JP5426595B2 - 炊飯器 - Google Patents

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Description

本発明は、総消費電力量を少なくした炊飯モードを有する炊飯器に関するものである。
炊飯器は、内鍋を着脱可能に収容する炊飯器本体と、この炊飯器本体に収容した内鍋の上端開口を密閉する蓋体とを備えている。この炊飯器は、炊飯器本体内に配設した加熱手段によって内鍋を加熱することにより、内鍋内にセットした飯米と水を加熱して米飯を炊き上げる。
近年では、各電化製品について、消費電力の削減(省エネ)を図る要望が高まっている。そこで、特許文献1では、通常の炊飯モードとは異なる省電力炊飯モードを搭載した炊飯器が提供されている。この省電力炊飯モードとしては、予熱工程の途中で加熱を停止する第1の制御、電力制御工程での通電率を増加する第2の制御、電力制御工程のドライアップ設定温度を高くしてむらし工程の加熱量を低減する第3の制御、沸騰維持工程の通電率を増やしてドライアップ設定温度を低くする第4の制御、むらし工程の通電率および時間を短くする第5の制御、予熱時間を短くする第6の制御、および、炊飯開始時に鍋温度が高い場合には更に予熱時間を短くする第7の制御などが記載されている。
しかしながら、特許文献1の炊飯器では、確実に省エネを図ることができるものではない制御がある。また、炊飯制御が終了した状態で、蓋体に多くの露が付着する制御があり、この場合には露が米飯に垂れ落ちることによって変色や異臭を発生させるという問題がある。
特開2007−125357号公報
本発明では、確実に省エネでき、炊き上げた米飯の劣化も防止できる炊飯器を提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するため、第1発明の炊飯器は、飯米および水をセットする内鍋と、前記内鍋を着脱可能に配設する炊飯器本体と、前記内鍋の上端開口を密閉する内蓋を有する蓋体と、前記内鍋内の飯米を加熱する加熱手段と、前記内鍋または内鍋内の温度を検出する温度検出手段と、予め設定されたプログラムに従って前記加熱手段を制御して前記内鍋内の飯米を炊き上げる制御手段と、を備えた炊飯器において、前記制御手段は、前記内鍋内を第1昇温設定温度(Tr1)まで加熱する第1昇温工程、および、前記内鍋内を沸騰状態に維持しながら第1昇温設定温度(Tr1)より高い第1ドライアップ設定温度(Tb1)まで加熱する第1電力制御工程を有する通常炊飯制御と、前記内鍋内を第1昇温設定温度(Tr1)より高い第2昇温設定温度(Tr2)まで加熱する第2昇温工程、および、前記内鍋内を沸騰状態に維持しながら第2昇温設定温度(Tr2)より高く第1ドライアップ設定温度(Tb1)より低い第2ドライアップ設定温度(Tb2)まで加熱する第2電力制御工程を有する省電力炊飯制御と、を実行可能な構成としている。
この第1発明の炊飯器の省電力炊飯制御は、第2昇温工程での第2昇温設定温度(Tr2)を、通常炊飯制御の第1昇温工程での第1昇温設定温度(Tr1)より高くしている。そのため、省電力炊飯制御の第2昇温工程では、通常炊飯工程の第1昇温工程より消費電力量が高くなる。しかし、省電力炊飯制御では、第2電力制御工程の第2ドライアップ設定温度(Tb2)を、通常炊飯制御の第1電力制御工程での第1ドライアップ設定温度(Tb1)より低くしている。そのため、昇温工程と電力制御工程を合計した総消費電力量は、通常炊飯制御より省電力炊飯制御を少なくすることができる。よって、確実に省エネを図ることができる。
また、省電力炊飯制御は、第2昇温工程の第2昇温設定温度(Tr2)が、通常炊飯制御の第1昇温工程の第1昇温設定温度(Tr1)より高いため、通常炊飯制御よりも飯米の旨み成分を有する粘り成分(おねば)が多く発生し、そのおねばが蓋体の内蓋に付着する。そして、この内蓋に付着したおねばは、水分の付着を防ぐ撥水層の役割をなす。その結果、第2ドライアップ設定温度(Tb2)を低くした省電力炊飯制御では、第2電力制御工程の終了時の内鍋内の水分が多くなるが、この水分による露が内蓋に付着することを防止できる。よって、内蓋に付着した露が炊き上げた米飯に垂れ落ちることによる変色や異臭(劣化)の発生を防止できる。
この炊飯器では、前記制御手段による各炊飯制御は、前記第1および第2電力制御工程の後に、前記内鍋内の炊き上げた米飯を蒸らす第1および第2むらし工程を有し、前記省電力炊飯制御の第2むらし工程の第2むらし設定時間(ts2)は、前記通常炊飯制御の第1むらし工程の第1むらし設定時間(ts1)より短くすることが好ましい。このようにすれば、むらし工程でも消費電力量を低減できるため、更に省エネを図ることができる。
また、第2発明の炊飯器の前記制御手段は、前記内鍋内を第1昇温設定温度(Tr1)まで加熱する第1昇温工程、および、前記内鍋内の炊き上げた米飯を第1むらし設定時間(ts1)が経過するまで蒸らす第1むらし工程を有する通常炊飯制御と、前記内鍋内を第1昇温設定温度(Tr1)より高い第2昇温設定温度(Tr2)まで加熱する第2昇温工程、および、前記内鍋内の炊き上げた米飯を第1むらし設定時間(ts1)より短い第2むらし設定時間(ts2)が経過するまで蒸らす第2むらし工程を有する省電力炊飯制御と、を実行可能な構成としている。
この第2発明の炊飯器の省電力炊飯制御は、第1発明の炊飯器と同様に、第2昇温工程での第2昇温設定温度(Tr2)を第1昇温設定温度(Tr1)より高くしているため、この第2昇温工程では第1昇温工程より消費電力量が高くなる。しかし、省電力炊飯制御では、第2むらし工程の第2むらし設定時間(ts2)を第1むらし温度(ts1)より短くしているため、昇温工程とむらし工程を合計した総消費電力量は、通常炊飯制御より省電力炊飯制御を少なくすることができる。よって、確実に省エネを図ることができる。
また、省電力炊飯制御は、第2昇温工程でおねばが蓋体の内蓋に付着して撥水層の役割をなすため、第2むらし工程を短くしても内蓋に露が付着することを防止できる。よって、炊き上げた米飯に露が垂れ落ちることにる変色や異臭の発生を防止できる。
これらの炊飯器は、前記制御手段による省電力炊飯制御の第2昇温工程では、前記加熱手段への第2昇温投入電力(Pr2)を、前記通常炊飯制御の第1昇温工程での前記加熱手段への第1昇温投入電力(Pr1)より低くすることが好ましい。このようにすれば、第2昇温設定温度(Tr2)を高くすることに伴って、蓋体の排気通路からおねばが排出されること(ふきこぼれ)を防止できる。
また、前記制御手段による省電力炊飯制御の第2電力制御工程では、前記加熱手段への第2電調投入電力(Pb2)を、前記通常炊飯制御の第2電力制御工程での前記加熱手段への第1電調投入電力(Pb1)より低くすることが好ましい。このようにすれば、電力制御工程でのふきこぼれを確実に防止できる。
さらに、前記加熱手段は、前記炊飯器本体に配設されて前記内鍋を加熱する第1加熱部と、前記蓋体に配設されて前記内鍋内を加熱する第2加熱部とを有するとともに、前記制御手段による各炊飯制御は、前記電力制御工程の前に、前記内鍋内の飯米を予熱設定温度(Tp)に維持するように加熱する予熱工程を有し、前記通常炊飯制御の第1予熱工程では、前記第1および第2加熱部を同時にオンして加熱し、第1予熱設定時間(tp1)が経過すると前記第1昇温工程に移行する一方、前記省電力炊飯制御の第2予熱工程では、前記第1加熱部をオンして加熱した後、前記内鍋内が予熱設定温度(Tp)になって一定時間が経過すると前記第2加熱部もオンして加熱し、第1予熱設定時間(tp1)より短い第2予熱設定時間(tp2)が経過すると前記第2昇温工程に移行することが好ましい。ここで、内鍋内が予熱設定温度(Tp)になって第2加熱部をオンさせる「一定時間」とは、0(零)秒を含む。このようにすれば、更に総消費電力量を削減できるため、確実に省エネを図ることができる。
本発明の炊飯器では、省電力炊飯制御は、昇温工程での消費電力量は通常炊飯制御より増加するが、電力制御工程および/またはむらし工程での消費電力量は通常炊飯制御より低減できる。そして、総消費電力量は、通常炊飯制御より省電力炊飯制御を少なくすることができるため、確実に省エネを図ることができる。
また、省電力炊飯制御は、昇温工程で多くのおねばが発生し、そのおねばが蓋体の内蓋に付着して撥水層の役割をなすため、制御が終了した状態で内蓋に露が付着した状態になることを防止できる。よって、炊き上げた米飯に露が垂れ落ちることによる変色や異臭の発生を防止できる。
本発明に係る実施形態の炊飯器の構成を示す概略断面図である。 図1の炊飯器の操作パネルを示す平面図である。 図1の炊飯器を示すブロック図である。 通常炊飯コースおよび省電力炊飯モードの各工程の移行条件および消費電力量の一例を示す図表である。 マイコンによる炊飯制御を示し、(A)は通常炊飯コースのタイムチャート、(B)は省電力炊飯モードのタイムチャートである。 各工程での投入電力を示す図表である。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る炊飯器を示す。この炊飯器は圧力炊飯方式であり、内鍋10を着脱可能に収容する炊飯器本体11と、炊飯器本体11に回動可能に取り付けた蓋体22とを備えている。そして、本実施形態では、消費電力量を抑制することなく米飯を理想的に炊き上げる通常(ふつう)炊飯制御と、この通常炊飯制御より消費電力量を抑制した省電力炊飯制御とを、選択的に実行可能としたものである。
内鍋10は、上端を開口した有底筒状をなし、炊飯する飯米および水をセットするものである。この内鍋10は、後述する誘導加熱コイル17に高周波電流を流すことにより、発生した磁界によって渦電流が流れて誘導加熱される。
炊飯器本体11は、筒形状をなす胴体12と、胴体12の下端開口を閉塞するように取り付けた底体13と、胴体12の上端開口を覆うように取り付けた肩体14とを有する。肩体14は、中央に内鍋10を配置する開口部を備え、この開口部の下側に筒状をなす内胴15と、非導電性材料からなる保護枠16とが配設されている。保護枠16の下部外周面には、内鍋10を誘導加熱する加熱手段の第1加熱部である誘導加熱コイル17がフェライトコア18を介して配設されている。内胴15の外周面には、内鍋10の上側を加熱する加熱手段の第3加熱部である胴ヒータ19が配設されている。また、保護枠16には、内鍋10の温度を検出するための第1温度検出手段である鍋用温度センサ20が配設されている。さらに、肩体14には、正面側に蓋体22のロック部32を係止するロック受部21が設けられている。
蓋体22は、炊飯器本体11に開閉可能に取り付けられ、炊飯器本体11の開口部を閉塞するものである。この蓋体22は、炊飯器本体11の肩体14の前部と共に外表面材を構成する上板23と、上板23の底を閉塞する下板24とを備えている。そして、下板24には放熱板25が配設され、この放熱板25の上面に加熱手段の第2加熱部である蓋ヒータ26が配設されている。また、下板24には、内鍋10内の温度を検出する第2温度検出手段である蓋用温度センサ27が配設されている。この蓋用温度センサ27は下板24を貫通し、その先端の検出部が放熱板25に接するように配設されている。そして、放熱板25の下面には、内鍋10の上端開口を密閉する内蓋28が着脱可能に配設されている。なお、この内蓋28は、蓋体22に対して取り外し不可能に配設してもよい。
この蓋体22には、下板24の背部に肩体14に軸着されるヒンジ接続部29が設けられている。また、上板23の前部には、蓋体22を開放操作するための操作部材30が配設され、その内部にロック部材31が回動可能に取り付けられている。このロック部材31は、肩体14のロック受部21にロックするロック部32を備えている。
そして、蓋体22の内部には、内鍋10内と外部とを連通する排気通路33が設けられている。この排気通路33には、内鍋10内を大気圧より高い圧力に昇圧するための第1加圧手段として第1調圧弁34が配設されている。また、第1調圧弁34の横(図1中奥行き側)には、炊飯制御時に内鍋10内の圧力を調圧する第2加圧手段として第2調圧弁35が配設されている。これら調圧弁34,35は、円筒状をなす弁座部材36A,36Bと、この弁座部材36A,36Bの上端に設けた通気孔を開閉する球状部材37A,37Bを備えている。第1調圧弁34の球状部材37Aは、内鍋10の内部圧力が1.25atmを超えると、内鍋10内の蒸気により浮き上がり、内鍋10内の蒸気を排気通路33を通して外部に排出するものである。第2調圧弁35の球状部材37Bは、内鍋10の内部圧力が1.15atmを超えると、内鍋10内の蒸気を排気通路33を通して外部に排出するものである。これら調圧弁34,35は、駆動手段であるソレノイド38A,38Bの駆動により動作される。これらソレノイド38A,38Bは、通電によりロッドを進出させ、球状部材37A,37Bを押圧して通気孔上から後退させる一方、通電の遮断によりロッドを後退させ、球状部材37A,37Bを自重で転動させて通気孔を閉鎖する。これにより、本実施形態の内鍋10の内部圧力は、大気圧以下、大気圧より高く1.15atm以下、1.15atmより高く1.25atm以下、の3段階で圧力調整される。なお、図中、符号39は、排気通路33を密閉した状態で、内部の球状部材37A,37Bを動作させるためのパッキンである。
この炊飯器において、肩体14の正面上部には、ユーザが炊飯条件を入力したり、現状の動作状態を表示するための操作パネル40が配設されている。この操作パネル40は、図2に示すように、中央に表示手段である液晶表示板41を備えている。
液晶表示板41の略中央には、予約時刻や炊飯に要する残時間などを示す数値セグメント42が設けられている。数値セグメント42の上部には、白米の通常炊飯の選択状態を示すとともに、炊き上がり固さ(5段階)の設定状態を示す三角形状の印セグメント43が設けられている。数値セグメント42の左側上部には、無洗米の選択状態を示す無洗米セグメント44が設けられている。この無洗米セグメント44の下部から数値セグメント42の下部にかけた領域には、他のメニューの選択状態を示すメニューセグメント45が設けられている。そのうち、無洗米セグメント44の下部には、省電力炊飯モードの選択状態を示すエコ炊飯セグメント45aが設けられている。数値セグメント42の右側には、炊き上がり時刻が異なる2種の予約炊飯の選択状態を示す予約セグメント46が設けられている。この予約セグメント46の下部には、内鍋10の内部圧力が大気圧より高い状態になっていること示す圧力セグメント47が設けられている。
また、操作パネル40には、液晶表示板41の周囲において、印セグメント43の上部に位置するように、白米の炊き上がり固さの状態を示す「しゃっきり」、「ふつう」および「もちもち」という文字表示48が設けられている。液晶表示板41の下側部には、2種の保温温度の選択状態を表示するために、「低め」および「高め」という文字とLEDで示す保温表示49が設けられている。
さらに、操作パネル40は、液晶表示板41の右側に、炊飯処理の実行スイッチである炊飯スイッチ50と、現在時刻や炊飯時刻などを変更するためのアップスイッチ51およびダウンスイッチ52と、予約炊飯の選択スイッチである予約スイッチ53とが設けられている。液晶表示板41の左側には、炊飯処理および保温処理や選択状態を解除(停止)するためのとりけしスイッチ54と、無洗米を選択するための無洗米スイッチ55と、メニューを選択するためのメニュースイッチ56と、保温処理の実行スイッチであるとともに保温処理のモードを選択するための保温選択スイッチ57とが設けられている。
この炊飯器には、炊飯器本体11の正面側にホルダー58を介して制御基板59が配設され、この制御基板59に制御手段であるマイコン60が実装されている。このマイコン60は、図3に示すように、操作パネル40の各スイッチ操作による入力情報と、各温度センサ20,27からの入力情報に基づいて、予め設定されたプログラムに従って誘導加熱コイル17、胴ヒータ19、蓋ヒータ26および調圧弁34,35を制御し、炊飯制御および保温制御を実行する。なお、図1中、符号61は制御基板59を冷却するためのファンである。
具体的には、マイコン60が内蔵した記憶手段であるROMには、各メニューに応じたプログラムが記憶されている。そして、本実施形態のメニューには、消費電力量を抑制することなく米飯を炊き上げる通常炊飯モードと、消費電力量を抑制して米飯を炊き上げる省電力炊飯モードとが設けられている。これらの炊飯モードは、図5(A),(B)に示すように、予熱工程、昇温工程、電力制御工程、炊き上げ工程およびむらし工程を有し、各工程を順番に実行する。そして、全工程が終了した後、保温工程に移行する。
なお、以下の説明において、通常炊飯モードの各工程と省電力炊飯モードの各工程を区別する際には、通常炊飯モードの工程に「第1」を付し、省電力炊飯モードの工程に「第2」を付す。
本実施形態の通常炊飯モードと省電力炊飯モードの相違点の一例を図4に示す。この図において、移行条件とは、その工程を終了して次工程に移行するための判断基準となるものである。これらの炊飯モードの相違点は、第1に、省電力炊飯モードでは、第2予熱工程を実行する第2予熱設定時間tp2を、通常炊飯モードの第1予熱工程を実行する第1予熱設定時間tp1より短くした点にある。第2に、省電力炊飯モードでは、第2予熱工程で蓋ヒータ26の動作を開始する時間を、通常炊飯モードの第1予熱工程より遅くした(動作時間を短くした)点にある。第3に、省電力炊飯モードでは、第2昇温工程にて昇温させる第2昇温設定温度Tr2を、通常炊飯モードの第1昇温工程の第1昇温設定温度Tr1より高くした点にある。第4に、省電力炊飯モードでは、第2昇温工程にて誘導加熱コイル17に投入(通電)する第2昇温投入電力Pr2を、通常炊飯モードの第1昇温工程の第1昇温投入電力Pr1より低くした点にある。第5に、省電力炊飯モードでは、第2電力制御工程にて昇温させる第2ドライアップ設定温度Tb2を、通常炊飯モードの第2電力制御工程の第1ドライアップ設定温度Tb1より低くした点にある。第6に、省電力炊飯モードでは、第2電力制御工程にて誘導加熱コイル17に投入する第2電調投入電力Pb2を、通常炊飯モードの第1電力制御工程の第1電調投入電力Pb1より低くした点にある。第7に、省電力炊飯モードでは、炊き上げ工程を実行しないようにした点にある。第8に、省電力炊飯モードでは、第2むらし工程を実行する第2むらし設定時間ts2を、通常炊飯モードの第1むらし工程を実行する第1むらし設定時間ts1より短くした点にある。
このように構成した省電力炊飯モードは、第2予熱工程にて、通常炊飯モードの第1予熱工程より消費電力量を低減できる。また、第2昇温工程にて、投入電力を低くする一方、移行温度を高くしているため、通常炊飯モードの第1昇温工程より消費電力量が増加する。さらに、第2電力制御工程にて、通常炊飯モードの第1電力制御工程より消費電力量を低減できる。さらにまた、第2炊き上げ工程は実行しないため、通常炊飯モードの第1炊き上げ工程より消費電力を低減できる。また、第2むらし工程にて、通常炊飯モードの第1むらし工程より消費電力量を低減できる。そして、第2昇温工程では第1昇温工程より消費電力量が増加するが、全ての工程を合計した省電力炊飯モードの総消費電力量は、通常炊飯モードの総消費電力量より確実に削減できる。
次に、マイコン60による各炊飯モードの各工程の動作について、図5(A),(B)と図6を併せて参照しながら具体的に説明する。
(第1および第2予熱工程)
予熱工程は、誘導加熱コイル17と蓋ヒータ26とを動作させ、内鍋10内を所定温度に維持することにより、飯米に水を吸収させるものである。本実施形態では、内鍋10内を所定温度T(約45℃)に維持するために、鍋用温度センサ20による検出温度T1が予熱設定温度Tp(約40℃)を維持するように温調する構成としている。この予熱工程は、予熱1〜3に区画されている。
予熱1は、内鍋10を予熱設定温度Tpまで昇温させるものである。この予熱1では、誘導加熱コイル17は、いずれの炊飯モードにおいても、予め設定された予熱投入電力Ppa(例えば1000W)かつ通電率Rpaでオンオフ制御される。蓋ヒータ26は、通常炊飯モードでは予め設定された予熱投入電力Ppbかつ通電率Rpbで動作される一方、省電力炊飯モードでは動作が停止される。この予熱1は、内鍋10が予熱設定温度Tpになると終了する。
予熱2は、内鍋10を予熱設定温度Tpに維持するものである。この予熱2では、誘導加熱コイル17は、いずれの炊飯モードにおいても、予熱1に引き続いて予熱投入電力Ppaかつ通電率Rpaでオンオフ制御される。蓋ヒータ26は、通常炊飯モードでは予熱1に引き続いて予熱投入電力Ppbかつ通電率Rpbで動作される一方、省電力炊飯モードでは、通常炊飯モードと同様の予熱投入電力Ppbかつ通電率Rpbで動作が開始される。この予熱2は、いずれの炊飯モードにおいても、予め設定された同一の予熱2設定時間tp-2が経過すると終了する。
予熱3は、予熱2と同様に内鍋10を予熱設定温度Tpに維持するものである。この予熱3は、通常炊飯モードの場合のみ実行され、省電力炊飯モードの場合には実行されない。この予熱3では、誘導加熱コイル17は、予熱2に引き続いて予熱投入電力Ppaかつ通電率Rpaでオンオフ制御される。蓋ヒータ26は、予熱2に引き続いて予熱投入電力Ppbかつ通電率Rpbで動作される。この予熱3は、予め設定された予熱3設定時間tp-3が経過すると終了する。
以上のように、予熱工程は、予熱1が鍋用温度センサ20の検出温度T1に基づいて次ステップに移行し、予熱2,3が設定時間tp-2,3に基づいて次ステップに移行する。そのうち、予熱1では、省電力炊飯モードでは蓋ヒータ26の動作を停止している。しかし、この予熱1では、誘導加熱コイル17による加熱量が大きいため、蓋ヒータ26を動作させても、鍋用温度センサ20の検出温度T1は殆ど変化することはない(影響しない)。そのため、各炊飯モードは、予熱1での実行時間の差異は殆どない。よって、予熱工程の予熱設定時間tpは、予熱3を実行しない省電力炊飯モードの第2予熱設定時間tp2が、通常炊飯モードの第1予熱設定時間tp1より、予熱3の実行時間tp-3分短くなる。そして、この予熱工程での消費電力量は、予熱1で蓋ヒータ26を動作させず、予熱3を実行しない省電力炊飯モードの方が、通常炊飯モードより少なくなる。
(第1および第2昇温工程)
昇温工程は、誘導加熱コイル17と蓋ヒータ26とを動作させ、内鍋10内を沸騰直前の温度まで昇温させるものである。また、この昇温工程は、内鍋10内にセットした飯米の炊飯容量を判別する容量判別工程を含む。本実施形態の昇温工程は、昇温1〜3に区画されている。これら昇温1〜3では、誘導加熱コイル17は、投入される昇温投入電力Praと通電率Rraがそれぞれ変更される。また、蓋ヒータ26は、全て同一の投入電力Prbかつ通電率Rrbで動作される。
昇温1は、内鍋10を高熱量(電力)で加熱するものである。この昇温1では、誘導加熱コイル17は、予熱工程の予熱投入電力Ppaより高い昇温投入電力Pra、かつ、予熱工程の通電率Rpaより高い通電率Rra-1で動作される。そのうち、昇温投入電力Praは、通常炊飯モードと省電力炊飯モードとで異なり、省電力炊飯モードの方が低くなるように設定されている。具体的には、通常炊飯モードでは第1昇温1投入電力Pr1a-1(例えば1200W)で動作され、省電力炊飯モードでは第1昇温1投入電力Pr1a-1より低い第2昇温1投入電力Pr2a-1(例えば960W)で動作される。この昇温1は、鍋用温度センサ20による検出温度T1が第1目標温度Tr-1(約60℃)になると、ソレノイド38A,38Bをオンさせて内鍋10内を密閉して終了する。
昇温2は、昇温1に引き続いて内鍋10内を高熱量で加熱するものである。この昇温2では、誘導加熱コイル17は、昇温1の投入電力以下の投入電力Praかつ同一の通電率Rra-2で動作される。そのうち、昇温投入電力Praは、通常炊飯モードと省電力炊飯モードとで異なり、省電力炊飯モードの方が低くなるように設定されている。具体的には、通常炊飯モードでは、第1昇温1投入電力Pr1a-1より低い第1昇温2投入電力Pr1a-2(例えば1020W)で動作され、省電力炊飯モードでは第2昇温1投入電力Pr2a-1と同一の第2昇温2投入電力Pr2a-2(例えば960W)で動作される。この昇温2は、蓋用温度センサ27による検出温度T2が第2目標温度Tr-2(約60℃)になると終了する。なお、省電力炊飯モードでは、第2昇温1投入電力Pr2a-1より低い第2昇温2投入電力Pr2a-2で動作させてもよい。また、容量判別工程は、この昇温2の実行時間と、予め記憶したデータテーブルとに基づいて、炊飯容量を判断するものである。
昇温3は、内鍋10内が沸騰温度を越えて突沸することによるふきこぼれを防止するものである。この昇温3では、誘導加熱コイル17は、昇温2と同一の投入電力Pra、かつ、昇温2より低い通電率Rra-3で動作される。即ち、通常炊飯モードでは昇温2と同一の第1昇温3投入電力Pr1a-3で動作され、省電力炊飯モードでは昇温2と同一の第2昇温3投入電力Pr2a-3で動作される。この昇温3は、蓋用温度センサ27による検出温度T2が、第3目標温度である昇温設定温度Tr1,2になると終了する。この昇温設定温度Tr1,2は、通常炊飯モードと省電力炊飯モードとで異なり、省電力炊飯モードの方が高くなるように設定されている。具体的には、通常炊飯モードでは、検出温度T2が第1昇温設定温度Tr1(約70℃)になると終了する。また、省電力炊飯モードでは、検出温度T2が第2昇温設定温度Tr2(約90℃)になると終了する。
以上のように、昇温工程は、昇温1〜3が全て鍋用温度センサ20または蓋用温度センサ27の検出温度T1,T2に基づいて次ステップに移行する。そして、省電力炊飯モードは、第2昇温設定温度Tr2を、通常炊飯モードの第1昇温設定温度Tr1より高くしている。しかも、省電力炊飯モードは、第2昇温投入電力Pr2を通常炊飯モードの第1昇温投入電力Pr1より低く抑えている。よって、省電力炊飯モードの第2実行時間tr2は、通常炊飯モードの第1実行時間tr1より長くなる。また、消費電力量は、通常炊飯モードより省電力炊飯モードの方が増加する。因みに、この消費電力量は、第2昇温設定温度Tr2が第1昇温設定温度Tr1と同一である場合には、加熱ロスが無い条件下であれば、投入電力Pr2を低く抑えても同一である。
一方、省電力炊飯モードは、第2昇温設定温度Tr2を高くしているため、通常炊飯モードよりも飯米の旨み成分を有する粘り成分(おねば)が多く発生する。そして、このおねばは、蓋体22の内蓋28に付着する。但し、第2昇温設定温度Tr2を高くし、第2昇温投入電力Pr2を通常炊飯モードと同等にした場合には、高加熱量による急な温度上昇によってふきこぼれが発生する。しかし、本実施形態では、第2昇温投入電力Pr2を低くしているため、ふきこぼれの問題が生じることを防止し、内蓋28に付着するだけに止めることができる。
(第1および第2電力制御工程)
電力制御工程は、誘導加熱コイル17、胴ヒータ19および蓋ヒータ26を動作させ、内鍋10内を沸騰温度に維持し、水が無くなることによってドライアップ設定温度Tbまで昇温するように加熱するものである。本実施形態の電力制御工程は、電力制御1〜3に区画されている。これら電力制御1〜3では、誘導加熱コイル17は、投入される電調投入電力Pbaと通電率Rbaがそれぞれ変更され、蓋ヒータ26は、全て同一の投入電力Pbbかつ通電率Rbbで動作され、胴ヒータ19は、全て同一の投入電力Pbcかつ通電率Rbcで動作される。
電力制御1は、内鍋10内のふきこぼれを防止するものである。この電力制御1は、前工程での投入電力Praが高く、ふきこぼれが生じ易い通常炊飯モードのみ実行され、投入電力Praが低く、ふきこぼれが生じ難い省電力炊飯モードでは実行されない。通常炊飯モードで実行される電力制御1では、誘導加熱コイル17は動作が停止される。また、この電力制御1は、予め設定した電調1設定時間tb-1が経過すると終了する。
電力制御2は、内鍋10内を沸騰温度に維持するように温調するものである。この電力制御2では、誘導加熱コイル17は、昇温3より高い投入電力Pbaかつ低い通電率Rba-2で動作される。そのうち、電調投入電力Pbaは、通常炊飯モードと省電力炊飯モードとで異なり、省電力炊飯モードの方が低くなるように設定されている。具体的には、通常炊飯モードでは第1電調2投入電力Pb1a-2(例えば1100W)で動作され、省電力炊飯モードでは第1電調2投入電力Pb1a-2より低い第2電調2投入電力Pb2a-2(例えば1000W)で動作される。この電力制御2は、鍋用温度センサ20による検出温度T1が、ドライアップ設定温度Tbになると終了する。このドライアップ設定温度Tbは、通常炊飯モードと省電力炊飯モードとで異なり、省電力炊飯モードの方が低くなるように設定されている。具体的には、通常炊飯モードでは、検出温度T1が第1ドライアップ設定温度Tb1(約110℃)になると終了する。また、省電力炊飯モードでは、検出温度T1が第1ドライアップ設定温度Tb1より低い第2ドライアップ設定温度Tb2(約103℃)になると終了する。
電力制御3は、ドライアップした内鍋10内での余熱による米飯の焦げを防止するものである。この電力制御3は、電力制御2の投入電力Pb1a-2が高く焦げが生じ易い通常炊飯モードのみ実行され、投入電力Pb2a-2が低く焦げが生じ難い省電力炊飯モードでは実行されない。通常炊飯モードで実行される電力制御3では、誘導加熱コイル17は動作が停止される。また、この電力制御3は、予め設定した電調3設定時間tb-3が経過すると終了する。
以上のように、電力制御工程は、電力制御1,3が予め設定した実行時間tb-1,3に基づいて次ステップに移行し、電力制御2がドライアップ設定温度Tbに基づいて次ステップに移行する。しかも、省電力炊飯モードでは、電力制御1を実行しない。さらに、省電力炊飯モードでは、第2ドライアップ設定温度Tb2を通常炊飯モードの第1ドライアップ設定温度Tb1より低くしている。よって、トータル実行時間tbは、全般的に投入電力Pb2を抑制していても、省電力炊飯モードの方が通常炊飯モードより短くなる。
そして、電力制御工程での消費電力量は、各炊飯モードを比較すると、省電力炊飯モードを大幅に低減することができる。これは、昇温工程からの移行温度Tr1,Tr2の違いと、炊き上げ工程への移行温度Tb1,Tb2の違いにある。即ち、省電力炊飯モードは、通常炊飯モードより高い温度Tb2から低い温度Tr2まで昇温させるものである。よって、加熱ロスが無い条件下であれば、省電力炊飯モードの消費電力量が少ない。その結果、省電力炊飯モードは、通常炊飯モードより消費電力量を大幅に少なくすることができる。そして、この消費電力量の低減量は、昇温工程で通常炊飯モードより増加した消費電力量より遙かに多い。
なお、電力制御工程の電力制御2では、通常炊飯モードの方が省電力炊飯モードより高い投入電力Pr1a-2を加えているが、通常炊飯モードでは、電力制御1で内鍋10の温度を低下させているため、ふきこぼれが生じることはない。一方、この電力制御1は、省電力炊飯モードでは実行することなく、昇温工程から電力制御工程に移行すると直ぐに電力制御2を実行するが、省電力炊飯モードでは、電力制御2での投入電力Pr2a-2を抑えているため、ふきこぼれが生じることはない。
また、第2ドライアップ設定温度Tb2を低くした省電力炊飯モードでは、第2電力制御工程の終了時の内鍋10内の水分が多くなる。しかし、本実施形態の省電力炊飯モードでは、昇温工程にて内蓋28におねばを付着させている。そして、この内蓋28に付着したおねばは、水分の付着を防ぐ撥水層の役割をなす。よって、内鍋10内の水分が内蓋28に露として付着することを防止できる。
(第1および第2炊き上げ工程)
炊き上げ工程は、内鍋10内を完全にドライアップさせるものである。この炊き上げは、通常炊飯モードのみ実行され、省電力炊飯モードでは実行されない。通常炊飯モードの第1炊き上げ工程では、誘導加熱コイル17は、電力制御2より低い炊き上げ投入電力Pda(例えば960W)かつ同一の通電率Rba-4で動作される。この炊き上げ工程は、鍋用温度センサ20による検出温度T1が第1ドライアップ設定温度Tb1(約110℃)になると終了する。
このように、炊き上げ工程は、通常炊飯モードでは実行し、省電力炊飯モードでは実行しない。そのため、省電力炊飯モードは、通常炊飯モードより消費電力量を少なくすることができる。但し、省電力炊飯モードでも第2炊き上げ工程を実行する構成としてもよい。この場合、鍋用温度センサ20による検出温度T1が第2ドライアップ設定温度Tb2(約103℃)になると終了する。そのため、例え省電力炊飯モードにて第2炊き上げ工程を実行しても、通常炊飯モードより消費電力量を低減することができる。
また、第2電力制御工程にて第2ドライアップ設定温度Tb2を低くし、かつ、第2炊き上げ工程を実行しない省電力炊飯モードでは、内鍋10内の水分が極めて多くなるため、内蓋28への露の付着量も多くなる。しかし、昇温工程にて内蓋28に付着させたおねばにより、水分の付着を確実に防止できる。
(第1および第2むらし工程)
むらし工程は、ソレノイド38A,38Bをオフさせて内鍋10の内圧を外部に開放して、誘導加熱コイル17、胴ヒータ19および蓋ヒータ26を動作させ、内鍋10内の炊き上げた米飯を蒸らすものである。本実施形態のむらし工程は、むらし1〜3に区画されている。これらむらし1〜3では、誘導加熱コイル17は、投入されるむらし投入電力Psaと通電率Rsaがそれぞれ変更され、蓋ヒータ26は、全て同一の投入電力Psbかつ通電率Rsbで動作され、胴ヒータ19は、全て同一の投入電力Pscかつ通電率Rscで動作される。
むらし1は、開放した内鍋10の圧力を大気圧と平衡させるものである。このむらし1では、誘導加熱コイル17は動作が停止される。また、むらし1は、予め設定したむらし1設定時間ts-1が経過すると終了する。
むらし2は、内鍋10内を追い炊きするものである。このむらし2は、通常炊飯モードのみ実行され、省電力炊飯モードでは実行されない。通常炊飯モードのむらし2では、誘導加熱コイル17は、炊き上げ工程と同一のむらし投入電力Psa(例えば960W)かつ低い通電率Rsaで動作される。このむらし2は、予め設定したむらし2設定時間ts-2が経過すると終了する。
むらし3は、内蓋28に付着した露を蒸発させるためのものである。このむらし3では、誘導加熱コイル17は動作が停止される。また、むらし3は、通常炊飯モードでは予め設定した第1むらし3設定時間ts1-3(約26分)が経過すると終了し、省電力炊飯モードでは予め設定した第2むらし3設定時間ts2-3(約13分)が経過すると終了する。
以上のように、むらし工程は、むらし1〜3が設定時間ts1〜3に基づいて次ステップに移行する。しかも、省電力炊飯モードでは、むらし2を実行しない。また、むらし3は、省電力炊飯モードの実行時間ts2-3を通常炊飯モードの実行時間ts1-3より短くしている。よって、トータル実行時間ts1,2は、省電力炊飯モードの方が通常炊飯モードより短くなる。
そして、このむらし工程での消費電力量は、通常炊飯モードより省電力炊飯モードを少なくできる。具体的には、むらし工程での消費電力量の低減量は、昇温工程での増加量より大きくすることができる。これは、昇温工程にて内蓋28におねばを付着させ、撥水層の作用を得られる点にある。即ち、むらし工程の他の目的としては、内蓋28に付着した露を蒸発させることにある。しかし、本実施形態では、内蓋28におねばを付着させることにより、内蓋28に露が付着することを防止できる。よって、第2むらし3設定時間ts2-3を大幅に短くすることができる。言い換えれば、第2むらし3設定時間ts2-3を、昇温工程で増加した消費電力量に相当する時間以上、短くすることができる。しかも、本実施形態の省電力炊飯モードでは、誘導加熱コイル17を動作させるむらし2を実行しない。そのため、消費電力量の低減量を、昇温工程での消費電力量の増加量より遙かに多くすることができる。
このように、本発明の炊飯器では、通常炊飯コースと省電力炊飯モードとを選択的に実行することができる。そして、省電力炊飯モードを選択した場合には、通常炊飯コースと比較して大幅に消費電力量を低減することができる。しかも、省電力炊飯モードでは、通常炊飯コースと比べると、炊き上げ状態で内鍋10内に多くの水分が残った状態になるが、その水分が内蓋28に露となって付着することを防止できる。よって、内蓋28に付着した露が炊き上げた米飯に垂れ落ちることにる変色や異臭(劣化)の発生を防止できる。
なお、本発明の炊飯器は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、省電力炊飯モードは、昇温工程および電力制御工程にて、誘導加熱コイル17に対して投入する電力を通常炊飯コースより低くしたが、同一電力として通電率を低くするようにしてもよい。
また、前記実施形態の省電力炊飯モードでは、予熱工程では、予熱1にて内鍋10内が予熱設定温度Tpになると、予熱2に移行して蓋ヒータ26を動作させるようにしたが、予熱設定温度Tpになって一定時間が経過した後に蓋ヒータ26を動作させるようにしてもよい。即ち、本発明は、予熱設定温度Tpになると、0(零)を含む一定時間が経過した後に蓋ヒータ26を動作させる構成であればよい。
そして、前記実施形態では、第1および第2調圧弁34,35を用い、内鍋10の内部圧力を3段階で調整可能な3段圧力方式の炊飯器を用いて説明したが、調圧弁34,35を搭載することなく、排気通路33が常に開放された非圧力方式の炊飯器でも同様に適用可能である。
10…内鍋
11…炊飯器本体
17…誘導加熱コイル(第1加熱部)
19…胴ヒータ(第3加熱部)
20…鍋用温度センサ(温度検出手段)
22…蓋体
26…蓋ヒータ(第2加熱部)
27…蓋用温度センサ(温度検出手段)
28…内蓋
40…操作パネル
41…液晶表示板
60…マイコン(制御手段)

Claims (6)

  1. 飯米および水をセットする内鍋と、前記内鍋を着脱可能に配設する炊飯器本体と、前記内鍋の上端開口を密閉する内蓋を有する蓋体と、前記内鍋内の飯米を加熱する加熱手段と、前記内鍋または内鍋内の温度を検出する温度検出手段と、予め設定されたプログラムに従って前記加熱手段を制御して前記内鍋内の飯米を炊き上げる制御手段と、を備えた炊飯器において、
    前記制御手段は、
    前記内鍋内を第1昇温設定温度(Tr1)まで加熱する第1昇温工程、および、前記内鍋内を沸騰状態に維持しながら第1昇温設定温度(Tr1)より高い第1ドライアップ設定温度(Tb1)まで加熱する第1電力制御工程を有する通常炊飯制御と、
    前記内鍋内を第1昇温設定温度(Tr1)より高い第2昇温設定温度(Tr2)まで加熱する第2昇温工程、および、前記内鍋内を沸騰状態に維持しながら第2昇温設定温度(Tr2)より高く第1ドライアップ設定温度(Tb1)より低い第2ドライアップ設定温度(Tb2)まで加熱する第2電力制御工程を有する省電力炊飯制御と、
    を実行可能であることを特徴とする炊飯器。
  2. 前記制御手段による各炊飯制御は、前記第1および第2電力制御工程の後に、前記内鍋内の炊き上げた米飯を蒸らす第1および第2むらし工程を有し、
    前記省電力炊飯制御の第2むらし工程の第2むらし設定時間(ts2)は、前記通常炊飯制御の第1むらし工程の第1むらし設定時間(ts1)より短いことを特徴とする請求項1に記載の炊飯器。
  3. 飯米および水をセットする内鍋と、前記内鍋を着脱可能に配設する炊飯器本体と、前記内鍋の上端開口を密閉する内蓋を有する蓋体と、前記内鍋内の飯米を加熱する加熱手段と、前記内鍋または内鍋内の温度を検出する温度検出手段と、予め設定されたプログラムに従って前記加熱手段を制御して前記内鍋内の飯米を炊き上げる制御手段と、を備えた炊飯器において、
    前記制御手段は、
    前記内鍋内を第1昇温設定温度(Tr1)まで加熱する第1昇温工程、および、前記内鍋内の炊き上げた米飯を第1むらし設定時間(ts1)が経過するまで蒸らす第1むらし工程を有する通常炊飯制御と、
    前記内鍋内を第1昇温設定温度(Tr1)より高い第2昇温設定温度(Tr2)まで加熱する第2昇温工程、および、前記内鍋内の炊き上げた米飯を第1むらし設定時間(ts1)より短い第2むらし設定時間(ts2)が経過するまで蒸らす第2むらし工程を有する省電力炊飯制御と、
    を実行可能であることを特徴とする炊飯器。
  4. 前記制御手段による省電力炊飯制御の第2昇温工程では、前記加熱手段への第2昇温投入電力(Pr2)を、前記通常炊飯制御の第1昇温工程での前記加熱手段への第1昇温投入電力(Pr1)より低くしていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の炊飯器。
  5. 前記制御手段による省電力炊飯制御の第2電力制御工程では、前記加熱手段への第2電調投入電力(Pb2)を、前記通常炊飯制御の第2電力制御工程での前記加熱手段への第1電調投入電力(Pb1)より低くしていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の炊飯器。
  6. 前記加熱手段は、前記炊飯器本体に配設されて前記内鍋を加熱する第1加熱部と、前記蓋体に配設されて前記内鍋内を加熱する第2加熱部とを有するとともに、
    前記制御手段による各炊飯制御は、前記電力制御工程の前に、前記内鍋内の飯米を予熱設定温度(Tp)に維持するように加熱する予熱工程を有し、
    前記通常炊飯制御の第1予熱工程では、前記第1および第2加熱部を同時にオンして加熱し、第1予熱設定時間(tp1)が経過すると前記第1昇温工程に移行する一方、
    前記省電力炊飯制御の第2予熱工程では、前記第1加熱部をオンして加熱した後、前記内鍋内が予熱設定温度(Tp)になって一定時間が経過すると前記第2加熱部もオンして加熱し、第1予熱設定時間(tp1)より短い第2予熱設定時間(tp2)が経過すると前記第2昇温工程に移行する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の炊飯器。
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