JPH08261576A - 非共沸混合冷媒搭載の冷凍装置 - Google Patents
非共沸混合冷媒搭載の冷凍装置Info
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- JPH08261576A JPH08261576A JP6794995A JP6794995A JPH08261576A JP H08261576 A JPH08261576 A JP H08261576A JP 6794995 A JP6794995 A JP 6794995A JP 6794995 A JP6794995 A JP 6794995A JP H08261576 A JPH08261576 A JP H08261576A
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Abstract
変化に対応して、圧縮機、熱源側熱交換器、膨張装置、
および利用側熱交換器の能力を制御して冷凍サイクルを
安定させながら運転する冷凍装置を得る。 【構成】 圧縮機、熱源側熱交換器、膨張装置、利用側
熱交換器等より構成され、混合冷媒を作動媒体として用
いた冷凍サイクル装置において、循環組成検出手段が混
合冷媒の循環組成を検出し、この検出結果から演算制御
装置が、圧縮機、膨張装置、並びに熱源側熱交換器の各
能力を制御する。
Description
媒体として非共沸混合冷媒を用いた冷凍装置に関するも
のである。
公報に開示された従来の非共沸二種混合冷媒の特性を表
す気液平衡線図であり、図4は同冷凍装置の図であり、
図5は静電容量型組成検知センサーである。なお、一般
的に非共沸混合冷媒は、沸点が異なる冷媒を二種類類以
上の冷媒を混合したものである。
図3の横軸は冷媒の組成比Xを表し、縦軸は温度を表
し、圧力をパラメータとしている。即ち、この図3にお
いて、組成比X=0は、高沸点冷媒のみの組成特性を表
し、また、組成比X=1.0は、低沸点冷媒のみの組成
特性を表す。また、混合冷媒の初期組成比が決まると、
図3に示すように、それぞれの温度および圧力に対する
飽和液線、飽和蒸気線が決まり、この飽和液線より下は
過冷却状態、飽和蒸気線より上は過熱状態、飽和液線と
飽和蒸気線で囲まれた部分は気・液二相状態と決まる。
従って、図3から初期冷媒組成比における冷凍サイクル
内の各部位の冷媒特性を読み出すことができるようにな
る。即ち、図4に示した冷凍装置の各部位の記号を、例
えば、点1は圧縮機出口部、点2は凝縮器出口部、点3
は蒸発器入口部、点4は圧縮機入口部の記号とすれば、
この点1から点4で表された各部位の初期組成比X0で
封入された冷媒特性は、図3の初期組成比X0線上の点
1から点4で表される。
装置の動作について説明する。一般に、エアコンや冷凍
機等の密閉式冷凍サイクル装置では、冷媒が装置の熱交
換器の伝熱管や、あるいは各機器の接続部から外部への
漏れるのは、皆無ではない。例えば、組成Xa1の液
と、組成Xa2の蒸気が存在する図3の点Aで漏れた場
合、液で漏れると組成Xa1の冷媒が漏れ、蒸気で漏れ
ると組成Xa2の冷媒が漏れることになる。このよう
に、冷媒が液で漏れるか、蒸気で漏れるかで、冷凍装置
内に残る冷媒の組成は、大きく相違する。即ち、冷媒が
液状態で漏れると、残された混合冷媒の組成は、低沸点
冷媒比率の多いXa2に近づいた状態の組成となり、冷
媒が蒸気状態で漏れると、高沸点冷媒比率の多いXa1
に近づいた状態の組成となる。なお、冷媒が気・液混合
状態で漏れたときは、気・液冷媒の漏れ比率によって残
存組成が決まる。
力で、設計(初期)冷媒組成X0と低沸点冷媒比率の多
いXa2の組成とを比較すると、組成Xa2の方が温度
は低くなり、また、設計冷媒組成X0と高沸点冷媒比率
の多いXa1の組成とを比較すると、組成Xa1の方が
温度は高くなる。また、一般的に、低沸点冷媒の組成比
率が多くなると、吐出圧力および吸入圧力が高くなり、
冷却能力も大きくなる。逆に、高沸点冷媒組成比率が多
くなると、吐出圧力および吸入圧力が低くなり、冷却能
力も小さくなる。
気状態で漏れるかによって初期冷媒の組成が変化し、冷
凍サイクルの各部の温度や、圧力や、冷却能力が大幅に
変化するため、図5に示す静電容量型の循環組成検知セ
ンサーを、全てガス一相の飽和ガス、もしくは全て液一
相の飽和液ラインの部位に設置し、この循環組成検知セ
ンサーの検出結果に基づいて冷凍装置内の各機器を制御
したり、漏れた冷媒組成に対応して冷媒を補給したりし
て、冷凍サイクルの各種不具合を防止していた。なお、
組成検知センサーの原理は、各混合冷媒、例えば、HF
C134aとHFC32とからなる混合冷媒のそれぞれ
の静電容量の変化値を利用したものである。即ち、同一
漏量に対し、静電容量変化値の大きいHFC32と小さ
いHFC134aとの混合比に対応した静電容量変化値
を予め設定し、この設定した静電容量変化値と、検出し
た静電容量変化値とを比較して、冷媒の漏れ量を検出す
るものである。
は、図3からもわかるように、冷媒が気・液混合状態で
は、その冷媒の温度・圧力がわかっても、この温度・圧
力に対する組成比に幅があるため、組成比を特定するこ
とができないと言う欠点がある。従って、前述したよう
に、全てガス一相冷媒、もしくは全て液一相冷媒である
部分に設置していた。
共沸二種混合冷媒搭載の冷凍装置では、二種混合冷媒は
検出できるものの、三種混合冷媒の組成を考慮していな
いために、三種混合冷媒の組成に応じた制御を行えな
い、即ち、三種混合冷媒を搭載できないという問題点が
あった。また、二種混合冷媒においても、全てガス一相
の飽和ガス、または全て液一相の飽和液の部位では冷媒
組成を検出できるものの、それ以外の部位では冷媒組成
を検出できない。即ち、比熱の小さい飽和ガスの部位は
外気変動や各機器の制御状態によって、直ズレて確定で
きない。また、全て液一相の飽和液で満たされた部位で
ある高圧液ラインも、冷媒が漏れて、気・液混合状態に
なった時(冷媒が漏れて、冷媒組成を最も知りたい時)
に、冷媒組成を検出できないため、冷凍サイクルの運転
を制御できないという問題点があった。
決するためになされたもので、第1の目的は、非共沸混
合冷媒搭載の冷凍装置において、その循環組成を検知
し、その検知した組成から冷凍サイクルの運転を制御し
て、循環冷媒組成が変化した場合でも、安定した冷凍サ
イクで運転する信頼性の高い冷凍装置を得る。
の冷凍装置において、その循環組成を検知し、その検知
組成から冷凍サイクルの循環組成を制御して、冷媒組成
が変化した場合でも、安定した冷凍サイクルで運転する
信頼性の高い冷凍装置を得る。
の冷凍装置において、熱源側熱交換器の周囲温度を検出
し、その検出した周囲温度から冷媒の循環組成を決定
し、この決定した冷媒循環組成で冷凍サイクルを制御
し、周囲温度が変化した場合でも、安定した冷凍サイク
ルで運転する信頼性の高い冷凍装置を得る。
の冷凍装置において、その循環組成を検知し、その検知
組成と設定組成ゾーンとを比較して、検知組が設定ゾー
ンからはずれた時に、冷凍装置内の滞留冷媒を回収して
循環させ、冷媒が漏洩した場合でも、冷媒を補填しなが
ら安定した冷凍サイクルで運転する信頼性の高い冷凍装
置を得る。
の冷凍装置において、その循環組成を検知し、その組成
に基づいて冷凍サイクル内の残存冷媒トータル組成を求
め、この求めた組成を表示して、冷凍サイクルの運転状
況を的確に把握できる信頼性の高い冷凍装置を得る。
載の冷凍装置において、その循環組成を検知し、その検
知した組成と基準組成とを比較してその差を求め、その
結果を表示し、冷媒が漏洩した場合でも、残存冷媒トー
タル組成から適切な冷媒の再充填が簡単に行える使い勝
手の良い冷凍装置を得る。
混合冷媒搭載の冷凍装置においては、圧縮機、熱源側熱
交換器、膨張装置、利用側熱交換器等が順次配管で接続
され、作動媒体として非共沸混合冷媒を用いた冷凍装置
において、前記非共沸混合冷媒の循環組成を検出する循
環組成検知手段と、この循環組成検出手段の検出結果に
基づいて前記冷凍装置の冷凍サイクルを制御する演算制
御手段と、を備えたものである。
置、利用側熱交換器等が順次配管で接続され、作動媒体
として非共沸混合冷媒を用いた冷凍装置において、前記
非共沸混合冷媒の循環組成を検出する循環組成検知手段
と、この循環組成検出手段の検出結果に基づいて前記非
共沸混合冷媒の循環組成を制御する循環組成制御手段
と、を備えたものである。
置、利用側熱交換器等が順次配管で接続され、作動媒体
として非共沸混合冷媒を用いた冷凍装置において、前記
熱源側熱交換器の周囲温度を検出する検出手段と、この
検出手段の検出結果に基づいて前記非共沸混合冷媒の循
環組成を決定する目標循環組成決定手段と、この目標循
環組成決定手段の決定結果に基づいて前記非共沸混合冷
媒の循環組成を制御する循環組成制御手段と、を備えた
ものである。
置、利用側熱交換器等が順次配管で接続され、作動媒体
として非共沸混合冷媒を用いた冷凍装置において、前記
非共沸混合冷媒の循環組成を検出する循環組成検知手段
と、この循環組成検出手段の検出結果と設定組成ゾーン
とを比較して、前期検出結果が設定ゾーンからはずれた
時に、前記冷凍装置内の滞留冷媒を回収する冷媒回収制
御装置と、を備えたものである。
置、利用側熱交換器等が順次配管で接続され、作動媒体
として非共沸混合冷媒を用いた冷凍装置において、前記
非共沸混合冷媒の循環組成を検出する循環組成検知手段
と、この循環組成検出手段の検出結果に基づいてき前期
非共沸混合冷媒の残存トータル組成を演算する残存トー
タル組成演算手段と、この残存トータル組成演算手段の
演算結果を表示する残存トータル組成表示装置と、を備
えたものである。
機と前記利用側熱交換器との間のアキュームレータの吸
入配管と前記熱源側熱交換器の出口配管との間を接続す
るバイパス回路に設けられた毛細管の出口温度を検出す
る低圧二相温度センサ、前記熱源側熱交換器からの高圧
側冷媒を冷却するサブクールコイルの出口温度を検出す
る液温度センサー、前記圧縮機に吸入される非共沸混合
冷媒の飽和ガス温度を検出する低圧飽和ガス温度センサ
ー、および前記圧縮機の吸入圧力を検出する低圧圧力セ
ンサーからの各検出結果に基づいて前記冷凍装置内の非
共沸混合冷媒の循環組成を演算して求めるものである。
機と前記利用側熱交換器との間のアキュームレータの吸
入配管と前記熱源側熱交換器の出口側配管との間を接続
するバイパス配管と、このバイパス配管を流れる前記非
共沸混合冷媒を断熱膨張させる可変絞り弁と、この可変
絞り弁通過後の冷媒と前記熱源側熱交換器通過後の冷媒
とを熱交換させるサブクールコイルとで構成され、前記
循環組成検知手段の検出結果から前記可変絞り弁の開度
を制御して前記冷凍装置の冷媒循環組成を制御するもの
である。
機と前記利用側熱交換器との間のアキュームレータの吸
入配管、および前記圧縮機の吐出配管との間に設けら
れ、前記圧縮機が吐出した高温高圧の冷媒ガスを流すバ
イパス配管と、このバイパス配管に取り付けられ、その
弁の開閉により前記高温高圧の冷媒ガスの流れを制御す
る電磁弁と、前記バイパス配管に設けられ、前記圧縮機
からの高温高圧の冷媒ガスを高温低圧のガスにする絞り
機構部と、で構成され、前記循環組成検知手段の検出結
果から前記電磁弁の開閉して前記冷凍装置の冷媒循環組
成を制御するものである。
パス配管の途中に設けられ、前記圧縮機が吐出した高温
高圧の冷媒ガスと前記アキュームレータの吸入冷媒ガス
とを熱交換させる高低圧熱交換器、を備えたものであ
る。
機と前記利用側熱交換器との間に設けられたアキューム
レータ内の冷媒の液面レベルから前記非共沸混合冷媒の
循環組成を検出したものである。
算結果と予め設定された残存トータル組成基準とを比較
して前記冷凍装置内の非共沸冷媒混合冷媒の残存トータ
ル組成を監視する運転状況監視手段を備えたものであ
る。
冷凍装置においては、循環組成検知手段が冷凍装置内の
非共沸混合冷媒の循環組成を検出し、この検知した組成
から演算制御手段が冷凍サイクルを制御する。
共沸混合冷媒の循環組成を検出し、この検出した組成か
ら循環組成制御手段が非共沸混合冷媒の循環組成を制御
して、冷凍サイクルを安定させる。
度を検出し、この検出結果から目標循環組成決定手段が
非共沸混合冷媒の循環組成を制御して、冷凍サイクルを
安定させる。
共沸混合冷媒の循環組成を検知し、この検知した組成と
設定組成ゾーンとを比較して、検知組が設定ゾーンから
はずれた時に、冷凍装置内の滞留冷媒を冷媒回収制御装
置が回収して循環させる。
共沸混合冷媒の循環組成を検知し、この検知した循環組
成から残存トータル組成演算手段が冷凍サイクル内の残
存冷媒トータル組成を求め、この求めた組成を残存トー
タル組成表示装置が表示する。
利用側熱交換器との間のアキュームレータの吸入配管と
熱源側熱交換器の出口配管との間を接続するバイパス回
路に設けられた毛細管の出口温度を検出する低圧二相温
度センサと、熱源側熱交換器からの高圧側冷媒を冷却す
るサブクールコイルの出口温度を検出する液温度センサ
ーと、圧縮機に吸入される非共沸混合冷媒の飽和ガス温
度を検出する低圧飽和ガス温度センサーと、圧縮機の吸
入圧力を検出する低圧圧力センサーとからの各検出結果
から冷凍サイクルの非共沸混合冷媒の循環組成を演算し
て求める。
ムレータの吸入配管と熱源側熱交換器の出口側配管との
間を接続するバイパス配管と、このバイパス配管を流れ
る非共沸混合冷媒を断熱膨張させる可変絞り弁と、この
可変絞り弁通過後の冷媒と熱源側熱交換器通過後の冷媒
とを熱交換させるサブクールコイルとで構成され、循環
組成検知手段の検出結果から可変絞り弁の開度を制御し
て冷凍装置の冷媒循環組成を制御する。
ムレータの吸入配管と圧縮機の吐出配管との間に設けら
れ、圧縮機が吐出した高温高圧の冷媒ガスを流すバイパ
ス配管と、このバイパス配管に取り付けられ、その弁の
開閉により高温高圧の冷媒ガスの流れを制御する電磁弁
と、このバイパス配管に設けられ、圧縮機からの高温高
圧の冷媒ガスを高温低圧のガスにする絞り機構部と、で
構成され、循環組成検知手段の検出結果から電磁弁を開
閉して冷凍装置の冷媒循環組成を制御する
配管の途中に設けられ、圧縮機が吐出した高温高圧の冷
媒ガスとアキュームレータの吸入冷媒ガスとを熱交換さ
せる高低圧熱交換器を備え、高低圧熱交換器が圧縮機か
らの高温の冷媒ガスを最適な温度にしてアキュームレー
タへ供給する。
利用側熱交換器との間に設けられたアキュームレータ内
の冷媒の液面レベルから非共沸混合冷媒の循環組成を検
出する。
共沸混合冷媒の循環組成を検知し、この検知した循環組
成から残存トータル組成演算手段が冷凍サイクル内の残
存冷媒トータル組成を求め、この求めた残存組成と予め
設定された残存トータル組成基準とを運転状況監視手段
が比較して、冷凍装置内の非共沸冷媒混合冷媒の残存ト
ータル組成を監視する。
る。図1はマルチ型空調機に実施した例である。この図
1において、冷房運転モードの場合、冷媒は実線方向に
流れ、暖房モードの場合、冷媒は点線方向に流れる。ま
た、図1において、1は圧縮機、2は四方弁、3は熱源
側熱交換器、41,42は利用側熱交換器制御用の側の
膨張装置(LEV41、LEV42)、43は熱源側熱
交換器制御用の膨張装置、51、52は利用側熱交換
器、6はアキュームレータ、7は毛細管、8は可変絞り
弁(LEB8)、9はサブクールコイル、10は冷房運
転時、サブクールコイル出口の高圧液温度センサー(T
H10)、11は低圧飽和ガス温度センサー(TH1
1)、12は低圧圧力センサー(P12)、13は低圧
二相温度センサー(TH13)である。
を可変にする送風機(図示せず)を示す。水冷式熱交換
器ならポンプに相当する。また、熱交換能力を可変にす
る方法としては、熱交換器の伝熱面積を可変にする電磁
弁を開閉して熱交換能力を可変してもよい。また、15
はサブクールコイル9出口の低圧冷媒温度センサーであ
る。161、162は冷房時の利用側熱交換器入口温度
センサー(TH161、TH162)、171、172
は利用側熱交換器周りの空気温度センサー(TH17
1、TH172)、181、182は冷房時の利用側熱
交換器出口温度センサー(TH181、TH182)、
19は熱源側熱交換器周りの空気温度センサー(TH1
9)、20は冷房運転時、サブクールコイル入口の高圧
液温度センサー(TH20)である。この図1では、マ
ルチ型空調機の例で示したが、熱源側熱交換器と利用側
熱交換器との関係が一対一になった空調機でもよい。
する。まず101は、圧縮機1、熱源側熱交換器3、膨
張装置43、および可変絞り弁8の各能力制御を行う第
1の演算制御装置があり、この第1の演算制御装置は、
液温度センサー10、液温度センサー20、低圧飽和ガ
ス温度センサー11、低圧圧力センサー12、低圧二相
温度センサー13、サブクールコイル出口の低圧冷媒温
度センサー15、および熱源側熱交換器周りの空気温度
センサー19からの信号を受けて、各機器(1、3、4
3、8)の能力または容量を演算し、この演算結果から
圧縮機の回転数、熱源側熱交換器の熱交換能力、および
可変絞り弁の開度を制御する。また、102は各利用側
熱交換器の各能力制御を行う第2の演算制御装置があ
り、この第2の演算制御装置は、利用側熱交換器冷媒入
口温度センサー161、出口温度センサー181、およ
び利用側熱交換器周りの空気温度センサー171から信
号を受けて、各膨張装置41、42の能力を演算し、こ
の演算結果に基づいて各膨張装置41、42の開度を制
御する。なお、圧縮機1、熱源側熱交換器3、膨張装置
43、可変絞り弁8の制御を行う第1の演算制御装置
と、各利用側熱交換器の制御を行う第2の演算制御装置
とは信号線で接続され、互いに連動しながら冷凍サイク
ルを制御するようになっている。
組成の検知動作について説明する。図1に示す冷凍サイ
クルが定常運転状態にある時の冷媒の動作点を図2に示
す。図1及び図2を参照しながら次の条件で説明する。
アキュームレータ6内はP12という低圧圧力における飽
和状態にあり、この上部には三種混合冷媒の飽和ガス
(組成y1 /y2 /y3 )が存在し、下部に飽和液(組
成x1 /x2 /x3 )が存在するとし、また、圧縮機1
の吸入ガス組成、吐出ガス組成はアキュームレータ6内
飽和ガス組成(y1 /y2 /y3 )と同一であるとし、
また、熱源側熱交換器3、3a、3c内も利用側熱交換
器51、52、410、420、520もガス部、二相
部いづれの配管内も任意の断面を単位時間当たり通過す
る質量流量組成はすべて同一循環組成(y1 /y2 /y
3 )であるとする。従って、この条件下で、この循環組
成(y1 /y2 /y3 )のモリエル線図上における冷凍
サイクルは図2のように表現できる。ただし、二相部は
別途説明する。
1の吸入冷媒ガスは飽和状態TH11であり、この飽和状
態TH11の冷媒ガスは圧縮機1で高温高圧に圧縮され、
四方弁2を経由して熱源側熱交換器3に至る。このため
飽和冷媒ガスは3aまで冷却され、更に飽和液温点3b
を経過して過冷却液温3cにまで冷却される。次に、こ
の過冷却冷媒3cはサブクールコイル9で更にTH10ま
で冷却され、この冷却された高圧冷媒液TH10は三方に
わかれて流れる。この内の一部は膨張装置41,42で
断熱膨張されて低圧二相冷媒41O ,42O になる。こ
の低圧二相冷媒は利用側熱交換器51,52で蒸発して
飽和ガス52O となり、その後配管による圧損を伴ない
つつ四方弁2を経てアキュームレータ6に至る。また一
方の、サブクールコイル9を出た他の高圧冷媒液TH10
の一部は可変絞り弁8で減圧され、再びサブクールコイ
ル9と熱交換して低圧の飽和ガスTH15となりアキュー
ムレータ6に帰る。さらにもう一方の、サブクールコイ
ル9を出た他の高圧冷媒液TH10の一部は毛細管7を経
て低圧の二相冷媒TH13となってアキュームレータ6に
帰る。
パス回路と、それに関係する各センサー、即ち、サブク
ールコイル出口の高圧液温度センサーTH10、低圧二相
温度センサーTH13、低圧飽和ガス温度センサーT
H11、および低圧圧力センサーP12の検出した値から後
述する段欄(0045〜0047)の演算をする手段ま
でのことを循環組成検知手段と呼び。また、可変絞り弁
8およびアキュムレータに接続するサブクールコイル9
を含んだバイパス回路と、センサーTH15とで構成され
たものを循環組成制御手段と呼んでいる。
立体図である。図6の三角柱の三本の辺Tx1 ,Tx
2 ,Tx3 は単一冷媒の圧力P=P12に対する飽和温度
であり、各面(Tx1 x2 T,Tx2 x3 T,Tx3 x
1 T)は二種混合冷媒の組成線図であり、実線が飽和ガ
ス線(L 12g ,L 23g ,L 31g )、破線が飽和液線(L
12e ,L 23e ,L 31e )である。また、三角柱の内部が
三種混合冷媒の組成立体であり、3本の実線を含む曲面
(L 12g ,L 23g ,L 31g )が飽和ガス曲面であり、3
本の破線を含む曲面(L12e ,L 23e ,L 31e )が飽和
液曲面である。また、飽和ガス曲面の上方が過熱ガスゾ
ーンであり、飽和液曲面の下方が過冷却液ゾーンであ
る。両曲面の間に挟まれた空間が二相域のゾーンであ
る。
を示す。この図7の(a)に示すように、二相のα部分
を取り出す。この取り出したα部分をモリエル線図上
(組成比y1 /y2 /y3 )に表現すると、図7の
(b)のように表現される。このα部分の温度をTSMと
すると、このTSMは当然飽和ガス温度TSHと飽和液温度
TSLとの中間に位置する。それを組成立体図で表わした
のが図7の(c)である。また、この図の(c)の飽和
ガス曲面βg とT=TSMの平面との交線(実線)L SMg
が二相部のガス組成成曲線であり、飽和液曲面βe とT
=TSMの平面との交線(破線)L SMe が二相部の液組成
曲線である。なお、これら実線L SMg と破線L SMe との
関係を平面的に表したのが、図7の(d)である。ま
た、この図7中のPi (y1 /y2 /y3 )は循環組成
を表わしている。
文献 斎藤孝基著「応用熱力学」東京大学出版会にある
ように各成分x1 x2 x3 のガスフガシティ=液フガシ
ティである。図8にフガシティの等しくなるガスと液の
ペアーを表現する。各Ai =Bi が実線の結んだペアー
がフガシティの等しいペアーである。また、 ガス部組
成 Ai (y1i/y2i/y3i) 液部組成 Bi (x1i/x2i/x3i) 循環組成 Pi (y1 /y2 /y3 )として、かわき
度X=(ガス質量流量/全質量流量) と定義すると質
量保存則より、以下の式がそれぞれ成立する。1の成分
は、下記の(1)式で表され、 y1i・X+x1i(1−X)=y1 ・・・・(1) 上記(1)式を変形すると、 X=(y1 −x1i)/
(y1i−x1i)となる。また、2の成分は、下記の
(2)式で表され、 y2i・X+x2i(1−X)=y2 ・・・・(2) 上記(1)式を変形すると、X=(y2 −x2i)/(y
2i−x2i)となる。以上の関係結果から、 (y1 −x1i)/(y1i−x1i)=(y2 −x2i)/
(y2i−x2i) となり、この式を変形すると (y1 −x1i)/(y2 −x2i)=(y1i−x1i)/
(y2i−x2i) となる。従って、 この結果より、Bi Pi //Bi A
i であり、Pi Ai Bi が一直線にあることを示してい
る。よって、図8の中の実現可能なガス組成と液組成は
それぞれAi 、Bi である。更に、かわき度Xは、図8
中のPi Bi のキョリであるから、Pi Ai は(1−
X)になる。
ズムを示す。 I. 吸入圧力P12と毛細管出口二相冷媒温度Thl
3を検知する。これより明らかになることは、図7の
(d)に示すように毛細管出口二相冷媒のうち、ガス組
成は飽和ガス曲線上lsMg上にあり、液組成は飽和液
線上lsMl上にある。循環組成は2つの曲線に挟まれ
たゾーン内(点々表示部)にあることがわかる。 II. 吸入圧力P12での飽和ガス温度Thllを検
知する。この場合飽和ガス温度Thll>二相温度Th
l3となる。これより同一立体組成図上で図7の
(c)、(d)に示すように飽和ガス曲線lsgに循環
組成が存在することが解る。 III. 循環組成をP* を仮定し、気液平衡関係なら
びに質量保存則より、毛細管出口での液組成A、ガス組
成B、乾き度Xを求める。 IV. 液温度Th10を検出する。→Th10でのエ
ンタルピH10がわかる。 V. 絞り部では断熱膨張するので、Th10でのエ
ンタルピと毛細管出口でのエンタルピは等しくなる。そ
こで ・Th10でのエンタルピH10 ・毛細管出口のエンタルピX・HA+(1−X)・HB
(HA、HBは組成A,Bでのエンタルピ) この両者が等しくなるかを比較する。この両者の値が等
しければ、IIIで仮定した循環組成Pi が正しい値と
いうことになり、循環組成を求めることができる。な
お、この両者の値が等しくなければ、IIIに戻り循環
組成Pi を再仮定し、両者の値が等しくなるまで仮定を
繰りし、冷媒の循環組成を検出する。
する。圧縮機1に吸入される低圧は圧縮機1の回転数で
制御されるが、この冷凍サイクルを決定する低圧の目標
値は、制御プログラムが検知された冷媒の循環組成値に
応じて決定する。即ち、圧縮機1の回転数は、低圧圧力
センサー12により検出された圧力値と制御プログラム
が決定した目標低圧値との差に応じて圧縮機1の回転数
を第1の演算制御装置が制御する。例えば、図1で利用
側熱交換器の運転台数が増加し、利用側熱交換器の熱交
能力が増大すると、低圧が上昇するため、低圧が目標低
圧値よりも高くなるので、第1の演算制御装置が圧縮機
1の回転数を増大させて、低圧を下げ、目標低圧値に落
ちつかせる。
コイル9前後(出・入口)の温度差(TH20−TH1
0)の制御目標値も、検知された循環組成値から制御プ
ログラムで決定され、この決定された制御目標値の温度
差と検知された温度差との差に応じて、第1の演算制御
装置が可変絞り弁8の開度を制御して目標温度差にす
る。
空気温度が低くなると、冷凍サイクルの高圧が低くな
り、サブクールコイルでの高圧側(絞り弁8手前側)と
低圧側(絞り弁8の後)との間の圧力差が小さくなり、
温度差も小さくなる。このため、サブクールコイルでの
高圧側と低圧側の熱交換量が減少し、サブクールコイル
での高圧側前後(出・入口)の冷媒温度差が小さくな
る。このサブクールコイル高圧側での温度差が制御目標
温度差より小さくなった場合には、可変絞り弁8の開度
を絞って、サブクールコイルでの低圧側の温度を下げ、
高圧側と低圧側との温度差を大きくし、サブクールコイ
ルでの高圧側と低圧側との熱交換量を増加させ、サブク
ールコイルでの高圧側前後(出・入口)の温度差が大き
くなるよにして、第1の演算制御装置が目標温度差にす
る。
換器3の能力制御であるが、熱源側熱交換器の目標能力
は、運転されている利用側熱交換器の熱交換器能力に応
じて決定され、この決定結果に基づいて、第1の演算制
御装置が送風機14の回転数を制御する。
換能力を制御する膨張装置43の弁開度制御であるが、
冷房運転時には膨張装置43の弁開度を、第1の演算制
御装置が全開で固定する。
交換器51、52の能力制御であるが、利用側熱交換器
周りの空気温度として設定された目標温度(設定室内温
度)が制御プログラムに入力され、この入力された設定
目標温度と、利用側熱交換器周りの空気温度センサー1
71で検出される温度との差に応じて、第2の演算制御
装置が利用側熱交換器制御用の各膨張装置41、42の
弁開度を制御して、各利用側熱交換器の能力を制御し
て、圧縮機の吸入ガス温度を御御する。
検出した冷媒循環組成値に基づいて、第1および第2の
演算制御装置からなる演算制御装置が、圧縮機1の回転
数(即ち、低圧)、サブクールコイル9前後(出・入
口)の温度差、熱源側熱交換器の熱交換能力(即ち、高
圧)、各膨張装置41と42の弁開度を介して各利用側
熱交換器51と52の熱交換能力(即ち、圧縮機の吸入
ガス温度が御御される)御して、安定した冷凍サイクル
にする。
目標値を変更する場合の動作について説明する。なお、
ここでは冷媒をHFC32、HFC125、HFC13
4aからなる三種混合冷媒の例で説明する。図9は、こ
の三種混合冷媒の飽和温度を表した飽和温度線図であ
る。図9にあるように、3種のうち、HFC32、HF
C125は沸点が低く、HFC134aは沸点が高い。
従って、同じ飽和温度でも、HFC32、HFC125
の圧力は高く、HFC134aの圧力が低くなることは
前述したとおりである。また、冷媒の物性値からHFC
32は蒸発潜熱が3種の中で最も大きく、以下、HFC
134a、HFC125の順となる。従って、同一循環
量の冷媒を流した場合、HFC32、HFC134a、
HFC125の順に高い冷却能力が得られる。
する。冷媒の誤充填や、漏洩状態での非定常運転時にお
いて、例えば、循環組成内におけるHFC32の組成が
設計(初期目標)循環組成値より過剰になった場合、冷
媒の特性より、設計時点で考えられた冷凍サイクルより
も、高い圧力で、かつ高能力の冷凍サイクルとなる。こ
の高い圧力のサイクルになることを考慮して、初期に設
定した目標低圧を高く再設定しなおす。また、高能力サ
イクルとなるので、圧縮機を初期の設定回転数で運転し
た場合、冷却能力が設計目標値よりも過大になる。その
ため、能力が過大とならないように圧縮機を低回転数で
運転させる。なお、このとき、圧縮機は低い回転数で運
転されるため、低圧圧力が上昇するので、この低圧上昇
を考慮して、前述の再設定した目標低圧を、再度、さら
に高く設定しなおす。
時において、循環組成内におけるHFC125の組成が
設計循環組成より過剰になった場合、冷媒の特性より、
設計時点で考えられた冷凍サイクルよりも、高い圧力
で、かつ低能力のサイクルとなる。この高い圧力のサイ
クルになることを考慮して、初期に設定した目標低圧を
高く再設定仕直す。また、低能力のサイクルとなるの
で、圧縮機を初期の設定回転数で運転した場合、冷却能
力が設計目標値よりも小さくなるため、能力が小さくな
らないように圧縮機を高い回転数で運転させる。なお、
このとき、圧縮機は高い回転数で運転されるため、低圧
圧力が降下するので、この圧力降下を考慮して、前述の
再設定した目標低圧を、さらに低く再設定しなおす。
常運転時において、循環組成内のHFC134a組成が
設計(初期目標)循環組成より過剰になった場合、冷媒
の特性により、設計時点で考えられた冷凍サイクルより
も、低い圧力のサイクル運転となる。このため、低い圧
力のサイクルになることを考慮して、初期に設定した目
標低圧を低く再設定する。
明する。前述したように、過冷却液配管(高圧力液ライ
ン)の冷媒が可変絞り弁8を経てサブクールコイル9で
蒸発して低圧ガスとなり、この低圧ガスがアキュームレ
ータ6にバイパスするまでの回路が循環組成制御装置で
ある。従って、この循環組成制御装置の可変絞り弁8の
開度を小さくして、冷媒のバイパス流量を少なくすると
共に、弁8通過後の冷媒温度を下げて、サブクールコイ
ル9内での冷媒液の蒸発を促進させ、過熱ガスになり易
いようにすれば、温度Th15>Th11となり、この
過熱ガスがアキュームレータ6内に滞留した冷媒液をガ
ス化することになる。なお、前述したように、アキュー
ムレータ6内の冷媒が気液平衡状態にある場合、アキュ
ームレータ6内のガス、液の冷媒組成は、図6(三種混
合冷媒の場合)に示すように、アキュームレータ内のガ
スには、低沸点冷媒HFC32、HFC125が多く含
まれ、逆に、液には高沸点冷媒HFC134aが多く含
まれる。従って、アキュームレータ6内の冷媒液をガス
化した場合、すなわち、アキュームレータ6の液面を低
下させた場合、高沸点冷媒HFC134aを多く含む冷
媒が冷凍サイクル内を循環するようになる。
てバイパス流量を増やし、温度Th15<Th11とな
るようにすると、バイパス路からアキュームレータ6に
は気・液二相の冷媒が流入し、そのうちの液冷媒がアキ
ュームレータ6内に滞留し、アキュームレータ内の液面
を上昇させ、高沸点冷媒HFC134aを多く含んだ冷
媒をアキュームレータ内にとりこみ、貯めることになる
ので、液面を上昇させる前と比べると、低沸点冷媒HF
C32、HFC125の多い冷媒が循環する。従って、
循環組成の組成検出値が目標循環組成となるように制御
する場合には、循環組成制御装置を駆動させ、組成制御
を行う。例えば、循環組成の組成検出値が目標循環組成
よりも高沸点冷媒HFC134aを多く含んでいる場合
には、循環組成制御装置が可変絞り弁8の開度を大きく
させて、循環組成検出値内の高沸点冷媒HFC134a
を減少させ、目標循環組成にする。なお、可変絞り弁8
の開閉に伴いアキュームレータの液面が上下し、この液
面上下に応じて循環組成も変化するので、可変絞り弁9
の開度をアキュームレータの液面で制御してもよい。
目標値を決定する動作について説明する。まず、熱源側
熱交換器周りの空気温度を温度センサー19が検出す
る。この検出した外気温が想定外気温よりも高い場合
は、冷凍サイクルの圧力が設計目標圧力よりも高くな
り、この高い圧力が各種機器の動作や安全性に影響する
ことがある。従って、外気温が想定外気温よりも高い場
合は、冷凍サイクルの圧力が高くならないように、目標
循環組成決定装置が想定外気温と外気温との差から目標
冷媒循環組成を決定し、この決定した目標冷媒循環組成
で循環組成制御装置が、初期に想定した冷媒循環組成
を、高沸点冷媒HFC134aが多くなった冷媒循環組
成になるように変更する。また、外気温が想定外気温よ
りも低い場合は、冷凍サイクルの圧力、特に、高圧が初
期想定圧力よりも低くなり、高低圧間での適性な圧力差
が得られなくなり、圧縮機の運転に支障をきたすので、
高低圧力差が適度に得られるように、目標循環組成値を
初期に設定した循環組成値よりも高沸点冷媒HFC13
4aが少なくなるようにする。
や、暖房運転時に運転されなかった利用側熱交換器51
内の滞留冷媒によって、冷凍サイクル内を循環する冷媒
組成が初期設定組成から大きく偏よった場合には、冷凍
サイクルの安定した運転が維持できなくなるので、この
場合は、滞留している冷媒が冷凍サイクル内を循環する
ように冷媒回収制御装置が各機器内の滞留冷媒を制御す
る。なお、ここで言う冷媒回収制御装置とは、アキュー
ムレータから冷媒を回収する場合の冷媒回収制御装置と
は、図1の過冷却液配管の冷媒が、可変絞り弁8を経て
サブクールコイル9で蒸発して、低圧の過熱ガスとな
り、この低圧の過熱ガスがアキュームレータ6にバイパ
スするまでの回路および後述する冷媒回収判断手段(図
示せず)とで構成されたものを指す。また、運転してい
ない利用側熱交換器51内の滞留冷媒を回収する場合の
冷媒回収制御装置とは、図1の利用側熱交換器の膨張装
置41を指す。
する場合には、冷媒回収制御装置が可変絞り弁8の開度
を絞り、前述したように、冷媒を過熱ガス化し、この過
熱ガスをアキュームレータ6に流入させ、これにより、
アキュームレータ6内に滞留している液冷媒を蒸発させ
て、滞留冷媒を冷凍サイクル内に循環させる。
内の滞留冷媒を回収する場合には、冷媒回収制御装置が
利用側熱交換器の膨張装置41の弁を開き、その冷媒を
回収する。即ち、利用側熱交換器51内の滞留冷媒を冷
凍サイクル内へ循環させる。
れた循環組成が設計上で定められた設定組成ゾーンから
はずれたかどうかを、冷媒回収判断手段が判断して決定
する。なお、検知された循環組成が設定組成ゾーンから
はずれたときには、当然、冷媒回収を行う。
御の他の例について説明する。この例では、まず、利用
側熱交換器出口の温度Th181を検知し、この検知結
果と利用側熱交換器の冷媒飽和温度との差に基づいて利
用側熱交換器の膨張装置41の弁開度を制御して、利用
側熱交換器の能力を制御するものについて説明する。こ
れを具体的に説明すると、一般的に、低圧圧力P12と
循環組成からその低圧ガスの飽和温度は演算できるの
で、まず、利用側熱交換器の冷媒飽和温度を低圧センサ
ー12が検出し、この検出した低圧P12と検知された
循環組成値とから第2の演算制御手段が演算して飽和温
度を求める。次に、この求めた飽和温度と、検知センサ
181が検知した利用側熱交換器の出口温度Th181
との温度差に基づいて利用側熱交換器の膨張装置41の
弁開度を制御して、利用側熱交換器51、52の能力を
制御する。このように制御すると、蒸発器出口の冷媒の
過熱温度も適切に制御できるようになるので、さらに安
定した冷凍サイクルを維持すことが可能となる。
の能力制御例について説明する。まず、利用側熱交換器
出口の温度Th181と入口の温度Th161とのそれ
ぞれの温度をそれぞれの検知センサ181、161が検
知し、この検知した利用側熱交換器出口の温度Th18
1と入口の温度Th161の温度差(Th181−Th
161)に基づいて演算制御手段が利用側熱交換器の膨
張装置41の弁開度を制御して、利用側熱交換器の能力
を制御するようにしても良い。なお、利用側熱交換器出
入口の温度差は循環する冷媒の組成を考慮して決定され
ることは、冷媒の漏れにたいして望ましいのは前述した
とおりである。
作について説明する。これらの演算制御手段内には、演
算をするための予め設定された各種データを記憶したプ
ログラムが入力されており、このプログラムに基づいて
各機器を前述したように制御する。なお、このプログラ
ムとしては、PIDアルゴリズムあるいはファジイ制御
法に基づいた各種データなどが考えられるが、特に限定
するものではない。
制御装置について説明する。この実施例2での循環組成
制御装置とは、図10に示すように、この図10の圧縮
機1からの吐出高温・高圧ガスを電磁弁21を介して、
毛細管22を経由させ、この毛細管22で高温・低圧の
ガスにしてアキュームレータ6に供給する回路を指す。
即ち、この実施例2の循環組成制御装置は、前述したよ
うに、電磁弁21を開いて、圧縮機1から毛細管22を
介してアキュームレータ6内に高温・低圧の加熱ガスを
投入し、アキューム内の液冷媒(高沸点冷媒)を蒸発さ
せて、冷凍サイクル内を循環する冷媒組成が高沸点冷媒
を多く含んだ組成になるように制御するものである。
組成制御装置は、圧縮機の高温・高圧の吐出ガスを利用
しているため、実施例1で説明した循環組成制御装置よ
り、少ない構成部品で、循環冷媒組成のコントロールを
スピーディにコントロールできる。なお、この実施例2
の循環組成制御装置に実施例1の循環組成制御装置に付
加したものであってもよい。このようにすると、循環冷
媒組成のコントロールを更にスピーディにコントロール
できる。
制御装置について説明する。この実施例3の循環組成制
御装置は、図11に示すように、まず、循環組成を検知
するため、圧縮機1吐出バイパス管に設けられた電磁弁
(図示せず)、この電磁弁を通過した圧縮機1の高温・
高圧吐出ガスを冷却する高低圧熱交換器23、および毛
細管24を介してアキュームレータ6の入るまでのバイ
パス管までを指す。この循環組成制御装置は、吐出バイ
パス管からバイパスした高温・高圧ガスを最初に、高低
圧熱交換器23で中温・高圧ガスにし、その後、毛細管
24で低圧の二相冷媒にし、この低圧の二相冷媒をアキ
ュームレータ6に流入すさせるように制御する。なお、
このバイパス回路においては、高圧の液温度をセンサー
25が、低圧の二相冷媒の温度をセンサー26が、アキ
ュームレータでの飽和温度をセンサー11が、低圧をセ
ンサー12が、それぞれ検知するようになっている。
の冷凍サイクル構成図を示す。図12において残存トー
タル組成演算装置は検出された循環組成値をもとに、冷
凍サイクル内に残存する冷媒のトータル組成、残存する
冷媒量を演算する。この演算した残存トータル組成およ
び残存冷媒量を、表示装置が表示するもので、その他の
構成・符号は実施例1で説明したとおりである。
イクル内に残存する冷媒のトータル組成が設計時点の組
成と相違するときは、冷凍サイクルの運転を適切に行え
ない恐れがある。この場合、残存トータル組成表示装置
に示された冷凍サイクル内の残存冷媒のトータル組成、
および残存冷媒量から冷媒の充填組成、および充填量を
追加冷媒量決定装置で決定し、この決定結果を残存トー
タル組成表示装置が表示するので、この表示に基づいて
冷媒追加充填を行うようにする。このようにすると、こ
の追加充填で、冷凍サイクル内に残存する冷媒のトータ
ル組成を設計時点の初期目標値と一致させ、冷凍サイク
ルの適切な運転を維持する難しい作業を、専門家かでな
くとも、間違えことなく簡単にできるようになるので、
使い勝手が良く、信頼性の高い冷凍装置が得られる。
れた冷凍サイクル内に残存する冷媒のトータル組成およ
び残存冷媒量と予め設定された残存冷媒トータル組成お
よび残存冷媒量基準とを比較しながら運転状況監視装置
が監視するので、冷凍サイクル内の残存トータル組成、
残存冷媒量が適切かどうかチェックするできるため、残
存する冷媒のトータル組成や残存冷媒量の異常をスピー
ディにみつけ、冷凍サイクルの異常運転を未然に防い
で、常に、冷凍装置を正常に運転させることができる。
例について説明したが、これ以外の混合冷媒(例えば、
2種や、4種)の冷凍装置に用いても同じような効果が
得られる。
れているので、以下に示すような効果を奏する。
その循環組成を検知し、その検知した循環組成から冷凍
サイクルの運転を制御しているので、非共沸混合冷媒の
循環冷媒組成が変化した場合でも安定した冷凍サイクの
運転をさせる信頼性の高い冷凍装置が得られる。
いて、その循環組成を検知し、その検知組成から冷凍サ
イクルの循環組成を制御し、この冷媒制御組成で冷凍サ
イクルの運転をしているので、非共沸混合冷媒の循環組
成が変化した場合でも、安定した冷凍サイクルで運転す
る信頼性の高い冷凍装置が得られる。
いて、熱源側熱交換器の周囲温度を検出し、その検出し
た周囲温度から冷媒の循環組成を決定し、この決定した
冷媒循環組成で冷凍サイクルを制御しているので、周囲
温度が変化した場合でも、安定した冷凍サイクルで運転
する信頼性の高い冷凍装置が得られる。
いて、その循環組成を検知し、その検知組成と設定組成
ゾーンとを比較して、検知組が設定ゾーンからはずれた
時に、冷凍装置内の滞留冷媒を回収して循環させるの
で、冷媒が漏洩した場合でも、冷媒を補填しながら安定
した冷凍サイクルで運転する信頼性の高い冷凍装置が得
られる。
いて、その循環組成を検知し、その組成に基づいて冷凍
サイクル内の残存冷媒トータル組成を求め、この求めた
組成を表示するので、冷凍サイクルの運転状況を的確に
把握できる信頼性の高い冷凍装置が得られる。
ムレータの吸入配管と熱源側熱交換器の出口配管との間
を接続するバイパス回路に設けられた毛細管の出口温度
を検出する低圧二相温度センサと、熱源側熱交換器から
の高圧側冷媒を冷却するサブクールコイルの出口温度を
検出する液温度センサーと、圧縮機に吸入される非共沸
混合冷媒の飽和ガス温度を検出する低圧飽和ガス温度セ
ンサーと、圧縮機の吸入圧力を検出する低圧圧力センサ
ーとからの各検出結果から冷凍サイクルの非共沸混合冷
媒の循環組成を演算して求めるので、非共沸混合冷媒の
循環組成が変化しても、循環組成を正確に把握する信頼
性の高い循環組成検知手段を有する冷凍装置が得られ
る。
ムレータの吸入配管と熱源側熱交換器の出口側配管との
間を接続するバイパス配管と、このバイパス配管を流れ
る非共沸混合冷媒を断熱膨張させる可変絞り弁と、この
可変絞り弁通過後の冷媒と熱源側熱交換器通過後の冷媒
とを熱交換させるサブクールコイルとで構成され、循環
組成検知手段の検出結果から可変絞り弁の開度を制御し
て冷凍装置の冷媒循環組成を制御するので、循環組成を
正確に制御する信頼性の高い循環組成制御手段を有する
冷凍装置が得られる。
ムレータの吸入配管と圧縮機の吐出配管との間に設けら
れたバイパス配管と、このバイパス配管に取り付けら
れ、その弁の開閉により高温高圧の冷媒ガスの流れを制
御する電磁弁と、このバイパス配管に設けられ、圧縮機
からの高温高圧の冷媒ガスを高温低圧のガスにする絞り
機構部と、で構成され、循環組成検知手段の検出結果か
ら電磁弁を開閉して冷凍装置の冷媒循環組成を制御する
ので、循環組成を正確に制御する信頼性の高い循環組成
制御手段を有する冷凍装置が得られる。
配管の途中に設けられ、圧縮機が吐出した高温高圧の冷
媒ガスとアキュームレータの吸入冷媒ガスとを熱交換さ
せる高低圧熱交換器を備え、高低圧熱交換器が圧縮機か
らの高温の冷媒ガスを最適な温度してアキュームレータ
へ供給するので、アキュームレータ内の冷媒の沸騰蒸発
を抑えながら、循環組成を正確に制御する信頼性の高い
循環組成制御手段を有する冷凍装置が得られる。
利用側熱交換器との間に設けられたアキュームレータ内
の冷媒の液面レベルから非共沸混合冷媒の循環組成を検
出するので、少ない構成部品で、循環組成を正確に把握
する信頼性の高い循環組成検知手段を有する経済的な冷
凍装置が得られる。
置内の非共沸混合冷媒の循環組成から、残存トータル組
成演算手段が冷凍サイクル内の残存冷媒トータル組成を
求め、この求めた残存組成と予め設定された残存トータ
ル組成基準とを運転状況監視手段が比較して、冷凍装置
内の非共沸冷媒混合冷媒の残存トータル組成を監視する
ので、適切な冷媒の再充填が簡単に行える使い勝手の良
い冷凍装置が得られる。
装置の構成図。
ル線図。
特性図。
組成図。
図。
42,43 膨張装置、51,52 利用側熱交換器、
6 アキュームレータ、7 毛細管、8 可変絞り弁、
9 サブクールコイル、10,11,13,15,16
1,162,17172,181,182,19,2
0,25,26 温度センサー、12 圧力センサー、
14 送風機、21 電磁弁、22 毛細管、23 高
低圧熱交換器、24 毛細管。
Claims (11)
- 【請求項1】 圧縮機、熱源側熱交換器、膨張装置、利
用側熱交換器等が順次配管で接続され、作動媒体として
非共沸混合冷媒を用いた冷凍装置において、前記非共沸
混合冷媒の循環組成を検出する循環組成検知手段と、こ
の循環組成検出手段の検出結果に基づいて前記冷凍装置
の冷凍サイクルを制御する演算制御手段と、を備えたこ
とを特徴とする非共沸混合冷媒搭載の冷凍装置。 - 【請求項2】 圧縮機、熱源側熱交換器、膨張装置、利
用側熱交換器等が順次配管で接続され、作動媒体として
非共沸混合冷媒を用いた冷凍装置において、前記非共沸
混合冷媒の循環組成を検出する循環組成検知手段と、こ
の循環組成検出手段の検出結果に基づいて前記非共沸混
合冷媒の循環組成を制御する循環組成制御手段と、を備
えたことを特徴とする非共沸混合冷媒搭載の冷凍装置。 - 【請求項3】 圧縮機、熱源側熱交換器、膨張装置、利
用側熱交換器等が順次配管で接続され、作動媒体として
非共沸混合冷媒を用いた冷凍装置において、前記熱源側
熱交換器の周囲温度を検出する検出手段と、この検出手
段の検出結果に基づいて前記非共沸混合冷媒の循環組成
を決定する目標循環組成決定手段と、この目標循環組成
決定手段の決定結果に基づいて前記非共沸混合冷媒の循
環組成を制御する循環組成制御手段と、を備えたことを
特徴とする非共沸混合冷媒搭載の冷凍装置。 - 【請求項4】 圧縮機、熱源側熱交換器、膨張装置、利
用側熱交換器等が順次配管で接続され、作動媒体として
非共沸混合冷媒を用いた冷凍装置において、前記非共沸
混合冷媒の循環組成を検出する循環組成検知手段と、こ
の循環組成検出手段の検出結果と設定組成ゾーンとを比
較して、前期検出結果が設定ゾーンからはずれた時に、
前記冷凍装置内の滞留冷媒を回収する冷媒回収制御装置
と、を備えたとを特徴とする非共沸混合冷媒搭載の冷凍
装置。 - 【請求項5】 圧縮機、熱源側熱交換器、膨張装置、利
用側熱交換器等が順次配管で接続され、作動媒体として
非共沸混合冷媒を用いた冷凍装置において、前記非共沸
混合冷媒の循環組成を検出する循環組成検知手段と、こ
の循環組成検出手段の検出結果に基づいてき前期非共沸
混合冷媒の残存トータル組成を演算する残存トータル組
成演算手段と、この残存トータル組成演算手段の演算結
果を表示する残存トータル組成表示装置と、を備えたこ
とを特徴とする非共沸混合冷媒搭載の冷凍装置。 - 【請求項6】 前記循環組成検知手段が、前記圧縮機と
前記利用側熱交換器との間のアキュームレータの吸入配
管と前記熱源側熱交換器の出口配管との間を接続するバ
イパス回路に設けられた毛細管の出口温度を検出する低
圧二相温度センサ、前記熱源側熱交換器からの高圧側冷
媒を冷却するサブクールコイルの出口温度を検出する液
温度センサー、前記圧縮機に吸入される非共沸混合冷媒
の飽和ガス温度を検出する低圧飽和ガス温度センサー、
および前記圧縮機の吸入圧力を検出する低圧圧力センサ
ーからの各検出結果に基づいて前記冷凍装置内の非共沸
混合冷媒の循環組成を演算して求めたことを特徴とする
請求項1、2、4、または5のいずれに記載の非共沸混
合冷媒搭載の冷凍装置。 - 【請求項7】 前記循環組成制御手段が、前記圧縮機と
前記利用側熱交換器との間のアキュームレータの吸入配
管と前記熱源側熱交換器の出口側配管との間を接続する
バイパス配管と、このバイパス配管を流れる前記非共沸
混合冷媒を断熱膨張させる可変絞り弁と、この可変絞り
弁通過後の冷媒と前記熱源側熱交換器通過後の冷媒とを
熱交換させるサブクールコイルとで構成され、前記循環
組成検知手段の検出結果から前記可変絞り弁の開度を制
御して前記冷凍装置の冷媒循環組成を制御することを特
徴とする請求項2、または3のいずれかに記載の非共沸
混合冷媒搭載の冷凍装置。 - 【請求項8】 前記循環組成制御手段が、前記圧縮機と
前記利用側熱交換器との間のアキュームレータの吸入配
管、および前記圧縮機の吐出配管との間に設けられ、前
記圧縮機が吐出した高温高圧の冷媒ガスを流すバイパス
配管と、このバイパス配管に取り付けられ、その弁の開
閉により前記高温高圧の冷媒ガスの流れを制御する電磁
弁と、前記バイパス配管に設けられ、前記圧縮機からの
高温高圧の冷媒ガスを高温低圧のガスにする絞り機構部
と、で構成され、前記循環組成検知手段の検出結果から
前記電磁弁の開閉して前記冷凍装置の冷媒循環組成を制
御することを特徴とする請求項2、または3のいずれか
に記載の非共沸混合冷媒搭載の冷凍装置。 - 【請求項9】 前記循環組成制御手段が、前記バイパス
配管の途中に設けられ、前記圧縮機が吐出した高温高圧
の冷媒ガスと前記アキュームレータの吸入冷媒ガスとを
熱交換させる高低圧熱交換器、を備えたことを特徴とす
る請求項8に記載の非共沸混合冷媒搭載の冷凍装置。 - 【請求項10】 前記循環組成検知手段が、前記圧縮機
と前記利用側熱交換器との間に設けられたアキュームレ
ータ内の冷媒の液面レベルから前記非共沸混合冷媒の循
環組成を検出したことを特徴とする請求項1、2、4、
または5のいずれに記載の非共沸混合冷媒搭載の冷凍装
置。 - 【請求項11】 前記残存トータル組成演算手段の演算
結果と予め設定された残存トータル組成基準とを比較し
て前記冷凍装置内の非共沸冷媒混合冷媒の残存トータル
組成を監視する運転状況監視手段を備えたことを特徴と
する請求項5に記載の非共沸混合冷媒搭載の冷凍装置。
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