JP5411307B2 - 熱式流量センサ - Google Patents

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本発明は、基板上に流量を計測するためのセンサチップが取り付けられたセンサ基板と、センサ基板を固定するガスケットを備える熱式流量センサに関する。
従来から熱線を用いて流量を計測する熱式流量センサの1つとして、半導体マイクロマシニングの加工技術で製造されたセンサチップを有するセンサ基板を使用するものがある。この種の熱式流量センサとしては、本出願人が出願を行った図25に示す特許文献1に係る発明がある。
図25の熱式流量センサ100においては、入口ポート102に流入させた被測定流体を、整流機構で整流させた後に、計測流路104を介して、出口ポート105から流出させており、被測定流体の流量を計測するために、電気回路に接続されたセンサチップ111を計測流路104に露出させている。センサチップ111は、ガスケット102に装着されることにより、計測流路104に対して固定することができる。
特許第3871566号
しかしながら、従来技術の熱式流量センサには、以下の問題があった。
すなわち、特許文献1の熱式流量センサ100では、ガスケット102の嵌合部にセンサチップ111を装着した後に、ガスケット102がセンサチップ111から位置ずれする問題があった。その理由は、ガスケット102のセンサチップ111に対する装着力が弱いことにある。ガスケット102の位置がずれることにより、センサチップ111へと流れる流量が変化し検出流量への影響を妨げることがあるため問題となる。
また、ガスケット102の装着力が弱いことにより、熱式流量センサ100の組立性が悪くなる問題があった。具体的には、ガスケット102の嵌合部にセンサチップ111を嵌合した後に、センサチップを熱式流量センサ100に装着する場合に、ガスケット102の装着力が弱いと、熱式流量センサ100への取付の際にガスケット102がセンサチップ111から脱落する問題があった。
そこで、本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的はセンサチップへの装着力を強化したガスケットを有する熱式流量センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様における熱式流量センサは、以下の構成を有する。
(1)基板上に流量を計測するためのセンサチップが取り付けられたセンサ基板と、前記センサ基板に固定するガスケットを備える熱式流量センサにおいて、前記ガスケットは、前記センサチップを嵌合する嵌合部と前記嵌合部の周辺に前記熱式流量センサに固定される固定部を有すること、前記センサチップと接触する前記嵌合部のセンサ接触面の長さが、前記センサチップの前記ガスケットと接触するガスケット接触面の長さよりも長いこと、前記センサチップと接触するセンサ接触部が断面蟻溝形状であること、を特徴とする。
ガスケットは、センサチップと接触するセンサ接触面の長さが、センサチップのガスケットと接触するガスケット接触面の長さよりも長いことにより、センサチップのガスケット接触面はガスケットのセンサ接触面と全て接触する。接触する部分が多くなることによりガスケットからセンサチップに係る押圧力が増し装着力が増す。そのため、ガスケットがセンサチップから位置ずれしにくくなる。ガスケットが位置ずれしにくくなるため、センサチップへと流れる流量を安定化させることができる。また、ガスケットが位置ずれしにくくなるため、熱式流量センサの組立性を向上させることができる。
また、センサチップと接触するセンサ接触部は断面蟻溝形状であることにより、ガスケットをセンサチップ対して面接触させることができる。面接触することにより接触する部分が多くなりガスケットからセンサチップに係る押圧力が増し装着力が増す。そのため、ガスケットが位置ずれしにくくなり、センサチップへと流れる流量を安定化させることができる。また、ガスケットが位置ずれしにくくなるため、熱式流量センサの組立性を向上させることができる。
さらに、ガスケットは、センサチップと接触するセンサ接触面の長さが、センサチップのガスケットと接触するガスケット接触面の長さよりも長く、かつ、センサチップと接触するセンサ接触部は断面蟻溝形状であることにより、さらに位置ずれしにくくなる。その理由は、断面蟻溝形状であり面接触するセンサ接触部が、センサチップに対して多く接触することにより、シール力が向上し装着力が増すからである。また、センサチップと接触するセンサ接触面が、センサチップのガスケットと接触するガスケット接触面の長さよりも長いため、センサ接触部が多くなるため、装着力が増すためである。
(2)(1)に記載する熱式流量センサにおいて、前記ガスケットは、前記センサ接触面のうち前記ガスケット接触面と接触しないセンサ非接触部がR形状であること、を特徴とする。それにより、流体の流路を塞ぐことを防止することができる。具体的には、センサ非接触部がR形状でない場合には、非接触部が押されて流路に侵入し流体の流れを妨げることがある。しかし、センサ非接触部がR形状であることにより、非接触部が流路側に押されたとしてもその角部はR形状であるため流路に角部が侵入することがない。よって、ガスケットの装着力を増しつつ、流路を確保することができる。
(3)(1)又は(2)に記載する熱式流量センサにおいて、前記嵌合部と前記固定部との間に逃げ溝が形成されていること、を特徴とする。それにより、ガスケットが熱式流量センサに固定され固定部がつぶされた時に、固定部がセンサチップを嵌合している嵌合部に過剰な力が加わることがない。すなわち、固定部がつぶされた場合であっても、固定部のつぶれによる力は逃げ溝により解消されるためである。したがって、ガスケットの装着力が上がった場合であってもセンサ基板及びセンサチップに対して過剰な力が加わることがない。
(4)(3)に記載する熱式流量センサにおいて、前記固定部と前記嵌合部とが接合する接合部の角度は、約120度以上であること、前記接合部の角度は、前記接合部と前記ガスケットの中心を結んだ線を基準線とし、前記基準線に対する前記固定部の開きの角度であること、を特徴とする。それにより、固定部が潰れたときに嵌合部との間に隙間が生じにくい。そのため、隙間がなくなり流体の漏れを防止することができる。また、シール性を向上させることができる。
(5)(3)に記載する熱式流量センサにおいて、前記固定部と前記嵌合部とが接合する接合部に角部が存在しないこと、を特徴とする。それにより、固定部が潰れたときに嵌合部との間に隙間が生じにくい。そのため、隙間がなくなり流体の漏れを防止することができる。また、シール性を向上させることができる。
(6)(5)に記載する熱式流量センサにおいて、前記接合部が断面円弧形状であること、を特徴とする。それにより、固定部が潰れたときに嵌合部との間に隙間が生じにくい。そのため、隙間がなくなり流体の漏れを防止することができる。また、シール性を向上させることができる。
本発明によれば、センサチップの位置ずれが生じにくいガスケットを備えた熱式流量センサを提供することができる。
第1実施形態に係るガスケットの正面図である。 第1実施形態に係る図1に示すガスケットのAA断面図である。 第1実施形態に係る図1に示すガスケットのBB断面図である。 第1実施形態に係る図1に係るガスケットのCC断面図である。 第1実施形態に係るガスケットの背面図である。 第1実施形態に係るセンサ基板にガスケットを装着した図である。 参考例に係るセンサ基板にガスケットを装着した正面図である。 第1実施形態に係るセンサ基板にガスケットを装着した際のセンサチップ付近の一部拡大概念図である。 第1実施形態に係るセンサ基板にガスケットを装着する装着工程(1)の概念断面図である。 第1実施形態に係るセンサ基板にガスケットを装着する装着工程(2)の概念断面図である。 参考例に係るセンサ基板にガスケットを装着する装着工程(1)の概念断面図である。 参考例に係るセンサ基板にガスケットを装着する装着工程(2)の概念断面図である。 第1実施形態に係る熱式流量センサの概略構成図である。 第1実施形態に係るボディの平面図である。 第1実施形態に係る図14に示すボディのDD断面図である。 第1実施形態に係る整流板の平面図である。 第1実施形態に係るセンサ基板の正面図である。 第1実施形態に係るセンサ基板の下面図である。 第1実施形態に係るセンサ基板にガスケットを装着した状態の断面図である。 第1実施形態に係るセンサ基板にガスケットを装着した状態の下面図である。 第2実施形態に係るガスケットの固定部の一部拡大図である。 第2実施形態に係るガスケットの固定部の固定状態における一部拡大図である。 参考例に係るガスケットの固定部の一部拡大図である。 参考例に係るガスケットの固定部の固定状態における一部拡大図である。 従来技術に係る熱式流量センサの概略構成図である。
以下、本発明を具体化した実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態は、ガスケットを備えた熱式流量センサについて、本発明を具体化したものである。
<第1実施形態>
1.本実施形態の全体構成
1−1.熱式流量センサの構成
図13に、熱式流量センサの概略構成図を示す。図14に、ボディの平面図を示す。図15に、図14に示すボディのDD断面図を示す。図16に、整流板の平面図を示す。図17に、センサ基板の正面図を示す。図18に、センサ基板の下面図を示す。図19に、センサ基板にガスケットを装着した状態の断面図を示す。図20に、センサ基板にガスケットを装着した状態の下面図を示す。
図13に示すように、本実施の形態に係る熱式流量センサ1は、大別してボディ41とセンサ基板21とから構成されるものである。そして、ボディ41上面に開口する流路空間44を塞ぐように、センサ基板21がガスケット48を介しボディ41に密着されている。具体的には、センサ基板21は、基板押さえ31がボディ41にネジ固定されることにより、ボディ41に密着するようになっている。これにより、センサ流路Z、およびセンサ流路Zに対するバイパス流路である主流路Mが形成されている。すなわち、本実施の形態に係る熱式流量センサ1は、センサ流路とバイパス流路とを備える熱式流量センサである。
ここで、ボディ41は、図14および図15に示すように、直方体形状のものである。このボディ41には、両端面に入口ポート42と出口ポート46とが形成されている。そして、入口ポート42からボディ中央に向かって入口流路43が形成され、同様に出口ポート46からボディ中央に向かって出口流路45が形成されている。なお、入口流路43および出口流路45は、流路空間44の下方に形成されている。
また、ボディ41の上部には、主流路Mおよびセンサ流路Zを形成するための流路空間44が形成されている。この流路空間44の横断面は、長方形の両短辺を円弧状(半円)にした形状になっており、その中央部に円弧状の凸部44Cが形成されている。凸部44Cは、メッシュ板51の位置決めを行うためのものである。そして、流路空間44の下面の一部が入口流路43および出口流路45に連通している。すなわち、流路空間44と入口流路43および出口流路45との連通部に、それぞれ90度に屈曲したエルボ部43Aおよび45Aが形成されている。
これにより、入口流路43に流れ込んだ被測定流体の入射角による計測出力への影響を抑制することができる。なぜなら、入口流路43に流れ込んだ被測定流体は、エルボ部43Aで流れを乱されるが、その流れが強制的に上方(一方向)に向けられるので、図13に示すように必ずメッシュ板51を通る。そのため、流れの乱れが減少して流れが整流されるからである。また、エルボ43Aの屈曲角度を90度にすれば、ボディ41に各流路を形成するための加工が容易になるという製造上の利点も得られる。また、エルボ部43Aに新たに設けただけなので、流量計が大きくなることもない。
なお、被測定流体の入射角による計測出力への影響を抑制するには、入口側にのみエルボ部43Aを設ければよいが、本実施の形態では、出口側にもエルボ部45Aを設けている。これは、計測出力の乱流ノイズを小さくするためである。
そして、この流路空間44の下面に、図13に示すように、積層されたメッシュ板51が配設される(図13中メッシュ板51は破線で示す。)。この積層されたメッシュ板51は、ボディ41にねじ固定されている。これにより、主流路Mとエルボ部45Aとの連通部にメッシュ部51Mが設けられる。
メッシュ板51は、図16に示すように、両端部にメッシュ部51Mが形成された厚さが0.3mmの薄板である。なお、メッシュ板51の投影形状は、流路空間44の横断面形状と同じになっている。メッシュ部51Mは、直径4mmの円形状であり、メッシュを構成する孔(直径0.2mm)の中心間距離がすべて0.27mmとなるように形成されている。
このように、主流路Mとエルボ部45Aとの連通部にメッシュ部51Mを設けることにより、入口流路43に流れ込んだ被測定流体の入射角による計測出力への影響をほとんどなくすことができる。なぜなら、被測定流体がメッシュ部51Mを通過することにより、流れの乱れが減少し、流れが整えられるからである。また、メッシュ板51を設けることによっても、流量計が大きくなることはない。
図14に示すように、ボディ41の上面には、流路空間44の外周に沿うように溝49が形成されている。この溝49は、ガスケット48を装着するためのものである。
1−2.センサ基板の構成
図17、図18及び図20を用いて、センサ基板21について説明する。センサ基板21は、測定流量を電気信号として出力するものである。このためセンサ基板21には、図18及び図20に示すように、ベースとなるプリント基板22の表面側(ボディ41への装着面側)において、その中央部に溝23が加工されている。そして、この溝23の両側に、電気回路用電極が設けられている。一方、図17に示すように、プリント基板22の裏面側には、電気素子で構成される電気回路32が設けられている。そして、プリント基板22の中で、電気回路用電極が電気回路32に接続されている。さらに、プリント基板22の表面側には、後述するようにして、センサチップ11が実装されている。
センサチップ11は、シリコンチップに対して、半導体マイクロマシニングの加工技術を実施したものであり、このとき、溝が加工されるとともに、熱線用電極が溝23の両側に設けられる。センサチップ11の熱線用電極を、センサ基板21の電気回路用電極のそれぞれと、半田リフロー又は導電性接着剤などで接合することによって、センサチップ11をセンサ基板21に実装している。
また、センサチップ11がセンサ基板21に実装されると、センサチップ11の溝は、センサ基板21の溝23と重なり合う。よって、図13に示すように、センサチップ11が実装されたセンサ基板21をボディ41にガスケット48を介して密着すると、ボディ41の流路空間44において、センサ基板21とセンサチップ11との間に、センサチップ11の溝やセンサ基板21の溝23などからなる細長い形状のセンサ流路Zが形成される。そのため、センサ流路Zには、温度センサ用熱線と流速センサ用熱線とが橋を渡すように設けられる。
1−3.ガスケットの構成
図1に、ガスケットの正面図を示す。図2に、図1に示すガスケットのAA断面図を示す。図3に、図1に係るガスケットのBB断面図を示す。図4に、図1に係るガスケットのCC断面図を示す。図5に、ガスケットの背面図を示す。図6に、センサ基板にガスケットを装着した図を示す。図7に、参考例に係るセンサ基板にガスケットを装着した正面図を示す。図8に、センサ基板にガスケットを装着した際のセンサチップ付近の一部拡大概念図を示す。図9に、センサ基板にガスケットを装着する装着工程(1)の概念断面図を示す。図10に、センサ基板にガスケットを装着する装着工程(2)の概念断面図を示す。図11に、参考例に係るセンサ基板にガスケットを装着する装着工程(1)の概念断面図を示す。図12に、参考例に係るセンサ基板にガスケットを装着する装着工程(2)の概念断面図を示す。
図1及び図5に示すように、ガスケット48は、固定部48Aと嵌合部48Bとを備える。すなわち、固定部48Aと嵌合部48Bとを一体的に成形したものである。ガスケット48の材質は、フッ素ゴム、NBR、シリコンゴム等の弾性ゴムであればよい。
図1に示すように、固定部48Aは、略楕円形状のOリング形状である。固定部48AはOリングであるため、図4に示すように、断面楕円形状である。
嵌合部48Bには、センサチップ11を嵌合するように凹部48Cが形成されている。これにより、図19に示すように、嵌合部48Bがセンサ基板21及びセンサチップ11に密着するようになっている。
・嵌合部の幅の特徴
また、図6に示すように、嵌合部48Bの幅Sは、センサチップ11のうちガスケット48と接触する接触面11Aの幅Uよりも長く形成されている。それにより、嵌合部48Bがセンサチップ11をしっかりと覆うことができる。そのため、センサチップ11がガスケット48から位置ずれしにくくなる。その理由は、ガスケット48とセンサチップ11の接触面が大きくなるためセンサチップ11に対する押圧力が強く装着力が増すためである。
さらに、嵌合部48Bの幅Sは、センサチップ11のうちガスケット48と接触する接触面11Aの幅Uよりも長く形成されていることにより、図6に示すように、嵌合部48Bの間に流路480を形成することができる。流路480を形成することができることにより、流体が流路480を流れ、センサチップ11に対して安定して流体を流すことができ検出流量の変化を防止することができる。
他方、図7の参考例に示すガスケット300のように、嵌合部348Bの幅SAがセンサチップ11の接触面11Aの幅UAよりも短い場合、嵌合部348Bの間には流路が形成されない。そのため、センサチップ11に対して安定した流体を流すことができず、安定した流量を検出することが困難である。
また、図1に示すように、凹部48Cの幅Tは、嵌合部48Bの幅Sよりも短く形成されている。それにより、凹部48Cが一定の横ずれが可能となり、ガスケット48をセンサチップ11に組み付ける際に組付けがしやすくなる。すなわち、凹部48Cの幅Tが嵌合部48Bの幅Sとほぼ同じ長さであると、凹部48Cの横ずれが困難になりガスケット48を変形させることなくセンサチップ11に組付けなくてはならず組付性が悪い。他方、本実施形態のように凹部48Cの幅Tが短く横ずれが可能なことによりガスケット48を変形させ、センサチップ11に対して組付ができるため組付が容易である。
また、凹部48Cの幅Tはセンサチップ11の幅Uと同じ幅又は幅Uよりも短い幅とする。但し、幅Uよりも短い幅とした場合には、幅Uの半分以下とならないようにする。幅Uの半分以下となると、凹部48Cの強度がなくなりガスケット48をセンサチップ11に組み付ける際に、凹部48Cが大きくねじれ横ずれが生じるためである。大きく横ずれが生じると、ガスケット48が組付の最中にセンサチップ11から落下する等の問題が生じ、組立性が悪くなる。そこで、凹部48Cの幅Tはセンサチップ11の幅Uと同じ幅又は幅Uの半分以上の長さとすることが好ましい。それにより、凹部48Cの強度を保ち、大きくガスケット48が横ずれすることを防止しながら流路を確保することができる。
・非接触部がR形状であることの特徴
また、図1及び図6に示すように、センサ接触面480Bのうちセンサチップ11と接触しないセンサ非接触部481BをR形状とする。センサ非接触部481BがR形状であることにより、流体の流路を塞ぐことを防止することができる。具体的には、センサ非接触部481BがR形状でない場合には、参考例の図8に示すように、嵌合部58Bがセンサチップ11を嵌合した場合に、センサ非接触部581Bが潰れ、嵌合部58Bの間の流路580に押されて侵入することが考えられる。しかし、図6に示すように、センサ非接触部481BがR形状であると、センサ非接触部481Bが流路480に押されたとしても、図8の参考例と比較して流路480に侵入することがない。その理由は、センサ非接触部481BがR形状であり肉部が少なく形成されているからである。よって、センサ非接触部481BをR形状とすることにより流路480を確実に確保することができる。
・凹部が蟻溝形状であることの特徴
また、図2に示すように、凹部48Cは断面蟻溝形状である。凹部48Cは、センサ基板21と接触する側から最も離れた部分に、底面489Cが形成されている。底面489Cは、嵌合部48Bの表面485Bと平行の関係にある。底面489Cの幅Rは、図18に示すセンサチップ11の幅Xと同じ長さである。凹部48Cのうちセンサ基板21と接触する側の最外部に第1最外部484C及び第2最外部486Cを有する。第1最外部484Cから第2最外部486Cまでの幅Yは、凹部48Cが蟻溝形状であることから、底面489Cの幅Rよりも短い。また、底面489Cの端部であり、センサ基板21と接触する側から最も離れた部分に第1最内部483C及び第2最内部485Cを有する。第1最外部484Cと第1最内部483Cを結んだ面は第1テーパ面487Cとし、第2最外部486Cと第2最内部483Cを結んだ面は第2テーパ面488Cとする。
凹部48Cが断面蟻溝形状であるため、センサチップ11の側面11Bに対して第1テーパ面487C及び第2テーパ面488Cを面接触させることができる。面接触させることができることにより、接触面積が大きくなりシール力を向上させることができる。そのため、ガスケット48が位置ずれしにくくなる。具体的には、シール力が向上することにより、センサチップ11に取り付けたガスケット48が組付途中で移動させる際に外れることがない。そのため、組付性を向上させることができる。
また、凹部48Cが断面蟻溝形状であることにより、ガスケット48をセンサチップ11に嵌合させた場合に、図10に示すように、嵌合部48Bのセンサチップ11に対する押圧力が大きくなる。すなわち、図9に示すように、ガスケット48をセンサチップ11に嵌合させるためには、幅Yの状態では嵌合できないためガスケット48を広げる。その際、ガスケット48には元に戻ろうとする弾性力が発生する。そのため、図10に示すガスケット48の弾性力により矢印Pに示すようにセンサチップ11に対する押圧力が発生する。矢印Pに示す押圧力が発生することにより、さらに、シール力を向上させることができる。
また、第1テーパ面487Cと第2テーパ面488Cの角度θは約30度以上80度以下である。角度θが約80度以下であることにより、ガスケット48をセンサチップ11に嵌合させた場合に、図10に示すように、嵌合部48Bのセンサチップ11に対する押圧力が発生しセンサチップ11に対して嵌合し易いことを本出願人は実験により確認している。他方、約30度以上であれば、ガスケット48の組付の際にガスケット48を大きく変形させることがないため組付性がよいことを確認している。なお、本実施形態においては、角度θを40度としている。角度θが40度である場合が、押圧力及び組付性のバランスが最も取れた形となる。
また、凹部48Cが図10に示すように、センサチップ11の側面11Bに対して第1テーパ面487C及び第2テーパ面488Cが面接触する。そのため、センサチップ11とガスケット48の間に隙間が生じない。それにより、流体が流れた場合に、センサチップ11とガスケット48の隙間から流れることがない。隙間から流体が流れることがないため、流体は流路480から確実に流れ、流量を安定して流すことができる。さらに、検出流量の変化を防止することができる。
図11及び図12において、凹部が断面蟻溝形状でない場合を参考例として説明する。図11に示すようにガスケット680の凹部680Cは断面蟻溝形状ではないため、側面687C及び688Cは平行の関係にある。図11の場合においても、ガスケット680を同様に両側から広げ、センサチップ11に対して嵌め込む必要がある。嵌め込んだ後に、ガスケット680の両側を広げた状態を解除する。それにより、ガスケット680の嵌合部680Bは弾性力により元の状態に戻る。図12に示すように、側面687C、688Cと側面11Bとの間に隙間Oが形成される。隙間Oが形成されると、流体が隙間Oを通るため流量を安定して流すことができず検出流量が変化してしまうため問題となる。ガスケット680とセンサチップ11の間に隙間Oを形成しないようにするためには、ガスケット680の凹部680Cの精度を上げる必要があるため製造コストが高くなるため問題となる。本実施形態においては、凹部が断面蟻溝形状であることにより製造コストを押さえて隙間を解消することができる。
・逃げ溝が形成されていることの特徴
また、図1及び図3に示すように、ガスケット48は、センサチップ11を嵌合する嵌合部48Bと固定部48Aとの間に逃げ溝482Bが形成されている。逃げ溝482Bが形成されていることにより、ガスケット48が熱式流量センサ1に固定され固定部48A、嵌合部48Bがつぶされた時に、過剰な力が発生せず、センサ基板21、センサチップ11を損傷することがない。すなわち、固定部48A、嵌合部48Bがつぶされた場合であっても、固定部48A、嵌合部48Bのつぶれによる力は逃げ溝482Bの空間により解消されるため、センサ基板21、センサチップ11には及ばないためである。
上記構成により、図6に示すように、嵌合部48Bがセンサ基板21およびセンサチップ11に密着するようになっている。また、ガスケット48の固定部48Aがボディ41に形成された溝49に装着されているため、ガスケット48は動かない。従って、嵌合部48Bも動かない。嵌合部48Bは、固定部48Aと一体的に成形されているからである。
また、ガスケット48の固定部48Aがボディ41に形成された溝49に装着されていることから、固定部48Aは流路空間44の外周に沿って配置される。そして、この状態でセンサ基板21がボディ41に密着させられる。従って、ボディ41とセンサ基板21との密着部には、ガスケット48の固定部48Aが介在する。また、上記したようにガスケット48は動かない。従って、被測定流体が熱式流量センサ1の外部に漏れることも防止される。
このように、固定部48Aと嵌合部48Bとを一体的に成形したガスケット48を使用することにより、被測定流体の外部漏れと内部漏れの両方を防止することができる。
2.本実施形態の作用
2−1.熱式流量センサの測定法
続いて、上記した構成を有する熱式流量センサ1の作用について説明する。熱式流量センサ1においては、図13に示すように、入口ポート42を介して入口流路43へ流れ込んだ被測定流体(図13のF)は、流路空間44にて、主流路Mへ流れ込むもの(図13のF1)と、センサ流路Zへ流れ込むもの(図13のF2)とに分流される。そして、主流路Mおよびセンサ流路Zから流れ出した被測定流体は、合流して、出口流路45を介して出口ポート46からボディ41の外部に流れ出す(図13のF)。
ここで、入口流路43に流れ込んだ被測定流体(図13のF)は、エルボ部43Aでその流れが乱されるとともに、強制的に流れの向きを上方に変えられる。さらに、メッシュ部51Mを通過する。このため、被測定流体の流れの乱れが減少し、流れが整えられる。これらのことにより、センサ流路Zに流れ込む被測定流体には、入口流路43に流れ込んだ被測定流体の入射角による影響が出ない。
そして、センサ流路Zを流れる被測定流体(図13のF2)は、センサ流路Zに橋設された温度センサ用熱線と流速センサ用熱線とから熱を奪う。そうすると、センサ基板21の裏面側に設けられた電気回路が、温度センサ用熱線と流速センサ用熱線などの出力を検知しながら、温度センサ用熱線と流速センサ用熱線とが一定の温度差になるように制御する。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る熱式流量センサは、図13に示す第1実施形態に係る熱式流量センサと比較して、ガスケットの形状以外異なるところがない。そのため第2実施形態においては、第1実施形態と異なるガスケットについて説明することにより、その他の詳細な説明を割愛する。
1.ガスケットの構成
図21に、ガスケットの固定部の一部拡大図を示す。図22に、ガスケットの固定部の固定状態における一部拡大図を示す。図23に、参考例に係るガスケットの固定部の一部拡大図を示す。図24に、参考例に係るガスケットの固定部の固定状態における一部拡大図を示す。
第2実施形態のガスケット248は、第1実施形態と同様に、固定部248Aと嵌合部248Bとを備える。すなわち、固定部248Aと嵌合部248Bとを一体的に成形したものである。ガスケット248の材質は、フッ素ゴム、NBR、シリコンゴム等の弾性ゴムであればよい。
図21に示すように、固定部248Aと嵌合部248Bとの接合部201に角が存在せず、接合部201は略断面円弧形状である。円弧形状は、固定部248Aと嵌合部248Bの間に断面形状で角が存在しないことをいう。
なお、本実施形態においては、接合部201を角が存在しない円弧形状としたが、角があったとしても図23に示す角度γが約120度以上である場合には、同様の効果を得ることができることを本出願人は確認している。ここで角度γとは、接合部301とガスケットの中心を結んだ線を基準(0度)とし、基準に対する固定部の開きの角度のことである。
図23に示す参考例のガスケット300では、固定部348Aと嵌合部348Bの接合部301の角度γは約110度である。ガスケット300のように接合部301に角度γが110度以下である場合には、図24に示すように熱式流量センサに固定し固定部348Aを潰したときに嵌合部348Bとの間に隙間Kが形成される。隙間Kが形成されることにより、隙間Kから流体が漏れるため問題となる。
本実施形態のように、接合部201に角が存在せず接合部201を略円弧形状とすると、図22に示すように固定部248Aが潰れたときに嵌合部248Bとの間に隙間が生じにくい。そのため、隙間Kが形成されないため流体の漏れを防止することができる。また、シール性を向上させることができる。
なお、第2実施形態ではガスケット以外の熱式流量センサの詳細な説明を割愛するが、第1実施形態の熱式流量センサと同様の作用、及び効果を有する。
<変形例>
尚、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で色々な応用が可能である。
例えば、本実施形態においては、固定部と嵌合部の接合部が断面円弧形状としたが、固定部と接合部に角度γが存在しなければよい。すなわち、円弧形状でなくとも接合部がなだらかなテーパ形状や、接合部が溶接等により角を排除する等による不規則な形状とすることもできる。テーパ形状や、不規則な形状であったとしても接合部に角度γがなければ、固定部が潰された時に嵌合部との間に隙間が形成されないためである。したがって、接合部に角度γを有する角部を形成しないこともできる。
例えば、上記第1実施形態及び第2実施形態を組み合わせることもできる。
なお、本実施形態における熱式流量センサは、空気、窒素、ヘリウム、アルゴン等のガスに対して好適に使用可能である。
1 熱式流量センサ
11 センサチップ
11B 側面
21 センサ基板
48 ガスケット
48A 固定部
48B 嵌合部
480B センサ接触面
481B センサ非接触部
482B 逃げ溝

Claims (6)

  1. 基板上に流量を計測するためのセンサチップが取り付けられたセンサ基板と、前記センサ基板に固定するガスケットを備える熱式流量センサにおいて、
    前記ガスケットは、
    前記センサチップと嵌合する嵌合部と前記嵌合部の周辺に前記熱式流量センサ内に固定される固定部を有すること、
    前記嵌合部のうち前記センサチップと接触するセンサ接触面の長さが、前記センサチップの前記ガスケットと接触するガスケット接触面の長さよりも長いこと、
    前記センサチップと接触するセンサ接触部が断面蟻溝形状であること、
    を特徴とする熱式流量センサ。
  2. 請求項1に記載する熱式流量センサにおいて、
    前記ガスケットは、
    前記センサ接触面のうち前記ガスケット接触面と接触しないセンサ非接触部がR形状であること、
    を特徴とする熱式流量センサ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載する熱式流量センサにおいて、
    前記嵌合部と前記固定部との間に逃げ溝が形成されていること、
    を特徴とする熱式流量センサ。
  4. 請求項3に記載する熱式流量センサにおいて、
    前記固定部と前記嵌合部とが接合する接合部の角度は、約120度以上であること、
    前記接合部の角度は、前記接合部と前記ガスケットの中心を結んだ線を基準線とし、前記基準線に対する前記固定部の開きの角度であること、
    を特徴とする熱式流量センサ。
  5. 請求項3に記載する熱式流量センサにおいて、
    前記固定部と前記嵌合部とが接合する接合部に角部が存在しないこと、
    を特徴とする熱式流量センサ。
  6. 請求項5に記載する熱式流量センサにおいて、
    前記接合部が断面円弧形状であること、
    を特徴とする熱式流量センサ。


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