JP6601768B2 - 癌細胞接着剤及び癌細胞の検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、癌細胞接着剤及び癌細胞の検出方法に関する。より詳しくは、癌細胞を選択的に接着することができる癌細胞接着剤及びそれを用いた癌細胞の検出方法に関する。
日本人の死因の第1位である癌については、治療法や治療薬の他、早期に発見する方法等、様々な研究が行われている。このような研究の一環として、血液中の癌細胞(血中循環癌細胞(CTC))を選択的に接着する材料についての研究が行われている。癌細胞を選択的に接着する材料を用いて血中循環癌細胞を高い効率で捕集、濃縮することができれば癌の診断に大いに役立つため、そのような材料は非常に有用である。そのような材料として、特定の構造単位を含むポリマーを材料に含む膜や特定の構造単位を含むポリマーからなる癌細胞接着性向上剤が開示されている(特許文献1、2参照)。
特開2014−52309号公報 国際公開第2012/173097号
血液等の生体成分や生体組織と接触する材料には、生体防御機構が活性化され、血液が凝固して血栓が形成される等の不具合が生じることを防ぐため、生体成分や生体組織との親和性が高いことが要求される。このため、血液中の癌細胞を捕集する材料には、生体成分や生体組織との高い親和性と癌細胞に対する優れた接着性の両方が要求される。従来の材料もこれら両方の特性を有するものであるが、従来の材料を用いて血液を濾過した場合、癌細胞の回収率が低く、濾過精度が高いとはいえない。このため、より少ない癌細胞でも確実に捕集し、検出できるようにするために、更なる材料の開発が求められている。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、生体成分や生体組織との親和性と癌細胞に対する接着する特性の両方に優れた癌細胞接着剤を提供することを目的とする。
本発明者は、生体成分や生体組織との親和性と癌細胞に対する接着性の両方に優れた材料について種々検討したところ、5員環の環状エーテル構造に特定の官能基が結合した構造を構造単位中に有する重合体が生体成分や生体組織との親和性と癌細胞に対する接着する特性の両方に優れ、癌細胞接着剤として使用できることを見いだし、上記課題をみごとに解決することができることに想到し、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、下記式(1);
Figure 0006601768
(式中、Rは、水素原子又は炭素数1〜30の有機基を表す。)で表される構造単位を有する重合体を含むことを特徴とする癌細胞接着剤である。
本発明の癌細胞接着剤は、生体成分や生体組織との高い親和性と癌細胞に対する優れた接着性の両方に優れることから、血液等の生体成分や生体組織から癌細胞を捕集する材料として好適に用いることができる。
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
本発明の癌細胞接着剤は、上記式(1)で表される構造単位を有する重合体を含むことを特徴とする。上記式(1)で表される構造単位を有する重合体が、生体成分や生体組織との親和性と癌細胞に対する接着性との両方に優れる理由は明らかではないが、中間水の概念により説明できると考えている。一般に高分子化合物に水が水和した場合、高分子化合物の表面には、高分子化合物と強い相互作用を有して凍結しない水(不凍水)と、不凍水よりも高分子化合物の表面から離れて存在し、高分子化合物との相互作用が弱い自由水とが存在するが、高分子化合物の中には、不凍水と自由水との間に、高分子化合物と中間的な相互作用をする水(中間水)を有するものがあることが明らかになってきている。生体成分や生体組織は、血液中や体液中で水和殻を形成して安定しており、この水和殻が異物表面や不凍水に接触して攪乱又は破壊されると生体成分や生体組織が高分子材料表面に吸着し、生体防御機構が活性化されると考えられるが、高分子材料の表面の不凍水層の上に中間水が安定に存在することで、生体成分や生体組織と接触してもタンパク質や細胞表面の水和構造が破壊されにくくなり、これにより高分子化合物が生体適合性の高いものとなることが明らかになってきている。上記(1)で表される構造単位を有する重合体では、不凍水が中間水によりカモフラージュされているため、血球細胞の不凍水と、重合体の不凍水の交換が抑制され、血球細胞の重合体表面への粘着が抑制されていると考えられる。一方、癌細胞は細胞表面の糖鎖の発現が正常細胞と異なるため正常な血球細胞と比較して水和構造が乱れていると考えられる。これにより、重合体表面の中間水の構造が攪乱され、重合体の不凍水と癌細胞の不凍水の交換が起こり、接着性が発現すると考えられる。つまり、上記(1)で表される構造を有する重合体では、主鎖の環状エーテル基と、特定の側鎖との組み合わせにより、中間水構造の強度が最適化され、癌細胞の接近に対しては比較的容易に攪乱され、正常細胞に対しては有効に不凍水をカモフラージュできるものとなっていると推定される。
本発明の癌細胞接着剤は、上記式(1)で表される構造単位を有する重合体を含む限り、その他の成分を含んでいてもよく、上記式(1)で表される構造単位を有する重合体を1種含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
上記式(1)におけるRは、水素原子又は炭素数1〜30の有機基を表すが、有機基の炭素数は、1〜20であることが好ましい。より好ましくは、1〜10であり、更に好ましくは、1〜5である。
また、有機基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基;ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、グリセロール基、エリスリトール基等の水酸基含有アルキル基;メトキシエチル基、エトキシエチル基、プロポキシエチル基、ブトキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基、プロポキシプロピル基、ブトキシプロピル基等のアルコキシ基含有アルキル基;ジエチレングリコール基、トリエチレングリコール基、ジプロピレングリコール基、トリエチレングリコール基等の(モノ、ジ、トリ)アルキレングリコール基;メトキシジエチレングリコール基、エトキシジエチレングリコール基、プロポキシジエチレングリコール基、ブトキシジエチレングリコール基、メトキシトリエチレングリコール基、エトキシトリエチレングリコール基、プロポキシトリエチレングリコール基、ブトキシトリエチレングリコール基、メトキシジプロピレングリコール基、エトキシジプロピレングリコール基、プロポキシジプロピレングリコール基、ブトキシジプロピレングリコール基、メトキシトリエチレングリコール基、エトキシトリエチレングリコール基、プロポキシトリエチレングリコール基、ブトキシトリエチレングリコール基等のアルコキシ(モノ、ジ、トリ)アルキレングリコール基;メチルピロリドン基、エチルピロリドン基、プロピルピロリドン基、ブチルピロリドン基等のアルキルピロリドン基;ピロリドンエトキシエチル基、ピロリドンエトキシプロピル基等のアルコキシアルキルピロリドン基などが挙げられる。
なお、有機基とは、有機化合物に含まれる少なくとも1個の水素原子を除いた構造を有する基をいう。
上記式(1)におけるRは、上記のものの中でも、下記式(2);
*−(RO)−R (2)
(式(2)中、nは、0〜10の数を表す。Rは、同一又は異なって、炭素数2〜29のアルキレン基を表す。Rは、炭素数1〜30のアルキル基を表す。*は、式(1)の−COO−の酸素原子に結合する部位を表す。)で表される基であることが好ましい。上記式(1)におけるRがこのような構造であると、重合体が適度な親水性を有するものとなり、癌細胞接着剤としてより好適なものとなる。
式(2)中のRは、炭素数2〜29のアルキレン基を表すが、これらの中でも炭素数2〜25のアルキレン基が好ましい。より好ましくは、炭素数2〜20のアルキレン基であり、特に好ましくは、炭素数2〜10のアルキレン基であり、最も好ましくは、炭素数2のアルキレン基である。すなわち、式(1)におけるRが、下記式(3);
Figure 0006601768
(式中、nは、0〜10の数を表す。Rは、炭素数1〜28のアルキル基を表す。*は、式(1)の−COO−の酸素原子に結合する部位を表す。)で表される基であることは、本発明の好適な実施形態の1つである。
上記式(2)、(3)におけるnは、好ましくは、0〜10であり、更に好ましくは、0〜5であり、特に好ましくは、0〜2である。
上記式(2)、(3)におけるRは、好ましくは、炭素数1〜28のアルキル基であり、更に好ましくは、炭素数1〜20のアルキル基であり、特に好ましくは、炭素数1〜10のアルキル基である。
上記式(1)で表される構造単位を形成するために用いられる単量体は、式(1)で表される構造単位が形成される限り特に制限されないが、下記式(4);
Figure 0006601768
(式中、Rは、水素原子又は炭素数1〜30の有機基を表す。)で表されるα−アリルオキシメチルアクリル系単量体が好ましい。
式(4)におけるRの好ましい構造は、式(1)におけるRの好ましい構造と同様である。
本発明の癌細胞接着剤が含む重合体は、1種類のみの構造単位からなる重合体であってもよく、2種類以上の構造単位を有する重合体(共重合体)であってもよい。すなわち、上記式(1)で表される構造単位を有する重合体は、上記式(1)で表される構造単位を複数有するが、該複数の上記式(1)で表される構造単位中のRの構造は、同一であってもよく、異なっていてもよい。また、上記式(1)で表される構造単位以外の構造単位を有していてもよい。
上記式(1)で表される構造単位を有する重合体が、共重合体である場合、ランダム重合、ブロック重合、交互重合のいずれの形態のものであってもよい。
上記式(1)で表される構造単位を有する重合体が、上記式(1)で表される構造単位以外のその他の構造単位を有する場合、その他の構造単位としては、例えば、以下のいずれかの単量体の炭素−炭素二重結合が単結合になった構造単位が挙げられる。
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸s−アミル、(メタ)アクリル酸t−アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸β−メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸β−エチルグリシジル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、α−メチルスチレン、α−クロロスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、o−クロロスチレン、2,5−ジクロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、ビニルトルエン、メトキシスチレン等の芳香族ビニル類;メチルマレイミド、エチルマレイミド、イソプロピルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、ベンジルマレイミド、ナフチルマレイミドなどのN置換マレイミド類が挙げられる。これらの共重合可能な他の単量体は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸エステル類が好ましい。より好ましくは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、更に好ましくは、アルキルエステルのアルキル基の炭素数が1〜8の(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、特に好ましくは、(メタ)アクリル酸n−ブチルである。
上記式(1)で表される構造単位を有する重合体は、重合体が有する全構造単位100質量%に対して、上記式(1)で表される構造単位の割合が100〜50質量%であることが好ましい。このような割合で含むことで、得られる重合体が癌細胞接着剤としてより好適なものとなる。上記式(1)で表される構造単位の割合は、より好ましくは、100〜70質量%であり、更に好ましくは、100〜80質量%である。
また、上記式(1)で表される構造単位を有する重合体は、上記式(1)で表される構造単位全体100質量%に対して、上記式(1)におけるRが上記式(2)で表される構造である構造単位の割合が100〜50質量%であることが好ましい。このような割合で含むことで、得られる重合体が癌細胞接着剤としてより好適なものとなる。上記式(1)におけるRが上記式(2)で表される構造である構造単位の割合は、より好ましくは、100〜70質量%であり、更に好ましくは、100〜80質量%である。
上記式(1)で表される構造単位を有する重合体は、重量平均分子量が1,000〜10,000,000であることが好ましい。重量平均分子量がこのような範囲であると、耐久性や機械強度に優れた材料となり好ましい。重量平均分子量は、より好ましくは、5,000〜2,000,000であり、更に好ましくは、10,000〜500,000である。
また、上記式(1)で表される構造単位を有する重合体は、分子量が5,000以下の成分の割合が重合体全体の5.0%以下であることが好ましい。分子量5,000以下の成分の割合が重合体全体の5.0%以下であると、長期の使用によっても血液中への低分子量成分の溶出を抑制することができ、生体組織との親和性がより良好となる。分子量5,000以下の成分の割合は、より好ましくは、重合体全体の1.0%以下であり、更に好ましくは、重合体全体の0.5%以下である。
重合体の重量平均分子量、及び、分子量5,000以下の成分の割合は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、実施例に記載の測定条件で測定することができる。
本発明の癌細胞接着剤に含まれる重合体は、上記式(1)で表される構造単位を形成する単量体と、必要に応じてその他の単量体とを含む単量体成分を原料とした重合反応により製造することができる。
重合反応は、重合開始剤の存在下で重合反応を行うことが好ましい。重合開始剤としては、例えば、過酸化水素;過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)等のアゾ系化合物;過酸化ベンゾイル、過酢酸、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物等が好適である。これらの重合開始剤は、単独で使用されてもよく、2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
重合開始剤の使用量としては、単量体の使用量1モルに対して、0.1g以上、25g以下であることが好ましく、0.1g以上、10g以下であることがより好ましい。
上記重合反応は、溶媒を使用せずに行っても良いが、溶媒を使用することが好ましい。溶媒としては、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどが挙げられる。これらの溶媒は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。
溶媒の使用量としては、単量体100質量%に対して40〜250質量%が好ましい。
上記重合反応は、通常、0℃以上で行われることが好ましく、また、150℃以下で行われることが好ましい。より好ましくは、40℃以上であり、更に好ましくは、60℃以上であり、特に好ましくは、80℃以上である。また、より好ましくは、120℃以下であり、更に好ましくは、110℃以下である。上記重合温度は、重合反応において、常にほぼ一定に保持する必要はなく、一度または二度以上変動(加温または冷却)しても良い。
本発明の癌細胞接着剤に含まれる重合体の製造方法は、上記重合反応工程以外の他の工程を含んでいてもよい。例えば、熟成工程、中和工程、重合開始剤や連鎖移動剤の失活工程、希釈工程、乾燥工程、濃縮工程、精製工程等が挙げられる。
本発明の癌細胞接着剤の使用形態は特に制限されないが、医療用具の生体成分又は生体組織と接触する部分を癌細胞接着剤で覆うことで、癌細胞を選択的に接着させることができる。中でも、フィルターの表面を癌細胞接着剤で覆い、該フィルターで血液を濾過することで、血液中の癌細胞を捕集することができる。
このような、本発明の癌細胞接着剤を表面の少なくとも一部に有する癌細胞捕集フィルターも本発明の1つである。
本発明の癌細胞捕集フィルターは、表面の少なくとも一部に本発明の癌細胞接着剤を有していればよいが、濾過する血液と接触する側の表面全体の面積の50%以上が本発明の癌細胞接着剤で覆われていることが好ましく、80%以上が覆われていることがより好ましく、濾過する血液と接触する側の表面全体が本発明の癌細胞接着剤で覆われていることがさらに好ましい。
本発明の癌細胞捕集フィルターは、癌細胞をより効率的に捕集する点から、貫通孔の平均孔径が5〜30μmであることが好ましい。より好ましくは、5〜15μmであり、更に好ましくは、5〜10μmである。
また、フィルターの平均開口率は、5〜50%であることが好ましい。更に好ましくは、10〜40%であり、更に好ましくは、20〜40%である。
ここで、フィルターの平均開口率とは、フィルター全体の面積に占める貫通孔の面積の割合を意味する。
本発明はまた、癌細胞捕集フィルターで血液を濾過する工程を含む癌細胞の検出方法でもある。本発明の癌細胞捕集フィルターで血液を濾過することで、高い回収率で血液中の癌細胞を捕集することができる。癌細胞捕集フィルターで血液を濾過する方法としては、例えば、血液が循環する流路の中にフィルターを設置して血液を濾過する方法が挙げられる。このような方法には、骨髄、脾臓、肝臓等にプールされている血液、臍帯血等の血液の他、リンパ、組織液等も試料として利用可能であるが、体内を循環している末梢血を使うことが最も簡便である。末梢血中のCTCの存在を検出することは、癌の病状進行を判断する有用な手段である。
上記血液が循環する流路の中に癌細胞捕集フィルターを設置して血液を濾過する方法で癌細胞の存在を検出する場合、例えば上記の癌細胞捕集フィルターを流路内に組み込み、流路に末梢血を導入することによりCTCを含む細胞を捕集し、捕集された細胞の中にCTCが存在するか否かを確認することにより実施することができる。
流路への血液の導入には、流路の入り口方向からの加圧を用いる方法、流路の出口方向からの減圧を用いる方法、ぺリスタルティックポンプを使用する方法等が例示できる。また、使用するフィルターの面積は、例えば1mLの血液からCTCを濃縮する場合、1〜10cmが適している。
上記方法でCTCを捕集した場合、CTCだけでなく白血球等の血球細胞も同時に捕集される。このため、回収された細胞に癌細胞が含まれているか否かを確認することが必要である。例えば、上記の方法でCTCを捕集した後、蛍光標識された癌マーカーに対する抗体で染色し、癌細胞であることを確認することができる。癌マーカーに対する抗体としては、抗EpCAM抗体等が例示できる。
また、上記の方法で捕集された細胞の遺伝子を解析することにより、癌細胞であることを確認することもできる。例えば、p53、K−RAS、H−RAS、N−RAS、BRAF、APC等の遺伝子における変異を解析し、癌細胞であることを確認できる。また、これらの遺伝子解析の結果は、その後の患者の治療方針の決定等にも利用することができる。あるいは、上記の方法で捕集した細胞のテロメラーゼ活性等を測定することにより、癌細胞であることを確認することもできる。
また、本発明の癌細胞の検出方法は、濾過工程で捕集された癌細胞を培養する工程を含むことが好ましい。癌細胞を培養する工程を含むことで、微量の癌細胞の検出も可能となる。癌細胞を培養する方法は特に制限されず、細胞の培養に通常用いられる方法を用いることができる。
本発明の癌細胞接着剤で生体成分又は生体組織と接触する部分を覆われた医療用具は、医療用具の生体成分又は生体組織と接触する部分を本発明の癌細胞接着剤で表面処理し、本発明の癌細胞接着剤を保持させる方法を用いて製造することができる。このように、本発明の癌細胞接着剤は、医療用具の表面処理剤として用いることができる。
上記医療用具(フィルターを含む)の表面に本発明の癌細胞接着剤を保持させる方法としては、医療用具の表面を癌細胞接着剤でコーティングする方法、放射線、電子線、紫外線等の活性エネルギー線によるグラフト重合を利用して医療用具の表面と癌細胞接着剤とを結合させる方法、医療用具の表面の官能基と癌細胞接着剤とを反応させて結合させる方法等、種々の方法を用いることができる。コーティング法を用いる場合、癌細胞接着剤をコーティングする方法として、塗布法、スプレー法、ディップ法等のいずれの方法を用いてもよい。コーティングは、上記式(1)で表される構造単位を含むポリマーの溶液を、浸漬法、スプレー法、スピンコート法等により基板表面に付着させた後、溶媒を除去(乾燥)することにより行われる。乾燥後の膜厚は、0.01μm〜1.0mmが好ましく、0.1〜100μmがより好ましく、0.5〜50μmが更に好ましい。膜厚が0.01μm未満であると血球成分との非接着性や癌細胞との接着性が十分発現しない場合がある。また膜厚が1.0mmを超えるとこれらの接着特性のバランスが崩れる場合がある。
基板に癌細胞接着剤をより強固に固定化させるために、癌細胞接着性剤を被覆した後、基板に熱を加えてもよい。また、上記式(1)で表される構造単位を含むポリマーを架橋してもよい。架橋する方法として、例えば、予めポリマーの材料に架橋性モノマーを添加する方法が挙げられる。架橋には、電子線、γ線、光照射を用いてもよい。
プラズマグラフト重合により基板の表面に上記式(1)で表される構造単位を含むポリマーの層を形成するには、約1.3×10−1Pa、好ましくは1.3〜133.3Paの減圧下で、アルゴン、窒素、空気、種々のモノマー等の雰囲気下に低温プラズマを1〜300秒間、好ましくは2〜30秒間照射した後、上記一般式(2)で表されるモノマーを供給してプラズマ開始重合を行えばよい。
上記医療用具(フィルターを含む)の材質や形状は特に制限されず、例えば多孔質体、繊維、不織布、フィルム、シート、チューブを使うことができる。基板の材質としては、木綿、麻等の天然高分子、ナイロン、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリオレフィン、ハロゲン化ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ(メタ)アクリレート、ハロゲン化ポリオレフィンエチレン−ポリビニルアルコール共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体等の合成高分子あるいはこれらの混合物が挙げられる。また、金属、セラミックス及びこれらの複合材料等も例示でき、複数の基板より構成されていてもよい。
上記金属としては、金、銀等の貴金属、銅、アルミニウム、タングステン、ニッケル、クロム等の卑金属、及びこれらの金属の合金が例示できるがこれらに限定するものではない。金属は単体で用いてもよく、機能性を付与するために他の金属との合金又は金属の酸化物として用いてもよい。価格や入手の容易さの観点から、ニッケル、銅及びこれらを主成分とする金属を用いることが好ましい。ここで、主成分とは、上記基板を形成する材料のうち50重量%以上を占める成分をいう。これらの金属にフォトリソグラフィーなどの方法を使って、貫通孔を形成してスクリーンフィルターとすることもできる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」は「重量部」を、「%」は「質量%」を意味するものとする。
以下の実施例における各種測定は、以下のように行った。
<ガスクロマトグラフィー>
GC−2010(島津製作所製)を用い、キャピラリーカラム DB−17HT L30m×ID0.25mm、DF0.15mmにより測定した。
<重量平均分子量、及び、分子量5,000以下の成分の割合>
重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフ(GPCシステム、東ソー社製)を用い、カラムとしてTSKgel SuperH3000と、TSKgel SuperH4000と、TSKgel SuperH5000とを連結したものを用い、溶離液にテトラヒドロフランを用いて、標準ポリスチレン換算により求めた。
合成例1(AOMA−MEの合成)
撹拌子を入れた反応容器にガス導入管、温度計、冷却管および留出液受器に繋げたトの字管を付し、2−メトキシエタノール220g、α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル(AOMA−M)90g、シクロヘキサン150gを仕込み、ガス導入管を通して酸素/窒素混合ガス(酸素濃度7vol%)を吹き込みながら反応溶液を攪拌し、オイルバス(バス温100℃)で加熱を開始した。留出液に水が出てこなくなってから、チタンテトライソプロポキシド1.5gを反応容器に添加し、エステル交換反応を開始させた。生成してくるメタノールをシクロヘキサンで共沸留去しながら、ガスクロマトグラフィー(GC)分析によりα−アリルオキシメチルアクリル酸メトキシエチル(AOMA−ME)/α−アリルオキシメチルアクリル酸メチル(AOMA−M)の面積比を追跡した。GC分析でAOMA−ME/AOMA−Mの面積比が9/1を超えるまで、3時間おきにチタンテトライソプロポキシド1.5gとシクロヘキサン25gを追加した。減圧してシクロヘキサンを除去してから、室温まで冷却した。5%硫酸80gと抽出溶媒としてn−ヘキサンを加え、分液漏斗に移し、有機層と水層を分離した。有機層に合成吸着剤キョーワード300(協和化学工業社製)を10g添加して撹拌した後、濾過して得た濾液を蒸留精製することにより、AOMA−ME(沸点:104〜108℃/0.8〜0.9kPa)を84g得た。
合成例2(P(AOMA−ME)の合成)
攪拌翼、ガス導入管、温度計、冷却管を付した反応容器に、単量体としてAOMA−ME20.0g、溶媒としてアセトニトリル30.0gを仕込み、窒素ガスを流しながら攪拌、昇温を開始した。内温が70℃で安定したのを確認した後、アゾ系ラジカル重合開始剤0.02g((株)和光純薬製、商品名:V−601)をアセトニトリル0.5gに溶解した溶液を添加し、重合を開始した。内温が69℃〜71℃になるよう調整しながら、4hr毎に0.02gのV−601をアセトニトリル0.5gに溶解した溶液を加え、最終的に16hr反応を行った。
得られた反応液をアセトニトリルで希釈し、大量のイオン交換水中に撹拌しながら投入することで再沈した。沈殿物を真空乾燥機によって、減圧下、80℃で3時間減圧乾燥し、固体の重合体を得た。得られた重合体は、重量平均分子量が9万、分子量5,000以下の成分の含有量が0.5%以下であった。
合成例3(PMEAの合成)
攪拌翼、ガス導入管、温度計、冷却管を付した反応容器に、単量体としてメトキシエチルアクリレート(MEA)20.0g、溶媒としてメチルエチルケトン30.0gを仕込み、窒素ガスを流しながら攪拌、昇温を開始した。内温が70℃で安定したのを確認した後、アゾ系ラジカル重合開始剤0.02g((株)和光純薬製、商品名:V−601)をメチルエチルケトン0.5gに溶解した溶液を添加し、重合を開始した。内温が69℃〜71℃になるよう調整しながら、4hr毎に0.02gのV−601をメチルエチルケトン0.5gに溶解した溶液を加え、最終的に8hr反応を行った。
得られた反応液をアセトンで希釈し、大量のイオン交換水中に撹拌しながら投入することで再沈し、固体の重合体を得た。得られた重合体は、重量平均分子量が13万、分子量5,000以下の成分の含有量が0.5%以下であった。
実施例1、比較例1〜3
合成例2、3で得られた重合体、及び、比較として用いる生体適合性ポリマー(リビジュアCM5206、日油株式会社製)を用いて、以下の方法により、血小板粘着試験、及び、癌細胞接着試験を行った。結果を表1に示す。なお、比較例3は、PETフィルムのみの試料の試験結果である。
<血小板粘着試験>
試験を行う材料をそれぞれ、0.2%メタノール溶液として、PETフィルム上にスピンコートによって塗布、乾燥したものを試料とした。試料上にクエン酸ナトリウムで抗凝固したヒト新鮮多血小板血漿0.2mLをピペットで滴下し、37℃で60分間静置した。続いてリン酸緩衝溶液でリンスし、グルタルアルデヒドで固定した後、基体を走査型電子顕微鏡で観察し、1×10μmの面積に接着(粘着)した血小板数をカウントした。
<癌細胞接着試験>
試験を行う材料をそれぞれ、0.2%メタノール溶液として、PETフィルム上にスピンコートによって塗布、乾燥したものを試料とした。試料上に血清を10%添加した培地で10,000個/mLに調整した癌細胞懸濁液1.0mLをピペットで滴下し、37℃で60分間静置した。癌細胞として、ヒト線維肉腫細胞株HT−1080を使用した。続いて、生理緩衝食塩水を用いてリンスし、基体表面に接着した細胞の数をカウントした。カウントを容易にするために、ホルムアルデヒドで細胞を固定化後、4,6−diamino−2−phenylindole(DAPI)で細胞核を染色した。細胞核の数を、位相差顕微鏡を用いてカウントし、細胞の数とした。接着細胞の面積はimageソフトを用いて1画面毎にピクセル単位の数値化を行い、PET上に接着した細胞の面積との相対比較を行った。
Figure 0006601768
PMEA、CM5206は、広く生体適合性に優れていると認められている材料であり、PMEAは、癌細胞接着性材料として報告されている材料である。表1の血小板粘着試験の結果から、P(AOMA−ME)は、PMEA、CM5206と同程度に血小板粘着数が少なく、生体適合性に優れることが確認された。
また、癌細胞接着試験の結果では、P(AOMA−ME)はPMEAと同等の数の癌細胞を接着し、接着した細胞の面積を比較すると、PMEAよりも面積が広がっていた。このことは、癌細胞がPMEAよりもP(AOMA−ME)に対して、より強力に接着していることを示している。
これらより、P(AOMA−ME)は、生体適合性に優れるとともに、癌細胞接着性を有する材料として知られているPMEAよりも優れた癌細胞接着を有することが確認された。

Claims (5)

  1. 下記式(1);
    Figure 0006601768
    (式中、Rは、水素原子又は炭素数1〜30の有機基を表す。)で表される構造単位を有する重合体を含むことを特徴とする癌細胞接着剤。
  2. 前記式(1)におけるRが、下記式(3);
    Figure 0006601768
    (式中、nは、0〜10の数を表す。Rは、炭素数1〜28のアルキル基を表す。*は、式(1)の−COO−の酸素原子に結合する部位を表す。)で表される基であることを特徴とする請求項1に記載の癌細胞接着剤。
  3. 請求項1又は2に記載の癌細胞接着剤を表面の少なくとも一部に有することを特徴とする癌細胞捕集フィルター。
  4. 請求項3に記載の癌細胞捕集フィルターで血液を濾過する工程を含むことを特徴とする癌細胞の検出方法。
  5. 前記癌細胞の検出方法は、濾過工程で捕集された癌細胞を培養する工程を含むことを特徴とする請求項4に記載の癌細胞の検出方法。
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