JP5447210B2 - 可変動弁システムの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、オイル吐出圧及びオイル吐出量のいずれかを制御的に変更可能な可変オイルポンプと、その可変オイルポンプからの加圧油の供給に応じてカムシャフトの回転位相を変更する位相可変機構とを備える可変動弁システムの制御装置に関する。
周知のように、車載等の内燃機関に適用されるシステムとして、機関バルブ(吸排気バルブ)の動弁特性を可変とする可変動弁システムが実用されている。そしてそうした可変動弁システムとして、カムシャフトの回転位相を変更することで機関バルブのバルブタイミングを可変とする位相可変機構を備えたものが知られている。また位相可変機構として、オイルポンプの吐出する加圧油の供給に応じて動作する油圧式の位相可変機構が知られてもいる。
油圧式位相可変機構は、2つの油室、すなわち進角油室と遅角油室とが設けられ、それら油室への油圧の供給態様は、オイルコントロールバルブにより可変とされるようになっている。オイルコントロールバルブは、進角油室への加圧油の供給と遅角油室からの加圧油の排出とを行うことでカムシャフトの回転位相を進角させ、遅角油室への加圧油の供給と進角油室からの加圧油の排出とを行うことでカムシャフトの回転位相を遅角させるようにしている。
またカムシャフトの回転位相の保持は、両油室への加圧油の給排を停止することで行なわれるようになっている。なお、厳密には、位相保持時においても、各油室からリークする分のオイルを補填するため、少量の加圧油が両油室に供給されるようになっている。
さて、こうした位相保持時に油室内に空気が混入すると、オイルに比して圧縮率の大きい空気の存在により、油室内圧が低下して、カム駆動に係るカムシャフトのトルク変動により、位相可変機構の位相が大きく揺れることがある。こうした位相の揺れは、通常の油圧のフィードバック制御だけでは収束させることが困難となっている。そこで従来、特許文献1には、高回転高負荷運転時や減速時などの位相の変更が内燃機関の運転にあまり影響しない条件となったときに、位相可変機構を強制的に進角、遅角して、油室内のオイルを循環させることで、油室内から空気を排除する技術が提案されている。
特開2000−345869号公報
こうした従来の技術によれば、空気の混入による位相の揺れを解消することは確かに可能ではある。しかしながら、適切な条件が整うまで、空気排除のための位相可変機構の進遅角は行うことができないため、状況によっては長い期間、位相の揺れを解消できないことがある。
一方、位相保持時の位相の揺れは、油室への空気の混入以外にも、油室からのオイルのリークやオイル吐出量の不足により、両油室の油圧が不足した場合にも発生する。こうした位相の揺れは、オイルポンプのオイル吐出量を十分に確保し、位相保持中の両油室へのオイルの供給量を十分に確保することでその解消が可能である。しかしながら、位相揺れを防止可能なオイル吐出量は、使用中のオイルの種類や温度、部品の製造ばらつきや経時劣化により大きく変化する。そのため、位相の揺れを確実に防止するには、想定される最悪の条件においても位相の揺れを十分に解消可能なように、オイルポンプのオイル吐出量やオイル吐出圧を大き目に設定する必要がある。そしてオイル吐出量やオイル吐出圧が増大すれば、オイルポンプの駆動損失もそれに応じて増大するため、その分、内燃機関の燃費は悪化してしまうようになる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、位相保持制御時の位相揺れを解消しつつも、オイルポンプのオイル吐出量、オイル吐出圧の増大を抑えて燃費を向上することのできる可変動弁システムの制御装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、オイル吐出圧及びオイル吐出量のいずれかを制御的に変更可能な単一の可変オイルポンプと、その可変オイルポンプからの加圧油の供給に応じることによってのみカムシャフトの回転位相を変更する位相可変機構とを備える可変動弁システムの制御装置をその前提とするものとなっている。そして上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明では、位相可変機構の位相保持制御時にあって、位相振れ幅が規定の上限判定値よりも大きいときには、可変オイルポンプのオイル吐出圧又はオイル吐出量を増大させ、位相振れ幅が規定の下限判定値よりも小さいときには、可変オイルポンプのオイル吐出圧又はオイル吐出量を減少させるようにしている。
上記構成では、位相保持制御中の位相可変機構の位相振れ幅が規定の上限判定値よりも大きいときには、可変オイルポンプのオイル吐出圧/オイル吐出量が増大されるようになり、それにより位相の揺れが抑えられるようになる。ここでオイル吐出圧/オイル吐出量の初期値を小さ目に設定しておけば、最終的なオイル吐出圧/オイル吐出量を、位相の揺れを解消可能な最小値とすることができるようになる。したがって、上記構成によれば、位相保持制御時の位相揺れを解消しつつも、オイルポンプのオイル吐出量、オイル吐出圧の増大を抑えて燃費を向上することができるようになる。
また、上記構成によるように、位相振れ幅が規定の下限判定値よりも小さいときには、可変オイルポンプのオイル吐出圧又はオイル吐出量を減少させるようにすれば、オイル吐出圧、オイル吐出量が過大となることを防止することができるようにもなる。
なお、最終的なオイル吐出圧/オイル吐出量を、位相の揺れを解消可能な最小値とするためには、請求項2によるように、このときのオイル吐出圧又はオイル吐出量の増大を、該位相可変機構の位相振れ幅を確認しつつ、オイル吐出圧又はオイル吐出量を徐変することで行うようにすると良い。
求項に記載の発明は、オイル吐出圧及びオイル吐出量のいずれかを制御的に変更可能な単一の可変オイルポンプと、その可変オイルポンプからの加圧油の供給に応じることによってのみカムシャフトの回転位相を変更する位相可変機構とを備える可変動弁システムの制御装置をその前提とするものとなっている。そして上記課題を解決するため、請求項に記載の発明は、位相可変機構の位相保持制御時に、該位相可変機構の位相振れ幅を確認しつつ、同位相振れ幅が規定の上限判定値と規定の下限判定値とによる範囲内となるように、可変オイルポンプのオイル吐出圧又はオイル吐出量をフィードバック制御するようにしている。
上記構成では、位相保持制御中の位相可変機構の位相振れ幅が、規定の範囲の上限よりも大きいときには、位相振れ幅を縮小すべく、可変オイルポンプのオイル吐出圧/オイル吐出量が増大されるようになる。一方、位相振れ幅が規定の範囲の下限よりも小さいときには、可変オイルポンプの駆動損失を低減すべく、可変オイルポンプのオイル吐出圧/オイル吐出量が減少されるようになる。そのため、上記構成によれば、位相保持制御中の位相可変機構の位相の揺れを抑えながらも、可変オイルポンプのオイル吐出圧/オイル吐出量が過大とならないようにすることができる。したがって上記構成によれば、位相保持制御時の位相揺れを解消しつつも、オイルポンプのオイル吐出量、オイル吐出圧の増大を抑えて燃費を向上することができるようになる。
なお、こうした本発明の可変動弁システムの制御装置は、請求項によるような、カムシャフトの回転位相を進角するための油圧が導入される進角油室と、同カムシャフトの回転位相を遅角するための油圧が導入される遅角油室とを備え、位相保持制御時には、前記進角油室及び前記遅角油室の双方に油圧供給を行ってカムシャフトの回転位相を保持する位相可変機構を備える可変動弁システムへの適用が可能である。
本発明の一実施形態の適用される内燃機関の可変動弁システム及びその制御系の構成を模式的に示す略図。 同実施形態の制御態様の一例を示すタイムチャート。 同実施形態に採用されるオイル吐出量制御ルーチンのフローチャート。
以下、本発明の可変動弁システムの制御装置を具体化した一実施形態を、図1〜図3を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の適用される内燃機関の可変動弁システム及びその制御系の構成を示している。同図に示すように、この可変動弁システムは、制御的にオイル吐出量の変更が可能な可変オイルポンプ12と、その可変オイルポンプ12からの加圧油の供給に応じてカムシャフトの回転位相を変更する位相可変機構1とを備えている。
可変オイルポンプ12は、電動式のオイルポンプであり、オイルパン11のオイルを汲み出すとともに、これを加圧して吐出する。なおこの可変オイルポンプ12は、作動速度の調整により、オイル吐出量を連続的に変更可能となっている。
位相可変機構1は、内燃機関のカムシャフトに一体回転可能に接続されたベーンローター2と、タイミングチェーンを介して内燃機関のクランクシャフトに駆動連結されたカムスプロケットに一体回転可能に接続されたハウジング3とを備えている。略円筒形状に形成されたベーンローター2は、その外周からその径方向に突出する複数(同図では2つ)のベーンが形成されている。そして各ベーンは、略円環形状に形成されたハウジング3の内周に形成された周方向に延びる凹部にそれぞれ収容されている。なお、ベーンローター2とハウジング3とは、同軸を有して相対回転可能に連結されている。
ハウジング3内周の凹部は、ベーンによって2つの油室に区画されている。このうち、ベーンに対してカムシャフトの反回転方向に形成された油室は、カムシャフトの回転位相を進角させるための油圧が導入される進角油室4となっており、もう一方の油室は、カムシャフトの回転位相を遅角するための油圧が導入される遅角油室5となっている。
これら進角油室4、遅角油室5内の油圧は、オイルコントロールバルブ6により調整されるようになっている。オイルコントロールバルブ6は、円管状のスリーブ7と、そのスリーブ7内に摺動可能に配設されたスプール8とを備えている。スプール8は、ソレノイド9によりその一端が支持されるとともに、その他端がスプリング10により支持された状態でスリーブ7内に配設されている。
こうしたオイルコントロールバルブ6のスリーブ7には、供給ポートS、ドレインポートD、進角ポートA及び遅角ポートRの4つのポートが開口されており、各ポートの連通態様がスプール8の動作位置により変化するようになっている。ここで供給ポートSには、可変オイルポンプ12に連通する供給油路13が接続され、ドレインポートDには、オイルパン11へのオイルの排出に用いられるドレイン油路14が接続されている。また進角ポートAには、位相可変機構1の進角油室4に連通する進角油路15が接続されており、更に遅角ポートRには、位相可変機構1の遅角油室5に連通する遅角油路16が接続されている。
カムシャフトの回転位相の進角制御時には、進角ポートAが供給ポートSに連通されるとともに、遅角ポートRがドレインポートDに連通される。このときの進角油室4には加圧油が供給され、また遅角油室5からは加圧油が排出されるようになる。これにより、進角油室4の油圧が遅角油室5の油圧よりも高くなって、ベーンローター2がハウジング3に対してカムシャフトの回転方向に回動し、その結果、カムシャフトの回転位相が進角されるようになる。
一方、カムシャフトの回転位相の遅角制御時には、遅角ポートRが供給ポートSに連通されるとともに、進角ポートAがドレインポートDに連通される。このときの遅角油室5には加圧油が供給され、また進角油室4からは加圧油が排出されるようになる。これにより、遅角油室5の油圧が進角油室4の油圧よりも高くなって、ベーンローター2がハウジング3に対してカムシャフトの反回転方向に回動し、その結果、カムシャフトの回転位相が遅角されるようになる。
更に、カムシャフトの位相保持制御時には、進角ポートA及び遅角ポートRと供給ポートSが小径の油路を通じて連通されるようになる。カムシャフトの位相保持は、進角油室4及び遅角油室5の油圧が均衡された状態を保持すれば良いが、両油室4,5からは、位相可変機構1各部のクリアランスを通じて常時オイルがリークしており、両油室4,5へのオイル供給を完全に停止すると、両油室4,5の油圧は時間の経過と共に低下してしまうようになる。そこでこの可変動弁システムでは、位相保持中にも、両油室4,5に少量の加圧油を供給し続けることで、リークした分のオイルを補填するようにしている。
以上のような油圧調整を行うためのオイルコントロールバルブ6は、ソレノイド9に供給される電流のデューティー制御を通じて駆動されている。そしてそうしたソレノイド9の供給電流のデューティー制御は、電子制御ユニット17により実行されている。電子制御ユニット17は、中央演算処理装置(CPU)、読込専用メモリー(ROM)、ランダムアクセスメモリー(RAM)、入出力ポート(I/O)を備えている。ここでCPUは、ソレノイド9の供給電流のデューティー制御に係る各種演算処理を実行し、ROMは、制御用のプログラムやデータを記憶する。またRAMは、CPUの演算結果やセンサーの検出結果等を一時的に記憶し、I/Oは、外部に対する信号の入出力を媒介するインターフェイスとして機能する。
こうした電子制御ユニット17の入力ポートには、可変オイルポンプ12から吐出されたオイルの温度を検出する油温センサー18、クランクシャフトの位相角を検出するクランク角センサー19、カムシャフトの位相角を検出するカム角センサー20等の検出信号が入力されている。そして電子制御ユニット17は、クランク角センサー19及びカム角センサー20の検出結果から、現状のカフシャフトの回転位相を演算するようにしている。そして電子制御ユニット17は、その演算結果に基づいてカムシャフトの実際の回転位相が機関運転状況に応じて設定された目標回転位相となるように、オイルコントロールバルブ6のソレノイド9を制御している。また電子制御ユニット17は、可変オイルポンプ12の動作速度を制御することで、そのオイル吐出量を調整するようにもしている。
さて以上のように構成された可変動弁システムの位相可変機構1では、位相保持制御時において、油室からのオイルのリークやオイル吐出量の不足により、位相保持に必要な油圧が不足して、位相の揺れが発生することがある。こうした位相の揺れは、可変オイルポンプ12のオイル吐出量を十分に確保し、位相保持制御中の両油室4,5へのオイルの供給量を十分に確保することでその解消が可能である。しかしながら、位相揺れを防止可能なオイル吐出量は、使用中のオイルの種類や温度、部品の製造ばらつきや経時劣化により大きく変化する。そのため、位相の揺れを確実に防止するには、想定される最悪の条件においても位相の揺れを十分に解消可能なように、可変オイルポンプ12のオイル吐出量を大き目に設定する必要がある。ただし、オイル吐出量を増大させれば、可変オイルポンプ12の駆動損失もそれに応じて増大するため、その分、電気負荷が高くなり、内燃機関の燃費は悪化してしまうようになる。
そこで本実施の形態では、位相可変機構1の位相保持制御時に、大きい位相の揺れが発生しているときには、位相振れ幅が規定の目標値である上限判定値以下となるように、可変オイルポンプ12のオイル吐出量を増大させるようにしている。このときのオイル吐出量の増大は、位相可変機構1の位相振れ幅を確認しつつ、徐々に行われる。更に本実施の形態では、位相振れ幅が規定の下限判定値よりも小さいときには、可変オイルポンプ12のオイル吐出量を減少させるようにしている。すなわち、本実施の形態では、位相可変機構1の位相保持制御時に、位相可変機構1の位相振れ幅を確認しつつ、同位相振れ幅が規定の範囲(下限判定値から上限判定値までの範囲)内となるように、可変オイルポンプ12のオイル吐出量をフィードバック制御するようにしている。
図2は、本実施の形態における位相保持制御の開始以降の位相可変機構1の位相振れ幅、可変オイルポンプ12のオイル吐出量の推移を示している。位相保持制御は、同図の時刻t0から開始されている。
この時点の位相振れ幅は、上限判定値よりも大きくなっている。そこでこの時刻t0以降、電子制御ユニット17は、可変オイルポンプ12のオイル吐出量を規定の制御周期毎に1ステップずつ増大させるようにしている。なお、ここでの1ステップとは、可変オイルポンプ12におけるオイル吐出量の変更量の最小単位を示している。
こうしてオイル吐出量を増大していくと、両油室4,5の油圧が上昇して、位相可変機構1の位相振れ幅は、徐々に小さくなっていく。そして時刻t1に位相可変機構1の位相振れ幅が上限判定値未満に減少すると、電子制御ユニット17は、可変オイルポンプ12のオイル吐出量を現状の値に保持するようにしている。
その後の時刻t2に位相可変機構1の位相振れ幅が下限判定値を下回ると、電子制御ユニット17は、その時刻t2以降、可変オイルポンプ12のオイル吐出量を規定の制御周期毎に1ステップずつ減少させるようにしている。このオイル吐出量の減少は、位相可変機構1の位相振れ幅が下限判定値を上回る時刻t3まで継続され、その後、可変オイルポンプ12のオイル吐出量は、現状の値に保持される。
図3は、こうした本実施の形態に採用されるオイル吐出量制御ルーチンのフローチャートを示している。本ルーチンの処理は、機関運転中に電子制御ユニット17によって、規定の制御周期毎に繰り返し実行されるものとなっている。
さて本ルーチンの処理が開始されると、まずステップS100にて位相保持制御中であるか否かが判定され、位相保持制御中でなければ(NO)、そのまま今回の本ルーチンの処理が終了される。
一方、位相保持制御中であれば(S100:YES)、位相可変機構1の位相振れ幅が下限判定値から上限判定値までの範囲にあるか否かが確認される(S101,S103)。そして位相振れ幅が上限判定値を超えていれば(S101:YES)、ステップS102において、可変オイルポンプ12のオイル吐出量が現状から1ステップ分増大され、位相振れ幅が下限判定値未満であれば(S103:YES)、ステップS104において、可変オイルポンプ12のオイル吐出量が現状から1ステップ分減少される。
以上説明した本実施の形態の可変動弁システムの制御装置によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施の形態では、位相可変機構1の位相保持制御時に、位相振れ幅が規定の目標値(上限判定値)以下となるように、可変オイルポンプ12のオイル吐出量を増大させるようにしている。こうした本実施の形態では、位相保持制御中の位相可変機構1の位相振れ幅が上限判定値よりも大きいときには、可変オイルポンプ12のオイル吐出量が増大されるようになり、それにより位相の揺れが抑えられるようになる。ここでオイル吐出量の初期値を小さ目に設定しておけば、最終的なオイル吐出量を、位相の揺れを解消可能な最小値とすることができるようになる。したがって、本実施の形態によれば、位相保持制御時の位相揺れを解消しつつも、オイルポンプのオイル吐出量、オイル吐出圧の増大を抑えて燃費を向上することができるようになる。
(2)本実施の形態では、位相保持制御中に位相可変機構1の位相振れ幅が上限判定値よりも大きいときのオイル吐出量の増大を、該位相可変機構の位相振れ幅を確認しつつ、オイル吐出量を徐変することで行うようにしている。そのため、最終的なオイル吐出量を、位相の揺れを解消可能な最小値とすることができるようになる。
(3)本実施の形態では、位相振れ幅が規定の下限判定値よりも小さいときには、可変オイルポンプ12のオイル吐出量を減少させるようにしている。そのため、オイル吐出量が過大となることを防止することができるようになる。
(4)本実施の形態では、位相可変機構1の位相保持制御時に、該位相可変機構1の位相振れ幅を確認しつつ、同位相振れ幅が規定の範囲内となるように、可変オイルポンプ12のオイル吐出量をフィードバック制御するようにしている。こうした本実施の形態では、位相保持制御中の位相可変機構1の位相振れ幅が、上限判定値よりも大きいときには、位相振れ幅を縮小すべく、可変オイルポンプ12のオイル吐出量が増大されるようになる。一方、位相振れ幅が下限判定値よりも小さいときには、可変オイルポンプ12の駆動損失を低減すべく、可変オイルポンプ12のオイル吐出量が減少されるようになる。そのため、本実施の形態成によれば、位相保持制御中の位相可変機構1の位相の揺れを抑えながらも、可変オイルポンプ12のオイル吐出量が過大とならないようにすることができる。したがって本実施の形態によれば、位相保持制御時の位相揺れを解消しつつも、オイルポンプのオイル吐出量、オイル吐出圧の増大を抑えて燃費を向上することができるようになる。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施の形態では、オイル吐出量の増大及び減少を、位相可変機構1の位相振れ幅を確認しつつ、オイル吐出量を徐変することで行うようにしていた。このときのオイル吐出量の増大及び減少を徐々にではなく、ステップ状に行うようにしても良い。その場合にも、オイル吐出量の過不足を防止することは可能である。
・上記実施の形態では、位相可変機構1の位相振れ幅が上限判定値よりも大きいときには、可変オイルポンプ12のオイル吐出量を増大させるとともに、同位相振れ幅が下限判定値よりも小さいときには、可変オイルポンプ12のオイル吐出量を減少させるようにしていた。オイル吐出量の増大のみを行うだけでも、可変オイルポンプ12のオイル吐出量の増大は抑制可能である。すなわち、この場合にも、オイル吐出量の初期値を小さ目に設定しておけば、最終的なオイル吐出量を、位相の揺れを解消可能な最小値とすることができるようになる。
・上記実施の形態では、可変オイルポンプ12として、作動速度の調整によりオイル吐出量を連続的に変更可能な電動式のオイルポンプを採用するようにしていたが、オイル吐出量を制御的に変更可能なオイルポンプであれば、任意のポンプを採用することができる。例えば、クランクシャフトの回転によって作動される機械式のオイルポンプとして構成されるとともに、同オイルポンプのオイルの逃し量をソレノイドにより調整可能に構成されたオイルポンプも、可変オイルポンプとしての採用が可能である。
・上記実施の形態では、オイル吐出量を制御的に変更可能なように可変オイルポンプ12が構成されていたが、オイル吐出圧を制御的に変更可能に構成された可変オイルポンプを採用する可変動弁システムにも、本発明は適用可能である。その場合には、位相可変機構1の位相振れ幅に応じてオイル吐出圧を調整することになる。
・上記実施の形態では、カムシャフトの回転位相を進角するための油圧が導入される進角油室4と、同カムシャフトの回転位相を遅角するための油圧が導入される遅角油室5とを備え、位相保持制御時には、両油室4,5に油圧供給を行ってカムシャフトの回転位相を保持するように構成された位相可変機構1を備える可変動弁システムに本発明を適用した場合を説明した。もっとも、本発明の制御装置は、それ以外の構成の位相可変機構であれ、油圧供給を行いつつカフシャフトの回転位相を保持するように構成された機構であれば、任意の位相可変機構を備える可変動弁システムにその適用が可能である。
1…位相可変機構、2…ベーンローター、3…ハウジング、4…進角油室、5…遅角油室、6…オイルコントロールバルブ、7…スリーブ、8…スプール、9…ソレノイド、10…スプリング、11…オイルパン、12…可変オイルポンプ、13…供給油路、14…ドレイン油路、15…進角油路、16…遅角油路、17…電子制御ユニット、18…油温センサー、19…クランク角センサー、20…カム角センサー、A…進角ポート、D…ドレインポート、R…遅角ポート、S…供給ポート。

Claims (4)

  1. オイル吐出圧及びオイル吐出量のいずれかを制御的に変更可能な単一の可変オイルポンプと、その可変オイルポンプからの加圧油の供給に応じることによってのみカムシャフトの回転位相を変更する位相可変機構とを備える可変動弁システムの制御装置において、
    前記位相可変機構の位相保持制御時にあって、位相振れ幅が規定の上限判定値よりも大きいときには、前記可変オイルポンプのオイル吐出圧又はオイル吐出量を増大させ、前記位相振れ幅が規定の下限判定値よりも小さいときには、前記可変オイルポンプのオイル吐出圧又はオイル吐出量を減少させる
    ことを特徴とする可変動弁システムの制御装置。
  2. 前記オイル吐出圧又はオイル吐出量の増大は、該位相可変機構の位相振れ幅を確認しつつ、前記オイル吐出圧又はオイル吐出量を徐変することで行なわれる
    請求項1に記載の可変動弁システムの制御装置。
  3. オイル吐出圧及びオイル吐出量のいずれかを制御的に変更可能な単一の可変オイルポンプと、その可変オイルポンプからの加圧油の供給に応じることによってのみカムシャフトの回転位相を変更する位相可変機構とを備える可変動弁システムの制御装置において、
    前記位相可変機構の位相保持制御時に、該位相可変機構の位相振れ幅を確認しつつ、同位相振れ幅が規定の上限判定値と規定の下限判定値とによる範囲内となるように、前記可変オイルポンプのオイル吐出圧又はオイル吐出量をフィードバック制御する
    ことを特徴とする可変動弁システムの制御装置。
  4. 前記位相可変機構は、前記カムシャフトの回転位相を進角するための油圧が導入される進角油室と、同カムシャフトの回転位相を遅角するための油圧が導入される遅角油室とを備え、前記位相保持制御時には、前記進角油室及び前記遅角油室の双方に油圧供給を行って前記カムシャフトの回転位相を保持する
    請求項1〜のいずれか1項に記載の可変動弁システムの制御装置。
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