JP5440544B2 - 乾式クリーニング筐体および乾式クリーニング装置および乾式クリーニング方法 - Google Patents
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Description
しかし、特許文献3記載の乾式クリーニングでは、クリーニング対象物を「閉じた洗浄槽」の中にセットし、洗浄槽内で「薄片状の洗浄体」を飛翔させてクリーニングを行うので、クリーニング可能なクリーニング対象物は、洗浄槽内にセットできる大きさのものに限られてしまう。
洗浄片については後述する。
「通気路」は、筐体外部からの空気を筐体内部へ通す空気流通路である。
「多孔手段」は、洗浄片の上記吸気口側への移動を阻止しつつ上記クリーニング対象物から除去された除去物を通過させる手段である。多孔手段は、その名の示すとおり「多数の孔」を有するが、この「孔」の大きさは「除去物よりも大きく、洗浄片よりも小さく」設定され、これにより除去物(汚れ)をクリーニング筐体外に排出させるが、洗浄片はクリーニング筐体内に留める。多孔手段は、例えば洗浄片の大きさよりもメッシュの細かい網状体や「洗浄片の大きさより径の細かい孔を多数穿ったパンチングメタル」等を好適に用いることができる。
吸気口、通気路、多孔手段は、何れも「筐体自体の構造の一部」として形成されることもできるし、筐体本体部とは別個に形成したものを、上記本体部に組み付けて筐体本体部と共に「乾式クリーニング筐体」を構成するようにしてもよい。
吸気口は、乾式クリーニング筐体に2以上設けることもできる。吸気口の数に応じて、多孔手段も複数個設けることができる。
「旋回空気流」は、クリーニング筐体の内部空間内を旋回する空気流である。
従って、通気路は「外部から吸引される空気の流れ」を整流できる長さを有する。
従って、「開放状態となった開口部」から洗浄媒体が筐体外部へ漏れ出ることがない。
「通気路出口」は、筐体内部の負圧により外部から通気路を通して引き込まれる空気流の「筐体内部側の出口」である。
乾式クリーニング筐体は「内部に、旋回空気流の旋回軸を囲繞する流路制限部材」を有することが好ましい(請求項2)。このような流路制限部材を設けると、旋回空気流は、流路制限部材と筐体内壁の間を旋回して流れ、「流路断面積」が小さくなり、旋回空気流の流速が大きくなって、洗浄媒体をより良好に飛翔させることができる。
このようにすると「開放状態となった開口部」からの洗浄媒体の筐体外部への漏れを、より有効に防止することができる。
が満足される。
「洗浄媒体」は、薄片状の洗浄片の集合であって、乾式クリーニング筐体の内部に保持される。
洗浄媒体は、クリーニング機能上「乾式クリーニング装置」を構成する構成要素であるが、これを常時「乾式クリーニング筐体内に保持」する必要は無く、装置とは別に保存されたものを、クリーニング時に乾式クリーニング筐体内にセットするようにして良いことは言うまでもない。
また、洗浄媒体は乾式クリーニングが実行されるに連れ、経時的に消耗するが、消耗品として随時補給できることは言うまでもない。
吸気手段も、クリーニング機能上「乾式クリーニング装置」を構成する構成要素であるが、「専用の手段」である必要は必ずしも無く、例えば、家庭用あるいは業務用の電気掃除機の「真空モータ」の吸引ダクトを、乾式クリーニング筐体の吸気口に接続して「吸気手段」として用いることもできる。
請求項7においては、開閉弁を閉じるのに、例えば、上記の如く「弾性力の弱いばね」が用いられ、この「ばね」は、乾式クリーニング筐体の1構成要素として筐体内に設けられる。
請求項8における制御手段は、筐体の有する弁の開閉を「乾式クリーニング筐体とは別の機構」により制御する。請求項6の条件(開放時導気流量/閉塞時導気流量≦0.25)は、この場合にも勿論満足される。
1mm2≦S≦200mm2
の範囲にあり、厚さ:Dが、
0.03mm≦D≦0.5mm
のものであることが好ましい(請求項12)。
2mm2≦S≦100mm2、
0.05mm≦D≦0.2mm
であることがより好ましい。
クリーニング筐体は、その内部に旋回空気流を発生させるので、クリーニング筐体の内部空間は「旋回空気流を発生させ易い」ように、空気流が筐体内壁に沿って循環して流れるように「連続した内壁」を持つ空間であり、断面形状として多角形形状や円形状等が好ましい。
通気路内面の「通気路に直交する断面形状」は、円形状、楕円形状、矩形形状、スリット形状等、種々の形態のものが許容される。
しかし、通気路を通じて外部の空気が連続的に導気されるので、このように導気される空気が常に旋回空気流に合流し、定常的な旋回空気流が形成される。
旋回空気流は多孔手段から吸気手段側へ吸い出されるまでに、内部で何周も循環するため、旋回空気流の流量は通気路から流れこむ流量の5〜6倍に達することが気流シミュレーションにより確認されている。
洗浄片は「薄片状」とあるように薄い形態を有し、「片」とあるようにサイズも大きくは無い。
洗浄片の材質は、後述する実施の形態において示すように「ポリカーボネイト、ポリエチレンテレフタラート、アクリル、セルロース樹脂」などの樹脂や、紙、布や、雲母などの鉱物、セラミックやガラス、金属等の使用が可能である。
クリーニング対象物に付着している「汚れ」の付着強さの程度によって、上記の種々の材料のなかから適当なものを選択して用いることができる。例えば、クリーニング対象物への汚れの付着力が小さい場合であれば、紙や布などによる「軟質の洗浄片」を用いることができる。
(イ)洗浄片1枚あたりの重さに対して「面方向の空気抵抗」が大きく、比較的弱い空気流により浮遊・飛翔・加速し易く、旋回空気流に対する追従性が高い。
(ロ)洗浄片の厚みが薄いため、クリーニング対象物の表面が複雑な形状であっても、表面形状の狭い領域にも入り込んで付着物(汚れ)を除去できる。
(ヘ)クリーニング対象物に衝突するとき、撓みにより衝撃の一部を吸収するのでクリーニング対象物を傷つけにくい。
例えば「矩形状の洗浄片」は形成が容易で、安価に作製できる。クリーニング対象物の細孔状部分のクリーニングを目的とする場合であれば「短冊形状や、十字型、星型等の鋭角を持つ形状」が適しており、クリーニング動作に伴う「洗浄媒体の欠け」等による発塵を最小に押さえたいときは円形状の洗浄片が適している。
2mm2≦S≦100mm2
であることが好ましい。
厚み:Dが0.03mmよりも小さいと、洗浄片の「腰」が弱くなり、クリーニング対象物への衝突の際に「汚れに与える衝撃」が小さくなってクリーニング効果が低下するほか、クリーニング筐体の内壁等に密着して再飛翔しにくくなったり、多孔手段に強く付着して目詰まりを生じたりし易い。
上記開口が開放状態となったときには、洗浄媒体を飛翔させる原動力となる「通気路」からの空気流が直ちに減衰し、上記吸気により洗浄媒体が多孔手段に吸い付けられるので、開口が開放状態となったままでも「洗浄媒体が、開口部から乾式クリーニング筐体外へ漏れ出す」のを有効に防止できる。
図1は、乾式クリーニング装置の実施の1形態を説明するための図である。
図1において、符号10は乾式クリーニング筐体を示している。以下、乾式クリーニング筐体を単に「筐体」と称する。
筐体10は、図1の上下の図から明らかなように、円錐形状の中空体を、互いに逆向きにして、その底面側で合わせた形態となっている。図1の下図に示す符号10Aで示す部分を「上部筐体」、符号10Bで示す部分を「下部筐体」と称する。これは便宜的な称呼であって、現実の上下とは必ずしも関係ない。
これら上部筐体10Aと下部筐体10Bとは一体として形成されている。
また、筐体内部における旋回空気流の減衰を軽減できるように、内面は平滑であることが好ましい。後述する他の実施形態においても同様である。
吸引装置20Aと吸気ダクト20Bとは「吸気手段」を構成する。吸引装置20Aとしては、前述の如く、真空モータや真空ポンプ、「空気流や水流により低圧を発生させるタイプのもの」などを適宜用いることができる。
以下、中空シリンダ10Fを「インレット10F」と称する。
インレット10Fの態位は、分離板10Cに平行的であり、その長手方向は、上部筐体10Aの円筒状部分の半径方向に対して傾き、内筒部材10Dの周面の接線に略平行な方向を持ち、上部筐体10A内に開いた出口側は、開口部10Eに対向するように位置している。
説明中の実施の形態では、インレットは1個であるが、筐体の形状やサイズによってはインレットを2つ以上配置することもできる。
図2の上下の図は、図1に即して説明した乾式クリーニング装置を、図1に倣って示している。図2(b)は、開口部10Eを解放した状態で吸気手段による吸気を行っている状態、図2(a)は、開口部10Eをクリーニング対象物COの表面で塞いだ状態を示している。
例えば、図2(b)に示すように、吸引装置20Aを駆動して吸気ダクト20Bにより下部筐体10B側から筐体内部の空気を吸気して、上部筐体10A内を負圧状態とし、この負圧による空気流AF(図2(b)上図)により、所望量の洗浄片PCを、開口部10Eから上部筐体10A内に吸引して「洗浄媒体」を上部筐体10A内に取り込むことができる。
上部筐体10A内の空気は吸気手段により吸気され、上部筐体10A内は負圧状態となっているので、筐体外部の空気がインレット10Fを通して上部筐体内に導気されるが、このときのインレット10F内の流れは流速・流量ともに小さいので、筐体内に発生する旋回空気流RFは「洗浄媒体を飛翔させる強さ」には至らない。
このようにして、吸気手段の吸気能力に応じた量の洗浄片PCが吸い込まれて上部筐体10A内に「洗浄媒体」として保持される。
開口部10Eがクリーニング対象物COの表面で塞がれると、開口部10Eからの吸気が止まるので、上部筐体10A内の負圧は一気に増大し、インレット10Fを通じて吸い込まれる空気量・流速ともに増大し、インレット10F内で整流され、インレット出口から上部筐体10A内に強い空気流となって吹き出す。
吹き出した空気流は、分離板10C上に保持されている洗浄片PCを「開口部10Eを塞いでいるクリーニング対象物COの表面」に向けて飛翔させる。
上記空気流は、旋回空気流RFとなって、上部筐体10Aの内壁に沿って円環状に流れつつ、一部は分離板10Cの穴を通って吸気手段により吸気される。
このため、旋回空気流は「分離板表面に吸い着け」られた洗浄片PCに、横方向から吹き付けて洗浄片PCと分離板10Cの間に入り込み、分離板10Cに吸い付けられている洗浄片PCを分離板10Cから引き剥がして再度飛翔させる効果が生じる。
分離板30Cは、図1に示した実施の形態の分離板10Cと同様のものである。
インレット30Fは、図1に示す実施の形態におけるインレット10Fと同様のものであり、分離板30Cの面に平行的で、長手方向は、上部筐体30Aの半径方向に対して傾き、内筒部材30Dの周面の接線に略平行な方向を持ち、上部筐体30A内に開いた出口側は、開口部30Eに向いている。
クリーニング対象物は前述した「フローはんだ槽工程で用いられるディップパレット」であり、符号100で示す。
ディップパレット100には、マスク開口部101、102、103が開口しており、これらマスク開口部の穴周辺にフラックスFLが堆積・固化している。この堆積・固化したフラックスFLが除去すべき「汚れ」である。
開口部10Eが被クリーニング部位に押し当てられる以前は、上部筐体10A内は吸気され、洗浄媒体の洗浄片PCは、分離板10Cに吸い付けられているので、開口部10Eは、図4の如く下方を向いているが、上部筐体10A内から洗浄片PCが外部へ漏れることが無い。勿論、開口部10Eが被クリーニング部位に押し当てられた以後は、筐体内が気密状態となり、洗浄媒体の漏れ出しはない。
クリーニング作業者は、上述の如く筐体10を手HDに持ち、ディップパレット100に対して移動させて、被クリーニング部位を順次移動させ、付着・固化したフラックスFLを全て除去することができる。
図4の状態では、ディップパレット100のマスク開口部101の周辺部がクリーニングされ、マスク開口部102の周辺部がクリーニング途上である。
開口部10Eの周囲にゴム等のシール部材10Gを設ければ、筐体内部の気密性をさらに高めることができる。
このような場合は、開口部10Eを、新しい洗浄片群に近づけて吸引し、筐体内に補給する。その際、分離板10Cに吸い付け得る分量しか、洗浄片は吸い込まれないので、適切な量の洗浄片を吸い込み、洗浄媒体の補給を容易に行える。
このフローチャートにおいて「吸引機の起動」は吸引装置20Aの起動であり、「洗浄媒体を吸い込んで補給」は、洗浄媒体を構成する洗浄片PCを吸い込んで上部筐体10A内に補給することを意味する。また「洗浄対象物」はクリーニング対象物である。
これを防ぐために、筐体内の負圧の低下状態が、ある程度以上続いた場合に「下部筐体やダクトを大気に開放する安全弁」を設けることが好ましい。
また、洗浄媒体として「分離板を目詰まりさせ易いもの」が用いられる場合には、分離板の表面に微細な凸部を形成し、洗浄片と分離板との間に隙間を形成し、旋回空気流が上記隙間に吹き込み易くすることにより、洗浄片PCを飛翔し易くすることも有効である。
図7の折れ線7−1、7−2、7−3がそれぞれ、インレット内径が、7mm(φ7)、10mm(φ10)、14mm(φ14)の計測結果を示している。
ただし、この例は、最大吸引流量:2000L/min、最大差圧:約20Kpaの性能を備える吸引装置を使用した場合の例であり、グラフの数値は吸引装置の性能や乾式クリーニング装置の設計により変動することは言うまでもない。
これは、筐体の開口部が大きくなることによって「開放時の筐体の内圧が、インレットの通気路断面積によらずに決定される」ためである。
開口部が大きくなると、その開放時に筐体内圧が大気圧に急速に近づき、大気圧に近づくにつれてインレットの入口部・出口部の気圧差が小さくなってインレットへの流入空気量が小さくなり、洗浄媒体を加速して飛翔させる力が弱まり「洗浄媒体が開口部から漏れ難く」なる。
符号40で示す乾式クリーニング筐体は、内筒部材が無い点を除けば、図1における乾式クリーニング筐体と同様の構造である。
旋回空気流の流路は、滑らかでよどみがなく、流路の断面形状や断面積の変動が小さいほうが「エネルギ損失が少ない」点で好ましい。
図9(a)は、乾式クリーニング筐体を開口部側から見た状態を示し、(c)は(a)のBB’断面を示し、(b)は(a)のAA’断面を示す。
筐体90の外部形状は、上部筐体90A・下部筐体90Bとも円錐台形状である。
この例では、通気路90Fが、上部筐体90Aの内部構造として上部筐体90Aの一部をなして形成されている。即ち、上部筐体90Aの内部は、図9(b)に断面形状で示すように、内部構造90e、90fを形成され、この内部構造90e、90fにより通気路90Fが形成されている。符号90Dは、円筒状の内筒部材を示す。
通気路90Fの断面形状は特に限定されないが、この例では「長方形形状」である。
通気路90Fの出口部分は、図1のインレット10Fの場合よりも開口部90Eに近接
するように設定されている。
このように通気路90Fにより導気される「空気流の出口」を開口部90Eに近づけることにより、開口部開放時の空気流の出口近傍の静圧が大気圧に近くなり、通気路90Fから流れ込む気流が大きく減衰するため、開口部開放時に洗浄媒体が「より漏れ難い」という効果が得られる。
図9において、符号90Gは、開口部90Eの周囲に設けたゴム等のシール部材を示している。
図10(a)は「外観斜視図」である。
符号100Aで示す乾式クリーニング筐体は「円筒状」である。
図10(b)は、クリーニング筐体100Aの「円筒軸に直交する面での断面状態」を示し、(c)は(b)の「AA’断面」を示している。
・200Fi・・が、クリーニング筐体100Aの円筒状部分の円筒軸方向に「相互に近
接」して形成されている。これらインレット200Fi等の通気路は、円筒状の筐体部分
の側面に、円筒の母線に沿った通気路出口を備える。
多孔手段としての分離板200C1、200C2を筐体の両端側に備えることにより、
吸引装置による吸引が効率よく行われ、さらに、筐体の両端に洗浄媒体が分散されるために開口部200Eの開口面積をより大きくして、より広い面積のクリーニング部位をムラ無くクリーニングできる。
で、洗浄媒体が漏れ易くなるので、図10(b)に示すように、一体化された複数のイン
レット200F1、200F2、・・200Fi・・の通気路の出口部分を開口部200
Eに近づけて、洗浄媒体吸着・飛翔効果の発現を確実にすると、より効果的である。
図10ではクリーニング筐体100Aの筒軸方向の両端部を形成する漏斗形状の先端部の吸気口にそれぞれ吸引ダクトを接続したが、円筒部材200Dを中空に形成し、両端の漏斗形状の内部を連通し、一方の漏斗形状の吸引口を閉塞することによって、一つの吸引ダクトで筐体の両端部から分離板200C1、200C2を介して筐体内を吸引することができるため、同様の効果を得ることができる。
さらに、図15に示したように多孔手段を筐体内部に円推状に引き込むことによって、漏斗形状の出っ張りをなくして干渉を防ぐ設計にしてもよい。
先に説明した図4に示す実施の形態では「クリーニング作業者が乾式クリーニング筐体を手に持ってクリーニングを行う場合」を示したが、図11に示す実施の形態では、リニアモーターやロボットにより乾式クリーニング筐体を保持し、予めプログラムされた軌道に沿って移動させることによって「全自動の乾式クリーニング」を実施できる。
このようにディップパレット100を上下に立てて配置することにより、クリーニング空間を省スペースで構成できるが、勿論、ディップパレット100を横置きにしても機能的には何ら問題ない。
制御装置にクリーニング開始の指令が送られると、制御装置は吸引装置20Aを稼動させ、同時に、XY直交ロボット110Bを駆動制御して、乾式クリーニング筐体10をクリーニング部位に移動させる。
ばね部材110Aにより、クリーニング対象物であるディップパレット100の表面に開口部10Eの部分を押し付けられた乾式クリーニング筐体10は、先述した如くして、ディップパレット100の表面をクリーニングしてフラックスFLを除去する。
このような状態でXY直交ロボット110Bを駆動制御し、クリーニング部位を走査して、ディップパレット100の「クリーニング領域の全領域」をクリーニングする。
ディップパレット100のマスク開口の端部や開口部においても、背後に配置したシート150により、乾式クリーニング筐体10の開口部10Eの気密性が維持されるため良好なクリーニングを実現できる。
吸引装置20Aによる吸引力により、洗浄媒体供給手段114の位置に開口部を接近させることにより、洗浄媒体PCを筐体内に吸い込み補給することができる。
洗浄媒体供給手段114は洗浄媒体を適量保持し、補給量に応じた量の洗浄媒体を支持板補給する。補給は特に複雑な構造を備える必要はなく、シャッタ114Aを開き、洗浄媒体を溜めたストッカ114Bから「定量の洗浄媒体」をすべり落とせばよい。
洗浄媒体を常に補給することにより、安定したクリーニング能力を長時間維持できる。 この実施の形態では、平面的なディップパレット100をクリーニング対象物としてクリーニングを行うが、乾式クリーニング筐体を保持するロボットとして「例えば自由度6以上の垂直多関節ロボット」を用い、筐体の位置姿勢を制御して特定の移動軌跡で移動させることにより「立体的かつ複雑な形状」のクリーニング対象物の自動クリーニングを行う乾式クリーニング装置を実現できる。
インレット開閉手段10FOは、具体的には、図13に示すように、モータ10Mに接続された遮蔽板10Sであり、モータ10Mは図示されない制御手段によって開閉動作を制御され、開口部10Eが開放状態となったとき、遮蔽板10Sによってインレット10Fの通気路を塞ぎ、空気流の通気を制御する。
したがって、クリーニング中にインレット10Fを周期的に開閉すると、洗浄媒体PCの分離板10C上での滞留の発生を小さくでき、洗浄媒体の飛翔効率をあげて高いクリーニング能力を維持することができる効果が有る。
インレットの圧損が大きすぎると、弱い吸引能力の吸引手段を接続した場合、インレットから気流を十分に吸いきれないために、旋回空気流が弱まり洗浄能力が低下する。これを防ぐために、大気を吸い込むインレットの入口に、テーパをつけることで気流を吸い込みやすくし、インレットの圧損を低下させる技術が一般的に知られている。
具体的には、図16に示したように、クリーニング筺体50の外周に向かってインレット50F断面積を広げる。このような設計であると、クリーニング筺体とインレットの間の空間を有効利用でき、全体の大きさには影響しない。
本実施形態では、図16(a)、図18(a)に示したように、インレットの入口側にテーパ形状を付けたが、図18(b)、(c)に示したように、フードもしくはフランジをインレットの入口に取り付けるだけでも、渦の発生を低減させ、インレットの圧損を低減させる効果がある。
本実施形態では、中央に配置された内筒部材50Dを中空に形成して吸引手段と接続し、かつ内筒部材の側面を多孔手段50Cで構成している。内筒部材の側面は発生する旋回空気流に平行な面であるので、洗浄媒体が吸着されても旋回空気流により再飛翔させることが容易である。よって、洗浄媒体吸着・飛翔効果はこのような多孔手段の配置であっても発現する。
このように多孔手段50Cの面積を大きく取る設計により、多孔手段による圧力損失も低減することができ、全体的に圧損が低く吸引手段に負荷をかけない構成を実現できる。
図16、図17に示すように、クリーニング筺体の開口部50Eには、図中水平方向に突出する嵌め合い手段としての縁部60が設けられている。この縁部60に係合してアタッチメント62Aが装着されている。アタッチメント62Aは、図19に示すように、縁部60にスライドインさせる断面コ字形の溝64を備えている。凹凸の嵌合構造は相対的なものであり、開口部側に凹部を形成する逆態様でもよい。
アタッチメント62Aは、開口部50Eと平行な方向から凹凸をあわせて差し込むことにより、筐体の開口部とアタッチメント底面(図中上端側)開口部の位置を合わせて固定することができる。嵌め合い部分は、アタッチメントを固定するために、テーパが付いているとより望ましい。本実施形態では溝と縁の嵌め合いによる接続手段を用いたが、他にフック機構や粘着剤、磁石、マジックテープ(登録商標)などの接合手段を用いてアタッチメントを固定しても良い。
図19及び図20(a)は、クリーニング対象物の表面の他の部分との干渉(接触面積)を少なくした「低干渉アタッチメント」を示している。
低干渉アタッチメント62Aは、テーパの付いた中空の台形形状を有し、底面の形状は開口部に一致する。また、クリーニング筐体に取り付けたときに台形の先端部分はインレットの方向の延長線上に位置するように設計されている。
アタッチメントの先端がクリーニング対象物との接触により閉塞されると、インレットからの流入気流でクリーニング筺体内に旋回空気流が発生し、洗浄媒体が飛翔する。インレットから流入した気流で加速された洗浄媒体は、慣性力により直線に飛翔し、低干渉アタッチメント62Aの開口面積が絞られた先端を介してクリーニング対象物に衝突して異物を除去したあと、反射してクリーニング筐体内に戻り循環する。低干渉アタッチメント62Aをクリーニング筺体に取り付けることにより、より狭い領域に、クリーニング対象物と干渉することなくクリーニング筺体を接触させることができる。
本例では1例として円筒形状のクリーニング対象物に対応した例を示したが、クリーニング対象物の形状に合わせてアタッチメントを設計することにより、さまざまな形状のクリーニング対象物に対応することができる。
クリーニング対象物や除去対象によっては、洗浄片を衝突させる角度を調整することでクリーニング品質が上がる場合もある。
図20(c)、(d)は、クリーニング対象物に対する入射角度変更アタッチメント(1)、(2)を示している。
図20(c)に示す入射角度変更アタッチメント62Cをセットした場合には、図21(a)に示すように、該アタッチメントをセットしない場合のクリーニング対象物COに対するインレット50Fからの気流の角度θ1をθ2に変更でき、クリーニング対象物に対するインレット50Fからの気流の角度を、水平方向寄りに何ら調整操作を要することなくアタッチメントの先端面をクリーニング対象物に押し当てるだけで容易に変えることができる。
図20(d)に示す入射角度変更アタッチメント62Dをセットした場合には、図21(b)に示すように、該アタッチメントをセットしない場合のクリーニング対象物COに対するインレット50Fからの気流の角度θ1をθ3に変更でき、クリーニング対象物に対するインレット50Fからの気流の角度を、垂直方向寄りに何ら調整操作を要することなくアタッチメントの先端面をクリーニング対象物に押し当てるだけで容易に変えることができる。
入射角度変更アタッチメント62Cを使用すると、洗浄媒体が浅い角度でクリーニング対象物に衝突するため、クリーニング対象物に直交する方向の衝撃が弱まり、さらに洗浄媒体のエッジによる接触よりも面による接触が多くなるため、クリーニング対象物にダメージを与えず異物を除去することができる。
入射角度変更アタッチメント62Dを使用すると、逆にクリーニング対象物に直交する方向の衝撃が強まるため、硬い膜状の汚れも除去することが出来るようになる。このように、汚れとクリーニング対象物の特性に応じてアタッチメントを使い分けることにより、幅広い洗浄に応用が可能になる。
本実施形態ではアタッチメントを用いてクリーニング対象物に対する洗浄媒体の入射角を変えるようにしたが、インレットとクリーニング筺体の接合部に可動部を設け、インレット自体の角度を変えても同様の効果が得られる。
これを防ぐために、インレットの通気路内のどこかに、たとえば目の粗い金属メッシュのような、空気抵抗の少ない漏れ防止部材(メッシュカバー)を配置すると、洗浄片の逆流が防止できるため、より使いやすくなる。
本実施形態では、図16に示すように、インレット50Fの入口にメッシュカバー70を配置している。
アタッチメント62自体を、ウレタンゴム等の丈夫で柔軟性のある素材で形成してもよい。
図20(e)は、洗浄終了後や非使用時に用いられる蓋アタッチメント62Eを示している。蓋アタッチメント62Eは穴のない板状の部材である。吸引手段が稼動している間は、洗浄媒体は多孔手段に吸着されているため、開口部を下に向けてもクリーニング筺体の外に漏れることはないが、吸引手段が停止すると、洗浄媒体は吸着から開放され、開口部から落下してしまう虞がある。
そのため、吸引手段を停止したら、蓋アタッチメント62Eを開口部にセットして蓋をすることで、洗浄媒体の漏れを防ぐことができる。本実施形態では蓋アタッチメントをクリーニング筺体と別パーツとしたが、これをクリーニング筺体の開口部近傍に一体的に配置し、容易に開口部に移動させて閉塞できる構成にしても良い。また、吸引手段の停止を検知して、自動的に開口部を塞ぐ機構を備えてもよい。吸引手段の停止は、下部筐体内の静圧を計測すれば容易に検知することができる。
図22は、薄片状の洗浄媒体PCの衝突時のパターンを示す模式図である。
塑性変形し易い洗浄媒体の場合、図22(c)で示されるように洗浄媒体の端部の変形が大きくなり、接触面積の増大や衝撃力の緩和が起こる。この結果、衝突時の端部における接触力が分散されてしまい、洗浄能力が低下してしまう。そのため膜状の付着物に対する食い込み量が低下し、洗浄装置の洗浄効率が低下してしまう。
延性破壊する洗浄媒体の場合も、図22(d)で示されるように洗浄媒体の破面端部の塑性変形が大きくなり、接触面積の増大や衝撃力の緩和が起こる。この結果、衝突時の端部における接触力が分散されてしまい、洗浄能力が低下してしまう。そのため、膜状の付着物に対する食い込み量が低下し、洗浄装置の洗浄効率が低下してしまう。
これに対し、脆性破壊する洗浄媒体では洗浄媒体の破面端部の塑性変形が小さいため、端部における接触力の分散が生じにくい。
また、洗浄媒体の端部に膜状の付着物が付着しても脆性破壊を繰り返すことにより、新たな端部を形成し続けることが可能であり、洗浄効率が低下することはない。
洗浄媒体に折り曲げられる力が繰り返し加わることで洗浄媒体が破壊される。本発明では、洗浄媒体が脆性であるか否かを耐折性によって定義している。
耐折性52以下の脆性材料である洗浄媒体を用いると、洗浄媒体が繰り返し衝突することによって発生するバリが洗浄媒体に残留せずに折れて分離されて排出される(図22(b)参照)。バリが残留しないため洗浄媒体のエッジが維持される。
さらに、洗浄媒体が耐折性10未満の脆性材料である場合、洗浄媒体はバリが発生する前に中央から折れて新しいエッジを生じさせる(図22(a)参照)。
これにより、洗浄媒体のエッジが維持される効果がある。洗浄媒体のエッジが維持されることにより洗浄媒体の衝突時の食い込み量が低下しないため、洗浄媒体の固着膜除去能力が径時劣化しないという効果がある。
鉛筆硬度とはJIS K−5600−5−4に準拠した手法で計測したものであって、評価した薄片状の洗浄媒体に傷、へこみが付かない最も硬い鉛筆の芯番のことを意味する。
また、耐折性とは、JIS P8115に準拠して計測したものであり、薄片状の洗浄媒体をR=0.38mmで135度に曲げる動作を繰り返し、破損にいたるまでの往復回数を意味する。
洗浄装置は図3に示した乾式クリーニング筐体を備えた乾式クリーニング装置を用いた。クリーニング装置には、真空度20Kpaの吸引能力を備える吸引手段を使用し、フラックスを固着させたパレットを用意し、開口部面積45×60mmの領域を1サンプル単位として、3秒かけて洗浄した。洗浄媒体は各2gを使用した。使用した薄片状洗浄媒体と洗浄結果を表1に示した。
同表における判定記号は次の通りである。
×:ほとんど汚れが取れない。
△:一部洗浄残りがある。
○:ほぼきれいになっている。
◎:非常にきれいになっている。
−:洗浄媒体が消耗して、すべて洗浄槽内から排出されてしまう。
表1の初期洗浄能力の判定結果より、洗浄媒体の鉛筆硬度がフラックスの鉛筆硬度2B以下であればほとんどフラックス汚れが取れない。これは、衝突した際に、膜状のフラックス汚れに洗浄媒体が食い込めないためである。
洗浄媒体は、気流によって飛翔し洗浄対象に繰り返し衝突する。衝突によって洗浄媒体にはダメージが蓄積され、破損または変形などの劣化をおこす。
また、各洗浄媒体の機械的物性(耐折性及び鉛筆硬度)の分布を図23に示す。
洗浄媒体の素材の耐折性が10以上52以下のTAC1、TAC2、PI2においては、図22(b)に示したように、中央付近では破断せず、衝突の衝撃でエッジにバリが発生し、そのバリだけが破断する。洗浄媒体の厚みが維持されるため、洗浄媒体がフラックスに食い込み、除去する効果が維持される。
洗浄媒体の素材の耐折性が65以上である場合、洗浄媒体は衝撃によって折れず、エッジ部分が塑性変形する。
図22(c)は、塑性変形してエッジが潰れて端部がだれる様子を図示しており、PI1がこのような挙動を示す。
図22(d)は、塑性変形によりエッジがカールする様子を図示しており、SUS、PS1、PS2、PE、PET、TPXがこのような挙動を示す。
図22(c)や図22(d)の例に示した洗浄媒体は、エッジが塑性変形することにより、エッジがだれ、衝突時の衝撃力が緩和されてしまうために、表1に示したように複数サンプル処理後に洗浄能力が大きく低下する。
これらの結果により、膜状に固着したフラックスの除去に対しては、まずフラックス以上の鉛筆硬度を備え、かつ耐折性が0以上52以下の脆性材料の洗浄媒体を用いると、良好な結果が長時間安定して得られることがわかる。
表1、表2に示したように耐折性の平均値や最小値が0である薄片状洗浄媒体(ここでは、ガラス、COC、アクリル2)は、折れに対して極めて脆い素材であり、表1に示したように非常に短時間で消耗してしまうため、ランニングコストが高くなる。
また、良好な洗浄特性を示したPI2の最大耐折性は52である。
したがって、洗浄媒体の耐折性が1以上52以下であると、長時間良好な洗浄能力を維持できる。
また、図22(a)のような脆性破壊を示す洗浄媒体のうちで、最大の耐折性数値はアクリル1製洗浄媒体における9であった。したがって0以上9以下の耐折性数値を示す洗浄媒体は、図22(a)に示した脆性破壊が発生し、10以上52以下の洗浄媒体は図22(b)に示した脆性破壊が発生すると分類できる。
また、耐折性最小値が0を示したアクリル2製の洗浄媒体は、きわめて脆く、表1に示したように長時間の使用に耐えない。一方耐折性最小値が1であるアクリル1製の洗浄媒体は、表1に示したように長時間洗浄能力を維持することができた。
洗浄媒体としては、厚さ:0.1mmで、縦横:5mm(面積25mm2)の洗浄片をアクリル樹脂で作製して用いた。
この結果から、この発明の乾式クリーニング装置が良好なクリーニング機能を有することが理解される。
10A 上部筐体
10B 下部筐体
10C 多孔手段(分離板)
10E 開口部
10F 通気路を構成するインレット
Claims (13)
- 洗浄媒体を空気流により飛翔させ、
上記洗浄媒体を洗浄対象物に当てて洗浄対象物の洗浄を行う乾式クリーニング筐体において、
上記洗浄媒体を飛翔させる内部空間と、
上記洗浄対象物に当接して上記洗浄媒体を上記洗浄対象物に衝突させる開口部と、
外部からの空気を上記内部空間へ通す通気路と、
上記通気路を介して上記内部空間に導気された空気を吸引することにより上記内部空間に旋回空気流を生じさせる吸気口と、
上記洗浄対象物から除去された除去物を通過させる多孔手段と、
を有し、
上記通気路は、上記洗浄対象物の表面が上記開口部から離れたとき、上記通気路出口近傍の静圧が、大気圧もしくはその近傍となる位置に配置されたことを特徴とする乾式クリーニング筐体。 - 洗浄媒体を空気流により飛翔させ、
上記洗浄媒体を洗浄対象物に当てて洗浄対象物の洗浄を行う乾式クリーニング筐体において、
上記洗浄媒体を飛翔させる内部空間と、
上記洗浄対象物に当接して上記洗浄媒体を上記洗浄対象物に衝突させる開口部と、
外部からの空気を上記内部空間へ通す通気路と、
上記通気路を介して上記内部空間に導気された空気を吸引することにより上記内部空間に旋回空気流を生じさせる吸気口と、
上記洗浄対象物から除去された除去物を通過させる多孔手段と、
を有し、
上記内部空間に、上記旋回空気流の旋回軸を囲繞する流路制限部材を有することを特徴とする乾式クリーニング筐体。 - 請求項1または2記載の乾式クリーニング筐体において、
上記通気路が、外部からの空気を上記開口部に向かって整流することを特徴とする乾式クリーニング筐体。 - 請求項1〜3の任意の1に記載の乾式クリーニング筐体において、
上記多孔手段が、上記旋回空気流の旋回軸に直交する面に配置されることを特徴とする乾式クリーニング筐体。 - 請求項1〜4の任意の1に記載の乾式クリーニング筐体において、
上記内部空間が回転体形状で、上記通気路を介して導気される空気流が、上記回転体形状の接線に近い角度で上記旋回空気流を形成するように、上記通気路が形成されていることを特徴とする乾式クリーニング筐体。 - 請求項1〜5の任意の1に記載の乾式クリーニング筐体において、
上記吸気口を介して内部が吸気されている状態において、上記開口部が開放しているとき導気される開放時導気流量と、上記開口部を閉ざしているとき導気される閉塞時導気流量の比:開放時導気流量/閉塞時導気流量が0.25以下であることを特徴とする乾式クリーニング筐体。 - 請求項1〜6の任意の1に記載の乾式クリーニング筐体において、
内部の静圧に応じて上記通気路に流入する空気の流れを調整する開閉弁を有することを特徴とする乾式クリーニング筐体。 - 請求項1〜7の任意の1に記載の乾式クリーニング筐体と、
該乾式クリーニング筐体の内部に保持される薄片状の洗浄片の集合による上記洗浄媒体と、
上記乾式クリーニング筐体の内部を、上記吸気口を介して吸気する吸気手段と、を有することを特徴とする乾式クリーニング装置。 - 請求項8記載の乾式クリーニング装置において、
乾式クリーニング筐体が請求項7記載の乾式クリーニング筐体であり、
上記開閉弁を筐体内部の静圧に応じて制御する制御手段を有することを特徴とする乾式クリーニング装置。 - 請求項8または9記載の乾式クリーニング装置において、
上記吸気口を上記吸気手段に連結された状態において、乾式クリーニング筐体を手動で取り扱うことができることを特徴とする乾式クリーニング装置。 - 請求項8または9記載の乾式クリーニング装置において、
上記洗浄対象物を保持する洗浄対象物保持手段と、
乾式クリーニング筐体を保持して、上記洗浄対象物保持手段に保持された洗浄対象物に対する位置・姿勢を制御する位置・姿勢制御手段と、を有することを特徴とする乾式クリーニング装置。 - 請求項8〜11の任意の1に記載の乾式クリーニング装置において、
薄片状の洗浄片として、可撓性を有する材質で、面積:Sが、
1mm 2 ≦S≦200mm 2
の範囲にあり、厚さ:Dが、
0.03mm≦D≦0.5mm
のものを用いることを特徴とする乾式クリーニング装置。 - 薄片状の洗浄片の集合による洗浄媒体を空気流により飛翔させ、洗浄対象物に当てて該洗浄対象物の洗浄を行う乾式クリーニング方法であって、
請求項1〜7の任意の1に記載の乾式クリーニング筐体の内部に上記洗浄媒体を保持させ、
上記乾式クリーニング筐体の上記開口部を、上記洗浄対象物に当接させて塞ぎ、上記吸気口を介して上記乾式クリーニング筐体の内部を吸気して、上記内部に負圧を発生させ、この負圧により、上記通気路を介して外部の空気を上記内部に導気して、乾式クリーニング筐体内部に旋回空気流を発生させ、この旋回空気流により上記洗浄媒体を飛翔させて、上記開口部を塞ぐ洗浄対象物の表面に当ててクリーニングを行うことを特徴とする乾式クリーニング方法。
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