JP5428133B2 - 架橋重合体粒子の製造方法 - Google Patents
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Description
架橋ポリスチレン等の芳香族系架橋重合体粒子は、酸性、アルカリ性条件でも化学的耐久性に優れること、多孔質粒子を用いることにより高い吸着量が得られること、シリカゲル系吸着剤とは吸着選択性が異なること等、合成吸着剤として優れた特性を有している。
〔1〕下記一般式(II)で表される構成単位を有する化合物を用いて形成された架橋重合体粒子の製造方法であって、ベンジル基で置換された芳香族系架橋重合体のベンジル基に分子状臭素を反応させることを特徴とする、架橋重合体粒子の製造方法。
〔2〕前記ベンジル基で置換された芳香族系架橋重合体に対し、前記分子状臭素を20重量%以上300重量%以下反応させる、前記〔1〕に記載の架橋重合体粒子の製造方法。
〔3〕前記ベンジル基で置換された芳香族系架橋重合体を、芳香族系架橋重合体のフェニル基にベンジルハロゲン化物を反応させることにより得る、〔1〕又は〔2〕に記載の架橋重合体粒子の製造方法。
〔4〕前記芳香族系架橋重合体に対し、前記ベンジルハロゲン化物を5重量%以上反応させる、〔3〕に記載の架橋重合体粒子の製造方法。
〔5〕前記架橋重合体粒子の重量平均粒子径が0.1μm以上3000μm以下であり、且つ均一係数が1.7以下である、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の架橋重合体粒子の製造方法。
[1]化合物
本発明の化合物は、後述する一般式(I)および/または(II)で表される構成単位を有することを特徴とする。以下、各構成単位について詳述する。
[1−1]一般式(I)で表される構成単位
本発明における下記一般式(I)で表される構成単位について説明する。
2価の有機基は、好ましくは−A1−O−、−A1−O−C(=O)−、−A1−C(=O)−O−(但しA1は炭素数1〜4の直鎖または分枝状のアルキレン基を示す)である。
R1は炭素数が通常2以上、好ましくは4以上であり、通常24以下、好ましくは20以下、さらに好ましくは18以下の直鎖または分岐状フッ化アルキルを示す。炭素数が多すぎると逆相クロマトグラフィー分離に利用可能な量を担持した架橋共重合体粒子の製造が困難である。
O)−O−C10Hn76F(20−n76)OH(ただし、n76は0以上19以下の整数)、−C2H4−C(=O)−O−C11Hn77F(22−n77)OH(ただし、n77は0以上21以下の整数)、−C2H4−C(=O)−O−C12Hn78F(24−n78)OH(ただし、n78は0以上23以下の整数)、−CH2−NH−C4Hn79F(9−n79)(ただし、n79は0以上8以下の整数)、−CH2−NH−C7Hn80F(15−n80)(ただし、n80は0以上14以下の整数)、−CH2−NH−C8Hn81F(17−n81)(ただし、n81は0以上16以下の整数)、−CH2−NH−C9Hn82F(19−n82)(ただし、n82は0以上18以下の整数)等が挙げられる。
[1−2]一般式(II)で表される構成単位
本発明における下記一般式(II)で表される構成単位について説明する。
また、R2はハロゲン原子により置換されている芳香族基を示す。置換されるハロゲン原子としては、臭素原子、塩素原子、ヨウ素原子が好ましく、臭素原子がさらに好ましい。
以下に、好ましい具体例を示す。
島津製作所製ガスクロマトグラフGC−14AH、フロンティアラボ製パイロライザーPY−2010SLを用いる。カラムは、ヒューレッドパッカー製HP−5内径0.25mm×長さ30m、膜厚0.25μmを用い、熱分解温度を580℃、キャリヤーガスとし
てヘリウムを用いる。ピークはFID検出器にて検出し、芳香環にハロゲン原子が1置換し
た構造を有するピークの面積、芳香環にハロゲン原子が2置換した構造を有するピークの面積、芳香環にハロゲン原子が3置換した構造を有するピークの面積の相対比から、構成比を求められる。
本発明の架橋重合体粒子は、上述の本発明の化合物を用いて形成される。以下、本発明の架橋重合体粒子について説明する。
[2−1]重量平均粒子径
本発明の架橋重合体粒子は重量平均粒子径が通常0.1μm以上、好ましくは1μm以上、さらに好ましくは2μm以上であり、通常3000μm以下、好ましくは1000μm以下、さらに好ましくは800μm以下である。重量平均粒子径が小さすぎると液体クロマトグラフィーの逆相充填剤としてカラムに充填して用いた場合に送液抵抗が高くなり移動相の送液が困難となる、大きすぎると充填カラムの理論段数が下がる為、所望の分離性能が得られない。 重量平均粒子径は、対象とする粒子の粒径分布範囲に応じて、以下の方法から選択された方法によって測定される。
主に粒径分布範囲300μm〜1000μmの粒子に対して用いられる。
対象とする粒子の粒径分布の範囲に従って、篩目の径が1180μm、850μm、710μm、600μm、425μm、300μm、の篩を、下方になる程、篩目の径が小さくなる様に積み重ねる。この積み重ねた篩をバットの上に置き、最上段に積み重ねられた1180μmの篩の中に架橋重合体粒子を約100mL入れる。
前記バットの中の小粒は次の850μmの篩の上へ戻し、また1180μmの篩の上に残った架橋重合体粒子はさらに別のバットに採取する。篩の目に架橋重合体粒子が詰まっ
ていれば、篩をバットに逆に置き、水道水につないだゴム管に密着させ、水を強く流して篩の目に詰まった架橋重合体粒子を取り出す。取り出した架橋重合体粒子は、1180μmの篩上に残った架橋重合体粒子を採取したバットに移し、合計をメスシリンダーで容積を測定する。この容積をa(mL)とする。1180μmの篩を通った架橋重合体粒子は850μm、710μm、600μm、425μm、300μmの篩についてそれぞれ同様の操作を行い、メスシリンダーを用いて容積b(mL)、c(mL)、d(mL)、e(mL)、f(mL)を求め、最後に300μmの篩を通った架橋重合体粒子の容積をメスシリンダーで測定しg(mL)とする。
前記a’〜g’より片軸に各篩の残留分累計(%)、他の軸に篩目の径(mm)をとり、これを対数確率紙上にプロットする。残留分の多い順に3点を取り、この3点を出来るだけ満足するような線を引き、この線から残留分累計が50%に相当する篩目の径(mm)を求め、これを重量平均粒子径とする。
なお、上記重量平均粒子径の算出法は、例えば三菱化学株式会社イオン交換樹脂事業部発行「ダイヤイオンI基礎編」第14版(平成11年9月1日)第139〜141頁に記載される公知の算出法である。
主に粒径分布範囲20μmから300μm以下の粒子に対して用いられる。
試料約3gをはかりとり、その中にホワイトカーボンを約0.06g入れ、使い捨てポリエチレン製手袋使用し、掌上で良くまぶし、試料表面の付着水分を取り除く。これを順次重ねた音波振動式自動篩分け粒度分布測定器(セイシン企業製ロボットシフターRPS−85)にセットされたJIS標準篩の最上部に入れる。尚、使用標準篩は、樹脂の粒度範囲に規定された篩を使用する。
ロボットシフターの操作条件をLEVEL(強度)2、TIME(時間)10分、INTERVAL(間隔)1秒の条件で篩分ける。篩分けられた各フルイ上の樹脂の重量は、自動的に測定される。尚、前記ホワイトカーボンは、63μm以下の粒径な為63μm以上の篩上に残らない。
V=a+b+c+d+e+f+gとし、a/V×100=a’(%)、b/V×100=b’(%)、c/V×100=c’(%)、d/V×100=d’(%)、e/V×100=e’(%)、f/V×100=f’(%)、g/V×100=g’(%)を算出する。
の容積比率、f'(%)は、63μm以上75μm未満の容積比率、g'(%)は、63μm未満の容積比率を示す。
なお、上記重量平均粒子径の算出法は、前記測定法1と同様、例えば三菱化学株式会社イオン交換樹脂事業部発行「ダイヤイオンI基礎編」第14版(平成11年9月1日)第139〜141頁に記載される公知の算出法である。
主に粒径分布範囲1μm以上200μm以下の粒子に対して用いられる。
試料を所定の塩化ナトリウム水溶液の分散液とし、測定する粒径の範囲がアパチャー径の2〜60%となるアパチャーを使用する。
コールターカウンター(ベックマンコールター社製)を用いて濃度計の数値が5〜10%になるように試料を7重量%の塩化ナトリウム水溶液に分散した懸濁液を用いて測定する。 測定個数を30,000個とし、測定により得られる体積統計値の平均径を重量平均粒子径とする。なお、均一係数は、測定により得られる体積統計値の40%径および90%径より、次式(I)によって求める。
上記重量平均粒子径を有する本発明の架橋重合体粒子は、例えば既知の分級方法により得られる。分級法としては、篩による分別、水流を用いる水篩、気流を用いる風篩、沈降速度差を利用した沈降分級、遠心力を利用した遠心分級などが利用できる。
本発明の架橋重合体粒子は粒度分布がシャープであることが好ましく、下記算出法により示される均一係数が通常1.7以下、好ましくは1.5以下、更に好ましくは1.3以下である。均一係数が大きすぎると逆相クロマトグラフィー分離の為に架橋重合体粒子をカラムに充填した時、カラムの理論段数が上がらず、十分な分離性が得られない。
[2−1]で前述した重量平均粒子径の算出法において算出した前記a’〜g’を用いて、片軸に各篩の残留分累計(%)、他の軸に篩目の径(mm)をとり、これを対数確率紙上にプロットする。残留分の多い順に3点を取り、この3点を出来るだけ満足するような線を引きこの線から残留分累計が90%に相当する篩目の径(mm)を求めこれを有効径とする。
均一係数={残留分累計が40%に相当する篩目の径(mm)}/{有効径(mm)}・・・(I)
なお、上記均一粒係数の算出法は、例えば三菱化学株式会社イオン交換樹脂事業部発行「ダイヤイオンI基礎編」第14版(平成11年9月1日)第139〜141頁に記載される公知の算出法である。
本発明の架橋重合体粒子は、無孔状粒子および多孔質粒子のいずれも用いうるが、逆相
クロマトグラフィーの分離剤として使用する場合は、比表面積を大きくすることにより吸着容量を高くできることから、多孔質粒子である事が好ましい。比表面積は、通常10m2/g以上、好ましくは40m2/g以上、さらに好ましくは200m2/g以上である。比表面積が小さすぎると、高い吸着量は得られない。一方、高速液体クロマトグラフィーのように、高い分離性能を得たい場合は、分離対象物の孔内拡散によるカラムの理論段数の低下を避ける為に無孔状粒子を用いる事ができる。
本発明の架橋重合体粒子は、例えば公知の芳香族系架橋重合体粒子をベースとして、所望の官能基を修飾することにより製造することができる。芳香族系架橋重合体粒子としては、モノビニル芳香族モノマーと架橋性芳香族モノマーの共重合で得られる架橋構造骨格を有する架橋重合体粒子が挙げられる。モノビニル芳香族モノマーとしては、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン等のアルキル置換スチレン類、モノビニルビフェニル、ベンジルスチレン、モノビニルビニルナフタレン、モノビニルアントラセン等の多環芳香族モノビニルモノマー類、ブロモスチレン等のハロゲン置換スチレン類が挙げられる。このうち、スチレン、エチルスチレンまたはスチレンを主体とするモノマーが好ましい。また、架橋性芳香族モノマーとしては、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルナフタリン、ジビニルキシレン、ジビニルビフェニル、ジビニルジフェニルメタン等が挙げられる。このうち、ジビニルベンゼンが好ましい。工業的に製造されるジビニルベンゼンは、通常副生物であるエチルビニルベンゼン(エチルスチレン)を多量に含有しているが、本発明においてはこのようなジビニルベンゼンも使用できる。
また、芳香族系架橋重合体粒子は市販のものを用いることができる。本発明の架橋重合体粒子に用いるベースとなる芳香族系架橋重合体粒子としては、例えば、例えば、ダイヤイオンHP21(商品名、三菱化学社製)、ダイヤイオンHP20(商品名、三菱化学社製)、ダイヤイオンHP20SS(商品名、三菱化学社製)、ダイヤイオンHP21SS(商品名、三菱化学社製)、MCI GEL CHP20P(商品名、三菱化学社製)、MCI GEL CHP20Y(商品名、三菱化学社製)、MCI GEL CHP20A(商品名、三菱化学社製)、MCI GEL CHP55Y(商品名、三菱化学社製)、MCI GEL CHP55A(商品名、三菱化学社製)、MCI GEL CHP5C(商品名、三菱化学社製)、MCI GEL CHP10M(商品名、三菱化学社製)、セパビーズSP20SS(商品名、三菱化学社製)、セパビースSP70(商品名、三菱化学社製)、セパビースSP700(商品名、三菱化学社製)、セパビースSP825(商品名、三菱化学社製)、セパビースSP825L(商品名、三菱化学社製)、セパビースSP850(商品名、三菱化学社製)、セパビースSP207(商品名、三菱化学社製)、セパビースSP207SS(商品名、三菱化学社製)、アンバーライトXAD−2(商品名、スペルコ社製)、アンバーライトXAD−4(商品名、ロームアンドハース社製)、アンバーライトXAD−16(商品名、ロームアンドハース社製)、アンバーライトXAD−18(商品名、ロームアンドハース社製)、アンバーライトXAD−1180(商品名、ロームアンドハース社製)、アンバーライトXAD−1600(商品名、ロームアンドハース社製)、アンバーライトXAD−1800(商品名、ロームアンドハース社製)、アンバーライトXAD−2000(商品名、ロームアンドハース社製)、アンバーライトXAD−2010(商品名、ロームアンドハース社製)、アンバークロムCG−161m(商品名、ロームアンドハース社製)、アンバークロムCG−161c(商品名、ロームアンドハース社製)、アンバークロムCG−300s(商品名、ロームアンドハース社製)、アンバークロムCG−300m(商品名、ロームアンドハース社製)、アンバークロムCG−1000s(商品名、ロームアンドハース社製)、アンバークロムXT−20(商品名、ロームアンドハース社製)、アンバークロムXT−30(商品名、ロームアンドハース社製)、ダウエックス L493(商品名、ダウケミカル社製)、ダウエックス オプティポアV493(商品名、ダウケミカル社製)、ダウエックス オプティポアV502(商品名、ダウケミカル社製)、ダウエックス オプティポアV503(商品名、ダウケミカル社製)、ダウエックス オプティポアSD−2(商品名、ダウケミカル社製)、ムロマック SAP−9516(商品名、室町ケミカル社製)、ムロマック SAP−9610(商品名、室町ケミカル社製)、ムロマック SAP−9630(商品名、室町ケミカル社製)、ムロマック SAP−9520(商品名、室町ケミカル社製)、レバチット VPOC 1064 MDPH(商品名、ランクセス社製)、レバチット VPOC 1163(商品名、ランクセス社製)、レバチット S 7768(商品名、ランクセス社製)、ソース15RPC(商品名、GEヘルスケア社製)等が挙げられる。
次に、上記芳香族系架橋重合体粒子に官能基を修飾する方法を説明する。
一般式(I)で表される構成単位を有する架橋重合体を製造する方法としては、例えば、ベースとなる芳香族系架橋重合体のフェニル基にパーフルオロオクチル基を置換させる方法、あらかじめパーフルオロオクチル基が置換した芳香族系モノマーを芳香族系架橋モノマーと共重合する方法等を挙げることができる。
反応終了後、反応混合物を濾別し、希塩酸、アセトン、キシレンなどの溶媒で洗浄して芳香環にパーフルオロオクチル基が置換された架橋重合体を得る。
一般式(II)で表される構成単位を有する架橋重合体を製造する方法としては、例えば、ベースとなる芳香族系架橋重合体のフェニル基にベンジル基を置換させた後、前記ベンジル基にハロゲン原子を置換させる方法や、あらかじめハロゲン原子が置換したベンジル基をベースとなる芳香族系架橋重合体のフェニル基に置換する方法、ベースとなる芳香族系架橋重合体のフェニル基にクロロメチル基を置換させた後、前記クロロメチル基にフェニル基を置換させ、さらに前記クロロメチル基に置換したフェニル基にハロゲン原子を置換させる方法、ベースとなる芳香族系架橋重合体のフェニル基にクロロメチル基を置換させた後、前記クロロメチル基にハロゲン原子が置換したフェニル基を置換させる方法、ベンジル基が置換した芳香族系モノマーを芳香族系架橋モノマーと共重合して得られたベンジル基が置換した芳香族系架橋重合体のベンジル基にハロゲン原子を置換させる方法、ハロゲン原子が置換したベンジル基が置換した芳香族系モノマーを芳香族系架橋モノマーと共重合する方法などが挙げられる。
ベンジル基が置換された架橋重合体のベンジル基にハロゲン原子を置換させる方法としては、通常芳香族系架橋重合体を膨潤させる溶媒、ルイス酸触媒の存在下、分子状臭素などのハロゲン分子を反応させる方法が挙げられる。反応時の雰囲気温度は、通常−20℃以上、好ましくは0℃以上であり、通常200℃以下、好ましくは100℃以下である。
反応終了後、反応混合物を濾別し、水、アセトンなどの溶媒で洗浄して本発明の架橋重合体を得る。
本発明の架橋重合体粒子は吸着剤として好適に用いられる。本発明の吸着剤は、分離剤及び液体クロマトグラフィー充填剤として好適に用いられ、特に液体クロマトグラフィー充填剤として用いる場合には逆相クロマトグラフィー分離方法での使用が好ましい。
子
[1−1]参考例1
市販の多孔質芳香族系架橋重合体であるダイヤイオンHP21(三菱化学社製)の小粒子品(重量平均粒子径55μm、均一係数1.27)100重量部を四つ口反応フラスコに入れ、ジメチルスルホキシド700重量部およびパーフルオロオクチルヨーダイド30重量部を加え、室温にて1時間放置後、活性銅粉末4.2重量部を加えて120℃にて5時間
反応を行
った。反応終了後反応混合物を60℃まで冷却後、濃塩酸を6.5重量部加えた後、濾別した。2Lの2N-塩酸、2Lの脱塩水、2Lのアセトンで順次洗浄した。得られたパーフルオ
ロアルキル基が芳香環に置換した芳香族系架橋重合体を減圧乾燥機にて50℃に加熱することにより乾燥した。
参考例1で用いた多孔質芳香族モノマー架橋重合体粒子を用いて、常法によりクロロメチル基を導入した。得られたクロロメチル化多孔質芳香族性モノマー架橋重合体粒子を元素分析した結果塩素元素の含有量は13.2重量%であった。
得られたクロロメチル化架橋重合体粒子100重量部を四つ口反応フラスコに入れ、テトラヒドロフラン44.5重量部および1H,1H,5H−オクタフルオロペンタノール100重量部を加え、室温にて1時間放置後、水素化ナトリウム24.8重量部を加えて
還流下6時間反応を行った。 反応終了後、脱塩水18.6重量部加えた後、濾別した。
2Lの脱塩水、2Lのアセトンで順次洗浄した。得られた1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル基が芳香環に置換した芳香族系架橋重合体を減圧乾燥機にて50℃に加熱することにより乾燥した。
重量平均粒子径、均一係数、臭素含有率、比表面積、細孔容積を表−1に示した。
[1−3]比較例1 市販のフッ素原子含有アルキル基を担持した逆相クロマトグラフィー用カラムであるFluofix 120E(商品名、和光純薬製)を同様に評価した。
得られた多孔質芳香族モノマー架橋重合体の疎水性を評価するために、送液ポンプ、オートサンプルインジェクタ、カラムオーブン、紫外吸収検出器、データ処理装置を備えた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)装置を用い、逆相クロマトグラフィー条件でフタル酸ジエステル類の保持容量比を測定した。
/60で混合した混合溶媒を溶離液として流速0.5ml/minにて通液し、フタル酸ジメチルエステル及びフタル酸ジ
プロピルエステルおよび間隙容量算出用の試料である硝酸ナトリウム水溶液の逆相高速液体クロマトグラフィー分析を行った。検出は254nmの紫外検出器にて行った。カラムオーブンの温度は40℃であった。
k’=[(各試料の溶離容量)−(硝酸ナトリウムの溶離容量)]/[(硝酸ナトリウムの溶離容量)]。
α=(フタル酸ジプロピルエステルのk’)/(フタル酸ジメチルエステルのk’)。
子
[2−1]実施例1
市販の多孔質芳香族モノマー架橋重合体であるダイヤイオンHP21(三菱化学社製)の小粒品(重量平均粒子径54μm、均一係数1.29)100重量部を四つ口反応フラスコに入れ、1,2−ジクロロエタン500重量部を加え、室温にて1時間放置後、塩化
第二鉄5重量部およびベンジルブロマイド100重量部を加えて50℃にて5時間反応を行った。 反応終了後反応混合物を濾別し、2Lの2N-塩酸、2Lの脱塩水、2Lのアセト
ンで洗浄した。得られたベンジル基が芳香環に置換した多孔質芳香族モノマーの架橋重合体を減圧乾燥機にて50℃に加熱することにより乾燥した。
時間放置後、塩化第二鉄5重量部および分子状臭素123重量部を加えて40℃にて10時間反応を行った。 反応終了後反応混合物を濾別し、2Lの2N-塩酸、2Lの脱塩水、2Lのアセトンで洗浄した。 得られた多孔質芳香族モノマーの架橋重合体の重量平均粒子径及び均一係数は、ロボットシフター法により測定した。臭素含有率は、フラスコ燃焼−イオンクロマト法に従い元素分析により測定した。比表面積は、BET吸着法により測定した。 細孔容積は、窒素多点吸着法により測定した。
重量平均粒子径、均一係数、臭素含有率、比表面積、細孔容積を表−3に示した。
実施例1で用いた多孔質芳香族モノマー架橋重合体粒子を用いて、常法によりクロロメチル基を導入した。得られたクロロメチル化多孔質芳香族性モノマー架橋重合体粒子を元素分析した結果塩素元素の含有量は13.2重量%であった。
得られたクロロメチル化架橋重合体粒子100重量部を四つ口反応フラスコに入れ、1,2−ジクロロエタン500重量部を加え、室温にて1時間放置後、無水塩化アルミニウ
ム30重量部およびm−ジブロモベンゼン100重量部を加えて80℃にて5時間反応を行った。 反応終了後反応混合物を濾別し、2Lの2N-塩酸、2Lの脱塩水、2Lのアセト
ンで洗浄し、m-ジブロモベンジル基が芳香環に置換した多孔質芳香族モノマーの架橋重合体を得た。得られた多孔質芳香族モノマーの架橋重合体の臭素含有率、比表面積、細孔容積を表−3に示した。
実施例1で用いた芳香族モノマーの多孔質架橋重合体粒子100重量部を四つ口反応フラスコに入れ、1,2−ジクロロエタン500重量部を加え、室温にて1時間放置後、無
水塩化アルミニウム30重量部およびp−ブロモベンジルブロマイド100重量部を加えて80℃にて5時間反応を行った。 反応終了後反応混合物を濾別し、2Lの2N-塩酸、
2Lの脱塩水、2Lのアセトンで洗浄することにより、p−ブロモベンジル基が芳香環に置換した多孔質芳香族モノマーの架橋重合体を得た。得られた多孔質芳香族モノマーの架橋重合体の臭素含有率、比表面積、細孔容積を表−3に示した。
[2−5]比較例4 逆相クロマトグラフィー用分離剤であるオクタデシルシリカゲルを充填した市販のカラムを同様に評価した。
得られた多孔質芳香族モノマー架橋重合体の疎水性を評価するために、送液ポンプ、オートサンプルインジェクタ、カラムオーブン、紫外吸収検出器、データ処理装置を備えた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)装置を用い、逆相クロマトグラフィー条件でフタル酸ジエステル類の保持容量比を測定した。
テルおよび間隙容量算出用の試料である硝酸ナトリウム水溶液の逆相高速液体クロマトグラフィー分析を行った。 検出は254nmの紫外検出器にて行った。 カラムオーブンの温度は40℃であった。
得られた水/アセトニトリル混合溶離液における充填カラムのフタル酸ジメチルエステルとフタル酸ジプロピルエステルの保持比(k’)及び保持容量比(α)を表−4に示す。
Claims (5)
- 前記ベンジル基で置換された芳香族系架橋重合体に対し、前記分子状臭素を20重量%以上300重量%以下反応させる、請求項1に記載の架橋重合体粒子の製造方法。
- 前記ベンジル基で置換された芳香族系架橋重合体を、芳香族系架橋重合体のフェニル基にベンジルハロゲン化物を反応させることにより得る、請求項1又は2に記載の架橋重合体粒子の製造方法。
- 前記芳香族系架橋重合体に対し、前記ベンジルハロゲン化物を5重量%以上反応させる、請求項3に記載の架橋重合体粒子の製造方法。
- 前記架橋重合体粒子の重量平均粒子径が0.1μm以上3000μm以下であり、且つ均一係数が1.7以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の架橋重合体粒子の製造方法。
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