JP2006325823A - ジャー炊飯器 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の蒸気を用いた炊飯器では、保温したご飯を再加熱する際に、ご飯の加熱と同時に水容器の水量検知を行っていた。このような再加熱では、ご飯が少量である場合や高温である場合などに、ご飯の加熱時間が水容器の水量検知時間よりも短時間で終了してしまい、水量検知が終了するまでの待ち時間が生じてしまうために、その間に鍋の一部がご飯温度よりも低温になり、蒸気を投入する際に鍋の低温部に蒸気が結露し、ご飯に白化やふやけなどが生じて再加熱性能が低下してしまう場合があった。
【解決手段】再加熱工程において鍋2の温度がご飯の温度以上である状態で蒸気を投入することで、蒸気投入までの待ち時間を低減し、鍋2への結露をなくして再加熱性能を向上した。
【選択図】図1
【解決手段】再加熱工程において鍋2の温度がご飯の温度以上である状態で蒸気を投入することで、蒸気投入までの待ち時間を低減し、鍋2への結露をなくして再加熱性能を向上した。
【選択図】図1
Description
本発明は、炊飯後自動的に炊き上がった飯を70℃近傍の所定の保温温度に保持すべく制御されるジャー炊飯器において、蒸気を用いるものに関したものである。
従来、この種の炊飯器は存在している(例えば、特許文献1参照)。
図8は、代表的な過熱蒸気を用いて炊飯する従来の炊飯器を示すものである。図8に示すように、炊飯器本体26内に鍋27と、鍋27を密閉する加熱板28と、鍋27を加熱する加熱手段29と、蒸気発生手段30と、蒸気発生手段30と鍋27を連通接続する蒸気管31とから構成されている。蒸気発生手段30は水容器32および水容器加熱手段33、温度検知手段34から構成されている。加熱板28を加熱するための加熱板加熱手段35は、蓋36に固定されている。
従来の炊飯器は、炊飯後のご飯を70℃近傍の一定温度に維持する保温工程を有しており、炊飯後自動的に保温工程に移行する。さらに、使用者が保温したご飯を食べる際に温かくおいしいご飯とするために、ご飯を90℃近傍の一定温度にまで加熱する再加熱工程を有しており、使用者が再加熱工程を開始するボタンを押下することで再加熱工程が開始される。再加熱工程では、加熱手段29により鍋27を加熱し、鍋温度検知手段(図示せず)により一定温度を検知すると加熱手段29の動作を停止する。加熱手段29の動作の間に、水容器加熱手段33を動作させ、温度検知手段34により検知した昇温の度合いにより、水容器32内の水量を検知する水量検知を行う。その後、蒸気発生手段30を動作させて、蒸気を発生させて、ご飯を加熱する。一定時間後に蒸気発生手段30の動作を停止し、使用者に再加熱工程が終了したことを報知する仕組みとなっている。
特許第3518539号公報
しかしながら、前記従来の構成では、保温中にご飯をいわゆる「あつあつ」の食べ頃の90℃近傍まで加熱する再加熱工程において、加熱すると飯の水分が蒸発するのでその水分を補うために蒸気発生手段から発生する蒸気を飯に供給していた。まず水容器が空かどうかを温度検知手段の温度上昇によって判定する水量検知を行った後、水容器を加熱し、蒸気を発生させ、ご飯を加熱・保湿していた。図9は、従来の炊飯器の再加熱工程のフローチャートを示している。図9に示すように、再加熱工程では、初期に加熱手段によって鍋を介してご飯を底面・側面から加熱し、同時に水容器の水量検知と、次工程において蒸気を鍋に投入する際に結露が生じにくいように、内蓋・鍋などの予熱を行っている。次に、水量検知で十分な水があると判断した場合のみ、蒸気を鍋に投入して蒸気を介してご飯を上方から加熱して終了する。しかし、保温中のご飯の量や温度は一定でないため、ご飯の量が少ないときやご飯の温度が高いときには、比較的短時間でご飯の温度が90℃近傍の一定温度に達し、水量検知が終了する以前に加熱手段の動作を停止する場合がある。このような場合、加熱しないために鍋の温度がご飯温度よりも下がり、蒸気を投入したときに鍋で結露が生じ、この結露水が鍋周囲近傍のご飯に滴下して、ご飯に白化・ふやけなどを生じさせ、再加熱性能が低下する場合があるという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、ご飯の白化・ふやけなどのご飯の劣化を低減して再加熱性能を向上した炊飯器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の炊飯器は、鍋を加熱した直後に蒸気を投入することで、鍋の温度がご飯の温度よりも高温な状態で蒸気を鍋に投入することとしたものである。
これによって、鍋の温度がご飯の温度よりも低下し、鍋への蒸気の結露が生じて、この結露水が引き起こすご飯の白化・ふやけというご飯の劣化を低減し、再加熱性能を向上させた炊飯器を提供することが可能となる。
本発明の炊飯器は、鍋の温度がご飯の温度よりも高温な状態で蒸気を鍋に投入することで、ご飯を一定温度にまで加熱するとその後、待ち時間を設けずに蒸気を投入することで、鍋への蒸気の結露によるご飯の白化・ふやけというご飯の劣化を低減し、再加熱性能を向上させることが可能となる。
第1の発明は着脱自在な鍋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、前記鍋を覆う蓋と、蒸気を発生させる蒸気発生手段と、前記蒸気発生手段と前記鍋とを連通接続する蒸気経路と、前記加熱手段および前記蒸気発生手段を制御する制御手段とを備え、前記蒸気発生手段は着脱可能な水容器と、前記水容器を加熱する水容器加熱手段と、前記水容器の温度を検知する温度検知手段とを備え、蒸気を用いて保温ご飯を加熱する再加熱工程を有し、前記制御手段は前記再加熱工程において鍋を加熱した直後に蒸気発生手段を動作させる炊飯器とすることにより、ご飯を一定温度にまで加熱するとその後すぐに蒸気を投入することで、鍋がご飯よりも温度低下し、鍋への蒸気の結露によるご飯の白化・ふやけというご飯の劣化を低減し、再加熱性能を向上させることが可能となる。
第2の発明は、特に、第1の発明の炊飯器を蒸気を用いる再加熱工程において、蒸気を用いる再加熱工程以外で、水容器の温度検知手段による水量検知を行うことにより、再加熱工程の所要時間を短縮し、使用者が再加熱ボタンを押下した後、より短時間でご飯を加熱することができるので、使用者の使い勝手を向上することが可能となる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の炊飯器を少なくとも蒸気を用いる再加熱工程と蒸気を用いない再加熱工程を有し、制御手段は、炊飯中の水容器の水量情報を記憶し、前記水量情報にしたがって前記2つの再加熱工程の内1つを選択することにより、再加熱工程において水容器が空であるのに水容器を加熱し、蒸気発生手段の溶解・焦げなどを防止して炊飯器の安全性を向上させることが可能となる。
第4の発明は、特に、第1〜3いずれか1つの発明の炊飯器を水容器有無検知手段を備え、水容器有無検知手段が水容器のないことを検知し再び水容器があることを検知した後には、水量検知を行うことにより、使用者が保温中に水容器に水を追加投入した場合などでも、蒸気を用いた再加熱を行うことを可能とし、所定の再加熱性能を実現することが可能となる。
第5の発明は、特に、第1〜4いずれか1つの発明の炊飯器を停電検知手段を備え、保温中の停電復帰後には、水量検知を行うことにより、停電中に水容器の水が減ったり、捨てられたりした場合でも、蒸気を用いた再加熱を行うことを可能とし、所定の再加熱性能を実現することが可能となる。
第6の発明は、特に、第1〜5いずれか1つの発明の炊飯器を炊飯を経ずに保温を開始した場合には、水量検知を行うことにより、炊飯を経ずに保温のみを実施しても、水容器の水量が判定でき、蒸気を用いた再加熱を行うことを可能とし、所定の再加熱性能を実現することが可能となる。
第7の発明は、特に、第4〜6いずれか1つの発明の炊飯器を水量検知は、温度制御手段によりあらかじめ設定された複数の温度区間での温度上昇時間により水容器の水量を検知することにより、より幅広い初期水温の水に対してより短時間で水量検知を行うことが可能となる。
第8の発明は、特に、第4〜7いずれか1つの発明の炊飯器を水量検知は、温度制御手段が水の沸騰する温度を超える温度を検知することで水容器が空であることを検知することにより、水容器の水温が沸騰温度に近い場合に、より短時間で水量を検知することでき、さらに短時間で水量検知をおこなうことが可能となる。
第9の発明は、特に、第4〜8いずれか1つの発明の炊飯器を制御手段は、保温工程中に水量検知を1回のみ実行し、2回目以降は水量検知を行わず、蒸気を用いない再加熱工程を実行することにより、水量検知を実行する度に蒸気が発生し、蒸気量が多くなるとご飯・鍋に結露して白化・ふやけなどが生じて保温性能が低下することを低減し、水量検知を行っても所定の保温性能を実現することを可能とする。
第10の発明は、特に、第4〜9いずれか1つの発明の炊飯器を水量検知を含む再加熱工程を有し、制御手段は、水量検知が完了していない場合には前記再加熱工程を実行することにより、水容器をセットして即座に再加熱を開始した場合でも安全性を確保することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における炊飯器の断面図を示すものである。図2は本発明の第1の実施の形態における炊飯器の蒸気発生手段の断面図を示すものである。
図1は、本発明の第1の実施の形態における炊飯器の断面図を示すものである。図2は本発明の第1の実施の形態における炊飯器の蒸気発生手段の断面図を示すものである。
図1において、炊飯器本体1は、内部に米と水を収納する鍋2と、鍋2を覆う蓋3と、蓋3に固定され鍋2開口部を密閉する内蓋4と、蒸気を発生させる蒸気発生手段5と、発生した蒸気を鍋2まで誘導する蒸気経路6とからなっている。
炊飯器本体1内には、鍋2を誘導加熱するための加熱手段7と、鍋2の温度を測定するためにバネ(図示せず)により鍋2に付勢された鍋温度検知手段8と、制御手段9とが設置されている。蓋3には鍋2内の余分な蒸気を炊飯器本体1外へと排出するための蒸気筒10と、内蓋4の温度を検知する蓋温度検知手段11と、内蓋4を加熱するための蓋加熱手段12が設置されている。内蓋4には、蒸気投入孔13を設けている。蒸気経路6は蓋3内に固定されており、蒸気発生手段5と鍋2とを連通接続している。蒸気発生手段5は着脱可能な略円筒形の水容器14と、水容器14を誘導加熱する水容器加熱手段15と、水容器14を収納する水容器収納部16と、水容器14の温度を検知する温度検知手段17からなり、水容器加熱手段15および温度検知手段17は水容器収納部16に固定されている。また、停電検知手段18が制御手段9に設けられている。
図2において、温度検知手段17は、温度を電気抵抗に変換する温度検知素子19と、温度検知素子19を内包し金属製で有底円筒形の水容器接触部20と、温度検知素子19と水容器接触部20を水容器14に付勢するばね21と、水容器収納部16内から水が漏れ出すことを防ぐドーナツ形状のシール部22と、水容器接触部20を固定支持する水容器接触部支持部23と、スイッチからなる水容器有無検知手段24と、ばね21を支持し、水容器収納部16に固定するセンサー台25とからなる。図2では、水容器14がセットされた状態であり、この時、温度検知素子19および水容器接触部20、水容器接触部支持部23は水容器14に押されてセンサー台25の方に移動し、水容器有無検知手段24をON状態となり、制御手段9は水容器14がセットされていると判断する。また、水容器14が外されると、温度検知素子19および水容器接触部20、水容器接触部支持部23はばね21によってセンサー台25から離れる方向に移動し、水容器有無検知手段24をOFF状態となり、制御手段9は水容器14がセットされていないと判断する。シール部22は弾性体で構成されているので、水容器14が外された場合でも、圧縮して水容器接触部支持部23と水容器収納部16との間を密閉する。
以上のように構成された炊飯器について、以下その動作、作用について説明する。
まず、使用者は鍋2内に所定の米と水をセットし、炊飯開始ボタン(図示せず)を押下することで、炊飯工程が開始される。炊飯工程は、水を一定温度に保って米に水を吸収させる浸せき工程、鍋2を加熱手段7により一気に加熱し、鍋2内の水を沸騰状態にする炊き上げ工程、鍋2内の水がほとんどなくなった状態で加熱を抑える蒸らし工程からなり、これらの工程の間に米の糊化を進めて炊飯する。制御手段9は鍋温度検知手段8により鍋2の温度に応じて最適に加熱手段7を制御し、あらかじめ決められた炊飯シーケンスに従って炊飯を行う。炊飯シーケンスは米の種類などによって複数のコースが準備されている。炊飯工程が終了すると、自動的に保温工程に移行し、炊き上がったご飯の温度が低下しないようにして、使用者がいつでも温かいご飯を得られる。
また、蒸気を用いた炊飯では、炊飯中に制御手段9は水容器加熱手段15を動作させて水容器14を加熱し、温度検知手段17により検知した水容器14の昇温速度によって水容器14の水量を検知し、十分な水量と検知できた場合のみ、蒸気を用いた炊飯を行う。図3は本発明の第1の実施の形態における水容器14の昇温速度を示すグラフである。図3に示すように、水量検知はある一定温度T1からある一定温度T2まで昇温する時間がt以内なら空と判断し、t以上なら十分水が存在すると判断する。図3中でA、Cは水がある場合の昇温速度であり、B、Dは水がない場合の昇温速度である。A、Bは比較的低温の初期温度の場合、C、Dは比較的高温の初期温度の場合を示している。時間tは空の場合に温度検知手段17が確実にT1からT2に上昇するのに必要な時間以上に設定されている。
また、蒸らし工程において蒸気を発生させて利用する。炊飯とは、熱エネルギーと水分を米に供給することで糊化を進展させることであるが、蒸らし工程において蒸気を米に当てて加熱することで、米に焦げや乾燥を起こさせることなく、さらなる熱エネルギーと水分を与えて、糊化をさらに進展させることができる。その結果、良食味のご飯を得ることができる。
蒸気を投入する際には、制御手段9は水容器加熱手段15を動作させ、水容器14を加熱して水容器14内の水を蒸発させる。図1中黒矢印で示すように、発生した蒸気は蒸気経路6および蒸気投入孔13を通って、鍋2に供給される。さらに制御手段9は蓋加熱手段12を動作させて、内蓋4によって蒸気を加熱してから鍋2に投入することができる。また、制御手段9は、水容器14内に水がなくなっても加熱しつづける空焼きの防止のために、温度検知手段17により水容器14の温度が水の沸騰温度を超えないかどうかを検知する空焼き検知を実施している。
保温工程においては、使用者が再加熱ボタン(図示せず)を押下することで、ご飯を所定の温度まで加熱する再加熱工程が開始する。制御手段9は蒸気を用いる再加熱工程と蒸気を用いない再加熱工程を有している。蒸気を用いない再加熱工程では、加熱手段7によって鍋2を介してご飯を底面・側面より加熱することで、ご飯を所定の温度まで昇温させる。加熱手段7によって鍋2を介してご飯を加熱すると、鍋2近傍の底面・側面のご飯がまず加熱され、次第に鍋2の中央上層のご飯まで熱が伝わっていく。そのため、鍋2近傍のご飯を所定の温度に加熱しても、鍋2中央上層のご飯は所定の温度に達していない。鍋2中央上層のご飯を一定温度にまで加熱すると、鍋2近傍のご飯に焦げ・乾燥が生じる恐れがある。蒸気を用いる再加熱工程では、まず加熱手段7によって鍋2を介してご飯を底面・側面より加熱し、その後蒸気発生手段5により発生した蒸気を介してご飯を上層から加熱する。加熱手段7によって鍋2を介してご飯を加熱すると、鍋2中央上層のご飯は比較的昇温しにくい。そこで、その後に蒸気発生手段5によって発生した蒸気を介して上層からご飯を加熱することで、鍋2からの熱の届きにくい上層部分に熱を供給して、より均一に加熱することができる。これにより、加熱手段7による鍋2からのみの不均一なご飯の加熱の場合に生じる恐れのある底面や側面のご飯の焦げ・乾燥を低減している。その結果、蒸気を用いた再加熱は蒸気を用いない再加熱よりも再加熱性能が向上している。
再加熱工程では図4に示すようなフローチャートに従って、制御手段9は加熱手段7や水容器加熱手段15などを制御する。再加熱ボタン(図示せず)を押下した後、再加熱工程の初期に水量検知を行い、その後、鍋2の加熱や内蓋4・鍋2の予熱を行う。従来同時に行っていた水量検知と、ご飯の加熱および内蓋4・鍋2の予熱とを分離して行う。その結果、内蓋4・鍋2をご飯よりも高温にした状態で蒸気を投入することができる。このことにより、ご飯が少量であったり、高温であった場合に水量検知が終わるまで蒸気の投入を待つために、従来存在した待ち時間を低減することができるので、この待ち時間の間に鍋2の一部(特に図1中矢印Aで示すようなご飯に接しない部分かつ加熱手段7によって加熱されない部分)がご飯温度よりも低下し、蒸気を投入する際にこの鍋2の一部に蒸気が結露してしまい、ご飯に供給される熱エネルギーが低下してしまうことを低減することができる。
以上のように、本実施の形態においては、再加熱工程において水容器14の水量検知を先に行い、鍋がご飯よりも高温な状態で蒸気を投入することで、蒸気投入の待ち時間を減少し、鍋の温度がご飯の温度よりも下がって投入された蒸気が鍋に多く結露し、この結露がご飯の一部に集中して滴下してご飯に白化・ふやけが生じることを低減することが可能となり、従来の蒸気を用いた再加熱以上に再加熱性能を向上することが可能となる。また、鍋に結露してしまうと、本来ご飯を加熱するために使われるはずの蒸気のエネルギーが鍋を加熱するために奪われるため、結露を低減することで蒸気によるご飯の加熱効率を向上させることが可能となる。
なお、再加熱工程の初期に、ご飯の加熱と内蓋4・鍋2の予熱に加えて水容器14の予熱を行うと、さらに速やかに蒸気を投入することができるのでよい。
なお、鍋2の加熱の直後に蒸気を発生させなくても、鍋2がご飯の温度以下に下がってしまわないような数秒〜十数秒程度の短時間の待ち時間なら設けてもよい。
なお、本実施の形態における再加熱工程の順番に限らず、鍋2の加熱後に水量検知を行い、さらにその後に再び鍋2を加熱するなど、再加熱工程の中で異なる順番で再加熱を行っても、蒸気を投入する直前に鍋2の温度がご飯の温度以上であればよい。また、鍋2の加熱と蒸気発生を繰り返すなど、鍋2の加熱、蒸気発生、鍋2・内蓋4の予熱の回数は1回に限定するものではない。
また、図5に示すように、再加熱工程の初期に従来行っていた水容器14の水量を検知する水量検知を行わず、ご飯の加熱と内蓋4・鍋2の予熱のみを行うことにより、内蓋4・鍋2をご飯よりも高温にした状態で蒸気を投入することができるので再加熱性能を向上させるとともに、水量検知を行わないことで再加熱工程の所要時間を短縮し、使用者の使い勝手を向上させることができる。
しかし、水容器14が空のまま、蒸気を発生させるために水容器加熱手段15を動作させると、蒸気発生手段5に焦げ・溶解などが生じる恐れがあるため、これを防止し、安全性を確保するために水量検知は必要である。そこで、炊飯時に行った水量検知の情報を利用し、炊飯時に十分な水量がなかった場合には蒸気を用いない再加熱工程を選択することとした。このことにより、炊飯時に水容器14に水がないと検知された場合に蒸気を用いた再加熱を行わないことで、蒸気発生手段5に焦げ・溶解などが生じる恐れを低減することが可能となり、安全性を向上させることができる。
なお、スイッチからなる水容器有無検知手段18により水容器14の着脱を検知し、保温中に一度でも水容器14が炊飯器本体1から外されると、この水容器有無に関する情報を制御手段9が記憶し、次に再加熱を実施した際に蒸気を用いた再加熱を行わないことにより、さらに安全性が向上できるのでよい。
なお、保温中に停電が生じた場合や炊飯を経ずに保温を開始し、水容器の水量情報がない場合には、蒸気を用いた再加熱を行わないことにより、さらに安全性が向上できるのでよい。
また、保温工程中に使用者が水容器14を着脱した場合に、水容器14がセットされたことを水容器有無検知手段24によって検知し、温度検知手段17が検知した昇温速度により水量を判定する水量検知を行い、その後通常の保温工程へと移行することにより、保温工程中に着脱されても、蒸気を用いた再加熱を実施することができ、再加熱性能を向上させることが可能となる。
なお、水量検知は水容器有無検知手段24がON状態となって即座に開始しなくても、蓋3が閉じた後や、一定時間経過した後に開始しても同様の効果が得られるのでよい。
また、保温工程中に停電が生じた場合には、その間水容器14が外されて水が捨てられている場合があり得るので、停電検知手段18により停電を検知し、復帰後に水量検知を行い、その後通常の保温工程へと移行することにより、停電が生じても、蒸気を用いた再加熱を実施することができ、再加熱性能を向上させることが可能となる。
なお、水量検知は停電復帰後即座に開始しなくても、蓋3が閉じていることを検知した後や、一定時間経過した後に開始しても同様の効果が得られるのでよい。
また、炊飯を経ずに保温ボタン(図示せず)を押下して保温工程を開始した場合には、制御手段9は水量に関する情報を記憶していないが、このときに水量検知を行い、その後通常の保温工程へと移行することにより、保温工程のみを実施する場合でも、蒸気を用いた再加熱を実施することができ、再加熱性能を向上させることが可能となる。
なお、水量検知は保温工程開始後即座に開始しなくても、一定時間経過した後に開始しても同様の効果が得られるのでよい。
また、図4に示すように、保温工程中の水量検知は、複数の温度区間(T1〜T3の温度区間およびT3〜T2の温度区間)の昇温速度で水量を検知し、それぞれの温度区間が狭まる(T1〜T2の温度区間よりもT1〜T3およびT3〜T2の温度区間の方が温度幅が小さい)ことにより、それぞれの温度区間に要する昇温時間が時間uに短縮され、より短時間で水量を検知できる場合が増えるため、より短時間で水量検知が可能となる。そのため、使用者が水容器14の着脱や停電(故意に電源供給を停止する)などの操作を行い、その後短時間で再加熱ボタンを押されても、短時間で水量検知を終了することができるので、蒸気を用いた再加熱を実行することが可能な割合を増加し、再加熱性能を向上することが可能となる。
なお、本実施の形態では、2つの温度区間に分けて水量を検知しているが、さらに多数の温度区間に分けると、さらに短時間で水量検知が可能となるのでよい。
また、図5に示すように、水は大気圧下で100℃になると沸騰状態となるため、水の状態でそれ以上の温度には上昇しない。そのため、水の初期水温が100℃に近い場合には昇温速度で水量検知を行うよりもより短時間で水の有無を検知することが可能である。すなわち、温度検知手段17が100℃を超える温度を検知しなければ、水があると判断することが可能である。これにより、初期水温が高温の場合には、さらに短時間で水量検知が可能である。そのため、使用者が水容器14の着脱や停電(故意に電源供給を停止する)などの操作を行い、その後短時間で再加熱ボタンを押されても、短時間で水量検知を終了することができるので、蒸気を用いた再加熱を実行することが可能な割合を増加し、再加熱性能を向上することが可能となる。
また、前記のように水量検知を100℃を超えるかどうかで検知する場合、水容器14の水が沸騰して蒸気が発生してしまう場合がある。保温工程中に蒸気が発生すると、鍋2内に蒸気が投入され、鍋2の一部に結露し、この結露水が滴下してご飯の一部に白化・ふやけなどが生じる恐れがある。このような水量検知を1回にとどめることによって、保温性能の低下を最小限にとどめ、保温性能の低下を低減することができる。
なお、保温工程中の水量検知は1回でなくとも、複数回でも保温性能が顕著に低下しない回数まで行うこととすると、蒸気を用いた再加熱を実施し、所定の再加熱性能を実現できるのでよい。
また、水量検知を含む再加熱プログラムを有することで、使用者が水容器14の着脱や停電(故意に電源供給を停止する)、炊飯を経ない保温の実施などの操作を行い、その直後に再加熱ボタンを押下すると、蒸気を用いた水量検知を含む再加熱プログラムを実行することで、所定の再加熱性能を実現することができる。
なお、蒸気発生部5の配置や形状は図1の配置・形状に限定するものではなく、炊飯器の本体1あるいは蓋3内であって、蒸気を鍋2に投入することができれば、他の配置や他の形状でもよい。
なお、水容器14は略円形でなくとも、段つきの円筒形状や、断面形状が長円や多角形など他の形状でも蒸気を発生させることができればよい。
なお、水容器接触部20は有底円筒形以外でも、水容器14の温度が検知できれば、有底角柱形などでもよい。
なお、温度検知手段17は側面に配置しているが、底面や水容器加熱手段15の下方など他の場所に設置しても、水容器14の温度検知が可能であればよい。
なお、温度検知手段17の水容器接触部20は水容器収納部16の内側にあればよいが、5mm程度飛び出しても、風が当たらず、異物が付着しにくい形状であれば効果は発揮できるのでよい。
なお、シール部22はドーナツ形状でなくとも、水容器収納部16と温度検知手段17との隙間を密閉できる形状であれば、断面がくの字型など他の形状でもよい。
なお、加熱手段7および蓋加熱手段12、水容器加熱手段15は、誘導加熱以外のヒーターなど他の加熱手段でもよい。
なお、蒸気経路6は着脱可能でなくてもよい。
なお、蒸気投入孔13は単一の孔でも、複数の孔でも、蒸気の流速がご飯の底まで届くのに必要な流速以下にならないような孔の総面積であれば、孔数は限定しない。
なお、蒸気の投入タイミングは蒸らし工程だけでなく、浸せき工程や炊き上げ工程に蒸気を投入すると鍋2内の水温を均一に一定温度に上昇させることができるのでよいし、また炊き上げ工程ではご飯の澱粉を含んだ泡状のおねばが発生して吹きこぼれが生じる場合があるが、蒸気を当てることで泡状のおねばを低減して吹きこぼれが低減できてよい。
なお、蒸気温度は硬質米、玄米、古米などの種類に応じて、蒸気温度や蒸気投入時間や炊飯方法を変えると、さらに炊飯性能が向上してよい。
なお、制御手段9は炊飯器本体1内にあっても、蓋3内にあってもよい。
なお、停電検知手段18は制御手段9と異なる場所にあってもよい。
以上のように、本発明にかかる炊飯器は、ご飯の再加熱プログラムを変更して素材の白化・ふやけ等を低減することが可能となるので、調理器等の用途にも適用できる。
1 炊飯器本体
2 鍋
3 蓋
4 内蓋
5 蒸気発生手段
6 蒸気経路
7 加熱手段
8 鍋温度検知手段
9 制御手段
14 水容器
15 水容器加熱手段
17 温度検知手段
18 停電検知手段
24 水容器有無検知手段
2 鍋
3 蓋
4 内蓋
5 蒸気発生手段
6 蒸気経路
7 加熱手段
8 鍋温度検知手段
9 制御手段
14 水容器
15 水容器加熱手段
17 温度検知手段
18 停電検知手段
24 水容器有無検知手段
Claims (10)
- 着脱自在な鍋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、前記鍋を覆う蓋と、蒸気を発生させる蒸気発生手段と、前記蒸気発生手段と前記鍋とを連通接続する蒸気経路と、前記加熱手段および前記蒸気発生手段を制御する制御手段とを備え、前記蒸気発生手段は着脱可能な水容器と、前記水容器を加熱する水容器加熱手段と、前記水容器の温度を検知する温度検知手段とを備え、蒸気を用いて保温ご飯を加熱する再加熱工程を有し、前記制御手段は前記再加熱工程において鍋を加熱した直後に蒸気発生手段を動作させるジャー炊飯器。
- 蒸気を用いる再加熱工程以外で、水容器の温度検知手段による水量検知を行う請求項1に記載のジャー炊飯器。
- 少なくとも蒸気を用いる再加熱工程と蒸気を用いない再加熱工程を有し、制御手段は、炊飯中の水容器の水量情報を記憶し、前記水量情報にしたがって前記2つの再加熱工程の内1つを選択する請求項1または2に記載のジャー炊飯器。
- 水容器有無検知手段を備え、水容器有無検知手段が水容器のないことを検知し再び水容器があることを検知した後には、水量検知を行う請求項1〜3のいずれか1項に記載のジャー炊飯器。
- 停電検知手段を備え、保温中の停電復帰後には、水量検知を行う請求項1〜4のいずれか1項に記載のジャー炊飯器。
- 炊飯を経ずに保温を開始した場合には、水量検知を行う請求項1〜5のいずれか1項に記載のジャー炊飯器。
- 水量検知は、温度制御手段によりあらかじめ設定された複数の温度区間での温度上昇時間により水容器の水量を検知する請求項4〜6のいずれか1項に記載のジャー炊飯器。
- 水量検知は、温度制御手段が水の沸騰する温度を超える温度を検知することで水容器が空であることを検知する請求項4〜7に記載のジャー炊飯器。
- 制御手段は、保温工程中に水量検知を1回のみ実行し、2回目以降は水量検知を行わず、蒸気を用いない再加熱工程を実行する請求項4〜8のいずれか1項に記載のジャー炊飯器。
- 水量検知を含む再加熱工程を有し、制御手段は、水量検知が完了していない場合には前記再加熱工程を実行する請求項4〜9のいずれか1項に記載のジャー炊飯器。
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2005
- 2005-05-25 JP JP2005152091A patent/JP2006325823A/ja active Pending
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US9801489B2 (en) | 2012-06-27 | 2017-10-31 | Koninklijke Philips N.V. | Cooker |
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