では、流体コラムの変形を生じさせ、この変形が、貫流抵抗が可能な限り小さい良好な振動減衰のために、有効であることが判っている。更に、前記螺旋部分は、前記螺旋部分を右方向に延びるサブ部分と、左方向に延びるサブ部分とに分け、これによって、特に、前記螺旋部分のために必要な軸方向の設置空間が、減じられる螺旋反転部を有し得る。
造に関して特に容易である小型の実施形態では、前記挿入部分は、ケース部分とベースとを有するほぼポットの形状であり得る。これに関して、前記挿入部分の前記ケース部分の外周に形成されている前記チャンネルの前記螺旋部分は、前記挿入部分の前記ベースに延びている前記チャンネルの接続部分によって、前記マスターシリンダの前記チャンネルの開口部と連通し得る。
前記ボリューム受け手段は、前記挿入部材のスリーブ部分の内周に好ましくは設けられている。このボリューム受け手段は、一方では、装置の小型の構造のために必要とされ、他方では、前記ボリューム受け手段の簡単なプラグの取り付けを可能にする。更に、前記ボリューム受け手段が、通路ボアを有しているゴム弾性のボビン形状の部材であり、外周面では、環状の凹部が、前記挿入部材の前記スリーブ部分の内周面と一緒になって、環状の空気チャンバを規定している。このような前記ボリューム受け手段の設定では、圧力の振幅が前記通路ボアに到ると、前記ボビン形状の部材は、ゴム弾性の材料のばね効果に対して変形する。この時、前記環状のチャンバ中の空気のボリュームは、前記ボビン形状の部材が、「ボリューム受け手段」という用語が既に示しているように、前記圧力の振幅の所定の「軽減」を果たす。この関連で、前記ゴム弾性の材料のばね効果と、圧縮された空気のボリュームとによって、前記ボビン形状の部材の前記通路ボアの領域中の圧力媒体の圧力が所定値まで下がった時に、前記ボビン形状の部材が初期の形態に自動に戻ることが、果たされる。
ボリューム受け手段の更なる実施形態では、ボリューム受け手段は、更に、弾性のプラスチック材料から成る管状の部材であり得る。この管状の部材は、前記ハウジング中で、径方向内側の圧力媒体チャンバを、径方向外側の空気チャンバから分けている。かくして、前記ボリューム受け手段は、射出成形が可能であることが、有効であり、この場合、全長及び断面の形状が、比較的簡単に形成され得る。前記ボリューム受け手段のこの実施形態では、圧力の振幅が前記内側の圧力媒体チャンバに到ると、前記管状の部材は、プラスチック材料のばね効果に対してわずかに変形し、前記径方向外側の空気チャンバ中の空気のボリュームは、所定の拡大を経て、この拡大によって、前記圧力の振幅が、「軽減」される。この場合、前記プラスチック材料のばね効果と、より小さい程度で、前記径方向外側の空気チャンバ中の前記圧縮された空気のボリュームのばね効果とによって、前記管状の部材が、前記内側の圧力媒体チャンバ中の圧力が所定値まで下がった時に、初期の形態に自動で戻ることが、果たされる。この装置の他の実施形態では、ほぼピンの形状の挿入部材が、前記ハウジング中で、前記圧力媒体チャンバと連通している中心のボア中に、有効に挿入されることができる。
これに代わって、前記ボリューム受け手段は、径方向内側の圧力媒体チャンバを規定し、外周面によって前記ハウジングの内周面を支持する、ゴム弾性の材料から成るほぼホース形状の部材であり得る。この場合、前記ボリューム受け手段の外周面には、前記ボリューム受け手段とハウジングとの間にキャビティを形成するための成形部(profiling)が設けられている。かくして、特に、前記システムのボリューム受けは、所定の方法で有効に制限されることができる。
しかしながら、前記ボリューム受け手段に係る更なる代案として、ばねによって負荷が与えられている小さいピストンが長軸方向に移動可能であるように中に収容されている小さいシリンダ空間が、前記ハウジングもしくは挿入部材中に設けられている実施形態が、考えられ得る。前記ピストンは、圧力の振幅に関して、前記ピストンがばねによる負荷に対して移動され、かくして発生されるボリューム受けによって、圧力の振幅の「軽減」が再度果たされるように、収容されている。圧力媒体の所定の圧力が低下した時に前記ピストンが自動で戻ることは、このような実施形態の場合、前記ばねによって動作可能に前記ピストンに接続されるばね、例えば金属性の螺旋状の圧縮ばねによって果たされる。このようなばねの特徴と負荷とは、特定の場合、それぞれの構造的状況もしくは条件に応じて設定可能であり得るが、各々が明確に規定され得、更に有効なことには、周囲の温度の影響をほぼ受けない。
この装置の可能な変形例では、前記ハウジングは、分離ハウジングであることが見込まれる。この分離ハウジングには、スレーブ接続部とマスター接続部とが設けられており、また、この分離ハウジングは、スレーブシリンダとマスターシリンダとの間の液圧ライン中に接続可能であり、従って、前記スレーブ接続部と前記マスター接続部とは、前記ハウジングの内側の空間に設けられている圧力媒体チャンバと連通する。この変形例は、スレーブシリンダとマスターシリンダとの間の液圧ラインでの、装置のほぼ自由な配置、もしくは、それぞれの構造的な要望もしくは条件に適した配置を可能にする。これに関して、前記分離ハウジングは、好ましくは2つの部分から成り、これらが互いに取着されると、前記挿入部材と前記ボリューム受け手段とが中に配置される内側の空間を規定する。しかしながら、前記挿入部材、及び/もしくは管状の部材の場合、前記ボリューム受け手段は、部品の数を更に減じるために、前記ハウジングの両半分のうちの一方と一体的に形成されている。前記ボリューム受け手段は、好ましくは、前記分離ハウジングの内側の空間中の空気チャンバから、前記圧力媒体チャンバを分けている。前記挿入部材は、好ましくは前記2つの部分間の所定の位置で、軸方向にクランプされ、従って、前記挿入部材の取着のための更なる手段を必要としない。類似した方法では、前記管状の即ちホース形状の部材もまた、前記分離ハウジングの2つの部分間の所定の位置で、クランプされることができる。
本発明の他の変形例では、前記ハウジングは、(より好ましくは)前記スレーブシリンダの、もしくは(あまり好ましくないが)前記マスターシリンダのシリンダハウジングであり、圧力接続部を有する。前記シリンダハウジングでの、特に前記スレーブシリンダの圧力チャンバでの、前記装置の配置によって、前記液圧力伝達システム中での前記振動減衰手段の一体化が、非常に空間を節約する方法で、同様に果たされる。これは、前記装置の配置のために、いかなる場合にも存在する前記シリンダのデッドスペースが使用され得るので、更なる設置空間が設けられる必要がなく、従来の構造と比べて、前記スレーブシリンダの軸方向の全長が、変わらないためである。ここにおいて、特定の場合では、例えば出願人の特許文献8によって知られているような既存のスレーブシリンダが、本発明に係る装置の一体化のために、変更しないで適応され得る。本発明に係る装置を、前記スレーブシリンダの前記圧力チャンバ中に、即ち、振動の液体コラム中への導入位置の近くに、配置することによって、更に、前記圧力の脈動が、スレーブシリンダとマスターシリンダとの間の液圧ラインで、もしくはこれを通って、最大の振幅で、伝播することができないことが、有効に保証される。この結果、前記液圧ラインが振動によって例えば自動車の本体のところで取着点から離れる危険性が、最小限となるか、振動が、緩和される。
前記シリンダハウジングの圧力チャンバ中の、前記装置の配置に対して、特にメンテナンスに関して好ましい代案では、装置のボリュームシリンダハウジングとチャンネルとは、前記シリンダハウジングの圧力接続部分中に収容され得る。有効な実施形態では、前記挿入部材は、前記圧力接続部分中に挿入されて、接続部材によってここに保持される。特に簡単な設置と交換の能力とに関しては、前記挿入部材と前記接続部材とが一体的に形成されていることが、有効である。
最良の可能な減衰効果に関しては、前記チャンネルの螺旋部分が前記シリンダハウジングの前記圧力接続部の、もしくは前記分離ハウジングの、前記スレーブ及び/もしくはマスター接続部の最小の断面より小さいか、同じ断面を有している。この断面によって、所定のスロットル効果が、与えられる。
原則として、前記装置の前記挿入部材及び/もしくは前記ハウジングは、アルミニウム合金のような金属材料の機械加工によって形成され得る。しかしながら、前記挿入部材と好ましくは前記ハウジングとが、上述のように、プラスチック材料の射出成形によって形成されることが、安価な装置を形成するために、特に有効である。
この装置の更なる変形例では、最後に、更なる通路部分が、減衰特性に更に影響を与えるために、前記チャンネルを分け、閉じたチャンバ中に開き得る。これに関して、上述のボリューム受け手段、もしくは更なるボリューム受け手段は、前記閉じたチャンバ中に収容され得る。
本発明は、添付の、部分的に概略化された図を参照して好ましい実施形態を基礎として、以下に詳しく説明される。これら図では、同じ参照符号が、同じ、もしくは対応する部品を示しており、弾性の部品は、大部分が、図を簡潔にするために、変形されていない状態で示されている。
図1は、自動車用の液圧クラッチ駆動手段のためのスレーブシリンダを示しており、このスレーブシリンダの圧力チャンバ中には、圧力の脈動を減じるための装置に装着される挿入部材が、挿入されており、この装置は、本発明に係る装置の第1の実施形態として、圧力媒体に対して常に開いており、チャンネルの形態の更なる導管とボリューム受け手段とを一緒に具備している、スレーブシリンダの縦断面図である。 図2は、圧力接続部の、図1のスレーブシリンダにおいて、取着されるポット形状の挿入部材を、斜め前から見た斜視図である。 図3は、図2の挿入部材の側面図である。 図4は、図2の挿入部材を、図3の左側から見た正面図である。 図5は、図2の挿入部材を、図3の右側から見た図である。 図6は、図2の挿入部材を、図5の断線VI−VIに従って切断した断面図である。 図7は、図6の細部VIIを拡大した図である。 図8は、図1のスレーブシリンダにおいて、前記挿入部材のところに装着されている弾性のボリューム受け手段を、斜め前から見た斜視図である。 図9は、図8のボリューム受け手段の縦断面図である。 図10は、テストの結果として、(1)本発明に係る圧力の脈動を減じるための装置がない液圧クラッチ駆動手段(三角形で標示)と、(2)図1に対応して装着されているスレーブシリンダを有する液圧クラッチ駆動手段(白い四角形で標示)とに対して、前記マスターシリンダのピストンロッドで測定された加速度の、前記スレーブシリンダのピストンロッドで測定された加速度に対する比が、周波数に対して記録されているダイアグラムを示す。尚、このテストでは、可変の周波数と1g(9.81m/s)の振幅とを有する正弦波の振動が、前記スレーブシリンダのピストンロッドに与えられた。 図11は、特有のハウジング、即ちシリンダのハウジングから分離されているハウジングを有しており、その他の点では第1の実施形態に類似している第2の実施形態に従った、圧力の脈動を減じるための本発明に係る装置の側面図である。 図12は、図11に係る装置の縦断面図である。 図13は、シリンダのハウジングから分離されているハウジングを同様に有しているが、更なる導管とボリューム受け手段との構造と物理的配置とに関して第2の実施形態と異なる、第3の実施形態に従った、圧力の脈動を減じるための装置の側面図である。 図14は、図13に係る装置の縦断面図である。 図15は、図13及び図14に係る装置に挿入されているピン形状の挿入部材を斜め前から見た斜視図であり、特に、この挿入部の外周面で螺旋状に延び、且つ前記装置の更なる導管として設けられているチャンネルの螺旋部分を形成している溝を示す図である。 図16は、テストの結果として、図10のダイアグラムに類似しているダイアグラムであって、(1)本発明に係る装置がない液圧クラッチ駆動手段(三角形で標示)と、(2)図13乃至図15に対応する装置が前記マスターシリンダと前記スレーブシリンダとの間の前記液圧ライン中に接続されている液圧クラッチ駆動手段(白い四角形で標示)とに対して、前記マスターシリンダのピストンロッドで測定された加速度の、前記スレーブシリンダのピストンロッドで測定された加速度に対する比が、周波数に対して記録されているダイアグラムである。尚、このテストでは、可変の周波数と1g(9.81m/s)の振幅とを有する正弦波の振動が、前記スレーブシリンダのピストンロッドに与えられた。 図17は、図14と比較して特に前記ボリューム受け手段が異なる構造である第3の実施形態の変形例に従った、本発明に係る圧力の脈動を減じるための装置の、縦断面図である。 図18は、図17の細部XVlllを拡大した図である。 図19は、図12と比較して、更なる通路部分が、更なる導管から分岐されていることと、第2のボリューム受け手段が中に設けられている閉じられたチャンバ中に開いていることとにおいて図12と異なる、第2の実施形態の変形例に従った、本発明に係る圧力の脈動を減じるための装置の縦断面図である。 図20は、本発明に係らず、第1の実施形態に類似した、自動車用の液圧クラッチ駆動手段のためのスレーブシリンダを示しており、このスレーブシリンダの圧力接続部には、ボリューム受け手段と、チャンネルの形態の更なる導管を有する挿入部材とが、挿入されており、これらボリューム受け手段と挿入部材とは、圧力媒体に対して常に開いている、圧力の脈動を減じるための装置を、一緒に形成しており、前記圧力接続部中に、接続部材によって保持されている、スレーブシリンダの部分的な縦断面図である。 図21は、図20に係るスレーブシリンダにおいて、前記圧力接続部中に挿入されている前記挿入部材を、斜め前から見た斜視図である。 図22は、本発明に係らず、第1の実施形態に類似した、自動車用の液圧クラッチ駆動手段のためのスレーブシリンダを示しており、図20と同様に、ボリューム受け手段と、チャンネルの形態の更なる導管とによって構成されている圧力の脈動を減じるための装置が、前記圧力接続部中に収容されており、また図20とは異なって、前記挿入部材と接続部材とは、一体的に構成されている、スレーブシリンダの部分的な縦断面図である。 図23は、従来の液圧クラッチ駆動手段の基本的な図である。
図1は、振動が減衰される液圧力伝達システム、即ち、自動車用の、振動が減衰される液圧クラッチ駆動手段のためのスレーブシリンダ50を、示している。このスレーブシリンダ50は、全体に渡って52で示されているシリンダハウジングを有しており、このハウジングの中には、ピストンのサブアセンブリ54が、長手方向に移動可能に受けられている。このサブアセンブリは、ピストン56とピストンロッド58とを有しており、このピストンロッド58は、少なくともテンションに耐えるように、且つ圧縮に耐えるように、かくして、駆動に関して有効であるように、前記ピストン56に接続されている。前記シリンダハウジング52中には、圧力チャンバ60が、配置されている。この圧力チャンバ60は、図1の左側では前記ピストン56によって可動であるように規定されており、図1の右側ではハウジングベース62によって固定して規定されており、径方向外側には、前記シリンダハウジング52の周壁64によって固定して規定されている。前記圧力チャンバ60は、前記シリンダハウジング52中で前記ピストン56を移動させるために、ブレーキ流体のような圧力媒体によって、圧力接続部66を介して、選択的に負荷がかけられることが可能である。この圧力接続部66は、前記ハウジングベース62に設けられており、前記スレーブシリンダ50の取り付けられている状態では、(図23と比較して異なる構造を有し得る)圧力ラインによって、周知の方法で(図23参照)、クラッチマスターシリンダに接続されている。以下により詳しく説明されるように、前記圧力接続部66に取着されている挿入部材68が、前記ハウジングベース62の近くの圧力チャンバ60中に挿入されており、ここに示されている第1の実施形態では、複数の機能を有効に果たす。これに関して、前記挿入部材68は、特に、圧力媒体に対して常に開いている圧力の脈動を減じるための装置70のための支持部として機能するか、この装置に装着される。
同じく以下に更に詳しく説明されるように、前記装置70は、前記スレーブシリンダ50の取り付けられた状態で、前記スレーブシリンダ50の圧力チャンバ60と前記マスターシリンダの圧力チャンバ(図23参照)との間に接続されて、圧力の脈動を減じる。この装置70は、一方では、チャンネル72の形態の更なる導管を有している。この導管は、前記圧力チャンバの側に、即ちスレーブシリンダの側に開口部74を有し、前記圧力接続部の側に、即ちマスターシリンダの側に開口部76を有し、これら開口部の間の複数のダイレクト間隔、即ち、前記開口部74と開口部76との間の、「直線の間隔(straight line spacing)」の複数倍のチャンネル長を有している。他方では、この装置70は、前記挿入部材68中に設けられ、且つ圧力を受けて弾性的に変形可能であるボリューム受け手段78(a volume receiving means)を有している。この結果として、前記圧力の脈動を減じるための装置70の前記チャンネル72と前記ボリューム受け手段78とは、前記シリンダハウジング52中で組み合わされて、高度に小型化されたサブアセンブリを形成している。この場合、前記挿入部材68は、少なくとも部分的に前記シリンダハウジング52と一緒になって、前記チャンネル72を規定している。
図1に従えば、前記シリンダハウジング52は、ベース本体80を有しており、この本体は、好ましくはプラスチック材料の射出成形により形成されており、またこの本体には、自動車にこのスレーブシリンダ50を取り付けるための取着フランジ82が、外側面に設けられている。この取着フランジ82は、スロット付スチールブッシュ86によって補強された2つの取着ボア84を有している。前記スレーブシリンダ50の取り付けられた状態では、例えば、前記スレーブシリンダ50を例えば自動車のトランスミッションの壁(図示されていない)に取着させるように機能するねじ(図示されていない)が、前記スチールブッシュ86が内側に取着されている取着ボア84を通って延びている。図1の前記取着フランジ82の左側では、前記シリンダハウジング52のベース本体80が、外周面に、径方向の溝88を有している。この径方向の溝88中に、前記ピストンロッド58を囲んでいるベローズ部分90を有している弾性の保護キャップ92が、内周面で、環状のカラー94によって、クリップ留めされている。前記保護キャップ92のベローズ部分90は、螺旋形の圧縮ばね96の形態のばね部材を更に収容している。このばねは、ピストン56の、前記圧力チャンバ60とは反対側に設けられており、図1の右側の一端では、前記シリンダハウジング52に支持されており、図1の左側の一端では、前記ピストンロッド58に係合している。従って、前記螺旋状の圧縮ばね96は、前記スレーブシリンダの取り付けられている状態で、前記ピストンロッド58をクラッチレバー(示されていない)に接触させ続けるように、前記ピストンのサブアセンブリ54を、前記ハウジングベース62から離れる方向に、負荷を与える。
前記内周面で、前記シリンダハウジング52のベース本体80は、図1の左側に向かって開いている段付ボア98を有しており、この中には、好ましくは金属性のガイドスリーブ100が、前記シリンダハウジング52の更なる構成部品として、挿入されている。このガイドスリーブ100は、異なる直径を有する2つの中空の円筒形のスリーブ部分102、104を有しており、これらスリーブ部分は、環状の部分106によって前記シリンダハウジング52の前記ハウジングベース62の所で一緒に接続されている。前記ベース本体80の前記段付ボア98は、図1の左側から始まって、図1で左から右に向かって順次に縮小した異なる直径を有する4つのボア部分108、110、112、114を有している。
前記ベース本体80の前記段付ボア98の第1のボア部分108は、好ましくはプラスチック材料によって形成された環状の取着部材118の前記シリンダハウジング52での固定のために機能するアンダーカット116を、開口端部に有している。この取着部材118には、取り付けのためのスロットが設けられており、図1の左側では前記ガイドスリーブ100の端面を支持しており、かくして、前記シリンダハウジング52のベース本体80に、前記ガイドスリーブ100を取着している。前記ガイドスリーブ100の大径のスリーブ部分102は、前記ベース本体80の前記段付ボア98の第2のボア部分110中に密接して収容されており、内周面によって、前記圧力チャンバ60を規定する周壁64を形成している。前記段付ボア98の第3のボア部分112は、前記ガイドスリーブ100の環状の部分106を支持している環状の肩部120によって、前記第2のボア部分110に接続されている。前記ガイドスリーブ100の小径のスリーブ部分104は、前記ベース本体80中の前記段付ボア98の第3のボア部分112中に、密接して収容されている。この場合、前記スリーブ部分104には、O−リング124を収容するための径方向の溝122が、外側面に形成されている。このO−リング124は、前記ベース本体80の前記第3のボア部分112と、前記ガイドスリーブ100の前記スリーブ部分104との間の静的なシールを確実にしている。前記ベース本体80の前記第4のボア部分114は、更なる環状の肩部126によって前記第3のボア部分112と接続されている。一方では前記ガイドスリーブ部分100の小径のスリーブ部分104のディメンションと、他方では前記段付ボア98の第3及び第4のボア部分112、114のディメンションとが、互いに対応している。前記ガイドスリーブ100のスリーブ部分104の環状の端面128が、以下に詳しく説明されるように、前記圧力接続部66中の前記挿入部材68の取着のために、前記ベース本体80の環状の肩部126から小さい軸方向の間隔を有し、これを越えて径方向内側に突出している。前記ベース本体80中の前記段付ボア98の前記第4のボア部分114には、内周面に、複数の、例えばここでは4つの長手方向のリブ(図1に示されていない)が、更に設けられている。このような長手方向のリブは、前記シリンダハウジング52の軸方向に延びており、且つ径方向内側に突出しており、前記第4のボア部分114の円周面に渡って非均一に、即ち非対照に分配されている。また、これらリブは、以下に同様に詳しく説明されるように、前記圧力接続部66中で、前記挿入部材68の回転角度を方向付けるように機能する。最後に、前記ベース本体80に形成されている小径の圧力接続ボア130が、図1の右側の、前記段付ボア98の前記第4のボア部分114の一端で、開いている。
前記圧力接続ボア130と、前記段付ボア98の前記第4のボア部分114と、前記ガイドスリーブ100の前記第3のボア部分112中に収容されている前記スリーブ部分104とは、圧力接続部66の構成部品であることが、上記の説明から明らかである。これら構成部品によって、前記前記スレーブシリンダ50の前記圧力チャンバ60は、圧力媒体によって負荷がかけられ得る。前記ガイドスリーブ100の前記小径のスリーブ部分104の外周面に設けられた前記O−リング124によって与えられる静的なシールの結果として、このシールは、前記圧力接続部66によって前記圧力チャンバ60の圧力負荷が発生する場合に、図1の右側への力を生じさせる。この時、前記圧力チャンバ60中では、一方では、液圧が、前記スリーブ部分104の環状の端面128にかかり、他方では、前記ガイドスリーブ100の前記環状の部分106の大きな領域の端面にかかる。前記大きな領域の端面は、前記圧力チャンバ60に面し、前記環状の端面128とは反対側の前記スリーブ部分104の一面である。かくして生じる前記右側への力は、前記ガイドスリーブ100を、前記ベース本体80の前記段付ボア98中に維持し、前記取着手段118による前記ベース本体80中での前記ガイドスリーブ100の取着の負荷を、軽減する。
図1から更に推測されるように、前記ピストン56は、溝リング134の受けのための径方向の溝132を、外周面に有している。このピストン56は、前記シリンダハウジング52の前記ガイドスリーブ100の大径のスリーブ部分102中での径方向の小さい遊びによって案内され、図示されている実施形態では金属性である。弾性の前記溝リング134は、従来の方法では、所定のバイアスの下で、前記溝リング134の外周のシールリップによって、前記シリンダハウジング52の前記周壁64を支持し、かくして、図1の左側への前記圧力チャンバ60の動的なシールを果たす。
前記ピストン56には、図1では、左側に、中心の凹部136が、更に設けられている。この凹部136中には、図1の右側で前記ピストンロッド58の端部に形成されているボールヘッド138が、取着部材140によって旋回可能に保持されており、従って、前記ピストンロッド58は、前記ピストン56に対して角度移動する所定の能力を有する。図1に示されているピストンのサブアセンブリ54の形態に代わって、このボールヘッドは、DE4322969A1もしくはDE4331241A1によって周知であるような、角度移動の能力を確実にするために、前記ピストンロッドに対して円錐状に、もしくは球状に、縮小しているピストンの外面と一体的な構造であっても良い。
前記ピストンロッド58は、示されている実施形態では金属性であり、図1では左側に、側面端部142を有している。この端部142には、プラスチック材料の端部材144が、射出成形によって形成されている。前記端部材は、ほぼ球形の端面146を有しており、これによって、前記ピストンロッド58は、駆動に関して有効であるように、クラッチレバー(図示されていない)に係合する。前記端部材144の、図1では右側の端では、この端部材144は、前記ピストンロッド58の環状のカラー148を形成している。この環状のカラー148は、一方で、前記保護キャップ92を前記ピストンロッド58にカップリングするように作用する。この環状のカラー148は、前記保護カップ92の取着部分152中のほぼ相補的な形態の環状の凹部150中に、機械的に凸係合されており、前記保護キャップ92の、前記圧力チャンバ60から離れた側では、前記保護キャップ92のベロー部分90と接続されている。他方で、前記ピストンロッド58の前記環状のカラー148は、前記圧力チャンバ60に向いている端面によって、前記螺旋状の圧縮ばね96のためのカウンタベアリングを形成している。自動車に前記スレーブシリンダ50を取り付ける時に有効である所定の径方向のセンタリング効果が、前記環状のカラー148に面しており負荷を与えられている螺旋状の圧縮ばね96の端部から、得られる。
前記ガイドスリーブ100を前記シリンダハウジング52中に保持するための前記取着部材118には、前記圧力チャンバ60とは反対側に、軸方向の溝154が設けられていることが、図1から更に明らかである。この溝154は、更なるカウンタベアリングとして、前記圧力チャンバ60に面しており図1の左側にある前記螺旋状の圧力ばね96の端部のセンタリングのために機能する。この螺旋状の圧力ばね96は、前記ピストンロッド58の前記環状のカラー148から始まって、前記軸方向の溝154に向かってほぼ円錐状に直径が広がっており、即ち円錐台形状である。前記螺旋状の圧力ばねを、前記圧力チャンバ60と前記ガイドスリーブ100とから、前記ピストンロッド58のところで取着部材118と環状のカラー148との間の示されている位置へと、このように「外側に配置すること」によって、既に周知の構造と比べて、前記圧力チャンバ60の、デッドスペースのボリューム(容量)に対するストロークのボリュームの比、もしくは、(挿入された)基本の位置での前記ピストンロッド56の示されている実際のボリュームの比を、有効に減じることが可能である。このことによって、結果的に、実際のシリンダハウジング52の軸方向の全長を、非常に短くすることができる。更に、前記圧力チャンバ60は、気泡が「付着する」可能性があるピストンの戻りばねを受ける必要がないので、前記圧力チャンバ60は、前記ピストンロッド56がこれの駆動の位置から基本の位置へと戻る時に、圧力媒体によって有効に洗浄される、即ち排出される。このことによって、前記スレーブシリンダ50の良好な換気が助長される。
圧力の脈動を減じるための装置70の更なる詳細は、特に、適したプラスチック部材、例えばガラス繊維強化ポリアミド66の射出成形によって形成された前記挿入部材68(図2乃至図7)と、中に収容されている弾性の前記ボリューム受け手段78(図8及び図9)とに関して、図2乃至図9から明らかである。
特に図1及び図6に従えば、前記挿入部材68は、ほぼポット形状の構造であり、前記シリンダハウジング52の前記周壁64の内径にほぼ対応している外形を有しているケース部分156と、前記シリンダハウジング52の圧力接続部66中に挿入されているほぼ中空の円筒形の突出部160に接続されているベース158とを、有している。
特に、前記挿入部材68は、前記円筒形状のハウジング52の圧力接続部66に、スナップ接続部によって、軸方向で機械的に凸取着される。この目的のために、前記挿入部材68の前記突出部160には、外周で自由端部から始まって、区分された環状のカラー162が設けられており、複数のばねアーム164の形成のために複数の縦スロットを有している(特に図2、3、5、6参照)。前記突出部160の前記環状のカラー162によって形成されており図1に従えば前記圧力チャンバ60に面しているカウンタベアリング面165が、前記環状の端面128の後ろで、スナップフックのように、前記シリンダハウジング52の圧力接続部66に係合する。この端面128は、前記段付ボア98の第4のボア部分114を越えて、前記ベース本体80へと径方向内側に突出しており、前記ガイドスリーブ100の前記小径のスリーブ部分104によって形成されている。特に図5に従えば、4つのスロット166があり、これらスロット166は、前記突出部160の長手方向に延びており、示されている実施形態では、前記挿入部材68の突出部160を遮っている。これらスロット166を前記突出部160の円周に渡って非対称に分配することは、前述の長手方向のリブ(示されていない)を、前記シリンダハウジング52の前記ベース本体80で、前記段付ボア98の前記第4のボア部分114に分配することに、対応する。これに関して、一方では前記挿入部材68の前記突出部160のスロット166と、他方では前記シリンダハウジング52の前記ベース本体80での前記長手方向のリブとは、ディメンションが互いに一致しているので、前記挿入部材68の取り付けられた状態で、前記ハウジングの側面の前記長手方向のリブは、前記スロット166中の小さな環状の遊びに係合するが、この場合、前記ばねアーム164を超えて径方向内側に延びない。前記長手方向のリブとスロット166との非対照であり且つ互いに一致した周方向の分配によって、取り付けられた前記挿入部材68の、前記スレーブシリンダ50中での特有の回転角度の方向付けが、簡単な方法で果たされる。この方向付けは、特に、圧力の脈動を減じるための装置70の前記チャンネル72の、前記圧力チャンバ側の開口部74が、前記スレーブシリンダ50の挿入されている位置で、図1に示されているように、前記周壁64によって形成されている前記シリンダハウジング52の内周面の近くの上部に配置するようにして、果たされる。
前記シリンダハウジング52に対する角度に関して方向付けられた、前記シリンダハウジング52と前記挿入部材68との間の前述のスナップ接続を、好ましくは自動で発生させるために、前記挿入部材は、前記ガイドスリーブ100と並べられている前記シリンダハウジング52の開口端部から始まって、前記ガイドスリーブ100中に押される。そして、前記突出部160の前記ばねアーム164は、前記環状の部分106と前記ガイドスリーブ100の小径スリーブ部分104の内周との間の小さい斜面(chamfer)に接触する。前記シリンダハウジング52に対する前記挿入部材68の更なる軸方向の相対移動で、前ばねアーム164は、径方向内側に撓る。この結果として、前記シリンダハウジング52の前記ベース本体80の前記第4のボア部分114の(図示されていない)前記長手方向のリブは、前記挿入部材68の前記突出部160の前記スロット166に入り、前記ばねアーム164は、前記スリーブ部分104の前記環状の端面128の後ろで、径方向外側に跳ね返り、これらアーム164の区分されたカウンタベアリング面165によって、戻り止めされる。ほぼ同時に、前記挿入部材168の前記ベース158は、前記圧力接続部66に面している端面によって、前記ガイドスリーブ100の前記環状の部分106の、前記圧力チャンバ60に面している端面に、接触する。前記ばねアーム164の、前記圧力接続部66に面している端面から前記外周面への遷移部と、前記長手方向のリブ(図示されていない)の、前記圧力チャンバ60に面している端面の、前記内周面への遷移部とが、半端な端部(a broken edge)のみを有する、即ち斜面がない直角に形成されているので、前記挿入部材68は、これらの部品が互いに対して正しい角度に方向付けられる場合にのみ、前記シリンダハウジング52に接合されることができる。角度の方向付けを行わないで、もしくは正しくない角度方向で、前記挿入部材68を前記シリンダハウジング52に接合しようとする場合、相互に向き合っている前記端面は、一方では前記ばねアーム164で、他方では前記長手方向のリブ(図示されていない)で、1つの領域によって互いにほぼぶつかり、かくして、前記シリンダハウジング52に対する前記挿入部材68の更なる軸方向の移動を防止する。更に、前記シリンダハウジング52に対する前記挿入部材68の角度の方向付けは、これのベース本体80で行われるので、前記ベース本体80の前記ガイドスリーブ100の、周方向に作用する固定が、必要ない。
特に図1及び図6から明らかであるように、前記挿入部材68中の前記チャンネル72は、螺旋状に延びている螺旋部分168を有している。この螺旋部分168は、前記挿入部材68の前記ベース158で径方向に延びている前記接続部分170によって、端部172に接続されている。この端部172は、前記挿入部材68の前記突出部160によって形成されており、径方向に延びている。従って、前記螺旋部分168は、前記チャンネル72の、前記スレーブシリンダ側の開口部74とだけでなく、前記マスターシリンダ側の開口部76と、連通している。この場合、前記チャンネル72の前記螺旋部分168は、溝として、前記前記挿入部材68の前記ケース部分156の外周面に、好ましくは射出成形によって、形成されている。この溝は、前記挿入部材68の取り付けられている状態で、前記周壁64によって形成されている前記シリンダハウジング52の内周面によって、覆われる。示されている実施形態では、前記螺旋部分168は、5回の完全な回転を有するが、前記螺旋部分は、それぞれの機能的必要条件に応じて、これより多い、もしくは少ない回転を有し得ることが明らかである。このような回転は、即ち、示されているほぼ矩形の横断面形状とは異なる他の横断面形状の螺旋部分は、射出成形によって簡単に形成され得る。前記チャンネル72の前記螺旋部分168の断面もしくは断面領域は、示されている実施形態では前記圧力接続ボア130によって規定されている前記圧力接続部66の最小の断面より、小さいか、これと同じになるように、好ましくは選択され得る。
特に図1、図6、図7に従えば、前記挿入部材68は、前記圧力チャンバ側で前記ピストン56の突出部176と共動する係留部分174を、前記圧力チャンバ側の端部に有している。この共動によって、前記ピストン56は、圧力媒体の充填もしくは前記スレーブシリンダ50の最初の駆動の前に、前記シリンダハウジング52に対して所定のストロークの位置に取着され、また、圧力媒体の充填もしくは前記スレーブシリンダ50の最初の駆動によって、前記シリンダハウジング52に対して解放可能である。特に、前記挿入部材68の前記係留部分174は、中空のシリンダ178を有している。この中空のシリンダ178は、図1では、左側で、前記挿入部材のケース部分156に接続されており、径方向内側に突出した環状のビード180と、前記圧力チャンバ60の中心軸に対して、軸方向に合わせられている。このビード180は、内周面で延びており、図7に拡大して示されている。前記ピストン56中心の突出部176には、外周に、環状のカラー182(図1参照)が設けられている。この環状のカラー182は、前記圧力接続部66への方向にわずかに傾斜した外面を有しており、また、前記ピストン56の取着された状態で、前記挿入部材68の、前記環状のビード180の後ろに機械的に凸係合する。この目的のために、一方で、特に図7に従って圧力チャンバ60に対して丸められている前記環状のビード180のディメンションと、他方で、前記環状のカラー182のディメンションとが、互いに対応する。従って、前記環状のビード180の明らかな内径が、前記環状のカラー182の最大の外径よりわずかに小さく、また、前記ピストン56の前記端面からの空間が、前記環状のビード180の軸方向の全長よりわずかに大きい。
前記スレーブシリンダ50が組み立てられるときに、前記ピストンのサブアセンブリ54を前記挿入部材68に係留させるために、前記ピストンのサブアセンブリ54は、前記圧力チャンバ60を縮小するように、前記螺旋状の圧縮ばね96の力に対して、前記シリンダハウジング52中に押される。前記ピストン56の前記突出部176は、前記挿入部材68に向かって傾斜している環状のカラー182によって、前記圧力チャンバ60に面している丸められた前記環状のビード180に接する。前記ピストンのサブアセンブリ54が、前記圧力接続部68の方向で前記シリンダハウジング52に対して更に軸方向に相対移動すると、前記ピストンの突出部176の前記環状のカラー182は、径方向外側に、前記係留部分174の前記環状のビード180を弾性的に広げる。前記環状のビード180を超えて押した後、前記ピストンのサブアセンブリ54は、前記挿入部材68の材料の弾性的特性によって、前記環状のカラー182の後ろに、かくして、前記環状のカラー182と、前記圧力チャンバ60に面している前記ピストン56の前記端面との間の環状の溝中に、スナップする。そして、前記ピストンのサブアセンブリ54は、前記挿入部材68の前記係留部分174に、機械的に凸取着される。
前記ピストンのサブアセンブリ54は、かくして前記シリンダハウジング52中に可能な限り押された状態で係留されるので、前記スレーブシリンダ50は、自動車に、保管と輸送と設置とのための、わずかなスペースのみを要する。更に、前記スレーブシリンダ50は、前記螺旋状の圧縮ばね96が圧縮される必要がないので、ほとんど力を必要とせずに自動車中に取り付けることができるが、前記挿入部材68によって形成された前記ピストンのサブアセンブリ54を係留することによって、負荷を与えられた位置に保持される。
自動車に取り付けられた前記スレーブシリンダ50の最初の駆動のために、圧力媒体が、前記圧力接続部66によって前記圧力チャンバ60に供給される。このようにして前記圧力チャンバ60中に生じて前記ピストン56の有効領域に作用する圧力の結果として、前記ピストン56は、図1で左側に向けられ且つ前記螺旋状の圧縮ばね96の力に加わる力を、生じさせる。このような合計の力が、前記ピストン56の前記突出部176と前記挿入部材68の前記係留部分174との間を接続する保持力を超えると、前記係留部分174の前記環状のビード180は、前記突出部176で前記環状のカラー182より広げられる。この結果、前記ピストンのサブアセンブリ54は、前記挿入部材68から解放される。前記スレーブシリンダ50の動作中に、前記ピストンのサブアセンブリ54の更なる係留は、意図されず、生じ得ない。これは、図1に示されているように、前記ピストン56の突出部176と前記挿入部材の係留部分174との間の環状の間隔が、前記スレーブシリンダ50の動作中に、これ以上狭くならないからである。
前記ピストン56の前記突出部176と前記挿入部材68の前記係留部分174との間の接続を保持する力は、一方では、この力が前記ピストンのサブアセンブリ54の係留が意図せず解放さることを防ぐように、前記螺旋状の圧縮ばね96のばね力より大きく、しかし他方では、前記スレーブシリンダ50の最初の駆動時に、前記挿入部材68は、前記圧力接続部66から引き出されないように、前記挿入部材68と前記シリンダハウジング52との間の接続の保持力より小さくなるように、構造的に設定されることが、前述の説明から明らかである。
図1から更に明らかであるように、前記ボリューム受け手段78は、前記チャンネル72の前記螺旋部分168が前記ボリューム受け手段78を同軸で囲むように、前記挿入部材68の前記ケース部分156の内周面に装着されている。このために、前記挿入部材68は、円筒形の盲穴184を有している。この盲穴184は、図1及び図6の左側で、前記中空のシリンダ178の小さい段部のところで終端している、前記ボリューム受け手段78のための、同軸で広がっている接合部分186を有している。
図8及び図9に詳しく示されている前記ボリューム受け手段78は、ゴム弾性の、ほぼボビン形状の部材であり、中心のシリンダ部分190と、このシリンダ部分190の両側にそれぞれ配置されている開口ファンネル192とを備えた通路ボア188を有している。前記ボリューム受け手段は78、長軸に対して回転対称であり、且つ前記長軸に対して直交した仮想面に対して鏡面対称である。このボリューム受け手段78の外周面には、チャンネル形状の環状の凹部194が、設けられている。この凹部194は、図1に従えば、前記盲穴184内の領域で、前記挿入部材68の前記ケース部分156の内周面と一緒になって、環状の空気チャンバ196を規定している。前記空気チャンバ196は、前記ボリューム受け手段78の環状のシールビード198(図8及び図9参照)によって、両側で、即ち、図1の右側と左側とで、シールされている。このボリューム受け手段78の機能は、序文で既に説明されているので、ここにおいてこれに関する更なる説明は、不必要であろう。この関連で、最後に言及されなければならないことは、前記チャンネル72とボリューム受け手段78とを、示されている配置に、即ち、前記ボリューム受け手段78が、前記圧力チャンバ60から見て、更なる導管を形成する前記チャンネル72に対して液圧で上流側にあるように、配置、即ち位置付けることが、振動の減衰に関して特に有効であると判っていることである。
圧力の脈動を減じるための前述の装置70の振動を減衰する特徴が、図10から容易に判る。図10は、例のためのテストの結果を示している。尚、このテストでは、(1)可変の周波数と1gの振幅とを有する正弦波の振動が、前記スレーブシリンダ50の前記ピストンロッド58に与えられた。(2)前記スレーブシリンダ50に液圧で接続されている前記マスターシリンダ(図示されていない)のピストンロッド(図示されていない)の加速度と、前記ピストンロッド58の加速度とが、測定された。(3)これらは、テストの評価のために、励起周波数に対して互いに関連付けされ、図に記録された。これに関して、22.20mmの有効径の有効なピストンを有するスレーブシリンダ50と、19.05mmの有効径の有効なピストンを有するマスターシリンダとが、使用されており、これらは、前記スレーブシリンダ50から始まって、既存の圧力ラインの配置の、(a)弾性の結合ホース部分(内径約6mm、外径約12mm、全長約250mmの織物の層)と、(b)金属性の結合パイプ部分(内径約4.75mm、壁の厚さ約0.7mm、全長約610mm)とによって、液圧で互いに接続されている。圧力の脈動を減じるための装置70の前記チャンネル72の螺旋部分168の全長は、約200mmであり、開口断面が、約6mmである。ボリューム受け手段78として、約7.3mmの全長と、前記シールビード198の領域に約9.6mmの最大外径と、前記シリンダ部分190の領域に約3mmの内径とを有している、図8及び図9に関連するゴム性シールプラグが、使用されている。
テストされた圧力の脈動を減じるための前記装置70の、振動を減衰する能力(白い四角形で標示)が、圧力の脈動を減じるための装置がない構成による、振動を減衰する能力(三角形で標示)と比較して、図10から明らかである。まず、第1の最大(約65Hz)周波数が、低い周波数へと大きく減少及び変位し、更に、更なる最大周波数が、少なくとも約50%だけ大きく「低下する」。このような結果は、単なる例として理解されるべきであり、圧力の脈動を減じるための装置70は、振幅の大きさに、もしくは減衰される周波数の範囲に係るようなそれぞれの設置状態に対する振動減衰作用に対して、所望のように最適化され得ることが、当業者には明らかである。この設置状態は、例えば、前記チャンネル72もしくはボリューム受け手段78の形状/ディメンションの変更、あるいは、前記ボリューム受け手段78のための異なる材料の選択によって、異なる。
第2及び第3の実施形態が、前述の第1の実施形態と異なる点に関してのみ、図11乃至図16を参照して以下に説明される。このような図では、同じもしくは対応する部分には、第2の実施形態に対しては1つのアポストロフィ(’)を、第3の実施形態に対しては2つのアポストロフィ(’’)を加えた同じ参照符号(巻末の符号の説明には記載されていない)が与えられている。
図11及び図12に示されている第2の実施形態は、チャンネル72’とボリューム受け手段78’とを受けるためのハウジングが、分離ハウジング200’である、即ち、スレーブシリンダもしくはマスターシリンダのシリンダハウジングから分離されているハウジングである、という点で、第1の実施形態と主に異なる。この分離ハウジング200’には、スレーブ接続部202’とマスター接続部204’とが設けられており、また、この分離ハウジング200’は、スレーブシリンダとマスターシリンダとの間の液圧ライン(示されていない)に、接続可能である。前記スレーブ接続部202’と、前記マスター接続部204’とは、前記ハウジング200’の内側の空間206’に形成されている圧力媒体チャンバ208’に、(この圧力チャンバ208’は前記チャンネル72’によって、)連通している。示されている実施形態では、前記分離ハウジング200’は、2つの部分210’、212’によって構成されている。これら部分210’、212’は、適切なプラスチック材料の射出成形によって形成されており、互いに取着されると、前記内側の空間206’を規定する。この空間206’の中には、図12に対応する適切なプラスチック材料の射出成形によって同等に形成された変形の挿入部材68’と、第1の実施形態の図8及び図9に係る前記ボリューム受け手段78’とが、設けられている。このボリューム受け手段78’は、第1の実施形態と同じように、圧力媒体チャンバ208’と、前記ハウジング200’の前記内側のスペース206’中の環状の空気チャンバ196’とを区分している。
図12の左側のハウジング部分210’には、前記スレーブ接続部202’が、周知のプラグ形状のプラグ部分として、形成されている。このスレーブ接続部202’は、前記圧力媒体チャンバ208’のための中心の通路ボア214’と、互いに軸方向に離間された2つの径方向の溝216’、218’とを有している。これらのうち前記径方向の溝216’は、(受け)カウンター部分(示されていない)に対するシールのための、O−リング220’の受けのために機能する。一方で、第2の径方向の溝218’は、装置70’の取り付けられた状態で、前記(受け)カウンター部分に取着される、ばねスチールワイヤから成る取着部材(示されていない)を受ける。これに対して、図12の右側のハウジング部分212’には、前記マスター接続部204’が、周知の受けの形状を有する受け部分として、構成されている。このマスター接続部204’は、中に前記(プラグ)カウンター部分(示されていない)が挿入可能である凹部222’と、ばねスチールワイヤから成る取着部材224’とを有している。この取着部材224’は、外周面に設けられており、プラグスロット226’を通過する。このプラグスロット226’は、装置70’の取り付けられている状態で、前記(プラグ)カウンター部分を前記凹部222’に周知の方法で取着するように、前記マスター接続部204’の長軸に対して横方向に延びている。
図12の左側で前記マスター接続部204’と接続されている右側のハウジング部分212’は、ベース228’を有しているほぼポット形状の構造である。前記チャンネル72’の端部172’が、前記挿入部分68’のベース158’中の接続部分170’と、前記ハウジング部分212’の前記凹部222’との間に、中心の液圧接続を果たすために、前記ベース228’を通って延びている。ケース部分230’が、前記チャンネル72’の前記螺旋部分168’を径方向外側に覆う周壁64’を、前記内周面に形成している。第1の実施形態と比較すると、第2の実施形態の前記挿入部材68’は、前記ハウジング200’で取着するための突出部を、ベース158’に有する必要がないが、この代わりに、2つのハウジング部分210’と212’との間で軸方向にクランプされる。このような場合、図12の前記挿入部材68’は、右側で、所定の領域に渡って、前記ベース158’によって、前記ハウジング部分212’の前記ベース228’を支持する。一方で、前記挿入部材68’は、図12では左側で、左側のハウジング部分210’の突出部232’によって、前記ハウジング200’の内側の空間206’中に保持される。この突出部232’は、中空の円筒形状となるように中心が穿孔されており、右側のハウジング部分212’の前記ケース部分230’中に差し込まれ、前記挿入部材68’を支持する。前記突出部232’の領域では、一方を他方に強く係合する2つのハウジング部分210’、212’が、好ましくは一緒に接着されており、もしくは超音波によって一緒に溶接されている。しかしながら、これに代わって、ねじ接続が設けられても良い。
序文で既に述べられたように、このように構成された圧力の脈動を減じるための装置70’は、スレーブシリンダとマスターシリンダとの間の液圧ラインに主として自由に配置され得、例えば、前記液圧ラインの、前記スレーブシリンダ側のホース部分と、前記マスターシリンダ側のパイプ部分との間に配置され得る。これに関して、前記装置の機能もしくは効果の様態は、第1の実施形態にかかる前記装置70に対応する。
図13乃至図15に示されている第3の実施形態の場合、2つの部品から成るハウジング200’’の前記スレーブ接続部202’’と前記マスター接続部204’’とは、第2の実施形態の場合とは異なるように、即ち、前記スレーブ接続部202’’が受け部分として形成され、前記スレーブ接続部204’’がプラグ部分として構成されるように、互いに逆向きに構成されている。これに関して、前記スレーブ接続部202’’の凹部222’’は、図14の左側で、前記ハウジング部分210’’の通路234’’を介して、前記圧力媒体チャンバ208’に流体接続されている。
これに対して、前記チャンネル72’’によって前記圧力媒体チャンバ208’’に連通されている中心の通路ボア214’’は、図14の右側で、前記ハウジング部分212’’中に、段付ボア部分236’’を有している。この段付ボア部分236’’中に、ほぼピンの形状の前記挿入部材68’’が、挿入されている。この結果として、前記チャンネル72’’の前記螺旋部分168’’は、特に図15に従えば、溝として前記挿入部材68’’の外周に再度形成されており、前記ハウジング200’’の前記ボア部分236’’の内周面64’’によって、径方向外側に覆われている。適切なプラスチック材料の射出成形によって形成されている前記挿入部分68’’の両端部238’’が、前記圧力媒体チャンバ208’’への自由通路を、もしくは、図14の右側では、前記通路ボア214’’の端部への自由通路を形成するように、それぞれ平行に平らにされている。前記挿入部材68’’は、これが押されることによって前記通路ボア214’’中に取着されるように、例えばこの挿入部材68’’の外径を、前記周壁64’’の内径に対して、例えばディメンションを設定し/適合させ得る。非常に小さい断面を有する横方向のボア(図14では破線によって示されている)が、特に装置70’’を液圧流体で充填させる場合に、前記圧力媒体チャンネル208’’に対して前記チャンネル72’’の良好な換気を果たすように、設けられ得る。同様にこの実施形態では、前記チャンネル72’’の前記螺旋部分168’’は、(図14の右側の前記通路ボア214’’の端部に、)前記マスター接続部204’’の最小の自由断面より小さい、この図ではほぼ矩形の断面を有している。
図14に従えば、前記2つのハウジング部分210’’、212’’には、機械的に互いに凸係合する相補的な構造の環状の構造体が、参照符号240’’のところに、設けられており、この環状体のところで、前記2つのハウジング部分210’’、212’’は、前記ハウジング200’’の形成のために、溶接もしくは接着されている。前記右側のハウジング部分210’’と前記左側のハウジング部分212’’とは、環状の凹部242’’、244’’によって形成されており、これらは、前記ボリューム受け手段78’’を前記2つのハウジング部分210’’と212’’との間でクランプするように、それぞれ一緒に受けている。
前記ボリューム受け手段78’’は、弾性のプラスチック材料、例えばガラス繊維強化の無いポリアミドから成る管状の部材であり、径方向内側の圧力媒体チャンバ208’’と、いくらか球状に形成されている、ハウジング200’’中の径方向外側の空気チャンバ196’’とを区分している。この点で、端部と、前記ボリューム受け手段78’’とそれぞれのハウジング部分210’’と212’’との間のO−リング246’’が、前記圧力媒体チャンバ208’’を、前記空気チャンバ196’’に対してシールする。同様にこの実施形態では、前記チャンネル72’’の前記螺旋部分168’’と、前記ハウジング200’’中の前記ボリューム受け手段78’’とは、一方が他方をほぼ囲むようにして、相互に同軸の位置関係で配置されている。前記ハウジング200’’は、比較的短い構造であるが、前記ボリューム受け手段78’’が、前記チャンネル72’’の前記螺旋部分168’’を少なくとも部分的に同軸で囲むように、設定される。
このように設定されているボリューム受け手段78’’のボリューム受けが、例えば駆動通路のそれぞれの動作圧力を考慮に入れるように、前記中空の円筒形状のパイプの直径及び/もしくは全長、壁の厚さ、材料のパラメータを適切に選択することによって、それぞれの設置、及び機能的条件に、容易に適合させられ得ることが、当業者に明らかである。装置70’’全体の機能、もしくは効果の様態は、序文に既に詳しく説明されているので、この点に関する更なる説明は、必要ないであろう。
テストが、第3の実施形態に対して行われ、この結果が、例のために図16に示されている。このテストの実際の実施は、図10を参照して更に上述されたことに、対応している。しかしながら、このような場合、19.05mmの有効径を有するスレーブシリンダと、15.87mmの有効径の有効なピストンを有するマスターシリンダとが、使用されており、これらは、図23と同様に、前記スレーブシリンダから始まって、既存の圧力ラインの配置の、(a)金属性のクラッチパイプ部分(内径約4.75mm、壁の厚さ約0.7mm、全長約300mm)と、(b)弾性のクラッチホース部分(内径約6mm、外径約12mm、全長約250mmの織物の層)と、(c)金属性のクラッチパイプ部分(内径6mm、壁の厚さ約0.7mm、全長約400mm)とによって、液圧で互いに接続されている。前記マスターシリンダ側の前記クラッチホース部分と前記クラッチパイプ部分との間に配置された圧力の脈動を減じるための前記装置70’’の前記チャンネル72’’の前記螺旋部分168’’の(展開された)全長が、約3.6mmの自由な断面を有して、約200mmに到る。ボリューム受け手段78’’としては、約40mmの全長と、約18mmの外径と、約15.4mmの内径とを有している強化されていないポリアミドからなるパイプ部分が、使用されている。
テストされた圧力の脈動を減じるための装置70’’の、振動を減衰する能力(白い四角形で標示)が、圧力の脈動を減じるための装置がない構成による、振動を減衰する能力(三角形で標示)と比較して、図16から明らかである。第1の最大(約60Hz)周波数が、周波数の範囲を変更しないで大きく減じられている。また、このような結果は、単なる例として理解されるべきであり、単なる例として理解されるべきであり、圧力の脈動を減じるための装置70’’は、振幅の大きさに、もしくは減衰される周波数の範囲に係るようなそれぞれの設置状態に対する振動減衰作用に対して、所望のように最適化され得ることが、当業者には明らかである。この設置状態は、例えば、前記チャンネル72’’もしくはボリューム受け手段78’’の形状/ディメンションの変更、あるいは、前記ボリューム受け手段78’’のための異なる材料の選択によって、異なる。
図17及び図18は、図13乃至図15に係る第3の実施形態の変形例であり、第3の実施形態と異なる点においてのみ、以下に説明される。
第1の例として、図17では、図14と比較して、前記挿入部材68’’が、長軸を中心として90度回転されており、従って、前記圧力媒体チャンバ208’’もしくは通路ボア214’’への自由通路が、見えない。更に、前記ハウジング200’’は、図14に対応する球状の構造ではなく、前記ハウジング部分210’’、212’’によって形成されており前記ボリューム受け手段78’’を囲んでいる前記ハウジング200’’の内周面248’’が、ほぼ円筒形状である。
更に、図14に対応する空気チャンバ(参照符号196’’)が、図の単純化のために変形されていない状態で示されている前記ボリューム受け手段78’’の外周面250’’と、前記ハウジング200’’の前記内周面248’’との間に設けられていない。この代わりに、前記ボリューム受け手段78’’は、前記ハウジング200’’の前記内周面248’’を、これの外周面250’’によって支持している。このために、ここではEPDM(エチレン・プロピレン・ジエン・ゴムを基礎としたエラストマー)のようなゴム弾性の材料によって形成されているほぼホースの形状のボリューム受け手段78’’は、前記ハウジング200’’の内周面を、全面に渡ってではなく、比較的小さいキャビティを残すようにして支持するように、前記外周面250’’で成形されている(成形部251’’)。示されている実施形態では(図18参照)、このようなキャビティは、取り囲んでいるウェブ254’’によって互いに離間されている複数の環状の溝252’’によって、形成されている。このような構成の結果として、前記ボリューム受け手段78’’は、特に内周面248’’を前記ハウジング200’’による圧力負荷の際に、前記圧力媒体チャンバ208に比較的少ないボリュームが受けられるように、圧縮され得る。前記成形部251’’の幾何学的形状(例えば、曲線的な、もしくは多角形の断面を有する1つもしくは複数の溝、突起部を残している他の凹部など)、及び/もしくは、ディメンション(例えば、溝もしくは凹部の深さ、幅及び/もしくは数)を、適切に選択することによって、前記装置70’’のボリュームの受けが、影響される装置70’’のそれぞれの使用条件と減衰特性とに応じて、所定の方法で制限され得る。
更に、特に図18に見られるように、前記圧力媒体チャンバ208’’は、前記ボリューム受け手段78’’の端部と前記ハウジング200’’との間に、シール手段によってシールされている。特に、示されている実施形態では、前記ボリューム受け手段78’’は、図18では右側の端部で、内周面に、シールビード256’’と一体的に形成されている。このシールビード256’’は、前記ハウジング部分212’’に関連して設けられている環状の溝258’’に受けられる。これに対して、図18の左側の、前記ボリューム受け手段78’’の端部には、前記ボリューム受け手段78’’のほぼ円筒形状の内周を支持し、且つ前記ハウジング部分210’’に関連して設けられている環状の溝262’’中に受けられるO−リング260’’が、設けられている。しかしながら、原則として、前記ボリューム受け手段の両端部には、内周面に、シールビードがそれぞれ設けられ得、もしくは、前記ボリューム受け手段の両端部には、内周面に、O−リングがそれぞれ設けられ得る。
図19は、図11及び図12に係る第2の実施形態と異なる装置を示している。この装置は、原則として図1乃至図10に係る第1の実施形態で使用されることができ、以下に、前述の実施形態と異なる点においてのみ、説明される。
図19に従えば、前記ハウジング200’の前記ハウジング部分210’、212’は、まず、受けスペース264’のために前記ハウジング部分210’に空間を形成するために、図11及び図12と比較して軸方向に引き延ばされるようにして形成される。この受けスペース264’は、通路ボア214’に接続されており、また、前記ボリューム受け手段78’を受けるために、前記通路ボア214’より大きい直径を有している。前記受け空間264’は、図19では、径方向内側に突出している環状のビード266’によって終端している。この環状のビード266’は、前記ボリューム受け手段78’が、動作中に前記収容スペース264’から離れないようにする。
更に、ほぼポット形状の内側の挿入部268’が、前記ハウジング部分212’中に配置されている前記挿入部材68’中に挿入されている。この挿入部268’は、前記ハウジング部分210’に面している閉じたベース270’と、端部で前記挿入部分68’のベース158’を支持しているケース部分272’とを有している。前記内側の挿入部268’の前記ベース270’と前記ケース部分272’とは、前記挿入部分68’のベース158’と一緒に、径方向に1つの段部を有する閉じたチャンバ274’を規定する。更なるボリューム受け手段278’が、示されているように、前述のボリューム受け手段78’に加えて、前記チャンバ274’の大径のチャンバ部分276’中に設けられ得る。しかしながら、これに代わって、前記ボリューム受け手段78’のみが、前記収容スペース264’中に設けられ得、一方で、前記チャンバ274’中にはボリューム受け手段が設けられず、もしくは、前記ボリューム受け手段278’は、前記受けチャンバ264’中の前記ボリューム受け手段78’の代わりに、前記チャンバ274’中に設けられ得る。
前記チャンバ274’の小径のチャンバ部分280’は、接続ボア282’によって、螺旋部分284’に流体接続されるように配置されている。この螺旋部分284’は、外周に設けられている前記挿入部材68’の螺旋部分168’と同じように、前記内側の挿入部268’の、特に前記ケース部分272’の外周に、形成されている。前記螺旋部分284’は、更なる接続ボア286’によって、前記挿入部材68’の前記螺旋部分168’に液圧で接続されている。この結果、前記挿入部材68’の前記接続ボア286’と、前記挿入部材68’と内側の挿入部材268’との間に形成されている前記螺旋部分284’と、前記内側の挿入部268’中の前記接続ボア282’とは、圧力の脈動を減じるための前記装置70’の更なる通路部分288’を形成している。この更なる通路部分288’は、更なる導管もしくはチャンネル72’から分岐されている。また、この通路部分288’は、前記接続ボア282’、286’間の直接的な空間を複数有する全長であり、また、この通路部分288’は、ボリューム受け手段278’を有している、もしくは有していない前記閉じたチャンバ274’中で、行き止まりになるように、開いている。このことは、前記装置70’を、減衰特性に関して、それぞれの使用条件に適合させることが更に可能性であることを、示している。
この変形例に関して、前記挿入部材286’が、環状のウェブ290’によって前記挿入部材68’中に保持されることが、いまだに言及されるべきである。これらウェブ290’は、前記ハウジング部分210’もしくは前記内側の挿入部268’と一体的に形成されており、周面に渡って均一に分配されており、図19では左側に、環状のビード266’へと続いている。
最後に、図20乃至図22は、図1乃至図10を参照して説明された第1の実施形態に類似した2つの変形例であり、これら変形例は、第1の実施形態と異なる点においてのみ以下に説明される。
これらの変形例に共通していることは、圧力の脈動を減じるための装置70が、前記スレーブシリンダ50のシリンダハウジング52に一体化されていることである。しかしながら、前記装置70は、圧力チャンバ60中ではなく、圧力チャンバ60とは物理的に異なる、即ち前記圧力チャンバ60から離間された、前記シリンダハウジング52の圧力接続部292中にある。この圧力接続部は292、示されている変形例では、前記シリンダハウジング52の前記ハウジングベース62から始まって、ハウジングの長軸に対して約40度の角度で、延びている。
これに関して、前記圧力接続部分292には、段付ボア294が設けられている。このボアは、図20及び図22の右側の上端部から始まって、圧力接続部66の圧力接続ボア130中で前記圧力チャンバ60へと開いている。特に、前記段付ボア294は、前記圧力接続ボア130から始まって、所定の部分から所定の部分へ順次に拡大した直径を有する複数のボア部分を有している。即ち、
前記圧力接続ボア130への接続部分296と、
ボリューム受け手段78(ボリューム受け手段の詳細に関しては、図8、図9参照)と挿入部材68の管状の突出部300とを受けるための第1の受け部分298と、
前記挿入部材68の主要部と、接続部材306のプラグ端部もしくはプラグ部分304とのための、前記挿入部材68を前記圧力接続部292中に保持する、選択的にわずかに段(図22参照)が設けられた第2の受け部分302と、
図20では、接続部材306のところに外側のねじ310と共動する内側のねじが設けられ、これに対して図22では、環状の溝312が設けられ、この溝312中には、前記接続部材306のところで、関連して設けられている環状の溝315とのスナップ接続を為すために、スロット付プラスチックリング314が挿入されている、前記接続部材306を前記圧力接続部292に取着させるための取着部分308と、
選択的に、前記接続部材306のための接続斜面316(図20参照)と、
を有している。
前記接続部材306は、特に図12を参照して前述された第2の実施形態に類似して、周知の受け部の形状を有しているマスター接続部204を有している。このマスター接続部204は、これに関して、マスターシリンダ側でチャンネル72の開口部76で終端している凹部222と、取着部材224と、挿入スロット226とを、有している。更に、前記プラグ端部もしくはプラグ部分304には、前記段付ボア294の前記第2の受け部分302をシールするO−リング318を受けるための環状の溝が、設けられている。
前記段付ボア294の、前記第1の受け部分298と前記第2の受け部分302との間に設けられている環状の肩部320を支持している挿入部材68は、前記突出部300の外周面に、環状の溝322(図21参照)を同様に有している。この環状の溝322中では、前記段付ボア294の第1の受け部分298をシールする更なるO−リング324が、受けられる。最後に、前記挿入部材68には、前記突出部300の自由端部から始まって、盲穴326が設けられている。この盲穴326は、一方の端部では、前記スレーブシリンダ側に開口部74を形成しており、他方の端部では、接続ボア328によって前記挿入部材68の螺旋部分168に液圧で接続されており、前記チャンネル72に類似しているものと見なされ、前記挿入部材68に対して横方向に延びている。
前記挿入部材68の前記螺旋部分168は、図21に係る変形例では、螺旋反転部330を有するという特徴を有している。この螺旋反転部330の効果は、前記液圧クラッチ駆動手段の駆動時に前記マスターシリンダ側の開口部76から供給されて、最初に前記挿入部材68の長軸に関連して時計回りに、前記チャンネル72の前記螺旋部分168を通って流れている液圧流体が、スイッチバックターンのように設けられている前記螺旋反転部330のところで、移動の方向を変え、前記螺旋反転部330から、前記螺旋状168の部分を通って反時計回りに流れることである。言い換えると、前記螺旋反転部330は、前記螺旋部分168を、右巻きねじ溝のように延びているサブ部分332と、左巻きねじ溝のように延びているサブ部分334とに分けている。結果として、螺旋反転部が無い螺旋部分と比較すると、一方では、前記装置70の減衰作用を増やすわずかに大きい貫流抵抗が生じ、他方では、このような形態の螺旋部分168の必要な軸方向の空間が少ない。このような種類の螺旋状の反転部は、他の実施形態にも設けられ得ることが、明らかである。
別の方法では、図20の変形例と図22の変形例との更なる相違点は、前記シリンダハウジング52のための材料が異なること(図20では軽金属、図22ではプラスチック材料)を除くと、図22に係る変形例で、前記挿入部材68と前記接続部材306とが、好ましくはプラスチック材料の射出成形によって形成された一体的な構造であるという点である。
液圧力伝達システムの、特に自動車用の液圧クラッチ駆動手段の、スレーブシリンダの圧力チャンバとマスターシリンダの圧力チャンバとの間に接続可能であり、圧力媒体に対して常に開いている、圧力の脈動を減じるための装置が、開示される。この装置は、螺旋部分と、スレーブシリンダ側の開口部と、マスターシリンダ側の開口部と、これら2つの開口部間のダイレクト間隔の複数倍の所定のチャンネル長とを有するチャンネルの形態の更なる導管、並びに、圧力によって弾性的に変形可能なボリューム受け手段を具備する。前記チャンネルと前記ボリューム受け手段とは、ねじ溝のように延びている前記螺旋部分と前記ボリューム受け手段とが、一方が他方をほぼ囲むような互いに同軸の位置関係で、ハウジング中に配置されるように、前記ハウジング中で組み合わされ、サブアセンブリを形成している。結果として、良好な振動減衰特性を有するだけでなく、小型に形成され、経済的な構造を有する装置が、形成される。
10…液圧クラッチ駆動手段、11…ペダルブロック、12…マスターシリンダ、14…スレーブシリンダ、16…液圧ライン、18…第1のパイプ部分、20…ホース部分、22…第2のパイプ部分、24…流体リザーバ、26…ピストンロッド、28…クラッチペダル、30…ピストンロッド、32…リリースレバー、34…リリースベアリング、36…リリースメカニズム、38…摩擦クラッチ、40…クラッチ圧力プレート、42…伝達シャフト、43…フライホイール、44…クラッチ駆動ディスク、50…スレーブシリンダ、52…シリンダハウジング、54…ピストンのサブアセンブリ、56…ピストン、58…ピストンロッド、60…圧力チャンバ、62…ハウジングベース、64…周壁、66…圧力接続部、68…挿入部材、70…圧力の脈動を減じるための装置、72…チャンネル、74…スレーブシリンダの側に開口部、76…マスターシリンダの側に開口部、78…ボリューム受け手段、80…ベース本体、82…取着フランジ、84…取着ボア、86…スチールブッシュ、88…径方向の溝、90…ベローズ部分、92…保護キャップ、94…環状のカラー、96…螺旋形の圧縮ばね、98…段付ボア、100…ガイドスリーブ、102…スリーブ部分、104…スリーブ部分、106…環状の部分、108…ボア部分、110…ボア部分、112…ボア部分、114…ボア部分、116…アンダーカット、118…取着部材、120…環状の肩部、122…径方向の溝、124…O−リング、126…環状の肩部、128…端面、130…圧力接続ボア、132…径方向の溝、134…溝リング、136…凹部、138…ボールヘッド、140…取着部材、142…端部、144…端部材、146…端面、148…環状のカラー、150…環状の凹部、152…取着部分、154…軸方向の溝、156…ケース部分、158…ベース、160…突出部、162…環状のカラー、164…ばねアーム、165…カウンタベアリング面、166…スロット、168…挿入部材、170…接続部分、172…端部、174…係留部分、176…突出部、178…中空のシリンダ、180…環状のビード、182…環状のカラー、184…盲穴、186…接合部分、188…通路ボア、190…シリンダ部分、192…開口ファンネル、194…環状の凹部、196…空気チャンバ、198…シールビード、200…ハウジング、202…スレーブ接続部、204…マスター接続部、206…内側の空間、208…圧力媒体チャンバ、210…ハウジング部分、212…ハウジング部分、214…通路ボア、216…径方向の溝、218…径方向の溝、220…O−リング、222…凹部、224…取着部材、226…プラグスロット、228…ベース、230…ケース部分、232…突出部、234…通路、238…端部、240…環状の構造体、242…環状の凹部、244…環状の凹部、246…O−リング、248…内周面、250…外周面、251…成形部、252…環状の溝、254…ウェブ、256…シールビード、258…環状の溝、260…O−リング、262…環状の溝、264…受けスペース、266…環状のビード、268…挿入部、270…ベース、272…ケース部分、274…チャンバ、276…大径のチャンバ部分、278…(更なる)ボリューム受け手段、280…小径のチャンバ部分、282…接続ボア、284…螺旋部分、286…接続ボア、288…通路部分、290…ウェブ、292…圧力接続部分、294…段付ボア、296…接続部分、298…第1の受け部分、300…突出部、302…第2の受け部分、304…プラグ端部もしくはプラグ部分、306…接続部材、308…取着部分、310…外側のねじ、312…環状の溝、314…プラスチックリング、315…環状の溝、316…接続斜面、318…O−リング、320…環状の肩部、322…環状の溝、324…O−リング、326…盲穴、328…接続ボア、330…螺旋反転部、332…右巻きねじ溝のように延びているサブ部分、334…左巻きねじ溝のように延びているサブ部分

Claims (27)

  1. 液圧力伝達システムの、スレーブシリンダ(50)の圧力チャンバ(60)とマスターシリンダの圧力チャンバとの間に接続可能であり、圧力媒体に対して常に開いている、圧力の脈動を減じるための装置(70、70’、70’’)であって、
    螺旋部分(168、168’、168’’)を有し、前記スレーブシリンダ側の開口部(74、74’、74’’)と、前記マスターシリンダ側の開口部(76、76’、76’’)とを規定しており、これら2つの開口部(74、76’、74’、76’、74’’、76’’)のダイレクト間隔の複数倍のチャンネル長を有している、チャンネル(72、72’、72’’)の形態の更なる導管と、
    圧力によって弾性的に変形可能なボリューム受け手段(78、78’、78’’)とを、具備する装置において、
    前記チャンネル(72、72’、72’’)と前記ボリューム受け手段(78、78’、78’’)とは、ねじ溝のように延びている前記螺旋部分(168、168’、168’’)と前記ボリューム受け手段(78、78’、78’’)とが、一方が他方をほぼ囲むような互いに同軸の位置関係で、ハウジング(52、200’、200’’)中に配置されるように、前記ハウジング中で組み合わされてサブアセンブリを形成していることを特徴とする、装置。
  2. 前記ボリューム受け手段(78、78’、78’’)は、前記スレーブシリンダ(50)から前記マスターシリンダへの方向で見て、更なる導管を形成している前記チャンネル(72、72’、72’’)の上流側に液圧接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置(70、70’、70’’)。
  3. 前記ハウジング(52、200’、200’’)と少なくとも部分的に一緒になって前記チャンネル(72、72’、72’’)を規定している挿入部材(68、68’、68’’)が、前記ハウジング(52、200’、200’’)中に挿入されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置(70、70’、70’’)。
  4. 前記チャンネル(72、72’、72’’)の前記螺旋部分(168、168’、168’’)は、1つの溝として、前記挿入部材(68、68’、68’’)の外周面に形成されており、この溝は、前記ハウジング(52、200’、200’’)の内周面(64、64’、64’’)によって径方向外側が覆われていることを特徴とする、請求項3に記載の装置(70、70’、70’’)。
  5. 前記挿入部材(68、68’)は、ケース部分(156、156’)とベース(158、158’)とを有するほぼポット形状の構造であることを特徴とする、請求項3に記載の装置(70、70’)。
  6. 前記チャンネル(72、72’)の前記螺旋部分(168、168’)は、前記挿入部材(68、68’)の前記ケース部分(156、156’)の外周面に形成されており、前記挿入部材(68、68’)のベース(158、158’)に延びている前記チャンネル(72、72’)の接続部分(170、170’)によって、マスターシリンダ側で、前記チャンネル(72、72’)の開口部(76、76’)と連通していることを特徴とする、請求項5に記載の装置(70、70’)。
  7. 前記ボリューム受け手段(78、78’)は、前記挿入部材(68、68’)の前記ケース部分(156、156’)の内周面に装着されていることを特徴とする、請求項5又は6に記載の装置(70、70’)。
  8. 前記ボリューム受け手段(78、78’)は、通路ボア(188、188’)と、外周面に環状の凹部(194、194’)とを有するゴム弾性のボビン形状の部材であり、この凹部(194、194’)は、前記挿入部材(68、68’)の前記ケース部分(156、156’)の内周面と一緒になって、環状の空気チャンバ(196、196’)を規定していることを特徴とする、請求項7に記載の装置(70、70’)。
  9. 前記チャンネル(72、72’)の前記螺旋部分(168、168’)は、前記ボリューム受け手段(78、78’)を、少なくとも部分的に同軸で囲んでいることを特徴とする、請求項1に記載の装置(70、70’)。
  10. 前記ボリューム受け手段(78’’)は、弾性のプラスチック材料から成る管状の部材であり、前記ハウジング(200)中で、径方向外側の空気チャンバ(196’’)から径方向内側の圧力媒体チャンバ(208’’)を分けていることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1に記載の装置(70’’)。
  11. 前記ボリューム受け手段(78’’)は、ゴム弾性材料から成るほぼホース形状の部材であり、前記ハウジング(200’’)中で、径方向内側の圧力媒体チャンバ(208’’)を規定し、このボリューム受け手段(78’’)の外周面(250’’)によって、前記ハウジング(200’’)の内周面(248’’)を支持し、また、前記ボリューム受け手段(78’’)の前記外周面(250’’)には、前記ボリューム受け手段(78’’)と前記ハウジング(200’’)との間にキャビティを形成するための成形部(251’’)が設けられていることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1に記載の装置(70’’)。
  12. 前記挿入部材(68’’)は、ほぼピン形状であり、前記ハウジング(200’’)中の中心のボア(214’’)中に挿入されており、このボア(214’’)は、前記圧力媒体チャンバ(208’’)と連通していることを特徴とする、請求項3に従属した請求項10又は11に記載の装置(70’’)。
  13. 前記ボリューム受け手段(78’’)は、前記チャンネル(72’’)の前記螺旋部分(168’’)を少なくとも部分的に同軸で囲んでいることを特徴とする、請求項10に従属した請求項12、もしくは請求項11に従属した請求項12に記載の装置(70’’)。
  14. 前記ハウジングは、スレーブ接続部(202’、202’’)とマスター接続部(204’、204’’)とを有し、スレーブシリンダとマスターシリンダとの間の液圧ラインに接続可能である分離ハウジング(200’、200’’)であり、前記スレーブ接続部(202’、202’’)と前記マスター接続部(204’、204’’)とは、前記ハウジング(200’、200’’)の内側の空間(206’、206’’)に形成されている前記圧力チャンバ(208’、208’’)と連通していることを特徴とする、請求項1乃至13のいずれか1に記載の装置(70’、70’’)。
  15. 前記分離ハウジング(200’、200’’)は、2つの部分(210’、212’、210’’、212’’)によって構成されており、これら部分は、互いに取着された時に、前記挿入部材(68’、68’’)と前記ボリューム受け手段(78’、78’’)とが中に配置されている前記内側の空間(206’、206’’)を規定することを特徴とする、請求項3又は14に記載の装置(70’、70’’)。
  16. 前記分離ハウジング(200’、200’’)の前記内側の空間(206’、206’’)中の前記ボリューム受け手段(78’、78’’)は、前記圧力媒体チャンバ(208’、208’’)を、空気チャンバ(196’、196’’)から分けていることを特徴とする、請求項14又は15に記載の装置(70’、70’’)。
  17. 前記挿入部材(68’)は、前記分離ハウジング(200’)の前記2つの部分(210’、212’)間で軸方向にクランプされていることを特徴とする、請求項15に記載の装置(70’)。
  18. 前記ボリューム受け手段(78’’)は、前記分離ハウジング(200’’)の前記2つの部分(210’’、212’’)間でクランプされることを特徴とする、請求項10に従属した請求項15、もしくは請求項11に従属した請求項15に記載の装置(70’’)。
  19. 前記ハウジングは、前記スレーブシリンダ(50)の、もしくは前記マスターシリンダのシリンダハウジング(52)であり、圧力接続部(66)を有することを特徴とする、請求項1乃至13のいずれか1に記載の装置(70)。
  20. 前記チャンネル(72、72’、72’’)の前記螺旋部分(168、168’、168’’)は、前記スレーブ接続部及び/もしくはマスター接続部(202’、204’、202’’、204’’)の最小の断面もしくは前記圧力接続部(66)の最小の断面より小さいか同じである断面を有することを特徴とする、請求項14又は19に記載の装置(70、70’、70’’)。
  21. 前記挿入部材(68、68’、68’’)と、前記ハウジング(52、200’、200’’)とは、少なくとも部分的にプラスチック材料の射出成形によって形成されていることを特徴とする、請求項3に記載の装置(70、70’、70’’)。
  22. 閉じたチャンバ(274’)に開いている更なる通路部分(288’)が、前記チャンネル(72’) から分岐されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置(70’)。
  23. 前記ボリューム受け手段(78’)もしくは更なるボリューム受け手段(278’)は、前記閉じたチャンバ(274’)中に受けられていることを特徴とする、請求項22に記載の装置(70’)。
  24. 前記シリンダハウジング(52)は、前記チャンネル(72)と前記ボリューム受け手段(78)とを収容している圧力接続部分(292)を有していることを特徴とする、請求項19に記載の装置(70)。
  25. 前記挿入部材(68)は、前記圧力接続部分(292)中に挿入されており、接続部材(306)によって前記圧力接続部分(292)中に保持されていることを特徴とする、請求項3に従属した請求項19に従属した請求項24に記載の装置(70)。
  26. 前記挿入部材(68)と前記接続部材(306)とは、一体的に形成されていることを特徴とする、請求項25に記載の装置(70)。
  27. 前記螺旋部分(168)は、この螺旋部分(168)を、右に延びているサブ部分(332)と、左に延びているサブ部分(334)とに分けている螺旋反転部(330)を有していることを特徴とする、請求項1に記載の装置(70)。
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