JP5411319B2 - 除草効果がある置換された3−ヒドロキシ−4−アリール−5−オキソピラゾリン誘導体の製造方法 - Google Patents

除草効果がある置換された3−ヒドロキシ−4−アリール−5−オキソピラゾリン誘導体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、除草効果がある置換された3-ヒドロキシ-4-アリール-5-オキソピラゾリン誘導体の生産において中間体として有用である置換されたベンゼン誘導体の改良された調製方法に関する。
除草効果を有する3-ヒドロキシ-4-アリール-5-オキソピラゾリン及びその調製は、例えば、WO 92/16510、EP-A-O 508 126、WO 95/01971、WO 96/21652、WO 96/25395、WO 97/02243及びWO 99/47525に発表され、その内容は、参考文献によって全て組み込まれている。
除草効果がある置換された3-ヒドロキシ-4-アリール-5-オキソピラゾリン誘導体の調製方法において主要な中間体である置換されたベンゼン誘導体は、公知の方法よりも、高収率で、相当のコスト優位性で、調製され得ることがここに見出された。
従って本発明は、式Iの化合物の調製に関し、
Figure 0005411319
式中、
R0は、互いに独立して、ハロゲン、C1-C6アルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、C1-C6ハロアルキル、シアノ-C1-C6アルキル、C2-C6ハロアルケニル、シアノ-C2-C6アルケニル、C2-C6ハロアルキニル、シアノ-C2-C6アルキニル、ヒドロキシ、ヒドロキシ-C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ニトロ、アミノ、C1-C6アルキルアミノ、ジ(C1-C6アルキル)アミノ、C1-C6アルキルカルボニルアミノ、C1-C6アルキルスルホニルアミノ、C1-C6アルキルアミノスルホニル、C1-C6アルキルカルボニル、C1-C6アルキルカルボニル-C1-C6アルキル、C1-C6-アルコキシカルボニル-C1-C6アルキル、C1-C6アルキルカルボニル-C2-C6アルケニル、C1-C6アルコキシカルボニル、C1-C6アルコキシカルボニル-C2-C6アルケニル、C1-C6アルキルカルボニル-C2-C6アルキニル、C1-C6アルコキシカルボニル-C2-C6アルキニル、シアノ、カルボニル、フェニルまたは窒素、酸素及び硫黄から成る群から選定される1個か2個のヘテロ原子を含む芳香族環、ここで後の2種の芳香族環は、C1-C3アルキル、C1-C3ハロアルキル、C1-C3アルコキシ、C1-C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノまたはニトロによって置換されてよく;或いは
R0は、隣接した置換基R1、R2及びR3と一緒になって、飽和または不飽和C3-C6炭化水素架橋を形成し、それは窒素、酸素及び硫黄から成る群から選定される1個または2個のヘテロ原子によって中断されてよく、及び/またはC1-C4アルキルで置換されてよい;
R1、R2及びR3は、互いに独立して水素、ハロゲン、C1-C6アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6アルキニル、C3-C6シクロアルキル、C1-C6ハロアルキル、C2-C6ハロアルケニル、C1-C6アルコキシカルボニル-C2-C6アルケニル、C1-C6アルキルカルボニル-C2-C6アルケニル、シアノ-C2-C6アルケニル、ニトロ-C2-C6-アルケニル、C2-C6ハロアルキニル、C1-C6アルコキシカルボニル-C2-C6アルキニル、C1-C6アルキルカルボニル-C2-C6-アルキニル、シアノ-C2-C6アルキニル、ニトロ-C2-C6アルキニル、C2-C6ハロシクロアルキル、ヒドロキシ-C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、C1-C6アルキルチオ-C1-C6アルキル、シアノ、C1-C4アルキルカルボニル、C1-C6-アルコキシカルボニル、ヒドロキシ、C1-C10アルコキシ、C3-C6アルケニルオキシ、C3-C6アルキニルオキシ、C1-C6ハロアルコキシ、C3-C6ハロアルケニルオキシ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルコキシ、メルカプト、C1-C6アルキルチオ、C1-C6ハロアルキルチオ、C1-C6アルキルスルフィニル、C1-C6アルキルスルホニル、ニトロ、アミノ、C1-C6アルキルアミノ、ジ(C1-C6アルキル)アミノまたはフェノキシ(ここでのフェニル環は、C1-C3アルキル、C1-C3ハロアルキル、C1-C3-アルコキシ、C1-C3ハロアルコキシ、ハロゲン、シアノまたはニトロで置換され得る)であり;
またR2は、フェニル、ナフチル、または5-もしくは6-員芳香族環であってもよく、窒素、酸素及び硫黄から成る群から選定された1個または2個のヘテロ原子を含んでよく、ここでのフェニル環、ナフチル環系及び5-または6-員芳香族環は、ハロゲン、C3-C8シクロアルキル、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、ニトロまたはホルミルによって置換されてよく;及び/または
フェニル環、ナフチル環系及び5-または6-員芳香族環は、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ヒドロキシ-C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、C1-C6-アルコキシ-C1-C6アルコキシ、C1-C6アルキルカルボニル、C1-C6アルキルチオ、C1-C6アルキルスルフィニル、C1-C6アルキルスルホニル、モノ-C1-C6アルキルアミノ、ジ(C1-C6アルキル)アミノ、C1-C6アルキルカルボニルアミノ、C1-C6アルキルカルボニル-(C1-C6アルキル)アミノ、C2-C6アルケニル、C3-C6アルケニルオキシ、ヒドロキシ-C3-C6アルケニル、C1-C6アルコキシ-C2-C6-アルケニル、C1-C6アルコキシ-C3-C6アルケニルオキシ、C2-C6アルケニルカルボニル、C2-C6アルケニルチオ、C2-C6アルケニル-スルフィニル、C2-C6アルケニルスルホニル、モノ-またはジ-(C2-C6アルケニル)アミノ、C1-C6アルキル(C3-C6アルケニル)-アミノ、C2-C6アルケニルカルボニルアミノ、C2-C6アルケニルカルボニル(C1-C6アルキル)アミノ、C2-C6アルキニル、C3-C6アルキニルオキシ、ヒドロキシ-C3-C6アルキニル、C1-C6アルコキシ-C3-C6アルキニル、C1-C6アルコキシ-C4-C6-アルキニルオキシ、C2-C6アルキニルカルボニル、C2-C6アルキニルチオ、C2-C6アルキニルスルフィニル、C2-C6アルキニルスルホニル、モノ-またはジ-(C3-C6アルキニル)アミノ、C1-C6アルキル(C3-C6アルキニル)アミノ、C2-C6アルキニルカルボニルアミノまたはC2-C6アルキニルカルボニル(C1-C6アルキル)アミノによって置換されてよく;及び/または
フェニル環、ナフチル環系及び5-または6-員芳香族環は、ハロ置換されたC1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、ヒドロキシ-C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルコキシ、C1-C6アルキルカルボニル、C1-C6アルキルチオ、C1-C6アルキルスルフィニル、C1-C6アルキルスルホニル、モノ-C1-C6アルキルアミノ、ジ(C1-C6アルキル)アミノ、C1-C6アルキルカルボニルアミノ、C1-C6アルキルカルボニル-C1-C6アルキルアミノ、C2-C6アルケニル、C3-C6アルケニルオキシ、ヒドロキシ-C3-C6アルケニル、C1-C6アルコキシ-C2-C6アルケニル、C1-C6アルコキシ-C2-C6アルケニルオキシ、C2-C6アルケニルカルボニル、C2-C6-アルケニルチオ、C2-C6アルケニルスルフィニル、C2-C6アルケニルスルホニル、モノ-またはジ-(C2-C6アルケニル)アミノ、C1-C6-アルキル(C3-C6アルケニル)アミノ、C2-C6アルケニルカルボニルアミノ、C2-C6アルケニルカルボニル(C1-C6-アルキル)アミノ、C2-C6アルキニル、C3-C6アルキニルオキシ、ヒドロキシ-C3-C6アルキニル、C1-C6アルコキシ-C3-C6アルキニル、C1-C6アルコキシ-C4-C6アルキニルオキシ、C2-C6アルキニルカルボニル、C2-C6アルキニルチオ、C2-C6アルキニルスルフィニル、C2-C6アルキニルスルホニル、モノ-またはジ-(C3-C6アルキニル)アミノ、C1-C6アルキル(C3-C6アルキニル)アミノ、C2-C6アルキニルカルボニルアミノまたはC2-C6アルキニルカルボニル(C1-C6アルキル)アミノによって置換されてよく;及び/または
フェニル環、ナフチル環系及び5-または6-員芳香族環は式COOR50、CONR51、SO2NR53R54またはSO2OR55の基で置換されてよく、式中、R50、R51、R52、R53、R54及びR55は、互いに独立して、C1-C6アルキル、C2-C6アルケニルまたはC3-C6アルキニルまたはハロ-、ヒドロキシ-、アルコキシ-、メルカプト-、アミノ-、シアノ-、ニトロ-、アルキルチオ-、アルキルスルフィニル-またはアルキルスルホニル-で置換されたC1-C6アルキル、C2-C6アルケニルまたはC3-C6アルキニルであり;
Xはハロゲンであり;そして
nはO、1または2である。
上記定義において、ハロゲンはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素、好適にはフッ素、塩素または臭素、そして最適には塩素及び臭素であると理解される。置換基の定義において生じるアルキル基は、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチルまたはtert-ブチル、及びペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、及びドデシル異性体である。
好適にはハロアルキル基は、1〜6個の炭素原子の鎖長を有する。ハロアルキルは、例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、ジフルオロクロロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-フルオロエチル、2-クロロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2-ジクロロエチル、2,2,2-トリクロロエチルまたはペンタフルオロエチル、好適にはトリクロロメチル、ジフルオロクロロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルまたはジクロロフルオロメチルである。
好適にはアルコキシ基は、1〜6個の炭素原子の鎖長を有する。アルコキシは、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、またはペンチルオキシ、またはヘキシルオキシ異性体、好適にはメトキシ、エトキシ、またはn-プロポキシである。
ハロアルコキシは、例えば、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ、2-フルオロエトキシ、2-クロロエトキシまたは2,2,2-トリクロロエトキシである。
アルケニル基の例として、ビニル、アリル、メタリル、1-メチルビニル、ブタ-2-エン-1-イル、ペンテニル及び2-ヘキセニル;好適には3〜6個の炭素原子の鎖長を有するアルケニル基が言及され得る。
アルキニル基の例として、エチニル、プロパルギル、1-メチル-プロパルギル、3-ブチニル、ブタ-2-イン-1-イル、2-メチルブタ-3-イン-2-イル、ブタ-3-イン-2-イル、1-ペンチニル、ペンタ-4-イン-1-イル及び2-ヘキシニル;好適には3〜6個の炭素原子の鎖長を有するアルキニル基が言及され得る。
適切なハロアルケニル基は、1個以上のハロゲン、詳細には臭素またはヨウ素、特にフッ素または塩素であるハロゲンによって置換されたアルケニル基を含み、例えば2-及び3-フルオロプロペニル、2-及び3-クロロプロペニル、2-及び3-ブロモプロペニル、2,2-ジフルオロ-1-メチルビニル、2,3,3-トリフルオロプロペニル、3,3,3-トリフルオロプロペニル, 2,3,3- トリクロロプロペニル、4,4,4-トリフルオロブタ-2-エン-1-イル及び4,4,4-トリクロロブタ-2-エン-1-イルである。1〜3個のハロゲンによって置換された好適なアルケニル基は、3〜6個の炭素原子の鎖長を有するものである。これらのアルケニル基は、飽和炭素原子または不飽和炭素原子でハロゲンにより置換され得る。
アルコキシアルキル基は、好適には1〜6個の炭素原子を有する。アルコキシアルキルは、例えば、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル、エトキシエチル、n-プロポキシメチル、n-プロポキシエチル、イソプロポキシメチルまたはイソプロポキシエチルである。
ハロアルコキシは、例えば、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ、2-フルオロエトキシ、2-クロロエトキシまたは2,2,2-トリクロロエトキシである。
アルケニルオキシは、例えば、アリルオキシ、メタリルオキシまたはブタ-2-エン-1-イルオキシである。
適切なハロアルケニルオキシ基は、1個以上のハロゲン、詳細には臭素またはヨウ素及び特にフッ素または塩素であるハロゲンで置換されたアルケニルオキシ基を含み、例えば2-及び3-フルオロプロペニルオキシ、2-及び3-クロロプロペニルオキシ、2-及び3-ブロモプロペニルオキシ、2,3,3-トリフルオロプロペニルオキシ、2,3,3-トリクロロプロペニルオキシ、4,4,4-トリフルオロブタ-2-エン-1-イルオキシ、及び4,4,4-トリクロロブタ-2-エン-1-イルオキシを含む。
アルキニルオキシは、例えばプロパルギルオキシまたは1-メチルプロパルギルオキシである。
適切なシクロアルキル置換基は、3〜8個の炭素原子を含み、そして例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロオクチルである。それらは1個以上のハロゲン、好適にはフッ素、塩素または臭素により置換され得る。
アルキルカルボニルは、特にアセチルまたはプロピニルである。
アルコキシカルボニルは、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n-プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニルまたはブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニルまたはヘキシルオキシカルボニル異性体、好適にはメトキシカルボニルまたはエトキシカルボニルである。
アルキルチオ基は、好適には1〜6個の炭素原子の鎖長を有する。アルキルチオは、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオまたはヘキシルチオ、またはそれらの分岐した異性体であるが、好適にはメチルチオまたはエチルチオである。
ハロアルキルチオは、例えば、2,2,2-トリフルオロエチルチオまたは2,2,2-トリクロロエチルチオである。
アルキルスルフィニルは、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、n-プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル、n-ブチルスルフィニル、イソブチルスルフィニル、sec-ブチルスルフィニルまたはtert-ブチルスルフィニルであり、好適には、メチルスルフィニルまたはエチルスルフィニルである。
アルキルスルホニルは、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、n-プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、n-ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec-ブチルスルホニル、またはtert-ブチルスルホニルであり、好適にはメチルスルホニルまたはエチルスルホニルである。
アルキルアミノは、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、n-プロピルアミノ、イソプロピルアミノまたはブチル-、ペンチル-もしくはヘキシルアミノ異性体である。
ジアルキルアミノは、例えば、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジエチルアミノ、n-プロピル-メチルアミノ、ジブチルアミノまたはジイソプロピルアミノである。
アルキルチオアルキルは、例えば、メチルチオメチル、メチルチオエチル、エチルチオメチル、エチルチオエチル、n-プロピルチオメチル、n-プロピルチオエチル、イソプロピルチオメチルまたはイソプロピルチオエチルである。
R2の定義におけるフェニル及びナフチル、及びR1、R2及びR3の定義におけるフェノキシは、置換形態であってよく、この場合置換基は、所望されるならばオルト-、メタ-及び/またはパラ位にあってよく、且つナフチル環系である場合は、更に5-、6-、7-及び/または8-位にあってよい。
R0及びR2の定義における、窒素、酸素及び硫黄から成る群から選定される1個または2個のヘテロ原子を含む適切な5-または6-員の芳香族環の例は、ピロリジル、ピリジル、ピリミジル、トリアジニル、チアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラジニル、フリル、チエニル、ピラゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、キノキサリニル、インドリル、及びキノリルである。これらのヘテロ芳香族基は、更に置換されてよい。
上記の定義に対応する意味は、合成物中の置換基、例えば、アルコキシ-アルコキシ、アルキル-スルホニルアミノ、アルキルアミノスルホニル、フェニル-アルキル、ナフチル-アルキル及びヘテロアリール-アルキル等の定義とみなすこともできる。
アルキルカルボニル及びアルコキシカルボニルに関する定義における、カルボニルの炭素原子は、個々の特定のケースにおける炭素数で与えられる上限及び下限を含まない。
n及びXが式Iで定義した通りである式Iの化合物が好適であり;R0は互いに独立して、ハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C6ハロアルキル、ヒドロキシ、C1-C6アルコキシ、ニトロ、アミノ、C1-C6アルキルアミノ、ジ(C1-C6アルキル)アミノ、C1-C6アルキルカルボニルアミノ、C1-C6アルキルスルホニルアミノ、C1-C6アルキルアミノスルホニル、C1-C4アルキルカルボニル、C1-C6アルコキシカルボニルまたはカルボニルであり;そしてR1、R2及びR3は、互いに独立して、水素、ハロゲン、C1-C6アルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、C3-C6シクロアルキル、C1-C6-ハロアルキル、C2-C6ハロアルケニル、C2-C6ハロアルキニル、C3-C6ハロシクロアルキル、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、C1-C6アルキルチオ-C1-C6アルキル、シアノ、C1-C4アルキルカルボニル、C1-C6アルコキシカルボニル、ヒドロキシ、C1-C10アルコキシ、C3-C6アルケニルオキシ、C3-C6アルキニルオキシ、C1-C6ハロアルコキシ、C3-C6ハロアルケニルオキシ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルコキシ、メルカプト、C1-C6アルキルチオ、C1-C6ハロアルキルチオ、C1-C6アルキルスルフィニル、C1-C6アルキルスルホニル、ニトロ、アミノ、C1-C4アルキルアミノまたはジ(C1-C4アルキル)アミノである。
更に式Iの化合物で好適なものは、式中、R1、R2及びR3が、互いに独立して、水素、ハロゲン、C1-C6アルキル、C1-C4ハロアルキル、C2-C4アルケニル、C2-C4ハロアルケニル、C2-C4アルキニル、C3-C6シクロアルキル、C1-C4アルキルカルボニル、C1-C6アルコキシカルボニル、ヒドロキシ、C1-C4アルコキシ、C3-またはC4-アルケニルオキシ、C3-またはC4-アルキニルオキシ、C1-C4ハロアルコキシ、ニトロまたはアミノである。
更に式Iの化合物で好適なものは、式中、R1、R2及びR3がC1-C4アルキルであり、且つXがハロゲンである。
同様に式Iの好適な化合物は、nが0である。
式Iの化合物で特に好適なものは、式中、R1及びR3がC2-C4アルキルであり、R2がC1-C3アルキルであり、そしてXがClまたはBrであるものである。式Iの特に好適な化合物は、式中、R1及びR3がエチルまたはプロピルであり、R2がメチルまたはエチルであり、そしてXがクロロまたはブロモである化合物である。式Iの更により好適な化合物は、式中、nが0であり、R1及びR3がエチルであり、R2がメチルであり、そしてXがクロロまたはブロモである化合物である。
古典的なSandmeyer反応による式Iに係る置換されたベンゼンの調製は、当業界において公知である。例えば、WO00078712は、1-ブロモ-2,6-ジエチル-4-メチルベンゼンを生産するための古典的なSandmeyer反応を発表する。
驚くべきことに、気体性または水性の酸が非水性Sandmeyer 条件において採用される場合の古典的なSandmeyer 反応のバリエーションは、1-ハロ-2,6-ジエチル-4-メチルベンゼンを高い収率で産することがここに見出された。より詳細には、古典的なSandmeyer反応において、ジアゾニウム塩が、フェノールと炭水化物のカップリング反応の形成を最小限にする傾向にあるハロゲン化銅溶液に付加される。ほとんどの場合、反応は0〜20℃で起こり、そして一定のモル量のハロゲン化銅の使用を要求して、ジアゾニウム塩の熱分解を促進する。本発明の方法において、金属ハロゲン化物、またはオニウムハロゲン化物が当該反応において使用され、フェノール形成を更に最小化する追加の可溶性化されたハロゲン化物イオン源を提供する。更に、水性酸が使用される場合、共沸蒸留による水の除去は、フェノール形成の最小化を補助するので、収率を改善する。ジアゾニウム塩はin situで産生され、すなわちジアゾ化及び熱分解は、上昇した温度で、同時に行われ、そして当該反応は、銅の使用なしで進行する。
本方法は以下によって区別される:
a) 非水性Sandmeyer反応における気体性の酸または水性の酸の使用;
b) 更なるフェノール形成を最小化する追加の可溶化ハロゲン化物イオン源を供給するための、当該反応における金属ハロゲン化物、またはオニウムハロゲン化物の使用;
c) 水性酸が使用される場合、共沸蒸留による水の除去は、フェノール形成を最小化することを助けるので、置換されたベンゼン製品の収率を改善する;
d) in situにおいて上昇した温度で同時に起こるジアゾ化と熱分解によるジアゾニウム塩の形成;
e) 古典的Sandmeyer反応に必要である銅試薬の不存在;
f) 減少した副生フェノールは、真空蒸留によって置換されたベンゼン製品を精製することを可能にする;
g) 当該方法における溶媒及び副生アルコール等の化学物質を回収及び再利用することを可能にする。
従って、本調製方法は、式Iの置換されたベンゼン誘導体の、特にコスト効率の良い、大規模調製に適している。
式Iの化合物を調製するための本発明に係る方法は、式IIの化合物
Figure 0005411319
(式中、R0、R1、R2、R3及びnは、式Iで定義した通りである)を、銅が存在しない非-水性Sandmeyer反応において、水性酸と反応させることを含んで成る。共沸蒸留による水の除去は、フェノール形成を最小化するので、式Iの化合物の収率を改善する。或いは、気体性の酸は、当該反応中で水性酸と置き換えて使用され得る。結論として、共沸蒸留により水を除去するステップは省くことができる。
式Iの化合物の調製は、以下の反応スキーム1で説明される。
Figure 0005411319
反応スキーム1によれば、式Iの化合物は、第一の反応ステップにおける式IIのアニリン化合物を、適切な有機溶媒中の水性HX酸と反応させ、アニリン-HX塩を形成し、その後、共沸蒸留で水を除去することによって、式IIのアニリン化合物から得られる。或いは、無水アニリン-HX塩は、適切な有機溶媒中で、式IIのアニリン化合物と気体性のHX酸との反応によって直接的に形成させることができる。本発明の方法の第一のステップは、より収率を改善するために適切な金属ハロゲン化物またはオニウムハロゲン化物(PTC)の付加を含み得る。本発明の方法の第二のステップでは、in situでの有機亜硝酸エステルの付加が、上昇した温度範囲でジアゾ化と熱分解のステップと同時に行われることによって、ジアゾニウム塩を形成する。古典的Sandmeyer反応に似ていない本発明の方法は、銅が存在しない中で進行し、そして高収率で式Iの化合物を産する。
式IIの化合物の気体性または水性HXとの反応(反応スキーム1中のステップ1)に適する有機溶媒の例は、例えば、制限されずに、ジブロモメタン、1,2-ジブロモエタン、1,2-ジクロロエタン、ドデカン、ヘプタン、メチルシクロヘキサン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、及びメシチレンを含む。o-ジクロロベンゼンは、好適な有機溶媒である。
反応スキーム1におけるステップ1で有用な適切な金属ハロゲン化物またはオニウムハロゲン化物の例は、制限されずに、臭化ナトリウム、臭化カリウム、塩化ナトリウム、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウムブロマイド、及びメチルトリブチルアンモニウムクロライドを含む。
反応スキーム1におけるステップ2で有用な適切な有機亜硝酸エステルの例は、制限されずに、亜硝酸イソアミル、亜硝酸n−ペンチル、亜硝酸n−ブチル、及び亜硝酸t−ブチル等の亜硝酸アルキルを含む。
反応は、上昇した温度で進行する。反応スキーム1のステップ1では、アニリン-HX塩の形成は、約40℃から約55℃の反応温度で実施され、そして銅または銅試薬が存在しない有機亜硝酸エステルとそれらの反応(反応スキーム1におけるステップ2)は、約50℃から約55℃の反応温度で実施される。ステップ1における共沸蒸留ステップの間の温度は、110℃まで、好適には約100℃に到達し得る。
鏡像異性的に純粋ではない出発原料が用いられる場合、上記方法において得られた式Iの化合物は、通常ラセミ化合物またはジアステレオ異性体混合物の形態にあり、それは所望されるならば、例えば、光学的に純粋な塩基、酸、もしくは金属錯体での塩形成による分別晶出等の公知の方法、または例えば、アセチルセルロース上の高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)等のクロマトグラフィー手順によってそれらの物理化学的特性に基づき分離され得る。
R0からR3の置換基によっては、式Iの化合物は、幾何学的及び/または光学的な異性体、及び異性体混合物(アトロプ異性体)または互変異性体及び互変異性混合物のような形態であってよい。
以下の実施例は、それに限定されずに更に本発明を説明する。
調製例P1:気体の臭化水素による1-ブロモ-2,6-ジエチル-4-メチルブロモベンゼンの調製
気体の臭化水素(1.05当量)を、o-ジクロロベンゼン中の2,6-ジエチル-4-メチルアニリン(1.00当量)及び臭化ナトリウム(0.10当量)の混合物中に加える。得られた塩懸濁物を5O℃に冷却する。亜硝酸イソアミル(1.05当量)と追加の気体の臭化水素(0.3当量)を50〜55℃で、2時間かけて同時に液面下に加え、1-ブロモ-2,6-ジエチル-4-メチルベンゼンを、黄色から淡褐色の溶液として得る。反応塊を25%の苛性溶液(約0.3当量)で中和する。下の水性相を分離して除去する。イソアミルアルコール及びo-ジクロロベンゼンを連続して除去し、粗2,6-ジエチル-4-メチルブロモベンゼン材料を90%の含有量及び87〜90%の単離収率で産する。産物を95℃/5mmHgの真空蒸留によって更に精製し、97〜99%の含有量を示し得る。
調製例P2:水性臭化水素酸による1-ブロモ-2,6-ジエチル-4-メチルベンゼンの調製
48%の水性臭化水素酸(1.05当量)を、o-ジクロロベンゼン中のジエチルメチルアニリン(1.00当量)と臭化ナトリウム(0.10当量)の混合物に加える。その後、水を真空下で共沸させる。得られた塩懸濁物を50℃に冷却する。亜硝酸n-ペンチル(1.05当量)を50〜55℃で、2時間かけて液面下に加え、1-ブロモ-2,6-ジエチル-4-メチルベンゼンを、黄色から淡褐色の溶液として得る。下の水性相を分離して除去する。有機相を10%の炭酸ナトリウム溶液(0.15当量)で洗浄する。n-ペンタノール及びo-ジクロロベンゼンを連続して除去し、粗1-ブロモ-2,6-ジエチル-4-メチルベンゼン材料を90%の含有量及び83〜85%の単離収率で産する。産物を95℃/5 mmHgの真空蒸留によって更に精製し、97〜99%の含有量を示し得る。
調製例P3:気体の塩化水素による1-クロロ-2,6-ジエチル-4-メチルベンゼンの調製
気体の塩化水素(1.05当量)を、o-ジクロロベンゼン中の2,6-ジエチル-4-エチルアニリン(1.00当量)の溶液に加え、容器の温度を70℃に上昇させる。得られた塩懸濁物を、45℃に冷却する。亜硝酸イソアミル(1.05当量)及び追加の気体の塩化水素(0.50当量)を45〜50℃で、2時間かけて液面下に同時に加え、1-クロロ-2,6-ジエチル-4-メチルベンゼンを、90-93%の収率で得る。20%の水酸化ナトリウム(0.50当量)を添加し、pH10〜12に調整する。下の水性相を分離して除去する。イソアミルアルコール及びo-ジクロロベンゼンを除去し、粗1-クロロ-2,6-ジエチル-4-メチルベンゼン材料を産する。産物を85℃/5 mmHgの真空蒸留によって更に精製し、97〜99%の含有量を示し得る。
調製例P4:水性塩化水素による1-クロロ-2,6-ジエチル-4-メチルベンゼンの調製
37%水性塩酸を、調製例P3の方法において気体の塩化水素を置き換えるために使用できる。追加の共沸蒸留のステップは、2,6-ジエチル-4-メチルアニリン-HCl塩の形成後に水を除去するために必要とされる。CaCl2またはCaSO4等の乾燥剤は、ジアゾ化ステップにおいて任意に添加され、良好な収率を達成する。

Claims (11)

  1. 除草効果がある置換された3−ヒドロキシ−4−アリール−5−オキソピラゾリン誘導体の製造方法であって、該方法は、以下の工程:
    (i)下記式I:
    Figure 0005411319
    {式中、
    、R 及びR は、互いに独立して、水素、C −C アルキル、C −C ハロアルキル、C −C アルケニル、C −C ハロアルケニル、C −C アルキニル、C −C シクロアルキル、C −C アルキルカルボニル、ヒドロキシ、C −C アルコキシ、C 又はC アルケニルオキシ、C 又はC アルキニルオキシ、C −C ハロアルコキシ、又はニトロであり;
    −C ハロアルキルは、ジフルオロメチル又はトリフルオロメチルであり;
    −C ハロアルケニルは、フッ素又は塩素により1回以上置換されたC −C アルケニル基であり;
    −C ハロアルコキシは、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ又は2−フルオロエトキシであり;
    Xは、クロロ又はブロモであり;そして
    nは、0である}
    の化合物を調製する工程であって、
    (a)有機溶媒中で、下記式(II):
    Figure 0005411319
    の化合物を気体性又は水性HX{式中、Xは上記式(I)で定義した通りである}と反応させ;
    (b)水性HXが使用される場合は、共沸蒸留で水を除去し;そして
    (c)有機亜硝酸エステルを添加すること
    を含み、かつ銅の不存在下で行われる工程、並びに
    (ii)調製された上記式(I)の置換型ベンゼン誘導体を、除草効果がある置換された3−ヒドロキシ−4−アリール−5−オキソピラゾリン誘導体の製造において中間体として使用する工程
    を含む、方法。
  2. 前記R 、R 及びR は、独立してC −C アルキルである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記R 及びR はエチルであり、且つR はメチルである、請求項2に記載の方法。
  4. 前記工程(i)(a)において、前記有機溶媒は、ジブロモメタン、1,2−ジブロモエタン、1,2−ジクロロエタン、ドデカン、ヘプタン、メチルシクロヘキサン、トルエン、o−キシレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、及びメシチレンから成る群から選定される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記工程(i)(c)において、前記有機亜硝酸エステルは、亜硝酸イソアミル、亜硝酸n−ペンチル、亜硝酸n−ブチル、及び亜硝酸t−ブチルから成る群から選定される、請求項3に記載の方法。
  6. 前記工程(i)(a)は、金属ハロゲン化物又はオニウムハロゲン化物を添加することを更に含み、ここでのハロゲン化物はXであり、且つ上記式(I)で定義した通りである、請求項3に記載に記載の方法。
  7. 前記工程(i)(b)の共沸蒸留は、50〜110℃の温度で行われる、請求項3に記載の方法。
  8. 前記工程(i)(c)の温度は、40〜100℃である、請求項3に記載の方法。
  9. 前記工程(i)において、無機塩基での中和及び相分離により副生水及び残りの酸を除去することを更に含む、請求項3に記載の方法。
  10. 副生アルコール及び有機溶媒の留去及び再利用を更に含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記工程(i)により形成された上記式(I)の化合物を、真空蒸留により精製する工程を更に含む、請求項10に記載の方法。
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