JP5419682B2 - コーティング組成物およびその使用方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タンパクや核酸等の生体関連物質の吸着を低減することのできるコーティング組成物およびその使用方法に関する。
生化学分析、タンパク質等の生体関連物質の分離・精製、医療等の分野では、各種反応容器、遠心管、チューブ、シリンジ、ピペット、フィルター、分離用カラム、人工臓器、血液回路、人工心肺回路、注射器、カテーテル、カニューレ、容器、器具、および装置等の種々の物品が用いられている。そして、これらの物品は、例えば、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ガラス、ステンレス、アルミニウム等の素材を用いて形成されている。
しかしながら、上記のような素材はいずれも、生体関連物質の吸着(非特異吸着)が大きいため、医療用途においては、免疫反応を誘引したり、生化学分析用途においては、非特異吸着した物質が分析を妨害することにより検出感度の低下や再現性の低下を引き起こすことがある。また、タンパク質等の生体関連物質の分離・精製用途においては、精製に用いる容器等に生体関連物質が非特異吸着することにより、目的とする生体関連物質の収率の低下や純度の低下等を引き起こすことがある。
これの問題を解決する方法として、ポリオキシエチレン系の非イオン性界面活性剤の使用、血清アルブミン等のタンパク質、糖質、または脂質を試験サンプルに添加する方法が知られている。しかしながら、界面活性剤を試験サンプルに添加すると、タンパク質等の生体関連物質が修飾され変性してしまうことがある。また、タンパク質、糖質、脂質等を多量に添加する必要があるため、分析目的の生体関連物質の検出感度が低下することがある。
タンパク質等の生体関連物質の吸着を防止する別の方法として、ポリメトキシエチルアクリレートを主成分とするポリマーをコーティングする方法が提案されている(特許文献1、2、3)。しかしながら、ポリメトキシエチルメタクリレートを主成分とするポリマーは粘着性が高いために大気中の汚染物が前記ポリマーからなる塗膜に付着しやすい。また、前記塗膜の膜強度や耐水性が不十分であり、さらには、生体関連物質吸着防止効果が不十分な場合がある。
また、タンパク質等の生体関連物質の吸着を防止するためのコーティング剤として、リン脂質類似構造を有する共重合体が提案されている(特許文献4、5、6)。しかしながら、これらのリン脂質類似構造を有する共重合体は、特殊なモノマーを使用するためコストが高く、また生体関連物質の吸着防止効果が不十分である。
特許第2806510号公報 特開2001−323030号公報 特開2002−105136号公報 特開平9−12904号公報 特開平9−183819号公報 特開2000−279512号公報
本発明は上述の実情に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、生体関連物質の吸着を低減することができ、耐水性および強度に優れ、かつ、低コストであるコーティング組成物およびその使用方法を提供することにある。
本発明のコーティング組成物は、
(A)下記式(1)で表される繰り返し単位を有する重合体、
(B)架橋剤、および
(C)溶剤
を含有することを特徴としている。
Figure 0005419682
式(1)中、R0は、水素原子又はメチル基である。Xは糖又は糖誘導体からなる1価の有機基である。
前記式(1)におけるXは、下記式(2)で表される基であるのが好ましい。
Figure 0005419682
式(2)中、R1〜R8は、それぞれ独立に、水素原子、−OH、−CH2OH、−NHCOCH3、−CH2−O−CH2−COOH、又は−OYである。Yは糖又は糖誘導体に由来する1価の有機基である。
さらに、前記式(2)におけるYが下記式(3)で表される基であるのが好ましい。
Figure 0005419682
式(3)中、R9〜R16は、それぞれ独立に、水素原子、−OH、−CH2OH、−NHCOCH3、−OY 又は−CH2−O−CH2−COOHである。Yは糖又は糖誘導体に由来する1価の有機基である。
また、前記(A)重合体の式(1)で表される繰り返し単位は、N−p−ビニルベンジル−O−β−ガラクトピラノシル−(1→4)−D−グルコンアミドに由来するものであるのが望ましい。
前記(B)架橋剤は、ポリグリシジル化合物であるのが好ましく、さらに前記(B)架橋剤が、水溶性ポリグリシジル化合物であり、かつ、(C)溶剤が、水を含有するのが望ましい。
本発明の被膜は、前記コーティング組成物から得られることを特徴としている。
また、本発明の物品のコーティング方法は、前記コーティング組成物を物品の表面に塗布する工程および該物品を(C)溶剤の沸点±20℃の範囲で1〜12時間処理する工程を含むことを特徴としている。
さらに、本発明の物品のコーティング方法は、
(A)前記式(1)で表される繰り返し単位を有する重合体、および
(C)溶剤
を含有するコーティング組成物を物品の表面に塗布する工程、該物品を(C)溶剤の沸点±20℃の範囲で1〜12時間処理する工程およびその後に、該物品を(B)架橋剤で処理する工程を含むのが望ましい。
さらに、本発明の被膜は前記コーティング方法により形成されたことを特徴としている。
また、本発明の物品は、前記被膜を有することを特徴としている。
本発明のコーティング組成物およびその使用方法によれば、生体関連物質の吸着性が低く、汚染物が付着しにくく、低コストであり、かつ、強靭で耐水性に優れた被膜を形成することができる。
モノマーA1として得られたN−p−ビニルベンジル−D−ラクトンアミドの1H−NMRチャートである。 (A)重合体として得られたポリ(N−p−ビニルベンジル−D−ラクトンアミド)の1H−NMRチャートである。
以下、本発明のコーティング組成物およびその使用方法について具体的に説明する。
<I.生体関連物質吸着防止用コーティング組成物>
本発明の生体関連物質吸着防止用コーティング組成物は、(A)重合体、(B)架橋剤、および(C)溶剤から2種類以上を含む。以下、本発明の生体関連物質吸着防止用コーティング組成物の各成分について説明する。
1.(A)重合体
本発明に用いられる(A)成分の重合体は、下記式(1)で表される繰り返し単位を有する。下記式(1)の構造を有することにより、生体関連物質の非特異吸着量を低減することができる。
Figure 0005419682
式(1)中、R0は、水素原子又はメチル基である。Xは糖又は糖誘導体からなる1価の有機基である。
Xは、下記一般式(2)で表される基であることが好ましい。
Figure 0005419682
式(2)中、R1〜R8は、それぞれ独立に、水素原子、−OH、−CH2OH、−NHCOCH3、−CH2−O−CH2−COOH、又は−OYである。Yは糖又は糖誘導体に由来する1価の有機基である。
さらに、Yは、下記一般式(3)で表される基であることが好ましい。
Figure 0005419682
式(3)中、R9〜R16は、それぞれ独立に、水素原子、−OH、−CH2OH、−NHCOCH3、又は−CH2−O−CH2−COOHである。
(A)重合体は、前記式(1)で表される繰り返し単位以外のその他の繰り返し単位を含むことができる。その他の繰り返し単位としては、特に限定されないが、ビニル基又は(メタ)アクリロイル基を有するモノマに由来する繰り返し単位であることが好ましい。
(A)重合体が、前記式(1)で表される繰り返し単位とその他の繰り返し単位からなる共重合体である場合には、これらの繰り返し単位のランダム共重合体、ブロック共重合体のいずれであってもよい。
(A)重合体中における前記式(1)で表される繰り返し単位の割合は、(A)重合体全体の重量100質量%中、50〜100質量%であることが好ましく、80〜100質量%がさらに好ましく、100質量%が特に好ましい。(A)重合体中における前記式(1)で表される繰り返し単位の割合が50質量%未満であると、本発明の組成物から形成される被膜が生体関連物質を非特異吸着する量が増大する傾向がある。
(A)重合体の分子量には特に制限はないが、コーティング時の塗布性、密着性等の観点から、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定されるポリスチレン換算重量平均分子量が2,000〜100,000であるのが好ましい。
(A)重合体は、以下に述べる1種又は2種以上のモノマーA1を重合させ、又は1種若しくは2種以上のモノマーA1および1種若しくは2種以上のモノマーA2を共重合させることにより得られる。
(1)モノマーA1
モノマーA1は、下記式(4)で表される構造を有するモノマーである。モノマーA1を重合することにより、(A)重合体に前記式(1)で表される構造単位が導入される。
Figure 0005419682
式(4)中、Xは、式(1)におけるXと同じである。
モノマーA1の具体例としては、たとえば、N−p−ビニルベンジル−[O−β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−D−グルコンアミド]、N−p−ビニルベンジル−[O−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−D−グルコンアミド]、N−p−ビニルベンジル−[(O−α−D−グルコピラノシル−(1→4))4−D−グルコンアミド]、N−p−ビニルベンジル−[(O−α−D−グルコピラノシル−(1→4))6−D−グルコンアミド]、N−p−ビニルベンジル−[O−β−D−マンノピラノシル−(1→4)−D−マンナアミド]、N−p−ビニルベンジル−[O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→6)−D−グルコンアミド]、N−p−ビニルベンジル−[O−6−カルボキシメチル−β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−D−6−カルボキシメチル−グルコンアミド]、3−O−4'−ビニルベンジル−D−グルコース、N−p−ビニルベンジル−[O−2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル−(1→4)−O−D−2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル−(1→4)−O−D−2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコンアミド]、N−p−ビニルベンジル−[O−2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル−(1→4)−O−D−2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコンアミド]、N−p−ビニルベンジル−[O−β−D−グルコピラノシル−(1→3)−D−グルコンアミド]、N−p−ビニルベンジル−D−グルコンアミド等が挙げられる。これらの中でも、生体関連物質の非特異吸着量を低減できる観点から、N−p−ビニルベンジル−[O−β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−D−グルコンアミド]、N−p−ビニルベンジル−[O−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−D−グルコンアミド]、N−p−ビニルベンジル−[(O−α−D−グルコピラノシル−(1→4))4−D−グルコンアミド]、N−p−ビニルベンジル−[(O−α−D−グルコピラノシル−(1→4))6−D−グルコンアミド]、N−p−ビニルベンジル−[O−β−D−マンノピラノシル−(1→4)−D−マンナアミド]、N−p−ビニルベンジル−[O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→6)−D−グルコンアミド]、N−p−ビニルベンジル−[O−6−カルボキシメチル−β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−D−6−カルボキシメチル−グルコンアミド]、3−O−4'−ビニルベンジル−D−グルコース、3−O−4'−ビニルベンジル−D−グルコース、N−p−ビニルベンジル−[O−β−D−グルコピラノシル−(1→3)−D−グルコンアミド]、N−p−ビニルベンジル−D−グルコンアミド等が好ましい。1種類のモノマーA1を単独で用いることもできるし、2種類以上のモノマーA1を併用することもできる。
(2)他のモノマーA2
他のモノマーA2は、(A)重合体に前記式(1)で表される構造単位以外の他の構造単位を導入するモノマーである。他のモノマーA2の具体例としては、特に限定されないが、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、ビニル化合物、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、カルボキシル基含有モノマー、アミノ基含有モノマー等を挙げることができる。
アルコキシアルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、メトキシメチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メタ)アクリレート、エトキシメチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシプロピル(メタ)アクリレート、エトキシブチル(メタ)アクリレート、プロポキシメチル(メタ)アクリレート、プロポキシエチル(メタ)アクリレート、プロポキシプロピル(メタ)アクリレート、プロポキシブチル(メタ)アクリレート、ブトキシメチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシプロピル(メタ)アクリレート、ブトキシブチル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
アルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
ビニル化合物の具体例としては、メチルビニルケトン、酢酸ビニル等を挙げることができる。
ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートの具体例としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエテレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートの具体例としては、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエテレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
カルボキシル基含有モノマーの具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等を挙げることができる。
アミノ基含有モノマーの具体例としては、アミノエチル(メタ)アクリレート、アミノプロピル(メタ)アクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、アミノプロピルアクリルアミド、アミノプロピルメタクリルアミド等を挙げることができる。
また、グリシジル(メタ)アクリレート、フルフリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等も好適に用いることができる。
1種類のモノマーA2を単独で用いることもできるし、2種類以上のモノマーA2を併用することもできる。
これらのモノマーの中でも、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエテレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート類、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テトラエテレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート類、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ビニルベンジルグリシジルエーテル、1,2-エポキシ-5-ヘキセン、1,2−エポキシ−9−デセン等のグリシジル化合物類が好ましい。
(A)重合体の重合方法に特に制限はないが、例えば、ラジカル重合、イオン重合、光重合等の公知の方法を用いることができる。また、(A)重合体を製造する際の温度および反応時間は、モノマーの種類に応じて適宜設定することができる。
典型的な製造方法としては、モノマーA1を含むモノマーをジメチルスルホキシド(DMSO)等の溶媒に溶解して、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)等の重合開始剤を添加して、窒素雰囲気下、50〜70℃で1〜8時間撹拌することにより得ることができる。
本発明のコーティング組成物中における(A)重合体の配合量は、(C)溶剤以外の組成物中の全成分の合計量100質量%中、50〜95質量%であることが好ましく、65〜95質量%であることがさらに好ましく、80〜95質量%であることが特に好ましい。(A)重合体の割合が50質量%未満であると、形成される被膜の吸着防止効果が不十分になる。また、95質量%を越えると、(B)架橋剤の配合量が制限されるため、被膜の強度が低下する傾向がある。
2.(B)架橋剤
本発明のコーティング用組成物に用いられる(B)架橋剤は、(A)重合体が有する糖残基の水酸基と反応して、(A)重合体を分子内又は分子間に架橋構造を生成することのできる化合物である。
(B)架橋剤の具体例としては、特に限定されないが、ポリイソシアネート化合物、アミノ樹脂、ポリグリシジル化合物、多官能アクリル酸、Al、Ti、Zrの金属アルコキシドおよび/また金属キレート等が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物としては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、モルフォリンジイソシアネート、4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアナート、トリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等を挙げることができる。また、これらのポリイソシアネートをブロック剤と反応させたブロックポリイソシアネート化合物も用いることができる。
アミノ樹脂としては、トリメチロ−ル化メラミン、トリブチロール化メラミン、ヘキサメチロール化メラミン、ヘキサブチロール化メラミン等のメラミン樹脂、メチロール化尿素樹脂、ブチロール化尿素樹脂等の尿素樹脂、メチロール化ベンゾグアナミン、ブチロール化ベンゾグアナミン等のベンゾグアナミン等を挙げることができる。
ポリグリシジル化合物としては、オルトフタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、p−オキシ安息香酸ジグリシジルエステル、テトラハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、コハク酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグリシジルエステル、トリメリット酸トリグリシジルエステル等のジグリシジルエステル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル等のジグリシジル等のグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、ジグリシジルプロピレン尿素、グリセロールアルキレンオキサイド付加物のトリグリシジルエーテル等の多官能性エポキシ類等が挙げられる。
これら架橋剤には水溶性イソシアネート類、水溶性メラミン樹脂等をはじめとする水溶性アミノ樹脂類、水溶性エポキシ類等の水溶性架橋剤、および水性分散体の架橋剤も含まれる。
これら架橋剤の中でもオルトフタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、p−オキシ安息香酸ジグリシジルエステル、テトラハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、コハク酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグリシジルエステル、トリメリット酸トリグリシジルエステル等のジグリシジルエステル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル等のジグリシジル等のグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、ジグリシジルプロピレン尿素、グリセロールアルキレンオキサイド付加物のトリグリシジルエーテル等の多官能性エポキシ類等のポリグリシジル化合物が架橋温度の範囲が広く好ましい。中でも、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル等の非芳香族系ジグリシジル等のグリシジルエーテル類が生体関連物質(タンパク質)の吸着性が低く、特に好ましい。
1種類の(B)架橋剤を単独で用いることもできるし、2種類以上の(B)架橋剤を併用することもできる。
本発明の生体関連物質吸着防止用コーティング組成物において、(B)架橋剤を含むことにより、本発明の組成物から形成される塗膜の強靭性、耐水性が向上し、異物の付着性が低減し、生体関連物質の吸着性が低減可能となる。
本発明のコーティング組成物中における(B)架橋剤の配合量は、(C)溶剤以外の組成物中の全成分の合計量100質量%中、1〜50質量%であることが好ましく、5〜35質量%であることがさらに好ましく、5〜20質量%であることが特に好ましい。(B)架橋剤の割合が1質量%未満であると、被膜の強度が低下する傾向がある。また、50質量%を越えると、被膜の吸着防止効果が減少する傾向がある。
(B)架橋剤と(A)重合体との反応を促進するために、使用する(B)架橋剤に適した公知の硬化触媒を添加することも可能である。このような硬化触媒としては、例えば、有機スズ化合物、有機チタン化合物、有機アルミニウム化合物、有機ジルコニウム化合物等の有機金属化合物、第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン、イミダゾ−ル等の塩基性物質、p−トルエンスルホン酸・ピリジニウム塩等の塩類等を挙げることができる。
3.(C)溶剤
(C)溶剤の具体例としては、特に限定されないが、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール等のアルコール類、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等のエチレングリコール誘導体、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のプロピレングリコール誘導体、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、乳酸エチル、γ―ブチロラクトン等のエステル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族類、ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、ミネラルスピリッツ等の脂肪族溶剤等が挙げられる。
1種類の(C)溶剤を単独で用いることもできるし、2種類以上の(C)溶剤を併用することもできる。ただし、2種類以上の(C)溶剤を併用する場合には、当該2種類以上の(C)溶剤が相溶することが必要である。
本発明の生体関連物質吸着防止用コーティング組成物中における(C)溶剤の割合は特に限定されず、所定厚みの被膜が形成されるように、(A)重合体の組成・分子量、(B)活性水素基と反応可能な架橋剤の種類、(A)重合体と(B)架橋剤との比率、コーティング方式などに応じて適宜設定することができる。
典型的には、(C)溶剤は、(A)重合体100重量部に対して、1000〜100000重量部配合される。
4.その他の成分
本発明のコーティング組成物には、前記組成物を塗布する物品の素材との濡れ性を改善したり、塗膜の欠陥を改善したりするために、水酸基を有しない限り、公知の界面活性剤、消泡剤等の添加剤を含有することも可能である。
5.基材
本発明のコーティング組成物により塗膜を形成することのできる基材は、特に限定されないが、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリブタジエン、ポリエチレン酢酸ビニル樹脂、ポリエチレンビニル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、AAS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート、脂肪族ポリエステル、ポリ乳酸、ポリグルコール酸、脂肪族ポリアミド、脂環式ポリアミド、シクロオレフィン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアリレート、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリイミド、トリアセチルセルロース、セルロースアセテート樹脂、硝酸セルロース樹脂、エポキシ樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化エチレンポリプロピレンコポリマー、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルコキシビニルエーテルコポリマー、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、シリコーン樹脂等のプラスチック類、ガラス、セラミックス等の無機材料、鋼鉄、ステンレス、アルミニウム等の金属類を挙げることができる。
<II.コーティング組成物の使用方法>
本発明のコーティング組成物は、前記基材の表面に接触させた後、加熱することにより、基材表面に被膜を形成することができる。あるいは、基材表面を加熱しながら本発明のコーティング組成物を接触させてもよい。
本発明のコーティング組成物を基材表面に接触させる方法としては特に限定されないが、例えば、スピンコート等による塗布、スプレーによる噴霧、ディッピング等が挙げられる。
また、基材を加熱する際の温度および加熱時間は特に限定されず、使用するコーティング組成物の種類に応じて適宜設定することができる。典型的には、用いた(C)溶剤の沸点未満の温度で1〜12時間かけて(C)溶剤の大半を除去した後、(C)溶剤の沸点±20℃で1〜12時間放置する。例えば、(C)溶剤が水の場合、20〜60℃で1〜12時間放置した後に、80〜120℃でさらに1〜12時間放置する。
以上述べたコーティング方法は、(A)重合体、(B)架橋剤および(C)溶剤を含有するコーティング組成物を用いるものであるが、この他にも、(A)重合体および(C)溶剤を含有するが(B)架橋剤を含有しないコーティング組成物を基材の表面に接触させ、前記条件で加熱し、その後に、(B)架橋剤で処理する方法も採用することができる。この場合、(B)架橋剤による処理は、(B)架橋剤を適当な溶媒に溶解した溶液を基材表面に接触させた後、60〜120℃で1〜12時間放置することにより行われる。
本発明のコーティング組成物を用いて基材表面に被膜を形成する場合、はじきや剥離等の欠陥が発生しないように、あらかじめ、基材を従来公知の前処理、たとえば、洗浄、研磨、ブラスト、脱脂、メッキ、化成処理、コロナ放電処理、プライマー処理等を行なうことも可能である。
以上述べたコーティング組成物を用いて基材表面に被膜を形成することにより、生体関連物質の非特異吸着量を低減することができる。非特異吸着量を低減することのできる生体関連物質としては、タンパク質(例えば、酵素、抗体、アプタマー、受容体等)、ペプチド(例えばグルタチオン等)、核酸(例えば、DNAやRNA等)、糖質、脂質、およびその他の細胞または物質(例えば、血小板、赤血球、白血球等の各種血球細胞を含む各種血液由来物質、各種浮遊細胞等)が挙げられる。本発明のコーティング組成物は、特に、タンパク質、ペプチドの非特異吸着量を効果的に低減することができる。
本発明のコーティング組成物は、生体関連物質の非特異吸着量を低減することができ、表面をコーティングする物品として、バイオメディカルまたはライフサイエンスの分野で使用される種々の部品、容器、器具、機器、および装置が挙げられる。より具体的には、例えば、生化学分析,タンパク質の分離または精製,あるいは細胞の培養または分離等に用いられる容器,器具,機器および装置、生体関連物質の保存容器、遠心管、チューブ、シリンジ、ピペット、フィルター、分離用カラム、人工臓器(例えば、人工肺、人工心臓、人工肛門、人工腎臓、人工弁、人工関節、人工血管等)、人工透析装置、血液回路、人工心肺回路、注射針、ステント、カニューレ、カテーテル等が好適な物品として挙げられる。
特に、本発明のコーティング組成物は、疾患組織細胞などの細胞破砕液、その他培養細胞などの破砕液、抽出液、血液、血清、血漿や、これらから特定タンパクを排除した液、特定タンパクを抽出した液、タンパク質をトリプシン等で消化したペプチドなどの生体関連物質を含む液体が接触する部分(表面)をコーティングする場合に好適に用いられる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
なお、1H−NMRは、日本電子株式会社製EX270を用いて測定した。
[モノマーA1の合成例]
まず、Vincenzo Bertini, et al., Tetrahedron, 60 (2004), 11407-11414に記載の方法に従って、p−ビニルベンジルアミンを合成した。クロロメチルスチレン10.20g (66.8mmol)、フタルイミドカリウム12.75g (66.8mmol)をDMSO 65mlに溶解させ、窒素下、55℃、8時間加熱攪拌した。室温に戻した後、溶媒を留去し、固体をトルエンに溶解させ、0.2N NaOHaq、超純水の順に洗浄を行った。MgSO4で乾燥した後、溶媒を留去し、メタノールで再結晶することによりp−ビニルベンジルフタルイミドを得た。
さらに、p−ビニルベンジルフタルイミドp−ビニルベンジルアミン10g(38.0mmol)をエタノール 50mlに溶解させ、窒素下、還流まで昇温し、ヒドラジン水和物 2.66g(53.2mmol)のエタノール溶液(5ml)を加えた。3時間加熱攪拌後、室温まで戻し溶媒を留去した。その後、クロロホルムに溶解させ、20%NaOH水溶液で有機層を洗浄し、有機層と水層を分離後、水層はクロロホルムで抽出し、先に分取した有機層と合わせた。MgSO4で乾燥後、溶媒を留去し、減圧蒸留することによりp−ビニルベンジルアミンを得た。
次に、K. Kobayashi, et al., Polymer. J, 17 (1985), 567-575に従って、ラクトース
ラクトンを合成した。ヨウ素14.09g(55.5mmol)をメタノール200mlに溶解させて40℃で加熱攪拌している中に、ラクトース一水和物10g(27.8mmol)を水8mlで加熱溶解させ、メタノール25mlを加えて希釈した溶液を加えた。40℃のまま、4%水酸化カリウムのメタノール溶液400mlを滴下することにより、ヨウ素の色が消失するまでゆっくりと加えた。反応溶液を氷浴で冷却し、得られた結晶を濾取後、冷メタノール、冷エーテルの順に洗浄し、再結晶(メタノール/水=9/1)することにより酸カリウム塩を得た。それを濾取し、少量の水に溶解させ、陽イオン交換樹脂カラムで酸性部分を集め、メタノールとエタノールを加え留去した。得られた固体をメタノールとエタノールを加えて溶解させ再び留去した。この操作を数回繰り返し、ラクトースラクトンを得た。
そして、上記K. Kobayashi, et al.に従って、窒素雰囲気下、ラクトースラクトン10
g(29.4mmol)を還流でメタノール100mlに溶解させ、p−ビニルベンジルアミン3.91g(29.4mmol)のメタノール溶液15mlを滴下することにより加えた。還流で2時間攪拌後、室温まで冷却した。得られた結晶を濾取し、冷メタノールで洗浄した。その後、メタノールで再結晶を行い、N−p−ビニルベンジル−D−ラクトンアミドを得た。得られたN−p−ビニルベンジル−D−ラクトンアミドの構造を、1H−NMRにて確認した。結果を図1に示す。
[(A)重合体の合成例]
上記合成例で得られたN−p−ビニルベンジル−D−ラクトンアミド5g(10.6mmol)をDMSO10mlに溶解させ、AIBN24.6mg(0.15mmol)を加えて窒素バブリングを行い、反応系を密閉して、60℃、3時間加熱攪拌した。その後、攪拌しているメタノールにポリマー溶液をゆっくり落とし、沈殿させた。沈殿を濾取し、少量の水に溶解させメタノールに再沈殿した。この操作を数回繰り返した後、水に溶解させ凍結乾燥することにより、ポリ(N−p−ビニルベンジル−D−ラクトンアミド)(以下、「PVLA」という。)を得た。得られたPVLAの構造を、1H−NMRにて確認した。結果を図2に示す。
[実施例1]
上記合成例で得られたPVLA1重量部とエチレングリコールジグリシジルエーテル0.1重量部を水100重量部に溶解することにより、コーティング組成物を得た。ポリプロピレン製のサンプルチューブ(エッベンドルフ社製 商品名セーフロック:容量1.5ml)をこの溶液に1分間浸し、水を除去した後、130℃で一晩加熱することにより、サンプルチューブの表面に膜を形成した。得られた膜を被膜とした。
[実施例2]
実施例1と同様にしてサンプルチューブの表面に膜を形成した後、さらに、イソホロンジイソシアネート1重量部ジブチル鈴オキサイド酢酸エチル100重量部に溶解させた架橋剤0.5mlを評価用チューブ内に投入し、1分間撹拌し、チューブ内面の全体に架橋剤が行き渡る用に塗布した後、100℃で一晩加熱した。
[参考例1]
上記合成例で得られたPVLA1重量部を水100重量部に溶解することにより、コーティング組成物を得た。ポリプロピレン製のサンプルチューブ(エッベンドルフ社製 商品名セーフロック。容量1.5ml)をこの溶液に1分間浸し、水をのぞいた後、室温で一晩放置することにより、サンプルチューブの表面に被膜を形成した。
[比較例1]
比較のため、非特異吸着コート剤を塗布していない評価用サンプルについてタンパク質非特異吸着性を評価した。
[非特異吸着量の評価方法]
ウシ血清アルブミン(BSA)をリン酸緩衝液に1質量%となるように溶解させ、フィルタ(ポアサイズ0.22μm)を用いてろ過することにより、BSA溶液を得た。これをサンプルチューブの中に100μl投入し、4℃一晩放置した。洗浄液(10mM HEPES pH=7.4、0.005% Tween20)を1mlずつピペットで滴下しては流し、これを4回繰り返すことで洗浄を行った。溶出液(0.5%ドデシル硫酸ナトリウム水溶液)を50μl注入し、10分間振動撹拌を行った。常温で10分静置後、シリンジで全量抜き取った。Leammliサンプルバッファー(バイオラッド社製)1mlにジチオスレイトール81mgを溶解させた溶液を調製して、この溶液25μlと、先に抜き取った剥離液25μlとを混合し、99℃で2分間加熱して、SDS−PAGE(ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動)用サンプルとした。SDS−PAGEを行った後、銀染色を行い、BSAの特徴的なバンドである約66kDa近辺のピーク幅と濃さをデンシトメーターGS−800(バイオラッド社製)で測定し、同一のSDS−PAGEゲルで、他のレーンに流した既知濃度のBSAの染色された濃さを100%としたときの、サンプルから洗浄されずに回収されたタンパク質のゲルパターン濃さ%との差を非特異吸着量とした。
[被膜強度1]
サンプルチューブの表面を爪で擦って、被膜における剥がれ等の外観の変化の有無を目視観察した。
[被膜強度2]
サンプルチューブを25℃の純水中に10時間浸漬し、放置前後で外観の変化の有無を目視観察した。
Figure 0005419682
表1から明らかなように、実験例1、2で形成された被膜によれば、被膜が形成されていない場合(比較例1)と比較して、タンパク質の吸着を大幅に低減することができた。
また、加熱処理、さらには架橋剤を用いた処理を行うことにより、塗膜の強度が上がり、膨潤などの問題点がないことが確認できた。

Claims (11)

  1. (A)下記式(1)で表される繰り返し単位を有する重合体、
    (B)ポリイソシアネート化合物およびポリグリシジル化合物からなる群より選ばれた1種以上の化合物を含む架橋剤、および
    (C)溶剤
    を含有するコーティング組成物;
    Figure 0005419682
    (式(1)中、R0は、水素原子又はメチル基である。Xは糖又は糖誘導体からなる1価の有機基である。)。
  2. 前記式(1)におけるXが下記式(2)で表される基である、請求項1に記載のコーティング組成物;
    Figure 0005419682
    (式(2)中、R1〜R8は、それぞれ独立に、水素原子、−OH、−CH2OH、−NHCOCH3、−CH2−O−CH2−COOH、又は−OYである。Yは糖又は糖誘導体に由来する1価の有機基である。)。
  3. 前記式(2)におけるYが下記式(3)で表される基である、請求項2に記載のコーティング組成物;
    Figure 0005419682
    (式(3)中、R9〜R16は、それぞれ独立に、水素原子、−OH、−CH2OH、−NHCOCH3、−OY 又は−CH2−O−CH2−COOHである。Yは糖又は糖誘導体に由来する1価の有機基である。)。
  4. 前記(A)重合体の式(1)で表される繰り返し単位が、N−p−ビニルベンジル−O−β−ガラクトピラノシル−(1→4)−D−グルコンアミド、N−p−ビニルベンジル−[O−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−D−グルコンアミド]、N−p−ビニルベンジル−[(O−α−D−グルコピラノシル−(1→4))4−D−グルコンアミド]、N−p−ビニルベンジル−[(O−α−D−グルコピラノシル−(1→4))6−D−グルコンアミド]、N−p−ビニルベンジル−[O−β−D−マンノピラノシル−(1→4)−D−マンナアミド]、N−p−ビニルベンジル−[O−α−D−ガラクトピラノシル−(1→6)−D−グルコンアミド]、N−p−ビニルベンジル−[O−6−カルボキシメチル−β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−D−6−カルボキシメチル−グルコンアミド]、3−O−4'−ビニルベンジル−D−グルコース、N−p−ビニルベンジル−[O−2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル−(1→4)−O−D−2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル−(1→4)−O−D−2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコンアミド]、N−p−ビニルベンジル−[O−2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコピラノシル−(1→4)−O−D−2−アセトアミド−2−デオキシ−β−D−グルコンアミド]、N−p−ビニルベンジル−[O−β−D−グルコピラノシル−(1→3)−D−グルコンアミド]およびN−p−ビニルベンジル−D−グルコンアミドからなる群より選ばれた1種以上の化合物に由来するものである、請求項1に記載のコーティング組成物。
  5. 前記(B)架橋剤が、ポリグリシジル化合物である、請求項1〜4のいずれかに記載のコーティング組成物。
  6. 前記(B)架橋剤が、水溶性ポリグリシジル化合物であり、かつ、(C)溶剤が、水を含有する、請求項5に記載のコーティング組成物。
  7. 請求項1に記載のコーティング組成物から得られる被膜。
  8. 請求項1に記載のコーティング組成物を物品の表面に塗布する工程および該物品を(C)溶剤の沸点±20℃の範囲で1〜12時間処理する工程を含む、物品のコーティング方法。
  9. (A)下記式(1)で表される繰り返し単位を有する重合体
    Figure 0005419682
    (式(1)中、R0は、水素原子又はメチル基である。Xは糖又は糖誘導体からなる1価の有機基である。)、および
    (C)溶剤
    を含有するコーティング組成物を物品の表面に塗布する工程、該物品を(C)溶剤の沸点±20℃の範囲で1〜12時間処理する工程およびその後に、該物品を(B)ポリイソシアネート化合物およびポリグリシジル化合物からなる群より選ばれた1種以上の化合物を含む架橋剤で処理する工程を含む、物品のコーティング方法。
  10. 請求項9に記載のコーティング方法により形成された被膜。
  11. 請求項10に記載の被膜を有する物品。
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