JP2005161790A - 光走査装置の光量制御方法及び画像形成装置 - Google Patents

光走査装置の光量制御方法及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成の光走査装置で、複数ビームを出力可能な光源から出力された光ビームを光学部材によって光量測定用のモニタビームと画像形成用のメインビームとに分離して用いる場合に、各ビームのメインビーム光量を一定にする。
【解決手段】画像形成装置では、初期設定処理の実行により、光量指示信号及びモニタ光量信号を補正せずに各ビームを光量制御し、この光量制御を行った状態での各ビームのメインビーム光量を測定し、該測定結果を示す外部光量データを得る。そして、各ビームの外部光量データに基づいて、メインビーム光量のばらつきに応じた各ビームの光量補正係数を求めてメモリに記憶しておく。画像形成処理時は、メモリから該当するビームの光量補正係数を読み出して、この光量補正係数に基づいて光量指示信号(又はモニタ光量信号)を補正して各ビームを補正光量制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、光走査装置の光量制御方法及び画像形成装置に係り、特に、複数の光ビームを出力する光源と、前記光源から出力された各光ビームを第1の光ビームと第2の光ビームとに分離する光学部材と、前記分離手段によって分離された前記第1の光ビームの光量を測定するための第1の測定手段と、光量を指示する光量指示信号が入力され、前記光源から出力される前記複数の光ビーム各々について、前記第1の測定手段による光量測定結果が前記光量指示信号で指示された光量となるように光量制御を行う光量制御手段と、前記分離手段によって分離された前記第2の光ビームを走査させる走査手段と、を備え、感光体を走査露光するために用いられる光走査装置の光量制御方法、及びこの光走査装置によって感光体を走査露光して画像を形成する画像形成装置に関する。
光走査装置によって光ビーム(以下、単にビームと称す)を走査させて感光体を露光し、感光体上に画像を形成する画像形成装置では、高速化・高解像度化のために、同時に複数のビームで同時走査を行うことが求められる。従来より、光走査装置の光源として一般的に使用されている端面発光型の半導体レーザ(LD:Laser Diode)は、集積化が困難であり、同時に走査露光することができるビーム数は4本程度しかなかった。このため、複数の発光点を二次元配列した面発光半導体レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting diode Laser)アレイが光走査装置の光源として用いられるようになってきている(特許文献1参照)。VCSELはアレイ化が容易であるため、VCSELアレイを光源に用いることで、より多数のビームで同時に感光体を走査露光することが可能となる。
ここで、高画質の画像形成のためには、ビームの光量制御が重要である。一般に、複数ビームを出力する光源(マルチビーム光源)を用いた光走査装置では、所定周期で各ビーム光量を測定し、測定光量が所定光量となるように各ビームの出力光量を制御する。
従来から光源として用いていた端面発光型LDの場合は、画像形成用の前方に出力されるメインビームの他に、メインビーム光量と所定の比率で後方に出力されるバックビームを有するため、端面発光型LDのパッケージ内にPD(Photo Diode)を内蔵させて、PDによってバックビーム光量を測定(モニタ)していた。
一方、VCSELはバックビームが無いため、VCSELのパッケージ外部に光量モニタ用のPDを設置する必要がある。このため、光走査装置では、VCSELから出力されたビームの光路上にハーフミラーを配置し、該ハーフミラーによって、VCSELの出力ビームを画像形成用のビーム(以下メインビーム)と光量測定用のビーム(以下モニタビーム)とに分離し、PDでは分離されたモニタビームの光量を測定するのが一般的である(特許文献2参照)。
一般に、ハーフミラーのような光学部材は、入射される光ビームの偏光方向により反射率および透過率が変化することが知られている。また、VCSELは端面発光型LDと異なり、光軸に対する偏光方向がその構成上必ずしも一定にはならない。このため、VCSELアレイから出力された複数ビームをハーフミラーで分割すると、偏光方向ばらつきによりビーム毎に透過光と反射光との比率が異なり、分離されたメインビームとモニタビームの比率が異なる。
これにより、例えば各ビームのハーフミラーの透過光をメインビームとし、ハーフミラーの反射光をモニタビームとして、図27(A)のようにモニタビーム光量が所定光量となるようにビーム毎に光量制御を行った場合は、図27(B)のようにメインビームの光量、すなわち感光体表面での光量がビーム毎に異なってしまう。なお、図27は、ビーム番号1〜4の4本のビームを出力するVCSELアレイを光源に用いた場合の例である。このようにビーム毎にメインビーム光量が異なった状態で画像形成を行うと、感光体上の露光分布が不規則となり、濃度ムラ等、画質を低下させる原因となる。
光走査装置の光源として、端面発光型のLD等の単一光源と、この単一光源から出力された光が入射される光ファイバと、を備えた複数の光源ユニットを有し、光ファイバの出力端側を束ねた構成のマルチビーム光源が用いられることもある。この場合も、VCSELを光源として用いる場合と同様に、ハーフミラーを用いて各ビームをメインビームとモニタビームとに分離して、モニタビームの光量を測定する必要があり、VCSELアレイを光源に用いた場合と同様に、ビーム毎のメインビーム光量が異なってしまう。
特許文献3には、このようなマルチビーム光源を用いる場合に、メインビーム光量を一定に制御するための技術が提案されている。詳しくは、図28に示すように、ハーフミラー300で分離されたモニタビームを偏光分離素子302に入射させ、モニタビームを直交する2つの偏光成分に分割する。この偏光成分で分割した2つのビームの光量をそれぞれ光量検知手段304A、304Bで測定し、その結果を示す光量検知信号を独立したアンプ306A、306Bでそれぞれ増幅する。この2つのアンプ306A、306Bのゲインは互いに独立して設定可能であり、ハーフミラーにより大きく減衰する方の偏光成分のゲインを高く設定し、ハーフミラーによる減衰が小さい方の偏光成分のゲインを低く設定した状態で、加算器308で2つの増幅した光量検知信号を加算する。この加算された信号は、各ビームの偏光方向ばらつきに依存することなく、各ビームの出力光量にほぼ比例した信号となる。したがって、加算器308で加算された信号の値が所定の値になるように各ビームの出力光量を制御することで、各ビームの感光体表面での光量を一定にすることが可能となる。この技術をVCSELアレイを光源として用いる場合に適用すれば、同様に各ビームの感光体表面での光量を一定にすることができ、高画質の画像を得ることができる。
特開平5−294005号公報 特開平8−330661号公報 特開平9−243949号公報
しかしながら、上記の特許文献3に記載の技術では、端面発光型LDを光源に用いる場合と比較して、ハーフミラーを配置するだけでも光走査装置内の容積が必要となるのに、さらに偏光分離素子、2系統の光量検知手段及び加算器といった部材が必要とされ、構成が複雑になるという問題があった。これは、光走査装置の小型化の弊害になると共に、組立工数の拡大するため、コストアップに繋がってしまう。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、簡単な構成の光走査装置で、複数ビームを出力可能な光源から出力された光ビームを光学部材によって光量測定用のモニタビームと画像形成用のメインビームとに分離して用いる場合に、各ビームのメインビーム光量を一定にすることができる光走査装置の光量制御方法及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、複数の光ビームを出力する光源と、前記光源から出力された各光ビームを第1の光ビームと第2の光ビームとに分離する光学部材と、前記分離手段によって分離された前記第1の光ビームの光量を測定するための第1の測定手段と、光量を指示する光量指示信号が入力され、前記光源から出力される前記複数の光ビーム各々について、前記第1の測定手段による光量測定結果が前記光量指示信号で指示された光量となるように光量制御を行う光量制御手段と、前記分離手段によって分離された前記第2の光ビームを走査させる走査手段と、を備え、感光体を走査露光するために用いられる光走査装置の光量制御方法であって、前記光量指示信号及び前記第1の測定手段の光量測定結果を無補正状態で、前記光量制御手段で各光ビームの光量制御を実行させると共に、該光量制御が実行された状態で、前記光源から前記複数のビーム各々を順次切り替えて出力させて、前記複数の光ビーム各々について、第2の光ビームの光量を測定し、当該光量測定結果に基づいて、前記第2の光ビームの光量を前記複数の光ビーム間で略均一にするための各光ビームの光量補正係数を求め、該求めた各光ビームの光量補正係数を予め記憶しておき、画像形成時は、予め記憶しておいた前記光量補正係数に基づいて、前記光量指示信号又は前記第1の測定手段による光量測定結果を補正して、前記光量制御手段に光量制御を実行させる、ことを特徴としている。
すなわち、光走査装置では、光源から出力された各光ビームを光学部材によって、光量測定用の第1の光ビーム(モニタビーム)と感光体を走査露光するための第2の光ビーム(メインビーム)とに分離し、このうち第1の光ビームの光量を第1の測定手段によって測定し、該光量測定結果が光量指示信号で指示された光量となるように光量制御手段によって各光ビームの光量制御が行われ、第2の光ビームは走査手段によって走査されて感光体へ照射されるようになっている。
請求項1に記載の発明によれば、このような光走査装置に、光量指示信号及び第1の測定手段の光量測定結果を補正していない無状態で光量制御手段に各光ビームの光量制御を実行させ、該光量制御が実行された状態(以下、この状態のことを無補正光量制御下という)で光源から複数のビーム各々を順次切り替えて出力させる。そして、このときの第2の光ビームの光量を複数の光ビーム各々について測定し、この光量測定結果に基づいて、第2の光ビームの光量を複数の光ビーム間で略均一にするための各光ビームの光量補正係数を求めて記憶しておく。
画像形成時の光量制御手段による光量制御の実行時には、このようにして予め記憶しておいた光量補正係数に基づいて、光量指示信号又は第1の測定手段による光量測定結果が補正される。これにより、無補正光量制御下で測定された第2の光ビームの光量を複数のビーム間で略均一にするべく光量指示信号又は第1の測定手段による光量測定結果が補正されて、各光ビームの光量制御が行われるので、光学部材により分離されたメインビームとモニタビームの比率が光ビームの偏向方向によって異なっても、光源から出力された複数の光ビーム各々の感光体に照射される第2の光ビームの光量を略一定に揃えることができる。また、従来技術のように、偏光分離素子、2系統の光量検知手段及び加算器といった部材を光走査装置に必要とせず、光走査装置の構成を簡略化できる。
上記の光量制御方法は、以下のような画像形成装置において実現可能である。すなわち、請求項2に記載の発明は、複数の光ビームを出力する光源と、前記光源から出力された各光ビームを第1の光ビームと第2の光ビームとに分離する光学部材と、前記分離手段によって分離された前記第1の光ビームの光量を測定するための第1の測定手段と、光量を指示する光量指示信号が入力され、前記光源から出力される前記複数の光ビーム各々について、前記第1の測定手段による光量測定結果が前記光量指示信号で指示された光量となるように光量制御を行う光量制御手段と、前記分離手段によって分離された前記第2の光ビームを走査させる走査手段と、を備えた光走査装置によって感光体を走査露光して画像を形成する画像形成装置であって、前記光量制御手段に入力される前記光量指示信号を生成する生成手段と、前記複数の光ビーム各々について測定された前記第2の光ビームの光量測定結果が入力され、入力された前記第2の光ビームの光量測定結果に基づいて、前記第2の光ビームの光量を前記複数の光ビーム間で略均一にするための各光ビームの光量補正係数を求める演算手段と、前記演算手段により求められた各光ビームの光量補正係数を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記光量補正係数に基づいて、前記生成手段で生成された前記光量指示信号又は前記第1の測定手段による光量測定結果を補正する補正手段と、第2の光ビームの光量を測定するための第2の測定手段が前記感光体に相当する位置に設けられている時に、前記補正手段での補正が非実行の状態で前記光量制御手段に光量制御を実行させた無補正光量制御下で、前記第2の測定手段に前記第2の光ビームが入射されるように前記光源から前記複数のビーム各々を順次切り替えて出力させ、前記第2の測定手段の除去後の画像形成時は、前記補正手段での補正を実行させた状態で前記光量制御手段に光量制御を実行させた補正光量制御下で、前記光源から画像データに基づく光ビームを出力させるように制御する制御手段と、を有することを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、光走査装置では、光源から出力された各光ビームを光学部材によって、光量測定用の第1の光ビーム(モニタビーム)と感光体を走査露光するための第2の光ビーム(メインビーム)とに分離し、このうち第1の光ビームの光量を第1の測定手段によって測定し、該光量測定結果が光量指示信号で指示された光量となるように光量制御手段によって各光ビームの光量制御が行われ、第2の光ビームは走査手段によって走査されて感光体へ照射される。
画像形成装置では、第2の光ビームの光量を測定するための第2の測定手段が前記感光体に相当する位置に設けられている時は、制御手段によって、補正手段での補正が非実行の状態、すなわち光量指示信号及び第1の測定手段による光量測定手段を補正せずに光量制御手段に光量制御を実行させた無補正光量制御下で、第2の測定手段に第2の光ビームが入射されるように光源から複数のビーム各々を順次切り替えて出力させる。これにより、第2の測定手段において、無補正光量制御下において各光ビームを出力した際の第2の光ビームの光量が測定される。この光量測定結果に基づいて、演算手段において、光源から出力される複数の光ビーム間で第2の光ビームの光量を略均一にするための光量補正係数が複数の光ビーム各々について求められて、記憶手段に記憶される。
この第2の測定手段は画像形成が行われる前に前記感光体に相当する位置から除去され、制御手段では、該除去後の画像形成時は、補正手段での補正を実行させた状態、すなわち予め記憶手段に記憶されている補正光量係数に基づいて光量指示信号又は第1の測定手段による光量測定結果を補正して光量制御手段に光量制御を実行させて、このような補正光量制御下で、光源から画像データに基づく光ビームを出力させる。すなわち、補正光量制御では、無補正光量制御下で測定された第2の光ビームの光量を複数のビーム間で略均一にするべく光量指示信号又は第1の測定手段による光量測定結果が補正されて、各光ビームの光量制御が行われるので、光学部材により分離されたメインビームとモニタビームの比率が光ビームの偏向方向によって異なっても、光源から出力された複数の光ビーム各々の感光体に照射される第2の光ビームの光量を略一定に揃えることができる。また、従来技術のように、偏光分離素子、2系統の光量検知手段及び加算器といった部材を光走査装置に必要とせず、光走査装置の構成を簡略化できる。
具体的には、例えば、請求項3に記載されているように、前記演算手段が、光量補正係数の演算対象の光ビームについて前記第2の測定手段で測定した光量測定結果を、予め定められた基準の光ビームについて前記第2の測定手段で測定した光量測定結果で除した値に予め定められた所定係数を乗じた値を当該演算対象の光ビームの光量補正係数として求め、前記補正手段が、
補正後の光量指示信号=(1/光量補正係数)×補正前の光量指示信号
又は
補正後の第1の測定手段の光量測定結果
=光量補正係数×補正前の第1の測定手段の光量測定結果
となるように前記光量指示信号又は前記第1の測定手段の光量測定結果を補正するようにすれば、第2の光ビームの光量を略一定に揃えることができる。
また、請求項4に記載の発明は、複数の光ビームを出力する光源と、前記光源から出力された各光ビームを第1の光ビームと第2の光ビームとに分離する分離部材と、前記分離手段によって分離された前記第1の光ビームの光量を測定するための第1の測定手段と、光量を指示する光量指示信号が入力され、前記光源から出力される前記複数の光ビーム各々について、前記第1の測定手段による光量測定結果が前記光量指示信号で指示された光量となるように光量制御を行う光量制御手段と、前記分離手段によって分離された前記第2の光ビームを走査させる走査手段と、を備えた光走査装置によって感光体を走査露光して画像を形成する画像形成装置であって、前記光量制御手段に入力される前記光量指示信号を生成する生成手段と、前記複数の光ビーム各々について測定された前記第2の光ビームの光量測定結果が入力され、入力された前記第2の光ビームの光量測定結果に基づいて、前記第2の光ビームの光量を前記複数の光ビーム間で略均一にするための各光ビームの光量補正係数を求める演算手段と、前記演算手段により求められた各光ビームの光量補正係数を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記光量補正係数に基づいて、前記光量制御手段での光量制御に用いる前記光量指示信号又は前記第1の測定手段による光量測定結果を補正する補正手段と、前記分離手段によって分離された前記第2の光ビームの光量を測定するための第2の測定手段と、前記画像形成以外の時に、前記補正手段での補正が非実行の状態で前記光量制御手段に光量制御を実行させた無補正光量制御下で、前記第2の測定手段に前記第2の光ビームが入射されるように前記光源から前記複数のビーム各々を順次切り替えて出力させ、画像形成時は、前記光源から画像データに基づく光ビームを出力させるように制御する制御手段と、を有することを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、第2の光ビーム(メインビーム)の光量を測定するための第2の測定手段を画像形成装置に設けたので、任意のタイミングで第2の光ビームの光量を測定することが可能となる。なお、第2の測定手段は、光学部材より感光体側で、感光体上の光ビームの走査を妨げない位置(例えば走査手段による光ビームの走査範囲内の走査方向最上流又は最下流の位置)に設けられる。
このように任意のタイミングで第2の光ビームの光量を測定可能にしたことで、請求項2に記載の発明の効果に加え、さらに、任意のタイミングで光量補正係数の演算及び再演算が可能であり、光量補正係数を設定し直すことができる。
具体的には、例えば、請求項5に記載されているように、前記演算手段が、光量補正係数の演算対象の光ビームについて前記第2の測定手段で測定した光量測定結果を、予め定められた基準の光ビームについて前記第2の測定手段で測定した光量測定結果で除した値に予め定められた所定係数を乗じた値を当該演算対象の光ビームの光量補正係数として求め、前記補正手段が、
補正後の光量指示信号=(1/光量補正係数)×補正前の光量指示信号
又は
補正後の第1の測定手段の光量測定結果
=光量補正係数×補正前の第1の測定手段の光量測定結果
となるように前記光量指示信号又は前記第1の測定手段の光量測定結果を補正するようにすれば、第2の光ビームの光量を略一定に揃えることができる。
また、無補正光量制御は画像形成中に行うことはできないので、請求項6に記載されているように、前記制御手段が、画像形成時に、前記補正手段での補正を実行させた状態で前記光量制御手段に光量制御を実行させた補正光量制御下で、前記光源に前記複数のビーム各々を順次切り替えて点灯させて得られた前記第2の測定手段による光量測定結果を、前記演算手段に入力し、前記演算手段が、補正光量制御下で得られた前記第2の測定手段による光量測定結果が入力された場合は、該入力された光量測定結果に基づいて前記光量補正係数を求めると共に、該求めた光量補正係数と前記記憶手段に記憶されている光量補正係数とを乗算し、該乗算結果を新たな光量補正係数として更新するとよい。これにより、無補正光量制御を行わずとも光量補正係数を更新でき、画像形成中でも光量補正係数を再設定することができる。
また、請求項7に記載されているように、前記第2の測定手段が、前記光ビームの走査タイミングを検知するために設けられた光量センサであり、前記制御手段が、所定の光ビームを点灯させて前記光量センサによって前記走査タイミングが検知された後、該走査タイミングと同期させて、前記第2の光ビームの光量を測定するために、前記光源から前記複数のビーム各々を順次切り替えて出力させるようにするとよい。これにより、光走査装置に通常備えられている前記光ビームの走査タイミングを検知するために設けられているSOSセンサなどの光量センサを、第2の測定手段として兼用できるので、部品点数の増加を防ぐことができる。
なお、上記の画像形成装置においては、光走査装置の交換時の作業を軽減するために、請求項8に記載されているように、前記光走査装置が、前記無補正光量制御下で、前記光源から前記複数のビーム各々を順次切り替えて出力させて得られた前記第2の測定手段による光量測定結果を示すデータを保持するデータ保持手段を備え、前記演算手段が、前記データ保持手段で保持されている前記データに基づいて前記光量補正係数を求める、ようにするとよい。
また、請求項9に記載されているように、前記無補正光量制御下で、前記光源から前記複数のビーム各々を順次切り替えて出力させて得られた前記第2の測定手段による光量測定結果を示すデータが記憶された外部装置と接続可能とされ、前記外部装置が接続された場合に、該外部装置に記録されている前記データを前記演算手段へ入力するためのデータ入力手段を更に有するようにしても、光走査装置の交換時の作業を軽減することができる。
以上説明したように本発明によれば、簡単な構成の光走査装置で、複数ビームを出力可能な光源から出力された光ビームを光学部材によって光量測定用のモニタビームと画像形成用のメインビームとに分離して用いる場合に、各ビームのメインビーム光量を一定にすることができるという効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
[画像形成装置の構成]
図1は、画像形成装置の構成を示す図である。図1に示すように、画像形成装置10は、矢印A方向に回転する円筒状の感光体12と、感光体12の軸線方向にビームを走査しながら照射する光走査装置(以下、ROSと称す)14と、を備えている。
また、感光体12の周面近傍には帯電器16が配設されている。帯電器16は、感光体12を一様に帯電させる。帯電器16により一様に帯電された感光体12は、矢印A方向に回転することによって、ROS14からのビームが照射される。これにより、感光体12の周面上に潜像が形成される。
また、ROS14によるビームの照射位置(矢印B参照)よりも感光体12の回転方向下流側には、現像器18が配設されている。感光体12の周面上に形成された潜像は、現像器18によりトナーが供給されて現像される。これにより、感光体12の周面上にトナー像が形成される。
また、現像器18よりも感光体12の回転方向下流側である感光体12の鉛直下方には、転写器20が設けられている。感光体12と転写器20との間には、用紙トレイ(図示省略)から取り出された用紙22が搬送される。感光体12の周面上に形成されたトナー像は、転写器20により感光体12と転写器20との間に搬送された用紙22の表面に転写される。これにより、用紙22の表面上にトナー像(未定着像)が形成される。なお、転写後に感光体12に残留しているトナーは、クリーナ(図示省略)によって除去される。
トナー像が転写された用紙22は、加圧ローラ24Aと加熱ローラ24Bからなる定着器24に搬送されて定着処理が施される。これにより、用紙22上のトナー像が定着されて、用紙22上に所望の画像が形成される。画像が形成された用紙22は装置外へ排出される。
[ROSの詳細構成]
次に、ROS14の構成を詳細に説明する。図2にROS14の構成を示す。
図2に示すように、ROS14は、光源としてのVCSELアレイ30と、側面に複数の反射面31Aを有する正多角形状(具体的には正六角形)に形成されたポリゴンミラー31と、を備えている。
VCSELアレイ30は、複数の発光点を備えており、複数ビームを出力することができる。また、ROS14は、VCSELアレイ30を駆動させるためのVCSEL駆動回路32を備えており、VCSELアレイ30はVCSEL駆動回路32と接続されている。VCSELアレイ30の各発光点は、VCSEL駆動回路32から駆動電流が供給されることによって発光し、該供給された駆動電流値に応じた光量のビームを出力する。
ケーシング内のVCSELアレイ30から出力されたビームの進行方向下流側には、コリメータレンズ33、及び本発明の光学部材としてハーフミラー34が順に配置されている。コリメータレンズ33は、VCSELアレイ30から出力された各ビームを発散光から略並行光に変換すると共に、副走査方向に収束させる。コリメータレンズ33を透過した各ビームはハーフミラー34に入射され、各ビームの一部はハーフミラー34を透過し、残りの一部はハーフミラー34によって反射される。本実施形態では、このハーフミラー34の透過光が、メインビームとして、ポリゴンミラー31の反射面31Aに入射される。
ポリゴンミラー31は、図示しないポリゴンモータによって所定速度で矢印C方向に回転されており、この回転によって反射面31Aに対するメインビームの入射角度が連続的に変化し、反射面31Aに入射したメインビームが偏向される。これにより、VCSELアレイ30から出力された各ビームのメインビームが感光体12の軸線方向(以下、主走査方向)に走査されながら感光体12の表面に照射されることになる。すなわち、ポリゴンミラー31が本発明の走査手段に対応する。
ポリゴンミラー31のビームの反射方向には、Fθレンズ35が配置されている。したがって、ポリゴンミラー31によって反射されたメインビームは、Fθレンズ35を透過してから感光体12へ照射されることになる。このとき、ポリゴンミラー31によって反射されたメインビームは、Fθレンズ35によって、感光体12の周面上で結像点が結ばれ、かつ感光体12上での走査速度が略等速度にされる。
また、ROS14は、Fθレンズ35よりも光の進行方向下流側で、且つ主走査方向最上流側にはミラー36が配置されている。また、このミラー36による光の反射方向には、PD等の受光素子を備えたSOS(Start of Scan)センサ37が配設されている。すなわち、感光体12上をメインビームが走査する毎に、感光体12上の走査開始手前のメインビームがミラー36によって反射されてSOSセンサ37へと案内され、SOSセンサ37の受光面に入射されるようになっている。これにより、ROS14では、メインビームの1走査毎に、光ビームの走査タイミングとして、SOSセンサ37によってその走査開始タイミングを検知することができる。このSOSセンサ37の出力は、後述するROSコントローラ26と接続されており、SOSセンサ37による検知結果を示す信号(以下SOS信号)がROSコントローラ26に入力されるようになっている。
なお、本実施の形態では、光ビームの走査タイミングとして、1走査毎にその走査開始タイミングが検知されるようにしたが、1走査毎にその走査終了タイミングを検知するようにしてもよい。
一方、ハーフミラー34による光の反射方向には、第1の測定手段として、PDなどの光量センサ38が配設されている。ハーフミラー34によって反射されたビームは、モニタビームとして、光量センサ38に入射されることになる。光量センサ38は、入射したモニタビームを受光し、その受光量に応じた値の電流を出力する。
光量センサ38の出力は、電流電圧変換器39を介してVCSEL駆動回路32と接続されている。電流電圧変換器39は、光量センサ38から出力された受光量に応じた電流値を電圧変換し、該電流値に応じた値の電圧信号(以下、モニタ光量信号)を生成する。これによりVCSELアレイ30から出力されたビームのうち、ハーフミラー34によって反射されたモニタビームの光量を表すモニタ光量信号が得られ、このモニタ光量信号が電流電圧変換器39からVCSEL駆動回路32に入力されることになる。
VCSEL駆動回路32は、後述するROSコントローラ26と接続されており、ROSコントローラ26から点灯信号や光量指示信号といった各種の制御信号が入力されるようになっている。また、VCSEL駆動回路32は、VCSELアレイ30の各発光点毎に、該当する発光点に所定の駆動電流を供給する供給部32Aと、供給部32Aが供給する駆動電流値を調整する調整部32Bとを備えており、これらはROSコントローラ26からの制御信号に基づいて駆動する。詳しくは、供給部32Aは、ROSコントローラ26からの点灯信号に従って、対応する発光点への駆動電流の供給をON/OFFする。調整部32Bは、光量制御手段として機能するものであり、モニタ光量信号がROSコントローラ26からの光量指示信号と略一致するように、発光部へ供給する駆動電流値を増減させる。
[ROSコントローラの構成]
次に、図3を参照して、ROSコントローラ26の構成を説明する。なお、図3は、画像形成装置10(主としてROS14及びROSコントローラ26)の電気系の構成を示している。
図3に示すように、ROSコントローラ26は、画像形成装置10全体の動作を司るメインコントローラ28及びROS14と接続されている。このROSコントローラ26は、タイミング発生器50、ビーム番号指定器51、演算器52、53、メモリ54、内部点灯信号発生器55、及び選択器56を備えている。
タイミング発生器50には、メインコントローラ28からのプリント開始信号と、ROS14からSOSセンサ37で取得されたSOS信号が入力される。なお、プリント開始信号は、画像形成装置10の電源が投入され、図示しないユーザインタフェース部の操作の操作などによりユーザから所望の画像データのプリントが指示された場合にメインコントローラ28から出力される。
タイミング発生器50は、このプリント開始信号やSOS信号に同期して、VCSELアレイ30の点灯や光量制御のための各種処理の実行タイミングを指示する信号を生成するものであり、本発明の制御手段として機能する。
詳しくは、タイミング発生器50は、光量制御の実行タイミングを示す信号(APC信号)を生成して、ROS14のVCSEL駆動回路32へ出力するようになっている。また、タイミング発生器50は、画像データの送信タイミングを示す画像データ要求信号を生成して、メインコントローラ28へ出力する。メインコントローラ28は、この要求信号に呼応して、画像データをROSコントローラ26に送出する。
また、タイミング発生器50は、内部点灯信号発生器55、ビーム番号指定器51、演算器52、演算器53とそれぞれ接続されており、これら各々を駆動させるタイミング信号を生成して出力する。
内部点灯信号発生器55は、タイミング発生器50からの信号によって駆動が指示されると、SOS信号を取得するための点灯や光量制御のための点灯を指示する点灯信号を生成する。この内部点灯信号発生器55は選択器56と接続されており、生成した点灯信号を選択器56へ出力する。
選択器56には、メインコントローラ28からの画像データも入力されるようになっている。選択器56は、点灯信号として、内部点灯信号発生器55からの点灯信号又はメインコントローラ28からの画像データを選択して、ROS14のVCSEL駆動回路32へ出力する。詳しくは、内部点灯信号発生器55からの点灯信号が入力された場合には該点灯信号を選択して出力し、メインコントローラ28から画像データが入力された場合には該画像データを点灯信号として選択して出力する。
VCSEL駆動回路32は、この選択器56からの点灯信号に従って、前述したように供給部32Aにおいて、VCSELアレイ30の対応する発光点への駆動電流の供給をON/OFFさせる。これにより、各発光点からのビーム出力が点灯信号に従ってON/OFFされることになる(以下、発光点からビームを出力させることを、ビームを点灯させると称す)。このようにVCSEL駆動回路32へ供給する点灯信号として、内部点灯信号発生器55からの点灯信号又はメインコントローラ28からの画像データを選択器56によって適宜選択することで、SOS信号を取得するためにビーム点灯させたり、光量制御のためにビーム点灯させたり、画像データに基づいてビーム点灯させることができる。
ビーム番号指定器51は、光量制御対象の発光点のビーム番号を示すビーム指示信号を生成してVCSEL駆動回路32へと出力するものである。なお、VCSELアレイ30の各発光点には、当該識別するためのビーム番号が予め割当てられている。ビーム番号指定器51は、タイミング発生器50からの信号によって駆動が指示されると、予め定められた順番に従ってビーム番号を切り替えながらビーム指示信号を生成する。このビーム番号指定器51の出力は、演算器52とも接続されており、ビーム番号指定器51で生成されたビーム指示信号は演算器52へも出力される。
また、ROSコントローラ26は、調整装置60にも接続されるようになっており、調整装置60の接続時には、調整装置60からの外部光量データも演算器52に入力されるようなっている。
ここで、調整装置60は、ROS14の製造時、或いは画像形成装置10の組み立て最終調整時に、感光体12の代わりに用いられるものであり、画像形成装置10の出荷時には取り外される。この調整装置60は、図4に示すように、光量センサ(以下、外部光量センサ)61と出力回路62とを備えている。
外部光量センサ61は、第2の測定手段に対応するものであり、画像形成装置10内での感光体12の表面に対応する位置に設置され、入射されたビームを受光してその受光量に応じた値の電流を出力する。すなわち、外部光量センサ61では、出荷後の画像形成装置10においてROS14によって感光体12に照射されるであろうビームを受光して、そのビーム光量に応じた値の電流を出力する。この外部光量センサ61の出力は、出力回路62と接続されている。出力回路62では、外部光量センサ61の出力電流を電流電圧変換し、外部光量データとしてROSコントローラ26へ出力する。この外部光量データがROSコントローラ26から演算器52に入力される。
図3に示すように、演算器52は、メモリ54とアクセス可能に接続されている。演算器52は、タイミング発生器50からの信号によって駆動が指示されると、調整装置60から外部光量データを取得すると共に、取得した外部光量データを、ビーム番号指定器51からのビーム指示信号が示すビーム番号と対応付けてメモリ54に記憶する。全ビーム番号について外部光量データを記憶したら、該記憶した外部光量データに基づいてビーム毎に光量補正係数を求め、ビーム番号と対応付けてメモリ54に記憶する。すなわち、演算器52が本発明の演算手段、メモリ54が本発明の記憶手段に対応する。なお、メモリ54は、不揮発メモリであり、電源OFF後も記憶内容は保持される。
また、この演算器52は、演算器53とも接続されており、演算器52はメモリ54から光量補正係数を適宜読み出して演算器53へ出力することもできる。
演算器53には、メインコントローラ28から光量指示信号も入力されるようになっている。演算器53は、通常時は、入力された光量指示信号をそのままROS14のVCSEL駆動回路32へ出力するが、タイミング発生器50からの信号によって駆動が指示された場合には、演算器52から各ビームの光量補正係数を取得し、取得した光量補正係数に基づいて光量指示信号を補正した後、VCSEL駆動回路32へ出力する。すなわち、演算部53が本発明の補正手段に対応し、メインコントローラ28が本発明の生成手段に対応する。なお、演算部53は、VCSEL駆動回路32に設けてもよい。
VCSEL駆動回路32は、APC信号がON状態のときに、ビーム指示信号で指示されたビーム(発光点)に対応する調整部32Bの駆動が許可され、当該調整部32Bにおいて、電流電圧変換器39を介して入力される光量センサ38での受光量を示す光量モニタ信号が光量指示信号と一致するように、対応する発光点へ供給する駆動電流値を調整し、調整後は、その駆動電流値を保持する。すなわち、VCSELアレイ30の各ビームを点灯させるための駆動電流値は、APC信号がONで且つビーム指示信号で当該発光点に対応するビーム番号が指示された場合のみ変更可能となり、該ビームのモニタビーム光量が光量指示信号で指示された光量になるように調整される。なお、図3では、電流電圧変換器39を省略している。
[ROSコントローラの処理]
次に、本実施の形態の作用として、ROSコントローラ26によって行われる処理について説明する。
(初期設定処理)
まず、画像形成装置10の出荷前に行われる初期設定処理について説明する。
画像形成装置10の出荷前は、図4に示したように感光体12の代わりに調整装置60が用いられ、ROSコントローラ26では、図5に示す初期設定処理が行われる。なお、この場合、ROSコントローラ26には調整装置60の出力回路62が接続されるので、ROSコントローラ26では、例えばこの接続検知により画像形成装置10の出荷前であると判断することができる。また、このとき、ROSコントローラ26には、メインコントローラ28から一定の光量指示信号が入力されている。
ROSコントローラ26は、画像形成装置10の出荷前は、図5に示すように、まずステップ100で、タイミング発生器50によりAPC信号をONにして、次のステップ102で図6に示す無補正光量制御を行う。
ROSコントローラ26は、この無補正光量制御では、図6に示すように、まずステップ120で、内部点灯信号発生器55において、VCSELアレイ30の複数のビーム(発光点)のうち何れか1つを選択し、該選択したビームに対する点灯信号を発生させることによって、VCSELアレイ30の複数のビーム(発光点)のうち何れか1つのみを選択して点灯させる。これにより、VCSELアレイ30から1本のビームが出力され、このビームは、ハーフミラー34によってメインビームとモニタビームとに分離される。メインビームは、ポリゴンミラー31、Fθレンズ35を介して調整装置60の外部光量センサ61に入射し、モニタビームは光量センサ38に入射する。外部光量センサ61で入射したメインビームを受光すると、この受光量に応じた値を示す外部光量データが調整装置60からROSコントローラ26に入力される。また光量センサ38で入射したモニタビームを受光すると、この受光量に応じた光量モニタ信号が電流電圧変換器39を介してVCSEL駆動回路32に入力される。
また同時に、ROSコントローラ26では、ステップ122で、メインコントローラ28から入力された光量指示信号を演算器53で何ら補正せずにそのままVCSEL駆動回路32へ出力すると共に、次のステップ124でVCSELアレイ30に点灯中のビームの光量制御を実行させる。詳しくは、ROSコントローラ26は、ビーム番号指定器51で点灯中のビームに対応するビーム番号を指示するビーム指示信号を生成して、VCSEL駆動回路32へ出力することで、VCSEL駆動回路32へ光量制御を実行させることができる。
VCSEL駆動回路32では、ビーム点灯中の発光点に対応する供給部32Aによって、電流電圧変換器39を介して入力された光量モニタ信号がROSコントローラ26から入力された光量指示信号に一致するように、当該発光点への駆動電流値が増減される。これにより、モニタビーム光量が光量指示信号で指示されている光量になるように、点灯中のビームの出力光量が調整される。光量モニタ信号が光量指示信号と略一致したら光量制御は終了し、そのときの駆動電流値が保持される。
そして、ROSコントローラ26は、次のステップ126で外部光量データを取得し、ステップ128で、この外部光量データは演算器52によってビーム番号と対応付けてメモリ54に記憶される。これにより、点灯中のビームが無補正の光量指示信号に基づいて光量制御なされた状態、すなわち該ビームのモニタビーム光量が光量指示信号で指示された光量と略一致している状態で、外部光量センサ61によってメインビーム光量が測定されて、その結果が外部光量データとして記憶されることになる。
そして、全てビームについて上記のステップ120〜128の処理が終了するまでは、次のステップ130からステップ120に戻り、点灯するビームを切り替えて同様の処理を繰り返す。全てのビームについて、上記のステップ120〜128の処理を終了したら、ステップ130で肯定判定されて、図6の無補正光量制御は終了される。
したがって、無補正光量制御では、点灯するビームが順次切り替えられて、無補正の光量指示信号に基づいて点灯中のビームの光量制御が行われる。そして、この光量制御がなされた状態で当該点灯中のビームのメインビーム光量が外部光量センサ61で測定されて、その結果が外部光量データとしてそれぞれ記憶されることになる。なお、この間の光量指示信号は一定であり、各ビームは、モニタビーム光量が同一の所定値となるように光量制御されることになる。
なお、上記の無補正光量制御中は、ポリゴンミラー31を回転させずに(すなわちポリゴンモータを停止)、VCSELアレイ30から出力されたビームが反射面31Aによって外部光量センサ61に入射する角度で反射されるようにポリゴンミラー31の位置を固定しておくことが好ましい。
ただし、ポリゴンミラー31を上記のように精度良く固定するのは困難なので、ポリゴンミラー31を回転させてビームが走査されるようにしておき、1走査中の少なくとも外部光量センサ61上を走査する時に、VCSELアレイ30の複数ビームのうち1ビームのみを点灯させて、無補正の光量指示信号に基づいて該ビームの光量制御を行うと共にメインビーム光量を測定し、この点灯させる1ビームを走査毎に順次切り替えることで、各ビームのメインビーム光量を測定するようにしてもよい。この場合、調整装置60の出力回路62において、外部光量センサ61によるメインビーム光量の測定結果をピークホールドした出力を外部光量データとしてROSコントローラ26へ出力できるようにすれば、外部光量センサ出力の取り込みタイミングを高精度に行う必要はなくなる。
また、上記の無補正光量制御では、1つのビームについて光量制御を行うと共にメインビーム光量を測定して外部光量データを取得した後、次のビームの光量制御と外部光量データの取得を行うようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、全てのビーム各々の無補正の光量指示信号に基づく光量制御を先にまとめて行った後、少なくとも外部光量センサ61上をビームが走査するタイミングで、特定の1ビームの点灯信号を出力して点灯させて該ビームのメインビーム光量を測定すると共に、該特定の1ビームを順次切り替えることで、全てのビーム各々のメインビーム光量を測定するようにしてもよい。
無補正光量制御を終了した後は、ROSコントローラ26は、図5に戻ってステップ104に進み、タイミング発生器50でAPC信号をOFFに戻す。そして次のステップ106で、演算器52により、メモリ54から全てのビームの外部光量データを読み出し、ステップ108で、読み出したデータに基づいて、各ビーム毎に、ビーム間のメインビーム光量のばらつきに応じた光量補正係数を算出する。
詳しくは、上記の如く光量指示信号での指示光量を所定光量に一定にして(図11(A)参照)、各ビームについて、光量モニタ信号が光量指示信号と一致するように無補正光量制御した(図11(B)参照)場合、ハーフミラー34の反射率及び透過率の偏光方向による変化によって各ビームのメインビーム光量がばらつくため、該メインビーム光量の測定結果、すなわち外部光量データの値はビーム毎に異なる(図11(C)参照)。
演算器52では、このようにメインビーム光量にばらつきがある場合に、各ビームの外部光量データの値を均一にすべく(すなわち各ビームのメインビーム光量が一定に揃うように)、各ビームを点灯した場合に得られる光量モニタ信号と一定の所定光量を指示する光量指示信号とが、次の式(1)の関係を満たすように各ビームの光量補正係数を求める。
光量指示信号=補正係数×光量モニタ信号 …式(1)
具体的には、複数ビームのうち基準にするビーム(以下、基準ビーム)を定め、メモリ54から読み出した該基準ビームの外部光量データをPA、メモリ54から読み出した各ビームの外部光量データをPn(n:ビーム番号)とし、次の式(2)により光量補正係数Kn(n:ビーム番号)を求めることができる。
Kn=C×(Pn/PA) …式(2)
ただし、Cは固定係数。
そして、ROSコントローラ26は、最後にステップ110で、演算器52で求めた各ビームの光量補正係数を各々対応するビーム番号と対応付けてメモリ54に記憶して、図5の初期設定処理を終了する。
図5の初期設定処理が終了されると、画像形成装置10は、調整装置60が取り外されて代わりに図2に示した如く感光体12が組み込まれた後、出荷される。
(画像形成処理)
次に、画像形成装置10の出荷後の画像形成時に行われる画像形成処理について説明する。
ROSコントローラ26は、出荷後の画像形成装置10の電源が投入されて、メインコントローラ28からプリント開始指示が入力されると、図7に示す画像形成処理を行う。なお、ROSコントローラ26には、この画像形成処理実行中は、メインコントローラ28から一定の光量指示信号が入力されている。
すなわち、ROSコントローラ26は、メインコントローラ28からプリント開始指示が入力されると、図7に示すように、まずステップ200で、タイミング発生器50によりAPC信号をONにしてから、次のステップ202で図8に示す補正光量制御処理を開始する。
ROSコントローラ26は、この補正光量制御処理では、図8に示すように、まずステップ240で、内部点灯信号発生器55に何れか1つのビームに対する点灯信号を発生させることによって、VCSELアレイ30の複数のビーム(発光点)のうち何れか1つのみを選択して点灯させる。これにより、VCSELアレイ30から1本のビームが出力され、このビームは、ハーフミラー34によってメインビームとモニタビームとに分離される。メインビームは、ポリゴンミラー31、Fθレンズ35を介して感光体12方向へ進行し、モニタビームは光量センサ38に入射する。光量センサ38で入射したモニタビームを受光すると、この受光量に応じた光量モニタ信号が電流電圧変換器39を介してVCSEL駆動回路32に入力される。
また同時に、ROSコントローラ26は、ステップ242で、前述の初期設定処理でメモリ54に記憶された各ビームの光量補正係数の中から、点灯させたビームに対応する光量補正係数を演算器52により読み出して演算器53に渡す。次のステップ244では、演算器53によって、この光量補正係数に基づいてメインコントローラ28から入力された光量指示信号を次の式(3)に従って補正する。
補正後の光量指示信号=(1/光量補正係数)×補正前の光量指示信号 …式(3)
そして、次のステップ246で、この補正後の光量指示信号がROS14のVCSEL駆動回路32へ出力されて、ステップ248でVCSEL駆動回路32に該点灯中のビームの光量制御を実行させる。
すなわち、補正光量制御では、メインコントローラ28からの光量指示信号を式(3)に従って補正して、該補正後の光量指示信号に従ってVCSEL駆動回路32に光量制御を実行させるようになっている。
VCSEL駆動回路32では、ビーム点灯中の発光点に対応する供給部32Aによって、電流電圧変換器39を介して入力された光量モニタ信号がROSコントローラ26から入力された補正後の光量指示信号と一致するように当該発光点への駆動電流値が増減される。これにより、モニタビーム光が補正後の光量指示信号で指示されている光量になるように、点灯中のビームの出力光量が調整される。光量モニタ信号が補正後の光量指示信号と略一致したら光量制御は終了され、以降の当該ビーム点灯時は、供給部32Aによってその駆動電流値が保持される。
その後は、ROSコントローラ26は、全てのビームについて上記ステップ240〜ステップ248の処理が終了するまでは、次のステップ250からステップ240に戻り、点灯するビームを切り替えて同様の処理を繰り返す。全てのビームについて上記ステップ240〜ステップ248の処理がなされたら、ステップ250で肯定判定されて、図8の補正光量制御は終了される。
図8の補正光量制御を終了した後は、ROSコントローラ26は、図7に戻ってステップ204に進み、タイミング発生器50においてAPC信号をOFFに戻す。これにより、補正光量制御処理中のみAPC信号がONとされ、図9に示すように、このAPC信号がONの期間(光量制御期間)中は、光量制御対象のビームが順次切り替えられて、各ビームの光量制御が行われることになる。なお、図9では、ビーム番号が1、2、…、Nのビームをそれぞれビーム1、ビーム2、…、ビームNと示しており、以降で説明する他の図面においても同様に示す。
その後は、感光体12に画像を書き込むために、図7の次のステップ206に進み、まず、内部点灯信号発生器55により点灯信号を発生させて、SOS信号を得るために所定ビームを点灯(SOS点灯)させる。この結果、SOSセンサ37にビームが入射してSOSセンサ37からSOS信号が出力されてROSコントローラ26に入力されると、次のステップ208からステップ210に進む。
なお、ROSコントローラ26では、タイミング発生器50において、このSOS信号を基準にして、画像書込期間、光量制御期間、及び次のSOS点灯期間が順に定められるようになっている(図10参照)。
ステップ210では、タイミング発生器50では、入力されたSOS信号と同期して、画像データ要求信号をメインコントローラ28へ出力する。詳しくは、タイミング発生器50では、SOS信号が入力されてからの経過時間を計測し、所定時間が経過したら、感光体12上をビームが走査する期間である画像書込期間になったとして、画像データ要求信号を出力する。
この画像データ要求信号の出力によって、メインコントローラ28からROSコントローラ26に画像データが送出されてくるので、ROSコントローラ26は、次のステップ212で、この画像データの入力を受け付けると共に、選択器56において入力された画像データを点灯信号として選択してVCSEL駆動回路32へ出力して、VCSELアレイ30の各ビームを画像データに基づいて点灯させる。これにより、VCSELアレイ30から画像データに基づく複数のビームが出力され、複数のビーム各々のハーフミラー34を透過したメインビームが、ポリゴンミラー31による偏向によって感光体12に走査しながら照射され、感光体12上に同時に複数のメインビームによって画像が書き込まれる(潜像形成)。
続いて、ROSコントローラ26は、ステップ214で、タイミング発生器50において、入力されたSOS信号と同期させてAPC信号をONに切り替えて、次のステップ216で図8で示した補正光量制御処理を実行する。詳しくは、タイミング発生器50では、SOS信号が入力されてから所定時間が経過して、感光体12上をビームが走査する期間が終了して光量制御期間となったら、APC信号をONにして補正光量制御を行なう。補正光量制御が終わったら、次のステップ218に進んでAPC信号をOFFに戻す。これにより、図9で示したように、APC信号がONである補正期間中は、光量制御対象のビームが順次切り替えられて、各ビームの光量制御が行われることになる。
なお、ステップ216の補正光量制御は、少なくともステップ202で補正光量制御が行われた後に行われるため、VCSEL駆動回路32には前回の補正光量制御後の各ビームの駆動電流値が保持されており、ステップ202の補正光量制御よりも必要とされる時間が短くて済む。したがって、図10のように、ステップ216の補正光量制御を行う光量制御期間が、ビームの1走査期間内で且つ感光体12外をビームが走査する期間である短い時間であっても、全ビームの光量制御を十分に行うことができる。
その後は、全画像の書き込みが終了するまでは、次のステップ220からステップ206に戻り、内部点灯信号発生器55により点灯信号を発生させて、次のSOS信号を得るために所定ビームを点灯(SOS点灯)させる。詳しくは、タイミング発生器50では、前のSOS信号が入力されてから所定時間が経過して、光量制御期間が終了し再びSOSセンサ37にビームが入射するタイミングとなったら、内部点灯信号発生器55に点灯信号を発生させる。以降は、上記と同様の処理を繰り返し、全画像の書き込みが終了したら、ステップ220で肯定判定されて、図7の画像形成処理は終了される。
(初期設定処理及び画像形成処理の詳細)
次に、具体的な例を用いて初期設定処理及び画像形成処理を詳細に説明する。以下では、VCSELアレイ30がビーム番号1〜4の4ビームを出力可能で、図11(A)に示すようにメインコントローラ28からの光量指示信号Vref0=1.0(V)として初期設定処理を行った場合を例に説明する。このとき、図11(B)に示すようにモニタ光量信号が光量指示信号と一致するように各ビームの無補正光量制御が実施され、その結果得られた各ビームの外部光量データPn(n:1〜4のビーム番号)が、図11(C)に示すように、P1=1.0(V)、P2=0.8(V)、P3=0.9(V)、P4=1.2(V)であるとする。
この場合、前述した式(2)により、各ビームの光量補正係数Kn(n:1〜4のビーム番号)は以下のようになる。なお、ビーム番号が1のビームを基準ビーム、すなわちPA=P1とする。また、固定係数C=1とする。
K1=C×(P1/PA)=1×1.0/1.0=1.0
K2=C×(P2/PA)=1×0.8/1.0=0.8
K3=C×(P3/PA)=1×0.9/1.0=0.9
K4=C×(P4/PA)=1×1.2/1.0=1.2
すなわち、図11(D)に示す如く、各ビームの光量補正係数Knの相対的な大小関係は、図11(C)で示した各ビームの外部光量データ(メインビーム光量)Pnの相対的な大小関係と同一となる。これにより、光量補正係数Knはメインビーム光量のばらつきを表すものとなることが分かる。
画像形成装置10は、上記の光量補正係数K1〜K4がメモリ54に記憶されて出荷される。
そして、画像形成処理時には、ROSコントローラ26において、メインコントローラ28からの光量指示信号Vref0が前述した式(3)に従って補正されて、以下のような補正後の光量指示信号Vrefn(n:1〜4のビーム番号)を用いて各ビームの補正光量制御が行われる。
Vref1=1/K1×Vref0=1/1.0×1.0=1.0
Vref2=1/K2×Vref0=1/0.8×1.0=1.25
Vref3=1/K3×Vref0=1/0.9×1.0=1.11
Vref4=1/K4×Vref0=1/1.2×1.0=0.83
すなわち、補正後の光量指示信号Vrefnは、メインコントローラからの光量指示信号Vref0に補正係数Knの逆数を乗じた値となるので、図11(E)に示すように、各ビームの光量制御に用いられる補正後の光量指示信号Vrefnの相対的な大小関係は、図11(C)のメインビーム光量の相対的な大小関係の逆の関係になる。この結果、画像形成処理時に行われる光量制御(補正光量制御)では、図11(F)の如くモニタ光量信号(モニタビーム光量)を図11(C)の外部光量データ(メインビーム光量)の相対的な大小関係の逆の関係でばらつかせるように、各ビーム光量が調整されることになる。
このように、メインビーム光量の相対的な大小関係の逆の関係でモニタビーム光量をばらつかせるように各ビーム光量を調整することで、図11(G)に示す如く各ビーム間のメインビーム光量のばらつきが解消され、各ビームのメインビーム光量を所定値に揃えることができる。
表1に、上記例における各ビームの外部光量データ、光量補正係数、補正後の光量指示信号を示す。
Figure 2005161790
[変形例]
なお、上記では、画像形成処理時に行われる補正光量制御において、光量指示信号を補正する場合を例に説明したが、モニタ光量信号を補正してもよい。この場合、図12に示す如ように、電流電圧変換器39が、VCSEL駆動回路32と接続される代わりに、ROSコントローラ26の演算器53と接続され、演算器53にモニタ光量信号が入力されることになる。演算器53では、通常時は、そのままモニタ光量信号をVCSEL駆動回路32へ出力するが、タイミング発生器50からの信号によって駆動が指示された場合には、モニタ光量信号を光量補正係数に基づいて補正した後、VCSEL駆動回路32へ出力すればよい。なお、メインコントローラ28からROSコントローラ26に入力された光量指示信号は、そのままVCSEL駆動回路32へ出力される。
したがって、補正光量制御時は、前述した図8のステップ244において、光量指示信号の代わりに光量モニタ信号が補正されるようになる。このとき、演算器53では、次の式(4)に従ってモニタ光量信号を補正する。
補正後の光量モニタ信号=光量補正係数×補正前の光量モニタ信号 …式(4)
そして、前述した図8のステップ246において、この補正後の光量モニタ信号を光量指示信号(無補正)と共にVCSELアレイ30へ出力するようにすればよい。
VCSELアレイ30では、補正後の光量モニタ信号が光量指示信号と一致するように各ビームの光量制御(補正光量制御)が行われる。すなわち、
補正後の光量モニタ信号=光量指示信号 …式(5)
となる。
上記の式(4)、(5)より、実際のモニタビーム光量を示す補正前のモニタ光量信号は次式(6)で求められる。
補正前のモニタ光量信号=(1/光量補正係数)×光量指示信号 …式(6)
具体的に、前述した具体例と外部光量データPn、光量補正係数Knを同様である場合、補正前のモニタ光量信号Vmn(n:1〜4のビーム番号)は表2のようになる。
Figure 2005161790
このように式(6)及び表2から、モニタ光量信号を式(4)に従って補正して補正光量制御を行った場合、実際のモニタビーム光量を示す補正前のモニタ光量信号Vmnが、前述の式(3)に従って光量指示信号を補正した場合の補正後の光量指示信号Vrefnと等しくなることが分かる。
したがって、モニタ光量信号を補正した場合も、前述した光量指示信号を補正した場合と同一光量に光量制御がなされるので、各ビーム間でのメインビーム光量のばらつきを解消して、各ビームのメインビーム光量を所定値に揃えるように光量制御することができる。
[第1の実施の形態のまとめ]
このように、第1の実施の形態では、画像形成装置10の出荷前に初期設定処理を行って、光量指示信号及びモニタ光量信号を補正せずに各ビームを光量制御し、この光量制御を行った状態での各ビームのメインビーム光量を調整装置60を用いて測定し、該測定結果を示す外部光量データを得る。そして、各ビームの外部光量データに基づいて、メインビーム光量のばらつきに応じた各ビームの光量補正係数を求めてメモリ54に記憶しておくようになっている。
装置出荷後の画像形成処理時には、メモリ54から該当するビームの光量補正係数を読み出して、この光量補正係数に基づいて光量指示信号(又はモニタ光量信号)を補正して各ビームを補正光量制御するようになっている。すなわち、モニタ光量信号(又は光量補正係数を用いて補正された補正後のモニタ光量信号)が示すモニタビーム光量が、光量補正係数を用いて補正された補正後の光量指示信号(又は無補正の光量指示信号)で指示される光量になるように、各ビームの光量制御が行われる。
これにより、偏向方向によるハーフミラー34の反射率及び透過率の変化(すなわちハーフミラー34によって分離されるメインビームとモニタビームの比率の変化)によって、ビーム毎にハーフミラー34の反射率及び透過率が異なって、メインビーム光量にばらつきが生じていても、該メインビーム光量のばらつきを考慮して光量指示信号(又はモニタ光量信号)が補正され、この補正後の光量指示信号(又は補正後のモニタ光量信号)を用いて光量制御が行われるので、各ビームのメインビーム光量を所定値に揃えることができる。すなわち各ビームの感光体表面での光量を一定にすることができるので、高画質画像形成が可能となる。
また、従来技術で必要とされた偏光分離素子、2系統の光量検知手段及び加算器といった部材をROS14内に備えずとも済むので、従来技術よりもROS14の構成を簡略化することができる。
<第2の実施の形態>
上記第1の実施の形態では、メインビーム光量を測定するための外部光量センサ61を備えた調整装置60を用いて出荷前に無補正光量制御を行なっておき、出荷時には調整装置60が取り外される場合、すなわち画像形成装置10がメインビーム光量を測定する手段を備えていない場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
以下、第2の実施の形態として、メインビーム光量を測定する手段を備えた画像形成装置を説明する。なお、以下では、第1の実施の形態と同一の部材については、同一符号を付与してその詳細な説明は省略する。
[構成]
まず、画像形成装置10の構成を説明する。
第2の実施の形態に係る画像形成装置10は、図13に示すように、ROS14内に、第2の測定手段としての外部光量センサ40が設けられている。より詳しくは、この外部光量センサ40は、感光体12へのビームの出力口近傍で且走査手段による光ビームの走査範囲内内の主走査方向最下流位置に配設されている。すなわち、ROS14では、感光体12上をビームが走査する毎に、当該走査終了後のビームが外部光量センサ40に入射するようになっている。
また、ROS14には出力回路41が備えられており、外部光量センサ40は、出力回路62を介して、ROSコントローラ26と接続されている。出力回路41は、外部光量センサ40での受光量(すなわちメインビーム光量)を示す外部光量データをROSコントローラ26へ出力する。ROSコントローラ26では、図14に示すように、この外部光量データが演算器52に入力され、光量補正係数の算出に用いられることになる。なお、図14では、出力回路41を省略している。また、出力回路41は画像形成装置10内であれば、ROS14に設けずともよい。
なお、外部光量センサ40の配設位置は上記に限定されるものではなく、ハーフミラー34よりも感光体12側で、感光体12上の光ビームの走査を妨げない位置であれば、画像形成装置10内の何れの位置に配設してもよい。したがって画像形成装置10内であればROS14外に外部光量センサ40を配置してもよく、例えば、図13に点線で示す如く、ROS14の外部に感光体12と主走査方向に並べて外部光量センサ40を配設することもできる。また、出力回路41についても同様に画像形成装置10内であればROS14外であってもよい。
[ROSコントローラの処理]
次に、第2の実施形態に係る画像形成装置10において、ROSコントローラ26で実行される処理について説明する。
ROSコントローラ26では、メインコントローラ28から初期設定処理の実行を指示する信号が入力されたら、第1の実施の形態と同様の図5で示した初期設定処理を行う。なお、この初期設定処理では、ステップ102で行われる図6の無補正光量制御は、ビームを走査しながら行われることになる。したがって、出力回路41では、外部光量センサ40によるメインビーム光量の測定結果をピークホールドした出力を外部光量データとしてROSコントローラ26へ出力できるようにすることが好ましい。これにより、外部光量センサ出力の取り込みタイミングを高精度に行う必要がなくなる。
そして、ROSコントローラ26では、メインコントローラ28からプリント開始指示が入力されたら、第1の実施の形態と同様の図7で示した画像形成処理を行う。これにより、第1の実施の形態と同様に、偏向方向によるハーフミラー34の反射率及び透過率の変化によって、ビーム毎にハーフミラー34の反射率及び透過率が異なり、メインビーム光量にばらつきが生じていても、該メインビーム光量のばらつきを考慮して光量指示信号を補正し、この補正後の光量指示信号を用いて光量制御が行われるので、各ビームのメインビーム光量を所定値に揃えることができる。すなわち各ビームの感光体表面での光量を一定にすることができるので、高画質画像形成が可能となる。
ここで、上述したように、第2の実施の形態では、画像形成装置10自体に外部光量センサ40を設けたので、任意のタイミングでメインビーム光量を測定可能である。これにより、出荷前/出荷後に係わらず、所望のタイミングでメインコントローラ28からROSコントローラ26へ初期設定処理の実行を指示する信号を出力させれば、初期設定処理を実行させることができる。また初期設定処理を何度でも繰り返し実行させることもでき、補正光量係数を最新のものに更新する(再設定)ことができる。例えば、画像形成装置10の設置時、画像形成装置10の電源投入直後、図示しないユーザインタフェースを介したユーザからの初期設定処理の実行要求入力時、プリントジョブ開始時のプリント指示信号の出力前(すなわち画像形成開始直前)、ページ間の画像を形成しない期間等、所定のタイミングでメインコントローラ28からROSコントローラ26へ初期設定処理の実行を指示する信号を出力させて、初期設定処理を実行させることができる。
なお、VCSELアレイ30の各ビームの偏向方向は環境による変化が少ないので、頻繁に初期設定処理を実行する必要はなく、第1の実施の形態のように出荷前だけの実行であっても十分である。また、初期設定処理(特に無補正制御)には時間がかかるため、その分だけプリント可能時間が少なくなり、画像形成装置の生産性の観点からも初期設定処理は必要最小限の実行に抑えることが好ましい。
(再設定処理)
ところで、VCSELアレイ30の経時劣化やROS14内の光学系の汚れ等で、補正光量制御を実施しても、感光体12上の各ビームのメインビーム光量にばらつきが生じることがある。このような場合は初期設定処理の再実行が有効であるが、画像形成処理中は初期設定処理を行うことができず、画像形成処理の終了を待たなければならない。この初期設定処理の再実行待機中は、形成される画像の画質が悪くなってしまう。
このため、第2の実施の形態においては、画像形成処理中に、初期設定処理の再実行せずに補正光量係数を再設定する再設定処理が行われるようにしてもよく、この場合の画像形成処理の一例を図15に示す。なお、図15では、第1の実施の形態で説明した図7と同一の処理については図7と同一のステップ番号を付与しており、詳細な説明を省略する。
すなわち、ROSコントローラ26は、画像形成処理実行中、ステップ212で画像データに基づく点灯を行った後に、ステップ260に進み、補正光量係数を再設定するか否かを判断する。この判断については、所定のタイミング(例えば、1ページ分のプリント終了時、電源投入から所定時間経過毎ユーザインタフェースを介したユーザからの再設定処理の実行要求入力時など)となったら、メインコントローラ28からROSコントローラ26へ再設定処理の実行指示信号が出力されるようにし、ROSコントローラ26では、この実行指示信号が入力された場合に、再設定すると判断すればよい。
そして、再設定しないと判断した場合は、ステップ214に進んで、以降は第1の実施の形態と同様に処理するが、再設定すると判断した場合は、ステップ262に進んで図16の再設定処理を行う。
再設定処理では、図16に示すように、まず、ステップ270において、外部光量センサ40にビームが入射するタイミングとなったら1ビームを点灯させて、ステップ272で当該ビームのメインビーム光量を外部光量センサ40によって測定して外部光量データを取得する。そして、次のステップ274で、取得した外部光量データをビーム番号と対応付けてメモリ54に記憶する。全てのビームについて外部光量データが取得されてメモリ54に記憶されるまでは、次のステップ276からステップ270に戻り、ステップ270で次のビームを点灯させて同様の処理を繰り返す。
全てのビームの外部光量データを取得してメモリ54に記憶し終わったら、ステップ276からステップ278に進み、メモリ54から全てのビームの外部光量データを読み出し、次のステップ280で、前述の図5のステップ108と同様に、各ビームの光量補正係数を算出する。続いて、ステップ282で、現在メモリ54に記憶されている全てのビームの光量補正係数を読み出して、読み出した各ビームの光量補正係数をステップ280で算出した各々対応する光量補正係数と乗算する。次のステップ284では、この乗算結果を各ビームの新たな光量補正係数として、メモリ54に更新記憶する。
すなわち、メモリ54に記憶されていた光量補正係数KをKAとし、ステップ280で算出された光量補正係数をKBとすると、ステップ282では、次の式(7)のような光量補正係数(再設定後の光量補正係数)KCが求められる。
KC=KA×KB …式(7)
この光量補正係数KCが、新たな光量補正係数Kとしてメモリ54に更新記憶される。これにより、光量補正係数が再設定されることになる。
光量補正係数の更新記憶後は、図16の処理は終了されて図15に戻り、ステップ214に進む。以降は第1の実施の形態と同様に処理される。これにより、再設定処理後は、再設定された光量補正係数が用いられてステップ216の補正光量制御が行われることになる。
次に、再設定処理を具体的な例を用いて詳細に説明する。以下、画像形成処理中に前述の表1で示したように補正光量制御が行われている場合に、再設定処理が行われた場合を例に説明する。この再設定処理において、外部光量センサ40によって各ビームのメインビーム光量を測定し、その結果得られた各ビームの補正光量制御下の外部光量データPcn(末尾のn:1〜4のビーム番号)が、Pc1=1.2(V)、Pc2=1.1(V)、Pc3=0.9(V)、Pc4=0.8(V)であるとする。この場合、各ビームの補正係数KA、KB、KCは、以下の表3に示す如くなる。
Figure 2005161790
次に、上記のように補正光量制御下で外部光量データが得られる場合に、初期設定処理を再実行する場合を考える。
補正光量制御下の外部光量データは、光量補正係数(表3のKA)を用いて前述の式(3)に従って光量指示信号を補正し、補正後の光量指示信号を用いて光量制御(補正光量制御)を行った結果のメインビーム光量の測定結果である。初期設定処理では光量指示信号は補正されず、すなわち補正前(無補正)の光量指示信号を用いて無補正光量制御が行なわれるので、その結果得られる無補正光量制御下での外部光量データは、次の式(8)の関係を満たす。
補正後の光量指示信号:補正光量制御下の外部光量データ
=補正前の光量指示信号:無補正光量制御下の外部光量データ …式(8)
この式(8)と前述の式(3)とにより、無補正光量制御下の外部光量データは次の式(9)で求めることができる。
無補正光量制御下の外部光量データ
=補正光量制御下の外部光量データ×光量補正係数 …式(9)
初期設定処理では、式(9)で求められる各ビームの無補正光量制御下の外部光量データをPnとして、前述の式(2)に従って各ビームの新たな補正光量係数Knが求められる。具体的に、上記の如く補正光量制御下の外部光量データPcn(末尾のn:1〜4のビーム番号)が得られた場合(表3参照)は、以下の表4の如くなる。
Figure 2005161790
表3と表4とを比較することにより、再設定処理によって再設定される光量補正係数(表3のKC)と、初期設定処理を行って新たに求められる補正光量係数(表4のKn(新))とが同じ値になることが分かる。すなわち、再設定処理では、初期設定処理を再実行せずとも、初期設定処理を再実行した場合と同一の補正光量係数に再設定することができる。
これにより、VCSELアレイ30の経時劣化やROS14内の光学系の汚れ等で、補正光量制御を実施しても、感光体12上の各ビームの光量にばらつきが生じた場合に、画像形成処理中であっても最適な補正光量係数に再設定することができる。
なお、上記では、所定タイミングとなったら、再設定処理が行われるようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像形成処理中は、ビームの1走査毎に再設定処理が行われるようにしてもよい。
また、上記では、1走査内の外部光量センサ40にビームが入射する期間中に、点灯させるビームを順次切り替えて、全てのビームのメインビーム光量を外部光量センサ40で測定するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。1走査内の外部光量センサ40にビームが入射する期間が長くなく、全てのビームのメインビーム光量を測定することができない場合には、例えば1走査毎に外部光量センサ40にビームが入射するタイミングで点灯させるビームを切替えて、1走査で1ビームのメインビーム光量を測定するなどして、複数回の走査で、全てのビームのメインビーム光量が測定されるようにしてもよい。
また、上記では、光量指示信号を補正する場合を説明したが、モニタ光量信号を補正するようにしてもよい。
[変形例]
上記では、メインビーム光量を測定するための外部光量センサ40を画像形成装置10に設けたが、ビームの走査タイミングを検知するためのSOSセンサ37も光量センサであるため、SOSセンサ37でメインビーム光量を測定するようにすることもできる。すなわち、図17に示すように、外部光量センサ40を省略して、SOSセンサ37を外部光量センサとして兼用することも可能である。SOSセンサ37は、画像形成装置10に通常備えられているものであるため、SOSセンサ37を外部光量センサとして兼用することで、部品点数を増加を防ぐことができ、低コスト化及び小型化の効果がある。なお、図17は、VCSELアレイ30がビーム番号1〜4(すなわちビーム1〜4)の4ビームを出力可能である場合を示している。
以下、外部光量センサとして兼用可能なSOSセンサ37の具体的な構成例とその動作を説明する。
図18に外部光量センサとして兼用可能なSOSセンサ37の一例を示す。図18(A)に示すように、このSOSセンサ37では、受光面80にPD(Photo Diode)が用いられており、受光面80にビームが入射されると矢印D方向に電流を発生させる。この電流は、負荷抵抗81の作用により電圧変換され、この変換後の電圧(以下、PD出力)が比較器82に入力される。比較器82には、所定のしきい値電圧が入力されており、比較器82では入力されたPD出力をしきい値電圧Vthと比較し、その結果をSOS信号として出力する。
したがって、図18(B)に示すように、ビームの走査によって受光面80にビームが入射し、その結果PD出力がしきい値電圧Vth以上となると、SOS信号が立ち上がる。この立ち上がりエッジ発生時が該SOSセンサ37で検知した走査開始タイミングとして扱われる。その後、ビームが受光面80を通過すると、再びPD出力はしきい値電圧Vth未満となり、SOS信号は立ち下がる。以上は従来より一般的なSOSセンサと同じである。
また、図18(A)に示すように、SOSセンサ37では、PD出力が比較器82の手前で分岐されてバッファ83にも入力されるようになっている。SOSセンサ37は、このバッファ83を介してPD出力をメインビーム光量の測定結果としてROSコントローラ26へ出力することもでき、ROSコントローラ26のメモリ54にはこのPD出力に応じた値の外部出力データが記憶される。これによって、SOSセンサ37を外部光量センサとして用いることができる。
このようなSOSセンサ37を外部光量センサとして使用する際には、図18(C)に示すように、ROSコントローラ26では、ポリゴンミラー31が回転している状態で、SOS検知用の所定の1ビーム(図18ではビーム1)を点灯する。これにより、点灯されたビームの感光体12上の走査開始手前のメインビームがミラー36によってSOSセンサ37方向へ反射されて、該反射光が受光面80上を走査する。この結果、SOSセンサ37ではPD出力が立ち上がって、SOS信号が立ち上がる。
このSOS信号の立ち上がりから所定時間後に、SOS検知用のビームを消灯し、メインビーム光量の測定対象の1ビーム(図18ではビーム2であり、ビーム2の光量<ビーム1の光量とする)を点灯させる。これにより、受光面80上を走査している途中で、SOS検知用のビームからメインビーム光量の測定対象のビームに点灯が切り替わり、SOSセンサ37のPD出力は、メインビーム光量の測定対象のビームの入射光量を示すものとなる。
ROSコントローラ26では、このときのPD出力をバッファ83を介して取得でき、このPD出力が安定したら、取得したPD出力を外部光量データとしてメモリ54に記憶すればよい(図6のステップ126、128の処理、図16のステップ272、274の処理に対応)。
上記処理を測定対象のビームを順次切り替えて繰り返し実行することで、全てのビームのメインビーム光量を測定して外部光量データとして記憶することができる。そして、この結果から光量補正係数を求め、画像形成処理時の補正光量制御に用いる。
また、PD出力が安定しているならば、図19に示すように、SOS信号立ち上がり後、複数のビーム(図では2ビーム)を順次点灯することで、1回の走査で複数ビームのメインビーム光量を測定することも可能である。
ところで、画像形成装置を高解像度化するためには、各ビームの走査ピッチを小さくする必要がある。この場合、各ビーム光量を小さくしないと画像濃度が高くなりすぎるため、通常の解像度の画像形成装置よりもビーム光量を小さくする必要があるが、ビーム光量を小さくすると、1ビームだけでは十分なPD出力が得られず(しきい値電圧Vth以上にならない)、SOS信号が発生しなくなってしまうという問題がある。このように、1ビームのビーム光量が小さい場合には、走査方向位置が近い複数ビームを同時点灯させ、SOSセンサ37にSOS検知用に複数ビームを入射させるようにすることが有効である。
また、図20に外部光量センサとして兼用可能なSOSセンサ37の別の一例を示す。図20(A)に示すように、このSOSセンサ37は、より高精度にビーム位置検知を行うためには、2つの受光面80_1、80_2を備えており、受光面80_1、80_2にビームが入射されるとそれぞれ矢印D1、D2方向に電流を発生させる。この電流は、負荷抵抗81_1、81_2の作用により作用により電圧変換される。ここで、2つの受光面80_1、80_2は主走査方向に並んで配置されており((C)参照)、主走査方向前段の受光面80_1はオフセット手段84と接続されており、主走査方向後段の受光面80_2はの電圧変換後のアンプ85と接続されている。比較器82には、受光面80_1のオフセット手段84を介した電圧変換後のPD1出力と、主走査方向後段の受光面80_2の電圧変換後のアンプ85を介した電圧変換後のPD2出力とが入力されるようになっている。なお、図20では、ゲイン切替信号の入力によってゲインを切り替えることができるアンプ85を用いた例を示している。
比較器82では入力されたPD1出力とPD2出力を比較し、該比較結果を示す信号を出力する。SOSセンサ37では、この比較器82の出力信号をSOS信号として出力するようになっており、具体的には、(B)に示すように、PD2出力>PD1出力となったときにSOS信号が立ち上がる。また、このSOSセンサ37では、PD2出力をメインビーム光量の測定結果として、ROSコントローラ26へ出力するようになっており、ROSコントローラ26のメモリ54には、PD2出力に応じた値の外部光量データが記憶される。
ここで、1ビームだけではビーム光量が小さくて十分なPD出力が得られない場合は、SOSセンサ37では正確な光量検知を行えず、メインビームの光量測定精度が低くなってしまう。この場合は、図20(C)に示すように、まず、SOSセンサ37の受光面80_1にビームが入射するタイミングで、SOS検知用に、主走査方向位置が近い複数のビーム(具体的にはビーム1とビーム3の2ビーム)を同時点灯させる。これによって、2本のビームのメインビームが受光面80_1から受光面80_2へと走査しながら照射され、最初はPD1出力が増加していきピークを過ぎて減少に転じる。そして、PD1出力に遅れてPD出力2が増加していき、途中で、PD出力2がPD出力1よりも大きくなる。このPD2出力がPD1出力を超えた時点で、SOS信号が立ち上がる。
このSOS信号の立ち上がり後、所定時間経過したら、ビーム点灯数を2本から光量測定対象の1本(具体的にはビーム番号2の1ビーム)に変更すると共に、アンプ85のゲインをより高いゲインに切り替える。このゲイン切替によって、1ビームでも十分なPD出力が得られるようになり、このときのPD2出力がメインビーム光量の測定結果としてSOSセンサ37からROSコントローラ26へ出力されるので、1ビームでの光量測定精度を向上させることが出来る。なお、1ビーム点灯時でも精度良く光量測定が可能ならば、ゲイン切り替えは不要であり、アンプ85はゲイン切替可能でなくてもよい。
なお、図21に示すように、主走査方向に並べて受光面80_1〜3を配置し、前述した受光面が2つの場合と同様に、主走査方向1段目および2段目の受光面80_1、80_2に走査しながらビームを入射させることによってSOS信号を検知した後、光量測定対象のビームを3段目の受光面80_3に入射されるように点灯させて、該ビームのメインビーム光量の測定を行うような構成とすれば、3段目のPD出力を生成するアンプのみゲインを高めておけばよいので、ゲイン切り替えは不要となる。
また、感光体12への画像書き込み時でなければ、SOS信号はそれほど正確なタイミングで発生しなくとも良いので、ほぼ正確な間隔でSOS信号を発生するダミーSOS発生器(図示省略)を設け、ROSコントローラ26にダミーSOS発生器からの信号を送る構成とすることで、1走査内のタイミング制御が可能となる。これにより、本来ならば1ビームのみの点灯では光量が小さくてSOS信号が発生しない(立ち上がらない)ような場合に、SOS検知用に複数ビームを点灯せずとも、ダミーSOS発生器によりダミーのSOS信号が得ることができる。このダミーのSOS信号の立ち上がりを基準にして光量測定対象の1ビームを点灯させれば、該ビームのメインビーム光量を測定することができる。
ここで、上記の如くSOSセンサ37を外部光量センサとして兼用する場合には、大きな面積を有する受光面80が必要とされる。すなわち、通常のSOSセンサは単にビームの走査タイミングを検知する目的で作られているので、図22に示すように、SOSセンサ37の受光面80にはSOS検知用の所定の1ビーム(図22ではビーム1)のみ入射すればよいが、外部光量センサとして兼用する場合には、全ビームが受光面80に入射されるようにする必要があるため、通常のSOSセンサよりも大きな面積の受光面80が必要となる。
また、特に、光量測定時にPD出力の安定に要する時間が長くなる程、SOSセンサ37に必要とされる受光面80の面積はより大きくなり、低コスト化及び装置の小型化の妨げとなる。このような場合は、図23のようにミラー36を主走査方向半ばで屈曲させて、SOSセンサ37に対する向きが互いに異なる反射面36Aと反射面36Bとを形成し、反射面36Aでも反射面36Bでもポリゴンミラー31からのビームをSOSセンサ37方向へと反射できるようにすれば、受光面80に必要とされる受光面積は小さくて済む。また、図24に示すように、ROS14にレンズ43を更に設け、ミラー36の反射光のうちSOSセンサ37から外れる光をこのレンズ43によってSOSセンサ37の受光面80上に集光させるようにしても、小さな受光面積の受光面80で済む。
また、上記では、SOSセンサ37の受光面80には、ミラー36での反射によってメインビームが案内されるようになっており、このミラー36の反射率も偏向方向によって変化する。一般に、ミラーの偏光方向による反射率の変化は、該ミラーの反射面に対する入射光と反射光のなす角度が小さいほど少ないことが知られている。したがって、SOSセンサ37を外部光量センサとして兼用し、且つSOSセンサ37に光を導くためにミラー36を使用する場合には、ミラー36による反射前後の光軸のなす角度を少なくとも鋭角にすることが好ましい。
[第2の実施の形態のまとめ]
このように、第2の実施の形態においては、画像形成装置10内に外部光量センサ40を設け(或いは、ROS14に備えられているSOSセンサ37を外部光量センサとして兼用し)、第1の実施の形態で必要とされた調整装置60が無くてもメインビーム光量を測定可能にした。これにより、装置の出荷前/出荷後に係わらず任意のタイミングでメインビーム光量を測定することができるようになるので、第1の実施の形態と同様の効果に加えて、任意のタイミングで初期設定処理を行って光量補正係数を設定し直したり、再設定処理を行って光量補正係数を再設定することができるという効果が得られる。
特に、再設定処理は、画像形成処理中に行うことができるので、画像形成処理中に、補正光量制御を実施しても感光体12上の各ビームの光量(メインビーム光量)にばらつきが生じたとしても、画像形成処理の終了を待たずとも、該ばらつきを解消するように適切な光量補正係数を直ちに再設定することができる。再設定後は、再設定された補正光量係数を用いて補正光量制御を実施しながら画像形成処理が継続されるので、引き続き高画質での画像形成を行うことができる。
<第3の実施の形態>
上記第1、第2の実施の形態では、画像形成装置10にROS14を組み込んだ状態でメインビーム光量を測定し、光量補正係数を設定する場合を説明したが、画像形成装置10ではROS14が交換されることもある。このため、少なくともメインビーム光量の測定についてはROS14を画像形成装置10に組み込む前に行って、その測定結果をROS14に保持させておくことが好ましい。以下、第3の実施の形態として、メインビーム光量の測定結果をROS14で保持可能にした場合について説明する。なお、以下では、第1、第2の実施の形態と同一の部材については同一の符号を付与し、詳細な説明は省略する。
図25に、第3の実施の形態に係る画像形成装置10のROS14及びその周辺の構成を示す。なお、図25(A)は、第1の実施の形態で説明した如く調整装置60を用いて各ビームのメインビーム光量を測定する場合を示し、図25(B)は、第2の実施の形態で説明した如くメインビーム光量を測定する外部光量センサ40をROS14内に設け、ROS14単体で各ビームのメインビーム光量を測定可能とした場合を示している。
図25(A)に示す画像形成装置10は、ROS14のVCSEL駆動回路32内に、外部光量データを記憶するためのメモリ45が備えられており、このメモリ45が本発明のデータ保持手段に対応する。また、画像形成装置10には、メモリ45とデータを読み書きするためのメモリ制御回路90が設けられている。
メモリ45は、初期設定処理の実行時には、メモリ制御回路90を介して調整装置60の出力回路62と接続されるようになっており、メモリ制御回路90を介して、出力回路62から出力された各ビームの外部光量データが各々対応するビーム番号と対応付けられてメモリ45に書き込まれる。すなわち、メモリ制御回路90によって、外部光量センサ61によるメインビーム光量の測定結果が外部光量データとしてメモリ45に書き込まれる。
画像形成装置10には、このように外部光量データがメモリ45に記憶された状態のROS14が組み込まれ、ROSコントローラ26がメモリ制御回路90を介してメモリ45とアクセス可能に接続される。ROSコントローラ26は、補正光量係数の算出時にメモリ45から外部光量データを取得すればよい。
ここで、第3の実施の形態では、ROSコントローラ26側のメモリ54には、不揮発メモリ及び揮発メモリの何れを用いることができる。メモリ54が不揮発メモリである場合は、ROSコントローラ26では、ROS14が画像形成装置10に組み込まれた時点で、メモリ制御回路90を介してメモリ45から各ビームの外部光量データを読み出して、メモリ54に転記し、この転記後に、演算器52においてメモリ54に転記された外部光量データに基づいて光量補正係数を求めてメモリ54に記憶させればよい。メモリ54が揮発メモリの場合は、画像形成処理の実行時や画像形成装置10の電源投入時に、その都度メモリ54内の外部光量データを参照して光量補正係数を求め、求めた光量補正係数をメモリ54に記憶すればよい。
また、メモリ45については、有線でデータが書き込まれるROMを用いてもよいし、特開平11−133860号公報、特開平11−221008号公報などに記載されているような無線タグを用いることもできる。無線タグからデータを読み取るには、高周波による無線データ通信手段が必要であるが、必ずしもROSコントローラ26に装備しなくとも、組み立て時に画像形成装置10外部の無線データ通信手段で無線タグからデータを読取って、該無線データ通信手段からROSコントローラ26へ有線で読取データを転送するようにしてもよい。
図25(B)に示す画像形成装置10では、外部光量センサ40の測定結果を出力する出力回路41が、メモリ制御回路90を介してメモリ45と接続されており、メモリ制御回路90を介して、外部光量センサ40によるメインビーム光量の測定結果を外部光量データとしてメモリ45に書き込んだり、補正光量係数を求めるためにROSコントローラ26から該メモリ45の記憶データにアクセスすることができる。なお、初期設定処理の再実行時や、再設定処理の実行時にも、同様に外部光量データがメモリ制御回路90を介してメモリ45に書き込まれることになる。なお、図示は省略するが、SOSセンサ37を外部光量センサとして兼用する場合は、SOSセンサ37がメモリ制御回路90を介してメモリ45と接続されるようにすればよい。
[変形例]
なお、上記では、データ保持手段として電子的にデータを記憶する記憶素子であるメモリ45を用い、該メモリ45に各ビームの外部光量データ(又は光量補正係数)を記憶させるようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。
第3の実施の形態の変形例として、図26(A)に示すように、各ビームの外部光量データが印刷されたラベル93をROS14に添付する方法がある。具体的には、例えば、各ビームの外部光量データがバーコード化されて印刷されたラベル93や、各ビームの外部光量データを示す数値が印字されたラベル93をROS14のケーシング14Aに貼付することが挙げられる。
この場合、ラベル93がデータ保持手段になり、画像形成装置10にコード入力装置やバーコードリーダといったデータを入力するためのデータ入力手段94を設け、画像形成装置10にROS14を組み込む際に、ラベル93に印刷された外部光量データがデータ入力手段94によって読取られて(或いはオペレータによるキー入力でもよい)、画像形成装置10のROSコントローラ26に入力されるようにすればよい。
また、別の変形例として、図26(B)に示すように画像形成装置10以外のパソコンなどの外部装置95に、調整装置60で測定された各ビームのメインビーム光量を示す外部光量データを記憶させることもできる。この場合、外部装置95と接続される所定のインタフェース96を画像形成装置10に設け、ROS14を画像形成装置10に組み込む際に、画像形成装置10と外部装置95とを接続した際に、インタフェース96を介して、外部装置95から画像形成装置10のメモリ54へ外部光量データがダウンロードされるようにする。
このように、調整装置60で得られた外部光量データを外部装置95に記憶させ、外部装置95から画像形成装置10に外部光量データがダウンロードされるようにすることで、複数のROS14の外部光量データを外部装置95で一括管理することも可能となる。一括管理を行う場合には、各ROS14を識別するための識別符号として、例えばROSのシリアル番号を用い、該シリアル番号に対応させて当該ROSの外部光量データを外部装置95に記憶させればよい。ROS14を画像形成装置10に組み込む際には、組み込み対象のROS14のシリアル番号をオペレータが外部装置95に入力したり、或いはバーコードリーダ等を用いてシリアル番号を読み込んで外部装置95に入力させるようにし、外部装置95側において、管理中の複数のROS14の外部光量データの中から入力されたシリアル番号に対応する外部光量データをダウンロード対象として選択すればよい。
また、パソコンのように演算機能を備えた装置を外部装置95として用いる場合には、外部装置95において、外部光量データから光量補正係数を求めることができ、該求めた光量補正係数を外部光量データの代わりに記憶するようにしてもよい。
[第3の実施の形態のまとめ]
このように、第3の実施の形態では、ROS14自体に外部光量データを保持させることができる(或いはパソコン等の画像形成装置以外の外部装置に保持される)ので、上記第1、第2の実施の形態と同様の効果に加え、ROS14を交換した後にメインビーム光量を測定する必要がなく、交換時の作業を軽減できる。また、特に第1の実施の形態で説明した如く調整装置60を用いて各ビームのメインビーム光量を測定する場合に、ROS14の交換時に画像形成装置10の設置場所に調整装置60を持参せずとも済む。
なお、上記第1〜第3の実施の形態においては、光量指示信号が所定の1レベル(具体的にはVref0=1.0V)のみであることを前提に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
すなわち、複数のレベル(例えば、Vref0=0.2V、0.6V、1.0V、1.5V、2.0Vの5レベル)の各々について初期設定処理を実行して各ビームの光量補正係数を求め、複数組の光量補正係数をメモリ54に記憶しておき、画像形成処理時には、メインコントローラ28からの光量指示信号のレベルに対応する1組の光量補正係数を選択して、補正光量制御を行うようにしてもよい。
また、メインコントローラ28から初期設定処理時とは異なるレベルの光量指示信号(例えばVref0=0.5V)が入力された場合は、複数組の光量補正係数から該レベルに対応する光量補正係数を補完演算により求めて補正光量制御に用いてもよい。また、温度や湿度といった環境条件が異なる場合についても、環境条件毎に光量補正係数を求めて記憶しておき、画像形成処理時に同様に光量補正係数を選択したり、補完演算により求めるようにすることもできる。
また、各ビームの補正光量係数は、基準ビームのメインビーム光量に他のビームのメインビーム光量を揃えるように設定されるが、ROS14が交換された場合には、該交換前後で基準ビームの光量が異なるため、そのメインビーム光量も異なる。このため、ROS14の交換前後でメインコントローラ28から出力される光量指示信号(Vref0)が同一であると、交換前後で補正光量制御したときに揃えられるメインビーム光量が異なり、結果として、ROS14の交換前後で、画像の濃度が変わってしまう。同様に、補正光量制御を実施してもメインビーム光量にばらつきが生じたために、初期設定処理の再実行や再設定処理によって光量補正係数を変更した場合も、基準ビームの光量が変わっていることがあり、光量補正係数の変更前後で画像の濃度が変わってしまう。
このような画像の濃度変動を防止するためには、画像形成装置10に感光体12上の潜像電位(或いは現像後のトナー濃度、又は用紙に転写後の画像濃度)を測定するセンサを設け、所定のパターンで感光体12を露光した後の潜像電位をこのセンサで測定し、メインコントローラ28において、該測定結果が所定レベルになるように光量指示信号のレベルを調整して出力されるようにするとよい。
また、上記第1〜第3の実施の形態においては、VCSELアレイ30をROS14の光源として用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。複数ビームを出力可能で、且つ光量測定用のモニタビームと画像形成用のメインビームとに分離するためにハーフミラーのような光学系を必要とする光源を用いる構成であれば、本発明は適用可能である。例えば、従来技術で述べたように、端面発光型のLD等の単一光源と、この単一光源から出力された光が入射される光ファイバと、を備えた複数の光源ユニットを有し、光ファイバの出力端側を束ねた構成のマルチビーム光源を用いた場合にも本発明を適用することができる。
第1の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 第1の実施の形態に係る画像形成装置の光走査装置及びその周辺の構成を示す図である(出荷後)。 第1の実施の形態に係る画像形成装置の電気系の構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態に係る画像形成装置の光走査装置及びその周辺の構成を示す図である(出荷前)。 第1の実施の形態に係るROSコントローラで実施される初期設定処理を示すフローチャートである。 図5の初期設定処理で実行される無補正光量制御を示すフローチャートである。 第1の実施の形態に係るROSコントローラで実施される画像形成処理を示すフローチャートである。 図7の画像形成処理で実行される補正光量制御を示すフローチャートである。 各ビームの光量制御タイミングを示すタイミングチャートである。 画像形成処理によって画像書き込む際の画像形成、光量制御、及びSOS点灯のタイミングを示すタイミングチャートである。 (A)〜(C)は、それぞれ無補正制御時の光量指示信号、モニタ光量信号、外部光量データを示し、(D)は、(C)の外部光量データに基づいて求められた光量補正係数を示し、(E)〜(G)は、それぞれ補正制御時の光量指示信号、モニタ光量信号、外部光量データを示すグラフである。 第1の実施の形態の変形例として、モニタ光量信号を補正する場合の画像形成装置の電気系の構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態に係る画像形成装置の光走査装置及びその周辺の構成を示す図である。 第2の実施の形態に係る画像形成装置の電気系の構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態に係るROSコントローラで実施される画像形成処理の一例を示すフローチャートである。 図15の画像形成処理で実行される再設定処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の変形例として、SOSセンサを外部光量センサとして用いる場合の画像形成装置の電気系の構成を示すブロック図である。 (A)は外部光量センサとして兼用可能なSOSセンサの一例を示す図、(B)は(A)のSOSセンサの動作を説明するための図、(C)はSOSセンサを外部光量センサとして使用する際の制御方法を説明するための図である。 図18のSOSセンサを外部光量センサとして使用する際の別の制御方法を説明するための図である。 (A)はSOSセンサの別の一例を示す図、(B)は(A)のSOSセンサの動作を説明するための図、(C)はSOSセンサを外部光量センサとして使用する際の制御方法を説明するための図である。 SOSセンサの別の一例を示す図である。 SOSセンサを外部光量センサとして兼用する場合に必要とされる受光面の大きさを説明するための図である。 SOSセンサの受光面を小さくするためのSOSセンサ周辺の構成の一例を示す図である。 SOSセンサの受光面を小さくするためのSOSセンサ周辺の構成の別の一例を示す図である。 (A)、(B)は、第3の実施の形態に係る画像形成装置の光走査装置及びその周辺の構成を示す図である。 (A)、(B)は、第3の実施の形態の変形例を示す図である。 (A)、(B)は、ハーフミラーでモニタビームとメインビームとに分離した場合のそれぞれの光量を示すグラフである。 従来のメインビーム光量を一定に制御するための構成を示す図である。
符号の説明
10 画像形成装置
12 感光体
14 光走査装置
26 ROSコントローラ
28 メインコントローラ
30 VCSELアレイ
31 ポリゴンミラー
32 VCSEL駆動回路
32A 供給部
32B 調整部
34 ハーフミラー
36 ミラー
37 SOSセンサ
38 光量センサ
40 外部光量センサ
45 メモリ
50 タイミング発生器
51 ビーム番号指定器
52 演算器
53 演算器
54 メモリ
55 内部点灯信号発生器
56 選択器
60 調整装置
61 外部光量センサ
62 出力回路
80 受光面
90 メモリ制御回路
93 ラベル
94 入力装置
95 外部装置
96 インタフェース

Claims (9)

  1. 複数の光ビームを出力する光源と、
    前記光源から出力された各光ビームを第1の光ビームと第2の光ビームとに分離する光学部材と、
    前記分離手段によって分離された前記第1の光ビームの光量を測定するための第1の測定手段と、
    光量を指示する光量指示信号が入力され、前記光源から出力される前記複数の光ビーム各々について、前記第1の測定手段による光量測定結果が前記光量指示信号で指示された光量となるように光量制御を行う光量制御手段と、
    前記分離手段によって分離された前記第2の光ビームを走査させる走査手段と、
    を備え、感光体を走査露光するために用いられる光走査装置の光量制御方法であって、
    前記光量指示信号及び前記第1の測定手段の光量測定結果を無補正状態で、前記光量制御手段で各光ビームの光量制御を実行させると共に、該光量制御が実行された状態で、前記光源から前記複数のビーム各々を順次切り替えて出力させて、前記複数の光ビーム各々について、第2の光ビームの光量を測定し、
    当該光量測定結果に基づいて、前記第2の光ビームの光量を前記複数の光ビーム間で略均一にするための各光ビームの光量補正係数を求め、
    該求めた各光ビームの光量補正係数を予め記憶しておき、
    画像形成時は、予め記憶しておいた前記光量補正係数に基づいて、前記光量指示信号又は前記第1の測定手段による光量測定結果を補正して、前記光量制御手段に光量制御を実行させる、
    ことを特徴とする光走査装置の光量制御方法。
  2. 複数の光ビームを出力する光源と、
    前記光源から出力された各光ビームを第1の光ビームと第2の光ビームとに分離する光学部材と、
    前記分離手段によって分離された前記第1の光ビームの光量を測定するための第1の測定手段と、
    光量を指示する光量指示信号が入力され、前記光源から出力される前記複数の光ビーム各々について、前記第1の測定手段による光量測定結果が前記光量指示信号で指示された光量となるように光量制御を行う光量制御手段と、
    前記分離手段によって分離された前記第2の光ビームを走査させる走査手段と、
    を備えた光走査装置によって感光体を走査露光して画像を形成する画像形成装置であって、
    前記光量制御手段に入力される前記光量指示信号を生成する生成手段と、
    前記複数の光ビーム各々について測定された前記第2の光ビームの光量測定結果が入力され、入力された前記第2の光ビームの光量測定結果に基づいて、前記第2の光ビームの光量を前記複数の光ビーム間で略均一にするための各光ビームの光量補正係数を求める演算手段と、
    前記演算手段により求められた各光ビームの光量補正係数を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている前記光量補正係数に基づいて、前記生成手段で生成された前記光量指示信号又は前記第1の測定手段による光量測定結果を補正する補正手段と、
    第2の光ビームの光量を測定するための第2の測定手段が前記感光体に相当する位置に設けられている時に、前記補正手段での補正が非実行の状態で前記光量制御手段に光量制御を実行させた無補正光量制御下で、前記第2の測定手段に前記第2の光ビームが入射されるように前記光源から前記複数のビーム各々を順次切り替えて出力させ、前記第2の測定手段の除去後の画像形成時は、前記補正手段での補正を実行させた状態で前記光量制御手段に光量制御を実行させた補正光量制御下で、前記光源から画像データに基づく光ビームを出力させるように制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記演算手段が、
    光量補正係数の演算対象の光ビームについて前記第2の測定手段で測定した光量測定結果を、予め定められた基準の光ビームについて前記第2の測定手段で測定した光量測定結果で除した値に予め定められた所定係数を乗じた値を当該演算対象の光ビームの光量補正係数として求め、
    前記補正手段が、
    補正後の光量指示信号=(1/光量補正係数)×補正前の光量指示信号
    又は
    補正後の第1の測定手段の光量測定結果
    =光量補正係数×補正前の第1の測定手段の光量測定結果
    となるように、前記光量指示信号又は前記第1の測定手段の光量測定結果を補正する、
    ことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 複数の光ビームを出力する光源と、
    前記光源から出力された各光ビームを第1の光ビームと第2の光ビームとに分離する分離部材と、
    前記分離手段によって分離された前記第1の光ビームの光量を測定するための第1の測定手段と、
    光量を指示する光量指示信号が入力され、前記光源から出力される前記複数の光ビーム各々について、前記第1の測定手段による光量測定結果が前記光量指示信号で指示された光量となるように光量制御を行う光量制御手段と、
    前記分離手段によって分離された前記第2の光ビームを走査させる走査手段と、
    を備えた光走査装置によって感光体を走査露光して画像を形成する画像形成装置であって、
    前記分離手段によって分離された前記第2の光ビームの光量を測定するための第2の測定手段と、
    前記光量制御手段に入力される前記光量指示信号を生成する生成手段と、
    前記複数の光ビーム各々について測定された前記第2の光ビームの光量測定結果が入力され、入力された前記第2の光ビームの光量測定結果に基づいて、前記第2の光ビームの光量を前記複数の光ビーム間で略均一にするための各光ビームの光量補正係数を求める演算手段と、
    前記演算手段により求められた各光ビームの光量補正係数を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている前記光量補正係数に基づいて、前記生成手段で生成された前記光量指示信号又は前記第1の測定手段による光量測定結果を補正する補正手段と、
    前記画像形成以外の時に、前記補正手段での補正が非実行の状態で前記光量制御手段に光量制御を実行させた無補正光量制御下で、前記第2の測定手段に前記第2の光ビームが入射されるように前記光源から前記複数のビーム各々を順次切り替えて出力させ、画像形成時は、前記光源から画像データに基づく光ビームを出力させるように制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記演算手段が、
    光量補正係数の演算対象の光ビームについて前記第2の測定手段で測定した光量測定結果を、予め定められた基準の光ビームについて前記第2の測定手段で測定した光量測定結果で除した値に予め定められた所定係数を乗じた値を当該演算対象の光ビームの光量補正係数として求め、
    前記補正手段が、
    補正後の光量指示信号=(1/光量補正係数)×補正前の光量指示信号
    又は
    補正後の第1の測定手段の光量測定結果
    =光量補正係数×補正前の第1の測定手段の光量測定結果
    となるように、前記光量指示信号又は前記第1の測定手段の光量測定結果を補正する、
    ことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段が、画像形成時に、前記補正手段での補正を実行させた状態で前記光量制御手段に光量制御を実行させた補正光量制御下で、前記光源に前記複数のビーム各々を順次切り替えて点灯させて得られた前記第2の測定手段による光量測定結果を、前記演算手段に入力し、
    前記演算手段が、補正光量制御下で得られた前記第2の測定手段による光量測定結果が入力された場合は、該入力された光量測定結果に基づいて前記光量補正係数を求めると共に、該求めた光量補正係数と前記記憶手段に記憶されている光量補正係数とを乗算し、該乗算結果を新たな光量補正係数として更新する、
    ことを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
  7. 前記第2の測定手段が、前記光ビームの走査タイミングを検知するために設けられた光量センサであり、
    前記制御手段が、所定の光ビームを点灯させて前記光量センサによって前記走査タイミングが検知された後、該走査タイミングと同期させて、前記第2の光ビームの光量を測定するために、前記光源から前記複数のビーム各々を順次切り替えて出力させる、
    ことを特徴とする請求項4乃至請求項6の何れか1項記載の画像形成装置。
  8. 前記光走査装置が、前記無補正光量制御下で、前記光源から前記複数のビーム各々を順次切り替えて出力させて得られた前記第2の測定手段による光量測定結果を示すデータを保持するデータ保持手段を備え、
    前記演算手段が、前記データ保持手段で保持されている前記データに基づいて前記光量補正係数を求める、
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項7の何れか1項記載の画像形成装置。
  9. 前記無補正光量制御下で、前記光源から前記複数のビーム各々を順次切り替えて出力させて得られた前記第2の測定手段による光量測定結果を示すデータが記憶された外部装置と接続可能とされ、前記外部装置が接続された場合に、該外部装置に記録されている前記データを前記演算手段へ入力するためのデータ入力手段を更に有する、
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項7の何れか1項記載の記載の画像形成装置。
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