JPH0687852A - 2−アセチルベンゾ〔b〕チオフェンの製造法 - Google Patents

2−アセチルベンゾ〔b〕チオフェンの製造法

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JPH0687852A
JPH0687852A JP26313592A JP26313592A JPH0687852A JP H0687852 A JPH0687852 A JP H0687852A JP 26313592 A JP26313592 A JP 26313592A JP 26313592 A JP26313592 A JP 26313592A JP H0687852 A JPH0687852 A JP H0687852A
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JP
Japan
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thiophene
acetylbenzo
reaction
present
alkylthiobenzaldehyde
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Pending
Application number
JP26313592A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Yoshida
康夫 吉田
Masanao Murata
正尚 村田
Hidetaka Hiyoshi
英孝 日吉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ihara Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Ihara Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 2−低級アルキルチオベンズアルデヒドとモ
ノハロゲノアセトンを反応することを特徴とする、2−
アセチルベンゾ〔b〕チオフェンの製造法である。 【効果】 本発明は、2−アセチルベンゾ〔b〕チオフ
ェンの新規な製造法を提供するものであり、本発明方法
により工業的に入手の容易な2−低級アルキルチオベン
ズアルデヒドをモノハロゲノアセトンと反応させるとい
う簡単な方法で、高収率で2−アセチルベンゾ〔b〕チ
オフェンが得られる様になった。また、工程数が少ない
のも本発明の特徴であり、目的物の工業的製造法として
とくに有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗炎症剤の合成中間体
として重要な2−アセチルベンゾ〔b〕チオフェンの新
規な製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、2−アセチルベンゾ〔b〕チオフ
ェンの製造法としては、2−メルカプトベンズアルデヒ
ドとクロロアセトンを塩基性下反応させ目的物を得る方
法は知られている〔Comptes rendus,v
ol.234,736(1952)〕。
【0003】しかし、上記の方法は、塩基性下で反応さ
せるため副反応を起こしやすく、また原料として用いら
れた2−メルカプトベンズアルデヒドは、o−ニトロベ
ンズアルデヒドより、還元、ジアゾ化、チオ尿素との反
応によるチオール化という工業的実施には有利とは言え
ない一連の多段階工程を経なければ製造できず、また2
−メルカプトベンズアルデヒドそれ自体も不安定で酸化
され易く取扱が困難であるため工業的に入手が困難であ
るなど、工業的製法として問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、2−
アセチルベンゾ〔b〕チオフェンの工業的かつ安価な製
造法を提供することである。
【0005】
【課題を解決する為の手段】発明者らは、2−アセチル
ベンゾ〔b〕チオフェンの工業的製造法について鋭意検
討を重ねたところ、原料として工業的に入手容易で、か
つ取扱も容易な2−低級アルキルチオベンズアルデヒド
を使用する事により、従来の問題点が解決できることを
認め本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明は、2−低級アルキルチオ
ベンズアルデヒドとモノハロゲノアセトンを反応させる
ことを特徴とする、2−アセチルベンゾ〔b〕チオフェ
ンの製造法を提供するものである。
【0007】(化1)に本発明のフローを示す。
【0008】
【化1】
【0009】
【0010】(式中、Rは低級アルキル基を表し、Xは
ハロゲン原子を表す。)
【0011】以下に本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明方法は、2−低級アルキルチオベン
ズアルデヒドとモノハロゲノアセトンを反応させ、2−
アセチルベンゾ〔b〕チオフェンを得るものである。
【0013】本発明方法において使用する2−低級アル
キルチオベンズアルデヒドとしては、炭素数1〜6の低
級アルキルチオ基が置換したベンズアルデヒド類なら使
用して差し支え無い。
【0014】ここでベンゼン核上に置換している低級ア
ルキルチオ基としては、例えばメチルチオ基、エチルチ
オ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチ
オ基、イソブチルチオ基、2−ブチルチオ基、ペンチル
チオ基、ヘキシルチオ基等を挙げることができるが、な
かでも炭素数1〜3の直鎖状の低級アルキルチオ基の使
用が好ましい。
【0015】本発明方法において使用するモノハロゲノ
アセトンとしては、具体的にはクロロアセトン、ブロモ
アセトン等を例示できる。
【0016】また、本発明方法において使用する2−低
級アルキルチオベンズアルデヒドに対するモノハロゲノ
アセトンのモル比は等モル以上あれば良く、通常は、
1:1〜1:50、好ましくは1:1〜1:20で反応
させれば良いが、この範囲に関わらず反応における容積
効率等を考え任意に設定することができる。
【0017】本発明方法において溶媒は、使用してもし
なくてもかまわないが、使用するならば反応に不活性な
溶媒ならば使用してよく、そのような溶媒としては例え
ば、無置換またはハロゲン置換芳香族炭化水素類、非プ
ロトン性極性溶媒類、芳香族エ−テル類、モノまたはオ
リゴエチレングリコ−ル類等を挙げる事ができ、また原
料として用いるモノハロゲノアセトン類をもう一方の原
料である2−低級アルキルチオベンズアルデヒドに対し
過剰量用いて反応の溶媒を兼ねることもでき、又、これ
らの溶媒類を適宜混合物として用いてもよい。
【0018】これら溶媒類の具体例としては、無置換ま
たはハロゲン置換芳香族炭化水素類としては、トルエ
ン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等
を、非プロトン性極性溶媒類としては、ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド等を、芳香族エ−テル類
としてはジフェニルエ−テル、ジトリルエ−テル、アニ
ソ−ル等を、モノまたはオリゴエチレングリコ−ル類と
してはエチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、ト
リエチレングリコ−ル、テトラエチレングリコ−ル、ペ
ンタエチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル−2
00(PEG−200)、ポリエチレングリコ−ル−3
00(PEG−300)、ポリエチレングリコ−ル−4
00(PEG−400)等を、またモノハロゲノアセト
ン類としてはクロロアセトン、ブロモアセトン等をそれ
ぞれ例示できる。
【0019】なかでも過剰量のモノハロゲノアセトンを
溶媒を兼ねて用いるのが好ましい。
【0020】尚、本発明方法における反応温度は、反応
系の還流温度以下、好ましくは100〜150℃であ
り、また反応時間は使用する条件等により異なるが通常
は6〜48時間で目的を達することができる。
【0021】また、本発明方法の反応工程では閉環反応
に際し水が副生するが、この副生する水を反応の進行と
同時に精留または脱水剤の使用等により除去することに
より反応をよりスムーズに進行させることもできる。
【0022】その際用いる脱水剤としては、反応に不活
性な通常脱水剤と称するものなら使用しても差し支え無
い。
【0023】例えば、モレキュラーシーブス、無水硫酸
マグネシウム等の使用が好ましい。
【0024】また本発明の原料として使用する2−アル
キルチオベンズアルデヒドは、2−クロロベンズアルデ
ヒドとアルキルメルカプタンカリウムをテトラブチルア
ンモニウムブロミド等の相間移動触媒存在下、芳香族炭
化水素溶媒中で反応させることにより容易に得る事がで
きる(特開昭64−71852号公報記載)。
【0025】
【発明の効果】本発明は、2−アセチルベンゾ〔b〕チ
オフェンの新規な製造法を提供するものである。本発明
方法に従えば工業的に入手の容易な2−低級アルキルチ
オベンズアルデヒドとモノハロゲノアセトンとを反応さ
せ、高収率で2−アセチルベンゾ〔b〕チオフェンを得
ることができる。また、本発明方法は(化1)で示した
様に工程数も少ない等の特徴も有しており、2−アセチ
ルベンゾ〔b〕チオフェンの工業的製造法として特に有
用である。
【0026】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0027】(参考例)Dean−Stark水分離
器、撹拌機、ガス吹き込み管および温度計を備えた30
0mlの四ッ口フラスコに86%水酸化カリウムの1
1.7g(0.18モル)、水10ml、およびクロロ
ベンゼン100mlを仕込みメチルメルカプタン23.
1g(0.48モル)を30℃以下で撹拌しながら吹き
込んだ。次にオイルバス上で4.5時間加熱還流し留出
した水は水分離器により除去した。その後35℃まで冷
却した後、テトラブチルアンモニウムブロミド2.4g
(7.5ミリモル)および2−クロロベンズアルデヒド
21.1gを加えた。その後70℃まで昇温し2時間加
熱撹拌した。得られた反応混合物を分液ロートに移し水
洗した。さらに1N−塩酸および水で洗浄後クロロベン
ゼン層を取り出し、クロロベンゼンを回収することによ
り、19.2g(収率84.1%、純度93.7%)の
2−メチルチオベンズアルデヒドを得た。
【0028】(実施例1)還流冷却管、温度計および撹
拌機を取り付けた200mlの四ッ口フラスコに参考例
で得た2−メチルチオベンズアルデヒド19.2g
(0.126モル)、クロロアセトン120g(1.3
モル)を仕込み、120〜125℃で32時間加熱還流
した。その後ロータリーエバポレーターでクロロアセト
ンを留去し、減圧乾燥すると23.3gの褐色固体を得
た。このものを1,2−ジフェニルエタンを内部標準物
質としてガスクロマトグラフィーで分析したところ、2
−アセチルベンゾ〔b〕チオフェンの収率は80.1%
であった。
【0029】(実施例2)還流冷却管、およびソックス
レー抽出器を取り付けた50mlの丸底フラスコに2−
メチルチオベンズアルデヒド(蒸留精製、沸点91〜9
3℃/1.5mmHg)7.61g(50ミリモル)、
クロロアセトン46.3g(0.5モル)を入れ、オイ
ルバス上で24時間加熱撹拌した。なお、ソックスレー
抽出器の円筒濾紙内には無水硫酸マグネシウム10gを
入れておき、クロロアセトンの還流時に留出した水を除
去した。反応混合物をガスクロマトグラフィーで分析し
たところ目的物の2−アセチルベンゾ〔b〕チオフェン
が87.8%生成し、2−メチルチオベンズアルデヒド
が4.1%残っていた。反応終了後、ロータリーエバポ
レーターでクロロアセトンを留去した。残渣にトルエン
25ml、亜硫酸水素ナトリウム10g、および水50
mlを加え3.5時間室温で撹拌した。得られた混合物
を分液ロートに移し、トルエン70mlおよび水50m
lを加えた。トルエン層を取り出し5%炭酸ナトリウム
水溶液および水で洗浄した。さらにトルエン層を取り出
しトルエンを留去し、9.1gの粗結晶を得た。このも
のをシクロヘキサンで再結晶し、純度99.6%の2−
アセチルベンゾ〔b〕チオフェンを5.4g(収率61
%)得た。
【0030】(実施例3)2−メチルチオベンズアルデ
ヒド0.91g(6ミリモル)、およびブロモアセトン
0.82g(6ミリモル)を混合し、110℃で9時間
加熱攪拌した。反応液をガスクロマトグラフィーで分析
したところ、2−アセチルベンゾ〔b〕チオフェンが7
9.9%生成していた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2−低級アルキルチオベンズアルデヒドと
    モノハロゲノアセトンを反応させることを特徴とする、
    2−アセチルベンゾ〔b〕チオフェンの製造法
JP26313592A 1992-09-04 1992-09-04 2−アセチルベンゾ〔b〕チオフェンの製造法 Pending JPH0687852A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26313592A JPH0687852A (ja) 1992-09-04 1992-09-04 2−アセチルベンゾ〔b〕チオフェンの製造法

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JP26313592A JPH0687852A (ja) 1992-09-04 1992-09-04 2−アセチルベンゾ〔b〕チオフェンの製造法

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ID=17385304

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JP26313592A Pending JPH0687852A (ja) 1992-09-04 1992-09-04 2−アセチルベンゾ〔b〕チオフェンの製造法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000047555A1 (en) * 1999-02-10 2000-08-17 Occidental Chemical Corporation Synthesis of mercapto-benzaldehydes

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000047555A1 (en) * 1999-02-10 2000-08-17 Occidental Chemical Corporation Synthesis of mercapto-benzaldehydes
JP2002536433A (ja) * 1999-02-10 2002-10-29 オクシデンタル ケミカル コーポレイション メルカプト−ベンズアルデヒドの合成

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