JP5446246B2 - 歯磨剤組成物及び歯磨製品 - Google Patents

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Description

本発明は、雲母チタンが安定配合され、単一な色の中で光に反射してきらきら輝く金属的な輝きのある外観(メタリック感)を有し、かつ収容容器の口元での製剤の乾燥を防ぐことができ、練肌も良好な歯磨剤組成物及び歯磨製品に関する。
従来、歯磨剤組成物に雲母チタン等のパール光沢を付与する原料を配合し、真珠のような独特の光輝ある外観(パール感)を与えることが知られている(特許文献1,2参照)。しかし、これらの従来技術では、平均粒径が0.2〜100μmの雲母チタンを配合することで透明感のある光沢外観(パール光沢)を付与することはできたが(特許文献3〜5参照)、単一な色の中で、光に反射してきらきら輝く金属的な輝きのある外観(メタリック感)を有し、派手な高級感を演出することができる外観を付与することはできなかった。
従来配合されている雲母チタンよりも平均粒径が大きい雲母チタンを配合すれば、歯磨剤組成物全体の外観をより美しくでき、派手さや高級感を演出可能であり、上記のようなメタリック感を歯磨組成物に付与することが可能であると考えられる。
しかしながら、優れた外観を得るためには、平均粒径が大きい雲母チタンを歯磨剤組成物中に均一に分散させる必要があるが、平均粒径が大きい雲母チタン、例えば平均粒径が120μm以上の雲母チタンを単に歯磨剤組成物に配合しただけでは、十分な分散性が得られず、雲母チタンの沈降を防ぐことが困難であった。また、平均粒径の大きい雲母チタンを配合すると、チューブ等の収容容器に収容した歯磨剤組成物が、保存時に経時で容器口元で乾燥しやすく、使用性や品質が低下するという課題があった。従って、平均粒径の大きい雲母チタンを歯磨剤組成物中に沈降することなく均一かつ安定に分散させ、その配合効果を有効に発揮させることができる技術が望まれる。
特開昭47−2899号公報 特公昭59−50644号公報 特許第3062460号明細書 特開平11−21732号公報 特許第2031738号明細書
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、平均粒径の大きい雲母チタンの歯磨剤組成物中での沈降が抑制され、雲母チタンが均一かつ安定に分散し、優れたメタリック感を有し、かつ保存時に収容容器口元で製剤が乾燥することがなく保存安定性が良好で、練肌が良好な歯磨剤組成物及び歯磨製品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を進めた結果、平均粒径が120〜500μmの雲母チタンに、ソルビットと、プロピレングリコールと、粘結剤とを配合し、ソルビットの配合量を15〜50%(質量%、以下同様。)とすることにより、歯磨剤組成物中での上記雲母チタンの沈降を効果的に抑制でき、上記雲母チタンを均一かつ安定に分散でき、単一な色の中で光に反射してきらきら輝く金属的な輝きのある外観(メタリック感)を付与できる上、保存時に収容容器口元で製剤が乾燥することがなく、保存安定性が良好で、練肌が良好な歯磨剤組成物が得られることを知見し、本発明をなすに至った。
即ち、上記したように歯磨剤組成物に優れたメタリック感を付与するには、平均粒径が大きい雲母チタンを歯磨剤組成物中に均一に分散させればよいが、平均粒径が120μm以上の雲母チタンを単に歯磨剤組成物に配合しただけでは、一粒子単位あたりの質量が大きいために組成物中での雲母チタンの沈降を防止することは困難であり、十分な分散性が得られず、また、粒子径が大きいため、通常の配合粉体の安定化技術では沈降を防止することは難しかった。更に、歯磨剤組成物に平均粒径の大きい雲母チタンを配合すると、チューブ等の収容容器に収容した歯磨剤組成物が、保存時に経時で容器口元で乾燥しやすく、品質が劣化したり、練肌に劣るという課題もあった。本発明によれば、平均粒径が120〜500μmの雲母チタンに、ソルビット、プロピレングリコール及び粘結剤を配合し、ソルビットを特定量配合すること、特に粘結剤としてキサンタンガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム及びカルボキシメチルセルロースナトリウムから選ばれる1種又は2種以上を配合することにより、上記課題を解決して、歯磨剤組成物に通常配合されている雲母チタンよりも平均粒径が大きい、平均粒径120〜500μmの雲母チタンの歯磨剤組成物中での沈降を効果的に防止でき、かかる雲母チタンを均一かつ安定に分散させて、その配合効果を有効に発揮させることができ、しかも、保存時の収容容器口元での製剤の乾燥や、練肌の劣化も防止できるものである。
従って、本発明は下記の歯磨剤組成物及び歯磨製品を提供する。

(A)ソルビットを15〜50質量%
(B)平均粒径が120〜500μmの雲母チタンを0.04〜3.5質量%
(C)プロピレングリコールを0.7〜5質量%
(D)キサンタンガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウムから選ばれる1種又は2種以上の粘結剤を0.2〜3質量%
含有してなことを特徴とする歯磨剤組成物。
〔2〕
練歯磨剤組成物である〔1〕に記載の歯磨剤組成物。
〔3〕
〔1〕又は〔2〕に記載の歯磨剤組成物がチューブ容器に充填された歯磨製品。
本発明によれば、歯磨剤組成物に平均粒径が大きな雲母チタンが沈降することなく均一かつ安定に分散され、優れたメタリック感を有し、保存時に収容容器の口元での製剤の乾燥を防ぐことができ、かつ練肌に優れる歯磨剤組成物を得ることができる。
以下、本発明について更に詳細に説明すると、本発明の歯磨剤組成物は、練歯磨、液体歯磨、液状歯磨等として、特に練歯磨として調製されるもので、(A)ソルビット、(B)平均粒径が120〜500μmの雲母チタン、(C)プロピレングリコール、(D)粘結剤を含有することを特徴とする。
(A)ソルビットとしては、通常歯磨剤組成物に配合されるものを使用でき、例えば東和化成工業(株)からD−ソルビット液(70%)として入手できるものなどが配合される。
ソルビットの配合量は、組成物中での雲母チタンの沈降を防ぎ、収容容器口元での歯磨剤組成物の乾燥を防ぐために、純分換算で組成物全量に対して15〜50%、特に20〜30%が好ましい。15%未満では雲母チタンの沈降を防ぐことができず、組成物中に均一かつ安定に分散できず、練肌に劣り、50%を超えると保存時に収容容器の口元で歯磨剤組成物が乾燥してしまう。
(B)雲母チタンは、平均粒径が120〜500μm、特に外観の点から好ましくは220〜400μm、より好ましくは240〜320μmのものである。平均粒径が120μm未満では、メタリック感の有する外観が得られず、平均粒径が500μmを超えると練肌が悪く、歯磨剤組成物中での雲母チタンの沈降を防ぐことが困難となる。
雲母チタンは、パール顔料として公知であり、天然雲母(マイカ)又は合成マイカを原料とし、雲母粉体表面にルチル型やアナターゼ型の酸化チタンなどの金属酸化物薄膜を結晶成長させたもので、キラキラとした光輝性顔料として利用されている。本発明では、原料マイカが天然のものでも合成品でもよいが、特に合成マイカを原料とするものが、不純物がなく優れたメタリック感の光沢が発揮されることから好適に使用できる。また、雲母粉体表面の金属酸化物薄膜を形成する酸化チタンは、ルチル型でもアナターゼ型でもよいが、特にアナターゼ型が白さ、隠蔽力並びに硬度の点から好ましい。
更に、雲母チタンは、酸化チタン被膜の厚みを変えることで反射光の干渉を起こさせ発色させることができるが、本発明では、酸化チタン被膜の厚みは10〜400nm、好適には20〜200nmである。
雲母チタンとしては、市販品を使用でき、例えば日本光研(株)からPROMINENCE(登録商標)として入手できるものを好適に使用できる。
なお、平均粒径が120〜500μmの雲母チタンとしては、市販の雲母チタンをそのまま使用してもよいが、市販品を適宜寸法のふるいにかけて、上記範囲の平均粒径を有する雲母チタンを調製してもよい。例えば雲母チタン(PROMINENCE(登録商標)、日本光研(株))をステンレス製試験用ふるいの呼び寸法(網の1目の1辺の長さ)が600、425、300、212又は125μmのふるいにかけ、各平均粒径の雲母チタンを調製することができる。
雲母チタンの平均粒径は、粒子の存在比率を個数分布を基準として粒度分布を測定した値であり、走査型電子顕微鏡を用いて測定した値である。具体的には走査型電子顕微鏡(日立走査型電子顕微鏡S−3000N((株)日立ハイテクノロジーズ製))で雲母チタン粉末100個を撮影し、それぞれの長径を測り、この平均長さを平均粒径とすることができる。
雲母チタンの配合量は、組成物全量に対して0.1〜3%、特に0.3〜2%が好ましく、0.1%未満では満足なメタリック感が得られない場合があり、3%を超えると練肌に劣る場合がある。
なお、歯磨剤組成物への上記雲母チタンの配合によって得られるメタリック感とは、単一な色の中で、光に反射してきらきら輝く金属的な輝きのある外観を発揮するものである。このメタリック感は、従来の歯磨剤組成物に通常使用されている平均粒径0.2〜100μmの雲母チタンの配合で得られる歯磨剤の色調を隠蔽した光沢外観(パール光沢)と比較して、歯磨剤の色調を損なうことなく透明感のある光沢外観(メタリック感)である。
(C)プロピレングリコールとしては、歯磨剤組成物に通常配合される公知のものを使用でき、例えば旭硝子(株)からプロピレングリコールとして入手できるものを使用できる。
プロピレングリコールの配合量は、雲母チタンの沈降防止、歯磨チューブ等の収容容器の口元での製剤の乾燥防止、及び良好な練肌を得る点から、組成全体の1.5〜5%、特に2〜4%が好ましい。1.5%未満では雲母チタンの沈降、収容容器口元での乾燥を防ぐことが難しく、5%を超えると練肌が劣る場合がある。
(D)粘結剤としては、例えばキサンタンガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースナトリウム、トラガントガム、カラヤガム、アラビヤガム、ローカストビーンガム、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマーなどが挙げられるが、キサンタンガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウムが用いられる。中でもキサンタンガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウムが、歯磨剤組成物中での雲母チタンの沈降防止に有効なことから好ましく、とりわけキサンタンガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウムが、雲母チタンの沈降防止及び練肌が、より良好となることから好適である。なお、粘結剤は、これらから選ばれる1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
キサンタンガムとしては、例えばADMファーイースト(株)製のノヴァザン、ケルコ(株)製のモナートガムDA、ケルザンT、ケルデント、大日本製薬(株)製のエコーガムなどが挙げられる。
カラギーナンとしては、κ(カッパ)−カラギーナン、ι(イオタ)−カラギーナン、λ(ラムダ)−カラギーナンがあるが、κ(カッパ)−カラギーナン及び/又はι−(イオタ)カラギーナンを好適に使用することができ、1種単独でも2種を併用しても良い。ι−カラギーナンとしては、例えばCP Kelco社製のGENUVISCO type PJ−JPE、GENUGEL type CJ、κ−カラギーナンとしては、GENUGEL type WR−78−J、GENUGEL type WG−115などが挙げられる。
アルギン酸ナトリウムとしては、アルギン酸ナトリウムの1%水溶液の粘度が20〜1,100mPa・s、とりわけ80〜400mPa・sのものが好適である。粘度が20mPa・s未満では、雲母チタンの沈降を満足に防止できない場合があり、1,100mPa・sを超えると練肌が劣る場合がある。なお、上記粘度は、BM型ブルックフィールド粘度計、ローターNo.2、20回転、20℃、測定時間1分による値である。このようなアルギン酸ナトリウムとしては、例えばキミカ(株)製のキミカアルギン等が挙げられる。
カルボキシメチルセルロースナトリウムとしては、ダイセル化学工業(株)製のCMC1250、CMC1260などが挙げられる。
カルボキシメチルセルロースナトリウムは、エーテル化度0.5〜1.5、特に0.6〜1.3のものが好適である。エーテル化度0.5未満では、水への溶解性が低く、練歯磨剤とした場合に十分な粘性が得られなかったり、雲母チタンの沈降を十分に防ぐことができない場合があり、1.5を超えると、製造直後から十分な雲母チタンの沈降を防ぐことができない場合がある。
また、カルボキシメチルセルロースナトリウムの重合度を変化させることで様々な粘度を持つカルボキシメチルセルロースナトリウムが製造されるが、本発明では重合度が150〜650、特に200〜600のものが好適に使用できる。重合度が150未満では、雲母チタンの沈降を満足に防ぐことができない場合があり、650を超えると練り肌が劣る場合がある。
粘結剤の配合量は、組成物全量に対して0.2〜3%、特に0.4〜2.0%が好ましい。0.2%未満では雲母チタンの沈降を満足に防止できない場合があり、3%を超えると良好な練肌が得られないことがある。
本発明の歯磨剤組成物は、上記成分に加えて、任意成分として通常歯磨剤組成物に配合されるその他の公知成分を必要に応じて配合できる。例えば練歯磨剤の場合は、研磨剤、粘稠剤、界面活性剤、甘味剤、着色料、防腐剤、pH調整剤、薬効成分等の適宜の成分を、本発明の効果を損なわない範囲で配合し得る。
研磨剤としては、シリカゲル、沈降シリカ、アルミノシリケート、ジルコノシリケート等のシリカ系研磨剤、第2リン酸カルシウム2水和物、第2リン酸カルシウム無水和物、ピロリン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、二酸化チタン、ポリメチルメタアクリレート、不溶性メタリン酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム、ゼオライト、ケイ酸ジルコニウム、第3リン酸カルシウム、ハイドロキシアパタイト、フルオロアパタイト、カルシウム欠損アパタイト、第3リン酸カルシウム、第4リン酸カルシウム、第8リン酸カルシウム、合成樹脂系研磨剤などが挙げられる(通常配合量2〜50%、特に10〜40%)。
粘稠剤としては、(A)ソルビット及び(C)プロピレングリコールに加えて、他の粘稠剤、グリセリン、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、キシリトール、マルチトール、エリスリトールなどの多価アルコール、糖アルコール等を配合してもよい。他の粘稠剤の配合量は、0〜50%、特に5〜50%が好適であるが、(A)ソルビット及び(C)プロピレングリコールとの合計配合量が18〜60%となる範囲が好ましい。
界面活性剤としては、通常歯磨剤組成物に配合されるアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン性界面活性剤を使用できる。アニオン性界面活性剤として、例えばラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、N−ラウロイルタウリン塩、α−オレフィンスルホン酸塩等、両性界面活性剤として、例えばN−アシルグルタメート、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等、ノニオン性界面活性剤として、例えばアルキルグリコシド、ショ糖脂肪酸エステル、アルキロールアマイド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ラウリン酸デカグリセリル等、カチオン性界面活性剤として、例えばアルキルアンモニウム、アルキルベンジルアンモニウム塩等が挙げられる(通常配合量0.1〜3%、特に0.5〜2%)。
甘味剤としては、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルヒドロカルコン、ペルラルチン、グリチルリチン、ソーマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステル等が挙げられる。
着色料としては、赤色2号、赤色3号、赤色225号、赤色226号、黄色4号、黄色5号、黄色205号、青色1号、青色2号、青色201号、青色204号、緑色3号、酸化チタン等が挙げられる。
防腐剤としては、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のパラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム等の安息香酸又はその塩などが挙げられる。
pH調整剤としては、例えばクエン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、酢酸、リン酸、ピロリン酸、グリセロリン酸やこれらの各種塩、水酸化ナトリウムなどが挙げられる。なお、本発明の歯磨剤組成物のpHは6〜10、特に7〜9の範囲に調整することが好ましい。
香料は、ペパーミント油、スペアミント油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、クローブ油、タイム油、セージ油、レモン油、オレンジ油、ハッカ油、カルダモン油、コリアンダー油、マンダリン油、ライム油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、ベイ油、レモングラス油、オリガナム油、パインニードル油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油、イリスコンクリート、アブソリュートペパーミント、アブソリュートローズ、オレンジフラワー等の天然香料、及び、これらの天然香料の加工処理(前溜部カット、後溜部カット、分留、液液抽出、エッセンス化、粉末香料化等)した香料、及び、メントール、カルボン、アネトール、シネオール、サリチル酸メチル、シンナミックアルデヒド、オイゲノール、3−1−メントキシプロパン−1,2−ジオール、チモール、リナロール、リナリールアセテート、リモネン、メントン、メンチルアセテート、N−置換−パラメンタン−3−カルボキサミド、ピネン、オクチルアセデヒド、シトラール、プレゴン、カルビートアセテート、アニスアルデヒド、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、バニリン、ウンデカラクトン、ヘキサナール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブタノール、イソアミルアルコール、ヘキセノール、ジメチルサルファイド、シクロテン、フルフラール、トリメチルピラジン、エチルラクテート、メチルラクテート、エチルチオアセテート等の単品香料、更に、ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、フルーツミックスフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー等の調合香料等、歯磨剤組成物に用いられる公知の香料素材を使用することができ、実施例の香料に限定されない。
また、薬効成分あるいは有効成分として、デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテナーゼ、ムタナーゼ等の酵素、モノフルオロリン酸ナトリウム等のアルカリ金属モノフルオロフォスフェート、フッ化ナトリウム、フッ化第1スズ等のフッ化物、トラムキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、アルミニウムクロルヒドロキシアラントイン、アズレン、グリチルリチン酸塩、グリチルレチン酸、ビタミン類等の抗炎症剤、銅クロロフィル、グルコン酸銅、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、トリクロサン、ヒノキチオール、塩化リゾチーム等の殺菌剤、ポリリン酸塩類、ゼオライト等の歯石予防剤を、本発明の効果を妨げない範囲で有効量配合できる。
本発明の歯磨剤組成物を収容する容器の形状及び材質は特に制限されず、通常、歯磨剤組成物に使用される材質の収容容器を使用できる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等のプラスチック容器等が使用できる。更に、例えばラミネートチューブ(最外層よりLDPE55/PET12/LDPE20/白LDPE60/EMAA20/AL10/EMAA30/LDPE20/LLDPE30)などを好適に使用できる。なお、上記略号は下記のとおりであり、末尾の数字は厚さ(μm)を示す。
LDPE:低密度ポリエチレン
白LDPE:白色低密度ポリエチレン
LLDPE:直鎖状低密度ポリエチレン
AL:アルミニウム
PET:ポリエチレンテレフタレート
EMAA:エチレン・メタクリル酸の共重合体樹脂
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、以下の例において%はいずれも質量%であり、表1,2に示される配合量は純分換算による配合量を示した。
[実施例、比較例]
表1,2に示す組成の歯磨剤組成物を下記方法で調製し、歯磨き練肌の評価、メタリック感の評価、チューブ口元の乾燥を防ぐ評価、雲母チタンの沈降の評価を下記方法で行った。結果を表1,2に示す。
(1)試験歯磨剤組成物の調製
表1に示す組成の歯磨剤組成物を下記方法で調製し、最内層が直鎖状低密度ポリエチレンからなる直径26mm、口径5mmのラミネートチューブ(最外層よりLDPE55/PET12/LDPE20/白LDPE60/EMAA20/AL10/EMAA30/LDPE20/LLDPE30)に50g充填した。
(i)精製水中に水溶成分(粘結剤、プロピレングリコールを除く)、雲母チタンを常温で混合溶解させたA相を調製した。
(ii)プロピレングリコール中に粘結剤を常温で分散させたB相を調製した。
(iii)撹拌中のA相の中にB相を添加混合し、C相を調製した。
(iv)C相中に、香料、研磨剤等の水溶性成分以外の成分を1.5Lニーダー(石山工作所製)を用い常温で混合し、減圧(5.3kPa)による脱泡を行い、歯磨剤組成物1.2kgを得た。
歯磨剤組成物の調製には、ソルビット(D−ソルビット液(70%)、東和化成工業(株))、雲母チタン(PROMINENCE(登録商標)、日本光研(株))、プロピレングリコール(プロピレングリコール、旭硝子(株))、キサンタンガム(エコーガム、大日本製薬(株))、カラギーナン(カラギーナン(ι−カラギーナン)、(CP Kelco社))、アルギン酸ナトリウム(キミカアルギン(1%水溶液の粘度(BM型ブルックフィールド粘度計、ローターNo.2、20回転、20℃、測定時間1分による値):250〜350mPa・s)(キミカ(株))、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC1260(エーテル化度0.89、平均重合度350)、ダイセル化学工業(株))、ポリアクリル酸ナトリウム(レオジック250H、日本純薬(株))を用いた。他成分については、サッカリンナトリウム、増粘性シリカ、ラウリル硫酸ナトリウム、研磨性シリカ、精製水は化粧品原料基準の規格品、フッ化ナトリウムは医薬部外品原料規格の規格品を用いた。
(2)練肌の評価
歯磨剤組成物をわら半紙の上に15cm押し出し、目視にて歯磨剤表面のつやの有無、しわ及び粒感が認められるかを評価した。
(評価基準)
◎:歯磨剤表面につやがあり、しわ及び粒感が認められない。
〇:歯磨剤表面にややつやがあり、しわ及び粒感が認められない。
×:歯磨剤表面につやがなく、しわ及び粒感が認められる。
(3)メタリック感の評価
10名の被験者が、それぞれ歯磨剤組成物の適量を歯ブラシにとって観察し、歯磨剤組成物のメタリック感(単一な光の中で光に反射してきらきら輝く金属的な輝き)の程度について、以下の基準で絶対評価での官能試験を行い、平均値を求めた。
(評点)
3点:歯磨剤組成物中の表面に十分なメタリック感がある。
2点:歯磨剤組成物中の表面にややメタリック感がある。
1点:歯磨剤組成物中の表面にメタリック感がない。
(評価基準)
◎:メタリック感の平均点 2.5点以上
○:メタリック感の平均点 2.0点以上2.5点未満
×:メタリック感の平均点 2.0点未満
(4)チューブ容器口元における乾燥状態の評価
歯磨剤組成物を口部内径5mmのチューブに充填した状態で、50℃の温度条件で保存し、3ヶ月後のチューブ口元における歯磨剤組成物の乾燥の状態を観察して以下の基準で評価した。
(評価基準)
◎:チューブ口元が全く乾燥していない。
〇:チューブ口元に乾燥がやや認められる。
×:チューブ口元に乾燥が認められる。
(5)雲母チタンの沈降の評価
歯磨剤組成物をバイアル瓶に充填した状態で、室温で保存し、3ヶ月後の歯磨剤組成物中の雲母チタンの沈降の状態を目視で観察して以下の基準で評価した。
(評価基準)
◎:雲母チタンの沈降が全く認められない。
〇:雲母チタンの沈降が一部で認められる。
×:雲母チタンの沈降が認められる。
Figure 0005446246
*:( )内の数値は、平均粒径(μm)である(以下、同様)。
なお、上記雲母チタンとしては、日本光研(株)製のPROMINENCE(登録商標)を使用し、下記方法で調製したものを使用した。
雲母チタン(PROMINENCE(登録商標)、日本光研(株))をステンレス製試験用ふるいの呼び寸法(網の1目の1辺の長さ)が600、425、300、212、125μmのふるいにかけ、各平均粒径の雲母チタンを調製した。雲母チタンの平均粒径は、走査型電子顕微鏡(日立走査型電子顕微鏡S−3000N((株)日立ハイテクノロジーズ製))で雲母チタン粉末100個を撮影し、それぞれの長径を測り、この平均長さを平均粒径とした。
Figure 0005446246

表1,2の結果から、本発明の必須成分のいずれかを欠くか、もしくは必須成分を配合していてもその配合量が本発明の範囲を外れる歯磨剤組成物(比較例1〜6)は、雲母チタンの沈降防止、メタリック感、製剤の練肌、チューブの口元での乾燥防止のいずれかに劣るのに比較して、本発明の歯磨剤組成物(実施例1〜18)は、雲母チタンの沈降が有効に防止され、優れたメタリック感を有し、製剤の練肌が良好で、チューブ口元での乾燥も防止され、優れた品質を有することがわかった。

Claims (3)

  1. (A)ソルビットを15〜50質量%
    (B)平均粒径が120〜500μmの雲母チタンを0.04〜3.5質量%
    (C)プロピレングリコールを0.7〜5質量%
    (D)キサンタンガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウムから選ばれる1種又は2種以上の粘結剤を0.2〜3質量%
    含有してなことを特徴とする歯磨剤組成物。
  2. 練歯磨剤組成物である請求項1記載の歯磨剤組成物。
  3. 請求項1又は2記載の歯磨剤組成物がチューブ容器に充填された歯磨製品。
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