JP5416564B2 - グリップおよびグリップを備える筆記具 - Google Patents

グリップおよびグリップを備える筆記具 Download PDF

Info

Publication number
JP5416564B2
JP5416564B2 JP2009275430A JP2009275430A JP5416564B2 JP 5416564 B2 JP5416564 B2 JP 5416564B2 JP 2009275430 A JP2009275430 A JP 2009275430A JP 2009275430 A JP2009275430 A JP 2009275430A JP 5416564 B2 JP5416564 B2 JP 5416564B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grip
shaft
writing instrument
gel
tip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009275430A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011116031A (ja
Inventor
協 中山
武 小林
弘壮 井澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Pencil Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Pencil Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Pencil Co Ltd filed Critical Mitsubishi Pencil Co Ltd
Priority to JP2009275430A priority Critical patent/JP5416564B2/ja
Publication of JP2011116031A publication Critical patent/JP2011116031A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5416564B2 publication Critical patent/JP5416564B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pens And Brushes (AREA)

Description

本発明は、グリップおよびグリップを備える筆記具に関し、例えば、内側に塗布物を収容する軸筒を備えた筆記具の把持部として設けられるグリップ及び当該グリップを備える筆記具に関する。
特許文献1には、筆記具のグリップ部分の把持感向上を図るために、当該グリップ部分に、自己形状保持可能なゲル状物質を封入したグリップ構造が提案されている。
ここで、図14を参照しながら、特許文献1に記載のグリップ構造を説明する。
特許文献1に記載のグリップ構造120は、筆記具の先端側に配置される芯軸(先軸)113と、後端側に配置される後軸(図示せず)とにより形成される軸筒を備える筆記具に適用される。また、グリップ構造120は、前記軸筒を形成する芯軸(先軸)113と一体的に構成され、ユーザに把持されるようになっている。
具体的には、グリップ構造120は、内側に塗布物を収容する芯軸113の外周部を直接被覆する内被体121と、内被体121の外側を覆う外被体123と、内被体121と外被体123との間に充填される自己形状保持可能なゲル状物質125とを備えている。
なお、内被体121は、ステンレス鋼製の芯軸113の表面に、インサート成形により形成されている。
ここで、上記ゲル状物質125とは、内被体121と外被体123との間に充填される物質であって、化学的又は物理的な高分子間の架橋作用により、ポリマーが液体を含有した状態で立体網目状構造を取り、かつ、ゲル状物質125そのものが自己形状保持可能に形成されたものをいう。
また、前記自己形状保持可能とは、流動性を備えない粘弾性体であって、押圧力のような外力により容易に変形するが、その外力を除くと元の形に復元することを意味する。
なお、「架橋」とは、ゲル状物質の分子間に何らかの化学的力を働かせることで、流動性を低下させることをいう。また、前記化学的力を発生させる条件は、原料となるゲル状物質125の種類により異なる。例えば、所定温度に加熱することによりゲル状物質の架橋化が促進される場合には、このような温度に加熱することが条件となる。また、特に何もしなくても所定時間以上放置することで架橋化が進行する場合には、このような時間放置することが条件となる。
そして、上述したように、グリップ構造120に自己形状保持可能なゲル状物質125を用いることにより、低い硬度での成形が可能になる。また、ユーザに把持された際に、ゲル状物質125が容易に変形するため、指とグリップ部の接触面積が増加して把持圧が適度に分散され、把持感が向上すると共に、長時間使用における疲労を低減させることができる。
特開2007−283703号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載されたグリップ構造は、以下に示す技術的課題を有している。
具体的には、特許文献1に記載されたグリップ構造は、筆記具の他の構成部分(軸筒等)に比べて消耗が早く寿命が短いという特性を有している。
そして、特許文献1に記載されているグリップ構造は、芯軸(先軸)と一体的に形成されているため、消耗したグリップ部分を交換する際、芯軸(先軸)も一緒に交換しなければならないという技術的課題を有している。その結果、特許文献1に記載されたグリップ構造は、消耗部分であるグリップ部分の交換にコストがかかり不経済であった。
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、ユーザの把持感を向上させると共に長時間使用における疲労を低減させる筆記具のグリップであって、単体で交換することができるグリップを提供することにある。
また、本発明の目的は、前記グリップを備える筆記具を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明は、内側に塗布物を収容する軸筒を備えた筆記具の把持部として設けられグリップであって、前記軸筒の外周部に着脱自在に外嵌される中空筒状のグリップ軸と、前記グリップ軸の外側を覆う外被体と、前記グリップ軸と前記外被体との間に形成される緩衝部と、を備え、前記緩衝部は、前記グリップ軸と前記外被体との間に充填される自己形状保持可能なゲル状物質により形成され、前記グリップ軸は、前記軸筒の材質よりも前記ゲル状物質との親和性が高い材質で形成され、前記外被体の前端部側には環状凸部が形成され、前記環状凸部と前記グリップ軸とが嵌合していることを特徴としている。
このように、本発明では、グリップを構成するグリップ軸が、筆記具の軸筒に着脱自在に外嵌されるようになされているため、グリップが使用されて消耗した場合に、上述した特許文献1に記載のグリップ構造のように先軸を一緒に交換する必要がなく、消耗したグリップだけを単体で交換することができる。
また、本発明のグリップは、グリップ軸と外被体との間に、緩衝部が形成されているため、把持圧が適度に分散され把持感を向上させると共に長時間使用における疲労を低減させることができる。
ここで前記親和性とは、化学的構造が共通していることをいう。例えば、ゲル状物質がシリコーンゲルである場合、前記グリップ軸がシリコーンゲルと同系統のシリコーンゴムで形成される。
上記構成により、外被体が把持されてゲル状物質が外力で変形した際、そのゲル状物質がグリップ軸から剥離しにくくなり、すなわち、外被体、ゲル状物資及びグリップ軸が一体となるため、グリップ軸が軸筒の外周部から離れてもユーザの握り感が損なわれることがない。
また、前記グリップ軸の内筒面は、シボ加工が施されていることが望ましい。
上記構成により、グリップを交換するために軸筒から引き抜く際に、グリップ軸の内筒面と軸筒との間にエアが入り込むようになり、その結果、グリップを簡単に引き抜くことができる(グリップ軸の内筒面と、軸筒の外周部との密着度を低下させることができる)。同様に、軸筒にグリップを取り付ける際に、簡単にグリップを取り付けることができる。
すなわち、本発明のグリップは、筆記具の軸筒に簡単に着脱することができる。
また、前記グリップ軸と前記外被体とが一体の部品で形成されていることが望ましい。
このように構成することにより、グリップの部品点数を減少させることができ、製造コストを低減させることができる。
また、前記グリップと、前記軸筒とを備えた筆記具において、前記軸筒は、先端部の径が他の部分の径に比べて大きくなされていることが望ましい。
このように軸筒の先端部の径を大きくなしているのは、筆記具の先端部分には、メカが集中して配置されるため、メカの設置スペースを確保するためである。一方、先端部以降の径を小さくなしているのは、軸筒に装着されるグリップの緩衝部の厚みを確保するためである。
本発明によれば、ユーザの把持感を向上させると共に長時間使用における疲労を低減させる筆記具のグリップであって、単体で交換することができるグリップを提供することができる。
本発明の実施形態の筆記具の外観を示した模式図である。 本発明の実施形態の筆記具の断面図である。 本発明の実施形態の筆記具の主要部品を示した部品展開図である。 本発明の実施形態の筆記具の先端部を示した模式図である。 本発明の実施形態の筆記具のグリップの斜視図である。 本発明の実施形態の筆記具のグリップの正面図である。 本発明の実施形態の筆記具のグリップの上面図である。 本発明の実施形態の筆記具のグリップの断面図である。 本発明の実施形態の筆記具からグリップを取り外す手順を示した模式図である。 本発明の実施形態の筆記具に新たなグリップを取り付ける手順を示した模式図である。 本実施形態の筆記具の先軸に装着された軸継手及び軸飾りの外観を示した斜視図である。 本実施形態の筆記具の先軸に装着された軸継手及び軸飾りの断面を示した模式図である。 本発明の実施形態の筆記具のグリップの変形例を示した模式図である。 従来技術の筆記具の把持部の断面を示した模式図である。
以下、本発明の実施形態の筆記具について図面に基づいて説明する。
先ず、本発明の実施形態の筆記具の概略構成について図1〜図4を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態の筆記具の外観を示した模式図である。また、図2は、本発明の実施形態の筆記具の断面図である。また、図3は、本発明の実施形態の筆記具の主要部品を示した部品展開図である。
また、図4は、本発明の実施形態の筆記具の先端部を示した模式図であり、図4(a)は、筆記具の先端側の外観を示した模式図であり、図4(b)は、筆記具の先端側の断面を示した模式図である。なお、図4では、説明の便宜上、シャープユニット40を省略している。
なお、以下の説明では、筆記具Wとしてシャープペンシルを示すが、あくまでもこれは一例である。軸筒10を備える筆記具であれば、本実施形態のグリップ1を適用することができる。
図示するように、筆記具Wは、中空筒状の先軸11及び先軸11の後端に接続される中空筒状の内軸(後軸)12を備えた軸筒10(図2、図3参照)と、内軸12に外嵌される外軸20と、軸筒10の筒内に収納されるシャープユニット(シャープペンシル機構)40と、先軸11の先端部に着脱自在に螺合されるクチプラ(口金)50と、先軸11の外周部に着脱自在に外嵌されるグリップ1とを備えている。
なお、先軸11は、例えば、真ちゅうにより形成され、内軸12及び外軸20は、例えば、ポリカーボネート(PC)により形成されている。
また、グリップ1は、図2及び図4(b)に示すように、先軸11の外周部に着脱自在に外嵌された中空筒状のグリップ軸2と、グリップ軸2の外側を覆う外被体4と、グリップ軸2と外被体4との間に形成された緩衝部6とを備えている。なお、グリップ1の構成については後段で詳細に説明する。
このように、本実施形態では、グリップ1を構成するグリップ軸2が先軸11の外周部に着脱自在に外嵌されるようになされているため、グリップ1が使用により消耗した場合でも、消耗したグリップ1だけを単体で交換することができる。
また、図2及び図4に示すように、筆記具Wを構成する先軸11は、その後端側の外周部に、軸継手30が外嵌固定されており、当該軸継手30を介して、内軸12と接続されるようになっている。また、軸継手30が外嵌固定されている先軸11には、軸飾り8が装着されるようになっている。
なお、軸継手30は、例えば、真ちゅうにより形成され、軸飾り8は、例えば、ABS樹脂により形成されている。
具体的には、図4(b)に示すように、軸継手30は、両端が貫通する円筒状になされ、一端側(下端側)の外周部に鍔部30aが形成されている。
そして、軸継手30は、先軸11の後端側の外周部に外嵌固定されている。
また、軸継手30の外周部には、内軸12(図2参照)の先端側の内筒面に形成されたネジ溝(図示せず)と螺合するネジ山が形成され、軸継手30と、内軸12の先端側の内筒面とを螺合させることにより、先軸11と内軸12とが接続される。
なお、後述するが、軸継手30を介して接続した先軸11と内軸12とを外れないようにするため、先軸11に外嵌固定された軸継手30と内軸12とは、接着剤により接着されている。
また、図4(b)に示すように、軸飾り8は、両端が貫通する円筒状に形成され、一端部(上端部)の内周面に、軸心方向に突出する凸部8aが形成されている。
そして、軸飾り8は、その筒内に、軸継手30が外嵌された先軸11の後端部が挿通され、且つ軸継手30の鍔部30aに凸部8aが支持され、さらに、当該軸継手30に内軸12(図2参照)が螺合されることにより、先軸11(軸継手30)と内軸12とに挟持されるようになっている。
また、図1及び図2に示すように、外軸20は、その上端部に、止めリング22が外嵌固定され、さらに、キャップ状のノック受カバー24が装着され、このノック受けカバー24がユーザからのノック操作を受け付けるようになっている。
なお、本実施形態の筆記具Wは、ユーザに把持されるグリップ1及び先軸11の構造に第1の特徴があり、先軸11と内軸12とを接着するための構造に第2の特徴がある。また、筆記具Wの構成のうち第1の特徴及び第2の特徴以外の構成は、特に限定されるものではない。
そのため、以下では、筆記具Wの構成部品のうち上述した特徴的な構成(グリップ1及び先軸11、先軸11と内軸12との接着構造)を詳細に説明し、それ以外の構成の説明は省略する。
つぎに、本実施形態の第1の特徴について上述した図4と、図5〜図10とを用いて詳細に説明する。
なお、図5は、本発明の実施形態の筆記具のグリップの斜視図である。また、図6は、本発明の実施形態の筆記具のグリップの正面図である。また、図7は、本発明の実施形態の筆記具のグリップの上面図である。また、図8は、本発明の実施形態の筆記具のグリップの断面図である。
また、図9は、本発明の実施形態の筆記具からグリップを取り外す手順を示した模式図であり、図9(a)及び図9(b)は、筆記具Wからクチプラ50を取り外している状態を示した模式図であり、図9(c)は、筆記具Wの先軸11からグリップ1を引き抜いている状態を示した模式図であり、図9(d)は、筆記具Wからグリップ1を取り外した状態を示した模式図である。
また、図10は、本発明の実施形態の筆記具に新たなグリップを取り付ける手順を示した模式図であり、図10(a)及び図10(b)は、筆記具Wの先軸11にグリップ1を取り付けている状態を示した模式図であり、図10(c)は、新たなグリップ1を取り付けた先軸11にクチプラ50を取り付けている状態を示した模式図である。
具体的には、図5〜図8に示すように、グリップ1は、両端が貫通した中空筒状のグリップ軸2と、グリップ軸2の外側を覆う外被体4と、グリップ軸2と外被体4との間に形成される緩衝部6とを備えている。また、中空筒状のグリップ軸2は、その筒内に先軸11が着脱自在に挿通され、当該先軸11の外周部に外嵌されるようになっている。
また、グリップ1を構成する外被体4は、弾性材により形成されており、その前端部側の内面に環状凸部4a(図8参照)が設けられ、当該環状凸部4aがグリップ軸2の先端部に当接するようになっている。また、外被体4の後端部側の内面には、複数の半球状の凸部4b(図7、図8参照)が設けられており、当該凸部4bが、グリップ軸2の後端部に当接するようになっている。
このように、外被体4の内面に環状凸部4a及び凸部4bを形成することにより、グリップ軸2と外被体4との間に空間を形成することができる。
また、外被体4の後端部側の外周は外径が減じられており、この部分に、軸飾り8(図4参照)が装着されるようになっている。
なお、外被体4は、弾性体であれば材質は問わず、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴムなどのような弾性材も適用可能であるが、特にシリコーンゴムにより形成されていることが望ましい。
また、グリップ2を構成する緩衝部6の構成は、特に限定されるものではないが、以下では、緩衝部6が、グリップ軸2と外被体4との間に形成される空間に充填された自己形状保持可能なゲル状物質により形成されている場合を例にする。なお、自己形状保持可能なゲル状物質の意味は、上述した特許文献1に記載されたものと同じである。
また、前記ゲル状物質は、自己形状が保持できるものならば、どのようなものでもよい。例えば、前記ゲル状物質には、シリコーンゲル、アクリルゲル、ウレタンゲルなどのいずれのゲル状物質も適用可能であるが、特にシリコーンゲルが望ましい。このようなゲル状物質の市販品の例としては、株式会社タイカ製の「αGEL(登録商標)」が挙げられる。
上記のように、緩衝部6を自己形状保持可能なゲル状物質で形成することにより、グリップ1を把持した指が外被体4を介して直接先軸11に当たることなく、常にゲル状物質の快適な触感を感じることができる。
そのため、本実施形態によれば、把持力の強弱の個人差があっても、良好な把持感及び長時間使用における疲労低減の効果を得ることが可能となる。
また、グリップ軸2は、先軸11の材質よりも前記ゲル状物質との親和性が高い材質により形成されている。
ここで、前記親和性とは、化学的構造が共通していることをいい、例えば、前記ゲル状物質がシリコーンゲルである場合には、グリップ軸2は、シリコーンゲルと同系統のシリコーンゴムで形成される。
このようにグリップ1を構成することにより、ユーザが外被体4を把持することにより、緩衝部6であるゲル状物質が外力で変形した際、そのゲル状物質がグリップ軸2から剥離しにくくなる。すなわち、外被体4、緩衝部6(ゲル状物資)及びグリップ軸2が一体となるため、たとえ、グリップ軸2が先軸11の外周部から離れても(グリップ軸2が先軸11から浮き上がってしまっても)、ユーザの握り感が損なわれることがない。
なお、グリップ1は、例えば、別体(別部品)で構成されているグリップ軸2と外被体4とを機械的に嵌合させ(或いは、接着して)、その後、グリップ軸2と外被体4との間に形成された空間に前記ゲル状物質を充填することにより製造することができる。
さらに、本実施形態では、グリップ軸2の内筒面2aに、シボ加工が施されている(内筒面2aに凹凸が形成されている)。
このように構成することにより、先軸11に外嵌されたグリップ1を引き抜く場合に、グリップ軸2の内筒面にエアが挿入されるようになるため、先軸11からグリップ1を簡単に引き抜くことができる。同様に、先軸11にグリップ1を取り付ける際に、簡単にグリップ1を取り付けることができる。
また、図4(b)に示すように、本実施形態では、先軸11は、その先端部分の径寸法t1が、他の部分の径寸法t2に比べて大きくなるように設計されている(「t1>t2」となっている)。
このような構成を採用したのは、筆記具Wの先端部分には、メカが集中して配置されるため、メカの設置スペースを確保するためである。また、先端部以外の径を小さくなしているのは、先軸11に装着されるグリップ1の緩衝部6の厚みを確保するためである。
続いて、本実施形態の筆記具Wのグリップ1の交換作業の手順について、図9及び図10を参照しながら説明する。
具体的には、筆記具Wのグリップ1が消耗した場合、先ず、図9(a)及び図9(b)に示すように、先軸11の先端部に螺合されているクチプラ50を回転させ緩めて先軸11から取り外す。
次に、上記クチプラ50を取り外した筆記具Wのグリップ1を掴んで下方(図9に示す下方)側に引っ張り、図9(c)及び図9(d)に示すように、先軸11からグリップ1を引き抜く。
一方、グリップ1を取り外した筆記具Wに、新たなグリップ1を取り付ける場合、図10(a)及び図10(b)に示すように、グリップ1及びクチプラ50が取り外された筆記具Wの先軸11に、新たなグリップ1を挿入して取り付ける。そして、図10(c)に示すように、新たなグリップ1が取り付けられた先軸11の先端部にクチプラ50を螺合させて取り付けることにより、グリップ1の交換作業が完了する。
このように本実施形態では、先軸11に螺合されているクチプラ50を取り外せば、その後は、比較的に簡単な作業により、先軸11に装着されているグリップ1の交換を行うことができる。
また、本実施形態では、上述したように、先軸11に外嵌されているグリップ軸2の内筒面2a(図8参照)に、シボ加工が施されている。
そのため、グリップ1を引き抜く際(或いはグリップ1を挿入する際)、グリップ軸2の内筒面2aと先軸11の外周部とにエアが入り込み、グリップ軸2の内筒面2aと先軸11の外周部との密着度を低下させることができ、その結果、グリップ1を簡単に取り外す(或いは取り付ける)ことができる。
次に、本実施形態の第2の特徴である先軸11と内軸12との接着構造について、上述した図2及び図4と、図11〜図12とを用いて説明する。
図11は、本実施形態の筆記具の先軸に装着された軸継手及び軸飾りの外観を示した斜視図である。また、図12は、本実施形態の筆記具の先軸に装着された軸継手及び軸飾りの断面を示した模式図である。なお、図11〜図12では、説明の便宜上、先軸の構成を省略している。
本実施形態では、軸継手30を介して接続される先軸11と内軸12とが外れないようにするため、先軸11に外嵌固定された軸継手30と内軸12との当接部に接着剤を塗布してから螺合させるようにしている。
そして、先軸11と内軸12とを接続する工程において、塗布する接着剤が軸筒10の外にはみ出さないようにするために軸継手30と軸飾り8との間に、接着剤を逃がすための逃げ部(逃げ空間)60を形成するようにしている。
具体的には、図11及び図12に示すように、軸飾り8は、その上端部に形成された凸部8aが、軸継手30の鍔部30aに載置された際に、軸継手30の外周側面との間に隙間(逃げ部60)が形成される形状になされている。
そして、上記のように構成することにより、先軸11と内軸12とを接続する工程において、軸継手30と内軸12との当接部に塗布する接着剤が所定量より多かった場合においても、余った接着剤が逃げ部60に流れ込むため、接着剤が軸筒10の外側にはみ出すことが防止される。
以上、説明したように本実施形態によれば、グリップ1を構成するグリップ軸2が、筆記具Wの先軸11(軸筒10)に着脱自在に外嵌されるようになされているため、グリップ1が消耗した場合でも、消耗したグリップ1だけを交換することができる。
すなわち、本実施形態によれば、上述した従来技術のように、グリップ1が消耗した場合に先軸を一緒に交換する必要がないため、グリップ交換のコストが軽減される。また、本実施形態によれば、上述した従来技術のように、グリップ交換をした際に、グリップと一体の先軸を廃棄する必要がないため、廃棄物を減少させることができる。
また、本実施形態は、軸継手30と軸飾り8との間に、接着剤を逃がすための逃げ部(逃げ空間)60が形成されているため、接着剤のはみ出しによる筆記具Wの外観不良の発生を効果的に防止することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が可能である。
上述した実施形態では、緩衝部6が、グリップ軸2と外被体4との間に形成される空間に充填された自己形状保持可能なゲル状物質により形成されている場合を示したがあくまでも一例に過ぎない。例えば、緩衝部6が、ゲル状物質ではなく、グリップ軸2と外被体4との間に形成される空間に充填された空気や液体であってもよい。
また、上述した実施形態では、グリップ1を構成するグリップ軸2と、グリップ軸2の外側を覆う外被体4とが別部品として構成されている例を示したが、特にこれに限定されるものではない。図13のように、グリップ軸2及び外被体4が一体に形成された1つの部品として構成されていてもよい。
ここで、図13は、本実施形態のグリップの変形例を示した模式図であり、図13(a)はグリップ1形成前の状態図、図13(b)はグリップ1形成後の状態図である。
具体的には、図13(a)に示す形成前のグリップ1は、グリップ軸2と、グリップ軸2の一端から延設されたグリップ軸2よりも大径な外被体4とを備えている。
そして、前記形成前のグリップ1の外被体4をグリップ軸2に向けて折り返すことにより(図示する矢印方向に折り返すことにより)、図13(b)の状態のグリップ1を形成することができる。
この場合、グリップ軸2と外被体4との間に形成される緩衝部6(図13(b)参照)が、前記ゲル状物質により形成されていてもよいし、前記空気や前記液体により形成されていてもよい。
なお、図示する例では、外被体4がグリップ軸2より短い構造になされているが、これにより、緩衝部6にゲル状物質等を充填してもグリップ軸内部に溢さず、軸体への取付不良を防ぐことができる。
また、上述した実施形態では、筆記具Wがシャープペンシルである場合を示したが特にこれに限定されるものではない。筆記具Wは、塗布物を収納する軸筒10を備えるものであれば、ボールペンであっても、或いはフェルトペンやサインペンであってもかまわない。なお、前記塗布物とは、塗布されるべき面に塗布されるものをいい、筆記具Wに使用されるインク、芯、絵の具等及び塗布具に使用される化粧品、修正液、接着剤、薬剤等をいう。
W 筆記具
1 グリップ
2 グリップ軸(グリップ)
4 外被体(グリップ)
4a 環状凸部(外被体(グリップ))
4b 凸部(外被体(グリップ))
6 緩衝部(グリップ)
8 軸飾り
8a 凸部(軸飾り)
10 軸筒
11 先軸(軸筒)
12 内軸(軸筒)
20 外軸
22 止めリング
24 ノック受カバー
30 軸継手
30a 鍔部(軸継手)
40 シャープユニット
50 クチプラ
60 逃げ部

Claims (5)

  1. 内側に塗布物を収容する軸筒を備えた筆記具の把持部として設けられグリップであって、
    前記軸筒の外周部に着脱自在に外嵌される中空筒状のグリップ軸と、
    前記グリップ軸の外側を覆う外被体と、
    前記グリップ軸と前記外被体との間に形成される緩衝部と、
    を備え、
    前記緩衝部は、前記グリップ軸と前記外被体との間に充填される自己形状保持可能なゲル状物質により形成され、
    前記グリップ軸は、前記軸筒の材質よりも前記ゲル状物質との親和性が高い材質で形成され、
    前記外被体の前端部側には環状凸部が形成され、前記環状凸部と前記グリップ軸とが嵌合していることを特徴とするグリップ。
  2. 前記グリップ軸の内筒面は、シボ加工が施されていることを特徴とする請求項1に記載のグリップ。
  3. 前記グリップ軸と前記外被体とが一体の部品で形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のグリップ。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のグリップを備えることを特徴とする筆記具。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のグリップと、前記軸筒とを備えた筆記具において、
    前記軸筒は、先端部の径が他の部分の径に比べて大きくなされていることを特徴とする筆記具。
JP2009275430A 2009-12-03 2009-12-03 グリップおよびグリップを備える筆記具 Active JP5416564B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009275430A JP5416564B2 (ja) 2009-12-03 2009-12-03 グリップおよびグリップを備える筆記具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009275430A JP5416564B2 (ja) 2009-12-03 2009-12-03 グリップおよびグリップを備える筆記具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011116031A JP2011116031A (ja) 2011-06-16
JP5416564B2 true JP5416564B2 (ja) 2014-02-12

Family

ID=44281948

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009275430A Active JP5416564B2 (ja) 2009-12-03 2009-12-03 グリップおよびグリップを備える筆記具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5416564B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7054369B2 (ja) * 2018-06-29 2022-04-13 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2552183Y2 (ja) * 1988-12-24 1997-10-27 ぺんてる株式会社 筆記具の滑り止め部材
JP3431317B2 (ja) * 1994-12-15 2003-07-28 ゼブラ株式会社 筆記具用グリップ
JP4888016B2 (ja) * 2005-09-30 2012-02-29 ぺんてる株式会社 シャープペンシル
JP5024922B2 (ja) * 2006-04-19 2012-09-12 三菱鉛筆株式会社 軸筒のグリップ構造並びにこの軸筒のグリップ構造を備えた筆記具及び塗布具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011116031A (ja) 2011-06-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5416564B2 (ja) グリップおよびグリップを備える筆記具
JP2012055548A (ja) 液体化粧料塗布具
JP3817719B2 (ja) 筆記具のグリップ
JP3431317B2 (ja) 筆記具用グリップ
WO2015087852A1 (ja) ボールペン
JP5300687B2 (ja) 筆記具
JP2016020071A (ja) 筆記具
JP2007112013A (ja) 筆記具
JP2011093270A (ja) 筆記具の軸筒
JP2005007585A (ja) 筆記具
JP4247425B2 (ja) 液状化粧料容器
JP6053290B2 (ja) 二重瞼形成溶液用アプリケータ及び容器
JP3114731U (ja) 鉛筆用グリップ
KR101164667B1 (ko) 탈부착이 용이한 러버 팁을 구비하는 스타일러스 펜
JP2008012717A (ja) 筆記具の軸筒
CN105882211A (zh) 防裂笔帽
JP2009213680A (ja) 液塗布具
JP4354137B2 (ja) マスカラ容器
JP4605341B2 (ja) 化粧料収納塗布容器
JP2000301882A (ja) 筆記具の軸筒
JPH0686988U (ja) 両頭筆記具
JP6061184B2 (ja) 液状化粧料塗布体
CN209938137U (zh) 一种盒装铅笔
JP2008114432A (ja) 異軸ペンの快速組み立て構造
JP2003136889A (ja) 筆記具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120903

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130822

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130827

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131024

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131111

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5416564

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250