JP5440260B2 - 炭化珪素結晶の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

炭化珪素結晶の製造方法およびその製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、炭化珪素(SiC)結晶、その製造方法、およびその製造装置に関する。
SiC結晶は、バンドギャップが大きく、また最大絶縁破壊電界および熱伝導率はシリコン(Si)と比較して大きい一方、キャリアの移動度はSiと同程度に大きく、電子の飽和ドリフト速度および耐圧も大きい。そのため、高効率化、高耐圧化、および大容量化を要求される半導体デバイスへの適用が期待される。
このような半導体デバイス等に用いられるSiC結晶は、たとえば気相成長法の昇華法により製造される(たとえば非特許文献1)。図11は、非特許文献1に開示のSiCの製造装置を概略的に示す断面図である。図11を参照して、非特許文献1に開示のSiC結晶の製造装置および成長方法について説明する。
図11に示すように、非特許文献1に開示のSiCの製造装置は、坩堝101と、坩堝101の外周を覆う断熱材121とを備えている。坩堝101の下部には、SiC結晶の原料17が配置されている。坩堝101の上部には、種結晶11が原料17と互いに向かい合うように配置されている。断熱材121は、坩堝101の内部に配置された種結晶11側に、断熱材121の外周まで貫通するように形成された開口部121aと、坩堝101の内部に配置された原料17側に、断熱材121の外周まで貫通するように形成された開口部121bとを有している。
この状態で、原料17が昇華する温度まで原料17が加熱される。この加熱により、原料17が昇華して昇華ガスが生成され、原料17よりも低温に設置されている種結晶11の表面にSiC結晶が成長する。
G.AUGUSTINE et al., "Physical Vapor Transport Growth and Properties of SiC Monocrystals", Phys.stat.sol.(b) vol.202 (1997), p.137-139
上記非特許文献1のように、断熱材121が種結晶11側に開口部121aを有している場合、SiC結晶の成長を開始した時点では熱を逃がすことができるため、開口部121aの温度は低くなる。しかし、坩堝101から漏れ出た原料ガスが付着すると、開口部121aの温度は低いため、開口部121aにSiC結晶が付着する。このため、開口部121aが埋まってしまう場合がある。断熱材121に開けた開口部121aが成長途中で埋まると、成長条件が変化してしまう。このため、成長するSiC結晶の結晶性が悪化してしまう。
したがって、本発明は、SiC結晶の結晶性を良好にすることができる、SiC結晶、その製造方法、およびその製造装置に関する。
本発明のSiC結晶の製造方法は、以下の工程を備える。本体部を含む坩堝と、本体部を覆う断熱材とを含む製造装置を準備する。本体部内に原料を配置する。本体部内において、原料と対向するように種結晶を配置する。本体部内において、原料を加熱することにより昇華させて、種結晶に原料ガスを析出することによりSiC結晶を成長する。製造装置を準備する工程は、本体部における種結晶側の外表面側に、断熱材よりも熱伝導率の高い放熱部を配置するとともに、放熱部で、または、放熱部と断熱材とで、本体部における種結晶側の外表面全体を覆う工程を含み、製造装置を準備する工程では金属を主成分とする放熱部を準備する
本発明のSiC結晶の製造装置は、SiCを含む原料を昇華させ、昇華させた原料ガスを種結晶に析出させることによりSiC結晶を成長させる装置であって、坩堝と、断熱材と、放熱部と、加熱部とを備えている。坩堝は、原料および種結晶を内部に配置するための本体部を含む。断熱材は、本体部を覆う。放熱部は、本体部における種結晶側の外表面側に配置され、断熱材よりも熱伝導率が高い。加熱部は、本体部の内部を加熱する。放熱部で、または、断熱材と放熱部とで、本体部の種結晶側の外表面全体を覆う。
本発明のSiC結晶の製造装置および製造方法によれば、坩堝の本体部の種結晶側の外表面全体を、放熱部、または、放熱部と断熱材とで覆っている。これにより、坩堝の本体部から漏れたガスが、種結晶側の外表面と放熱部との間に混入することを抑制できる。また、断熱材よりも熱伝導率が高い放熱部を種結晶側の外表面に配置しているため、SiC結晶の成長温度において、坩堝の種結晶側の熱を高い熱伝導により外部に放出することができる。このため、SiC結晶の成長中において、種結晶の温度が変化することを抑制できる。したがって、SiC結晶の成長中に成長条件が変化することを抑制できるので、SiC結晶の結晶性を良好にすることができる。
上記SiC結晶の製造方法において好ましくは、製造装置を準備する工程では、坩堝の種結晶側の外表面に接するように放熱部を配置する。
上記SiC結晶の製造装置において好ましくは、放熱部は、坩堝の種結晶側の外表面に接するように配置される。
これにより、種結晶が受けた熱を外部に効率的に放出できるので、種結晶の温度が変化することを抑制できる。したがって、SiC結晶の成長中に成長条件が変化することをより抑制できるので、SiC結晶の結晶性をより良好にすることができる。
上記SiC結晶の製造方法において好ましくは、製造装置を準備する工程では、放熱部の外周と断熱材の外周とを同一平面上に位置付けるように放熱部を配置する。
上記SiC結晶の製造装置において好ましくは、放熱部の外周と断熱材の外周とは同一平面上に位置付けられる。
これにより、放熱部および断熱材とで構成される面に凹みが形成されないので、この凹みに坩堝から漏れたガスが混入することで結晶が析出することを抑制できる。このため、SiC結晶の成長中に成長条件が変化することをより抑制できるので、SiC結晶の結晶性をより良好にすることができる。
上記SiC結晶の製造方法において好ましくは、製造装置を準備する工程では、金属を主成分とする放熱部を準備する。上記SiC結晶の製造装置において好ましくは、放熱部は、金属を主成分とする。
金属は熱伝導率が高いので、放熱効果が高い。このため、種結晶が受けた熱を外部に効率的に放出できるので、種結晶の温度が変化することを抑制できる。したがって、SiC結晶の成長中に成長条件が変化することをより抑制できるので、SiC結晶の結晶性をより良好にすることができる。
上記SiC結晶の製造方法および製造装置において好ましくは、金属が合金である。これにより、幅広い範囲の物性を有する放熱部を形成することができるので、より高い効果を奏する。
上記SiC結晶の製造方法および製造装置において好ましくは、放熱部の融点が1800℃以上である。これにより、SiC結晶を製造する温度条件において放熱部は安定であるので、成長条件の変化をより抑制できる。このため、製造するSiC結晶の結晶性をより良好にすることができる。
本発明のSiC結晶は、上記いずれかに記載のSiC結晶の製造方法により製造される。本発明のSiC結晶は、結晶成長中の成長条件の変化を抑制して製造されるので、結晶性を良好にすることができる。
上記SiC結晶において好ましくは、結晶多形(ポリタイプ)が4H−SiCである。これにより、高耐圧のデバイスの材料を実現できる。
本発明のSiC結晶、その製造方法、およびその製造装置によれば、放熱部を備えているので、SiC結晶の成長中に成長条件の変化を抑制できるので、SiC結晶の結晶性を良好にすることができる。
本発明の実施の形態1におけるSiC結晶を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1におけるSiC結晶の製造装置を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1の変形例1におけるSiC結晶の製造装置の坩堝周辺を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1の変形例2におけるSiC結晶の製造装置の坩堝周辺を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1の変形例3におけるSiC結晶の製造装置の坩堝周辺を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態2における坩堝を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態2におけるSiC結晶の製造装置の坩堝周辺を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態2の変形例1におけるSiC結晶の製造装置の坩堝周辺を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態2の変形例2におけるSiC結晶の製造装置の坩堝周辺を概略的に示す断面図である。 比較例におけるSiC結晶の製造装置の坩堝周辺を概略的に示す断面図である。 非特許文献1におけるSiC結晶の製造装置の坩堝周辺を概略的に示す断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
まず、図1を参照して、本発明の一実施の形態におけるSiC結晶10について説明する。SiC結晶10は、結晶性が良好である。SiC結晶10のポリタイプは特に限定されないが、4H−SiCであることが好ましい。
続いて、図2を参照して、本実施の形態におけるSiC結晶の製造装置100について説明する。この製造装置100は、昇華法によりSiC結晶を成長する装置である。つまり、製造装置100は、SiCを含む原料17を昇華させ、昇華させた原料ガスを種結晶11に析出させることによりSiC結晶10を成長させる装置である。
図2に示すように、製造装置100は、本体部102を含む坩堝101と、断熱材121と、反応容器123と、加熱部125と、放熱部131とを主に備えている。
坩堝101は、本体部102を含む。本実施の形態では、坩堝101は本体部102からなる。本体部102は、内表面と外表面とを有する。本体部102の外表面は、上面である種結晶11側の外表面102aと、下面である原料17側の外表面102bと、側面102cとを有する。本体部102は、種結晶11および原料17を内部に配置する。
この坩堝101を構成する本体部102は、Cを主成分とすることが好ましく、Cを主成分とし、残部が不可避的不純物からなることがより好ましい。この場合、坩堝101は、SiC結晶の成長条件において安定である材料よりなるため、SiC結晶の成長中における成長条件の変化を抑制できる。このため、製造するSiC結晶の結晶性を良好にすることができる。このような材料として、坩堝101はたとえばグラファイトよりなることが好ましい。グラファイトは高温で安定であるので、坩堝101の割れを抑制することができる。また坩堝101を構成するCはSiC結晶の構成元素であるので、仮に坩堝101が昇華してSiC結晶に混入した場合であっても、不純物になることを抑制することができる。このため、製造するSiC結晶の結晶性をより良好にすることができる。
断熱材121は、この本体部102の外表面の少なくとも一部を覆う。本実施の形態では、断熱材121は、本体部102の種結晶11側以外の外表面を覆っている。つまり、断熱材121は、本体部102の原料17側の外表面102bおよび側面102cを覆っている。
断熱材121は、Cを主成分とすることが好ましく、Cを主成分とし、残部が不可避的不純物からなることがより好ましい。このような材料として、断熱材はたとえばカーボンフェルトよりなることが好ましい。この場合も、断熱効果を有し、かつSiC結晶の成長中における成長条件の変化を抑制できるので、製造するSiC結晶の結晶性を良好にすることができる。また、本実施の形態では、断熱材121の原料17側には、測温孔121cが形成されている。
放熱部131は、本体部102の種結晶11側の外表面102a側に配置されている。放熱部131と断熱材121とで、本体部102における種結晶11側の外表面102a全体を覆っている。なお、放熱部131のみで、本体部102における種結晶11側の外表面102a全体を覆っていてもよい。
また、放熱部131で、または放熱部131および断熱材121で、種結晶11側の外表面102aおよび側面102c全体を覆うことが好ましい。本体部102において種結晶11側の温度は原料17側の温度よりも低いため、本体部102から漏れたガスにより結晶が析出しやすいため、相対的に温度の低い領域は覆われていることが好ましい。
放熱部131は、断熱材121を構成する材料の熱伝導率よりも高い熱伝導率を有する。熱伝導率は、たとえばレーザーフラッシュ法により測定される値である。
また、放熱部131は、本体部102の種結晶11側の外表面102aに接するように配置されることが好ましい。言い換えると、放熱部131は、本体部102において種結晶11が配置される内表面と対向する外表面102a(種結晶11が配置される面の裏側の外表面102a)に接するように形成されることが好ましい。この場合、放熱部131による高い熱伝導の効果をより発現できる。
また、放熱部131は、放熱部131の外周と断熱材121の外周とを同一平面上に位置付けるように配置することが好ましい。それに加えて、放熱部131は、本体部102の種結晶11側の外表面102aに接するように配置されることが好ましい。この場合、放熱部131は、本体部102の外表面102aと反対側まで、断熱材121を貫通して配置される。つまり、本体部102の種結晶11側に、断熱材121の外周まで貫通するように放熱部131が形成される。これにより、放熱効果をより発現することができる。
放熱部131は、断熱材121よりも熱伝導率が高い。このような材料として、Cを主成分とすることが好ましく、Cを主成分とし、残部が不可避的不純物からなることがより好ましい。特に、放熱部131は、グラファイトよりなることがより好ましい。この場合、種結晶11の熱を製造装置100の外部に放出でき、かつ製造装置の耐熱性も向上でき、製造するSiC結晶の結晶性も向上できる。また、放熱部131は、金属を主成分とすることが好ましく、金属を主成分とし、残部が不可避的不純物からなることがより好ましい。金属としては、合金が好適に用いられる。このような材料として、たとえば、タングステン(W)、タンタル(Ta)、およびこれらの合金を用いることが好ましい。これらの材料は、非常に熱伝導率が高く、かつ耐熱性も高い。
また、放熱部131の融点は、1800℃以上であることが好ましく、2200℃以上であることがより好ましく、2500℃以上であることがより一層好ましい。この場合、SiC結晶を製造する高温の雰囲気においても耐熱性を保つことができる。
放熱部131は、2層以上の層を含んでいてもよい。この場合、各層の熱伝導率の高低による配置は特に制限されない。
放熱部131の中心と、坩堝101(または本体部102)の中心とは一致することが好ましい。この場合、種結晶11の横方向の熱伝達のばらつきを抑制できる。
放熱部131は、原料17側から見て、配置する種結晶11を本体部102の外表面102aに投影した全ての領域を含むことが好ましい。この場合、放熱部131からの放熱により温度の面内均一性を高める効果が高い。ただし、放熱部131は、原料17側から見て、配置する種結晶11を本体部102の外表面102aに投影した一部の領域を含んでいてもよく、全ての領域を含んでいなくてもよい。また、配置する種結晶11が、原料17側から見て、放熱部131を本体部102の外表面102aに投影した全ての領域を含んでいてもよい。
断熱材121および放熱部131の周りには、反応容器123が設けられている。反応容器123の両端部には、反応容器123内へたとえば雰囲気ガスを流すためのガス導入口123aと、反応容器123の外部へ雰囲気ガスを排出するためのガス排出口123bとが形成されている。
坩堝101の外側(本実施の形態では反応容器123の外側中央部)には、坩堝101の内部を加熱するための加熱部125が設けられている。加熱部125は、特に限定されないが、高周波加熱コイルまたは抵抗加熱ヒータであることが好ましい。なお、加熱部125として高周波加熱コイルを用いる場合には、高周波加熱コイルは断熱材121の外周に設置されることが好ましい。加熱部125として抵抗加熱ヒータを用いる場合には、抵抗加熱ヒータは、断熱材121の内側であって、かつ坩堝101の外側に設置されることが好ましい。
反応容器123の上部および下部には、坩堝101の上方および下方の温度を測定するための放射温度計127b、127aが設けられている。放射温度計127aは、坩堝101の原料17側の外表面102bを覆う断熱材121の一部に形成された測温孔121cを通して測定される。測温孔121cは形成されていなくてもよい。
なお、上記製造装置100は、上記以外の様々な要素を含んでいてもよいが、説明の便宜上、これらの要素の図示および説明は省略する。
続いて、図1および図2を参照して、本実施の形態におけるSiC結晶の製造方法を説明する。
まず、図2に示すように、本体部102を含む坩堝101と、本体部102の外表面の少なくとも一部を覆う断熱材121とを含む製造装置100を準備する。この工程は、本体部102における種結晶11側の外表面102a側に、断熱材121よりも熱伝導率の高い放熱部131を配置するとともに、放熱部131で、または、放熱部131と断熱材121とで、本体部102における種結晶11側の外表面102a全体を覆う工程を含む。つまり、この工程では、上述した図2に示す製造装置100を準備する。
具体的には、本体部102の種結晶11側の外表面102aに接するように放熱部131を配置する。また、放熱部131の外周と断熱材121の外周とを同一平面上に位置付けるように放熱部131を配置する。また、Cを主成分とする放熱部131を準備する。また、グラファイトを主成分とする放熱部131を準備する。また、金属を主成分とする放熱部131を準備する。また、合金を主成分とする放熱部131を準備する。また、融点が1800℃以上である放熱部131を準備する。
次に、図2に示すように、本体部102内に原料17を配置する。原料17は粉末であっても、焼結体であってもよく、たとえば多結晶のSiC粉末またはSiC焼結体を準備する。本実施の形態では、原料17は、本体部102の下部に設置する。
次に、図2に示すように、本体部102内において、原料17と対向するように種結晶11を配置する。本実施の形態では、原料17と互いに対向するように、種結晶11を本体部102の上部に配置する。種結晶11の結晶構造は特に限定されず、成長するSiC結晶と同じ結晶構造であってもよく、異なる結晶構造であってもよい。成長するSiC結晶の結晶性を向上する観点から、同じ結晶構造であるSiC結晶を種結晶11として準備することが好ましい。
次に、坩堝101内において、原料17を加熱することにより昇華させて、種結晶11に原料ガスを析出することによりSiC結晶を成長する。
具体的には、原料17が昇華する温度まで原料17を加熱部125により加熱する。加熱方法は、特に限定されないが、高周波加熱法または抵抗加熱法を用いることが好ましい。この加熱により、原料17が昇華して昇華ガス(原料ガス)を生成する。この昇華ガスを、原料17よりも低温に設置されている種結晶11の表面に再度固化させる。成長温度の一例を挙げると、たとえば、原料17の温度を2300℃〜2400℃に保持し、種結晶11の温度を2100℃〜2200℃に保持する。これにより、種結晶11上にSiC結晶が成長する。
SiC結晶を成長する工程において、熱伝導率の高い放熱部131により、本体部102において種結晶11が配置されている側の外表面102aから製造装置100の外部に熱を伝導することができる。さらに、断熱材121および放熱部131で、または、放熱部131で、本体部102の種結晶11側の外表面102a全体が覆われているため、SiC結晶の成長を続けても、断熱材121および放熱部131の内部、放熱部131と本体部102との間にSiC結晶が堆積することを抑制できる。したがって、SiC結晶を成長する間に、種結晶11の温度が変化するなどの成長条件の変化を抑制できる。したがって、意図したポリタイプのSiC結晶を製造できるなど、結晶性の良好なSiC結晶を成長することができる。
次に、製造装置100の内部を室温まで冷却する。そして、製造装置100から製造したSiC結晶を取り出す。これにより、種結晶11と、種結晶11上に形成されたSiC結晶とを備えた、図1に示すSiC結晶10(SiCインゴット)を製造することができる。
なお、SiCインゴットから種結晶11を除去することで、図1に示すSiC結晶10を製造してもよい。除去する場合には、種結晶11のみを除去してもよく、種結晶11および成長させたSiC結晶の一部を除去してもよい。
除去する方法は特に限定されず、たとえば切断、研削、へき開など機械的な除去方法を用いることができる。切断とは、電着ダイヤモンドホイールの外周刃を持つスライサーなどで機械的にSiCインゴットから少なくとも種結晶11を除去することをいう。研削とは、砥石を回転させながら表面に接触させて、厚さ方向に削り取ることをいう。へき開とは、結晶格子面に沿って結晶を分割することをいう。なお、エッチングなど化学的な除去方法を用いてもよい。
また、製造したSiC結晶10の厚さが大きい場合には、成長したSiC結晶から複数枚のSiC結晶を切り出すことで、図1に示すSiC結晶10を製造してもよい。この場合には、1枚当たりのSiC結晶10の製造コストを低減できる。
その後、必要に応じて、結晶の一方面または両面を研削、研磨などにより平坦化してもよい。
続いて、本実施の形態におけるSiC結晶の製造方法および製造装置100の効果について、図10および図11に示す比較例および非特許文献1のSiC結晶の製造方法および製造装置と比較して説明する。
まず、図10に示す比較例のSiC結晶の製造装置は、図2に示す本実施の形態の製造装置100と基本的には同様の構成を備えているが、放熱部131を備えていない点において異なる。つまり、比較例の製造装置は、種結晶11側の外表面102a、原料側の外表面102b、および側面である102cを含む本体部102全体を断熱材121で覆っている。
比較例では、種結晶11側の温度が原料17の温度よりも低くなるように加熱しようとしても、本体部102内部が高温に加熱されるため、種結晶11の温度も次第に高くなる。このため、原料17の昇華ガスを適切に制御して種結晶11側に析出させることが困難となり、SiC結晶の成長が困難となる。
次に、図11に示す非特許文献1のSiC結晶の製造装置は、図2に示す本実施の形態の製造装置100と基本的には同様の構成を備えているが、放熱部131が断熱材121に設けられた貫通した開口部121aである点において異なる。
非特許文献1では、SiC結晶の成長初期の段階では、開口部121aから熱を逃がすことができるため、開口部121a側に位置する種結晶11の温度は低くなる。しかし、SiC結晶の成長において、本体部102から漏れ出た原料ガスが流入すると、開口部121aの温度は低いため、開口部121aに結晶が付着する。このため、断熱材121に設けた開口部121aがSiC結晶の成長途中で埋まる。これにより、SiC結晶の成長温度が成長途中で変化してしまう。このため、成長するSiC結晶のポリタイプが意図したものから変化するなど、結晶性が悪化してしまう。
一方、本実施の形態のSiC結晶の製造装置100およびその製造方法によれば、本体部102の種結晶11側の外表面102a上に配置された熱伝導率の高い放熱部131と断熱材121とで本体部102の種結晶11側の外表面102a全体を覆っている。これにより、坩堝101から漏れたガスが放熱部131と本体部102との間に混入することを抑制できる。このため、SiC結晶の成長において、断熱材121および放熱部131で囲まれる本体部102の外表面に結晶が堆積することを抑制できる。さらに、SiC結晶の成長温度において、本体部102の種結晶11側の熱を熱伝導により製造装置100の外部に放出することができる。つまり、放熱部131を介して、坩堝101からの放熱を大きく維持することができる。このため、SiC結晶の成長中において、種結晶11の温度が高くなることを抑制できるので、種結晶11の温度を原料17の温度よりも低く維持できる。つまり、SiC結晶の成長初期の種結晶11の温度と、成長中期(または終期)の種結晶11の温度との差を、本実施の形態は非特許文献1よりも小さくすることができる。したがって、SiC結晶の成長中に、種結晶11の温度が変化するなど成長条件の変化を抑制できるので、結晶性の良好なSiC結晶を製造することができる。
(変形例1)
図3を参照して、本実施の形態におけるSiC結晶の製造装置100の変形例1について説明する。図3に示す変形例1の製造装置は、基本的には図2に示す製造装置100と同様の構成を備えているが、本体部102の原料17側の外表面102bと、断熱材121との間に、空間部133がさらに形成されている点、および断熱材121に測温孔121cが形成されていない点において異なる。
(変形例2)
図4を参照して、本実施の形態におけるSiC結晶の製造装置100の変形例1について説明する。図4に示す変形例2の製造装置は、基本的には図3に示す変形例1の製造装置と同様の構成を備えているが、本体部102の種結晶11側の外表面102aと、放熱部131との間に、空間部132が配置されている点において異なる。つまり、空間部132は、本体部102において種結晶11が配置される内表面と対向する外表面102a(種結晶11が配置される面の裏側の外表面102a)に接するように形成される。さらに言い換えると、空間部132は、本体部102と、本体部102の種結晶11側の外表面102aを覆う放熱部131との間に形成された空間部である。
空間部132は、SiC結晶の成長中には、窒素(N2)ガス、ヘリウム(He)ガス、アルゴン(Ar)ガスなどの雰囲気ガスが充填される。
本変形例では、本体部102の種結晶11側の外表面102a上の空間部132を放熱部131で覆っている。これにより、本体部102から漏れたガスが空間部132に混入することを抑制できる。このため、SiC結晶の成長において空間部132が埋まることを抑制できる。空間部132を維持できると、SiC結晶の成長温度において、本体部102の種結晶11側の熱を輻射による熱伝導により製造装置の外部に放出することができる。このため、本変形例では、放熱部131の良好な熱伝導の効果に加えて、空間部132による良好な熱伝導の効果も奏する。したがって、SiC結晶の成長中において、種結晶11の温度が変化することをより抑制できるので、SiC結晶の成長中に成長条件が変化することをより抑制できる。本変形例によれば、SiC結晶の結晶性をより良好にすることができる。
(変形例3)
図5を参照して、本実施の形態におけるSiC結晶の製造装置100の変形例3について説明する。図5に示す変形例3の製造装置は、基本的には図2に示す製造装置100と同様の構成を備えているが、断熱材121に測温孔121cが形成されていない点において異なる。
(実施の形態2)
図6を参照して、本実施の形態における坩堝101について説明する。本実施の形態における坩堝101は、SiC結晶の製造に用いられる。
坩堝101は、原料17および種結晶11を内部に配置するための本体部102と、本体部102の外表面102aに接続され、外表面102aから外側(本実施の形態では上側)に突出した突起部103とを備えている。
本体部102は、たとえば筒状である。突起部103は、本体部102の上面に形成されている。突起部103は、たとえば凸状である。この突起部103は、実施の形態1の製造装置100の放熱部131に相当する。
本体部102および突起部103は、一体成形されていてもよく、別々に形成された部材が接合されていてもよい。突起部103の熱伝導率は高く、実施の形態1の放熱部131と同じ材料を用いることができる。このため、突起部103の材料の説明は繰り返さない。
続いて、図7を参照して、本実施の形態におけるSiCの結晶の製造装置について説明する。図7に示すように、本実施の形態におけるSiC結晶の製造装置は、基本的には図2に示す実施の形態1の製造装置100と同様の構成を備えているが、図6に示す坩堝101を備えている点、および断熱材121に測温孔121cが形成されていない点において異なる。つまり、本実施の形態における製造装置は、放熱部が坩堝101の突起部103である。
具体的には、本実施の形態の製造装置は、図7に示すように、本体部102と突起部103とを含む坩堝101と、断熱材121とを備えている。突起部103は、本体部102における種結晶11側の外表面102a側に配置され、断熱材121よりも熱伝導率が高い。突起部103と、断熱材121とで、本体部102の外表面の全体を覆っている。つまり、突起部103は種結晶11側の外表面102aを覆い、断熱材121は原料17側の外表面102bおよび側面102cを覆う。
本実施の形態におけるSiC結晶の製造方法は、基本的には実施の形態1のSiC結晶の製造方法と同様の構成を備えているが、図7に示す製造装置を準備する工程において異なる。
(変形例1)
図8を参照して、本実施の形態におけるSiC結晶の製造装置の変形例1について説明する。図8に示す変形例1の製造装置は、基本的には図7に示す製造装置と同様の構成を備えているが、坩堝101の外表面全体を断熱材121で覆っている点、本体部102の原料17側の外表面102bと、断熱材121との間に、空間部133がさらに形成されている点、および断熱材121に測温孔121cが形成されていない点において異なる。
(変形例2)
図9を参照して、本実施の形態におけるSiC結晶の製造装置の変形例2について説明する。図9に示す変形例2の製造装置は、基本的には図7に示す製造装置と同様の構成を備えているが、突起部103上に放熱部131がさらに配置されている点、本体部102の原料17側の外表面102bと、断熱材121との間に、空間部133がさらに形成されている点、および断熱材121に測温孔121cが形成されていない点において異なる。放熱部131は、実施の形態1の放熱部131と同様であるので、その説明は繰り返さない。
突起部103と放熱部131との材料は、同じであっても異なっていてもよい。また、突起部103の厚みと放熱部131の厚みとは、同じであっても異なっていてもよい。突起部103、放熱部131および断熱材121で、本体部102の種結晶11側の外表面102a全体を覆っている。
本実施例では、坩堝101の本体部102における種結晶11側の外表面102a側に、断熱材121よりも熱伝導率の高い放熱部131を配置して、断熱材121と放熱部131とで本体部102の種結晶11側の外表面102a全体を覆うことの効果について調べた。
(本発明例1〜3)
本発明例1〜3では、図2に示す上述した実施の形態1の製造装置100を用いて、上述した実施の形態1の製造方法にしたがって、SiC結晶を製造した。
具体的には、まず、グラファイト製で、中空の円筒型の坩堝101を準備した。坩堝101の外径は140mmであり、内径は120mmであり、高さは100mmであった。
また、10mmの厚さを有し、カーボンフェルトからなる断熱材となる断熱シートをそれぞれ3枚準備した。3枚の断熱シートについて、外径が25mmの開口部をそれぞれ形成した。そして、開口部を形成した3枚の断熱シートをそれぞれの開口部が重なるように積層して、坩堝101の種結晶11側の外表面102a上に開口部が位置するように配置した。このとき、開口部の中心と、坩堝101の中心とを一致させた。
その後、下記の表1に記載の材料で、かつ開口部内に配置できる形状(外形が25mmで厚さが30mm)の放熱部131を準備した。この放熱部131の熱伝導率は、断熱シートの熱伝導率よりも高かった。この放熱部131を断熱材121の開口部に配置した。これにより、本体部102の種結晶11側の外表面102a全体を、放熱部131と断熱材とで覆った。
なお、坩堝101の原料17側に、断熱材121の外周まで貫通するように形成された開口部121bは形成しなかった。
坩堝101、放熱部131および断熱材121を反応容器123内部に収容し、反応容器123の外周に、加熱部125としての高周波加熱コイルを配置した。
また、坩堝101内の下部に原料17を配置した。原料17は、SiCパウダーを用いた。また、坩堝101内の上部に、原料17と対向するように種結晶11を配置した。種結晶11は、75mmの外径を有する4H−SiCを用いた。
次に、反応容器123中に雰囲気ガスとして、流量が0.5slmのHeガスと流量が0.1slmのN2ガスとを流し、加熱部125としての高周波加熱コイルを用いて坩堝101内の温度を昇温した。坩堝101の原料17側の温度を測定している放射温度計127aの指示値が規定の成長温度、たとえば2400℃に達した後、坩堝101内の圧力を20Torrとした。このとき種結晶11側の温度は、原料17側の温度よりも低い、たとえば2200℃となるように、高周波加熱コイルのパワーを制御した。これにより、原料17からSiCガスを昇華させ、成長時間を50時間として、種結晶11上にSiC結晶を成長させた。意図したポリタイプは4H−SiCであった。その後、製造装置100内部の温度を室温まで冷却した。これにより、SiC結晶を製造した。
(比較例1)
比較例1のSiC結晶の製造装置および製造方法は、基本的には本発明例1〜3と同様であったが、断熱シートに開口部を設けずに、坩堝上に配置した点において異なっていた。つまり、比較例1では、図10に示すように、放熱部は配置されなかった。
(比較例2)
比較例2のSiC結晶の製造装置および製造方法は、基本的には本発明例1
〜3と同様であったが、断熱シートに形成した開口部に放熱部を配置しなかった点において異なる。つまり、図11に示すように、断熱材121を貫通する開口部を設けた(坩堝101における種結晶11側の外表面102aに空洞を形成した)。
(測定方法)
比較例2について、SiC結晶を成長する前の放熱部(開口部)の面積に対して、SiC結晶を成長した後の閉塞した放熱部(開口部)の面積の割合を求めた。その結果を下記の表1に記載する。
また、成長したSiC結晶から、10枚のSiC結晶基板を切り出し、その10枚について、4H−SiC以外のポリタイプが発生しているか否か目視で観察した。色が変わっているものが1つでもあれば、4H−SiC以外のポリタイプが発生していると判断し、ポリタイプ異常とした。10枚のSiC結晶基板のうち、ポリタイプ異常が発生している枚数を測定した。その結果を下記の表1に示す。
Figure 0005440260
(測定結果)
表1に示すように、坩堝101の種結晶11側の外表面102aに断熱材121よりも熱伝導率が高い放熱部131を配置して、坩堝101の本体部102の外表面102aを放熱部131および断熱材121で覆った本発明例1〜3の製造装置100および製造方法では、50時間のSiC結晶の成長の間、放熱部131と断熱材121との間、放熱部131と坩堝101との間に、結晶が付着しなかった。放熱部131は断熱材121よりも熱伝導率が高いため、種結晶11側の熱を外部に効果的に放出できたので、SiC結晶の成長中に成長条件が変化することを抑制できた。このため、成長したSiC結晶から切り出したSiC結晶基板には、ポリタイプ異常のものが1枚も含まれていなかった。
一方、坩堝101の種結晶11側の外表面102aに、放熱部を設けなかった比較例1は、種結晶11側の温度を低く維持できなかった。このため、ポリタイプが正常のSiC結晶基板を製造することができなかった。
また、貫通した開口部を有する断熱材を設けた比較例2では、50時間のSiC結晶の成長の途中で放熱部である開口部121aの少なくとも一部が結晶により埋まった。このため、成長途中で成長条件が変化したことで、SiC結晶から切り出したSiC結晶基板にはポリタイプ異常のものが含まれていた。
以上より、本実施例によれば、坩堝101の本体部102における種結晶11側の外表面102a側に、断熱材121よりも熱伝導率の高い放熱部131を配置して、断熱材121と放熱部131とで本体部102の種結晶11側の外表面102aの全体を覆うことにより、結晶性を向上したSiC結晶を製造できることが確認できた。
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、各実施の形態および実施例の特徴を適宜組み合わせることも当初から予定している。また、今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態および実施例ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 SiC結晶、11 種結晶、17 原料、100 製造装置、101 坩堝、102 本体部、102a,102b 外表面、102c 側面、103 突起部、121 断熱材、121a,121b 開口部、121c 測温孔、123 反応容器、123a ガス導入口、123b ガス排出口、125 加熱部、127a,127b 放射温度計、131 放熱部、132,133 空間部。

Claims (10)

  1. 本体部を含む坩堝と、前記本体部を覆う断熱材とを含む製造装置を準備する工程と、
    前記本体部内に原料を配置する工程と、
    前記本体部内において、前記原料と対向するように種結晶を配置する工程と、
    前記本体部内において、前記原料を加熱することにより昇華させて、前記種結晶に原料ガスを析出することにより炭化珪素結晶を成長する工程とを備え、
    前記製造装置を準備する工程は、前記本体部における前記種結晶側の外表面側に、前記断熱材よりも熱伝導率の高い放熱部を配置するとともに、前記放熱部で、または、前記放熱部と前記断熱材とで、前記本体部における前記種結晶側の前記外表面全体を覆う工程を含み、
    前記製造設備を準備する工程では、金属を主成分とする前記放熱部を準備する炭化珪素結晶の製造方法。
  2. 前記製造装置を準備する工程では、前記本体部の前記種結晶側の前記外表面に接するように前記放熱部を配置する、請求項1に記載の炭化珪素結晶の製造方法。
  3. 前記製造装置を準備する工程では、前記放熱部の外周と前記断熱材の外周とを同一平面上に位置付けるように前記放熱部を配置する、請求項1または2に記載の炭化珪素結晶の製造方法。
  4. 前記金属が合金である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の炭化珪素結晶の製造方法。
  5. 前記放熱部の融点が1800℃以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の炭化珪素結晶の製造方法。
  6. 炭化珪素を含む原料を昇華させ、昇華させた原料ガスを種結晶に析出させることにより炭化珪素結晶を成長させる装置であって、
    前記原料および前記種結晶を内部に配置するための本体部を含む坩堝と、
    前記本体部を覆う断熱材と、
    前記本体部における前記種結晶側の外表面側に配置され、前記断熱材よりも熱伝導率の高い放熱部と、
    前記本体部の内部を加熱するための加熱部とを備え、
    前記放熱部で、または、前記断熱材と前記放熱部とで、前記本体部の前記種結晶側の前記外表面全体を覆い、
    前記放熱部は、金属を主成分とする、炭化珪素結晶の製造装置。
  7. 前記放熱部は、前記本体部の前記種結晶側の前記外表面に接するように配置される、請求項6に記載の炭化珪素結晶の製造装置。
  8. 前記放熱部の外周と前記断熱材の外周とは同一平面上に位置付けられる、請求項6または7に記載の炭化珪素結晶の製造装置。
  9. 前記金属が合金である、請求項6〜8のいずれか1項に記載の炭化珪素結晶の製造装置。
  10. 前記放熱部の融点が1800℃以上である、請求項6〜9のいずれか1項に記載の炭化珪素結晶の製造装置。
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