JP6667825B2 - 医療用具用重合体、医療用具用材料及びそれを用いた医療用具 - Google Patents
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Description
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
なお、有機基とは、有機化合物に含まれる少なくとも1の水素原子を除いた構造を有する基をいう。
また、有機基としては、親水性の置換基を有する炭化水素基が好ましく、より好ましくは、親水性の置換基を有するアルキル基である。
親水性の置換基としては、水酸基、カルボキシル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基等の水酸基含有アルキル基;メトキシエチル基、エトキシエチル基、プロポキシエチル基、ブトキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基、プロポキシプロピル基、ブトキシプロピル基等のアルコキシ基含有アルキル基;ジエチレングリコール基、トリエチレングリコール基、ジプロピレングリコール基、トリエチレングリコール基等の(モノ、ジ、トリ)アルキレングリコール基;メトキシジエチレングリコール基、エトキシジエチレングリコール基、プロポキシジエチレングリコール基、ブトキシジエチレングリコール基、メトキシトリエチレングリコール基、エトキシトリエチレングリコール基、プロポキシトリエチレングリコール基、ブトキシトリエチレングリコール基、メトキシジプロピレングリコール基、エトキシジプロピレングリコール基、プロポキシジプロピレングリコール基、ブトキシジプロピレングリコール基、メトキシトリエチレングリコール基、エトキシトリエチレングリコール基、プロポキシトリエチレングリコール基、ブトキシトリエチレングリコール基等のアルコキシ(モノ、ジ、トリ)アルキレングリコール基;メチルピロリドン基、エチルピロリドン基、プロピルピロリドン基、ブチルピロリドン基等のアルキルピロリドン基;ピロリドンエトキシエチル基、ピロリドンエトキシプロピル基等のアルコキシアルキルピロリドン基;グリセロール基;エリスリトール基などが挙げられる。
また、上記式(1)のR1、R2としては、下記式(2);
すなわち、上記式(1)におけるR1、R2の少なくとも一方が上記式(2)で表される基であることもまた、本発明の好適な実施形態の1つである。より好ましくは、R1、R2の両方が上記式(2)で表される基であることである。
なお、上記式(2)において、*が式(1)の−COO−の酸素原子に結合する部位を表すとは、*の部分に−COO−の酸素原子が位置して式(2)の基と結合が形成されることを表す。すなわち、−COO−CH2−CH(CH2OH)OHのような構造が形成されることを意味する。後述する式(7)における*も同様の意味である。
本発明の医療用具用重合体が2種以上の構造単位を有する共重合体である場合、ランダム重合、ブロック重合、交互重合のいずれの形態のものであってもよい。
上記式(1)で表される構造単位の割合は、より好ましくは、15〜80モル%であり、更に好ましくは、20〜70モル%である。
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸s−アミル、(メタ)アクリル酸t−アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸β−メチルグリシジル、(メタ)アクリル酸β−エチルグリシジル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、α−メチルスチレン、α−クロロスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、o−クロロスチレン、2,5−ジクロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、ビニルトルエン、メトキシスチレン等の芳香族ビニル類;メチルマレイミド、エチルマレイミド、イソプロピルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、ベンジルマレイミド、ナフチルマレイミドなどのN置換マレイミド類が挙げられる。これらの共重合可能な他の単量体は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸エステル類が好ましい。より好ましくは、(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、更に好ましくは、アルキルエステルのアルキル基の炭素数が1〜8の(メタ)アクリル酸アルキルエステルであり、特に好ましくは、(メタ)アクリル酸n−ブチルである。
上記構造単位を形成する単量体は、ホモポリマーのガラス転移温度が50℃以下ものが好ましいが、より好ましくは、ホモポリマーのガラス転移温度が40℃以下のものであり、更に好ましくは、30℃以下のものであり、特に好ましくは、20℃以下のものである。また、上記構造単位を形成する単量体としては、通常、ホモポリマーのガラス転移温度が−80℃以上のものが好ましい。
単量体のホモポリマーのガラス転移温度は、DSC(示差走査熱量計)により測定することができる。
重合体の重量平均分子量、及び、分子量5000以下の成分の割合は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、実施例に記載の測定条件で測定することができる。
このような医療用具用重合体の原料として用いられる化合物であって、上記式(3)のR1、R2の少なくとも一方が上記式(2)で表される基である化合物もまた、本発明の1つである。このような化合物の中でも、R1、R2の両方が上記式(2)で表される基である下記式(4)で表される化合物が好ましい。
上記式(3)で表される化合物を製造する場合、メチレングルタル酸にエピクロルヒドリンを反応させたのち、グリシジル基を加水分解する等の製造方法があるが、製造方法によっては、1分子中にエチレン性不飽和基を複数有する化合物が多く生成する場合がある。そのような架橋性の不純物を多く含む単量体を用いて重合体を製造した場合、得られる重合体が、架橋性の不純物の反応により生成する不溶分を多く含むものとなり、医療用具用重合体として適さない重合体となるおそれがある。
これに対し、上記のような本発明の製造方法で上記式(3)で表される化合物を製造すると、架橋性の不純物の含有量の少ない化合物を製造することができる。
上記式(5)のR3、R4の炭素数1〜30の有機基としては、炭素数1〜30の炭化水素基が好ましい。より好ましくは、反応性の点から、炭素数1〜20の炭化水素基が好ましい。より好ましくは、炭素数1〜10の炭化水素基であり、更に好ましくは、炭素数1〜5の炭化水素基である。
また、炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル基等のいずれのものであってもよい。
上記式(5)のR3、R4は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記第1工程の反応は、常圧、加圧、減圧のいずれの条件下で行ってもよい。
反応生成物及び/又は副生するアルコールを除去する方法は特に制限されないが、蒸留等を用いることができる。
触媒としては、塩酸、硫酸等の酸の他、無機固体酸、カチオン交換樹脂等の酸触媒の1種又は2種以上を用いることができる。
カチオン交換樹脂としては、強酸性イオン交換樹脂が好ましく、例えば、アンバーリスト15Jwet、アンバーリスト15W(IR−200CH)(ローム&ハース社製);RCP−160M、RCP−150H、RCP−170H、PK−216(三菱化学社製);ダウエックス50W(ダウケミカル社製)等が挙げられる。
上記第2工程の反応は、常圧、加圧、減圧のいずれの条件下で行ってもよい。
重合禁止剤としては、ヒドロキノン、メトキシヒドロキノン、ベンゾキノン、p−tert−ブチルカテコール等のキノン系重合禁止剤;2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,4−ジ−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6―ジ―tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノール等のアルキルフェノール系重合禁止剤;アルキル化ジフェニルアミン、N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,4−ジヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−ヒドロキシ−4−ベンゾイリオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等のアミン系重合禁止剤;2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル等のN−オキシル系重合禁止剤等を用いることができる。これらの中でも、ヒドロキノン、メトキシヒドロキノン、ベンゾキノン、p−tert−ブチルカテコール、フェノチアジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル等の1種又は2種以上を用いることができる。
上記重合禁止剤の使用量としては、ビニル化合物100質量%に対して、0.0005〜 5質量%とすることが好ましい。より好ましくは、ビニル化合物100質量%に対して、0.005〜0.5質量%である。
上記酸素を含むガスを反応液中にバブリングしながら反応を行う場合、バブリングするガス中の酸素濃度は、1体積%以上であることが好ましい。
他の単量体としては、上述したホモポリマーのガラス転移温度が50℃以下である単量体や、上記式(1)で表される構造単位、ホモポリマーのガラス転移温度が50℃以下である単量体由来の構造単位以外のその他の構造単位を形成する単量体を用いることができる。
重合体の原料中におけるこれらの単量体の好ましい使用量は、上記式(1)で表される構造単位を有する重合体の全単量体単位におけるこれらの単量体由来の構造単位の好ましい割合と同様である。
重合開始剤の使用量としては、重合反応に使用される単量体の使用量1モルに対して、0.01g以上、10g以下であることが好ましく、0.1g以上、5g以下であることがより好ましい。
溶媒の使用量としては、重合反応に使用される単量体100質量%に対して40〜250質量%が好ましい。
重合反応は、常圧、加圧、減圧のいずれの条件下で行ってもよい。
本発明の医療用具用材料は、生体成分や生体組織との親和性が高いことから、血液と接触しても血栓を生じにくい抗血栓性材料として好適に使用することができ、各種医療用具の生体成分又は生体組織と接触する部分を構成する材料としても好適に使用することができる。更に、本発明の医療用具用材料は、細胞培養基材としても好適に使用することができる。
このような、本発明の医療用具用材料を用いてなる医療用具であって、該医療用具は、生体成分又は生体組織と接触する部分の少なくとも一部が前記医療用具用材料を用いて構成される医療用具もまた、本発明の1つであり、本発明の医療用具用材料を用いてなる抗血栓性材料や細胞培養基材もまた、本発明の1つである。
本発明の医療用具は、生体成分又は生体組織と接触する部分の少なくとも一部が前記医療用具用材料を用いて構成されていればよいが、生体成分又は生体組織と接触する部分の面積の50%以上が前記医療用具用材料で覆われていることが好ましく、80%以上覆われていることがより好ましく、生体成分又は生体組織と接触する部分の全てが前記医療用具用材料で覆われていることが最も好ましい。
本発明の医療用具は、いずれの生体成分や生体組織と接触する用途にも用いることができるが、血液と接触する用途に用いられることは、本発明の医療用具の好適な実施形態の1つである。
本発明の医療用具用材料を用いてなる医療用具は、医療用具の生体成分又は生体組織と接触する部分の少なくとも一部を本発明の医療用具用材料で表面処理し、本発明の医療用具用材料を保持させる方法を用いて製造することができる。このように、本発明の医療用具用材料は、医療用具の表面処理剤として用いることができ、例えば、抗血栓性コーティング剤として用いることができる。このような、本発明の医療用具用材料を用いてなる抗血栓性コーティング剤もまた、本発明の1つである。
基材の材質は特に制限されず、木綿、麻等の天然高分子、ポリエステル、ナイロン、オレフィン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリ(メタ)アクリレート等の合成高分子等を用いることができる。また、金属、セラミックス及びこれらの複合材料等も例示でき、複数の基体より基材が構成されていてもよい。 金属としては、金、銀等の貴金属、銅、アルミニウム、タングステン、ニッケル、クロム等の卑金属、及びこれらの金属の合金並びにこれらの表面が金めっきされたものが例示できるがこれらに限定されるものではない。金属は単体で用いてもよく、機能性を付与するために他の金属との合金又は金属の酸化物として用いてもよい。価格や入手の容易さの観点から、ニッケル、銅及びこれらを主成分とする金属を用いることが好ましい。ここで、主成分とは、上記基体を形成する材料のうち50重量%以上を占める成分をいう。
基材の形態も特に制限されず、成形体、繊維、不織布、多孔質体、粒子、フィルム、シート、チューブ、中空糸や粉末等のいずれの形態でもよい。
すなわち、本発明における医療用具には、生体組織と接触する用具、生体由来成分(細胞や血液等)と接触する用具等が含まれる。
すなわち、本発明における医療用具用材料は、生体組織や生体由来成分(細胞や血液等)と接触する医療用具、細胞培養基材、抗血栓性材料に用いられる物を言う。
GC−2010(島津製作所製)を用い、キャピラリーカラム DB−17HT L30m×ID0.25mm、DF0.15mmにより測定した。
ピーク面積の測定の際には、ピークの左右のベースラインを直線で繋ぎ、該ベースラインとピークとで囲まれた部分の面積をピーク面積として測定した。
<重量平均分子量>
重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフ(GPCシステム、東ソー社製)を用い、カラムにTSKgel SuperH3000と、TSKgel SuperH4000と、TSKgel SuperH5000とを連結したものを用い、溶離液にテトラヒドロフランを用いて、ポリスチレン換算により求めた。
(1)メチレングルタル酸ジイソピリデングリセリル(MG−2iPGL)の合成
撹拌子を入れた反応容器に、ガス導入管、温度計、還流塔および冷却器を設けたディーンスターク装置を付し、メチレングルタル酸ジメチル(MG−2M) 30g、2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−メタノール(DOM)120g、ジブチルスズオキシド1.8gを仕込み、ガス導入管を通して酸素/窒素混合ガス(酸素濃度7%)を吹き込みながら反応溶液を攪拌し、オイルバス(バス温130℃)で加熱を行い、10kPaの減圧下でエステル交換反応を開始させた。生成してくるメタノールを留去しながら、ガスクロマトグラフィ(GC)分析によりMG−2Mの減少を追跡し、12時間で反応を終了した。室温まで冷却し、飽和食塩水75gと抽出溶媒として酢酸エチル150gを加え、分液漏斗に移し、有機層と水層を分離した。有機層を水75gで複数回洗浄し、過剰の原料アルコールを除いた後、軽沸分を減圧留去することで、メチレングルタル酸ジイソピリデングリセリル(MG−2iPGL)を42g得た。
ガス導入管を設けたフラスコにメタノール300mlとMG−2iPGL30gとを加えて溶解させた後に、予め水に浸漬後風乾した固体酸触媒アンバーリスト50gを仕込み、ガス導入管を通して酸素/窒素混合ガス(酸素濃度7%)を吹き込みながら反応溶液をパドル翼で攪拌し、室温下で脱保護反応を開始させた。薄層クロマトグラフィーによりMG−2iPGLのスポットの消失と、中間体および目的物スポットの生成を確認し、24時間で終了した。固体酸触媒を濾別して得た濾液をn−ヘキサンで洗浄し、未反応MG−2iPGLを除いたのち、減圧濃縮して得た生成物をシリカゲルカラム(移動相メタノール/酢酸エチル)で単離し、目的とするメチレングルタル酸ジグリセリル(MG−2GL)の淡黄色透明液体10gを得た。MG−2GLは潮解性がなく、取扱いが良好であった。得られたMG−2GLの1H−NMRスペクトル(重溶媒:重クロロホルム)を図1に示す。
攪拌子を入れた反応容器にガス導入管、温度計、冷却管を付し、単量体として合成例1で合成したMG−2GL2.0g、ブチルアクリレート(BA)3.0g、溶媒としてメタノール5.0g、アゾ系ラジカル重合開始剤0.025g(和光純薬社製、商品名:V−65)を仕込み、窒素ガスを流しながら攪拌、昇温を開始した。内温50℃で重合を開始し、12hr反応を行った。
得られた反応液をアセトンで希釈し、大量のn−ヘキサン中に撹拌しながら投入することで再沈し、固体の重合体(P(M2gB)ポリマー)を得た。得られた重合体は、重量平均分子量が34.6万であった。
実施例1で合成したP(M2gB)ポリマー、及び、比較としてブチルアクリレートのホモポリマー(P(BA))を用いて、以下の方法により、血小板粘着試験を行った。なお、比較例2は、PETフィルムのみの試料の試験結果である。
<血小板粘着試験>
試験を行う材料をそれぞれ、0.2%メタノール溶液として、PETフィルム上にスピンコートによって塗布、乾燥したものを試料とした。試料上にクエン酸ナトリウムで抗凝固したウサギ新鮮多血小板血漿0.2mLをピペットで滴下し、37℃で60分間静置した。続いてリン酸緩衝溶液でリンスし、グルタルアルデヒドで固定した後、基体を走査型電子顕微鏡で観察し、1×104μm2の面積に接着した血小板数をカウントした。
実施例1で合成したP(M2gB)ポリマー、及び、比較としてメトキシエチルアクリレートのホモポリマー(P(MEA))を用いて、以下の方法により、基材密着性試験を行った。
<基材密着性試験>
試験を行う材料をそれぞれ、1%メチルエチルケトン溶液を調整し、基板上にバーコーターを用いて塗布、乾燥し、基板上に厚さ約3μmの塗膜を形成した。基板ごとイオン交換水に1晩浸漬し、外観の変化を目視で観察し、表面の状態を顕微鏡で観察した。
基板としてはPP標準試験板を用いた。
Claims (3)
- 下記式(1);
- 請求項1に記載の医療用具用材料を用いてなる医療用具であって、
該医療用具は、生体成分又は生体組織と接触する部分の少なくとも一部が前記医療用具用材料を用いて構成されていることを特徴とする医療用具。 - 血液と接触する用途に用いられることを特徴とする請求項2に記載の医療用具。
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