JP5446333B2 - 電子写真感光体及びその製造方法 - Google Patents
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このような浸漬塗工法では、機能性樹脂液中に、例えば、円筒状基体を浸漬させ、次いで、この基体を軸方向に所定の速度で引き上げ、その表面に塗布された樹脂層を乾燥し、固化させて基体面に感光層を形成させて電子写真感光体を得ることができる。前記浸漬塗工法は、通常、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層等の複数の機能層を積層形成させることから、基体をそれぞれの機能性樹脂液に浸漬させて複数回の塗工を重ねることになる。
また、特許文献4及び特許文献5には、浸漬塗工の際に、基体の周囲を伸縮性フードによって覆う方法が提案されている。これらの提案の方法は、溶媒の蒸発速度を制御できるので、感光体量産の膜厚安定性に効果があるが、高沸点の溶媒を使う場合には、塗膜のタレが防げない。
また、特許文献6には、塗料中に基体を浸漬してから、引上げ速度をドラム引上げ距離の増加とともに低下させる浸漬塗工法が提案されている。この提案の方法は、均一な塗膜形成にある程度の効果があったが、厚膜の感光層を作製する時には、トラム端部の膜垂れが生じやすくなり、塗膜中の残留溶媒が多いという欠点がある。
<1> 基体を塗工槽内の機能性樹脂液に浸漬する第1の浸漬工程と、
前記機能性樹脂液から基体を引き上げる第1の引上工程と、
前記基体上に形成された樹脂膜中の残留溶媒濃度が5,000ppm以下になるまで乾燥する第1の乾燥工程と、
前記塗工槽に対して前記基体の上下が逆になるように反転する反転工程と、
反転した基体を塗工槽内の機能性樹脂液に浸漬する第2の浸漬工程と、
前記機能性樹脂液から基体を引き上げる第2の引上工程と、
前記基体上に形成された樹脂膜中の残留溶媒濃度が5,000ppm以下になるまで乾燥する第2の乾燥工程と、
を含むことを特徴とする電子写真感光体の製造方法である。
<2> 機能性樹脂液の粘度が、10mPa・s〜1,000mPa・sである前記<1>に記載の電子写真感光体の製造方法である。
<3> 機能性樹脂液における溶媒が、テトラヒドロフランである前記<1>から<2>のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法である。
<4> 樹脂膜の厚みが、0.5μm〜100μmである前記<1>から<3>のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法である。
<5> 電荷発生層が形成された円筒状基体を、電荷輸送層用樹脂液に浸漬して、電荷発生層上に電荷輸送層を形成する前記<1>から<4>のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法である。
<6> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法により製造されたことを特徴とする電子写真感光体である。
また、本発明によると、毎回の浸漬塗工を行う前に、基体上の樹脂膜中の残留溶媒濃度が5,000ppm以下になるまで乾燥させることにより、樹脂膜が厚膜になっても残留溶媒濃度が上昇しないので、良質の画像を形成できる高耐久な電子写真感光体を効率よく製造することができる。
本発明においては、第1の浸漬工程と第1の引上工程と第1の乾燥工程とからなる第1回目の浸漬塗工と、反転工程と、第2の浸漬工程と第2の引上工程と第2の乾燥工程とからなる第2回目の浸漬塗工とを1サイクルとし、該サイクルを塗膜が所定の厚みになるまで繰り返す。これにより、均一な厚みを有する塗膜が効率よく形成でき、目的とする感光体が得られる。
本発明の電子写真感光体の製造方法においては、積層型感光層の場合には、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層等の複数の機能層を積層形成することから、基体をそれぞれの機能性樹脂液に浸漬させて複数サイクルの塗工を行うことで形成する。
前記第1の浸漬工程は、基体を塗工槽内の機能性樹脂液に浸漬する工程である。
前記基体としては、導電性を有するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電体又は導電処理をした絶縁体が好適であり、例えば、Al、Ni、Fe、Cu、Au等の金属、又はそれらの合金;ポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、ガラス等の絶縁性基体上にAl、Ag、Au等の金属、あるいはIn2O3、SnO2等の導電材料の薄膜を形成したもの;樹脂中にカーボンブラック、グラファイト、Al、Cu、Ni等の金属粉、導電性ガラス粉などを均一に分散させ、樹脂に導電性を付与した樹脂基体、導電処理をした紙、などが挙げられる。これらの中でも、アルミニウム又はその合金が特に好ましい。
前記基体の形状及び大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、板状、シート状、ウェブ状、ドラム状(円筒状)、及び無端のベルト状のいずれのものも使用できるが、ドラム状(円筒状)の基体が特に好ましい。
前記機能性樹脂液としては、形成する機能層に応じて異なり特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、粘度は、25℃で、10mPa・s〜1,000mPa・sであることが好ましく、100mPa・s〜800mPa・sであることがより好ましい。前記粘度が、10mPa・s未満であると、タレ長さが大きすぎて塗膜形成が困難になってしまうことがあり、1,000mPa・sを超えると、樹脂液の粘度が高くなり、均一な塗膜形成が困難になることがある。
前記第1の引上工程は、前記機能性樹脂液から基体を引き上げる工程である。
前記基体を引き上げる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば一定速度で引き上げる方法と変化する速度で引き上げる方法などが挙げられる。
前記基体の引き上げ速度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば1mm/秒〜50mm/秒であることが好ましい。
前記第1の乾燥工程は、基体上に形成された樹脂膜中の残留溶媒濃度が5,000ppm以下になるまで乾燥する工程である。浸漬塗工を行う前に、基体上の樹脂膜中の残留溶媒濃度が5,000ppm以下になるまで乾燥させることにより、樹脂膜が厚膜になっても残留溶媒濃度が上昇することを防止できる。
前記乾燥は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば熱風乾燥法、加熱乾燥法などを用いて行うことができる。
乾燥条件は、機能性樹脂液における溶媒の種類により異なるが、溶媒を揮発することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テトラヒドロフランを溶媒とする場合、80℃以上で10分間以上であることが好ましく、120℃以上で20分間以上であることより好ましい。
毎回の浸漬塗工の乾燥の後、樹脂膜中の残留溶媒濃度は、5,000ppm以下が好ましく、4,000ppm以下がより好ましい。
前記残留溶媒濃度が、5,000ppmを超えると、樹脂層表面にトナーや現像剤等が固着し易くなり、複写画像が地汚れを起こすことがある。
前記残留溶媒濃度は、例えばガスクロマトグラフィーなどにより測定することができる。
前記反転工程は、前記塗工槽に対して前記基体の上下が逆になるように反転する工程である。
前記反転方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば第一工程に引き上げる際の基体長手方法の上端を下向きになるように基体を固定する方法などが挙げられる。
前記第2の浸漬工程は、反転した基体を塗工槽内の機能性樹脂液に浸漬する工程である。
前記第2の引上工程は、機能性樹脂液から基体を引き上げる工程である。
前記第2の引上工程における、引き上げ方法及び引き上げ速度は、前記第1の引上工程と同様である。
前記第2の乾燥工程は、基体上に形成された樹脂膜中の残留溶媒濃度が5,000ppm以下になるまで乾燥する工程である。
前記第2乾燥工程における、乾燥方法、乾燥条件は、前記第1の乾燥工程と同様である。
また、前記塗膜の厚みのバラツキは、2.0μm未満であることが好ましく、1.0μm以下がより好ましい。
前記塗膜厚みのバラツキは、例えば膜厚計で測った基体上の離れた2箇所の塗膜厚みの差異により求めることができる。
次いで、塗膜のタレを校正するため、基体11を塗工槽13に対して上下逆になるように反転(基体11の下端部がA、上端部がB)させて、図1右図に示すように第2回目の浸漬塗工を行う。基体11を機能性樹脂液12に浸漬してから引き上げた後、乾燥を行う。なお、所定の塗膜厚みが得られるまで複数回繰り返して塗工を行う。
本発明の電子写真感光体は、基体上に、感光層を有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
前記電子写真感光体としては、第一の形態では、基体と、該基体上に単層型感光層を設けてなり、更に必要に応じて、保護層、中間層、その他の層を有してなる。
また、前記電子写真感光体としては、第二の形態では、基体と、該基体上に電荷発生層、及び電荷輸送層を少なくともこの順に有する積層型感光層を設けてなり、更に必要に応じて、保護層、中間層、その他の層を有してなる。なお、前記第二形態では、電荷発生層、及び電荷輸送層は逆に積層しても構わない。
前記複層型感光層は、電荷発生層、及び電荷輸送層を少なくともこの順に有し、更に必要に応じて、保護層、中間層、その他の層を有してなる。
前者の方法としては、グロー放電重合法、真空蒸着法、CVD法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、イオンプレーティング法、加速イオンインジェクション法等が挙げられる。この真空薄膜作製法は、上述した無機系材料又は有機系材料を良好に形成することができる。
また、後者のキャスティング法によって電荷発生層を設けるには、電荷発生層形成用塗工液を用いて、浸漬塗工法やスプレーコート法、ビードコート法などの慣用されている方法を用いて行うことができる。
これらの中でも、沸点が40℃〜80℃のテトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、ジクロロメタン、メタノール、エタノールは、塗工後の乾燥が容易であることから特に好適である。
前記電荷発生層形成用塗工液は、上記有機溶媒中に前記電荷発生物質と、バインダー樹脂を分散、溶解して製造する。有機顔料を有機溶媒に分散する方法としては、例えば、ボールミル、ビーズミル、サンドミル、振動ミルなどの分散メディアを用いた分散方法、高速液衝突分散方法などが挙げられる。
前記電子輸送物質(電子受容性物質)としては、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(a)カルバゾール環を有する重合体
例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、特開昭50−82056号公報、特開昭54−9632号公報、特開昭54−11737号公報、特開平4−175337号公報、特開平4−183719号公報、特開平6−234841号公報に記載の化合物等が例示される。
(b)ヒドラゾン構造を有する重合体
例えば、特開昭57−78402号公報、特開昭61−20953号公報、特開昭61−296358号公報、特開平1−134456号公報、特開平1−179164号公報、特開平3−180851号公報、特開平3−180852号公報、特開平3−50555号公報、特開平5−310904号公報、特開平6−234840号公報に記載の化合物等が例示される。
(c)ポリシリレン重合体
例えば、特開昭63−285552号公報、特開平1−88461号公報、特開平4−264130号公報、特開平4−264131号公報、特開平4−264132号公報、特開平4−264133号公報、特開平4−289867号公報に記載の化合物等が例示される。
(d)トリアリールアミン構造を有する重合体
例えば、N,N−ビス(4−メチルフェニル)−4−アミノポリスチレン、特開平1−134457号公報、特開平2−282264号公報、特開平2−304456号公報、特開平4−133065号公報、特開平4−133066号公報、特開平5−40350号公報、特開平5−202135号公報に記載の化合物等が例示される。
(e)その他の重合体
例えば、ニトロピレンのホルムアルデヒド縮重合体、特開昭51−73888号公報、特開昭56−150749号公報、特開平6−234836号公報、特開平6−234837号公報に記載の化合物等が例示される。
なお、前記電荷輸送層は、架橋性のバインダー樹脂と架橋性の電荷輸送物質との共重合体を含むこともできる。
前記単層型感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質、バインダー樹脂、更に必要に応じてその他の成分を含んでなる。
前記電荷発生物質、電荷輸送物質、及びバインダー樹脂としては、上述した材料を用いることができる。
前記その他の成分としては、例えば、可塑剤、微粒子、各種添加剤、などが挙げられる。
前バインダー樹脂、及び電荷輸送物質としては、上述した材料を用いることができる。
前記保護層には、更に必要に応じて接着性、平滑性、化学的安定性を向上させる目的で、種々の添加剤を加えてもかまわない。
前記保護層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1μm〜15μmが好ましく、1μm〜10μmがより好ましい。
前記樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂;共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂;ポリウレタン樹脂、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の三次元網目構造を形成する硬化型樹脂、などが挙げられる。
前記微粉末としては、例えば、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物、金属硫化物、又は金属窒化物などが挙げられる。
前記下引き層の厚みについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1μm〜10μmが好ましく、1μm〜5μmがより好ましい。
前記樹脂としては、上記下引き層と同様のものを適宜選択して用いることができる。
<電子写真感光体の作製>
アルミニウム(Al)製支持体(外径30mm)上に、下記組成の下引き層用塗工液を浸漬塗工し、加熱乾燥させて、厚みが3.5μmの下引き層を形成した。加熱乾燥にはタバイ社製、棚式乾燥機、HPS−222を用いた。
−下引き層用塗工液−
・アルキッド樹脂(ベッコゾール1307−60−EL、大日本インキ化学工業株式会社製)・・・6質量部
・メラミン樹脂(スーパーベッカミン G−821−60、大日本インキ化学工業株式会社製)・・・4質量部
・酸化チタン(CR−EL、石原産業株式会社製)・・・40質量部
・メチルエチルケトン・・・50質量部
−電荷発生層用塗工液−
・下記構造式で表されるビスアゾ顔料・・・2.5質量部
・シクロヘキサノン・・・200質量部
・メチルエチルケトン・・・80質量部
−電荷輸送層用塗工液−
・ビスフェーノルZ型ポリカーボネート・・・10質量部
・下記構造式で表される低分子電荷輸送物質・・・7質量部
・1%シリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液(KF50−100CS、信越化学工業株式会社製)・・・0.2質量部
−電子写真感光体の作製−
実施例1において、電荷輸送層用塗工液を、下記組成の電荷輸送層用塗工液に代えた以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。電荷輸送層の平均厚みは41μmであった。なお、電荷輸送層用塗工液の粘度は650mPa・s(25℃)であった。
・下記構造式で表される高分子電荷輸送物質・・・20質量部
・テトラヒドロフラン・・・100質量部
・1%シリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液(KF50−100CS、信越化学工業株式会社製)・・・0.2質量部
−電子写真感光体の作製−
実施例1において、電荷輸送層用塗工液にアクリル変性ポリオルガノシロキサン(シャリーヌR−17OS、日信化学工業株式会社製)4質量部を添加した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。なお、電荷輸送層用塗工液の粘度は620mPa・s(25℃)であった。電荷輸送層の平均厚みは43μmであった。
−電子写真感光体の作製−
実施例1において、電荷輸送層用塗工液の粘度を750mPa・s(25℃)に濃縮し、1回の浸漬塗工により電荷輸送層を形成した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。電荷輸送層の平均厚みは38μmであった。
−電子写真感光体の作製−
実施例1において、基体の上下の反転を行わず、2回連続浸漬塗工により電荷輸送層を形成した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。電荷輸送層の平均厚みは39μmであった。
各電子写真感光体における電荷輸送層用塗工液の粘度測定は、E型粘度計(型式:ELD、東京計器株式会社製)によって実施した。
各電子写真感光体における第1回目の浸漬塗工及び第2回目の浸漬塗工(比較例1及び2は1回のみ)における電荷輸送層中の残留テトラヒドロフラン濃度を、ガスクロマトグラフ15−A(島津製作所製)を用い、得られたスペクトルのピーク面積値から測定した。
各電子写真感光体の電荷輸送層の厚みを渦電流膜厚計(フィッシャー社製)で測定し、塗布開始から微小区間の変化量が0又は一定になるまでの塗布長さをたれ長さとして求め、塗布長全体に対するたれ長さの割合を求めた。なお、本発明においては、たれ長さの割合が10%未満のものを良品とした。
電荷輸送層の厚み均一性については、渦電流式膜厚計で測ったドラム長手方向の上端から110mmの厚みと、上端から220mmの厚みの差により厚みのばらつきを求め、下記三段階で評価した。
〔評価基準〕
○:厚みのばらつきが1.0μm未満
△:厚みのばらつきが1.0μm以上2.0μm未満
×:厚みのばらつきが2.0μm以上
12 機能性樹脂液
13 塗工槽
Claims (6)
- 基体を塗工槽内の機能性樹脂液に浸漬する第1の浸漬工程と、
前記機能性樹脂液から基体を引き上げる第1の引上工程と、
前記基体上に形成された樹脂膜中の残留溶媒濃度が5,000ppm以下になるまで乾燥する第1の乾燥工程と、
前記塗工槽に対して前記基体の上下が逆になるように反転する反転工程と、
反転した基体を塗工槽内の機能性樹脂液に浸漬する第2の浸漬工程と、
前記機能性樹脂液から基体を引き上げる第2の引上工程と、
前記基体上に形成された樹脂膜中の残留溶媒濃度が3,900ppm以上5,000ppm以下になるまで乾燥する第2の乾燥工程と、を含み、
前記樹脂膜が電子写真感光体の最表面に設けられることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。 - 機能性樹脂液の粘度が、10mPa・s〜1,000mPa・sである請求項1に記載の電子写真感光体の製造方法。
- 機能性樹脂液における溶媒が、テトラヒドロフランである請求項1から2のいずれかに記載する電子写真感光体の製造方法。
- 樹脂膜の厚みが、0.5μm〜100μmである請求項1から3のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
- 電荷発生層が形成された円筒状基体を、電荷輸送層用樹脂液に浸漬して、電荷発生層上に電荷輸送層を形成する請求項1から4のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
- 請求項1から5のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法により製造されたことを特徴とする電子写真感光体。
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