JP5418309B2 - 冊子状封書 - Google Patents

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Description

本発明は、説明書や返信用の封筒が内蔵されている冊子状封書に関する。
従来、商品やサービスの内容を記載した冊子は、ダイレクトメールなどとして種々の業界で広く利用されている。
例えば通信会社では、顧客に対して商品の紹介として利用したり、また過去に製品を購入した顧客の情報に基づいて、販売促進を行うために冊子状のダイレクトメールを送ったりすることもある。
特にダイレクトメールを利用する際において重要な点は、まずそのダイレクトメールの受取人による開封率をアップさせることがあげられる。
これらのダイレクトメールでは、顧客が要求しない送付物を送ることが多いため、受け取った顧客がダイレクトメールを開封しないで内容も見ずに廃棄してしまう傾向がある。
したがって、ダイレクトメールの送り主側としては、販売促進上の第一段階として、まず顧客にダイレクトメールの封筒を開けてもらい、内容を見てもらうようにすることが重要となることから、開封率をアップさせるような工夫が求められている。
このため開封率を上げるための技術として、例えば圧着式のハガキ(参考文献1を参照。)等が利用されており、郵送物を容易に開封できることから、開封率の向上が期待されるが、2枚のシートが貼り合わされた状態であるため、紙面の制約があり、例えば、申込書、返信用封筒、等を同封して送りたい場合等には使用することができないという問題がある。
また、紙面を増やし、容易に開封可能な冊子状送付物としては、例えば参考文献2〜4に記載されているような技術があるが、参考文献2は冊子の上端と下端が接着されていないため、冊子内に個人情報などが記載されている場合、盗み見られる可能性があるという問題がある。
更に参考文献3、4では、二つ折りされる表表紙片および裏表紙片の間に小冊子本体を挟み込んで取り付けるために、中綴じ用の金具が必要であったり、二つ折りされる表表紙片および裏表紙片の間に小冊子本体を挟み込んで取り付ける中綴じ工程を行うための高価な製造設備が必要であるなどの問題がある。
特開平10−264557号公報 特開2006−272955号公報 特開平9−39450号公報 特開平7−277344号公報
そこで、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、受取人における封書の開封率をアップさせることができ、申込書や返信用封筒を内蔵させることができる冊子状郵送物を提供することを目的とする。
本発明の冊子状封書は、略同一寸法を有する封書表紙片と封書裏紙片との間に、前記封書表紙片及び前記封書裏紙片よりも縦横寸法の小さなサイズを有する中綴じ用紙片が挟み込まれて重ね合わされ、前記封書表紙片と前記封書裏紙片と前記中綴じ用紙片とが、それらの一側端縁部で接着され一体化されている冊子付き封書であって、前記封書裏紙片には、前記一側端縁部と平行に形成された切り取り用ミシン目により区分けされた封筒部が、前記一側端縁部側と反対側に設けられ、前記封筒部は、前記切り取り用ミシン目に沿って設けられた粘着剤層と、前記粘着剤層の上面に剥離可能に貼付された剥離テープと、更に前記粘着剤層が設けられている領域を除いた領域上に重ねられ、且つ前記粘着剤層側を開口部として、該開口部側を除く三周縁部で接着された封筒上紙と、を有し、前記中綴じ用紙片は、前記一側端縁部側を除く前記封書表紙片及び前記封書裏紙片の三周縁部側よりも内側の位置に設けられ、前記封書表紙片の裏面と前記封書裏紙片の表面とが直接重なり合う部分と、前記封書表紙片の裏面と前記封筒上紙の表面とが直接重なり合う部分と、が剥離可能に接着されていることを特徴とする。
したがって、本発明の冊子状封書は、封筒部が内蔵され、封書表紙片と封書裏紙片の三周縁部が直接重なり合う部分において剥離可能に接着され、簡単に封書表紙片と封書裏紙片を剥離して開封することができるので、受取人における封書の開封率をアップさせることができ、内蔵された返信用封筒を使用して簡単に申込書などを返信内蔵することができるという効果がある。
本発明の実施形態に係る冊子状封書の斜視図である。 本発明の実施形態に係る冊子状封書の封書表紙片をめくり上げた状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る冊子状封書の各紙片を分離させた状態を示す斜視図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB−B線断面図である。 本発明の実施形態に係る冊子状封書の封書表紙片をめくり上げ、封筒部を切り離した状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る冊子状封書の封筒部を密封させた状態を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係る冊子状封書を図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、本発明の実施形態に係る冊子状封書1は、略同一寸法を有する封書表紙片2と封書裏紙片3との間に、前記封書表紙片2及び前記封書裏紙片3よりも縦横寸法が小さなサイズを有する中綴じ用紙片4が挟み込まれて重ね合わされた構成を有している。
また、封書表紙片2と封書裏紙片3と中綴じ用紙片4とは、それら紙片の左側の一側端縁部において、それぞれが強接着用の接着剤5a,5bにより接着された綴じ部により一体化されている。
図3に示すように、封書裏紙片3には、前記紙片の左側の一側端縁部と平行に形成された切り取り用ミシン目6により区分けされた封筒部7が、前記一側端縁部側と反対側の部分に設けられている。
この封筒部8には、前記切り取り用ミシン目5に沿って右側部分に設けられた粘着剤層9と、前記粘着剤層9の上面に剥離可能に貼付された剥離テープ10とが設けられている。
そして、この剥離テープ10を剥離させて粘着剤層9が設けられている封書裏紙片3の一部を折り曲げることで、封筒部8の封筒を密封状態にさせることができる。
更に、封筒部8は、前記粘着剤層9が設けられている領域を除いた領域上に重ねられ、且つ前記粘着剤層9側を開口部として、該開口部側を除く三周縁部で接着された封筒上紙11を有している。
つまり、封書裏紙片3の上面側に重ねられた封筒上紙11は、前記粘着剤層9が設けられている側を封筒の開口部として、該開口部側を除く右側の三周縁部が強接着用の接着剤12により接着されていることで封筒が形成されている。
また、図2及び図3に示すように、中綴じ用紙片4は、左側の前記一側端縁部で封書表紙片2及び封書裏紙片3と揃えられ、その前記一側端縁部側を除いて、前記封書表紙片及び前記封書裏紙片の三周縁部側よりも内側の位置に設けられている。
つまり、上から下方向へ順番に、封書表紙片2と中綴じ用紙片4と封書裏紙片3とを重ね合わせた場合に、封書表紙片2の裏面の三周縁部のうち、封書表紙片2の裏面の上縁部の一部及び下縁部の一部とが、封書裏紙片3の表面の上縁部の一部及び下縁部の一部と直接接触した状態で重ね合わされ、更に封書表紙片2の裏面の三周縁部のうち、その残りの三周縁部が、封筒上紙11の三周縁部と直接接触した状態で重ね合わされるように、封書表紙片2及び封書裏紙片3と中綴じ用紙片4の寸法が設定されている。
そして、封書表紙片2の裏面側の三周縁部と直接接触した状態で重ね合わされる封書裏紙片3の表面側及び封筒上紙11の表面側の領域には、剥離可能な擬似接着剤13,14が設けられており、これにより封書表紙片2の裏面側と封書裏紙片3の表面側が直接重なり合う部分と、封書表紙片2の裏面側と封筒上紙11の表面側が直接重なり合う部分と、が剥離可能に接着されている。
封書表紙片2及び封書裏紙片3、中綴じ用紙片4に使用する材料としては、例えば、上質紙、コート紙、複写用紙、クラフト紙等、合成紙、PET、PP等があり、特に限定されないが、擬似接着剤を構成する材料との相性及び冊子状送付物の用途により適宜選択することができる。
また、封書表紙片2の裏面側の三周縁部と直接接触した状態で重ね合わされる封書裏紙片3の表面側及び封筒上紙11の表面側とを剥離可能な状態で接着する擬似接着剤13,14としては、例えば、シリコーンを添加した紫外線硬化型オフセットインキとアクリル系エマルション型接着剤の構成や、鉱油を添加したエステル系樹脂、パラフィンワックスを添加したアクリル酸エステル系樹脂などを使用することができる。
いずれにしても、剥離可能な状態で接着する擬似接着剤13,14は、冊子状封書1が郵送中に剥離することなく、開封時に材破することなく開封できる状態で接着されていればよい。
また、封書表紙片2、中綴じ用紙片4及び封書裏紙片3を強接着するために使用する接着剤5a,5b,12を構成する材料としては、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、EVA系樹脂、ウレタン系樹脂などのエマルジョン接着剤などを使用することができる。
また、図3に示すように、中綴じ用紙片4や封書裏紙片3には、必要に応じて接着剤5a,5bが塗布されている部分に沿って切り取りミシン目15a,15bを形成しておいてもよい。
この場合には、例えば中綴じ用紙片4や封書裏紙片3に申込欄を設けておき、中綴じ用紙片4や封書裏紙片3を申込用紙として用いて、その申込欄に必要事項を記入後に、それらを切り取りミシン目15a,15bから切り取って封筒部8に封入して郵送するようにしてもよい。
また、冊子状封書1を開封する際に便利にするために、図2に示すように封書表紙片2の1つの角部には開封箇所を明確にするために、「OPEN」という表示が印刷されており、この「OPEN」表示部分16からめくり上げて開封させるようになっている。
また、封書表紙片2の三周縁部と、封筒上紙11の三周縁部と、を剥離可能に接着する擬似接着剤14は、図2に示すように「OPEN」という表示がされている封書表紙片2と封筒上紙11の1つの角部の領域を少しだけ除いて設けることが好ましい。
これにより紙片の角部を指でつまんで簡単に開封させることができる。
特にこの場合は、冊子状封書1を手渡しする配布用封筒として用いる場合に適する。
また、冊子状封書1を郵送用封筒として用いる場合には、郵送時に他の郵便物が冊子状封書1の擬似接着剤14が設けられていない角部に挟み込まれるトラブルを予防するためにも、封書表紙片2の三周縁部と、封筒上紙11の三周縁部と、を全て剥離可能に接着する擬似接着剤14により接着させておくことが好ましい。
更に、封書表紙片2の表面に郵送先の宛先情報を表示してもよい。
また、封書表紙片2と封書裏紙片3との間に、挟まれている中綴じ用紙片4は、上記したように1枚に限定されるものではなく、使用者の必要に応じて2枚以上を重ね合わせて設けることができ、それらの中綴じ用紙片に振込用紙や申込用紙などを設けてもよい。
また、本発明の冊子状封書1は、図1に示すように横長の形状に限定されるものではなく、縦長の形状であってもよい。
次に、本発明の冊子状封書1の使用方法について説明する。
冊子状封書1は、図1に示すように封書表紙片2の三周縁部と、封書裏紙片3及び封筒上紙11と、が直接接触状態で重なり合う部分において、剥離可能な擬似接着剤13,14により剥離可能に接着されている密封状態として配布や郵送することで受取人に渡される。
次に、冊子状封書1の受取人は、図2に示すように封書表紙片2の角部の「OPEN」表示部分16から指で紙片を摘んでめくり上げて開封させる。
そして、開封した受取人は、封書表紙片2の裏面や、中綴じ用紙片4及び封書裏紙片3などに記載されている内容を読んだ後に、受取人が、それらの内容に基づいて申し込みを行なう場合には、例えば中綴じ用紙片4の申込欄17に必要事項を記入する。
次に、図6に示すように中綴じ用紙片4に形成されている切り取り用ミシン目15aから中綴じ用紙片4を切り取り封筒部8に入れた後に、図7に示すように、剥離テープ10を剥離させて紙片の一部を折り曲げて粘着剤層9により折り曲げ部分を貼付させて封筒部8を密封状態にする。
その後、密封状態にした封筒部8を、郵便ポストに投函して郵送、または手渡しで配布する。
上記のように、本発明の冊子状封書1は、「OPEN」表示部分16を指で摘んでめくり上げることで、擬似接着剤13,14の部分から簡単に開封させることができるので、従来の封筒よりも受取人が気軽に開封することができ、冊子状封書1をダイレクトメールなどとして使用した場合でも、開封率をアップさせることができるように構成されている。
また、冊子状封書1の内部に申込書や返信用の封筒部が備えられているので、受取人が直ぐに申込書や返信用封筒を用いて申し込みの処理を行うことができるように構成されている。
1 冊子状封書
2 封書表紙片
3 封書裏紙片
4 中綴じ用紙片
5a,5b,12 接着剤
6,15a,15b 切り取り用ミシン目
8 封筒部
9 粘着剤層
10 剥離テープ
11 封筒上紙
14 擬似接着剤
16 「OPEN」表示部分
17 申込欄

Claims (1)

  1. 略同一寸法を有する封書表紙片と封書裏紙片との間に、前記封書表紙片及び前記封書裏紙片よりも縦横寸法の小さなサイズを有する中綴じ用紙片が挟み込まれて重ね合わされ、前記封書表紙片と前記封書裏紙片と前記中綴じ用紙片とが、それらの一側端縁部で接着され一体化されている冊子付き封書であって、
    前記封書裏紙片には、前記一側端縁部と平行に形成された切り取り用ミシン目により区分けされた封筒部が、前記一側端縁部側と反対側に設けられ、
    前記封筒部は、前記切り取り用ミシン目に沿って設けられた粘着剤層と、前記粘着剤層の上面に剥離可能に貼付された剥離テープと、更に前記粘着剤層が設けられている領域を除いた領域上に重ねられ、且つ前記粘着剤層側を開口部として、該開口部側を除く三周縁部で接着された封筒上紙と、を有し、
    前記中綴じ用紙片は、前記一側端縁部側を除く前記封書表紙片及び前記封書裏紙片の三周縁部側よりも内側の位置に設けられ、
    前記封書表紙片の裏面と前記封書裏紙片の表面とが直接重なり合う部分と、前記封書表紙片の裏面と前記封筒上紙の表面とが直接重なり合う部分と、が剥離可能に接着されていることを特徴とする冊子状封書。
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