JP5412879B2 - トリチオカーボネート化合物及びその製法 - Google Patents

トリチオカーボネート化合物及びその製法 Download PDF

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本発明は、重合反応にも適用できる新規トリチオカーボネート化合物及びその製造方法に関する。
トリチオカーボネート化合物は、非特許文献1及び2に記載されているように殺菌、殺虫作用を有するため医薬、農薬の原料として有用である。
従来、トリチオカーボネート化合物を合成する方法としては、以下の方法が知られている。
非特許文献1には、炭素数2〜6の脂肪族ジチオールをオリオクチルメチルアンモニウムクロライド存在下、NaOH水溶液中二硫化炭素と反応させた後、炭素数1〜7までの飽和アルキルハライドと反応させてトリチオカーボネート化合物を合成している。しかしこの文献に用いているアルキルハライドは、炭素数1〜7までの飽和アルキルハライドであり、アリルハライドのような不飽和炭化水素と反応させてトリチオカーボネート化合物を合成する例は全く記載されていない。
非特許文献2には、水酸化カリウム水溶液に1−ドデカンチオール、二硫化炭素、トリカプリルメチルアンモニウムクロライドを加え、これにアリルアライド反応させてジアルキルトリチオカーボネートを合成している。しかし文献に用いられているチオールは、全てモノチオールであるため、ジチオールを用いた合成例は全く報告されていない。そのためトリチオカーボネートを同一分子内中に2つ有し、且つ両末端がアリル基であるような重合反応にも適用できる本特許化合物に関する合成例についても全く報告されていない。
Bull.Chem.Soc.Jpn.,60,435(1987) Synthesis,894(1986)
本発明は、大掛かりな装置を用いることなく、工業的に安価で簡便な新規なトリチオカーボネート化合物の製法を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決するため、鋭意研究を行った結果、高収率で、工業的に安価で簡便な新規トリチオカーボネート化合物の製法を見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の課題は、一般式(1)
Figure 0005412879
(式中、式中、Rが、置換基を有していてもよく、その炭素鎖中にヘテロ原子又は環構造を含有していてもよい、炭素数1〜20の炭化水素基を表す。)で表されるトリチオカーボネート化合物によって解決される。
本発明は、また、一般式(2)
[化2]
HS−R−SH (2)
(式中、Rが、置換基を有していてもよく、その炭素鎖中にヘテロ原子又は環構造を含有していてもよい、炭素数1〜20の炭化水素基を表す。)で表されるジチオールを塩基性条件下で二硫化炭素と反応させたのち、アリルハライドと反応させることを特徴とする、一般式(1)
Figure 0005412879
(式中、Rは前記と同じ意味を表す)で表されるトリチオカーボネート化合物の製造方法によっても解決される。
本発明により、殺菌、殺虫作用を有するため医薬、農薬の原料として有用であり、また硫黄含有量が高いため、高屈折率用プラスチックの原料モノマーとしても有用である新規なトリチオカーボネート化合物を、安価なジチオールを用いて、ワンポットで、高収率で、工業的に安価で簡便に製造することができる。従って、経済的、工業的価値が極めて大きい。
本発明のトリチオカーボネート化合物は、一般式(1)で表される化合物である。
Figure 0005412879
(式(1)中、Rが、置換基を有していてもよく、その炭素鎖中にヘテロ原子又は環構造を含有していてもよい、炭素数1〜20の炭化水素基を表す。)
高屈折率材料を得るために硫黄含有率を高くする観点から、前記式(1)中のRは、置換基を有していてもよく、その炭素鎖中に硫黄原子、酸素原子、環構造を含有していてもよい、炭素数1〜8の炭化水素基であることが好ましい。
本発明のトリチオカーボネート化合物の製造方法は、一般式(2)で表されるジチオールを塩基性条件下で二硫化炭素と反応させたのち、アリルハライドと反応させるものであ
[化5]
HS−R−SH (2)
(式(2)中、Rが、置換基を有していてもよく、その炭素鎖中にヘテロ原子又は環構造を含有していてもよい、炭素数1〜20の炭化水素基を表す。)
高屈折率材料を得るために硫黄含有率を高くする観点から、前記式(2)中のRは、置換基を有していてもよく、炭素鎖中に硫黄原子、酸素原子、環構造を含有していてもよい、炭素数1〜8の炭化水素基であることが好ましい。
一般式(2)で表されるジチオール化合物のRとしては、脂肪族(脂環式を含む)又は芳香族(芳香脂肪族を含む)の炭化水素基が挙げられ、これらの炭化水素基は、置換基(アルキル基等)を有していてもよく、その炭素鎖中にヘテロ原子(硫黄原子、酸素原子、窒素原子)や環構造(脂環構造、芳香環構造、複素環構造等)などの原子又は原子団を含有していてもよい。
前記炭化水素基としては、具体的には、例えば、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、シクロヘキサン−1,1−ジイル基、シクロヘキサン−1,2−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基等のアルキレン基;2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、3−メチルペンタン−1,5−ジイル基、ジメチルメチレン基、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジイル基等の置換基を有するアルキレン基や、シクロへキサン−1,4−ジメチレン基(位置異性体を含む)等の炭素鎖中に環構造を有するアルキレン基;2−チアプロパン−1,3−ジイル基、3−チアペンタン−1,5−ジイル基、4−チアヘプタン−1,7−ジイル基、1,3−ジチアプロパン−1,3−ジイル基、2,4−ジチアペンタン−1,5−ジイル基、2,3−ジチアブタン−1,4−ジイル基、3,4−ジチアヘキサン−1,6−ジイル基、3,5−ジチアヘプタン−1,7−ジイル基、2,5−ジチアヘキサン−1,6−ジイル基、3,6−ジチアオクタン−1,8−ジイル基、4,5−ジチアオクタン−1,8−ジイル基、4,6−ジチアノナン−1,9−ジイル基、4,7−ジチアデカン−1,10−ジイル基、3,7−ジチアノナン−1,9−ジイル基、4,8−ジチアウンデカン−1,11−ジイル基、2−オキサプロパン−1,3−ジイル基、3−オキサペンタン−1,5−ジイル基、4−オキサヘプタン−1,7−ジイル基、1,3−ジオキサプロパン−1,3−ジイル基、2,4−ジオキサペンタン−1,5−ジイル基、3,5−ジオキサヘプタン−1,7−ジイル基、2,5−ジオキサヘキサン−1,6−ジイル基、3,6−ジオキサオクタン−1,8−ジイル基、4,6−ジオキサノナン−1,9−ジイル基、4,7−ジオキサデカン−1,10−ジイル基、3,7−ジオキサノナン−1,9−ジイル基、4,8−ジオキサウンデカン−1,11−ジイル基、1,4−ジチアン−2,5−ジイル基、1,4−ジオキサン−2,5−ジイル基等の炭素鎖中にへテロ原子を有するアルキレン基や、1,4−ジチアン−2,5−ジメチル基(前記シクロへキサン−1,4−ジメチル基に対応する;位置異性体を含む)、1,4−ジオキサン−2,5−ジメチル基(前記シクロへキサン−1,4−ジメチル基に対応する;位置異性体を含む)等の炭素鎖中にヘテロ原子及び環構造を有するアルキレン基;1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、2,5−トリレン基、3,4−トリレン基、1,2−キシリレン基、1,3−キシリレン基、1,4−キシリレン基、1,4−ナフチレン基、4,4‘−ビフェニレン基等のアリーレン基や、ピリジン−2,5−ジイル基、3,4−チエニレン基、1,3,4−チアジアゾール−2,5−ジイル基、1,3,4−チアジアゾール−2,5−ジメチル基等の炭素鎖中にヘテロ原子を有するアリーレン基などが挙げられる。
一般式(2)で表されるジチオール中のRが有してもよい置換基としては、特に限定はされないが、例えば炭素原子数1〜10個(特に炭素原子数1〜5個が好ましい)である直鎖状または分岐状のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、エチル基、プロピル基(異性体を含む)、ブチル基(異性体を含む)、ペンチル基(異性体を含む)、ヘキシル基(異性体を含む)、ヘプチル基(異性体を含む)、オクチル基(異性体を含む)、ノニル基(異性体を含む)、デシル基(異性体を含む)等を挙げることができ、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基(異性体を含む)、ブチル基(異性体を含む)、ペンチル基(異性体を含む)、ヘキシル基(異性体を含む)、ヘプチル基(異性体を含む)、オクチル基(異性体を含む)であり、特に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基(異性体を含む)、ブチル基(異性体を含む)、ペンチル基(異性体を含む)である。
本発明のトリチオカーボネート化合物の製造方法において、二硫化炭素の添加量は、ジチオール化合物1モルに対して、1.5〜30倍モル、好ましくは2〜10倍モルである。
本発明のトリチオカーボネートの製造方法において、二硫化炭素はジチオールとの反応剤としてだけではなく、溶媒としても機能できるため、過剰量に添加してもよい。
ジチオールに対する二硫化炭素の添加量が少なすぎると収率が低下したり、攪拌困難になる場合があり、多すぎると反応液の濃度が薄くなることで反応速度が低下する場合がある。
ジチオールと二硫化炭素とを反応させる際に塩基性条件とするために使用される塩基としては、特に限定されないが、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]-7-ウンデセン、1,5-ジアザビシクロ[4,3,0]-5-ノネン、1,4-ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン等の有機塩基;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基であり、好ましくは無機塩基である。
前記塩基の添加量としては、ジチオール化合物1モルに対して、1.5〜10倍モル、好ましくは2〜5倍モルである。
前記塩基の添加量が少なすぎると、収率が低下する場合があり、多すぎると生産効率が低下する場合がある。
本発明で用いられるアリルハライドとしては、特に制限されないが、例えば、アリルクロライド、アリルブロマイド、アリルヨード、アリルフロライド等が挙げられ、好ましくは、アリルクロライド、アリルブロマイドである。このアリルハライドの添加量としては、ジチオール化合物1モルに対して、2〜20倍モル、好ましくは2〜10倍モルである。
前記アリルハライドの添加量が少なすぎると、収率が低下する場合があり、多すぎると副生物が増加する場合がある。
本発明では溶媒を用いてもよく、用いる溶媒としては、反応の進行を妨げない限り特に制限はなく、例えば水、アルコール(メタノール、エタノール等)、脂肪族炭化水素(ヘキサン、ヘプタン等)、芳香族炭化水素(トルエン、キシレン等)、脂肪族エーテル(ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン等)、脂肪族アミド(N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等)、脂肪族スルホキシド(ジメチルスルホキシド等)などが挙げられる。またこれらの溶媒は単一又は2種以上を混合して用いてもよい。
これらの溶媒の添加量としては、ジチオール化合物1gに対して1〜50mlが好ましく、より好ましくは2〜20mlである。
溶媒の添加量が多すぎると生産効率が低下する場合がある。
前記溶媒の添加等により、反応液が複数の相に分かれる場合には、反応を促進するために相間移動触媒を添加してもよく、添加する場合の相間移動触媒としては、15−クラウン 5−エーテル、18−クラウン 6−エーテルなどの環状ポリエーテル類、ポリエチレングリコールジアルキルエーテルなどの非環状ポリエーテル類;テトラブチルホスホニウムクロリド、テトラフェニルホスホニウムクロリド、テトラフェニルホスホニウムブロミドなどのホスホニウム塩、クリプタンド〔2.2.1〕、クリプタンド〔2.2.2〕等の環状ポリエーテルアミン類;テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムヨーダイド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、アリコート336(トリオクチルメチルアンモニウムクロライド)などの四級アンモニウム塩などが挙げられ、好ましくは、四級アンモニウム塩である。使用する相間移動触媒の添加量は、ジチオール化合物1モルに対して、0.001〜0.5倍モル、好ましくは、0.005〜0.1モルである。
ジチオールに対する相間移動触媒の添加量が少なすぎると反応収率が悪くなる場合があり、多すぎるとトリチオカーボネートの品質を低下させる場合がある。
本発明における反応温度は、−20℃〜100℃、更には0℃〜60℃の範囲が好ましい。反応温度が低すぎると反応速度が低下して生産効率が悪くなる傾向がある。また反応温度が高すぎると選択性が低下する場合がある。
反応後、生成したトリチオカーボネート化合物は、ろ過、カラムクロマトグラフィー、再結晶等の常法により反応混合物から分離できる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は、これら実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
水酸化ナトリウム(4.7g、0.118mol)を水52mlに溶解させ、これに2−メルカプトエチルスルフィド(9.11g、0.059mol)を10℃以下で加え、これに更に同温度で二硫化炭素(13.48g、0.177mol)とアリコート336(0.3g、0.7mmol)を加えた後、25℃で3.5時間攪拌した。これにアリルブロマイド(15.7g、0.13mol)をトルエン32mlに溶解させたものを20℃以下で滴下後、更に25℃で2時間攪拌した。この反応溶液から分離した有機層を減圧濃縮して、褐色液体2.4gを得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n-ヘキサン/酢酸エチル=5/1(容量比))で精製し、薄褐色粘性液体として、3−チアペンタン−1,5−ジイル ビス(アリル トリチオカーボネート)(17.6g、0.0455mol)を得た(2−メルカプトエチルスルフィド基準の単離収率;77%)。また、H−NMRにより構造の確認をした。
Figure 0005412879
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));2.87〜2.93(4H,m),3.57〜3.63(4H,m),4.02〜4.06(4H,m),5.18〜5.37(4H,m),5.82〜5.95(2H,m)
[実施例2]
水酸化ナトリウム(0.94g、23.5mmol)を水11mlに溶解させ、これに1,6−ヘキサンジチオール(1.77g、11.8mmol)を10℃以下で加え、これに更に同温度で二硫化炭素(1.79g、23.5mmol)とアリコート336(0.06g、0.15mmol)を加えた後、25℃で1.5時間攪拌した。これにアリルブロマイド(2.85g、23.6mmol)を0℃で滴下後、更に25℃で2時間攪拌した。この反応溶液から分離した有機層を減圧濃縮して、薄黄色固体4.21gを得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n-ヘキサン/酢酸エチル=30/1(容量比))で精製し、薄黄色プリズム状物として、n−へキサン−1,6−ジイル ビス(アリル トリチオカーボネート)(3.95g、10.3mmol)を得た(1,6−ヘキサンジチオール基準の単離収率;87%)。また、H−NMRにより構造の確認をした。
Figure 0005412879
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.40〜1.47(4H,m),1.65〜1.76(4H,m),3.32〜3.39(4H,m),4.01〜4.06(4H,m),5.15〜5.36(4H,m),5.80〜5.95(2H,m)
[実施例3]
水酸化ナトリウム(1.94g、48.5mmol)を水23mlに溶解させ、これに1,4−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン(4.27g、24.2mmol)を10℃以下で加え、これに更に同温度で二硫化炭素(3.70g、48.5mmol)とアリコート336(0.12g、0.3mmol)を加えた後、25℃で2時間攪拌した。これにアリルブロマイド(5.87g、48.5mmol)を0℃で滴下後、更に25℃で2時間攪拌した。この反応溶液から分離した有機層を減圧濃縮して、黄色固体10.31gを得た。これをトルエン2mlとn−へキサン10mlで再結晶し、黄色粉末として、1,4−ビス(アリルスルファニルチオカルボニルスルファニルメチル)シクロヘキサン(8.55g、20.9mmol)を得た(1,4−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン基準の単離収率;86%)。また、H−NMRにより構造の確認をした。
Figure 0005412879
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));1.00〜1.12(4H,m),1.55〜1.63(2H,m),1.82〜1.94(4H,m),3.22〜3.40(4H,m),4.01〜4.06(4H,m),5.15〜5.40(4H,m),
5.80〜5.96(2H,m)
[参考例1]
実施例2と同様の方法で合成したn−へキサン−1,6−ジイル ビス(アリル トリチオカーボネート)(0.26g、0.67mmol)、1,6−ヘキサンジチオール(0.13g、0.86mmol)に、光開始剤としてチバスペシャリティ(株)製IRUGACURE651(2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、19.4mg)及びカチオン系光重合開始剤としてチバスペシャリティ(株)製IRUGACURE250(15mg)を混合し、この粘性液体を2枚のガラス板とシリコンラバーから構成される厚さ0.4mmの隙間に注入した。これを低圧水銀ランプ(100W/cm)で4時間照射した後、得られた薄黄色フィルム状の硬化物を取り出した。得られたフィルム状硬化物の屈折率(n)は1.683であり、アッベ数(νD)は33であった。
なお、屈折率の測定は、ATAGO社製、多波長アッベ屈折計(DR=M4)を用いて、25℃での589(D)nmでの屈折率を測定した。アッベ数の測定も、同一機器を用い、25℃での、589nm、486nm及び656nmの3点の屈折率を測定することで、アッベ数(νD)を測定した。

Claims (4)

  1. 一般式(1)で表されるトリチオカーボネート化合物。
    Figure 0005412879
    (式(1)中、Rが、置換基として炭素原子数1〜10個である直鎖状または分岐状のアルキル基を有していてもよく、その炭素鎖中にヘテロ原子又は環構造を含有していてもよい、炭素数1〜20の炭化水素基を表す。)
  2. 一般式(2)で表されるジチオールを塩基性条件下で二硫化炭素と反応させたのち、アリルハライドと反応させることを特徴とする請求項1に記載の一般式(1)で表されるトリチオカーボネート化合物の製造方法。
    Figure 0005412879
    (式(2)中、Rが、置換基として炭素原子数1〜10個である直鎖状または分岐状のアルキル基を有していてもよく、その炭素鎖中にヘテロ原子又は環構造を含有していてもよい、炭素数1〜20の炭化水素基を表す。)
  3. 一般式(1)で表されるトリチオカーボネート化合物。
    Figure 0005412879
    (式(1)中、Rが、置換基として炭素原子数1〜5個である直鎖状または分岐状のアルキル基を有していてもよく、その炭素鎖中に硫黄原子、酸素原子、環構造を含有していてもよい、炭素数1〜8の炭化水素基を表す。)
  4. 一般式(2)で表されるジチオールを塩基性条件下で二硫化炭素と反応させたのち、アリルハライドと反応させることを特徴とする請求項3に記載の一般式(1)で表されるトリチオカーボネート化合物の製造方法。
    Figure 0005412879
    (式(2)中、Rが、置換基として炭素原子数1〜5個である直鎖状または分岐状のアルキル基を有していてもよく、炭素鎖中に硫黄原子、酸素原子、環構造を含有していてもよい、炭素数1〜8の炭化水素基を表す。)
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