JPH07144629A - 3位置型電磁弁 - Google Patents

3位置型電磁弁

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Publication number
JPH07144629A
JPH07144629A JP6223252A JP22325294A JPH07144629A JP H07144629 A JPH07144629 A JP H07144629A JP 6223252 A JP6223252 A JP 6223252A JP 22325294 A JP22325294 A JP 22325294A JP H07144629 A JPH07144629 A JP H07144629A
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JP
Japan
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valve body
port
valve
urging
urging means
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP6223252A
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English (en)
Inventor
Koichi Hashida
浩一 橋田
Kazumi Yasuzumi
一美 安栖
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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  • Valves And Accessory Devices For Braking Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】電磁力の大きさ及びその管理精度を大幅に小さ
くすることができ、かつ、作動液の洩れのない小型かつ
安価な3位置型電磁弁を提供すること。 【構成】 筐体(21)内を摺動して、筐体とのすれ違
いで第1ポート(22)と第2ポート(23)の間を連
通、遮断する第1弁体(26)と、第2ポートと第3ポ
ート(24)の間を連通、遮断する第2弁体(29)を
設ける。第1及び第2弁体と係合し、電磁付勢手段(2
5)の電磁力により第1付勢手段及び第2付勢手段の付
勢力に抗して第1及び第2弁体を移動させる可動子(3
1)を設ける。可動子の位置に拘わらず、第1弁体の摺
動方向両端の作動液を連通させる作動液迂回部(26
d)を第1弁体又は可動子に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、3位置型電磁弁に関
し、詳しくは、アンチロックブレーキ制御装置等のブレ
ーキ液圧制御装置に好適に用いられる3位置型電磁弁に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】アンチロック制御では、一般に、ホイル
シリンダ液圧を加圧する状態(加圧モード)、ホイルシ
リンダ液圧を保持する状態(保持モード)、及びホイル
シリンダ液圧を減圧する状態(減圧モード)を車輪のス
キッド状況等に応じて切り替えてホイルシリンダ液圧を
制御する。
【0003】上記加圧モード、保持モード、減圧モード
の3つのモードを実現するために、車輪のマスタシリン
ダとホイルシリンダの間に2ポート2位置型の電磁切替
弁等からなる導入弁を設けると共に、ホイルシリンダか
らリザーバ等を介してマスタシリンダ側に還流する還流
路に2ポート2位置型の電磁切替弁等からなる排出弁を
設けた構造が提案されている。
【0004】これに対して1つの弁で、上記3つのモー
ドを実現することができる3位置型電磁弁が提供されて
いる。例えば、特開昭49−83028号公報には、図
11に示すような3位置型電磁弁が提案されている。
【0005】この3位置電磁弁は、第1ポート1a、第
2ポート1b及び第3ポート1cを設けた筐体1の液室
1d内にスライダ2を摺動自在に配置している。また、
筐体1には電磁石3を配置している。
【0006】上記液室1d内には、スライダ2に対して
相対的に移動可能な弁体4A及び弁体4Bを配置してお
り、スライダ2を第1スプリング5により図中右側に付
勢する一方、弁体4A,4Bの間には、第2スプリング
6を縮装している。また、上記スライダ2に対して摺動
自在なストッパ7を備え、このストッパ7とスライダ2
の間には第3スプリング8を縮装している。
【0007】この3位置型電磁弁をアンチロック制御に
用いる場合には、上記第1ポート1aをマスタシリンダ
側に接続し、第2ポート1bをホイルシリンダ側に接続
し、さらに、第3ポート1cを還流路側に接続する。ま
た、上記加圧モード、保持モード、減圧モードは、電磁
石3の通電量を変えて、スライダ2に作用する電磁石3
の付勢力(電磁力)を制御することにより実現される。
【0008】まず、図11に示す非通電時には、第1ス
プリング5の付勢力が第2スプリング6の付勢力を上回
っているため、弁体4Bが第1ポート1aを開放する一
方、弁体4Aが第3ポート1cを閉鎖する。この時、第
1ポート1aと第2ポート1bが連通してアンチロック
制御の加圧モードとなる。
【0009】電磁石3に通電して、第1スプリング5と
第2スプリング6の付勢力の差よりも大きく、かつ、第
1スプリング5、第2スプリング6及び第3スプリング
7の付勢力の和より小さい電磁力をスライダ2に加える
と、スライダ2は、図中左向きに移動して、弁体4B
は、電磁力及び第2スプリング6による左向きの付勢力
と第1スプリング5による右向きの付勢力の差に等しい
力で第1ポート1aを閉鎖する。また、弁体4Aは第3
ポート1cを閉鎖した状態のままであり、この時の閉弁
力は、第2のばね6の付勢力と等しい。この状態では、
第2ポート1bは第1ポート1a、第3ポート1cのい
ずれにも連通せず、アンチロック制御の保持モードとな
る。
【0010】電磁石3への通電量を増加させて電磁力を
増大させると、スライダ2は、第1スプリング5、第2
スプリング6及び第3スプリング8の付勢力に打ち勝っ
て、さらに図中左側に移動し、弁体4Aが第3ポート1
cを開放する一方、弁体4Bが第1ポート1aを閉鎖す
る。この状態では、第2ポート1bは第3ポート1cと
連通し、アンチロック制御の減圧モードとなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のようにスライダ
2の位置を移動させて、弁体4A,4Bにより第1ポー
ト1a、第3ポート1cを開閉するために必要な電磁力
は、第1から第3スプリング5,6,8と関係するが、
実際には、第1ポート1a、第3ポート1cに作用する
液圧も考慮する必要がある。
【0012】まず、上記保持モードの場合には、閉弁し
ている弁体4Aにマスタシリンダからの液圧が作用する
ため、上記第1スプリング5と第2スプリング6の付勢
力の差に、さらにマスタシリンダの圧力の最大限と弁体
4Aによるシール面積の積を加えた力に相当する電磁力
をスライダ2に付加する必要がある。そのため、保持モ
ードを維持するためには大きな電磁力が必要である。
【0013】また、保持モードの際には、上記マスタシ
リンダの液圧により弁体4Bが誤って第1ポート1aを
開放することがないように、第3スプリング8の付勢力
を相当大きく設定する必要がある。減圧モードの場合に
は、上記したように第1から第3スプリング5,6,8
の付勢力の和に打ち勝つ電磁力が必要であるが、第3ス
プリング8の付勢力を大きく設定していると、減圧モー
ドを実現するために必要な電磁力も相当大きくなる。
【0014】このように図11の3位置型電磁弁では、
保持モード、減圧モードを実現するために必要な電磁力
は相当大きく、大きな電磁力を得るためには、電磁石を
大型化する必要があり、電磁弁全体の大型化、コストの
上昇につながる。
【0015】また、保持モードでは、上記のように電磁
力を所定の範囲におさめる必要があるが、図12に示す
ように、一般的な電磁石では、電磁力Pが電流Iのほぼ
二乗に比例する特性を有する。そのため、電磁力Pの値
が大きい時に電磁力Pを一定の範囲△P内に収めること
ができる電流Iの範囲△I2は、電磁力Pの値が小さい
場合に、同じ範囲△P内に収めることができる電磁力I
の範囲△I1と比べて相当小さくなる。よって、図11
の3位置電磁弁では、保持モードを実現するためには高
精度で電流を制御する必要がある。
【0016】また、電磁力の大きさは、電流の大きさの
ほか、可動子の位置等の種々の要因の影響を受けるた
め、図11の3位置型電磁弁では、電流制御装置や電磁
弁部品は高い寸法精度が要求される。
【0017】これに対して、スプールを用いて液圧差に
よる力(液圧力)が作用しない構造とした方向切換弁が
提供されている。
【0018】図13はスプールを用いた方向切換弁の一
例を示している。この方向切換弁では、第1ポート11
a、第2ポート11b及び第3ポート11cを設けた筐
体11の液室11d内に摺動自在にスプール12を配置
している。
【0019】このスプール12には軸方向に貫通する通
液路12aを設けると共に、この通液路12aとスプー
ル12の表面を連通させる表面通路12b,12cを備
えている。また、スプール12と液室11dの間には、
スプリング13を縮装して、スプール12を図中左向き
に付勢すると共に、筐体11に電磁石14を配置してい
る。この方向切替弁をアンチロック制御に使用する場合
には、第1ポート11aをマスタシリンダに、第2ポー
ト11bを還流路に、第3ポート11cをホイルシリン
ダにそれぞれ接続する。
【0020】図13に示す非通電時には、第1ポート1
1aと第3ポート11cは、通液路12a及び表面通路
12b,12cを介して連通してアンチロック制御の加
圧モードとなる。この時、マスタシリンタリンダの液圧
はスプール12の両端12d,12eに作用するため、
液圧力は発生しない。
【0021】電磁石14に通電してばね13の付勢力に
抗してスプール12を図中右向きに移動させると、第1
ポート11aと表面通路12bの連通が遮断され、第3
ポート11cは第1ポート11aと第2ポート11bの
いずれとも連通せず、アンチロック制御の保持モードと
なる。
【0022】さらに、電磁石14の通電量を大きくして
スプール12を図中右向きに移動させると、表面通路1
2bが第2ポート11bと連通すると共に、第2ポート
11bと第3ポート11cが通液路12a及び表面通路
12b,12cを介して連通し、アンチロック制御の減
圧モードとなる。
【0023】上記保持モード、減圧モードのいずれの場
合にも、スプール12の両端12d,12eに作用する
液圧は等しく、スプール12に液圧力は生じない。その
ため、この方向切換弁では上記保持モード、減圧モード
を実現するために必要な電磁力は上記した図11に示す
タイプの3位置型電磁弁と比較して小さくなる。
【0024】しかしながら、この方向切換弁では、スプ
ール12の摺動面Sを介して作動液の洩れが生じるた
め、非作動中のわずかな洩れも許容できないアンチロッ
ク制御装置に適用するには不向きである。
【0025】また、これらの問題を解決するために、特
開昭57−104446号では、摺動シールを用いて軸
方向の液圧力を均衡させた電磁弁を含むアンチロック制
御装置が提案されている。しかし、この摺動シールを用
いる機構では、圧力均衡の精度が十分でなく、また、摺
動抵抗が発生するため実用に供し難い。
【0026】本発明は、上記のような従来の弁における
問題を解決するためになされたものであって、必要とさ
れる電磁力の大きさ及びその管理精度を大幅に小さくす
ることができ、かつ、非作動時における作動液の洩れの
ない小型かつ安価な3位置型電磁弁を提供することを目
的としてなされたものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】従って、請求項1は、第
1ポート、第2ポート及び第3ポートを設けた筐体と、
筐体内を摺動して第1ポートと第2ポートの間を連通、
遮断する第1弁体と、第1弁体を開弁方向に付勢する第
1付勢手段と、第2ポートと第3ポートの間を連通、遮
断する第2弁体と、第2弁体を閉弁方向に付勢する第2
付勢手段と、電磁付勢手段と、上記第1及び第2弁体と
係合して、上記電磁付勢手段の電磁力により筐体内を上
記第1弁体の摺動方向に移動して第1付勢手段及び第2
付勢手段の付勢力に抗して第1及び第2弁体を開閉させ
る可動子とを備え、電磁付勢手段による電磁力がない場
合、第1付勢手段の付勢力により第1弁体が開弁する一
方第2弁体が閉弁し、電磁付勢手段による電磁力を第1
の所定値とした場合、可動子が第1付勢手段の付勢力に
抗して第1弁体を閉弁する一方第2付勢手段の付勢力に
より第2弁体が閉弁し、電磁付勢手段による電磁力を上
記第1の所定値より大きい第2の所定値とした場合、可
動子が第1及び第2付勢手段の付勢力に抗して第1弁体
を閉弁する一方第2弁体を開弁する構成とし、かつ上記
可動子の位置に拘わらず第1弁体の摺動方向両端の作動
液を連通させる作動液迂回部を第1弁体又は可動子に設
け、第1弁体に対して摺動方向に作用する上記第1ポー
ト及び第2ポートの液圧による液圧力を相殺する構成と
した3位置電磁弁であって、上記第1弁体は筐体内をほ
ぼ液密状態で摺動するスプールからなり、筐体と第1弁
体のランド部のすれ違いで第1ポートと第2ポートの間
を遮断する構成としていることを特徴とする3位置型電
磁弁を提供するものである。
【0028】また、請求項2は、第1ポート、第2ポー
ト及び第3ポートを設けた筐体と、筐体内を摺動して第
1ポートと第2ポートの間を連通、遮断する第1弁体
と、第1弁体を開弁方向に付勢する第1付勢手段と、第
2ポートと第3ポートの間を連通、遮断する第2弁体
と、第2弁体を閉弁方向に付勢する第2付勢手段と、電
磁付勢手段と、上記第1及び第2弁体と係合して、上記
電磁付勢手段の電磁力により筐体内を上記第1弁体の摺
動方向に移動して第1付勢手段及び第2付勢手段の付勢
力に抗して第1及び第2弁体を開閉させる可動子とを備
え、電磁付勢手段による電磁力がない場合、第1付勢手
段の付勢力により第1弁体が開弁する一方第2付勢手段
の付勢力により第2弁体が閉弁し、電磁付勢手段による
電磁力を第1の所定値とした場合、可動子が第1付勢手
段の付勢力に抗して第1弁体を閉弁する一方第2付勢手
段の付勢力により第2弁体が閉弁し、電磁付勢手段によ
る電磁力を上記第1の所定値より大きい第2の所定値と
した場合、可動子が第1及び第2付勢手段の付勢力に抗
して第1弁体を閉弁する一方第2弁体を開弁する構成と
し、かつ上記可動子の位置に拘わらず第1弁体の摺動方
向両端の作動液を連通させる作動液迂回部を第1弁体又
は可動子に設け、第1弁体に対して摺動方向に作用する
上記第1ポート及び第2ポートの液圧による液圧力を相
殺する構成とした3位置電磁弁であって、上記第1弁体
は筐体内を摺動するスプールからなり、上記第1弁体又
は筐体のいずれか一方に弾性材料からなる環状シール部
材を備え、筐体と第1弁体のランド部のすれ違いが最大
となる方向に第1弁体が移動すると、第1弁体又は筐体
に設けた着座部に上記環状シール部材が当接して第1ポ
ートと第2ポートの間を遮断する構成としていることを
特徴とする3位置型電磁弁を提供するものである。
【0029】請求項3は、請求項1または請求項2にお
いて、上記第1付勢手段は可動子を介して第1弁体を開
弁方向に付勢する一方、上記第2付勢手段は第1弁体と
第2弁体との間に縮装されて第1弁体を閉弁方向に付勢
し、第1付勢手段の付勢力を第2付勢手段の付勢力より
も大きく設定することにより第1弁体を開弁方向に付勢
していることを特徴とする3位置型電磁弁を提供するも
のである。
【0030】請求項4は、第1ポート、第2ポート及び
第3ポートを設けた筐体と、第1ポートと第2ポートの
間を連通、遮断する第1弁体と、第1弁体を開弁方向に
付勢する第1付勢手段と、第2ポートと第3ポートの間
を連通、遮断する第2弁体と、第2弁体を閉弁方向に付
勢する第2付勢手段と、可動子と、可動子に付勢力を与
える電磁付勢手段と、電磁付勢手段による電磁力がない
場合、第1付勢手段の付勢力により第1弁体が開弁する
一方第2付勢手段の付勢力により第2弁体が閉弁し、電
磁付勢手段による電磁力を第1の所定値とした場合、可
動子が第1付勢手段の付勢力に抗して第1弁体を閉弁す
る一方第2付勢手段の付勢力により第2弁体が閉弁し、
電磁付勢手段による電磁力を上記第1の所定値より大き
い第2の所定値とした場合、可動子が第1及び第2付勢
手段の付勢力に抗して第1弁体を閉弁する一方第2弁体
を開弁する構成とし、かつ上記可動子の位置に拘わらず
第1弁体の摺動方向両端の作動液を連通させる作動液迂
回部を第1弁体又は可動子に設け、第1弁体に対して摺
動方向に作用する上記第1ポート及び第2ポートの液圧
による液圧力を相殺する構成とした3位置電磁弁であっ
て、上記第1弁体と上記可動子とが一体となっているこ
とを特徴とする3位置型電磁弁を提供するものである。
【0031】請求項5は、請求項4において、上記第1
弁体は筐体内をほぼ液密状態で摺動するスプールからな
り、筐体と第1弁体のランド部のすれ違いで第1ポート
と第2ポートの間を遮断する構成としていることを特徴
とする3位置型電磁弁を提供するものである。
【0032】請求項6は、請求項4において、上記第1
弁体は筐体内を摺動するスプールからなり、上記第1弁
体又は筐体のいずれか一方に弾性材料からなる環状シー
ル部材を備え、筐体と第1弁体のランド部のすれ違いが
最大となる方向に第1弁体が移動すると、第1弁体又は
筐体に設けた着座部に上記環状シール部材が当接して第
1ポートと第2ポートの間を遮断する構成としているこ
とを特徴とする3位置型電磁弁を提供するものである。
【0033】
【作用】請求項1の3位置型電磁弁では、第1弁体の摺
動方向両端の作動液を連通させる作動液迂回部を第1弁
体又は可動子に設けており、可動子の位置にかかわらず
第1弁体の摺動方向に作用する第1ポート及び第2ポー
トの液圧による液圧力は相殺されるため、比較的小さい
電磁力で中間通電及び全通電とすることができ、電磁付
勢手段に供給する電流を低減することができる。また、
請求項1では、上記のように中間通電を比較的小さい電
磁力で実現できるため、この中間通電の状態を維持でき
る電流値の幅が広い。さらに、請求項1では、筐体とス
プールからなる第1弁体のランド部のすれ違いで第1ポ
ートと第2ポートの間を遮断する構成としているため、
作動液の洩れはアンチロック制御装置等に適用した場合
に実用上ほとんど問題のない程度である。
【0034】請求項2の3位置型電磁弁では、第1弁体
の摺動方向両端の作動液を連通させる作動液迂回部を第
1弁体又は可動子に設けており、可動子の位置にかかわ
らず第1弁体の摺動方向に作用する第1ポート及び第2
ポートの液圧による液圧力は相殺されるため、比較的小
さい電磁力で中間通電及び全通電とすることができ、電
磁付勢手段に供給する電流を低減することができる。ま
た、請求項2では、上記のように中間通電を比較的小さ
い電磁力で実現できるため、この中間通電の状態を維持
できる電流値の幅が広い。さらに、請求項2では、第1
弁体が移動すると第1弁体又は筐体の設けた着座部に環
状シール部材が当接して第1ポートと第2ポートの間を
遮断する構成としているため、第1及び第2ポート間の
作動液の洩れを大きく低減することができる。
【0035】請求項3の3位置型電磁弁では、第2付勢
手段を第1弁体と第2弁体との間に縮装する構成として
いるため、第2弁体、第1弁体、可動子等を順次筐体内
に組み込むことにより組み立てることができるため、組
み立て作業を容易に行うことができる。
【0036】請求項4の3位置型電磁弁では、第1弁体
の摺動方向両端の作動液を連通させる作動液迂回部を第
1弁体又は可動子に設けており、可動子の位置にかかわ
らず第1弁体の摺動方向に作用する第1ポート及び第2
ポートの液圧による液圧力は相殺されるため、比較的小
さい電磁力で中間通電及び全通電とすることができ、電
磁付勢手段に供給する電流を低減することができる。ま
た、請求項1では、上記のように中間通電を比較的小さ
い電磁力で実現できるため、この中間通電の状態を維持
できる電流値の幅が広い。また、請求項4の3位置型電
磁弁は、第1弁体と可動子が一体であるため、構造が簡
単である。
【0037】請求項5の3位置型電磁弁では、筐体とス
プールからなる第1弁体のランド部のすれ違いで第1ポ
ートと第2ポートの間を遮断する構成としているため、
非通電時の作動液の洩れが殆どない。
【0038】請求項6の3位置型電磁弁では、第1弁体
が移動すると第1弁体又は筐体の設けた着座部に環状シ
ール部材が当接して第1ポートと第2ポートの間を遮断
する構成としているため、第1及び第2ポート間の作動
液の洩れを大きく低減することができる。
【0039】
【実施例】次に、図面に示す実施例に基づいて本発明に
ついて詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施例に
係る3位置型電磁弁20を示している。この3位置型電
磁弁20の筐体21には、第1液室21aを設け、この
第1液室21aの両側に、第2液室21b及び第3液室
21cを軸方向に直列に設けている。第1液室21aと
第2液室21bの間には、径方向に突出する狭径部21
dを設けている。また、第1液室21aと第3液室21
cの間には段部21eを設けている。
【0040】さらに、筐体21には、第1液室21aと
連通する第1ポート22、第2液室21bと連通する第
2ポート23をそれぞれ径方向に設けると共に、第2液
室21bと連通する第3ポート24を軸方向に設けてい
る。上記第3液室21cの周囲には電磁石を備えた電磁
付勢手段25を設けている。
【0041】第1液室21aには、第1弁体を構成する
スプール26を軸方向に摺動自在に配置している。この
スプール26には、軸方向に貫通する通液路26aを設
けると共に、この通液路26aとスプール26の外周部
とを径方向に連通する表面通路26bを設けている。ま
た、スプール26の図中右端面26dの径方向の一部分
を軸方向に切り欠いて作動液迂回部26cを設けてい
る。スプール26と上記段部21eの間には、第1スプ
リング28を縮装しており、スプール26を上記狭径部
21dの図中左端面が形成する係止部21fに押圧して
いる。
【0042】第2液室21bには、上記第3ポート24
を開閉する第2弁体29を配置している。この第2弁体
29は、中空の枠体29aの先端に第3ポート24を閉
鎖する円錐状部29bを設けている。枠体29aは内部
29cに連通する開口部29dを備えると共に、この開
口部29dの周囲が後述する可動子31の第2係合部3
1dと係合する係合部29eを形成している。第2弁体
29と上記狭径部21dの図中右端面が構成するばね受
け部21gの間には第2スプリング30を縮装してお
り、第2弁体29を第3ポート24を閉鎖する方向に付
勢している。
【0043】図中31は、上記電磁付勢手段25により
付勢される可動子である。この可動子31は、第3液室
21cに位置する本体31aと、この本体31aから突
出する棒状部31bを備えている。棒状部31bはスプ
ール26の通液路26aに遊挿され、第2弁体29の枠
体29aの内部29cまで延在している。棒状部31b
の上記狭径部21dに位置する部分には、円板状の第1
係合部31cを設けており、この第1係合部31cは上
記スプール26の図中右側の端面26dと当接してい
る。また、棒状部31bの先端には、円板状の第2係合
部31dを設けている。
【0044】この第1実施例の3位置型電磁弁20で
は、第1ポート22と表面通路26bがすれ違い状態と
なるためにスプール26が移動する距離(第1ポート閉
鎖距離)をa、可動子31の第2係止部31dと第2弁
体29の係止部29eの間の距離(第2弁体非作動距
離)をb、可動子31の本体部31aと第3液室21c
の端面21h間の距離(最大移動距離)をcとすると、
a<b<cとなるように各部品の寸法を設定している。
【0045】次に、第1実施例の3位置型電磁弁の作動
的特徴について説明する。まず、電磁付勢手段25に電
流を通電せず、可動子31に対して電磁付勢力を付加し
ない時(非通電時)には、上記可動子31、スプール2
6及び第2弁体29は上記図1に示す位置にある。
【0046】即ち、非通電時には、スプール26は第1
スプリング28の付勢力により係止部21fに係止さ
れ、第1ポート22はスプール26の表面通路26bと
連通している。一方、第2弁体29は第2スプリング3
0により図中右方向に付勢され、円錐状部29bが第3
ポート24を閉鎖している。よって、非通電時には、図
1中点線で示すように、第1ポート22から表面通路2
6b、通液路26a、作動液迂回部26c、第2液室2
1bを介して第2ポート23に連通する流路が形成され
る。
【0047】次に、電磁付勢手段25に電流を通電し、
可動子31に対して中間の電磁力(第1の所定の電磁
力)を付加した時(中間通電時)には、可動子31、ス
プール26及び第2弁体29は図2(A)に示す位置に
ある。
【0048】即ち、中間通電時には、可動子31に図中
左向きの電磁力が作用し、可動子31は第1係合部31
cの部分で係合したスプール26を伴って、図中左向き
に移動する。このスプール26の移動により、第1ポー
ト22と表面通路26bはすれ違いの状態となり、第1
ポート22はスプール26のランド部26fで閉鎖され
る。一方、上記したように、第2弁体非作動距離bは第
1ポート閉鎖距離aよりも大きく設定しているため、第
1ポート22が閉鎖されても可動子31の第2係止部3
1dは第2弁体29の係合部29eと係合せず、第3ポ
ート24は第2弁体29により閉鎖されたままである。
このように、中間通電時には、第2ポート23は第1ポ
ート22、第3ポート24のいずれにも連通しない。
【0049】次に、電磁付勢手段25に大きな電流を通
電し、可動子31に対して上記第1の所定の電磁力より
も大きな所定の電磁力(第2の所定の電磁力)を付加し
た時(全通電時)、可動子31、スプール26及び第2
弁体29は図2(B)に示す位置となる。
【0050】即ち、全通電時には、可動子31は中間通
電時よりさらに図中左側に移動し、それに伴って、第1
係止部31cと係合するスプール26がさらに図中左側
に移動する。また、可動子31の移動量が上記第2弁体
非作動距離bを上回ると、可動子31の第2係止部31
dと枠体29aの係合部29eが係合し、第2弁体29
も可動子31と共に図中左向きに移動し、円錐部29b
が第3ポート24から離れ、第3ポート24が開放され
る。よって、全通電時には、第2ポート23は第2液室
21bを介して第3ポート24と連通する。
【0051】第1実施例の3位置型電磁弁20では、ス
プール26に作動液迂回部26cを設けているため、図
1で示す非通電時に、スプール26の摺動方向の端面2
6d,26eに作用する第1ポート22及び第2ポート
23の液圧は相殺され、液圧力は生じない。第1スプリ
ング28の付勢力を、スプール26が摺動する際に発生
するわずかな摺動抵抗に打ち勝つだけの力に設定すれ
ば、非通電時にスプール26を所定の位置に維持するこ
とができる。よって、第1実施例では、第1スプリング
28の付勢力は小さい値に設定することができる。
【0052】また、この3位置型電磁弁20では、図2
(A)で示す中間通電時にも、上記スプール26の端面
26d,26eに作用する第2ポート23の液圧が相殺
され、液圧力が作用しない。そのため、中間通電時に、
第1ポート22及び第3ポート24を閉鎖した状態で維
持するためには、最低限、第1スプリング28の付勢力
に打ち勝つだけの電磁力が必要であり、上記のように第
1スプリング28の付勢力が小さいため、この最低限必
要な電磁力は非常に小さい力になる。
【0053】上記中間通電時に、第1ポート22及び第
3ポート24を閉鎖した状態で維持される最大限の電磁
力は、第1及び第2スプリング28,30の付勢力の和
となるが、上記のように第1スプリング28の付勢力の
値は相当小さいため、第2スプリング30の付勢力をや
や大きめに設定することにより、上記最低限必要な電磁
力と最大限の電磁力の差を大きく設定することができ
る。
【0054】このように、第1実施例では、中間通電状
態において、第1ポート22及び第3ポート24を閉鎖
した状態で維持される電磁力の値は小さく、かつ、この
状態で維持される電磁力の幅を大きく設定することがで
きる。
【0055】さらに、上記全通電時には、第1及び第2
スプリング28,30の付勢力と、第2弁体29に作用
する第3ポート24の液圧の最大値との和を上回る電磁
力を付加する必要があるが、上記のように第1スプリン
グ28の付勢力が小さいため、この全通電時に必要な電
磁力も比較的小さい値となる。
【0056】図3は、第1実施例の3位置型電磁弁20
をアンチロック制御装置に使用した一例を示している。
このアンチロック制御装置では、マスタシリンダ35を
第1ポート22に接続し、ホイルシリンダ36を第2ポ
ート23に接続している。また、第3ポート24はリザ
ーバ37及びポンプ38を介して上記マスタシリンダ3
5側に還流する還流路39に接続している。さらに、電
磁付勢手段25は、車輪速センサ等(図示せず)からの
信号に基づいて、アンチロック制御の加圧、保持及び減
圧モードを判断する制御部40により電流を供給され
る。
【0057】まず、非通電時には、上記のように第1ポ
ート22と第2ポート23が連通する一方、第3ポート
24が遮断され、マスタシリンダ35とホイルシリンダ
36が連通する一方、還流路39が遮断された加圧モー
ドとなる。
【0058】また、中間通電時には、上記のように第2
ポート23は第1ポート22と第3ポート24のいずれ
にも連通せず、ホイルシリンダ36の液圧が保持される
保持モードとなる。上記のように第1実施例の3位置型
電磁弁20では、この第2ポート23が第1ポート22
と第3ポート24のいずれにも連通しない状態を維持す
るための電磁力が小さく、かつ、この状態を維持できる
電磁力の幅が大きい。よって、制御部40から供給する
電流の値を小さくすることができると共に、高い精度で
電流を制御する必要がない。
【0059】さらに、全通電時には、上記のように第1
ポート22が閉鎖される一方、第3ポート24が開放さ
れ、第2ポート23は第3ポート24と連通し、ホイル
シリンダ36が還流路39と接続される減圧モードとな
る。第1実施例では、上記のように第1ポート22が閉
鎖される一方、第3ポート24が開放される状態とする
ために必要な電磁力が小さいため、制御部40から供給
する電流の値を小さくすることができる。
【0060】第1実施例では、第3ポート24は第2ス
プリング30により付勢された第2弁体29により閉鎖
しているため、この部分から作動液の洩れが生じること
がない。よって、図3の装置では、この第3ポート24
が閉鎖されている加圧モードの時に作動液の洩れが生じ
ることがない。また、中間通電時(保持モード)、全通
電時(減圧モード)では、スプール26により閉鎖され
た第1ポート22から僅かな作動液の洩れが生じるが、
上記減圧モードと保持モードは、アンチロック制御中で
あって、ホイルシリンダ36と接続した第2ポート23
の液圧が激しく上下する状態で生じるため、制御上ほと
んど問題がない。
【0061】図4は、第1実施例の3位置型電磁弁20
をトラクションコントロール装置に使用した一例を示し
ている。このトラクションコントロール装置は、ホイル
シリンダ液圧を間接的に調整するタイプのものであっ
て、ブースタ44を備えている。
【0062】3位置型電磁弁20は、第3ポート24を
高圧の作動液を蓄液したアキュムレータ45に接続して
おり、第2ポート23は上記ブースタ45の第1部分4
7Aに接続している。さらに、第1ポート22はリザー
バ37及びポンプ38を介して上記アキュムレータ45
に接続する還流路46に接続している。
【0063】ブースタ44の液室47は、摺動自在に嵌
合したピストン48により、第1部分47Aと第2部分
47Bに液密に仕切られている。第1部分47Aには、
上記したように3位置型電磁弁20の第2ポート23を
接続している。第2部分47Bには、マスタシリンダ3
5と接続する第1ポート49とホイルシリンダ36に接
続する第2ポート50を設けている。また、上記第2部
分47Bには、第1スプリング51を縮装している。
【0064】上記ピストン48の図中左側の端面48a
には、中空のケージ52を一体に設けている。このケー
ジ52の端部52aの中央には開口52bを設けてい
る。ケージ52の内部には、弁体53の棒状部53aの
一端に設けた大径のばね受け部53bを配置し、このば
ね受け部53bと上記ピストン48の端面48aとの間
に第2スプリング54を縮装している。上記棒状部53
aは開口52bよりケージ52の外部に突出し、先端に
シール部材55を取り付けている。
【0065】非通電時には、第3ポート24が遮断され
ているため、アキュムレータ45の高圧な作動液は、ブ
ースタ44には供給されず、トラクションコントロール
非制御状態となる。
【0066】全通電時には、第3ポート24と第2ポー
ト23が連通し、アキュムレータ45の高圧な作動液
が、3位置型電磁弁20の第2液室21bを介してブー
スタ44の第2部分47Aに供給される。これにより、
ピストン48が図中左向きに移動してシール部材55が
第1ポート49を閉鎖する。さらに、第1部分47Aの
圧力が上昇するとピストン48が移動するのに伴って第
2部分47Bの体積が縮小し、作動液がホイルシリンダ
36に供給され、マスタシリンダ35の作動とは無関係
にホイルシリンダ36の液圧が上昇してトラクションコ
ントロールが行われる。
【0067】上記全通電の後に中間通電とすると、第3
ポート24が閉鎖されてアキュムレータ45からの作動
液の流入が停止する一方、第1ポート22も閉鎖状態で
あるため、ブースタ44の第1部分47Aの作動液は排
出されず、ホイルシリンダ液圧は保持される。
【0068】上記図4のトラクションコントロール装置
では、3位置型電磁弁20の第3ポート24は第2スプ
リング30により付勢された第2弁体29により閉鎖し
ているため、トラクションコントロール非制御時にアキ
ュムレータ45の高圧の作動液が洩れるのを防止するこ
とができる。
【0069】次に、図5及び図6(A),(B)に示す
本発明の第2実施例について説明する。なお、第1実施
例と同一の構造には同一の符号を付している。この3位
置型電磁弁60の筐体61には、第1液室61aを設
け、この第1液室61aの両側に、第2液室61b及び
第3液室61cを軸方向に直列に設けている。第1液室
61aと第3液室61cの間には、径方向に突出する着
座部61dを設けている。この着座部61dの部分の径
は、上記第2液室61bの径と等しく設定している。さ
らに、筐体61には、第1液室61aと連通する第1ポ
ート22、第2液室61bと連通する第2ポート23を
それぞれ径方向に設けると共に、第2液室61bと連通
する第3ポート24を軸方向に設けている。
【0070】スプール63は、大径部63a、小径部6
3b及びフランジ状部63cを備えると共に、軸方向に
貫通する通液路63dを備えており、上記大径部63a
が第2液室61bの内壁に摺接する一方、小径部63b
及びフランジ状部63cが第1液室61aに遊挿状態で
位置している。また、小径部63bには、ゴム等の弾性
材料からなる環状シール部材64を外嵌しており、この
環状シール部材64の軸方向の位置は上記フランジ状部
63cと大径部63aの間に固定保持される。
【0071】可動子65は、大径な本体65aから棒状
部65bを突設してなり、この棒状部65bは、上記ス
プール63の通液路63dを遊挿状態で貫通して第2弁
体29の内部29cまで突出している。また、棒状部6
5bの先端には円板状の係合部65cを設けている。本
体65aの図中右側の端面では、径方向の一部分を軸方
向に切り欠いて作動液迂回部65dを設けている。さら
に、可動子65の本体65aと第3液室61cの端面6
1eの間には第1スプリング28を縮装し、可動子65
を図中右方向に付勢している。
【0072】第2実施例では、スプール63の大径部6
3aと小径部63bの接続部分に形成されたばね受け部
63eと第2弁体29の間に第2スプリング30を縮装
している。よって、第2実施例において第2スプリング
30は、第2弁体29を第3ポート24を閉鎖する方向
に付勢すると共に、スプール63を上記環状シール部材
64が着座部61dと当接する方向に付勢している。し
かし、第1スプリング28の付勢力を第2スプリング3
0の付勢力よりも大きく設定しているため、非通電時に
はスプール63は図5の位置に保持される。
【0073】次に、第2実施例の作動について説明す
る。まず、非通電時には、可動子65、スプール63、
第2弁体29は図5に示す位置にある。スプール63が
図5の位置にあるとき、環状シール部材64は着座部6
1dに当接しておらず、第1ポート22は、図中点線で
示すように、第1液室61a、作動液迂回部65d、通
液路63d及び第2液室61bを介して第2ポート23
と連通している。このとき第3ポート24は第2弁体2
9により閉鎖されているが、第2弁体29は第2スプリ
ング30の付勢力により第3ポート24に押圧されてい
るため、第3ポート24から作動液の洩れが生じること
はない。
【0074】中間通電時には、可動子65、スプール6
3及び第2弁体29は図6(A)に示す位置にある。す
なわち、中間通電時に、可動子65が電磁力により図中
左向きに移動すると、それにともなって第2スプリング
30の付勢力によりスプール63も図中左向きに移動
し、環状シール部材64が着座部61dに押圧され、第
1液室61aと第3液室61cの連通を遮断する。ま
た、上記のようにスプール63の大径部63aは、第2
液室61bの内壁に摺接しているため、第1液室61a
と第2液室61bの間の連通も遮断されている。よっ
て、中間通電時には、第1液室61aは第2及び第3液
室61b,61cから遮断され、第1ポート22は第2
ポート23及び第3ポート24から遮断される。また、
中間通電時には、第3ポート24は第2スプリング30
により付勢された第2弁体29により閉鎖されている。
【0075】次に、全通電時には、可動子65、スプー
ル63及び第2弁体29は上記図6(B)に示す位置に
ある。即ち、全通電時には、可動子65は電磁力によ
り、中間通電時よりさらに図中左側に移動し、可動子6
5の係合部65cが弁体29の係合部29eに係合し、
第2弁体29は可動子65と共に、図中左向きに移動し
て第3ポート24が開放される。一方、環状シール部材
64は、着座部61dに当接した状態であり第1ポート
22は閉鎖されたままである。よって、全通電時には、
図6(B)中点線で示すように、第2ポート23と第3
ポート24が第2液室61bを介して連通する。
【0076】この第2実施例の3位置型電磁弁60で
は、可動子65の本体65aに作動液迂回部65dを設
けているため、非通電時にスプール63の両端面には等
しい液圧が作用する。また、環状シール部材64が着座
部61dに着座している中間通電時、全通電時において
も、上記のように着座部61dの径を第2液室61bの
径と等しく設定しているため、スプール63の両端面に
作用する液圧は等しく、スプール63に働く軸方向の液
圧は相殺される。よって、第1実施例と同様、中間通電
時及び全通電時に必要な電流の量を低減することができ
ると共に、中間通電状態において、第1ポート22及び
第3ポート24を閉鎖した状態で維持される電流の幅が
大きく設定することができる。
【0077】また、第2実施例では、環状シール部材6
4を着座部61dに当接することにより、第1ポート2
1と第2ポート22の連通を遮断する構成としているた
め、作動液の中間通電時や非通電時における第1ポート
22からの作動液の洩れを一層確実に防止することがで
きる。
【0078】この第2実施例の3位置型電磁弁60も上
記図3、図4に示す上記第1実施例の場合と同様に、ア
ンチロック制御装置やトラクションコントロール装置に
適用することができる。
【0079】なお、第2実施例では、上記した第1実施
例と異なり第2スプリング30を第2弁体29とスプー
ル63の間に縮装しているため、組み立て時には、第2
弁体29、第2スプリング30、スプール63の順で順
次筐体61内に配置することにより組み立てることがで
き、組み立て作業が容易である。
【0080】次に、図7及び図8(A),(B)に示す
本発明の第3実施例に係る3位置型電磁弁70ついて説
明する。この第3実施例の筐体71には、第1液室71
aと、この第1液室71aより大径な第2液室71bと
を軸方向に直列に設けている。また、筐体71には、上
記第1液室71aと連通する第1ポート22、第2ポー
ト23を径方向に設けると共に、同じく第1液室71a
と連通する第3ポート24を軸方向に設けている。
【0081】上記第1液室71aには、ほぼ液密な状態
で摺動自在なスプール73を配置している。このスプー
ル73には、軸方向に貫通する通液路73aを設けると
共に、この通液路73aとスプール73の外周部を連通
する表面通路73bを設けている。また、スプール73
の図中左側の端面73cと第2液室71bの端面71c
との間に、第1スプリング28を縮装している。
【0082】上記第2液室71bには、スプール73の
図中左側の端部が突出しており、この端部に可動子74
を固定している。この可動子74は、短円筒形状であっ
て、軸方向に貫通する通液路74aを備え、この通液路
74aに上記スプール73を嵌め込むことにより、可動
子74とスプール73を一体に固定している。
【0083】また、筐体71の上記第2液室71bを取
り囲む部分には、電磁石を備えた電磁付勢手段25を設
けている。
【0084】図中75は第2弁体である。この第2弁体
75はスプール73の通液路73a及び可動子74の通
液路74aに遊挿された長尺な棒状部75aを備え、こ
の棒状部75aの第1液室71a側の端部に第3ポート
24を閉鎖する円錐部75bを設けている。また、この
棒状部75aの第2液室71b側の端部にばね受け部7
5cを設け、このばね受け部75cと第2液室71bの
端面71cとの間に第2スプリング30を縮装してい
る。
【0085】第3実施例の3位置型電磁弁70では、上
記第1実施例と同様に、第1ポート閉鎖距離a、第2弁
体非作動気距離b、最大移動距離cがa<b<cなる関
係を満たすように、各部品の寸法を設定している。
【0086】次に、第3実施例の3位置型電磁弁の作動
について説明する。まず、電磁付勢手段25に電流を通
電させず、可動子74に対して電磁力を付加しない時
(非通電時)には、可動子74、可動子74と一体のス
プール73及び第2弁体75は図7に示す位置にある。
即ち、非通電時には、スプール73は第1スプリング2
8により図中右側に付勢され、可動子74が第1液室7
1aと第2液室71bの接続する部分に形成された段部
71eに係止されるため、スプール73は上記表面通路
73bと第1ポート22が連通する位置に保持される。
一方、第2弁体75は、第2スプリング30により図中
右側に付勢され、円錐部75bが第3ポート24を閉鎖
している。よって、非通電時には図7中、点線で示すよ
うに、第1ポート22から表面通路73b、通液路73
a及び第1液室71aを介して第2ポート23に連通す
る流路が形成される。
【0087】次に、電磁付勢手段25に通電し、可動子
74に対して中間の電磁力(第1の所定の電磁力)を付
加した時(中間通電時)には、可動子74、スプール7
3及び第2弁体75は、図8(A)に示す位置にある。
すなわち、中間通電時には、可動子74に図中左向きに
電磁力が作用し、可動子74及び可動子74と一体のス
プール73は非通電時の位置から図中左側に移動する。
このスプール73の移動により、第1ポート22と表面
通路73bはすれ違いの状態となり、第1ポート22は
スプール73のランド部73eで閉鎖される。一方、上
記したように第2弁体非作動距離bは、第1ポート閉鎖
距離aよりも大きく設定しているため、第1ポート22
が閉鎖されてもスプール73の端面73cは第2弁体7
5のばね受け部75cと当接せず、第3ポート24はい
ぜん第2弁体75により閉鎖された状態のままである。
【0088】次に、電磁付勢手段25に大きな電流を通
電し、可動子74に対して大きな電磁力(第2の所定の
電磁力)を付加した時(全通電時)、可動子74、スプ
ール73及び第2弁体75は、上記図8(B)に示す位
置となる。即ち、全通電時には、可動子74及びスプー
ル73は中間通電時よりさらに図中左側に移動し、第2
ポート23はスプール73により閉鎖された状態のまま
である。また、この可動子74及びスプール73の移動
により、スプール73の端面73cと第2弁体75のば
ね受け部75cが係合して第2弁体75が第2スプリン
グ30の付勢力に抗して図中左側に移動する。そのた
め、第2弁体75の円錐部75bが第3ポート24から
離れ、第3ポート24が開放される。よって、全通電時
には、図8(B)中、点線で示すように第2ポート23
から第1液室71aを介して第3ポート24に連通する
流路が形成される。
【0089】この第3実施例の3位置型電磁弁では、ス
プール73に軸方向に貫通する通液路73aを設けてい
るため、上記図7で示す非通電時に、スプール73の両
端面73c,73dに作用する第1ポート22及び第2
ポート23の液圧は相殺され、スプール73には軸方向
に液圧力が生じない。そのため、非通電時にスプール7
3を所定の位置に維持するには、第1スプリング28の
付勢力はスプール73が摺動する際に発生するわずかな
摺動抵抗に打ち勝つだけの小さい力に設定すればよい。
【0090】また、上記中間通電時にも、スプール73
に軸方向に貫通する通液路73aを設けているため、ス
プール73の両端面73c,73dに作用する液圧が相
殺される。そのため、第1ポート22と第3ポート23
を閉弁状態で維持するために最低必要な電磁力は、第1
スプリング28の付勢力とスプール73の摺動抵抗の和
となり、この状態が維持される最大限の電磁力は第1ス
プリング28、第2スプリング30の付勢力の和となる
が、上記のように第1スプリング28の付勢力が小さい
ため、第2スプリング30の付勢力をやや大きめに設定
することにより、上記最低必要な電磁力と最大限の電磁
力の差を大きく設定することができる。
【0091】このように、第3実施例では、中間通電状
態において、第1ポート22及び第3ポート24を閉鎖
した状態で維持できる電磁力の値が小さく、かつ、この
状態で維持できる電磁力の幅を大きく設定することがで
きる。
【0092】また、第3実施例において、全通電時に
は、電磁力は、第1及び第2スプリング28,30の付
勢力と第2弁体75に働く液圧力の最大限との和となる
が、上記のように第1スプリング28の付勢力が小さい
ため、この全通電時に必要な電磁力も比較的小さい値と
なる。
【0093】この第3実施例の3位置型電磁弁70も上
記図3に示した第1実施例の場合と同様に、第1ポート
22をマスタシリンダ側、第2ポート23をホイルシリ
ンダ側、第3ポート24を還流路側と接続することによ
り、アンチロック制御装置に使用することができる。こ
の場合、上記第2弁体75を筐体71に押圧することに
より第3ポート24を閉鎖するため、アンチロック制御
非作動時に第3ポート24から作動液の洩れが発生しな
い。また、スプール73と筐体71との間の摺動隙間を
通るわずかな作動液の洩れが発生するが、これはアンチ
ロック制御中にホイルシリンダと接続した第2ポート2
3の液圧が激しく上下している状況下で発生するため、
摺動隙間をできるだけ小さくして、作動液の洩れを少な
くすることで実用上ほとんど問題のない程度とすること
ができる。
【0094】また、第3実施例では、上記のように可動
子74とスプール73を一体に固定しており、作動時に
は可動子74とスプール75が一体に軸方向の移動を行
うため、上記第1及び第2実施例と比較して構造が簡単
である。
【0095】次に、図9及び図10(A),(B)に示
す本発明の第4実施例に係る3位置型電磁弁80につい
て説明する。筐体81には、第1液室81aを設け、こ
の第1液室81aの両側に、第2液室81b及び第3液
室81cを軸方向に直列に設けている。第1液室81a
と第3液室81cの間には、径方向に突出する着座部8
1dを設けている。また、筐体81には、第1液室81
aと連通する第1ポート22と第2液室81bと連通す
る第2ポート23をそれぞれ径方向に設け、第1液室8
1aと連通する第3ポート24を軸方向に設けている。
【0096】スプール83は、大径部83a、小径部8
3b及びフランジ状部83cを備えると共に、軸方向に
貫通する通液路83dを備えており、上記大径部83a
が第2液室81bに摺接する一方、小径部83b及びフ
ランジ状部83cが第1液室81a,第2液室81b内
に遊挿状態で位置している。また、小径部83bには、
環状シール部材84を外嵌しており、この環状シール部
材84の軸方向の位置は上記フランジ状部83cと大径
部83aの間に固定保持されている。スプール83の図
中左側の端面83eと第3液室81cの端面81eとの
間には、第1スプリング28を縮装している。さらに、
第3液室81c内に位置する上記スプール83の図中左
側の端部には、第3実施例と同様に軸方向に貫通する通
液路85aを設けた短円筒状の可動子85を固定してい
る。また、可動子85には周方向の一部分を径方向に切
り欠いて作動液迂回部85bを設けている。筐体81の
上記第3液室81cの周囲には、電磁石を備えた電磁付
勢手段25を設けている。
【0097】図中86で示す第2弁体は、第3実施例と
同様に、スプール83の通液路83d及び可動子85の
通液路85aに遊挿された長尺な棒状部86a、第2液
室81b側の端部に設けた第3ポート24を閉鎖する円
錐部86b、第3液室81c側の端部に設けたばね受け
部86cを備え、このばね受け部86cと第3液室81
cの端面81eとの間に第2スプリング30を縮装して
いる。
【0098】次に、第4実施例の3位置型電磁弁80の
作動について説明する。まず、非通電時には、スプール
83は図9に示す位置にあり、環状シール部材84は、
着座部81dに当接しておらず、図9中点線で示すよう
に、第1ポート22から第1液室81a、作動液迂回路
85d、第3液室81c、通液路85a,83d及び第
2液室81bを介して第2ポート23と連通する流路が
形成されている。
【0099】中間通電時には、図10(A)に示すよう
に、電磁力を受けた可動子85と、この可動子85と一
体のスプール83が図中左側に移動し、環状シール部材
84が着座部81dに押圧され、第1液室81aと第3
液室81cの連通を遮断する。そのため、中間通電時に
は、第1ポート22は第2ポート23及び第3ポート2
4から遮断される。また、中間通電時には、第3ポート
24は第2弁体86により閉鎖されている。
【0100】全通電時には、図10(B)に示すよう
に、可動子85及びスプール83は、上記着座部81d
に押圧された環状シール部材84を撓ませつつ図中左側
の位置に移動し、第1ポート22は閉鎖された状態のま
まで維持される。また、全通電時には、スプール83の
端面83eが第2弁体86のばね受け部86cと係合
し、第2弁体86も可動子85及びスプール83と共に
左側に移動して、第3ポート24が開放される。そのた
め、全通電時には、図10(B)中、点線で示すよう
に、第2ポート23と第3ポート24が第2液室81b
を介して連通する。
【0101】この第4実施例の3位置型電磁弁80も、
上記第1から第3実施例の場合と同様に、スプール83
の両端面83e,83fに作用する液圧が常に相殺され
るため、第1スプリング28の付勢力を小さく設定する
ことができ、比較的小さい電磁力で中間通電状態及び全
通電状態を維持することができる。また、中間通電状態
となる電流値の幅も比較的大きい。
【0102】また、この3位置型電磁弁80では、環状
シール部材84が着座部81に当接することにより、第
1ポート22と第2ポート23を遮断する構成としてい
るため、中間通電時や全通電時の作動液の漏れは、比較
的長い摺動面を通るもののみとなるため、より精度の低
い加工でも漏れを小さくすることができる。
【0103】さらに、第4実施例では、上記のように可
動子85とスプール83を一体に固定しており、作動時
には可動子85とスプール83が一体に軸方向の移動を
行うため、上記第1及び第2実施例と比較して構造が簡
単である。
【0104】なお、以上の説明では、第1実施例から第
4実施例に係る3位置型電磁弁20〜80をアンチロッ
ク制御装置に適用する場合には、第1ポート22をマス
タシリンダ側と接続する一方、第3ポート24を還流路
側に接続するものとし説明したが、第1ポート22を還
流路側、第3ポート24をマスタシリンダ側に接続して
使用することもできる。この場合、第2スプリング30
がマスタシリンダ側の圧力で自然に開弁することのない
だけの強さに設定しておけば、非作動時を減圧状態、中
間通電時を保持状態、全通電時を加圧状態としてアンチ
ロック制御を行うことができる。
【0105】
【発明の効果】請求項1、請求項2の3位置型電磁弁で
は、第1弁体の摺動方向両端の作動液を連通させる作動
液迂回部を第1弁体又は可動子に設けており、可動子の
位置にかかわらず第1弁体の摺動方向に作用する第1ポ
ート及び第2ポートの液圧による液圧力は相殺されるた
め、比較的小さい電磁力で中間通電状態及び全通電状態
とすることができ、電磁付勢手段に供給する電流を低減
することができる。そのため、電磁付勢手段を大型化す
る必要がなく、装置全体の小型化とコストの低減を図る
ことができる。
【0106】また、請求項1、請求項2では、上記のよ
うに中間通電を比較的小さい電磁力で実現できるため、
この中間通電の状態を維持できる電流値の幅が比較的大
きく、電磁付勢手段に供給する電流の管理精度を大幅に
低くすることができる。
【0107】さらに、請求項1では、筐体とスプールか
らなる第1弁体のランド部のすれ違いで第1ポートと第
2ポートの間を遮断する構成としているため、非通電時
の作動液の洩れは、アンチロック制御装置等に適用する
場合に実用上ほとんど問題のない程度である。
【0108】請求項2では、第1弁体が移動すると第1
弁体又は筐体の設けた着座部に環状シール部材が当接し
て第1ポートと第2ポートの間を遮断する構成としてい
るため、第1及び第2ポート間の作動液の洩れを大きく
低減することができる。
【0109】請求項3の3位置型電磁弁では、第2付勢
手段を第1弁体と第2弁体との間に縮装する構成として
いるため、第2弁体、第1弁体、可動子等を順次筐体内
に組み込むことにより組み立てることができるため、組
み立て作業を容易に行うことができる。
【0110】請求項4の3位置型電磁弁では、可動子の
位置にかかわらず摺動方向に作用する第1ポート及び第
2ポートの液圧による液圧力は相殺させているため、比
較的小さい電磁力で中間通電及び全通電とすることがで
き、電磁付勢手段に供給する電流を低減することができ
る。また、請求項4では、上記のように中間通電を比較
的小さい電磁力で実現できるため、この中間通電の状態
を維持できる電流値の幅が広い。また、請求項4の3位
置型電磁弁は、第1弁体と可動子が一体であるため、構
造が簡単である。
【0111】請求項5の3位置型電磁弁では、筐体とス
プールからなる第1弁体のランド部のすれ違いで第1ポ
ートと第2ポートの間を遮断する構成としているため、
非通電時の作動液の洩れは、アンチロック制御装置等に
適用する場合に実用上ほとんど問題のない程度である。
【0112】請求項6の3位置型電磁弁では、第1弁体
が移動すると第1弁体又は筐体の設けた着座部に環状シ
ール部材が当接して第1ポートと第2ポートの間を遮断
する構成としているため、第1及び第2ポート間の作動
液の洩れを大きく低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る3位置型電磁弁を
示す概略断面図である。
【図2】 (A)は第1実施例の中間通電状態を示す概
略断面図、(B)は第1実施例の全通電状態を示す概略
断面図である。
【図3】 第1実施例の3位置型電磁弁をアンチロック
制御装置に適用した一例を示す概略図である。
【図4】 第1実施例の3位置型電磁弁をトラクション
コントロール制御装置に適用した一例を示す概略図であ
る。
【図5】 本発明の第2実施例に係る3位置型電磁弁を
示す概略断面図である。
【図6】 (A)は第2実施例の中間通電状態を示す概
略断面図、(B)は第2実施例の全通電状態を示す概略
断面図である。
【図7】 本発明の第3実施例に係る3位置型電磁弁を
示す概略断面図である。
【図8】 (A)は第2実施例の中間通電状態を示す概
略断面図、(B)は第2実施例の全通電状態を示す概略
断面図である。
【図9】 本発明の第4実施例に係る3位置型電磁弁を
示す概略断面図である。
【図10】 (A)は第4実施例の中間通電状態を示す
概略断面図、(B)は第4実施例の全通電状態を示す概
略断面図である。
【図11】 従来の3位置型電磁弁の一例を示す概略断
面図である。
【図12】 電流と電磁力の関係を示す線図である。
【図13】 従来のスプールを備えた方向切換弁の一例
を示す概略断面図である。
【符号の説明】
20,60,70,80 3位置型電磁弁 21,61,71,81 筐体 25 電磁付勢手段 26,63,73,83 スプール 26d,65d 作動液迂回部 28 第1スプリング 29,75,86 第2弁体 30 第2スプリング

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1ポート、第2ポート及び第3ポート
    を設けた筐体と、筐体内を摺動して第1ポートと第2ポ
    ートの間を連通、遮断する第1弁体と、第1弁体を開弁
    方向に付勢する第1付勢手段と、第2ポートと第3ポー
    トの間を連通、遮断する第2弁体と、第2弁体を閉弁方
    向に付勢する第2付勢手段と、電磁付勢手段と、上記第
    1及び第2弁体と係合して、上記電磁付勢手段の電磁力
    により筐体内を上記第1弁体の摺動方向に移動して第1
    付勢手段及び第2付勢手段の付勢力に抗して第1及び第
    2弁体を開閉させる可動子とを備え、電磁付勢手段によ
    る電磁力がない場合、第1付勢手段の付勢力により第1
    弁体が開弁する一方第2付勢手段の付勢力により第2弁
    体が閉弁し、電磁付勢手段による電磁力を第1の所定値
    とした場合、可動子が第1付勢手段の付勢力に抗して第
    1弁体を閉弁する一方第2付勢手段の付勢力により第2
    弁体が閉弁し、電磁付勢手段による電磁力を上記第1の
    所定値より大きい第2の所定値とした場合、可動子が第
    1及び第2付勢手段の付勢力に抗して第1弁体を閉弁す
    る一方第2弁体を開弁する構成とし、かつ上記可動子の
    位置に拘わらず第1弁体の摺動方向両端の作動液を連通
    させる作動液迂回部を第1弁体又は可動子に設け、第1
    弁体に対して摺動方向に作用する上記第1ポート及び第
    2ポートの液圧による液圧力を相殺する構成とした3位
    置電磁弁であって、 上記第1弁体は筐体内をほぼ液密状態で摺動するスプー
    ルからなり、筐体と第1弁体のランド部のすれ違いで第
    1ポートと第2ポートの間を遮断する構成としているこ
    とを特徴とする3位置型電磁弁。
  2. 【請求項2】 第1ポート、第2ポート及び第3ポート
    を設けた筐体と、筐体内を摺動して第1ポートと第2ポ
    ートの間を連通、遮断する第1弁体と、第1弁体を開弁
    方向に付勢する第1付勢手段と、第2ポートと第3ポー
    トの間を連通、遮断する第2弁体と、第2弁体を閉弁方
    向に付勢する第2付勢手段と、電磁付勢手段と、上記第
    1及び第2弁体と係合して、上記電磁付勢手段の電磁力
    により箱体内を上記第1弁体の摺動方向に移動して第1
    付勢手段及び第2付勢手段の付勢力に抗して第1及び第
    2弁体を開閉させる可動子とを備え、電磁付勢手段によ
    る電磁力がない場合、第1付勢手段の付勢力により第1
    弁体が開弁する一方第2付勢手段の付勢力により第2弁
    体が閉弁し、電磁付勢手段による電磁力を第1の所定値
    とした場合、可動子が第1付勢手段の付勢力に抗して第
    1弁体を閉弁する一方第2付勢手段の付勢力により第2
    弁体が閉弁し、電磁付勢手段による電磁力を上記第1の
    所定値より大きい第2の所定値とした場合、可動子が第
    1及び第2付勢手段の付勢力に抗して第1弁体を閉弁す
    る一方第2弁体を開弁する構成とし、かつ上記可動子の
    位置に拘わらず第1弁体の摺動方向両端の作動液を連通
    させる作動液迂回部を第1弁体又は可動子に設け、第1
    弁体に対して摺動方向に作用する上記第1ポート及び第
    2ポートの液圧による液圧力を相殺する構成とした3位
    置電磁弁であって、 上記第1弁体は筐体内を摺動するスプールからなり、上
    記第1弁体又は筐体のいずれか一方に弾性材料からなる
    環状シール部材を備え、筐体と第1弁体のランド部のす
    れ違いが最大となる方向に第1弁体が移動すると、第1
    弁体又は筐体に設けた着座部に上記環状シール部材が当
    接して第1ポートと第2ポートの間を遮断する構成とし
    ていることを特徴とする3位置型電磁弁。
  3. 【請求項3】 上記第1付勢手段は可動子を介して第1
    弁体を開弁方向に付勢する一方、上記第2付勢手段は第
    1弁体と第2弁体との間に縮装されて第1弁体を閉弁方
    向に付勢し、第1付勢手段の付勢力を第2付勢手段の付
    勢力よりも大きく設定することにより第1弁体を開弁方
    向に付勢していることを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の3位置型電磁弁。
  4. 【請求項4】 第1ポート、第2ポート及び第3ポート
    を設けた筐体と、第1ポートと第2ポートの間を連通、
    遮断する第1弁体と、第1弁体を開弁方向に付勢する第
    1付勢手段と、第2ポートと第3ポートの間を連通、遮
    断する第2弁体と、第2弁体を閉弁方向に付勢する第2
    付勢手段と、可動子と、可動子に付勢力を与える電磁付
    勢手段と、電磁付勢手段による電磁力がない場合、第1
    付勢手段の付勢力により第1弁体が開弁する一方第2付
    勢手段の付勢力により第2弁体が閉弁し、電磁付勢手段
    による電磁力を第1の所定値とした場合、可動子が第1
    付勢手段の付勢力に抗して第1弁体を閉弁する一方第2
    付勢手段の付勢力により第2弁体が閉弁し、電磁付勢手
    段による電磁力を上記第1の所定値より大きい第2の所
    定値とした場合、可動子が第1及び第2付勢手段の付勢
    力に抗して第1弁体を閉弁する一方第2弁体を開弁する
    構成とし、かつ上記可動子の位置に拘わらず第1弁体の
    摺動方向両端の作動液を連通させる作動液迂回部を第1
    弁体又は可動子に設け、第1弁体に対して摺動方向に作
    用する上記第1ポート及び第2ポートの液圧による液圧
    力を相殺する構成とした3位置電磁弁であって、 上記第1弁体と上記可動子とが一体となっていることを
    特徴とする3位置型電磁弁。
  5. 【請求項5】 上記第1弁体は筐体内をほぼ液密状態で
    摺動するスプールからなり、筐体と第1弁体のランド部
    のすれ違いで第1ポートと第2ポートの間を遮断する構
    成としていることを特徴とする請求項4に記載の3位置
    型電磁弁。
  6. 【請求項6】 上記第1弁体は筐体内を摺動するスプー
    ルからなり、上記第1弁体又は筐体のいずれか一方に弾
    性材料からなる環状シール部材を備え、筐体と第1弁体
    のランド部のすれ違いが最大となる方向に第1弁体が移
    動すると、第1弁体又は筐体に設けた着座部に上記環状
    シール部材が当接して第1ポートと第2ポートの間を遮
    断する構成としていることを特徴とする請求項4に記載
    の3位置型電磁弁。
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