JP2016022308A - スイング測定表示システム - Google Patents

スイング測定表示システム Download PDF

Info

Publication number
JP2016022308A
JP2016022308A JP2014150624A JP2014150624A JP2016022308A JP 2016022308 A JP2016022308 A JP 2016022308A JP 2014150624 A JP2014150624 A JP 2014150624A JP 2014150624 A JP2014150624 A JP 2014150624A JP 2016022308 A JP2016022308 A JP 2016022308A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
swing
data
sensor
acceleration
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014150624A
Other languages
English (en)
Inventor
正義 岩橋
Masayoshi Iwahashi
正義 岩橋
国平 林
Kunihei Hayashi
国平 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
I&l Co Ltd
Original Assignee
I&l Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by I&l Co Ltd filed Critical I&l Co Ltd
Priority to JP2014150624A priority Critical patent/JP2016022308A/ja
Publication of JP2016022308A publication Critical patent/JP2016022308A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】スイング速度を表示出来ると共に従来に比べて長期間使用に耐え得るスイング測定表示システムを提供すること。【解決手段】スイング測定表示システムは、グリップ部104と、シャフト部103と、シャフト部のグリップ部と反対側に取り付けられた、打撃面101を持つヘッド部102と、を有するゴルフクラブ100と、グリップ部の内側に配置された、加速度センサ部208と、加速度センサ部の検知信号を処理する信号処理部207と、信号処理部で処理された加速度データを少なくとも含むデータを送信する無線送信部206と、電源部200と、を有するセンサ信号送信モジュール105と、センサ信号送信モジュールから送信されるデータを受信する無線受信部108と、受信した加速度データまたは加速度データに基づいて得られた結果をスイング速度に関するデータとして表示する表示部107と、を有する端末器106と、を備える。【選択図】図1

Description

本願発明は、例えば、センサを内蔵したゴルフクラブと携帯型の端末装置を備えたスイング測定表示システムに関する。
ゴルフの練習では、クラブのスイング速度や加速度変化、打撃時のヘッドスピード、打撃角度、あるいは打撃面の打撃位置などのスイング状態を知りたいということは、かねてより重大な関心事である。また、これが特定の練習場所だけでできるのではなく、例えばコース上でもスイング状態を把握できるようになることは大きな願望である。
スイング状態を検知する手段としては、ゴルフクラブは一般に競技で使用される通常のものを用い、スイングするクラブの近傍に検知装置をおいて測定または解析する手段と、ゴルフクラブ自体にセンサ等を取り付けて測定または解析する手段との大きく二つのタイプがある。前者のタイプとして、例えば、特許文献1が挙げられる。また、後者のタイプとして、例えば、特許文献2〜6が挙げられる。
特開2011−24805号公報 USP3,270,564 USP3,792,863 特開2005−152321号公報 WO2005/094953 WO2009/069698
特許文献1では、近傍に撮像装置を置き、打撃者の打撃前後のスイングを撮影し、大きな画面にその映像を表示する装置を提供している。また、打撃者の映像とプロゴルファなどの上級者の映像とを比較して表示する装置もある。このような手段は、スイング全体を見ることができ、大きなスイング上の問題や上級者との差異を把握することはできるが、通常必要とされるのは微妙な力の加え方や動きの変化であり、これらを画像から把握するのは困難である。
また、特許文献1のようなカメラと大型表示装置を用いる測定装置は、設備が大きく高額であり、特別に設置された練習場所のみで使用可能なものである。設備が設置されていない練習場やコース上では利用できない。
これに対して、上述した通り、ゴルフクラブにセンサを実装して、そのセンサ信号からスイング状態を検知する手段で、ゴルフコースでも使用できるとする従来の文献もいくつかある。
しかし、ゴルフクラブにセンサやその信号処理部を備えコースでも使用可能な手段とは、通常のスイングができ、数千回の打撃に耐える真に実用的なものでなければならない。真に実用的とは、以下の条件を満たすものである。
(1)通常のゴルフクラブと外観及び重量並びに重量バランスがほぼ同等であり、通常のクラブの場合と同じスイングができること。
(2)ゴルフクラブの打撃時にヘッドに加わる数百G〜1000Gにも及ぶ衝撃に耐えるセンサや信号処理部などを備えるものであること。
(3)センサや信号処理部などを装着固定するためにヘッド部やシャフト部に加工をする場合、衝撃によってヘッド部に亀裂や割れあるいは凹みが生じたり、シャフト部に亀裂が生じないこと。
従来の多くの文献で、上記の課題についての考察や解決策が具体的に提示されているものはない。これらの課題に対する具体的解決手段が示されていない限り、真に実用的でゴルフコースでも使用できる手段とはならないのである。
特許文献2,3では、ヘッド部に加速度センサとシャフト部に歪計を取り付け、それを離れた装置に表示するという手段が提示されている。これらの方法は、シャフト部の特定部位の挙動を把握したりヘッド加速度を計測することができる。しかし、ヘッド内部に加速度センサを設けた場合の激しい打撃衝撃に耐える手段が示されていない。また、歪計は一般に消費電力が大きく電池の消耗が激しいので長時間の使用が困難である。更に、シャフト部の撓みや捩れはクラブによって異なるため、同じスイングをしても歪計の信号出力が異なってくるが、検知結果からどのように打撃の良否を判定するのかが不明である。
特許文献4では、ヘッドとシャフト(グリップ部を含む)に加速度センサを設け、これら2個の加速度センサからゴルフクラブの位置や姿勢を検出する手段が提示されている。
特許文献5では、ヘッドに設けられた第1の加速度計モジュールとシャフト(グリップ部を除く)に設けられた第2の加速度計モジュールとの信号を検知して、両者の良好な関係を表示する手段が提示されている。
特許文献4と特許文献5は、いずれもヘッド部に設けられた加速度センサで検知した検知結果を用いて、クラブヘッドの速度を算出し、端末装置に送信して表示させる構成を開示している。
しかし、ヘッド部に加速度センサを設けた構成では、いかなる手段を持ってこの加速度センサを固定し、打撃衝撃やシャフトの撓り対して如何に耐えるのかについての具体的構成が示されていない以上、すぐに使用出来なくなり実使用に耐えられない可能性が高いという欠点がある。
また、重量が増加したり重量バランスが通常のクラブと異なることに関する課題提示も解決策も全く示されていない。即ち、ゴルフコースで通常のゴルフクラブのようにスイングできる真に実用的な手段を示していないという重大な欠陥がある。
特許文献6では、3個以上の打撃時の衝撃波を検知できる打撃センサを打撃面の裏側に設けて打点位置を検知する装置が示されている。本手段は、センサが小型軽量であり、しかも直接の衝撃を受けにくい打撃面の周辺部に配置するので、打撃衝撃にも耐えうる実用性の高い手段である。
特許文献6は、打点位置を検知する方法としては有効であるが、スイングの開始から終了までのスイング状態を検知するものではない。また、表示部や信号処理部をシャフトの外部に設けているので、外観及びクラブの重量及び重量バランスなどが通常のクラブとはかなり異なってしまうという欠陥がある。更に、クラブの外部に設けた表示部が落下などにより破損する恐れがある。
また、特許文献6の打撃センサは、ヘッド部の組立時に必要な溶接工程における高温に耐えられないので、ヘッド組立後に取り付けなければならない。本文献で示すように、接着剤を用いて狭いヘッドの内部で打撃センサを固定する場合、接着剤が凝固するまで打撃センサを保持しなければならず、製造工程が極めて難しいという大きな課題がある。
また、打撃センサとゴルフクラブの外部に取り付けた信号処理部とを接続する信号ケーブルが必要であるが、信号処理部が設けられるグリップ先端付近でシャフトに開口部を設けて信号ケーブルを通すことはできない。グリップ部の先端付近でシャフトを開口すると、打撃時にシャフトに亀裂が生じて破損してしまうからである。従って、このケーブルは、ヘッド部からシャフト内部を経由して、グリップの手元側のシャフト先端付近からシャフトの外部へ引き出して、グリップとシャフトの間を通して信号処理部と接続しなければならない。このために、長いケーブルが必要になる上に、製造工程が極めて複雑になるという問題がある。
特許文献4と5と6において、センサの信号を無線で送信して端末器で表示する手段をも含むとされている。無線で信号を送信する手段は既に多くの技術や通信規格が知られており、単に無線で送信する手段自体はリモコンなどのように無線通信技術を利用して利便性を高めるのと同じ周知された手段である。ゴルフクラブに設けたセンサの信号を無線で送信する場合に重要となる課題は、無線送信部をゴルフクラブの何処に配置し、それによってどういう有効性が生じ、またその場合に生じる問題をどう解決するかである。これらの特許文献では、無線送信部をどのように配置し、それによりどのような有効性があり、またどのような問題が生じそれらをどう解決するかについては全く示されておらず、単に可能性を示したか周知された一般的な手段を示したに過ぎない。
本発明は、上述した様々な課題の内、ヘッド部に加速度センサを設けることにより生じる課題に鑑みて、スイング速度に関するデータを表示出来ると共に、従来に比べて長期間使用に耐え得るスイング測定表示システムを提供することを目的とする。
第1の本発明は、
グリップ部と、一端部に前記グリップ部を有し内部が空洞となっているシャフト部と、前記シャフト部の前記グリップ部と反対側の他端部に取り付けられた、打撃面を持つヘッド部と、を有するゴルフクラブと、
前記グリップ部の内側の前記シャフト部の前記空洞に配置された、前記ゴルフクラブをスイングした時の加速度を検知する加速度センサ部又は角速度を検知する角速度センサ部と、前記加速度センサ部又は前記角速度センサ部の検知信号を処理する信号処理部と、前記信号処理部で処理された加速度データ又は角速度データを少なくとも含むデータを無線で送信する無線送信部と、電源部と、を有するセンサ信号送信モジュールと、
前記センサ信号送信モジュールから送信される前記データを受信する無線受信部と、前記受信した前記加速度データまたは前記加速度データに基づいて得られた結果、若しくは前記角速度データまたは前記角速度データに基づいて得られた結果をスイング速度に関するデータとして表示する表示部と、を有する端末装置と、
を備えたことを特徴とするスイング測定表示システムである。
また、第2の本発明は、
前記センサ信号送信モジュールは、前記シャフト部の前記一端部側に前記電源部が配置されており、前記電源部より前記他端部側前記無線送信部と前記信号処理部が配置されており、前記無線送信部と前記信号処理部より前記他端部側に前記加速度センサ部が配置されていることを特徴とする、上記第1の本発明のスイング測定表示システムである。
また、第3の本発明は、
前記電源部は、電池を収納する電池収納空間を前記空洞内に有しており、
前記グリップ部の手元側先端に形成された、前記電池を出し入れするための開口部に電池交換蓋が着脱自在に設けられており、
前記シャフト部の前記空洞内の前記電池収納空間より前記他端部側に、前記無線送信部と前記センサ信号処理部と前記加速度センサ部とを構成する電子回路基板が配置されており、
前記電池を前記電池収納空間に保持すると共に前記電子回路基板を固定し、外壁部に少なくとも1つ設けられた突起と、前記外壁部に少なくとも1つ設けられた弾性部材と、を有する電池基板ケースが配置されており、
前記シャフト部の内壁に、前記電池基板ケースの前記突起と勘合する位置に穴が設けられている、ことを特徴とする、上記第1又は第2の本発明のスイング測定表示システムである。
また、第4の本発明は、
前記電池基板ケースの前記突起と前記シャフト部の前記穴が勘合した時に、前記電子回路基板の部品実装面が、前記ヘッド部の打撃面と実質上直角方向をなすように配置されていることを特徴とする、上記第3の本発明のスイング測定表示システムである。
また、第5の本発明は、
前記信号処理部は、前記加速度センサ部の検知信号が一定の基準値を超えた場合にスイング開始時点と判定する機能と、前記スイング開始時点の以降に前記加速度センサ部の検知信号が一定の期間において一定の基準値以下になった場合にスイング終了時点と判定する機能と、前記スイング開始時点から前記スイング終了時点までの前記加速度センサ部の検知信号を保存する機能と、を有しており、
前記無線送信部は、前記スイング終了時点の後に前記保存された前記加速度センサ部の検知信号を前記加速度データとして送信する機能を有しており、
前記端末装置は、年月日及び時刻を検知する機能と、前記送信された加速度データを受信した前記年月日及び時刻を打撃時刻として前記加速度データと共に関係付けて保存する機能と、前記加速度データまたは前記加速度データから演算処理した結果を前記スイング速度に関するデータとして前記打撃時刻と関係付けて表示する機能と、を有している、ことを特徴とする、上記第1の本発明のスイング測定表示システムである。
また、第6の本発明は、
前記端末装置は、カレンダを表示する機能と、前記加速度データを保存している日を他の日と区別して表示する機能と、前記保存している日を選択する機能と、前記選択した日の前記加速度データまたは前記加速度データから演算処理した結果を前記スイング速度に関するデータとして表示する機能と、を有することを特徴とする、上記第5の本発明のスイング測定表示システムである。
また、第7の本発明は、
前記端末装置は、緯度と経度を検知して前記端末装置の場所を特定する機能と、前記加速度データを受信した時の前記端末装置の場所を打撃場所として前記加速度データと共に関係付けて保存する機能と、前記加速度データまたは前記加速度データから演算処理した結果を前記スイング速度に関するデータとして前記打撃場所と関係付けて表示する機能と、を有することを特徴とする、上記第5の本発明のスイング測定表示システムである。
また、第8の本発明は、
前記端末装置は、前記加速度データまたは前記加速度データから演算して求めた速度データを前記スイング速度に関するデータとして横軸を時間軸とするグラフで表示する機能と、前記加速度データまたは前記速度データが最大となる時点と打撃した時点とを前記グラフにそれぞれマークで表示する機能と、前記グラフに模範的なスイングの加速度データまたは速度データを比較例として表示する機能と、を有することを特徴とする、上記第5の本発明のスイング測定表示システムである。
また、第9の本発明は、
前記ヘッド部は、前記打撃面の裏面の外周部付近の4箇所に、筒状の形状をなすと共に側面に少なくとも1つの穴を設けた打撃センサ固定部と、前記打撃センサ固定部の前記筒状の内部に収納され、前記穴と勘合する位置に突起を設けた打撃センサと、を有し、
前記打撃センサから、前記シャフト部の内部を経由して、前記センサ信号送信モジュールへ接続されたセンサケーブルが設けられており、
前記センサ信号送信モジュールは、前記打撃センサにより検知された信号を打撃データとして前記加速度データと共にスイング終了後に無線で送信し、
前記端末装置は、前記センサ信号モジュールから受信した前記打撃データから、前記打撃面の打点位置を算定し、前記打点位置を保存し、前記打点位置を表示することを特徴とする、上記第1〜第8の何れか一つの本発明のスイング測定表示システムである。
また、第10の本発明は、
前記センサ信号送信モジュールは、前記電池の電圧が一定の基準値より小さくなったことを検知する電池減少検知機能と、前記無線送信部に前記電池減少検知機能による信号を送信する機能と、を有しており、
前記端末装置は、前記センサ信号送信モジュールから受信した前記信号を表示する機能を有している、ことを特徴とする、上記第1〜第9の何れか一つの本発明のスイング測定表示システムである。
本発明によれば、スイング速度に関するデータを表示出来ると共に、従来に比べて長期間使用に耐え得るスイング測定表示システムを提供することが出来る。
本発明の実施の形態1のスイング測定表示システムの全体構成を示す図 図1のグリップ部の内部の模式的断面図 実施の形態1のスイング測定表示システムの端末器の、演算した速度データと打撃時刻と打撃場所と電池減少検知部の信号と通信状態とを表示した画面の一例を示す図 実施の形態1のスイング測定表示システムの端末器の、データが保存されている日をカレンダに表示した画面の一例を示す図 本発明の実施の形態2における、打撃センサを更に設けたスイング測定表示システムの全体構成を示す図 実施の形態2の打撃センサ部の模式的断面図
以下、本発明のスイング測定表示システムの一実施の形態について、図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態1では、図1〜図4を用いて、スイング測定表示システムの構成と動作を説明する。
図1は、本実施の形態のスイング測定表示システムの全体構成を示す図である。
図1に示す様に、ゴルフクラブ100は、打撃面101を有するヘッド部102とシャフト部103とグリップ部104から構成される。センサ信号送信モジュール105は、3軸加速度センサを備えた加速度センサ部208とマイクロコンピュータを備えた信号処理部207とアンテナ(図示省略)を含む無線送信部206と電池202を備えた電源部200とから構成され(図2に示す)、グリップ部104の内部の円筒状のシャフト部103の内部に設けられる。
ゴルフクラブ100をスイングした場合に、マイクロコンピュータが加速度センサの信号を検知して、検知した加速度センサの信号が一定の基準値より大きくなったと判断した時に、スイング開始と判定する。マイクロコンピュータはスイングを開始したと判定した時以降に、加速度センサ信号を連続してマイクロコンピュータのメモリに加速度データとして保存していく。
その後に、加速度センサの信号が一定の基準値以下になった時に、マイクロコンピュータはスイングの終了と判断して加速度センサ信号の保存を停止する。停止後すぐに、マイクロコンピュータは無線送信部206が端末器106と通信可能な状態にあるか否かを確認して、通信可能であれば保存した加速度データを端末器106に送信する。
端末器106は、無線受信部108において加速度データの受信が完了すると同時に、端末器106が保有する時計機能と緯度経度の検知機能を用いて受信時刻と受信場所を検知し、これらの検知結果と受信した加速度データとをデータセットとして端末器106の保存部109に保存する。また、保存と同時に、表示部107に受信時刻と受信場所と加速度データあるいは加速度データから演算した結果として得られたスイング速度を表示する。
図1に示すグリップ部104を、シャフト部103の中心線A−Aを含みヘッド部102の打撃面101と平行な面で切断した断面の端面図を図2に示す。
図2に示す様に、グリップ部104の内部のシャフト部103の内部に、センサ信号送信モジュール105が挿入固定される。センサ信号送信モジュール105は、電池交換蓋201と、電池202とを備える電源部200と、無線送信部206と信号処理部207と加速度センサ部208とを備えた電子回路基板203と、電池202及び電子回路基板203を内部に固定した略円筒状の電池基板ケース204から構成される。
グリップ部104の手元側先端部には開口部を設ける。電池202はこの開口部から電池基板ケース204の電池収納空間204aに挿入する。バネ電極を有する電池交換蓋201をグリップ部104の開口部104aに入れ、電池基板ケース204の先端の窪みと電池交換蓋201の突起とが勘合部205で勘合して電池交換蓋201が固定される。この時電池もバネ電極で圧着固定される。電池202は、容易に入手できる単4アルカリ電池を使用した。単4アルカリ電池の大きさは規格で長さが44.5mm直径が9.5〜10.5mmとされている。従って、電池基板ケース204に必要な厚さを含めても、内部の空洞の径が約13mmであるシャフト部103の内部に十分装着することができる。
シャフト部103の内部の電池202の更に奥に、電子回路基板203を設ける。電子回路基板203は、電池202の側から順に、アンテナを含む無線送信部206とマイクロコンピュータを含む信号処理部207と3軸加速度センサを含む加速度センサ部208を成す電子部品が搭載され、電池基板ケース204に固定される。3軸加速度センサは、センサの検知精度を向上するために、グリップのヘッド側先端部付近に配置する。
電子回路基板203はシャフト内部に入る大きさにする必要があるので、横幅のサイズは限定される。その結果、電子回路基板203は縦方向にかなり長い形状とならざるを得ない。この場合、部品間の配線が困難になるという問題が生じる。また、重量を少なくするためには、電子回路基板203はできるだけ小さくする必要がある。この配線の問題と小型軽量化の必要性から、シャフトの内部に備える電子回路基板203は、必要な電子部品を基板の両面に実装する両面実装基板とする必要がある。従って、電子回路基板203を電池基板ケース204に固定するには、基板の数箇所にネジまたは接着剤などによる固定部を設けて固定せざるを得ない。
製作した電子回路基板203は、(縦:100mm)×(横:10mm)×(厚さ1mm)である。電子回路基板203には、ガラスエポキシ樹脂を素材とする比較的強度のあるものを用いているが、厚さが1mmであり薄いために、電子部品を実装した面に垂直に強い衝撃力が与えられると基板の歪みなどにより部品のハンダ部に亀裂などが生じる恐れがある。強度を得るためにより厚い基板の採用も考えられるが、厚くすると内径が約13mmであるシャフトの内部に装着できなくなり、また重量も増加する。また、数箇所固定した上でゲル状の樹脂を基板とケースの間に充填して衝撃に耐えるようにする方法もあるが、製作工程が複雑になるだけでなく、かなりの重量の増加になる。
本実施の形態では、数箇所で電子回路基板203と電池基板ケース204を固定し、電池基板ケース204がシャフト内部で固定された時に、この電子回路基板203の部品実装面212a,212bがヘッド部102の打撃面101と直角に交わる方向に配置する。これにより、重量を最小限にして、ヘッド部102からシャフト部103を介して電子回路基板203に伝わってくる打撃面101にほぼ垂直方向の衝撃力を、主に電子回路基板203の横面に受け、部品実装面に直交する方向の力を最小にし、基板の振動や撓みを最小にして電子部品のハンダ溶接部などの損傷や劣化を防ぐことができる。
尚、電子回路基板203の部品実装面212a,212bがヘッド部102の打撃面101と直角に交わる方向に配置する場合に限らず、例えば電子回路基板203の部品実装面212a,212bがヘッド部102の打撃面101と実質上直角方向をなす様に配置する構成であっても良い。ここで、実質上直角方向をなす様に配置する構成とは、完全に直角に交わる場合に限らず、例えば、当業者から見て本願発明の効果、即ち、基板の振動や撓みを低減して電子部品のハンダ溶接部などの損傷や劣化を防ぐことができる効果が発揮され得ると判断できる範囲内で、直角からずれた場合をも含むことを意味している。
電池基板ケース204の電池202を固定する部分の外部の側面に、2ヶ所の突起210aと210bとを設け、シャフト部103に前記突起と勘合する位置に2ヶ所の穴209aと209bとを設けた。
製作工程では、電池基板ケース204はシャフト部103の先端の開口部より挿入する。挿入時には、この突起がシャフト部103の先端でシャフト部103の内壁に当たるが、電池202が入っていない時は電池基板ケース204の電池202を固定する部分の側面が内側に撓むことでシャフト内部へ挿入することができる。
そして、シャフト部103の穴と電池基板ケース204の突起とが勘合することで、電池基板ケース204はシャフト内部の正確な位置に強固に固定できるのである。打撃の繰り返しの衝撃によっても、ケースが移動したり抜けることはない。また、前述したように、電子回路基板203はこの突起と穴が勘合した時に打撃面101とほぼ直角になる位置に固定される。
打撃者がスイングする場合、打撃者の最も手元側の指でグリップ部104を強く握る。この位置は打者によって異なるが、最もグリップ部104の先端で握る場合グリップ部手元側先端から約50mm前後の位置である。この位置よりヘッド側のシャフト部103に穴を設けると、シャフト部103の撓りによって亀裂が生じたり破損する恐れがある。従って、シャフト部103に設ける穴は、グリップ部手元側先端から凡そ50mm以内の位置に設けるのがよい。特に、電池202を固定する部分の電池基板ケース204の側面が好ましい。
本実施の形態では互いに勘合するシャフト部103の穴209aと209bと電池基板ケース204の突起210aと210bの対をシャフト部103の中心に対して対称な位置に2対設けたが、1対でもよく、また2対以上の複数対でもよい。
尚、ここでは、シャフト部103の穴209aと電池基板ケース204の突起210aとの組み合わせを1対と呼び、シャフト部103の穴と209bと電池基板ケース204の突起210bとの組み合わせを1対と呼ぶ。
また、電池基板ケース204の電池202を収納する部分の側面でなくてもよい。例えば、電子回路基板203を設けた部分のケース外周部側面に突起を設けてその位置の電池基板ケース204の内側にスリットを設けることでも同じ効果を得ることができる。また、本実施の形態では電池ケースと基板ケースを一体とした電池基板ケース204としているが、電池202と電子回路基板203を固定するケースが別に設けられていてもよい。いずれも本発明に含まれる。
電池基板ケース204の外周部に、ゴムリング211aと211bと211cを設けた。電池基板ケース204をシャフト部103の内部に装着した時に、ゴムリング211a、211b、211cがシャフト部103の内壁と電池基板ケース204の間に挟まれて、電池基板ケース204をシャフト内にしっかり固定できる。同時に、これらのゴムリング211a、211b、211cは、ヘッド部102からシャフト部103を介して伝わる打撃衝撃を吸収して電池202や電子回路基板203への衝撃を緩和するという重要な効果を発揮する。
尚、本実施の形態のゴムリング211a、211b、211cは、本発明の弾性部材の一例にあたる。
ゴムリング211a、211b、211cは、1個でもよく2個以上の複数個でもよい。ゴムではなく、弾性のある他の素材を用いてもよい。また、リング状のものではなくシート状のものであってもよい。特にリングを設けるのではなく、ケースの一部を弾性を有する素材で構成してもよい。いずれの場合も、本発明に含まれる。
図1と図2で示したように、本実施の形態のスイング測定表示システムのゴルフクラブ100の外観は、グリップ先端部が唯一通常のゴルフクラブとの差異であり、他は全く通常のゴルフクラブと同一である。グリップ部104の先端の電池交換蓋201は小さく、利用者がスイングする場合には全く視野に入らない部分であるので、外観においてスイングに影響を与えるものでは全くない。
なお、本実施の形態のスイング測定表示システムでは、ゴルフクラブ100には電池電源をオンまたはオフするスイッチを設けず、スイングした場合を自ら検出して、この時にのみ加速度の検知とデータ送信を行っている。電池202は常に電力を供給しているが、低消費電力型の電子部品の使用とスイング状態を検知して電力制御を密に行うことにより、電池寿命を十分確保している。
使用した加速度センサは、3軸の加速度を同時に検知できるMEMSセンサで、200Gまでの加速度を検知できる。加速度センサは、シャフト軸方向と、これと直行し打撃面101に直角な軸方向と、この2つの軸に直行する軸方向との3軸を検知するように配置している。ヘッド部102の加速度は、数百Gから1000Gにも到るが、本実施の形態ではグリップ部104のヘッド側先端付近に加速度センサを設けるので、200Gまでの検知範囲で十分精度よくスイングの検知が可能である。
本実施の形態のスイング測定表示システムでは、加速度センサからゴルフクラブの空間的位置や挙動を検知しようとするものではない。本実施の形態では、検知した各軸の加速度曲線の変化点の位置や、加速度が最高となる位置あるいは加速度から演算して得られたスイング速度が最高となる位置を検知して、これらが打撃時点と対比してどの位置にあるのか、あるいは上級者のスイング曲線(図3に示す)と対比してどこの時点に特徴的な差異があるのかを把握することを目的とする。
従って、本発明の加速度センサ部の一例である加速度センサ部208は1軸あるいは2軸のみを検知するものであってもよく、その様な構成の加速度センサ部208についても本発明の加速度センサ部に含まれる。
本実施の形態のスイング測定表示システムは、ゴルフプレイヤーが端末器106をポケットなどの体の一部に取り付けてスイングし、スイング後に端末器106が受信したデータを表示部107で確認する。従って、無線通信は約3m程度の距離の通信が出来れば十分使用できる。本実施の形態では、国際的な無線通信規格であるBluetooth(登録商標)規格Version.3.0を用いて行った。通常では約10mの距離の通信が可能な規格である。しかし、現在一般的に使用されているシャフトは炭素繊維複合材で作られているので、金属よりはかなり小さいがある程度の電気導電性を持つ。従って、アンテナをシャフトの内部に実装する場合、ある程度電波の減衰が生じ通信可能距離が短くなる。本実施の形態では、グリップ部104の内部の適切な位置にアンテナを含む無線送信部206を設けたことにより、実験では通信可能な距離は3m〜5m以上を十分確保でき、安定して通信可能であることを確認した。
端末器106には、Bluetooth規格の無線通信機能と時計機能と緯度経度を検知できるGPS機能を標準で装備しており広く使用されているスマートフォンまたはiPhone(登録商標)と呼ばれる携帯電話型の端末器106を使用した。これらは、前記の機能の外、データの保存機能、演算機能、グラフック表示機能、タッチスイッチ機能などの本スイング検知装置に必要な機能を有している。これらの端末器でなくても、同様の機能を有するものであれば他の機器を使用してもよい。
図3に、端末器106に加速度データから演算した速度データと受信時刻と受信場所と電池減少検知部の信号と通信状態とを一つの画面に表示した画面の一例を示す。
図3に示す通り、端末器106の表示部107に、データを受信した時の年・月・日・時・分・秒の全てあるいはそのいずれかを打撃時刻として、打撃時刻を表示する部分301に表示している。また、データを受信した時の緯度と経度から受信場所を特定し、予め端末器に保存していた地図あるいは緯度経度と関係付けて記憶していた設備名称から緯度経度が合致するものを打撃場所として、打撃場所を表示する部分302に表示している。速度データをグラフ303として表示する。横軸がスイング開始からの経過時間であり、縦軸は速度値である。打撃した加速度データから演算して求めた速度曲線を304に表示している。
また、同時に模範的な上級者が、本実施の形態のゴルフクラブ100を用いてスイングした場合の速度データ309を同じグラフに表示して比較しやすくしている。
尚、上級者による速度データ309は、ゴルフクラブ100を用いてスイングすることで取得する場合に限らず例えば、端末器106の保存部109に予めデータとして格納されていても良い。
ここで、速度データとは、加速度センサ部208が収納されたグリップ部104におけるスイング速度である。
尚、本実施の形態のデータ304、309は、本発明のスイング速度に関するデータの一例にあたる。
また、本実施の形態では、速度データとは、加速度センサ部208が収納されたグリップ部104におけるスイング速度である場合について説明したが、これに限らず例えば、ゴルフクラブ100の固有の特性データとして、シャフト部103のしなり方やねじれ方を表す特性データや、シャフト部103の長さデータなどを端末器106に入力することにより、端末器106の演算機能により、グリップ部104における加速度データを利用してヘッド部102の速度を演算処理により取得させ、その取得されたヘッド部102の速度をスイング速度に関するデータとして表示部107に表示しても良い。
また、本実施の形態では、スイング速度に関するデータとして、加速度データを演算処理して得られた速度データを表示する場合について説明したが、これに限らず例えば、加速度データをスイング速度に関するデータとして表示しても良い。この場合、加速度データは、速度データが最大となる時点より前で最大となるが、打撃した時点との位置関係が明瞭に分かると共に、上級者との比較も可能である。
この表示は、スイング終了後すぐに表示されるので、利用者は実際のスイングデータを確認して、記憶している自分のスイングの感覚との差異を確認できる。更に、加速度あるいは速度曲線の変曲点や値が最大となる時点が上級者とどう違うかを明確に知ることができる。ゴルフクラブのスイングでは、加速度または速度が最大となる時点と打撃した時点の前後関係が、スイングの良否を評価する一つの重要なポイントである。図3では、速度データが最大となるポイントを「MAX」という記号307で表示し、打撃した時点を「HIT」という記号308で表示している。こうすることにより、速度データが最大になるスイング時点と打撃した時点との前後関係が明瞭に分かる。このようにスイングを示す曲線の特徴や上級者との比較によって、どのように改良すべきかを知り、練習によりどの程度上達したかを知ることができるのである。
尚、打撃時点では、大きな衝撃が加速度センサ部208に加わり打撃点以降の加速度データは大きく変動する傾向にある。そのため、図3では、打撃時点以降の速度データの表示を行わない構成例を示している。
また、一般に、プロゴルファのスイングでは、加速度データの最大点は打撃時点(図3の「HIT」308参照)と同じ位置か、その直前に位置する傾向がある。従って、速度データの最大点は打撃時点の後に位置する。一方、アマチュアの上級者のスイングでは、加速度データの最大点が打撃時点の少し前に位置すると共に、速度データの最大点は打撃時点の直前あたりに位置する傾向がある。また、初心者のスイングでは、加速度データの最大点も、速度データの最大点も、打撃時点の前に位置する傾向がある。
なお、打撃した時点は、加速度データが衝撃で大きく変化する最初の時点として検知できる。また、加速度センサのデータから速度を演算する方法は、加速度が一定の基準を超えてスイング開始と判断した時点から、初速度がゼロとして速度計算を行い、統計的に加速度が一定基準を超える時の速度を別に求めてこれを初速度として加算する方法とした。速度の絶対評価としては利用者によっては多少誤差が生じるが、前述したようにスイング中の加速度や速度の変化のポイントを特徴的に把握し、上級者との比較でスイングの課題や改善対策を知ることを目的とするので大きな問題ではない。
また、通信状態を表示する部分310に示すように、無線通信の通信中あるいは通信切断などの状態を表示してもよい。更に、センサ信号送信モジュール105の電源部200に電池減少検知部(図示省略)を設け、前記電池減少検知部が電池202の減少信号を検知した時にこの信号を無線送信部206から端末器106に送信して、電池減少検知部の信号を表示する部分311に示すように端末器106の表示部107に表示してもよい。電池202の減少信号を受信した場合、電池減少あるいは電池交換を利用者に知らせる文字を表示してもよく、またはこれを記号を用いて表示してもよい。
打撃時刻と打撃場所の表示は、画面のどこでもよく、また別の画面に表示してもよい。加速度や速度データ以外に、これらから演算によって求めた他のグラフを表示してもよい。最大値を表示するマーク及び打撃時点を表示するマークは、他の文字や記号によるマークでもよい。いずれも本発明に含まれる。
過去の保存しているデータから再表示したい日を選択する場合には、カレンダ画面を利用するのがよい。図4は、データを保存している日をカレンダ形式で表示した画面の一例を示す。画面には1ヶ月分の日が表示され、スイングのデータが保存されている日401は、他の日と明確に区別できるように、数字の背景を塗り潰し、保存されていない日は背景の塗り潰しがない数字で表示している。データが保存されている日を表示する画面上にタッチすることで、端末器のタッチパネル機能によってその日が選択される。日を選択すると、その日のデータのリストが表示され、更にその一つを選択すると一例として図3に示したようなデータが表示される。402は、カレンダ表示する月を前の月に切り替えるスイッチである。403は、次の月に切り替えるスイッチである。
保存されている日とそうでない日を区別する方法としては、何らかのマークを付与してもよく、数字の色や太さあるいは数字の背景を異なるようにしてもよい。いずれも本発明に含まれる。カレンダの表示形式は他にもあるが、実質的にカレンダ形式でスイングデータが保存されているか否かを区別して表示し、この画面にタッチすることで表示したいスイングデータを選択するものは本発明に含まれる。
尚、本実施の形態では、電子回路基板203の無線送信部206から送信された加速度データを利用して、端末器106において演算してスイング速度データを取得する場合について説明したが、これに限らず例えば、電子回路基板203の信号処理部207において加速度データを利用して演算してスイング速度データを取得し、加速度データと共にスイング速度データを端末器106に送信する構成であっても良い。
また、上記実施の形態では、ゴルフクラブをスイングした時の「加速度」を検知する加速度センサ部208をグリップ部の内側のシャフト部の空洞に配置した構成について説明したが、これに限らず例えば、ゴルフクラブをスイングした時の「角速度」を検知する角速度センサ部を、加速度センサ部208に代えてグリップ部の内側のシャフト部の空洞に配置した構成であっても良いし、あるいは、加速度センサ部208に加えて角速度センサ部も配置した構成であっても良い。この構成の場合、角速度センサ部を搭載してシャフト部の回転速度あるいは回転角を検知することで、どの時点でシャフト軸を回転させているかが分かり、これもスイングを改善する重要な評価ポイントである。即ち、上記と同様の効果が得られるので有効であり実用的である。
(実施の形態2)
実施の形態2では、図1に示したスイング測定表示システムのゴルフクラブ100の構成に、更に打点位置を検知する打撃センサ部を設けた場合について、図5、図6を用いて説明する。
本実施の形態2のスイング測定表示システムの全体構成例を図5に示す。尚、上記実施の形態1で説明した構成と同じ構成には、同じ符号を付し、その説明を省略する。
3個以上の打撃センサ部をヘッド部の打撃面の裏側に設けて打点位置を検知する手段は、既に特許文献6に示されている。
図5に示すように、本実施の形態では、ヘッド部102の打撃面101の裏側のヘッド内部に4個の打撃センサ部501aと501bと501cと501dを設ける。前記4個の打撃センサ部501a、501b、501c、501dは、打撃面101の中心で直交して交わる2本の直線上で、かつ打撃センサ部501aと501dの対が、及び打撃センサ部501bと501cの対がそれぞれ互いに打撃面101の中心点から等しい距離離れた打撃面101の周辺部に配置されている。こうすることで、打点位置は簡単な2次の方程式で算出できる。
打撃センサ部501a、501b、501c、501dの信号は、ヘッド内部からシャフト部103の内部を経てセンサ信号送信モジュール105に接続されたセンサケーブル502で送信される。信号処理部207では、スイングの開始から加速度センサの信号を連続的に保存しながら、同時に打撃センサ部の信号をも保存する。スイングが終了した直後に、保存した加速度データと共に打撃センサ部の信号を打撃データとして端末器106に無線送信する。
一方、端末器106は、前記データの受信と同時に、受信時刻と受信場所とを検知し、これらをそれぞれ打撃時刻と打撃場所として受信データと共にセットにして保存または表示する。
打撃センサ部の信号から打点位置を数式によって算定する演算は、端末器106の演算機能により行う。演算の結果求めた打点位置は、打撃時刻あるいは打撃場所と合せて、端末器106の表示部107に表示する。この場合、加速度から演算して求めた速度データと演算の結果求めた打点位置から更に演算して求めた推定飛距離を端末器106の表示部107に表示しても良い。
本実施例では、ゴルフクラブ側の電池202の電力消費を低減するために打点位置を算定する演算を端末器106で行ったが、ゴルフクラブの信号処理部207で行ってその結果を端末器106に送信し表示部107に表示してもよく、本発明に含まれる。
特許文献6においても、打撃センサの固定は容易ではなかった。ヘッド部は、チタン合金などを素材とする複数の部品を溶接して組立てる。この溶接温度は極めて高いので、予め打撃センサをヘッドの内部に固定しておくことはできない。ヘッドの例えばソールと呼ばれる底の部分に開口部を設けて、組立てられたヘッドの内部に開口部からセンサを挿入して固定する。特許文献6では、接着剤を用いて打撃センサを打撃面の裏面に固定する手段を示している。
しかし、狭いヘッドの内部で正確な位置に確実にセンサを固定するには、正確に位置決めしその位置で接着剤が完全に凝固するまでセンサを保持する必要がある。特許文献6には、打撃センサの固定位置に予め金属のリングを設け、固定位置を正確にすると共に接着剤の液漏れを防ぐことも示されているが、やはり完全に接着するまでのセンサ保持は必要であった。また、接着剤で固定する場合には、接着力が不十分な場合に打撃衝撃が繰り返されて接着力が劣化し、センサが剥離したり検知不能になる恐れがあった。
本実施の形態では、打撃センサの固定を容易にし、打撃衝撃にも耐えうる装着方法を新たに見出した。
図5に示すヘッド部102の打撃面101の裏面に装着された例えば打撃センサ部501bの中央部を通り、打撃面101に垂直な平面で切断した断面図を、図6に示す。尚、4つの打撃センサ部501a、501b、501c、501dは、全て同じ形状である。
図6に示す様に、打撃面101の裏面601の打撃センサ部501bにおいて、打撃センサ607を固定する位置に、側面の上部に穴605a,605bを備えた筒状の打撃センサ固定部603を設ける。
打撃センサ固定部603は、ヘッドの素材の融点とほぼ同じかまたはそれ以上の融点を持つ金属素材であって、溶接によってヘッド部102を組立てる前に予め打撃面101の裏面に設ける。
打撃センサ607は、打撃センサ本体608と打撃センサケース609とで構成され、打撃センサケース609の側面外周部の前記センサ固定部の穴と勘合する位置に、突起604a,604bを設ける。また、前記打撃センサケース609の突起の内側に、図6に示すようにスリット状の空隙606a,606bを設けてもよい。
打撃センサ607を打撃面101の裏側に取り付ける場合には、打撃センサ固定部603の上部から打撃センサ607を挿入し、打撃センサケース609の突起604a,604bが打撃センサ固定部603の穴605a,605bに勘合することにより打撃センサ607は強固に固定される。また、打撃センサ607の挿入時に、打撃センサ607の突起604a,604bが打撃センサ固定部603の内壁に当たるが、スリット状の空隙606a,606bによって突起604a,604bを設けた部分が内側に湾曲して打撃センサ607の挿入を容易にすることができる。
本実施の形態の構成によって、打撃センサ部を設ける位置が正確で打点位置の計算結果に誤差を生じず、また適切な圧力で打撃センサ607を打撃面101に固定できるので衝撃波の検知信号が安定した。また、挿入して固定する工程が容易であり、使用時に何度も打撃衝撃を受けても剥離したり検知能力が劣化することがない。本実施の形態では、突起と穴との勘合部は挿入時の反力を均等にするように対称な側面位置に2ヶ所設けたが、複数箇所でも1箇所でもよく、本発明に含まれる。
本実施の形態の構成により、スイングの加速度変化と打点位置の検知の両方の機能を備え、外観を通常のゴルフクラブと全く同一のゴルフクラブを実現できた。打撃センサ607は、4個で2g(グラム)という極めて小型軽量である。また、打撃センサ607の信号を信号処理部207へ送信するセンサケーブルは、ヘッド内部からシャフト内部を経てシャフト内部の信号処理部207まで接続すればよいので、センサケーブルの実装は容易であり、長さも最小限にできる。本実施の形態で用いたケーブルは、幅が僅か3.5mmのFFCケーブル(信号線のピッチ幅0.5mm、6極)で、重量も僅か1.6gである。特許文献6と比較しても、第1に外観を通常のゴルフクラブと同一にでき、第2に明らかにゴルフクラブは軽量であり、第3に衝撃に対しても明らかに強く、第4に製作工程がかなり簡単であり低コストでできるという利点がある。
実施の形態1及び2で示したゴルフクラブ100のヘッド部102は、内部に空洞をもつチタン合金製のドライバヘッドで容量は460ccである。シャフト部103は、長さが45インチの軽量で撓りに強いカーボン製のシャフトである。グリップ部104は、天然ゴム製である。センサ信号送信モジュール105を実装したゴルフクラブの総重量は320gとなった。また、クラブの重量バランスはD1となった。また、打点センサを更に設けた場合でも、4個の打点センサと信号ケーブルの合計重量は3.6gであり、クラブの総重量も323.6gとなった。
ヘッド容量とシャフト長が上記とほぼ同じ一般に使用されているドライバゴルフクラブは、特殊なものを除いて300gから330gである。また、重量バランスは、D0からD3が好ましいとされている。本実施の形態のスイング測定表示システムのゴルフクラブ100は、重量及び重量バランスにおいて通常のゴルフクラブと差異が無く、同じようにスイングすることが可能である。このことは約100人の被験者で確認した。外観においても実際のスイング感においても殆ど差がないため、予め被験者にスイング検出機能が内蔵していることを知らせなければ、全ての人が気づかなかった程である。
従来の文献では、「スイングするゴルフクラブは通常のゴルフクラブと同じように使用できる検知装置であること」、言い換えれば「同じようにスイングでき、同じ耐久性を有すること」という観点が無かったのである。その結果、外観や重量及び重量バランスあるいはスイング感などを全く考慮しない、理論上のスイングの検知に関する概念を示しただけか、実際には製作できないか、製作しても通常とは異なるスイングしかできないか、スイングできても数回で破損するような手段の提示しかなかった。
本実施の形態1及び2において、外観を通常のゴルフクラブと同一とすることができ、重量を最小限に抑え通常のゴルフクラブ仕様と同じ範囲にし、重量バランスも同じバランスとし、通常のゴルフクラブと同様のスイングができることを明らかにした。
更に、数千回の打撃衝撃にも耐えうる真に実用的な手段であることを明確にした。また、端末器の画面で、即座にそのスイングの特徴や上級者との差異を明確に知ることができ、スイングを改善するための練習課題を把握でき、また練習の効果もデータとして確認することができる有効な手段であることを示した。保存したデータを後に自ら検証したり、また後にスイングの指導者に見せて新たな指導を受けることもできる。
本実施の形態の構成はこのような実用性と有効性を有すると共に、製造工程も極めて簡単であり工業的に生産可能な手段であることを明確にした。
以上説明した本発明の一実施の形態1、2によれば、下記に挙げた問題点を解決し得ることは明らかである。
即ち、何らかの装置をゴルフクラブをスイングする場所の付近に設置してスイング状態を解析する手段は、通常のゴルフクラブを用いてスイングができるが、どこでもできるものではない。1つ目の重要課題は、特定の場所だけでなく、「どこでもスイングを検知できる」ようにすることである。これにより、ゴルフコースでも自宅でもスイング状態を知ることができるようになる。そのためには、スイングを検知するセンサあるいは結果を表示する機器は、ゴルフクラブ自体に装着されているか、ポケットなど身体の一部に備えることができるものである必要がある。上記実施の形態によれば、この課題を解決し得る。
また、2つ目の重要課題は、「通常のゴルフクラブと同じスイングができる」ようにすることである。通常のクラブと同じようにスイングできなければ、例え正しい検知ができたとしてもその評価価値は損なわれてしまうからである。そのためには、重量や重量バランスやシャフトの撓りなどのクラブの諸特性も、外観も、利用者が感じるスイング感も、通常のゴルフクラブとほぼ同一でなければならない。上記実施の形態によれば、この課題を解決し得る。
また、3つ目の重要課題は、「スイングの開始からスイングの終了にいたるまでのスイングの過程が把握できる」ようにすることである。ボールの打撃面での打点位置や打撃時のヘッド速度あるいは飛距離は、スイング開始からの打撃者の挙動の結果である。スイングの過程が把握できなければ、これらの結果が生じる原因の把握ができない。従って、スイングの改善に役立つ情報を十分得ることができないのである。自分のスイングでどこにもっとも加速力を働かせているか、上級者とスイングのどの時点でどの程度異なるのか、練習によってどの程度改善してきたかということを定量的に把握できるようにすることが重要である。上記実施の形態によれば、この課題を解決し得る。
また、4つ目の重要課題は、「スイングの検知装置が実使用上十分な耐久性及び耐環境性をもつこと」である。特にヘッド部の打撃面での衝撃は1000Gにも及ぶ極めて強いものである。通常のゴルフクラブでは数千回の打撃に耐える性能を持っている。この強い衝撃に耐えうるスイング検知装置でなければ、真にコースでも実用できる手段にはならない。上記実施の形態によれば、この課題を解決し得る。
従来の文献では、ゴルフコースでも使用できる手段として提示されていても、上記の課題に対する考察や具体的達成手段の提示が全くなく、願望的あるいは抽象的表現がなされているにすぎない。また、未だに市場に出ていないということからしても実施化困難または実施してもすぐに壊れる、重すぎる、外観が異常等のいずれかの重大な欠陥があったと見られる。
上記実施の形態では、上述した4項目を重要課題としてそれらの解決手段を具体的に提示し、真に実用的で通常のゴルフクラブのように使用でき、かつ工業的に生産可能にするための諸課題を克服する手段を提供するものである。
尚、上述した実施の形態により解決し得る項目を列挙すれば、次の通りである。
(1)特定の設備を設置したゴルフ練習場などの特定環境のみで使用できるものではなく、どこでも(特にゴルフコース上でも)持ち運びでき利用可能であること。
(2)利用者が、実質的なスイングにおいてもまた感性的にも通常のゴルフクラブと同一のスイングができるようにすること。即ち、外観、全体重量、重量バランス、シャフトの撓り、耐久性などのゴルフクラブの諸特性が通常のゴルフクラブとほぼ同一であること。
(3)スイング開始からスイングの終了にいたるスイング全体の状態が、実質的に正しく検知され、表示されること。
(4)スイングの結果を即座に知ることができ、改善点が容易に把握でき、表示も見易いこと。
(5)過去のスイングデータを表示でき、スイングの傾向や上達度合いが分かること。
(6)ゴルフクラブに装着するセンサや電子回路部及びこれらを固定するケースや固定手段が、極めて強い打撃衝撃に対して十分な耐性があり、通常のゴルフクラブと同等の耐久性を有すること、
(7)実際に使用する範囲の高温多湿や低温環境でも、降雨の中でも利用できる耐環境性能を有すること。
(8)消費電力が小さく頻繁に電池交換する必要がないこと。
(9)電池の蓄積電力が減少し電池交換が必要な場合に、利用者が容易に知ることができること。
(10)電池が一般に容易に購入できるものであり、電池交換操作が容易であること。
(11)生産時の組立加工が複雑でなく、低コストで生産可能なこと。
尚、上記実施の形態のスイング測定表示システムによる具体的効果を列記すると以下の通りである。
(1)電源部200と無線送信部206と信号処理部207と加速度センサ部208の全てをグリップ部104のシャフト部103の内部に配置することにより、グリップ部先端の電池交換用開口部以外の外観は全て通常のゴルフクラブと同一になった。
(2)電源部200と無線送信部206と信号処理部207と加速度センサ部208をコンパクトにシャフト部103の内部に実装することにより、電池202と電子回路基板203の固定が簡単になり、ゴルフクラブ100の重量は、一般に使用するゴルフクラブの重量範囲内に入ることを確認した。また、全体の重量バランスも通常のゴルフクラブと同一にできた。更に、多くの被験者によりスイングに全く違和感が無いことをも確認した。
(3)センサ信号送信モジュール105をグリップ部104のシャフト内部に配置し、容易で強固な固定手段と衝撃に対する保護手段とを設けることにより、打撃時の強い衝撃やシャフトの撓りに対しても破損や劣化が生じないことを確認した。
(4)シャフト部103にカーボン製のシャフトを使用した場合でも、無線送信部206に近距離無線通信規格であるBluetooth規格の無線通信方式を採用しこれをシャフト内部の適切な位置に配置することにより、実用上十分な距離(3〜5m以上)で無線通信できることを確認した。
(5)シャフト内部のグリップ部104のヘッド側先端部付近に加速度センサ部208を設けることにより、衝撃やシャフトの撓みの影響を最小限にしながらスイングの加速度変化を精度良く検知できることを確認した。
(6)スイングの加速度や速度変化を携帯端末器で即座に確認できるので、利用者がスイングした感覚と比較しながら実際のスイングのデータを確認できる。また、上級者のスイングのデータと比較することにより、スイングの違いが容易に把握でき、スイングの改善課題や改善効果が明瞭に把握できるようになった。それにより、上達の意欲が向上することを多くの被験者で確認できた。
(7)過去の保存したデータを簡単な操作で指定して再表示できるので、スイングの履歴をいつでも容易に確認できる。
(8)加速度センサ部208に加えてヘッド部102に打撃センサ607を更に設けて打点位置を検知する場合にも、僅かな重量の増加のみで通常のゴルフクラブとほぼ同じ重量や重量バランスとなるようにできた。
(9)また、打点位置をも検知する場合に、打撃センサ607を差し込むだけで容易に打撃面の裏面に固定でき、数千回の打撃に対しても破損したり検知不能にならないことを確認した。
(10)スイング測定表示システムの製作工程が簡単で、特別な大型設備がなくてもよく、かつ正確に実装することができるので、低コストで高品質な工業的生産が可能であることを確認した。
また、上記実施の形態のスイング測定表示システムの効果を、従来の先行技術文献と比較すると、次の通りである。
上記実施の形態では、打者がスイングの改善課題を把握しスイングの上達に有用な情報が得られるスイング測定表示システムの手段を提供することを目的とする。
特許文献4と5は、2個の加速度センサ信号からゴルフクラブの位置や挙動あるいは2個のセンサ信号の良好な関係を検知するものである。勿論、スイング中のクラブの位置や挙動が検知できれば、スイングの上達に有用な情報を得ることもできる。
しかし、第1に、外観や重量に関する課題に対する解決策が無く通常のゴルフクラブと同じスイングが可能であることについては全く示していない。第2に、加速度センサ信号から空間的なゴルフクラブの挙動を精度よく検知するのはかなり困難であるが、検知精度や有効性は明確に示されていない。第3に、ヘッドの加速度センサが打撃衝撃に耐える手段及びシャフトの加速度センサが衝撃や撓りに耐える手段が示されていない。
以上のことから、両文献に示す手段は、打者が通常のゴルフクラブと同じスイングができ、この挙動を検知し、スイングの改善課題の把握及び上達に有用な情報が得られる実用可能な手段を示すものではないと見なせる。
上記実施の形態のスイング測定表示システムは、ゴルフクラブの正確な位置や挙動を把握することを目的とせず、シャフト部に設けた1つの加速度センサの信号の特徴からスイングの上達に有用な情報を得るものである。それによって、打者が通常のゴルフクラブと同じスイングができ、このスイングの特徴を検知し、スイングの改善課題の把握及び上達に有用な情報を得るものである。この点において、特許文献4及び5とは基本的に概念も手段も異にするものである。
上記実施の形態のスイング測定表示システムは、加速度センサ部208と信号処理部207と無線送信部206及び電源部200の配置と固定方法、更には打撃センサ607を設けた場合の打撃センサ607の固定方法をも具体的に示しており、後述するように外観並びにゴルフクラブの重量及び重量バランスは通常のゴルフクラブとほぼ同じにでき、数千回の打撃衝撃にも耐えうる手段を明確に提示するものである。
即ち、真にゴルフコースでも使用できる手段であり、実際に製作してその実現性と有用性を確認している。また、図3に示した通り、加速度センサのデータやこのデータから演算して求めた速度データの特徴的なポイントの表示や上級者のデータとの比較表示などにより、スイングの特徴と改善課題と上達の度合いが容易に把握できる極めて有効な手段を具体的に示した。これらの点でも、従来の文献とは全く異なるものである。
また、特許文献4と5及び6では、グルフクラブに設けたセンサ信号を無線通信で携帯端末器に送信して、必要な表示を携帯端末器で行うことが示されている。これらの文献で無線通信とするのは、ゴルフクラブと携帯端末器との信号ケーブルを無くしてクラブのスイングを容易にするものである。
無線を利用して有線ケーブルをなくしスイングを容易にすることは、一般に無線通信を利用して操作や取扱いを容易にするリモコンや移動機器に従来から利用されており、無線技術の利用自体は特別な手段ではない。また、従来の文献では、有線ケーブルをなくしスイングを容易にすること以上の有効性はなんら示されていない。
これに対して、上記実施の形態のスイング測定表示システムは、無線通信を利用して単にスイングを容易にするだけではなく、無線送信部206をもグリップ部104の内部のシャフト部103の内部の空洞に設けることにより、ゴルフクラブ100の外観を通常のゴルフクラブと全く同じにして、利用者が違和感無く通常のスイングができる手段を示すものである。シャフト部103の内部の空洞に無線送信部206を設けた場合の衝撃や電磁的問題についても検討した上で、実用的手段であることも示している。従って、無線を利用する有効性及び実用性を明確に示し確認している点で、従来の文献とは異なるものである。
また、上記実施の形態のスイング測定表示システムでは、スイングの終了後すぐに無線で端末器側に送信し、端末器106は受信と同時に受信時刻と受信場所とを合せて保存することで、保存したデータの利用価値を大きく高めている点でも従来の文献とは異なる。
本発明のスイング測定表示システムは、スイング速度に関するデータを表示出来ると共に、従来に比べて長期間使用に耐え得るという効果を有し、どこでも持ち運びでき利用可能なスイング測定表示システムとして有用である。
100...ゴルフクラブ
101...打撃面
102...ヘッド部
103...シャフト部
104...グリップ部
105...センサ信号送信モジュール
106...端末器
107...表示部
200...電源部
201...電池交換蓋
202...電池
203...電子回路基板
204...電池基板ケース
205...電池交換蓋と電池基板ケースとの勘合部
206...無線送信部
207...信号処理部
208...加速度センサ部
209a,209b...シャフト部の穴
210a,210b...電池基板ケースの突起
211a,211b,211c...ゴムリング
301...打撃時刻を表示する部分
302...打撃場所を表示する部分
303...データを表示するグラフ
304...3軸方向の加速度データから演算して得た速度を表示する曲線
307...速度データが最大となる時点を表示するマーク
308...打撃時点を表示するマーク
309...上級者の3軸方向の加速度データから演算して得た速度を表示する曲線
310...通信状態を表示する部分
311...電池減少検知部の信号を表示する部分
400...カレンダ画面
401...保存されたデータがある日の表示の一例
402...前の月を表示させる操作ボタン
403...次の月を表示させる操作ボタン
501a,501b,501c,501d...打撃センサ部
502...センサケーブル
601...打撃面の裏面
603...打撃センサ固定部
607...打撃センサ
608...打撃センサ本体
609...打撃センサケース
604a,604b...打撃センサの突起
605a,605b...打撃センサ固定部の穴
606a,606b...打撃センサのスリット

Claims (10)

  1. グリップ部と、一端部に前記グリップ部を有し内部が空洞となっているシャフト部と、前記シャフト部の前記グリップ部と反対側の他端部に取り付けられた、打撃面を持つヘッド部と、を有するゴルフクラブと、
    前記グリップ部の内側の前記シャフト部の前記空洞に配置された、前記ゴルフクラブをスイングした時の加速度を検知する加速度センサ部又は角速度を検知する角速度センサ部と、前記加速度センサ部又は前記角速度センサ部の検知信号を処理する信号処理部と、前記信号処理部で処理された加速度データ又は角速度データを少なくとも含むデータを無線で送信する無線送信部と、電源部と、を有するセンサ信号送信モジュールと、
    前記センサ信号送信モジュールから送信される前記データを受信する無線受信部と、前記受信した前記加速度データまたは前記加速度データに基づいて得られた結果、若しくは前記角速度データまたは前記角速度データに基づいて得られた結果をスイング速度に関するデータとして表示する表示部と、を有する端末装置と、
    を備えたことを特徴とするスイング測定表示システム。
  2. 前記センサ信号送信モジュールは、前記シャフト部の前記一端部側に前記電源部が配置されており、前記電源部より前記他端部側前記無線送信部と前記信号処理部が配置されており、前記無線送信部と前記信号処理部より前記他端部側に前記加速度センサ部が配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のスイング測定表示システム。
  3. 前記電源部は、電池を収納する電池収納空間を前記空洞内に有しており、
    前記グリップ部の手元側先端に形成された、前記電池を出し入れするための開口部に電池交換蓋が着脱自在に設けられており、
    前記シャフト部の前記空洞内の前記電池収納空間より前記他端部側に、前記無線送信部と前記センサ信号処理部と前記加速度センサ部とを構成する電子回路基板が配置されており、
    前記電池を前記電池収納空間に保持すると共に前記電子回路基板を固定し、外壁部に少なくとも1つ設けられた突起と、前記外壁部に少なくとも1つ設けられた弾性部材と、を有する電池基板ケースが配置されており、
    前記シャフト部の内壁に、前記電池基板ケースの前記突起と勘合する位置に穴が設けられている、ことを特徴とする、請求項1又は2に記載のスイング測定表示システム。
  4. 前記電池基板ケースの前記突起と前記シャフト部の前記穴が勘合した時に、前記電子回路基板の部品実装面が、前記ヘッド部の打撃面と実質上直角方向をなすように配置されていることを特徴とする、請求項3に記載のスイング測定表示システム。
  5. 前記信号処理部は、前記加速度センサ部の検知信号が一定の基準値を超えた場合にスイング開始時点と判定する機能と、前記スイング開始時点の以降に前記加速度センサ部の検知信号が一定の期間において一定の基準値以下になった場合にスイング終了時点と判定する機能と、前記スイング開始時点から前記スイング終了時点までの前記加速度センサ部の検知信号を保存する機能と、を有しており、
    前記無線送信部は、前記スイング終了時点の後に前記保存された前記加速度センサ部の検知信号を前記加速度データとして送信する機能を有しており、
    前記端末装置は、年月日及び時刻を検知する機能と、前記送信された加速度データを受信した前記年月日及び時刻を打撃時刻として前記加速度データと共に関係付けて保存する機能と、前記加速度データまたは前記加速度データから演算処理した結果を前記スイング速度に関するデータとして前記打撃時刻と関係付けて表示する機能と、を有している、ことを特徴とする、請求項1に記載のスイング測定表示システム。
  6. 前記端末装置は、カレンダを表示する機能と、前記加速度データを保存している日を他の日と区別して表示する機能と、前記保存している日を選択する機能と、前記選択した日の前記加速度データまたは前記加速度データから演算処理した結果を前記スイング速度に関するデータとして表示する機能と、を有することを特徴とする、請求項5に記載のスイング測定表示システム。
  7. 前記端末装置は、緯度と経度を検知して前記端末装置の場所を特定する機能と、前記加速度データを受信した時の前記端末装置の場所を打撃場所として前記加速度データと共に関係付けて保存する機能と、前記加速度データまたは前記加速度データから演算処理した結果を前記スイング速度に関するデータとして前記打撃場所と関係付けて表示する機能と、を有することを特徴とする、請求項5に記載のスイング測定表示システム。
  8. 前記端末装置は、前記加速度データまたは前記加速度データから演算して求めた速度データを前記スイング速度に関するデータとして横軸を時間軸とするグラフで表示する機能と、前記加速度データまたは前記速度データが最大となる時点と打撃した時点とを前記グラフにそれぞれマークで表示する機能と、前記グラフに模範的なスイングの加速度データまたは速度データを比較例として表示する機能と、を有することを特徴とする、請求項5に記載のスイング測定表示システム。
  9. 前記ヘッド部は、前記打撃面の裏面の外周部付近の4箇所に、筒状の形状をなすと共に側面に少なくとも1つの穴を設けた打撃センサ固定部と、前記打撃センサ固定部の前記筒状の内部に収納され、前記穴と勘合する位置に突起を設けた打撃センサと、を有し、
    前記打撃センサから、前記シャフト部の内部を経由して、前記センサ信号送信モジュールへ接続されたセンサケーブルが設けられており、
    前記センサ信号送信モジュールは、前記打撃センサにより検知された信号を打撃データとして前記加速度データと共にスイング終了後に無線で送信し、
    前記端末装置は、前記センサ信号モジュールから受信した前記打撃データから、前記打撃面の打点位置を算定し、前記打点位置を保存し、前記打点位置を表示することを特徴とする、請求項1〜8の何れか一つに記載のスイング測定表示システム。
  10. 前記センサ信号送信モジュールは、前記電池の電圧が一定の基準値より小さくなったことを検知する電池減少検知機能と、前記無線送信部に前記電池減少検知機能による信号を送信する機能と、を有しており、
    前記端末装置は、前記センサ信号送信モジュールから受信した前記信号を表示する機能を有している、ことを特徴とする、請求項1〜9の何れか一つに記載のスイング測定表示システム。
JP2014150624A 2014-07-24 2014-07-24 スイング測定表示システム Pending JP2016022308A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014150624A JP2016022308A (ja) 2014-07-24 2014-07-24 スイング測定表示システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014150624A JP2016022308A (ja) 2014-07-24 2014-07-24 スイング測定表示システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016022308A true JP2016022308A (ja) 2016-02-08

Family

ID=55269626

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014150624A Pending JP2016022308A (ja) 2014-07-24 2014-07-24 スイング測定表示システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016022308A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018015436A (ja) * 2016-07-29 2018-02-01 ダンロップスポーツ株式会社 打具の挙動の解析装置
JP6297662B1 (ja) * 2016-12-05 2018-03-20 ベスコン カンパニー リミテッド ゴルフスイング練習用バット
JP2018082771A (ja) * 2016-11-21 2018-05-31 カシオ計算機株式会社 運動解析装置、運動解析方法及びプログラム
JP2019150578A (ja) * 2018-02-28 2019-09-12 金 性 完KIM, Seong Wan スイング分析装置
JP2020116475A (ja) * 2020-05-18 2020-08-06 カシオ計算機株式会社 運動解析装置、運動解析方法及びプログラム
KR20220000744U (ko) * 2020-09-23 2022-03-30 아이디어링크 주식회사 동작 감지 회로 기판이 내장된 연습용 골프채
WO2023286471A1 (ja) * 2021-07-12 2023-01-19 株式会社村田製作所 センサユニット
US11664986B2 (en) 2022-04-20 2023-05-30 EllansaLabs Inc. System and method for etching internal surfaces of transparent gemstones with information pertaining to a blockchain
US11783145B2 (en) 2022-12-21 2023-10-10 EllansaLabs Inc. Systems for authentication and related devices and methods
US11867637B2 (en) 2022-12-15 2024-01-09 EllansaLabs Inc. Systems for authentication and related devices and methods

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018015436A (ja) * 2016-07-29 2018-02-01 ダンロップスポーツ株式会社 打具の挙動の解析装置
JP2018082771A (ja) * 2016-11-21 2018-05-31 カシオ計算機株式会社 運動解析装置、運動解析方法及びプログラム
US10661142B2 (en) 2016-11-21 2020-05-26 Casio Computer Co., Ltd. Movement analysis device for determining whether a time range between a start time and a completion time of a predetermined movement by a target person is valid, and movement analysis method and recording medium
JP6297662B1 (ja) * 2016-12-05 2018-03-20 ベスコン カンパニー リミテッド ゴルフスイング練習用バット
JP2018089145A (ja) * 2016-12-05 2018-06-14 ベスコン カンパニー リミテッド ゴルフスイング練習用バット
JP2019150578A (ja) * 2018-02-28 2019-09-12 金 性 完KIM, Seong Wan スイング分析装置
JP2020116475A (ja) * 2020-05-18 2020-08-06 カシオ計算機株式会社 運動解析装置、運動解析方法及びプログラム
JP7134418B2 (ja) 2020-05-18 2022-09-12 カシオ計算機株式会社 運動解析装置、運動解析方法及びプログラム
KR20220000744U (ko) * 2020-09-23 2022-03-30 아이디어링크 주식회사 동작 감지 회로 기판이 내장된 연습용 골프채
KR200495660Y1 (ko) * 2020-09-23 2022-07-20 아이디어링크 주식회사 동작 감지 회로 기판이 내장된 연습용 골프채
WO2023286471A1 (ja) * 2021-07-12 2023-01-19 株式会社村田製作所 センサユニット
US11664986B2 (en) 2022-04-20 2023-05-30 EllansaLabs Inc. System and method for etching internal surfaces of transparent gemstones with information pertaining to a blockchain
US11671252B2 (en) 2022-04-20 2023-06-06 EllansaLabs Inc. System and method for internal etching surfaces of transparent materials with information pertaining to a blockchain
US11867637B2 (en) 2022-12-15 2024-01-09 EllansaLabs Inc. Systems for authentication and related devices and methods
US11783145B2 (en) 2022-12-21 2023-10-10 EllansaLabs Inc. Systems for authentication and related devices and methods

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2016022308A (ja) スイング測定表示システム
CN101873879B (zh) 打击位置检测装置、打击位置检测方法及打击位置检测装置的制造方法
US9643069B2 (en) Sensor unit and motion detection device
JP5926605B2 (ja) ゴルフクラブ
TWI429469B (zh) 具有數位式躺角及/或其他角度量測設備的高爾夫球桿及高爾夫球桿頭
US7771263B2 (en) Portable swing speed analyzer
KR101693212B1 (ko) 골프 클럽들 및 골프 클럽 헤드들
EP1977256B1 (en) Swing performance analysis device
JP2011515164A (ja) ゴルフクラブのヒッティング精度及びスイング運動を監視するための装置及び方法
US20100113174A1 (en) Golf clubs providing for real-time collection, correlation, and analysis of data obtained during actural golf gaming
US20100099509A1 (en) Automatic real-time game scoring device and gold club swing analyzer
US20110028230A1 (en) Method and system for shot tracking
US20100093457A1 (en) Golf glove and grip providing for power and club parametrics signal transfer obtained in real-time
US8992346B1 (en) Method and system for swing analysis
KR20050031862A (ko) 구기 스포츠의 스윙 폼 교정장치
JPWO2013190722A1 (ja) 電子機器
US9050519B1 (en) System and method for shot tracking
KR101509129B1 (ko) 핑거형 스윙분석장치와 연동되는 스마트폰을 이용한 골프연습 시스템
TW200932310A (en) Hitting position detection device, hitting position detection method, and method for manufacturing golf club for detecting hitting position
JP2014144198A (ja) ゴルフクラブ
JP2010063863A (ja) ヘッドのフェース部背面に音響振動の異なるパイプまたは平板を複数設けた打点位置表示型ゴルフ練習用クラブとその製法
JP6327792B2 (ja) ゴルフクラブ、及びこれに取付けられるセンサユニット
JP6069931B2 (ja) ゴルフクラブ
WO2018070213A1 (ja) センサ付きボール用コア体
JP2017127542A (ja) ゴルフ練習具