JP5409743B2 - 冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体の被冷却流体を冷却する冷却装置に関するものである。
この種の冷却装置は、圧縮機、凝縮器、減圧装置及び蒸発器からなる冷媒回路を備え、冷媒回路を循環する冷媒と水よりも凝固点が降下するブライン(不凍液)で構成された被冷却流体とを蒸発器にて熱交換させて被冷却流体を冷却するようにしている。このため、被冷却流体の温度が凍結温度(被冷却流体の凝固点)まで下がると、蒸発器の流路内において被冷却流体が凍結して流れにくくなり、その状態をそのまま放置すると、蒸発器が破壊する恐れがある。
このようなことから、従来より、蒸発器の低圧側の冷媒温度と蒸発器に流入する被冷却流体の温度とを検出し、その検出結果に基づき被冷却流体の「凍結の有無」又は「凍結の可能性」を判定する冷却装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。この冷却装置では、判定結果に基づいて凍結防止制御を作動させることで、被冷却流体の凍結を未然に防止するようにしている。
特開2009−243828号公報(要約)
ブラインには様々な種類のものがあるが、その種類や濃度により凝固点や物性が異なっており、凍結条件も様々である。このため、特許文献1では、ある特定の一種類のブラインを被冷却流体に用いることを想定し、その被冷却流体の凝固点や物性に応じた凍結条件で凍結判定を行うようにしている。それは、仮に、想定と異なる被冷却流体を冷却装置内に充填してしまうと、例えば、実際には凍結しない条件で凍結防止制御を作動させてしまったり、凍結する条件にも関わらず凍結防止制御が作動しなかったりというように、凍結防止制御が適切に動作しないといった問題が生じてしまうからである。
しかし、使用するブラインが限定されてしまうことは使用者側からみて好ましくなく、使用者側が多様なブラインの中から自由に選択し、選択したブラインを冷却装置内に充填して使用できることが要望されている。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、多様な被冷却流体に対して汎用的に使用でき、使用する被冷却流体の凍結状況を正確に判定して被冷却流体の凍結防止制御を適切に動作させることが可能な冷却装置を得ることを目的とする。
本発明に係る冷却装置は、冷媒を圧縮する圧縮機、圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、凝縮器によって凝縮された冷媒を減圧する減圧装置、減圧装置によって減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器が順次配管接続されて構成された冷媒回路と、被冷却流体を被冷却流体送出装置により蒸発器に送出し、蒸発器を流れる冷媒と熱交換して冷却する被冷却流体流路と、冷媒回路における低圧側の低圧冷媒温度を検出する低圧冷媒温度検出装置と、蒸発器に流入する被冷却流体の被冷却流体流入温度を検出する被冷却流体流入温度検出装置と、蒸発器から流出する被冷却流体の被冷却流体流出温度を検出する被冷却流体流出温度検出装置と、被冷却流体の凝固点と被冷却流体の物性に応じた補正係数とを設定する設定部と、設定部に設定される値を入力する入力部と、低圧冷媒温度、被冷却流体流入温度、被冷却流体流出温度のうち少なくとも1つを用いて蒸発器の壁面温度を演算し、被冷却流体流入温度と、被冷却流体流出温度と、被冷却流体の凝固点と、補正係数とを用いて凍結壁面温度を演算する演算部と、壁面温度と凍結壁面温度とを比較し、比較結果に基づいて被冷却流体の凍結の状況を判定する凍結判定部と、凍結判定部により凍結による流路の閉塞が発生していると判定された場合に、被冷却流体の凍結を防止するための凍結防止制御を行う凍結防止制御部と、を備えたものである。
本発明によれば、補正係数を用いて、凍結判定の閾値となる凍結壁面温度を補正するため、多様な被冷却流体に対して汎用的に使用でき、使用する被冷却流体の凍結状況を正確に判定して被冷却流体の凍結防止制御を適切に動作させることが可能な冷却装置を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る冷却装置100の構成図である。 本発明の実施の形態1に係る冷却装置の別の構成図である。 本発明の実施の形態1に係る冷却装置100の蒸発器4における被冷却流体(ブライン)と冷媒との温度プロファイルを示した概念図である。 凍結壁面温度θwfの補正方法を説明するための概念図である。 ナイブラインとプロピレングリコールのそれぞれについて、被冷却流体温度θbと実際の凍結壁面温度との関係を測定した結果を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る冷却装置100の凍結判定と凍結防止制御の流れを示したフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る冷却装置200の構成図である。 凝固点θf毎の被冷却流体温度θbと凍結限界冷却温度比θc*の関係を示した図である。 本発明の実施の形態2に係る冷却装置200の凍結判定と凍結防止制御の流れを示したフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る冷却装置300の構成図である。 本発明の実施の形態3に係る冷却装置300の凍結判定と凍結防止制御の流れを示したフローチャートである。
実施の形態1.
《機器構成》
本発明の実施の形態1に係る冷却装置100の構成を図1に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る冷却装置100の構成図である。図1及び後述の図において、同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。
本実施の形態1に係る冷却装置100は、冷媒が循環する冷媒回路Aと、この冷媒によって冷却される被冷却流体が循環する被冷却流体流路Bとを備えている。冷媒回路Aは圧縮機1、凝縮器2、減圧装置3及び蒸発器4が順次配管接続されて構成されている。
被冷却流体流路Bは、被冷却流体を、蒸発器4を流れる冷媒との熱交換により冷却し、冷却した被冷却流体を冷蔵庫や室内機等(図示せず)の冷熱負荷へと導く。被冷却流体流路Bには、例えばポンプ等のような被冷却流体送出装置5が設置され、被冷却流体送出装置5により被冷却流体が被冷却流体流路B内を循環するように構成されている。被冷却流体流路Bは、具体的には例えば冷却負荷としての冷蔵庫内に張り巡らされ、その内部を通過する被冷却流体によって冷蔵庫内を冷却する役割を有している。
このように構成された冷却装置100では、例えば冷蔵庫での設定温度に応じて目標被冷却流体流出温度を決定し、蒸発器4から流出する被冷却流体の流出温度を、その目標被冷却流体流出温度に一定に保つように冷媒回路Aが制御されるようになっている。以下、冷却装置100を構成する各機器等について順次説明する。
(圧縮機)
圧縮機1は、冷媒を吸入し、その冷媒を圧縮して高温・高圧の状態にするものである。圧縮機1は、運転容量を可変することが可能な圧縮機で、インバータにより制御されるモータ(図示せず)によって駆動される容積式圧縮機から構成されている。図1においては、圧縮機1は1台のみ搭載されている状態を例に示しているが、これに限定されず、2台以上の圧縮機が並列又は直列に接続されたものであってもよい。
(凝縮器)
凝縮器2は圧縮機1から吐出された高温高圧の冷媒と被熱交換媒体が熱交換するものである。凝縮器2は、例えば間隔をおいて薄板を多数並べて、周縁部をシールし、各薄板間に形成された空間を交互に冷媒流路と水流路としてなるプレート式熱交換器で構成するとよい。プレート式熱交換器を用いる場合であって、被熱交換媒体が例えば水のような流体である場合、ポンプ等の送出装置(図示せず)を用いて被熱交換媒体を凝縮器2に供給すればよい。なお、被熱交換媒体を水に限定するものではなく、同様な作用を示す流体であれば、別の流体であってもよい。
凝縮器2はプレート式熱交換器に限定されず、伝熱管と多数のフィンで構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器で構成してもよい。フィン・アンド・チューブ型熱交換器である場合、被熱交換媒体は空気であり、被熱交換媒体の送出装置はファン等の駆動装置を用いて、被熱交換媒体を凝縮器2に供給すればよい。また、図1においては、凝縮器2は1台のみ搭載されている状態を例に示しているが、これに限定されず2台以上の凝縮器が並列又は直列に接続して搭載するようにしてもよい。凝縮器2は、マイクロチャネル熱交換器、シェルアンドチューブ式熱交換器、ヒートパイプ式熱交換器、あるいは、二重管式熱交換器等で構成してもよい。
(減圧装置)
減圧装置3は、冷媒を減圧して膨張させるものである。減圧装置3は、冷媒回路A内を流れる冷媒の流量の調節等を行うもので、ステッピングモータ(図示せず)により絞りの開度を調整することが可能な電子膨張弁で構成するとよい。なお、電子膨張弁以外にも、受圧部にダイアフラムを採用した機械式膨張弁、又は可変制御可能な流量制御弁、キャピラリ−チューブ、定差圧弁等を用いてもよい。
(蒸発器)
蒸発器4は、減圧装置3で減圧された低温低圧の冷媒と被冷却流体とが熱交換するものである。蒸発器4は、例えば間隔をおいて薄板を多数並べて、周縁部をシールし、各薄板間に形成された空間を交互に冷媒流路と被冷却流体流路としてなるプレート式熱交換器で構成するとよい。
なお、被冷却流体流路Bを流れる冷媒の流れ方向は図1の実線の矢印で表した対向流(冷媒と被冷却流体が対向で流れる形式)であってもよいし、実線の矢印の逆方向に流れる並行流(冷媒と被冷却流体が並行に流れる形式)であってもよい。
蒸発器4は、プレート式熱交換器に限定されず、冷媒と熱交換する熱交換媒体として液体のブラインを用いることができるものであれば他の形式の熱交換器であってもよい。例えば、シェルアンドチューブ式熱交換器で構成してもよい。
(被冷却流体)
被冷却流体は、凝固点を降下させる添加物を混ぜたブラインを用いる。被冷却流体の凍結温度(凝固点)は、添加物の含有濃度(以下、ブライン濃度という)によって異なるため、実際使用時において冷却負荷に供給する被冷却流体の最低被冷却流体流出温度に対し、それよりも低い凝固点になるように、ブライン濃度が調整されて使用される。例えば、最低被冷却流体流出温度が−5℃であれば、凝固点が−15℃となるようにブライン濃度を調整して使用される。なお、凝固点は、添加物の含有濃度を高めてブライン濃度を高くするほど低下する。
(冷媒の種類)
冷却装置100に用いられる冷媒には、例えばR410A、R407C、R404A等のHFC(ハイドロフルオロカーボン)冷媒、R22、R134a等のHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)冷媒、もしくは炭化水素、ヘリウムのような自然冷媒等があるが、これに限定されず同様な役割を果たすものであれば、他の冷媒であってもよい。
(検出系)
冷却装置100には、低圧冷媒温度検出装置10、被冷却流体流入温度検出装置11及び被冷却流体流出温度検出装置12が設置されている。
低圧冷媒温度検出装置10は冷凍サイクルにおける低圧側の冷媒温度を検出する。例えば、圧力センサで構成され、図1に示すように圧縮機吸入側に設置して設置場所の冷媒圧力(低圧圧力)を計測し、その圧力値を飽和温度換算することで冷媒の蒸発温度に相当する低圧冷媒温度を検出する。
また、低圧冷媒温度検出装置10は、例えば、温度センサで構成され、図2に示すように蒸発器入口に設置して設置場所の冷媒温度を計測することで低圧冷媒温度を検出してもよい。低圧冷媒温度検出装置10の設置箇所は図1や図2に示された箇所に限定されず、減圧装置3出口から圧縮機1吸入側であればどこに設置してもよい。
被冷却流体流入温度検出装置11は被冷却流体流路Bにおける蒸発器4の上流側(入口側)、被冷却流体流出温度検出装置12は被冷却流体流路Bにおける蒸発器4の下流側(出口側)に設置され、設置場所の流体温度を計測する。なお、各検出装置の設置箇所は図1に示された箇所に限定されず、被冷却流体流入温度検出装置11は被冷却流体流路Bにおける蒸発器4の上流側(入口側)、被冷却流体流出温度検出装置12は被冷却流体流路Bにおける蒸発器4の下流側(出口側)であればどこに設置してもよい。
(制御系)
冷却装置100には、使用する被冷却流体に関する情報を入力する入力部20と、入力部20から入力された情報と各検出装置10〜12によって検出された各検出値とを用いて凍結判定を行う凍結判定部30と、凍結判定部30の判定結果に基づいて冷却装置100の各アクチュエータの操作を行い、凍結を防止する制御を行う制御部40とが設けられている。
凍結判定部30は、測定部31、演算部32、記憶部33及び判定部34を備えている。各検出装置10〜12により検出された各検出値は、それぞれ測定部31へ入力される。測定部31に入力された検出値は、演算部32に入力される。演算部32は、予め与えられた式等を用いて、それぞれの検出値を演算する。演算結果は記憶部33へ入力し記憶される。
演算部32は更に、それぞれの検出値を用いて、判定部34での凍結判定に用いる凍結壁面温度(後述する)と、現在の蒸発器4の壁面温度(後述する)とを演算する。冷却装置100には、標準的に使用される例えばナイブライン等の被冷却流体(以下、基準ブラインという)の凍結壁面温度及び壁面温度を演算するための物性値や、蒸発器4の仕様に関する値が予め記憶されており、それらの値に基づいて基準ブラインの凍結壁面温度及び壁面温度が演算可能に構成されている。また、演算部32は冷却運転時間t(蒸発器4における被冷却流体の冷却開始からの経過時間)を計測する冷却運転時間計測部を有している。
演算部32は更に、基準ブラインの凍結壁面温度を、実際に使用する被冷却流体(以下、使用ブラインという)の凍結壁面温度に補正するための補正係数βと、使用ブラインの凝固点とを設定するための設定部を有している。補正係数βによる凍結壁面温度の補正については後述する。
記憶部33は、演算部32より得られた結果、予め与えられた定数、演算に用いる式、基準ブラインの物性値等を記憶でき、必要に応じてこれらの記憶内容を参照、書き換えることが可能である。
判定部34は、演算部32により演算された凍結壁面温度被冷却流体の「凍結の有無」又は「凍結の可能性」を判定する。その判定結果が制御部40へ入力される。
制御部40は、判定部34の判定結果に基づいて被冷却流体の凍結を防止するため、圧縮機1、減圧装置3、被冷却流体送出装置5のうち、少なくとも何れかの装置の制御を行う。また、判定部34の判定結果において凍結が発生していると判断された場合は報知部50によって警報を発報する。
測定部31、演算部32、判定部34、制御部40は例えばマイクロコンピュータ等のデータ処理装置により構成され、記憶部33は半導体メモリ等の記憶装置によって構成されている。また、報知部50ではマイクロコンピュータ等による処理結果をLEDやモニタ等によって表示したり、警告音等を出力したり、電話回線、LAN回線、無線等の通信装置(図示せず)により遠隔地へ情報を出力することができる。なお、上記の構成例では上記の測定部31、演算部32、記憶部33、判定部34及び制御部40を冷却装置100に内蔵する構成としたが、冷却装置100の外部に別置きする形態としてもよい。
《冷却装置の運転動作》
図1に基づいて冷却装置100の運転動作について説明する。
冷媒回路Aにおいては、圧縮機1から吐出された高温高圧のガス冷媒は凝縮器2に流入し、被熱交換媒体との熱交換作用により放熱しながら凝縮液化し、高圧低温の冷媒となる。凝縮器2で凝縮液化した冷媒は、減圧装置3にて減圧されて二相冷媒となって、蒸発器4に流入する。蒸発器4に流入した二相冷媒は、被冷却流体送出装置5により供給される被冷却流体との熱交換作用により蒸発し、低圧のガス冷媒となる。ここで、減圧装置3は通常、圧縮機1の吸入側における冷媒の圧縮機吸入過熱度が所定値となるように、蒸発器4を流れる冷媒の流量を制御している。このため、蒸発器4出口のガス冷媒は所定の過熱度を有する状態となる。そして、蒸発器4にてガス化された低圧ガス冷媒は圧縮機1へ戻る。
一方、被冷却流体流路Bでは、被冷却流体送出装置5により被冷却流体であるブラインが蒸発器4に供給され、冷媒回路Aの冷媒との熱交換作用により冷却され、冷熱負荷(図示せず)へ導かれる。蒸発器4内には、冷熱負荷要求且つ被冷却流体が凍結しない条件に応じた所定の流量の冷媒が流れるように、制御部40によって圧縮機1の運転容量が制御される。
《凍結判定方法》
次に、凍結判定方法についてまず簡単に説明する。凍結判定は、蒸発器4において被冷却流体が通過する流路と冷媒が通過する流路との間の壁面の温度(以下、壁面温度)θwと、凍結壁面温度(被冷却流体が凍結する限界の壁面温度)θwfとを比較し、壁面温度θwが凍結壁面温度θwfより高ければ、凍結は発生していないと判定し、壁面温度θwが凍結壁面温度θwf以下であれば、凍結により流路の閉塞が発生していると判断する。以下、壁面温度θwと凍結壁面温度θwfの算出について順に説明する。
(壁面温度θwの算出)
図3は、壁面温度θwの算出方法の説明図で、蒸発器4における被冷却流体(ブライン)と冷媒との温度プロファイルを示した概念図である。
図3が示すように壁面温度θwは、被冷却流体温度θb、冷媒温度Te、冷媒側熱伝達率αi、被冷却流体側熱伝達率αbの関係から求められる。例えば冷媒側熱伝達率αiと被冷却流体側熱伝達率αbの比を求めて、その比から壁面温度θwを演算することができる。具体的には、被冷却流体温度が10℃、冷媒温度が4℃、被冷却流体側熱伝達率αbと冷媒側熱伝達率αiの比が例えば2:1の場合、壁面温度θwは10−{(10−4)×2}/3=6℃として求められる。なお、壁面内の熱移動の温度低下分は、被冷却流体(ブライン)及び冷媒の熱伝達に起因する温度変化に対して非常に小さいため、無視するものとする。
なお、被冷却流体温度θbは、ここではθinとθoutとの平均として、θb=(θin+θout)/2として与える。また、冷媒温度Teには低圧冷媒温度検出装置10により検出される低圧冷媒温度を用いるとよい。ここでは、壁面温度θwの算出を被冷却流体流入温度θin、被冷却流体流出温度θout及び冷媒温度Teを用いて算出したが、これらのうち何れか一つを用いて算出するようにしてもよい。
ここで、冷媒側と被冷却流体側の熱伝達率の比は予め固定された定数で与えてもよいし、使用ブラインの種類や濃度によって、熱伝達率の比を変化させるか、又は使用ブラインの種類や濃度によって壁面温度θwを補正してもよい。更に、冷媒とブラインの物性が把握されていれば、冷媒圧力と温度から冷媒側熱伝達率αiを、被冷却流体温度とブライン濃度から被冷却流体側熱伝達率αbを算出してその比を用いてもよい。なお、被冷却流体温度θbとしては、ここではθinとθoutとの平均としたが、被冷却流体流入温度θin、被冷却流体流出温度θoutのどちらか一方としてもよい。
また、被冷却流体の熱伝達率がブライン種類や濃度によって大きく異なるため、冷媒側熱伝達率に比べて著しく熱伝達率が低い被冷却流体を使用した場合を考慮すると、壁面温度θwは例えば、低圧冷媒温度検出装置10の検出値である低圧冷媒温度にほぼ等しいとしてもよい。
(凍結壁面温度θwfの算出)
次に、凍結判定の閾値となる凍結壁面温度θwfの算出について説明する。凍結壁面温度θwfは、冷却開始からの時間(冷却運転時間)t、被冷却流体流入温度θin、被冷却流体流出温度θout、被冷却流体の流速Uw、被冷却流体の凝固点θfに応じて変化することが知られており、また、被冷却流体の物性(熱伝導率λw、比熱Cpw、密度ρw、動粘度νw等)によっても異なったものとなることが知られている。ここではまず、凍結壁面温度θwfの算出に用いる蒸発器4の凍結限界冷却温度比θc*の算出方法について説明する。
(凍結限界冷却温度比θc*の算出)
まず、被冷却流体流入温度検出装置11により検出される被冷却流体流入温度θinと、被冷却流体流出温度検出装置12により検出される被冷却流体流出温度θoutとにより定常運転時での凍結限界冷却温度比θcs*を算出する。また、被冷却流体流入温度θinと、被冷却流体流出温度θoutと、冷却運転時間tとより、冷却開始時点での過渡運転時(圧縮機起動時等)における凍結限界冷却温度比θct*を算出する。そして、θcs*とθct*の何れか高い方を蒸発器4の凍結限界冷却温度比θc*とする。θcs*、θct*は次式より求めることができる。
θcs*=0.192×Rew0.35 ・・・(1)
θct*=(0.743×Fo−1.0×Rew0.140.99 ・・・(2)
ここで、
Fo:管内閉塞開始時刻のフーリエ数(=aw×tc/dh2)[無次元]
aw:被冷却流体の温度拡散率(=λw/(Cpw×ρw))[m2/s]
tc:冷却開始より閉塞開始までの時間[sec]
λw:被冷却流体の熱伝導率[W/m・K]
Cpw:被冷却流体の定圧比熱[J/(kg・K)]
ρw:被冷却流体の密度[kg/m3]
Rew:被冷却流体レイノルズ数(=Uw×dh/νw)[無次元]
Uw:被冷却流体の流速[m/s]
dh:水力相当直径[m]
νw:被冷却流体の動粘度[m2/s]
上式において、aw、λw、Cpw、ρw、νwは被冷却流体の物性を用いて被冷却流体温度θbより求まり、dhは熱交換器(蒸発器)の仕様によって決まる。被冷却流体温度θbは、上述したように、ここではθinとθoutとの平均として、θb=(θin+θout)/2として与える。被冷却流体の流速Uwは流量によって決まるが、ここでは流量は変化せず固定値を用いるものとすると、定常運転時の凍結限界冷却温度比θcs*はθin及びθoutによって求めることができ、過渡運転時の凍結限界冷却温度比θct*はθin、θout及びtによって求めることができる。なお、被冷却流体温度θbをθinとθoutとの平均値としたが、凍結壁面温度θwfの算出においても、θinとθoutのどちらか一方としてもよい。
また、流速Uwは固定値であるとしたが、流速Uwとして具体的に用いる値としては、例えば冷却装置100の使用流量範囲の下限流量時の流速を用いるとよい。流速が小さいほど凍結壁面温度θwfが上昇することが分かっているため(特許文献1の図5及び図6参照。)、使用流量範囲の下限流量時の流速を用いることで凍結壁面温度θwfを最も高い温度に設定できる。つまり、冷却装置の使用条件において最も厳しい条件で凍結判定を行うことができるので、より安全側での判断をすることができる。
なお、基準ブラインのブライン条件(種類、濃度、流量)に応じて、被冷却流体温度θb及び時間tをパラメータとして凍結限界冷却温度比θc*を求めるためのテーブルや近似式等を予め実験やシミュレーションにより求めて記憶部33に記憶しておき、そのテーブルや近似式等を用いて凍結限界冷却温度比θc*を求める形式としてもよい。なお、ブライン条件の「流量」は、例えば前述のような使用流量範囲の下限流量のことである。
以上のようにして求められた凍結限界冷却温度比θc*を用いて次式より凍結壁面温度θwfが算出される。なお、凝固点θfは被冷却流体の物性によって決まる値である。
θwf=θf−θc*×(θb−θf) ・・・(3)
ここで、
θb:被冷却流体温度(=(θin+θout)/2)[℃]
ここで、上記の説明では、基準ブラインを用いた場合の凍結壁面温度θwfの算出方法について説明したが、本実施の形態1は、基準ブラインに限られず、他のブラインも使用可能である点を特徴としている。基準ブラインと物性値が異なる別のブラインでは、凍結限界冷却温度比θc*が基準ブラインのものとは異なったものとなる。具体的には物性そのものである熱伝導率λw、比熱Cpw、密度ρw、動粘度νwが異なり、また、これらにより求めることができる温度拡散率aw、フーリエ数Fo、レイノルズ数Rewも結果的に異なったものとなる。基準ブラインと使用ブラインとではこれらのパラメータが異なるため、数式(1)や(2)からわかるように凍結限界冷却温度比θc*に差異が生じるのである。ここで、凍結限界冷却温度比θc*の算出に用いるパラメータのうち、水力相当直径dhは熱交換器仕様によって決まる固定値、被冷却流体の流速Uwもここでは固定値としているため、凍結限界冷却温度比θc*はあくまでも被冷却流体の物性に応じて決まる値である。
なお、基準ブラインを用いる場合も他のブラインを用いる場合も、上述したように最低被冷却流体流出温度が同じであれば通常、同じ凝固点θfとなるように濃度が調整されるため、ブラインの種類が異なっても凝固点θfは結果的に同じ条件で使用される。このように凝固点θfが同じであっても、ブラインの物性が異なる場合は凍結限界冷却温度比θc*に差異が生じる。
よって、基準ブラインと違うブラインを使用する場合、使用ブラインの物性に応じた補正係数β[−]を、次式のように基準ブラインに応じた凍結限界冷却温度比θc*に乗算して凍結限界冷却温度比θc*を補正し、補正後の凍結限界冷却温度比θc*を用いて凍結壁面温度θwfを算出する。
θwf=θf−β×θc*×(θb−θf) ・・・(4)
このように、基準ブラインに応じた凍結限界冷却温度比θc*を、補正係数βを用いて使用ブラインに応じた凍結限界冷却温度比θc*に補正することにより、より実際の凍結条件に近い凍結壁面温度θwfを算出することができる。なお、数式(4)の凝固点θfは、使用ブラインの凝固点である。そして、このようにして算出した補正後の凍結壁面温度θwfを用いて凍結判定を行うことで、基準ブラインとは異なるブラインを用いても凍結判定を精度良く行うことができる。
(凍結壁面温度θwfと補正係数βとの関係)
図4は、凍結壁面温度θwfの補正方法を説明するための概念図で、数式(4)を、横軸が被冷却流体温度θb、縦軸が凍結壁面温度θwfとした座標軸上に表現したグラフである。図4に示すように、数式(4)は、右下がりのグラフとなり、グラフが、補正係数βの値に応じて凝固点θfを支点としてシフトする様子が示されている。すなわち、補正係数β=1のグラフを基準として、β>1とすると下側にシフトして凍結壁面温度θwfが下がり、β<1とすると上側にシフトして凍結壁面温度θwfが上がる。
補正係数βを設定するにあたり、本実施の形態1では熱伝達率αwを用いる。熱伝達率αwは、次式より求められる。
αw=Nuw×λw/dh
ここで、
Nuw:被冷却流体ヌッセルト数(=0.664×Rew1/2×Prw1/3)[無次元]
Rew:被冷却流体レイノルズ数(=Uw×dh/νw)[無次元]
Prw:被冷却流体プラントル数(=νw/aw)[無次元]
aw:被冷却流体の温度拡散率(=λw/(Cpw×ρw))[m2/s]
λw:被冷却流体の熱伝導率[W/m・K]
Cpw:被冷却流体の定圧比熱[J/(kg・K)]
ρw:被冷却流体の密度[kg/m3]
νw:被冷却流体の動粘度[m2/s]
Uw:被冷却流体の流速[m/s]
dh:水力相当直径[m]
ここで、熱伝達率の低い被冷却流体と熱伝達率の高い被冷却流体とを比較すると、熱伝達率の低い被冷却流体の方が冷媒からの冷熱の影響を受けやすいため、凍結しやすいといえる。よって、凝固点θfが同じとすると、熱伝達率の低い被冷却流体の方が凍結壁面温度θwfは高くなる。したがって、基準ブラインよりも熱伝達率が低い被冷却流体を用いる場合には、β<1として凍結壁面温度θwfが高くなるように補正すればよい。
以下、具体例で説明する。基準ブラインが例えばナイブライン(登録商標)Z1、55wt%(凍結点−25℃、主成分:エチレングリコール)、使用ブラインが例えばプロピレングリコールとする。ナイブラインZ1とエチレングリコールは、被冷却流体温度θbが同じのとき、互いの凝固点θfが同じ条件で熱伝達率αwはほぼ同等である。以下、ナイブラインZ1の熱伝達率をαw1、プロピレングリコールの熱伝達率をαw2とする。
プロピレングリコールの熱伝達率αw2は、プロピレングリコール自体の温度帯により多少異なるが、ナイブライン比(αw2/αw1)で約0.7〜0.85程度となる。よって、この場合、補正係数βを0.7〜0.85の範囲に設定する。
図5は、ナイブラインとプロピレングリコールのそれぞれについて、被冷却流体温度θbと実際の凍結壁面温度との関係を測定した結果を示す図である。
図5から明らかなように、プロピレングリコールを用いた場合の実際の凍結壁面温度θwfはナイブラインに比べて高い。よって、補正係数βを0.7〜0.85の範囲の値に設定することで、補正後の凍結壁面温度を、プロピレングリコールを用いた場合の実際の凍結壁面温度に近づけることができる。
なお、ここでは補正係数βを熱伝達率αwを基に設定する例について示したが、補正係数βの設定方法はこれに限定されるものではない。
《冷却装置100の動作》
次に、冷却装置100における凍結判定と凍結防止制御の流れについて説明する。図6は、本発明の実施の形態1に係る冷却装置100の凍結判定と凍結防止制御の流れを示したフローチャートである。
まず、冷却装置100を運転するに先立って、使用者は、入力部20を操作して所定の入力画面を報知部50に表示させ、使用ブラインの凝固点θf及び使用ブラインの各種物性値を入力部20から入力する。演算部32は、入力画面上で使用ブラインの凝固点θf及び各種物性値が入力されると、使用ブラインの凝固点θfを内部に設定すると共に、各種物性値から使用ブラインの熱伝達率αw2を求め、求めた使用ブラインの熱伝達率αw2と予め記憶した基準ブラインの熱伝達率αw1とから比(αw2/αw1)を求め、この比を補正係数βとして設定する。この補正係数βの設定後、冷却装置100が運転が開始され、図6のフローチャートの処理を計測間隔Δt毎に実施する。なお、ここでは、使用ブラインの各種物性値を入力するとしたが、予め使用者側で補正係数βを計算しておき、その補正係数βを入力部20から入力するようにしてもよい。
まず、冷却装置100が運転されると、圧縮機1が稼働されているかを判定する(ステップS10)。圧縮機1が稼働されている場合は、積算運転時間カウンタtを計測間隔Δtでインクリメントする(ステップS11)。圧縮機1が稼働されていない場合は、積算運転時間カウンタtをリセットする(ステップS12)。
圧縮機1が稼働している場合は、蒸発器4の壁面温度θwを求めると共に、被冷却流体流入温度θin、被冷却流体流出温度θoutを計測し、測定部31に取り込む(ステップS13)。
計測した被冷却流体流入温度θin、被冷却流体流出温度θout及び冷却運転時間tを用いて、凍結限界冷却温度比θcs*、θct*を算出する(ステップS14)。そして、θcs*とθct*とを比較し(ステップS15)、高い方を蒸発器4の凍結限界冷却温度比θc*とする(ステップS16、ステップS17)。
次に、使用ブラインに応じた凍結壁面温度θwfをθf、θin、θout、θc*、βを用いて算出する(ステップS18)。そして、壁面温度θwと凍結壁面温度θwfとを比較し、壁面温度θwが凍結壁面温度θwfより高くなっていれば、凍結による流路の閉塞は発生していないと判断する(ステップS19;YES)。そうでない場合は、凍結により流路の閉塞が発生していると判断し、制御部40を介して凍結回避制御を行う(ステップS19;NO、ステップS20)
凍結回避制御が行われた場合は、その制御が行われた回数をカウンタ変数cntにてカウントする(ステップS21)。判定部34にて凍結回避制御が行われた回数と凍結異常判定回数の閾値cntNとを比較し(ステップS22)、閾値cntN以上、凍結回避制御が行われた場合に凍結異常と判定し、報知部50にて発報を行う(ステップS23)。
(制御方法その1)
次に、ステップS20で実施される凍結防止制御について説明する。例えば、圧縮機1の現在の運転周波数Fに対して、ある一定の比率であるアンロード比率fdだけ圧縮機1の運転周波数を低下させる制御を行う。このようにすることで、圧縮機1の吸入の低圧圧力が上昇し、蒸発器4へ流入する冷媒液の温度が上昇し、冷却能力が低下する。その結果、被冷却流体の凍結を防止することができる。また、低い冷媒液の流入温度を維持できるため、冷却能力を最大限に利用できるので効率の高い運転を実現することができる。
(制御方法その2)
また、凍結防止制御はこれに限られるものではなく、減圧装置3の開口面積を段階的もしくは連続的に増加させてもよい。このようにすることで圧縮機1の吐出冷媒液圧力と吸入圧力の差が小さくなり、低圧が上昇するため、蒸発器4の流入冷媒液温度が上昇し、被冷却流体の凍結を防止することができる。
(制御方法その3)
また、凍結を防止する際に、被冷却流体送出装置5によって被冷却流体の送出量を段階的もしくは連続的に増加させてもよい。このようにすることで蒸発器4内の被冷却流体の流速が増加するため、凍結壁面温度θwfが低くなり、被冷却流体の凍結を防止することができる。
(制御方法その4)
更に、壁面温度θwが凍結壁面温度θwfよりも低くなった場合に、制御部40は報知部50により警報を出力する信号を出力して、圧縮機1を停止させる停止信号を出力してもよい。これにより、圧縮機1の容量を低下させる制御を行ったにもかかわらず被冷却流体が凍結する恐れが解消しない場合に、警報を発し、圧縮機1を停止して安全を図ることができる。この場合、制御部40は圧縮機1の停止信号を解除する装置を備えていることが好ましい。
(制御方法その5)
また、一度、凍結防止制御が作動し、圧縮機1が停止した場合は蒸発器4が凍結し易い状態となっていることが想定されるため、次回圧縮機1を起動する場合は前回の起動周波数よりも低い周波数で運転すればより安全な運転ができる。
(制御方法その6)
また、凍結の状況を判定する際に、図6に示したフローチャートでは凍結防止制御が行われた回数が閾値cntN以上の場合、異常と判定するようにしているが、所定の時間内に所定の回数だけ判定条件(ステップS19)を満たした場合に異常と判定するようにしてもよい。このように、異常判定に猶予を設けた判定方法とすることで、一過性の状態変動と区別することができ、判定精度の向上を図ることができる。なお、判定条件(ステップS19)を1回でも満たした場合に、即凍結異常と判定する方法としてもよい。
《作用効果》
本実施の形態1に係る冷却装置100によって実現される作用効果について説明する。従来から蒸発器における被冷却流体の凍結判定を行い、凍結を防止する冷却装置は知られている。しかし、本実施の形態1に係る冷却装置100は、上記のような動作とすることで、以下の効果が得られる。
凍結判定の閾値となる凍結壁面温度θwfを使用ブラインの物性値に応じて補正するため、基準ブラインと異なるブラインを使用した場合でも、凍結の有無や凍結の可能性を正確に判定できる。よって、冷媒と被冷却流体で熱交換を行う、いわゆる水熱交換器の凍結を確実に防止することができ、機器の安全を図ることができる。また、被冷却流体の凝固点が同じでもブライン種類によって物性が異なるような状況にも対応して正確な判定を行うことができる。
このように、様々なブライン条件(種類(物性))に対応して正確な凍結判定を行うことができるため、多様な被冷却流体に対して汎用的に使用できる冷却装置100を得ることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、被冷却流体の凝固点θfを固定値としていたが、冷却装置100の運転中、被冷却流体中の水が蒸発する等の要因によってブライン濃度が濃くなる等、ブライン濃度が変化する場合があり、この場合、凝固点θfも変化する。実施の形態2では、ブライン濃度の変化に伴う凝固点θfの変化も加味して正確な凍結判定を行えるようにしたものである。
以下、本発明の実施の形態2に係る冷却装置200について説明する。なお、この実施の形態2では実施の形態1との相違点を中心に説明するものとする。
《機器構成》
図7は、本発明の実施の形態2に係る冷却装置200の構成図である。
実施の形態2の冷却装置200は、図1に示した実施の形態1の冷却装置100の構成に加えて、被冷却流体流路Bに凝固点検出装置13を設けた構成を有し、その他の構成は実施の形態1と同様である。なお、実施の形態1と同様の構成部分について適用される変形例は、本実施の形態2及び後述の実施の形態3についても同様に適用される。
凝固点検出装置13は、被冷却流体流路Bを流れる使用ブラインの凝固点θfを検出する。凝固点θfは、ブライン濃度が低下すると上がり、ブライン濃度が上がると下がる。凝固点検出装置13の具体例としては例えば、ブライン濃度計を用いて被冷却流体流路Bのブライン濃度を計測し、その濃度値から被冷却流体流路Bを流れる被冷却流体の凝固点を求める方法がある。ブライン濃度計は図7に示したように被冷却流体流路Bの流路上に設置して実測してもよいし、ハンディータイプの濃度計を用いてもよい。検出された凝固点は冷却装置100の使用者が例えばリモコンや冷却装置の制御基板等を介して直接情報を入力する、又は温度センサや圧力センサと同様に計測信号により情報を送信する等の方法を用いて測定部31へ入力する。
《凝固点θfに応じた補正係数βの補正原理》
実施の形態2では、凝固点検出装置13で検出された凝固点θfに基づいて補正係数βを補正する。以下、凝固点θfに応じた補正係数βの補正原理について説明する。
図8は、被冷却流体がナイブラインZ1として凝固点θf毎の被冷却流体温度θbと凍結限界冷却温度比θc*との関係を示した図で、横軸に被冷却流体温度θb、縦軸に凍結限界冷却温度比θc* を取っている。そして、ここでは濃度40wt%(凝固点θf:−15℃)、濃度55wt%(凝固点θf:−25℃)、濃度72wt%(凝固点θf:−40℃)の場合を示している。
図8から明らかなように、凝固点θfが高くなるにつれ、凍結限界冷却温度比θc*が上がることがわかる。なお、図8に示した傾向は、ナイブラインZ1特有の傾向ではなく、他のブラインでも同様の傾向となる。
よって、基準ブラインがナイブラインZ1、使用ブラインがプロピレングリコールで、予め設定した補正係数βが0.7である場合において、使用ブラインのブライン濃度が低下して凝固点θfが高くなると、凍結限界冷却温度比θc*が上がるように補正するため、補正係数βを0.7よりも大きい値に補正する。逆に、ブライン濃度が上昇して凝固点θfが下がると、凍結限界冷却温度比θc*が下がるように補正するため、補正係数βを0.7よりも小さい値に補正する。補正係数をどの程度大きく又は小さくするかは、凝固点θfの変化分に応じて決定すればよい。ここで、補正係数βの値だけでなく、凍結壁面温度θwfを算出する数式(4)のθfも、凝固点検出装置13で検出された凝固点θfを用いるとなおよいことは言うまでもない。
《冷却装置200の動作》
図9は、本発明の実施の形態2に係る冷却装置200の凍結判定と凍結防止制御の流れを示したフローチャートである。以下、実施の形態2が実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
冷却装置200では、実施の形態1の冷却装置100と同様、運転開始前に使用ブラインに応じた補正係数βが設定され、その後、運転を開始する。冷却装置200では、S10〜S13の処理は実施の形態1と同様である。そして、実施の形態2では、凝固点検出装置13により凝固点θfを検出する(ステップS30)。その後、ステップS14〜S17までの処理は実施の形態1と同様である。そして、凝固点検出装置13により検出された凝固点θfに基づいて上述のように補正係数βを補正する(ステップS31)。凝固点θfに変化が無ければ、補正係数βの補正は不要であることは言うまでもない。補正係数βを補正後の処理は実施の形態1と同様である。
《作用効果》
本実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の作用効果が得られると共に、被冷却流体の凝固点θfを検出し、その検出した凝固点θfを用いて補正係数βを補正するようにしたので、被冷却流体の濃度変化にも対応して正確な凍結判定を実現できる冷却装置200を得ることができる。よって、蒸発器4における被冷却流体の凍結を確実に防止し、機器の安全を図ることができる。
また、使用ブラインに応じた凍結壁面温度θwfの演算にあたり、凝固点検出装置13により検出した検出値を用いることで、より正確な凍結判定を実施できる。
実施の形態3.
実施の形態1、2では、被冷却流体の流速Uwを固定値としたが、実施の形態3では、流速の変化も加味して凍結の可能性の判断を行うようにしたものである。
以下、本発明の実施の形態3に係る冷却装置300について説明する。なお、この実施の形態3では実施の形態1、2との相違点を中心に説明するものとする。
《機器構成》
図10は、本発明の実施の形態3に係る冷却装置300の構成図である。
実施の形態3の冷却装置300では、図7に示した実施の形態2の冷却装置200の構成に加えて、被冷却流体流路Bに被冷却流体流速検出装置60を設けた構成を有し、その他の構成は実施の形態2と同様である。なお、ここでは実施の形態2の冷却装置200に被冷却流体流速検出装置60を設けた構成を示したが、実施の形態1の冷却装置100に被冷却流体流速検出装置60を設けた構成としてもよい。
被冷却流体流速検出装置60は、流量計設置による直接測定か、もしくは冷凍サイクル及び被冷却流体の運転状態から被冷却流体の流速Uwを推測する。
《冷却装置100の動作》
次に、図11に基づいて実施の形態3に係る冷却装置300における凍結判定と凍結防止制御について説明する。実施の形態3に係る冷却装置300では、以下の点で実施の形態2に係る冷却装置200と相違している。なお、図11におけるステップS40〜ステップS44、ステップS48〜ステップS57は、図9に示した実施の形態2と同様である。
計測したθw、θin、θoutより演算部32にて被冷却流体の温度効率εwを演算する(ステップS45)。被冷却流体の温度効率εwは次式より求める。
Figure 0005409743
また、一方で、温度効率εwは次式で表すことができる。
Figure 0005409743
Figure 0005409743
数式(6)及び数式(7)より温度効率εwと被冷却流体の流量Gw(流速Uw)の関係は求めることができるので、この関係を予めシミュレーション又は実験式にてデータベース化して記憶部33に記憶しておく。温度効率εwは(5)式より冷却装置の運転状態から求められるので、つまりは冷却装置300の運転状態から被冷却流体の流速Uwを推測することができる。
前述の方法を用いて、温度効率εwの演算結果より、予め記憶しているデータベースを基に被冷却流体の流速Uwを演算する(ステップS46)。なお、冷却装置300の運転状態から被冷却流体の流速Uwを推測する方法はこれに限定されるものではなく、他の流量推定方法によって流速Uwを推測してもよい。また、ここでは冷却装置300の運転状態から被冷却流体の流速Uwを推測する方法を示したが、被冷却流体の流速Uwの検出装置はこれに限られるものではなく、被冷却流体流路B上に流量計を設置して直接流量を計測し、流速Uwを算出してももちろんよい。
次に、計測したθin、θout及び前述の方法で求めたUwより定常運転時での凍結限界冷却温度比θcs*を算出し、θin、θout、Uw、tより冷却開始時点での過渡運転時における凍結限界冷却温度比θct*を算出する(ステップS47)。これ以降の処理は実施の形態2と同様である。
《作用効果》
本実施の形態3によれば、実施の形態1、2と同様の作用効果が得られると共に、被冷却流体の流量Uwを考慮して凍結壁面温度θwfを決定することができ、被冷却流体の流量が大きいときは凍結しないと判定する等の処置が可能となる。よって、蒸発器4における被冷却流体の凍結判定の精度が向上する。
また、本実施の形態1〜3における冷媒回路構成は図に示しているが、これに限定されず、上記機器構成に記載した以外の冷媒回路の要素、例えば、四方弁やアキュームレータ、レシーバ、油分離器、内部熱交換器(冷媒−冷媒熱交換器)等が接続された冷媒回路であってもよい。
本発明の特徴事項を各実施の形態1〜3において説明したが、例えば冷媒の流路構成(配管接続)、被冷却流体の流路構成、圧縮機・熱交換器・減圧装置等の冷媒回路要素の構成、各種計測装置の設置位置等の内容は、各実施の形態で説明した内容に限定されるものではなく、本発明の技術の範囲内で適宜変更が可能である。
1 圧縮機、2 凝縮器、3 減圧装置、4 蒸発器、5 被冷却流体送出装置、10 低圧冷媒温度検出装置、11 被冷却流体流入温度検出装置、12 被冷却流体流出温度検出装置、13 凝固点検出装置、20 入力部、30 凍結判定部、31 測定部、32 演算部、33 記憶部、34 判定部、40 制御部、50 報知部、60 被冷却流体流速検出装置、100 冷却装置、200 冷却装置、300 冷却装置、A 冷媒回路、B 被冷却流体流路。

Claims (16)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、前記凝縮器によって凝縮された冷媒を減圧する減圧装置、前記減圧装置によって減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器が順次配管接続されて構成された冷媒回路と、
    被冷却流体を被冷却流体送出装置により前記蒸発器に送出し、前記蒸発器を流れる冷媒と熱交換して冷却する被冷却流体流路と、
    前記冷媒回路における低圧側の低圧冷媒温度を検出する低圧冷媒温度検出装置と、
    前記蒸発器に流入する被冷却流体の被冷却流体流入温度を検出する被冷却流体流入温度検出装置と、
    前記蒸発器から流出する被冷却流体の被冷却流体流出温度を検出する被冷却流体流出温度検出装置と、
    前記被冷却流体の凝固点と前記被冷却流体の物性に応じた補正係数とを設定する設定部と、
    前記設定部に設定される値を入力する入力部と、
    前記低圧冷媒温度、前記被冷却流体流入温度、前記被冷却流体流出温度のうち少なくとも1つを用いて前記蒸発器の壁面温度を演算し、前記被冷却流体流入温度と、前記被冷却流体流出温度と、前記被冷却流体の凝固点と、前記補正係数とを用いて凍結壁面温度を演算する演算部と、
    前記壁面温度と前記凍結壁面温度とを比較し、比較結果に基づいて前記被冷却流体の凍結の状況を判定する凍結判定部と、
    前記凍結判定部により凍結による流路の閉塞が発生していると判定された場合に、前記被冷却流体の凍結を防止するための凍結防止制御を行う凍結防止制御部と、
    を備えたことを特徴とする冷却装置。
  2. 冷媒を圧縮する圧縮機、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、前記凝縮器によって凝縮された冷媒を減圧する減圧装置、前記減圧装置によって減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器が順次配管接続されて構成された冷媒回路と、
    被冷却流体を被冷却流体送出装置により前記蒸発器に送出し、前記蒸発器を流れる冷媒と熱交換して冷却する被冷却流体流路と、
    前記冷媒回路における低圧側の低圧冷媒温度を検出する低圧冷媒温度検出装置と、
    前記蒸発器に流入する被冷却流体の被冷却流体流入温度を検出する被冷却流体流入温度検出装置と、
    前記蒸発器から流出する被冷却流体の被冷却流体流出温度を検出する被冷却流体流出温度検出装置と、
    前記被冷却流体の物性値を入力する入力部と、
    前記入力部から入力された前記被冷却流体の物性値に基づいて前記被冷却流体の物性に応じた補正係数を設定すると共に、前記被冷却流体の凝固点を設定する設定部と、
    前記低圧冷媒温度、前記被冷却流体流入温度、前記被冷却流体流出温度のうち少なくとも1つを用いて前記蒸発器の壁面温度を演算し、前記被冷却流体流入温度と、前記被冷却流体流出温度と、前記被冷却流体の凝固点と、前記補正係数とを用いて凍結壁面温度を演算する演算部と、
    前記壁面温度と前記凍結壁面温度とを比較し、比較結果に基づいて前記被冷却流体の凍結の状況を判定する凍結判定部と、
    前記凍結判定部により凍結による流路の閉塞が発生していると判定された場合に、前記被冷却流体の凍結を防止するための凍結防止制御を行う凍結防止制御部と、
    を備えたことを特徴とする冷却装置。
  3. 前記設定部は、前記被冷却流体の物性値を用いて前記被冷却流体の熱伝達率を演算し、この熱伝達率を、予め設定された基準の被冷却流体の熱伝達率で除算し、その除算結果を、前記被冷却流体の物性に応じた補正係数として設定することを特徴とする請求項記載の冷却装置。
  4. 前記物性値は、熱伝導率、比熱、密度、動粘度又は粘度であることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の冷却装置。
  5. 前記演算部は、
    前記蒸発器における前記被冷却流体の冷却開始からの経過時間である冷却運転時間を計測する冷却運転時間計測部を備え、
    前記被冷却流体流入温度と、前記被冷却流体流出温度と、前記冷却運転時間と、基準の被冷却流体の物性値とに基づいて凍結限界冷却温度比を求め、
    前記凍結限界冷却温度比に前記補正係数を乗じて補正後の凍結限界冷却温度比を求め、前記補正後の凍結限界冷却温度比と、前記被冷却流体の凝固点と、前記被冷却流体流入温度と、前記被冷却流体流出温度とによって前記凍結壁面温度を演算することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の冷却装置。
  6. 前記被冷却流体の凝固点を検出する凝固点検出装置を備え、
    前記演算部は、前記凝固点検出装置により検出された凝固点が変化した場合に、前記凝固点の検出値に基づいて前記補正係数を変更することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の冷却装置。
  7. 冷媒を圧縮する圧縮機、前記圧縮機により圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、前記凝縮器によって凝縮された冷媒を減圧する減圧装置、前記減圧装置によって減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器が順次配管接続されて構成された冷媒回路と、
    被冷却流体を被冷却流体送出装置により前記蒸発器に送出し、前記蒸発器を流れる冷媒と熱交換して冷却する被冷却流体流路と、
    前記冷媒回路における低圧側の低圧冷媒温度を検出する低圧冷媒温度検出装置と、
    前記蒸発器に流入する被冷却流体の被冷却流体流入温度を検出する被冷却流体流入温度検出装置と、
    前記蒸発器から流出する被冷却流体の被冷却流体流出温度を検出する被冷却流体流出温度検出装置と、
    前記被冷却流体の凝固点を検出する凝固点検出装置と、
    前記被冷却流体の凝固点と前記被冷却流体の物性に応じた補正係数とを設定する設定部と、
    前記低圧冷媒温度、前記被冷却流体流入温度、前記被冷却流体流出温度のうち少なくとも1つを用いて前記蒸発器の壁面温度を演算し、前記被冷却流体流入温度と、前記被冷却流体流出温度と、前記被冷却流体の凝固点と、前記補正係数とを用いて凍結壁面温度を演算する演算部と、
    前記壁面温度と前記凍結壁面温度とを比較し、比較結果に基づいて前記被冷却流体の凍結の状況を判定する凍結判定部と、
    前記凍結判定部により凍結による流路の閉塞が発生していると判定された場合に、前記被冷却流体の凍結を防止するための凍結防止制御を行う凍結防止制御部と、
    を備え
    前記演算部は、前記凝固点検出装置により検出された凝固点が変化した場合に、前記凝固点の検出値に基づいて前記補正係数を変更することを特徴とする冷却装置。
  8. 前記演算部は、
    前記蒸発器における前記被冷却流体の冷却開始からの経過時間である冷却運転時間を計測する冷却運転時間計測部を備え、
    前記被冷却流体流入温度と、前記被冷却流体流出温度と、前記冷却運転時間と、基準の被冷却流体の物性値とに基づいて凍結限界冷却温度比を求め、
    前記凍結限界冷却温度比に前記補正係数を乗じて補正後の凍結限界冷却温度比を求め、前記補正後の凍結限界冷却温度比と、前記被冷却流体の凝固点と、前記被冷却流体流入温度と、前記被冷却流体流出温度とによって前記凍結壁面温度を演算することを特徴とする請求項記載の冷却装置。
  9. 前記演算部は、前記凝固点検出装置により検出された凝固点が高く変化した場合には前記補正係数を大きくし、凝固点が低く変化した場合には前記補正係数を小さくし、前記凍結壁面温度の演算には、補正後の補正係数を用いることを特徴とする請求項7又は請求項8記載の冷却装置。
  10. 前記演算部は、前記設定部に設定された前記被冷却流体の凝固点に代えて前記凝固点検出装置により検出された凝固点を用いて前記凍結壁面温度を演算することを特徴とする請求項7乃至請求項9の何れか一項に記載の冷却装置。
  11. 前記蒸発器を流れる被冷却流体の流量を検出する被冷却流体流量検出装置を備え、
    前記演算部は、前記流量も加味して前記凍結限界冷却温度比を算出することを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れか一項に記載の冷却装置。
  12. 前記凍結防止制御部は、前記凍結防止制御として、前記圧縮機の回転数を連続的に又は段階的に低下させる制御、前記減圧装置の開口面積を連続的に又は段階的に増加させる制御、前記被冷却流体送出装置の被冷却流体送出量を連続的に又は段階的に増加させる制御、の何れか少なくとも1つ以上の制御をすることを特徴とする請求項1乃至請求項11の何れか一項に記載の冷却装置。
  13. 前記凍結防止制御部は、前記凍結防止制御として、前記圧縮機の運転を停止させる運転停止指令を発することを特徴とする請求項1乃至請求項11の何れか一項に記載の冷却装置。
  14. 前記凍結防止制御部は、前記運転停止指令を発した後に再起動する際、前記圧縮機の起動回転数を前記運転停止指令が発せられる前の起動回転数よりも低い回転数にすることを特徴とする請求項1記載の冷却装置。
  15. 前記凍結判定部は、所定の時間内に所定の回数以上、前記蒸発器の壁面温度が前記凍結壁面温度より低下した場合に、凍結による流路の閉塞が発生していると判断することを特徴とする請求項1乃至請求項1の何れか一項に記載の冷却装置。
  16. 前記凍結判定部の判定結果に基づいて、警報を報知する報知部を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項1の何れか一項に記載の冷却装置。
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