JP2005106314A - 冷凍装置 - Google Patents
冷凍装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005106314A JP2005106314A JP2003336979A JP2003336979A JP2005106314A JP 2005106314 A JP2005106314 A JP 2005106314A JP 2003336979 A JP2003336979 A JP 2003336979A JP 2003336979 A JP2003336979 A JP 2003336979A JP 2005106314 A JP2005106314 A JP 2005106314A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- refrigerant
- water outlet
- refrigerant composition
- outlet temperature
- cooling water
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F25—REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
- F25B—REFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
- F25B2345/00—Details for charging or discharging refrigerants; Service stations therefor
- F25B2345/004—Details for charging or discharging refrigerants; Service stations therefor with several tanks to collect or charge a cycle
Landscapes
- Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)
Abstract
【課題】 冷媒回路を流れる非共沸混合冷媒の組成変化を検知し、冷媒組成調整の必要性を外部に報知できるようにした冷凍装置を得る。
【解決手段】 沸点の異なる2種類以上の冷媒が混合された非共沸混合冷媒の初期冷媒組成における冷却水出口温度に対する高圧圧力のデータが予め記憶されたデータ記憶手段と、このデータ記憶手段に記憶された高圧圧力のデータと運転中の冷却水出口温度の実測値の関係から高圧圧力を予測する高圧圧力算出手段と、この高圧圧力算出手段の予測値と実測値とを比較する高圧圧力比較手段と、この高圧圧力比較手段での予測値と実測値の比較結果に基づいて冷媒放出に伴う冷媒組成変化を検知する冷媒組成変化判定手段とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 沸点の異なる2種類以上の冷媒が混合された非共沸混合冷媒の初期冷媒組成における冷却水出口温度に対する高圧圧力のデータが予め記憶されたデータ記憶手段と、このデータ記憶手段に記憶された高圧圧力のデータと運転中の冷却水出口温度の実測値の関係から高圧圧力を予測する高圧圧力算出手段と、この高圧圧力算出手段の予測値と実測値とを比較する高圧圧力比較手段と、この高圧圧力比較手段での予測値と実測値の比較結果に基づいて冷媒放出に伴う冷媒組成変化を検知する冷媒組成変化判定手段とを備える。
【選択図】 図1
Description
この発明は、沸点の異なる2種類以上の冷媒が混合された非共沸混合冷媒を封入した水冷式冷凍装置に関するものである。
図6は従来の水冷式冷凍装置の冷媒回路図、図7はこの水冷式冷凍装置の冷凍サイクル線図である。
水冷式冷凍装置の運転時は圧縮機1から吐出された冷媒ガスは、aの状態で水冷式冷媒凝縮器2に入り、これを通過する過程で冷却水配管10を通じて供給される冷却水と熱交換することによって凝縮線イに沿って凝縮し、bの状態の冷媒液となる。
この冷媒液は膨張弁3で減圧され、膨張線ロに沿って断熱膨張することによってcの状態の気液二相の冷媒となる。この気液二相冷媒はcの状態で水冷式冷媒蒸発器4に入り、これを通過する過程で冷水配管11を通じて供給される冷水と熱交換することによって蒸発線ハに沿って蒸発し、dの状態の冷媒ガスとなる。
この冷媒ガスは圧縮機1に吸入され、圧縮機1で圧縮線ニに沿って圧縮された後、aの状態で吐出される。
上記の水冷式冷凍装置に非共沸混合冷媒を充填して使用した場合、例えば沸点の異なる2種類の冷媒H、Lを混合した非共沸混合冷媒を例にとると、相変化における圧力が一定である場合、図8のような気液平衡関係が理論的に求められる。図8においてHは高沸点冷媒、Lは低沸点冷媒である。
図8において低沸点冷媒Lの濃度がxである初期組成割合の非共沸混合冷媒では、これが気液分離された場合、カで示す飽和液線上の高沸点冷媒Hを多く含む点Aの液冷媒と、アで示す飽和ガス線上の低沸点冷媒Lを多く含む点Bのガス冷媒とに分離される。この気液二相状態の冷媒のうち、液冷媒は高沸点冷媒Hの濃度が高く、ガス冷媒は低沸点冷媒Lの濃度が高いために、ガス冷媒が放出された場合は低沸点冷媒Lが多く放出され、冷媒回路内には高沸点冷媒Hの濃度が高い冷媒が残る。この結果、冷凍サイクル内の冷媒の熱力学的特性が初期充填状態と異なるため、加熱能力、冷却能力や運転圧力などの冷凍サイクル性能が変化してしまう。
冷媒の放出に対処するために、低沸点冷媒Lの濃度がxである初期組成割合の冷媒を補充して、初期の冷媒充填量に戻しても、初期の冷媒組成比率とはならない。
冷媒にR32、R125、R134aからなる非共沸混合冷媒R407Cを使用する上記の水冷式冷凍装置において、冷媒回路の開放を伴う保守の実施、あるいは不測の冷媒漏洩により、冷媒回路内に充填されている非共沸混合冷媒の一部が冷媒回路外に放出された場合、非共沸混合冷媒を構成する冷媒のうち、低沸点成分が多く放出されることにより、冷媒回路内に残存する冷媒の組成割合が変化する。このとき、放出された冷媒量と同量の非共沸混合冷媒を冷媒回路内に補充しても、冷媒回路内の冷媒組成割合は初期の組成割合と異なるものとなる。
図9に非共沸混合冷媒R407Cを放出した場合、および放出した量と同量のR407Cを冷媒回路に補充した場合の冷媒回路内の組成変化を示す。図9は膨張弁出口の気液二相部(蒸発温度0℃、乾き度0.2)から冷媒が漏洩した場合、および漏洩した量と同量のR407Cを冷媒回路に補充した場合の冷媒回路内の冷媒組成変化を示している。冷媒が冷媒回路外に放出すると、その放出量の増加に伴って冷媒回路内に残存している冷媒の組成変化が大きくなる。また、漏洩した量と同量のR407Cを冷媒回路に補充しても、冷媒回路内の冷媒組成は初期の組成割合とは異なるものとなる。
この冷媒の放出や補充によって発生する冷媒回路内の冷媒組成変化に伴い、冷媒回路内の冷媒の熱力学的特性が変化する。冷媒の放出量が増加するにつれこの度合いが大きくなるため、冷凍装置が初期の所要能力を達成できない問題が発生する。
また、冷媒組成変化に伴い冷凍装置の運転圧力が変化するが、冷媒の放出量が増加するにつれこの度合いが大きくなるため、冷凍装置の正常運転範囲逸脱を圧力値検出によって監視するために設定された保護装置が作動するなど、正常な運転が継続できないという問題が発生する。
上記のような問題点を解決するため、図6に示す凝縮器2のほぼ中央部に冷媒の圧力を検出する冷媒圧力検出器PSと、冷媒の温度を検出する冷媒温度検出器TSとを備え、これにより冷媒圧力及び冷媒温度を検出し、これを基に初期冷媒組成における冷媒圧力Pと冷媒温度Tの相関性から、凝縮器2の中央部において予め予測される乾き度に対応した冷媒温度Tsを算出し、冷媒温度の実測値Tと予測値Tsより算出される温度差ΔTより、冷媒回路を流れる非共沸混合冷媒の組成を判定する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この発明は、非共沸混合冷媒を使用した冷凍装置において、冷媒組成変化に伴って発生する課題を解決するためになされたもので、冷媒回路を流れる非共沸混合冷媒の組成変化を検知し、冷媒組成調整の必要性を外部に報知できるようにした冷凍装置を提供するものである。
この発明に係る冷凍装置は、沸点の異なる2種類以上の冷媒が混合された非共沸混合冷媒の初期冷媒組成における冷却水出口温度に対する高圧圧力のデータが予め記憶されたデータ記憶手段と、このデータ記憶手段に記憶された高圧圧力のデータと運転中の冷却水出口温度の実測値の関係から高圧圧力を予測する高圧圧力算出手段と、この高圧圧力算出手段の予測値と実測値とを比較する高圧圧力比較手段と、この高圧圧力比較手段での予測値と実測値の比較結果に基づいて冷媒放出に伴う冷媒組成変化を検知する冷媒組成変化判定手段とを備えたものである。
この発明は、沸点の異なる2種類以上の冷媒が混合された非共沸混合冷媒の初期冷媒組成における冷却水出口温度に対する高圧圧力のデータが予め記憶されたデータ記憶手段と、このデータ記憶手段に記憶された高圧圧力のデータと冷却水出口温度の実測値の関係から高圧圧力を予測する高圧圧力算出手段と、この高圧圧力算出手段の予測値と実測値とを比較する高圧圧力比較手段と、この高圧圧力比較手段での予測値と実測値の比較結果に基づいて冷媒放出に伴う冷媒組成変化を検知する冷媒組成変化判定手段とを備えたので、冷媒放出に伴う冷媒組成変化を検知することができる。また、外部報知手段によって冷媒組成調整の必要性を外部に報知することができる。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1について、図1〜図3を参照しながら説明する。図1は非共沸混合冷媒を使用した実施の形態1における水冷式冷凍装置の冷媒回路図、図2はこの水冷式冷凍装置の冷凍サイクル図、図3は実施の形態1における制御ブロック図である。
以下、この発明の実施の形態1について、図1〜図3を参照しながら説明する。図1は非共沸混合冷媒を使用した実施の形態1における水冷式冷凍装置の冷媒回路図、図2はこの水冷式冷凍装置の冷凍サイクル図、図3は実施の形態1における制御ブロック図である。
水冷式冷凍装置の運転時は圧縮機1から吐出された冷媒ガスは、aの状態で水冷式冷媒凝縮器2に入り、これを通過する過程で冷却水配管10を通じて供給される冷却水と熱交換することによって凝縮線イに沿って凝縮し、bの状態の冷媒液となる。
この冷媒液は膨張弁3で減圧され、膨張線ロに沿って断熱膨張することによってcの状態の気液二相の冷媒となる。この気液二相冷媒はcの状態で水冷式冷媒蒸発器4に入り、これを通過する過程で冷水配管11を通じて供給される冷水と熱交換することによって蒸発線ハに沿って蒸発し、dの状態の冷媒ガスとなる。
この冷媒ガスは圧縮機1に吸入され、圧縮機1で圧縮線ニに沿って圧縮された後、aの状態で吐出される。
また、図1において、5は圧縮機1の吐出側配管に設けられた高圧圧力を検知するための高圧圧力センサー、6は圧縮機1の吸入側配管に設けられた低圧圧力を検知するための低圧圧力センサー、7aは冷却水出口水温を検知するための冷却水出口水温センサー、8aは冷水出口水温を検知するための冷水出口水温センサー、9は水冷式冷凍装置の運転状態を制御監視するためのコントローラー、10は水冷式凝縮器に冷却水を供給するための冷却水配管、11は水冷式蒸発器に冷水を供給するための冷水配管である。
非共沸混合冷媒の場合、図2の等温線ホ、へ、ト、チが示すように、凝縮変化イおよび蒸発変化ハの過程で温度変化が生じる。冷媒の温度はホ、へ、ト、チの順に高い。すなわち、凝縮変化イにおいては沸点の高い冷媒から低い冷媒の順に液化し、蒸発変化ハにおいては沸点の低い冷媒から高い冷媒の順に気化する。冷凍サイクル内の冷媒は、図2に示す飽和ガス線アの右側の過熱ガス領域ではすべて冷媒ガスであり、飽和液線カの左側の過冷却液領域ではすべて冷媒液であり、飽和ガス線アと飽和液線カの内側の領域では気液二相状態である。気液二相状態の冷媒が冷媒回路外に放出された場合、冷媒回路内に残留する冷媒の組成も初期の組成と異なるため、冷凍装置の能力や運転圧力などの冷凍サイクル性能が変化してしまう。
この冷凍サイクル性能の変化の度合いは冷媒の放出量が増加するにつれて大きくなる。冷凍サイクルの運転圧力の変化が大きくなると、冷凍装置の正常運転範囲逸脱を圧力値検出によって監視するために設定された保護装置が作動するなど、正常な運転が継続できない問題が発生する。
このような問題点を解消するために、実施の形態1では、図1に示すような冷凍サイクルを構成した水冷式冷凍装置の冷媒の放出および補充による冷媒回路内の冷媒組成の変化を検知するとともに、冷媒の組成調整の必要性を外部に報知する。
実施の形態1では、水冷式冷凍装置の運転中の高圧圧力が水冷式冷媒凝縮器2における冷却水出口水温により、また低圧圧力が水冷式冷媒蒸発器4における冷水出口温度により決まる特性を用いて冷媒組成変化を検知するものである。
非共沸混合冷媒の初期冷媒組成、初期冷媒充填における冷却水出口温度に対する高圧圧力および冷水出口温度に対する低圧圧力を試験により計測し、コントローラー9内の記憶装置に予めデータとして設定しておく。
水冷式冷凍装置の運転中は、高圧圧力センサー5を用いて高圧圧力を、低圧圧力センサー6を用いて低圧圧力をそれぞれ常時計測する。また冷却水出口水温センサー7aを用いて冷却水出口温度を、冷水出口水温センサー8aを用いて冷水出口温度をそれぞれ常時計測する。
水冷式冷凍装置の運転中は、冷却水出口水温センサー7aにより計測される実際の冷却水出口水温および冷水出口水温センサー8aにより計測される実際の冷水出口水温と、コントローラー9内の記憶装置に予め設定された冷却水出口水温に対する高圧圧力のデータと冷水出口水温に対する低圧圧力のデータを用いて、実際の高圧圧力および低圧圧力の値を予測する。
このとき予測される高圧圧力および低圧圧力の値に対して、高圧圧力センサー5および低圧圧力センサー6により計測される水冷式冷凍装置の実際の高圧圧力および低圧圧力の値を比較し、その差の絶対値が一定範囲を超えた場合は、冷媒回路内の非共沸混合冷媒の組成比率が初期充填時の組成比率からの変化が大きくなったと判断し、冷媒組成調整の必要性を外部に報知する。
これを実施するために、コントローラー9に冷媒回路内を流れる非共沸混合冷媒の組成の変化を検出する手段と、この変化を外部に報知する手段を設ける。
図3はコントローラー9における実施の形態1での制御ブロック図を示している。冷凍装置運転中は冷却水出口水温センサー7aにより冷却水出口水温Tcoを、冷水出口水温センサー8aにより冷水出口水温Teoをそれぞれ常時計測し、高圧圧力・低圧圧力算出手段13に入力する。また高圧圧力センサー5により高圧圧力HPを、低圧圧力センサー6により低圧圧力LPをそれぞれ常時計測し、高圧圧力・低圧圧力比較手段14に入力する。
データ記憶手段12内には、試験により計測した冷却水出口水温Tcoに対する初期冷媒組成での高圧圧力HP0の関係、および冷水出口水温Teoに対する初期冷媒組成での低圧圧力LP0の関係が予め記憶されている。
高圧圧力・低圧圧力算出手段13では、冷却水出口水温センサー7aより入力された運転中の冷却水出口水温Tcoを用いて初期冷媒組成での高圧圧力HP0を、さらに冷水出口水温センサー8aより入力された冷水出口水温Teoを用いて初期冷媒組成での低圧圧力LP0を算出し、水冷式冷凍装置の高圧圧力および低圧圧力を予測する。
高圧圧力・低圧圧力算出手段13で算出・予測された高圧圧力HP0および低圧圧力LP0は高圧圧力・低圧圧力比較手段14に入力され、高圧圧力センサー5より入力された高圧圧力HP、低圧圧力センサー6より入力された低圧圧力LPとの差の絶対値が算出される。|HP−HP0|=ΔHP、|LP−LP0|=ΔLPとする。
高圧圧力・低圧圧力比較手段14で算出されたΔHPおよびΔLPは組成変化判定手段15に入力され、ΔHPあるいはΔLPの値が一定値(任意に設定できるものとする)以上となった場合に外部報知手段16に出力され、冷媒組成変化を外部に報知する。
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2について、図4、図5を参照しながら説明する。実施の形態2では、冷却水の入口温度および冷水の入口温度をも検出するようにした点で実施の形態1と異なる。図4は非共沸混合冷媒を使用した実施の形態2における水冷式冷凍装置の冷媒回路図、図5は実施の形態2における制御ブロック図である。
以下、実施の形態1と異なる点について説明し、重複する点については説明を省略する。
以下、この発明の実施の形態2について、図4、図5を参照しながら説明する。実施の形態2では、冷却水の入口温度および冷水の入口温度をも検出するようにした点で実施の形態1と異なる。図4は非共沸混合冷媒を使用した実施の形態2における水冷式冷凍装置の冷媒回路図、図5は実施の形態2における制御ブロック図である。
以下、実施の形態1と異なる点について説明し、重複する点については説明を省略する。
図4において、7aは冷却水出口水温を検知するための冷却水出口水温センサー、7bは冷却水入口水温を検知するための冷却水入口水温センサー、8aは冷水出口水温を検知するための冷水出口水温センサー、8bは冷水入口水温を検知するための冷水入口水温センサー、9は水冷式冷凍装置の運転状態を制御監視するためのコントローラー、10は水冷式凝縮器2に冷却水を供給するための冷却水配管、11は水冷式蒸発器4に冷水を供給するための冷水配管である。
冷媒回路内の気液二相状態の冷媒が冷媒回路外に放出された場合、冷媒回路内に残留する冷媒の組成が初期の組成と異なるため、冷凍装置の能力や運転圧力などの冷凍サイクル性能が変化してしまう。この冷凍サイクル性能の変化の度合いは冷媒の放出量が増加するにつれて大きくなるため、冷凍装置が初期の所要能力を達成できない問題が発生する。
このような問題点を解消するために、実施の形態2では、図5に示すような冷凍サイクルを構成した水冷式冷凍装置の冷却水の出入口温度差および冷却水量より水冷式冷媒凝縮器2における熱交換量(以下、加熱能力という)と、冷水の出入口温度差および冷水量より水冷式冷媒蒸発器4における熱交換量(以下、冷却能力という)を算出し、冷媒回路内の冷媒組成変化に起因する加熱能力および冷却能力の変化を検知するとともに、冷媒の組成調整の必要性を外部に報知する。
実施の形態2では、水冷式冷凍装置の加熱能力および冷却能力が冷却水出口水温と冷水出入口温度により決まる特性を用いて冷媒組成変化を検知するものである。
非共沸混合冷媒の初期冷媒組成、初期冷媒充填における冷却水出口温度および冷水出口温度に対する加熱能力および冷却能力を試験により計測し、コントローラー9内の記憶装置に予めデータとして記憶しておく。
水冷式冷凍装置の運転中は、冷却水出口水温センサー7aおよび冷却水入口水温センサー7bを用いて冷却水出入口温度を、冷水出口水温センサー8aおよび冷水入口水温センサー8bを用いて冷水出入口温度をそれぞれ常時計測する。
水冷式冷凍装置の運転中は、冷却水出口水温センサー7aにより計測される冷却水出口水温および冷水出口水温センサー8aにより計測される冷水出口水温と、コントローラー9内の記憶装置に予め記憶された冷却水出口水温および冷水出口水温に対する加熱能力および冷却能力のデータを用いて、その冷却水出口水温および冷水出口水温における所要加熱能力と所要冷却能力を予測する。
冷却水出入口水温と冷却水量により加熱能力を、また冷水出入口水温と冷水量により冷却能力をそれぞれ算出する。通常、冷却水量および冷水量は一定であるため、この算出に用いる冷却水量及び冷水量は、コントローラー9内の記憶装置に固定値として予め設定しておく。
このとき予測される加熱能力および冷却能力の値に対して、冷却水出口水温と冷却水量により算出される実際の加熱能力および冷水出入口水温と冷水量により算出される冷却能力を比較し、その差の絶対値が一定範囲を超えた場合は、冷媒回路内の非共沸混合冷媒の組成比率が初期充填時の組成比率からの変化が大きくなったと判断し、冷媒組成調整の必要性を外部に報知する。
これを実施するために、コントローラー9に冷媒回路内を流れる非共沸混合冷媒の組成の変化を検出する手段と、この変化を外部に報知する手段を設ける。
図5はコントローラー9における実施の形態2での制御ブロック図を示している。冷凍装置運転中は冷却水出口水温センサー7aにより冷却水出口水温Tcoを、冷水出口水温センサー8aにより冷水出口水温Teoをそれぞれ常時計測し、これを第1の加熱能力・冷却能力算出手段17に入力する。また冷却水入口水温センサー7bにより冷却水入口水温Tciを、冷水入口水温センサー8bにより冷水入口水温Teiをそれぞれ常時計測し、これを第2の加熱能力・冷却能力算出手段18に入力する。
データ記憶手段12内には、試験により計測した冷却水出口水温Tcoおよび冷水出口水温Teoに対する初期冷媒組成での加熱能力Qh0、冷却能力Qc0の関係が予め記憶されている。
第1の加熱能力・冷却能力算出手段17では、入力された運転中の冷却水出口水温Tcoおよび冷水出口水温Teoを用いて初期冷媒組成での加熱能力Qh0、冷却能力Qc0を算出し、水冷式冷凍装置の加熱能力および冷却能力を予測する。
第2の加熱能力・冷却能力算出手段18には、運転中の冷却水出口水温Tco、冷却水入口水温Tci、冷水出口水温Teo、冷水入口水温Teiおよびデータ記憶手段12に予め記憶させた冷却水流量Vwc、冷水流量 Vweを用いて、加熱能力Qh、冷却能力Qcを算出する。Qh=Vwc×水比熱×水密度×(Tco−Tci)、Qc=Vwe×水比熱×水密度×(Tei−Teo)とする。
第1の加熱能力・冷却能力算出手段17で算出した加熱能力の予測値Qh0、冷却能力Qc0と第2の加熱能力・冷却能力算出手段18で算出した実際の加熱能力Qh、冷却能力Qcが加熱能力・冷却能力比較手段19に入力され、QhとQh0差の絶対値およびQcとQc0差の絶対値が算出される。|Qh−Qh0|=ΔQh、|Qc−Qc0|=ΔQcとする。
加熱能力・冷却能力比較手段19で算出されたΔQhおよびΔQcは組成変化判定手段15に入力され、ΔQhあるいはΔQcの値が一定値(任意に設定できるものとする)以上となった場合に外部報知手段16に出力され、冷媒組成変化を外部に報知する。
1 圧縮機
2 水冷式冷媒凝縮器
3 膨張弁
4 水冷式冷媒蒸発器
5 高圧圧力センサー
6 低圧圧力センサー
7a 冷却水出口水温センサー
7b 冷却水入口水温センサー
8a 冷水出口水温センサー
8b 冷水入口水温センサー
9 コントローラー
10 冷却水配管
11 冷水配管
12 データ記憶手段
13 高圧圧力・低圧圧力算出手段
14 高圧圧力・低圧圧力比較手段
15 組成変化判定手段
16 外部報知手段
17 第1の加熱能力・冷却能力算出手段
18 第2の加熱能力・冷却能力算出手段
19 加熱能力・冷却能力比較手段
2 水冷式冷媒凝縮器
3 膨張弁
4 水冷式冷媒蒸発器
5 高圧圧力センサー
6 低圧圧力センサー
7a 冷却水出口水温センサー
7b 冷却水入口水温センサー
8a 冷水出口水温センサー
8b 冷水入口水温センサー
9 コントローラー
10 冷却水配管
11 冷水配管
12 データ記憶手段
13 高圧圧力・低圧圧力算出手段
14 高圧圧力・低圧圧力比較手段
15 組成変化判定手段
16 外部報知手段
17 第1の加熱能力・冷却能力算出手段
18 第2の加熱能力・冷却能力算出手段
19 加熱能力・冷却能力比較手段
Claims (6)
- 沸点の異なる2種類以上の冷媒が混合された非共沸混合冷媒の初期冷媒組成における冷却水出口温度に対する高圧圧力のデータが予め記憶されたデータ記憶手段と、
このデータ記憶手段に記憶された高圧圧力のデータと運転中の冷却水出口温度の実測値の関係から高圧圧力を予測する高圧圧力算出手段と、
この高圧圧力算出手段の予測値と実測値とを比較する高圧圧力比較手段と、
この高圧圧力比較手段での予測値と実測値の比較結果に基づいて冷媒放出に伴う冷媒組成変化を検知する冷媒組成変化判定手段と、
を備えたことを特徴とする冷凍装置。 - 沸点の異なる2種類以上の冷媒が混合された非共沸混合冷媒の初期冷媒組成における冷水出口温度に対する低圧圧力のデータが予め記憶されたデータ記憶手段と、
このデータ記憶手段に記憶された低圧圧力のデータと運転中の冷水出口温度の実測値の関係から低圧圧力を予測する低圧圧力算出手段と、
この低圧圧力算出手段の予測値と実測値とを比較する低圧圧力比較手段と、
この低圧圧力比較手段での予測値と実測値の比較結果に基づいて冷媒放出に伴う冷媒組成変化を検知する冷媒組成変化判定手段と、
を備えたことを特徴とする冷凍装置。 - 沸点の異なる2種類以上の冷媒が混合された非共沸混合冷媒の初期冷媒組成における冷却水出口温度と冷水出口温度に対する冷凍機加熱能力のデータが予め記憶されたデータ記憶手段と、
このデータ記憶手段に記憶された冷凍機加熱能力のデータと運転中の冷却水出口温度と冷水出口温度の実測値の関係から加熱能力を予測する加熱能力算出手段と、
この加熱能力算出手段の予測値と実測値とを比較する加熱能力比較手段と、
この加熱能力比較手段での予測値と実測値の比較結果に基づいて冷媒放出に伴う冷媒組成変化を検知する冷媒組成変化判定手段と、
を備えたことを特徴とする冷凍装置。 - 沸点の異なる2種類以上の冷媒が混合された非共沸混合冷媒の初期冷媒組成における冷却水出口温度と冷水出口温度に対する冷凍機冷却能力のデータが予め記憶されたデータ記憶手段と、
このデータ記憶手段に記憶された冷凍機冷却能力のデータと運転中の冷却水出口温度と冷水出口温度の実測値の関係から冷却能力を予測する冷却能力算出手段と、
この冷却能力算出手段の予測値と実測値とを比較する冷却能力比較手段と、
この冷却能力比較手段での予測値と実測値の比較結果に基づいて冷媒放出に伴う冷媒組成変化を検知する冷媒組成変化判定手段と、
を備えたことを特徴とする冷凍装置。 - 比較手段は、算出手段の予測値と冷媒放出時の実際の実測値とを比較し、その差の絶対値が所定値を超えた時、冷媒組成変化判定手段は、冷媒回路内の非共沸混合冷媒の組成比率が初期充填時の組成比率からの変化が大きくなったと判断することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の冷凍装置。
- 冷媒組成変化判定手段が冷媒組成変化を検知した時、冷媒組成調整の必要性を外部に報知する外部報知手段を更に備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の冷凍装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003336979A JP2005106314A (ja) | 2003-09-29 | 2003-09-29 | 冷凍装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003336979A JP2005106314A (ja) | 2003-09-29 | 2003-09-29 | 冷凍装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005106314A true JP2005106314A (ja) | 2005-04-21 |
Family
ID=34532937
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003336979A Pending JP2005106314A (ja) | 2003-09-29 | 2003-09-29 | 冷凍装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005106314A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007255764A (ja) * | 2006-03-22 | 2007-10-04 | Fuji Electric Retail Systems Co Ltd | 冷却装置 |
JP2008256254A (ja) * | 2007-04-04 | 2008-10-23 | Daikin Ind Ltd | 冷凍装置および冷媒組成の推定方法 |
JP2010210098A (ja) * | 2009-03-06 | 2010-09-24 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 冷凍装置及び冷凍装置の冷媒漏洩検知方法 |
JP2011038711A (ja) * | 2009-08-12 | 2011-02-24 | Hitachi Appliances Inc | ターボ冷凍機 |
JP2013170780A (ja) * | 2012-02-22 | 2013-09-02 | Panasonic Corp | ヒートポンプ装置 |
JPWO2014030236A1 (ja) * | 2012-08-23 | 2016-07-28 | 三菱電機株式会社 | 冷凍装置 |
WO2019082331A1 (ja) * | 2017-10-26 | 2019-05-02 | 三菱電機株式会社 | 冷凍空調装置及び制御装置 |
CN111006425A (zh) * | 2019-11-28 | 2020-04-14 | 江苏苏净集团有限公司 | 一种基于目标负荷控制的多并联二氧化碳热泵控制方法 |
-
2003
- 2003-09-29 JP JP2003336979A patent/JP2005106314A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007255764A (ja) * | 2006-03-22 | 2007-10-04 | Fuji Electric Retail Systems Co Ltd | 冷却装置 |
JP4526500B2 (ja) * | 2006-03-22 | 2010-08-18 | 富士電機リテイルシステムズ株式会社 | 冷却装置 |
JP2008256254A (ja) * | 2007-04-04 | 2008-10-23 | Daikin Ind Ltd | 冷凍装置および冷媒組成の推定方法 |
JP2010210098A (ja) * | 2009-03-06 | 2010-09-24 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 冷凍装置及び冷凍装置の冷媒漏洩検知方法 |
JP2011038711A (ja) * | 2009-08-12 | 2011-02-24 | Hitachi Appliances Inc | ターボ冷凍機 |
JP2013170780A (ja) * | 2012-02-22 | 2013-09-02 | Panasonic Corp | ヒートポンプ装置 |
JPWO2014030236A1 (ja) * | 2012-08-23 | 2016-07-28 | 三菱電機株式会社 | 冷凍装置 |
WO2019082331A1 (ja) * | 2017-10-26 | 2019-05-02 | 三菱電機株式会社 | 冷凍空調装置及び制御装置 |
JPWO2019082331A1 (ja) * | 2017-10-26 | 2020-04-02 | 三菱電機株式会社 | 冷凍空調装置及び制御装置 |
CN111006425A (zh) * | 2019-11-28 | 2020-04-14 | 江苏苏净集团有限公司 | 一种基于目标负荷控制的多并联二氧化碳热泵控制方法 |
CN111006425B (zh) * | 2019-11-28 | 2021-10-29 | 江苏苏净集团有限公司 | 一种基于目标负荷控制的多并联二氧化碳热泵控制方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6475346B2 (ja) | 冷凍サイクル装置 | |
JP4317878B2 (ja) | 空気調和機及びその冷媒量判定方法 | |
JP5147889B2 (ja) | 空気調和装置 | |
JP5409743B2 (ja) | 冷却装置 | |
JPWO2019053880A1 (ja) | 冷凍空調装置 | |
WO2019053858A1 (ja) | 冷凍サイクル装置および冷凍装置 | |
JP2008134031A (ja) | 非共沸混合冷媒を用いた冷凍装置 | |
JP5220045B2 (ja) | 冷却装置 | |
JP2021081187A (ja) | 空気調和装置 | |
WO2017163339A1 (ja) | 空気調和装置 | |
JP6588626B2 (ja) | 冷凍装置 | |
JP2005106314A (ja) | 冷凍装置 | |
JP6890555B2 (ja) | 冷凍装置 | |
JP2006308273A (ja) | 冷却装置 | |
JP5487831B2 (ja) | 漏洩診断方法、及び漏洩診断装置 | |
JP6902390B2 (ja) | 冷凍サイクル装置 | |
JPH08261576A (ja) | 非共沸混合冷媒搭載の冷凍装置 | |
JP6739664B2 (ja) | 冷凍空調装置及び制御装置 | |
JPH10253203A (ja) | 冷媒回収方法 | |
JP4292525B2 (ja) | 蒸気圧縮式冷凍サイクルの冷媒量検知方法 | |
JP7058657B2 (ja) | 冷凍空調装置及び制御装置 | |
JP4032130B2 (ja) | 冷凍装置 | |
WO2019239517A1 (ja) | 冷凍サイクル装置 | |
JP2010133636A (ja) | 冷凍装置 | |
JP6848027B2 (ja) | 冷凍装置 |