JP2015167873A - 乾式クリーニング装置の装置筐体、及び乾式クリーニング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】乾式クリーニング装置の装置筐体の内部へ洗浄媒体を連続して一定量補給が可能な構成を提供する。
【解決手段】洗浄媒体5を飛翔させる内部空間26と、洗浄対象物20に当接して内部空間26で飛翔している洗浄媒体5を洗浄対象物20に衝突させる開口部18と、外部からの空気を内部空間26へ通す通気路24と、通気路24を介して内部空間26に導入された空気を吸引することにより内部空間26に旋回気流を生じさせる吸気口8と、洗浄媒体5を貯留する貯留部70と、貯留部70から開口部18に洗浄媒体5を移動させる経路と、内部空間26へ洗浄媒体5を補給する補給ローラ60と、補給ローラ60に圧接する補助ローラ61とを有する。貯留部70内の洗浄媒体5を補給ローラ60の回転駆動によりクリーニング筐体4に補給する。
【選択図】図4
【解決手段】洗浄媒体5を飛翔させる内部空間26と、洗浄対象物20に当接して内部空間26で飛翔している洗浄媒体5を洗浄対象物20に衝突させる開口部18と、外部からの空気を内部空間26へ通す通気路24と、通気路24を介して内部空間26に導入された空気を吸引することにより内部空間26に旋回気流を生じさせる吸気口8と、洗浄媒体5を貯留する貯留部70と、貯留部70から開口部18に洗浄媒体5を移動させる経路と、内部空間26へ洗浄媒体5を補給する補給ローラ60と、補給ローラ60に圧接する補助ローラ61とを有する。貯留部70内の洗浄媒体5を補給ローラ60の回転駆動によりクリーニング筐体4に補給する。
【選択図】図4
Description
本発明は、気流により飛翔させた洗浄媒体を洗浄対象物に当て、該洗浄対象物の洗浄を行う乾式クリーニング装置の装置筐体、及び乾式クリーニング装置に関する。
従来、飛翔する洗浄媒体を洗浄対象物(以下、「被洗浄物」ともいう)に接触(衝突の概念を含む)させて洗浄する乾式クリーニング装置が知られている。詳しくは、洗浄対象物の任意の部位に当てて洗浄することが可能で特にハンディタイプとして好適な乾式クリーニング装置が知られている。
この装置は、連続した洗浄作業を行うため、洗浄中でも洗浄媒体を装置筐体(クリーニング筐体)内に容易に補給することができ、洗浄動作の中断を回避できて作業能率の向上に寄与できる。そこで、中心部材に洗浄媒体を保持する洗浄媒体保持空間を形成し、洗浄媒体を補給する補給口を開閉可能に形成し、洗浄媒体保持空間に保持した洗浄媒体を筐体の内部に補給する構成が知られている(例えば特許文献1参照)。
しかし、今までの筐体内部への洗浄媒体補給方式は、連続した洗浄作業中に洗浄媒体を筐体内部に補給しようとするものではあるが、一定量の洗浄媒体を連続して補給し続けることが困難であるという問題があった。
本発明は、乾式クリーニング装置の装置筐体の外部に洗浄媒体を補給する補給ローラを設け、この補給ローラの駆動により装置筐体内部へ洗浄媒体を連続して一定量補給が可能な構成を提供することを目的とする。
本発明に係る乾式クリーニング装置の装置筐体は、洗浄媒体を飛翔させる内部空間と、上記洗浄対象物に当接して上記内部空間で飛翔している上記洗浄媒体を上記洗浄対象物に衝突させる開口部と、外部からの空気を上記内部空間へ通す通気路と、上記通気路を介して上記内部空間に導入された空気を吸引することにより上記内部空間に旋回気流を生じさせる吸気口と、洗浄媒体を貯留する貯留部と、該貯留部から上記開口部に上記洗浄媒体を移動させる経路と、上記内部空間へ上記洗浄媒体を補給する補給ローラと、上記補給ローラに圧接する補助ローラと、を有し、上記貯留部内の洗浄媒体を上記補給ローラの回転駆動により上記内部空間に補給する、ことを特徴とする。
本発明によれば、装置筐体の外部に設けた洗浄媒体を補給する補給ローラを、これに圧接する補助ローラで回転駆動することで一定量の洗浄媒体を装置筐体の内部に補給できるので、装置筐体の内部へ一定量の洗浄媒体を連続して補給可能な構成を実現できる。
本発明の実施の形態を説明する。
本発明は、飛翔する洗浄媒体を洗浄対象物(以下、「被洗浄物」ともいう)に接触(衝突の概念を含む)させて洗浄する乾式クリーニング装置において、以下の特徴を有する。要するに、補給ローラとこれに圧接した補助ローラを設け、補給ローラを回転駆動させることで一定量の洗浄媒体を筐体内部に補給することが特徴になっている。
本発明は、飛翔する洗浄媒体を洗浄対象物(以下、「被洗浄物」ともいう)に接触(衝突の概念を含む)させて洗浄する乾式クリーニング装置において、以下の特徴を有する。要するに、補給ローラとこれに圧接した補助ローラを設け、補給ローラを回転駆動させることで一定量の洗浄媒体を筐体内部に補給することが特徴になっている。
上記本発明の特徴について、以下に図面を参照して説明する。
まず、図1乃至図4に基づいて、本発明の基礎となった上記先願技術に係るハンディタイプの乾式クリーニング装置の基本構成及び機能について説明する。
まず、図1乃至図4に基づいて、本発明の基礎となった上記先願技術に係るハンディタイプの乾式クリーニング装置の基本構成及び機能について説明する。
図1に基づいて、該ハンディタイプの乾式クリーニング装置2の構成の概要を説明する。図1(A)は図中のA−A線での横断面図、(B)は図中のB−B線での縦断面図である。
乾式クリーニング装置2は、内部に洗浄媒体5の飛翔空間を有する乾式クリーニング装置の装置筐体(あるいは、クリーニング筐体:以下「クリーニング筐体」と記載する。)4と、クリーニング筐体4内を負圧化する吸気手段6とを備えている。
乾式クリーニング装置2は、内部に洗浄媒体5の飛翔空間を有する乾式クリーニング装置の装置筐体(あるいは、クリーニング筐体:以下「クリーニング筐体」と記載する。)4と、クリーニング筐体4内を負圧化する吸気手段6とを備えている。
クリーニング筐体4は、装置筐体の本体としての円筒形状の上部筐体4Aと、逆円錐形状の下部筐体4Bとから一体として構成されている。なおここでの上部、下部は図面上の便宜的呼称であって、実機上の上下関係を言うものではない。
下部筐体4Bは、その円錐頂部に吸気口8を一体に備えており、吸引ダクトとして機能する。
吸気手段6は、吸気口8に一端を接続されたフレキシブルな吸引ホース10と、吸引ホース10の他端に接続された吸引装置12とを有している。
吸引装置12としては、家庭用掃除機、真空モータや真空ポンプ、あるいは流体の圧送により間接的に低圧化ないし負圧化を生じさせる装置などを適宜用いることができる。なお、部材の上面、底面等の上下の位置関係は図面上の基準にすぎない。
上部筐体4Aの底面部は、下部筐体4Bの上端部を結合する嵌合凹部4A−1となっており、上部筐体4Aと下部筐体4Bは分離可能となっている。また上部筐体4Aの上面4A−2は密閉されている。上部筐体4Aの底面部における下部筐体4Bとの境界部分には、多孔手段としての多孔性の分離板14が設けられている。分離板14は、パンチングメタルのような穴が空いた板状の部材である。
分離板14は、吸引されたときの洗浄媒体5の下部筐体4B側への移動を阻止するものである。なお図1(A)では、わかりやすくするために分離板14の表示を一部省略して記載してある。また、洗浄媒体5は分かり易くするためにその大きさを誇張して記載している。
多孔手段としては、洗浄媒体5を通さずに空気及び粉塵(洗浄対象物から除去された除去物)を通過させる大きさの細孔を多く備える多孔形状であればよく、スリット板や網などを用いても良い。材質も滑らかな面を備えていれば、樹脂や金属などを自由に選択して良い。多孔手段は旋回空気流の旋回軸と直交する面として配置されている。これにより、多孔手段に沿う方向に気流が流れることにより、洗浄媒体5の滞留を防ぐ効果がある。旋回空気流の減衰を抑えるために、クリーニング筐体4の内面は段差、凹凸がなく平滑であることが望ましい。また多孔手段は、旋回空気流に沿った面に配置されることにより、表面に吸着した洗浄媒体を再飛翔させることができる。
クリーニング筐体4の材質は特に限定されないが、異物の付着や洗浄媒体との摩擦による消耗を防ぐために、例えばアルミ二ウムやステンレスなどの金属製が好適であるが、樹脂製のものを用いることもできる。
上部筐体4Aの内部中心には、上部筐体4Aの円筒軸を共通の軸とするように、円筒状の流路制限部材16が筐体の一部として設けられ、流路制限部材16の下端は分離板14に固定されている。流路制限部材16は旋回空気流の流路断面積を絞って流速を向上させる目的で設けられている。流路制限部材16により上部筐体4A内には滑らかな壁面を有するリング状の旋回空気流移動空間(洗浄媒体の飛翔空間)が形成されている。上部筐体4Aの形状によっては、流路制限部材16の中心軸と上部筐体4Aの中心軸を必ずしも共通にする必要はなく、リング状の空間が確保できていれば偏芯していても良い。
上部筐体4Aの側面の一部には、旋回空気流で飛翔する洗浄媒体5を洗浄対象物に接触ないし衝突させるための開口部18が形成されている。上部筐体4Aは直径に対して高さが極めて小さい円筒形状である。その高さを形成する側面の一部に開口部18を設けることにより、クリーニング筐体4全体としては、図1(B)に示すように、開口部18以外の外周部分が洗浄対象物20から大きく逃げる(離れる)レイアウトとなる。そのため、洗浄対象物20に対する局所的当接、換言すればピンポイントクリーニングの自由度が高められている。開口部18は、上部筐体4Aの側面を円筒軸に平行な平断面により切断した形状であり、円筒軸と直交する方向から見て矩形形状をなしている。
上部筐体4Aの側面には空気流入口22が形成されており、空気流入口22には、旋回空気流発生手段で且つ通気路としてのインレット24が上部筐体4Aの外方から接続されて上部筐体4Aに一体に固定されている。インレット24は分離板14に略平行に設定されており、その通気方向は、上部筐体4Aの半径方向に対して傾き、その通気路中心の延長線が開口部18に達するように位置している。インレット24は、上部筐体4Aの高さ方向に延びる幅を有している。インレット24は上部筐体4Aの高さよりも径又は幅が小さいものを1つ配置してもよく、単体のインレットを高さ方向に複数配置する構成としてもよい。
図1に示すように、開口部18が洗浄対象物20に当接して塞がれると、クリーニング筐体4内が閉空間となり、インレット24から外気が高速で流入する。この高速気流は洗浄媒体5を開口部18へ向けて加速させるとともに旋回気流としての旋回空気流30を生成する。閉空間が形成された時に生じる旋回空気流は、分離板14上に吸着した洗浄媒体を吹き払い、再飛翔させる効果を有する。
開口部18は、開放されたときに、空気流入口22における内圧を、大気圧もしくはその近傍にするために十分な大きさの面積を備える。また、空気流入口22も、開口部18の開放時に大気圧もしくはその近傍になりやすい位置に配置される。
このような構成を備えることにより、乾式クリーニング装置2を洗浄対象物に当てていない間は、空気流入口22が大気圧に近づくことによって、外部との差圧が低下し、その結果流入する気流が劇的に低減する。一方、開口部18から流入する気流は多くなるため、洗浄媒体5がクリーニング筐体4内から漏れ出ることを防ぐことができる。
また、開口部18が開放されている状態では、閉塞されている場合に比べて流入する気流の総量が2ないし3倍になるため、とくに薄片状の洗浄媒体では多孔手段上に吸着されるため、再飛翔せず筐体の外に漏れることがない。これを開口部開放時における洗浄媒体吸着効果という。
洗浄媒体5は、薄片状の洗浄片の集合であるが、ここでは薄片状の洗浄片単体としての意味でも用いている。薄片状の洗浄媒体とは面積が1mm2以上200mm2以下の薄片である。また、洗浄媒体の材質はポリカーボネイト、ポリエチレンテレフタラート、アクリル、セルロース樹脂などの耐久性のある素材からなるフィルムであり、厚みは0.02mm以上1.0mm以下である。
但し、洗浄対象物によっては洗浄媒体の厚みやサイズや材質を変えることが効果的な場合もあり、これらの洗浄媒体を使用する場合も本発明の範囲に含まれるため、上記洗浄媒体条件にはとらわれないものとする。洗浄媒体の材質に関しては、樹脂だけにとどまらず、紙、布などの薄片や、あるいは、雲母などの鉱物、セラミックやガラス、金属箔であっても、薄く軽量で飛翔しやすい形状にすることで使用することができる。
さらに上部筐体4Aのリング状の内部空間26は、旋回空気流によって洗浄媒体5を飛翔させて開口部18に対向する洗浄対象物20に接触させる機能を担う空間である。流路制限部材16の内部空間34は、旋回空気流が作用しない空間である。
以上のように構成される乾式クリーニング装置2による洗浄動作(以下、クリーニング動作という)を、図2を参照して説明する。
なお、図2では、部材の厚み等を省略し、分かり易くするために静空間としての内部空間34をハッチングで表示している。
なお、図2では、部材の厚み等を省略し、分かり易くするために静空間としての内部空間34をハッチングで表示している。
図2(B)は、開口部18を洗浄対象物20から離して開口部18を開放し吸気を行っている状態を、図2(A)は、開口部18を洗浄対象物20に当てて閉塞した状態を示している。クリーニング動作に先立って、洗浄媒体5をクリーニング筐体4内に供給する。クリーニング筐体4内に供給された洗浄媒体5は、図2(B)下図に示すように、分離板14に吸い付けられてクリーニング筐体4内に保持される。クリーニング筐体4内は吸気により負圧状態となっているので、筐体外部の空気がインレット24を通してクリーニング筐体4内に流入する。しかし、このときのインレット24内の流れは流速・流量ともに小さいので、クリーニング筐体4内に発生する旋回空気流30は洗浄媒体5を飛翔させる強さには至らない。
クリーニング筐体4内に洗浄媒体5が供給・保持されたら、図2(A)に示すように、開口部18を洗浄対象物20の表面のクリーニングすべき部位に当てて閉塞状態にする。開口部18が塞がれると、開口部18からの吸気が止まる。そのため、クリーニング筐体4内の負圧は一気に増大し、インレット24を通じて吸い込まれる空気量・流速ともに増大し、インレット24内で整流され、インレット出口(空気流入口22)からクリーニング筐体4内に高速空気流となって吹き出す。吹き出した空気流は、分離板14上に保持されている洗浄媒体5を開口部18に対向する洗浄対象物20の表面に向けて飛翔させる。上記空気流は、旋回空気流30となって、クリーニング筐体4の内壁に沿って円環状に流れつつ、一部は分離板14の穴を通って吸気手段6により吸気される。
このようにクリーニング筐体4内を円環状に流れた旋回空気流30がインレット24の出口部に戻ると、インレット24から入り込む空気流が旋回空気流30に合流しつつ加速する。このようにしてクリーニング筐体4内に安定した旋回空気流30が形成される。
洗浄媒体5は、この旋回空気流によりクリーニング筐体4内で旋回し、洗浄対象物20の表面に繰り返し衝突する。この衝突による衝撃で、洗浄対象物20の表面から汚れが微小粒状あるいは粉状となって分離する。分離した汚れは、分離板14の穴を通って吸気手段6によりクリーニング筐体4の外部へ排出される。
クリーニング筐体4内に形成される旋回空気流30は、その旋回軸が、分離板14の表面に直交しており、旋回空気流30は分離板14の表面に平行方向の気流となる。このため、旋回空気流30は分離板表面に吸い着けられた洗浄媒体5に、横方向から吹き付けて洗浄媒体5と分離板14の間に入り込み、分離板14に吸い付けられている洗浄媒体5を分離板14から引き剥がして再度飛翔させる効果が生じる。
また、開口部18が塞がれて上部筐体4A内の負圧が増大して、下部筐体4B内の負圧に近くなるため、洗浄媒体5を分離板14の表面に吸い付ける力も低下して、洗浄媒体5の飛翔がより容易になる効果が生じる。
旋回空気流30は、一定の方向に気流が加速されるため高速の気流が生成しやすく、洗浄媒体5の高速飛翔運動も容易となる。高速で旋回移動する洗浄媒体5は、分離板14に吸い付けられにくく、洗浄媒体5に付着した汚れが、遠心力により洗浄媒体5から分離され易い。
図3に上述した乾式クリーニング装置2によるクリーニングの実際的な例を示す。洗浄対象物は前述したフローはんだ槽工程で用いられるディップパレットであり、符号100で示す。ディップパレット100には、マスク開口部101、102、103が開口しており、これらマスク開口部の穴周辺にフラックスFLが堆積・固化している。この堆積・固化したフラックスFLが除去すべき汚れである。
図3に示すように、下部筐体4Bの根元部(吸気口8部位)を手HDで握り、吸気状態で、クリーニング筐体4の開口部18を被クリーニング部位に押し当てる。開口部18が被クリーニング部位に押し当てられる以前は、クリーニング筐体4内は吸気され、洗浄媒体5は分離板14に吸い付けられているので、開口部18は下方を向いているものの、クリーニング筐体4内から洗浄媒体5が外部へ漏れることは無い。勿論、開口部18が被クリーニング部位に押し当てられた以後は、筐体内が気密状態となり、洗浄媒体の漏れ出しはない。
開口部18を被クリーニング部位に押し当てると、インレット24による流入気流が急増し、クリーニング筐体4内に強い旋回空気流30を発生させる。すると、分離板14に吸い付けられた洗浄媒体5を飛翔させ、ディップパレット100の被クリーニング部位に付着固化したフラックスFLに衝突させてフラックスFLを除去する。クリーニング作業者は、上述のように下部筐体4Bの根元を手HDに持ち、ディップパレット100に対して移動させて、被クリーニング部位を順次移動させ、付着・固化したフラックスFLを全て除去することができる。
図3の状態では、ディップパレット100のマスク開口部101の周辺部がクリーニングされ、マスク開口部102、103の周辺部がクリーニング途上である。被クリーニング部位に対して開口部を移動させる時に被クリーニング部位から開口部18が離されても、前述の洗浄媒体吸着効果により、洗浄媒体5が筐体内から漏れ出さない。そのため、洗浄媒体数が維持され、洗浄媒体量の減少によるクリーニング性能の低下は生じない。
洗浄媒体5は、繰り返し使用される間にクリーニング部位に対する衝突による衝撃により次第に破壊され、クリーニング部位のディップパレット100から除去したフラックス(汚れ)とともに、吸引装置12に吸引回収される。そのため、乾式クリーニング装置を長時間使用していると、筐体内に保持された洗浄媒体の量が減少する。このような場合は、新しい洗浄媒体群をクリーニング筐体4内に補給する。
図4ないし図7は、本発明の実施形態の特徴となる部分を詳細に示すものである。
図4で本発明の実施形態の基本構成について説明する。本実施形態は、クリーニング筐体4の外部に補給部75を設けている。この補給部75の構成は、洗浄媒体5を貯留する貯留部70と、補給ローラ60と補助ローラ61とからなる。図中62は、補助ローラ61を補給ローラ60へ押し付け付勢し、補給ローラ60と補助ローラ61のニップ(以下、ローラニップと記載する。)を形成するためのバネ体である。
図4で本発明の実施形態の基本構成について説明する。本実施形態は、クリーニング筐体4の外部に補給部75を設けている。この補給部75の構成は、洗浄媒体5を貯留する貯留部70と、補給ローラ60と補助ローラ61とからなる。図中62は、補助ローラ61を補給ローラ60へ押し付け付勢し、補給ローラ60と補助ローラ61のニップ(以下、ローラニップと記載する。)を形成するためのバネ体である。
また、貯留部70から洗浄媒体5を補給ローラ60と補助ローラ61のローラニップに導く下ガイド部材70Aを備える。補給ローラ60を図中の矢印63の方向に回転駆動することで、ローラニップに供給された洗浄媒体5を補給部75の外に送り出す。そして、クリーニング筐体4のインレット24からクリーニング筐体4の内部に取り込む。
クリーニング筐体4の内部の洗浄媒体5は、洗浄時間の経過により洗浄対象物20に衝突して破砕・減少する。そのため、一定時間ごとに補給ローラ60を回転駆動し、クリーニング筐体4の内部に洗浄媒体5を補給することで洗浄能力を維持する。さらに、補給ローラ60の回転駆動速度を変更することで補給部75からの洗浄媒体5の補給量を調整し、クリーニング筐体4の内部の洗浄媒体5の量を調整可能としている。なお、クリーニング筐体4の内部の洗浄媒体5の分量が多すぎても洗浄効果が低下するため、洗浄媒体5を安定して補給できることは好ましい。
洗浄媒体5の安定補給を行うため、補助ローラ61に例えばトルクリミッタ等を組み込むことができる。そして、図5(a)に示すように、補給ローラ60と補助ローラ61の間に洗浄媒体5が1枚侵入したとする。すると、補助ローラ61が図中の矢印64方向に回転することで、補給部75の外に洗浄媒体5を送り出す。図5(b)に示すように複数の洗浄媒体5が重なってローラニップに侵入すると、補助ローラ61が回転を停止し、補助ローラ61に当接している洗浄媒体5の送り方向に対し負荷になる。このことで、補給ローラ60に当接した洗浄媒体5だけを補給できる。
また、補助ローラ61に補給ローラ60と逆の矢印65の駆動を与え、例えばトルクリミッタ等を組み込む。そうすることで、ローラニップに洗浄媒体5が1枚だけ侵入したときは、補助ローラ61を図5(a)の矢印64方向に回転させ、洗浄媒体5が複数枚侵入した際は図6の矢印65方向に回転させて洗浄媒体5を補給部75内へ戻す方向の駆動を伝える。
さらに、洗浄媒体5の安定供給の方法として、図7(a)に示すように、補給ローラ60の外周の円筒面の一部に凹溝60aを設け、この凹溝60aに洗浄媒体5が入り得るように構成することで、補給量をさらに一定にすることができる。図7(b)のように補給ローラ60の外周の円筒面の一部に凸部60bを設けてもよい。
また、図8(a)に示すように、補給ローラ60の外周の円筒面の一部に矩形の凹部60cを設け、この凹部60cに入った洗浄媒体5だけを送り出すようにすることもできる。凹部60cは、薄片状の洗浄媒体5のサイズより大きなものとする。図中矢印66は、補給ローラ60の送り回転方向である。また図中矢印67は、補助ローラ61の戻し回転方向、矢印68は薄片状の洗浄媒体5の送り出し方向である。凹部60cに入らないか、凹部60cの深さ以上の厚さを有する洗浄媒体5は、補助ローラ61の戻し回転で補給部75へ戻す。このことで、薄片状の洗浄媒体5の送り量の制度を向上させることができる。
さらに、図9に示すように、補給ローラ60の外周面に給紙方向(図8の矢印66)と直角に溝69を設けてもよい。この溝69は紙粉などを貯めるための溝となる。紙粉がローラ外周面に付着することで洗浄媒体5等の送り出しが不安定になることを防げる。もちろん、溝69が正確に洗浄媒体5等の送り出し方向と直角である必要はないが、送り出し時に送り出し方向に対して極端に斜めにならないように形成する必要はある。
本発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
2 :乾式クリーニング装置
4 :クリーニング筐体
4A :上部筐体
4A−1 :嵌合凹部
4A−2 :上面
4B :下部筐体
5 :洗浄媒体
6 :吸気手段
8 :吸気口
10 :吸引ホース
12 :吸引装置
14 :分離板
16 :流路制限部材
18 :開口部
20 :洗浄対象物
22 :空気流入口
24 :インレット
26 :内部空間
30 :旋回空気流
34 :内部空間
60 :補給ローラ
60a :凹溝
60b :凸部
60c :凹部
61 :補助ローラ
63〜68 :矢印
69 :溝
70 :貯留部
70A :下ガイド部材
75 :補給部
100 :ディップパレット
101〜103 :マスク開口部
4 :クリーニング筐体
4A :上部筐体
4A−1 :嵌合凹部
4A−2 :上面
4B :下部筐体
5 :洗浄媒体
6 :吸気手段
8 :吸気口
10 :吸引ホース
12 :吸引装置
14 :分離板
16 :流路制限部材
18 :開口部
20 :洗浄対象物
22 :空気流入口
24 :インレット
26 :内部空間
30 :旋回空気流
34 :内部空間
60 :補給ローラ
60a :凹溝
60b :凸部
60c :凹部
61 :補助ローラ
63〜68 :矢印
69 :溝
70 :貯留部
70A :下ガイド部材
75 :補給部
100 :ディップパレット
101〜103 :マスク開口部
Claims (8)
- 洗浄媒体を飛翔させる内部空間と、
洗浄対象物に当接して上記内部空間で飛翔している上記洗浄媒体を上記洗浄対象物に衝突させる開口部と、
外部からの空気を上記内部空間へ通す通気路と、
上記通気路を介して上記内部空間に導入された空気を吸引することにより上記内部空間に旋回気流を生じさせる吸気口と、
洗浄媒体を貯留する貯留部と、
該貯留部から上記開口部に上記洗浄媒体を移動させる経路と、
上記内部空間へ上記洗浄媒体を補給する補給ローラと、
上記補給ローラに圧接する補助ローラと、
を有し、
上記貯留部内の洗浄媒体を上記補給ローラの回転駆動により上記内部空間に補給する、
ことを特徴とする乾式クリーニング装置の装置筐体。 - 請求項1に記載の乾式クリーニング装置の装置筐体において、
上記補給ローラの回転駆動を一定時間間隔で行うことを特徴とする乾式クリーニング装置の装置筐体。 - 請求項2に記載の乾式クリーニング装置の装置筐体において、
上記補給ローラの回転駆動速度を可変としたことを特徴とする乾式クリーニング装置の装置筐体。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の乾式クリーニング装置の装置筐体において、
複数の上記洗浄媒体が上記補給ローラと上記補助ローラの間に入り込んだ際、上記補助ローラの回転駆動を停止することを特徴とする乾式クリーニング装置の装置筐体。 - 請求項1に記載の乾式クリーニング装置の装置筐体において、
複数の上記洗浄媒体が上記補給ローラと上記補助ローラの間に入り込んだ際、上記補助ローラの回転駆動方向を逆転させることを特徴とする乾式クリーニング装置の装置筐体。 - 請求項1乃至5のいずれかに記載の乾式クリーニング装置の装置筐体において、
上記補給ローラの外周面の一部に凹状の部位を設けたことを特徴とする乾式クリーニング装置の装置筐体。 - 請求項1乃至6のいずれかに記載の乾式クリーニング装置の装置筐体において、
上記洗浄媒体の補給部を着脱可能に備えることを特徴とする乾式クリーニング装置の装置筐体。 - 請求項1乃至6のいずれかに記載の乾式クリーニング装置の装置筐体と、
上記吸気口に接続される吸引手段と、
上記装置筐体への上記洗浄媒体の補給部とからなる、
ことを特徴とする乾式クリーニング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014042213A JP2015167873A (ja) | 2014-03-04 | 2014-03-04 | 乾式クリーニング装置の装置筐体、及び乾式クリーニング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014042213A JP2015167873A (ja) | 2014-03-04 | 2014-03-04 | 乾式クリーニング装置の装置筐体、及び乾式クリーニング装置 |
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JP2014042213A Pending JP2015167873A (ja) | 2014-03-04 | 2014-03-04 | 乾式クリーニング装置の装置筐体、及び乾式クリーニング装置 |
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2014
- 2014-03-04 JP JP2014042213A patent/JP2015167873A/ja active Pending
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