JP2015067499A - 単結晶製造装置及び単結晶製造方法 - Google Patents

単結晶製造装置及び単結晶製造方法 Download PDF

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真至 畠田
Shinji Hatada
真至 畠田
智久 加藤
Tomohisa Kato
智久 加藤
知則 三浦
Tomonori Miura
知則 三浦
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Abstract

【課題】成長面を高温に維持しつつ成長面近傍の過飽和度を低くして高品質の単結晶を製造することができる単結晶製造装置を提供する。
【解決手段】単結晶製造装置1は、内部に原料40を収容する本体部23と、本体部23を密閉する蓋体24とを有する坩堝21と、原料40と対向するように種結晶51を載置可能な種結晶載置部50と、原料40を加熱して昇華させるコイル30と、坩堝21内に形成される空間を、種結晶51上に単結晶52を成長させる結晶成長空間71と、結晶成長空間71の外側に形成される周囲空間72とに仕切る仕切部材60とを備えている。仕切部材60は、結晶成長空間71に連通する開口面積が本体部23に収容された原料40に近づくにつれ次第に小さくなるように構成されたテーパ端部62を含んでいる。
【選択図】図1

Description

本発明は、単結晶製造装置及び単結晶製造方法に係り、特に昇華法を用いて単結晶を製造する装置及び方法に関するものである。
省エネルギーで長寿命、そして小型な光源として知られる発光ダイオード(LED)には、赤外線や可視光線、紫外線などの光を発するものがある。特に220〜350nmと波長が短い深紫外領域の光は殺菌能力が高いことから、深紫外領域の光デバイスは、医療分野での用途やダイオキシンなどの公害物質の高速分解処理用途など、さまざまな分野での応用が期待されている。このような深紫外領域の光を発する光デバイスを作製するための材料としては、III-V族窒化物半導体の一種であり、直接遷移型半導体の中で最も広いバンドギャップを有している窒化アルミニウム(AlN)が期待されている。
このような窒化アルミニウム単結晶の製造方法としては、フラックス法などの溶液法、MOVPE法、水素化物気相堆積法(HVPE)、昇華法などの気相法が知られている。これらの製造方法の中でも、昇華法は、一般的に成長速度が大きいため、バルク結晶を作製する上で有力な方法である。
この昇華法は、成長容器である坩堝を加熱して、坩堝の上部と下部との間に温度差を形成し、坩堝の下部に投入した原料を昇華させ、その昇華ガスを相対的に温度の低い坩堝の上部の成長部において再結晶させることで結晶を成長させる方法である。この昇華法においては、種結晶を用いることにより結晶成長の核生成過程を制御することができる(改良レーリー法)。
ここで、単結晶の成長速度を上げるためには、成長面の温度を高くするか、あるいは成長面近傍の過飽和度を高くする必要がある。しかしながら、成長面近傍の過飽和度が高くなると、核生成の頻度が高くなりマルチドメインが形成されてしまう。さらに過飽和度を高くすると、析出される結晶が種結晶とエピタキシャルな結晶方位関係を築くことができず、多結晶が成長してしまうこともある。
したがって、結晶性の良い単結晶を製造するためには、高温低過飽和度で成長を行う必要がある。すなわち、成長面近傍を高温低過飽和度にすれば、核生成頻度よりもステップ掃引速度を速くすることができ、結晶が低ドメインで成長するため、結晶性の良い単結晶を製造することができる。
上述した昇華法における原料の加熱方法としては、コイルに高周波電流を流すことにより坩堝に誘導電流を生じさせて坩堝内の原料を加熱する高周波誘導加熱が多く用いられている。このような高周波誘導加熱を用いた昇華法では、成長面を高温にしようとすると、同時に原料の温度も高くなってしまうため、成長面近傍における過飽和度が自然と高くなってしまい、高温低過飽和度を実現することができない。
このような観点から、2つのコイルを用いて成長面の温度と原料の温度を独立して制御する方法が提案されている。しかしながら、この場合には、コイルの数が増えることにより装置コストが高くなってしまうだけでなく、2つのコイルがどのように干渉するかを考慮する必要が生じ、坩堝内の制御がより複雑になってしまうという問題がある。
一方、多結晶を成長させたくない領域に少なくとも1種のハロゲン元素又はそのハロゲン種と水素種の組み合わせを含むガス流を導入し、局所的に過飽和度を低減して多結晶の析出を抑制する方法が知られている(例えば特許文献1参照)。しかしながら、この特許文献1に開示されている技術は、成長面以外での過飽和度を低減して成長面以外への結晶の析出を抑制するものであり、成長面近傍での過飽和度を低減することはできない。
ところで、従来の昇華法において、単結晶の径を大きくするために、種結晶側から原料側に向けて開口面積が大きくなるようなテーパ状のガイド部材を設けることがなされている(例えば特許文献2参照)。しかしながら、この技術は、単結晶の径を大きくすること、成長面へ昇華ガスを集めること、成長面以外で成長する多結晶を種結晶上の単結晶と分離することを目的とするものであって、成長面での過飽和度を低減するものではない。
特開2004−323351号公報 特開2002−060297号公報
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、成長面を高温に維持しつつ成長面近傍の過飽和度を低くして高品質の単結晶を製造することができる単結晶製造装置及び単結晶製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、成長面を高温に維持しつつ成長面近傍の過飽和度を低くして高品質の単結晶を製造することができる単結晶製造装置が提供される。この単結晶製造装置は、内部に原料を収容する本体部と、該本体部を密閉する蓋体とを有する坩堝と、上記坩堝の本体部に収容された原料と対向するように種結晶を載置可能な種結晶載置部とを備えている。この種結晶載置部は、上記坩堝の蓋体に配置される。また、この単結晶製造装置は、上記坩堝の本体部に収容された原料を加熱して昇華させる加熱部と、上記坩堝内に形成される空間を、上記種結晶上に単結晶を成長させる結晶成長空間と、該結晶成長空間の外側に形成される周囲空間とに仕切る仕切部材とを備えている。この仕切部材は、上記結晶成長空間に連通する開口面積が上記坩堝の本体部に収容された原料に近づくにつれ次第に小さくなるように構成されたテーパ端部を含んでいる。
本発明の第2の態様によれば、成長面を高温に維持しつつ成長面近傍の過飽和度を低くして高品質の単結晶を製造することができる単結晶製造方法が提供される。この方法では、坩堝の本体部に原料を収容し、上記坩堝の本体部に収容された原料と対向するように、上記坩堝の蓋体に配置された種結晶載置部に種結晶を載置し、上記坩堝の本体部を上記蓋体により密閉する。上記種結晶上に単結晶を成長させる結晶成長空間に連通する開口面積が上記坩堝の本体部に収容された原料に近づくにつれ次第に小さくなるように構成されたテーパ端部を含む仕切部材によって、上記坩堝内に形成される空間を上記結晶成長空間と該結晶成長空間の外側に形成される周囲空間とに仕切る。上記坩堝の本体部に収容された原料を加熱して昇華させることにより上記種結晶載置部に載置された種結晶上に上記原料の単結晶を析出させる。
本発明によれば、仕切部材によって、坩堝内に形成される空間を、種結晶上に単結晶を成長させる結晶成長空間と、該結晶成長空間の外側に形成される周囲空間とに仕切っているため、原料から昇華した昇華ガスが結晶成長空間と周囲空間に分散される。さらに、この仕切部材は、結晶成長空間に連通する開口面積が坩堝の本体部に収容された原料に近づくにつれ次第に小さくなるように構成されるテーパ端部を含んでいるので、結晶成長空間に移送される昇華ガスの量が減少する。これにより、成長面近傍における過飽和度が低下する。この結果、成長面を高温に維持しつつ成長面近傍の過飽和度を低くすることができるので、高品質の単結晶を製造することができる。
本発明によれば、成長面を高温に維持しつつ成長面近傍の過飽和度を低くして高品質の単結晶を製造することができる。
本発明の第1の実施形態における単結晶製造装置を模式的に示す断面図である。 本発明の第2の実施形態における単結晶製造装置を模式的に示す断面図である。 本発明の第3の実施形態における単結晶製造装置を模式的に示す断面図である。
以下、本発明に係る単結晶製造装置の実施形態について図1から図3を参照して詳細に説明する。なお、図1から図3において、同一又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態における単結晶製造装置1を模式的に示す断面図である。図1に示すように、本実施形態における単結晶製造装置1は、結晶成長炉10と、結晶成長炉10の内部空間11に配置された結晶成長部20と、結晶成長炉10の周囲に巻回されるコイル30とを備えている。
結晶成長部20は、坩堝21と、坩堝21の外部を覆う断熱材22とから構成される。坩堝21は、内部に原料40としての窒化アルミニウム(AlN)を収容する本体部23と、本体部23を密閉する蓋体24とを有している。
坩堝21は、成長する結晶の融点よりも高い融点を有する材料から形成される。例えば、成長する結晶の融点よりも高い融点を有する金属や窒化物、炭化物、窒化物の合金、及び炭化物の合金などから坩堝21を形成することができる。特に窒化アルミニウムの単結晶を製造する場合には、タンタル(Ta)、タングステン(W)、これらの合金、炭化タンタル(TaC)、炭化タングステン(WC)、及び窒化ホウ素(BN)などから坩堝21を形成することが好ましい。これらの材料は、成長する結晶との反応性が低く、高温での耐熱性に優れているため好適に用いることができる。
なお、坩堝21をカーボン製にすることもできるが、カーボン製の坩堝を用いた場合には、結晶にカーボンが不純物として混入しやすくなるので、カーボンが結晶に混入しないような対策が必要になる。
蓋体24の下面には種結晶載置部50が固定されている。この種結晶載置部50の下面には種結晶51を載置できるようになっており、種結晶載置部50上に載置された種結晶51は坩堝21内に収容された原料40と対向するようになっている。この種結晶51としては例えば窒化アルミニウムや炭化珪素を用いることができる。また、バッファー層を成長させた基板を種結晶51として用いることもできる。この種結晶51の主面はCMPなどにより鏡面研磨仕上げされているものが好ましく、主面だけでなくその裏側もCMPなどにより鏡面研磨仕上げされていてもよい。
図1に示すように、結晶成長炉10にはガス導入口12が形成されており、このガス導入口12はガス供給源13に接続されている。これにより、結晶成長炉10の内部空間11には、ガス導入口12を通じてガス供給源13から窒素ガスが導入されるようになっている。また、結晶成長炉10にはガス排出口14も形成されており、このガス排出口14は真空ポンプ15に接続されている。これにより、ガス供給源13から内部空間11に供給された窒素ガスや結晶成長炉10の内部空間11で生成されたガスがガス排出口14を通じて排出される。このように、ガス供給源13からの窒素ガスの供給と真空ポンプ15による減圧を調整することにより、結晶成長炉10の内部空間11が所望の圧力に調整される。
コイル30には高周波電源(図示せず)が接続されており、コイル30に高周波電流を流すと、坩堝21に誘導電流が生じ、これにより坩堝21内の原料40が加熱され昇華される。このように、本実施形態におけるコイル30は、坩堝21の本体部23に収容された原料40を加熱して昇華させる加熱部として機能する。なお、このコイル30は図示しない移動機構により坩堝21に対して相対的に移動可能に構成されている。
図1に示すように、断熱材22の上下には、温度測定用の孔22Aが形成されており、結晶成長炉10の外部に配置された放射温度計(図示せず)により坩堝21の本体部23の下部と蓋体24の上部の温度が測定できるようになっている。これら測定された温度に基づき、コイル30に供給する電流を制御し、坩堝21内の温度が所望の分布となるように制御される。
ここで、図1に示すように、単結晶製造装置1は、坩堝21内の空間を2つの空間に仕切る仕切部材60を備えている。この仕切部材60によって、坩堝21内の空間は、種結晶51上に単結晶を成長させる結晶成長空間71と、この結晶成長空間71の外側に形成される周囲空間72とに仕切られる。本実施形態における仕切部材60は、坩堝21の蓋体24の下面から下方に向かって延びる筒状部61と、筒状部61の下端から下方に向かうにつれて次第に開口面積が小さくなるテーパ端部62とを有している。
この仕切部材60は、例えば、タンタル(Ta)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、これらの合金、炭化タンタル(TaC)、炭化タングステン(WC)、黒鉛、及び窒化ホウ素(BN)などから形成される。また、後述するように、仕切部材60を坩堝21の材料と同一の材料で形成することが好ましい。
このような構成の単結晶製造装置1において、まず、原料40を坩堝21の本体部23に収容するとともに、種結晶51を種結晶載置部50に載置及び固定する。そして、蓋体24により坩堝21の本体部23を密閉し、真空ポンプ15を用いて結晶成長炉10の内部空間11を真空引きして内部空間11の圧力を下げる。続いて、ガス供給源13から結晶成長炉10の内部空間11に窒素ガスなどの窒素ガスを供給し、内部空間11を窒素ガス雰囲気とする。これにより、単結晶の成長を高純度の窒素ガスの雰囲気下で行うことができる。
そして、コイル30に高周波電流を流すことにより坩堝21内の原料40を例えば約2000℃まで加熱し、昇華させる。このとき、放射温度計により検出された坩堝21の本体部23の下部と蓋体24の上部の温度とに基づいてコイル30を坩堝21に対して移動させ、坩堝21の本体部23に収容された原料40よりも種結晶載置部50上の種結晶51の方が低温となるように調整する。このとき、単結晶の成長面の温度を1700℃〜2300℃にすることが好ましく、結晶成長炉10の内部空間11の圧力を23.3kPa(100Torr)〜101.3kPa(760Torr)にすることが好ましい。
上述したように、坩堝21の本体部23に収容された原料40よりも種結晶載置部50上の種結晶51の方を低温にすることにより、原料40の昇華ガスが本体部23から種結晶51上に移送され、種結晶51上で単結晶が析出し再結晶化する。このとき、仕切部材60によって坩堝21内の空間が結晶成長空間71と周囲空間72とに仕切られているため、原料40から昇華した昇華ガスが結晶成長空間71と周囲空間72に分散される。そして、仕切部材60のテーパ端部62は、結晶成長空間71に連通する開口面積が筒状部61から下方に向かうにつれて次第に小さくなるように構成されているため、結晶成長空間71に移送される昇華ガスの量が減少する。これにより、成長面近傍における昇華ガスの過飽和度が低下する。この結果、成長面を高温に維持しつつ成長面近傍の過飽和度を低くすることができるので、高品質な単結晶を製造することができる。なお、周囲空間72に移送された昇華ガスは仕切部材60の表面などに多結晶として析出する。
上述のようにして、種結晶51上に高品質な単結晶52を成長させることができる。成長後は、単結晶52を切断及び研磨することで単結晶基板を得ることができる。
なお、上述したように、仕切部材60は坩堝21の材料と同一の材料で形成することが好ましい。仕切部材60を坩堝21と同一の材料で形成すれば、熱膨張係数が同一となるので、仕切部材60と坩堝21との間で変形量の差が生じにくく、長期間にわたって使用することが可能となる。
また、本実施形態においては、仕切部材60の筒状部61は坩堝21の蓋体24から下方に延びており、この筒状部61と種結晶載置部50との間には隙間が形成されている。種結晶載置部50の周囲の蓋体24の下面には多結晶が析出するが、このように筒状部61と種結晶載置部50との間に隙間が形成されていることにより、種結晶載置部50の周囲の蓋体24の下面に析出した多結晶が種結晶51上の単結晶52と接触することが防止され、高品質な単結晶52を得ることができる。
また、結晶成長空間71に移送される昇華ガスの量を低減して成長面近傍の過飽和度を効果的に低減するためには、テーパ端部62の開口面積の最小値(すなわちテーパ端部62の下端部の開口面積)が、種結晶載置部50に載置される種結晶51の面積よりも小さいことが好ましく、種結晶51の面積の半分以下であることがより好ましい。また、坩堝21の内周面に対するテーパ端部62のテーパ角度は例えば30度から60度程度であることが好ましい。
図2は、本発明の第2の実施形態における単結晶製造装置101を模式的に示す断面図である。上述した第1の実施形態における仕切部材60は、坩堝21の蓋体24の下面から下方に向かって延びていた(筒状部61)が、本実施形態における仕切部材160は、坩堝21の本体部23の側壁から延びている。すなわち、仕切部材160は、本体部23の側壁から下方に向かうにつれて次第に開口面積が小さくなるテーパ端部162から構成される。第1の実施形態においては、成長させた単結晶52を取り出そうとするときは、仕切部材60、特にテーパ端部62があるので困難を伴うが、図2に示す第2の実施形態によれば、蓋体24を開けることで単結晶52を容易に取り出すことができる。
図3は、本発明の第3の実施形態における単結晶製造装置101を模式的に示す断面図である。上述した第1の実施形態における仕切部材60は、坩堝21の蓋体24の下面から鉛直方向下方に向かって延びていた(筒状部61)が、本実施形態における仕切部材260は、坩堝21の蓋体24の下面から下方に向かうにつれて次第に開口面積が大きくなるガイド部材261と、ガイド部材261の下端から下方に向かうにつれて次第に開口面積が小さくなるテーパ端部262とを備えている。
したがって、本実施形態では、テーパ端部262を設けることによって結晶成長空間71に移送される昇華ガスの量を低減し、成長面近傍の過飽和度を下げて高温低過飽和度を実現するとともに、ガイド部材261によって上述した特許文献2のように製造される単結晶52の径を大きくすることができる。
上述した第1の実施形態に係る単結晶製造装置1を用いて窒化アルミニウム単結晶を製造した。まず、種結晶51として面方位(0001)を有する厚さ500μm、直径60mmの窒化アルミニウム種結晶を用意した。坩堝21としてタングステン製坩堝を用い、原料40として窒化アルミニウム粉体を坩堝21の本体部23に収容した。種結晶51を種結晶載置部50に接着剤により固定し、種結晶載置部50上に保持した。このとき、種結晶51の主面が本体部23に収容された原料40(窒化アルミニウム粉体)に対向するようにした。また、タングステン製の仕切部材60と、カーボン製の断熱材22を用いた。結晶成長炉10としては石英チャンバを用いた。
真空ポンプ15を用いて結晶成長炉10の内部空間11を真空引きした後、ガス供給源13から結晶成長炉10の内部空間11に窒素ガスを供給し、内部空間11を26.7kPa(200Torr)の窒素雰囲気とした。単結晶の成長工程の前に、坩堝21を1000℃で1時間加熱して種結晶51の表面を清浄にした。
次に、コイル30に高周波電流を流すことにより坩堝21内の原料40を加熱し、昇華法によって種結晶51上に窒化アルミニウムの単結晶を成長させた。成長条件は、成長面の温度2150℃、結晶成長炉10の内部空間11の圧力26.7kPa(200Torr)、成長時間30時間とした。種結晶51の温度が原料402の温度より約50℃低くなるように設定した。この種結晶51の温度と原料402の温度の差は、坩堝21に対してコイル30を移動させることにより調整した。
このようにして単結晶52を成長させた後、坩堝21を室温まで降温し、窒化アルミニウムの単結晶52を取り出した。得られた単結晶52をスライスし研磨することで、2インチ径のクラックフリー窒化アルミニウムウェハを得た。
これまで本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。例えば、上述した実施形態においては、種結晶載置部50を蓋体24とは別の部材として設けた例を説明したが、蓋体24の下面自体を種結晶載置部50として用いることもできる。また、上述した実施形態においては、コイル30を用いた高周波加熱により原料40を昇華させる例について述べたが、原料40の加熱方法はこれに限られるものではなく、例えば抵抗加熱により原料40を加熱してもよい。さらに、上述した実施形態においては、結晶成長炉10の内部空間11に窒素ガスを導入する例を説明したが、窒素ガスに代えてアルゴンガスなどの不活性ガスを導入してもよく、あるいは窒素ガスにアルゴンガスなどの不活性ガスを混合したガスを導入してもよい。
1 単結晶製造装置
10 結晶成長炉
11 内部空間
12 ガス導入口
13 ガス供給源
14 ガス排出口
15 真空ポンプ
20 結晶成長部
21 坩堝
22 断熱材
23 本体部
24 蓋体
30 コイル
40 原料
50 種結晶載置部
51 種結晶
52 単結晶
60 仕切部材
61 筒状部
62 テーパ端部
71 結晶成長空間
72 周囲空間
101 単結晶製造装置
160 仕切部材
162 テーパ端部
201 単結晶製造装置
260 仕切部材
261 ガイド部材
262 テーパ端部

Claims (10)

  1. 内部に原料を収容する本体部と、該本体部を密閉する蓋体とを有する坩堝と、
    前記坩堝の本体部に収容された原料と対向するように種結晶を載置可能な種結晶載置部であって、前記坩堝の蓋体に配置される種結晶載置部と、
    前記坩堝の本体部に収容された原料を加熱して昇華させる加熱部と、
    前記坩堝内に形成される空間を、前記種結晶上に単結晶を成長させる結晶成長空間と、該結晶成長空間の外側に形成される周囲空間とに仕切る仕切部材であって、前記結晶成長空間に連通する開口面積が前記坩堝の本体部に収容された原料に近づくにつれ次第に小さくなるように構成されたテーパ端部を含む仕切部材と、
    を備えたことを特徴とする単結晶製造装置。
  2. 前記仕切部材は、前記仕切部材と前記種結晶載置部との間に隙間が形成されるように前記坩堝の蓋体から延びていることを特徴とする請求項1に記載の単結晶製造装置。
  3. 前記テーパ端部の開口面積の最小値が前記種結晶載置部に載置される種結晶の面積よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載の単結晶製造装置。
  4. 前記仕切部材は、前記坩堝の材料と同一の材料で形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の単結晶製造装置。
  5. 前記原料は窒化アルミニウムであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の単結晶製造装置。
  6. 坩堝の本体部に原料を収容し、
    前記坩堝の本体部に収容された原料と対向するように、前記坩堝の蓋体に配置された種結晶載置部に種結晶を載置し、
    前記坩堝の本体部を前記蓋体により密閉し、
    前記種結晶上に単結晶を成長させる結晶成長空間に連通する開口面積が前記坩堝の本体部に収容された原料に近づくにつれ次第に小さくなるように構成されたテーパ端部を含む仕切部材によって、前記坩堝内に形成される空間を前記結晶成長空間と該結晶成長空間の外側に形成される周囲空間とに仕切り、
    前記坩堝の本体部に収容された原料を加熱して昇華させることにより前記種結晶載置部に載置された種結晶上に前記原料の単結晶を析出させる、
    ことを特徴とする単結晶製造方法。
  7. 前記仕切部材と前記種結晶載置部との間に隙間が形成されるように前記仕切部材を前記坩堝の蓋体から延ばしたことを特徴とする請求項6に記載の単結晶製造方法。
  8. 前記テーパ端部の開口面積の最小値を前記種結晶載置部に載置される種結晶の面積よりも小さくすることを特徴とする請求項6又は7に記載の単結晶製造方法。
  9. 前記坩堝の材料と同一の材料で前記仕切部材を形成することを特徴とする請求項6から8のいずれか一項に記載の単結晶製造方法。
  10. 前記原料として窒化アルミニウムを用いることを特徴とする請求項6から9のいずれか一項に記載の単結晶製造方法。
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