JP5422191B2 - モールドコイルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、モールドコイルの製造方法に関し、特に空芯コイルを磁性体モールド樹脂で封止する方法に関する。
従来から、コイルを磁性体粉末と樹脂とを混練した磁性体モールド樹脂で封止してなるモールドコイルが広く利用されている。従来のモールドコイルの製造方法は、フェライトコアなどの巻芯に巻かれたコイルを金型のキャビティ内に配置し、その後キャビティ内に溶融状態の磁性体モールド樹脂を充填してコイルを封止する。特許文献1と特許文献2には巻芯を用いたモールドコイルの製造方法が開示されている。
例えば、巻芯を用いずに空芯コイルをそのまま磁性体モールド樹脂で封止しようとすると、磁性体モールド樹脂の充填圧力によって空芯コイルが変形したり、キャビティ内の片側に寄ったり、または傾いたりして所定の位置からずれてしまうこともあった。これらコイルの変形や位置ずれは、外観的不良を引き起こすだけではなく、インダクタンス値や直流重畳特性などの電気的特性にも影響を与えてしまう。そこで、従来ではコイルの変形や位置ずれを防止するために巻芯やフレームなどを用いることが一般的だった。
特開平4−338613号公報 特開2006−32847号公報
近年における電子機器の小型化や高機能化の技術革新は著しく、それに伴い、モールドコイルのような電子部品もまた小型化や高性能化、更には低価格化などの要求が高まっている。しかし、従来のモールドコイルで用いられる巻芯やフレームなどはモールドコイルの小型化や低背化の妨げになり、さらにコストの上昇を招く原因となっていた。
また、モールドコイルにおいて高いインダクタンス値を得るには透磁率の高い磁性体モールド樹脂でコイルを封止することが望ましい。一般的に、磁性体モールド樹脂の透磁率を高めるには、磁性体モールド樹脂中の磁性体粉末の充填率を高くする方法がある。しかし、磁性体粉末の充填率を高くすると磁性体モールド樹脂の溶融時の粘度や比重が高くなる。具体的に磁性体粉末の充填率が60Vol%以上になると、磁気特性は優れるが溶融時の粘度や比重が非常に高い状態になる。このような磁性体モールド樹脂を成形金型のキャビティ内に充填すると、コイルに高い充填圧力がかかってしまう。
さらに、小型で高いインダクタンス値を有するモールドコイルを得ようとするならば、所定のターン数を得るために細い線材を用いてコイルを作成しなくてはならない。細い線材の空芯コイルを磁性体モールド樹脂で封止する場合には、磁性体モールド樹脂からの充填圧力によって空芯コイルがゆがんだり、ばらけたり、最悪の場合には断線するなどの変形や位置ずれなどの問題が生じやすい。
そこで出願人は、先に出願した特願2008−4005において、上型と下型に設けられたキャビティ内にそれぞれ磁性体モールド樹脂を充填し、上型と下型のキャビティ内に充填した溶融状態の磁性体モールド樹脂で空芯コイルを挟んで封止する成形方法を提案した。しかし、この方法では空芯コイルの封止位置のばらつきをある程度制御することはできるが、成形物に一定の品質を確保するためには上型と下型に充填した磁性体モールド樹脂の流動も制御する必要があった。また、工程や装置が複雑なこともあり、コスト面や量産性の面で改善する余地があった。
本発明は、小型且つ製造コストが低く、量産性に優れたモールドコイルの製造方法の提供を目的とする。
上記の課題を解決するために本発明は、プラスチック成形法を用いて、磁性体粉末を分散させた磁性体モールド樹脂で空芯コイルを封止してなるモールドコイルの製造方法において、キャビティの底部にキャビティの底部から上部方向に突出したキャビティの上下方向に昇降可能な位置出しピンと支持ピンを有する成形金型を用いる。
位置出しピンによってキャビティ内における水平方向が保持され、さらに支持ピンによって中空保持されるように空芯コイルをキャビティ内に配置する。磁性体モールド樹脂をキャビティ内に充填し、その充填中に位置出しピンと支持ピンを所定の位置まで下降させる。
本発明のモールドコイルの製造方法では、成形金型中のキャビティの底部にキャビティの底部から上部方向に突出した位置出しピンと支持ピンを設ける。空芯コイルは、位置出しピンによってキャビティ内における水平方向が固定され、さらに支持ピンによって中空保持される。これにより、空芯コイルをキャビティ内の所望の位置へと容易に配置することができる。
また、位置出しピンと支持ピンはキャビティの上下方向に昇降ができる。キャビティ内に空芯コイルを配置して磁性体モールド樹脂を投入した後、加圧してモールドコイルを成形する際に、位置出しピンと支持ピンを所定の位置まで下降させて空芯コイルを封止する。これによって、空芯コイルが段階的に磁性体モールド樹脂に封止されるため、磁性体粉末の充填率が60Vol%以上の磁性体モールド樹脂を用いても、空芯コイルの変形や位置ずれが生じにくく、所望の位置で空芯コイルを容易に封止することができる。
さらに、この方法ならば従来のインジェクション成形やトランスファ成形だけではなく、圧縮成形を用いても成形可能である。圧縮成形を用いてモールドコイルを製造すれば、材料のロスを少なくでき、より製造コストを低くすることができる。
(第1の実施例)
図1〜図5を参照しながら、本発明のモールドコイルの製造方法の第1の実施例を説明する。図中の参照符号はそれぞれ、1はコイル部材、2は空芯コイル、3は外部電極、4は上型、5は下型、5aは位置出しピン、5bは支持ピン、6はキャビティ、7は磁性体モールド樹脂、8はパンチを示す。
まず、本実施例で用いるコイル部材について説明する。図1に第1の実施例で用いるコイル部材の斜視図を示す。幅が0.25mmで厚さが0.06mmの自己融着性の平角線を芯径1.0mmの芯材を用いて、外外巻きで12ターン巻き、空芯コイル2を得る。空芯コイル2と外部電極3をスポット溶接し、図1に示すコイル部材1を得た。外部電極3は、リン青銅や電解金属箔などで作製すればよい。
次に、第1の実施例で用いる成形金型について説明する。図2に本発明の第1の実施例で用いる圧縮成形用の成形金型を示し、図2(a)は上面図、図2(b)は図2(a)のA−A’断面図を示す。図2に示すように、第1の実施例で用いる成形金型は上型4と下型5を有し、上型4と下型5を組み合わせることによってキャビティ6が形成され、下型5は上型4と組み合わさることでキャビティ6の底部を形成する。下型5は、キャビティ6の底部にキャビティ6の開口部方向(図2中の矢印d1方向で、キャビティの底部から上部方向)に突出したキャビティの上下方向に昇降可能な位置出しピン5aと支持ピン5bが図2(a)に示す配置で設けられている。
本実施例では、位置出しピン5aに直径0.97mm、支持ピン5bに直径0.4mmの円柱状の金属棒を用いた。そして、位置出しピン5aはキャビティ6の底部から突出する高さh1を初期状態として0.75mmに設定し、支持ピン5bはキャビティ6の底部から突出する高さh2を初期状態として0.38mmに設定した。
次に、第1の実施例のモールドコイルの製造方法について説明する。図3と図4に第1の実施例のモールドコイルの製造工程の主要部分を示す。図5に本発明の実施例のモールドコイルの斜視図を示す。なお、図3と図4は、図2(a)のA−A’断面図における各段階での断面を示している。
図3(a)に示すように、コイル部材1をキャビティ6内に配置し、成形金型を180℃で予熱する。コイル部材1は、位置出しピン5aが空芯コイル2の中空部分に挿入され、さらに支持ピン5b上に空芯コイル2の底面が載るように配置される。そうしてコイル部材1は、位置出しピン5aによってキャビティ6内における水平方向(図3(a)中のd2方向)が固定され、支持ピン5bによって中空保持される。このとき、空芯コイル2が支持ピン5bによって中空保持されるキャビティ6内の位置は、成形後のモールドコイル内の空芯コイル封止位置よりも高い位置に保持されていることが望ましい。また、予熱温度は磁性体モールド樹脂が軟化できる温度以上(磁性体モールド樹脂中の樹脂の軟化温度以上の温度)に設定すればよく、本実施例では180℃に設定した。
図3(b)に示すように、上型4の開口部からコイル部材1の上に所定量秤量した磁性体モールド樹脂7をキャビティ6内に投入し、成形金型の予熱で磁性体モールド樹脂7を溶融させる。本実施例では磁性体モールド樹脂7として、アモルファス合金粉末とノボラック型エポキシ樹脂とを混練分散し、その混練物を冷却後粉砕した粉末状のものを用いた。なお、磁性体モールド樹脂中のアモルファス合金粉末の充填率は60Vol%になるように調製した。
図3(c)に示すように、上型4の開口部にパンチ8をセットする。次に、図4(a)に示すように、パンチ8を用いて3kgfで5秒間加圧する。次に、図4(b)に示すように、位置出しピン5aをキャビティ6の底部の位置まで下降させた後、パンチ8を用いて5kgfで20秒間加圧する。このようにすると、位置出しピン5aのあった部分に磁性体モールド樹脂7が充填される。次に、パンチ8からの加圧をやめてパンチ8をフリー状態とした上で、図4(c)に示すように支持ピン5bをキャビティ6の底部の位置まで下降させる。続いて再びパンチ8を用いて10kgfで20秒間加圧する。このようにすると、支持ピン5bのあった部分に磁性体モールド樹脂7が充填される。その後、180℃で10分間加熱放置して磁性体モールド樹脂7を硬化させる。
磁性体モールド樹脂7を硬化させて得た成形体を成形金型から取り出してサンドブラストでバリ取りを行い、図5に示すようなモールドコイルの端面と底面に外部電極3の少なくとも一部が露出するモールドコイルを得る。
(第2の実施例)
図6〜図8を参照しながら、本発明の第2の実施例を説明する。第2の実施例は、第1の実施例で用いたコイル部材と磁性体モールド樹脂を用い、トランスファ成形で第1の実施例と同形状のモールドコイルを成形する。なお、第1の実施例と共通する部分の説明は割愛する。また、図中の参照符号はそれぞれ、9は上型、10は中型、11は下型、12はキャビティを示す。
まず、第2の実施例で用いるトランスファ成形用の成形金型について説明する。図6に本発明の第2の実施例で用いる成形金型の主要部分の断面図を示す。図6に示すように、本発明のモールドコイルのトランスファ成形用の成形金型は、上型9と中型10と下型11を有し、上型9と中型10と下型11を組み合わせることによってキャビティ12が形成される。
上型9にはピンゲート9aが設けられ、チャンバーポッド(図示せず)で溶融状態になった磁性体モールド樹脂はピンゲート9aを通過してキャビティ12へ充填される。第1の実施例と同様に、下型11は中型10と組み合わせることによってキャビティ12の底部を形成する。下型5は、キャビティ12の底部の所定の位置にキャビティ12の底部から上部方向に突出し、キャビティ12の上下方向に昇降可能な位置出しピン11aと支持ピン11bが設けられている。
次に、第2の実施例のモールドコイルの製造方法について説明する。図7と図8に本発明の第2の実施例のモールドコイルの製造方法の主要部分を示す。
図7(a)に示すように、キャビティ12内にコイル部材を配置し、上型9と中型10と下型11を固定して成形金型を180℃で予熱する。コイル部材は、第1の実施例と同様に配置されて、位置出しピン11aによってキャビティ12内における水平方向が固定され、支持ピン11bによって中空保持される。なお、コイル部材は、第1の実施例と同一のものとする。
図7(b)に示すように、ピンゲート9aより磁性体モールド樹脂7を100kgfの圧力でキャビティ12へ注入して5秒間保持する。なお、磁性体モールド樹脂7は、第1の実施例と同一組成のものとする。
図8(a)に示すように、位置出しピン11aをキャビティ12の底部の位置まで下降させて150kgfの加圧で20秒間保持する。次に、一端加圧をやめて、図12(b)に示すように、支持ピン11bをキャビティ12の底部の位置まで下降させた後、再び200kgfで加圧して8分間保持し、磁性体モールド樹脂7を硬化させる。
磁性体モールド樹脂7を硬化させて得た成形体を成形金型から取り出してサンドブラストでバリ取りを行い、モールドコイルを得る。
(第3の実施例)
図9〜図15を参照しながら、本発明の第3の実施例を説明する。第1及び第2の実施例と第3の実施例の異なる点は、支持ピンを有さずに位置出しピンのみ有する成形金型を用いる。さらに、空芯コイルが成形金型中で中空保持されるように外部電極を取り付けることを特徴とする。なお、図中の参照符号はそれぞれ、13は外部電極、14は空芯コイル、15は上型、16は下型、、17はキャビティ、18は磁性体モールド樹脂、19はパンチを示す。また、第1及び第2の実施例と共通する部分の説明は割愛する。
まず、本実施例で用いるコイル部材について説明する。図9に第3の実施例で用いる外部電極の斜視図を示し、図10に第3の実施例で用いるコイル部材の斜視図を示す。第3の実施例で用いる外部電極13は、厚さ0.1mmのリン青銅板を用い、図9に示すように支持部13a、接続部13b、引出部13cを有する形状に加工した。空芯コイル14を外部電極13の支持部13aの上に載せ、空芯コイルの端部14aと外部電極13の接続部13bをスポット溶接し、図10に示すコイル部材を得た。なお、空芯コイル14は、第1及び第2の実施例で用いた空芯コイルと同様のものを用いた。
次に、第3の実施例で用いる圧縮成形用の成形金型を用いる。図11に本発明の第3の実施例で用いる圧縮成形用の成形金型を示し、図11(a)は上面図、図11(b)は図11(a)のB−B’断面図を示す。図11に示すように、第3の実施例で用いる成形金型は上型15と下型16を有し、上型15と下型16を組み合わせることによってキャビティ17が形成され、下型16は上型15と組み合わさることでキャビティ17の底部を形成する。下型16は、キャビティ17の底部にキャビティ17の開口部方向(キャビティの底部から上部方向)に突出したキャビティの上下方向に昇降可能な位置出しピン16aが図11(a)に示す配置で設けられている。本実施例では、位置出しピン16aに直径0.97mmの円柱状の金属棒を用い、キャビティ17の底部から突出する高さh3を初期状態として0.75mmに設定した。
次に、第3の実施例のモールドコイルの製造方法について説明する。図12に第3の実施例のコイル部材の配置を示す。図13と図14に第3の実施例のモールドコイルの製造工程の主要部分を示す。図15に本発明の実施例のモールドコイルの斜視図を示す。なお、図13と図14は、図11(a)のB−B’断面図における各段階での断面を示している。
図12及び図13(a)に示すように、コイル部材をキャビティ17内に配置し、成形金型を180℃で予熱する。コイル部材は、外部電極13の引出部13cが上型15と下型16との間に挟まれ、さらに空芯コイル14の中空部分に位置出しピン16aが挿入されように配置される。このとき空芯コイル14は、位置出しピン16aによってキャビティ17内における水平方向が固定され、外部電極13の支持部13aによって適正な位置で中空保持された状態となる。
図13(b)に示すように、上型15の開口部からコイル部材の上に所定量秤量した磁性体モールド樹脂18をキャビティ17内に投入し、成形金型の予熱で磁性体モールド樹脂18を溶融させる。なお、磁性体モールド樹脂18は、第1及び第2の実施例で用いたものと同一組成のものを用いた。
図14(a)に示すように、上型15の開口部にパンチ19をセットし、パンチ19を用いて3kgfで5秒間加圧する。次に、図14(b)に示すように、位置出しピン16aをキャビティ17の底部の位置まで下降させた後、パンチ19を用いて5kgfで20秒間加圧する。このようにすると、位置出しピン16aのあった部分に磁性体モールド樹脂18が充填される。その後、パンチ19からの加圧をやめてパンチ19をフリー状態とした上で180℃で10分間加熱放置して磁性体モールド樹脂19を硬化させる。
磁性体モールド樹脂18を硬化させて得た成形体を成形金型から取り出す。成形体から露出する外部電極13の引出部13c部分を切断加工する。さらにサンドブラストでバリ取りを行い、図15に示すモールドコイルを得る。
上記実施例では、位置出しピンに1つの円柱状の突出を用いたが、空芯コイルが位置ずれしないように固定できればよく、角柱やリング状などの形状でもよく、1つではなく複数の位置出しピンで空芯コイルを固定しても良い。また、本実施例では支持ピンに2つの円柱状の突出を用いたが、空芯コイルを中空保持できればよく、角柱などの形状やピン数が3以上でも良い。
また、位置出しピンは加圧しないで下降させても良いが、加圧状態で下降させても良い。一方、支持ピンを下降させる際には、加圧を低くするか、加圧しない状態で下降させることが望ましい。また、位置出しピンと支持ピンは同時に下降させても良いが、磁性体モールド樹脂の移動量が大きくなり、空芯コイルの位置ずれや変形が生じることもあるため、位置出しピンを下降させてから支持ピンを下降させる方が望ましい。
本実施例では、予め空芯コイルと外部電極を加工したコイル部材を磁性体モールド樹脂で封止したが、当然空芯コイルのみでも実施可能である。また、空芯コイルの線材に平角線を用いずに丸線を用いたものでも実施可能である。
本実施例では、磁性体モールド樹脂中の樹脂に熱硬化性樹脂のノボラック型エポキシ樹脂を用いたが、これに限らずポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を用いても実施可能である。
第2の実施例において、トランスファ成形を用いたモールドコイルの製造方法を挙げたが、インジェクション成形を用いても実施可能である。但し、トランスファ成形やインジェクション成形では、材料のロスが多くなるため、圧縮成形を用いた方が低コスト化には有利である。
第3の実施例において、リン青銅板で作成した外部電極を用いたが、外部電極は空芯コイルをキャビティ内で中空保持できるように作成すれば良い。例えば、黄銅板やその他の金属板で作成することができる。また、第3の実施例では支持部を4つ、接続部を2つ、引出部を4つ有する外部電極を用いた。これらの部分の数や形状または位置などはモールドコイルの形状に合わせて適宜調整することができる。そして、第3の実施例では圧縮成形にてモールドコイルを成形したが、トランスファ成形やインジェクション成形などのプラスチック成形法を用いても成形可能である。
以上より、本発明のモールドコイルの製造方法は、磁性体粉末の充填率が60Vol%以上の高粘度な磁性体モールド樹脂を用いても、位置ずれや変形がなく所望の位置に空芯コイルを容易に封止できる。また、プラスチック成形法を用いるため、圧粉成形法と比較して成形精度の高いコイル部品が得られる。これより、本発明のモールドコイルの製造方法を用いれば小型で電気的特性の高いモールドコイルを低コスト且つ高い量産性で製造することができる。
第1の実施例で用いるコイル部材の斜視図である。 第1の実施例で用いる圧縮成形用の成形金型を説明する図であり、(a)は上面図、(b)は(a)中のA−A’断面図である。 第1の実施例のモールドコイルの製造方法を説明する図である。 第1の実施例のモールドコイルの製造方法を説明する図である。 第1の実施例のモールドコイルの斜視図である。 第2の実施例で用いるトランスファ成形の成形金型を説明する図である。 第2の実施例のモールドコイルの製造方法を説明する図である。 第2の実施例のモールドコイルの製造方法を説明する図である。 第3の実施例で用いる外部電極の斜視図である。 第3の実施例で用いるコイル部材の斜視図である。 第3の実施例で用いる圧縮成形用の成形金型を説明する図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のB−B’断面図である。 第3の実施例のコイル部材の配置を示す上面図である。 第3の実施例のモールドコイルの製造方法を説明する図である。 第3の実施例のモールドコイルの製造方法を説明する図である。 本発明の第3の実施例のモールドコイルの斜視図である。
符号の説明
1:コイル部材、2:空芯コイル、3:外部電極、4:上型、5:下型、5a:位置出しピン、5b:支持ピン、6:キャビティ、7:磁性体モールド樹脂、8:パンチ、9:上型、9a:ピンゲート、10:中型、11:下型、11a:位置出しピン、11b:支持ピン、12:キャビティ、13:外部電極、13a:支持部、13b:接続部、13c:引出部、14:空芯コイル、14a:端部、15:上型、16:下型、16a:位置出しピン、17:キャビティ、18:磁性体モールド樹脂、19:パンチ

Claims (1)

  1. プラスチック成形法を用いて、磁性体粉末を分散させた磁性体モールド樹脂で空芯コイルを封止してなるモールドコイルの製造方法において、
    該空芯コイルに外部電極を取り付ける工程と、
    キャビティの底部に該キャビティの底部から上部方向に突出した該キャビティの上下方向に昇降可能な位置出しピンと1組の支持ピンを有する成形金型を用い、該成形金型の該位置出しピンが該1組の支持ピンよりも突出する様に該キャビティの底部から位置出しピンと1対の支持ピンを突出させた状態で、該キャビティ内に該空芯コイルを配置し、該空芯コイルの中空部分に挿入された該位置出しピンによって該キャビティの水平方向が固定され、該空芯コイルの底面に接触する該1組の支持ピンによって中空保持する工程と、
    該成形金型の該キャビティ内に該磁性体粉末が該磁性体モールド樹脂中に60Vol%以上充填された磁性体モールド樹脂を充填し、その充填中に該位置出しピンと該1組の支持ピンを所定の位置まで下降させ、加熱硬化させて成形体を形成する工程と、
    該成形体にバリ取りを施して成形体の端面と底面に該外部電極の表面を露出させる工程を備え
    該磁性体モールド樹脂を該キャビティ内に充填する際に、
    その直後の加圧よりも低い加圧若しくは加圧のない状態で該支持ピンを所定の位置まで下降させ、該支持ピンの下降後に再び加圧したことを特徴とするモールドコイルの製造方法。
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