JP5450452B2 - 喫煙品に付随するフィルタ要素を分析するシステム、および関連方法 - Google Patents

Description

本発明の実施形態は、フィルタロッドとそのようなフィルタロッドを組み込んだ喫煙品との製造に関し、より詳しくは、シガレットなどの喫煙品に付随したフィルタ要素を分析して、それに対する対象物の挿入状態を判定するシステムおよび方法に関する。

シガレットなどの一般的な喫煙品は、実質的に円柱ロッド形状の構造を有し、細断タバコ（例えば、カットフィラーの形態の）などの喫煙可能材料の装填物、ロール、またはカラムを包装紙で取り囲むことによって所謂「喫煙可能なロッド」または「タバコロッド」を形成したものを含む。通常、シガレットはタバコロッドと端と端を接した関係で位置合わせされた円柱状フィルタ要素を有する。典型的には、フィルタ要素はトリアセチンを使用して可塑化されたセルロースアセテートトウを備え、トウは「プラグ包装」として知られる紙材料によって外包される。シガレットは多数のセグメントを有するフィルタ要素を組み込むことが可能であり、それらのセグメントの１つは活性炭粒子を備えることが可能である。典型的には、フィルタ要素は、「チップ紙」として知られる外包包装材料を使用してタバコロッドの一方端に取り付けられる。チップ材料およびプラグ包装を穿孔して、引き込まれた主流煙の周囲空気との希釈を実現することも望ましくなっている。シガレットおよびそれらの様々な構成要素についての記述が、ＤａｖｉｓらのＴｏｂａｃｃｏ Ｐｒｏｄｕｃｔｉｏｎ，Ｃｈｅｍｉｓｔｒｙ ａｎｄ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ（Ｅｄｓ．）（１９９９）に示されている。シガレットは、喫煙者がその一方端に点火し、タバコロッドを燃やすことによって使用される。次いで喫煙者は、シガレットの反対端（例えば、フィルタ端）から吸い込むことによって喫煙者の口の中に主流煙を受け取る。

シガレットの煙の感覚的特性は、タバコに添加物を加えることによって、および／または他の方法で、シガレットの様々な構成要素に香味材料を組み込むことによって高められることが可能である。ＬｅｆｆｉｎｇｗｅｌｌらのＴｏｂａｃｃｏ Ｆｌａｖｏｒｉｎｇ ｆｏｒ Ｓｍｏｋｉｎｇ Ｐｒｏｄｕｃｔｓ，Ｒ．Ｊ．Ｒｅｙｎｏｌｄｓ Ｔｏｂａｃｃｏ Ｃｏｍｐａｎｙ（１９７２）を参照されたい。例えば、タバコの香味添加物の１つのタイプはメントールである。ＢｏｒｓｃｈｋｅのＲｅｃ．Ａｄｖ．Ｔｏｂ．Ｓｃｉ．，１９（１９９３）のｐ．４７〜７０を参照されたい。シガレットの感覚的特性を修正するための、提案されている様々な方法は、それらのシガレットの主流煙に香味を加えるための伝播体として、フィルタ要素が使用されてもよいことを示唆している。Ｊｕｐｅらの米国特許出願公開第２００２／０１６６５６３号明細書が、シガレットフィルタ内に香味を放つ吸着性材料を配置することを提案している。Ｘｕｅらの米国特許出願公開第２００２／００２０４２０号明細書は、フィルタ内に小粒子寸法の吸着剤／吸収剤を含んだ繊維を配置することを提案している。Ｄｕｂｅらの米国特許第４，９４１，４８６号明細書とＧｒｅｅｎ，Ｊｒ．らの米国特許第４，８６２，９０５号明細書とは、シガレットフィルタ内に香味含有ペレットを配置することを提案している。香味剤を組み込んだ他の代表的なタイプのシガレットフィルタが、Ｔｉｇｇｅｌｂｅｃｋらの米国特許第３，９７２，３３５号明細書、Ｏｗｅｎｓ，Ｊｒ．の米国特許第４，０８２，０９８号明細書、Ｂｙｒｍｅの米国特許第４，２８１，６７１号明細書、Ｗｏｏｄｓらの米国特許第４，７２９，３９１号明細書、Ｔｈｅｓｉｎｇらの米国特許第５，０１２，８２９号明細書に明記されている。

主流煙内への移送に利用できる香味レベルを喫煙者が選択することを可能にする調節可能なフィルタ要素を有するシガレットも提案されている。例えば、Ｋａｌｌｉａｎｏｓらの米国特許第４，６７７，９９５号明細書、Ｐａｔｒｏｎらの米国特許第４，８４８，３７５号明細書を参照されたい。一部の提案されているシガレットは、記載されているところによると、それらのフィルタ要素の構成要素に主流煙の性質または特徴を修正する傾向をもたらす目的で、操作されることができるということである。例えば、Ｈｏｍｂｕｒｇｅｒの米国特許第３，２９７，０３８号明細書、Ｋａｒａｌｕｓの米国特許第３，３３９，５５７号明細書、Ｂｏｕｋａｒの米国特許第３，４２０，２４２号明細書、Ｓｅｙｂｕｒｎの米国特許第３，５０８，５５８号明細書、Ｃａｒｔｙの米国特許第３，５１３，８５９号明細書、Ｋｉｎｄｇａｒｄの米国特許第３，５９６，６６５号明細書、Ｃｏｈｅｎの米国特許第３，６６９，１２８号明細書、Ｇｒｏｓｓｍａｎの米国特許第４，１２６，１４１号明細書を参照されたい。

一部の提案されているシガレットは中空の物体をそれらのフィルタ要素内に位置決めして有しており、記載されているところによると、フィルタ要素を通過する主流煙の性質または特徴を変更するために、その物体の破裂時に物体の内容物がフィルタ要素内に放出される。例えば、Ｗａｔｅｒｂｕｒｙの米国特許第３，３３９，５５８号明細書、Ｃａｒｔｙの米国特許第３，３６６，１２１号明細書、Ｉｒｂｙ，Ｊｒ．らの米国特許第３，３９０，６８６号明細書、Ｌｅａｋｅの米国特許第３，４２８，０４９号明細書、Ｈａｒｌｏｗらの米国特許第３，５４７，１３０号明細書、Ｃａｒｔｙの米国特許第３，５７５，１８０９号明細書、Ｄｏｃｋの米国特許第３，６０２，２３１号明細書、Ｄｏｃｋの米国特許第３，６２５，２２８号明細書、Ｈｏｒｓｅｗｅｌｌらの米国特許第３，６３５，２２６号明細書、Ｄｏｃｋの米国特許第３，６８５，５２１号明細書、Ｂｒｏｏｋｓらの米国特許第３，９１６，９１４号明細書、Ｗａｌｋｅｒの米国特許第３，９９１，７７３号明細書、Ｔａｔｅｎｏらの米国特許第４，８８９，１４４号明細書、Ｄｕｂｅらの米国特許出願公開第２００４／０２６１８０７号明細書、Ｄｅａｌの米国特許出願公開第２００５／００７０４０９号明細書、Ｂｅｓｓｏらの米国特許出願公開第２００７／００９５３５７号明細書、Ｋａｒｌｅｓらの米国特許出願公開第２００７／００１２３２７号明細書、Ｋａｒｌｅｓらの米国特許出願公開第２００６／０１７４９０１号明細書、Ｍｉｓｈｒａらの米国特許出願公開第２００６／０１４４４１２号明細書、Ｊｕｐｅらの米国特許出願公開第２００６／０１１２９６４号明細書、およびＫｉｍの国際公開第０３／００９７１１号パンフレット、Ｂｅｓｓｏらの国際公開第２００７／０６０５４３号パンフレットを参照されたい。一部の提案されているシガレットは、フィルタ要素内にカプセルを位置決めして有することもでき、記載されているところによると、カプセルが破裂する際にカプセルの内容物がフィルタ要素内に放出されて、喫煙品が消火された後にフィルタ要素を脱臭する。例えば、ＭａｃＡｄａｍらの米国特許出願公開第２００３／００９８０３３号明細書を参照されたい。

市販されている「Ｒｉｖａｇｅ」銘柄のシガレットは、香味水溶液または液体香味溶液を含んだ円筒状プラスチック容器を有するフィルタを含んでいる。「Ｒｉｖａｇｅ」銘柄のシガレットに代表されるシガレットについて、Ｔａｍａｏｋｉらの米国特許第４，８６５，０５６号明細書、およびＴａｍａｏｋｉらの米国特許第５，３３１，９８１号明細書で述べられている。これらはいずれも日本たばこ産業に譲渡されている。記載されているところによれば、フィルタ内の円筒状ケーシングは、外部力が掛かると変形されることができ、その結果、ケーシングの薄壁部分は破壊されて、ケーシング内の液体をそのフィルタの隣接部分内に放出させる。

シガレットホルダが、「Ａｑｕａｆｉｌｔｅｒ」という銘柄名で市販されている。「Ａｑｕａｆｉｌｔｅｒ」銘柄の製品に代表されるシガレットホルダについて、Ａｑｕａｆｉｌｔｅｒ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎに譲渡された、Ｓｈａｗの米国特許第３，７９７，６４４号明細書、Ｇｏｌｄｓｔｅｉｎの米国特許第４，００３，３８７号明細書、およびＫａｙｅの米国特許第４，０４６，１５３号明細書で述べられている。これらの特許は、シガレットの口端が挿入される使い捨てシガレットホルダを提案している。記載されているところによれば、ホルダを通して吸い込まれるシガレットからの煙は、水を含浸させたフィルタ材料を通過する。シガレットの口端に取り付け可能に適合された使い捨てフィルタが、Ｓｍｉｔｈらの米国特許第５，７２４，９９７号明細書で提案されている。記載されているところによれば、使い捨て可能なフィルタ内に含まれた香味含有カプセルは、カプセル内香味を放出させるように圧搾されることができる。

一部の事例では、喫煙者は、喫煙者のその時々の要望に応じて多様な異なる香味を選択的にもたらす能力のあるシガレットを要望する場合がある。そのようなシガレットの香味は、喫煙者のその時の特定の香味に対する要望、または喫煙中の香味を変えたいという要望に基づいて選択されることが可能である。例えば、喫煙中に香味を変えることは、喫煙者が、息を新鮮にするメントールやスペアミントなどの香味でシガレットを終了することを可能にする。一部の喫煙者はまた、喫煙の完了時に脱臭剤を放出する能力があるシガレットを要望する。そのような脱臭剤は、喫煙者がシガレットの喫煙を終えた後に喫煙されたシガレットの残りの部分が心地よい芳香を出すことを保証するように使用される。一部の喫煙者は、シガレットによって生成される主流煙を湿らせ、冷却し、または性質または特徴を他の方法で修正する能力があるシガレットを要望する。煙と相互作用するために使用されることの可能な特定の作用剤は揮発性であり、時間経過とともに蒸発する傾向があり、これらの作用剤がこれらのシガレットの挙動に作用を及ぼすためには、これらの作用剤を喫煙の開始直前で導入することが必要な場合がある。喫煙者に、その喫煙の感覚的な面と、感覚的体験の程度または大きさとを高める能力を与えるこのような手段は、香味ペレット、香味カプセル、香味付けまたは無香味ストランド、交換樹脂ビーズ、吸着性／吸収性粒子、あるいはおそらくはそれらの様々な組み合わせなどの、煙を変更する固体物をシガレットフィルタ内に組み込んだシガレットを、迅速に、高度に自動化された方法で喫煙者が意識的に選択することを可能にすることによって達成されることが可能である。

この目的のために、喫煙品の製造で使用するフィルタロッドを提供するための装置およびプロセスであって、各ロッドは１つ以上の物体（例えば、易破裂性カプセル、ペレット、ストランド、またはそれらの組み合わせ）を、ロッドがロッド部分に細分されるときに各ロッド部分がそのような物体の少なくとも１つを含むように、ロッドの長さに沿って配設して有している装置およびプロセスが開発されている。例えば、Ｄｅａｌの米国特許第７，１１５，０８５号明細書を参照されたい。それは参照により本明細書に組み込まれる。このような装置は、フィルタ材料の連続的供給を行うための機器（例えば、フィルタトウを連続ロッド形成ユニットに供給するように適合されたフィルタトウ処理ユニット）を組み込むことが可能である。代表的な装置は、例えば、Ｔｈｏｍａｓらの米国特許出願公開第２００７／００６８５４０Ａ１号明細書（参照により本明細書に組み込まれる）で開示されているような、物体をフィルタ材料に供給するためのホッパと回転ホィール装置も含むことができる。さらに他の事例では、多数の物体（即ちカプセル、ペレット）および／もしくはストランド、またはカプセル、ペレット、もしくはストランドのうちの少なくとも１つと、カプセル、ペレット、もしくははストランドのうちの少なくとも１つの他のものとの組み合わせが、物体挿入ユニットによってフィルタ材料内に挿入されることが可能である。ストランド／物体をフィルタ材料内に挿入する構成物は、例えば、Ｎｅｌｓｏｎらの米国特許出願第１１／４６１，９４１号、Ｓｔｏｋｅｓらの米国特許出願第１１／７６０，９８３号で開示されており、それらは参照により本明細書に組み込まれる。

典型的には、製造プロセス中に、フィルタ材料は、物体をロッド内にその長手方向軸線に沿って位置決めして有した連続ロッドに形成される。次いで連続ロッドは所定間隔で細分されて、各ロッド部分が物体の少なくとも１つを中に含むように複数のフィルタロッドまたはロッド部分を形成する。例えば、カプセルおよび／またはペレットを備え、ストランドも含む物体の場合には、カプセルおよび／またはペレットはフィルタロッドまたはフィルタ要素内のそれに沿った所定位置に配設されてもよく、ストランドは、存在する場合、フィルタロッドまたはフィルタ要素を通って延在してもよい。

しかしながら、物体をフィルタロッド内に挿入するそのような装置およびプロセスは、いくらかの不良のフィルタロッドまたはフィルタロッド部分を作り出す場合がある。即ち、フィルタロッド内に挿入された物体のうちの１つ以上が、例えば、無い、誤って配向されている、または易破裂性要素の例では、既に破砕されている。そのようなことから、不良フィルタロッドまたはそのうちの少なくとも不良部分が製造プロセスから取り除かれることが可能となるよう、その部分のそのような不良フィルタロッドを検出することが可能であることが望ましい場合がある。このようにして、例えば、このような喫煙品の製造プロセスの生産量を増大すること、不良フィルタロッドを有する喫煙品が消費者に届くことを防止することなどのいくつかの利点が実現されることができる。フィルタ要素に対してコントラストのある陰影または色を有する物体を検出および検査するための、またフィルタロッド内のそのような物体に関する情報（またはそれが無いこと）を中継するための、視覚的検出センサを使用した赤外線検査／検出システムが、例えば、Ｔｈｏｍａｓらの米国特許出願公開第２００７／００６８５４０Ａ１号明細書、およびＳｔｏｋｅｓらの米国特許出願第１１／７６０，９８３号に開示されており、それらは参照により本明細書に組み込まれる。しかしながら、このような検査／検出システムは、例えば、喫煙品のフィルタ要素内に挿入されることができる多様な物体に起因して、またはその結果起こる可能性のある多様な不良に起因して、そのような方法で適用されることには限りがある場合がある。さらに、挿入された物体は、このような検査／検出システムが開示されているように機能するために必要な、フィルタ要素に対してコントラストのある陰影または色を有さない場合がある。

そのようなことから、喫煙品のフィルタ要素内に挿入されることが可能な多様な物体とそのような物体の組み合わせとに適用可能な、改良された検出／検査システムおよび方法が求められている。さらに、このような検査／検出システムは、上述の多様な物体に起こる場合のある多様な不良を判定する能力がなければならない。このようなフィルタ要素を、必要に応じて、製造もしくはは生産プロセス中の「オンライン」の形、または製造もしくは生産プロセス外の検査もしくはは品質管理プロセス中などの「オフライン」の形のいずれでも、検出／検査することが可能であることがさらに望ましい。このような検査／検出システムは、フィルタ要素に対するコントラストのある陰影または色などの物体の特定の特質を必要とせずに、物体をフィルタ要素に対して検出／検査する能力もなくてはならない。

上記および他のニーズは本発明によって対処される。本発明は、特定の態様において、喫煙品に１つずつ関連付けられたフィルタ要素内に、またはフィルタロッドの長さに沿って挿入され、配設された１つ以上の物体（例えば、易破裂性カプセル、ペレット、ストランド、またはそれらの組み合わせ）を検出および検査するシステムおよびプロセスに関する。

本発明の態様は、フィルタロッドと喫煙品のうちの少なくとも一方のフィルタ要素を分析するシステムおよび方法を備える。このような態様は、フィルタ要素と相互作用して、それに対する物体挿入の状態を判定し、それに応じて出力信号を生成するように適合された少なくとも１つのセンサ素子などのセンサ手段を含む。物体挿入の状態には、フィルタ要素内に物体が存在する状態、フィルタ要素内に物体が存在しない状態、フィルタ要素内に物体が適正に挿入されている状態、フィルタ要素内に物体が不良に挿入されている状態、フィルタ要素内の物体が適正である状態、フィルタ要素内の物体が不良である状態のうちの少なくとも１つが含まれる。分析ユニットなどの分析手段は、センサ手段／少なくとも１つのセンサ素子と連通し、そこからの出力信号に応答して物体挿入の状態に対応した表示を生成する。

したがって本発明の態様は、本明細書で別に詳述されるように大きな利点をもたらす。

本発明を一般論としてこのように述べたが、次に添付図面を参照する。添付図面は必ずしも縮尺通りではない。

シガレットの形態を有する喫煙品の断面図であって、このシガレットの喫煙可能材料、包装材料構成要素、および相互連結された物体を含んだフィルタ要素を示している。 フィルタ材料とその中に位置決めされた相互連結された物体とを含む代表的なフィルタロッドの断面図である。 フィルタトウ処理ユニットの一部分と、物体の供給源と、物体挿入ユニットと、フィルタロッド形成ユニットと、本発明の一実施形態による検査／検出システムとを含んだロッド製造装置の概略図である。 本発明の一実施形態による、フィルタロッドと喫煙品のうちの少なくとも一方のフィルタ要素を分析するシステムの概略図である。 本発明の一実施形態によるオフラインの検査システムの概略図である。

次に本発明について、以下に添付図面を参照してさらに充分な記述がなされる。添付図面には本発明の全てではなく一部の実施形態が示されている。実際、これらの発明は多くの異なる形態で実施されてもよく、本明細書で明示された実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、この開示が該当する法的要件を満たすように提供される。全体を通して同様の数字は同様の要素を指す。

シガレットロッドは、従来の自動シガレットロッド製造機械などのシガレット製造機械を使用して製造される。典型的なシガレットロッド製造機械は、Ｍｏｌｉｎｓ ＰＬＣまたはＨａｕｎｉ−Ｗｅｒｋｅ Ｋｏｒｂｅｒ＆Ｃｏ．ＫＧ．から販売されているタイプのものである。例えば、ＭｋＸ（Ｍｏｌｉｎｓ ＰＬＣから販売されている）またはＰＲＯＴＯＳ（Ｈａｕｎｉ−Ｗｅｒｋｅ Ｋｏｒｂｅｒ＆Ｃｏ．ＫＧ．から販売されている）として知られているタイプのシガレットロッド製造機械が使用されることが可能である。ＰＲＯＴＯＳシガレット製造機械についての記述が、Ｂｒａｎｄの米国特許第４，４７４，１９０号明細書の５欄４８行目から８欄３行目に記載されており、これは参照により本明細書に組み込まれる。シガレットを製造するために適切なタイプの機器についても、Ｌａ Ｈｕｅの米国特許第４，７８１，２０３号明細書、Ｈｏｌｚｎａｇｅｌの米国特許第４，８４４，１００号明細書、Ｈｏｌｍｅｓらの米国特許第５，１５６，１６９号明細書、Ｍｙｒａｃｌｅ，Ｊｒ．らの米国特許第５，１９１，９０６号明細書、Ｂｌａｕらの米国特許第６，６４７，８７０号明細書、Ｋｉｔａｏらの米国特許第６，８４８，４４９号明細書、Ｋｉｔａｏらの米国特許第６，９０４，９１７号明細書、Ｈａｒｔｍａｎの米国特許出願公開第２００３／０１４５８６６号明細書、Ｈａｎｃｏｃｋらの米国特許出願公開第２００４／０１２９２８１号明細書、Ｂａｒｎｅｓらの米国特許出願公開第２００５／００３９７６４号明細書、Ｆｉｔｚｇｅｒａｌｄらの米国特許出願公開第２００５／００７６９２９号明細書で明記されており、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる。

従来の自動シガレット製造機械の構成要素および動作は、シガレット製造機械設計および動作の当業者には容易に明らかである。例えば、いくつかのタイプのチムニ、タバコ充填材供給機器、吸引コンベヤシステム、および装飾システムの構成要素および動作についての記述が、Ｍｏｌｉｎｓらの米国特許第３，２８８，１４７号明細書、Ｈｅｉｔｍａｎｎらの米国特許第３，９１５，１７６号明細書、Ｆｒａｎｋの米国特許第４，２９１，７１３号明細書、Ｒｕｄｓｚｉｎａｔの米国特許第４，５７４，８１６号明細書、Ｈｅｉｔｍａｎｎらの米国特許第４，７３６，７５４号明細書、Ｐｉｎｃｋらの米国特許第４，８７８，５０６号明細書、Ｈｅｉｔｍａｎｎの米国特許第５，０６０，６６５号明細書、Ｋｅｒｉｔｓｉｓらの米国特許第５，０１２，８２３号明細書、Ｆａｇｇらの米国特許第６，３６０，７５１号明細書、Ｍｕｌｌｅｒの米国特許出願公開第２００３／０１３６４１９号明細書で明記されており、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる。本明細書で明記されたタイプの自動シガレット製造機械は、所望長さの形成喫煙可能ロッドに細分されることが可能な形成連続シガレットロッドまたは喫煙可能ロッドを供給する。

フィルタロッドからもたらされるフィルタ要素を組み込んだフィルタ付きシガレットは、従来のタイプのシガレット製造技法を使用して製造されることが可能である。フィルタ付きシガレットの製造に従来使用されている一般的な形式および構成の、例えば、所謂「シックスアップ」のフィルタロッド、「フォーアップ」のフィルタロッド、および「ツーアップ」のフィルタロッドは、従来のタイプの、または適切に改造されたシガレットロッド取り扱いデバイス、即ちＨａｕｎｉ−Ｗｅｒｋｅ Ｋｏｒｂｅｒ＆Ｃｏ．ＫＧ．からＬａｂ ＭＡＸ、ＭＡＸ、ＭＡＸＳ、またはＭＡＸ８０として販売されているチッピングデバイスなどを使用して取り扱われることが可能である。例えば、Ｅｒｄｍａｎｎらの米国特許第号３，３０８，６００明細書、Ｈｅｉｔｍａｎｎらの米国特許第４，２８１，６７０号明細書、Ｒｅｕｌａｎｄらの米国特許第４，２８０，１８７号明細書、Ｖｏｓらの米国特許第６，２２９，１１５号明細書、Ｈｏｌｍｅｓの米国特許出願公開第２００５／０１０３３５５号明細書、Ｒｅａｄ，Ｊｒの米国特許出願公開第２００５／１０９４０１４号明細書で明記されているタイプのデバイスを参照されたい。それぞれが参照により本明細書に組み込まれる。これらのタイプのデバイスの動作は、自動シガレット製造の当業者には容易に明らかである。

シガレットのフィルタロッドは、多セグメントフィルタロッドを提供するために使用されることが可能である。このような多セグメントフィルタロッドは、多セグメントフィルタ要素を有するフィルタ付きシガレットの生産に使用されることが可能である。二セグメントのフィルタ要素の例として、一方端に活性炭粒子を組み込んだ第１円柱セグメント（例えば「ダルメーション（ｄａｌｍａｔｉｏｎ）」タイプのフィルタセグメント）と、物体が挿入された、または挿入されていないフィルタロッドから生産された第２円柱セグメントとを有したフィルタ要素がある。多セグメントのフィルタロッドの生産は、多セグメントのシガレットフィルタ構成要素を提供するために使用されているタイプのロッド形成ユニットを使用して実施されることが可能である。多セグメントのシガレットフィルタロッドは、例えば、Ｈａｕｎｉ−Ｗｅｒｋｅ Ｋｏｒｂｅｒ＆Ｃｏ．ＫＧ．（Ｈａｍｂｕｒｇ，Ｇｅｒｍａｎｙ）から銘柄名Ｍｕｌｆｉｄｅで販売されているシガレットフィルタロッド製造デバイスを使用して製造されることが可能である。

タバコのタイプと、タバコのブレンドと、上層ドレッシングおよびケーシング材料と、ブレンド充填密度と、タバコロッド用包装紙のタイプと、チップ材料のタイプと、空気希釈の程度とを含むシガレット構成要素の様々なタイプが使用されることが可能である。例えば、シガレット構成要素の様々な代表的なタイプ、ならびに様々なシガレットのデザイン、形式、構成、および特徴を参照されたい。それらは、Ｇｅｎｔｒｙの米国特許第５，２２０，９３０号明細書、Ｋｒａｋｅｒの米国特許第６，７７９，５３０号明細書、Ａｓｈｃｒａｆｔらの米国特許出願公開第２００５／００１６５５６号明細書、Ｎｅｓｔｏｒらの米国特許出願公開第２００５／００６６９８６号明細書、２００６年３月１４日出願のＴｈｏｍａｓらの米国特許出願第１１／３７５，７００号、２００６年４月２１日出願のＯｇｌｅｓｂｙらの米国特許出願第１１／４０８，６２５号に明記されており、それぞれが参照により本明細書に組み込まれる。

フィルタロッドはロッド製造装置を使用して製造されることが可能であり、例示的なロッド製造装置はロッド形成ユニットを含む。代表的なロッド形成ユニットが、Ｈａｕｎｉ−Ｗｅｒｋｅ Ｋｏｒｂｅｒ＆Ｃｏ．ＫＧ．からＫＤＦ−２、ＫＤＦ−２Ｅ、ＫＤＦ−３、およびＫＤＦ−３Ｅとして、またＩｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ Ｔｏｂａｃｃｏ ＭａｃｈｉｎｅｒｙからＰｏｌａｒｉｓ−ＩＴＭ Ｆｉｌｔｅｒ Ｍａｋｅｒとして販売されている。セルロースアセテートのフィラメントトウなどのフィルタ材料は、典型的には従来のフィルタトウ処理ユニットを使用して処理される。例えば、フィルタトウは、バッセルジェット（ｂｕｓｓｅｌ ｊｅｔ）方法論またはネジ状ロール方法論を使用して分塊（ｂｌｏｏｍｅｄ）されることが可能である。代表的なトウ処理ユニットが、Ａｒｊａｙ Ｅｑｕｉｐｍｅｎｔ Ｃｏｒｐ．，Ｗｉｎｓｔｏｎ−Ｓａｌｅｍ ＮＣによってＥ−６０として販売されている。他の代表的なトウ処理ユニットもＨａｕｎｉ−Ｗｅｒｋｅ Ｋｏｒｂｅｒ＆Ｃｏ．ＫＧ．からＡＦ−２、ＡＦ−３、およびＡＦ−４として、またＩｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ Ｔｏｂａｃｃｏ ＭａｃｈｉｎｅｒｙからＣａｎｄｏｒ−ＩＴＭ Ｔｏｗ Ｐｒｏｃｅｓｓｏｒとして販売されている。当業者に知られている通りの、他のタイプの販売されているトウ処理機器が使用されることも可能である。集結紙、不織ポリプロピレンウェブ、または細断ウェブの集結ストランドなどの他のタイプのフィルタ材料が、Ｐｒｙｏｒらの米国特許第４，８０７，８０９号明細書とＲａｋｅｒの米国特許第５，０２５，８１４号明細書とに明記されたタイプの材料、機器、および技法を使用して提供されることが可能である。さらに、フィルタ材料供給ユニットとフィルタ製造ユニットとを操作する代表的な形および方法が、Ｂｙｎｒｅの米国特許第４，２８１，６７１号明細書、Ｇｒｅｅｎ，Ｊｒ．らの米国特許第４，８５０，３０１号明細書、Ｇｒｅｅｎ，Ｊｒ．らの米国特許第４，８６２，９０５号明細書、Ｓｉｅｍｓらの米国特許第５，０６０，６６４号明細書、Ｒｉｖｅｒｓの米国特許第５，３８７，２８５号明細書、Ｌａｎｉｅｒ，Ｊｒ．らの米国特許第７，０７４，１７０号明細書に明記されている。

香味を含んだカプセルまたはペレットなどの物体を組み込んだ、代表的なタイプのフィルタロッドと、そのような物体を組み込んだ代表的なタイプのフィルタ要素を有するシガレットとは、Ｔｈｏｍａｓらの米国特許出願公開第２００７／００６８５４０Ａ１号明細書、Ｄｅａｌの米国特許第７，１１５，０８５号明細書、Ｇｒｅｅｎ，Ｊｒ．らの米国特許第４，８６２，９０５号明細書、Ｎｅｌｓｏｎらの米国特許出願第１１／４６１，９４１号、Ｓｔｏｋｅｓらの米国特許出願第１１／７６０，９８３号明細書に明記されたタイプの構成要素、形式、および構成を有することが可能であり、またそれらに明記されたタイプの技法および機器を使用して製造されることが可能であり、これらは全体を参照により本明細書に組み込まれる。

図１を参照すると、喫煙品の特定の代表的な構成要素を有したシガレットなどの喫煙品１０が示されてある。シガレット１０は、外包する包装材料２０内に含まれた喫煙可能な充填材料１６の装填物またはロールからなる概ね円柱状のロッド１５を含んでいる。ロッド１５は従来「タバコロッド」と呼ばれている。タバコロッドの両端は喫煙可能な充填材料を露出させるように開いている。シガレット１０は、任意選択による１つの帯２５（例えば、澱粉、エチルセルロース、またはアルギン酸ナトリウムなどの膜形成剤を含む印刷コーティング）を、包装材料２０に貼り付けて有するものとして示されており、その帯はシガレットロッドに、シガレットの長手方向軸線に対して横方向に外包している。即ち、帯はシガレットの長手方向軸線に対して横断方向の領域をもたらす。帯は、ここで示されているように包装材料の内面上に、またはあまり好ましくないが、包装材料の外面上に印刷される（即ち喫煙可能な充填材料に面する）ことが可能である。シガレットは、任意選択による１つの帯を有する包装材料を有することが可能であるが、シガレットは、２、３、またはそれよりも多い数の、離隔され合った任意選択の帯をさらに有する包装材料を有することも可能である。

タバコロッド１５の包装材料２０は、広範な組成および特性を有することが可能である。特定の包装材料の選択は、シガレットのデザインおよび製造の当業者には即座に明らかである。タバコロッドは一層の包装材料を有することが可能であり、または所謂「二重包装」のタバコロッドの場合のように、タバコロッドは外包する包装材料を複数層有することが可能である。例示的なタイプの包装材料、包装材料の成分、および処理された包装材料について、Ｇｅｎｔｒｙの米国特許第５，２２０，９３０号明細書、Ｈａｎｃｏｃｋらの米国特許出願公開第２００４／０１２９２８１号明細書、Ｂａｒｎｅｓらの米国特許出願公開第２００５／００３９７６４号明細書、Ｈａｎｃｏｃｋらの国際公開第２００４／０５７９８６号パンフレット、Ａｓｃｈｃｒａｆｔらの国際公開第２００４／０４７５７２号パンフレットで述べられており、それぞれの全体が参照により本明細書に組み込まれる。

タバコロッド１５の一方端には点火端２８があり、他方端にはフィルタ要素３０が位置決めされている。フィルタ要素３０は、フィルタ要素とタバコロッドが端と端を接した関係で軸方向に位置合わせされ、好ましくは互いに当接するように、タバコロッド１５の一方端に隣接して位置決めされる。フィルタ要素３０は概ね円柱形状を有してもよく、その直径はタバコロッドの直径と本質的に等しくてもよい。フィルタ要素の両端は空気および煙が通過することを可能にする。フィルタ要素３０は、その長手方向に延在する表面に沿って外包プラグ包装材料４５で包装されたフィルタ材料４０（例えば、トリアセチン可塑剤を含浸させたセルロースアセテートのトウ）を含む。即ち、フィルタ要素３０はその外周または長手方向周囲に沿ってプラグ包装の層４５によって外包され、両端はフィルタ材料４０を露出させるように開いている。

フィルタ要素３０は、チップ材料５８（例えば、本質的に空気不透過性のチッピング紙）を使用してタバコロッド１５に取り付けられている。チップ材料５８は、フィルタ要素３０の全体長さとタバコロッド１５の隣接領域との両方にも外包する。チップ材料５８の内面は、適切な接着剤を使用してプラグ包装４５の外面と、タバコロッドの包装材料２０の外面とに固定して取り付けられる。しがたって、フィルタ要素とタバコロッドは互いに連結される。

フィルタ要素３０内には少なくとも１つの物体５０が位置決めされてもよく、一部の事例では複数の物体（例えば、カプセル、ペレット、ストランドが含まれる）が位置決めされてもよい。複数の物体には異なる物体の様々な組み合わせが含まれることが可能である。各フィルタ要素内の物体の数は典型的には所定の数であり、その数は１、２、３、またはそれよりも多いことが可能である（即ち少なくとも１つ）。一部の事例では、各フィルタ要素は、複数の物体をフィルタ要素のフィルタ材料４０内に配設して含んでおり、さらなる事例では、物体は特にフィルタ要素の中央領域に向けて配設されてもよい。フィルタ材料４０の性質は、物体５０がフィルタ要素３０内で定位置に固定または格納されるようなものである。一部の事例では、少なくとも１つの物体５０の一部（または複数の物体５０）は、易破壊性カプセルのように中空であり、そのフィルタ要素を通して吸い込まれる主流煙の性質または特徴にいくらかの変化を導入するための複合物（例えば、香味剤）を組み込んだペイロードを担持する。即ち、中空物体５０のシェルは、喫煙者の裁量で、物体のペイロードを放出するように破裂されてもよい。代替え方法として、一部の物体５０は、フィルタ要素を通して吸い込まれる煙および／または空気を変更する能力のある高表面積を備えた固体の多孔質材料でもよい。一部の物体は、香味剤の基体またはマトリックス支持体として作用するポリエチレンビーズなどの固体材料であってもよい。一部の物体は使用者の裁量で作用剤を放出する能力がある。例えば、液体ペイロードを含む易破壊性中空物体は、喫煙者が、中空物体を破裂させるのに充分な物理的力を故意に掛ける時点までペイロードの放出に対して抵抗力がある。典型的には、セルロースアセテートトウなどのフィルタ材料、または挿入ストランドは、一般的に、ペイロードを構成するタイプの液体材料を吸収する。したがって放出されたペイロードの組成は、フィルタ要素全体にわたってウィッキング現象を被る（または他の形で移動もしくは移送を被る）能力がある。各フィルタ要素には少なくとも１つの物体が含まれてもよいことから、フィルタ要素は、必要に応じて様々なタイプの物体の組み合わせを含んでもよい。

物体は様々であることが可能である。各物体は概ね球形状を有してもよく、一部の事例では本来高度に球形であってもよい。一部の物体は本来概ね固体であることが可能である。一部の物体はプラスチック材料で構成されることが可能であり、それぞれが、例えば、ポリエチレンと香味の混合物で構成された固体球形ビーズ、または交換樹脂もしくはジェルの形態を有する球形ビーズであることが可能である。一部の物体は無機材料で構成されることが可能であり、例えば、球形アルミナビーズであることが可能である。物体はそれぞれ炭質材料で構成された球形ビーズの形態を有することも可能である。物体はまた、それぞれ中空球形の形態を有する。典型的な中空物体は、易破壊性カプセルなどの液体を含んだ物体であって、高度に球形であり、寸法および重量が均一であり、自動フィルタ製造機器を使用して効率的かつ効果的にこのような物体が処理されることを可能にする表面特性を有し、組成が高度に均一である。一部の物体は約３ｍｍから約４ｍｍ、好ましくは、３．５ｍｍの直径を有し、本発明の好ましいフィルタロッド製造機器の構成要素は、これらのタイプの物体を組み込んだフィルタロッドを効率的かつ効果的に製造するように適切に適合または設計される。

上述のフィルタロッド製造技法および機器を使用してフィルタロッドを製造するために使用されることが可能な、他のタイプの物体、ビーズ、ペレット、カプセル、およびカプセル構成要素は、Ｄｏｃｋの米国特許第３，６８５，５２１号明細書、Ｂｒｏｏｋｓらの米国特許第３，９１６，９１４号明細書、Ｔａｔｅｎｏらの米国特許第４，８８９，１４４号明細書、ＭａｃＡｄａｍらの米国特許出願公開第２００３／００９８０３３号明細書、Ｄｕｂｅらの米国特許出願公開第２００４／０２６１８０７号明細書、Ｋｉｍの国際公開第０３／００９７１１号パンフレットに明記されたタイプのものであり、それらは参照により本明細書に組み込まれる。タバコ製品は、Ｄｕｂｅらの米国特許出願公開第２００６／０２７２６６３号明細書、Ｌｕａｎらの米国特許出願公開第２００６／０１３３０９６１号明細書、Ｍｉｓｈｒａらの米国特許出願公開第２００６／０１４４４１２号明細書、Ｋａｒｌｅｓらの米国特許出願公開第２００７／００１２３２７号明細書、Ｔｈｏｍａｓらの米国特許出願公開第２００７／００６８５４０号明細書、国際公開第２００６／１３６１９６号パンフレット、国際公開第２００６／１３６１９７号パンフレット、国際公開第２００６／１３６１９８号パンフレット、国際公開第２００６／１３６１９９号パンフレット、国際公開第２００７／０１２９８１号パンフレット、国際公開第２００７／０１０４０７号パンフレット、国際公開第２００７／０６０５４３号パンフレット、国際公開第２００８／０１２３２９号パンフレット、欧州特許第０５１３６０３号明細書、米国特許第５，２２３，１８５号明細書、米国特許第５，３８７，０９３号明細書、およびＤｅａｌの米国特許第７，１１５，０８５号明細書に明記されているタイプの構成要素、ならびにＲ．Ｊ．Ｒｅｙｎｏｌｄｓ Ｔｏｂａｃｃｏ Ｃｏｍｐａｎｙによる商標名「Ｃａｍｅｌ Ｌｉｇｈｔｓ ｗｉｔｈ Ｍｅｎｔｈｏｌ Ｂｏｏｓｔ」で市販されているフィルタ付きシガレット内の構成要素を組み込むことが可能である。代表的なペレット化担体材料および香味包装は、米国内で市販されているシガレットで使用されているタイプのものである。例えば、香味担持ペレットが、商標名Ｍａｎｄａｌａｙ Ｌｉｍｅ、Ｍａｎｄａｒｉｎ Ｍｉｎｔ、Ｂｒｅａｃｈ Ｂｒｅｅｚｅｒ、Ｂａｃｋ Ａｌｌｙ Ｂｌｅｎｄ、Ｓｎａｋｅｙｅｓ Ｓｃｏｔｃｈ、Ｉｚｍｉｒ Ｓｔｉｎｇｅｒ、Ｋａｕａｉ Ｋｏｌａｄａ、Ｍｉｄｎｉｇｈｔ Ｍａｄｎｅｓｓ、Ａｅｇｅａｎ Ｓｐｉｃｅ、Ｓｃｒｅｗｄｒｉｖｅｒ Ｓｌｏｔｓ、Ｔｗｉｓｔ、Ｔｗｉｓｔａ Ｌｉｍｅ、Ｄａｒｋ Ｍｉｎｔ、およびＢｌａｃｋｊａｃｋ ＧｉｎのＣａｍｅｌ銘柄のシガレット、商標名ＦｌｏｗおよびＧｒｏｏｖｅのＫｏｏｌ銘柄シガレット、ならびに商標名Ｄｅｅｐ ＦｒｅｅｚｅのＳａｌｅｍ銘柄シガレットで使用されているシガレットフィルタ内に組み込まれており、それらは全てＲ．Ｊ．Ｒｅｙｎｏｌｄｓ Ｔｏｂａｃｃｏ Ｃｏｍｐａｎｙによって販売されている（Ｇｒｅｅｎ，Ｊｒ．らの米国特許第４，８６２，９０５号明細書を参照されたい）。

物体はストランドに取り付けられ、または他の形で関連付けられてもよく、物体のストランドの寸法は様々であることが可能であり、その直径は最大約２．５ｍｍ、または最大約３ｍｍ、時として最大約４ｍｍである。しかしながら、例えば、フィルタロッドまたはフィルタ要素のサイズ（直径）が制限されていることから、所望の寸法のフィルタロッドまたはフィルタ要素を提供しながらストランドを備えたフィルタ材料内に他の物体が挿入されることが可能であるように、大きな直径のストランドほど、他の物体（即ち、カプセルおよび／またはペレット）が小さな直径を有することが必要である。一部の事例では、カプセルまたはペレットなどの少なくとも１つの他の物体に加えて、１つ以上の個別ストランドがフィルタ材料内に挿入される。例えば、カプセルおよび／またはペレットを備える他の物体の事例で、フィルタロッドがストランドも含んでいる場合、カプセルおよび／またはペレットはフィルタロッドまたはフィルタ要素内で、それに沿って所定位置に配設され、ストランドは、存在する場合、フィルタロッドまたはフィルタ要素を通って延在する。

図２を参照すると、連続フィルタロッド２４は一般的に、従来のシガレット製造に精通した熟練者によって知られている通りの技法を使用して、円柱形状フィルタ要素またはロッド部分に細分されることが可能である。フィルタロッド２４は、従来の空気透過性または空気不透過性の紙プラグ包装体または他の適切な包装材料などの外包プラグ包装材料４５に包み込まれたフィルタ材料４０を含んでいる。一実施例として、ロッド２４の長手方向軸線に沿ってその中に、１つの物体のみ、少なくとも１つの物体、または複数の物体３０８、３１０、３１２、および３１４（明確にするために離隔され合った群として示されているが、本質的に互いに隣接している）が配設されてもよい。複数の物体がロッド２４内に挿入される場合、物体は互いに離隔された関係で配設され、または一部の事例では直列に係合されるように互いに直接隣接して配設されてもよい。他の事例では（図示せず）、物体は、空間によって離隔され合った物体または物体の群（各群は１つ以上の物体を備える）の反復パタンを有するように配設され、空間はフィルタロッド部分の仕切りに対応する。当業者は、フィルタロッドが細分されたときに各フィルタロッド部分が同じ数（１つ以上）の物体を含むように、フィルタロッド全体が充分な物体を中に含んでもよいことに留意する。例えば、フォーアップのフィルタロッドは、細分時に各フィルタロッド部分が１つ、２つ、３つ、または４つの物体を含むことができるように４の倍数単位で物体を含んでもよい。

図３は、球形、カプセル状、円柱状（即ちペレット）、ストランド付き、または他の適切な形状の物体などの少なくとも１つの物体をそれぞれが組み込んだ、そのようなフィルタロッドまたはロッド部分２０５が、ロッド製造装置２１０を使用して製造されることが可能であることを示している。例示的なロッド製造装置２１０は、ロッド形成ユニット２１２（例えば、Ｈａｕｎｉ−Ｗｅｒｋｅ Ｋｏｒｂｅｒ＆Ｃｏ．ＫＧから販売されているＫＤＦ−２ユニット）と物体（図示せず）のフィルタ材料４０の連続長内への配置を行うように適切に適合された物体挿入ユニット２１４とを含んでいる。連続長または連続ウェブのフィルタ材料が、保管ベール、ボビン、スプールなどの供給源（図示せず）から供給される。一般的に、フィルタ材料４０はフィルタ材料処理ユニット２１８を使用して処理される。物体を中に組み込んで有した連続長のフィルタ材料がロッド形成ユニット２１２を通され、それによって連続ロッド２２０を形成し、これがロッド切断アセンブリ２２２を使用して、複数のロッド部分２０５に細分されることが可能である。各ロッド部分２０５は、少なくとも１つの、好ましくは複数の物体を中に配設して有する。連続した、または複数のロッド部分２０５が、トレイ、回転収集ドラム、搬送システムなどであってもよい収集デバイス２２６で使用されるために収集される。必要に応じて、ロッド部分は直接シガレット製造機械に移送されることが可能である。このようにして、毎分、長さ各約１００ｍｍのロッド部分が５００個を超えて製造されることが可能である。

フィルタ材料４０は様々であることが可能であり、シガレットにタバコ煙フィルタを設けるために使用されることが可能なタイプの任意の材料であることが可能である。好ましくは、セルロースアセテートトウ、セルロースアセテート集結ウェブ、ポリプロピレントウ、セルロースアセテート集結ウェブ、集結紙、再構成タバコのストランドの従来のシガレットフィルタ材料が使用される。特に好ましいのは、セルロースアセテート、ポリプロピレンなどのポリオレフィンなどのフィラメントトウである。適切なフィルタロッドを実現することが可能な極めて好ましいフィルタ材料の１つとして、１フィラメントについて３デニール、総計４００００デニールを有するセルロースアセテートトウがある。他の例として、１フィラメントについて３デニール、総計３５０００デニールを有するセルロースアセテートトウが適切なフィルタロッドを実現することも可能である。他の例として、１フィラメントについて８デニール、総計４００００デニールを有するセルロースアセテートトウが適切なフィルタトウを実現することも可能である。さらなる例として、Ｎｅｕｒａｔｈの米国特許第３，４２４，１７２号明細書、Ｃｏｈｅｎらの米国特許第４，８１１，７５４号明細書、Ｈｉｌｌらの米国特許第４，９２５，６０２号明細書、Ｔａｋｅｇａｗａらの米国特許第５，２２５，２７７号明細書、Ａｒｚｏｎｉｃｏらの米国特許第５，２７１，４１９号明細書、に明示されたタイプのフィルタ材料を参照されたい。

セルロースアセテートなどのフィラメントトウは、Ａｒｊａｙ Ｅｑｕｉｐｍｅｎｔ Ｃｏｒｐ．（Ｗｉｎｓｔｏｎ−Ｓａｌｅｍ，Ｎ．Ｃ）によって販売されているＥ−６０などの従来のフィルタトウ処理ユニット２１８を使用して処理される。当業者に知られている通りの他のタイプの販売されているトウ処理機器も同様に使用されてもよい。通常、トリアセチンなどの可塑剤が、知られている技法を使用して従来通りの量でフィラメントトウに加えられる。フィルタ要素を構築するための他の適切な材料が、シガレットフィルタのデザインおよび製造の当業者に容易に明らかである。

連続長のフィルタ材料４０はロッド形成ユニット２１２の作用によってブロック２３０を通して引っ張られ、物体はフィルタ材料のウェブの長さに沿ってその中に挿入される。しかしながら、物体は、処理中の他の箇所でフィルタ材料内に導入されてもよく、この例示的な実施形態は、その点で限定することを目的としていない。フィルタ材料はさらにロッド形成ユニット２１２の集結領域２３２内に向けられる。集結領域はトング部とホーン部の構成、集結ファネルの構成、充填機または移送ジェットの構成、または他の適切なタイプの集結デバイスを有することが可能である。舌部２３２は、ブロック２３０からの円柱状複合物を本質的に円柱状の（即ちロッド状の）形状にさらに集結、締め固め、変換、または形成することを実現し、フィルタ材料の連続的に延在するストランドまたはフィラメントは、本質的にそのように形成された円柱の長手方向軸線に沿って延在する。一部の事例では、物体は、必要に応じて集結領域２３２内でフィルタ材料内に配置されてもよい。

円柱状複合体に圧縮されたフィルタ材料４０は、さらにロッド形成ユニット２１２内に受け取られる。円柱状複合体は包装機構２３４内に供給される。包装機構２３４はエンドレス装飾搬送ベルト２３６または他の装飾デバイスを含んでいる。装飾搬送ベルト２３６は、リボンホィールまたは協働ドラムなどの前進機構２３８を使用して連続的かつ長手方向に前進されて、円柱状複合物を包装機構２３４に通して移送させる。包装機構は、円柱状複合体の外面に包装材料４５（例えば、無孔質のプラグ包装紙）のストリップを供給して、連続包装ロッド２２０を作り出す。一部の事例では、物体は、必要に応じて包装領域または装飾領域２３２内のフィルタ材料に係合されてもよい。例えば、細長い部材は、本明細書で別に開示されるように、物体を取り付けて、または別の形で係合させて有する包装材料４５の形態であってもよい。一部の事例では、細長い部材は、物体ではなく、または物体に加えて、例えば、マイクロカプセル（例えば、参照により本明細書に組み込まれるＦａｇｇの米国特許出願第１１／５３７，８１２号を参照されたい）を含んでもよく、細長い部材／包装材料は、物体／マイクロカプセルがそれらに付けられるようにフィルタ材料のまわりに包装される。

一般的に、包装材料４５のストリップまたはウェブは回転可能なボビン２４２から供給される。包装材料はボビンから引き出され、一連のガイドローラの上にトレインされ、ブロック２３０の下を通過し、ロッド形成ユニットの包装機構２３４に進入する。エンドレス装飾搬送ベルト２３６は包装材料のストリップと円柱状複合体との両方を長手方向に延在する形で包装機構２３４を通して移送しながら、包装材料を円柱状複合物のまわりに掛け、または包囲する。

包装材料の重なり合った縁辺部分によって形成された継ぎ目は、包装材料がフィルタ材料用の筒状容器を形成することが可能となるように、接着剤（例えば、熱溶融性接着剤）を塗布領域２４４に付けている。代替え方法として、熱溶融性接着剤は、場合によっては、包装材料が包装機構２３４またはブロック２３０の装飾部内に進入するところよりも上流に直接加えられてもよい。接着剤は、接着剤を迅速に凝結させるために、冷気バー２４６を使用して冷却されることが可能である。連続した包装ロッドを実現する際に、様々な他の密閉デバイスおよび他のタイプの接着剤が使用されることが可能であることは理解されたい。

連続した包装ロッド２２０は密閉デバイスから移動し、切断アセンブリ２２２を使用して、一定間隔で所望の所定長さに細分（例えば、分断）される。切断アセンブリ２２２には、回転カッター、高度に鋭利にされたナイフ、または他の適切なロッド切断または細分デバイスが含まれる。切断アセンブリは平板化しないことが特に望ましい。そうでない場合、ロッドの形状を損ねてしまう。切断アセンブリが連続ロッドを所望の箇所で分断する速度は、調節可能な機械歯車列（図示せず）、または他の適切なデバイスを介して制御される。物体がフィルタ材料の連続ウェブ内に挿入される速度は、ロッド製造機械の動作速度と直接的な関係にある。物体挿入ユニットは、ロッド製造装置の駆動アセンブリと直接的な駆動関係に連動されることが可能である。代替え方法として、物体挿入ユニットはロッド形成ユニットの駆動アセンブリと同期させた直接駆動モータを有することが可能である。一部の事例では、物体挿入ユニットは、例えば、フィードバックループの形態の検査／検出システム２４７と連通するように構成されてもよく、検査／検出システム２４７によって検出される一部の欠陥が、上流の物体挿入ユニットを調整することによって解消されることができる。物体挿入機械の速度とロッド製造機械の速度との関係を考慮して、本発明の実施形態は、フィルタ材料内への物体の配置を損ねずに、ロッド製造機械の生産速度を維持または上昇させることをも対象としている。

物体挿入ユニット２１４は、垂直面内で回転するように位置決めされることができるホィールの形状を有する回転可能な挿入部材２４８を含んでもよい。物体挿入ユニットは、物体（例えば、カプセルおよび／またはペレット）を挿入部材２４８に供給または他の形で移送するための、ホッパアセンブリ２５２および／または他の移動デバイスも含んでもよい。挿入部材が回転するにつれて、ホィールの周辺面上のポケット（図示せず）内に保持された個々の物体（図示せず）がブロック２３０内のフィルタ材料４０と接触され、そこで物体はポケットから集結フィルタ材料４０内に押し出される。このような物体挿入装置の詳細が、例えば、Ｄｅａｌの米国特許第７，１１５，０８５号明細書、Ｔｈｏｍａｓらの米国特許出願公開第２００７／００６８５４０Ａ１号明細書、Ｎｅｌｓｏｎらの米国特許出願第１１／４６１，９４１号、およびＳｔｏｋｅｓらの米国特許出願第１１／７６０，９８３号にさらに述べられている。

このプロセスの制御において、制御システムは適切な制御ハードウェアおよび／またはソフトウェアを含んでもよい。代表的な制御システム２９０は、例えば、Ｓｉｅｍｅｎｓ ３１５−２ＤＰ Ｐｒｏｃｅｓｓｏｒ、Ｓｉｅｍｅｎｓ ＦＭ３５２−５ Ｂｏｏｌｅａｎ Ｐｒｏｃｅｓｓｏｒ、および１６入力ビット／１６出力ビットモジュールを組み込むことが可能である。このようなシステムは、Ｓｉｅｍｅｎｓ ＭＰ３７０表示器などのシステム表示器２９３を利用することが可能である。例示的なロッド製造ユニット２１２は、所望長さのロッドを得るために、分断ユニットのナイフの速度を連続ロッド形成の速度に対して時間的に調節するように構成された制御部を含んでもよい。このような事例では、ロッド製造ユニットの駆動ベルトと連結することによって第１エンコーダ２９６と、挿入ユニットの制御ユニット２９９とが、挿入ユニットのホィールの位置に対する切断アセンブリのナイフの位置の基準をもたらすことができる。このように、第１エンコーダ２９６は、フィルタトウの連続ウェブがロッド製造ユニットを通過する速度に対して挿入ユニットのホィールの回転速度を制御する１つの方法を提供することができる。代表的な第１エンコーダ２９６が、Ｈｅｉｄｅｎｈａｉｎ Ａｂｓｏｌｕｔｅ ２０４８エンコーダとして販売されている。

ロッド製造装置２１０は、ロッド製造および動作分析に関連付けられた情報を提供するシステムを含むことも可能である。例えば、販売されているＫＤＦ−２タイプユニットなどのロッド製造装置２１０は、例えば、Ｓｉｅｍｅｎｓ ３１４−Ｃプロセッサなどの処理ユニットまたは分析ユニットを含むように適合されることが可能である。処理／分析ユニットは関連した入力および出力モジュールを含んでもよい。そのようなことから、処理ユニットはロッド製造装置２１０の動作を監察し、生成されたデータを収集するように構成されてもよい。処理ユニットによって受け取られた収集データは、例えば、ビデオ画面などの適切な表示（例えば、図４参照）を介して呈示されることが可能であり、または高レベル動作システムを介して（例えば、Ｅｔｈｅｒｎｅｔ（登録商標）を介して）他の方法で送信もしくは取り出される。例えば、入力、出力、およびカウンタモジュール（例えば、Ｓｉｅｍｅｎｓ ＦＭ３５０−２モジュールとして販売されている）が設けられたＳｉｅｍｅｎｓ ＩＭ−１５３ユニットなどの遠隔データ収集ユニットが、処理ユニットからバスシステム（例えば、Ｐｒｏｆｉｂｕｓ）を介して収集されたデータを受け取る送信ユニット内に取り付けられてもよい。集められた特定の情報に依存して、例えば、特定時間中に製造されたロッドの数と、機械動作速度と、ロッド製造装置の製造効率と、製造プロセス内の中断の数と、ロッド製造ユニットに供給されるフィルタ要素の数と、停止の理由とに関してデータが収集されることが可能である。

本発明の実施形態はこのように、フィルタロッドまたはロッド部分２０５を分析して、その中の物体５０の検査／検出に関する物体挿入の状態を判定し、この情報を処理分析ユニットに連絡する検査／検出システム２４７をさらに含んでもよい。例えば、そのような物体挿入の状態には、フィルタ要素内に物体が存在する状態と、フィルタ要素内に物体が存在しない状態と、フィルタ要素内に物体が適正に挿入された状態と、フィルタ要素内に物体が不良に挿入された状態と、フィルタ要素内の物体が適正である状態と、フィルタ要素内の物体が不良である状態（即ち、物体が存在するが適正に挿入されていない（誤って位置合わせされている）状態、または物体が存在して適正に挿入されているが他の形で不良である（歪んでいる、漏れている、または破裂している）状態）とのうちの１つ以上が含まれてもよい。したがって、このような検査／検出システム２４７は不良のフィルタロッドもしくは要素を識別するために、または別の方法で受け入れ可能なフィルタロッドもしくは要素を受け入れ不可能な（もしくは不良の）フィルタロッドもしくはは要素から差別化し、この情報を、提供される適切な表示、例えば、処理／分析ユニットを介してビデオ画面によって知らせるために有益である場合がある（例えば、図４参照）。このような事例では、例えば、識別された不良フィルタロッドまたは要素を生産プロセスから取り除くことによって、喫煙品製造プロセスが改善されることが可能である。このような方法で、製造プロセスの効率が高められる（即ち再加工品または不合格品が少なくなる）と同時に、市場に到達する、不良フィルタ要素を有する喫煙品の数を縮小または最小限にする。フィルタロッドまたは要素のこのような不良には、物体が無い状態、物体が誤って配置されている状態、物体が誤って位置合わせされている状態、または易破裂性（易破壊性）要素の場合には、既に物体が破裂されている状態が含まれてもよい。例えば、カプセルなどの易破裂性要素は、喫煙品の生産プロセスに沿って進行する間、フィルタロッドまたは要素内への挿入中、または挿入後に破裂または破壊される場合がある。このような不良は、既に−破壊された−カプセル（「ＡＢＣ」）と呼ばれる場合がある。他の事例では、例えば、物体をフィルタロッドまたは要素内に挿入するために使用される、正常に動作しない挿入ユニット２１４のために、フィルタロッドに物体（複数可）が全く無い場合がある。さらに他の事例では、物体はフィルタロッドまたは要素内で誤って配置され、誤って位置合わせされ、または誤って位置決めされている場合があり、フィルタロッドを多数のフィルタ要素に分割する間に、１つ以上の物体が切断アセンブリの切断要素によって分断される場合があり、それによって不良を引き起こす。

一部の事例では、検査／検出システム２４７はロッド製造装置２１０内で、好ましくは１つ以上の物体がフィルタロッド内に挿入された後、かつ／またはフィルタロッドが個々のフィルタ要素に分割された後、生産プロセスに沿った「オンライン」の形で実施されてもよい。そのようなことから、フィルタロッドまたは要素の物体挿入状態の判定は、ロッド製造装置２１０の生産高を損ねることなく（または生産高に対する影響が軽減または最小限となる）、製造プロセス中に起こることができる。代替え方法として、検査／検出システム２４７は、生産プロセスから離れた「オフライン」の形で実施されてもよい。このようにして、フィルタロッドまたは要素は「オフライン」の検査のために生産プロセスから取り除かれ、または他の方法で転換されてもよく、その後受け入れ可能なフィルタロッド／要素が喫煙品生産プロセスに戻される。いずれの事例でも、検査／検出システム２４７は、１つ以上の物体のフィルタロッドまたは要素内への挿入に続く製造プロセス中の任意の箇所で実施されてもよい。したがって、一部の事例では、最終的な喫煙品（フィルタ要素プラスタバコロッド）が検査されてもよく、他の事例では個々のフィルタロッドまたは要素が検査されてもよい。

一部の態様によると、検査／検出システム２４７は、図１に示されているように切断アセンブリ２２２の直ぐ前など、ロッド形成装置２１０の切断アセンブリ２２２に近接して配設されてもよい。このような事例では、連続包装フィルタロッド２２０はロッド製造装置２１０に沿って進み、検査／検出システム２４７によって分析された後、切断アセンブリ２２２によって分割される。検査／検出システム２４７は、フィルタロッド／要素（即ち連続包装フィルタロッド２２０）の物体挿入状態を判定し、適切な情報を制御システム２９０および／または処理分析ユニットに送って、物体挿入の状態を表示するようにさらに構成されている。したがって、いずれの不良フィルタロッドまたは要素（即ち、物体挿入の状態は、フィルタ要素に物体が無い状態と、フィルタ要素内に物体が不良挿入されている状態と、フィルタ要素内の物体が不良である状態とのうちの１つを示す）も識別されることができ、したがって欠陥が喫煙品の最終製品内で気付かれる前に製造プロセスから取り除かれることができる。他の事例では、検査／検出システム２４７は、個々のフィルタ要素が分析されるように、切断アセンブリ２２２の後に配設されてもよい。

図５で示されているように、オフラインシステム５００の例示的な実施形態は、製造プロセスからのフィルタロッドを、担持トレイ（図示せず）を介して受け取るように構成されてもよく、担持トレイは、トレイからフィルタロッドを自動的に降ろすためのトレイ排出ユニット５０２にフィルタロッドを配達する。代表的なトレイ排出ユニット５０２が、Ｈａｕｎｉ Ｍａｓｃｈｉｎｅｎｂａｕ ＡＧからＭａｇｏｍａｔ−ＳＬトレイ排出器として販売されている。トレイ排出ユニット５０２は、フィルタロッドを搬送するための分配ユニット５０４に結合されてもよい。即ち、分配ユニット５０４は、フィルタロッドを空気圧によって（当業者に「豆鉄砲」として知られている）所定の送り先に送るように構成されてもよい。代表的な分配ユニット５０４は、例えば、Ｍｏｌｉｎｓ Ｐｅｇａｓｕｓ−ＤＸ分配ユニットとして販売されている。フィルタロッドは、分配ユニット５０４から豆鉄砲ラインなどのライン５０６に沿って速度制御デバイス５０８に送られる。一部の事例では、豆鉄砲ライン５０６は、中で移送されているフィルタロッドの直径よりも少なくとも僅かに大きな内部直径を有した小型管を備えてもよい。フィルタロッドは空気圧によって管を通して速度制御デバイス５０８に搬送されてもよく、速度制御デバイスは豆鉄砲ライン５０６から入来するフィルタロッドを減速させ、フィルタロッドの速度を制御することによって入来するフィルダロッド間に隙間を作り出す。さらに、速度制御デバイス５０８は入来するフィルタロッドの速度を、検査／検出システム２４７による分析に適切な速度まで下げる（即ち精度を保証し、疑似信号を制限するように速度を制御する）ようにも構成されてもよい。代表的な速度制御デバイスがＭｏｌｉｎｓ ＰＬＣからＣｏｎａｃ Ｕｎｉｔとして販売されている。

したがって検査／検出システム２４７は速度制御デバイス５０８の後に配設されて、速度制御デバイス５０８によって指揮されるフィルタロッドを分析することができる。いずれの事例でも、検査／検出システム２４７は、フィルタロッド内の物体挿入の状態を判定するために、本明細書に別の形で述べられているように、フィルタロッドを分析する様々なセンサ技術を実施することができる。制御／分析ユニット５１０は、検査／検出システム２４７と連通して、それによって実施された分析のパラメータを制御し、それぞれのフィルタロッドの物体挿入の状態に関するそこからの出力信号を受け取る。さらに、検査／検出システム２４７は、それと連通した不良要素除去デバイス５１２に出力信号をもたらして、検出／識別された不良フィルタロッド（即ち、物体挿入の状態は、フィルタ要素に物体が無い状態、フィルタ要素内に物体が不良挿入されている状態、フィルタ要素内の物体が不良である状態のうちの１つを示す）がライン５０６から押し出され、または他の方法で取り除かれるようにするべく構成されてもよい。即ち、不良要素除去デバイス５１２は、検査／検出システム２４７から受け取られた不良要素を示す出力信号に基づいてフィルタロッドを拒絶するように構成されている。不良要素除去デバイス５１２によって拒絶されなかったフィルタロッド（即ち「受容可能な」フィルタロッド）は不良要素除去デバイス５１２から豆鉄砲ライン５０６を介して受け取りユニット５１４に移送されてもよい。特定の一実施形態では、受け取りユニット５１４は、フィルタロッドの移動の方向をその軸線に垂直に向け直してもよい。代表的な受け取りユニットがＭｏｌｉｎｓ Ｐｅｇａｓｕｓ−ＲＸ受け取りユニットとして販売されている。一部の実施形態では、分配ユニット５０４および受け取りユニット５１４は、例えば、Ｍｏｌｉｎｓ ＰＬＣのＰｅｇａｓｕｓ−３０００ Ｐｌｕｇ Ｄｉｓｔｒｉｂｕｔｉｏｎ Ｓｙｓｔｅｍなどの単一の機械を形成してもよい。検査された受容可能なフィルタロッドは、受け取りユニット５１４によって受け取られ、向け直された後、続いて自動的にトレイ充填デバイス５１６によってトレイ内に載せられることができる。一部の事例では、トレイ充填デバイス５１６は受け取りユニット５１４に直接結合されて、豆鉄砲ライン５０６からフィルタロッドを受け取ってもよい。代表的なトレイ充填デバイスが、Ｈａｕｎｉ Ｍａｓｃｈｉｎｅｎｂａｕ ＡＧのＨＣＦ−ＭＬトレイ充填器として販売されている。一部の事例では、次いで「受け入れ可能な」フィルタロッドを備えた充填されたトレイは製造プロセスに戻されてもよい（即ち「オンライン」に戻される）。

他の実施形態では、先に述べられているように、フィルタロッドは個々のフィルタ要素に細分され、それぞれのタバコロッドに取り付けられて喫煙品の最終製品を形成し、その後検査のために検査／検出システム２４７に送られてもよい。このようにして、最終製品または完成された喫煙品は、一部の事例では包装前の最終的な検査手順で、検査／検出システム２４７によって分析される。したがって、最終製品が分配される前に、不良フィルタ要素を有する喫煙品は適切に拒絶され、取り除かれることができる。その目的のために、物体のフィルタロッドまたはフィルタ要素内への挿入から下流で分析が行われるならば、検査／検出システム２４７は、フィルタロッドおよび／または喫煙品の製造プロセス中に任意の方法で実施されてもよい。例えば、検査／検出システム２４７はロッド形成ユニット２１２、分配ユニット５０４、受け取りユニット５１４、シガレット製造ドラム、荷造り機の羽根、重量制御システム、または他の任意の適切な構成要素と連動して、あるいはそれらの任意の組み合わせと連動して実施されてもよい。

さらに、全体的な製品品質を促進し、高めるために、多重検査／検出システム２４７および／または他の多重測定スキームが多重手段として実施されてもよい。例えば、多数の分析を実現するように、オンラインとオフラインの検査／検出システム２４７の両方が、フィルタロッドおよび／または喫煙品の製造中に実施されてもよい。即ち、検査／検出システム２４７は、フィルタロッドが形成される間および／もしくはその後に、個々のフィルタ要素が形成される間および／もしくはその後に、ならびに／またはシガレットもしくは他の喫煙品が形成される間および／もしくはその後に、オンラインおよび／またはオフラインの処理に加えられてもよい。一部の事例では、検査／検出システム２４７は光センサに結合されてもよく、光センサは、例えば、フィルタロッドの寸法を監察するために設けられる。

フィルタロッド／要素内の物体を検出し、そのような物体を、不良および／または不整がないか検査／分析する際には、起こり得る不良の様々な特徴によって多くの要因が考慮されなければならない。例えば、既に破壊されたカプセル（ＡＢＣ）の場合には、易破裂性要素の破裂と検査の間の経過時間が、検査／検出システム２４７の有効性を制限する場合がある。この目的のために、検査／検出システム２４７の有効性を高めるために、様々な技法および方法がそこで実施されてもよい。したがって、検査／検出システム２４７は、センサ素子／センサヘッド、またはそのような不良を検出し、分析する他の構成要素を組み込んでもよい。センサ素子は（例えば、適切な配線を使用して）プログラム可能な論理制御装置（ＰＬＣ）（図示せず）に連結されてもよい。ＰＬＣは、ロッド製造ユニット２１０の制御システムに連結されてもよい。代表的なＰＬＣがＫｅｙｅｎｃｅ ＣｏｒｐｏｒａｔｉｏｎのＫＶ−１０Ｒとして販売されている。他の事例では、センサ素子は、検査／検出システム２４７が単独で制御されるように、ロッド製造ユニット２１０の制御システムから離れた制御ユニットに連結されてもよい。

このような一実施形態では、検査／検出システム２４７は、物体を検出／検査するために、フィルタロッド／要素の材料に対する、物体に関連した密度および／または水分を測定するように構成されたセンサ素子を組み込んでもよい。さらなる実施例では、密度および／または水分センサ素子は、マイクロ波放射センサ構成要素／センサヘッドおよび／またはベータ放射線センサ構成要素／センサヘッドをさらに含んでもよく、このようなセンサ素子は、フィルタロッドまたは喫煙品が選択されたセンサ構成要素によって分析されることができる受光窓を画定してもよい。このような水分および密度のセンサは、フィルタロッド内に物体が無い状態、または誤って位置合わせされている状態か否かを判定するように、フィルタロッドの密度を測定するように構成されてもよい。このように、センサはフィルタロッド（即ちセルロースアセテート）の密度とその中に挿入された物体の密度とを区別する能力を有する。したがって、一定時間破裂していた、行方不明の易破裂性要素（その内容物は分散する好機を有している）が、密度の低下が測定されることによって検出される。代表的なベータ放射線センサ構成要素が、Ａｕｔｏｍａｔｉｏｎ ａｎｄ Ｃｏｎｔｒｏｌ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ，Ｉｎｃ．のＴＧ−５ Ｂｅｔａ Ｎｕｃｌｅｏｎｉｃ Ｍｅａｓｕｒｅｍｅｎｔ センサヘッドとして販売されている。代表的なマイクロ波センサ構成要素はＴＥＷＳ ＥｌｅｋｔｒｏｎｉｋのＭＷ−３０１０として販売されている。制御ユニットはセンサ素子と連通することができ、制御ユニットから受け取られた、不良フィルタロッドに関するセンサ素子からの信号出力は、制御ユニットが、不良フィルタロッドを製造プロセスから取り除くことなどの適切なアクションを取るよう指揮させるようにできる。一部の特定の実施形態では、センサ素子は、フィルタロッド／要素または完成喫煙品の分析を容易にする「馬蹄形」または「フォーク形」タイプのセンサとして設けられてもよい。

情報およびデータが、適切なデータ収集および制御ユニットによって収集され、編集され、保管されることが可能である。代表的なデータ収集ユニットが、Ｄｅｗｅｔｒｏｎ，Ｉｎｃ．からＤＥＷＥ２０１０ＰＣ−Ｂａｓｅｄ Ｄａｔａ Ａｃｑｕｉｓｉｔｉｏｎ ｓｙｓｔｅｍとして販売されている。

一部の事例では、フィルタロッドは、その中に配設された易破裂性物体が、フィルタロッド内への挿入中または挿入後のなんらかの時点で破裂していることから、不良である場合がある。そのため、いくらか時間が経過した後、破裂した物体の内容物がフィルタロッドの他の部分に移動することになる。そのようなことから、先に述べられているように、センサ素子は密度の変化を判定する能力があり、判定不良の出力信号を制御ユニットに適切に中継する。しかしながら、直近またはほぼ直近に破裂した物体は、破裂した物体の内容物がフィルタロッド内に未だ拡散していない場合があることから、センサ素子によって検出されない場合がある。そのようなことから、フィルタロッド内の指定された物体内または物体のまわりの密度は破裂していない物体の密度と同様のままである。したがって、先にも述べられているように、センサ素子はフィルタロッド内の水分変化も検出するように構成されることもできる。このようなことから、易破裂性物体が破裂されると、フィルタロッドの水分が測定可能に増大し、そのことが水分検出センサ素子によって判定されることが可能である。したがって、この情報は、適切なアクションを行うよう制御ユニットに向けて送られることが可能である。

他の実施形態では、フィルタロッドに不良がないか分析するために、センサ素子によって近赤外線技術が使用されてもよい。一部の事例では、このようなセンサ素子は、最終製品（喫煙品）がそれによって分析されるように最終検査ドラム上で実施されることが特に有用である場合がある。これは、近赤外線技術は、フィルタロッド内に挿入された物体から一意のサインを検出することが可能である。代表的な近赤外線（ＮＩＲ）センサおよび関連した制御装置が、Ｐｅｔｔｉｔ Ａｐｐｌｉｅｄ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓ，ＩｎｃのＡＯＴＦ技術に基づいた固体近赤外線工業用ゲージとして販売されている。一実施例では、メントールを中に有した易破裂性物体で、近赤外線技術がフィルタロッド内のメントールを検出することが可能であり、それによってフィルタロッドに不良がないか分析することを可能にしている（即ち、破裂していない物体は内容量のメントールを有することになるが、破裂した物体はフィルタ要素全体により拡散した存在としてのメントールを示すことになる）。

さらに他の実施形態では、Ｘ線センサがセンサ素子として実施されてもよい。他の事例では、センサ素子は超音波センサを実施してもよい。さらに他の実施形態では、センサ素子は、フィルタ要素に対して物体を分析する機構として、静電容量を測定するように構成されてもよい。さらに他の実施形態では、センサ素子は赤外線または他の波長のセンサを実施してもよい。他の波長のセンサには、一部の事例で、特定の発光ダイオード（ＬＥＤ）の技術が含まれてもよい。他の実施形態では、圧力変化センサが、適正な（受容可能な）フィルタロッド／要素と不良フィルタロッド／要素とを差別化するように、圧力の変化を測定するセンサ素子として実施されてもよい。なおさらに他の実施形態では、熱センサを介した熱画像がセンサ素子として実施されてもよい。他の事例では、合成反応性結晶を利用したＣａｄｍｉｕｍ Ｚｉｎｃ Ｔｅｌｌｕｒｉｄｅ（ＣＺＴ）結晶技術センサが、センサ素子として検査／検出システム２４７と連動させて実施されてもよい。さらに他の実施形態では、例えば、Ｚ後方散乱感知を実施するＸ線技術センサが、センサ素子として検査／検出システム２４７内に組み込まれてもよい。

本明細書に明記された本発明の多くの修正形態および実施形態が、以上の記述および関連する図面に提示された教示の利益を有する、本発明に関係する当業者に思い起こさせる。例えば、マイクロ波検出ユニット（マイクロ波放射センサ構成要素）および／またはベータ放射線検出器（ベータ放射線センサ構成要素）が、フィルタ要素の重量および／または添加物の適用（すなわち可塑剤）を自動制御するのに使用されてもよい（即ちトウまたは他のフィルタ材料のロッド形成ユニット２１２への供給を制御または調整することによって）。したがって、本発明はここに開示された特定の実施形態に限定されるべきではなく、添付されている請求項目の範囲内に修正形態および他の実施形態も含まれることが意図されていることを理解すべきである。本明細書では特定の用語が使用されているが、それらは一般的な、説明的な意味でのみ使用されており、限定する目的で使用されているのではない。

Claims (21)

1. フィルタロッドと喫煙品とのうちの少なくとも一方のフィルタ要素を分析するシステムであって、
   易破裂性物体が挿入されたフィルタ材料を含むフィルタ要素と相互作用して、フィルタ要素に対する物体挿入の状態を判定し、それに応じて出力信号を生成するように構成された少なくとも１つのセンサ素子において、物体挿入の状態には、フィルタ要素内に物体が存在する状態と、フィルタ要素内に物体が存在しない状態とのうちの少なくとも一方が含まれ、物体の存在が検出された場合には、易破裂性物体が破裂しているか破裂していないかを判定する、センサ素子と、
   少なくとも１つのセンサ素子と連絡し、そこからの出力信号に応答して、物体挿入の状態に対応した表示を生成する分析ユニットとを備える、前記システム。
2. 少なくとも１つのセンサ素子が、密度センサ、水分センサ、近赤外線センサ、Ｘ線センサ、静電容量センサ、超音波センサ、圧力センサ、熱センサ、反応性結晶センサ、および後方散乱センサのうちの少なくとも１つを備える、請求項１に記載のシステム。
3. 少なくとも１つのセンサ素子が、ベータ放射線センサ構成要素とマイクロ波放射センサ構成要素とのうちの少なくとも一方を備える、請求項２に記載のシステム。
4. フィルタロッドと喫煙品とのうちの少なくとも一方を製造するロッド製造装置をさらに備え、ロッド製造装置が、フィルタロッドとフィルタ要素を備える喫煙品とのうちの少なくとも一方の一部分内に易破裂性物体を挿入するためのフィルタ要素物体挿入ステーションを含み、フィルタ要素物体挿入ステーションの下流に少なくとも１つのセンサ素子が配設される、請求項１に記載のシステム。
5. 分析ユニットと動作可能に係合され、それに応答して、対応する物体挿入の状態が、フィルタ要素に物体が存在しない状態と、フィルタ要素内の物体が破裂している状態とのうちの１つを示すとき、不良フィルタ要素を取り除く不良要素除去デバイスをさらに備える、請求項１に記載のシステム。
6. センサ素子が、密度の変化を判定するように構成されたものである、請求項１に記載のシステム。
7. センサ素子が、水分の変化を判定するように構成されたものである、請求項１に記載のシステム。
8. フィルタロッドと喫煙品とのうちの少なくとも一方のフィルタ要素を分析するシステムであって、
   易破裂性物体が挿入されたフィルタ材料を含むフィルタ要素と相互作用して、フィルタ要素に対する物体挿入の状態を判定し、それに応じて出力信号を生成するように構成されたセンサ手段において、物体挿入の状態には、フィルタ要素内に物体が存在する状態と、フィルタ要素内に物体が存在しない状態とのうちの少なくとも一方が含まれ、物体の存在が検出された場合には、易破裂性物体が破裂しているか破裂していないかを判定する、センサ手段と、
   センサ手段と連絡し、そこからの出力信号に応答して、物体挿入の状態に対応した表示を生成する分析手段とを備える、前記システム。
9. センサ手段が、密度センサ手段、水分センサ手段、近赤外線センサ手段、Ｘ線センサ手段、静電容量センサ手段、超音波センサ手段、圧力センサ手段、熱センサ手段、反応性結晶センサ手段、および後方散乱センサ手段のうちの少なくとも１つを備える、請求項８に記載のシステム。
10. センサ手段が、ベータ放射線センサ構成要素手段とマイクロ波放射センサ構成要素手段とのうちの少なくとも一方を備える、請求項９に記載のシステム。
11. フィルタロッドと喫煙品とのうちの少なくとも一方を製作するロッド製造手段をさらに備え、ロッド製造手段が、フィルタロッドとフィルタ要素を備えた喫煙品とのうちの少なくとも一方の部分内に易破裂性物体を挿入するフィルタ要素物体挿入手段を備え、センサ手段がフィルタ要素挿入手段の下流に配設される、請求項８に記載のシステム。
12. 分析手段に動作可能に係合され、それに応答して、対応する物体挿入の状態が、フィルタ要素に物体が存在しない状態と、フィルタ要素内の物体が破裂している状態とのうちの１つを示すとき、不良フィルタ要素を取り除く不良要素除去デバイスをさらに備える、請求項８に記載のシステム。
13. センサ素子が、密度の変化を判定するように構成されたものである、請求項８に記載のシステム。
14. センサ素子が、水分の変化を判定するように構成されたものである、請求項８に記載のシステム。
15. フィルタロッドと喫煙品とのうちの少なくとも一方のフィルタ要素を分析する方法であって、
    易破裂性物体が挿入されたフィルタ材料を含むフィルタ要素の物体挿入の状態を、フィルタ要素と相互作用するように構成された少なくとも１つのセンサ素子を介して判定し、それに応答して出力信号を生成するステップにおいて、物体挿入の状態には、フィルタ要素内に物体が存在する状態と、フィルタ要素に物体が存在しない状態とのうちの少なくとも一方が含まれ、物体の存在が検出された場合には、易破裂性物体が破裂しているか破裂していないかを判定する、ステップと、
    少なくとも１つのセンサ素子と連絡する、そこからの出力信号に応答する分析ユニットを介して、物体挿入の状態に対応する表示を生成するステップとを備える、前記方法。
16. 物体挿入の状態を判定するステップが、密度センサ、水分センサ、近赤外線センサ、Ｘ線センサ、静電容量センサ、超音波センサ、圧力センサ、熱センサ、反応性結晶センサ、および後方散乱センサのうちの少なくとも１つを含む少なくとも１つのセンサ素子を介して物体挿入の状態を判定するステップをさらに備える、請求項１５に記載の方法。
17. 物体挿入の状態を少なくとも１つのセンサ素子を介して判定するステップが、ベータ放射センサ構成要素とマイクロ波センサ構成要素とのうちの少なくとも一方を含む少なくとも１つのセンサ素子を介して物体挿入の状態を判定するステップをさらに備える、請求項１６に記載の方法。
18. フィルタ要素の物体挿入の状態を判定する前に、ロッド製造装置のフィルタ要素物体挿入ステーションで、フィルタロッドとフィルタ要素を備える喫煙品とのうちの少なくとも一方の一部分に易破裂性物体を挿入するステップをさらに備える、請求項１５に記載の方法。
19. 分析ユニットと動作可能に係合され、それに応答する不良要素除去デバイスを介して、対応する物体挿入の状態が、フィルタ要素に物体が存在しない状態と、フィルタ要素内の物体が破裂している状態とのうちの１つを示すとき、不良フィルタ要素を取り除くステップをさらに備える、請求項１５に記載の方法。
20. センサ素子が、密度の変化を判定するように構成されたものである、請求項１５に記載の方法。
21. センサ素子が、水分の変化を判定するように構成されたものである、請求項１５に記載の方法。

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