JP5439825B2 - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、マルチビームを使用して画像形成する画像形成装置および画像形成方法に関する。
電子写真法を使用して画像を形成する画像形成装置では、感光体ドラム上に形成された静電荷を、半導体レーザにより露光して静電潜像を形成し、現像剤により現像して画像形成を行っている。従来の半導体レーザは、1つの半導体素子から1本〜4本、多くて8本程度のレーザビームを照射する。近年では、VCSELとして参照される面発光レーザが市販され、実用化されている。これに伴い、近年、VCSELを使用して、高精細、高速画像形成などを行う画像形成装置が提案されている。
このようなVCSELを使用した画像形成装置として例えば特許文献1に記載されたような画像形成装置(書き込み光学系)では、光源ユニットが図40に示すように、格子状に複数の光源(複数の半導体レーザ)が配置された半導体レーザアレイ、または、同一チップ上に複数光源(複数の面発光レーザ(VCSEL,面発光型半導体レーザ)が格子状に配置された面発光レーザから構成され、複数の光源の配列方向がポリゴンミラーのような偏向器の回転軸に対してある角度θを有するように、光源ユニット1001の配置と角度が調整される。
図40では、光源の配列の行を上からa〜c、列を左から1〜4とし、各光源を配列の行番号と列番号の組み合わせで表している。例えば、図40の左上の光源はa1と表記する。光源ユニット1001が角度θをもって配置されていることにより、光源a1と光源a2とは異なる走査位置を露光し、この2光源により1つの画素(1画素)を構成する場合、すなわち、図40において、2光源で1画素を実現する場合を考える。例えば2光源a1,a2で1画素、2光源a3,a4で1画素を構成していくとすると、図中の光源によって図40右端に示すような画素が形成される。図の縦方向を副走査方向としたとき、2光源により構成される画素の中心間距離が600dpi相当であるとする。このとき、1画素を構成する2光源の中心間隔は1200dpi相当となり、画素密度に対して光源密度が2倍となっている。よって1画素を構成する光源の光量比を変えることで、画素の重心位置を副走査方向にずらすことが可能となり、高精度な画像形成が実現できる。
一方、VCSELは、1つのチップから40本程度のレーザビームを射出することができる。このため、画像形成装置の潜像形成にVCSELを使用することで、高精細、高速画像形成などが可能になるものと考えられる。このことは、特許文献1に開示された技術からも明らかである。VCSELを潜像形成のためのレーザ装置として使用する場合、単に半導体レーザをVCSELに置代えたえただけで充分に高精細な潜像を形成することができるわけではない。例えば、VCSELは、所定の発光領域から面状に多数のレーザビームを発生させる。潜像形成に使用するレーザ装置は、射出するレーザビームの光量を狙いの光量に制御する必要がある。また、VCSELの場合、発光領域内での集積度が高まり、レーザビームの光量を制御することが、高精度の潜像を安定して形成するために必要とされる。
したがって、レーザビームの数が増えると、レーザビームの射出本数が少ない半導体レーザを使用したと同一の光量制御を行う場合、光量制御のために時間が長くかかることは明らかであり、VCSELを適用してことに伴う高速化の利点を充分に提供できないことになる。また、このためにレーザビームの光量制御を間引くなどすると、逆に高精細化を達成することが困難となる。
この様な理由から、種々の技術が提案されている。例えば、特開2007−021826号公報(特許文献2)では、複数の発光素子と当該発光素子から出射される光量を検出する光量検出素子を有する発光光源部を備える画像形成装置および光書込装置が開示されている。特許文献2で開示された光書込装置は、光ビームの光量制御を行うために、ビーム数分のボリューム抵抗と、サンプルホールドコンデンサを配置する。特許文献2に記載された方法によっても多数のレーザビームの光量制御は可能となる。しかしながら、VCSELの制御回路自体の回路規模が大きくなる。また、光量調整のため、ボリューム抵抗の設定を、射出ビーム数分行わなくてはならず、作業効率が低下し、このためメンテナンスも増大してしまう。
また、特開2005−161790号公報(特許文献3)では、光源から出力された各光ビームを第1の光ビームと第2の光ビームとに分離し、第1の光ビームの光量を測定するための第1の測定手段と、第1の測定手段による光量測定結果が光量指示信号で指示された光量となるように光量制御を行う光量制御手段とを設け、第2の光ビームの光量を測定し、その光量測定結果により、第2の光ビームの光量を複数の光ビーム間で略均一にするための各光ビームの光量補正値を求めて記憶しておき、光量制御を行う制御方法が開示されている。
特許文献3で開示された方法でもVCSELの光量制御を行うことは可能である。しかしながら、各レーザビームの光量補正を行いながら画像形成を行うことは、レーザビーム本数が少ない場合には充分なフィードバック速度を提供できることができるものの、VCSELのように、はるかに多数のレーザビームが射出される場合には、VCSELの環境変動を考慮する場合、画像形成中の走査期間だけでは充分な効率でレーザビーム光量の制御に対しフィードバックできないという不都合が発生する場合があった。また、VCSELを構成する半導体レーザ素子が、初期設定された補正範囲では設定光量を提供できない場合、その時点で形成されている画像に重大な影響を与えることなく画像形成を完了させ、かつ光量補正を効率的に行うことを可能とするものではない。
上述したように、これまでVCSELを使用した静電潜像形成のためのレーザビーム光量制御を行う場合、レーザビームの本数が増えた分だけ制御動作を増加させなければならず、高精細化および高速化の利点を充分に達成できないという不都合が生じていた。また、上述した不都合があるにもかかわらず、装置コストやメンテナンスコストが高まるという別の弊害も生じていた。すなわちこれまで、VCSELの特性を効果的に利用して光量制御を最適化することにより、高精細、高速な静電潜像形成を可能とする、画像形成装置および画像形成方法を提供することが必要とされていた。
また、画像形成装置は、周辺の環境温度や長時間の時間経過により、その作像条件を変化させてしまうため、作像条件の変化に合せて、VCSELレーザビームの光量を調整しなければならない。しかし、前述したように調整するレーザビームの本数が増えるため、各レーザビーム間での光量調整誤差が発生し易くなり、結果、印刷画像に周期的な濃度ムラ(バンディング)という不具合を出してしまう。したがって、VCSELの光量調整を行うときに、レーザビーム間での光量偏差を低減することを可能とする、画像形成装置および画像形成方法も同じく開発することが必要とされていた。
本発明は、上述した問題点が、VCSELの画像形成装置への適用に際し、従来の半導体レーザに利用されていた光量制御技術を単に延長して適用することが原因となっていることに着目してなされたものである。すなわち、本発明は、従来の半導体レーザについての光量制御技術ではなく、VCSELが多数のレーザビームを照射する特性を効果的に利用することで、回路規模拡大、ボリューム抵抗調整を行うことなく、多数のレーザビームの光量管理を効率的に行うことができる画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる画像形成装置は、レーザビームを出射する複数の光源と、前記複数の光源から出射された複数のレーザビームのそれぞれを、光量を測定するための第1のレーザビームと、感光体を走査して画像データを作像するための第2のレーザビームとに分離する分離手段と、前記第1のレーザビームの光量を測定して前記第1のレーザビームの光量に応じた第1の電圧を出力する第1の光電変換手段と、前記第2のレーザビームの光量を測定して前記第2のレーザビームの光量に応じた第2の電圧を出力する第2の光電変換手段と、前記複数のレーザビームのそれぞれごとに、前記複数のレーザビームに共通の共通電流と、前記第1の電圧と前記第2の電圧とに基づく前記レーザビームの光量を補正するための前記複数のレーザビームのそれぞれに対応した電流補正値と、前記複数のレーザビームのそれぞれに対応したバイアス電流と基づいて設定される駆動電流基づいて、走査ラインの1走査ごとに前記第2のレーザビームの光量を補正する第1光量補正と、前記共通電流を補正することにより前記画像データを作像する能力を調整する第2光量補正とを実行する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかる画像形成方法は、画像形成装置で実行される画像形成方法であって、前記画像形成装置は、レーザビームを出射する複数の光源と、前記複数の光源から出射された複数のレーザビームのそれぞれを、光量を測定するための第1のレーザビームと、感光体を走査して画像データを作像するための第2のレーザビームとに分離する分離手段とを、備え、前記第1のレーザビームの光量を測定して前記第1のレーザビームの光量に応じた第1の電圧を出力する第1の光電変換工程と、前記第2のレーザビームの光量を測定して前記第2のレーザビームの光量に応じた第2の電圧を出力する第2の光電変換工程と、前記複数のレーザビームのそれぞれごとに、前記複数のレーザビームに共通の共通電流と、前記第1の電圧と前記第2の電圧とに基づく前記レーザビームの光量を補正するための前記複数のレーザビームのそれぞれに対応した電流補正値と、前記複数のレーザビームのそれぞれに対応したバイアス電流と基づいて設定される駆動電流基づいて、走査ラインの1走査ごとに前記第2のレーザビームの光量を補正する第1光量補正と、前記共通電流を補正することにより前記画像データを作像する能力を調整する第2光量補正とを実行する制御工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、主走査ラインの1走査ごとに同期信号に同期して実行される第1光量補正と、プロセス制御信号に対応して実行される第2光量補正と、紙間信号に対応して実行される第3光量補正と、キャリブレーション信号に対応して実行される第4光量補正とを含み、前記各補正に基づいて前記制御値を演算するので、回路規模削減、ボリューム抵抗調整を行うことなく、多数のレーザビームの光量管理を効率的に行うことができる。
すなわち、本発明によれば、多数のレーザビームを照射して画像を形成する場合であっても、回路規模を大きくすることなく、照射されるレーザビームの光量を効率的に制御することができるという効果を奏する。即ち、画像の作像条件およびレーザビームの出力特性に応じてチャネル毎の電流補正値を生成し、生成したチャネル毎の補正値を用いて各チャネル共通の駆動電流を補正することによって、回路規模の拡大を最小限に抑制しつつ、その駆動電流補正タイミングは、従来の画像形成装置にすでに組み込まれている信号をトリガにすることにより、効率的かつ印刷速度を低下させることなくレーザビームの光量を制御することができるという効果を奏する。
第1の実施形態の画像形成装置の概略図である。 本実施形態の画像形成装置に含まれる光学装置の平面構成を示す概略図である。 紙間APCのタイミングの具体例を示す図である。 レーザビームの進行方向より見た場合のアパーチャミラーを用いた光分離手段を示す図である。 (a)光分離手段によって整形される前のビームの形状、(b)整形後のビーム断面、(c)光分離手段を通過しないビーム断面の例を示す図である。 (a)ビームの広がり角が大きい場合のアパーチャミラー光分離手段の開口部を通過するビーム面積と、光反射部で反射するビームを通るビーム面積の比率を示す図、(b)ビームの広がり角が小さい場合のアパーチャミラー光分離手段の開口部を通過するビーム面積と、光反射部で反射するビームを通るビーム面積の比率を示す図である。 図2で説明したVCSELの駆動回路の詳細なブロック図である。 ドライバの詳細を示すブロック図である。 本実施形態でのレーザビームの出力特性を示したグラフである。 初期化直後のIswおよびDEVの状態の例を示すグラフである。 マイクロコントローラのメモリのROM領域に格納される、VCSELの制御データを示した表である。 ラインAPC等の補正値がI−L(I−Lカーブ)特性的に与えられる場合の関係を示すグラフである。 第1の実施の形態の画像形成処理の手順を示すフローチャートである。 図13に示したマイクロコントローラが行うVCSELの初期化処理のフローチャートである。 図14に示したマイクロコントローラが行うバイアス電流の検出、およびバイアス電流設定処理のフローチャートである。 閾値電圧Vpd_A、Vpd_Bの関係を示すグラフである。 マイクロコントローラが図15に示したバイアス電流設定処理をする場合のタイミングチャートである。 図14に示した補正値の計算および設定処理の手順を示すフローチャートである。 マイクロコントローラが図18に示した補正値計算処理をする場合のタイミングチャートである。 図14に示した共通電流更新処理の手順を示すフローチャートである。 マイクロコントローラが図20に示した共通電流更新処理をする場合のタイミングチャートである。 図14に示した校正値の計算処理の手順を示すフローチャートである。 マイクロコントローラが図22に示した校正値計算処理をする場合のタイミングチャートである。 走査モニタPDの配置図の例を示す図である。 従来のVCSELの点灯タイミングを示すタイミングチャートである。 第1の実施の形態のVCSELの点灯タイミングを示すタイミングチャートである。 中間転写ベルト上にLDパワーを階段状に変化させて作像されたトナーパターンを示す図である。 I−LカーブのIsw部の傾きが歪んだ場合の関係を示すグラフである。 第1の実施の形態のプロコンAPCで行われる各処理のタイミングチャートである。 第1の実施の形態のラインAPCの手順を示すフローチャートである。 図30に示したラインAPCで行われる電流補正値Devの更新処理の手順を示すフローチャートである。 図30に示したラインAPCで行われるバイアス電流Ibiの更新処理の手順を示すフローチャートである。 Vpd(5)、Vpd(6)、Isw(1)、ΔIbi_1の関係を示すグラフである。 GAVDおよびマイクロコントローラが実行する第1の実施の形態のラインAPCのタイミングチャートである。 第1の実施の形態の紙間APCの手順を示すフローチャートである。 図35に示したマイクロコントローラが実行する紙間APCのタイミングチャートである。 GAVDおよびマイクロコントローラが実行する第1の実施の形態の走査APCのタイミングチャートである。 第2の実施の形態のラインAPCの手順を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の紙間APCの手順を示すフローチャートである。 光源ユニットが半導体レーザアレイ、または面発光レーザから構成される場合の例を示す図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成装置および画像形成方法の最良な実施の形態を詳細に説明する。ただし、本発明は、後述する実施の形態に限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係わる画像形成装置100の概略図である。画像形成装置100は、半導体レーザ、ポリゴンミラーなどの光学要素を含む光学装置102と、感光体ドラム、帯電装置、現像装置などを含む像形成部112と、中間転写ベルトなどを含む転写部122を含んで構成される。光学装置102は、半導体レーザ(図示せず)などの光源から放出された光ビームを、ポリゴンミラー102cにより偏向させ、fθレンズに入射させている。光ビームは、図示した実施形態ではシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色に対応した数出射されていて、fθレンズ102bを通過した後、反射ミラー102aで反射される。
WTLレンズ102dは、光ビームを整形した後、反射ミラー102eへと光ビームを偏向させ、露光のために使用される光ビームLとして感光体ドラム104a、106a、108a、110aへと、光ビームを像状照射する。感光体ドラム104a、106a、108a、110aへの光ビームLの照射は、上述したように複数の光学要素を使用して行われるため、主走査方向および副走査方向に関して、タイミング同期が行われている。なお、以下、主走査方向を、光ビームの走査方向として定義し、副走査方向を、主走査方向に対して直交する方向、画像形成装置100では、感光体ドラム104a、106a、108a、110aの回転する方向として定義する。
感光体ドラム104a、106a、108a、110aは、アルミニウムなどの導電性ドラム上に、少なくとも電荷発生層と、電荷輸送層とを含む光導電層を備えている。光導電層は、それぞれ感光体ドラム104a、106a、108a、110aに対応して配設され、コロトロン、スコロトロン、または帯電ローラなどを含んで構成される帯電器104b、106b、108b、110bにより表面電荷が付与される。
各帯電器104b、106b、108b、110bにより感光体ドラム104a、106a、108a、110a上に付与された静電荷は、光ビームLにより像状露光され、静電潜像が形成される。感光体ドラム104a、106a、108a、110a上に形成された静電潜像は、現像スリーブ、現像剤供給ローラ、規制ブレードなどを含む現像器104c、106c、108c、110cにより現像され、トナー像が形成される。
感光体ドラム104a、106a、108a、110a上に担持されたトナー像は、搬送ローラ114a、114b、114cにより矢線Bの方向に移動する中間転写ベルト114上に転写される。中間転写ベルト114は、C、M、Y、Kトナー像を担持した状態で2次転写部へと搬送される。2次転写部は、2次転写ベルト118と、搬送ローラ118a、118bと含んで構成される。2次転写ベルト118は、搬送ローラ118a、118bにより矢線Cの方向に搬送される。2次転写部には、給紙カセットなどの受像材収容部128から上質紙、プラスチックシートなどの受像材124が搬送ローラ126により供給される。
2次転写部は、2次転写バイアスを印加して、中間転写ベルト114上に担持された多色トナー像を、2次転写ベルト118上に吸着保持された受像材124に転写する。受像材124は、2次転写ベルト118の搬送と共に定着装置120へと供給される。定着装置120は、シリコーンゴム、フッソゴムなどを含む定着ローラなどの定着部材130を含んで構成されていて、受像材124と多色トナー像とを加圧加熱し、印刷物132として画像形成装置100の外部へと出力する。多色トナー像を転写した後の中間転写ベルト114は、クリーニングブレードを含むクリーニング部116により転写残トナーが除去され、次の像形成プロセスに備えている。
なお、各感光体ドラム104a、106a、108a、110aの主走査方向の終点付近には、副走査ずれ検出装置(図示せず)が配設されていて、副走査方向のずれを検出している。
図2は、画像形成装置100の光学装置102を矢線Aの方向から見た場合の平面構成を示す。なお、図2には、静電潜像が形成される感光体ドラム104aに対する走査上の配置を説明するため、感光体ドラム104aについても併せて示す。光学装置102は、VCSELの駆動を制御するためのVCSELコントローラ(以下、GAVDとして参照する。)200を含んで構成されている。GAVD200は、特定用途集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)として構成されていて、画像形成装置100の画像形成を制御するメインCPU(図示せず)からの制御信号を受領して、VCSELの駆動制御を指令する。また、GAVD200は、メインCPUからの指令に応答してVCSELに対する工場調整信号、初期化信号、ラインAPC信号、紙間APC信号、プロコンAPC信号および走査APC信号などの制御信号をドライバ206に出力する。なお、工場調整信号とは、画像形成装置100を工場から出荷する時点の走査ビームの光量を調整するための制御信号である。また、ラインAPC信号とは、画像形成装置100が動作中に、レーザビームが主走査方向に走査される毎のタイミングでレーザビームの光量補正を行う場合に、GAVD200が出力する制御信号であり、紙間APC信号とは、複数の枚数を連続印刷中の印刷物と印刷物の間(紙間)において、ラインAPCとは異なる手法にてレーザビームの光量補正を行う場合に、GAVD200が出力する制御信号のことである。
具体的には、紙間APCとは、図3に示すように、例えば、中間転写ベルトが搬送方向Bに移動する場合において、用紙Pのためのトナー像を形成するために光ビームLが感光体ドラムKを走査し、その後次の用紙P’に対する照射がされた場合に、光ビームLが感光体ドラムKを走査するまでの間であるINTで示した間隔において、レーザビームの光量補正を行う制御のことである。
また、プロコンAPC信号とは、画像形成装置100の作像能力を調整するプロセス制御処理中に光量調整を行う場合に、GAVD200が出力する制御信号のことであり、走査APC信号とは、画像形成装置100の機内温度がある一定以上の温度変化を示した時や、ある一定以上の連続枚数印刷を行った後に実行する光量補正を行う場合に、GAVD200が出力する制御信号のことである。
尚、プロセス制御とは、具体的には画像形成装置100周辺および内部での温湿度の変化や長時間の未使用放置、径時でのサプライの劣化によって狙いの画像濃度を得るために必要な作像プロセス条件が変化することを防止するための制御である。このプロセス制御は、後述する所定のタイミングで実行され、画像形成装置100の現像能力を検出し、最適な作像プロセス条件を決定するものである。
さらに、光学装置102は、VCSEL208およびVCSEL208に対して駆動電流を供給するドライバ206を含んで構成されている。ドライバ206は、GAVD200による制御信号を受領して、対応する駆動電流でVCSEL208を駆動させ、レーザビームを発生させる。VCSEL208からのレーザビームは、本実施形態では、40チャネルに対応する40本射出されるものとして以下説明を行うが、射出されるレーザビームの数は特に限定はない。
レーザビームは、カップリング光学素子210により平行光とされ、アパーチャ211により波面を整形された後、誘電体多層膜コーティングなどにより形成されたハーフミラーを用いた光分離手段212によりモニタビーム(第1のレーザビーム)と走査ビーム(第2のレーザビーム)とに分離される。走査ビームは、ポリゴンミラー102cにより偏向されてfθレンズ102bを通過して感光体ドラム104aへと照射される。
また、上記光分離手段212として、特開2007−298563に示されるような一部のビームを通過させ、残りのビームを反射させる光反射部材を用いることができる。図4に、光反射部材を用いた光分離手段212を、レーザビームの進行方向に向かって見た図を示す。この光分離手段212の形状は、アパーチャ211を通過したビームを整形する役割も担っており、図5(a)〜(c)に示すように、図5(a)が略円形の断面を持つビームとすると、図5(b)は整形後のビーム断面を、図5(c)は光分離手段212を通過しないビーム断面を示している。従来技術では捨ててしまう図5(c)のビームを、この光分離手段212では、光反射部212bにより反射し、この反射されるビームをモニタビーム、開口部212aを通過するビームを走査ビーム、とする(以後この光分離形態をアパーチャミラーと呼ぶ)。このアパーチャミラー方法では、モニタビームを作るために、前述したハーフミラー方式のように走査ビームの一部を分割する必要が無く、通常捨てられてしまう光を使用するので、その分VCSEL208の発光量をハーフミラー方式より小さく抑えることが出来る。また、アパーチャミラー方式の場合、光学装置102よりアパーチャ211は取り除かれる。
ただし、光分離手段212の走査ビームとモニタビームの分離の比率の点において、ハーフミラー方式ではその比率は一定にできるが、アパーチャミラー方式では、その分離比率がVCSELのビーム広がり角という、レーザ光の発光点からの広がりを表す値により異なってしまう。これは、図6(a)、(b)に示すように、アパーチャミラー光分離手段211の開口部212aを通過するビーム面積と、光反射部211bで反射するビームを通るビーム面積の比率が、例えば、広がり角が大きいビーム208aでは5:5、ビーム広がり角が小さいビーム208bでは7:3といった値になるためである。同一のVCSEL内においても、チャネルごとにそのビーム広がり角は異なるため、その分離比率もチャネルごとに異なる。この問題点に関しての対策は、後述するモニタ電圧をメモリに記録する実施例にて説明する。なお、以後は、光分離手段212はアパーチャミラー212として説明する。
感光体ドラム104aの走査開始位置には、フォトダイオード(PD)を含む同期検出装置220が配置されている。同期検出装置220は、分割された走査ビームを検出し、同期信号を発行する。GAVD200は、同期検出装置220から同期信号を受け取ったタイミングでレーザビームの光量を補正する第1の光量補正を行う。また、同期検出装置220の主走査線上隣りには、走査ビームの光量を測定する走査モニタPD222が配置されている。また、装置内には温度センサ224が設けられている。
光分離手段212で分離された他方のレーザビームは、モニタビームとして利用される。モニタビームは、全反射ミラー214により第2集光レンズ216へと反射され、第2集光レンズ216を経てフォトダイオードなど光電変換素子218に照射される。光電変換素子218は、モニタビームの光量に対応したモニタ電圧Vpdを発生させる。発生したモニタ電圧Vpdは、電圧変換部202に入力され、演算処理を実行する駆動電流制御部204へと送られる。駆動電流制御部204は、GAVD200へとレーザビーム光量の値から計算された、例えば8ビットのVCSEL制御値を、ドライバ206による駆動電流の制御のために生成し、ドライバ206へと送っている。なお、電圧変換部202および駆動電流制御部204は、別モジュールとして構成することもでき、また一体として構成され、処理のために使用する各種制御値を格納するROM、RAMなどを備えるマイクロコントローラとして構成してもよい。なお、以下の説明でVCSEL制御値という場合、メモリ308のRAM領域に記憶されるVCSEL208の光量を制御するための共通電流やバイアス電流等の各種のデータの総称をいうものとする。
図7は、図2で説明したVCSEL208の駆動回路の詳細なブロック図を示す。GAVD200は、メインCPU300からの制御信号を受領して、VCSEL208の工場設定調整、初期化設定、および同期検出装置220の動作制御を開始する。一方、図7に示した実施形態では、電圧変換部202は、A/D変換部304として構成され、また駆動電流制御部204は、演算部306として構成され、さらに演算部306が使用する各種制御値などを格納するROM領域およびRAM領域を含むメモリ308を含むマイクロコントローラ302として実装される。メモリ308は、工場設定データなどを格納するROMと、処理のために必要な値を格納するレジスタメモリなどとしても利用されるRAMを含んで構成されている。
マイクロコントローラ302は、GAVD200からの指令に対応して、工場設定データと、レーザビームの光量とを使用して初期化設定を実行し、初期化設定された値を、RAMの一部が割り当てられるレジスタメモリに格納する。その後、マイクロコントローラ302は、GAVD200からの指令に応答して、動作制御のための値を計算し、レジスタメモリに格納されVCSEL208の制御データを更新して、VCSEL208から射出されたレーザビームの光量の制御や画像形成装置100の発熱等に伴う環境変動が生じた場合に、VCSEL208から射出されたレーザビームの光量の制御を実行する。
マイクロコントローラ302から送られたVCSEL制御値は、GAVD200に送られる。そして、GAVD200は、初期化動作を実行した際に出力される電流値、およびチャネルごとに設定された補正係数DEVを、上述した電流値に乗じた補正値Dev_ch(n)(後述。chはチャネル番号を表す。)を、各チャネルに対応する光源を点灯させるための点灯信号(以下、チャネル指定信号と呼ぶ。)と共にドライバ206に出力する。ドライバ206は、入力された補正値Dev_ch(n)をPWM変換して駆動電流を設定し、チャネル指定信号により指定されたチャネルへと当該駆動電流レベルの電流を供給し、VCSEL208の該当するチャネルのレーザビームの光量にフィードバックする。
ドライバ206は、半導体レーザ素子LDごとにチャネルが割り当てられており、さらに当該チャネルごとに、工場出荷時に測定され、メモリ308のRAM領域に格納された半導体レーザ素子LDごとに異なった、バイアス電流Ibi、初期化動作時に利用する共通電流Isw、および補正値Devを使用して、VCSEL208に対してPWM制御を行う。
chはVCSEL208のレーザビームの各チャネルを表しており、本実施の形態ではch=1〜40の値を取るものとする。
図8はこのドライバ206の詳細を示すブロック図である。図8において、ドライバ206は、補正値設定部206a、バイアス電流設定部206b、LD電流供給部206c、および共通電流供給部206dから基本的に構成されている。補正値設定部206a、バイアス電流設定部206b、およびLD電流供給部206cは各半導体レーザ素子LDにそれぞれ設けられている。各補正値設定部206aには共通電流供給部206dから共通電流Iswが供給され、LD電流供給部206cは補正値設定部206a、バイアス電流設定部206bでそれぞれ設定された電流値を加算して半導体レーザ素子LDに供給する。
なお、前記補正値設定部206a、バイアス電流設定部206b、およびLD電流供給部206cは各半導体レーザ素子LDにそれぞれ設けられ、前述のように半導体レーザ素子LDは40チャネル設けられていることから、図8は、1chから40chまで各符号に添え字を付けて区別している。共通電流供給部206dは0〜5mAの間を8bitのデジタルアナログ変換器であるDAC(SW_D[7:0])によって設定可能である。
補正値設定部206aは、供給される共通電流をチャネル毎に補正するための補正係数であるDEVを設定する。補正値設定部206aでは、共通電流供給部206dで設定された共通電流Iswの電流値を68%〜132%で補正可能であり、この共通電流Iswに補正係数DEVを乗じた補正値Dev_ch(n)はDAC(DEV_D_*[7:0])で設定される。
バイアス電流設定部206bは、共通のバイアス電流Ibiに対してチャネル毎のバイアス電流を設定する。バイアス電流設定部206bは0〜5mAの間で補正可能であり、この補正電流の値Ibi_ch(n)は8bitのDAC(Ibi_D_*[7:0])によって設定される。
このような各部を備えたドライバ206では、例えば各チャネルの半導体レーザ素子LDch(chは1〜40の整数)では、LDch電流(n)=Isw×Dev_ch(n)+Ibi_ch(n)の駆動電流が供給できる。
図9は、本実施形態でのVCSEL208のレーザビームの出力特性(以下、I−L特性と呼ぶ。)400の相関関係を示す図である。また、VCSEL208は、40chの半導体レーザ素子LDから構成されているものとして説明する。半導体レーザ素子LDは、それぞれ、レーザ発振を開始する境界を示す電流である閾値電流Ithが存在し、また素子特性に対応して、出力L−駆動電流レベルIが相違する。このため、各半導体レーザ素子LDに対して同一のレーザビーム光量を与えるため、駆動電流Iηは、初期化動作時であっても値ΔIで示される分だけ相違することになる。また、図9の縦軸を、感光体上の走査ビームの光量とすると、VCSEL208は、各チャネルでビーム広がり角の大きさが異るため、チャネル間でアパーチャミラー212のビーム透過率に大小が生じ、例えVCSEL208から射出された直後の走査ビームの光量は同じでも、感光体に届く光量は違ってくる。そのため、感光体上で各チャネルの半導体レーザ素子LDから射出された光量を同じにするには、上記チャネル間の素子特性の差異と、感光体までの光の透過率の差異を調整する必要がある。
本実施の形態では、その差異を吸収するために、上記図8に示したドライバ206により対応する。まず各チャネルの閾値電流Ithの違いに伴う光量の差異は、各チャネルに用意されたバイアス電流設定部206b(Ibi_ch(n))により個別に設定することによって、その差異を吸収する。また、感光体上の走査ビームの光量を同じにするために、各チャネルに適した電流値を設定するには、図10に示すように、全チャネルの駆動電流IηのバラツキΔIの中央に、全チャネル共通の電流である共通電流Iswを設定し、この共通電流Iswに対し、各チャネル個別の補正値Dev_ch(n)を掛けた電流(すなわち駆動電流)をチャネル毎に流すことにより、その差異を吸収する。また、図10のバイアス電流Ibiは、1つのチャネルに設定された電流値について例示している。
図11は、マイクロコントローラ302のメモリ308のROM領域に格納される、VCSEL208の制御値500の例を示す図である。図11に示すように、VCSEL208の制御値500は、半導体レーザ素子LDに割り当てられたチャネルごとに光量モニタ電圧Vpd等の制御値を表すものである。制御値500としては、図11に示すように、工場出荷時に設定された、光電変換素子218の光量モニタ電圧であるVpd_1(0)〜Vpd_40(0)が記憶されている。また、Isw(0)は共通電流Iswの初期値(以下、初期化共通電流と呼ぶ。)であり、この初期化共通電流は、Isw(0)が記憶されている。このIsw(0)は、各半導体レーザ素子LDに対して設定光量を与えるための電流値である工場設定時に得られたチャネル毎の電流である個別共通電流Isw_1(0)〜Isw_40(0)のMax値とMin値の中央値として与えられる。これらの初期化共通電流Isw(0)は、工場出荷時に設定され、初期化動作時に射出するモニタビームの光量を与えるための電流である。
一方、メモリ308のRAM領域には、画像形成装置100が画像形成動作を実行している時に得られる各チャネルの半導体レーザ素子LDが設定光量を得るための補正値Dev_1(n)〜Dev_40(n)と、後述するプロコンAPC(第2光量補正)を行う際に、GAVD200が送信する、走査ビームの光量の変化率を表す光量調整値P(n)と、後述する紙間APC(第3光量補正)を行う際に更新される共通電流Isw(n)、バイアス電流Ibi_1(n)〜Ibi_40(n)、および後述する走査APC(第4光量補正)を行う際に更新される校正値C_1(n)〜C_40(n)が登録される。以下の説明では、特定のチャネル番号が必要となる箇所以外では、「1」「40」等のチャネル番号をch(n)またはchとし、バイアス電流Ibi_ch(n)またはIbi_ch、補正値Dev_ch(n)またはDev_ch、校正値C_ch(n)またはC_ch等と記載することとする。
なお、nは、1以上の整数であり、ラインAPC(第1光量補正)、紙間APC、プロコンAPC、および走査APCにより与えられる補正値Dev_ch(n)等を計算する処理を説明するために用いるものであって、特定の回数を登録するために使用するものではない。
上述した関係は、補正値Dev_ch(n)が、I−L特性的に、図12で与えられる関係にある場合に適用されるものである。図12で示すように、設定光量が出力されていれば、図2に示した光電変換素子218の光量モニタ電圧は、Vpd_ch(0)となる。ここで、ラインAPC制御時に光電変換素子218の光量モニタ電圧が、Vpd_ch(n)であることが検出されると、レーザビームの光量が低下しているものと判断され、予め各素子特性で設定された、補正値であるDev_ch(n)を計算し、GAVD200に通知する。Dev_ch(n)の値を通知されたGAVD200は、チャネル番号とそのチャネル番号の補正値Dev_ch(n)とをドライバ206に送付する。
ドライバ206は、GAVD200から受領したチャネル番号およびチャネル番号毎の補正値Dev_chの値を使用してPWM信号を生成させ、チャネル番号で指定される半導体レーザ素子LDに駆動電流を供給する。なお、本実施形態では、GAVD200より送信される補正値Dev_chの値は、8ビットの分解能で設定されるデジタル値DEV_Dであり、共通電流Iswを、例えば68%〜132%の範囲で可変としている。
また、図12に示すIbi_ch(n)は、VCSEL208の周囲温度の変化や劣化により、その値を増減させるため、固定値のままでは、補正値Dev_ch(n)の補正に誤差が生じてしまう。そこで、VCSEL208の初期化動作時およびラインAPC時にバイアス電流Ibi_ch(n)の値をマイクロコントローラ302が計算し、GAVD200に通知する。バイアス電流Ibi_ch(n)の値を通知されたGAVD200は、チャネル番号とバイアス電流Ibi_ch(n)の値とをドライバ206に送付する。なお、本実施形態では、GAVD200より送信されるバイアス電流Ibi_ch(n)の値は、8ビットの分解能で設定されるデジタル値BI_Dであり、バイアス電流Ibiを、例えば0〜5mAの範囲で可変としている。
また、図12に示す共通電流の補正値であるIsw(n)×Dev_ch(n)も、VCSEL208の周囲温度の変化や劣化により、その値を増減させるため、固定値のままでは、補正値Dev_ch(n)の補正範囲を超えてしまうことがある。そこで、VCSEL初期化動作時およびラインAPC実行時に補正値Dev_ch(n)の値をマイクロコントローラ302が計算し、GAVD200に通知する。その際、補正値Dev_ch(n)が補正範囲を超える場合には、紙間APC実行時に、共通電流Isw(n)の値をマイクロコントローラ302が変更し、GAVD200に通知する。共通電流Isw(n)の値を通知されたGAVD200は、共通電流Iswの値をドライバ206に送付する。なお、本実施形態では、GAVD200より送信される共通電流Iswの値は、8ビットの分解能で設定されるデジタル値SW_Dであり、共通電流Iswを、例えば0〜5mAの範囲で可変としている。
以下、本実施形態での光量制御について説明する。
(1)工場設定
工場出荷時において、VCSEL208の各チャネルが、感光体ドラム面上に設定光量で走査ビームを照射している場合のモニタビームの光電変換素子218による光量モニタ電圧の値を、マイクロコントローラ302がメモリ308のROM領域に記録する。このときの測定は、感光体ドラム面に相当する位置に光センサ(不図示)を配置し、光量モニタ電圧の値と感光体ドラム面上での走査ビーム光量との相関性を示すデータを取得する。光センサは、パーソナルコンピュータ(以下、PCと呼ぶ。)に接続されている。また、PCは、GAVD200を制御しており、PCからGAVD200を介して演算部306に、工場調整信号が送られる。
マイクロコントローラ302は、GAVD200に対して、最初に工場調整を行うチャネル(ch1とする。)の動作イネーブル信号をONさせるON信号を出力する。GAVD200は、受け取ったON信号をドライバ206に出力し、ドライバ206は、ON信号を受け取ると、その後、共通電流Iswを徐々に上げていく。光センサは、ch1の走査ビームの光量が設定光量に達したことを検出すると、PCに通知する。当該通知を受領したPCは、GAVD200に対してch1の走査ビームの光量が設定光量に達した旨を通知する。そして、GAVD200は、マイクロコントローラ302に、ch1の走査ビームの光量が設定光量に達したことを通知する。マイクロコントローラ302は、当該通知を受け取ると、その時点における光電変換素子218の出力電圧である光量モニタ電圧Vpd_1(0)をメモリ308のROM領域に記録すると共に、このときの共通電流IswをIsw_1として記録する。さらに、マイクロコントローラ302は、走査ビームが設定光量に達した際に、図2に示した走査モニタPD222が測定した走査ビームの光量から変換された出力電圧(以下、走査モニタ電圧と呼ぶ。)VscをVsc_1として、メモリ308のRAM領域に記録する。上述した処理を、40ch記録するまで繰り返す。40chの記録が終了したら、マイクロコントローラ302は、Isw_1〜Isw_40の最大値と最小値の中央値を計算し、メモリ308のROM領域にIsw(0)として書込む。また、走査モニタ電圧Vsc_1〜Vsc_40の平均値を計算し、その値をVsc(0)としてメモリ308のROM領域に書き込む。
(2)画像処理装置での光量制御
画像形成装置100は、感光体ドラムが組み込まれ、ユーザにより使用される場合、画像形成装置100の起動時または動作開始時にVCSEL208の光量制御が実行される。
図13は、画像形成装置100が実行する画像形成処理の処理手順を示すフローチャートである。画像形成装置100は、通常、B5、A4、B4、A3などの規格とされたサイズの上質紙やプラスチックフィルムに画像形成を行う。以下に説明する手順では、あらかじめユーザにより画像形成装置100の電源がONされているか、またはオートモードでユーザからの画像形成指令を受け付けて画像形成が開始可能な状態になっているものとする。最初に、ステップS701でVCSEL208の初期化を行い、初期化処理終了後、ステップS702でラインAPCを実行し、各紙間ではステップS703において紙間APCを実行する。そして、VCSEL208の周辺温度の変化が大きくなったとステップS704で判断された場合は、ステップS705にて、走査APCを行う。その後は、ステップS706にて、作像終了が確認されるまでラインAPC、紙間APC、および走査APCを繰り返し実行する。
(2−1)VCSELの初期化動作
続いて、図13に示したステップS701で行われるVCSELの初期化処理について、図14を用いて具体的に説明する。以下に説明する手順では、メインCPU300からGAVD200へと、初期化信号が送られ、さらに、GAVD200からマイクロコントローラ302に初期化信号が通知され、VCSEL208の初期化処理が開始可能な状態になっているものとする。ステップS801では、マイクロコントローラ302は、VCSEL208の40ch分のバイアス電流Ibi_ch(1)の検出を行う。つぎのステップS802では、40ch分の補正値Dev_ch(1)の計算を行う。そして、ステップS803では、共通電流の更新を行い、最後にステップS804で校正係数の計算をする。続いて、これらのステップS801〜S804で行う各処理の具体的な内容について説明する。
(2−1−1)バイアス電流の検出
図15は、図14のステップS801に示したバイアス電流の検出手順を示すフローチャートである。以下の説明では、マイクロコントローラ302は、GAVD200から初期化信号を受信しているものとする。S901により、まず、マイクロコントローラ302がバイアス電流の検出を行うチャネル番号(例えば、ch1)を指定する。そして、ステップS902により、ドライバ206の共通電流Iswの設定を0に設定する。
次に、ステップS903において、マイクロコントローラ302は、現在の共通電流Iswの値に微小の変化量ΔIswを加算し、ドライバ206の共通電流Iswに設定する。そして、ステップS904において、ステップS901で指定したチャネル番号(ch1)の半導体レーザ素子LDを、ステップS903で設定した共通電流Iswの電流量で点灯させ、その時の光量モニタ電圧Vpd_1(0)を取得する。
ステップS905において、取得したVpd_1(0)とチャネルごとの光量モニタ電圧を算出するための下限値である閾値電圧Vpd_Aを比較して、Vpd_1(0)が閾値電圧Vpd_Aより小さい時はステップS903に戻り、共通電流Iswの値を加算する。また、大きい時は、ステップS906に移行し、その時の共通電流Iswと光量モニタ電圧Vpd_1(0)をメモリ308のROM領域に記録する。そして、ステップS907に移行し、チャネルごとの光量モニタ電圧を算出するための上限値である閾値電圧Vpd_Bと比較し、Vpd_1(0)が閾値電圧Vpd_Bより小さければステップS903に戻り、大きければ光量モニタ電圧の取得を終了する。
図16に、閾値電圧Vpd_A、Vpd_Bの大きさを示す。Vpd_Aは、閾値電流Ithにおけるモニタ電圧の値Vpd(Ith)より少し大きい値を設定する。また、Vpd_Bは、工場調整時にメモリ308のROM領域に書込んだVpd_1(0)〜Vpd_40(0)より少し小さい値を設定する。また、ΔIswの値は、Vpd_AとVpd_Bの間で、Vpd_1(0)が少なくとも2点は取れる大きさに設定する。
Vpd_1(0)の値が、閾値電圧Vpd_Bより大きくなるまで、共通電流Iswに対するΔIswの加算し、チャネルごとの光量モニタ電圧Vpd_1(0)のメモリ308のROM領域への記録を行ったら、次にステップS908に移り、マイクロコントローラ302は、Ibi_1(1)の計算を行う。計算には、Vpd_A〜Vpd_Bの間に入るメモリ308のROM領域に記憶したVpd_1(0)とRAM領域に記憶した共通電流Iswの値を使用する。
いま、Vpd_A〜Vpd_Bの間に入るメモリ308のROM領域に記憶したVpd_1(0)の数がn個だったとし、チャネル1の閾値電流をIth_1とすると、その計算式は下式(1)になる。

計算した閾値電流Ith_1は、バイアス電流Ibi_1(1)としてメモリ308のRAM領域に格納する。そして、最後に、マイクロコントローラ302は、ステップS909において、全チャネルの閾値電流Ibiの検出と設定が終了したか確認し、完了していなければS901に戻り、全チャネル終了していれば、バイアス電流検出手順についての処理を終了する。
図17には、バイアス電流検出動作でのマイクロコントローラ302の処理のタイミングチャートを示す。まず、バイアス電流の検出動作は、メインCPU300が検出開始通知であるapcsttrig_r信号をアサート(本実施形態では、apcsttrig_r=high)状態にし、GAVD200が当該通知を受領して、ラインAPC制御信号であるAPCSTART信号をアサートした時点で開始される。マイクロコントローラ302は、GAVD200が発行したAPCSTART信号を受信して、半導体レーザ素子LDのイネーブル信号をアサートする、Sleep解除コマンドをGAVD200に送信する。Sleep解除コマンドを受領したGAVD200は、ドライバ206に対して全チャネルのスリープの解除を指令する。GAVD200によってスリープ解除の指令がなされると、バイアス電流の検出のための準備が完了する。
つぎに、マイクロコントローラ302は、バイアス電流を設定するチャネルを指定し(ch1)を指定し、共通電流Iswの値を初期値として0を設定する。マイクロコントローラ302は、設定した共通電流Iswの値をGAVD200に出力し、GAVD200は、受け取った共通電流Iswの値をドライバ206に出力する。その後、GAVD200より、指定されたチャネルに対する共通電流Iswの値を確定させるためのSW_STB信号がONされ、ドライバ206に対して、確定した共通電流Iswの値が出力される。そして、マイクロコントロー302は、共通電流Iswに微小電流ΔIswを順番に加算した値をGAVD200に出力し、GAVD200は、受け取ったその値をドライバ206に送信し、SW_STB信号で確定した後、図15に示すステップS904でVpd_1を測定していく。
その後、Vpd_1の値が、前述した閾値電圧Vpd_Bの値を超えた場合、マイクロコントローラ302が、バイアス電流Ibi_1(1)の演算を行い、その値をGAVD200に送信する。そして、GAVD200は、受け取ったバイアス電流Ibi_1(1)の値をドライバ206に送信するとともに、チャネルごとのバイアス電流の値が確定したことを示すBI_STB信号をONさせることにより、バイアス電流Ibi_1(1)を確定させる。この動作を、最終チャネルであるch40の処理までを継続し、ch40が終了した時点で、マイクロコントローラ302は、GAVD200に、バイアス電流設定終了通知であるibiend_r信号をON状態にすることによって、全チャネルのバイアス電流の検出を完了する。また、マイクロコントローラ302は、半導体レーザ素子LDのエラーが通知されると、半導体レーザ素子LDのエラーを示すLDERR信号を発行する。なお、LDERR信号については、より詳細に後述する。
(2−1−2)補正値の計算
図18は、図14に示した補正値の計算処理の手順を示すフローチャートである。以下の説明では、バイアス電流の検出が終了し、GAVD200は、バイアス電流検出終了の信号を受信しているものとする。まず、GAVD200は、ステップS1201において、補正値を算出するVCSEL208のチャネル番号(例えば、ch1)を指定する。次いで、GAVD200は、同期検出装置220からの同期検知信号(以下、DETP信号と呼ぶ。)に同期してch1の半導体レーザ素子LDを、共通電流Isw(0)×P(0)の電流で一定時間点灯させる。P(0)とはプロセス制御により決まる走査ビームの光量を調整するための調整値(以下、光量調整値と呼ぶ。)を表しており、P(0)=1である。プロセス制御については、後述するプロコンAPCにて詳しく説明する。ステップS1202で、ch1の半導体レーザ素子LDが一定時間点灯している期間内に、マイクロコントローラ302のA/D変換部304は、光量モニタ電圧Vpd_1(1)を取得する。その後、ステップS1203で、マイクロコントローラ302は、取得した光量モニタ電圧Vpd_1(1)と、ROM領域に記録された初期設定の光量モニタ電圧Vpd_1(0)を使って、ch1の補正値であるDev_1(1)を下記式(2)で計算し、RAM領域に格納する。なお、下記式(2)中、チャネル1の光量モニタ電圧Vpd_1(0)は、画像形成装置100が工場から出荷される際に設定され、メモリ308のROM領域に格納される。そして、ユーザが画像形成装置100を使用する際に、メモリ308のROM領域から読み出して上述したバイアス電流の演算等に利用する。

ステップS1204にて、全chの補正値を計算したか判断を行い、全chの補正値Dev_1(1)〜Dev_40(40)の計算終了が確認された場合(yes)、補正値の計算処理が終了する。C_1(0)は校正値C_1(n)の初期値でありC_1(0)=1であるが、後述する走査APCが実行されるごとにnの数字は増え、C_1(n)の値も変化する。
図19は、補正値の計算動作でのマイクロコントローラ302の処理のタイミングチャートである。補正値の計算動作は、マイクロコントローラ302によって、メインCPU300が、バイアス電流設定終了通知であるibiend_r信号をON状態にした後に開始される。
その後、DETP信号に同期してGAVD200より発行する、APCイネーブルを指示するためのAPCEN信号をマイクロコントローラ302が受信すると、マイクロコントローラ302は、補正値を算出するチャネル(ch1)を指定する。
そして、GAVD200は、つぎのAPCEN信号を出力する前に、PWM制御を開始するためのPWMON信号をドライバ206に送信し、ch1の半導体レーザ素子LDをIsw(0)×P(0)の電流で一定期間点灯させる。その後、マイクロコントローラ302は、APCENを受信した後、走査モニタPD222が検出したVpd_1(1)を取得し、式(2)より補正値Dev_1(1)の値を計算する。さらに、マイクロコントローラ302は、補正値の計算終了後、計算した補正値Dev_1(1)をGAVD200に送信する。GAVD200は、補正値を受け取ると、補正値を確定させるための信号であるDEV_STB1信号を出力して、チャネル1の補正値を確定させる。
同様の処理は、40ch目のDev_40(1)が送信完了するまで繰り返される。40ch目のDev_40(1)が送信完了すると、マイクロコントローラ302は、補正値計算動作終了を通知する信号であるDevend_r信号をGAVD200に発行する。また、マイクロコントローラ302は、半導体レーザ素子LDのエラーが通知されると、半導体レーザ素子LDのエラーを示すLDERR信号を発行する。なお、LDERR信号については、より詳細に後述する。
また、図19において、ch1を点灯する時の電流値として「Isw(0)×P(0)でch1点灯」と記載しているが、実際にはバイアス電流Ibi_1(1)を加えたIsw(0)×P(0)+Ibi_1(1)で点灯している。バイアス電流は、初期化動作時に設定されてから印刷動作が終了するまで常に流されているので、今後、図および文書の駆動電流には記載をしない。
(2−1−3)共通電流の更新
VCSEL208を駆動するための共通電流は、その周囲環境やVCSELの径時劣化により変動するため、初期化動作時に、図14に示すステップS803にて共通電流の更新を行う。図20は、共通電流の更新処理の手順を示すフローチャートである。以下の説明では、上述した補正値が既に計算されているものとする。GAVD200は、ステップS1401にて、共通電流を計算する。更新する共通電流の値Isw(1)は、メモリ308のROM領域に格納されている初期化共通電流Isw(0)と、RAM領域に格納されている補正値Dev_chの最大値と最小値を使用して計算される。式は下式(3)になる。

ステップS1402にて、GAVD200は、RAM領域に格納されているIsw(n)をステップS1401で計算した共通電流に更新する。その後、ステップ1403において、更新された後の共通電流Iswに対する各チャネルの補正値Dev_chを計算する。この補正値の計算処理は、前記図18と同じになる。
図21に、マイクロコントローラ302が実行する共通電流の更新処理のタイミングチャートを示す。マイクロコントローラ302は、GAVD200に補正値の計算が終了したことを示す信号であるDevend_r信号をON状態にすると、共通電流Isw(1)を式(3)より演算し、その演算値をGAVD200に出力する。GAVD200は、マイクロコントローラ302から受け取った演算値をドライバ206に送信する。さらに、GAVD200は、SW_STB信号を出力し、DETP信号が出力される周期でIsw(1)を交互にドライバ206に設定する。その後は、図19の補正値の計算のタイミングチャートと同じように、DETP信号に同期して、GAVD200は、各chの補正値Dev_ch(2)を計算し、計算したこれらの補正値をドライバ206に送信し、DEV_STB信号を出力することによって、補正値を確定させる。ただし、光量モニタ電圧Vpdを測定するために一定時間指定チャネルの半導体レーザ素子LDを点灯する時に、補正係数を無効にする必要があるので、補正係数を初期値のDEV_ch(0)=100%(補正なし)戻す。最終チャネルであるch40の処理までを継続し、ch40が終了した時点で、マイクロコントローラ302は、GAVD200に、共通電流の更新処理を完了させる指示を行い、GAVD200は、共通電流更新終了を示す信号であるIswend_r信号をON状態して、共通電流の更新処理を完了させる。
(2−1−4)校正値の計算
つぎに、校正値の計算を行う。校正値の計算は、メモリ308のROM領域に格納されている工場出荷時に設定された光量モニタ電圧を校正し、校正後の光量モニタ電圧で再度補正値Devの算出を行う。この理由は、工場調整において光量モニタ電圧をメモリに記録した時は、光学装置102の周辺温度は空調により一定温度、例えば25度に保たれているが、光学装置102が画像形成装置100に搭載され、VCSEL208の初期化を行う時は、季節や時間、または画像形成装置100の使用状況によって光学装置102の周辺温度は変化し、VCSEL208の周辺温度も変化する。そして、VCSEL208のビーム広がり角が温度によって変化する場合、図6で示したように、アパーチャミラー212の透過光と反射光の比率が変化してしまう。このため、工場で調整を行った感光体ドラム面上での走査ビームの光量と、走査ビームを照射している場合のモニタビームの光電変換素子218による光量モニタ電圧の値との関係が成立しなくなり、光量モニタ電圧を基準に共通電流IswやDevの調整を行っても、感光体ドラム面上での走査ビーム光量は狙いの光量からずれたものになってしまうためである。
図22は、図14のステップS804に示す校正値の計算処理の手順を示すフローチャートである。上記共通電流の更新処理が完了すると、GAVD200は、光量モニタ電圧の校正を開始する。まず、ステップS1601において、GAVD200は、校正値を算出するVCSEL208のチャネル番号(例えば、ch1)を指定する。次いで、ステップS1602において、GAVD200は、共通電流の更新処理で算出した共通電流Isw(1)に補正値Dev_1(2)とプロセス制御により決まる光量調整値の初期値P(0)を掛けた電流値でch1の半導体レーザ素子LDを一定時間点灯させる。ch1の半導体レーザ素子LDの点灯タイミングは、DETP信号に同期して、図2の走査ビームの走査線上に配置された走査モニタPD222上を、走査ビームが通過する時とする。半導体レーザ素子LDが、走査モニタPD222上で一定時間点灯している期間内に、マイクロコントローラ302のA/D変換部304は、走査モニタ電圧Vsc_1(1)を取得する。
その後、ステップS1603で、マイクロコントローラ302のA/D変換部304は、取得した走査モニタ電圧Vsc_1(1)と、ROM領域に記録され初期値として使用される設定光量出力時の走査モニタPD222が出力した走査モニタ電圧Vsc(0)とから、ch1の半導体レーザ素子LDの光量の校正値であるC1(1)を計算する。C1(1)の計算式は、初期化動作時の走査モニタ電圧Vsc(0)を使用して、下記式(4)で与えられる。なお、下記式(4)中の走査モニタ電圧Vsc(0)は、工場出荷時に設定されたメモリ308のROM領域に格納される値を読み出して計算に利用する。

ステップS1604では、GAVD200は、すべてのチャネルについて校正値の計算が終了したか否かを判断し、すべてのチャネルについて終了していない場合(No)、処理をステップS1601に分岐させ、DETP信号に同期して、ch2、ch3、…、ch40について初期化を実行し、走査モニタ電圧C_40(1)を取得する。また、全チャネルについて校正値の計算が終了した場合(yes)、処理をステップS1605に進め、再度補正値Dev_ch(3)の計算を行う。ステップS1605のフローチャートは、上記図18に示した処理と同様の処理を行う。また、この時のDev_ch(3)の計算式は下式(5)になる。

ch40の補正値が求まったら、GAVD200は、校正値の計算処理を終了させる。校正値の計算が完了すると、図13に示すVCSELの初期化処理の全ての処理が終了する。
VCSELの初期化処理においては、マイクロコントローラ302は、GAVD200に対して、算出した補正値であるDev_1(3)、共通電流Isw(1)、およびバイアス電流Ibi_1(1)を送信し、GAVD200は、これらの値を受け取ると、ドライバ206に送信する。ドライバ206は、Dev_1(3)、Isw(1)、およびIbi_1(1)を取得して、光量モニタ電圧や走査モニタ電圧等の制御電圧を設定し、ch1に供給する共通電流を、Isw(1)×Dev_1(3)×P(0)+Ibi(1)として設定し、ch1が割り当てられた半導体レーザ素子LDを、PWM制御などにより工場出荷時の設定光量と同一の値に制御することが可能となる。
図23は、校正値の計算処理を行う場合のマイクロコントローラ302の処理のタイミングチャートである。校正値の計算は、マイクロコントローラ302が共通電流の更新が終了したことを示す信号であるIswend_r信号をアサート(本実施形態では、Iswend_r=high)状態にし、GAVD200がその信号を受領した時点で開始される。GAVD200は、同期検出装置220によるDETP信号を検出すると、APCイネーブルを指令する信号であるAPCEN信号をマイクロコントローラ302に送信する。
マイクロコントローラ302は、APCEN信号を受信すると、設定された共通電流Isw(1)×Dev_1(2)×P(0)で点灯中のch1の走査モニタ電圧Vsc_1(1)を読取り、式(4)より校正値C_1(1)の値を計算する。そして、マイクロコントローラ302は、計算終了後、校正値C_1(1)のデータをGAVD200に送信する。同様の処理は、40ch目のC_40(1)が送信完了するまで繰り返される。40ch目の校正値C_40(1)が送信完了すると、その後、図18に示した補正値を計算する処理を行い、全チャネルの補正値を更新した時点で、校正値の計算が終了したことを示す信号であるcend_r信号をGAVD200に出力する。また、この時点で初期化処理の全ての動作が終了となり、マイクロコントローラ302は、初期化終了のコマンド(不図示)により、shokiend_r信号をON状態にし、かつAPCSTART信号をネゲートすることでGAVD200にVCSELの初期化が完了したとこと伝える。また、マイクロコントローラ302は、apcsttrig_r信号をネゲートすることにより、メインCPU300に初期化処理の完了を通知する。さらに、マイクロコントローラ302は、半導体レーザ素子LDのエラーが通知されると、半導体レーザ素子LDのエラーを示すLDERR信号を発行する。なお、LDERR信号については、より詳細に後述する。
図24に、走査モニタ電圧Vscを検知する走査モニタPD222の配置図の例を示す。走査モニタPD222は、同期検出装置220のPDの主走査方向の先行側、数mmの間隔をおいて配置する。また、走査モニタPD222の主走査方向の幅も通常数mmのものを使用する。また、別の構成として、走査モニタPD222を同期検出装置220のPDの主走査方向の後行側に配置する構成も考えられる。
次に、走査モニタPD222で走査電圧Vscを検知するときの、VCSEL208の点灯タイミングの構成を説明する。走査モニタPD222において、走査ビーム電圧を取得するには、同期検出装置(PD)220のBD点灯より前に、指定したチャネルを点灯させる必要がある。また、その後、同期検知装置220に影響を与えないよう、指定したチャネルを消灯しなくてはならない。このときレーザの走査速度からすると、この点灯、消灯タイミングは数μsec単位となり、非常に高いタイミング精度が要求される。
今、ポリゴンミラー102cの面数が6面と仮定すると、通常考えられる方法としては、図25のタイミングチャートに示すように、ポリゴンミラー102cの6面のある面のDETP信号(例えば同期信号_1)から基本クロックclk_eをカウントして(すなわち、ポリゴンミラー102cの6面の各面を基準として基本クロックclk_eをカウントして)、走査モニタPD222の少し手前の位置にくると計算されるカウント値に達したら、PWMON1信号をhighにして、指定のチャネルを点灯する。そして、走査モニタPD222を通り過ぎ、同期検知装置220の手前と計算されるカウント値でPWMON2信号をlowにして、指定のチャネルを消灯する。これを各面ごとに繰り返し、PWMON1〜6をOR回路で合成し、PWMON信号とする。
しかしながら、ポリゴンミラー102cの各面には面角度誤差が存在し、一般的な数値として、各面のDETP信号から同じカウント値でPWMON信号をhigh、lowすると、最大で約1mm程度の誤差が生じる。したがって、ある面ではPWMON信号がhighになるタイミングでLDを点灯すると、狙いの位置よりかなり前で点灯してしまい、走査モニタPD222の位置では消灯し、また、ある面では、PWMON信号がlowのタイミングでLDを消灯したが、タイミングが遅く、同期検知装置220にビームが入り込み、次のDETP信号に不具合を起こしてしまうことがある。
そこで、図26のAPCのタイミングを示すタイミングチャートのように、ある面のPWMON信号は、1回転前の同じ面のDETP信号からのカウント値で制御するようにする。すなわち、ポリゴンミラー102cの一回転を基準として基本クロックclk_eをカウントする。そして、各面のPWMON信号(図ではPWMON1〜PWMON6)の論理和の信号をPWMONとする。この方法により、ポリゴンミラー102cの各面に面角度誤差があっても、同じカウント値で、指定したチャネルを走査モニタPD222の前で点灯し、走査モニタPD222と同期検知装置220の間で消灯することができる。
また、ポリゴンミラー102cの各面には面角度誤差のほかに、反射率のバラツキもある。したがって、図42に示すタイミングチャートで走査APCを行った場合、VCSEL208のチャネルごとに走査APCを行う面が異なるため、同一条件での走査APCが行えなくなる。
そこで、走査APCを行うときは、図26に示した同期信号_1〜6のうち、固定した1つの面の同期信号によるPWMON信号を使用することにより、走査APCの実行条件を各チャネルで揃えることができる。
また、もう1つの手段として、ポリゴンミラー1回転分(ここでは6面分)での走査APCは、同じチャネルの走査ビーム電圧Vscを6回測定し、その平均値をそのチャネルの走査ビーム電圧値として使用する。このようにすることにより、走査APCの実行条件を各チャネルで揃え、かつ各面の反射率のバラツキによる走査APC実行後の光量バラツキも最小に抑えることができる。
(2−2)プロコンAPC
VCSEL208の初期化処理が完了すると、画像形成装置100はプロセス制御を開始する。プロセス制御とは、画像形成装置周辺および内部での温湿度の変化や長時間の未使用放置、径時でのサプライの劣化によって狙いの画像濃度を得るために必要な作像プロセス条件が変化することを防止するため、レーザビームを照射してから作像を完了させるまでのある所定のタイミングで実行され、画像形成装置100の現像能力を検出し、最適な作像プロセス条件を決定するものである。
プロセス制御の中で、画像形成装置100は最適な走査ビームの光量を求める。その方法は、図27に示すように、中間転写ベルト114上に射出された走査ビームの光量を階段状に変化させ、一定の間隔をあけてトナーパターン150を作像し、その濃度をトナー濃度センサ140にて読取り、最適なトナー濃度になる走査ビームの光量を選択する。
この階段状に走査ビームの光量を上げていく時に、VCSEL208においては、複数のチャネルの半導体レーザ素子からレーザビームが射出されるため、各チャネルから射出されるレーザビームの光量に差が生じないように、全chのレーザビームの光量を同じ比率で上げる必要がある。例えば、トナーパターンを、走査ビームの光量を10%ずつ上げて作像する場合、VCSEL208の全chとも光量を10%ずつ上げることになる。全chとも同じ比率で光量を上げる方法は、全チャネルの共通電流Iswを変更することにより行う。例えば、全chの光量を10%上げるには、共通電流Iswを現状値より10%増加させる。
しかしながら、共通電流Iswを変更させただけでは、全chとも同じ比率で光量が変化しない可能性がある。その理由は、主に2つあり、1つは図9に示したI−Lカーブの共通電流Isw部の傾きが、図28に示すように歪むことがあり、この歪み方がチャネルごとに異なる可能性が在るためである。この場合、上述した方法で共通電流Iswを変更しても、チャネルごとの光量は均一にならない。また、もう1つの理由は、VCSEL208の各チャネルの内部抵抗の違いにより、共通電流Iswを変更した場合であっても、各チャネルに流れる電流の増加率が異なってしまうためである。
そのため、プロセス制御により共通電流Iswを変更する場合、変更する共通電流Iswにあわせて、各チャネルの補正値Dev_chを再計算する。補正値Dev_chの再計算は、初期化動作時に行った図18に示す処理手順に従って行うことも可能であるが、プロセス制御中のAPC(以下、プロコンAPCと呼ぶ。)の場合は、図27に示すトナーパターン150の各パターン間隔で補正値の再計算を実行するため、実行する回数が複数回になり、従来のタイミングチャート図19に示すように、DETP信号1回につき1つのチャネルの補正値Devの算出・設定を行っていては、プロセス制御が完了するまでに非常に時間が掛かってしまう。
そこで、プロコンAPCでは、他のAPCのように、GAVD200が受信するDETP信号1回につき1つのチャネルの補正値Devの算出・設定を行うのではなく、一度DETP信号を受信した後、さらに次にDETP信号を受信するまでの間に複数のチャネルの補正値Devの算出・設定を行うことで、短時間で全チャネルの補正値Devの算出・設定を完了させ、プロセス制御に掛かる時間を最小限に抑えることが出来る。
以下では、プロセス制御中における補正値Dev_chの算出・設定のタイミングについて説明する。図29にプロコンAPCのタイミングチャートを示す。まず、プロコンAPCの動作は、メインCPU300がプロコン開始を示す信号であるpconsttrig_r信号をアサートし、GAVD200がその信号を受信した後、プロコンAPC制御信号であるPCONSTART信号をアサートした時点で開始される。つぎにGAVD200は、マイクロコントローラ302にプロセス制御で変更する走査ビームの光量調整値
P(1)_1を送信する。そして、GAVD200は、DETP信号を受けて、P(1)_1×Isw(1)の共通電流でch1の半導体レーザ素子LDを点灯し、マイクロコントローラ302は、GAVD200からAPCEN信号を受信すると、光量モニタ電圧Vpd_1(4)を取得し、後述するラインAPCの式(6)より補正値Dev_1a(4)を計算し、計算した補正値をGAVD200に送信する。GAVD200は、補正値Dev_1(4)をドライバに設定後、次の同期信号を受信する前に、ch2の半導体レーザ素子をP(1)_1×Isw(1)の共通電流で点灯させる。その後、マイクロコントローラ302は、補正値Dev_2(4)を計算する。このようにして、GAVD200とマイクロコントローラ302は、次の同期がくるまで連続して複数のチャネルの補正値Dev_chの算出と設定を行う。
ただし、図27のトナーパターン150を描く主走査方向の領域で補正値Dev_chの算出を行ってしまうと、VCSEL208を点灯させてしまうので、濃度センサ140の通過する領域に余計な画像を作像してしまうことになり、濃度センサ140の誤検知を発生させてしまう。そこで、トナーパターン150を描く領域を避けて補正値Dev_chを算出するためのトナーパターンgate(以下、pptgate)信号を用いて、トナーパターンが描かれる領域、すなわちpptgate信号がアサートされている時は、補正値DEV_Dの算出を一旦中断する。本実施例では、ch20で一旦DEVの算出を中断し、pptgate信号がネゲートされてから、ch21よりDEVの算出を再開している。
光量調整値P(1)_1に対する40ch分の補正値Devの設定が完了したら、プロコンAPC終了コマンドにより、pconend_r信号をON状態にし、かつPCONAPC信号をネゲートすることでGAVD200にプロコンAPCが完了したことを伝える。また、GAVD200は、pconsttrig_r信号をネゲートすることにより、メインCPU300にプロコン完了を伝える。GAVD200は、PCONAPC信号がネゲートされたことを確認後、トナーパターン150のうちの1つを描く。そして、描き終わったら再びPCONAPC信号をアサートし、次のパターンを描くための光量調整値P(1)_2を設定し、プロコンAPCを行う。
ここで、例えば、連続するトナーパターン150の1つのパターンを描く毎に、VCSEL208の光量を10%上げていくプロセス制御の時は、P(1)_1=1.1、P(n)_2=1.2、…のように設定して各Dev_chの計算を行う。
全てのトナーパターンの読み取りが完了し、メインCPU300が最適な光量調整値P(1)_mとを選択すると、メインCPUは、再びpconsttrig_r信号をアサートし、GAVD200がその信号を受信して、PCONSTART信号をアサートする。そして、GAVD200は、マイクロコントローラ302に対して、メインCPU300が選択した光量調整値P(1)_mを送信し、マイクロコントローラ302は40ch分のDev_chを算出・設定する。その後、再びコマンドにより、pconend_r信号をON状態にし、かつPCONAPC信号をネゲートすることでGAVD200に共通電流Iswの設定およびDevの設定が完了したことを伝える。また、pconsttrig_r信号をネゲートすることにより、メインCPU300に共通電流Iswの設定および補正値Devの設定完了を伝える。光量調整値P(1)の1の値は、今回はVCSEL208の初期化動作の後すぐのプロコンAPCであったため1となっているが、その後のプロセス制御によりプロコンAPCが実行されるごとに、1ずつ繰り上がり、同様のプロコンAPC制御が行われる。
(2−3)ラインAPC
画像形成装置100は、初期化動作、およびプロコンAPCによって決定された補正値Dev_ch(4)を用いて、画像形成動作を開始する。画像形成動作は、感光体ドラム上に静電荷を付与し、半導体レーザによる露光によって静電潜像を形成し、トナーによる現像、転写、定着、印刷物排出を含む一般的な画像形成処理である。
また、画像形成装置100は、コピー動作の期間中、ラインAPCを使用して、環境変動に伴うレーザビーム光量を制御して画像形成を実行する。なお、初期化動作以降の補正値Dev_chとバイアス電流Ibi_chの計算、および走査ビーム光量制御を、以下、ラインAPCとして参照する。
ラインAPCのフローチャートを図30に示す。ラインAPCは、初期化処理の終了後、主走査ラインの1走査ごとにDETP信号に同期して行われる。ステップS2101では、GAVD200が同期検知装置220から同期検知信号を受け取ると、GAVD200は、マイクロコントローラ302へラインAPC信号を送信する。マイクロコントローラ302は、ラインAPC信号を受信すると、ステップS2102において、指定したチャネルの補正値Devの更新を行う。
そして、ステップS2103にて、つぎのDETP信号を受け取ると、マイクロコントローラ302は、ステップS2104で、ステップS2102で更新した補正値に対応するチャネルのバイアス電流Ibiの更新を行う。この2回のDETP信号のサイクルで1チャネルのラインAPCが完了する。その後、ステップS2105において、現在が紙間であるかマイクロコントローラ302が確認し、紙間でなければ、次のチャネルのラインAPCを行い、紙間であれば紙間APCの処理を行う。
図31は、図30のステップS2102に示す補正値Devの更新処理の手順を示すフローチャートである。GAVD200からラインAPC信号を受けたマイクロコントローラ302は、まずステップS2201において、ラインAPCを行うVCSEL208のチャネル番号(例えば、ch1)をGAVD200送信する。
次いで、GAVD200が、ステップS2202において、ch1をsw(1)×P(1)の共通電流で一定時間点灯させる。一定時間点灯している期間内に、マイクロコントローラ302は、A/D変換部304により光量モニタ電圧Vpd_1(5)を取得する。その後、ステップS2203で、マイクロコントローラ302は、取得した光量モニタ電圧Vpd_1(5)と、メモリ308のROM領域に記録され、光電変換素子218が初期動作時に出力する光量モニタ電圧Vpd_1(0)とから、ch1の補正値であるDev_1(5)を計算し、メモリ308のRAM領域に格納する。補正値Dev_1(5)の計算式は、初期動作時の光量モニタ電圧Vpd_1(0)を使用して、下記式(6)で与えられる。なお、下記式(6)中、Vpd_1(0)は、チャネル1について、工場出荷時に設定され、メモリ308のROM領域に格納されている値を読み出して計算に利用する。

ラインAPCにおける補正値Devの更新は、上式のn=5、m=1、k=5、t=1に相当するが、以後ラインAPCが繰り返されるごとにnの数字は増えていく。また、光量調整値P(t)は、プロコンAPCが実行されるごとにtの数字は増え、光量調整値P(t)の値も変化する。この同じく、校正値C_ch(m)のmの数字は走査APCが実行されるごとに増える。走査APCについては後述する。
ステップS2204では、計算した補正値Devの値が制御範囲内か否かを判断し、制御範囲内でない場合(no)、処理をステップS2205に分岐させ、紙間APCで共通電流Iswを更新することを示すIsw更新フラグを立てる。
続いてバイアス電流Ibiの更新処理の手順を以下に示す。図32は、図30のステップS2104に示すバイアス電流Ibiの更新処理の手順を示すフローチャートである。補正値Devを更新後、つぎの同期信号に同期して、GAVD200は、共通電流に先ほど計算した補正値を掛けた共通電流Isw(1)×Dev_1(5)×P(1)で指定チャネルの半導体レーザ素子LDを一定時間点灯させる。ステップ2301において、半導体レーザ素子LDが、一定時間点灯している期間内に、マイクロコントローラ302は、A/D変換部304により光量モニタ電圧Vpd_1(6)を取得する。その後、ステップS2302で、マイクロコントローラ302は、取得した光量モニタ電圧Vpd_1(6)と前回取得した光量モニタ電圧Vpd_1(5)と、メモリ308のROM領域に記録され、光電変換素子218が初期動作時に出力した光量モニタ電圧Vpd_1(0)とから、ch1のバイアス電流の補正値であるΔIbi_1を計算し、Ibi_1(1)+ΔIbi_1をバイアス電流Ibi_1(2)としてメモリ308のRAM領域に格納する。
図33に光量モニタ電圧Vpd(5)、Vpd(6)、共通電流Isw(1)、およびバイアス電流の補正値ΔIbi_1の関係図を示す。バイアス電流Ibi_1(2)の計算式は、図33より、初期動作時の光量モニタ電圧Vpd_1(0)を使用して、下記式(7)で与えられる。なお、下記式(7)中、光量モニタ電圧Vpd_1(0)は、チャネル1について、工場出荷時に設定され、メモリ308のROM領域に格納されている値を読み出して計算に利用する。
上述したIbi更新処理は、上式にn=2、m=5、k=1を代入した場合に相当するが、以後ラインAPCが繰り返されるごとにnの数字は増えていく。
図34に、GAVD200およびマイクロコントローラ302により実行されるラインAPCのタイミングチャートを示す。なお、図34のタイミングチャートは、連続的なラインAPCの制御を説明するために、ラインAPCのチャネル40測定終了時点から開始している。図34に示すように、GAVD200が、同期検出装置220からの同期信号DETP_Nを受領すると、GAVD200は、画像データを感光体へ書込みのためのゲートLGATE信号を設定する。その後、GAVD200は、LGATE信号をネゲー
トした画像データ領域外でPWMON信号を発行し、図34に示す例では、チャネル1の半導体レーザ素子LDをIsw(K)×P(t)で駆動させ、モニタビームを発生させる。そして、GAVD200は、APCEN信号を出力し、マイクロコントローラ302にA/D変換の開始を指示する。
マイクロコントローラ302は、この間、光量モニタ電圧Vpd_1(m)を取得し、補正値Dev_1(m)を計算する。補正値Dev_1(m)の計算が終了すると、GAVD200に対し、計算した補正値Dev_1(m)を送信し、GAVD200は、補正値の計算が完了したことを示すDEV_STB1信号を出力して補正値を確定させる。なお、光量モニタ電圧Vpd_1(m)が検出できない、ch1が割り当てられた半導体レーザ素子LDがエラーであることを通知するLDERR信号をマイクロコントローラ302が出力する。
さらに、つぎの同期信号DETP_Nを受領すると、GAVD200はch1の半導体レーザ素子を、共通電流Dev_1(m)×Isw(k)×P(t)で点灯させ、マイクロコントローラ302は、光量モニタ電圧Vpd_1(m+1)を読み取り、バイアス電流Ibi(n)を計算する。マイクロコントローラ302は、計算したバイアス電流Ibi_1(n)をGAVD200に送信し、BI_STB1を出力してバイアス電流を確定させる。なお、光量モニタ電圧Vpd_1(m+1)が検出できない場合も、ch1が割り当てられた半導体レーザ素子LDがエラーであることを通知するLDERR信号を発行する。
そして、GAVD200は、次のチャネルであるch2を指定して、補正値Dev_2(m)、Ibi_2(n)の順番で算出し、以後、印刷動作が終了するまで、ch3、ch4…、ch40、ch1と繰り返していく。
(2−4)紙間APC
ラインAPCを実行している間、何らかの理由により、補正値Devの補正可能範囲外では走査ビームの光量が補正できない場合も想定される。この場合、共通電流Iswの値を修正することにより走査ビームの光量を補正することとなるが、画像形成中に走査ビームの光量の大きな修正を行うと、画像欠陥が発生してしまう。このため、画像形成装置100は、ラインAPCを使用して走査ビームの光量にフィードバックさせる処理の間に、補正値Dev_chの補正可能範囲ではなくなったチャネルの半導体レーザ素子について補正可能範囲の上限値または下限値を強制的に設定して、次回の紙間タイミングが到来するまで、画像形成を継続させる。また、画像形成装置100は、紙間タイミングとなったことに対応して、第2光量補正として、共通電流Isw(n)の修正、および補正値Dev_ch(n)の更新を実行する。また、補正値Dev_chの補正可能範囲外のレーザ素子が出る前に、事前に共通電流Isw(n)の修正、および補正値Dev_ch(n)の更新を実行し、補正可能範囲の上限値または下限値を強制的に設定することを防止す
ることも出来る。
図35は、紙間APCの処理手順を示すフローチャートである。図35に示すように、ステップS2601でラインAPCにおいて、走査ビームの補正可能範囲を超えており、共通電流Iswの更新が必要かどうか判断するIsw更新フラグが立ったかどうか判断する。ステップS2601の判断で、補正可能範囲外のものがないと判断された場合(no)は、紙間APCを終了する。
一方、ステップS2601の判断で、走査ビームの補正可能範囲を超えており、共通電流の更新が必要であると判断された場合(yes)、ステップS2602にて、共通電流を更新する。更新対象となる共通電流の値Isw(n)は、前に設定された共通電流の値Isw(n−1)と、更新対象となる共通電流の値Isw(n)に対応する補正値Dev_chの最大値と最小値を使用して計算される。式は下式(8)で与えられる。共通電流Isw変更の処理については、図20に示した共通電流の更新フローチャートに示した各処理と同じである。nの値は、以後紙間APCが繰り返されるごとに数字が増えていく。

また、共通電流Iswは、メモリ308がリセットされるまで、紙間APC処理が実行されるごとに更新され共通電流がIsw(n)となり、画像形成装置100の画像形成特性に対応して適切なレーザビーム光量を出力する。なお、共通電流Isw(n)は、画像形成装置100の(1)リセット、(2)オートパワーオフ、(3)電源スイッチオフなどのイベントによりクリアされるまで保持される。また、共通電流の初期設定値は、次回の起動時またはパワーオン時に初期化動作時に再度設定される。
図36は、マイクロコントローラ302が実行する紙間APC処理のタイミングチャートである。マイクロコントローラ302は、GAVD200から、紙間である紙間信号KAMIKANがネゲートされるタイミングを検出し、紙間APC処理を開始する。KAMIKANがネゲートされると、マイクロコントローラ302は、共通電流更新フラグがON状態となっているか否かを確認し、Isw更新フラグがON状態となっている場合には、図24に示した共通電流の更新処理のタイミングチャートと同様にして、マイクロコントローラ302は、共通電流Isw(n)を演算し、その値をGAVD200に送信する。さらに、GAVD200は、補正値Dev_1(m)、Dev_2(m)、…、Dev_40(m)と求める。補正値の算出が40チャネル分終了した時点で、マイクロコントローラ302は、GAVD200に、紙間APC処理終了通知であるkamikan_r信号を送信し、GAVD200によるVCSEL208の制御を開始させる。
(2−5)走査APC
画像形成装置100の電源ON時やJOB開始時のVCSEL初期化時に、光量モニタ電圧の校正値の計算が行われているが、印刷枚数が多く印刷動作が長く続く場合、ポリゴンモータ102cの発熱や、定着装置の発熱により、光学装置102より時間が経過すると、画像形成装置100の内部の環境が変化する。その結果、VCSEL208の周囲の温度も変動し、その温度によってVCSEL208のビームの広がり角が変化すると、各チャネルの走査ビームのビーム広がり角が変化してしまう。ビーム広がり角が変化すると、図6で示したように、アパーチャミラー212の透過光と反射光の比率が変化し、このため、工場で調整を行った感光体ドラム面上でのビーム光量と、光電変換素子218による光量モニタ電圧値との関係が成立しなくなり、ラインAPCや紙間APCを行っても、感光体ドラム面上でのビーム光量が狙いの光量からずれてしまう場合がある。
そこで、GAVD200からマイクロコントローラ302にキャリブレーション信号が送信されると、第3光量補正として、校正値C_ch(n)と補正値Dev_ch(m)の更新を行う。C_ch(n)は上記初期化時の計算式と同様、下式により計算される。なお、キャリブレーション信号は、書込みユニット内に配置された温度センサ224により、ある一定以上の温度変化量が確認された時、および、ある一定の連続印刷枚数に達した時に実行される色ずれ補正処理の開始時に、GAVD200が出力する信号である。
以後走査APCが繰り返されるごとにnの数字は増えていく。また、光量調整値P(t)は、プロコンAPCが実行されるごとにtの数字は増え、光量調整値P(t)の値も変化する。
走査APCのフローチャートは、初期化動作時の校正値を計算する処理であるフローチャート(図22)に示した各処理と同様である。GAVD200からマイクロコントローラ302にキャリブレーション信号が送信されると走査APCが開始される。
図37に走査APCのタイミングチャートを示す。走査APCのタイミングチャートも、初期化動作時の校正値を計算するタイミングチャート図23と同様となる。マイクロコントローラ302は、GAVD200がキャリブリーション信号CALIBがネゲートするタイミングを検出し、走査APC処理を開始する。キャリブリーション信号CALIBがネゲートされると、マイクロコントローラ302は、測定した走査モニタ電圧Vsc_1(n)、Vsc_2(n)、…、Vsc_40(n)より、校正値C_1(n)、C_2(n)、…、C_40(n)を求め、そのあと、補正値Dev_1(m)、Dev_2(m)、Dev_3(m)、…、Dev_40(m)を求める。ch40の処理が終了した時点で、マイクロコントローラ302は、GAVD200に、走査APC処理終了したことを示すcalib_r信号を発行する。
(3)エラー処理
本実施形態のマイクロコントローラ302は、光電変換素子218の出力レベルが、半導体レーザ素子LDの機能不全となる閾値を、メモリ308のROM領域に格納しており、半導体レーザ素子LDが機能不全であると判断した場合、半導体レーザ素子LDの機能不全を通知するエラー信号であるLDERR信号を送信し、GAVD200に通知を行う。GAVD200は、LDERR信号がアサートされるとメインCPU300に通知を行い、サービスコールの表示などの処理を指令する。以下、LDERR信号発行処理について説明する。
マイクロコントローラ302は、光電変換素子218の出力レベルを判断し、エラーと判断した場合、LDERR信号をアサートし、そのエラーコードをGAVD200に送信する。GAVD200は、メモリ308のRAM領域に、エラーの種類を示す値を設定し、メインCPU300にエラーの種類を通知して、以後の対応について判断させる。
エラーの種類は以下の種類を例示することができる。
(1)エラーNo.1:光電変換素子218の故障
検出方法…VCSEL208の、全てのchの光量モニタ電圧が0V、かつ同期検出装置220などの光量測定器の出力は0mVではない場合。
(2)エラーNo.2:VCSEL208の故障
検出方法…VCSEL208の、全てのchの光量モニタ電圧が0V、かつ光量測定器の出力も0mVの場合。
(3)エラーNo.3:VCSEL208の特定chの故障
検出方法…VCSEL208の、特定のchの光量モニタ電圧が0Vの場合。この場合、光量モニタ電圧の値が0Vとなっているチャネルを故障と判断し、故障と判断されたチャネル番号もGAVD200に送信し、GAVD200のレジスタメモリに書込む。
なお、初期化動作時に検出されるエラーの種類は、上述した(1)〜(3)の他、例えば、以下に説明する機能不全を挙げることができる。
(4)エラーNo.4:全chの光量モニタ電圧が得られない場合
検出方法…VCSEL208の、全てのchの光量モニタ電圧が0Vの場合。
(5)エラーNo.5:特定chの光量モニタ電圧得られない場合
検出方法…VCSEL208の、特定のchの光量モニタ電圧が0Vの場合。
(6)エラーNo.6:VCSEL208の劣化した場合
検出方法…Devの調整範囲が±32%を超えた場合。
さらに、LDERR信号は、ラインAPC時についても設定でき、ラインAPC時に検出される可能性の有るエラーの種類は、例えば以下として登録しておくことができる。
(7)エラーNo.7:特定chの光量モニタ電圧得られない場合
検出方法…VCSEL208の、特定のchの光量モニタ電圧が0Vの場合。
(8)エラーNo.8:VCSEL208の劣化した場合
検出方法…Devの調整範囲が±32%を超えた場合。
また、紙間APC時に検出されるエラーの種類は、例えば以下のように設定することができる。
(9)エラーNo.9:VCSEL208の劣化
検出方法…共通電流Isw変更後も、補正値Devの調整範囲が±32%に収まらない場合。
上述したエラーのうち、エラーNo.8については紙間APC処理で対応し、紙間APC処理で対応できない場合、最終的にエラーNo.9として通知することができる。画像形成装置100は、GAVD200が取得したエラー情報をメインCPU300に送信する。メインCPU300は、受け取ったエラー情報の内容を判断し、サービスコールなどとして、画像形成装置100のオペレーションパネルに表示させる。
(第2の実施の形態)
プロコン制御によりVCSEL208の光量を変えた場合、VCSEL208の特性として、光量の大きさによりそのビーム広がり角が変化する事がある。走査APCのところでも述べたように、ビーム広がり角が変化すると、工場で調整を行った感光体ドラム面上でのビーム光量と、光電変換素子218による光量モニタ電圧値との関係が成立しなくなるため、校正値C_chを更新する必要がある。
そこで、上述した(2−5)プロコンAPC、(2−2)ラインAPC、および(2−3)紙間APCで行う校正係数を複数回に分けて更新することによって、より正確にVCSEL208の光量を調整する場合について説明する。
校正するタイミングは、図27のトナーパターン150を描く時、図29のタイミングチャートの各トナーパターンを描く直前(40chのDevを設定した直後)と、プロコンにより選択されたLDパワー設定後の3つのタイミングで行う。これにより、実施例1よりプロコン完了までの時間が増加してしまうが、より正確にVCSELの各chから射出されるレーザビームの光量を目標値に調整することができる。
次に、ラインAPCと紙間APCを例に、第2の実施の形態における校正値の更新処理について説明する。
上記した(2−2)のラインAPCにおいては、マイクロコントローラ302が指定したチャネルの補正値Devとバイアス電流Ibiを求めるのに、ポリゴンミラー102Cが主走査方向に2ラインスキャンする時間が掛かった場合を考えると、仮に、チャネル1からチャネル40まで順番にラインAPCを行っていく場合、同じチャネルにラインAPCが実行される間隔が120ラインになる。
画像形成装置100の動作状態や周囲環境、およびVCSEL208自身の特性によっては、図9に示すI−Lカーブの温度変化が速くなり、上記した同一チャネルに対し120ライン周期のラインAPCでは、光量制御が追いつかず、画像に不具合を出す可能性がある。
そこで、同一チャネルのラインAPC間隔を短くするために、ラインAPCでは、補正値Devの計算・設定のみを行い、バイアス電流Ibiの検出・設定は(2−3)の紙間APCにて行う。それにより、同一チャネルのラインAPC間隔は80ラインとなり、半分の周期でラインAPCが実行されることになる。
図38に、第2の実施の形態におけるラインAPCのフローチャートを示す。これは、第1の実施の形態におけるラインAPCのフローチャート図30から、バイアス電流Ibiの更新(ステップS2104)を取り除いたフローチャートになる。
図39に、第2の実施の形態における紙間APCのフローチャートを示す。これは、第1の実施の形態における紙間APCのフローチャート図35に、点線で示すフローチャートが挿入された形となる。点線で示すフローチャートは、第1の実施の形態におけるラインAPCと同様に、マイクロコントローラ302で指定した補正値Devに続き、バイアス電流Ibiを算出し、ステップS3105にて全chのバイアス電流が更新された事を確認し、従来の紙間APC動作に移る。
以上説明したように、第1または第2の実施の形態における画像形成装置100は、VCSEL208の光量補正を、VCSEL208による多数のレーザビームが射出されることを効果的に利用して行うことを可能とする。このため、本実施形態の画像形成装置100は、回路規模およびメンテナンスコストを最小化しつつ、潜像形成に対して重大な影響を与えることなく、良好な画像形成が可能となる。
これまで本発明を、第1または第2の実施形態をもって説明してきたが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
100 画像形成装置
102 光学装置
102a 102e 反射ミラー
102b fθレンズ
102c ポリゴンミラー
104a 106a 108a 110a 感光体ドラム
104b 106b 108b 110b 帯電器
104c 106c 108c 110c 現像器
112 像形成部
114 中間転写ベルト
114a 114b 114c 搬送ローラ
118 2次転写ベルト
120 定着装置
122 転写部
124 受像材
130 定着部材
132 印刷物
140 トナー濃度センサ
150 トナーパターン
200 VCSELコントローラ(GAVD)
202 電圧変換器
204 駆動電流制御部
206 ドライバ
208 VCSEL
210 集光レンズ
211 アパーチャ
212 光分離手段
214 全反射ミラー
216 集光レンズ
218 光電変換素子
220 同期検出装置
300 メインCPU
302 マイクロコントローラ
304 A/D変換部変換部
306 演算部
308 メモリ
400 出力特性(I−L特性)
500 制御値
特開2007−249172号公報 特開2007−021826号公報 特開2005−161790号公報

Claims (17)

  1. レーザビームを出射する複数の光源と、
    前記複数の光源から出射された複数のレーザビームのそれぞれを、光量を測定するための第1のレーザビームと、感光体を走査して画像データを作像するための第2のレーザビームとに分離する分離手段と、
    前記第1のレーザビームの光量を測定して前記第1のレーザビームの光量に応じた第1の電圧を出力する第1の光電変換手段と、
    前記第2のレーザビームの光量を測定して前記第2のレーザビームの光量に応じた第2の電圧を出力する第2の光電変換手段と、
    前記複数のレーザビームのそれぞれごとに、前記複数のレーザビームに共通の共通電流と、前記第1の電圧と前記第2の電圧とに基づく前記レーザビームの光量を補正するための前記複数のレーザビームのそれぞれに対応した電流補正値と、前記複数のレーザビームのそれぞれに対応したバイアス電流とに基づいて設定される駆動電流基づいて、走査ラインの1走査ごとに前記第2のレーザビームの光量を補正する第1光量補正と、前記共通電流を補正することにより前記画像データを作像する能力を調整する第2光量補正とを実行する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、さらに、前記複数のレーザビームのそれぞれごとに、前記第2のレーザビームが前記感光体への走査を終了した後、次の前記感光体への走査を開始する間に、前記共通電流を補正することにより、前記駆動電流の流量を調整する第3光量補正を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、さらに、前記複数のレーザビームのそれぞれごとに、前記画像形成装置内部の温度の変化量および前記第2のレーザビームの光量が所定量に達した場合に、前記第2のレーザビームの光量に基づいて前記レーザビームの光量を調整する第4の光量補正を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、さらに、前記電流補正値の範囲と、前記電流補正値の範囲を修正するための修正補正値を記憶し、前記駆動電流の流量が前記電流補正値の範囲内である場合に前記第1光量補正と前記第2光量補正と前記第4光量補正とを実行し、前記駆動電流の流量が前記電流補正値の範囲を超えた範囲である補正外範囲である場合に前記第3光量補正を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記各レーザビームを前記駆動電流に基づいて駆動させた場合の前記第1の電圧を測定し、測定した前記第1の電圧と、前記第1の電圧の初期値である第1の設定電圧と、前記レーザビームの光量の変化量を示す光量変更値に基づいて、前記電流補正値を計算し、計算した前記電流補正値に従って補正された第1の補正駆動電流に基づいて、前記第1光量補正を行うことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記光量変更値に従って変更された前記レーザビームの前記第1の電圧を測定し、測定した前記第1の電圧と、前記第1の設定電圧に前記光量変更値を乗算した値とに基づいて、前記電流補正値を計算し、計算した前記電流補正値に従って補正された第2の補正駆動電流に基づいて、前記第2光量補正を実行することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記駆動電流の流量が前記補正外範囲である場合に、前記駆動電流を補正するための2次電流補正値を計算し、計算した前記2次電流補正値に従って補正された第3の補正駆動電流に基づいて、前記第3光量補正を実行すること特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、前記第1の補正駆動電流または前記第2の補正駆動電流または前記第3の補正駆動電流に基づいて駆動させた場合の前記第2の電圧を測定し、測定した前記第2の電圧と、前記第2の電圧の初期値である第2の設定電圧と、前記光量変更値とに基づいて前記第1の電圧の補正値である第1電圧補正値を計算し、計算した第1電圧補正値によって前記第1の電圧を補正し、補正した前記第1の電圧と、前記第1の電圧の初期値である第1の設定電圧とに基づいて、前記電流補正値を計算し、計算した前記電流補正値に従って補正された第4の補正駆動電流に基づいて、前記第4光量補正を行うことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  9. 前記光源は、面発光レーザであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記制御手段は、前記第1光量補正、および前記第2の光量補正を行う場合に前記電流補正値であるDev_ch(n)は、前記光量変更値であるP(t)と、前記駆動電流で前記レーザビームを射出した場合の前記第1の電圧の値であるVpd_ch(k)と、前記第1の設定電圧の値であるVpd_ch(0)と、前記修正補正値であるC_ch(m)とに基づいて、数1式により求めることを特徴とする請求項5〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記制御手段は、前記第3光量補正において、前記電流補正値による補正前の前記駆動電流の前記共通電流であるIsw(n−1)と、前記電流補正値であるDev_chの最大値と最小値とに基づいて、前記電流補正値による補正後の前記駆動電流の前記共通電流であるIsw(n)を数2式により求めることを特徴とする請求項5〜10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 前記制御手段は、前記第4光量補正において、前記第1の補正駆動電流または前記第2の補正駆動電流または前記第3の補正駆動電流に基づいて駆動させた場合の前記第2の電圧を測定し、測定した前記第2のVsc_ch(n)と、前記第2の電圧の初期値である第2の設定電圧であるVsc(0)とに基づいて、前記修正補正値である校正値C_ch(n)を数3式により求めることを特徴とする請求項5〜11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 前記制御手段は、前記第1光量補正において、前記電流補正値による補正後の前記駆動電流の前記共通電流であるIsw(k)で前記レーザビームを射出した場合の前記光量モニタ電圧であるVpd_ch(m)と、現在の前記電流補正値に基づいて補正された前記駆動電流で前記レーザビームを射出した場合の前記光量モニタ電圧であるVpd_ch(m+1)と、前記前記第1の設定電圧であるVpd_ch(0)とに基づいて、前記駆動電流のバイアス電流Ibi_ch(n)の変動量であるΔIbi_ch(n)を数4式により求め、求めた前記変動量に基づいて、前記レーザビームの変化量である前記光量変更値を決定することを特徴とする請求項5〜12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記レーザビームを前記感光体に走査するポリゴンミラーをさらに備え、
    前記制御手段は、前記第4光量補正において、前記ポリゴンミラーの一回転と同期するタイミングで、前記第2のレーザビームを検知するために前記光源から前記レーザービームを出射させることを特徴とする請求項2〜13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  15. 前記制御手段は、前記第4光量補正において、前記ポリゴンミラーの特定の面における一回転と同期するタイミングで、前記第2のレーザビームを検知するために前記光源から前記レーザービームを出射させることを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
  16. 前記制御手段は、前記第4光量補正において、前記ポリゴンミラーの複数面の前記第2のレーザビームの電圧を測定し、測定した電圧の平均値を求めることを特徴とする請求項14または15に記載の画像形成装置。
  17. 画像形成装置で実行される画像形成方法であって、
    前記画像形成装置は、レーザビームを出射する複数の光源と、前記複数の光源から出射された複数のレーザビームのそれぞれを、光量を測定するための第1のレーザビームと、感光体を走査して画像データを作像するための第2のレーザビームとに分離する分離手段とを、備え、
    前記第1のレーザビームの光量を測定して前記第1のレーザビームの光量に応じた第1の電圧を出力する第1の光電変換工程と、
    前記第2のレーザビームの光量を測定して前記第2のレーザビームの光量に応じた第2の電圧を出力する第2の光電変換工程と、
    前記複数のレーザビームのそれぞれごとに、前記複数のレーザビームに共通の共通電流と、前記第1の電圧と前記第2の電圧とに基づく前記レーザビームの光量を補正するための前記複数のレーザビームのそれぞれに対応した電流補正値と、前記複数のレーザビームのそれぞれに対応したバイアス電流とに基づいて設定される駆動電流基づいて、走査ラインの1走査ごとに前記第2のレーザビームの光量を補正する第1光量補正と、前記共通電流を補正することにより前記画像データを作像する能力を調整する第2光量補正とを実行する制御工程と、
    を含むことを特徴とする画像形成方法。
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