JP2003241404A - 電子写真感光体及びその製造方法並びに該感光体を用いた画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体及びその製造方法並びに該感光体を用いた画像形成装置

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JP2003241404A
JP2003241404A JP2002304997A JP2002304997A JP2003241404A JP 2003241404 A JP2003241404 A JP 2003241404A JP 2002304997 A JP2002304997 A JP 2002304997A JP 2002304997 A JP2002304997 A JP 2002304997A JP 2003241404 A JP2003241404 A JP 2003241404A
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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スプレー塗工法で形成される塗膜の均一性を
向上させ、感光層、特に電荷輸送層の塗膜ムラを抑える
ことができる電子写真感光体の製造方法、該製造方法に
より作製された電子写真感光体、及び該電子写真感光体
を備えた画像形成装置、画像形成装置用プロセスカート
リッジを提供する。 【解決手段】 導電性支持体上に1層以上の感光層を有
する電子写真用感光体の製造方法において、前記感光層
の少なくとも1つの層を、スプレーガン先端より75m
m離れた位置における感光層形成用塗工液の液微粒子粒
径分布が下記式を満たし、スプレーガン先端と前記導電
性支持体との距離が40〜130mmであるスプレー塗
工方法によって形成することを特徴とする電子写真感光
体の製造方法。10μm≦平均D90≦50μm σ/平均D90≦0.10(D90μmは、その値の粒径以
下の粒子が全体の体積の90%を占めることを表す。平
均D90μmは、前記感光層形成用塗工液を霧化し続けた
際に0.1秒間隔で連続100回測定したD90の平均値
である。σはD90の標準偏差である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体に
関し、さらに詳しくは、スプレー塗工法により製造する
電子写真感光体の製造方法、及び該電子写真感光体を用
いた画像形成装置、プロセスカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、円筒状又はベルト状基体の外
側面上に電子写真感光層用塗布液を塗布し、乾燥させて
感光層塗膜を形成することにより電子写真用感光体を製
造する方法としては、浸漬塗工法、リング塗工法、スプ
レー塗工法などが知られている。
【0003】浸漬塗工法では表面平滑性に優れた感光層
塗膜が得られるが、大量の塗布液を必要とするという欠
点を有している。更に、塗膜の均一性が塗布液の物性と
塗工速度との二つの因子に大きく支配されるため、塗布
液物性の経時変化による影響を受けやすく、製造ライン
において膜厚の均一な塗膜を得るための塗布液物性の制
御が繁雑になるという欠点を有している。
【0004】浸漬塗工法に対し、スプレー塗工法は少量
の塗布液により様々な基体に対して感光層塗膜を形成す
ることができ、また塗布液物性の制御や塗工装置の精度
の維持管理が比較的容易に行えるという利点を有してい
る。このようにスプレー塗布法には浸漬塗布に比べ有効
な点がいくつか挙げられる。電子写真感光体の製造方法
において、全面的に浸漬塗工法に取って代われなかった
理由はスプレー塗工で形成された塗膜の表面品質、均一
性が浸漬塗工のものと比べて劣ることに一因がある。
【0005】近年、電子写真装置のカラー化が進み、高
画質化、低コスト化、高速化等が要求されるようになっ
ている。高画質化の手段として、より短波長、小ビーム
スポットのレーザー光露光を用いて静電潜像形成を高解
像度で行う方法が実用化されてきている。
【0006】レーザー書き込み光学系を有する600d
pi以上の電子写真装置において、機能分離型の有機電
子写真感光体を用いて中間調画像を出力すると、濃淡ム
ラが生じる場合がある。中間調画像の濃淡ムラは、電荷
発生層と電荷輸送層の膜厚の厚い部分と薄い部分の僅か
な膜厚差によって小さな感度のムラが発生し、膜厚が厚
く感度が速くなった部分のドットが太り、逆に膜厚が薄
く感度が遅くなった部分のドットが細くなるため発生す
ると考えられる。感光層の形成方法について考えてみる
と、スプレー塗工法で作製した感光層は、実開平5−7
364号公報(特許文献1)にその膜厚分布の一例が開
示されているように、周期5〜30mm程度のうねりの
ような膜厚差を感光体1本内に生じやすい。スプレー塗
工法ではこのような膜厚差を0にするのは非常に困難で
あり、大幅に低減しようとすれば、良品率の低下、塗工
時間の極端な増大等によりコストアップにつながってし
まう。スプレー塗工法を用いて形成された感光層を導電
性支持体上に設けた電子写真感光体は、上記の様な膜厚
不均一性のため、中間調画像に濃淡ムラが発生してしま
う。
【0007】また、周期5〜30mm程度のうねりとは
異なり、もっと周期の小さい領域での最大表面粗さが、
浸漬塗工法に比べスプレー塗工法では大きくなりやす
く、その微小な凹凸から1ドットの再現性が低下してし
まい、画像がざらつき、画質低下の原因となってしま
う。上述の中間調画像における濃淡ムラ、画像ざらつき
は、露光光学系の潜像形成の高画質化が進み、レーザー
光が短波長化し、ビーム径、ドット径が小さくなること
でより顕著に画像にあらわれる。
【0008】
【特許文献1】実開平5−7364号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果なされたものである。
すなわち、本発明は、スプレー塗工法で形成される感光
層、特に電荷輸送層の塗膜の均一性を向上させ、塗膜ム
ラを抑えた電子写真感光体、その製造方法、及び画像形
成装置を提供することを目的とする。さらに詳しくは、
本発明は、スプレーガンで霧化された感光層形成用塗工
液の液微粒子粒径分布が10〜50μmの粒子が全体の
体積の90%となるような粒度分布を示し、その分布の
時間的揺らぎ(σ/平均D90)が10%以下にすること
により、膜厚ムラ、最大表面粗さが少なく、画像におい
ても濃淡ムラ、ざらつきのない良好な画質の画像が得ら
れる電子写真感光体、その電子写真感光体の製造方法、
及び該電子写真感光体を用いた画像形成装置、プロセス
カートリッジを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、下
記の手段により達成される。本発明は、第一に、導電性
支持体上に1層以上の感光層を有する電子写真用感光体
の製造方法において、前記感光層の少なくとも1つの層
を、スプレーガン先端より75mm離れた位置における
感光層形成用塗工液の液微粒子粒径分布が下記式を満た
し、スプレーガン先端と前記導電性支持体との距離が4
0〜130mmであるスプレー塗工方法によって形成す
ることを最も主要な特徴とする。 10μm≦平均D90≦50μm σ/平均D90≦0.10 (D90μmは、その値の粒径以下の粒子が全体の体積の
90%を占めることを表す。平均D90μmは、前記感光
層形成用塗工液を霧化し続けた際に0.1秒間隔で連続
100回測定したD90の平均値である。σはD90の標準
偏差である。)
【0011】第二に、導電性支持体上に1層以上の感光
層を有する電子写真用感光体の製造方法において、少な
くとも1つの感光層は電荷輸送層と電荷発生層とを有
し、前記感光層の少なくとも1つの層の電荷輸送層を、
スプレーガン先端より75mm離れた位置における感光
層形成用塗工液の液微粒子粒径分布が下記式を満たし、
スプレーガン先端と前記導電性支持体との距離が40〜
130mmであるスプレー塗工方法によって形成するこ
とを主要な特徴とする。 10μm≦平均D90≦50μm σ/平均D90≦0.10 (D90μmは、その値の粒径以下の粒子が全体の体積の
90%を占めることを表す。平均D90μmは、前記感光
層形成用塗工液を霧化し続けた際に0.1秒間隔で連続
100回測定したD90の平均値である。σはD90の標準
偏差である。)
【0012】第三に、上記第一又は第二に記載の電子写
真感光体の製造方法において、スプレーガンと前記導電
性支持体との距離が40〜130mmであることを主要
な特徴とする。
【0013】第四に、上記第一〜第三のいずれかに記載
の電子写真感光体の製造方法において、前記感光層形成
用塗工液が少なくとも結着樹脂を含有し、結着樹脂10
0重量部に対して0.002〜0.02重量部のシリコ
ーン系レベリング剤を含有することを主要な特徴とす
る。
【0014】第五に、上記第一〜第四のいずれかに記載
の電子写真感光体の導電性支持体がNiシームレスベル
トであることを主要な特徴とする。
【0015】第六に、電子写真感光体が、上記第一〜第
五のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法によっ
て作製されたことを主要な特徴とする。
【0016】第七に、電子写真感光体に少なくとも帯
電、可干渉光による露光、現像、転写を繰り返し行う画
像形成装置において、該電子写真感光体として上記第六
に記載の電子写真感光体を備えたことを主要な特徴とす
る。
【0017】第八に、上記第七に記載の画像形成装置
が、可干渉光による露光解像度が600dpi以上であ
ることを主要な特徴とする。
【0018】第九に、上記第八に記載の画像形成装置
が、複数色のトナー画像を順次重ね合わせてカラー画像
を形成するカラー画像形成装置であることを主要な特徴
とする。
【0019】第十に、上記第七〜第九のいずれかに記載
の画像形成装置が、電子写真感光体上に現像されたトナ
ー画像を中間転写体上に一次転写した後、該中間転写体
上のトナー画像を記録材上に二次転写する中間転写手段
を有する画像形成装置であって、複数色のトナー画像を
中間転写体上に順次重ね合わせてカラー画像を形成し、
該カラー画像を記録材上に一括で二次転写するものであ
ることを主要な特徴とする。
【0020】第十一に、上記第十に記載の画像形成装置
の前記中間転写体がシームレスベルト状で、かつ、ベル
トの全層又はベルトの一部を弾性部材にした弾性ベルト
であることを主要な特徴とする。
【0021】第十二に、上記第七〜第十一のいずれかに
記載の画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジ
が上記第六に記載の電子写真感光体を備えたことを主要
な特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。まず、本発明による電子写真感光体の感光層の作
製方法について説明する。その作製方法としてはスプレ
ー塗布法が利用される。本発明に使用されるスプレーガ
ンは、エアースプレー、エアーレススプレー、静電スプ
レーのいずれのスプレーガンを用いてもよい。
【0023】本発明の電子写真感光体の感光層を作製す
るための感光層形成用塗布液の塗布装置の例を図5に示
す。図5において導電性支持体17は支持具16に取り
付けられている。支持体17は水平に装架され中心軸1
8のプーリ19に巻き付けられたベルト20を回動する
ことにより一定方向に定速で回転するようになってお
り、このような支持体17にスプレーガン21が近接設
置されている。スプレーガン21は台22を支持体17
の長手方向に平行に設置したねじ等のスキャン装置23
に装着され、先端の噴出ノズル24の所にキャリアガス
を導くパイプ25が配管されると共に塗布液タンク26
からの塗布液パイプ27が配管されて、噴出ノズル24
からのキャリアガスの噴射で塗布液を吸引して一緒に噴
出するように構成されている。また、パイプ25にはガ
ス圧調整弁28が取り付けられている。塗布液タンクと
スプレーガンの間に塗布液を送液するためのポンプを取
り付けても良い。
【0024】感光層の塗布は、支持体17を取り付けた
状態で回転させ、スキャン装置23でスプレーガン21
をスキャンしながらガス圧調整弁28で調整されたキャ
リアガスと共に塗布液タンク26内の塗布液を噴出して
支持体17に吹き付けることにより行われる。
【0025】感光層膜厚、及びその均一性を制御するた
めの因子としては、霧化エアー圧力、霧化エアー流量、
吹き出し口のノズルの開度、スキャン速度、スキャン回
数、塗布液送液ポンプコントロール値などが挙げられ
る。
【0026】スプレーガンを用いて霧化された感光層形
成用塗工液の粒径分布を、レーザー光散乱方式粒度分布
測定装置を用いて測定し、D90の平均が10〜50μm
となるような粒度分布を示し、かつ、σ/平均D90
0.10を満たす霧化条件に調整することで膜厚ムラ及
び最大表面粗さを低減できる。σ/平均D90は霧化微粒
子分布の時間的揺らぎを表している。霧化過程で変更可
能な因子としては、例えば、エアスプレーであれば、霧
化エア圧力、霧化エア流量、塗工液流量、エア吹き出し
口のノズル径、液吹き出し口のノズル径などが挙げられ
るが、粒度分布が請求の範囲に含まれる条件に設定する
ことで膜厚ムラ及び最大表面粗さの小さい感光層を得る
ことができる。これは、所望の塗膜を得る際に、粒径の
大きな液滴が少数付着する塗工条件と比較して、粒径及
び粒径分布の時間的バラツキが小さい液滴が数多く付着
するような条件の方が、より均一な厚みのウェット膜を
形成し、その結果、乾燥後の膜厚も均一になるためと考
えられる。
【0027】平均D90が10〜50μm、σ/平均D90
が0.10以下となる塗工液の霧化粒径分布を得るに
は、例えば、実施例に示すようなスプレーガンを用いた
場合には、霧化エアー圧、霧化エアー流量による粒径分
布への影響が大きいことから、霧化エアー圧1.5Kg
f/cm2以上、霧化エアー流量8L/min以上にす
れば良い。霧化エアー圧、霧化エアー流量を大きくしす
ぎると、平均D90及びσ/平均D90は小さくなるもの
の、霧化エアーの影響により膜厚ムラが発生するため、
スプレーガン先端と導電性支持体との距離にもよるが、
霧化エアー圧、霧化エアー流量はそれぞれ4Kgf/c
2以下、15L/min以下が望ましい。また噴出ノ
ズルの開度は1/8〜16/8、スキャン速度は0.1
0〜20.0mm/secが望ましい。
【0028】平均D90が10μm未満になると、単位体
積当たりの表面積が増大するので液微粒子の溶媒蒸発量
が多くなり、形成されるウェット膜の粘度が高くなって
レベリングしにくくなり、最大表面粗さが増大する。平
均D90が50μmを越えるとσ/平均D90も大きくな
り、膜厚ムラ及び最大表面粗さは増大し、結果中間調画
像で濃淡ムラとなり画像欠陥が生じてしまう。平均D90
は12〜48μmが好ましい。また、σ/平均D90は、
霧化状態の時間的な揺らぎを表しており、σ/平均D 90
が0.10より大きくなると塗膜の均一性が失われる
(周期5〜30mmのうねった膜厚ムラが発生)という
問題が生じる。その値が小さくなると霧化状態が安定
し、塗膜の均一性が向上するため、σ/平均D90は0.
10以下であり、下限はゼロであって、ゼロに近い程好
ましい。
【0029】スプレーガン先端と導電性支持体の距離は
40〜130mmである。該距離が40mm未満になる
と、液微粒子が塗着し形成されたウェット膜が霧化エア
ーの影響を受けてしまい、膜厚ムラが発生し、130m
mを越えると支持体まで到達する間で液微粒子の溶媒の
蒸発量が増大し、形成されるウェット膜の粘度が高くな
ってレベリングしなかったり、ひどい場合には液微粒子
が固化し、磨りガラスのような膜になってしまう。
【0030】また、特開平8−292584号公報に
は、電荷輸送層形成用塗工液が少なくとも結着樹脂を含
有し、結着樹脂100重量部に対して0.002〜0.
02重量部のシリコーン系レベリング剤を含有させるこ
とによって、最大表面粗さを低減させた例が開示されて
いる。本請求項1に示す粒径分布を示すスプレー塗工法
と組み合わせると最大表面粗さが更に効果的に低減され
るとともに、加えて周期5mm以上の膜厚ムラも低減で
きる。シリコーン系レベリング剤の添加量が結着樹脂1
00重量部に対して0重量部の場合は、形成される塗膜
はユズ肌となり、シリコーン系レベリング剤の添加量が
多くなるに従い、周期5mm以上の膜厚ムラも増大し、
0.03重量部以上で有効画像領域における膜厚偏差は
2.5μmを越えてしまう。この場合、600dpi以
上の高画質画像形成装置において中間調画像を出力する
と濃淡ムラが発生する。したがって、シリコーン系レベ
リング剤の添加量は結着樹脂100重量部に対して0.
002〜0.02重量部の範囲が望ましい。
【0031】この作用は、シリコーン系レベリング剤が
液微粒子の表面近傍に分布しやすく、溶媒の蒸発速度に
影響を与えること、また、微粒子が塗着し均一なウェッ
ト膜が形成されるまでの間にシリコーン系レベリング剤
のウェット膜表面への移動が起こること、その移動に際
し、局所的な溶媒蒸発速度の差を生じさせ、ウェット膜
の均一性を乱してしまうこと等によるものと考えられ
る。したがって、本発明の請求項1に示す粒径分布を示
すスプレー塗工法と組み合わせる場合には、シリコーン
系レベリング剤の添加量は先述の範囲内でより微量のほ
うが好ましい。
【0032】次に本発明で使用される感光層について説
明する。図1は本発明の電子写真用感光体の模式断面図
であり、導電性支持体100上に感光層101を設けた
構成のものである。図2〜図4は各々本発明における電
子写真用感光体の他の構成例を示すものであり、図2は
感光層101が電荷発生層102(CGL)と電荷輸送
層103(CTL)より構成される機能分離型タイプの
もの、図3は導電性支持体100と機能分離型タイプの
感光層101のCGL、CTLの間に下引き層104を
設けたもの、図4は図3のタイプの感光層の最表層に保
護層105を設けたものである。なお、導電性支持体上
に少なくとも感光層を有していれば、上記のその他の
層、及び感光層のタイプは任意に組み合わされていても
構わない。
【0033】本発明において電子写真用感光体に使用さ
れる導電性支持体100としては、導電体あるいは導電
処理をした絶縁体、例えばAl、Ni、Fe、Cu、A
uなどの金属、あるいはそれらの合金の他、ポリエステ
ル、ポリカーボネート、ポリイミド、PET、ガラス等
の絶縁性基体上にAl、Ag、Au等の金属あるいはI
23、SnO2等の導電材料の薄膜を形成したもの、
導電処理をした紙等が使用できる。導電性支持体100
の形状は特に制約はなく板状、ドラム状あるいはベルト
状のいずれのものも使用できる。なかでも表面処理によ
る粗面化工程を必要とせず、また画像形成装置内でのレ
イアウトの自由度の高さから、可撓性を有するシームレ
スニッケルベルトや、金属蒸着エンドレスベルト、接合
したアルミ蒸着PETフィルムを用いたエンドレスベル
トなどが好ましい。
【0034】導電性支持体100と感光層101との間
には、必要に応じて、下引き層104を設けてもよい。
設けられる下引き層104は、接着性を向上する、干渉
縞などを防止する、上層の塗工性を改良する、残留電位
を低減するなどの目的で設けられる。下引き層104は
一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に
感光層101を、溶剤を用いて塗布することを考える
と、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂である
ことが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニル
アルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の
水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロ
ン、等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミ
ン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、
三次元網目構造を形成する硬化型樹脂などが挙げられ
る。また、酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコ
ニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属
酸化物、あるいは金属硫化物、金属窒化物などの微粉末
を分散し含有させてもよい。これらの下引き層104
は、適当な溶媒、塗工法を用いて形成することができ
る。
【0035】また、導電性高分子や、上記樹脂にイオン
性樹脂などを加えて下引き層104に導電性を持たせて
も構わない。又は、アクセプタ性の樹脂などを加えて、
基体からの電荷注入を制抑するなどの機能を持たせても
良い。更に本発明の下引き層104として、シランカッ
プリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリン
グ剤等を使用して、例えばゾル−ゲル法等により形成し
た金属酸化物層も有用である。この他に、本発明の下引
き層104には Al23を陽極酸化にて設けたもの
や、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物や、S
nO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄
膜作製法にて設けたものも良好に使用できる。下引き層
104の膜厚は1〜20μmが適当であり、好ましくは
2〜10μmである。
【0036】次に、この導電性支持体100に下引き層
104を介して設けられる感光層101について以下に
簡単に説明する。はじめに、電荷発生層102について
説明する。電荷発生層102は、電荷発生物質を主成分
とする層で、必要に応じてバインダー樹脂を用いること
もある。電荷発生物質としては、公知の材料を用いるこ
とができる。例えば、金属フタロシアニン、無金属フタ
ロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズレニウム
塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾ−ル骨
格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有する
アゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジ
ベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン
骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有する
アゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジス
チリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチ
リルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔
料、アントラキノン系又は多環キノン系顔料、キノンイ
ミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン
系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニ
ン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベ
ンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらの電
荷発生物質は、単独で又は2種以上の混合物として用い
ることができる。
【0037】電荷発生層102に必要に応じて用いられ
るバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタ
ン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シ
リコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、
ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレ
ン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミ
ドなどが用いられる。これらのバインダー樹脂は、単独
で又は2種以上の混合物として用いることができる。ま
た、必要に応じて電荷輸送物質を添加してもよい。ま
た、電荷発生層102のバインダー樹脂として上述のバ
インダー樹脂の他に、高分子電荷輸送物質が良好に用い
られる。
【0038】これら有機系電荷発生物質を必要ならばバ
インダー樹脂とともにテトラヒドロフラン、シクロヘキ
サノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノン等の溶
媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル等に
より分散し、分散液を適度に希釈して電荷発生層形成用
塗工液を作製する。
【0039】以上のようにして設けられる電荷発生層の
膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましく
は0.05〜2μmである。
【0040】電荷輸送層103は帯電電荷を保持させ、
かつ露光により電荷発生層102で発生分離した電荷を
移動させて保持していた帯電電荷と結合させることを目
的とする層である。帯電電荷を保持させる目的達成のた
めに電気抵抗が高いことが要求され、また保持していた
帯電電荷で高い表面電位を得る目的を達成するために
は、誘電率が小さくかつ電荷移動性が良いことが要求さ
れる。
【0041】これらの要件を満足させるための電荷輸送
層103は、電荷輸送物質及び必要に応じて用いられる
バインダー樹脂より構成される。これらの電荷輸送物質
及びバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、
これを塗布、乾燥することにより形成できる。必要によ
り電荷輸送物質及びバインダー樹脂以外に、可塑剤、酸
化防止剤、レベリング剤等を適量添加することもでき
る。
【0042】電荷輸送物質としては、正孔輸送物質と電
子輸送物質とがある。電子輸送物質としては、たとえば
クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、
テトラシアノキノジメタン、2、4、7−トリニトロ−
9−フルオレノン、2、4、5、7−テトラニトロ−9
−フルオレノン、2、4、5、7−テトラニトロキサン
トン、2、4、8−トリニトロチオキサントン、2、
6、8−トリニトロ−4H−インデノ〔1、2−b〕チ
オフェン−4オン、1、3、7−トリニトロジベンゾチ
オフェン−5、5−ジオキサイドなどの電子受容性物質
が挙げられる。これらの電子輸送物質は、単独又は2種
以上の混合物として用いることができる。
【0043】正孔輸送物質としては、以下に示される電
子供与性物質が挙げられ、良好に用いられる。たとえ
ば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イ
ミダゾ−ル誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−
(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1、1
−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、
スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニル
ヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾ
ール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、
アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダ
ゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。こ
れらの正孔輸送物質は、単独で又は2種以上の混合物と
して用いることができる。
【0044】また、高分子電荷輸送層物質は、以下のよ
うな構造を有する。 (a)カルバゾ−ル環を有する重合体 例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、特開昭50−
82056号公報、特開昭54−9632号公報、特開
昭54−11737号公報、特開平4−175337号
公報、特開平4−183719号公報、特開平6−23
4841号公報に記載の化合物等が例示される。 (b)ヒドラゾン構造を有する重合体 例えば、特開昭57−78402号公報、特開昭61−
20953号公報、特開昭61−296358号公報、
特開平1−134456号公報、特開平1−17916
4号公報、特開平3−180851号公報、特開平3−
180852号公報、特開平3−50555号公報、特
開平5−310904号公報、特開平6−234840
号公報に記載の化合物等が例示される。 (c)ポリシリレン重合体 例えば、特開昭63−285552号公報、特開平1−
88461号公報、特開平4−264130号公報、特
開平4−264131号公報、特開平4−264132
号公報、特開平4−264133号公報、特開平4−2
89867号公報に記載の化合物等が例示される。 (d)トリアリールアミン構造を有する重合体 例えば、N、N−ビス(4−メチルフェニル)−4−ア
ミノポリスチレン、特開平1−134457号公報、特
開平2−282264号公報、特開平2−304456
号公報、特開平4−133065号公報、特開平4−1
33066号公報、特開平5−40350号公報、特開
平5−202135号公報に記載の化合物等が例示され
る。 (e)その他の重合体 例えば、ニトロピレンのホルムアルデヒド縮重合体、特
開昭51−73888号公報、特開昭56−15074
9号公報、特開平6−234836号公報、特開平6−
234837号公報に記載の化合物等が例示される。
【0045】本発明に使用される電子供与性基を有する
重合体は、上記重合体だけでなく、公知単量体の共重合
体や、ブロック重合体、グラフト重合体、スターポリマ
ーや、また、例えば特開平3−109406号公報に開
示されているような電子供与性基を有する架橋重合体等
を用いることも可能である。また、本発明に用いられる
高分子電荷輸送物質として更に有用なトリアリールアミ
ン構造を有するポリカーボネート、ポリウレタン、ポリ
エステル、ポリエーテルとしては以下に記載の化合物が
例示される。
【0046】例えば、特開昭64−1728号公報、特
開昭64−13061号公報、特開昭64−19049
号公報、特開平4−11627号公報、特開平4−22
5014号公報、特開平4−230767号公報、特開
平4−320420号公報、特開平5−232727号
公報、特開平7−56374号公報、特開平9−127
713号公報、特開平9−222740号公報、特開平
9−265197号公報、特開平9−211877号公
報、特開平9−304956号公報等がある。
【0047】また、電荷輸送層103に併用できるバイ
ンダー樹脂としては、ポリカーボネート、ポリエステ
ル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、フェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニ
リデン、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニル
カルバゾール、ポリビニルブチラール、ポリビニルホル
マール、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、フェ
ノキシ樹脂などが用いられる。これらのバインダー樹脂
は、単独で又は2種以上の混合物として用いることがで
きる。
【0048】本発明における電荷輸送層103中に、ゴ
ム、プラスチック、油脂類などに用いられる他の酸化防
止剤や可塑剤を添加していても構わない。電荷輸送層1
03中にレベリング剤を添加してもかまわない。レベリ
ング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフ
ェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、測
鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいは
オリゴマーが使用され、その使用量は、バインダー樹脂
100重量部に対して、0.002〜0.01重量部が
適当である。この電荷輸送層は適当な溶媒を用いて形成
することができる。電荷輸送層103の膜厚は、5〜1
00μm程度が適当であり、好ましくは20〜30μm
である。
【0049】図6は、本発明の画像形成装置を説明する
ための概略図であるが、これに限定されるものではな
い。図6において、感光体1は本発明にて作製されたエ
ンドレスベルト状電子写真感光体が設けられてなる。エ
ンドレスベルト状電子写真感光体を駆動、従動、テンシ
ョンローラ11、12、13の3本で支持して駆動す
る。従動ローラとテンションローラを兼用し、駆動ロー
ラと2本で感光体を支持駆動しても良い。各ローラがエ
ンドレス状感光体の裏面と接触する長さは、画像形成領
域幅より長く、エンドレスベルト状感光体幅以下であ
る。
【0050】帯電チャージャ2、転写チャージャ7に
は、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド
・ステート・チャージャ)、帯電ローラを始めとする公
知の手段が用いられる。その他の転写手段として、中間
転写ベルトを用い、感光体上のトナー像を中間転写ベル
トに転写し、紙に二次転写する方式を用いても良い。ま
た、中間転写ベルト上で色の異なるトナー像を重ね合わ
せてから紙に二次転写しても良い。
【0051】また、画像露光部3、除電ランプ10等の
光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンラン
プ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LE
D)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセ
ンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。
そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャ
ープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外
カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フ
ィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルター
を用いることもできる。
【0052】かかる光源等は、図6に示される工程の他
に光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング
工程、あるいは前露光などの工程を設けることにより、
感光体に光が照射される。
【0053】さて、現像部4により感光体ベルト1上に
現像されたトナーは、転写紙に転写されるが、全部が転
写されるわけではなく、感光体1上に残存するトナーも
生ずる。このようなトナーは、クリーニング9により、
感光体より除去される。クリーニングは、クリーニング
ブレードだけで行なわれることもあり、クリーニングブ
ラシのみ、もしくはブレードと併用されることもある。
【0054】電子写真感光体に負帯電を施し、画像露光
を行なうと、感光体表面上には負の静電潜像が形成され
る。これを負極性のトナーで現像すれば、ポジ画像が得
られるし、また正極性のトナーで現像すれば、ネガ画像
が得られる。かかる現像手段には、公知の方法が適用さ
れるし、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
【0055】また、本プロセスは、感光体上に形成され
たトナー画像を一旦、中間転写体上(図示せず)に一次
転写する工程を有し、この中間転写体上で複数色のトナ
ー画像を順次重ね合わせることでフルカラー画像を形成
した後、このフルカラー画像を被転写材に一括して転写
する二次転写工程を有する中間転写方式のカラー画像形
成装置としても用いることができる。中間転写方式を用
いることで被転写材の種類を選ぶことなく、フルカラー
画像が出力できる。また中間転写体の位置あわせを精度
良く行うことで色ズレも大幅に低減でき、高品質なフル
カラー画像が得られる。
【0056】ここで、中間転写体は、ベルト状のものと
ドラム状のものがあるが、レイアウトの自由度が高く、
装置の小型化に有利な中間転写ベルトが好ましい。
【0057】以下、中間転写ベルト、特に、弾性層を有
した中間転写ベルトについて説明する。中間転写ベルト
は、従来から弗素系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ
イミド樹脂等が使用されてきていたが、近年ベルトの全
層や、ベルトの一部を弾性部材にした弾性ベルトが使用
されてきている。
【0058】樹脂ベルトを用いたカラー画像の転写は以
下の課題がある。カラー画像は通常4色の着色トナーで
形成される。1枚のカラー画像には、1層から4層まで
のトナー層が形成されている。トナー層は一次転写(感
光体から中間転写ベルトへの転写)や、二次転写(中間
転写ベルトからシートへの転写)を通過することで圧力
を受け、トナー同士の凝集力が高くなる。トナー同士の
凝集力が高くなると文字の中抜けやベタ部画像のエッジ
抜けの現象が発生しやすくなる。
【0059】樹脂ベルトは硬度が高くトナー層に応じて
変形しないため、トナー層を圧縮させやすく文字の中抜
け現象が発生しやすくなる。
【0060】また、最近はフルカラー画像を様々な用
紙、例えば和紙や意図的に凹凸を付けや用紙に画像を形
成したいという要求が高くなってきている。しかし、平
滑性の悪い用紙は転写時にトナーと空隙が発生しやす
く、転写抜けが発生しやすくなる。密着性を高めるため
に二次転写部の転写圧を高めると、トナー層の凝縮力を
高めることになり、上述したような文字の中抜けを発生
させることになる。
【0061】弾性ベルトは次の狙いで使用される。弾性
ベルトは樹脂ベルトより硬度が低いため、転写部でトナ
ー層、平滑性の悪い用紙に対応して変形する。つまり、
局部的な凹凸に追従して弾性ベルトは変形するため、過
度にトナー層に対して転写圧を高めることなく、良好な
密着性が得られ文字の中抜けの無い、平面性の悪い用紙
に対しても均一性の優れた転写画像を得ることができ
る。
【0062】弾性ベルトの樹脂はポリカーボネート、フ
ッ素系樹脂(ETFE、PVDF)、ポリスチレン、ク
ロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレ
ン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合
体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイ
ン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体
(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−ア
クリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル
共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及び
スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン
−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリ
ル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共
重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体
等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル
共重合体等のスチレン系樹脂(スチレン又はスチレン置
換体を含む単重合体又は共重合体)、メタクリル酸メチ
ル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹
脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(シリコ
ーン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂変性アクリル樹
脂、アクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、ス
チレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポ
リウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
ブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、
ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチ
レン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂及び
ポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリ
フェニレンオキサイド樹脂等からなる群より選ばれる1
種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただ
し、上記材料に限定されるものではないことは当然であ
る。
【0063】弾性材ゴム、エラストマーとしては、ブチ
ルゴム、フッ素系ゴム、アクリルゴム、EPDM、NB
R、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム、天
然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、
ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン
−プロピレンターポリマー、クロロプレンゴム、クロロ
スルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタ
ンゴム、シンジオタクチック1、2−ポリブタジエン、
エピクロロヒドリン系ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴ
ム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、水素化ニトリ
ルゴム、熱可塑性エラストマー(例えばポリスチレン
系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタ
ン系、ポリアミド系、ポリウレア系、ポリエステル系、
フッ素樹脂系)等からなる群より選ばれる1種類あるい
は2種類以上を使用することができる。ただし、上記材
料に限定されるものではないことは当然である。
【0064】抵抗値調節用導電剤に特に制限はないが、
例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウ
ムやニッケル等の金属粉末、酸化錫、酸化チタン、酸化
アンチモン、酸化インジウム、チタン酸カリウム、酸化
アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO)、酸化インジ
ウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化
物、導電性金属酸化物は、硫酸バリウム、ケイ酸マグネ
シウム、炭酸カルシウム等の絶縁性微粒子を被覆したも
のでもよい。上記導電剤に限定されるものではないこと
は当然である。
【0065】表層材料に制限はないが、転写ベルト表面
へのトナーの付着力を小さくして二次転写性を高めるも
のが要求される。たとえばポリウレタン、ポリエステ
ル、エポキシ樹脂等の1種類あるいは2種類以上を使用
し表面エネルギーを小さくし潤滑性を高める材料、たと
えばフッ素樹脂、フッ素化合物、フッ化炭素、二酸化チ
タン、シリコンカーバイト等の粉体、粒子を1種類ある
いは2種類以上又は粒径を異ならせたものを分散させ使
用することができる。またフッ素系ゴム材料のように熱
処理を行うことで表面にフッ素リッチな層を形成させ表
面エネルギーを小さくさせたものを使用することもでき
る。
【0066】ベルトの製造方法は限定されるものではな
い。回転する円筒形の型に材料を流し込みベルトを形成
する遠心成型法、表層の薄い膜を形成させるスプレー塗
工法、円筒形の型を材料の溶液の中に浸けて引き上げる
ディッピング法、内型、外型の中に注入する注型法、円
筒形の型にコンパウンドを巻き付け、加硫研磨を行う方
法があるが、これらに限定されるものではなく複数の製
法を組み合わせてベルトを製造することができるのは当
然である。
【0067】弾性ベルトの伸びを防止する方法として、
上記したように伸びの少ない芯体樹脂層にゴム層を形成
する方法、芯体層に伸びを防止する材料を入れる方法等
があるが、特に製法に関わるものではない。
【0068】伸びを防止する芯体層を構成する材料は、
例えば、綿、絹、などの天然繊維、ポリエステル繊維、
ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維、ポ
リビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩
化ビニリデン繊維、ポリウレタン繊維、ポリアセタール
繊維、ポリフロロエチレン繊維、フェノール繊維などの
合成繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維などの無
機繊維、鉄繊維、銅繊維などの金属繊維からなる群より
選ばれる1種あるいは2種以上を用い織布状あるいは糸
状のものができる。もちろん上記材料に限定されるもの
ではない。
【0069】糸は1本又は複数のフィラメントを撚った
もの、片撚糸、諸撚糸、双糸等、どのような撚り方であ
ってもよい。また、例えば上記材料群から選択された材
質の繊維を混紡してもよい。もちろん糸に適当な導電処
理を施して使用することもできる。
【0070】一方織布は、メリヤス織り等どのような織
り方の織布でも使用可能であり、もちろん交織した織布
も使用可能であり当然導電処理を施すこともできる。
【0071】芯体層を設ける製造方法は特に限定される
ものではない、例えば筒状に織った織布を金型等に被
せ、その上に被覆層を設ける方法、筒状に織った織布を
液状ゴム等に浸漬して芯体層の片面あるいは両面に被覆
層を設ける方法、糸を金型等に任意のピッチで螺旋状に
巻き付け、その上に被覆層を設ける方法等を挙げること
ができる。
【0072】弾性層の厚さは、弾性層の硬度にもよる
が、厚すぎると表面の伸縮が大きくなり表層に亀裂の発
生しやすくなる。又、伸縮量が大きくなること、画像に
伸びちじみが大きくなること等から、弾性層の厚みを1
mm以上厚くすることは好ましくない。
【0073】弾性層の硬度の適正範囲は10≦HS≦6
5゜(JIS−A)である。ベルトの層厚によって最適
硬度の調整は必要となる。硬度10゜JIS−Aより下
のものは寸法精度良く成形する事が非常に困難である。
これは成型時に収縮・膨張を受け易い事に起因する。ま
た柔らかくする場合には基材へオイル成分を含有させる
事が一般的な方法であるが、加圧状態で連続作動させる
とオイル成分が滲みだしてくるという欠点を有してい
る。これにより中間転写体表面に接触する感光体を汚染
し横帯状ムラを発生させる事が分かった。一般的に離型
性向上のために表層を設けているが、完全に浸みだし防
止効果を与えるためには表層は耐久品質等要求品質の高
いものになり、材料の選定、特性等の確保が困難になっ
てくる。これに対して硬度65゜JIS−A以上のもの
は硬度が上がった分精度良く成形できるのと、オイル含
有量を含まない、又は少なく抑えることが可能となるの
で、感光体に対する汚染性は低減可能であるが、文字の
中抜け等転写性改善の効果が得られなくなり、ローラへ
の張架が困難となる。
【0074】上記のような画像形成装置は、複写機、フ
ァクシミリ、プリンター内に固定して組み込まれていて
もよいが、プロセスカートリッジの形でそれら装置内に
組み込まれてもよい。プロセスカートリッジとは、感光
体を内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手段、転写
手段、クリーニング手段、除電手段等を含んだ1つの装
置(部品)である。プロセスカートリッジの形状等は多
く挙げられるが、一般的な例として、図7に示すものが
挙げられる。感光体30は、導電性支持体上に本発明に
て製造された電子写真感光体を有してなるものである。
以上に示す本発明による画像形成装置を用いることで、
良好な画像を提供できることを見出した。
【0075】
【実施例】以下、本発明について実施例を挙げてさらに
具体的に説明するが、これにより本発明の態様が限定さ
れるものではない。尚、部はいずれも重量基準である。
【0076】実施例1 アルキッド樹脂(ベッコゾール1307−60−EL
(大日本インキ化学工業社製))15重量部、メラミン
樹脂(スーパーベッカミンG−821−60(大日本イ
ンキ化学工業社製))10重量部をメチルエチルケトン
150重量部に溶解し、これに酸化チタン粉末(タイペ
ールCR−EL(石原産業社製))90重量部を加えボ
ールミルで12時間分散し、下引層用塗工液を作製し
た。これをφ92mm、長さ410mm、厚み30μ
m、最大表面粗さ0.05μmのニッケルシームレスベ
ルトに浸漬塗工法によって塗布し、130℃で20分間
乾燥し、膜厚が6.5μmの下引き層を形成した。次に
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックHL−S(積水
化学工業社製))4重量部をシクロヘキサノン150重
量部に溶解し、これに下記構造式(1)に示すトリスア
ゾ顔料10重量部を加え、ボールミルで48時間分散
後、さらにシクロヘキサノン210重量部を加えて3時
間分散を行った。
【化1】 これを容器に取り出し固形分が1.5重量%となるよう
にシクロヘキサノンで稀釈した。こうして得られた電荷
発生層用塗工液を前記下引き層上に浸漬塗工法によって
塗布後、130℃で20分間乾燥し、波長583nmで
透過率4%の電荷発生層を形成した。
【0077】次に、テトラヒドロフラン830部に、ビ
スフェノールA型ポリカーボネート樹脂100部、シリ
コーンオイル(KF−50(信越化学工業社製))0.
02部を溶解し、これに下記構造式(2)の電荷輸送物
質8部を加えて溶解させ、固形分が8重量%となるよう
にシクロヘキサノンで稀釈し電荷輸送層用塗工液を作製
した。こうして得られた電荷輸送層用塗工液を用いて、
平均D90が45μm、σ/平均D90が0.8である粒径
分布を示すように、霧化エアー圧、霧化エアー流量を調
整して、電荷発生層上にスプレー塗工法によって塗布し
た。スプレーガンは明治機械製作所製ARS−P06
(液吹き出し口のノズル径0.6mm)を用いた。
【化2】 その後、130℃20分間乾燥し、膜厚25μmの電荷
輸送層を形成した。次に、エンドレスベルト状感光体の
長さが367mmになるよう両端をカットした。以上の
ようにして、実施例1の電子写真感光体を作製した。
【0078】霧化された電荷輸送層塗工液の粒度分布は
レーザー光散乱方式粒度分布測定装置LDSA−340
0A(東日コンピュータアプリケーションズ社製)を用
いて測定した。スプレーガンで塗工液を連続して微粒化
させ、下記の測定条件で測定し、ヒストグラム法を使用
してD90(その粒径以下の微粒子が全体の体積の90%
となる微粒子径)を求めた。 レンズ焦点距離:300mm 測定回数:100回 測定間隔:0.1sec 測定位置:スプレーガン先端から75mmの位置 なお、平均D90は100回の測定値の平均値であり、σ
はD90の100回測定値の標準偏差である。
【0079】実施例1で得られた電子写真感光体の最大
表面粗さの測定は、スキャン速度0.3mm/sec、
スキャン幅5mmの測定条件で表面粗さ測定装置サーフ
コム(東京精密社製)を用いて行った。また、電荷輸送
層の膜厚差は、実施例1と同様に支持体上に単独の膜を
設け、渦電流式膜厚測定器(フィッシャー社製)により
任意の測定点80点における膜厚を測定しその最大値と
最小値の差とした。また、目視による塗膜の成膜性も確
認した。結果を表1に示す。
【0080】実施例2〜5、比較例1〜6 スプレーガン先端と導電性支持体の距離、電荷輸送層に
添加するシリコーン系レベリング剤の添加量を表1に示
すように変更したこと、電荷輸送層塗工時の霧化エアー
圧、霧化エアー流量を変更してそれぞれ表1に示す微粒
子径分布としたこと以外は実施例1と同様にして電子写
真感光体を作製した。
【0081】こうして得られた実施例1〜5、比較例1
〜6の感光体をフルカラーレーザープリンターIPSI
O Color 5000(リコー製(λ=780n
m、600dpi、ビームスポット4.5×10-3mm
2)の改造機を用いて、画像形成試験を行った。中間調
画像の欠陥は目視によって判別した。結果を表1に示
す。
【0082】実施例6〜7、比較例7〜8 電荷発生物質を(1)から下記構造式(3)のビスアゾ
顔料に変更したこと、スプレーガン先端と導電性支持体
の距離及び電荷輸送層に添加するシリコーン系レベリン
グ剤の添加量を表1に示すように変更したこと、電荷輸
送層塗工時の霧化エアー圧、霧化エアー流量を変更して
それぞれ表1に示す微粒子径分布としたこと以外は実施
例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
【化3】
【0083】こうして得られた実施例6〜7、比較例7
〜8の感光体をフルカラーレーザープリンターIPSI
O Color 5000の改造機(リコー製(λ=6
55nm、1200dpi、ビームスポット2.7×1
-3mm2に改造)を用いて、画像形成試験を行った。
中間調画像の欠陥は目視によって判別した。結果を表1
に示す。
【0084】
【表1】
【0085】
【発明の効果】請求項1の導電性支持体上に1層以上の
感光層を有する電子写真用感光体の製造方法において、
前記感光層の少なくとも1つの層を、スプレーガン先端
より75mm離れた位置における感光層形成用塗工液の
液微粒子粒径分布が下記式 10μm≦平均D90≦50μm σ/平均D90≦0.10 (D90μmは、その値の粒径以下の粒子が全体の体積の
90%を占めることを表す。平均D90μmは、前記感光
層形成用塗工液を霧化し続けた際に0.1秒間隔で連続
100回測定したD90の平均値である。σはD90の標準
偏差である。)を満たすスプレー塗工方法によって形成
することを特徴とする電子写真感光体の製造方法によれ
ば、所望の塗膜を得る際に、粒径の大きな液滴が少数付
着する塗工条件と比較して、粒径及び粒径分布の時間的
バラツキが小さい液滴が数多く付着するような条件の方
が、より均一な厚みのウェット膜を形成し、乾燥後の膜
厚も均一になる。D90が10μm未満になると、単位体
積当たりの表面積が増大するので液微粒子の溶媒蒸発量
が多くなり、形成されるウェット膜の粘度が高くなって
レベリングしにくくなり、最大表面粗さが増大する。D
90が50μmを越えるとσ/平均D90も大きくなり、膜
厚ムラ及び最大表面粗さは増大し、結果中間調画像で濃
淡ムラとなり画像欠陥が生じてしまう。
【0086】請求項2の導電性支持体上に1層以上の感
光層を有する電子写真用感光体の製造方法において、少
なくとも1つの感光層は電荷輸送層と電荷発生層とを有
し、前記感光層の少なくとも1つの層の電荷輸送層を、
スプレーガン先端より75mm離れた位置における感光
層形成用塗工液の液微粒子粒径分布が下記式 10μm≦平均D90≦50μm σ/平均D90≦0.10 (D90μmは、その値の粒径以下の粒子が全体の体積の
90%を占めることを表す。平均D90μmは、前記感光
層形成用塗工液を霧化し続けた際に0.1秒間隔で連続
100回測定したD90の平均値である。σはD90の標準
偏差である。)を満たすスプレー塗工方法によって形成
することを特徴とする電子写真感光体の製造方法によれ
ば、電荷輸送層の膜厚ムラ及び最大表面粗さが小さく、
画像においても濃淡ムラ、ざらつきのない良好な画像が
得られる。
【0087】請求項3のスプレーガンと前記導電性支持
体との距離が40〜130mmであることを特徴とする
請求項1又は2記載の電子写真感光体の製造方法によれ
ば、40mm未満になると、液微粒子が塗着し形成され
たウェット膜が霧化エアーの影響を受けてしまい、膜厚
ムラが発生し、130mmを越えると支持体まで到達す
る間で液微粒子の溶媒の蒸発量が増大し、形成されるウ
ェット膜の粘度が高くなってレベリングしなかったり、
ひどい場合には液微粒子が固化し、磨りガラスのような
膜になってしまい、前記距離が40〜130mmである
ことにより、濃淡ムラ、ざらつきのない良好な画像が得
られる。
【0088】請求項4の前記感光層形成用塗工液が少な
くとも結着樹脂を含有し、結着樹脂100重量部に対し
て0.002〜0.02重量部のシリコーン系レベリン
グ剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれ
か1項に記載の電子写真感光体の製造方法によれば、本
請求項1に示す粒径分布を示すスプレー塗工法と組み合
わせると最大表面粗さが更に効果的低減されるととも
に、加えて周期5mm以上の膜厚ムラも低減できる。シ
リコーン系レベリング剤の添加量が結着樹脂100重量
部に対して0重量部の場合は、形成される塗膜はユズ肌
となり、シリコーン系レベリング剤の添加量が多くなる
に従い、周期5mm以上の膜厚ムラも増大し、0.03
重量部以上で有効画像領域における膜厚偏差は2.5μ
mを越えてしまう。この場合、600dpi以上の高画
質画像形成装置において中間調画像を出力すると濃淡ム
ラが発生する。したがって、シリコーン系レベリング剤
の添加量は結着樹脂100重量部に対して0.002〜
0.02重量部の範囲が望ましく、最大表面粗さを低減
させることができる。
【0089】請求項5の導電性支持体がNiシームレス
ベルトであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
1項に記載の電子写真感光体の製造方法によれば、画像
において濃淡ムラ、ざらつきのない良好な画像が得られ
る。
【0090】請求項6の請求項1〜5のいずれか1項に
記載の電子写真感光体の製造方法によって作製されたこ
とを特徴とする電子写真感光体によれば、濃淡ムラ、ざ
らつきのない良好な画像が得られる。
【0091】請求項7の、電子写真感光体に少なくとも
帯電、可干渉光による露光、現像、転写を繰り返し行う
画像形成装置において、該電子写真感光体として請求項
6項記載の電子写真感光体を備えたことを特徴とする画
像形成装置によれば、レーザーを使用してビーム径が小
さい場合にも高画質が得られる。
【0092】請求項8の可干渉光による露光解像度が6
00dpi以上であることを特徴とする請求項7記載の
画像形成装置よれば、膜厚ムラ、表面粗さの小さい感光
体のため高画質が得られる。
【0093】請求項9の前記画像形成装置が複数色のト
ナー画像を順次重ね合わせてカラー画像を形成するカラ
ー画像形成装置であることを特徴とする請求項8に記載
の画像形成装置よれば、膜厚ムラ、表面粗さの小さい感
光体のため高画質カラー画像が得られる。
【0094】請求項10の前記画像形成装置が、電子写
真感光体上に現像されたトナー画像を中間転写体上に一
次転写した後、該中間転写体上のトナー画像を記録材上
に二次転写する中間転写手段を有する画像形成装置であ
って、複数色のトナー画像を中間転写体上に順次重ね合
わせてカラー画像を形成し、該カラー画像を記録材上に
一括で二次転写するものであることを特徴とする請求項
7〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置によれば、
膜厚ムラ、表面粗さの小さい感光体のため一括二次転写
法による場合にも高画質カラー画像が得られる。
【0095】請求項11の前記中間転写体がシームレス
ベルト状で、かつ、ベルトの全層又はベルトの一部を弾
性部材にした弾性ベルトであることを特徴とする請求項
10に記載の画像形成装置によれば、弾性ベルトは樹脂
ベルトより硬度が低いため、転写部でトナー層、平滑性
の悪い用紙に対応して変形し、局部的な凹凸に追従して
弾性ベルトは変形するため、過度にトナー層に対して転
写圧を高めることなく、良好な密着性が得られ文字の中
抜けの無い、平面性の悪い用紙に対しても均一性の優れ
た転写画像を得ることができる。
【0096】請求項12の請求項6項記載の電子写真感
光体を備えたことを特徴とする請求項7から11のいず
れか1項に記載の画像形成装置に用いられる画像形成装
置用プロセスカートリッジによれば、膜厚ムラ、表面粗
さの小さい感光体を使用するプロセスカートリッジのた
め高画質カラー画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体の層構成を例示する断
面図である。
【図2】本発明の電子写真感光体の別の層構成を例示す
る断面図である。
【図3】本発明の電子写真感光体の別の層構成を例示す
る断面図である。
【図4】本発明の電子写真感光体の別の層構成を例示す
る断面図である。
【図5】本発明のベルト状感光体を塗布形成するための
装置の一例を示す概略図である。
【図6】本発明の画像形成装置を例示する概略図であ
る。
【図7】本発明の画像形成装置内に組み込まれるプロセ
スカートリッジを例示する概略図である。
【符号の説明】
1 感光体ベルト 2 帯電チャージャ 3 露光部 4 現像部 5 給紙手段 6 レジストローラ 7 転写部 8 定着部 9 クリーニング 10 除電部 11 駆動ローラ 12 従動ローラ 13 テンションローラ 14 電位検知器 16 支持具 17 支持体 18 中心軸 19 プーリ 20 ベルト 21 スプレーガン 22 台 23 スキャン装置 24 噴出ノズル 25 パイプ 26 タンク 27 パイプ 28 ガス調節弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉野 顕洋 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 納所 伸二 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 木村 美知夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H035 CA05 CB06 2H068 AA14 AA34 AA35 AA52 AA55 BB34 CA46 EA17 EA36 FA27 FB07 2H200 FA13 GA16 GA24 GA47 GB12 GB13 HA03 HA12 HB03 HB12 HB22 JB02 JC04 JC13 JC15 JC17 MA04 MA13 MA20 MC02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に1層以上の感光層を有
    する電子写真用感光体の製造方法において、前記感光層
    の少なくとも1つの層を、スプレーガン先端より75m
    m離れた位置における感光層形成用塗工液の液微粒子粒
    径分布が下記式を満たし、スプレーガン先端と前記導電
    性支持体との距離が40〜130mmであるスプレー塗
    工方法によって形成することを特徴とする電子写真感光
    体の製造方法。 10μm≦平均D90≦50μm σ/平均D90≦0.10 (D90μmは、その値の粒径以下の粒子が全体の体積の
    90%を占めることを表す。平均D90μmは、前記感光
    層形成用塗工液を霧化し続けた際に0.1秒間隔で連続
    100回測定したD90の平均値である。σはD90の標準
    偏差である。)
  2. 【請求項2】 導電性支持体上に1層以上の感光層を有
    する電子写真用感光体の製造方法において、少なくとも
    1つの感光層は電荷輸送層と電荷発生層とを有し、前記
    感光層の少なくとも1つの層の電荷輸送層を、スプレー
    ガン先端より75mm離れた位置における感光層形成用
    塗工液の液微粒子粒径分布が下記式を満たし、スプレー
    ガン先端と前記導電性支持体との距離が40〜130m
    mであるスプレー塗工方法によって形成することを特徴
    とする電子写真感光体の製造方法。 10μm≦平均D90≦50μm σ/平均D90≦0.10 (D90μmは、その値の粒径以下の粒子が全体の体積の
    90%を占めることを表す。平均D90μmは、前記感光
    層形成用塗工液を霧化し続けた際に0.1秒間隔で連続
    100回測定したD90の平均値である。σはD90の標準
    偏差である。)
  3. 【請求項3】 スプレーガンと前記導電性支持体との距
    離が40〜130mmであることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の電子写真感光体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記感光層形成用塗工液が少なくとも結
    着樹脂を含有し、結着樹脂100重量部に対して0.0
    02〜0.02重量部のシリコーン系レベリング剤を含
    有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に
    記載の電子写真感光体の製造方法。
  5. 【請求項5】 導電性支持体がNiシームレスベルトで
    あることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記
    載の電子写真感光体の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載の電
    子写真感光体の製造方法によって作製されたことを特徴
    とする電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 電子写真感光体に少なくとも帯電、可干
    渉光による露光、現像、転写を繰り返し行う画像形成装
    置において、該電子写真感光体として請求項6に記載の
    電子写真感光体を備えたことを特徴とする画像形成装
    置。
  8. 【請求項8】 可干渉光による露光解像度が600dp
    i以上であることを特徴とする請求項7に記載の画像形
    成装置。
  9. 【請求項9】 複数色のトナー画像を順次重ね合わせて
    カラー画像を形成するカラー画像形成装置であることを
    特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 電子写真感光体上に現像されたトナー
    画像を中間転写体上に一次転写した後、該中間転写体上
    のトナー画像を記録材上に二次転写する中間転写手段を
    有する画像形成装置であって、複数色のトナー画像を中
    間転写体上に順次重ね合わせてカラー画像を形成し、該
    カラー画像を記録材上に一括で二次転写するものである
    ことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の
    画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記中間転写体がシームレスベルト状
    で、かつ、ベルトの全層又はベルトの一部を弾性部材に
    した弾性ベルトであることを特徴とする請求項10に記
    載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 請求項6に記載の電子写真感光体を備
    えたことを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に
    記載の画像形成装置に用いられる画像形成装置用プロセ
    スカートリッジ。
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