JP5426397B2 - 打撃位置検出装置、打撃位置検出方法、及び打撃位置検出装置の製造方法 - Google Patents

打撃位置検出装置、打撃位置検出方法、及び打撃位置検出装置の製造方法 Download PDF

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Description

本願発明は、打撃位置検出装置、特にゴルフクラブヘッドのフェース部における打撃位置を簡便に高精度で知ることができる打撃位置検出装置、打撃位置検出方法、及び打撃位置検出装置の製造方法に関する。
本願は、2007年11月27日に、日本に出願された特願2007−333133号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
古くから、練習用ゴルフクラブとして、打撃応力や打撃角度や、ボールの打撃位置(クラブヘッドのフェース部の何処にボールが当ったか)を知りたいということは、練習者、初心者にとって、重大な関心事であった。
そのため、ある種のセンサ、または、トランスデューサ(物理量を電気信号に変えて出す素子、広義には一つのエネルギー形態を別のエネルギー形態にすること)を取り付け、それを表示器(モニタ)等で表示して見たいと言うのは、文献を引用するまでも無く、古くからゴルフプレーヤの願望であった。
具体的にどのような手段か明らかにせず、抽象的にセンサと表示装置付きのゴルフクラブというだけでは、願望であって発明ではない。この願望(課題)は、具体化する具体的技術・方法とその精度が全く分からないため、多くの試みや提案があるものの実質的な意味では未解決のまま実用化されず長らく放置されて来たと考えられる(長期課題の存在の認知)。
願望だけではなく、具体的にどういう機能を持つセンサを、何処に、どのように配置し、どう言う信号を、どのタイミングで取れるように処理し、どのように演算処理し、どのような表示形態・姿で、何処に、どのように表示し、しかも実験により正しく処理できたか否かなどの「具体的実験」に基づく具体的な精度を含めた内容の全体開示が無かったのである(未解決の長期課題)。
一方、確かな方法ではあるが、高速度カメラで撮影する方法は、設備が大げさで高額の費用がかかり、短いシャッタ時間での感度との関係で明るいライトが必要で、眩しさなどが打撃を狂わせ、打球が飛んで来る前側からカメラで撮影しなければならないし、正面からボールが飛んで来るので撮影者には、極めて危険であり、カメラを壊さないための保護などの重大な欠陥があった(解決手段の重大欠点)。
本発明者の知る限りにおいて、ボールの打撃位置を検出ために具体化された方法は、ヘッドフェース部に感圧変色紙を貼り付け、その紙の変色により何処にボールが当たったかを知る手法である。これは、クラブのフェース部に、紙を貼り付け、また使用後、毎回剥がさなければなければならないこと、感圧紙の消耗と言う面倒さの繰り返しや、紙により打撃感が異なるという重大な欠陥があった(解決手段の重大欠点)。
これまでに、特許文献1,2,3には、ゴルフクラブヘッドに加速度計や、シャフトに曲げ応力計、歪み計を取り付け、それを離れたモニタ(表示装置:それらの中には具体的には、オッシロスコープが記載)に示すと言う提案が示されている。
また継続するスイングでのそれらと対比して、表示する試みも示しているが、フェース部のどの部分に当たったかについては、表示に成功していない。これらの特許文献には既にそれより以前の特許が多数引用や参考にされており、古くからの上述の願望があったことが認められる(長期課題の存在の認知)。
特許文献4には、加速度計をヘッド内に直交する三方向に向けて配置し、事前の打点データ信号と現実の信号を対比してフェース部の何処にヒットしたかを推定するとしているが、詳細には示していないし、精度不明で、ボールには、強弱、回転、ボールの種類・メーカによる差異、湿り差、汚れ差、温度差などがあり「加速度計」だけでは、打撃位置の高精度表示に成功したとは見なすのに十分ではない(未解決の長期課題)。
特許文献5には、一つの加速度センサ(トランスデューサ)を介して得た衝撃値により加速度の減衰と飛距離との予備的試験結果との関係のグラフから、液晶ディスプレイ(LCD)や、発光ダイオード(LED)で示すと言う提案がなされているが、打撃位置ではない(長期課題の未解決と結果の表示法の開示の認知)。
特許文献6には、圧力容器などの構造物の音源の探索のために、3個以上のセンサを設け、予め取得した既知音源の到達時刻または波高値と、未知音源の到達時刻または波高値とを比較し、両者が類似するもの(パターン距離)を探索して、未知音源に近い既知音源を認識する手法が開示されている。
しかし、この手段は、原子炉容器のような大きな対象物からの音源探査を目的としており、既知音源はそれぞれ2m程度以上離れた点のものをデータ収集し、未知音源と比較する。ゴルフクラブのような極めて小さいフェース部では、既知音源の音の実効値や平均値あるいは振幅でみた到達時刻は殆ど同時であり、差異が無い。また、音の大きさについても同様である。
したがって、ゴルフクラブの打撃位置特定化には有効ではない(手段の不適切性)。すなわち圧力容器を対象にした3次元の位置探索手法で、予め多くの打撃音源のデータを取得しておく必要がある。また精度は予め取得する音源の数に依存する。また、得られる検知位置は基本的には離散的な位置検知である。
特許文献7には、打ち放し練習場の様な所でのボールをセットする場所の下に磁気センサを設け、スイングによる金属の移動により発生する磁気信号を解析し、ヘッド速度、スイング軌跡、フェース角などを測る方法が提案されている。
これは、打つべき打球の下に仕掛けが必要であり、大きく異なる多くのクラブの種類に左右されそれぞれの打撃位置データを明らかにし難く、係る仕掛けの設置が大げさすぎて簡便ではないため、打撃位置を特定することに成功したとは見なせない。磁気センサはクラブ内ではなく、外部の特定場所に設置されるものであり、大掛かりなものとなる(解決手段の重大欠点、地下設備の必要性)。
特許文献8には、選択的導電電極層と感圧インピーダンス層を同心円的に配置し、インパクトの力と位置を割り出す方法が提案されている。ピッチャーの投球練習やゴルフ等のスポーツでの測定に使えるとしているが、ゴルフの打撃時の衝撃は、驚くべき高圧であり、これを何処に配置するか、ヘッドの外部に設置されると耐久性が低い、またヘッドの内部なら衝撃がフェース部のために精度良く見出せない、破壊されるなどの重大な欠陥があった。特に明確にして、正しい打撃位置の特定化には、成功していない(未解決と解決手段の重大欠点)。
特許文献9には、ゴルフクラブに、圧力センサを取り付け、ボールに関する情報をマイクロコンピュータで、適宜場所・部位で表示させる概念が示されている。特に、シャフト下部に固定した「圧力」センサで、打撃力値を測定し、表示することも記載されている。これは、特許文献1,2,3に記載の内容と似ている。打撃位置に関する説明が少なく明瞭でない(解決手段が願望的で不明)。
特許文献10には、パターに着脱式のもの(ウッドには、埋め込み式)で、トランスデューサをフェース部に配置し、前後の方向の位置に対し何処に当ったかを知るもので、直接ボールが触れて当たると、驚くべき衝撃値(1トン/平方センチメートルと推定)の繰り返しに耐えないという重大な欠陥を有する。更に、フェース部上の位置特定はフェース部幅方向のみで(特許文献10には、ピアノの鍵盤のような図があるのでフェース部幅方向の位置は特定できるであろうがフェース部上下方向の位置は特定できないと思われる)、上下方向の位置が不明で、打撃位置の特定化に成功していない(長期課題の未解決)。
特許文献11には、最大打撃力とその打撃位置を、表示部に示すゴルフスイング評価システムが開示され、しかし、その目的達成のための具体的内容が少なく、願望のようなクレームの表現をとっている。具体例としては、ピエゾエレクトリックセンサ(感圧センサ)の配置が開示され、電圧と時間の関係から解析する手段も開示されている。
グリップの他端、腕時計のようにリストへ表示部を設けることも開示されている。耐久性と正確性の観点から、また位置を決定する計算の具体的開示はなく願望的で、未だ打撃位置の明確表示に成功したとは見なせない(未解決の長期課題)。
特許文献12には、前述のような諸願望が記されていると共に、具体的にはゴルフクラブのフェース部から内面に至る接触子があり内面に設けられた多数の接点ユニット(ゴム)を設け、ボールが当ると接触子が押され接触通電し、位置を検出し、結果を表示装置に表示させる開示はあるが、その演算即ちどのように計算すると正しく表示されるかが不明で、接触方式なので、耐久性・重さ、製作の困難さ、数の多さと配置の限界に問題が残っている。外部から内部に至る多数の接触子を全面に渡って設けることが必要である(解決手段の重大欠点、フェースに多数の孔)。
特許文献13には、ヘッドにボールの当たり位置を検出する衝撃センサ等の検出手段を複数設け飛距離の推定、その当たり位置を表示する液晶表示方式、点灯表示方式等による表示手段をシャフト部に設ける願望、及び当たり位置によるボールの飛距離を理解させることが記載されている。
ヘッド金属板表面への向き出しの設置は問題があるので設置はないと考えると、金属板の裏への設置は、金属板全体に衝撃圧力が及ぶので、どのように検出し、計算するかが不明で、即ち願望止まりであり、また性質の異なる各種のセンサが多く羅列されているため、一層、願望出願の感がいなめない(解決手段が願望的で未達)。
特許文献14には、音の解析により、特に同心円状にセンサを配した特長を生かしたものが、記されている(解決手段が願望的、詳細位置が同心円状のため本件の課題未達)。
また、特許文献12,15−19には、フェース部にセンサ群(マトリクス状または同心円状等)を配し、最も大きい信号を発したセンサ上またはその近傍を打撃点と認識する手法であり、センサが多く必要で重量が増える、装着が煩雑で困難である、打撃部分に設置するので衝撃で破損しやすい、コストがかかるなどの欠陥がある。
また、特許文献21には、打球音の固有振動数(周波数解析)から打撃位置を求めるものであり、固有振動数の識別が難しく、誤差が数mm以内と言う高い精度は得られない、もしくは実現されていないなどの欠陥があると見られる。
USP3,270,564 USP3,792,863 USP3,806,131 USP3,945,646 USP4,088,324 特開昭59-231462号公報 USP4,615,526 USP4,659,090 特開昭62−192186号公報 USP4,898,389 USP4,991,850 実開平4-92273号公報 特開2000−84133号公報 特開2004−81407号公報 特開平3−146079号公報 特開平3−146080号公報 特開昭56−31766号公報 実公平6−11027号公報 特開昭57−175371号公報 特開昭59―183773号公報 特開平10−267744号公報
しかしながら、従来の技術には、誰しもが容易に考える抽象名詞「センサ」を取り付けて「表示」をしたいと言う一般人の「願望の項目の羅列」であって、更に一歩進めて「打撃位置」を反復して知ることが可能な「詳細な特定化」の願望を実質的に解決する手段が具体的な記載に乏しく、実用に耐える完成された技術が開示されておらず、そのシステムが簡単ではない(複雑)、特に打撃時の衝撃値に耐えない、判定が曖昧なまま、センサの数の多さなど実質的に重くなると言う重大な欠点があった。
いかなる信号を、如何様に処すると、位置を本当に割り出せるのか計算方法や具現化した技術、実施例が詳細になく、具体的な位置特定に成功した(発明が完成している)とは、看做せない。またそのため市場にも現時点では、完成されたものを本発明者らは見かけていない。
具体的達成手段・技術が特許とされなければならないのに、願望的表現、または抽象的表現の請求項が記載されて、これらの拡大概念が公知と判断され、多くの技術的進歩への弊害が生じている。特にゴルフクラブフェースでの打撃位置の反復した特定化手段については願望手段が、課題解決技術と誤解されてきたとみなせる。
また、上記は未だに、市場に出ていないと言うことからしても実施化困難または打撃位置の明確な判定が困難、または直ぐに壊れる、重すぎる、外観が異常、製作困難等と言ういずれかの重大な欠陥があったと見られる。
なお、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)という圧電素子(トランスデューサ)は、(1)ヘッドの打撃部の表面に硬い金属板があること、(2)外周部が固定されていること(まちまちのバウンダリーコンディション付であるので解析が困難)、(3)フェース部はフラットではなく前に少し凸の曲面であることのために、何の振動か、どこの振動か、どのように振動するのか不明、無限に開放された板とは全く異なること(バウンダリーコンディションがある)、起電力が小さく、壊れやすくまたは、変形してしまうし、また、受信値をどのように処理すればよいか全く不明、実験による裏づけのある位置特定化の証明が無いなどの欠点があった。
なお、圧電素子(トランスデューサ)の利用についても、圧電素子には高分子系のものとセラミック系のものがあるが、どの程度の応答速度の素子を、ヘッドのどの部分に固定して、何の振動を、振動のどの部分を、どのように検知するのか不明である。また、受信値をどのように処理すればよいか全く不明、実験による裏づけのある位置特定化の証明が無いなどの欠点があった。
打撃位置を求めようとする従来技術は、全般的には、フェース部全体に、多数の接触子や感圧センサを設けて、打撃時に反応するセンサあるいは最大の信号を出力するセンサの位置またはその近傍を打撃位置と判定する方法が主流である。しかし、これらの方法は、精度を高めようとすればするほど多数のセンサが必要になり、その結果重量が増え、衝撃に弱くなり、実用に耐えられないというのが最大の欠点でもあった。
本発明は上記の諸欠陥の無い、工業化可能な実用的技術を具体的に提供することを目的とする。また、特に軽量化と精度、耐久性という相互矛盾の最大の課題が未だに解決していないと考えられる欠点を改良しつつ、同時に多くのトレードオフ関係にある課題を同時に満足する手段を提供することを目的とする。この種のトレードオフ(二律背反・多律背反)の課題は公知の文献では、明らかになっていないし、解決もされていない。そのための市場に出せる(具体化し得る)発明が提供されなければならない。
特に解決すべき主な諸課題としては、次の通りであり、他の諸目的は詳細説明の場で明らかにするであろう。即ち従来の提案の未達部分を、飛躍的かつ現実に会うように改良する事にある。
その課題を、列挙すれば、次の通りである。
(1)打撃位置が、特定の設備を設置した特定の屋外ゴルフ練習場や特定環境の室内のみでできるのではなく、打撃位置検知可能なゴルフクラブを持っていれば、いつでも(例えば暗い夜の練習場でも)どこでも(例えばゴルフコース上でも)どんなときでも(例えば降雨の中でも)利用できること、
(2)センサは、その数は最少で、かつ軽く、衝撃等に対して壊れる確率が小さいこと、
(3)当り位置が、実質的に正しく表示され、その証明・確認が取れていること、
(4)打撃の瞬間の当り位置を正しく捉えていること(ボールを打撃しない単なるスイングなどで誤って表示したりしないこと)、
(5)どういう手段と計算で、打撃位置を判定したかの真の手段の開示があること、
(6)打撃位置検知のための電子回路が簡単で小さくできること(通常のクラブの外部に大きな構造物を装着する必要が無くシンプルであること)(形状)、
(7)ゴルフクラブの総重量が、実用可能な程度に軽いこと(重量)、
(8)繰り返しの衝撃に耐えること(耐久性)、
(9)実用的な正確さの範囲で、正しく位置表示できること(精度)、
(10)消費電力が小さいこと(電力)、
(11)生産時のコストが高価でないこと(工業化フィージビリティ、安定性、再現性、経済性)、
(12)加工が複雑ではないこと(製作可能なこと)
(13)使用者に操作上の負担をかけないこと(イージーケア、見易さ、扱い易さ、リセット性、即応性)、
(14)出来上がりがよいこと、少なくとも見苦しくないこと(感性視点の高位可能化)、
(15)外部、すなわちグランド側に、特殊な仕掛けの設置の不要なこと、
(16)結果が、即座に知ることができ、表示も見易いこと、
(17)打撃位置の良し悪しが容易に知れて、上達しているかどうかが分かること、
(18)結果を見逃しても復元できること、
等の総合的諸項目をバランスよく解決することを目的とする。特に工業的実施化できる課題に答える手段を提供することにある。
本発明は、グリップ部を有するシャフトと、打撃面と裏面とを有するフェース部を備え前記シャフトの先端に取付けられたヘッド部と、を備えたゴルフクラブと;前記フェース部の前記裏面側に配置されかつ前記ヘッド部に固定され、前記フェース部への打撃により生じる振動波に応じた電気信号を出力する複数の振動波センサと;ボールの打撃により前記フェース部に生じる振動波の前記複数の振動波センサにおける各到達時刻を前記電気信号に基づいて検出し、前記複数の到達時刻の差に基づいて前記フェース部におけるボールの打撃位置を算出して打撃位置信号として出力する演算部と;前記演算部が出力した前記打撃位置信号に基づいて前記フェース部における打撃位置を表示する表示部と;前記複数の振動波センサと前記演算部と前記表示部に給電を行う電源と;を備えた打撃位置検出装置であって、少なくとも3個の前記振動波センサを備え、前記演算部は、前記振動波センサの2個を一対とみなして前記到達時刻の差を検出し、少なくとも2対の前記振動波センサにより得られる前記到達時刻の差に基づいて前記打撃位置を算出し、前記演算部は、
(1)前記振動波センサの第1対が前記振動波の到達を検知した時刻の差をΔT1とし、
(2)前記振動波センサの第2対が前記振動波の到達を検知した時刻の差をΔT2とし、
(3)前記演算部に予め記憶している振動伝播定数をa,b,c,dとし、
(4)前記第1対の各振動波センサから仮想打撃位置までの距離の差ΔL1 として、ΔL1=a×ΔT1+b を算出し、
(5)前記第2対の各振動波センサから前記仮想打撃位置までの距離の差ΔL2として、ΔL2=c×ΔT2+d を算出し、
(6)前記フェース部上の打撃位置を求めたい全ての領域の各位置Pについて、予め求めておいた前記第1対の各振動波センサからの距離差をΔLp1とし、
(7)前記フェース部上の打撃位置を求めたい全ての領域の各位置Pについて、予め求めておいた前記第2対の各振動波センサからの距離差をΔLp2 とし、
(8)下記式により位置Psを求め、
Ps=min{(ΔLp1−ΔL1) +(ΔLp2−ΔL2) }、
ここで、演算子min{ }は、{ }内の値が最小となる位置Pを表す、位置Psを前記打撃位置とすることを特徴とする打撃位置検出装置を提供する。
上記打撃位置検出装置において、前記フェース部の前記打撃面が略台形であり、4個の前記振動波センサが、前記台形の4つの頂点に配置されていてもよい。前記台形の対角線が、前記フェース部の中央部において直交すると好ましい。さらに、前記4個の振動波センサのうちの1つが動作不良になったことを検知する動作不良検知部を備え、前記演算部は、前記動作不良検知部により前記振動波センサのうちの1つが動作不良になったことが検知された場合に、残り3個の前記振動波センサを2対とみなして前記打撃位置を算出するように構成してもよい。
上記打撃位置検出装置において、前記振動波センサは、粘弾性体状物及び/または弾性体状物を介して前記フェース部の裏面に固定されていてもよい。
上記打撃位置検出装置において、前記振動波センサは、前記フェース部に垂直に固定されかつ内部が空洞の柱状物により固定されていてもよい。
上記打撃位置検出装置は、前記シャフトの位置、角度、速度、加速度、及び、前記ヘッド部の速度、加速度、からなる群から選ばれた少なくとも1つの物理量を計測する計測部を備え、前記演算部は、前記計測部が計測した少なくとも1つの前記物理量が予め設定された所定値に到達した場合に起動するように構成してもよい。
上記打撃位置検出装置は、前記ヘッド部の速度を検知するヘッド速度測定部を備え、前記演算部は、前記打撃位置と前記ヘッド速度とから打撃されたゴルフボールの飛距離を算出し、前記表示部は、前記飛距離を表示するように構成してもよい。
上記打撃位置検出装置において、前記表示部は、前記ヘッド部の模式図上に所定のシンボルを用いて打撃位置を表示するように構成してもよい。前記表示部は、前記シンボルを点滅させる機能を有していてもよい。
上記打撃位置検出装置において、前記演算部は、前記打撃位置が前記フェース部のスイートスポットまたは飛距離の大きい領域に近い程高くなる得点を算出し、前記表示部は、前記得点を表示するように構成してもよい。
上記打撃位置検出装置において、前記演算部は、前記打撃位置信号を記憶するメモリ機能を有し、要求に応じて過去の打撃位置を前記表示部に表示させるように構成してもよい。
上記打撃位置検出装置において、前記複数の振動波センサはスイング時に自動的に測定状態となり、前記表示部は、スイング時に自動的に表示画面が切り換わりかつ消去された画像を元に戻すリセットボタンを有するように構成してもよい。
上記打撃位置検出装置において、前記シャフト及び前記ヘッド部の少なくとも一部は発電素子で覆われており、前記発電素子は、前記複数の振動波センサ及び前記表示部に必要な電力の少なくとも一部を供給するように電気接続されていてもよい。
上記打撃位置検出装置は、前記複数の振動波センサが出力した前記電気信号を無線送信する送信部と;前記ゴルフクラブとは独立して設けられ前記電気信号を受信する受信部と;をさらに備え、前記演算部及び前記表示部は、前記ゴルフクラブとは独立に配置されて前記受信部に接続されていてもよい。
本発明はまた、グリップ部を有するシャフトと、打撃面と裏面とを有するフェース部を備え前記シャフトの先端に取付けられたヘッド部と、を備えたゴルフクラブを用いてボールを打撃する工程と;前記ボールの打撃により前記フェース部に生じる振動波が、前記フェース部の前記裏面側に配置されかつ前記ヘッド部に固定された複数の振動波センサに到達する各時刻を検出する工程と;前記振動波の各到達時刻の差に基づいて前記フェース部における前記ボールの打撃位置を算出して打撃位置信号として出力する工程と;前記打撃位置信号に基づいて前記フェース部における打撃位置を表示する工程と;を含む打撃位置検出方法であって、前記複数の振動波センサは少なくとも3個設けられ、前記到達時刻の差の検出は、前記振動波センサの2個を一対とみなして少なくとも2対の前記振動波センサについて行い、前記打撃位置の算出は、
(1)前記振動波センサの第1対が前記振動波の到達を検知した時刻の差をΔT1とし、
(2)前記振動波センサの第2対が前記振動波の到達を検知した時刻の差をΔT2とし、
(3)前記演算部に予め記憶している振動伝播定数をa,b,c,dとし、
(4)前記第1対の各振動波センサから仮想打撃位置までの距離の差ΔL1として、ΔL1=a×ΔT1+b を算出し、
(5)前記第2対の各振動波センサから前記仮想打撃位置までの距離の差ΔL2として、ΔL2=c×ΔT2+d を算出し、
(6)前記フェース部上の打撃位置を求めたい全ての領域の各位置Pについて、予め求めておいた前記第1対の各振動波センサからの距離差をΔLp1とし、
(7)前記フェース部上の打撃位置を求めたい全ての領域の各位置Pについて、予め求めておいた前記第2対の各振動波センサからの距離差をΔLp2 とし、
(8)式Ps=min{(ΔLp1−ΔL1) +(ΔLp2−ΔL2) }により位置Psを求め、位置Psを前記打撃位置とする(ここで、演算子min{ }は、{ }内の値が最小となる位置Pを表す)という手順で行うことを特徴とする打撃位置検出方法を提供する。
また、参考として、ゴルフクラブのフェース部と呼ぶ打撃面の実質的最外周または輪郭部の近辺の背部であるフェース部裏側にゴルフボールを打撃した時に発生する振動波を捕えるセンサを3個以上設け;これらのセンサの任意の2個を一つのセンサ対とし更に当該2個のいずれか一つと他の1個の組み合わせかまたは当該2個以外の2個のセンサの組み合わせをもう一つのセンサ対としてこれら2組のセンサ対において、それぞれ対をなすセンサへのボール打撃による振動波の到達の時間的微差を算出する演算処理部を設け、それぞれのセンサ対の時間的微差から実質的に打点位置を計算する演算機能付きマイクロコンピュータを設け;前記フェース部の近似的外形と打撃位置とを同時表示する表示部を前記ゴルフクラブのシャフトに設け;前記マイクロコンピュータのための電源部を設ける;ことを特徴とする打撃位置検出装置の製造方法も考慮できる
(1)打球位置の明確化に成功した。つまり、それを見事に可能にした。
(2)多数の打撃結果で確認できた。(数式の実用的価値を認めた)
(3)多数の打撃結果で確認したので、信頼度が高い。
(4)余り複雑なセンサを用いることなく、表示化にも成功した。
(5)特に驚くべきことに、耐久性の向上に成功した。
(6)データのばらつきが少なくしえたと言う効果が得られた。
(7)重さの軽減化にも成功した。
(8)一々スイッチをオン・オフする必要のない便利な手段も見出した。
本発明の効果を、打撃位置の特定化課題の解決の不明な従来法と比較した場合では、次の通りとなる。特許文献15,16、17,18、19、12と比べると、従来方法では、高い精度を得ようとするとそれに応じて多くのセンサが必要になるが、本発明では少ないセンサの数(最少3個で検知可能)で、高い精度の打撃位置検知ができた。
また、従来方法では、検出できる打撃位置はセンサの数に応じた離散的な数点の位置検出ができるだけであるが、本発明では最少3個のセンサで、フェース部上のどの位置でも連続した座標位置検知ができた。
従来方法では、センサの設置場所はボールが当るフェース中央部または全体に配する必要があり、打撃時のセンサに対する衝撃が大きいが、本発明では、フェース部(背部)の周辺またはその近傍で中央部分に配置する必要がない(あるいはその方が好ましい)ので打撃の衝撃が小さい。
これらのため、位置検出点は、フェース部上で連続的に検知可能で、かつ検出精度が高い。精度は、ボールに似せたインパクトハンマーで、位置の誤差2mm以下で、ゴルフボール打撃時で、5mm以下となり、軽量であり、ヘッド(フェース背面部)への装着が容易である、コストがかからない、破損しにくく、ヘッドの内面に設置し、外部とは完全にヘッドで隔離されるので、風雨や泥でセンサが破損されることは無く、その他の使用環境にも強い(対環境の信頼性が高い)などの長所がある。
また、特許文献21に比べると、センサの取得する信号が、音波であるのに対し、本発明は基本的に金属板であるフェース部を伝わる振動(波動)の伝播を検知するという違いがあるので、周波数解析は定常波を対象とするのに対し、本発明は瞬時の波動到達時刻を検知するので、位置検出点は、フェース部上で連続的に検知可能で、かつ検出精度が高い、位置検出の計算処理も簡単で、早いという長所がある。
特許文献6と比べると、圧力容器を対象にした3次元の位置探索手法であり、2次元のゴルフクラブフェース部の打撃座標検知とは基本的に目的(用途)が異なる。またセンサの取得する信号が、音波であるのに対し、本発明は基本的に金属板であるフェース部を伝わる振動(波動)の伝播を検知するという違いがある。
また公知の特許文献は、音源の到達時刻の検知方法を開示していないが、一般的方法ではセンサの感知した音の平均値あるいは実効値または振幅の大きさで検知している。また本発明は、センサが検知した振動波形の主振動波(前振動の次の主振動)の瞬時値を見て到達時刻を検出している。
また多数の既知音源と未知音源とのパターンの類似性をコンピュータで探索する手法、即ち離散的な(音源)位置認識であり、本発明の連続的な位置検知とは手法も、したがってその結果も異なる。
これらのため、本発明の位置検出点は、フェース部上で連続的に検知可能で、かつ検出精度が高い。音波は到達時刻(伝播速さ)が温度によってかなり変化するが、本発明は振動波であるので周囲温度の影響を受けない。予め多数のデータを収集したり、コンピュータ内に保存したりする必要がない。
位置検出の計算処理も簡単で速いなどの顕著な長所がある。ただし、何らかの手段で3個以上のセンサを設け機械的に伝播する振動波ではなく音波として先頭振動波をとらえ、その到達時間差から打撃位置を検出することも可能であり、当然本発明の範囲に含まれるものである。
本願発明の実施例に対応した4個のマイクロフォンセンサのフェース部外周部への配置を示す図である。 2つのマイクロフォンセンサで検知される打撃振動波、先頭振動波の到達時刻及び到達時間差検出方法を示す図である。 マイクロフォンセンサのフェース部背面への取り付け状態を示す図である。 シャフト部への表示器と電池の取り付け状態を示す模式図である。 インパクトハンマーの打撃出力信号とマイクロフォンセンサの受信先頭波形を示す図である。 インパクトハンマーでフェース部を打撃したときのマイクロフォンセンサの先頭振動波到達時間と打撃点からマイクロフォンセンサまでの距離の実測値を示す図である。 センサ対の応答時間差と打撃位置からの距離差の実測値を示す図である。 検知した打撃位置と実際の打撃位置の実測値を示す図である。 検知した打撃位置と実際の打撃位置の実測値を示す図である。 検知した打撃位置と実際の打撃位置の実測値を示す図である。 検知した打撃位置と実際の打撃位置の実測値を示す図である。 検知した打撃位置と実際の打撃位置の実測値を示す図である。 本発明による打撃位置検出装置の一実施例を示す概略図である。 本発明による打撃位置検出装置の他の実施例を示す概略図である。 本発明による打撃位置検出装置の他の実施例を示す概略図である。
符号の説明
1,50…打撃位置検出装置、2…ゴルフクラブ、121…グリップ部、120…シャフト、5…ヘッド部、103…フェース部、103a…打撃面、103b…裏面、104,105,106,107,116…振動波センサ(マイクロフォンセンサ)、9…演算部、54,54A,122…表示部、124…電池(電源)、12,16…加速度センサ、18…リセットボタン、51…送信部、52,52A…受信部、53…アンテナ、60…ヘッド部模式画像、61…打撃位置表示シンボル、117…弾性体状物、119…センサ固定用柱状物
以下、図面を参照しながら、本発明をより具体的に説明する。
図13は、本発明による打撃位置検出装置の一実施例を示す概略図である。本発明の一実施形態による打撃位置検出装置1は、グリップ部121を有するシャフト120と、打撃面103aと裏面103b(図3参照)とを有するフェース部103を備え前記シャフト120の先端に取付けられたヘッド部5と、を備えたゴルフクラブ2と;前記フェース部103の前記裏面103bの側に配置されかつ前記ヘッド部5に固定され、前記フェース部103への打撃により生じる振動波に応じた電気信号110,113(図2参照)を出力する複数のマイクロフォンセンサ(振動波センサ)104,105,106,107(図1参照)と;ボールの打撃により前記フェース部103に生じる振動波の前記複数の振動波センサ104,105,106,107における各到達時刻t1、t2(図2参照)を前記電気信号110,113に基づいて検出し、前記複数の到達時刻の差(t2−t1)に基づいて前記フェース部103におけるボールの打撃位置を算出して打撃位置信号として出力する演算部9と;前記演算部9が出力した前記打撃位置信号に基づいて前記フェース部103における打撃位置を表示する表示部122と;前記複数のマイクロフォンセンサ104,105,106,107と前記演算部9と前記表示部122に給電を行う電池124(電源)(図4参照)と;を備えている。打撃位置検出装置1は、さらに、ヘッド部5の加速度・速度を検出する加速度センサ12と、シャフト120の加速度・速度を検出する加速度センサ16とを備えている。
打撃位置検出装置1は、ゴルフクラブ2のヘッド部5のフェース打撃面103aの実質的外周部〔例:フェース部(図1の103)の輪郭部の近辺である〕またはフェース輪郭部の近辺の背部すなわち裏側(背部である)103bにゴルフボールを打撃した時に発生する振動波を捕えるセンサを三個以上(A,B,C,D・・) (例:図1の104、105、106、107)有し、これらのセンサの任意の2個(AとB)を一つのセンサ対(AB)とし、更に当該2個のいずれか一つ(AまたはB)と他のセンサの1個(C)との組み合わせ(ACまたはBC)、または当該2個(AとB)以外の2個のセンサ(CとD)の組み合わせをもう一つのセンサ対(CD)として、これら2組のセンサ対(AB,AC,BCまたはCDの内の2組)のそれぞれ対をなすセンサへの振動波の到達の時間的微差を検出し、その時間的微差から実質的に打撃位置を算出する演算機能を有する演算部9と、クラブシャフト120に該フェース部103の近似的外形と打撃位置演算結果とを同時表示する表示部122とを併せ持つ。なお、A、B、C、D、と符号をあえて付けたのは、理解を容易にするためである。
第二の骨子は次の方法である。すなわち、ゴルフクラブのフェースと呼ぶ打撃面の実質的最外周または輪郭部の近辺の背部であるフェース裏側にゴルフボールを打撃した時に発生する振動波を捕えるセンサを三個以上設けること、これらのセンサの任意の2個を一つのセンサ対とし更に当該2個のいずれか一つと他の1個の組み合わせかまたは当該2個以外の2個のセンサの組み合わせをもう一つのセンサ対としてこれら2組のセンサ対において、それぞれ対をなすセンサへのボール打撃による振動波の到達の時間的微差を割り出す演算処理部を設けること、更にそれぞれのセンサ対の時間的微差から実質的に打撃位置を計算する演算機能付きマイクロコンピュータ部を設けること、該フェースの近似的外形と打撃位置とを同時表示する表示部をシャフト部に設けること、コンピュータ用電源部を設けることの組み合わせを特徴とする打撃位置検出装置の製造方法である。
ここで、波動を捉えるセンサとしては、静電容量式マイクロフォンセンサが、特に好適である。静電容量式マイクロフォンとは、瞬時の波動を受信したときに静電容量が変化して電気的信号が変化する(図2の110、113)。この信号を、予め設定した電圧レベル(図2の109、112)を閾値として比較して、閾値を超えた時点を到達時刻(図2のt1、t2)とする。t1とt2の差の時間が、振動波の到達時間差として検知できることを見出した。
なお、打撃位置とセンサ位置の関係によっては主振動波の前に比較的小さい波動(図2の114)が検出されるが、到達時刻は主振動の瞬時的大きさで検知する。マイクロフォンとしては、その他に、ダイナミック型、リボン型、カーボン型、クリスタル型がある。なお、位置検出センサとしては、振動波の瞬時値を捉えられるものであれば、他の動作原理によるものでも使用できる。
例えば、マイクロフォンと同じ原理の静電容量式センサ、あるいは、高速・高精度の近接センサや高速応答の圧電センサ、その他磁気的方法、光学的方法、接触式などのセンサを用いることも可能であり、本発明の範囲に含まれる。後に詳しく述べる弾性体状物との組み合わせた時には、主な圧電体が使いうる。
弾性体状物質と共に使われる主な圧電体としては、感度は低いが、水晶、酸化亜鉛、ロッセル塩(酒石酸カリウムーナトリウム)、チタン酸ジルコン酸鉛(一般にPZTと呼ばれている)、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、リチウムテトラボエート、ランガサイト、窒化アルミニウム、電気石(トルマリン)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)が挙げられる。
従来は、センサを、打撃部位が動きやすい所、換言すれば、衝撃が大きく伝わり易い所、即ちフェースの中央または中央部に配置した方が良いと考えるのが普通であった。また外殻近傍には、決して配置してはならないとも考えられた。
なぜなら、周囲は、ヘッドの硬い外殻(図1の101)で、しっかりと動かないように固定されているからである。支えの無い部分の方が、微小な圧力でも動き易く、圧力が良く伝わり、圧電体等に、働き易いと考えられるからである。この予想外の方法こそ、本発明の予想できない特異性と、困難性を予想外の手法で克服した独特の技術にある。
また、静電容量式マイクロフォンのような振動検知センサをフェース部外殻近傍に設置して、打撃点からの振動波の到達時間を検知するということに対しても、音波の専門家からは、チタンのような硬い金属板の振動は即座に平面波となるので(例えば平面スピーカのような状態となるので)、フェース部の横(外殻部)から打撃点からの伝播時間を捉えることは不可能という見解を聞かされた。これにより、発明者らは、一度はこの取り組みを諦めたほどである。
更に、振動を捉えるのに、後に述べるゴムのような、クッションを介在させるという考えに対しても、同様な驚きが呈された。なぜなら、弾性体状物で、振動が弱められてしまうからであることが、明白であったからである。更に、技術的常套手段では圧電体が選択される状況において、マイクロフォンセンサを選んだことも本願発明の特異性と言える。
しかしながら、本発明者は、試行錯誤の結果、驚くべき事に、フェース部の外殻部近傍に振動の瞬時波形を検知できるセンサを設け、設定した閾値で波動の到達を検知し、センサ対の時間差を用いた新概念で、位置検出演算を行う事により、ヘッド部5の外殻(図1の101)の立体的障害を避けて設置されうる範囲において、フェース部の中央付近ではなく、外周付近に配置すれば、良好な結果が得られるという意外とも言える事実を見出した。なお、ここでは、それぞれのセンサ対の時間的微差から実質的に打撃位置を計算する演算機能をタイマー部(タイマー)と言うこともある。
本願は、この新知見を巧みに用いている。更に驚くべきことに、弾性体状物であるダンパーは、ここで使う振動を受けるセンサ(受振動センサともいう)の破壊を防ぎ、耐久性を向上させる効果を果たすことも見出した。
これらの知見については、後記する。勿論、ヘッド部5の外殻101に、ボールの一部が当った場合(大きく外れた場合)は、残念ながら、正しくは検出されない。しかし、これがあっても、本発明の主たる有効性を全く損なうものではない。
発明者らは、先ずインパクトハンマで、テストし、類似品(ゴルフボールを用いた肩叩きのようなもの)でもテストし、最後に、打撃機械(打撃ロボット)を作成しテストした。それによると、さすがに機械だけあって、打撃位置に関しては、1〜2mmと違わない反復性能が確認できた。また市販の打撃検証シートを張って変色位置を調べ、何度も何度も繰り返し同じ位置に再現されることを確認した。
なお、他方、機械で作られたボールとは言え、いびつなボールもあるので、同じ打撃位置でも、全て同じ方向に飛んだとは、述べていない。打撃ロボットは、ネット内実験室に設けて試験したからである。勿論、元プロゴルファーの人を含む研究者による人的なフィールドテストも行った。
第三の骨子は、次の通りである。すなわち、本発明において、上記の振動波の到達は明細書規定の「先頭振動波」の到達時刻を検知する演算処理部であり、且つセンサ対の時間的微差から実質的に打撃位置を計算する演算機能として、下記の第1次演算機能部と第2次演算機能部付のマイクロコンピュータ部有することを特徴とする打撃位置検出ゴルフクラブ。
(記)第1次演算機能部:
(1)1つのセンサの対が、先頭振動波を検知した時差をΔT1とし、
(2)他のセンサの対が、先頭振動波を検知した時差をΔT2とし、
(3)コンピュータに予め記憶している値a,b,c,dとし、
(4)1つのセンサ対から打撃位置までの検知される距離の差ΔL1 とし、
(5)他のセンサ対から打撃位置までの検知される距離の差ΔL2とし、
ΔL1=a×ΔT1+b ΔL2=c×ΔT2+d
第2次演算機能部:
(6)フェース部上の打撃位置を求めたい全ての領域の各位置Pについて、予め求めておいた1つのセンサ対についてのセンサからの距離差をΔLp1とし、
(7)フェース部上の打撃位置を求めたい全ての領域の各位置Pについて、予め求めておいた他のセンサ対についてのセンサからの距離差をΔLp2 とし、
(8)下記の式の計算結果をもって、打撃位置Psを判定する演算機能部。
Ps=min{(ΔLp1−ΔL1)+(ΔLp2−ΔL2)}
ここで、演算子min{}は、{}の値が最小となる位置Pを表す。
本発明に関して、打撃ロボット、市販のインパクトハンマおよびボールを頭に付けたハンマ類似品で、同じ所を叩いて、検証した結果、いずれの実験についても上記の計算方法が良く、数多くの実験の範囲内でセンサより外側に当った場合は残念ながら測定不能であった。それらの例外を除き、打撃した場所の通りの結果を正しく検知したのは、驚くべきことであった。つまり、測定不能の時は、極端に打撃位置が外れたという場合である。
ここでは上述の式での計算即ち、振源計算法(振源とは、ボール中心が当り振動の源となった点である)と名付ける方法は、十分に正しい事が証明された。その方法は、上記の計算式に示す通りである。センサ部を、最外周近くに配置しているので、上記の例外的な測定不良があったとしても、そこは、即ち測定対象外に等しいとも言える位の最外周部は、酷く外れた場所なので、本発明の有効性を損なうものではない。
これらの荷重に耐え、また短い時間に測定が完了しなければならないので、感知部がこの両者に対応しなければならない。多くの公表されたセンサには応答の速度・瞬間圧力に耐えて働くかは、全く不明なのが多く、実施して確認してみてなければ全く分からない発明の類と言える。
ここで、マイクロコンピュータの打撃位置を決める演算処理は、次の方法により行う。即ち、一方のセンサ対をW1、他方のセンサ対をW2として、フェース部に設定した2次元の直交座標軸(X軸、Y軸とする)上の任意の位置(Xp,Yp)におけるW1の2個のセンサからの距離の差ΔLp1と、W2の2個のセンサからの距離の差ΔLp2を、打撃位置を求めたいフェース部上の全ての領域について予め計算しておき、コンピュータのメモリに記憶しておく。
フェース部にボールが当った時に生じる振動波に対して、W1の2個のセンサが検知した先頭振動波の時間差がΔT1、W2の2個のセンサが検知した先頭振動波の時間差がΔT2であった時、打撃位置(Xg,Yg)を下記の演算によって求める。
ΔL1=a×ΔT1+b・・・・・・・・・・・・式(1)
ΔL2=c×ΔT2+d・・・・・・・・・・・・式(2)
(Xg,Yg)=min{(ΔLp1−ΔL1)+(ΔLp2−ΔL2)}・・式(3)
ただし、上式(1)と(2)において、a,b,c,dはヘッドの材料・形状やセンサ位置等で決まるクラブ固有の値(振動伝播定数)である。また、上式(3)において、ΔLp1とΔLp2は、それぞれ予め計算して求めコンピュータメモリ内に記憶している任意の位置(Xp,Yp)におけるW1の2個のセンサからの距離の差とW2の2個のセンサからの距離の差である。
演算記号min{式}は、括弧内の式の値が最小になる座標(Xp,Yp)を表し、コンピュータは各点(Xp,Yp)について括弧{ }内の値を計算し、その値が最小となった点を打撃位置(Xg,Yg)と判定させる。
上記の演算において、検知したΔL1とΔL2およびセンサの位置から、2次元の打撃位置座標を数式的に求める方法も可能である。この場合、数学的には複数または不定の解となり得る。しかし、後に述べるようにフェース部でのセンサの配置位置を適切に選定し、解の条件を2次元のフェース部領域内に限定すれば一つだけの解になる。
しかし、数式的方法では、複雑な関数を含む数式の解を得るのは(たとえ近似的な式を用いたとしても)計算時間がかなりかかるのであまり実用的ではない。
発明者らは、複雑な数式演算をマイクロコンピュータに行わせるのではなく、2組のセンサ対の距離の差ΔL1・ΔL2の条件に最も近い(言い換えれば、任意の点(Xp,Yp)における各センサ対との距離の差ΔLp1,ΔLp2と、検知したΔL1,ΔL2との数学的距離が最小となる座標探索をマイクロコンピュータによる繰り返し計算で短時間で求められる手段を用いた。
本発明の数学的解法は、「振動波の到達時間差の概念」を利用している。このような「到達時間差の概念」を含む限り、他の数学的解法であっても本発明の範囲に含まれる。座標系は、直角座標系でも、三角座標系でもよい。
第四の骨子として、本発明において、ゴルフクラブのフェース部の内部裏面がほぼ逆台形状となっている場合に、フェース部の内部裏面の逆台形の4つの頂点付近に振動波を検知する2組のセンサ対(4個のセンサ)を有することを特徴とする位置決め精度の高い打撃位置検出ゴルフクラブがよい。
センサの数は3個でも本発明による打撃位置検知は可能である。これを敢えて4個にするのは、3個の場合センサによる振動波到達時間差の検出誤差が打撃位置によっては位置検出演算結果に比較的大きい誤差を生じてしまう領域があるからである。勿論、精度の高いコンピュータを用いて時間をかけて計算すれば、3個の場合でも精度の悪化を避けられるが、実用的ではない。
ゴルフクラブに搭載して少ない電力で実用的な時間内に精度よく打撃位置を検知するには、上記のように4個のセンサをほぼ逆台形状のゴルフクラブフェース部(内部裏面)の4つの頂点付近に設置して、対角にある2個のセンサを対とする2組をセンサ対として位置検出するのが特に有効なのである(例:図1の104−106、と、105−107の2対、フェースのほぼ中央で交差している)。
また第五の骨子として、上記の発明において、フェース部の内部裏面の逆台形の4つの頂点付近に振動波を検知する2組のセンサ対(4個のセンサ)を設けており、これら2組のセンサ対の配置場所を、2組のそれぞれのセンサの位置を結ぶ2本の直線が、フェースの中央部(スイートスポットまたはその近辺)において、できるだけ直角に近い角度をなして交わるように4個のセンサを配置したことを特徴とする位置決め精度の高い打撃位置検出可能なゴルフクラブである。
これも、上記同様、精度の高いコンピュータを用いて時間をかけて計算すれば、2つのセンサ対を結ぶ2本の直線が小さい角をなしていても打撃位置の検知は可能であるが、位置のフェースの中央部(スイートスポットまたはその近辺)でできるだけ大きい角をなして交わる場所に配置することにより、同じコンピュータで同じ演算をした場合の位置検出結果の精度はかなりよくなる。
特に、ゴルフの練習者は通常フェースの中央部付近で打撃しようと努力するのであり、周辺部よりも中央部付近でより高い精度の打撃位置を知りたいという欲求がある。したがって、このような配置をして、特に中央部の精度を高めるのは有効な手段である。
また第六の骨子として、上記の発明において、フェース部の内部裏面の逆台形の4つの頂点付近に振動波を検知する2組のセンサ対(4個のセンサ)を設けており、当該4個のセンサのうちの一つが動作不良になったことを検知する機能部を有し、コンピュータが自動的に残りの3個により2組のセンサ対を決定する演算部、これらを用いた演算処理部を有することを特徴とする欠陥センサ補完型打撃位置検出ゴルフクラブを含む。
本発明において、4個の振動波を捕えるセンサを設けることにより位置検出精度がよくなる。さらに、驚くべきことに、多少の精度が悪化を容認した上で更に長期に使用したい場合には、4個の内のいずれか1個が破損した場合にも、コンピュータが自動的に破損したセンサを識別し、残る3個による位置検出演算に切り替えて、この3個により更に長期間使用できるようにすることができることも見出した。
また第七の骨子として、本発明に於いて、センサとフェース部裏面である内面に粘弾性体状物または/および弾性体状物を介して固定してなることを特徴とする打撃位置検出ゴルフクラブである。本発明に於いて、振動波をとらえるセンサを、センサとフェース部(内部裏面)の間に弾性体状物(図3の117)を介して固定したことを特徴とする打撃位置検出クラブの製法がよい。
センサは通常その感度や応答が低下しないように、できるだけ波動の圧力信号に直接反応する構造にする。その結果、一般のセンサでは、ゴルフクラブのフェース部に設置すると、極めて強い衝撃により破損してしまう。これに対し、フェース部(フェース部外殻周辺を含む)以外の部分から何らかの支持体を介してセンサを固定する方法も、構造が複雑になり、また支持体自身の衝撃に対する強度保持が困難になる。
本発明では、強い打撃の衝撃に耐えるために、フェース部(背部)(図3の118)に対し弾性体(図3の117)を介してセンサ(図3の116)を固定する。ここで特記すべきことは、ダンパーを介在させるとダンパーによって伝播時間が長くなり、この影響でフェース部の振動波到達時間の検知ができないかあるいは極めて困難になると考えるのが一般的である。ここで言う「ダンパー」とは、振動を吸収する装置または素材のことである。
しかし、本発明者らは、静電容量式マイクロフォンセンサ、あるいは機械的振動波や空気を伝播する振動波に対する応答特性がそれとほぼ同等の性能を持つ振動波検知可能なセンサを用いた場合には、センサとフェース部の間に弾性体(ダンパー)を挿入しても正しく振動波到達時間の検知ができることを確認した。
なお、弾性体はセンサ自体に予め構成していてもよいし、センサとフェース部を直接接着剤で接着固定し当該接着剤が固まったときに弾性を有するものを採用してもよい。弾性体状物とは、ここでは、弾性体の特性に近いもの全ての広義の意味であり、ヴィスコエラスティック材料(粘弾性体)またはそれに近いものも、含まれる。
粘弾性体はゴム状物とも言うことができる。実施例では、ポリウレタン類、合成ゴムを例示している。エラストマには、加硫天然ゴムや各種の合成ゴム、ポリウレタン等が代表として含まれる。エラストマ要素を少しは含むものを総称する。
粘弾性は、固体・流体の力学的性質の一つで、外力を加えて生ずる変形が、時間に無関係な弾性的と時間に影響される粘性的流動の重なりとして現れる現象で、高分子物質などで特に著しい。また、弾性体は、弾性限界内で変形を論ずる時の物体の呼称で、ゴム、ウレタンゴム、合成ゴムのような、弾性を示す限界の特に大きいものを指して言うこともある。
こうすることで、センサの耐衝撃力を強化し、同時にばらつきの出ない精度のよい検知方式となったことも驚くべき意外な知見である。この効果は、上述のように「実用可能な」打撃位置検知ゴルフクラブを開発するという観点から見れば劇的な良い効果を果たしていると言いたい。
また第八の骨子として、本発明に於いて、センサを固定する材料の内部が空洞の柱状物であり、かつフェース部にほぼ垂直に固定して設けたことを特徴とする打撃位置検出ゴルフクラブである。本発明に於いて、ゴルフクラブのフェース部裏面に、振動波を捕えるセンサを固定する内部が空洞の柱状物を、フェース部にほぼ垂直に固定して設けたことを特徴とする打撃位置検出ゴルフクラブがよい。
本発明では、センサを予め設定した位置に正確にかつ確実に固定する必要がある。すなわち、センサの固定位置(言い換えればフェース部上の座標)がコンピュータで演算する場合に演算に使用する座標値とずれると位置検出結果に誤差が生じる。したがって、クラブヘッドを製作する場合には、予め設定した位置に正確に固定する必要がある。しかも、強い衝撃に耐えられるように強固に固定しなければならない。
一般に、クラブヘッドの製作では、ヘッドの外形を構成する複数の金属板を溶接固定してヘッドを作る。本発明のクラブヘッドを製作する場合には、センサやセンサケーブルは熱に弱いので、クラブヘッドの溶接作業の後でセンサを固定する必要がある。この場合、溶接後のヘッドの外形の一部分を穴の開いた構造として、そこからフェース部裏面にセンサを固定する作業を行うが、正確な位置にセンサを固定するには、ロボットのような機械や特殊な工具を製作して装着する必要がある。
また、センサが極めて熱に弱いので、固定には接着力の強い接着剤を用いる。このような強い接着剤は、現状では塗布から完全固定まで少なくとも数時間から1日かかる。長時間の養生の間にセンサ位置がずれないようにする必要もある。
発明者らは、この問題を解決するために、クラブヘッドの製作時に予めセンサを固定しようとする位置に固定用の内部が空洞の柱状物(図3の119)を溶接固定しておき、それとセンサと一体となった弾性体状物とを接着固定するのが、取り付け位置の精度(すなわち打撃位置検出の精度)を高め、かつセンサの固定強度の確保および製造の容易性を満たす有効な方法であることを見出した。
特に、内部を空洞の柱状物としたのは、センサと一体となった弾性体状物との接着面を大きく確保して固定強度を高めるとともに、接着剤の流れ出しが防げるためである。
また第九の骨子として、本発明に於いて、更に加えてスイング時のシャフトの位置計測部または角度計測部、あるいはシャフトまたはヘッドの速度計測部または加速度計測部を設け、スイング時のシャフトの位置または角度、あるいはシャフトまたはヘッドの速度または加速度が予め設定した値になった時に、センサ対の振動波到達時間差を割り出す演算部を実質的に起動させる信号処理部を有することを特徴とする打撃位置検出ゴルフクラブも含むものである。
この目的は、節電型・軽量化型とも言えるものである。スイング速度計測部または加速度センサ計測部を設けるものであるが、この種のセンサは、すでに市場にあるので、本発明品とのドッキングにより、大きな効果を発揮する。
通常は、計測開始時に、タイマーの起動や、電子回路の初期状態を設定するためのスイッチが必要になるが、これを無くしてスイッチレスとしたものとも言える。この付加により、非常に便利になった。しかも節電効果も果たしている。
この部分について、打撃直前時点を検出できるものであれば、センサは何でも良い。例えば、シャフトにつけた捩れセンサ(歪みセンサ、打撃直前の加速で歪が大きくなる)や、クラブヘッド位置検出センサ(地面に近くなったときを打撃直前と判断する)などでもよい。
また第十の骨子として、本発明に於いて、更にヘッドスピードを検知するセンサ部を設け、打撃位置とヘッドスピードから計算によって求めたゴルフボールの飛距離を表示する表示部を設けることを特徴とする打撃位置検出ゴルフクラブを含むものである。
あるスピードでボールを打ったときに、その飛距離は打撃位置によって変わり、その位置と飛距離の関係は既にいくつかの文献で明らかになっている。しかし、従来の打撃位置検知の方法では、検知精度が悪く(更には重く壊れやすいので実用にはなっていないが)、仮に飛距離を表示したとしても実質的には飛距離を何段階かに分けて、そのいずれかの範囲に入っているかを選ぶことになる。
本発明の検知手法によれば、実質的にフェース部全体にわたって、よい条件で2mm、悪い条件でも5mm以下の精度で位置検出ができるので、連続して飛距離もかなり正しく検知し表示することができる。
勿論、本発明では、打撃時のフェース部の開度やスイング方向などを検知していないので、それらの飛距離に与える影響まで含んだ飛距離検知・表示ではないが、利用者の打撃が正しいフェース部開度で正しいスイング方向である場合には、これだけの飛距離になるという情報を提供することは、特に狭いゴルフ練習などでボールがネットに当たってしまうような場合や家庭の庭などの狭い場所での練習時には、ゴルフスイングの技術向上に極めて有効な情報になる。
また第十一の骨子として、本発明に於いて、更に、表示部にゴルフクラブのフェース部の外形または近似的フェース図形に対して、打撃ボールの中心部を実質的に「・」点表示、または、「+」型のプラス表示、「X」型のX表示、または、「○」、「●」、「◎」丸表示の中から選ばれた少なくとも一種のシンボルを点灯させて表示部としたことを特徴とする打撃位置検出可能なゴルフクラブも含む。
また、これらの組み合わせでも良い。シャフトのグリップ(図4の120)近くに、邪魔にならない程度の小さな表示部(図4の122)であるので、非常に判り易くしなければならず、極めて重要である事を見出した。
本発明に達する以前の試験において、打撃位置を示すのに、別に作ったフェース図面に縦・横の番号・記号・符号を設けておき、打撃位置が特定されたら、その番号・記号・符号を小さなモニタで表示すると、その符号を手元の符号付のフェース図面の符号と比べ、打撃位置を知る方法が、先ず考えられた。
この方法は、一々見比べなければならないと言う重大な欠陥があるものの、反面、モニタ(LED,液晶、プラズマ、有機ディスプレー)が非常に小型にできるので、安価にかつ邪魔にならないように製造できるという長所がある。
もし、フェース部にアラビア数字1,2,3,4,5,・・と横に番号を振り、縦に、A,B,C,D,Eと記号を振り、再々「1A」が表示されれば、前方向の上であるので、この人は、「1A」打ちの癖があると言うことになる。しかし、その表を別に持参しなければならないなど、面白くなく、不便である。
何処に当ったかを、表示するには、フェース部の外形を表示して、その何処に当ったかを、モニタ部に、フェース外形表示は極めて重要である。フェース部外形表示か、逆台形に近似させて、表示すると、非常に判り易い。
また第十二の骨子として、本主発明に於いて、更に、表示部に、打撃位置が実質的にフェース部のスイートスポットまたは飛距離の大きい領域に近い程高い得点とし、その得点を表示部に表示することを特徴とする打撃位置検出可能なゴルフクラブを含むものである。
打撃位置または打撃位置とその他のヘッドスピードやフェース開度などの検知情報を組み合わせて、何らかの計算式を定義し、結果を得点として表示することは、打撃の技術を「得点」という形で単純化できるので、利用者が技術の現在のレベルの把握や、一定の練習でどの程度の向上が図れたのかを把握するのに有効な手段である。
また第十三の骨子として、本主発明に於いて、更に上記の表示部において、表示・符号を「点滅」機能を持たせた表示部を備えていることを特徴とする打撃位置検出可能なゴルフクラブを含むものである。
本発明の打撃位置の表示において、表示・符号を「点滅」機能を持たせた表示部を備えてなることを特徴とする打撃位置検出可能な練習用クラブをも含む。点滅により小さな表示部にもかかわらず格段に見易く変化したことも見出した。更に加えて赤色にすると(カラー表示すると)、点滅、非点滅如何に拘わらず、判別性能が何倍にも判り易く(見やすく)なった。
また第十四の骨子として、本主発明に於いて、更に、複数回の打撃の打撃位置または得点のいずれか一方あるいはその両方を記憶し、スイッチ等の操作により記憶している打撃位置や得点を表示する機能部を設けたことを特徴とする打撃位置検出可能なゴルフクラブを含むものである。
ゴルフの練習等においては、当然何度もスイングをし、改良を試みる。本発明は、その時のスイング結果を即座に見られることに特徴があるが、その前の打撃位置や、何回かの打撃の打撃位置や得点を再度みて、練習の成果がどうであったかを確認したい場合がある。そのために、打撃位置や得点を記憶する機能部を設けて、何回かのスイング結果を記憶し、何らかの操作で再度表示する機能は有用であることを見出した。
また第十五の骨子として、本主発明に於いて、更にスイング時に自動的に測定状態となり表示画面が切り換わるセンサ部および表示部と、消えた画像を元に戻すリセットボタンを有することを特徴とする打撃位置検出可能なゴルフクラブを含むものである。
クラブを振ることによりクラブ内に設けた加速度センサ等が振りを検知して、前の表示画面を消して、測定状態にすることが好ましい。こうすることにより、スイッチなどを一々押さなくても、自動的に測定状態にすることができる。しかし、時には、前の状態を見たい時がある。うっかり振ってしまったということがあることを、このクラブを使った試験をして初めて認識した。その時は、リセットボタンを押せば画面を元に戻し得るように、スイッチとメモリ部を設けたものを含む。
なお、前述した公知例の中に、加速度センサや、衝撃センサの言葉があるため、本発明の主要な部分を、それらの使い方と同じだと誤解される恐れがあるが、正しく区別されるべきこととして付記しておきたい。
また第十六の骨子として、本主発明に於いて、更にクラブのシャフトまたはヘッドの少なくとも一部が発電材料で覆われている部分を有し、センサまたはセンサの電源または、表示部の電源を供給する接続がなされている接続部を有することを特徴とする発電機能付打撃位置検出ゴルフクラブを含むものである。
ゴルフクラブバッグを、カントリークラブから次のカントリークラブへ直送する人がいる。そのため電池を忘れる人が多いだろう。それを、避けるために、電池不要化、または電池の長寿命化が、極めて重要である。最近には、受光発電フイルムの急速な性能進歩を受けて、クラブシャフトの表面に太陽電池(フイルムが多い)を巻きつけ、または、貼り付けると、電池が不要化できる。ゴルフは、明るいところで実施するので、光源は確保され易い。
また第十七の骨子として、本主発明に於いて、更に別に設けられた受信アンテナ付きの表示機器、または、腕時計型表示部に近づけるだけで、クラブに設けてある送信アンテナから受電して作動する作動部、感受した情報が伝達される伝達部、または演算処理される受信部とのセットとなっていることを特徴とする打撃位置検出ゴルフクラブを含むものである。
その人の癖や、データを統計的に加工したり、統計等の解析をしたい時がある。その時には、別の装置とか、広義の携帯電話、モバイルパソコン、腕時計型マイコンに、データを移すことが、必要である。クラブには、大きな容量のデータの蓄積は、重量が増加し好ましくないので、近傍の装置に移すことが好ましい。これを無線(RFID)で、移すことができる。
本発明において、測定状態に入ったら、LEDを点滅して、知らせることは、心理的な意味で、重要である。そのような機構にしてもよい。良い位置で打撃が行われたとき「ナイスショット」などと音声を発したり、音楽が鳴る、良くない時は、励まし、などの発音や発言機能を持たせることができる。安い本機械の貸し出しで、逆にこの呼びかけに、広告宣伝を入れることもできる。この種の機器の普及にも、この販売促進手法も、活用できる。しかし、重くなっては、本来の目的を失う恐れがある。
上記第二の骨子において、それぞれのセンサ対の時間的微差から実質的に打撃位置を計算する演算機能付きマイクロコンピュータ部が、次の演算処理を行う機能をもつことを特徴とする打撃位置検出ゴルフクラブの製法を含むものである。
即ち、コンピュータは、打撃したことを検知すると直ちに、一方のセンサ対W1の2個のセンサにより先頭振動波の到達時刻を検知し、この時刻の差ΔT1を演算により求める。同時に、もう一方のセンサ対W2の2個のセンサにより先頭振動波の到達時刻を検知し、この時刻の差ΔT2を演算により求める。コンピュータに予め記憶している値a,b,c,dを用いて、次の式によりΔT1とΔT2をそれぞれのセンサ対からの距離の差ΔL1、ΔL2に変換する。
ΔL1=a×ΔT1+b ΔL2=c×ΔT2+d
更に、コンピュータは、フェース部上の打撃位置を求めたい全ての領域の各位置について、予め求めておいた2つのセンサ対についてのセンサからの距離差ΔLp1、ΔLp2を記憶しておき、検知した時間差信号から計算により求めたΔL1とΔL2と、記憶している各位置のΔLp1及びΔLp2を用いて、次の式の値を演算により求め、
(ΔLp1−ΔL1)+(ΔLp2−ΔL2)
この演算の結果で得られた値が最小となる位置を打撃位置と判定する。
図1(及び図2)は、本願発明のフース部とその背部のセンサの取り付け位置の例を示すもので、103はヘッドのフェース部、104、105、106,107は背部(内部)のセンサを示す。また、本願発明の実施例に対応したセンサのフェース外周部への配置を示す図である。
すなわち、センサを打撃の衝撃を直接受けにくいフェース部外周部近辺で、かつ逆台形状のフェース部の4つの頂点近傍に配置する。また、104と106を一つの対、105と107をもう一つの対として、2つのセンサ対を結ぶ直線の交点がフェース部の中央部付近で交わり、かつその2つの直線ができるだけ直交に近い角度をなして交わる位置にセンサを配置することを示している。
図2は、二つのセンサ対に捕えられた時間差のある電磁波形である。センサの打撃振動波の到達時間およびセンサ対の到達時間差を検知する方法を示す図である。110は先に受信したセンサの先頭振動波形、113は後で受信したセンサの先頭振動波形の一例で、109と112はそれぞれのセンサ信号の先頭波到達時刻を判定する判定基準電圧(閾値)である。
すなわち、センサ対の受信信号波形を予め設定した判定基準電圧(閾値)で比較して、最初に判定基準電圧と一致した時刻(図のt1とt2)を検知し、その時刻の微差t2−t1を演算することで到達時間差を検知できることを示している。
図3は、センサのフェース背面への取り付け状態の一例を示す図である。すなわち、センサ116は直接フェース部に固定するのではなく、弾性体状物(後に述べる実施例では天然ゴム)117を介してフェース部に固定する。115はセンサと弾性体状物を固定するためのケースである。
センサをゴムに埋め込むような構造にすれば、115のケースは必ずしも必要ではない。119は、フェース部背面の最適なセンサ位置に予め溶接または接着により固定して設けた円筒状の柱状物であり、これにより容易に、正確に、かつ強固にフェース部にセンサを固定できることを示している。
図4は、シャフト部への表示器と電池の取り付け状態を示す模式図である。すなわち、電池124は、シャフト120の内部に(特別な形状のシャフトを用いなくても)内蔵できる。表示器122は、グリップ121の先端部に設けることで、スイングにも影響を与えることなく、違和感無く、かつ画面が見やすいように装着できることを示している。
図5は、インパクトハンマーの打撃出力信号とマイクロホンセンサの受信先頭波形を示す図である。すなわち、打撃による振動波の伝播時間を、インパクトハンマーの打撃出力信号127の立上り時刻128とマイクロフォンセンサの受信波形129の到達判定基準電圧130で判定して、到達時間131を検知できることを示している。
図6は、インパクトハンマーでフェース部を打撃したときのセンサの先頭振動波到達時間と打撃点からセンサまでの距離の実測値を示す図である。
すなわち、振動波がフェース部をほぼ一定の速度で伝播し、その速度は伝播する方向に依存しない。その結果、振動波到達時間と打撃点からセンサまでの距離は比例することが明らかになったということを示している。
図7は、センサ対の先頭波到達時間差と打撃位置からの距離差の実測値を示す図である。すなわち、センサ対の先頭波到達時間差と打撃位置からの距離の差が比例の関係にあること、及びそれは打撃の速さ(強さ)に依存しないことを示している。
図8、図9、図10、図11、図12は、本発明により検知した打撃位置とフェース部に貼った感圧シートの打撃痕から測った打撃位置を比較して示す図である。すなわち、実際の打撃位置と位置検出結果(図8の132と133、図9の134と135、図10の136と137、図11の138と139、図12の140と141)はほぼ合致し、本発明による打撃位置検出手段でほぼ5mm以下の誤差範囲という極めて正確な位置検知が可能であることを示している。
振動波を検知するセンサは、振動波により受信部の振動板が変動して内部の静電容量が変化する静電容量式のセンサがよい。しかし、振動波の瞬時波形をとらえられるセンサであれば何でもよい。例えば、振動波によって生じる圧力を電気信号に変換して瞬時の波形を検知する圧電センサや、瞬時の振動を光学的手段で検知して振動波をとらえる光学センサなどを使うことも可能であり、本発明の範囲に含まれる。
検知する振動波は、センサをフェース部に固定して機械的に伝播する波動をとらえる方法が、検知精度が高く製造も容易な最良の手段である。音の伝播の先頭波をとらえる方法あるいは機械的伝播と音の伝播の両方を利用して検知する方法なども可能であり、本発明の範囲に含まれる。
振動を検知するセンサの数は4個が最適である。3個でも2組のセンサ対が構成できるので、本発明の方法による位置検知は可能であり本発明の範囲に含まれるが、4個の場合に比べ検知精度が悪くなる領域がある。
振動を検知するセンサを設置する位置は、フェース部裏面の外周部付近で、逆台形上の4つの頂点近傍が最適である。フェース部の形状にもよるが、4つの頂点近傍でかつ向かい合う対角付近のセンサどうしを対とし、対になるセンサを結ぶ直線がフェース中央(言い換えればスイートスポット)付近でできるだけ直交するようにセンサ位置を決めるのがよい。
逆台形上の4つの頂点近傍でなくても、また必ずしも対になるセンサを結ぶ直線がフェース中央付近で直交していなくても、また更には対になるセンサを結ぶ直線が交差しないような位置にセンサ(あるいはセンサ対)を設けて打撃位置を検知することも可能であり、本発明の範囲に含まれる。
センサは弾性体状物を介してフェース部に固定するのがよい。弾性体状物は、振動波を伝播しかつ衝撃からセンサを守ることが必要であるので、天然ゴムあるいはこれに近い性能の材料で作られたものが最良である。また、弾性体に穴を開けて、フェース部からセンサまでの極短い距離を音波伝播させて振動波を検知することも可能であり、本発明の範囲に含まれる。また、弾性体は固形時に弾性特性を有する接着剤とし、センサの固定と弾性体を間に介するということを兼ねて実現することも可能であり、本発明の範囲に含まれる。
検知した時間差から距離差を演算で求め、2組のセンサ対の距離差から打撃位置を検知する演算方法は、予めフェース部上のたとえば格子状の各座標点の距離差を求めてコンピュータのメモリに記憶しておき、これと検知した距離差がもっとも近似する座標点(言い換えれば両者の差異が最小の座標点)を探索する方法が最適である。予め距離差を記憶しておく座標点の数は、使用するメモリの大きさに応じて限定されるが、メモリを大きくすればそれだけ精度を高めることができる。
また、メモリを少なくしたい場合には、例えば、記憶している距離差と検知した距離差の最小の点とその近傍の点との近似の度合いを求め、その度合いに応じて最小の点とその近傍点の中間を打撃位置と判定する方法なども可能であり、本発明の範囲に含まれる。その他にも、数式的に演算して求める方法も可能であり、本発明の範囲に含まれる。
<実施例>
以下の実施例により、本発明を更に詳細に説明する。しかし、本実施例により、本発明の有効性が,限定解釈されるものではない。
発明者らは、ゴルフクラブに装着したセンサにより、フェース部の打撃位置検出に取り組むに当たり、当初は音波の伝播を手がかりにすることを考えた。最初は、超音波の反射から打撃時のボールの位置を検知するという方法も考えたが、形状が丸く高速でフェース部に衝突するボールに音波を当ててその反射を捉えることは困難であった。
次に、音波の反射ではなく、打撃時に発生する音の音源探査の手法を応用することを考えた。しかし、音源探査の専門家からは、チタンのような硬い板のある部位に音が発生しても即座にそれは平面スピーカのように全体に広がる平面波となるので、その伝播を(面の垂直方向ではなく)面の横方向から捉えるのは不可能との見解であった。
一度は諦めたが、念のためマイクロフォンセンサを用いて試験してみたところ、確かに音の到達の判断を音の大きさ(振幅)で判断する方法では捉えることはできなかったが、驚くべきことに、瞬時波形でみると、打撃位置とセンサまでの距離と振動波の先頭波の到達時間に相関関係があることを見出した。
そこで、発明者らは本格的に実験を開始した。センサをフェース部の特定位置に取り付け、打撃位置と振動先頭波の到達時間との関係を調べた。センサは、静電容量式マイクロフォンセンサを使用し、打撃には、小野測器社製のインパクトハンマーGK-3100を用いた。このインパクトハンマーは、瞬時の打撃の強さを検知するセンサを内蔵しており、この信号の立ち上がりの瞬間を打撃時刻とした(図5の128)。
マイクロフォンセンサの受信信号の先頭波動は図5の129のようになり、この先頭波の急峻な立下りを一定の基準電圧(閾値)(図5の130)で判定してこれを到達時刻(図5の131)とした。その結果、インパクトハンマーからマイクロフォンセンサまでの距離と、インパクトハンマー信号の立ち上がり時刻からマイクロフォンセンサへの到達時刻とがほぼ比例関係にあることを確認した。また、同時に、この関係はセンサから見た打撃点をフェース部上の水平方向・垂直方向・斜め方向のいずれの方向にとっても全く同じであることも確認した(図6)。
また、センサをフェース部から離して、音波として捉えた場合も同様に比例関係が得られることも確認した。また、主にフェース部を伝わる機械的振動波を捕える場合と、フェース部から離して音波として捕える場合との驚くべき違いは、センサへの入力の大きさと受信までの時間に違いがあることも見出した。
それまでの実験により、打撃の瞬間から配置したセンサまでの応答の遅れから、打撃位置とセンサまでの距離を検知すれば、複数個のセンサを用いることにより打撃位置の特定は可能であると考えた。しかし、図6から分かるように、振動波の伝播は1mm当たり約2μ秒であり、フェース部での高々80mm程度の距離の伝播時間を1mm程度の精度で検知するためには、打撃の瞬間を遅くとも1μ秒以下程度の高速で検知する必要があった。
これを実現するには、例えば、ボール内に高速応答のセンサを設けて何らかの手段で打撃の瞬間に高速に信号を発生するか、あるいは、ゴルフクラブの外部に光センサ等の高速のセンサを設置してその瞬間を捉えて信号を発信する必要があった。ボールにセンサを設ける方法は、特殊なボールを製作する必要があり、一般のボールが使用できない欠点がある。ゴルフクラブの外部に高速のセンサを設置してその瞬間を捉える方法では、そのような設備が必要になり、また打撃の瞬間を捉えられるように適切に配置しなければならないという不便さがあった。
発明者らは、このように打撃の瞬間を検知しなくても、各センサの受信の時間差を利用すれば位置の検出が可能ではないかと考えた。そこで、2個のセンサをフェース部の適切な位置に配置し、2つのセンサ対の振動波受信信号を比較した。
受信信号の大きさは、各センサ間で大きな差異はなく、ある一定の電圧レベルで各センサの振動波到達時刻を比較したところ、打撃点Pに近い方のセンサAが先に振動波を受信し(図2のt1)、この受信時刻からもうひとつのセンサBが受信するまでの時刻(図2のt2)との時間差Δt=t2−t1は、打撃点PからAまでの距離とPからBまでの距離との差にほぼ比例する関係があることが分かった(図7)。
このことから、2組のセンサ対を構成し、各センサ位置を適切にすれば、当該2組のセンサ対の振動波到達時間差から打撃位置の距離差を割り出し、2つの距離差の条件を満足する2次元平面状の打撃位置を特定できる新知見を得た。
その実験結果の一例を図7に示す。図7から分かるように、センサ対の先頭振動波到達時間差Δtとセンサ対の打撃点からの距離差ΔLはほぼ比例関係にあり、次式で関係づけられることが明らかとなった。
ΔL=Δt×k+q
ここで、kは振動波の伝播速度に相当する係数であり、qはフェース部構造やセンサ構造等によって生じる定数である。
ここで、検知した2つの距離の差を満足する2次元平面上の位置を特定するには、通常、数学的に打撃位置Pの座標とセンサの座標から距離の差を表す数式を求め、この数式に実際に検知した距離差を代入して、得られた2つの方程式から打撃位置を算出する方法が考えられた。
発明者らも本方法を検討したが、演算式が複雑であり、ゴルフクラブに搭載するマイクロコンピュータで計算するにはかなり時間がかかる上演算による誤差も大きくなることが分かった。そこで、予めフェース部の各点の2組のセンサ対からの距離差ΔL1、ΔL2を求めておき、これをマイクロコンピュータのメモリに記憶して、実際の打撃から検知した時間差から求めた距離差ΔLp1及びΔLp2と記憶している距離差が最も近似する点を打撃位置と判定する手法を考案した。
「距離差が最も近似する点」の検出は、次の数式の値を繰り返し演算により求め、その結果が最小となった座標Pを探索することで簡単に検知することができた。
(ΔL1―ΔLp1)+(ΔL2―ΔLp2)
実際に実験に使用したゴルフクラブは、フェース部が約50mm×80mmあった。この面上に縦と横それぞれ2mm毎に格子状に点を1000個とり、各点のセンサ対からの距離差ΔL1、ΔL2をマイクロコンピュータのメモリに記憶した。
センサの配置場所にも、多くの実験的検証と工夫を行った。実験により、打撃位置がセンサの極く近傍の場合はセンサと離れた位置の場合に比較して検知した距離差の誤差が打撃位置の判定に与える影響が大きいことが分かった。通常、打撃位置は中央部に集中し、利用者は特に中央部で精度よく打撃位置を把握したいという欲求がある。
これより、センサは、フェース部の周辺部近辺に設置した方が全体特に中央部付近で精度良く検知できることが判明した。更に、周辺部の特に、フェース部の逆台形状の4つの頂点付近に配置したことで、打撃位置の精度が向上し、かつ打撃時の強い衝撃を避けて破損の確率を低減できることを見出した。
また、2組のセンサ対を結ぶ直線の交差角度がフェース部の中央付近で90度に近い角度で交わるように配置する方が中央部の精度が高いことも見出した。4つのセンサをこのように配置した。配置に当たっては、極めて強い衝撃に耐えてかつ予め設定した位置に正確に固定するために、所定の位置に直径が10mmで長さ2mmの円筒状の金具を溶接しておき、これにゴムに接着したセンサを取り付けた。
信号処理部に設けた電子回路部でセンサ信号の増幅と予め設定した到達時刻判定電圧レベル(閾値)との比較を行い、また別途設けたタイマー部で到達時点のタイマー値を記憶して、対としたセンサ間の時間差を求めた。
時間差Δtと距離差ΔLとの関係は予め実験で求めておいた。図7はその例であるが、この場合、
ΔL=0.46Δt+6.1
という変換式により、時間差から距離差を演算した。
時間差を求め、その結果から打撃位置を演算処理するマイクロコンピュータには、ルネサステクノロジー社製の16ビットワンチップマイクロコンピュータH8/3694を使用した。電源は電池駆動であり、マイクロコンピュータの電源電圧は昇圧回路により3.6Vとした。マイクロコンピュータの動作発信周波数は10MHzである。製作した検出装置では、打撃時刻検知から打撃位置を判定するまでの処理時間は約80ミリ秒であった。
製作したゴルフクラブにより実際に試打した。図8、図9、図10、図11、図12はその実験結果の一例である。
各図の座標はフェース部の中央(スイートスポット)を原点とし、水平方向(スイング体勢でクラブを地面につけた時のフェース部上の水平面方向)をX軸、垂直方向(地面と直角方向)をY軸とした直交座標系で表している。図のように、フェース部全体にわたってほぼ5mm以下の精度で打撃位置が検出できることを確認した。
試打は、ハンマーによるテスト、ロボットによるスイング、プロゴルファーによる実践的なスイングの各試験を実施した。フェース部に打撃点が分かるように感圧シートを貼り付け、シートに表示されたボールの打撃痕の像の中央を打撃位置とした。ヘッドスピードは、20m/sから50m/sの範囲で試験した。その結果、本発明による打撃位置検知方法で、フェース部全体にわたってほぼ5mm以下の誤差範囲内で打撃位置を特定できることを確認した。
また、実際のゴルフの練習者を観測した結果、練習者は単にスイングして打撃するだけでなく、最初に素振り(ボールに当てないで、単にスイングする行為)する場合や、クラブでボールをはじくなど、ボールの打撃以外にさまざまな動作をすることが分かった。そこで、本格的にスイングした場合にのみ打撃時点を検知する必要があると考えた。
発明者らは、3軸の加速度センサを装着して、加速度センサによりヘッドスピードを検出するとともに、ヘッドスピードが10m/sを超えた時を本格的な打撃スイングと判定するコンピュータプログラムを作成して、これにより自動的に振動波到達検知回路及びマイクロコンピュータを打撃位置検出モードに設定し、その後の打撃による打撃位置検出結果のみ表示するようにプログラムを作成した。
なお、打撃位置の表示は、反射型のドットマトリクスのLCD表示器に、フェース部のイメージを表示し、更に打撃位置と判定した位置に丸の塗りつぶし●を表示することで表現した。表示器の外形寸法は、縦46mm、横22mmであり、シャフトのグリップの下(グリップのクラブ側)に固定した。この付近でのグリップの径は約20mmであり、ほぼシャフトと同じ大きさにした。この結果、表示部は形状としても違和感が無く、またゴルフバッグに投入しても破損する恐れも少ない形状になった。
また、検出した打撃位置が、飛距離の大きいスイートスポット付近の場合に得点を高くし、フェース部周辺部に近いほど低い得点とした得点表示を設けた。得点は、位置により0点から100点の範囲とした。こうすることで練習者は、正確にフェース部の中央部で打撃する練習の自己の技術向上度を「得点」という認識しやすい形で把握することができた。
また、得点の変化を意識することで、向上心を啓発することができるという利用者の評価を得た。また、加速度センサにより検知したヘッドスピードの表示とともに、打撃位置とヘッドスピードから推定されるボールの飛距離を表示するようにした。この打撃位置とヘッドスピードと飛距離との関係は実際に本発明により打撃位置が正確に検知できることによってはじめてその価値が発揮できたものである。
「打撃位置が把握できたら・・・」という仮定に基づいて、飛距離の表示が産業的に有効であるという主張をしても、かつてはまったく無意味な願望にしか過ぎなかったが、本発明により、打撃位置が正確に検知可能となり、それに基づいた飛距離の表示により、初めて飛距離が利用者に有益な情報として提供できることに成功した。
実施例1において、発明者らは、コンデンサマイクロフォンという静電容量式センサを本目的に適した特性にしたものを用いた。これは、先頭振動波を正確に検知できるものであるが、同じ性能を有するセンサであれば他のセンサを用いることはできる。このましい例として、マイクロフォンを、用いたが、他のセンサとして、対になるセンサが、感度の高いもので、時間差が検出できるものならば、それを用いることが出来る。センサとしては、全てではないが、当業者ならば、感度の高いものを適宜選択可能である。例えば、応答の速い圧電センサなども使用でき、本発明の範囲に含まれる。また、振動波を検知するセンサとフェース部の間に天然ゴムを主成分とする弾性体を設けたが、センサ自体が衝撃に耐える構造になっていれば、必ずしも別途弾性体を設けなくても同様の結果が得られるものであり、本発明の範囲に含まれる。
同様に、センサを固定する接着剤が弾性体の効果を発揮するような材料とした場合も同じ効果が得られ、本発明の範囲に含まれる。また、フェース表面に何らかの表面処理材料を塗膜し、打撃の衝撃を緩和するように処理してもよく、本発明の範囲に含まれる。
また、実施例では、先頭振動波の波形を予め設定した電圧(閾値)で比較して、この値を超えた時点を到達時間として検知する方法を用いたが、振動波の波形が最初に急峻に変化する時点を到達時間として検知するように変更してもよい。例えば、センサの信号を微分処理してその出力が最初に大きく得られる(言い換えれば一定値以上になる)時点を先頭振動波到達時刻としてもよく、本発明の範囲に含まれる。
実施例1では、2組のセンサ対の到達時間差から2次元の座標位置を求めたが、3組のセンサ対を構成し、それらの到達時間差から3次元の座標位置を求めることも可能である。これも、本発明の概念と同一であり、本発明の範囲に含まれる。
また、実施例では予め各点について、2組のセンサ対からの距離差を記憶しておき、検知結果がこれと近似する点を探索する手段を用いたが、勿論数式的に解を計算して打撃位置を得る手段も適用できるし、更にはその数式を簡易な数式で近似して求める手段もあり、本発明の範囲に含まれる。
更に、検出結果と近似する点の探索において、検知した距離差が最も近似する点とその近傍点との近似の度合いを計算で求め、近似の度合いに応じて最も近似した点とその近傍点との間を打撃位置と決定する手段も可能であり、本発明の範囲に含まれる。
あるいは、距離差を記憶するのではなく、予め各点の時間差を測定した結果(または距離差から時間差に変換演算した結果)を記憶しておき、検知した時間差と記憶している時間差が一致する点を探索するように変更しても良く、本発明の範囲に含まれる。
また、実施例では、予め2組のセンサ対からの距離差を記憶しておく点をフェース部の水平方法および垂直方向についてそれぞれ2mmおきの格子状の点を選定し、各点での時間差をマイクロコンピュータ記憶して座標位置を検知した。記憶容量を大きくすれば、勿論2mmよりかなり小さいピッチの格子点を記憶でき、ピッチを小さくすればするほど探索精度(検知精度)を高めることができる。
また、必ずしもフェース部全体に一様な密度で記憶する点を選ぶ必要はなく、例えば中央付近で記憶する点を多く選んで中央部での精度を向上させるように変更しても良い。また、記憶しておく座標点を、水平方法および垂直方向という直交座標系の点とせず、フェース部の中心を原点とする極座標系で表す同心円状の点としてもよい。これらの予め記憶する点の選定方法も本発明の範囲に含まれるものである。
本発明の他の実施例を図14に示す。本実施例における打撃位置検出装置50が、前述の打撃位置検出装置1と異なる点は、マイクロフォンセンサ104,105,106,107が出力した電気信号を無線送信する送信部51と、ゴルフクラブ2とは独立して設けられ前記電気信号を受信する受信部52と、をさらに備えている点である。受信部52は、アンテナ53を通じて送信部51から送信された信号を受信する。この場合、打撃位置を表示する表示部54は、受信部52と一体に形成されている。また、受信部52はリセットボタン18を有している。演算部9は、受信部52に設けてもよいし、送信部51に設けてもよい。図14には、ヘッド部模式画像60と、その上に重ね表示された打撃位置表示シンボル61(図示の例では“+”)も示している。
図15には、さらに、上記受信部52を、腕時計型受信部52Aとした実施例を示す。この場合、表示部54Aは、やや小さくなるが、常に手元にあるため視認性が良い。腕時計型受信部52Aも、リセットボタン18を有している。図15には、ヘッド部模式画像60と、その上に重ね表示された打撃位置表示シンボル61(図示の例では“+”)も示している。
なお、上記の実施例では、フェース部において台形の4つの頂点近傍にマイクロフォンセンサ(振動波センサ)を設けた構成としているが、フェース部中央を原点とした水平方向をX軸、垂直方向をY軸とした場合の(−A,0)(+A,0)の位置の2個のセンサをペア、(0.+B)(0,−B)の位置の2個のセンサをペアとした4個のセンサを設けて、前者のペアで水平方向位置、後者のペアで垂直方向位置を独立に検知するように構成してもよい。
また、上記の実施例では、振動波センサの信号から求めた距離差ΔLの値と既知のΔLとを比較して最も近い点を打撃位置として出力する方法を用いたが、既知のΔLを用いずに、数式演算により打撃位置を直接推定することも可能である。
本発明は,ゴルフクラブ製造産業、スポーツ用具製造産業に特に役立つ。用具の検定機器としても使用できる。

Claims (16)

  1. グリップ部を有するシャフトと、打撃面と裏面とを有するフェース部を備え前記シャフトの先端に取付けられたヘッド部と、を備えたゴルフクラブと;
    前記フェース部の前記裏面側に配置されかつ前記ヘッド部に固定され、前記フェース部への打撃により生じる振動波に応じた電気信号を出力する複数の振動波センサと;
    ボールの打撃により前記フェース部に生じる振動波の前記複数の振動波センサにおける各到達時刻を前記電気信号に基づいて検出し、前記複数の到達時刻の差に基づいて前記フェース部におけるボールの打撃位置を算出して打撃位置信号として出力する演算部と;
    前記演算部が出力した前記打撃位置信号に基づいて前記フェース部における打撃位置を表示する表示部と;
    前記複数の振動波センサと前記演算部と前記表示部に給電を行う電源と;を備えた打撃位置検出装置であって、
    少なくとも3個の前記振動波センサを備え、前記演算部は、前記振動波センサの2個を一対とみなして前記到達時刻の差を検出し、少なくとも2対の前記振動波センサにより得られる前記到達時刻の差に基づいて前記打撃位置を算出し、
    前記演算部は、
    (1)前記振動波センサの第1対が前記振動波の到達を検知した時刻の差をΔT1とし、
    (2)前記振動波センサの第2対が前記振動波の到達を検知した時刻の差をΔT2とし、
    (3)前記演算部に予め記憶している振動伝播定数をa,b,c,dとし、
    (4)前記第1対の各振動波センサから仮想打撃位置までの距離の差ΔL1 として、
    ΔL1=a×ΔT1+b を算出し、
    (5)前記第2対の各振動波センサから前記仮想打撃位置までの距離の差ΔL2として、
    ΔL2=c×ΔT2+d を算出し、
    (6)前記フェース部上の打撃位置を求めたい全ての領域の各位置Pについて、予め求めておいた前記第1対の各振動波センサからの距離差をΔLp1とし、
    (7)前記フェース部上の打撃位置を求めたい全ての領域の各位置Pについて、予め求めておいた前記第2対の各振動波センサからの距離差をΔLp2 とし、
    (8)下記式により位置Psを求め、
    Ps=min{(ΔLp1−ΔL1) +(ΔLp2−ΔL2) }、
    ここで、演算子min{ }は、{ }内の値が最小となる位置Pを表す、
    位置Psを前記打撃位置とすることを特徴とする打撃位置検出装置。
  2. 請求項1に記載の打撃位置検出装置であって、前記フェース部の前記打撃面が略台形であり、4個の前記振動波センサが、前記台形の4つの頂点に配置されていることを特徴とする打撃位置検出装置。
  3. 請求項に記載の打撃位置検出装置であって、前記台形の対角線が、前記フェース部の中央部において直交することを特徴とする打撃位置検出装置。
  4. 請求項に記載の打撃位置検出装置であって、前記4個の振動波センサのうちの1つが動作不良になったことを検知する動作不良検知部を備え、前記演算部は、前記動作不良検知部により前記振動波センサのうちの1つが動作不良になったことが検知された場合に、残り3個の前記振動波センサを2対とみなして前記打撃位置を算出することを特徴とする打撃位置検出装置。
  5. 請求項1に記載の打撃位置検出装置であって、前記振動波センサは、粘弾性体状物及び/または弾性体状物を介して前記フェース部の裏面に固定されていることを特徴とする打撃位置検出装置。
  6. 請求項1に記載の打撃位置検出装置であって、前記振動波センサは、前記フェース部に垂直に固定されかつ内部が空洞の柱状物により固定されていることを特徴とする打撃位置検出装置。
  7. 請求項1に記載の打撃位置検出装置であって、前記シャフトの位置、角度、速度、加速度、及び、前記ヘッド部の速度、加速度、からなる群から選ばれた少なくとも1つの物理量を計測する計測部を備え、
    前記演算部は、前記計測部が計測した少なくとも1つの前記物理量が予め設定された所定値に到達した場合に起動することを特徴とする打撃位置検出装置。
  8. 請求項1に記載の打撃位置検出装置であって、前記ヘッド部の速度を検知するヘッド速度測定部を備え、
    前記演算部は、前記打撃位置と前記ヘッド速度とから打撃されたゴルフボールの飛距離を算出し、前記表示部は、前記飛距離を表示することを特徴とする打撃位置検出装置。
  9. 請求項1に記載の打撃位置検出装置であって、前記表示部は、前記ヘッド部の模式図上に所定のシンボルを用いて打撃位置を表示することを特徴とする打撃位置検出装置。
  10. 請求項1に記載の打撃位置検出装置であって、前記演算部は、前記打撃位置が前記フェース部のスイートスポットまたは飛距離の大きい領域に近い程高くなる得点を算出し、前記表示部は、前記得点を表示することを特徴とする打撃位置検出装置。
  11. 請求項に記載の打撃位置検出装置であって、前記表示部は、前記シンボルを点滅させる機能を有していることを特徴とする打撃位置検出装置。
  12. 請求項1に記載の打撃位置検出装置であって、前記演算部は、前記打撃位置信号を記憶するメモリ機能を有し、要求に応じて過去の打撃位置を前記表示部に表示させることを特徴とする打撃位置検出装置。
  13. 請求項1に記載の打撃位置検出装置であって、前記複数の振動波センサはスイング時に自動的に測定状態となり、前記表示部は、スイング時に自動的に表示画面が切り換わりかつ消去された画像を元に戻すリセットボタンを有することを特徴とする打撃位置検出装置。
  14. 請求項1に記載の打撃位置検出装置であって、前記シャフト及び前記ヘッド部の少なくとも一部は発電素子で覆われており、前記発電素子は、前記複数の振動波センサ及び前記表示部に必要な電力の少なくとも一部を供給するように電気接続されていることを特徴とする打撃位置検出装置。
  15. 請求項1に記載の打撃位置検出装置であって、前記複数の振動波センサが出力した前記電気信号を無線送信する送信部と;
    前記ゴルフクラブとは独立して設けられ前記電気信号を受信する受信部と;をさらに備え、
    前記演算部及び前記表示部は、前記ゴルフクラブとは独立に配置されて前記受信部に接続されていることを特徴とする打撃位置検出装置。
  16. グリップ部を有するシャフトと、打撃面と裏面とを有するフェース部を備え前記シャフトの先端に取付けられたヘッド部と、を備えたゴルフクラブを用いてボールを打撃する工程と;
    前記ボールの打撃により前記フェース部に生じる振動波が、前記フェース部の前記裏面側に配置されかつ前記ヘッド部に固定された複数の振動波センサに到達する各時刻を検出する工程と;
    前記振動波の各到達時刻の差に基づいて前記フェース部における前記ボールの打撃位置を算出して打撃位置信号として出力する工程と;
    前記打撃位置信号に基づいて前記フェース部における打撃位置を表示する工程と;を含む打撃位置検出方法であって、
    前記複数の振動波センサは少なくとも3個設けられ、前記到達時刻の差の検出は、前記振動波センサの2個を一対とみなして少なくとも2対の前記振動波センサについて行い、前記打撃位置の算出は、下記手順で行うことを特徴とする打撃位置検出方法、
    (1)前記振動波センサの第1対が前記振動波の到達を検知した時刻の差をΔT1とし、
    (2)前記振動波センサの第2対が前記振動波の到達を検知した時刻の差をΔT2とし、
    (3)前記演算部に予め記憶している振動伝播定数をa,b,c,dとし、
    (4)前記第1対の各振動波センサから仮想打撃位置までの距離の差ΔL1 として、
    ΔL1=a×ΔT1+b を算出し、
    (5)前記第2対の各振動波センサから前記仮想打撃位置までの距離の差ΔL2として、
    ΔL2=c×ΔT2+d を算出し、
    (6)前記フェース部上の打撃位置を求めたい全ての領域の各位置Pについて、予め求めておいた前記第1対の各振動波センサからの距離差をΔLp1とし、
    (7)前記フェース部上の打撃位置を求めたい全ての領域の各位置Pについて、予め求めておいた前記第2対の各振動波センサからの距離差をΔLp2 とし、
    (8)下記式により位置Psを求め、
    Ps=min{(ΔLp1−ΔL1) +(ΔLp2−ΔL2) }、
    ここで、演算子min{ }は、{ }内の値が最小となる位置Pを表す、位置Psを前記打撃位置とすることを特徴とする打撃位置検出方法
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