JP5445387B2 - 油圧制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動変速機に用いられる油圧制御装置に関する。
例えば、自動変速機では、クラッチやブレーキ等の複数の摩擦要素を選択的に係合又は開放することで変速がなされる。油圧式多板クラッチでは、上述した摩擦要素として交互に重ねられたクラッチディスクを用い、これらのクラッチディスクをクラッチピストンにより圧着させて係合状態をつくる。クラッチピストンは、リニアソレノイド弁の出力ポートから供給される作動油によって動作する。
一方、摩擦要素の開放は、係合時とは逆方向にクラッチピストンを移動させ、クラッチディスクを離間させる。このとき、完全な開放を行うために、クラッチピストンには、「無効ストローク」が設定されている。
無効ストロークとは、クラッチピストンがクラッチディスクに当接してクラッチディスクが係合する直前までをいう。このような無効ストロークの存在により、クラッチピストンがクラッチディスクに当接してクラッチディスクが係合するまでに要する時間が長くなると、シフトレスポンスを悪化させてしまう。
そのため、係合時においては、その初期段階で作動油の供給量を増やすことにより、クラッチピストンを比較的高速で移動させる、いわゆる「がた詰め(無効ストロークの解消)」が行われる。
ここで、以下の発明に対する理解を容易にするため、従来の係合制御を説明しておく。図2は係合制御におけるスプール変位、指令信号及び実油圧、並びに、クラッチピストン変位を示すタイミングチャートである。
まず時刻t1において、マイクロコンピュータは指令信号を算出する。この指令信号に基づき、駆動電流が出力される。ここでは、指令信号の大きさ(以下「指令値」という)が目標油圧値を示している。
まず、時刻t1から時刻t3までの期間bにおいて、比較的大きな指令値aの指令信号が算出される。時刻t3では、指令値aよりも小さな指令値dの指令信号が算出される。
このように係合制御の最初の期間bにおいて比較的大きな指令値aの指令信号が算出されるのは、上述したように、いわゆる「ガタ詰め」を行うためである。つまり、クラッチピストンがクラッチディスクに当接するまでに要する時間を短くし、これにより、シフトレスポンスを向上させる。なお、本明細書では、「がた詰め」のために最初の期間に出力される比較的大きな駆動電流を「初期駆動電流」ということにする。
そして、図2に示すように、時刻t3から時刻t5までの期間cに「がた詰め」を完了させる。図2では、指令値dに対し実油圧値が一致する時刻t4にて「がた詰め」が完了している。
時刻t5からは係合トルクを増大するため指令値がリニアに増加するよう指令信号が算出され、時刻t6から時刻t7までの期間はエンジンの慣性トルク分に応じ一定指令値の指令信号が算出され、時刻t7で、完全な係合状態を維持すべくさらに大きな指令値の指令信号が算出される。
このとき「がた詰め」の完了タイミングが時刻t3よりも時間的に早くなると、クラッチピストンがクラッチディスクへ衝突してしまう。また、「がた詰め」の完了タイミングが時刻t5よりも時間的に遅れると、指令値の増加によって変速ショックが引き起こされる。
ところで、リニアソレノイド弁が、例えば異物などの侵入によってロックすることがある。この場合、指令値aの指令信号に基づく初期駆動電流を出力しても、リニアソレノイド弁から作動油が供給されることがなく、特定の摩擦要素の係合が不能となってしまう。結果として、目標とする変速が実現されないという事態が生じる。
そこで、従来、指令信号とフィードバックされる実電流とを比較して、リニアソレノイド弁の異常を検出する装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、従来、油圧センサを設け、指令信号に対する油圧の変化を評価して故障を判定する装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−300284号公報 特開2009−156396号公報
しかしながら、特許文献1に記載された装置では、電気的な故障を判断することは出来るものの、異物などによるリニアソレノイド弁のロックは判定できない。また、特許文献2に記載された装置では、高価な油圧センサを用いるという点で不利である。
もちろん、油圧センサに対して安価な油圧スイッチを用いることも考えられるが、実油圧値が増加してからの判断となるため、異常検出が遅れてしまう虞がある。例えば、図2中の時刻t5よりも遅れて異常が検出されるという具合である。異常検出が遅れた場合、変速異常が引き起こされる。
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、その目的は、係合制御の際の異物などによるリニアソレノイド弁の故障を、変速異常が発生する前に検出可能な油圧制御装置を提供することにある。
上述した目的を達成するためになされた請求項1に記載の油圧制御装置は、摩擦要素へ作動油を供給することにより係合制御を行う自動変速機に用いられる。この油圧制御装置は、リニアソレノイド弁と、制御部と、を備えている。
リニアソレノイド弁は、スリーブと、当該スリーブの内部を軸方向に移動可能な油圧制御スプールと、当該油圧制御スプールを電磁力によって付勢する電磁力発生部と、油圧制御スプールの変位を検出する変位検出部とを有している。
ここで特に、スリーブは、摩擦要素へ作動油を出力する出力ポート、外部から作動油が供給される供給ポート、及び、外部へ作動油を排出する排出ポートを有している。
油圧制御スプールは、電磁力発生部による電磁力によって出力方向へ付勢される。ここでは、供給ポートと出力ポートとを連通させる方向を便宜上「出力方向」とした。また、油圧制御スプールは、少なくとも出力ポートから出力される作動油の油圧によって排出方向へ付勢される。ここでは、出力ポートと排出ポートとを連通させる方向を便宜上「排出方向」とした。「少なくとも」としたのは、油圧に加えバネ等によっても排出方向へ付勢する構成を含める趣旨である。
これにより、油圧制御スプールは、スリーブの出力ポートから出力される作動油の調圧を行う。
このような構成の下、本発明では特に、制御部が、係合制御において、初期駆動電流の出力に係る初期充填タイミングから予め定められた設定期間が経過するまでに出力ポートと供給ポートとが連通する位置への油圧制御スプールの変位が変位検出部にて検出されない場合、リニアソレノイド弁が故障したと判定する。
ここで「初期充填タイミング」は、請求項に示すように、初期駆動電流の出力タイミング又は初期駆動電流の出力に関するパラメータの算出タイミングとすることが例示される。つまり、直接的な駆動電流の出力開始のタイミングだけでなく、当該出力に先立つ信号の出力や算出などのタイミングでもよい。
例えば図2中の時刻t1は初期駆動電流の出力に先立つ指令信号の算出タイミングであるが、このタイミングを「初期充填タイミング」とすることが考えられる。
図2では、変位検出部にて出力ポートと供給ポートとが連通する油圧制御スプールの変位が検出されるのは、記号Aで示す時刻である。このとき、油圧制御スプールの変位が、図2中の範囲OLを脱する。この範囲OLは、作動油が供給も排出もされないオーバーラップ領域となっている。
つまり、本発明では、例えば、時刻t1からの経過時間が予め設定される設定期間を上回っても、記号Aで示すような油圧制御スプールの変位が検出されない場合、リニアソレノイド弁が故障したと判定する。
このようにすれば、係合制御の際の異物などによるリニアソレノイド弁の故障を、変速異常が発生する前に検出することができる。
また、油圧制御スプールの変位が検出される時刻(図2中の記号Aで示した時刻)は、初期駆動電流の大きさや期間によって前後する。そこで、制御部は、設定期間を、初期駆動電流の大きさ及び期間の少なくともいずれか一方によって変更設定する。これにより、設定期間が動的に変更されるため、より適切な故障判定を行うことができる。
ところで、油圧制御スプールの変位が検出される時刻(図2中の記号Aで示した時刻)は、作動油の温度によって遅れることが考えられる。作動油の温度が低い場合には、その粘性が大きくなるためである。そこで、請求項2に示すように、制御部は、設定期間を、さらに作動油の温度によって変更設定することとしてもよい。
なお、リニアソレノイド弁の故障によって係合制御が不能になると、変速異常を来すことになる。そこで、請求項3に示すように、制御部は、リニアソレノイド弁の故障を判定すると、係合制御を中断するよう構成することが例示される。この場合、故障したリニアソレノイド弁の状態のままで、正常に変速できる変速段への変速を行うようにするとよい。このようにすれば、故障時のより適切な変速制御が可能となる。
また、請求項5に記載の油圧制御装置では、変位検出部は、スプールに設けられたFeリング、及び、スリーブに設けられた磁石付きホールICによって構成されている。
油圧制御システムの全体構成を示す説明図である。 係合制御処理におけるスプール変位、指令信号及び実油圧、並びに、クラッチピストン変位の関係を示すタイミングチャートである。 「がた詰め」が完了した様子を示す説明図である。 故障判定処理を示すフローチャートである。 設定期間変更処理を示すフローチャートである。
以下、実施形態の油圧制御装置を図面に基づいて説明する。図1は、油圧制御装置を含む油圧制御システムの構成を模式的に示す説明図である。図1に示すように、油圧制御装置は、リニアソレノイド弁10とTCU(Transmission Control Unit )20とを備えており、クラッチ30を制御する。
最初にクラッチ30の構造を説明しておく。クラッチ30は、自動変速機の摩擦要素として機能する。自動変速機は通常複数のクラッチ30で構成されるが、ここでは便宜上、クラッチ30を一つだけ示した。
クラッチ30は、自動変速機の内部に設けられ、多板クラッチを構成している。クラッチ30は、軸方向に重なり合う複数のクラッチディスク31,32を有している。これらクラッチディスク31,32によって、係合状態が作られる。
クラッチ30では、軸部33が円筒状の基部34を挿通するようにして組み付けられている。この基部34には、径方向外側へ拡がる円板状の底部34aが設けられており、底部34aに連続する外郭部分である外郭部34bの内側に、上述したクラッチディスク31,32が配置されている。
また、基部34には、円板状のクラッチピストン35が軸方向に往復移動可能に支持されている。ここで、クラッチピストン35と上記底部34aとの間に、ピストン室36が形成される。
基部34の底部34aとは反対側の端部には、円板状の係止部34cが形成されている。この係止部34cは、ちょうどクラッチディスク31,32の径方向内側に位置している。そして、係止部34cと上記クラッチピストン35との間には、バネ37が設けられている。これにより、クラッチピストン35は、底部34a側へ付勢される。
上述したピストン室36には、軸部33に形成された油路33aを介して、作動油が供給される。これにより、ピストン室36の油圧が上昇し、バネ37の付勢力に打ち勝つと、クラッチピストン35は、底部34aから離間する方向へ移動する。クラッチピストン35が、クラッチディスク31に当接しクラッチディスク31を押圧すると、クラッチディスク31,32の係合状態が作られる。
このようなクラッチ30に対し作動油を供給するのが、リニアソレノイド弁10である。そこで、次に、リニアソレノイド弁10について説明する。リニアソレノイド弁10は、通常複数設けられるが、ここでは、クラッチ30に対応させて一つだけ示した。
リニアソレノイド弁10は、スリーブ11と、電磁力発生部12とを備えている。スリーブ11には、電磁力発生部12側から、排出ポート11a、及び、出力ポート11b、供給ポート11c、自己調圧ポート11dが形成されている。
供給ポート11cには、供給管41が接続されている。供給管41は、オイルパン42からリニアソレノイド弁10へ作動油を供給する配管であり、その途中には、オイルポンプ43が接続されている。また、排出ポート11aには、排出管44が接続されている。排出管44は、リニアソレノイド弁10からオイルパン42へ作動油を排出するものである。
出力ポート11bには、出力管45が接続されている。出力管45は、クラッチ30の軸部33に形成された油路33aに接続されている。これにより、作動油は、出力管45から、油路33aを経由し、ピストン室36へ供給される。また、出力管45の途中には、分岐管46が分岐するように形成されている。分岐管46は、自己調圧ポート11dに接続されている。
スリーブ11には、軸方向に往復移動可能な油圧制御スプール13が収容されている。油圧制御スプール13は、軸方向の変位によって、上述した複数のポート11a〜11dのうちの所定のポートを連通させる。
具体的には、電磁力発生部12から離間する方向(以下「出力方向」という)へ変位すると、供給ポート11cと出力ポート11bとが連通する。また、電磁力発生部12へ近接する方向(以下「排出方向」という)へ変位すると、出力ポート11bと排出ポート11aとが連通する。なお、その中間位置には、供給ポート11c及び排出ポート11aがともに出力ポート11bに連通しないオーバーラップ領域が存在する。
油圧制御スプール13の先端側には戻しバネ14が設けられており、この戻しバネ14によって、油圧制御スプール13は、排出方向へ付勢される。また、出力ポート11bからの作動油が分岐管46を介して自己調圧ポート11dへ供給され、出力ポート11bからの作動油の油圧によって、油圧制御スプール13は、排出方向へ付勢される。
電磁力発生部12は、可動部15、固定部16、コイル17及び、コネクタ18等で構成されている。可動部15は、円筒状の固定部16の内側に、軸方向に移動可能に支持されている。また、コイル17は、固定部16の周囲に配置されている。また、コネクタ18を介して、TCU20が電気的に接続される。
TCU20からは、指令信号に基づく駆動電流が出力される。この駆動電流によってコイル17が通電されると、可動部15に対し、出力方向への電磁吸引力が作用する。これにより、可動部15は、固定部16に支持された棒状の連結部19を介して、油圧制御スプール13を出力方向へ付勢する。
また、油圧制御スプール13の電磁力発生部12側の端部には、Feリング13aが設けられている。また、スリーブ11には、Feリング13aに対応させ、磁石付きホールIC11eが設けられている。これにより、油圧制御スプール13の変位が検出可能となっている。
TCU20は、マイクロコンピュータ及び駆動回路等から構成されている。TCU20には、作動油の温度を検出する油温センサ21が接続されている。なお、係合制御を実行する上で必要な各種運転情報を取得するためのスロットル開度センサ、エンジン回転数センサ、タービン回転数センサ、レンジセンサ、車速センサ等(いずれも不図示)も接続されている。
TCU20を構成するマイクロコンピュータは、種々の制御プログラムを実行することにより、目標油圧値を指令値とする指令信号を算出する。駆動回路は、算出された指令信号に基づき、電磁力発生部12を駆動するための駆動電流を出力する。
次に、TCU20による故障判定処理について説明する。図4は、故障判定処理を示すフローチャートである。
最初のS100において、係合制御の初期段階で、指令信号が算出されたか否かを判断する。図2に示した例では、時刻t1となったことが判断される。ここで指令信号が算出されたと判断された場合(S100:YES)、S110へ移行する。一方、指令信号が算出されないうちは、以降の処理を実行せず、故障判定処理を終了する。
S110では、タイマーをリセットする。これによって、図2中の時刻t1から計時を行うことになる。なお、タイマーには、例えばTCU20を構成するマイクロコンピュータのフリーランカウンタ等を用いる。
続くS120では、油圧制御スプール13がオーバーラップ領域(図2中の範囲OL)から出力方向へ脱したか否かを判断する。この判断は、油圧制御スプール13の変位をFeリング13a及び磁石付きホールIC11eにて検出することで行われる。図2の例で言えば、記号Aで示す時点を判断することになる。ここでオーバーラップ領域から脱したと判断された場合(S120:YES)、以降の処理を実行せず、故障判定処理を終了する。一方、オーバーラップ領域を脱していないと判断された場合(S120:NO)、S130へ以降する。
S130では、予め定められた設定期間が経過したか否かを判断する。ここで設定期間が経過したと判断された場合(S130:YES)、S140へ移行する。一方、設定期間が経過していないうちは(S130:NO)、S120からの判断処理を繰り返す。
S140では、リニアソレノイド弁10が故障したと判定する。続くS150では、係合制御を中断し、次のS160では、故障時制御へ移行する。その後、故障判定処理を終了する。故障時制御は、故障判定されたリニアソレノイド弁10の状態のままで、正常に変速できる変速段への変速を行う制御である。
次に、TCU20による設定期間変更処理について説明する。図5は、設定期間変更処理を示すフローチャートである。
最初のS200では、作動油の油温を取得する。ここでは、TCU20に接続された油温センサ21からの情報を取得する。続くS210では、初期駆動電流の大きさ及び期間を取得する。この処理は、初期駆動電流に対する指令信号の指令値及び期間を取得するものである。そして次のS220では、これらの情報に基づき、設定期間を変更する。
以上詳述したように、本実施形態では、係合制御における指令信号の算出を判断し(図4中のS100)、その後、油圧制御スプール13がオーバーラップ領域から脱する前に設定期間が経過したか否かを判断する(S120,S130)。そして、設定期間が経過したと判断された場合(S130:YES)、リニアソレノイド弁10が故障したと判定する(S140)。つまり、図2で言えば、時刻t1からの計時を行い、記号Aで示す油圧制御スプール13の変位が検出されないうちに設定期間が経過した場合、リニアソレノイド弁10が故障したと判定するのである。これにより、係合制御の際の異物などによるリニアソレノイド弁10の故障を、変速異常が発生する前に検出することができる。
ところで、油圧制御スプール13の変位が検出される時刻(図2中の記号Aで示した時刻)は、作動油の温度によって遅れることが考えられる。また、初期駆動電流の大きさや期間によっても前後する。
そこで、本実施形態では、作動油の温度を取得し(図5中のS200)、また、初期駆動電流の大きさ及び期間を取得して(S210)、上記設定期間を変更する(S220)。これにより、設定期間が係合制御において動的に変更されるため、より適切な故障判定を行うことができる。
また、本実施形態では、リニアソレノイド弁10の故障を判定すると(図4中のS140)、係合制御を中断し(S150)、故障時制御へ移行する(S160)。故障時制御は、故障したリニアソレノイド弁10の状態のままで、正常に変速できる変速段への変速を行うものである。これにより、故障時のより適切な制御が可能となる。
なお、本実施形態におけるリニアソレノイド弁10が「リニアソレノイド弁」に相当し、スリーブ11が「スリーブ」に相当し、油圧制御スプール13が「油圧制御スプール」に相当し、電磁力発生部12が「電磁力発生部」に相当し、Feリング13a及び磁石付きホールIC11eが「変位検出部」を構成する。また、スリーブ11の排出ポート11aが「排出ポート」に相当し、出力ポート11bが「出力ポート」に相当し、供給ポート11cが「供給ポート」に相当する。さらにまた、TCU20が「制御部」に相当する。
本発明は、上記実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる形態で実施可能である。
(イ)上記実施形態の期間設定処理では、指令信号の算出タイミングを「初期充填タイミング」としていたが、駆動電流の出力タイミングを「初期充填タイミング」としてもよい。
(ロ)上記実施形態においては、リニアソレノイド弁10に常閉式の弁−即ち駆動電流が出力されていない状態で低圧を出力し、駆動電流が出力された状態で高圧を出力する型式の弁−を用いて説明したが、既に公知の常開式の弁−即ち駆動電流が出力されていない状態で高圧を出力し、駆動電流が出力された状態で低圧を出力する型式の弁−であっても同様に本発明が適用可能であることは言うまでもない。常開式のリニアソレノイド弁に本発明を適用する場合には、上記実施形態の説明において駆動電流の大小を逆に読み替えることで、同様の効果が得られる。
10・・・リニアソレノイド弁
11・・・スリーブ
11a・・・排出ポート
11b・・・出力ポート
11c・・・供給ポート
11d・・・自己調圧ポート
11e・・・磁石付きホールIC
12・・・電磁力発生部
13・・・油圧制御スプール
13a・・・Feリング
14・・・戻しバネ
15・・・可動部
16・・・固定部
17・・・コイル
18・・・コネクタ
19・・・連結部
20・・・TCU
21・・・油温センサ
30・・・クラッチ
31,32・・・クラッチディスク
33・・・軸部
33a・・・油路
34・・・基部
34a・・・底部
34b・・・外郭部
34c・・・係止部
35・・・クラッチピストン
36・・・ピストン室
37・・・バネ
41・・・供給管
42・・・オイルパン
43・・・オイルポンプ
44・・・排出管
45・・・出力管
46・・・分岐管

Claims (5)

  1. 摩擦要素へ作動油を供給することにより係合制御を行う自動変速機の油圧制御装置であって、
    スリーブ、当該スリーブの内部を軸方向に移動可能な油圧制御スプール、当該油圧制御スプールを電磁力によって付勢する電磁力発生部、及び、前記油圧制御スプールの変位を検出する変位検出部、を有するリニアソレノイド弁と、
    前記電磁力発生部へ駆動電流を出力する制御部と、を備え、
    前記スリーブは、前記摩擦要素へ作動油を出力する出力ポート、外部から作動油が供給される供給ポート、及び、外部へ作動油を排出する排出ポートを有し、
    前記油圧制御スプールは、前記電磁力発生部による電磁力によって前記供給ポートと前記出力ポートとを連通させる出力方向へ付勢されるとともに、少なくとも前記出力ポートから出力される作動油の油圧によって前記出力ポートと前記排出ポートとを連通させる排出方向へ付勢され、前記出力ポートから出力される作動油の調圧を行うよう構成されており、
    前記制御部は、前記係合制御において、初期駆動電流の出力に係る初期充填タイミングから予め定められた設定期間が経過するまでに前記出力ポートと前記供給ポートとが連通する位置への前記油圧制御スプールの変位が前記変位検出部にて検出されない場合、前記リニアソレノイド弁が故障したと判定し
    前記制御部は、前記設定期間を、前記初期駆動電流の大きさ及び期間の少なくともいずれか一方によって変更設定すること
    を特徴とする油圧制御装置。
  2. 請求項1に記載の油圧制御装置において、
    前記制御部は、前記設定期間を、さらに作動油の温度によって変更設定すること
    を特徴とする油圧制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の油圧制御装置において、
    前記制御部は、前記リニアソレノイド弁の故障を判定すると、前記係合制御を中断すること
    を特徴とする油圧制御装置。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載の油圧制御装置において、
    前記初期充填タイミングは、初期駆動電流の出力タイミング又は初期駆動電流の出力に関するパラメータの算出タイミングであること
    を特徴とする油圧制御装置。
  5. 摩擦要素へ作動油を供給することにより係合制御を行う自動変速機の油圧制御装置であって、
    スリーブ、当該スリーブの内部を軸方向に移動可能な油圧制御スプール、当該油圧制御スプールを電磁力によって付勢する電磁力発生部、及び、前記油圧制御スプールの変位を検出する変位検出部、を有するリニアソレノイド弁と、
    前記電磁力発生部へ駆動電流を出力する制御部と、を備え、
    前記スリーブは、前記摩擦要素へ作動油を出力する出力ポート、外部から作動油が供給される供給ポート、及び、外部へ作動油を排出する排出ポートを有し、
    前記油圧制御スプールは、前記電磁力発生部による電磁力によって前記供給ポートと前記出力ポートとを連通させる出力方向へ付勢されるとともに、少なくとも前記出力ポートから出力される作動油の油圧によって前記出力ポートと前記排出ポートとを連通させる排出方向へ付勢され、前記出力ポートから出力される作動油の調圧を行うよう構成されており、
    前記制御部は、前記係合制御において、初期駆動電流の出力に係る初期充填タイミングから予め定められた設定期間が経過するまでに前記出力ポートと前記供給ポートとが連通する位置への前記油圧制御スプールの変位が前記変位検出部にて検出されない場合、前記リニアソレノイド弁が故障したと判定し、
    前記変位検出部は、前記スプールに設けられたFeリング、及び、前記スリーブに設けられた磁石付きホールICによって構成されていること
    を特徴とする油圧制御装置。
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