JP2014105156A - 環状ジスルホン化合物の製造方法 - Google Patents

環状ジスルホン化合物の製造方法 Download PDF

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Shohei Fujimoto
翔平 藤本
Tomohiro Onozuka
智洋 小野塚
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浩司 藤田
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Abstract

【課題】簡便な操作で、短時間に高純度の環状ジスルホン化合物を高収率で得ることができる環状ジスルホン化合物の製造方法の提供。
【解決手段】式(I):
Figure 2014105156

の環状ジスルフィド化合物をタングステン酸塩の存在下で過酸化水素水と反応させて酸化させることを特徴とする、式(II):
Figure 2014105156

の環状ジスルホン化合物の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、環状ジスルホン化合物の製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、医薬、非水二次電池電解液、イオン導電性材料などの製造、開発などに有用な環状ジスルホン化合物の製造方法に関する。
環状ジスルホン化合物は、医薬、非水二次電池電解液、イオン導電性材料などの原料またはこれらの製造中間体として幅広く使用されている(例えば、特許文献1〜4参照)。
前記環状ジスルホン化合物の製造方法としては、例えば、酢酸の存在下で環状ジスルフィド化合物を過酸化水素と反応させて酸化させる方法(例えば、非特許文献1参照)、環状ジスルフィド化合物をメタクロロ過安息香酸と反応させて酸化させる方法(例えば、非特許文献2参照)、環状ジスルフィド化合物をtert−ブチルヒドロペルオキシド、オキソンなどと反応させて酸化させる方法(例えば、非特許文献3参照)などが提案されている。
しかし、環状ジスルフィド化合物は、環構造内に酸化点となる硫黄原子を2個含んでいることから、前記非特許文献1に記載の方法には、過酸化水素水によって環状ジスルフィド化合物を酸化させるのに長時間を要するという欠点がある。また、前記非特許文献2および3に記載の方法には、反応生成物として、目的の環状ジスルホン化合物に加え、環状ジオキシド化合物および/または環状トリオキシド化合物が生成することから、反応生成物から目的の環状ジスルホン化合物を分離するのに手間がかかり、操作が煩雑であるという欠点がある。
したがって、近年、簡便な操作で、短時間に高純度の環状ジスルホン化合物を高収率で得ることができる環状ジスルホン化合物の製造方法の開発が待ち望まれている。
特開平6−220086号公報 特表平6−508146号公報 特表平2002−500678号公報 特願2004−519151号公報
レイノルド・シー・フーソン(Reynold C.Fuson)ら、「1,2−ジブロモヒドリンおよび1,2−ジチオールからの7員環ジスルフィドの形成(Formation of a Seven−membered Cyclic Disulfide from 1,2−Dibromohydrin and a 1,2−Dithiol)」、ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(Journal of the American Chemical Society)、1949年発行、第71巻、pp.823−825 エドワード・エル・クレナン(Edward L.Clennan)ら、「1,5‐ジチアシクロオクタン、1,4‐ジチアンおよびペンタメチレンスルフィドの光酸化の比較・硫黄での光酸化における遠隔関与の別の例であるか?(Comparison of the photooxidations of 1,5−dithiacyclooctane,1,4−dithiane,and pentamethylene sulfide.Another example of remote participation during photooxidation at sulfur?)」、ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(Journal of the American Chemical Society)、1992年発行、第114巻、pp.3021−3027 ポール・ジェイ・クロップ(Paul J.Kropp)ら、「表面媒介反応.8.tert−ブチルヒドロペルオキシドおよびOXONE1によるスルフィド類およびスルホキシド類の酸化(Surface−Mediated Reactions.8.Oxidation of Sulfides and Sulfoxides with tert−Butyl Hydroperoxide and OXONE1)」、ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(Journal of the American Chemical Society)、2000年発行、第122巻、pp.4280−4285
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、簡便な操作で、短時間に高純度の環状ジスルホン化合物を高収率で得ることができる環状ジスルホン化合物の製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、
〔1〕式(I):
Figure 2014105156
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して直接結合、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキレン基または置換基を有していてもよい炭素数6〜18のアリーレン基を示す。ただし、R1およびR2がいずれも直接結合である場合を除く)
で表わされる環状ジスルフィド化合物をタングステン酸塩の存在下で過酸化水素水と反応させて酸化させることを特徴とする、式(II):
Figure 2014105156
(式中、R1およびR2は前記と同じ)
で表わされる環状ジスルホン化合物の製造方法、
〔2〕前記タングステン酸塩が、タングステン酸アルカリ金属塩、タングステン酸アルカリ土類金属塩、タングステン酸マンガン塩、タングステン酸鉄塩およびタングステン酸アンモニウム塩からなる群より選ばれた少なくとも1種である前記〔1〕に記載の環状ジスルホン化合物の製造方法、ならびに
〔3〕前記環状ジスルフィド化合物と前記過酸化水素水との反応を有機溶媒中で行なう前記〔1〕または〔2〕に記載の環状ジスルホン化合物の製造方法
に関する。
本発明の環状ジスルホン化合物の製造方法によれば、簡便な操作で、短時間に高純度の環状ジスルホン化合物を高収率で得ることができるという優れた効果が奏される。
本発明の環状ジスルホン化合物の製造方法は、前述したように、式(I):
Figure 2014105156
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立して直接結合、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキレン基または置換基を有していてもよい炭素数6〜18のアリーレン基を示す。ただし、R1およびR2がいずれも直接結合である場合を除く)
で表わされる環状ジスルフィド化合物を、タングステン酸塩の存在下で過酸化水素水と反応させて酸化させることを特徴とする、式(II):
Figure 2014105156

(式中、R1およびR2は前記と同じ)
で表わされる環状ジスルホン化合物の製造方法である。
本発明の環状ジスルホン化合物の製造方法には、環状ジスルフィド化合物を酸化させる際に、過酸化水素水とタングステン酸塩とが併用されている点に1つの大きな特徴がある。
一般に、本発明の環状ジスルホン化合物の製造方法に用いられる式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物は、環構造内に酸化点となる硫黄原子を2個有することから、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物を過酸化水素水で酸化させた場合には、鎖状モノスルフィド化合物などのように硫黄原子を1個有する化合物を過酸化水素水で酸化させた場合と対比して、反応時間が著しく長くなる。また、一般に、環状ジスルホン化合物を酸化させた場合には、ジオキシド化合物、トリオキシド化合物などが副生しやすいと考えられている。
これに対して、本発明の環状ジスルホン化合物の製造方法によれば、過酸化水素水およびタングステン酸塩が併用されているので、環状ジスルフィド化合物を効率よく酸化させて目的の環状ジスルホン化合物(テトラオキシド化合物)を極めて高い選択性で、しかも高収率で得ることができる。このように、本発明の環状ジスルホン化合物の製造方法によれば、簡便な操作で、短時間に高純度の環状ジスルホン化合物を高収率で得ることができる。
式(I)において、R1およびR2は、それぞれ独立して直接結合、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキレン基または置換基を有していてもよい炭素数6〜18のアリーレン基である。R1およびR2は、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。ただし、本発明においては、R1およびR2がいずれも直接結合である場合は除かれる。
アルキレン基の炭素数は、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物と過酸化水素水との反応に際して、反応溶媒として有機溶媒を用いる場合における当該有機溶媒への溶解性を向上させるとともに、反応時間を短縮させる観点から、8以下、好ましくは6以下である。また、アルキレン基の炭素数の下限は、1以上であり、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物における歪み安定性を確保する観点から、好ましくは2以上である。炭素数1〜8のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの炭素数1〜8のアルキレン基のなかでは、反応時間を短縮させる観点から、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基またはペンチレン基が好ましい。炭素数1〜8のアルキレン基が有していてもよい置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、プロピロキシ基、ブトキシ基などの炭素数1〜8のアルコキシ基、ニトロ基などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
アリーレン基の炭素数は、6以上であり、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物と過酸化水素水との反応に際して、反応溶媒として有機溶媒を用いる場合における当該有機溶媒への溶解性を向上させるとともに、反応時間を短縮させる観点から、18以下、好ましくは12以下である。炭素数6〜18のアリーレン基としては、例えば、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基などのフェニレン基、2,3−ナフタレン基、2,4−ナフタレン基、1,4−ナフタレン基などのナフタレン基、2,3−アントラセン基、2,4−アントラセン基、1,4−アントラセン基などのアントラセン基、1,2−フェナレン基、1,3−フェナレン基などのフェナレン基、1,2−フェナントレン基、1,3−フェナントレン基、1,4−フェナントレン基などのフェナントレン基などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの炭素数6〜18のアリーレン基のなかでは、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物の安定性を十分に確保する観点から、フェニレン基が好ましく、1,2−フェニレン基または1,3−フェニレン基がより好ましい。炭素数6〜18のアリーレン基が有していてもよいとして置換基は、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの炭素数1〜8のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロピロキシ基、ブトキシ基などの炭素数1〜8のアルコキシ基、ニトロ基などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物としては、例えば、1,2−ジチオラン、1,3−ジチオランなどのジチオラン化合物、1,2−ジチアン、1,3−ジチアン、1,4−ジチアンなどのジチアン化合物、1,2−ジチエパン、1,3−ジチエパン、1,4−ジチエパンなどのジチエパン化合物、1,2−ジチオカン、1,3−ジチオカン、1,4−ジチオカン、1,5−ジチオカンなどのジチオカン化合物、2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン、1,4−ジヒドロベンゾ−2,3−ジチインなどのジヒドロベンゾジチイン化合物、ジベンゾ−1,2−ジチイン、チアントレンなどのジベンゾジチイン化合物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの環状ジスルフィド化合物のなかでは、原料の入手および合成が容易であることから、ジチオラン化合物、ジチアン化合物、ジチエパン化合物、ジチオカン化合物、ジヒドロベンゾジチイン化合物またはジベンゾジチイン化合物が好ましく、1,3−ジチオラン、1,3−ジチアン、1,4−ジチアン、1,2−ジチアン、2−メチル−1,3−ジチアン、2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン、6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン、1,4−ジヒドロベンゾ−2,3−ジチインおよびチアントレンがより好ましい。式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物として、市販されているものを用いてもよく、公知の方法、例えば、Journal of Organic Chemical Society、1992年発行、第57巻、pp.1699−1702、Heterocycles、1993年発行、第36巻、pp.1783−1789などに記載の方法、後述の製造例などに準じて得られるものを用いてもよい。
タングステン酸塩としては、例えば、タングステン酸リチウム塩、タングステン酸ナトリウム塩、タングステン酸カリウム塩などのタングステン酸アルカリ金属塩、タングステン酸マグネシウム塩、タングステン酸カルシウム塩、タングステン酸バリウム塩などのタングステン酸アルカリ土類金属塩、タングステン酸マンガン塩、タングステン酸鉄塩、タングステン酸アンモニウム塩などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。タングステン酸塩は、水和物であってもよく、無水物であってもよい。これらのタングステン酸塩のなかでは、入手が容易であることから、タングステン酸アルカリ金属塩、タングステン酸アルカリ土類金属塩、タングステン酸マンガン塩、タングステン酸鉄塩およびタングステン酸アンモニウム塩が好ましく、タングステン酸アルカリ金属塩がより好ましく、タングステン酸ナトリウム塩がさらに好ましく、タングステン酸ナトリウム・二水和物がさらに一層好ましい。タングステン酸塩は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。タングステン酸塩として、市販されているものを用いてもよく、公知の方法に準じて得られるものを用いてもよい。
式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物と過酸化水素水との反応の際に、用いられるタングステン酸塩の量は、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物と過酸化水素水との混合物中に当該タングステン酸塩を十分に分散させ、反応時間を短縮させる観点から、当該環状ジスルフィド化合物1モルあたり、好ましくは0.001モル以上、より好ましくは0.01モル以上であり、さらに好ましくは0.05モル以上であり、環境調和性および経済性を向上させる観点から、当該環状ジスルフィド化合物1モルあたり、好ましくは10モル以下、より好ましくは5モル以下、さらに好ましくは1モル以下である。
過酸化水素水は、市販されているものを用いてもよく、公知の方法に準じて得られるものを用いてもよい。過酸化水素水における過酸化水素の濃度は、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物と過酸化水素水との反応の際の容積効率を向上させるとともに、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物と過酸化水素水との反応に際して、反応溶媒として有機溶媒を用いる場合における当該有機溶媒への溶解性を向上させる観点から、好ましくは5体積%以上、より好ましくは10体積%以上、さらに好ましくは20体積%以上であり、入手が容易であることから、好ましくは80体積%以下、より好ましくは70体積%以下、さらに好ましくは60体積%以下である。
式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物と過酸化水素水との反応の際に、用いられる過酸化水素水の量は、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物を十分に酸化させて高純度の環状ジスルフィド化合物を得る観点から、当該環状ジスルフィド化合物1モルあたり、好ましくは4モル以上、より好ましくは5モル以上であり、反応を停止させる際に用いられる還元剤の量を低減させる観点から、当該環状ジスルフィド化合物1モルあたり、好ましくは8モル以下、より好ましくは7モル以下である。
式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物と過酸化水素水との反応に際して、反応溶媒として有機溶媒を用いてもよく、反応溶媒として有機溶媒を用いず、水を用いてもよい。また、必要により、反応溶媒として有機溶媒および水を併用してもよい。式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物が固体である場合、当該環状ジスルフィド化合物と過酸化水素水との反応時間の短縮などの観点から、前記環状ジスルフィド化合物と前記過酸化水素水との反応を有機溶媒中で行なうことが好ましい。
有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノールなどのアルコール系有機溶媒、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系有機溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系有機溶媒、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル系有機溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、モノクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素系有機溶媒、アセトニトリル、酢酸などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのなかでは、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物と過酸化水素水との反応の際に酸化されにくく、しかも環状ジスルフィド化合物を十分に溶解させることができることから、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルムおよび酢酸が好ましい。これらの有機溶媒は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物と過酸化水素水との反応の際に、有機溶媒を用いる場合、当該有機溶媒の量は、十分な攪拌性を確保するとともに、環状ジスルフィド化合物を十分に溶解させる観点から、当該環状ジスルフィド化合物1モルあたり、好ましくは1モル以上、より好ましくは5モル以上であり、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物と過酸化水素水との反応の際の容積効率および反応速度を向上させる観点から、当該環状ジスルフィド化合物1モルあたり、好ましくは1000モル以下、より好ましくは500モル以下である。
式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物と過酸化水素水との反応の際に、水を用いる場合、当該水の量は、タングステン酸塩を十分に溶解させる観点から、当該環状ジスルフィド化合物1モルあたり、好ましくは0.01モル以上、より好ましくは0.1モル以上であり、環状ジスルフィド化合物を十分に溶解させる観点から、当該環状ジスルフィド化合物1モルあたり、好ましくは500モル以下、より好ましくは200モル以下である。
式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物と過酸化水素水との反応の際に、有機溶媒と水とを併用する場合、当該有機溶媒および水の合計量は、十分な攪拌性を確保する観点から、当該環状ジスルフィド化合物1モルあたり、好ましくは1モル以上、より好ましくは5モル以上であり、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物と過酸化水素水との反応の際の容積効率および反応速度を向上させる観点から、当該環状ジスルフィド化合物1モルあたり、好ましくは1000モル以下、より好ましくは500モル以下である。
例えば、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物が固体であり、反応溶媒として有機溶媒および水を用いる場合、有機溶媒に、環状ジスルフィド化合物を溶解させ、つぎに、得られた混合物に水およびタングステン酸塩を添加した後、当該混合物に過酸化水素水を滴下することにより、前記環状ジスルフィド化合物を過酸化水素水で酸化させることができる。
本発明においては、環状ジスルフィド化合物を、タングステン酸塩存在下で過酸化水素水と反応させる際に、酸をさらに用いてもよい。前記酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、炭酸などの無機酸、ギ酸、クエン酸、メタンスルホン酸などの有機酸などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの酸のなかでは、入手が容易であることから、塩酸および硫酸が好ましい。なお、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物と過酸化水素水との反応に際して、反応溶媒として酢酸を用いた場合、かかる反応溶媒は酸としての機能を兼ねることができる。
式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物と過酸化水素水との反応の際に、酸を用いる場合、当該酸の量は、反応をスムーズに進行させるとともに、環状ジスルホン化合物の収率を向上させる観点から、当該環状ジスルフィド化合物1モルあたり、好ましくは0.001モル以上、より好ましくは0.01モル以上であり、簡便な操作で環状ジスルホン化合物を得る観点から、当該環状ジスルフィド化合物1モルあたり、好ましくは100モル以下、より好ましくは10モル以下である。
式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物と過酸化水素水との反応の際の反応温度は、反応時間を短縮させる観点から、好ましくは0℃以上、より好ましくは10℃以上であり、目的の環状ジスルホン化合物の収率を向上させる観点から、好ましくは80℃以下、より好ましくは40℃以下である。
式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物と過酸化水素水との反応の際の反応時間は、前記環状ジスルフィド化合物の種類、当該環状ジスルフィド化合物の使用量、反応溶媒への当該環状ジスルフィド化合物の溶解度、反応液中におけるタングステン酸塩および過酸化水素水の当量数、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物と過酸化水素水との反応の際の反応温度などによって異なるので、一概には決定することができないことから、前記環状ジスルフィド化合物の種類、当該環状ジスルフィド化合物の使用量、反応溶媒への当該環状ジスルフィド化合物の溶解度、反応液中におけるタングステン酸塩および過酸化水素水の当量数、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物と過酸化水素水との反応の際の反応温度などに応じて適宜決定することが好ましい。前記反応時間は、通常、反応完了に要する時間であればよく、2〜4時間程度である。
式(II)において、R1およびR2は、式(I)におけるR1およびR2と同じである。式(II)で表わされる環状ジスルホン化合物の具体例としては、1,2−ジチオラン−1,1,2,2−テトラオキシド、1,3−ジチオラン−1,1,3,3−テトラオキシドなどのジチオランテトラオキシド化合物、1,2−ジチアン−1,1,2,2−テトラオキシド、1,3−ジチアン−1,1,3,3−テトラオキシド、1,4−ジチアン−1,1,4,4−テトラオキシドなどのジチアンテトラオキシド化合物、1,2−ジチエパン、1,3−ジチエパン−1,1,3,3−テトラオキシド、1,4−ジチエパン−1,1,4,4−テトラオキシドなどのジチエパンテトラオキシド化合物、1,2−ジチオカン−1,1,2,2−テトラオキシド、1,3−ジチオカン−1,1,3,3−テトラオキシド、1,4−ジチオカン−1,1,4,4−テトラオキシド、1,5−ジチオカン−1,1,5,5−テトラオキシドなどのジチオカンテトラオキシド化合物、2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン−1,1,4,4−テトラオキシド、1,4−ジヒドロベンゾ−2,3−ジチイン−2,2,3,3−テトラオキシドなどのジヒドロベンゾジチインテトラオキシド化合物、ジベンゾ−1,2−ジチイン−1,1,2,2−テトラオキシド、チアントレン−5,5,10,10−テトラオキシドなどのジベンゾジチインテトラオキシド化合物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。本発明の環状ジスルホン化合物の製造方法によれば、これらの式(II)で表わされる環状ジスルホン化合物のなかでも、原料の入手および合成が容易である観点から、好ましくはジチオランテトラオキシド化合物、ジチアンテトラオキシド化合物、ジチエパンテトラオキシド化合物、ジチオカンテトラオキシド化合物、ジヒドロベンゾジチインテトラオキシド化合物およびジベンゾジチインテトラオキシド化合物を製造することができ、より好ましくは式(III):
Figure 2014105156
で表わされる1,3−ジチオラン−1,1,3,3−テトラオキシド、式(IV):
Figure 2014105156
で表わされる1,3−ジチアン−1,1,3,3−テトラオキシド、式(V):
Figure 2014105156
で表わされる1,4−ジチアン−1,1,4,4−テトラオキシド、式(VI):
Figure 2014105156
で表わされる1,2−ジチアン−1,1,2,2−テトラオキシド、式(VII):
Figure 2014105156
で表わされる2−メチル−1,3−ジチアン−1,1,3,3−テトラオキシド、式(VIII):
Figure 2014105156
で表わされる2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン−1,1,4,4−テトラオキシド、式(IX):
Figure 2014105156
で表わされる6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン−1,1,4,4−テトラオキシド、式(X):
Figure 2014105156
で表わされる1,4−ジヒドロベンゾ−2,3−ジチイン−2,2,3,3−テトラオキシドおよび式(XI):
Figure 2014105156
で表わされるチアントレン−5,5,10,10−テトラオキシドを製造することができる。
式(III)で表わされる1,3−ジチオラン−1,1,3,3−テトラオキシドは、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物として1,3−ジチオランを用いることによって得ることができる。式(IV)で表わされる1,3−ジチアン−1,1,3,3−テトラオキシドは、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物として1,3−ジチアンを用いることによって得ることができる。式(V)で表わされる1,4−ジチアン−1,1,4,4−テトラオキシドは、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物として1,4−ジチアンを用いることによって得ることができる。式(VI)で表わされる1,2−ジチアン−1,1,2,2−テトラオキシドは、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物として1,2−ジチアンを用いることによって得ることができる。式(VII)で表わされる2−メチル−1,3−ジチアン−1,1,3,3−テトラオキシドは、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物として2−メチル−1,3−ジチアンを用いることによって得ることができる。式(VIII)で表わされる2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン−1,1,4,4−テトラオキシドは、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物として2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチインを用いることによって得ることができる。式(IX)で表わされる6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン−1,1,4,4−テトラオキシドは、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物として6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチインを用いることによって得ることができる。式(X)で表わされる1,4−ジヒドロベンゾ−2,3−ジチイン−2,2,3,3−テトラオキシドは、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物として1,4−ジヒドロベンゾ−2,3−ジチインを用いることによって得ることができる。式(XI)で表わされるチアントレン−5,5,10,10−テトラオキシドは、式(I)で表わされる環状ジスルフィド化合物としてチアントレンを用いることによって得ることができる。
以上説明したように、本発明の環状ジスルホン化合物の製造方法は、環状ジスルフィド化合物から環状ジスルホン化合物を生成させる際に、過酸化水素水およびタングステン酸塩が併用されているので、簡便な操作で、短時間に高純度の式(II)で表わされる環状ジスルホン化合物を高収率で得ることができる。また、本発明の環状ジスルホン化合物の製造方法によって得られた式(II)で表わされる環状ジスルホン化合物は、例えば、医薬、非水二次電池電解液、イオン導電性材料などの原料またはこれらの製造中間体などに使用することが期待されるものである。したがって、本発明の環状ジスルホン化合物の製造方法は、式(II)で表わされる環状ジスルホン化合物を安定供給することができることから、医薬、非水二次電池電解液、イオン導電性材料などの製造、開発などに有用である。
つぎに、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。なお、以下において、「主要生成物」とは、特に断りのない限り、ジスルフィド化合物、モノオキシド化合物、ジオキシド化合物、トリオキシド化合物およびテトラオキシド化合物をいう。また、以下において、化合物1〜9の化学構造式は、表1に示すとおりである。
Figure 2014105156
以下の実施例において、得られた化合物の物性を測定する際に使用した機器は、以下のとおりである。
1H−核磁気共鳴(以下、「1H−NMR」という)〕
核磁気共鳴装置〔ブルカー(BRUKER)社製、商品名:ULTRASHIELD PLUS〕
〔液体クロマトグラフ質量分析(以下、「LC/MS」という)〕
液体クロマトグラフ質量分析計〔(株)島津製作所製、商品名:LCMS−2020〕
製造例1
(1,2−ジチアンの調製)
(1)テトラチオタングステン酸ピペリジン塩の調製
撹拌機、還流冷却管、温度計および滴下漏斗を備えた500mL容の4つ口フラスコ内に、タングステン酸50.0g(0.216モル)、水100.0gおよびピペリジン129.0g(1.51モル)を添加した。その後、前記メスフラスコ内の溶液を攪拌しながら1時間還流させた。
得られた反応混合物をろ過した後、撹拌機、還流冷却管、温度計および滴下漏斗を備えた300mL容の4つ口フラスコ内に添加した。前記フラスコ内の溶液の温度を60℃まで昇温させた後、前記フラスコ内の溶液を60℃に維持しながら、硫化水素ガスを8時間かけて当該溶液に吹き込んだ。その後、得られた反応混合物を室温まで冷却した。得られた反応混合物をろ過した後、残渣をイソプロピルアルコール50.0gおよびジエチルエーテル20.0gで洗浄し、黄色結晶を得た。得られた黄色結晶を減圧乾燥して、テトラチオタングステン酸ピペリジン塩75.0gを得た。
(2)1,2−ジチアンの調製
撹拌機、還流冷却管、温度計および滴下漏斗を備えた500mL容の4つ口フラスコ内に、前記(1)で得られたテトラチオタングステン酸ピペリジン塩19.4g(0.0400モル)およびジメチルホルムアミド236.1gを添加した。つぎに、前記フラスコ内の溶液を室温に維持しながら、ジメチルホルムアミド94.5gに溶解させた1,4−ジブロモブタン〔アルドリッチ(Aldrich)社製〕8.6g(0.0400モル)を当該溶液に滴下した。得られた混合物の温度を60℃まで昇温させた後、前記混合物を60℃に維持しながら4時間攪拌して反応を行なった。反応終了後、得られた反応混合物をろ過し、得られたろ液を減圧下に濃縮した。
得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー〔展開溶媒:ジエチルエーテル/石油エーテル(体積比)=1/5〕に供し、1,2−ジチアン〔30.7g(0.255モル)、1,4−ジブロモブタンに対する収率:63.8%〕を得た。なお、得られた1,2−ジチアンは、以下の1H−NMRスペクトルおよびLC/MSスペクトルによって確認された。
〔1,2−ジチアンの1H-NMRスペクトル〕
<測定条件>
溶媒:重クロロホルム(CDCl3
内部標準:テトラメチルシラン
測定温度:22℃
共鳴周波数:400MHz
1H-NMR(CDCl3)δ(ppm):1.95(s, 4H), 2.80(s, 4H)
〔1,2−ジチアンのLC/MSスペクトル〕
LC/MS(m/z[M-H]+):120
製造例2
(2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチインの調製)
撹拌機、冷却管、温度計および滴下漏斗を備えた1L容の4つ口フラスコ内に、シクロヘキサノン9.8g(0.100モル)、エタン−1,2−ジチオール9.4g(0.100モル)およびジクロロメタン400.0gを添加した後、前記フラスコ内の溶液を0℃まで冷却した。つぎに、前記フラスコ内の溶液を0℃に維持しながら、N−ブロモスクシンイミド53.4g(0.300モル)を1時間かけて当該溶液に滴下した。得られた混合物の温度を室温まで昇温させた後、前記混合物を室温に維持しながら1時間攪拌して反応を行なった。反応終了後、得られた反応混合物に水200.0gを添加した。つぎに、得られた混合物をジクロロメタン200.0gで抽出する操作を2回繰り返した。得られた有機層を混合し、減圧下で濃縮した。
得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー〔展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン(体積比)=1/2〕に供し、2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン〔9.1g(0.0541モル)、シクロヘキサノンに対する収率:54.1%〕を得た。なお、得られた2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチインは、以下の1H−NMRスペクトルおよびLC/MSスペクトルによって確認された。
〔2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチインの1H-NMRスペクトル〕
<測定条件>
溶媒:重クロロホルム(CDCl3
内部標準:テトラメチルシラン
測定温度:22℃
共鳴周波数:400MHz
1H-NMR(CDCl3)δ(ppm):3.25(s, 4H), 7.11(m, 4H)
〔2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチインのLC/MSスペクトル〕
LC/MS(m/z[M-H]+):167
製造例3
(6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチインの調製)
撹拌機、冷却管、温度計および滴下漏斗を備えた1L容の4つ口フラスコ内に、3−メチルシクロヘキサノン11.2g(0.100モル)、エタン−1,2−ジチオール9.4g(0.100モル)およびジクロロメタン400.0gを添加した後、前記フラスコ内の溶液を0℃まで冷却した。つぎに、前記フラスコ内の溶液を0℃に維持しながら、N−ブロモスクシンイミド53.4g(0.300モル)を1時間かけて当該溶液に滴下した。得られた混合物の温度を室温まで昇温させた後、前記混合物を室温に維持しながら1時間攪拌し、反応を行なった。反応終了後、得られた反応混合物に水200.0gを添加した。つぎに、得られた混合物をジクロロメタン200.0gで抽出する操作を2回繰り返した。得られた有機層を混合し、減圧下で濃縮した。
得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー〔展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン(体積比)=1/2〕に供し、6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン〔9.0g(0.0493モル)、シクロヘキサノンに対する収率:49.3%〕を得た。なお、得られた6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチインは、以下の1H−NMRスペクトルおよびLC/MSスペクトルによって確認された。
〔6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチインの1H-NMRスペクトル〕
<測定条件>
溶媒:重クロロホルム(CDCl3
内部標準:テトラメチルシラン
測定温度:22℃
共鳴周波数:400MHz
1H-NMR(CDCl3)δ(ppm):2.21(s, 3H), 3.18(s, 4H), 6.90(m, 3H)
〔6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチインのLC/MSスペクトル〕
LC/MS(m/z[M-H]+):181
製造例4
(1,4−ジヒドロベンゾ−2,3−ジチインの作製)
撹拌機、冷却管、温度計および滴下漏斗を備えた500mL容の4つ口フラスコ内に、製造例1(1)と同様の操作を行なうことによって得られたテトラチオタングステン酸ピペリジン塩19.4g(0.0400モル)およびジメチルホルムアミド236.1gを添加した。つぎに、前記フラスコ内の溶液を室温に維持しながら、ジメチルホルムアミド94.5gに溶解した1,2−ビス(ブロモメチル)ベンゼン10.5g(0.0400モル)を当該溶液に滴下した。得られた混合物の温度を60℃まで昇温させた後、前記混合物を4時間攪拌して反応を行なった。反応終了後、得られた反応混合物をろ過し、得られたろ液を減圧下に濃縮した。
得られた濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー〔展開溶媒:ジエチルエーテル/石油エーテル(体積比)=1/5〕に供し、1,4−ジヒドロベンゾ−2,3−ジチイン〔39.7g(0.236モル)、1,2−ビス(ブロモメチル)ベンゼンに対する収率:59.0%〕を得た。なお、得られた1,4−ジヒドロベンゾ−2,3−ジチインは、以下の1H−NMRスペクトルおよびLC/MSスペクトルによって確認された。
〔1,4−ジヒドロベンゾ−2,3−ジチインの1H-NMRスペクトル〕
<測定条件>
溶媒:四塩化炭素(CCl4
内部標準:テトラメチルシラン
測定温度:22℃
共鳴周波数:400MHz
1H-NMR(CCl4)δ(ppm):4.03(s, 4H), 7.08(br-s, 4H)
〔1,4−ジヒドロベンゾ−2,3−ジチインのLC/MSスペクトル〕
LC/MS(m/z[M-H]+):167
実施例1
(1,3−ジチオラン−1,1,3,3−テトラオキシド(化合物1)の調製)
撹拌機、冷却管、温度計および滴下漏斗を備えた500mL容の4つ口フラスコ内に、1,3−ジチオラン〔アルドリッチ(Aldrich)社製〕4.4g(0.0416モル)およびトルエン80.0gを添加した後、前記フラスコ内の溶液を5℃まで冷却した。その後、前記フラスコ内の溶液に水3.3gおよびタングステン酸ナトリウム(2水和物)6.0g(0.018モル)を添加した。得られた混合物を5℃に維持しながら、34.5体積%過酸化水素水17.3g(0.166モル)を1時間かけて前記混合物に滴下した。得られた混合物の温度を20℃まで昇温させた後、前記混合物を20℃に維持しながら3時間撹拌して反応を行ない、反応混合物を得た。得られた反応混合物中に含まれる主要生成物の量(モル)を100としたときの相対値(各生成物の生成率)を求めた。各生成物の生成率を表2に示す。
得られた反応混合物に水100.0gおよび亜硫酸ナトリウム0.52g(0.00416モル)を添加した。つぎに、得られた混合物をアセトニトリル100.0gで抽出する操作を2回繰り返した。得られた有機層を混合した後、得られた混合物に飽和食塩水20.0gを添加した。得られた混合物を攪拌して水層と有機層とに分離させた。つぎに、得られた有機層から溶媒を30℃で減圧下に留去することにより、結晶を得た。得られた結晶にメタノール10.0gを添加し、室温で攪拌した。その後、得られた混合物をろ過し、残渣を乾燥させることにより、1,3−ジチオラン−1,1,3,3−テトラオキシド〔6.81g(0.0400モル)、1,3−ジチアンに対する収率:96.2%〕を得た。なお、得られた1,3−ジチオラン−1,1,3,3−テトラオキシドは、以下の1H−NMRスペクトルおよびLC/MSスペクトルによって確認された。
〔1,3−ジチオラン−1,1,3,3−テトラオキシドの1H-NMRスペクトル〕
<測定条件>
溶媒:四塩化炭素(CCl4
内部標準:テトラメチルシラン
測定温度:22℃
共鳴周波数:400MHz
1H-NMR(CCl4)δ(ppm):3.97(m, 4H), 5.53(m, 2H)
〔1,3−ジチオラン−1,1,3,3−テトラオキシドのLC/MSスペクトル〕
LC/MS(m/z[M-H]+):169
実施例2
(1,3−ジチアン−1,1,3,3−テトラオキシド(化合物2)の調製)
撹拌機、冷却管、温度計および滴下漏斗を備えた500mL容の4つ口フラスコ内に、1,3−ジチアン〔アルドリッチ(Aldrich)社製〕5.0g(0.0416モル)およびトルエン80.0gを添加した後、前記フラスコ内の溶液を5℃まで冷却した。その後、前記フラスコ内の溶液に水3.3gおよびタングステン酸ナトリウム(2水和物)6.0g(0.018モル)を添加した。得られた混合物を5℃に維持しながら、34.5体積%過酸化水素水17.3g(0.166モル)を1時間かけて前記混合物に滴下した。得られた混合物の温度を20℃まで昇温させた後、前記混合物を20℃に維持しながら2時間撹拌して反応を行なった。得られた反応混合物中に含まれる主要生成物の量(モル)を100としたときの相対値(各生成物の生成率)を求めた。各生成物の生成率を表2に示す。
得られた反応混合物に水100.0gおよび亜硫酸ナトリウム0.52g(0.00416モル)を添加した。つぎに、得られた混合物をアセトニトリル100.0gで抽出する操作を2回繰り返した。得られた有機層を混合した後、得られた混合物に飽和食塩水20.0gを添加した。得られた混合物を攪拌して水層と有機層とに分離させた。つぎに、得られた有機層から溶媒を30℃で減圧下に留去することにより、結晶を得た。得られた結晶にメタノール10.0gを添加し、室温で攪拌した。その後、得られた混合物をろ過し、残渣を乾燥させることにより、1,3−ジチアン−1,1,3,3−テトラオキシド〔7.37g(0.0395モル)、1,3−ジチアンに対する収率:95.0%〕を得た。なお、得られた化合物が1,3−ジチアン−1,1,3,3−テトラオキシドであることは、得られた化合物が以下の1H−NMRスペクトルおよびLC/MSスペクトルを有することによって確認された。
〔1,3−ジチアン−1,1,3,3−テトラオキシドの1H-NMRスペクトル〕
<測定条件>
溶媒:重アセトニトリル(CDCN)
内部標準:なし
測定温度:22℃
共鳴周波数:400MHz
1H-NMR(CD3CN)δ(ppm):4.64(s, 2H), 3.26(m, 4H), 2.83(m, 2H)
〔1,3−ジチアン−1,1,3,3−テトラオキシドのLC/MSスペクトル〕
LC/MS(m/z[M-H]+):183
実施例3
(1,4−ジチアン−1,1,4,4−テトラオキシド(化合物3)の調製)
撹拌機、冷却管、温度計および滴下漏斗を備えた500mL容の4つ口フラスコ内に、1,4−ジチアン〔アルドリッチ(Aldrich)社製〕5.0g(0.0416モル)およびトルエン80.0gを添加した後、前記フラスコ内の溶液を5℃まで冷却した。その後、前記フラスコ内の溶液に水3.3gおよびタングステン酸ナトリウム(2水和物)6.0g(0.018モル)を添加した。得られた混合物を5℃に維持しながら、34.5体積%過酸化水素水17.3g(0.166モル)を1時間かけて前記混合物に滴下した。得られた混合物の温度を20℃まで昇温させた後、前記混合物を20℃に維持しながら2時間撹拌して反応を行なった。反応混合物中に含まれる主要生成物の量(モル)を100としたときの相対値(各生成物の生成率)を求めた。各生成物の生成率を表2に示す。
得られた反応混合物に水100.0gおよび亜硫酸ナトリウム0.52g(0.00416モル)を添加した。つぎに、得られた混合物をアセトニトリル100.0gで抽出する操作を2回繰り返した。得られた有機層を混合した後、得られた混合物に飽和食塩水20.0gを添加した。得られた混合物を攪拌して水層と有機層とに分離させた。つぎに、得られた有機層から溶媒を30℃で減圧下に留去することにより、結晶を得た。得られた結晶にメタノール10.0gを添加し、室温で攪拌した。その後、得られた混合物をろ過し、残渣を乾燥させることにより、1,4−ジチアン−1,1,4,4−テトラオキシド〔7.20g(0.0391モル)、1,4−ジチアンに対する収率:93.9%〕を得た。なお、得られた化合物が1,4−ジチアン−1,1,4,4−テトラオキシドであることは、得られた化合物が以下の1H−NMRスペクトルおよびLC/MSスペクトルを有することによって確認された。
〔1,4−ジチアン−1,1,4,4−テトラオキシドの1H-NMRスペクトル〕
<測定条件>
溶媒:重クロロホルム(CDCl3
内部標準:テトラメチルシラン
測定温度:22℃
共鳴周波数:400MHz
1H-NMR(CDCl3)δ(ppm):3.56(m, 8H)
〔1,4−ジチアン−1,1,4,4−テトラオキシドのLC/MSスペクトル〕
LC/MS(m/z[M-H]+):183
実施例4
(1,2−ジチアン−1,1,2,2−テトラオキシド(化合物4)の調製)
撹拌機、冷却管、温度計および滴下漏斗を備えた500mL容の4つ口フラスコ内に、製造例1で得られた1,2−ジチアン5.0g(0.0416モル)およびトルエン80.0gを添加した後、前記フラスコ内の溶液を5℃まで冷却した。その後、前記フラスコ内の溶液に水3.3gおよびタングステン酸ナトリウム(2水和物)6.0g(0.018モル)を添加した。得られた混合物を5℃に維持しながら、34.5体積%過酸化水素水17.3g(0.166モル)を1時間かけて前記混合物に滴下した。得られた混合物の温度を20℃まで昇温させた後、前記混合物を20℃に維持しながら4時間撹拌して反応を行なった。得られた反応混合物中に含まれる主要生成物の量(モル)を100としたときの相対値(各生成物の生成率)を求めた。各生成物の生成率を表2に示す。
得られた反応混合物に水100.0gおよび亜硫酸ナトリウム0.52g(0.00416モル)を添加した。つぎに、得られた混合物をアセトニトリル100.0gで抽出する操作を2回繰り返した。得られた有機層を混合した後、得られた混合物に飽和食塩水20.0gを添加した。得られた混合物を攪拌して水層と有機層とに分離させた。つぎに、得られた有機層から溶媒を30℃で減圧下に留去することにより、結晶を得た。得られた結晶にメタノール10.0gを添加し、室温で攪拌した。その後、得られた混合物をろ過し、残渣を乾燥させることにより、1,2−ジチアン−1,1,2,2−テトラオキシド〔7.29g(0.0396モル)、1,2−ジチアンに対する収率:95.1%〕を得た。なお、得られた化合物が1,2−ジチアン−1,1,2,2−テトラオキシドであることは、得られた化合物が以下の1H−NMRスペクトルおよびLC/MSスペクトルを有することによって確認された。
〔1,2−ジチアン−1,1,2,2−テトラオキシドの1H-NMRスペクトル〕
<測定条件>
溶媒:重クロロホルム(CDCl3
内部標準:テトラメチルシラン
測定温度:22℃
共鳴周波数:400MHz
1H-NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.85(m, 4H), 3.41(m, 4H)
〔1,2−ジチアン−1,1,2,2−テトラオキシドのLC/MSスペクトル〕
LC/MS(m/z[M-H]+):183
実施例5
(2−メチル−1,3−ジチアン−1,1,3,3−テトラオキシド(化合物5)の調製)
撹拌機、冷却管、温度計および滴下漏斗を備えた500mL容の4つ口フラスコ内に、2−メチル−1,3−ジチアン〔アルドリッチ(Aldrich)社製〕5.6g(0.0416モル)およびトルエン80.0gを添加した後、前記フラスコ内の溶液を5℃まで冷却した。その後、前記フラスコ内の溶液に水3.3gおよびタングステン酸ナトリウム(2水和物)6.0g(0.018モル)を添加した。得られた混合物を5℃に維持しながら、34.5体積%過酸化水素水17.3g(0.166モル)を1時間かけて前記混合物に滴下した。得られた混合物の温度を20℃まで昇温させた後、前記混合物を20℃に維持しながら4時間撹拌して反応を行なった。得られた反応混合物中に含まれる主要生成物の量(モル)を100としたときの相対値(各生成物の生成率)を求めた。各生成物の生成率を表2に示す。
得られた反応混合物に水100.0gおよび亜硫酸ナトリウム0.52g(0.00416モル)を添加した。つぎに、得られた混合物をアセトニトリル100.0gで抽出する操作を2回繰り返した。得られた有機層を混合した後、得られた混合物に飽和食塩水20.0gを添加した。得られた混合物を攪拌して水層と有機層とに分離させた。つぎに、得られた有機層から溶媒を30℃で減圧下に留去することにより、結晶を得た。得られた結晶にメタノール10.0gを添加し、室温で攪拌した。その後、得られた混合物をろ過し、残渣を乾燥させることにより、2−メチル−1,3−ジチアン−1,1,3,3−テトラオキシド〔8.00g(0.0404モル)、2−メチル−1,3−ジチアンに対する収率:97.1%〕を得た。なお、得られた2−メチル−1,3−ジチアン−1,1,3,3−テトラオキシドは、以下の1H−NMRスペクトルおよびLC/MSスペクトルによって確認された。
〔2−メチル−1,3−ジチアン−1,1,3,3−テトラオキシドの1H-NMRスペクトル〕
<測定条件>
溶媒:重クロロホルム(CDCl3
内部標準:テトラメチルシラン
測定温度:22℃
共鳴周波数:400MHz
1H-NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.70(d, 3H), 2.41(m, 2H), 3.41(m, 4H), 4.67(m, 1H)
〔2−メチル−1,3−ジチアン−1,1,3,3−テトラオキシドのLC/MSスペクトル〕
LC/MS(m/z[M-H]+):197
実施例6
(2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン−1,1,4,4−テトラオキシド(化合物6)の調製)
撹拌機、冷却管、温度計および滴下漏斗を備えた500mL容の4つ口フラスコ内に、製造例2で得られた2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン7.0g(0.0416モル)およびトルエン80.0gを添加した後、前記フラスコ内の溶液を5℃まで冷却した。その後、前記フラスコ内の溶液に水3.3gおよびタングステン酸ナトリウム(2水和物)6.0g(0.018モル)を添加した。得られた混合物を5℃に維持しながら、34.5体積%過酸化水素水17.3g(0.166モル)を1時間かけて前記混合物に滴下した。得られた混合物の温度を20℃まで昇温させた後、前記混合物を20℃に維持しながら3時間撹拌して反応を行なった。得られた反応混合物中に含まれる主要生成物の量(モル)を100としたときの相対値(各生成物の生成率)を求めた。各生成物の生成率を表2に示す。
得られた反応混合物に水100.0gおよび亜硫酸ナトリウム0.52g(0.00416モル)を添加した。つぎに、得られた混合物をアセトニトリル100.0gで抽出する操作を2回繰り返した。得られた有機層を混合した後、得られた混合物に飽和食塩水20.0gを添加した。得られた混合物を攪拌して水層と有機層とに分離させた。つぎに、得られた有機層から溶媒を30℃で減圧下に留去することにより、結晶を得た。得られた結晶にメタノール10.0gを添加し、室温で攪拌した。その後、得られた混合物をろ過し、残渣を乾燥させることにより、2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン−1,1,4,4−テトラオキシド〔8.90g(0.0383モル)、2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチインに対する収率:92.1%〕を得た。なお、得られた2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン−1,1,4,4−テトラオキシドは、以下の1H−NMRスペクトルおよびLC/MSスペクトルによって確認された。
〔2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン−1,1,4,4−テトラオキシドの1H-NMRスペクトル〕
<測定条件>
溶媒:重クロロホルム(CDCl3
内部標準:テトラメチルシタン
測定温度:22℃
共鳴周波数:400MHz
1H-NMR(CDCl3)δ(ppm): 3.97(m, 4H), 7.50(m, 2H), 8.21(m, 2H)
〔2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン−1,1,4,4−テトラオキシドのLC/MSスペクトル〕
LC/MS(m/z[M-H]+):231
実施例7
(6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン−1,1,4,4−テトラオキシド(化合物7)の調製)
撹拌機、冷却管、温度計および滴下漏斗を備えた500mL容の4つ口フラスコ内に、製造例3で得られた6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン7.6g(0.0416モル)およびトルエン80.0gを添加した後、前記フラスコ内の溶液を5℃まで冷却した。その後、前記フラスコ内の溶液に水3.3gおよびタングステン酸ナトリウム(2水和物)6.0g(0.018モル)を添加した。得られた混合物を5℃に維持しながら、34.5体積%過酸化水素水17.3g(0.166モル)を1時間かけて前記混合物に滴下した。得られた混合物の温度を20℃まで昇温させた後、前記混合物を20℃に維持しながら3時間撹拌して反応を行なった。得られた反応混合物中に含まれる主要生成物の量(モル)を100としたときの相対値(各生成物の生成率)を求めた。各生成物の生成率を表2に示す。
得られた反応混合物に水100.0gおよび亜硫酸ナトリウム0.52g(0.00416モル)を添加した。つぎに、得られた混合物をアセトニトリル100.0gで抽出する操作を2回繰り返した。得られた有機層を混合した後、得られた混合物に飽和食塩水20.0gを添加した。得られた混合物を攪拌して水層と有機層とに分離させた。つぎに、得られた有機層から溶媒を30℃で減圧下に留去することにより、結晶を得た。得られた結晶にメタノール10.0gを添加し、室温で攪拌した。その後、得られた混合物をろ過し、残渣を乾燥させることにより、6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン−1,1,4,4−テトラオキシド〔9.69g(0.0393モル)、6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチインに対する収率:94.6%〕を得た。なお、得られた6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン−1,1,4,4−テトラオキシドは、以下の1H−NMRスペクトルおよびLC/MSスペクトルによって確認された。
〔6−メチル−2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン−1,1,4,4−テトラオキシドの1H-NMRスペクトル〕
<測定条件>
溶媒:重クロロホルム(CDCl3
内部標準:テトラメチルシラン
測定温度:22℃
共鳴周波数:400MHz
1H-NMR(CDCl3)δ(ppm): 2.35(s, 3H), 3.97(m, 4H), 7.30(m, 1H), 8.01(m, 1H), 8.09(m, 1H)
〔2,3−ジヒドロベンゾ−1,4−ジチイン−1,1,4,4−テトラオキシドのLC/MSスペクトル〕
LC/MS(m/z[M-H]+):245
実施例8
(1,4−ジヒドロベンゾ−2,3−ジチイン−2,2,3,3−テトラオキシド(化合物8)の調製)
撹拌機、冷却管、温度計および滴下漏斗を備えた500mL容の4つ口フラスコに、製造例4で得られた1,4−ジヒドロベンゾ−2,3−ジチイン7.0g(0.0416モル)およびトルエン80.0gを添加した後、前記フラスコ内の溶液を5℃まで冷却した。
その後、前記フラスコ内の溶液に水3.3gおよびタングステン酸ナトリウム(2水和物)6.0g(0.018モル)を添加した。得られた混合物を5℃に維持しながら、34.5体積%過酸化水素水17.3g(0.166モル)を1時間かけて前記混合物に滴下した。得られた混合物の温度を20℃まで昇温させた後、前記混合物を20℃に維持しながら3時間撹拌して反応を行なった。得られた反応混合物中に含まれる主要生成物の量(モル)を100としたときの相対値(各生成物の生成率)を求めた。各生成物の生成率を表2に示す。
得られた反応混合物に水100.0gおよび亜硫酸ナトリウム0.52g(0.00416モル)を添加した。つぎに、得られた混合物をアセトニトリル100.0gで抽出する操作を2回繰り返した。得られた有機層を混合した後、得られた混合物に飽和食塩水20.0gを添加した。得られた混合物を攪拌して水層と有機層とを分離させた。つぎに、得られた有機層から溶媒を30℃で減圧下に留去することにより、結晶を得た。得られた結晶にメタノール10.0gを添加し、室温で攪拌した。その後、得られた混合物をろ過し、残渣を乾燥させることにより、1,4−ジヒドロベンゾ−2,3−ジチイン−2,2,3,3−テトラオキシド〔9.00g(0.0387モル)、1,4−ジヒドロベンゾ−2,3−ジチインに対する収率:93.1%〕を得た。なお、得られた1,4−ジヒドロベンゾ−2,3−ジチイン−2,2,3,3−テトラオキシドは、以下の1H−NMRスペクトルおよびLC/MSスペクトルによって確認された。
〔1,4−ジヒドロベンゾ−2,3−ジチイン−2,2,3,3−テトラオキシドの1H-NMRスペクトル〕
<測定条件>
溶媒:重クロロホルム(CDCl3
内部標準:テトラメチルシラン
測定温度:22℃
共鳴周波数:400MHz
1H-NMR(CDCl3)δ(ppm): 4.67(M, 4h), 6.94(M, 2h), 6.95(M, 2h)
〔1,4−ジヒドロベンゾ−2,3−ジチイン−2,2,3,3−テトラオキシドのLC/MSスペクトル〕
LC/MS(m/z[M-H]+):231
実施例9
(チアントレン−5,5,10,10−テトラオキシド(化合物9)の調製)
撹拌機、冷却管、温度計および滴下漏斗を備えた500mL容の4つ口フラスコに、チアントレン(アルドリッチ(Aldrich)社製)9.0g(0.0416モル)およびトルエン80.0gを添加した後、前記フラスコ内の溶液を5℃まで冷却した。その後、前記フラスコ内の溶液に水3.3gおよびタングステン酸ナトリウム(2水和物)6.0g(0.018モル)を添加した。得られた混合物を5℃に維持しながら、34.5体積%過酸化水素水17.3g(0.166モル)を1時間かけて前記混合物に滴下した。得られた混合物の温度を20℃まで昇温させた後、前記混合物を20℃に維持しながら2時間撹拌して反応を行なった。得られた反応混合物中に含まれる主要生成物の量(モル)を100としたときの相対値(各生成物の生成率)を求めた。各生成物の生成率を表2に示す。
得られた反応混合物に水100.0gおよび亜硫酸ナトリウム0.52g(0.00416モル)を添加した。つぎに、得られた混合物をアセトニトリル100.0gで抽出する操作を2回繰り返した。得られた有機層を混合した後、得られた混合物に飽和食塩水20.0gを添加した。得られた混合物を攪拌して水層と有機層とに分離させた。つぎに、得られた有機層から溶媒を30℃で減圧下に留去することにより、結晶を得た。得られた結晶にメタノール10.0gを添加し、室温で攪拌した。その後、得られた混合物をろ過し、残渣を乾燥させることにより、チアントレン−5,5,10,10−テトラオキシド〔8.50g(0.0393モル)、チアントレンに対する収率:94.5%〕を得た。なお、得られたチアントレン−5,5,10,10−テトラオキシドは、以下の1H−NMRスペクトルおよびLC/MSスペクトルによって確認された。
〔チアントレン−5,5,10,10−テトラオキシドの1H-NMRスペクトル〕
<測定条件>
溶媒:重クロロホルム(CDCl3
内部標準:テトラメチルシラン
測定温度:22℃
共鳴周波数:400MHz
1H-NMR(CDCl3)δ(ppm): 6.80(m、8H)、7.00(m、8H)
〔チアントレン−5,5,10,10−テトラオキシドのLC/MSスペクトル〕
LC/MS(m/z[M-H]+):215
比較例1
(メタクロロ過安息香酸を用いた1,3−ジチアン−1,1,3,3−テトラオキシド(化合物1)の調製)
撹拌機、冷却管、温度計および滴下漏斗を備えた500mL容の4つ口フラスコ内に、ジスルフィド化合物である1,3−ジチアン〔アルドリッチ(Aldrich)社製〕5.0g(0.0416モル)およびジクロロメタン80.0gを添加した後、前記フラスコ内の溶液を−20℃まで冷却した。その後、ジクロロメタン80.0gに溶解したメタクロロ過安息香酸(30体積%含水)41.0g(0.166モル)を−20℃に維持しながら、−20℃に保たれた前記フラスコ内の溶液に1時間かけて滴下した。得られた混合物の温度を0℃まで昇温させた後、前記混合物を0℃に維持しながら24時間撹拌して反応を行なった。つぎに、得られた反応混合物をガスクロマトグラフに供し、主要生成物の生成比を求めた。その結果、前記主要生成物の生成比は、ジスルフィド化合物:モノオキシド化合物:ジオキシド化合物:トリオキシド化合物:テトラオキシド化合物=0:11:17:43:29であった。
前記反応混合物の温度を40℃まで昇温させた後、当該反応混合物を40℃に維持しながら、12時間還流攪拌してさらに反応を行なった。つぎに、得られた反応混合物をガスクロマトグラフに供し、主要生成物の生成比を求めた。前記主要生成物の生成比は、ジスルフィド化合物:モノオキシド化合物:ジオキシド化合物:トリオキシド化合物:テトラオキシド化合物=0:2:7:46:45であった。その後、前記反応混合物にメタクロロ過安息香酸10.3g(0.0416モル)を添加し、得られた混合物を12時間還流攪拌したが、主要生成物の生成比は、前記と同じであり、反応はこれ以上進行しなかった。得られた最終反応混合物中に含まれる主要生成物の量(モル)を100としたときの相対値(各生成物の生成率)を求めた。各生成物の生成率を表2に示す。
得られた最終反応混合物に15体積%亜硫酸ナトリウム水溶液50.0gおよびジエチルエーテル70.0gを添加し、得られた混合物を水層と有機層とに分離させた。得られた有機層を、10体積%炭酸ナトリウム水溶液および飽和食塩水で分液した。得られた有機層を減圧下に濃縮した。
得られた濃縮物を展開溶媒としてヘプタンと酢酸エチルとの混合物をヘプタン/酢酸エチル(体積比)が2/1から1/2までの濃度勾配で用いるシリカゲルカラムクロマトグラフに供し、1,3−ジチアン−1,1,3,3−テトラオキシド〔2.8g、1,3−ジチアンに対する収率:36.2%〕を得た。
比較例2
(オキソンを用いた1,3−ジチアン−1,1,3,3−テトラオキシド(化合物1)の調製)
撹拌機、冷却管、温度計および滴下漏斗を備えた500mL容の4つ口フラスコ内に、1,3−ジチアン〔アルドリッチ(Aldrich社製)5.0g(0.0416モル)およびアセトニトリル100.0gを添加し、前記フラスコ内の溶液を10℃まで冷却した。水80.0gに溶解したオキソン31.7g(0.208モル)gおよび25%炭酸カリウム水溶液103.0gをそれぞれ10℃に維持しながら、10℃に保たれた前記フラスコ内の溶液に同時に1時間かけて滴下した。得られた混合物の温度を40℃まで昇温させた後、前記混合物を40℃に維持しながら24時間撹拌して反応を行なった。つぎに、得られた反応混合物をガスクロマトグラフに供し、主要生成物の生成比を求めた。その結果、前記主要生成物の生成比は、ジスルフィド化合物:モノオキシド化合物:ジオキシド化合物:トリオキシド化合物:テトラオキシド化合物=4:72:23:1:0であった。
前記反応混合物の温度を80℃まで昇温させた後、当該反応混合物を80℃に維持しながら12時間還流攪拌したが、主要生成物の生成比は、前記と同じであり、反応はこれ以上進行しなかった。得られた最終反応混合物中に含まれる主要生成物の量(モル)を100としたときの相対値(各生成物の生成率)を求めた。各生成物の生成率を表2に示す。
得られた最終反応混合物にオキソン31.7gを添加し、得られた混合物を12時間還流攪拌した。しかしながら、主要生成物の生成比は、前記と同じであり、反応は進行せず、目的のテトラオキシド(1,3−ジチアン−1,1,3,3−テトラオキシド)は得られなかった。
比較例3
(過酸化水素水および酢酸を用いた1,3−ジチアン−1,1,3,3−テトラオキシド(化合物1)の調製)
撹拌機、冷却管、温度計および滴下漏斗を備えた500mL容の4つ口フラスコ内に、1,4−ジチアン〔アルドリッチ(Aldrich)社製〕5.0g(0.0416モル)および酢酸80.0gを添加し、前記フラスコ内の溶液を5℃まで冷却した。その後、前記フラスコ内の溶液を5℃に維持しながら、34.5体積%過酸化水素水17.3g(0.166モル)を1時間かけて滴下した。得られた混合物の温度を20℃に昇温させた後、前記混合物を20℃に維持しながら24時間撹拌して反応を行なった。つぎに、得られた反応混合物をガスクロマトグラフに供し、主要生成物の生成比を求めた。その結果、前記主要生成物の生成比は、ジスルフィド化合物:モノオキシド:ジオキシド:トリオキシド:テトラオキシド=1:8:53:24:14であった。
前記反応混合物の温度を80℃まで昇温させた後、前記反応混合物を80℃に維持しながら2日間攪拌して反応を行なった。つぎに、得られた反応混合物をガスクロマトグラフに供し、主要生成物の生成比を求めた。その結果、前記主要生成物の生成比は、ジスルフィド(1,3−ジチアン):モノオキシド:ジオキシド:トリオキシド:テトラオキシド=0:2:4:24:70であった。前記反応混合物を80℃に維持しながらさらに攪拌を延長したが、主要生成物の生成比の変化が見られず、しかも不明不純物が副生していた。得られた最終反応混合物中に含まれる主要生成物の量(モル)を100としたときの相対値(各生成物の生成率)を求めた。各生成物の生成率を表2に示す。
得られた最終反応混合物に水100.0gおよび亜硫酸ナトリウム0.52g(0.00416モル)を添加した。つぎに、得られた混合物をアセトニトリル100.0gで抽出する操作を2回繰り返した。得られた有機層を混合した後、得られた混合物に、飽和食塩水20.0gを添加した。得られた混合物を攪拌して水層と有機層に分離させた。得られた有機層から溶媒を30℃で減圧下に留去した。
得られた濃縮物を、得られた濃縮物を展開溶媒としてヘプタンと酢酸エチルとの混合物をヘプタン/酢酸エチル(体積比)が2/1から1/2までの濃度勾配で用いるシリカゲルカラムクロマトグラフに供し、1,3−ジチアン−1,1,3,3−テトラオキシド〔4.3g、1,3−ジチアンに対する収率:56.2%〕を得た。
<評価>
実施例1〜9それぞれの方法で得られた反応混合物中に含まれる主要生成物の量(モル)を100としたときの相対値(各生成物の生成率)および比較例1〜3それぞれの方法で得られた最終反応混合物中に含まれる主要生成物の量(モル)を100としたときの相対値(各生成物の生成率)を求めた。各生成物の生成率を表2に示す。
Figure 2014105156
表1に示される結果から、実施例1〜9の方法で得られた反応混合物においては、目的のテトラオキシド化合物の生成率が99%を超えていることから、実施例1〜9の方法によれば、高い選択性で目的のテトラオキシド化合物を得ることができることがわかる。これに対し、比較例1〜3の方法で得られた最終反応混合物においては、目的のテトラオキシド化合物の生成率は、それぞれ、45%、0%および70%であることがわかる。また、実施例1〜9の方法を行なったときの目的のテトラオキシド化合物の収率は90%を超えているのに対し、比較例1〜3の方法を行なったときの目的のテトラオキシド化合物の収率は57%未満であることがわかる。
以上の結果から、本発明の環状ジスルホン化合物の製造方法(実施例1〜9の方法)によれば、簡便な操作で、短時間に高純度の環状ジスルホン化合物を高収率で得ることができることがわかる。

Claims (3)

  1. 式(I):
    Figure 2014105156

    (式中、R1およびR2はそれぞれ独立して直接結合、置換基を有していてもよい炭素数1〜8のアルキレン基または置換基を有していてもよい炭素数6〜18のアリーレン基を示す。ただし、R1およびR2がいずれも直接結合である場合を除く)
    で表わされる環状ジスルフィド化合物をタングステン酸塩の存在下で過酸化水素水と反応させて酸化させることを特徴とする、式(II):
    Figure 2014105156

    (式中、R1およびR2は前記と同じ。ただし、R1およびR2がいずれも直接結合である場合を除く)
    で表わされる環状ジスルホン化合物の製造方法。
  2. 前記タングステン酸塩が、タングステン酸アルカリ金属塩、タングステン酸アルカリ土類金属塩、タングステン酸マンガン塩、タングステン酸鉄塩およびタングステン酸アンモニウム塩からなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項1に記載の環状ジスルホン化合物の製造方法。
  3. 前記環状ジスルフィド化合物と前記過酸化水素水との反応を有機溶媒中で行なう請求項1または2に記載の環状ジスルホン化合物の製造方法。
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