JP6554786B2 - 半導体センサ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体センサ装置に関する。
従来、圧力を検出する半導体センサ装置が知られている。このような半導体センサ装置では、例えば、圧力を検出する半導体センサ素子は、低弾性率の接着樹脂を介して、基板に直接固定されている。又、半導体センサ素子は、金属線により基板等と結線(ワイヤボンディング)されている。
ところで、低弾性率の接着樹脂を用いると、金属線で結線する際のワイヤボンダビリティが悪くなる弊害がある。そこで、対策として、基板若しくは半導体センサ素子に部分的なスペーサ(凸部)を設け、ワイヤボンダビリティの向上を図っている。スペーサとして、ビーズ等の別部材を用いることもある。
特開平7−045642号公報
しかしながら、スペーサの形状、配置によっては接着樹脂の熱硬化温度と使用環境との温度差によって生じる熱応力が半導体センサ素子のダイヤフラムに伝わり、半導体センサ素子の特性変動を引き起こす問題があった。
具体的には、半導体センサ素子の基板との接着面に対してスペーサが配置されていない箇所は接着樹脂の収縮(膨張)の影響によって基板側へ引っ張られる(基板側から押される)ため、半導体センサ素子全体が撓む。結果として、接着樹脂の熱硬化から使用温度への変化、又は単純に環境の温度変化によって、半導体センサ素子の特性変動が生じてしまう。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、半導体センサ素子の特性変動を低減した半導体センサ装置を提供することを課題とする。
本半導体センサ装置(1)は、基板(10)と、前記基板(10)の一方の側に均等に配置された複数のスペーサ(15a)と、前記基板(10)の一方の側に実装され、圧力媒体の圧力を検出する半導体センサ素子(20)と、を有し、前記半導体センサ素子(20)は、前記半導体センサ素子(20)の所定面が前記複数のスペーサ(15a)に接して配置され、前記半導体センサ素子(20)の所定面と前記基板(10)との間に設けられた接着樹脂(51)により前記基板(10)に固定され、前記基板(10)には前記半導体センサ素子(20)に前記圧力媒体を導入する貫通孔(10x)が設けられ、各々の前記スペーサ(15a)は、平面視において、前記貫通孔(10x)の周囲に配置され、前記半導体センサ素子(20)が配置される領域(20a)の中心(20c)と各々の前記スペーサ(15a)の中心(15c)とを結ぶ各々の線分(L)において、隣接する前記線分(L)のなす角度が全て等しく、各々の前記線分(L)の、前記半導体センサ素子(20)が配置される領域(20a)を通る部分の中間点に各々の前記スペーサ(15a)の中心(15c)が配されていることを要件とする。
なお、上記括弧内の参照符号は、理解を容易にするために付したものであり、一例にすぎず、図示の態様に限定されるものではない。
開示の技術によれば、半導体センサ素子の特性変動を低減した半導体センサ装置を提供できる。
第1の実施の形態に係る半導体センサ装置を例示する図(その1)である。 第1の実施の形態に係る半導体センサ装置を例示する図(その2)である。 第1の実施の形態に係る半導体センサ装置を例示する図(その3)である。 第1の実施の形態に係る半導体センサ装置を例示する図(その4)である。 第1の実施の形態に係る半導体センサ装置を例示する図(その5)である。 第1の実施の形態に係る半導体センサ素子の実装部近傍を例示する平面図である。 第1の実施の形態に係る半導体センサ装置の製造工程を例示する図(その1)である。 第1の実施の形態に係る半導体センサ装置の製造工程を例示する図(その2)である。 比較例に係るレジストスペーサを例示する平面図である。 比較例に係るレジストスペーサを用いた場合の検討結果を示す図である。 第1の実施の形態に係るレジストスペーサを用いた場合の検討結果を示す図である。 第1の実施の形態の変形例に係る半導体センサ素子の実装部近傍を例示する平面図である。 第1の実施の形態の変形例に係るレジストスペーサを用いた場合の検討結果を示す図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
〈第1の実施の形態〉
図1〜図5は、第1の実施の形態に係る半導体センサ装置を例示する図である。なお、図1(a)は正面図、図1(b)は斜視図、図2(a)は平面図、図2(b)は底面図、図3(a)は図2のA−A線に沿う断面図、図3(b)は図3(a)のC部の拡大図、図4は図2のB−B線に沿う断面図、図5は基板のみを示す平面図である。又、図6は、半導体センサ素子実装部近傍の詳細図である。
まず、図1〜図5を参照しながら第1の実施の形態に係る半導体センサ装置1の全体の構造について説明し、その後、図6を参照しながら半導体センサ素子20の実装部近傍の詳細な構造について説明する。
[第1の実施の形態に係る半導体センサ装置の全体の構造]
図1〜図5に示すように、半導体センサ装置1は、大略すると、基板10と、シリンダ70と、ノズル80と、外部端子90とを有する。シリンダ70とノズル80とは基板10を挟んだ状態で接合されている。
なお、本実施の形態では、便宜上、半導体センサ装置1のシリンダ70側を上側又は一方の側、ノズル80側を下側又は他方の側とする。又、各部位のシリンダ70側の面を上面又は一方の面、ノズル80側の面を下面又は他方の面とする。但し、半導体センサ装置1は天地逆の状態で用いることができ、又は任意の角度で配置することができる。又、平面視とは対象物を基板10の上面の法線方向から視ることを指し、平面形状とは対象物を基板10の上面の法線方向から視た形状を指すものとする。
半導体センサ装置1において、基板10の平面形状は、例えば、略矩形状とすることができるが、略矩形状以外の任意の形状として構わない。又、必要に応じ、基板10の外縁部に切り欠き等を設けても構わない。基板10としては、所謂ガラスエポキシ基板やセラミック基板、シリコン基板等を用いることができる。
基板10には、素子搭載領域11、ボンディングパッド12、部品実装用パッド13、外部端子実装用パッド14、ソルダーレジスト15、スルーホール16、圧力媒体導入孔10x、位置決め孔10y、外部端子挿入孔10z等が形成されている。素子搭載領域11には、例えば、銅(Cu)が露出している。又、ボンディングパッド12、部品実装用パッド13、外部端子実装用パッド14には、例えば、銅(Cu)の上面に形成された金(Au)めっきが露出している。
但し、素子搭載領域11に形成された圧力媒体導入孔10xの周辺領域11aに、金(Au)めっきを施してもよい。基板10と圧力媒体が接触する部分である圧力媒体導入孔10xの周辺領域11aに金(Au)めっきを施すことにより、基板10の内部に圧力媒体が拡散することや基板10上の銅(Cu)配線が腐食することを最小限にすることができる。なお、金(Au)めっきがなくても銅膜が配されていれば同様の効果が得られるが、銅膜の上に金(Au)めっきがあるとより効果的である。
基板10の部品実装用パッド13には、実装部品40が実装されている。実装部品40は、IC、トランジスタ、抵抗、コンデンサ、インダクタの一部又は全部、或いは他の任意の部品を含んでよい。
ソルダーレジスト15は、素子搭載領域11、ボンディングパッド12、部品実装用パッド13、外部端子実装用パッド14等を露出するように、基板10の上面及び下面に設けられている。ソルダーレジスト15は、素子搭載領域11内に選択的に形成された凸部であるレジストスペーサ15a及び15bを有している。レジストスペーサ15aは、半導体センサ素子20を実装する領域に選択的に設けられた、半導体センサ素子20を搭載するための台座である。又、レジストスペーサ15bは、制御IC30を実装する領域に選択的に設けられた、制御IC30を搭載するための台座である。
素子搭載領域11のレジストスペーサ15a上には半導体センサ素子20が配置され、接着樹脂51により固定されている。レジストスペーサ15b上には制御IC30が配置され、接着樹脂52により固定されている。なお、基板10の上面には半導体センサ素子20等を保護する保護部材であるシリンダ70が接着樹脂53により固定されており、半導体センサ素子20及び制御IC30はシリンダ70の略中央部に設けられた開口部70x内に配されている。
半導体センサ素子20は、圧力媒体の圧力を検出するセンサであり、ダイヤフラムを有している。ダイヤフラムは、半導体センサ素子20の上面であるセンサ面を構成する部位であり、圧力により発生した応力を、電気信号に変換して検出する機能を有する。半導体センサ素子20は、ダイヤフラムの歪みを抵抗値の変化として検出する半導体歪みゲージ方式の素子でもよいし、ダイヤフラムの変位を静電容量の変化として検出する静電容量方式の素子でもよいし、他の検出方式で圧力を検出する素子でもよい。
制御IC30は、半導体センサ素子20を制御するICである。制御IC30には、例えば、温度センサが内蔵されており、制御IC30は半導体センサ素子20の特性の温度補償を行う。半導体センサ素子20の特性の温度補償の確度を高めるため、制御IC30は半導体センサ素子20の近傍に実装されている。
半導体センサ素子20の上面及び制御IC30の上面には、デバイス保護ゲル58が設けられている。又、シリンダ70の開口部70xの内壁面の下面側に形成された段差部70z内において、半導体センサ素子20及び制御IC30の周辺部の基板10の上面を被覆するように、基板保護ゲル59が設けられている。デバイス保護ゲル58としては、例えば、広い温度範囲で粘弾性の変化が小さいシリコーンゲルを用いることができる。基板保護ゲル59としては、例えば、高信頼性のフッ素ゲルを用いることができる。但し、デバイス保護ゲル58及び基板保護ゲル59は、同じ材料を用いても構わない。
ノズル80は半導体センサ素子20に圧力媒体を導入する圧力媒体導入部材であり、略中央部に筒状の圧力媒体導入孔81が設けられている。ノズル80の圧力媒体導入孔81(貫通孔)は基板10の圧力媒体導入孔10x(貫通孔)に連通しており、圧力媒体導入孔81から導入された圧力媒体(例えば、プロパンガスや都市ガス等のガス)は、圧力媒体導入孔10xを介して、半導体センサ素子20のダイヤフラムに達する。
半導体センサ素子20のダイヤフラムの歪み(又は、変位)は、ノズル80の圧力媒体導入孔81から導入される圧力媒体の圧力と、シリンダ70の開口部70xから導入される大気圧との差に応じて変化する。そのため、ダイヤフラムの歪み量(又は、変位量)を抵抗値(又は、静電容量値)の変化量として検出することによって、圧力媒体導入孔81から導入された圧力媒体の圧力を検出できる。
このように、半導体センサ素子20のダイヤフラムの下面側で圧力媒体を受ける構造とすることにより、半導体センサ素子20のダイヤフラムの上面側に形成された抵抗や配線等に腐食が生じることを防止できる。又、この構造では、基板10と圧力媒体が接触する面積が少なくなるため、圧力媒体が基板10へ与える影響を最小限にすることができ、信頼性の向上が可能となる。
なお、図3(b)に示したように、圧力媒体導入孔81の基板10側には圧力媒体の流量を制限する流量制限部82が設けられ、流量制限部82の更に基板10側に流量制限部82より断面積の大きいバッファ部83が設けられている。なお、流量制限部82の断面積は、バッファ部83側に近づくにつれて徐々に小さくなる形状とされている。
言い換えれば、圧力媒体導入孔81は、基板10と遠い方から近い方にかけて、第1の断面積を備えた第1の部分(流量制限部82及びバッファ部83を除く部分)と、第1の断面積よりも小さい第2の断面積を備えた第2の部分(流量制限部82)と、第2の断面積よりも大きい第3の断面積を備えた第3の部分(バッファ部83)とを有している。
第1〜第3の部分の各断面(横断面)は、例えば、円形とすることができる。その場合、流量制限部82及びバッファ部83を除く部分の圧力媒体導入孔81の直径は、例えば、2mm程度とすることができる。流量制限部82のバッファ部83から遠い側の直径は、例えば、0.8mm程度、バッファ部83に近い側の直径は、例えば、0.3mm程度とすることができる。バッファ部83の直径は、例えば、1.1mm程度とすることができる。
このように、流量制限部82により圧力媒体の流量を制限すると共に、流量制限部82の基板10側に流量制限部82より断面積の大きいバッファ部83を設けることで、圧力伝播に対してバッファ部83が形成する空間が緩衝器の役割を果たす。その結果、突発的な圧力印加に対して半導体センサ素子20を保護することができる。
又、ノズル80の上面には、柱状の位置決め部89(例えば、4カ所)が設けられている。ノズル80の各位置決め部89は、連通する基板10の位置決め孔10y及びシリンダ70の位置決め孔70yに挿入され、先端がシリンダ70の上面から突出している。位置決め部89のシリンダ70の上面から突出している部分は、熱溶着により外縁部がシリンダ70の上面の位置決め孔70yの周囲に環状に広がり、シリンダ70の上面と接合されている。
なお、基板10とシリンダ70とは接着樹脂53により接着され、基板10とノズル80とはシール用接着樹脂54とノズル接着樹脂55により接着されている。これにより、基板10とシリンダ70及びノズル80とは密着するため、ノズル80の圧力媒体導入孔81から導入された圧力媒体が漏れることを防止できる。そして、更に、基板10を挟むようにシリンダ70とノズル80とが熱溶着により接合されている。これにより、接着樹脂53、54、55による接着と熱溶着による固定を併用することで、基板10とシリンダ70及びノズル80との機械的強度を高めることができる。すなわち、圧力媒体をシールする部分の信頼性を向上することができる。
なお、半導体センサ装置1では、半導体センサ素子20をシリンダ70やノズル80等の外装部分に直接接続せずに、基板10に実装しているため、半導体センサ装置1を取り付け対象物に取り付ける際に、外装部分から半導体センサ素子20に応力が伝わることを防止できる。
又、従来のようにガラス台座を使用しない代わりに、半導体センサ素子20の厚みを厚くし、低弾性樹脂である接着樹脂51を介して基板10に実装している。接着樹脂51として低弾性樹脂を使用することで、外部応力による影響を低減し、ガラス台座を有している場合と同等に外部応力を緩和することができる。更に、この構造では、ガラス台座を実装しないため、製造コストが低減できる。
なお、シリンダ70やノズル80は樹脂成型により作製できるため、形状の変更が容易である。そのため、適宜な形状に変更することで、様々な用途に向けた半導体センサ装置を実現できる。
[半導体センサ素子の実装部近傍の詳細な構造]
次に、図6を参照しながら、半導体センサ素子20の実装部近傍の詳細な構造について説明する。図6は、第1の実施の形態に係る半導体センサ素子20の実装部近傍を例示する平面図である。
図6における四角の破線と丸の破線とで囲まれた領域20aは、素子搭載領域11中の半導体センサ素子20の底面(半導体センサ素子20の基板10との接着面)が配される部分である。領域20aには銅膜等の金属膜が露出しており、金属膜上にレジストスペーサ15aが形成されている。領域20aの一部又は全部に接着樹脂51が塗布される。
又、図6において、中心20cは、領域20aの中心(平面視における半導体センサ素子20の中心)を示している。又、中心15cは、レジストスペーサ15aの中心を示している。線分Lは、領域20aの中心20cと、各レジストスペーサ15aの中心15cとを通る線分を示している。
図6に示すように、半導体センサ装置1では、同一の平面形状の複数のレジストスペーサ15aが、平面視において領域20aの圧力媒体導入孔10xの周囲に均等に配置されている。なお、本願において、均等とは、隣接する線分Lのなす角度(図6ではθa)が全て等しく、かつ、各線分Lにおいて領域20aを通る部分の中間点に各レジストスペーサ15aの中心15cが配されることを指す。つまり、各線分Lにおいて、Lの部分の長さとLの部分の長さとは等しい。なお、図6の例では、領域20aには12個のレジストスペーサ15aが配されており、角度θaは30度である。ここで、Lは、各線分Lにおいて、レジストスペーサ15aの中心15cから半導体センサ素子20の底面の内周までの距離である。又、Lは、各線分Lにおいて、半導体センサ素子20の底面の外周からレジストスペーサ15aの中心15cまでの距離である。
そして、半導体センサ素子20は、半導体センサ素子20の底面が複数のレジストスペーサ15aの上面に接して配置され、半導体センサ素子20の底面と基板10の上面との間に設けられた接着樹脂51により基板10に固定されている。素子搭載領域11内に半導体センサ素子20を実装するには、例えば、図7及び図8のようにすればよい。
まず、図7(a)及び図7(b)に示すように、素子搭載領域11内の半導体センサ素子20を実装する領域及び制御IC30を実装する領域に、接着樹脂51及び52を塗布する。接着樹脂51及び52としては、例えば、低弾性率の接着樹脂であるシリコーン樹脂等を用いることができる。但し、接着樹脂51及び52は、同一の樹脂を用いてもよいし、異なる樹脂を用いてもよい。なお、図7(b)は、図7(a)のD部の拡大図である(後述の図8(a)及び図8(b)についても同様)。
次に、図8(a)に示すように、基板10の素子搭載領域11内に半導体センサ素子20及び制御IC30を実装する。具体的には、例えば、図7(b)に示すレジストスペーサ15a上に半導体センサ素子20を搭載し、レジストスペーサ15b上に制御IC30を搭載する。そして、接着樹脂51及び52を加熱等により硬化させ、半導体センサ素子20及び制御IC30を基板10に実装する。
次に、図8(b)に示すように、半導体センサ素子20の電極端子とボンディングパッド12、制御IC30の電極端子とボンディングパッド12、半導体センサ素子20の電極端子と制御IC30の電極端子を金属線60を介して電気的に接続(ワイヤボンディング)する。金属線60としては、例えば、金線や銅線等を用いることができる。
なお、半導体センサ素子20の下側にはレジストスペーサ15aが配され、制御IC30の下側にはレジストスペーサ15bが配されているため、安定してワイヤボンディングを行うことができる(ワイヤボンダビリティを向上できる)。又、前述のように、複数のレジストスペーサ15aは均等に配置されているため、優れた効果を奏する。この効果について、比較例を示しながら、以下に詳説する。
図9は、比較例に係るレジストスペーサを例示する平面図である。図9において、圧力媒体導入孔10x、素子搭載領域11及び領域20aについては図6の場合と同様である。しかし、図9では、領域20aにレジストスペーサ15aに代えてレジストスペーサ15xが形成されている点が図6の場合と相違する。
レジストスペーサ15xは、平面形状が略長方形状であり、領域20aの周縁部の4カ所に配されている。レジストスペーサ15aとは異なり、レジストスペーサ15xは均等に配されていない。なお、均等の定義については、前述の通りである。
図9の場合、領域20aの4隅にはレジストスペーサ15xが配されていない。そのため、領域20aに接着樹脂51を塗布してレジストスペーサ15x上に半導体センサ素子20を配し接着樹脂51を熱硬化させると、領域20aの4隅の部分で、接着樹脂51の収縮により半導体センサ素子20のダイヤフラムが基板10側に引っ張られる。
図10は、比較例に係るレジストスペーサ15xを用いた場合の検討結果を示している。図10(a)は、環境温度を140℃から25℃に変化させたときに、半導体センサ素子20のダイヤフラム表面に発生する応力のシミュレーション結果である。図10(a)に示すように、ダイヤフラム表面には最大でMPaオーダの応力が発生している。4隅の部分近傍が応力の高い領域であり、最大では11MPaである。
又、図10(b)は、半導体センサ装置の出力変動量を、接着樹脂51の熱硬化後(0h)から250h程度(10日程度)実測した結果である。図10(b)に示すように、半導体センサ装置の出力はマイナス方向に変動していき、10日経過後も出力変動量の収束は見られない。
このように、接着樹脂51の熱硬化後、半導体センサ装置を常温や低温にした時に、長時間にわたり出力変動(出力の経時変化)が発生する理由は、接着樹脂の熱硬化収縮時に発生した応力によって半導体センサ素子のダイヤフラムが撓み、この応力が時間とともに緩和していくからである。
これに対し、レジストスペーサ15aを用いた場合には良好な結果となる。図11は、第1の実施の形態に係るレジストスペーサ15aを用いた場合の検討結果を示している。図11(a)は、環境温度を140℃から25℃に変化させたときに、半導体センサ素子20のダイヤフラム表面に発生する応力のシミュレーション結果である。図11(a)に示すように、ダイヤフラム表面の応力は最大で0.06MPaであり、図10の場合の1/10以下に低減されている。
又、図11(b)は、半導体センサ装置の出力変動量を、接着樹脂51の熱硬化後(0h)から150h程度(6日程度)実測した結果である。図11(b)に示すように、図10(b)と比較して、半導体センサ装置の出力変動量が大幅に低減されることが確認された。
このように、同一形状のレジストスペーサを均等に配置して半導体センサ素子をバランスよく支持することにより、接着樹脂の熱硬化温度と使用温度との温度差によって生じる熱応力の影響が接着樹脂や基板から半導体センサ素子へ伝わることを低減できる。その結果、組み立て後(接着樹脂の熱硬化後)の半導体センサ装置の特性変動(出力変動)を大幅に低減することができる。
又、半導体センサ装置の使用環境温度の変化に対して低弾性率の接着樹脂が及ぼす熱応力の影響による特性の温度追従性の悪さを改善できる。
又、半導体センサ素子をバランスよく支持することにより、半導体センサ素子上のボンディングパッドの位置に依らず、良好なワイヤボンダビリティを得ることができる。
又、接着樹脂の厚みを半導体センサ素子の接着面全体で一定にすることができるため、半導体センサ素子の傾きを抑制することができる。
又、従来のレジストスペーサの配置(図9)に比べ、半導体センサ素子のレジストスペーサに対する位置ずれによる特性変動の許容範囲を広くできる。
又、組み立て後(接着樹脂の熱硬化後)、特性が早く安定するため、エージングのような特性安定を図る工程を必要としない。そのため、製造コストの低減に有効である。
又、レジストスペーサは、基板の一方の側を選択的に被覆するソルダーレジストをパターニングすることで一括で形成できる。そのため、スペーサとしてビーズ等の別部材を用意する必要がなく、製造コストの低減に有効である。
又、レジストスペーサは金属膜上に形成されており、金属膜上のレジストスペーサが存在しない部分に接着樹脂が形成される。接着樹脂が形成される領域に金属膜が存在することにより、基板を透過してきた水分や基板を構成する成分が気化した気体が接着樹脂に達して接着樹脂内に気泡が発生することを防止できる。その結果、半導体センサ装置の長期的な信頼性を確保できる。
〈第1の実施の形態の変形例〉
第1の実施の形態の変形例では、レジストスペーサの個数及び配置を変更した例を示す。なお、第1の実施の形態の変形例において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
図12は、第1の実施の形態の変形例に係る半導体センサ素子20の実装部近傍を例示する平面図である。図12では、図6とは異なり、8個のレジストスペーサ15aが、領域20aに均等に配置されている。なお、図12の例では、角度θbは45度である。
図13は、第1の実施の形態の変形例に係るレジストスペーサ15aを用いた場合の検討結果を示している。図13(a)は、環境温度を140℃から25℃に変化させたときに、半導体センサ素子20のダイヤフラム表面に発生する応力のシミュレーション結果である。図13(a)に示すように、ダイヤフラム表面の応力は最大で0.08MPaであり、図10の場合の1/10以下に低減されている。
又、図13(b)は、半導体センサ装置の出力変動量を、接着樹脂51の熱硬化後(0h)から150h程度(6日程度)実測した結果である。図13(b)に示すように、図10(b)と比較して、半導体センサ装置の出力変動量が大幅に低減されることが確認された。
このように、均等配置するレジストスペーサの個数が8個程度であっても、従来に比べて、組み立て後(接着樹脂の熱硬化後)の半導体センサ素子の特性変動(出力変動)を大幅に低減できることが確認された。
但し、図11と図13とを比較するとわかるように、レジストスペーサの大きさは可能な限り小さくし、かつ、可能な限り多数を均等に配置することがより効果的であると考えられる。その時、半導体センサ装置が必要とする耐圧とレジストスペーサの(総)面積とは、以下の関係を満足することが必要である。
必要とする耐圧[MPa]≦(半導体センサ素子の基板との接着面の面積[mm]−レジストスペーサの(総)面積[mm])/半導体センサ素子のダイヤフラムの面積[mm]×接着樹脂の接着強度[MPa]
なお、レジストスペーサの平面形状は必ずしも円形でなくてもよく、例えば、四角形や八角形等の頂角部をもつ形状としてもよい。但し、レジストスペーサの平面形状が円形の場合には、頂角部をもつ形状の場合と比べて、レジストスペーサに応力が集中しづらくなるため、レジストスペーサが基板から剥離し難くすることができる。そのため、レジストスペーサの平面形状が円形の場合には、レジストスペーサの大きさをより小さくすることが可能となる。又、レジストスペーサの平面形状が円形の場合には、接着樹脂を塗布した際に樹脂の濡れ広がりを阻害することなく均一に塗布することができる。
以上、好ましい実施の形態及び変形例について詳説したが、上述した実施の形態及び変形例に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態及び変形例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上記の実施の形態及び変形例では、レジストスペーサを均等に配置する例を示したが、ソルダーレジスト以外を用いたスペーサを均等配置しても同様の効果が得られる。例えば、銅箔をパターニングして形成したスペーサを均等に配置してもよい。又、シルクをパターニングして形成したスペーサを均等に配置してもよい。
1 半導体センサ装置
10 基板
10x 圧力媒体導入孔
10y 位置決め孔
10z 外部端子挿入孔
11 素子搭載領域
11a 圧力媒体導入孔の周辺領域
11b 圧力媒体導入孔と接する領域
12 ボンディングパッド
13 部品実装用パッド
14 外部端子実装用パッド
15 ソルダーレジスト
15a、15b レジストスペーサ
15c レジストスペーサ15aの中心
16 スルーホール
18 テスト用パッド
20 半導体センサ素子
20a 半導体センサ素子の底面が配される部分
20c 領域20aの中心
30 制御IC
40 実装部品
51、52、53 接着樹脂
54 シール用接着樹脂
55 ノズル接着樹脂
58 デバイス保護ゲル
59 基板保護ゲル
60 金属線
70 シリンダ
70x 開口部
70y 位置決め孔
70z 段差部
80 ノズル
81 圧力媒体導入孔
82 流量制限部
83 バッファ部
89 位置決め部
90 外部端子

Claims (4)

  1. 基板と、
    前記基板の一方の側に均等に配置された複数のスペーサと、
    前記基板の一方の側に実装され、圧力媒体の圧力を検出する半導体センサ素子と、を有し、
    前記半導体センサ素子は、前記半導体センサ素子の所定面が前記複数のスペーサに接して配置され、前記半導体センサ素子の所定面と前記基板との間に設けられた接着樹脂により前記基板に固定され
    前記基板には前記半導体センサ素子に前記圧力媒体を導入する貫通孔が設けられ、
    各々の前記スペーサは、平面視において、前記貫通孔の周囲に配置され、
    前記半導体センサ素子が配置される領域の中心と各々の前記スペーサの中心とを結ぶ各々の線分において、隣接する前記線分のなす角度が全て等しく、
    各々の前記線分の、前記半導体センサ素子が配置される領域を通る部分の中間点に各々の前記スペーサの中心が配されている半導体センサ装置。
  2. 前記スペーサは金属膜上に形成されている請求項1記載の半導体センサ装置。
  3. 前記スペーサの平面形状が円形である請求項1又は2記載の半導体センサ装置。
  4. 前記スペーサは、前記基板の一方の側を選択的に被覆するソルダーレジストをパターニングして形成されている請求項1乃至3の何れか一項記載の半導体センサ装置。
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