JP5422907B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5422907B2
JP5422907B2 JP2008104065A JP2008104065A JP5422907B2 JP 5422907 B2 JP5422907 B2 JP 5422907B2 JP 2008104065 A JP2008104065 A JP 2008104065A JP 2008104065 A JP2008104065 A JP 2008104065A JP 5422907 B2 JP5422907 B2 JP 5422907B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grinding
semiconductor wafer
wafer
stage
grindstone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008104065A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009259873A (ja
Inventor
浩之 大井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP2008104065A priority Critical patent/JP5422907B2/ja
Publication of JP2009259873A publication Critical patent/JP2009259873A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5422907B2 publication Critical patent/JP5422907B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は、電力変換装置などに使用されるパワー半導体装置の製造方法に関し、特にデバイス厚が薄い薄型半導体デバイスを製造する半導体装置の製造方法に関する。
従来、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)において、パンチスルー型とノンパンチスルー型とが使用されている。まず、従来のパンチスルー型IGBTの製造方法について説明する。なお、本明細書において、nまたはpを冠した半導体は、それぞれ電子、正孔が多数キャリアであることを意味する。また、n+やn-などのように、nやpに付す「+」または「-」は、それぞれそれらが付されていない半導体の不純物濃度よりも比較的高濃度または比較的低濃度であることを表す。
図13は、従来のパンチスルー型IGBTの構造について示す断面図である。パンチスルー型IGBTは、オン時の低オン電圧化を目的としている。パンチスルー型IGBTでは、コレクタ側からキャリアを注入してIGBT内に高濃度のキャリアを充満させる。さらに、高い電圧を支えるn+バッファ層102が設けられることで、薄いn-ドリフト層103を実現し、低オン電圧化を実現している。また、速いターンオフ時間を実現するために、ライフタイムコントロールが併せて用いられる。その理由は、IGBT内に充満したキャリアをすみやかに消去するためである。これにより、キャリア輸送効率を低下させ、低いスイッチング損失が得られる。しかしながら、通常のオン状態においても、そのキャリア輸送効率を低下させる効果のためにオン電圧が増えてしまうという課題がある。
図13に示すように、ウェハのおもて面側に形成される表面構造は、例えば、n-ドリフト層103の表面層の一部に、pベース領域104が設けられている。また、pベース領域104の表面層の一部に、n+エミッタ領域105が設けられている。そして、n+エミッタ領域105を貫通し、n-ドリフト層103に達するトレンチ110が設けられている。トレンチ110の内部には、ゲート酸化膜106を介してゲート電極107が設けられている。また、ゲート酸化膜106およびゲート電極107の上には絶縁膜120が設けられており、絶縁膜120によってゲート電極107とエミッタ電極108とが離れている。また、エミッタ電極108は、pベース領域104と、n+エミッタ領域105と、に接するように設けられている。
また、図13に示すように、パンチスルー型IGBTにおいては、p+コレクタ層101となる高不純物濃度のp型シリコン基板上に高不純物濃度のn型エピタキシャル層を成長させて、n+バッファ層102を形成する。ついで、n+バッファ層102の上に、低不純物濃度のn型エピタキシャル層を成長させて、n-ドリフト層103を形成する。パンチスルー型IGBTは、このようにエピタキシャル成長法によって作製されたウェハを用いて製造される。
図14は、従来のノンパンチスルー型IGBTの構造について示す断面図である。ノンパンチスルー型IGBTは、コレクタ側からのキャリアの注入を抑制し、注入効率を下げて輸送効率を上げるという、パンチスルー型IGBTとは逆の設計思想に基づいている。すなわち、ライフタイムのコントロールを行わず、コレクタ(p+層)の不純物濃度コントロールで、キャリアの注入効率の制御を行うものである。ノンパンチスルー型IGBTは、n型FZ(Floating Zone)ウェハなどの低価格のウェハを用いて製造される。
図14に示すように、ノンパンチスルー型IGBTにおいては、n型FZウェハのおもて面側に表面構造を形成した後に、ウェハの裏面から研削して、n-ドリフト層103を薄くする。ついで、n型FZウェハの裏側から、例えば、ボロンイオンを照射する。照射されたボロンイオンの一部を、例えば、400度以下の低温度アニールにより活性化する。これにより、p+コレクタ層101を形成する。そして、コレクタ電極109を、p+コレクタ層101に接するように形成する。
近年、IGBTでは、高性能化および低コスト化が重要な課題となっている。このため、スイッチング損失の低減と高速スイッチング特性の改善が可能であり、尚且つ低コスト化が可能であるノンパンチスルー型IGBTが主流となっている。そして、IGBTの特性をさらに向上させるために、フィールドストップ(FS)層を用いた薄型のIGBT構造が用いられるようになっている。
図15は、FZウェハを用いたフィールドストップ(FS)型IGBTの構造について示す断面図である。FS型IGBTでは、n+バッファ層102をフィールドストップ層102として用いている。図14に示したノンパンチスルー型IGBTと同様に、キャリアの低注入、高輸送効率という効果を奏しながら、ノンパンチスルー構造よりもベース層を薄くすることで更なるオン電圧、ターンオフ損失特性が改善されたものとなっている。図15に示すように、FS型IGBTにおいては、ウェハのおもて面側にデバイスの表面構造を形成した後に、n型FZウェハの裏面を削って薄化する。そして、裏面からリンイオンを照射し、その後ボロンイオンを照射する。さらに、ウェハのおもて面を冷却しながら裏面にレーザ光を照射してアニールする。これによって、リン原子およびボロン原子を活性化させることで、n+バッファ層102およびp+コレクタ層101を形成する。
ここで、図15に示すようなFS型IGBTの特性を向上させるためには、耐圧に応じてn-ドリフト層103を薄くすればよい。具体的には、例えば、耐圧が1200VのIGBTを作成する場合、n-ドリフト層103の厚さを120μmから130μm程度にすることで、十分に所望の性能を得ることができる。また、耐圧が600VのIGBTを形成する場合、n-ドリフト層103の厚さを60μmから70μm程度にすればよい。
このように、n-ドリフト層103であるウェハの厚さを薄くすると、ウェハの反りが増大し、剛性が著しく低下する。したがって、その後の製造工程や搬送工程において、例えばアームや治具などでウェハを保持する際に、ウェハの強度が保てないという問題がある。
そこで、ウェハの裏面側にリブ構造を設けたウェハが提案されている。リブ構造のウェハは、ウェハの裏面側において、外周端部が、中央部よりも厚くなっている。リブ構造のウェハを用いることで、ウェハの反りが大幅に緩和されて、搬送工程においてウェハを取り扱う際に、ウェハの強度が大幅に向上し、ウェハの割れや欠けを軽減することができる。
このようなリブ構造のウェハを作製する方法としては、複数のデバイスが形成されたデバイス領域とデバイス領域を囲繞する外周余剰領域とが表面に形成されたウェハの裏面全面を研削して所定の厚さのウェハを形成した後に、ウェハの裏面のうちデバイス領域に相当する領域を研削して所定の厚さの凹部を形成し、その外周側にリング状補強部を形成する方法が提案されている(例えば、下記特許文献1参照。)。
また、ウェハの薄層化に関して、待機位置で吸着チャックにシリコン基板を吸着させ、その状態のまま吸着チャックとシリコン基板を移動させて、粗研削用ダイヤモンド砥石による粗研削加工と、仕上げ研削用ダイヤモンド砥石による仕上げ研削加工と、酸化セリウム砥粒を含む砥石による加工歪除去を順に連続して行う方法が提案されている(例えば、下記特許文献2参照。)。
そして、上述のような砥石によるウェハの薄膜化の際に、無数の気泡を有するビトリファイド接合剤によって、例えば粒度#5000から#20000のダイヤモンド砥粒を保持し、その無数の気泡内に粘性を有する合成樹脂を含浸したダイヤモンド砥石によってウェハの裏面を研削する方法が提案されている(例えば、下記特許文献3参照。)。
特開2007−035756号公報 特開2006−303329号公報 特開2007−012810号公報
しかしながら、上述した特許文献1の技術では、ウェハ全体の厚みを薄くした後に、ウェハの中央部を研削してウェハの外周端部をリブとして残している。そのため、ウェハのリブの厚みは、ウェハ全体を薄くする前のウェハよりも薄くなっている。ウェハのリブの厚みは、ウェハの剛性に影響を与える要因の一つであり、ウェハのリブが厚いほどウェハの剛性は高くなる。そのため、上述した特許文献1の技術で作製したウェハは、リブにより本来得られるはずの最大限の剛性を得ることができない。そこで、ウェハの中央部のみを薄くして、当初のウェハの厚みと同じ厚さのリブを形成する方法が考えられる。
この場合、上述した特許文献1において、はじめに行う粗い砥石の砥粒を用いた研削(以下、粗研削とする)によりウェハ全体の厚みを薄くする工程を省いて、細かい砥粒の砥石を用いた研削(以下、精研削とする)のみを行いウェハの中央部を所定の厚さになるまで薄くし、ウェハの外周端部を加工前のウェハの厚さのままリブとして残すという方法がある。一般に、研削により形成されたウェハの研削面には、研削の際に用いる砥石の砥粒の粒径と同程度の深さの加工ダメージ層が生じる。したがって、精研削のみを行う場合には、ウェハの研削面の加工ダメージは、ウェハの厚さに対して砥石の砥粒の粒径が無視できる程度となる。つまり、この方法により、ウェハの研削面に加工ダメージをほとんど生じさせない状態で、高い剛性を有するウェハを作製することができる。しかしながら、精研削において研削速度を上げた場合、ウェハの研削面の焼き付きや砥石の破損などの問題が生じてしまう。また、精研削では、ウェハ全体の加工時間が長くなり、ウェハの生産性が損なわれるという問題がある。
そこで、次のような方法が考えられる。図8に、半導体ウェハの中央部に粗研削を行い、続けて研削面の中央部に精研削を行って作製された半導体装置の断面図を示す。この方法では、はじめに粗研削により、ウェハ1の能動領域2の厚さ、精研削の取り代およびエッチング取り代を残した厚さまでウェハ1の中央部を薄くする。続いて精研削によって、粗研削の領域よりも小さい径の領域で、ウェハ1の研削面の中央部を所定の厚さになるまで薄くして、ウェハ1の外周端部を加工前のウェハの厚さのままリブ4として残す。このとき、リブ4の側壁には、粗研削と精研削とで研削領域の径を変えていることにより、段差が生じる。この方法では、はじめに粗研削を行うことで単位時間当たりの研削除去量が多くなるため、上述した精研削のみを行う場合に比べて、加工時間が大幅に短縮される。そして、その後の精研削において、粗研削により生じたウェハ1の中央部の加工ダメージ層を除去することにより、ウェハ1の中央部の厚さのばらつきを軽減させることができる。これにより、ウェハの中央部に加工ダメージをほとんど生じさせない状態で、高い剛性を有するウェハを作製することができる。また、粗研削により加工時間を短縮することができるため、ウェハの生産性が向上する。
しかしながら、上述した方法では、粗研削によって生じた加工ダメージ層がリブ4の側壁に残ってしまう。図9は、半導体ウェハの中央部に粗研削を行い、続けて研削面の中央部に精研削を行って作製された半導体装置の、エッチング前のリブ表面B(図8参照)の内周端部の模式図である。また、図10は、半導体ウェハの中央部に粗研削を行い、続けて研削面の中央部に精研削を行って作製された半導体装置に、約20μmの深さでエッチングを行った後のリブ表面B(図8参照)の内周端部の模式図である。なお、図9、10は、図8に示すリブ表面Bを矢印で示すように観察したときの様子を表している。上述した方法では、粗研削によるリブ4の側壁の加工ダメージ層に、精研削用の細かい砥粒の砥石が接触した際に、砥石が破損する恐れがある。そのため、粗研削の後に続けて行う精研削では、粗研削によるリブ4の側壁の加工ダメージ層に接触しないように、粗研削の研削領域よりも小さい径の領域を研削する必要がある。したがって、粗研削によるリブ4の側壁の加工ダメージ層は、上述した方法では軽減されない。また、はじめに粗研削を行っているため、ウェハ1のリブ表面Bの内周端部にも、粗研削によって生じる加工ダメージが残ってしまう。このとき、ウェハ1のリブ表面Bの内周端部には、割れや欠けなどが生じている場合がある。この割れや欠けは、その後ウェハ1をエッチングした際に、リブ表面Bに流線状のスジ8を生じさせる原因の一つとなっている。このリブ表面Bの流線状のスジ8は、その後の製造工程や搬送工程において、例えばアームや治具などによりウェハのリブ表面を吸着する際の真空吸着力の低下を招くという問題がある。なお、このウェハ1において、吸着力の測定を行った結果、真空度20kPa〜80kPaの範囲では空気が漏れてしまい、吸着力を維持することができなかった(吸着力の測定方法については、後述する。)。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、ウェハの平坦性および剛性を維持した状態で、ウェハの生産性を向上させることのできる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる半導体装置の製造方法は、半導体ウェハのおもて面の中央部にデバイスの表面構造を形成する表面構造形成工程と、第1の砥石を用いた研削によって、前記半導体ウェハの裏面の中央部を外周端部よりも薄くする第1の研削工程と、前記第1の砥石よりも砥粒の粒径の粗い第2の砥石を用いた研削によって、前記第1の研削工程で研削された領域より小さい径の領域をさらに薄くする第2の研削工程と、前記第2の砥石よりも砥粒の粒径の細かい第3の砥石を用いた研削によって、前記第2の研削工程で研削された領域より小さい径の領域をさらに薄くする第3の研削工程と、を含み、前記第1の研削工程、前記第2の研削工程および前記第3の研削工程を順次行って、半導体ウェハの外周端部に、半導体ウェハの中央部よりも厚いリブ部を形成することを特徴とする。
また、請求項2の発明にかかる半導体装置の製造方法は、請求項1に記載の発明において、前記第3の研削工程の後に、前記半導体ウェハの裏面の前記中央部および前記リブ部の表面を、前記第3の砥石の砥粒の平均粒径と同じかそれ以上の深さまでエッチングにより除去するエッチング工程をさらに含むことを特徴とする。
また、請求項3の発明にかかる半導体装置の製造方法は、請求項2に記載の発明において、前記第2の研削工程においては、前記半導体ウェハの裏面の中央部を、前記第3の研削工程の取り代と前記エッチング工程のエッチング取り代とを残した厚さまで薄くすることを特徴とする。
また、請求項4の発明にかかる半導体装置の製造方法は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明において、前記第1の研削工程においては、前記半導体ウェハの裏面の中央部を研削する深さは200μm以下であることを特徴とする。
また、請求項5の発明にかかる半導体装置の製造方法は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の発明において、前記第2の砥石の砥粒の平均粒径が50μm以下であることを特徴とする。
また、請求項の発明にかかる半導体装置の製造方法は、請求項1〜のいずれか一つに記載の発明において、前記表面構造形成工程と、前記第1の研削工程と、の間に、前記半導体ウェハのデバイスの表面構造が形成されたおもて面に、保護テープを貼付する貼付工程をさらに含むことを特徴とする。
上述した各請求項の発明によれば、半導体ウェハのおもて面の中央部にデバイスの表面構造を形成し、半導体ウェハの裏面の中央部のみを砥石により研削するため、半導体ウェハの外周端部の厚さが当初の半導体ウェハの厚さのままである。したがって、この半導体ウェハにおける最大の剛性を得ることができる。また、はじめに細かい砥粒の砥石を用いて研削することで、この研削領域に対応する半導体ウェハのリブ側壁に加工ダメージ層がほとんど生じない。そして、続けて行う粗い砥粒の砥石を用いた研削は、前の研削領域よりも小さい径の領域を研削するため、この粗い砥粒の砥石は、細かい砥粒の砥石により研削されたウェハのリブ側壁に接触しない。そのため、半導体ウェハのリブ表面の内周端部には、割れや欠けがほとんど生じない。後のエッチングにおいて、半導体ウェハのリブ表面は、この割れや欠けによる影響をほとんど受けないため、平坦性が維持される。これにより、半導体ウェハのリブ表面のアームなどへの吸着力を維持することができる。また、粗い砥粒の砥石を用いて研削を行うことによって、砥粒の粒径が細かい砥石で研削する量が減るため、研削に要する時間が短くなる。これにより、半導体ウェハの全体のスループットが向上する。また、最後に細かい砥粒の砥石を用いて研削することで、デバイスの表面構造の裏面の加工ダメージをほぼ完全に除去することができる。そのため、その後にエッチングにより除去する量が少なくなるため、エッチング取り代を少なくすることができる。したがって、半導体ウェハの外周端部が中央部よりも厚いウェハを製造する際に、半導体ウェハの中央部の厚さにばらつきが生じないため、この半導体ウェハを用いて作製されたデバイスの特性が均一となる。また、この細かい砥粒の砥石を用いた研削は、前の粗い砥粒の砥石を用いた研削の領域よりも小さい径の領域を研削する。そのため、この細かい砥粒の砥石は、粗い砥粒の砥石により研削されたウェハのリブ側壁に接触しない。これにより、砥石の破損などが生じないため、生産コストを抑えることができる。
また、請求項2の発明によれば、研削工程最後の細かい砥粒の砥石を用いた研削により半導体ウェハの裏面の中央部に生じた加工ダメージは、エッチングによってほぼ完全に除去されるため、半導体ウェハの中央部の厚さにばらつきが生じない。
また、請求項4の発明によれば、後のエッチングの際に半導体ウェハのリブ表面の内周端部に生じた割れや欠けの影響を受けないように、半導体ウェハのリブの内周端部の加工ダメージを軽減させることができるため、半導体ウェハのリブ表面の吸着力を維持することができる。さらに、精研削による研削を比較的短時間で終わらせることができるため、半導体ウェハ全体の加工時間を、従来の製造方法で作成された半導体ウェハの加工時間とほぼ同じにすることができる。
また、請求項の発明によれば、半導体ウェハのおもて面に保護テープを貼付することができる。半導体ウェハのおもて面には、デバイスの表面構造が形成されているので、半導体ウェハの裏面を研削する際に、デバイスの表面構造を衝撃や振動から保護することができる。
本発明にかかる半導体装置の製造方法によれば、半導体ウェハのリブ表面の吸着力が維持され、かつ生産性を向上させることができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる半導体装置の製造方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の実施の形態の説明およびすべての添付図面において、同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(実施の形態)
図1〜4は、実施の形態にかかる半導体装置の製造方法について順に示す断面図である。まず、図1に示すように、半導体ウェハ1のおもて面の中央部に、デバイスの表面構造を形成する。このデバイスの表面構造の形成された領域が能動領域2である。ついで、半導体ウェハ1の能動領域2の表面に保護テープ3を貼付する。そして、研削定盤20に半導体ウェハ1を、保護テープ3を下にして載せる。保護テープ3を半導体ウェハ1の能動領域2の表面に貼付することで、半導体ウェハ1の裏面を研削する際に、能動領域2を研削時の衝撃や振動から保護することができる。これにより、この半導体ウェハ1を用いて作製されたデバイスの特性が損なわれるのを防ぐことができる。なお、研削時の衝撃や振動の影響が小さい場合には、保護テープ3を貼付しなくてもよい。
ついで、砥粒の比較的細かい精研削用砥石21が固着された精研削用研削ホイール22を用いて、半導体ウェハ1の裏面の中央部を精研削する(以下、第1段精研削とする)。このとき、半導体ウェハ1の裏面の外周端部の厚さは、加工前の半導体ウェハ1の厚さのままにしておく。この外周端部がリブ4となる。つまり、半導体ウェハ1は、リブ4を残すようにその裏面の中央部が研削されることになる。また、半導体ウェハ1の研削面(半導体ウェハ1の裏面の中央部およびリブ4の側壁)には、加工ダメージの比較的少ない加工ダメージ層5(以下、微細ダメージ層5とする)が残る。
ついで、図2に示すように、砥粒の比較的粗い粗研削用砥石31が固着された粗研削用研削ホイール32を用いて、第1段精研削の研削領域よりも小さい径の領域で、半導体ウェハ1の研削面の中央部を粗研削する(以下、第2段粗研削とする)。このとき、半導体ウェハ1の中央部の厚さは、少なくとも所定の厚さ(以下、目標厚さとする)に、後の研削工程における取り代とエッチング取り代とを加えた厚さとする。また、半導体ウェハ1の裏面の中央部には、加工ダメージの多い加工ダメージ層6(以下、粗ダメージ層6とする)が残る。そして、半導体ウェハ1のリブ4の側壁には、リブ表面の近傍部分に第1段精研削により生じた微細ダメージ層5が残り、それよりも深い部分に、第2段粗研削により生じた粗ダメージ層6が残る。
ついで、図3に示すように、砥粒の比較的細かい精研削用砥石41が固着された精研削用研削ホイール42を用いて、第2段粗研削の研削領域よりも小さい径の領域で、半導体ウェハ1の研削面の中央部を精研削する(以下、第3段精研削とする)。このとき、半導体ウェハ1の中央部の厚さは、少なくとも目標厚さにエッチング取り代を加えた厚さ以上とする。また、半導体ウェハ1の裏面の中央部には、加工ダメージの比較的少ない加工ダメージ層7(以下、微細ダメージ層7)が残る。そして、半導体ウェハ1のリブ4の側壁には、第1段精研削により生じた微細ダメージ層5と、第2段粗研削により生じた粗ダメージ層6および第3段精研削により生じた微細ダメージ層7が残る。すなわち、図3に示すように半導体ウェハ1のリブ4の側壁には、第1段精研削、第2段粗研削および第3段精研削により複数の段差が生じている。
なお、エッチング取り代は、後のエッチング工程においてエッチングを行う深さであり、第3段精研削の精研削用砥石41の砥粒の平均粒径と同じかそれよりも大きい値とする。また、各研削ホイール22、32、42には、例えば図示しないモータが連結されており、そのモータの駆動により研削ホイールが回転し、砥石も回転する構成となっている。
ついで、図4に示すように、半導体ウェハ1の裏面全面を、例えば約20μmの深さでエッチングする。すなわち、半導体ウェハ1の裏面の中央部と、リブ4とを同時にエッチングする。エッチングにおいては、例えば、半導体ウェハ1をそのおもて面を下にしてスピンチャック23に保持させ、その状態で回転させながら、半導体ウェハ1の裏面側に、ノズル24からエッチング液25を噴出することでエッチングを行う。
実施の形態にかかる半導体装置の製造方法において、第1段精研削は、半導体ウェハ1のリブ4の表面に、後のエッチングにおける影響を受けないように、半導体ウェハ1のリブ側壁の内周端部の加工ダメージを軽減させる目的で行われる。このとき、第1段精研削による研削の深さは、5μm以上200μm以下であるのが適当である。その理由は、研削の深さが5μm未満では、後のエッチングによる影響が十分に緩和されず、半導体ウェハ1のリブ4の表面に流線状のスジ8(図10参照)ができてしまうからである。一方、研削の深さが200μmより大きくなると、半導体ウェハの全体の加工時間が長くなり、半導体ウェハ1の生産性が損なわれてしまうからである。
また、第1段精研削に用いられる砥石21は、例えばダイヤモンド砥石などであり、その砥粒の平均粒径は、0.5μm以上でかつ第2段粗研削に用いられる砥石31の砥粒の粒径を超えない程度であるのが適当である。その理由は、砥粒の平均粒径が0.5μm未満では、研削速度により、半導体ウェハの研削面に焼き付きがおこる場合があるからである。一方、砥粒が砥石31の砥粒の粒径以上の場合には、第1段精研削を行う必要がなくなってしまうからである。また、砥石21の砥粒の平均粒径を0.5μm以上とした根拠については、後述する。
また、第2段粗研削は、半導体ウェハ1の全体の加工時間を短縮する目的で行われる。このとき、第2段粗研削に用いられる砥石31の砥粒の平均粒径は、第1段精研削に用いられる砥石21の砥粒および第3段精研削に用いられる砥石41の砥粒の平均粒径よりも大きく50μm以下であるのが適当である。その理由は、砥石31の砥粒の粒径が砥石21の砥粒または砥石41の砥粒の平均粒径以下の場合には、第1段精研削または第3段精研削と同様の研削工程となってしまい、第2段粗研削を行う必要がなくなってしまうからである。一方、砥石31の砥粒の平均粒径が50μmを超える場合には、砥石31の砥粒が大きくなるほど、半導体ウェハ1の研削面に生じる粗ダメージ層6が深くなり、後の第3段精研削およびエッチング工程において、粗ダメージ層6を除去することができない場合があるからである。また、砥石31の砥粒の平均粒径を50μm以下とした根拠については、後述する。
また、第3段精研削は、第2段粗研削によって半導体ウェハ1の裏面の中央部に生じた粗ダメージ層6をほぼ完全に除去する目的で行われる。このとき、第3段精研削に用いられる砥石41の砥粒の平均粒径は、第1段精研削に用いられる砥石21と同じ範囲の粒径であってもよい。その理由は、第1段精研削と同様である。さらに、第3段精研削に用いられる砥石41の砥粒の粒径については、その後のエッチング工程において、エッチング取り代を少なくできる程度であるのが望ましい。また、第1段精研削に用いられる砥石21と第3段精研削に用いられる砥石41とは、その砥粒の粗細関係は問わない。つまり、第1段精研削に用いられる砥石21の砥粒の平均粒径が、第3段精研削に用いられる砥石41の砥粒の平均粒径に比べて細かくてもよい。反対に、第3段精研削に用いられる砥石41の平均砥粒が、第1段精研削に用いられる砥石21の砥粒の平均粒径に比べて細かくてもよい。
また、エッチングは、加工ダメージ層をほぼ完全に除去する目的で行われる。さらに、エッチングによって、半導体ウェハ1の中央部の厚さを、目標厚さに調整してもよい。また、エッチングの深さ(図4中、半導体ウェハ1の裏面側の表面から二点鎖線までの領域)は、第3段精研削に用いられる砥石41の砥粒の平均粒径以上であることが好ましい。その理由は、エッチングの深さが砥石41の砥粒の平均粒径よりも小さい場合、研削面の加工ダメージが除去されずに残ってしまうからである。
以上、説明したように、実施の形態によれば、半導体ウェハの裏面の中央部のみを砥石により研削するため、半導体ウェハの外周端部の厚さが当初の半導体ウェハの厚さのままである。したがって、この半導体ウェハにおける最大の剛性を得ることができる。また、はじめに第1段精研削を行うことで、この研削領域に対応する半導体ウェハのリブ側壁に加工ダメージ層がほとんど生じない。そして、続けて行う第2段粗研削は、前の研削領域よりも小さい径の領域を研削するため、第2段粗研削に用いられる粗い砥粒の砥石は、第1段精研削により生じた半導体ウェハのリブ側壁の微細加工ダメージ層に接触しない。そのため、半導体ウェハのリブ表面の内周端部には、割れや欠けがほとんど生じない。後のエッチングにおいて、半導体ウェハのリブ表面は、この割れや欠けによる影響をほとんど受けないため、平坦性が維持される。これにより、半導体ウェハのリブ表面のアームなどへの吸着力を維持することができる。また、第2段粗研削を行うことによって、砥粒の平均粒径が細かい砥石で研削する量が減るため、研削に要する時間が短くなる。これにより、半導体ウェハの全体のスループットが向上する。また、最後に第3段精研削を行うことで、デバイスの表面構造の裏面の加工ダメージをほぼ完全に除去することができる。そのため、その後にエッチングにより除去する量が少なくなり、エッチング取り代を少なくすることができる。したがって、半導体ウェハの外周端部が中央部よりも厚いウェハを製造する際に、半導体ウェハの中央部の厚さにばらつきが生じないため、この半導体ウェハを用いて作製されたデバイスの特性が均一となる。また、第3段精研削は、前の第2段粗研削の領域よりも小さい径の領域を研削する。そのため、第3段精研削に用いられる細かい砥粒の砥石は、第2段粗研削により生じた半導体ウェハのリブ側壁の粗ダメージ層に接触しない。これにより、砥石の破損などが生じないため、生産コストを抑えることができる。
また、第3段精研削に用いられる砥石の砥粒の平均粒径と同じかそれ以上の深さまで半導体ウェハをエッチングすることで、第3段精研削により半導体ウェハ裏面の中央部に生じた微細ダメージ層がほぼ完全に除去されるため、半導体ウェハの中央部の厚さにばらつきが生じない。また、第1段精研削による研削の深さを200μm以下とすることで、後のエッチングの際に半導体ウェハのリブ表面の内周端部に生じた割れや欠けの影響を受けないように、半導体ウェハのリブ表面の内周端部の加工ダメージを軽減させることができる。そのため、半導体ウェハのリブ表面の吸着力を維持することができる。さらに、精研削による研削を比較的短時間で終わらせることができるため、従来の製造方法で作成された半導体ウェハの加工時間とほぼ同じにすることができる。また、半導体ウェハのおもて面に保護テープを貼付することで、半導体ウェハの裏面を研削する際に、デバイスの表面構造を衝撃や振動から保護することができるため、半導体ウェハの生産性が向上する。
(実施例)
図5は、実施の形態にかかる製造方法で作製された半導体装置について示す断面図である。まず、上述した実施の形態にしたがい、半導体ウェハ1のおもて面の中央部に、デバイスの表面構造を形成する。そして、第1段精研削、第2段粗研削および第3段精研削を行うことで半導体ウェハ1の裏面の中央部を薄くし、半導体ウェハの外周端部をリブ4として残した。これにより、図5に示すような外周端部にリブ4を有する半導体ウェハ1を作製した。なお、半導体ウェハ1のリブ4の側壁には、第1段精研削、第2段粗研削および第3段精研削による段差が生じている。このとき、第1段精研削では、半導体ウェハ1の裏面側の表面から5μm以上200μm以下の範囲内で、半導体ウェハ1の裏面の中央部を精研削した。また、第2段粗研削では、第1段精研削の研削領域よりも小さい径の領域の、半導体ウェハ1の研削面の中央部を粗研削した。その際、半導体ウェハの中央部が、目標厚さに第3段精研削の取り代およびエッチング取り代を残した厚さになるまで研削を続けた。第3段精研削においては、第2段粗研削の研削領域よりも小さい径の領域を研削し、半導体ウェハ1の研削面の中央部の加工ダメージ層をほぼ完全に除去した。
ついで、エッチング前の半導体ウェハ1において、半導体ウェハ1の裏面の方向(図5に示す矢印の方向)からリブ4の表面Aを観察した。図6は、実施の形態にかかる製造方法で作製された、エッチング前の半導体装置の表面Aを、半導体ウェハ1の裏面の方向から観察した表面状態の模式図である。図6に示すように、実施の形態にかかる製造方法により作製された半導体ウェハ1では、リブ4の表面Aの縁は第1段精研削により加工ダメージの少ないほぼ平坦な面となっている。
ついで、研削工程を行った後の半導体ウェハ1の裏面全体にエッチングを行い、約20μm薄くした。ついで、エッチング後の半導体ウェハ1において、半導体ウェハ1の裏面の方向(図5に示す矢印の方向)からリブ4の表面Aを観察した。図7は、実施の形態にかかる製造方法で作製された、エッチング後の半導体装置の表面Aを、半導体ウェハ1の裏面の方向から観察した表面状態の模式図である。図7に示すように、実施の形態にかかる製造方法により作製された半導体ウェハ1では、リブ4の表面Aはエッチングによりほぼ平坦な面となっている。また、リブ4の表面Aの縁は、エッチング前の状態よりもさらに平坦な面となっている。
ついで、エッチング後の半導体ウェハ1の吸着力を測定した。図11は、実施の形態にかかる製造方法で作製された半導体装置の吸着力測定方法を示す概念図である。吸着力測定には、例えばアルマイト材を用いて作製された吸着ハンド51を使用した。吸着ハンド51は、半導体ウェハ1の径より長く、かつ半導体ウェハ1の径よりも狭い略矩形状をした板状の本体と、吸着ハンド51の内部を真空引きするためのパイプ53とを有している。そして、吸着ハンド51の吸着面には、半導体ウェハ1のリブ4の表面を吸着するための複数の真空吸着孔52が備えられている。また、真空吸着孔52は、パイプ53に接続されている。この真空吸着孔52は、吸着ハンド51の吸着面と半導体ウェハ1のリブ4の表面とを合わせたときに、ちょうど半導体ウェハ1のリブ4と重なる部分に位置している。そして、真空吸着孔52は、パイプ53を介して吸着ハンド51の内部を真空引きすることで、半導体ウェハ1のリブ4の表面を吸着して保持できればよく、例えば、複数の真空吸着孔52が吸着ハンド51の内部で連結されていてもよい。この吸着ハンド51を用いて、真空度を変化させることで、半導体ウェハ1のリブ4の表面を吸着し保持できるかを測定した。その結果、真空度20kPa〜80kPaの範囲で、半導体ウェハ1の吸着力を維持できることがわかった。
また、研削工程に用いられる砥石の好適な砥粒を特定するために、上述した実施の形態にしたがい、研削条件を種々変化させて、半導体ウェハの強度を測定した。図12は、研削条件と半導体ウェハの剛性との関係を示す図である。まず、直径150mm、元の厚さ625μmのウェハを用いて、耐圧が600Vとなるパンチスルー型のIGBTを作製した。このとき、半導体ウェハの裏面には厚さ20nmの自然酸化膜が形成されており、全体の半導体ウェハの厚さは620μmから630μmの範囲にあった。この半導体ウェハの裏面の中央部のみに、はじめに第1段精研削を行い、続いて第2段粗研削を行い、最後に第3段精研削を行うことで、外周端部にリブを形成した(No.1、No.2、No.4の試料を除く。)。その際、それぞれの砥石の砥粒とを種々変化させて、5枚ずつ14通りのサンプルを作製した。そして、14通りのサンプルに対して、砥石の焼き付き、および、落下させた際にウェハに破損があったか否か(落下時基板破損有無)を調べた。その結果を図12に、No.1〜No.14として示している。また、第2段粗研削では、第1段精研削の研削領域より小さい径の領域の、半導体ウェハ1の研削面の中央部を研削した。そして、第3段精研削では、第2段粗研削の研削領域より小さい径の領域の、半導体ウェハ1の研削面の中央部を研削した。
なお、図12において、落下時基板破損が有とは、同条件で作製された5枚の半導体ウェハをウェハバスケットに収納して、このウェハバスケットを高さ100mmの位置から3回落下させたときに、いずれか1枚に1箇所でも破損が生じた場合をいう。また、ウェハの反りは、半導体ウェハを平坦なステージに置き、半導体ウェハの最も高い箇所から最も低い箇所までの差をノギスにより測定した。
No.1の試料は、第1段精研削を省略して、はじめに第2段粗研削により半導体ウェハ1の中央部を所定の厚さにし、半導体ウェハ1の外周端部を残し、続いて第3段精研削により半導体ウェハ1の研削面の中央部を薄くしたものである。その際、第3段精研削の領域は、第2段粗研削の研削領域より小さい径の領域とした。No.1の試料では、落下させた際に半導体ウェハに破損が生じた。また、No.2の試料は、第1段精研削により半導体ウェハ1の中央部を薄くしたものである。No.2の試料では、第1段精研削の砥石の砥粒が細かすぎ、第2段粗研削を行う前に半導体ウェハに焼き付きがおきてしまったため、落下させた際の基板の破損有無を測定していない。また、No.4の試料は、はじめに第1段精研削により半導体ウェハ1の中央部を薄くし、続いて第2段粗研削により半導体ウェハ1の研削面の中央部を所定の厚さになるまで薄くして、半導体ウェハ1の外周端部を残したものである。その際、第2段粗研削の領域は、第1段精研削の研削領域より小さい径の領域とした。No.4の試料では、落下させた際に半導体ウェハに破損が生じた。また、No.3およびNo.5〜No.14の試料は、いずれも、はじめに第1段精研削により半導体ウェハ1の中央部を研削し、続いて第2段粗研削により半導体ウェハ1の研削面の中央部を所定の厚さにし、最後に第3段精研削により半導体ウェハ1の研削面の中央部を研削して、半導体ウェハ1の外周端部を残したものである。その際、第2段粗研削の研削領域は、第1段精研削の研削領域より小さい径の領域とし、第3段精研削の研削領域は、第2段粗研削の研削領域より小さい径の領域とした。No.5およびNo.13の試料では、落下させた際に半導体ウェハに破損が生じた。そして、No.6〜No.12の試料では、落下させた際に半導体ウェハに破損は生じなかった。また、No.14の試料では、第3段精研削の砥石の砥粒が細かすぎ、半導体ウェハに焼き付きがおきてしまったため、落下させた際の基板の破損有無を測定しなかった。
この結果より、第1段精研削の砥石の砥粒を0.5μm以上とし、第2段粗研削の砥石の砥粒を50μm以下とし、第3段精研削の砥石の砥粒を0.5μm以上にすることで、ウェハの剛性を維持できることがわかった。
以上のように、本発明にかかる半導体装置の製造方法は、デバイス厚の薄い半導体装置を製造するのに有用であり、特に、電力変換装置などに使用されるパワー半導体装置を製造するのに適している。
実施の形態にかかる半導体装置の製造方法について示す断面図である。 実施の形態にかかる半導体装置の製造方法について示す断面図である。 実施の形態にかかる半導体装置の製造方法について示す断面図である。 実施の形態にかかる半導体装置の製造方法について示す断面図である。 実施の形態にかかる製造方法で作製された半導体装置について示す断面図である。 実施の形態にかかる製造方法で作製された、エッチング前の半導体装置を表す模式図である。 実施の形態にかかる製造方法で作製された、エッチング後の半導体装置を表す模式図である。 粗研削に続いて精研削を行って作製された半導体装置の断面図である。 粗研削に続いて精研削を行って作製された、エッチング前の半導体装置を表す模式図である。 粗研削に続いて精研削を行って作製された、エッチング後の半導体装置を表す模式図である。 実施の形態にかかる製造方法で作製された半導体装置の吸着力測定方法を示す概念図である。 研削条件と半導体ウェハの剛性との関係を示す図である。 従来のパンチスルー型IGBTの構造について示す断面図である。 従来のノンパンチスルー型IGBTの構造について示す断面図である。 FZウェハを用いたフィールドストップ(FS)型IGBTの構造について示す断面図である。
符号の説明
1 半導体ウェハ
2 能動領域
4 リブ
5 加工ダメージ層(第1段精研削)
6 加工ダメージ層(第2段粗研削)
7 加工ダメージ層(第3段精研削)
23 スピンチャック
24 ノズル
25 エッチング液

Claims (6)

  1. 半導体ウェハのおもて面の中央部にデバイスの表面構造を形成する表面構造形成工程と、
    第1の砥石を用いた研削によって、前記半導体ウェハの裏面の中央部を外周端部よりも薄くする第1の研削工程と、
    前記第1の砥石よりも砥粒の平均粒径の粗い第2の砥石を用いた研削によって、前記第1の研削工程で研削された領域より小さい径の領域をさらに薄くする第2の研削工程と、
    前記第2の砥石よりも砥粒の平均粒径の細かい第3の砥石を用いた研削によって、前記第2の研削工程で研削された領域より小さい径の領域をさらに薄くする第3の研削工程と、
    を含み、前記第1の研削工程、前記第2の研削工程および前記第3の研削工程を順次行って、前記半導体ウェハの外周端部に、前記半導体ウェハの中央部よりも厚いリブ部を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記第3の研削工程の後に、前記半導体ウェハの裏面の中央部および前記リブ部の表面を、前記第3の砥石の砥粒の平均粒径と同じかそれ以上の深さまでエッチングにより除去するエッチング工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第2の研削工程においては、前記半導体ウェハの裏面の中央部を、前記第3の研削工程の取り代と前記エッチング工程のエッチング取り代とを残した厚さまで薄くすることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第1の研削工程においては、前記半導体ウェハの裏面の中央部を研削する深さは200μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記第2の砥石の砥粒の平均粒径が50μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記表面構造形成工程と、前記第1の研削工程と、の間に、
    前記半導体ウェハのデバイスの表面構造が形成されたおもて面に、保護テープを貼付する貼付工程をさらに含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の半導体装置の製造方法。
JP2008104065A 2008-04-11 2008-04-11 半導体装置の製造方法 Expired - Fee Related JP5422907B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008104065A JP5422907B2 (ja) 2008-04-11 2008-04-11 半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008104065A JP5422907B2 (ja) 2008-04-11 2008-04-11 半導体装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009259873A JP2009259873A (ja) 2009-11-05
JP5422907B2 true JP5422907B2 (ja) 2014-02-19

Family

ID=41386964

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008104065A Expired - Fee Related JP5422907B2 (ja) 2008-04-11 2008-04-11 半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5422907B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108022836A (zh) * 2016-10-31 2018-05-11 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 一种多层堆叠晶圆的研磨方法

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012038801A (ja) * 2010-08-04 2012-02-23 Disco Abrasive Syst Ltd 研削方法
JP5700988B2 (ja) * 2010-09-16 2015-04-15 株式会社ディスコ ウエーハの研削方法
JP5893887B2 (ja) * 2011-10-11 2016-03-23 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置の製造方法
JP6091193B2 (ja) * 2011-12-27 2017-03-08 芝浦メカトロニクス株式会社 基板の処理装置及び処理方法
CN111480216B (zh) * 2017-12-19 2023-09-29 东京毅力科创株式会社 基板处理系统、基板处理方法以及计算机存储介质
CN115938927B (zh) * 2022-12-28 2024-02-09 芯钛科半导体设备(上海)有限公司 一种超薄晶圆减薄工艺
CN117524870A (zh) * 2023-12-29 2024-02-06 物元半导体技术(青岛)有限公司 一种晶圆加工方法及晶圆

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005123425A (ja) * 2003-10-17 2005-05-12 Toshiba Corp 半導体基板の製造方法、半導体基板及び半導体装置の製造方法
CN101002307A (zh) * 2004-07-16 2007-07-18 株式会社瑞萨科技 制造半导体集成电路器件的方法
JP4833629B2 (ja) * 2005-10-03 2011-12-07 株式会社ディスコ ウエーハの加工方法および研削装置
JP4758222B2 (ja) * 2005-12-21 2011-08-24 株式会社ディスコ ウエーハの加工方法および装置
JP5073962B2 (ja) * 2006-05-12 2012-11-14 株式会社ディスコ ウエーハの加工方法
JP5081643B2 (ja) * 2008-01-23 2012-11-28 株式会社ディスコ ウエーハの加工方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108022836A (zh) * 2016-10-31 2018-05-11 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 一种多层堆叠晶圆的研磨方法
CN108022836B (zh) * 2016-10-31 2021-04-06 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 一种多层堆叠晶圆的研磨方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009259873A (ja) 2009-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5422907B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP5266869B2 (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP5181728B2 (ja) 半導体装置の製造方法および半導体装置の製造装置
JP5331500B2 (ja) ウエーハの処理方法
US9324581B2 (en) Method for manufacturing semiconductor device
JP2003332271A (ja) 半導体ウエハおよび半導体装置の製造方法
TW200926278A (en) Wafer processing method
CN1599958A (zh) 贴合晶片及贴合晶片的制造方法
JP2003229392A (ja) シリコンウエーハの製造方法及びシリコンウエーハ並びにsoiウエーハ
JP5343525B2 (ja) 半導体装置の製造装置および半導体装置の製造方法
KR101440393B1 (ko) 반도체장치의 제조방법
JP2009224511A (ja) 半導体装置の製造方法
JP5458531B2 (ja) 半導体装置の製造方法
CN109427563B (zh) 碳化硅器件和用于制造碳化硅器件的方法
CN110060959B (zh) 贴合晶片的制造方法
JP2018069348A (ja) チャックテーブルの整形方法
JP4103808B2 (ja) ウエーハの研削方法及びウエーハ
TWI781801B (zh) 磷化銦基板、磷化銦基板之製造方法及半導體磊晶晶圓
JP5499826B2 (ja) 半導体素子の製造方法
JP2011166034A (ja) 半導体装置の製造方法
JP4834309B2 (ja) 半導体装置の製造方法
CN113001262A (zh) 工件的磨削方法
JP2009246198A (ja) 半導体装置の製造方法および半導体装置
JP4306332B2 (ja) ウェハキャリアおよびこれを用いる半導体装置の製造方法
US20240112928A1 (en) Trimming method

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20091112

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20091112

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20091112

A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20110315

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20110422

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130521

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131029

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131111

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5422907

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees