JP5445384B2 - 空気流量測定装置 - Google Patents

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本発明は、流体の流量を検出するためのセンサチップを備えた空気流量測定装置に関する。
従来より、流体の流量を測定するための流量センサが、例えば特許文献1〜3で提案されている。特許文献1では、半導体基板に当該基板の一部が薄膜化されたメンブレンが形成され、メンブレン上に抵抗体が形成された流量センサが提案されている。また、半導体基板は、接着剤によってハウジングに固定されている。ここで、半導体基板のうちの接着部には浅い溝が複数設けられているため、溝全体に接着剤が入り込むことで基板に対する接着剤の接着面積が増加している。
しかしながら、接着面積が増加したことによりハウジングから半導体基板に実装応力が伝達し、この実装応力によってメンブレン内の抵抗変動を引き起こしてしまう。
そこで、特許文献2では、基板のうちメンブレンの周囲に溝が設けられた構造が提案されている。基板における溝の深さはメンブレンの深さと同じである。このような構造では、ハウジングから接着剤を介して基板に伝達した実装応力がメンブレン側に伝達しようとしても溝があることによってメンブレン側への実装応力の伝達が阻止されるので、基板の接着部からメンブレンに伝達する基板の実装応力が緩和されるようになっている。
また、特許文献3では、半導体基板のうちメンブレンと接着部分との間に溝が形成された構造が提案されている。この構造においても、基板のうち接着部分側からメンブレン側への実装応力の伝達が溝によって阻止されている。
特開2007−24589号公報 特開2007−205986号公報 特許第3514666号公報
しかしながら、特許文献2、3で提案されている溝は実装応力をメンブレンに伝達しないという点では効果があるが、メンブレンの周囲に設けられた溝付近で応力が発生し、その箇所での抵抗値の変動が発生するという問題がある。
また、半導体基板は結晶の方位に沿って割れやすい特徴があり、使用時に溝を基点に破損する可能性がある。これは、接着剤の接着面積を増加させる目的で溝を設けた特許文献1で提案されたものについても起こる可能性がある。
本発明は上記点に鑑み、センサチップが割れずに済み、メンブレンへの実装応力の伝達を低減してメンブレン内の抵抗変動を抑制することができる空気流量測定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、表面(20a)および当該表面(20a)の反対側の裏面(20b)を有し、裏面(20b)の一部が表面(20a)側に凹んだことで薄膜化されたメンブレン(21)が形成されたメンブレン部(22)とこのメンブレン部(22)に連続的に設けられた接着部(23)とを有するセンサチップ(20)と、接着部(23)においてセンサチップ(20)の裏面(20b)のうちの接着面(25)に接着剤(70)を介して接着された支持体(10)と、を備え、メンブレン(21)の上方に流れる流体の流量を検出するように構成されている。
そして、センサチップ(20)の表面(20a)に平行な面方向のうちメンブレン部(22)に接着部(23)が連続的に設けられた連続方向と垂直な幅方向において、接着部(23)における接着面(25)の幅が、センサチップ(20)の表面(20a)におけるメンブレン部(22)の幅よりも狭いことを特徴とする。
このように、センサチップ(20)のメンブレン部(22)における表面(20a)の幅に対してセンサチップ(20)の裏面(20b)の一部である接着面(25)の幅が狭いので、支持体(10)に対するセンサチップ(20)の接着面積が低減する。これにより、センサチップ(20)の実装応力が低減するので、センサチップ(20)を伝達してメンブレン(21)に印加される応力は低減する。したがって、メンブレン部(22)内の抵抗変動を抑制することができる。
また、接着面積が低減して実装応力が低減したことにより、センサチップ(20)には応力伝達防止用の深い溝を設ける必要がなくなるので、当該溝によりセンサチップ(20)が割れることを防止することができる。
請求項2に記載の発明のように、接着部(23)においてセンサチップ(20)の裏面(20b)のうちの幅方向の端部に切り欠き(26)を形成し、この切り欠き(26)によってセンサチップ(20)と支持体(10)との隙間(27)を形成することができる。
また、請求項3に記載の発明のように、切り欠き(26)は、接着面(25)の幅がセンサチップ(20)の表面(20a)側に向かって大きくなるテーパ形状とすることができる。
一方、請求項4に記載の発明のように、切り欠き(26)は、センサチップ(20)の裏面(20b)のうちの幅方向の端部が表面(20a)側に凹んだ溝とすることもできる。
請求項5に記載の発明では、溝は、接着面(25)の外周に沿って形成されていることを特徴とする。これによると、センサチップ(20)の裏面(20b)の一部である接着面(25)を他の部分と分離することができ、接着剤(70)がセンサチップ(20)の裏面(20b)のうち接着面(25)以外のメンブレン部(22)側に塗布されずに済む。
請求項6に記載の発明では、切り欠き(26)のうちのメンブレン部(22)側の終端部(26a)は、接着面(25)のうちのメンブレン部(22)側の幅が、連続方向に沿ってメンブレン部(22)側に向かって大きくなるテーパ形状となっていることを特徴とする。
これによると、切り欠き26のうち連続方向に沿った端部とメンブレン部(22)側の終端部(26a)とが直角の場合に対して、切り欠き26のうち連続方向に沿った端部とメンブレン部(22)側の終端部(26a)とが接続された角部に掛かる応力を緩和させることができる。
請求項7に記載の発明では、センサチップ(20)は、接着部(23)においてメンブレン部(22)とは反対側に連結された目止め部(24)を有していることを特徴とする。
これによると、センサチップ(20)の目止め部(24)において接着部(23)側とは反対側に充填剤(50)が設けられた場合、目止め部(24)によって充填剤(50)がセンサチップ(20)の接着部(23)およびメンブレン部(22)側に流出しないようにすることができる。
請求項8に記載の発明では、切り欠き(26)のうちの目止め部(24)側の終端部(26b)は、接着面(25)のうちの目止め部(24)側の幅が連続方向に沿って目止め部(24)側に向かって大きくなるテーパ形状となるように形成されていることを特徴とする。
これによると、接着部(23)における接着面(25)の部分と目止め部(24)との接続部分に掛かる応力を緩和させることができる。
請求項9に記載の発明では、接着部(23)のうちセンサチップ(20)の裏面(20b)において、接着面(25)よりもメンブレン部(22)側に、センサチップ(20)の裏面(20b)の一部が表面(20a)側に凹んだ溝部(28)が形成されていることを特徴とする。
これにより、溝部(28)によって接着面(25)からメンブレン部(22)側への接着剤(70)の広がりを制限できる。また、接着面(25)からメンブレン(21)側への応力の伝達のばらつきを低減することができる。
請求項10に記載の発明では、切り欠き(26)は、センサチップ(20)の裏面(20b)のうちの幅方向の端部に、連続方向に沿って接着部(23)からメンブレン部(22)に渡って全体に形成されていることを特徴とする。
これによると、切り欠き(26)が接着部(23)やメンブレン部(22)のいずれかの場所で途切れることがないので、センサチップ(20)が割れる可能性を低減することができる。
請求項11に記載の発明では、幅方向においてメンブレン部(22)におけるセンサチップ(20)の表面(20a)の幅をW1とすると共にセンサチップ(20)の裏面(20b)のうちの接着面(25)の幅をW2とする。
さらに、センサチップ(20)の裏面(20b)および連続方向において、メンブレン(21)を裏面(20b)に投影したときのメンブレン(21)のいずれかの位置を基準としてこの基準から接着面(25)のうちメンブレン部(22)から最も離れた端部までの距離をLとすると、(L/W1)<(L/W2)の関係を満たしていることを特徴とする。
このように、接着面(25)に係るアスペクト比を見かけ上大きくすることができ、実装応力のメンブレン(21)への伝達が低減するため、センサチップ(20)の耐久性を向上させることができる。
請求項12に記載の発明では、センサチップ(20)は、連続方向に沿った中心軸を中心とした線対称の構造になっていることを特徴とする。これによると、メンブレン(21)における抵抗の変動に対するペア性を良くすることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態に係る空気流量測定装置の全体平面図である。 図1のA−A断面図である。 (a)はセンサチップの裏面の平面図であり、(b)はセンサチップの側面図であり、(c)は(a)のB−B断面図である。 (a)はセンサチップの表面の平面図であり、(b)はセンサチップの裏面の平面図である。 本発明の第2実施形態に係るセンサチップの接着部の断面図である。 (a)は本発明の第3実施形態に係るセンサチップの裏面の平面図であり、(b)はセンサチップの側面図である。 (a)は本発明の第4実施形態に係るセンサチップの裏面の平面図であり、(b)はセンサチップの側面図である。 他の実施形態において、センサチップの裏面の平面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る空気流量測定装置の全体平面図である。また、図2は、図1のA−A断面図である。
図1に示されるように、空気流量測定装置は、支持体10と、センサチップ20と、回路チップ30と、リード端子40と、充填剤50と、目止め剤60と、を備えている。
支持体10は、凹部11を有する空気流量測定装置の母体となるものである。この支持体10の凹部11の底面12にはセンサチップ20と回路チップ30が接着剤70で固定されている。また、支持体10は、センサチップ20にダスト等の異物が直接当らないようにするための羽部13を備え、その羽部13に形成された凹部11にセンサチップ20を搭載している。このような支持体10として、エポキシ系樹脂でモールド成形されたものが用いられる。
センサチップ20は、表面20aおよび当該表面20aの反対側の裏面20bを有する板状の部品である。センサチップ20には、裏面20bの一部が表面20a側に凹んだことで薄膜化されたメンブレン21が形成されている。具体的には、メンブレン21は、MEMS技術によりセンサチップ20の裏面20b側の一部がエッチングされることにより形成された薄肉部である。センサチップ20は、例えばシリコン基板から形成されている。
メンブレン21上には図示しないヒータ抵抗やヒータ抵抗とは別の抵抗体が形成されている。そして、ヒータ抵抗および抵抗体でブリッジ回路が構成されており、ブリッジ回路の出力が一定になるようにヒータ抵抗の発熱が制御される。これにより、メンブレン21の上方に流れる流体の流量が検出されるようになっている。センサチップ20において、ブリッジ回路が形成された部位がセンシング部に該当する。
回路チップ30は、センサチップ20から出力される検出信号の信号処理を行うための各種回路が形成されたものである。また、回路チップ30は、センサチップ20のメンブレン21上に形成されたヒータ抵抗の加熱制御等も行う。この回路チップ30は、ワイヤ71を介してセンサチップ20と電気的に接続されている。
リード端子40は、ワイヤ72を介して回路チップ30と電気的に接続されている。これにより、リード端子40を介して回路チップ30と外部とが電気的に接続される。
充填剤50は、ワイヤ71、72およびワイヤ71、72の接続部を保護する樹脂部材である。充填剤50は、センサチップ20のメンブレン21が露出するように、センサチップ20の一部や回路チップ30、センサチップ20と回路チップ30とを接続するワイヤ71、72等を封止している。充填剤50として、例えばエポキシ系樹脂が採用される。
目止め剤60は、充填剤50が凹部11のうち回路チップ30側からセンサチップ20側に流れ出ることを防ぐための堤防としての役割を果たすものである。このような目止め剤60としては、エポキシ系樹脂が採用される。
次に、センサチップ20について、図3および図4を参照して説明する。図3(a)はセンサチップ20の裏面20bの平面図、図3(b)はセンサチップ20の側面図、図3(c)は図3(a)のB−B断面図である。なお、図3(c)については支持体10の一部も描いてある。また、図4(a)はセンサチップ20の表面20aの平面図、図4(b)はセンサチップ20の裏面20bの平面図である。
まず、図3(a)に示されるように、センサチップ20は上述のメンブレン21が形成されたメンブレン部22とこのメンブレン部22に連続的に設けられた接着部23とを有し、さらに接着部23においてメンブレン部22とは反対側に連続的に設けられた目止め部24を有して構成されている。これらメンブレン部22、接着部23、および目止め部24はセンサチップ20の表面20aまたは裏面20bの面方向に平行な一方向に並べられている。以下では、この一方向をメンブレン部22と接着部23と目止め部24とが連続的に設けられた連続方向(図では連結方向)という。
また、センサチップ20は、連続方向に沿った仮想の中心軸を中心とした線対称の構造になっている。そして、センサチップ20の表面20aまたは裏面20bに平行な面方向のうち連続方向と垂直な幅方向(図では垂直方向)において中心軸を中心に対称の構造となるので、メンブレン部22ではメンブレン21における抵抗の変動に対するペア性が良くなる。
目止め部24は、支持体10に設けられた充填剤50がセンサチップ20の接着部23およびメンブレン部22側に流出しないようにするための部位である。
接着部23は、センサチップ20のうち支持体10に固定される部分である。接着部23は、センサチップ20の裏面20bのうちの一部である接着面25を有し、この接着面25が接着剤70を介して支持体10に固定される。すなわち、センサチップ20は片持ち構造となっている。「接着面25」はセンサチップ20の裏面20bの一部であり、当該裏面20bのうち接着剤70が塗布される部分である。図3(b)では接着面25の部分を太線で示している。また、上記の中心軸上には接着面25が位置している。
そして、接着部23には、図3(a)および図3(b)に示されるようにセンサチップ20の裏面20bのうちの幅方向の端部に切り欠き26が形成されている。ここで、「端部」とは一端と両端との両方を含むが、本実施形態では切り欠き26はセンサチップ20の裏面20bのうちの幅方向の両端に形成されている。上述のように、本実施形態に係るセンサチップ20は連続方向に沿った中心軸を中心とした線対称の構造だからである。切り欠き26は、メンブレン加工と同一工程で形成可能である。このため、コストアップもない。
また、図3(a)に示されるように、切り欠き26のうちのメンブレン部22側の終端部26aは、連続方向に沿った直角形状ではなく、テーパ形状となっている。このテーパ形状は、接着面25のうちのメンブレン部22側の幅が連続方向に沿ってメンブレン部22側に向かって大きくなるように形成されている。
同様に、切り欠き26のうちの目止め部24側の終端部26bも連続方向に沿った直角形状ではなく、テーパ形状となっている。この場合のテーパ形状は、接着面25のうちの目止め部24側の幅が連続方向に沿って目止め部24側に向かって大きくなるように形成されている。
これにより、切り欠き26の各終端部26a、26bが幅方向に沿った直角形状の場合に対して、切り欠き26のうち連続方向に沿った端部と終端部26a、26bとが接続された角部に掛かる応力を緩和させることができる。
上記では、平面的に切り欠き26がテーパ状に形成されていることを説明したが、切り欠き26の断面形状もテーパ形状になっている。図3(c)に示されるように、切り欠き26は、接着面25の幅がセンサチップ20の表面20a側に向かって大きくなるテーパ形状になっている。この切り欠き26により、センサチップ20と支持体10との間に隙間27が形成されている。
接着剤70として粘性が高いもの、つまり流動性が低いものが用いられると、隙間27が形成されやすい。例えば接着シートが用いられても良い。
そして、この隙間27は、幅方向において接着部23における接着面25の幅がセンサチップ20の表面20aにおけるメンブレン部22の幅よりも狭くなったことによって形成されたとも言える。
具体的に、接着面25の幅について、図4を参照して説明する。図4(a)に示されるように幅方向においてメンブレン部22におけるセンサチップ20の表面20aの幅をW1とする。また、図4(b)に示されるようにセンサチップ20の裏面20bのうちの接着面25の幅をW2とする。
さらに、センサチップ20の裏面20bおよび連続方向において、メンブレン21を裏面20bに投影したときのメンブレン21のいずれかの位置を基準としてこの基準から接着面25のうちメンブレン部22から最も離れた端部までの距離をLとする。本実施形態では、目止め部24におけるセンサチップ20の裏面20bにも接着部23が塗布されるので、連続方向において、目止め部24の端部が「接着面25のうちメンブレン部22から最も離れた端部」に対応する。
これら幅W1、W2、距離Lは(L/W1)<(L/W2)の関係を満たしている。この関係は、センサチップ20の幅はW1であるが、支持体10に接着する接着面25の幅W2はW1よりも小さいため、センサチップ20の表面20aのアスペクト比に対してセンサチップ20の裏面20bの接着面25に係るアスペクト比が見かけ上大きいことを意味している。センサチップ20の裏面20bの幅を変更しているので、表面20aの幅を縮小する必要はない。
このように、接着面25の幅W1がメンブレン部22におけるセンサチップ20の表面20aの幅W1よりも小さいので、切り欠き26が形成されていない場合よりも支持体10に対するセンサチップ20の接着面積が低減する。このため、実装応力のメンブレン21への伝達が低減するため、センサチップ20の耐久性が向上する。
そして、図3(a)に示されるように、接着部23には、センサチップ20の裏面20bの一部が表面20a側に凹んだ溝部28が形成されている。この溝部28は、接着部23からメンブレン部22側への応力の伝達のばらつきを低減する役割を果たす溝である。また、溝部28は接着面25からメンブレン部22側への接着剤70の広がりを制限する役割も果たす。
このような溝部28は、上記のメンブレン21や切り欠き26を形成する工程と同一工程で形成される。また、溝部28はセンサチップ20の裏面20bにおいて幅方向の両端の各切り欠き26の間に位置していると共に、接着面25よりもメンブレン部22側に位置する。さらに、溝部28は切り欠き26のうち連続方向に沿った端部とメンブレン部22側の終端部26aとの接続部から接着面25側の位置していることが好ましい。
以上が、本実施形態に係る空気流量測定装置の構成である。空気流量測定装置は、外部からの指令に従ってセンサチップ20のメンブレン21上の発熱抵抗体を通電し、加熱する。そして、流量に応じて上述のブリッジ回路の中点電位差が変化するので、この中点電位差を回路チップ30で増幅、特性補正し、外部端子に出力する。これにより、流量のデータが得られる。
以上説明したように、本実施形態では、センサチップ20を構成する接着部23において、センサチップ20のメンブレン部22における表面20aの幅に対してセンサチップ20の裏面20bの一部である接着面25の幅を狭くしたことが特徴となっている。特に、センサチップ20に切り欠き26を設けてセンサチップ20と支持体10の底面12との間に隙間27を設け、接着面25の幅を狭くしたことが特徴となっている。
これにより、センサチップ20の接着面25に係るアスペクト比がセンサチップ20の表面20aのアスペクト比に対して見かけ上大きくなるので、支持体10に対するセンサチップ20の接着面積を低減することができる。したがって、センサチップ20を伝達してメンブレン21に印加される実装応力は低減するため、メンブレン部22内の抵抗変動を抑制することができる。
このように、接着面積の低減によってセンサチップ20内を伝達する実装応力が低減するので、実装応力の伝達を阻止するための深い溝の形成は不要となり、当該深い溝が原因でセンサチップ20が割れてしまうことを防止することができる。
(第2実施形態)
本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について説明する。図5は、本実施形態に係るセンサチップ20の接着部23の断面図であり、図3(a)のB−B断面に相当する図である。この図に示されるように、本実施形態では切り欠き26はセンサチップ20の裏面20bのうちの幅方向の端部(両端)が表面20a側に凹んだ溝になっている。
このように、切り欠き26がテーパ形状ではなく、センサチップ20の裏面20bが凹んだ溝の形状であっても、センサチップ20と支持体10とに隙間27が形成される。したがって、幅方向における接着面25の幅を低減することができ、ひいては支持体10に対するセンサチップ20の接着面積を低減できる。
(第3実施形態)
本実施形態では、第1、第2実施形態と異なる部分について説明する。図6(a)は本実施形態に係るセンサチップ20の裏面20bの平面図であり、図6(b)はセンサチップ20の側面図である。
本実施形態では切り欠き26として第2実施形態で示された溝が採用され、図6(a)に示されるように、溝が接着面25の外周に沿って形成されている。このような溝は、例えば等方性エッチングにより形成することができる。これにより、接着面25はメンブレン部22におけるセンサチップ20の裏面20bと分離される。このため、接着剤70は接着面25のみに塗布されるので、接着剤70がメンブレン部22側に塗布されずに済み、接着面積の増加を防止できる。
なお、図6に示されるセンサチップ20は目止め部24を有していないが、もちろんセンサチップ20は目止め部24を有していても良い。この場合、第1実施形態で示されたように切り欠き26のうちの目止め部24側の終端部26bをテーパ形状とすることもできる。
(第4実施形態)
本実施形態では、第1〜第3実施形態と異なる部分について説明する。図7(a)は本実施形態に係るセンサチップ20の裏面20bの平面図であり、図7(b)はセンサチップ20の側面図である。
図7(a)に示されるように、切り欠き26は、センサチップ20の裏面20bのうちの幅方向の両端に、連続方向に沿って接着部23からメンブレン部22に渡って全体に形成されている。ここで、切り欠き26は第1実施形態で示されたテーパ形状でも良いし、第2実施形態で示された溝でも良い。また、幅方向における切り欠き26の幅は、メンブレン部22よりも接着部23の切り欠き26の幅を広くしても良い。これにより、幅方向における接着面25の幅をさらに低減できる。
このように、センサチップ20の裏面20bのうちの幅方向の端部に連続方向に沿って切り欠き26が連続的に形成されているので、切り欠き26が接着部23やメンブレン部22のいずれかの場所で途切れることはない。このため、切り欠き26によってセンサチップ20が割れる可能性を低減することができる。
なお、第1実施形態で示された溝部28が接着面25とメンブレン21との間に設けられていても良い。
(他の実施形態)
上記各実施形態で示された構造は一例であり、上記で示した構造に限定されることなく、本発明の特徴を含んだ他の構造とすることもできる。
例えば、上記各実施形態では、幅方向において接着面25の幅を狭くするため、センサチップ20の裏面20bに切り欠き26を設けていたが、図8(a)に示されるように、接着部23においてセンサチップ20の裏面20bのうちの幅方向の端部(例えば両端)がセンサチップ20の厚み方向に貫通するように切り欠き26を設けることで接着面25の幅を狭くすることもできる。
この場合、メンブレン部22に接着部23が連続的に設けられたセンサチップ20の形状は、図8(a)に示されるようにT字状になる。図示しないが、接着部23においてセンサチップ20の裏面20bのうちの幅方向の一端がセンサチップ20の厚み方向に貫通するように切り欠き26を設けた場合では、メンブレン部22に接着部23が連続的に設けられたセンサチップ20の形状はL字状になる。
また、図8(a)に示される構造に対して、図8(b)に示されるように接着部23に目止め部24が連続的に設けられたり、接着面25の幅がメンブレン部22側および目止め部24側に広くなるように各終端部26a、26bをテーパ形状としても良い。
10 支持体
20 センサチップ
20a センサチップの表面
20b センサチップの裏面
21 メンブレン
22 メンブレン部
23 接着部
24 目止め部
25 接着面
26 切り欠き
26a 切り欠きの終端部
26b 切り欠きの終端部
27 隙間
28 溝部
70 接着剤

Claims (12)

  1. 表面(20a)および当該表面(20a)の反対側の裏面(20b)を有し、前記裏面(20b)の一部が表面(20a)側に凹んだことで薄膜化されたメンブレン(21)が形成されたメンブレン部(22)とこのメンブレン部(22)に連続的に設けられた接着部(23)とを有するセンサチップ(20)と、
    前記接着部(23)において前記センサチップ(20)の裏面(20b)のうちの接着面(25)に接着剤(70)を介して接着された支持体(10)と、を備え、
    前記メンブレン(21)の上方に流れる流体の流量を検出するように構成された空気流量測定装置であって、
    前記センサチップ(20)の表面(20a)に平行な面方向のうち前記メンブレン部(22)に前記接着部(23)が連続的に設けられた連続方向と垂直な幅方向において、前記接着部(23)における前記接着面(25)の幅が、前記センサチップ(20)の表面(20a)における前記メンブレン部(22)の幅よりも狭いことを特徴とする空気流量測定装置。
  2. 前記接着部(23)において前記センサチップ(20)の裏面(20b)のうちの前記幅方向の端部に切り欠き(26)が形成されており、この切り欠き(26)によって前記センサチップ(20)と前記支持体(10)との間に隙間(27)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の空気流量測定装置。
  3. 前記切り欠き(26)は、前記接着面(25)の幅が前記センサチップ(20)の表面(20a)側に向かって大きくなるテーパ形状であることを特徴とする請求項2に記載の空気流量測定装置。
  4. 前記切り欠き(26)は、前記センサチップ(20)の裏面(20b)のうちの前記幅方向の端部が前記表面(20a)側に凹んだ溝であることを特徴とする請求項2に記載の空気流量測定装置。
  5. 前記溝は、前記接着面(25)の外周に沿って形成されていることを特徴とする請求項4に記載の空気流量測定装置。
  6. 前記切り欠き(26)のうちの前記メンブレン部(22)側の終端部(26a)は、前記接着面(25)のうちの前記メンブレン部(22)側の幅が、前記連続方向に沿って前記メンブレン部(22)側に向かって大きくなるテーパ形状となっていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1つに記載の空気流量測定装置。
  7. 前記センサチップ(20)は、前記接着部(23)において前記メンブレン部(22)とは反対側に連結された目止め部(24)を有していることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の空気流量測定装置。
  8. 前記切り欠き(26)のうちの前記目止め部(24)側の終端部(26b)は、前記接着面(25)のうちの前記目止め部(24)側の幅が前記連続方向に沿って前記目止め部(24)側に向かって大きくなるテーパ形状となるように形成されていることを特徴とする請求項7に記載の空気流量測定装置。
  9. 前記接着部(23)のうち前記センサチップ(20)の裏面(20b)において、前記接着面(25)よりも前記メンブレン部(22)側に、前記センサチップ(20)の裏面(20b)の一部が前記表面(20a)側に凹んだ溝部(28)が形成されていることを特徴とする請求項1ないし4、6ないし8のいずれか1つに記載の空気流量測定装置。
  10. 前記切り欠き(26)は、前記センサチップ(20)の裏面(20b)のうちの前記幅方向の端部に、前記連続方向に沿って前記接着部(23)から前記メンブレン部(22)に渡って全体に形成されていることを特徴とする請求項2ないし4、9のいずれか1つ記載の空気流量測定装置。
  11. 前記幅方向において前記メンブレン部(22)における前記センサチップ(20)の表面(20a)の幅をW1とすると共に前記センサチップ(20)の裏面(20b)のうちの前記接着面(25)の幅をW2とし、
    さらに、前記センサチップ(20)の裏面(20b)および前記連続方向において、前記メンブレン(21)を前記裏面(20b)に投影したときのメンブレン(21)のいずれかの位置を基準としてこの基準から前記接着面(25)のうち前記メンブレン部(22)から最も離れた端部までの距離をLとすると、
    (L/W1)<(L/W2)の関係を満たしていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の空気流量測定装置。
  12. 前記センサチップ(20)は、前記連続方向に沿った中心軸を中心とした線対称の構造になっていることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1つに記載の空気流量測定装置。
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