JP5418290B2 - 電磁弁および圧力制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ソレノイドへの供給電流の制御により作動させられる電磁弁に関するものである。
特許文献1には、シーティング弁と逆止弁とが並列に設けられた開閉弁が記載されている。逆止弁は、概して円環状を成した弾性変形可能な弁体を備えたものであり、いずれか一方の側の液圧が他方の側の液圧より高くなると、撓められることにより開状態に切り換えられる。また、逆止弁の弁体が、前後の差圧が大きくなると大きな弾性変形が許容される形状とされている。その結果、逆止弁を通る作動液の流量を大きくすることができる。
特許文献2には、スプール弁が記載されている。スプールの移動により、ポートの開口面積が制御され、作動液の流量が制御される。
特開平8−189576号公報 特開2001−41339号公報
本発明の課題は、電磁弁の改良を図ることである。
課題を解決するための手段および効果
本発明に係る電磁弁は、スプール弁部とシーティング弁部とを備え、それらが共通のソレノイドによって作動させられるものである。
電磁弁がシーティング弁である場合には、閉状態において、流体漏れを良好に防止できるという利点がある。
一方、シーティング弁において、開状態における流体の流量を大きくする場合、弁座の開口部の面積を大きくすることが考えられる。しかし、開口部の面積を大きくすると、弁子の受圧面積が大きくなるため、例えば、シーティング弁が常閉弁である場合には、閉状態に保つために大きな付勢力が必要となり、大きなスプリングが必要となる。また、閉状態から開状態に切り換えるために、大きな電磁駆動力が必要となり、ソレノイドを大きくする必要があり、電磁弁が大形化する。シーティング弁が常開弁である場合にも事情は同じである。
それに対して、スプール弁部とシーティング弁部とを設け、それらが共通のソレノイドにより作動させられるようにすれば、電磁弁の大形化を抑制しつつ、開状態における流体の流量を大きくすることができる。
特許請求可能な発明
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組を、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
(1)スプール弁部とシーティング弁部とを備え、それらスプール弁部とシーティング弁部とが共通のソレノイドにより作動させられることを特徴とする電磁弁。
電磁弁は、開状態と閉状態とに切り換え可能な電磁開閉弁である。電磁開閉弁は、ソレノイドのコイルへの供給電流の連続的、あるいは、段階的(開状態において2段階以上)な制御により、圧力(または/および)開度を連続的、あるいは、段階的に制御可能な制御弁であっても、コイルへの供給電流のON・OFFにより開状態と閉状態とに切り換え可能な単なる開閉弁であってもよい。
以下、本明細書において、電磁開閉弁と記載した場合、圧力(または/および)開度を連続的、あるいは、段階的に制御可能な制御弁であっても、開閉弁であってもよい。
また、電磁弁を流れる流体は、気体であっても液体であってもよい。
(2)前記スプール弁部と前記シーティング弁部とが、第1インポートおよび第2インポートと、アウトポートとを有するハウジングを共有し、
前記スプール弁部が、前記ハウジングに相対移動可能に保持されたスプールを備え、そのスプールが前記ソレノイドにより相対移動させられることにより前記第1インポートと前記アウトポートとを連通・遮断するものであり、
前記シーティング弁部が、前記ハウジングの前記第2インポートの周辺に設けられた弁座と、その弁座に対して軸方向に接近・離間可能に保持された弁子を有する弁体とを備え、その弁体が前記ソレノイドにより前記弁座に接近・離間させられることにより、前記第2インポートと前記アウトポートとを連通・遮断するものである(1)項に記載の電磁弁。
本項に記載の電磁弁のハウジングには、第1インポート、第2インポート、アウトポートが設けられるのであり、インポートが複数設けられる。そして、スプール弁部とシーティング弁部とにおいて、それぞれ、第1インポート、第2インポートとアウトポートとの開閉が行われる。そのため、スプール弁部が設けられない場合、すなわち、第1インポートが設けられていない場合に比較して、開状態における流体の流量を大きくすることができる。
なお、アウトポートの個数、大きさ等は、適宜決定することができるのであり、インポートの開口面積の総和等に基づいて、流体の流れを制限しないように、適宜設けることができる。
第1インポートは、1つでも複数個でもよい。また、複数個設ける場合に、ハウジングの軸方向の同じ位置(同一円周状)に設けても、軸方向にずらした位置に設けてもよい。さらに、第1インポートの形状は問わない。
このように、第1インポートの形状、個数等を適宜設計することにより、スプールのストロークSの変化に対する第1インポート全体の開口部(第1インポートとスプールとの重なり部分を除いた部分)の面積Aの変化(dA/dS)の状態を、所望の状態とすることができる。
一般的には、第1インポートの個数を多くしたり、第1インポートの開口面積を大きくしたりすれば、開状態における流体の流量を大きくすることが可能となる。
(3)当該電磁弁が、前記スプールと前記弁体とに、前記スプール弁部と前記シーティング弁部とが閉状態となる向きに付勢力を付与する共通のスプリングを含む常閉の電磁弁である(2)項に記載の電磁弁。
本項に記載の電磁弁は常閉弁である。
なお、電磁弁は、前記スプールと前記弁体とに、前記スプール弁部と前記シーティング弁部とが開状態となる向きに付勢力を付与する共通のスプリングを含む常開の電磁弁とすることもできる。
(4)前記スプールと前記弁体とが、前記ソレノイドのコイルに電流が供給された場合に、前記スプリングの付勢力に抗して、ともに相対移動させられる状態で係合させられた(2)項または(3)項に記載の電磁弁。
スプールと弁体とは、一体的に成形された1つの部材であっても、別々の部材であってもよい。別々の部材である場合には、コイルに電流が供給された場合に、スプールと弁体とがともに移動(ハウジングに対して相対移動)させられる。スプールと弁体とは、例えば、一体的に移動させられるようにしたり、スプールと弁体とのいずれか一方が先に移動させられ、他方が後に移動させられるようにしたりすることができる。本項に記載の電磁弁において、スプールと弁体とが同時に、一体的に移動させられることに限定しない。
(5)前記スプールと前記弁体とが、前記ソレノイドのコイルに電流が供給された場合に、前記スプリングの付勢力に抗して、同じ方向に移動させられる状態で係合させられた(2)項ないし(4)項に記載の電磁弁。
スプールと弁体とが同じ方向に移動(ハウジングに対する相対移動)させられるのであり、シーティング弁部が閉状態から開状態に切り換わる場合の弁体の移動の方向と、スプール弁部が閉状態から開状態に切り換わる場合の移動の方向とが同じである。
(6)前記スプールと前記弁体とが、前記コイルに電流が供給されない場合に、互いに相対移動可能となる状態で、係合させられた(2)項ないし(5)項に記載の電磁弁。
例えば、スプールと弁体とが別々の部材とされ、コイルに電流が供給されない場合に、互いに相対移動可能となる状態で係合させられるようにすることができる。
スプールも弁体も、電磁弁の軸方向に延びた形状とされるが、スプールと弁体とは互いに、軸方向と軸方向と交差する方向との少なくとも一方に、相対移動可能に係合させられる(軸方向と交差する方向に相対移動可能な状態には、直線的に相対移動可能な状態、軸線に対して傾斜可能な状態も含まれる)。そのため、スプールに対して弁体は相対移動可能とされるのであり、例えば、スプールのハウジングに対する相対位置がいずれであっても、弁体は、スプールに対して、軸方向にあるいは軸方向と交差する方向に相対移動させられることにより(例えば、弁子を弁座の回りの傾斜面に沿って移動させることができるのであり)、弁体を弁座に良好に着座させることができる。
(7)前記弁体が、前記弁子を保持する弁子保持体を含み、
少なくともその弁子保持体と前記スプールとが、磁性材料により製造されたものである(2)項ないし(6)項のいずれか1つに記載の電磁弁。
スプール、弁子保持体は、磁性材料(例えば、鉄等の強磁性材料)で製造されたものである。
コイルに電流が供給されると磁界が生じ、スプール、あるいは、スプールおよび弁子保持体が磁化されて、これらがくっつき、ともに移動可能とされる。例えば、スプールが磁化されて、弁子保持体がくっつく場合、あるいは、スプールも弁子保持体も磁化されて、ともに吸引しあう場合がある。
弁体は、弁子と弁子保持体とを含むが、少なくとも弁子保持体が磁性材料で製造される。弁子は磁性材料で製造されてもそうでなくてもよい。
(8)前記ソレノイドが、前記コイルに電流が供給されることにより発生させられる電磁駆動力を、前記スプール弁部と前記シーティング弁部とに付与するプランジャを含み、前記スプールと前記プランジャとが一体的に設けられた(7)項に記載の電磁弁。
コイルに電流が供給されるとスプールが駆動させられ、弁体が移動させられる。スプールがプランジャを兼ねたものとされる。このように、スプールをプランジャを兼ねたものとすれば、その分、部品点数を少なくすることができ、組み付け作業が容易になり、コストアップを抑制することができる。また、プランジャがスプールを兼ねたものとすることによって、良好に大形化を回避することが可能となる。
(9)前記ハウジングの少なくとも前記弁座を含む部分が、前記磁性材料より磁化作用が弱い材料により製造されたものである(8)項に記載の電磁弁。
弁体が磁性材料で製造されたものである場合であって、コイルに電流が供給されて磁界が生じても、弁子が殆ど磁化されない場合には、シーティング弁部の開閉への影響は殆どない。その場合には、ハウジングが磁性材料で製造されたものであっても差し支えない。
それに対して、コイルに電流が供給された場合に、弁子も磁化され、シーティング弁の開閉に影響が及ぶ場合には、ハウジングの少なくとも弁座を含む部分を、非磁性材料等で製造されたものとすることが望ましい。
なお、弁子を非磁性材料で製造されたものとすることもできる。
(10)前記弁体が、前記弁子を保持する弁子保持体を含み、
その弁子保持体と前記スプールとが、弾性変形可能な弾性体によって連結された(2)項ないし(9)項のいずれか1つに記載の電磁弁。
弁子保持体とスプールとが弾性体によって連結された場合には、弾性体の弾性変形の範囲において、弁体とスプールとの軸方向と軸方向に交差する方向との少なくとも一方における相対移動が許容される。
また、コイルに電流が供給された場合には、スプールと弁体とを、ともに移動させることができる。
(11)当該電磁弁が、前記スプールと前記弁体とに、前記スプール弁部と前記シーティング弁部とが閉状態となる向きに付勢力を付与する共通のスプリングを含み、
前記弁体と前記スプールとが、互いに力を伝達可能な状態で係合させられた(2)項ないし(10)項のいずれか1つに記載の電磁弁。
シーティング弁が、弁子が受けた力が弁子保持体を介してスプールに伝達可能な状態にあり、スプールが受けた力が弁体に伝達可能な状態にある場合には、スプールがスプリングから受けた力は弁体に伝達され、弁子が第2インポートとアウトポートとの差圧に応じた差圧作用力を受ける場合には、その差圧作用力がスプールに伝達される。
そのため、スプール弁部とシーティング弁部とで、スプリングを共通とすることができる。この場合には、スプールと弁体とを合わせて可動部材と称することができる。
(12)前記スプール弁部と前記シーティング弁部との両方が常閉弁部であり、前記ソレノイドのコイルに電流が供給された場合に、前記スプールと前記弁体とが、ともに移動させられ、かつ、前記アウトポートと前記第2インポートとの間の差圧が同じ場合に、前記ソレノイドのコイルへの供給電流が設定値より小さい場合に、前記スプール弁部が閉状態とされ、前記コイルへの供給電流が前記設定値以上である場合に、前記スプール弁部と前記シーティング弁部との両方が開状態となる構成とされた(2)項ないし(11)項のいずれか1つに記載の電磁弁。
電磁弁において、スプリングの付勢力Fsが閉方向に作用し、差圧作用力Fpと電磁駆動力Fdが開方向に作用する(Fs:Fp+Fd)ようにすることができる。また、シーティング弁部がスプール弁部より先に開状態に切り換えられるようにすることができる。
この電磁弁において、差圧作用力が同じである場合に、電磁駆動力Fdが小さい場合には、スプールおよび弁体(可動部材)のストロークが小さくなるため、スプール弁部は閉状態にある。電磁駆動力Fdが大きくされれば、スプリングの弾性変形量を大きくすることができるため、スプールおよび弁体のストロークを大きくすることができ、シーティング弁部もスプール弁部も開状態とすることができる。
本項に記載の電磁弁において、差圧作用力とソレノイドにより付与される電磁駆動力との和がスプリングのセット荷重を超えると、シーティング弁が開状態に切り換えられ、その後、供給電流が設定値以上になると、スプール弁部も開状態に切り換えられる。供給電流の設定値は、電磁弁に作用する差圧作用力、電磁弁の諸元(例えば、スプリングの付勢力等)で決まる。
(13)前記スプール弁部と前記シーティング弁部との両方が、常閉弁部であり、前記ソレノイドのコイルに電流が供給された場合に、前記スプールと前記弁体とが、ともに移動させられ、かつ、前記弁子の前記弁座に対する離間距離が0より大きい設定距離以上になると、前記第1インポートが閉状態から開状態に切り換えられる構成とされた(2)項ないし(12)項のいずれか1つに記載の電磁弁。
シーティング弁において、弁子の弁座に対する離間距離(閉状態からのストロークと称することができる)が0より大きい設定距離より小さい状態においては、スプール弁部は閉状態に保たれる。シーティング弁部は開状態あるいは閉状態とされ、制御圧が目標液圧に近づけられる。この状態は、圧力制御に適している。
弁子の弁座に対する離間距離が設定距離以上の状態においては、スプール弁部も開状態とされる。スプール弁部が開状態とされることにより、許容される流体の流量が大きくなる。また、スプールのストロークの増加に伴って開度が大きくなるため、流量制御に適している。
(14)前記第1インポートが、前記ハウジングの軸方向に隔たって複数個設けられ、これら複数個の第1インポートが、前記スプールの軸方向の相対移動に伴って、順次閉状態から開状態とされる(2)項ないし(13)項のいずれか1つに記載の電磁弁。
例えば、第1インポートを軸方向に隔てて複数設ければ、同じ位置に複数設ける場合より、ストロークの変化に対する開口面積の変化を緩やかにすることが可能である。
(15)前記ハウジングが概して有底円筒状を成したものであり、
前記ソレノイドのコイルが、前記ハウジングの底部側の端部に保持され、
前記アウトポートと前記第1インポートとが、前記ハウジングの筒部の中間部に、軸方向に互いに離間した位置に形成され、
前記第2インポートが、前記ハウジングの開口部に設けられた(2)項ないし(14)項のいずれか1つに記載の電磁弁。
ハウジングが有底円筒状を成したものであり、ソレノイド、スプール弁部、シーティング弁部が、この順に、直列に配設される。そのため、ソレノイドの作動により、スプールと弁体とを同じ方向に移動させることが可能となり、スプリングを共通にすることが可能となる。
第1インポートとアウトポートとがハウジングの軸方向の隔たった位置に設けられ、第1インポートの開口と第2インポートの開口(弁座)とがハウジングの軸方向に隔たった位置に設けられる。
なお、第2インポートの開口とアウトポートとは軸方向の同じ位置に設けることは不可能ではない。
(16)前記第2インポートが、前記ハウジングの中心軸線に沿って設けられ、前記弁座が前記ハウジングの中心軸線上に設けられた(15)項に記載の電磁弁。
(17)当該電磁弁が、(a)前記ハウジングの筒部の前記アウトポートと前記第1インポートとに、それぞれ対向して設けられた円環状を成したフィルタ構造体と、(b)前記ハウジングのアウトポートと前記第1インポートとの間に設けられた円環状のシール部材とを含む(15)項または(16)項に記載の電磁弁。
ハウジングに保持されたフィルタ構造体の間にシール部材が設けられるのであり、シール部材が、ハウジングに保持されるとともに、両側からフィルタ構造体によって把持される。その結果、シール部材を良好に保持することができるのであり、高圧の作動液が供給されても、シール部材が変形したり、離脱したりすることが良好に回避される。
シール部材は、アウトポートとインポートとを遮断するものであり、アウトポートに接続される通路と、インポートに接続される通路とを遮断するものである。電磁弁が、複数の電磁弁とともに1つのブロックに保持される場合には、ブロックに電磁弁に対応する凹部が形成されるとともに、液通路が形成される。そして、凹部に電磁弁を嵌合させると、液通路がそれぞれアウトポート、第1インポート、第2インポートに対応する位置になる。この場合に、アウトポートと第1インポートとは隣接しているが、これらの間にシール部材が設けられるため、シール部材によって、ブロック側の2つの液通路を良好に遮断することが可能となる。
(18)前記ソレノイドが、コイルと、そのコイルに電流が供給された場合に駆動させられるプランジャとを含む(1)項ないし(17)項のいずれか1つに記載の電磁弁。
(19)(1)項ないし(18)項のいずれか1つに記載の電磁弁と、その電磁弁のソレノイドのコイルへの供給電流を制御する電流制御部とを含む圧力制御装置。
(20)前記シーティング弁部が、前記コイルへの供給電流の大きさに応じて前後の差圧の大きさを連続的に制御するリニア制御弁であり、前記電流制御部が、前記コイルへの供給電流量を連続的に制御することにより、圧力を連続的に制御する連続制御部である(19)項に記載の圧力制御装置。
スプール弁部とシーティング弁部とを比較すると、シーティング弁部の方が圧力制御に適している。そして、コイルへの供給電流量に応じて連続的に圧力が制御されるようにすれば、制御対象装置の液圧を細かに制御することが可能となる。
制御対象装置は、アウトポートに接続しても、第1インポート、第2インポートに接続してもよく、制御対象装置が接続されないポートには低圧源が接続されても高圧源が接続されてもよい。
(21)(1)項ないし(18)項のいずれか1つに記載の電磁弁と、その電磁弁のソレノイドのコイルへの供給電流を制御する電流制御部とを含む流量制御装置。
コイルへの供給電流を制御することにより、アウトポートとインポート(第1インポートおよび第2インポート)との間の流体の流量を制御することができる。
スプール弁部の方が流量制御に適している。そして、コイルへの供給電流量に応じてスプールが軸方向に移動させられ、それによって、開口面積を連続的に変化させることができる。
(22)流体で作動させられる流体作動装置の作動状態を制御する作動制御装置であって、
前記(1)項ないし(18)項のいずれか1つに記載の電磁弁と、
その電磁弁のソレノイドのコイルへの供給電流を制御する電流制御部であって、目標圧力と実際の圧力との偏差が小さい場合には、前記スプール弁部の閉状態において、シーティング弁部の作動により圧力を制御し、前記偏差が大きい場合には、前記シーティング弁部と前記スプール弁部との両方を開状態とすることにより、流体の流量を大きくする電流制御部と
を含む作動制御装置。
流体作動装置は、車両に搭載された装置であっても、工作機械等に含まれる装置であってもよい。
(23)車両に設けられた流体により作動させられる流体装置に設けられ、スプール弁部とシーティング弁部とを備えた電磁弁。
例えば、車輪の回転を抑制するブレーキ装置に適用したり、車高を調整する車高調整装置に適用したりすることができる。
本項に記載の電磁弁には、(1)項ないし(22)項のいずれかに記載の技術的特徴を採用することができる。
(24)制御対象装置の圧力を制御する電磁弁であって、スプール弁部とシーティング弁部とを備えた電磁弁。
本項に記載の電磁弁には、(1)項ないし(23)項のいずれかに記載の技術的特徴を採用することができる。
(25)スプール弁部とシーティング弁部とを備え、前記スプール弁部のスプールと、前記シーティング弁部の弁体とが、共通のコイルに電流が供給された場合に同じ方向に移動させられる電磁弁。
本項に記載の電磁弁には、(1)項ないし(24)項のいずれかに記載の技術的特徴を採用することができる。
(26)スプール弁部とシーティング弁部とを備え、前記スプール弁部が流量制御弁部として機能し、前記シーティング弁部が圧力制御弁部として機能する電磁弁。
本項に記載の電磁弁には、(1)項ないし(25)項のいずれかに記載の技術的特徴を採用することができる。
本発明の一実施例である電磁弁の断面図である。 上記電磁弁が含まれる液圧ブレーキシステムの全体を示す図である。 上記電磁弁の作動による液圧変化の状態を示す図である。 上記液圧ブレーキシステムのブレーキECUの記憶部に記憶された電流制御プログラムを表すフローチャートである。 上記電磁弁の一部に代わる構造を示す図である。 上記電磁弁の別の一部に代わる構造を示す図である。
以下、本発明の一実施形態である電磁弁を含む液圧ブレーキシステムについて図面に基づいて詳細に説明する。
本液圧ブレーキシステムにおいては、実際のブレーキシリンダ液圧が、要求制動トルクに基づいて決定される目標液圧に近づくように電磁弁の制御が行われる。要求制動トルクは、運転者のブレーキ操作部材の操作量等に基づいて決定される場合、車両の走行状態(例えば、スリップ状態)に基づいて決定される場合、先行車両、周辺物体との相対位置関係に基づいて決定される場合等がある。本液圧ブレーキシステムは、ハイブリッド車両に搭載したり、プラグインハイブリッド車両、電気自動車、燃料電池車両、内燃駆動車両に搭載したりすることができる。ハイブリッド車両、プラグインハイブリッド車両、電気自動車、燃料電池車両に搭載された場合には、回生協調制御が行われるため、回生制動トルクと液圧制動トルクとの和が要求制動トルクとなるように、液圧制動トルクの目標値が決定され、ブレーキシリンダの目標液圧が決定される。内燃駆動車両に搭載された場合には、回生協調制御が行われることはないため、回生制動トルクが考慮されることなく、要求制動トルクに応じたブレーキシリンダの目標液圧が決定される。
以下、液圧ブレーキシステムについて説明するが、ブレーキシリンダ、液圧ブレーキ、後述する種々の電磁弁等を、前後左右の車輪の位置に対応して区別する必要がある場合には、車輪位置を表す符号(FL,FR,RL,RR)を付して記載し、代表して、あるいは、区別する必要がない場合には、符号を付さないで記載する。
液圧ブレーキシステムに含まれる液圧ブレーキ回路は、図2に示すように、左右前輪10FL,10FRに設けられた液圧ブレーキ12FL,12FR、左右後輪14RL,14RRに設けられた液圧ブレーキ16RL,16RR、動力液圧源30,マニュアル液圧源としてのハイドロブースタ付きマスタシリンダ32等を含む。
液圧ブレーキ12FL,FR,16RL,RRは、それぞれ、ブレーキシリンダ40FL,FR,RL,RRを備え、ブレーキシリンダ40FL,FR,RL,RRの液圧により摩擦部材を車輪10FL,FR,14RL,RRとともに回転するブレーキ回転体に押し付けることにより、車輪10FL,FR,14RL,RRの回転を抑制するものである。
動力液圧源30は、ポンプ46およびポンプモータ48を含むポンプ装置50、アキュムレータ52等を含む。ポンプ46は、リザーバ54の作動液を汲み上げて加圧するものであり、高圧側の液圧が設定圧以上になるとリリーフ弁56を経て低圧側に戻される。ポンプ46から吐出された作動液はアキュムレータ52に加圧された状態で蓄えられるが、ポンプモータ48は、アキュムレータ圧が設定範囲内にあるように制御される。リザーバ54には、作動液が大気圧で蓄えられる。
ハイドロブースタ付きマスタシリンダ32は、液圧ブースタ60と、マスタシリンダ62とを含む。
マスタシリンダ62は、ハウジングと、そのハウジングに液密かつ摺動可能に嵌合された加圧ピストン64とを含むものであり、加圧ピストン64の前進に伴って前方の加圧室66の液圧が増圧される。
液圧ブースタ60は、ブレーキ操作力を倍力し、その倍力した大きさに応じた液圧を発生させる液圧調節部68と、ブレーキ操作部材としてのブレーキペダル70に連携させられたパワーピストン72を含む入力部74とを含む。パワーピストン72の後方がブースタ室76とされる。液圧調節部68は、図示しないスプールバルブ、調圧室等を含み、動力液圧源30,リザーバ54が接続される。加圧ピストン64の移動に伴うスプール(可動部)の移動により、調圧室にこれらが選択的に連通させられ、それにより、調圧室の液圧がブレーキ操作力に応じた大きさに調整される。この調圧室の作動液(液圧調節部68によって調節された作動液)がブースタ室76に供給され、それによって、パワーピストン72に前進方向の力が加えられ、ブレーキ操作力が助勢される。
ブレーキペダル70が踏み込まれると、パワーピストン72,加圧ピストン64が前進させられる。ブースタ室76には、ブレーキ操作力に応じた大きさに調節された液圧が供給される。加圧ピストン64は、ブレーキ操作力と助勢力(ブースタ室76の液圧に応じた力)とによって前進させられ、加圧室66に液圧が発生させられる。
また、動力液圧源30,液圧ブースタ60のブースタ室76,マスタシリンダ62の加圧室66には、それぞれ、制御圧通路90,ブースタ通路92,マスタ通路94が接続される。これら制御圧通路90,ブースタ通路92,マスタ通路94は、共通通路100に接続されるとともに、共通通路100には、各車輪10FL,FR,14RL,RRに設けられたブレーキシリンダ40FL,FR,RL,RRに接続された個別通路102FL,FR,RL,RRが接続される。
加圧室66に接続されたマスタ通路94には、ストロークシミュレータ装置110が設けられる。ストロークシミュレータ装置110は、ストロークシミュレータ112とシミュレータ制御弁114とを含む。シミュレータ制御弁114は、ソレノイドに電流が供給されない間閉状態にある常閉の電磁開閉弁である。
また、ブースタ通路92,マスタ通路94には、それぞれ、レギュレータ遮断弁120,マニュアル遮断弁122が設けられる。レギュレータ遮断弁120,マニュアル遮断弁122は、それぞれ、ソレノイドに電流が供給されない間開状態にある常開の電磁開閉弁である。
さらに、個別通路102FL,FR,RL,RRには、それぞれ、保持弁124FL,FR,RL,RRが設けられ、ブレーキシリンダ40FL,FR,RL,RRとリザーバ54との間には、それぞれ、減圧弁126FL,FR,RL,RRが設けられる。保持弁124FL,FR,RL,RRは、ソレノイドに電流が供給されない場合に開状態にある常開の電磁開閉弁であり、減圧弁126FL,FR,RL,RRは、ソレノイドに電流が供給されない場合に閉状態にある常閉の電磁開閉弁である。
また、制御圧通路90には、増圧リニア制御弁130が設けられ、共通通路100とリザーバ54との間には減圧リニア制御弁132が設けられる。これら増圧リニア制御弁130,減圧リニア制御弁132によって、動力液圧源30の出力液圧を制御する出力液圧制御装置134が構成される。
増圧リニア制御弁130、減圧リニア制御弁132は、同じ構造を成したものであるため、増圧リニア制御弁130について説明し、減圧リニア制御弁132についての説明は省略する。
図1に示すように、増圧リニア制御弁130は、概して有底円筒状を成したハウジング140と、そのハウジング140に保持されたスプール弁部142と、シーティング弁部144と、ソレノイド146とを含む。
ハウジング140は、中心軸線Lに沿って伸びたものである。以下、中心軸線Lが伸びる向きを軸方向と略称することがある。
ハウジング140の底部側の端部にはコイル150が設けられ、ハウジング140の筒部の中間部には、それぞれ、アウトポート152,第1インポート154が軸方向に離間した位置に、同一円周状に位相を隔てて、複数個ずつ設けられる。また、ハウジング140の開口部には、中心軸線Lに沿って1つの第2インポート156が設けられる。第2インポート156と第1インポート154とは、開口部が、軸方向に離間した位置に設けられる。
アウトポート152の個数と第1インポート154の個数とは同じであっても、異なっていてもよく、アウトポート152の形状、第1インポート154の形状は問わない。例えば、アウトポート152の個数,形状、第1インポート154の個数,形状は、制御において実現される第1インポート154、第2インポート156の開口面積が最大になった場合に、増圧リニア制御弁130に流入させられた作動液が速やかに流出可能となるように設計することができる。
ハウジング140の第1インポート154に対応する位置には、スプール160が軸方向に相対移動可能に保持される。
また、ハウジング140の第2インポート156の周辺が弁座162とされ、弁体164が弁座162に対して接近・離間可能に設けられる。弁体164は、弁子166と弁子保持体168とを含む。
このように、本実施例において、ハウジング140に、コイル150,スプール160(スプール弁部142),弁体164および弁座162(シーティング弁部144)が、この順に並んで配設されるのである。
なお、アウトポート152,第1インポート154,第2インポート156は。弁孔と称することもできる。
スプール160と弁体164とは別々の部材であるが、これらスプール160と弁体164とは、互いに軸方向に作用する力を伝達可能な状態で係合させられる。
具体的には、スプール160の、シーティング弁部144側の端部には、中心軸線Lに沿って、軸方向に延びた凹部169が設けられ、弁子保持体168の弁子166とは反対側の端部には軸方向に延びた突部170が形成される。そして、突部170が凹部169の内部に位置し、弁子保持体168の段面171とスプール160のシーティング弁部側の端面172とが当接可能な状態で、スプール160と弁体164とが係合させられる。
また、スプール160のシーティング弁部144とは反対側の端面と前記ハウジング140の底面との間には、スプリング173が設けられる。スプリング173は、矢印Qの方向にスプール160を付勢するとともに弁体164を付勢する。スプール160と弁体164とは、上述のように、互いに力を伝達可能な状態で係合させられているため、スプリング173の付勢力は、スプール160および弁体164に作用するのであり、スプリング173を共通にすることができる。このことから、スプール160および弁体164によって可動部174が構成されると考えることができる。
本実施例においては、スプール160,弁体164(弁子保持体168を含む)とが、磁性材料(例えば、鉄等の強磁性材料)によって成形されている。
コイル150に電流が供給されると、磁界が生じ、スプール160が磁化される。スプール160は磁石として作用し、弁子保持体168をくっつける。スプール160と弁子保持体168とは、一体的に、矢印Rの方向(軸方向)に移動可能とされる(ハウジング140に対して相対移動可能とされる)。
また、コイル150に電流が供給されると、スプール160が矢印R、すなわち、固定部材としてのハウジング140に接近する方向に相対移動させられる。
以上により、コイル150に電流が供給されると、スプール160と弁体164とが一体的に矢印Rの方向に、スプリング173の付勢力に抗して相対移動させられることになる。
コイル150に電流が供給されなくなると、スプール160は磁石として作用しなくなるため、スプール160と弁体164とは互いに相対移動可能となる。
また、スプリング173の付勢力によって、弁体164およびスプール160は、矢印Qの向き、すなわち、弁体164が弁座162に接近する向きであって、スプール160が第1インポート154を塞ぐ向きへの移動が許容される。
弁体164と、スプール160とは、別々の部材であるため、コイル150に電流が供給されなくなると、これらは分離され、弁体164はスプール160に対して相対移動可能となる。例えば、弁体164は、スプール160に対して、軸方向の相対移動、軸方向に交差する方向の相対移動(中心軸線Lに対して弁体164が傾くことも含む)等が可能となり、スプール160のハウジング140に対する相対位置に関係なく、弁子166を弁座162の中心軸線L上に位置させることが可能となる。すなわち、弁子166が中心軸線Lから外れた位置にあっても弁座162の傾斜面に沿った移動が可能となるため、弁子166を弁座162に良好に着座させることが可能となる。
なお、弁体164とスプール160とが別々の部材で構成されているため、コイル150への電流の供給開始時に、弁子166が中心軸線Lからずれることが許容される。それによって、シーティング弁部144における圧力制御が良好に行われ得る。
以上のように、スプール160はプランジャとしての機能を備えたものであり、本実施例において、コイル150とスプール160とによってソレノイド146が構成される。
また、スプリング173は、スプール160を第1インポート154が閉状態となる向きに付勢するとともに弁体164を弁座162に接近させる(閉状態となる)向きに付勢するものであり、スプール弁部142,シーティング弁部144とに共通のものである。このことから、スプール160,第1インポート154,スプリング173等によってスプール弁部142が構成され、弁座162,弁体164,第2インポート156,スプリング173等によってシーティング弁部144が構成される。なお、スプリング173はスプール弁部142,シーティング弁部144を閉方向に付勢するものであるため、スプール弁部142,シーティング弁部144は、いずれも常閉弁であり、増圧リニア制御弁130は常閉弁である。
また、第1インポート154、第2インポート156には、制御圧通路90の動力液圧源30側の部分が接続され、アウトポート152には共通通路100側の部分が接続される。第1インポート154,第2インポート156には、高圧源が接続されるのであり、シーティング弁部144は、第2インポート156とアウトポート152との差圧による差圧作用力が、弁体164に作用する姿勢で設けられる。
シーティング弁部144において、差圧作用力Fpが、弁体164を弁座162から離間させる向きに作用するが、この差圧作用力Fpはスプール160にも及ぶ。
可動部材174に、閉状態に付勢するスプリング173の付勢力Fsと、付勢力と逆向きの差圧作用力Fpと電磁駆動力Fdとが加えられる。
Fs:Fp+Fd
コイル150に電流が供給されない場合には電磁駆動力Fdは0である。スプリング173の付勢力Fsは差圧作用力Fpより大きいのが普通であるため、シーティング弁部144もスプール弁部142も閉状態にあり、増圧リニア制御弁130は閉状態にある(Fs>Fp)。
コイル150に電流が供給されると、スプリング173の付勢力Fsと、差圧作用力Fpと電磁駆動力Fdとの和との大小で、可動部材174のハウジング140に対する相対位置が決まる。
本実施例においては、スプール弁部144とシーティング弁部142とが(第1インポート154,第2インポート156の位置、スプール160,弁体164の形状等が)、差圧作用力Fpが同じ場合に、コイル150への供給電流が設定電流より小さい場合には、スプール弁部142が閉状態に保たれ、設定電流以上になると、スプール弁部142も開状態に切り換えられる構造とされる。
換言すれば、可動部材174のストローク(閉状態を基準としたストロークであり、弁子166の弁座162からの離間距離に対応する)が設定ストローク(設定距離)より小さい場合には、スプール弁部142は閉状態にあるが、可動部材174のストロークが設定ストローク以上になると、スプール弁部142も開状態になる構造とされるのであり、第1インポート154の位置、第2インポート156の位置、弁体164の形状(軸方向の長さ等)、スプール160の形状等が、この状態が実現されるように設計される。
コイル150への供給電流が増加し、電磁駆動力Fdと差圧作用力Fpとの和がスプリング173のセット荷重より大きくなると、シーティング弁部144が開かれる。しかし、可動部材174のストロークが小さい場合には、スプール弁部142は閉状態のままである。スプール弁部142が閉状態にある範囲内において、コイル150への供給電流が制御され、シーティング弁部144によって、アウトポート152側の液圧が制御される。
コイル150への供給電流が設定値以上となり、電磁駆動力Fdが設定駆動力以上になると、スプール160および弁体164のストロークが大きくなり(スプリング173の圧縮量が大きくなり)、シーティング弁部144,スプール弁部142の両方が開状態とされる。この状態において、コイル150への供給電流の制御により、アウトポート側の液圧が制御されるのであるが、スプール弁部142も開状態とされるため、大きな流量での作動液の流れが許容され、アウトポート側の液圧を早急に目的液圧に近づけることができる。
なお、供給電流の設定値は、前後の差圧、スプリング173の付勢力等に基づいて決まる値である。
ハウジング140の外周部の第1インポート154に対応する部分には、円環状を成したイン用フィルタ構造体180が配設され、アウトポート152に対応する部分には、円環状を成したアウト用フィルタ構造体182が配設される。フィルタ構造体180,182は、それぞれ、フィルタと、フィルタを支持する支持部材とを含む。
また、ハウジング140の第1インポート154とアウトポート152との間には、円環状のシール部材(Oリング)184が設けられる。そして、イン用フィルタ構造体180,アウト用フィルタ構造体182は、ハウジング140に圧入等によって保持されるため、シール部材184は、両側のフィルタ構造体180,182によって良好に把持される。
すなわち、シール部材184は、ハウジング140と、両側のフィルタ構造体180,182とによって良好に保持されるのであり、第1インポート154に高圧の作動液が供給されても、シール部材184が変形したり、離脱したりすることを良好に防止することができる。
増圧リニア制御弁130、保持弁124,減圧弁126等はユニット化されており、1つのブロック190に保持される。ブロック190には、制御圧通路90,共通通路100,個別通路102等が形成され、増圧リニア制御弁130,減圧制御弁132,保持弁124,減圧弁126等が取り付けられる位置には、それぞれ、それに対応する凹部が形成される。
増圧リニア制御弁130はブロック190に形成された凹部192に嵌合させられるのであるが、ブロック190において、凹部192と制御圧通路90とが交差している。図1の通路90inは制御圧通路90の増圧リニア制御弁130より動力液圧源側の部分(高圧側)であり、通路90outは制御圧通路90の共通通路側の部分(制御圧側)である。
増圧リニア制御弁130が凹部192に嵌合させられた状態で、シール部材184は、ブロック190に形成された制御圧通路90の高圧側の部分通路90inと制御圧通路90の制御圧側の部分通路90outとの間に位置する。そのため、シール部材184によって第1インポート154に対応する高圧側の部分通路90inとアウトポート152に対応する制御圧側の部分通路90outとを良好に遮断することができる。
減圧リニア制御弁132についても構造は同じであるが、第1インポート154,第2インポート156に共通通路100が接続され、アウトポート152にリザーバ54が接続される。
また、共通通路100には分離弁196が設けられ、2つに仕切られる。共通通路100の一方の部分には、左右前輪10FL,FRに対応する個別通路102FL、FRが接続されるとともにマスタ通路94が接続され、他方の部分には、左右後輪14RL、RRに対応する個別通路102RL,RRが接続されるとともにブースタ通路92,制御圧通路90が接続される。分離弁196は、ソレノイドに電流が供給されない場合に閉状態にある常閉の電磁開閉弁である。そのため、システムの電気系統が異常である場合には閉状態とされ、前輪側のブレーキ系統と後輪側のブレーキ系統とが分離されるのであり、この意味において、本液圧ブレーキ回路は、前後2系統であると考えることができる。
液圧ブレーキシステムには図2に示すようにブレーキECU200が設けられる。ブレーキECU200は、実行部202、記憶部204、入出力部206等を含み、入出力部206には、ブレーキスイッチ218,ストロークセンサ220,レギュレータ圧センサ222,アキュムレータ圧センサ224,ブレーキシリンダ圧センサ226,車輪速度センサ230等が接続されるとともに、増圧リニア制御弁130のコイル150等が接続される。
ブレーキスイッチ218は、ブレーキペダル70が操作されるとOFFからONになるスイッチである。
ストロークセンサ220は、ブレーキペダル70の操作ストローク(STK)を検出するものであり、本実施例においては、2つのセンサが設けられ、同様に、ブレーキペダル70の操作ストロークが検出される。
レギュレータ圧センサ222は、ブースタ室76の液圧を検出するものである。
アキュムレータ圧センサ224は、アキュムレータ52に蓄えられている作動液の圧力(PACC)を検出するものである。
ブレーキシリンダ圧センサ226は、ブレーキシリンダ40の液圧(PWC)を検出するものであり、共通通路100に設けられる。保持弁124の開状態において、ブレーキシリンダ40と共通通路100とは連通させられるため、共通通路100の液圧をブレーキシリンダ40の液圧とすることができる。
なお、アキュムレータ圧センサ224は、増圧リニア制御弁130の高圧側に設けられ、ブレーキシリンダ圧センサ226は低圧側に設けられるため、これらセンサ222,226の出力液圧に基づけば、増圧リニア制御弁130の前後の差圧を取得することができる。
車輪速度センサ230は、左右前輪10FL,FR、左右後輪14RL,RRに対応してそれぞれ設けられ、それぞれ、車輪の回転速度を検出する。また、4輪の回転速度に基づいて車両の走行速度が取得される。
液圧ブレーキ回路のレギュレータ遮断弁120,マスタ遮断弁122,増圧リニア制御弁130,減圧リニア制御弁132、ポンプモータ48等は、ブレーキECU200の指令に基づいて制御される。
以上のように構成された液圧ブレーキ装置における作動について説明する。
当該液圧ブレーキシステムが正常な場合には、レギュレータ遮断弁120,マスタ遮断弁122が閉状態とされ、保持弁124が開状態とされ、減圧弁126が閉状態とされた状態で、前後左右の4輪10FL,FR,14RL,RRのブレーキシリンダ40FL,FR,RL,RRに、動力液圧源30の液圧が出力液圧制御装置134によって制御されて供給される。
要求制動トルク(要求液圧制動トルクと称することもできる)が、ストロークセンサ220,レギュレータ圧センサ222の検出値等に基づいて取得されたり(運転者が要求する制動トルク)、車両の走行状態に基づいて取得されたりする(トラクション制御、ビークルスタビリティ制御において必要な制動トルク)。そして、要求制動トルクが得られるようにブレーキシリンダ40の目標液圧Prefが決定される。
また、目標液圧と実際のブレーキシリンダ液圧との偏差が取得され、偏差が大きい場合は小さい場合より作動液の流量を大きくする要求があると考えられる。そのため、偏差が大きい場合は増圧リニア制御弁130の開度が大きくされる。
図4のフローチャートで表されるブレーキシリンダ液圧制御プログラムは予め定められた設定時間毎に実行される。
ステップ1(以下、S1と略称する。他のステップについても同様とする)において、液圧ブレーキ12,16の作動要求があるか否かが判定される。作動要求がない場合には、S2以降が実行されることはない。
液圧ブレーキ12,16の作動要求がある場合には、S2において、上述のように目標液圧Prefが決定され、S3において実際のブレーキシリンダ液圧Pcが検出され、S4において偏差ΔP(=Pref−Pc)が求められ、偏差ΔPがしきい値ΔPthより大きいか否かが判定される。しきい値は、早急にブレーキシリンダ液圧を大きくする要求があるとみなし得る値である。
偏差ΔPがしきい値ΔPthより大きい場合には、S5において、スプール弁部142とシーティング弁部144との両方が開状態とされる。この場合には、前後の差圧が大きいため増圧リニア制御弁130の開弁圧は小さいが、大きな電流が供給されることにより、シーティング弁部144における開度が大きくされ、スプール弁部142における第1インポート154が開状態とされる(あるいは第1インポート154の開口面積が大きくされる)。この状態において、実際のブレーキシリンダ液圧Pcが目標液圧Prefに近づくように、コイル150への供給電流が制御される。
偏差ΔPがしきい値ΔPth以下である場合には、S6において、スプール弁部142は閉状態に保持された状態で、シーティング弁部144の制御により、実際のブレーキシリンダ液圧Pcが目標液圧Prefに近づくように制御される。
なお、偏差ΔPがしきい値ΔPthより大きい場合に早急にブレーキシリンダ液圧を大きくする要求があると判定されるようにされていたが、目標液圧の増加勾配dPrefが設定勾配より大きい場合に早急にブレーキシリンダ液圧を大きくする要求があると判定されるようにすることができる。
図3に示すように、液圧ブレーキ12,16の作動開始当初においては、偏差ΔPが大きいのが普通である。そのため、S4の判定がYESとなり、S5において、スプール弁部142とシーティング弁部144との両方が開状態とされる。作動液の流量が大きくされるため、実際のブレーキシリンダ液圧が速やかに目標液圧に近づけられる。
その後、偏差ΔPが小さくなると、S4の判定がNOとなるため、S6において、スプール弁部142が閉状態に保たれる範囲内において、シーティング弁部144の制御により、ブレーキシリンダ液圧が精度よく目標液圧に近づけられる。
このように、本実施例においては、増圧リニア制御弁130の大形化を回避しつつ、ブレーキシリンダ液圧を、速やかに、かつ、精度よく目標液圧に近づけることができる。
また、流量制御を広い範囲において行うことが可能となり、特に、ブレーキシリンダ液圧を大きな勾配(急勾配)で増圧させることが可能となる。
一方、増圧リニア制御弁130において、スプール弁部142を設けなくても、第2インポート156の弁座162の開口部を大きくすれば、増圧リニア制御弁130の開度を大きくすることが可能である。しかし、その場合には、弁子166の受圧面積が大きくなり、弁体164が受ける差圧作用力Fpが大きくなるため、閉状態に保持するために、スプリング173を付勢力が大きいものとしなければならない。また、閉状態から開状態に切り換えるために大きな電磁駆動力が必要となるため、コイル150を大きくする必要があり、増圧リニア制御弁が大形化する。
それに対して、スプール弁部142を設け、ソレノイド146を共通にすれば、増圧リニア制御弁130の大形化を回避しつつ、開状態における作動液の流量を大きくすることができる。
また、増圧リニア制御弁130の開状態における作動液の流量が小さい場合において、偏差ΔPが大きい場合には、レギュレータ遮断弁120を開状態に切り換えらることによって共通通路100に供給される作動液の流量を大きくすることができる。それに対して、増圧リニア制御弁130を大きな流量での作動液の流れを許容し得るものとすれば、レギュレータ遮断弁120およびブースタ通路92が不要となる。液圧ブレーキ回路において、ブースタ通路92およびレギュレータ遮断弁120をなくせば、その分、部品点数を減らすことができ、コストダウンを図ることができる。
なお、上記実施例においては、弁体164,スプール160が磁性材料によって製造されたものとされたが、ハウジング140の弁座162を含む部分を非磁性材料によって製造されたものとすることができる。本実施例においては、コイル150に電流が供給されることにより生じる磁界が強く、弁子166が磁化されても、シーティング弁部144の開閉に影響が及ばないようにすることができる。
また、上記実施例においては、ブレーキシリンダ液圧についてフィードバック制御が行われる場合について説明したが、フィードフォワード制御に適用することもできる。
さらに、減圧リニア制御弁132は、シーティング弁部144を含み、スプール弁部142を含まない構造を成したものとすることもできる。
また、図5に示すように、弁子保持体168の突部170とスプール160の凹部169との間に、弾性部材250を介在させることができる。弾性部材250により弁体164とスプール160との軸方向、軸方向に交差する方向の相対移動や相対的に傾斜することが許容され、弁子166を良好に弁座162に着座させることができる。さらに、弾性部材250が介在されているため、コイル150に電流が供給された場合に、スプール160と弁体164とを一体的に図1の矢印R方向(軸方向)に移動させることができる。
さらに、図6に示すように、第1インポートが複数設けられる場合において、第1インポート260,262(3個以上設けることもできるが、そのうちの2つを代表して示した)を、ハウジング140の軸方向にずらした位置(図6のΔdは、第1インポート260,262の中心の隔たりを示す)に設けることができる。このようにすれば、軸方向の同一の位置に複数の第1インポートを設ける場合に比較して、第1インポートの形状が同じである場合に、スプール160の軸方向の相対移動に伴う開口面積の変化を緩やかにすることができ、開口面積の制御、すなわち、流量制御を精度よく行うことが可能となる。
また、上記実施例においては、本発明の電磁弁が常閉のリニア制御弁に適用される場合について説明したが、常開のリニア制御弁に適用したり、単なる開閉弁に適用したりすることができる。単なる開閉弁に適用した場合であっても、電磁開閉弁本体の大形化を回避しつつ、開状態において、大流量の作動液の流れを許容できるというメリットがある。
さらに、圧力制御を目的とすることは不可欠ではなく、開状態において、大流量の流れを許容する状態と、小流量の流れを許容する状態との2段階で切り換え可能な電磁弁として用いることもできる。
また、液圧ブレーキ回路については上記実施例に限定されない。
さらに、車両のブレーキ装置に限らず、他の車載装置(例えば、車高調整装置、パワーステアリング装置)に適用することができる。また、車両に限らず、広く、工作機械、家庭用品等に適用することが可能となる。
その他、本発明は、上述に記載の態様の他、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。
12,16:液圧ブレーキ 30:動力液圧源 40:ブレーキシリンダ 52:アキュムレータ 100:共通通路 130:増圧リニア制御弁 132:減圧リニア制御弁 142;スプール弁部 144:シーティング弁部 146:ソレノイド 150:コイル 160:スプール 162:弁座 164:弁体 172:スプリング 200:ブレーキECU 224:アキュムレータ圧センサ 226:ブレーキシリンダ圧センサ

Claims (13)

  1. 共通のソレノイドにより作動させられるスプール弁部とシーティング弁部とを備えた電磁弁であって、
    前記スプール弁部と前記シーティング弁部とが、第1インポートおよび第2インポートと、アウトポートとを有するハウジングを共有し、
    前記スプール弁部が、前記ハウジングに相対移動可能に保持されたスプールを備え、そのスプールが前記ソレノイドにより相対移動させられることにより前記第1インポートと前記アウトポートとを連通・遮断するものであり、
    前記シーティング弁部が、前記ハウジングの前記第2インポートの周辺に設けられた弁座と、その弁座に対して軸方向に接近・離間可能に保持された弁子を有する弁体とを備え、その弁体が前記ソレノイドにより前記弁座に接近・離間させられることにより、前記第2インポートと前記アウトポートとを連通・遮断するものであり、
    前記スプール弁部と前記シーティング弁部との両方が常閉弁部であり、
    当該電磁弁が、前記ソレノイドのコイルに電流が供給された場合に、前記スプールと前記弁体とがともに移動させられ、かつ、前記アウトポートと前記第2インポートとの間の差圧が同じ場合において、前記ソレノイドのコイルへの供給電流が設定値より小さい場合に、前記スプール弁部が閉状態に保たれ、前記コイルへの供給電流が前記設定値以上である場合に、前記スプール弁部と前記シーティング弁部との両方が開状態となり、前記第1インポートおよび前記第2インポートと前記アウトポートとが互いに連通させられる構成とされたことを特徴とする電磁弁。
  2. 前記電磁弁が、前記スプールと前記弁体とに、前記スプール弁部と前記シーティング弁部とが閉状態となる向きに付勢力を付与する共通のスプリングを含む常閉の電磁弁である請求項1に記載の電磁弁。
  3. 当該電磁弁が、前記ソレノイドのコイルに電流が供給された場合に、前記スプールと前記弁体とがともに移動させられ、かつ、前記弁子の前記弁座に対する離間距離が0より大きい設定距離以上になると、前記第1インポートが閉状態から開状態に切り換えられる構成とされた請求項1または2に記載の電磁弁。
  4. 前記第1インポートが、前記ハウジングの軸方向に隔たって複数個設けられ、これら複数個の第1インポートが、前記スプールの軸方向の相対移動に伴って、順次閉状態から開状態とされる請求項1ないし3のいずれか1つに記載の電磁弁。
  5. 前記ハウジングが概して有底円筒状を成したものであり、
    前記ソレノイドのコイルが、前記ハウジングの底部側の端部に保持され、
    前記アウトポートと前記第1インポートとが、前記ハウジングの筒部の中間部に、軸方向に互いに離間した位置に形成され、
    前記第2インポートが、前記ハウジングの開口部に設けられた請求項1ないし4のいずれか1つに記載の電磁弁。
  6. 当該電磁弁が、(a)前記ハウジングの筒部の前記アウトポートと前記第1インポートと
    に、それぞれ対向して設けられた円環状を成したフィルタ構造体と、(b)前記ハウジング
    のアウトポートと前記第1インポートとの間に設けられた円環状のシール部材とを含む請求項5に記載の電磁弁。
  7. 当該電磁弁が、前記スプールと前記弁体とが、前記スプール弁部と前記シーティング弁部とが閉状態となる向きに付勢力を付与する共通のスプリングを含み、
    前記スプールと前記弁体とが、前記ソレノイドのコイルに電流が供給された場合に、前記スプリングの付勢力に抗して、ともに移動させられ、前記コイルに電流が供給されない場合に、互いに相対移動可能となる状態で、係合させられた請求項1ないし6のいずれか1つに記載の電磁弁。
  8. 前記弁体が、前記弁子を保持する弁子保持体を含み、
    その弁子保持体と前記スプールとが磁性材料により成形されたものである請求項1ないし7のいずれか1つに記載の電磁弁。
  9. 前記第1インポートと前記第2インポートとに当該電磁弁の高圧側の部分が接続され、前記アウトポートに当該電磁弁の低圧側の部分が接続され、当該電磁弁が、前記高圧側の部分と前記低圧側の部分とを連通・遮断する電磁開閉弁である請求項1ないし8のいずれか1つに記載の電磁弁。
  10. 共通のソレノイドにより作動させられるスプール弁部とシーティング弁部とを備えた電磁弁であって、
    前記スプール弁部と前記シーティング弁部とが、第1インポートおよび第2インポートと、アウトポートとを有するハウジングを共有し、
    前記スプール弁部が、前記ハウジングに相対移動可能に保持されたスプールを備え、そのスプールが前記ソレノイドにより相対移動させられることにより前記第1インポートと前記アウトポートとを連通・遮断するものであり、
    前記シーティング弁部が、前記ハウジングの前記第2インポートの周辺に設けられた弁座と、その弁座に対して軸方向に接近・離間可能に保持された弁子を有する弁体とを備え、その弁体が前記ソレノイドにより前記弁座に接近・離間させられることにより、前記第2インポートと前記アウトポートとを連通・遮断するものであり、
    前記第1インポートと前記第2インポートとに当該電磁弁の高圧側の部分が接続され、前記アウトポートに当該電磁弁の低圧側の部分が接続され、
    当該電磁弁が、前記高圧側の部分と前記低圧側の部分とを連通・遮断する電磁開閉弁とされたことを特徴とする電磁弁。
  11. 前記スプール弁部と前記シーティング弁部との両方が常閉弁部であり、
    当該電磁弁が、前記ソレノイドのコイルへの供給電流の制御により、(i)前記スプール弁部が閉、前記シーティング弁部が開にあり、前記アウトポートが前記第1インポートから遮断されて前記第2インポートに連通させられる状態と、(ii)前記スプール弁部と前記シーティング弁部との両方が開にあり、前記第1インポートおよび前記第2インポートと前記アウトポートとが連通させられる状態とをとり得る構成とされた請求項10に記載の電磁弁。
  12. 前記第1インポートと前記第2インポートとに高圧源が接続され、前記アウトポートに制御対象装置が接続された請求項1ないし11のいずれか1つに記載の電磁弁。
  13. 前記請求項1ないし12のいずれか1つに記載の電磁弁と、
    その電磁弁の前記ソレノイドのコイルへの供給電流を制御する電流制御部と
    を含む圧力制御装置であって、
    前記電磁弁の前記アウトポートに制御対象装置が接続され、
    前記電流制御部が、前記制御対象装置の目標圧から実際の圧力を引いた偏差がしきい値より大きい場合に、前記スプール弁部と前記シーティング弁部との両方が開状態となるように前記コイルへの供給電流を制御する制御部を含むことを特徴とする圧力制御装置。
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