JP5432061B2 - セラミックコンデンサ - Google Patents
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Description
本発明は、電子機器の電源回路等に用いられるセラミックコンデンサに関する。
種々の電子機器において、電源回路等の大電流回路にセラミックコンデンサが用いられている。 図7に示すように、特許文献1には、外部端子を備えたセラミックコンデンサの一例が開示されている。具体的には、一部が端面115に露出するような態様でセラミック内に内部電極(図示省略)が配設された構造を有するコンデンサ素子111と、コンデンサ素子111の端面115に露出した内部電極と導通するように、コンデンサ素子111の端面115にはんだ118により接合された、金属線材からなる外部端子117と、を具備する面実装型セラミックコンデンサ110である。該セラミックコンデンサ110においては、電子機器等に用いられる汎用のリード線からなる金属線材を曲げ加工した外部端子117を用いることで、金属板からなる外部端子を備えた従来のセラミックコンデンサ(図示省略)に比較して、形状や寸法の変更が容易である。
セラミック誘電体層と、セラミック誘電体層を挟んで互いに対向する内部電極本体及び内部電極本体から交互に導出される引き出し部を備える内部電極と、を有し、幅寸法および長さ寸法に比べて厚さ寸法が小さい平板形状のセラミック素体と、セラミック素体の互いに対向する一対の端面にそれぞれ形成され内部電極の引き出し部に導電接続された帯状の一対の外部電極と、を備えるコンデンサ素子と、
コンデンサ素子の外部電極にそれぞれロウ材を介して導電固着された少なくとも一対の帯状の金属板と、
金属板の長手方向の複数箇所に互いに離間してそれぞれロウ材を介して導電固着された少なくとも一対の金属端子と、を備える。(以下、本発明の第1の技術手段と称する。)
次に、本発明のセラミックコンデンサの第1の実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。図1は本実施形態のセラミックコンデンサ10を示す外観斜視図である。図2はセラミックコンデンサ10の内部構造を説明するための分解斜視図である。図3はセラミックコンデンサ10の内部構造を説明するための図1のA−A線における縦断面図である。
具体的には、セラミック素体12は、複数のセラミック誘電体層13,13と、誘電体層13,13を挟んで互いに対向する内部電極本体14a,14a及び内部電極本体14a,14aから交互に延出された引き出し部14b,14bを備える内部電極14,14と、を有し、その外観は幅寸法および長さ寸法に比べて厚さ寸法が小さい平板状を呈している。
一対の外部電極15,15は、セラミック素体12の互いに対向する一対の端面にそれぞれ形成されて、セラミック素体12の内部電極14,14の引き出し部14b,14bに導電接続されており、その外観は帯状を呈する。
一対の帯状の金属板16,16は、コンデンサ素子11の外部電極15,15にロウ材18a,18aによりそれぞれ導電固着されている。本実施形態においては、コンデンサ素子11の一対の外部電極15,15のそれぞれに対し、それぞれ1つの帯状の金属板16が導電固着されている。
複数の金属端子17,17は、コンデンサ素子側の基端部17aと、基板等の実装箇所に半田付けされる先端部17bと、基端部17aと先端部17bとの間に設けられた屈曲部17cとを有する。複数の金属端子17,17は、それぞれ基端部17a,17aが帯状の金属板16,16の長手方向の複数箇所に互いに離間してそれぞれロウ材18b,18bにより導電固着されており、セラミックコンデンサ10全体としてDIP(デュアルインラインパッケージ)状の外観を有する。本実施形態においては、1つの帯状の金属板16に対し、その長手方向の13箇所に13本の金属端子17,17が互いに離間してそれぞれ導電固着されている。
本実施形態のセラミックコンデンサ20は、平板状のセラミック素体12と、セラミック素体12の互いに対向する一対の端面にそれぞれ形成された帯状の一対の外部電極15,15と、を備えるコンデンサ素子11と、コンデンサ素子11の外部電極15,15に導電固着された一対の帯状の金属板16,16と、帯状の金属板16,16の長手方向の複数箇所に互いに離間してそれぞれ導電固着された一対の金属端子27,27と、を備える。
本実施形態によれば、複数の端子片がそれぞれ先端部27b、27bの近傍で連結部27d、27dにより相互に連結された一体型の金属端子27を用いているので、セラミックコンデンサの組み立て時に帯状の金属板と金属端子との導電固着を容易かつばらつきなく行うことができ、安定生産に好適な構造である。
その他の構成については、先の第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
本実施形態のセラミックコンデンサ30は、平板状のセラミック素体12と、セラミック素体12の互いに対向する一対の端面にそれぞれ形成された帯状の一対の外部電極15,15と、を備えるコンデンサ素子11と、コンデンサ素子11の外部電極15,15に導電固着された2対の帯状の金属板36,36と、帯状の金属板36,36の長手方向の複数箇所に互いに離間してそれぞれ導電固着された複数の金属端子37,37と、を備える。
その他の構成については、先の第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
本実施形態のセラミックコンデンサ40は、平板状のセラミック素体42と、セラミック素体42の互いに対向する一対の端面にそれぞれ形成された帯状の一対の外部電極45,45と、を備えるコンデンサ素子41,41を厚さ方向に複数備え、コンデンサ素子41,41の外部電極45,45にそれぞれ導電固着された帯状の金属板46,46と、帯状の金属板46,46の長手方向の複数箇所に互いに離間してそれぞれ導電固着された複数の金属端子47,47と、を備える。
その他の構成については、先の第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
また、上記外部電極はセラミック素体の互いに対向する一対の端面に帯状に形成されることが好ましいが、帯状に限定するものではなく、一対の端面に隣接する端面や上下の主面に回り込み部分を有するものであってもよい。
上記帯状の金属板の寸法は、例えば、幅2.5mm、長さ30mm、厚さ400μmである。
まず、BaTiO3系セラミックの材料粉末にバインダー及び溶剤を添加・混合してセラミックグリーンシートを作成した。次に、得られたグリーンシート上に、Niを主成分とする内部電極材料ペーストを塗布して、内部電極本体と内部電極本体から延出された引き出し部とを有する内部電極パターンを形成した。
次に、得られた内部電極パターン付きのセラミックグリーンシートを引き出し部が交互に突出するように重ね、その上下に内部電極を有さないグリーンシートを積層し、圧着した後、コンデンサ素子単位に切断し、400℃で脱バインダー処理した後、1350℃で焼成して、幅35mm、長さ35mm、厚さ4.5mmの平板形状のセラミック素体12を得た。
次に、得られたセラミック素体12の内部電極14の引き出し部14bが露出する互いに対向する一対の端面にそれぞれCuを主成分とする外部電極用材料ペーストを転写法により塗布し、焼付処理して帯状の一対の外部電極15,15を形成してコンデンサ素子11を得た。
次に、得られたコンデンサ素子11の帯状の外部電極15,15と、これに対向するように幅1.5mm、長さ7mm、厚さ400μmの銅(JIS:C1010)からなる端子片をクランク状にプレス成形して得られた複数の金属端子17,17を外部電極15の長手方向に沿って2.5mm間隔で互いに離間した状態に図示省略した保持手段で保持し、両主面に銀系のロウ材を塗布した幅2.5mm、長さ30mm、厚さ400μmの42アロイ(42Ni−Fe)からなる帯状の金属板を間に挟み、820℃の窒素雰囲気中で加熱して外部電極と帯状の金属板、および帯状の金属板と金属端子とをそれぞれ導電固着して、本発明の実施例のセラミックコンデンサ10を得た。
上記試験の結果、本発明の実施例のセラミックコンデンサにおいては、100個中でひび割れが発生したものは見出されたかった。
電子機器の電源回路等において、大電流化に対応可能なセラミックコンデンサとして好適である。
10,20,30,40:セラミックコンデンサ 11,41:コンデンサ素子 12,42:セラミック素体 13:セラミック誘電体層 14:内部電極 14a:内部電極本体 14b:引き出し部 15,45:外部電極 16,36,46:帯状の金属板 17,27,37,47:金属端子 18,18a,18b:ロウ材
Claims (4)
-
電源回路に用いられるセラミックコンデンサであって、
セラミック誘電体層と、
該セラミック誘電体層を挟んで互いに対向する内部電極本体及び該内部電極本体から交互に導出される引き出し部を備える内部電極と、を有し、幅寸法および長さ寸法に比べて厚さ寸法が小さい平板形状のセラミック素体と、
該セラミック素体の互いに対向する一対の端面にそれぞれ形成され前記内部電極の引き出し部に導電接続された帯状の一対の外部電極と、
を備えるコンデンサ素子と、
該コンデンサ素子の外部電極にそれぞれロウ材を介して導電固着された少なくとも一対の帯状の金属板と、
前記金属板の長手方向の複数箇所に互いに離間してそれぞれロウ材を介して導電固着された少なくとも一対の金属端子と、
を備えることを特徴とするセラミックコンデンサ。 - 前記帯状の金属板は42アロイ、インバー、コバールのうちのいずれか1種からなり、
前記帯状の金属板に導電固着される金属端子は銅からなることを特徴とする請求項1記載のセラミックコンデンサ。 - 前記帯状の金属板の線膨張係数はセラミック誘電体層の線膨張係数より小さいことを特徴とする請求項1記載のセラミックコンデンサ。
- 厚さ方向に複数のコンデンサ素子を備え、前記各コンデンサ素子は、それぞれ独立した帯状の金属板を介して前記金属端子に導電接続されていることを特徴とする請求項1記載のセラミックコンデンサ。
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