JP5407609B2 - シリコンウェーハの評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコンウェーハ表層の不純物濃度を測定することによるシリコンウェーハの評価方法に関する。
近年、半導体の集積化が進むにつれて、その製造プロセスに要求される清浄度が厳しくなっている。特に、Fe、Ni、Cu等の重金属は、半導体の特性に大きな影響を与え、半導体素子の電気的特性を劣化させないためには、これらの金属汚染を抑制することが重要である。従って、シリコンウェーハ(以下、単にウェーハと言うこともある)の表層の重金属汚染を正確に定量する技術が必要になる。
シリコンウェーハの表層に存在する不純物を測定するのに用いられる主な方法として、液相をウェーハ表面に保持する方法(液相ステップエッチング)や、気相によりウェーハ表層を分解する方法(気相(半気相/半液相)ステップエッチング)(例えば、特許文献1〜3参照)が挙げられる。
液相ステップエッチングでは、例えば、試料(シリコンウェーハ)の外周に反応不活性なフッ素樹脂などで縁を設け、ここにエッチング溶液(混酸)を注入し、試料の表層をエッチング溶液に溶解し、エッチング溶液中の不純物元素量を計測する方法がある。しかし、この方法を含め液相ステップエッチングでは、反応させるエッチング溶液の量が多いため、エッチング溶液の濃縮が煩雑になる。例えば直径300mmのウェーハでは100ml以上のエッチング溶液が必要となり、不純物の分析のためには、多量のエッチング溶液を濃縮処理する必要があった。そして、このように使用するエッチング溶液が多量であるため、エッチング溶液自体に含まれる不純物により分析値のバックグラウンドが大きくなり、定量下限が高くなり、不純物濃度を高精度で測定できない欠点があった。
また、気相(半気相/半液相)ステップエッチングでは、ドーム状や薄型円筒形等の反応チャンバに試料(シリコンウェーハ)を載置し、このチャンバ内に混酸ガスを充満させて試料表層を反応させる方法がある。ここで、混酸ガスの供給方法としては(1)酸を不活性ガスでバブリング(加熱気化)する方法、(2)酸をネブライザ(霧吹き)で供給する方法が知られている。しかし、反応量の制御を時間管理により行うのが一般的で、反応時間が長くなるほど反応の面内均一性確保が困難であり、また、このエッチングムラが原因となり、エッチング後の残渣物を薬液で回収する処理が難しいという欠点があった。
また、近年、混酸に窒素をバブリングして得られた蒸気をウェーハ表面に走査する方法も行われているが(特許文献4参照)、この方法でも、バブリングによる酸の供給では、供給時間によって混酸の濃度や組成が経時変化してしまい、均一反応が持続できないという問題点があった。
すなわち、従来の液相ステップエッチングでは反応試薬(混酸)の少量化が困難であり、気相ステップエッチングでは、反応の面内均一性確保が困難であることから、反応試薬の少量化と反応の面内均一性確保を両立することができる高精度で高感度なシリコンウェーハの評価方法が求められていた。
特開2003−133381号公報 特開平5−211223号公報 特開平11−37992号公報 特開2007−198924号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、シリコンウェーハの評価方法において、反応試薬(混酸)の少量化とエッチングの面内均一性確保の両立ができ、高精度で高感度なシリコンウェーハの評価方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明によれば、少なくとも、シリコンウェーハ表層を混酸を用いてエッチングする工程と、該混酸によるエッチング後の残渣物を回収薬液を用いて回収する工程と、該回収した溶液を用いて前記シリコンウェーハ表層の不純物濃度を測定する工程とを含むシリコンウェーハの評価方法であって、前記混酸によるシリコンウェーハ表層のエッチング工程を、前記混酸を噴霧する混酸噴霧手段を前記シリコンウェーハの表面に対し平行方向に移動させながら、該混酸噴霧手段により混酸を前記シリコンウェーハ表面に噴霧することで行い、前記エッチング後の残渣物の回収工程を、前記エッチング後のシリコンウェーハ表面に前記回収薬液を液滴して、該液滴した回収薬液とともに前記エッチング後の残渣物を回収することで行うことを特徴とするシリコンウェーハの評価方法を提供する。
このように、エッチング工程を、混酸を噴霧する混酸噴霧手段をシリコンウェーハの表面に対し平行方向に移動させながら、混酸噴霧手段により混酸をシリコンウェーハ表面に均一に噴霧することで、用いる反応試薬としての混酸の量を少量とすることができ、面内に均一に薄膜状の液層を形成することが可能となる。そして、ウェーハの全体を一斉にエッチングするのではなく、ウェーハの局所で反応させて、反応を走査していくことで、面内をムラなく均一にエッチングすることが可能となる。また、エッチング後の表面状態が均一であるため、その後の液滴した回収薬液とともにエッチング後の残渣物を回収する工程も容易に行うことができる。さらに、混酸を噴霧することで、バブリングした混酸蒸気を反応させる気相ステップエッチングの場合と異なり、均一反応を持続させることができる。従って、反応試薬(混酸)の少量化、エッチングの面内均一性の確保の両立が可能となり、高精度かつ高感度でシリコンウェーハ表層の不純物濃度を測定することができる。
また、前記混酸によるシリコンウェーハ表層のエッチング工程を、前記シリコンウェーハを回転しながら行うことが好ましい。
このように、混酸によるシリコンウェーハ表層のエッチング工程を、シリコンウェーハを回転し、かつ混酸を噴霧する混酸噴霧手段を回転するシリコンウェーハの表面に対し平行方向に移動させながら、混酸噴霧手段により混酸をシリコンウェーハ表面に噴霧することで行うことで、より一層面内均一に薄膜状の液層を形成することができ、面内をムラなく均一にエッチングすることが可能となる。
また、前記混酸噴霧手段としてネブライザを用い、窒素又はアルゴンをキャリアガスとして、前記混酸を20〜100μl/minで前記シリコンウェーハ表面に噴霧することにより、全混酸噴霧量を5ml以下、前記シリコンウェーハ表面に形成される混酸の液膜の厚さを0.1mm以下とすることができる。
このように、混酸噴霧手段として、ネブライザを用いると、20〜100μl/minといった微少量の混酸をウェーハ表面に均一に噴霧することが可能であり、全混酸噴霧量を5ml以下、形成される混酸の液膜の厚さを0.1mm以下に抑えることができ、エッチング後はシリコンウェーハ表面にほとんど液層が残らないエッチングが可能となる。
また、前記回収薬液として希酸を用いることが好ましい。
このように、回収薬液として希酸を用いることによって、エッチング後のシリコンウェーハ表面に回収薬液の液滴を容易に形成することができ、エッチング後の残渣物の回収工程を容易に行うことができる。
また、前記混酸としてフッ化水素酸と硝酸との混合溶液、前記回収薬液としてフッ化水素酸と過酸化水素水との混合溶液を用いることが好ましい。
また、前記シリコンウェーハ表層の不純物濃度を測定する工程は、前記回収した溶液を密閉容器中で混酸蒸気に曝し、その後濃縮、再抽出したものを測定することで行うことが好ましい。
このように、回収した溶液を用いてシリコンウェーハ表層の不純物濃度の測定を行うには、回収した溶液を密閉容器中で混酸蒸気に曝すことにより、回収した溶液中に含まれている可能性のあるケイ素を除去(脱離)し、その後濃縮、再抽出する分析前処理を行うことが好ましい。
以上説明したように、本発明のシリコンウェーハの評価方法を用いれば、用いる反応試薬としての混酸の量を少量とすることができ、面内に均一に薄膜状の液層を形成することが可能となる。そして、ウェーハの全体を一斉にエッチングするのではなく、ウェーハの局所で反応させて反応を走査することで、面内をムラなく均一にエッチングすることが可能となる。また、エッチング後の表面状態が均一であるため、その後の残渣物の回収工程も容易に行うことができる。さらに、混酸を噴霧することで、バブリングした混酸蒸気を反応させる場合と異なり、均一反応を持続させることができる。従って、混酸の少量化、エッチングの面内均一性の確保の両立が可能となり、高精度かつ高感度でシリコンウェーハ表層の不純物濃度を測定することができる。
本発明のシリコンウェーハの評価方法を示す説明図である。 実施例及び比較例におけるICP−MSを用いた不純物濃度の測定結果を示す図である。
以下、本発明についてより具体的に説明する。
前述のように、従来の液相ステップエッチングでは反応試薬(混酸)の少量化が困難であり、気相ステップエッチングでは、反応の面内均一性確保が困難であることから、反応試薬の少量化と反応の面内均一性確保を両立することができる高精度で高感度なシリコンウェーハの評価方法が求められていた。
本発明者は、混酸を供給する手段として混酸噴霧手段を用い、混酸を霧状(微小液滴)にして供給することで、混酸の量を少量に抑えることができ、混酸噴霧手段を用いてウェーハ表層のエッチングを局所的に行っていく(混酸噴霧手段をウェーハの表面に対し平行方向に移動させながら、混酸噴霧手段により混酸をシリコンウェーハ表面に噴霧する)ことによって、エッチングを面内均一に行うことができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、少なくとも、シリコンウェーハ表層を混酸を用いてエッチングする工程と、該混酸によるエッチング後の残渣物を回収薬液を用いて回収する工程と、該回収した溶液を用いて前記シリコンウェーハ表層の不純物濃度を測定する工程とを含むシリコンウェーハの評価方法であって、前記混酸によるシリコンウェーハ表層のエッチング工程を、前記混酸を噴霧する混酸噴霧手段を前記シリコンウェーハの表面に対し平行方向に移動させながら、該混酸噴霧手段により混酸を前記シリコンウェーハ表面に噴霧することで行い、前記エッチング後の残渣物の回収工程を、前記エッチング後のシリコンウェーハ表面に前記回収薬液を液滴して、該液滴した回収薬液とともに前記エッチング後の残渣物を回収することで行うことを特徴とするシリコンウェーハの評価方法である。
以下、図1を用いて本発明のシリコンウェーハの評価方法について詳細に説明する。
本発明のシリコンウェーハの評価方法は、少なくとも、シリコンウェーハ表層を混酸を用いてエッチングする工程(図1(a))、混酸によるエッチング後の残渣物を回収薬液を用いて回収する工程(図1(b))、回収した溶液を用いてシリコンウェーハ表層の不純物濃度を測定する工程(図1(c))を有するが、先ず、シリコンウェーハ表層を混酸を用いてエッチングする工程(図1(a))を以下に詳述する。
本発明のシリコンウェーハの評価方法のエッチング工程は、図1(a)に示したように、混酸2を噴霧する混酸噴霧手段3をシリコンウェーハ1の表面に対し平行方向に移動させながら、混酸噴霧手段3により混酸2をシリコンウェーハ1表面に均一に噴霧することで行う。
このようなエッチング工程であれば、使用する混酸の量を少量に抑えることができ、面内均一に混酸の薄膜状の液層を形成することができる。従って、反応させる(エッチングする)シリコンの量に応じて、過不足ない量の混酸をエッチングに用いることができ、エッチング後のシリコンウェーハ1’表面にはほとんど混酸2の液層が残らないエッチングが可能となる。
そして、エッチング反応をウェーハ全体に一斉に行うのではなく、混酸噴霧手段3をシリコンウェーハ1の表面に対して平行方向に移動させながら局所で行っていくため、エッチングを面内で均一に行うことができる。また、バブリングによる反応試薬(混酸)の供給と異なり、経時的にも安定して混酸2を供給することが可能となる。
従って、混酸2の少量化、エッチングの面内均一性の確保の両立が可能となり、高精度かつ高感度でシリコンウェーハ表層の不純物濃度を測定することができる。
また、本発明のシリコンウェーハの評価方法のエッチング工程は、図1(a)に示すように、シリコンウェーハ1を回転しながら行うのが好ましい。このように、シリコンウェーハ1を回転し、かつ混酸2を噴霧する混酸噴霧手段3をシリコンウェーハ1の表面に対し平行方向に移動させながら、混酸噴霧手段3により混酸2をシリコンウェーハ1表面に噴霧することで行うことで、より一層面内均一に薄膜状の液層を形成することができ、面内をムラなく均一にエッチングすることが可能となる。
混酸噴霧手段3としては、ICP−OES、ICP−MS、AAS分析装置の試料導入系に用いられているネブライザを用いることが好ましい。ネブライザは、窒素又はアルゴンをキャリアガスとして側面から供給することによって、ネブライザの先端(吐出口)から液体試料の霧を噴霧するものである。吐出容量としては、20〜100μl/min(マイクロフロータイプ)や0.1〜3.0ml/min(スタンダードタイプ)等のものが用いられている。本発明の混酸噴霧手段として、このようなネブライザを用いると、極少量の混酸2をシリコンウェーハ1表面に噴霧することが可能であり、例えば、20〜100μl/minという微量の混酸2をシリコンウェーハ1表面に均一に噴霧することができる。このようなネブライザを用いることで、全混酸噴霧量を5ml以下、シリコンウェーハ1に形成される混酸2の液膜の厚さを0.1mm以下とすることができる。なお、混酸2としては、フッ化水素酸と硝酸との混合溶液が好ましい。
本発明において、混酸噴霧手段3を用いたエッチングは、エッチング工程で用いる混酸2を従来の方法に比べて極めて少量とすることができるため、分析(測定)前に行う濃縮処理が簡便になり、更に、定量下限が高くなり不純物濃度を高精度で測定できないという従来の問題を解決できるものである。
例えば、従来の液相ステップエッチングでは、直径300mmのシリコンウェーハ全面に混酸(HF/HNO/HO=33/23/44wt%)を保持するためには、約100mlの混酸が必要であったが、本発明のシリコンウェーハの評価方法のエッチング工程の方法を用いると、用いる混酸量を以下のように少量に抑えることができる。
例えば、本発明のエッチング工程で実現しようとする直径300mmのシリコンウェーハのエッチング厚を1.5μmとすると、反応させるシリコンの重量は0.25gである。混酸(HF/HNO/HO=33/23/44wt%)100mlのシリコンの溶解量が5gであることから、この0.25gのシリコンを反応させるのに必要な混酸量は5mlと見積もられ、本発明においては、この過不足ない微量の混酸(5ml)をシリコンウェーハ表面に均一に噴霧することが可能である。
次に、本発明のシリコンウェーハの評価方法における、混酸によるエッチング後の残渣物を回収薬液を用いて回収する工程を、図1(b)を用いて以下に詳述する。
エッチング後のシリコンウェーハ1’表面には、残渣物4が残っている。このエッチング後のシリコンウェーハ1’に回収薬液5を液滴して、液滴した回収薬液5とともにエッチング後の残渣物4を回収する。
具体的には、回収薬液液滴手段6等を用いて、回収薬液5を回転しているエッチング後のシリコンウェーハ1’に液滴する。この液滴した回収薬液5を、回収薬液液滴手段6に保持させた状態で回収薬液液滴手段6をウェーハ面内で走査し、エッチング後の残渣物4を液滴した回収薬液5とともに回収することで行うことができる。
ただし、エッチング後のシリコンウェーハ1’に回収薬液5を液滴して、液滴した回収薬液5とともにエッチング後の残渣物4を回収できれば、この方法に限らず行うことができる。ここで用いる回収薬液5としては、希酸が好ましく、特にフッ化水素酸と過酸化水素水との混合溶液が好ましい。回収薬液5として希酸、特にフッ化水素酸と過酸化水素水との混合溶液を用いることによって、エッチング後のシリコンウェーハ1’表面に回収薬液5の液滴を容易に形成することができ、エッチング後の残渣物4の回収を容易に行うことができる。
従来の気相ステップエッチングをエッチング工程で用いた場合には、エッチングムラが原因となり、回収薬液5を液滴して、液滴した回収薬液5とともに残渣物4を回収することが困難であるという問題があった。
本発明のシリコンウェーハの評価方法においては、エッチング工程でエッチングを面内均一に行うことができ、エッチング工程後のシリコンウェーハ1’の表面状態が面内均一になっているため、回収薬液5を液滴して、液滴した回収薬液5とともにエッチング後の残渣物4を回収する工程を容易に行うことができる。また、少量の回収薬液5で残渣物4を回収することができる。
次に、本発明のシリコンウェーハの評価方法における、回収した溶液を用いてシリコンウェーハ表層の不純物濃度を測定する工程を、図1(c)を用いて以下に詳述する。
上記のように回収した溶液7の中には、濃度測定の対象となる不純物以外にも、ケイ素が含まれている場合がある。従って、測定の前にこのようなケイ素を除去することが好ましい。
ケイ素の除去方法としては、上記の回収工程で回収した溶液7を、密閉容器中で混酸蒸気に曝すことが好ましい。
たとえば、回収した溶液7とフッ化水素酸と硝酸との混合溶液とを同一密閉容器内に配置し、各溶液を所定時間加熱することで行うことができる。このように混酸蒸気に曝すことで、ケイ素を効率よく除去することができ、ケイ素の少ない測定用の試料を準備することができる。
その後、測定前処理として濃縮、再抽出することが好ましいが、具体的には、ケイ素除去後の回収した溶液をヒータ等で加熱することによって蒸発乾固し、蒸発乾固して得られたものを硝酸等の処理液で溶解して回収することで行うことができる。
また、本発明において不純物濃度を測定する方法としては、特に限定されないが、誘導結合プラズマ質量分析法(ICP−MS:Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry)や原子吸光分析法(AAS:Atomic Absorption Spectroscopy)等、一般に用いられている方法により測定することができる。
以下、実施例と比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
シリコンウェーハの表層(1.5μm)の不純物濃度測定を目的とし、直径300mmの鏡面研磨シリコンウェーハを回転し、混酸噴霧手段として、マイクロフロータイプのネブライザを用い、回転するシリコンウェーハの表面に対しネブライザを平行方向に移動させながら、100μl/minで、合計5mlの混酸(HF/HNO/HO=33/23/44wt%)をシリコンウェーハ表面に均一に噴霧した。この際、シリコンウェーハ表面に形成される混酸の液膜の厚さは0.1mmとなった。
次いで、回収薬液として1.5mlのHF/Hをシリコンウェーハ表面に液滴して、液滴した回収薬液とともにエッチング後の残渣物を回収した。
その後、回収した溶液とHF/HNO溶液を密閉容器に設置し、各溶液を加熱して、HF/HNOガス(0.2MPa)に10〜15時間曝すことによって、回収した溶液中のケイ素を除去し、その後、110℃、2時間で蒸発乾固し、0.5mlの1%HNOを処理液として再抽出したものの不純物(Fe、Ni、Cu)濃度をICP−MSにより測定した。各不純物元素の測定結果を下記表1及び図2に示す。
(比較例)
シリコンウェーハの表層(1.5μm)の不純物濃度測定を目的とし、実施例で用いたシリコンウェーハと同一ロットから抜き出したシリコンウェーハの外周にフッ素樹脂で縁を設け、ここに実施例と同様の混酸(HF/HNO/HO=33/23/44wt%)100mlを注入し、試料の表層を混酸に溶解した。この際、シリコンウェーハ表面に形成される混酸の液膜の厚さは1.4mmとなった。
次いで、この混酸を150℃、3時間で蒸発乾固し、3.5mlの1%HNOを処理液として再抽出したものの不純物(Fe、Ni、Cu)濃度をICP−MSにより測定した。各不純物元素の測定結果を下記表1及び図2に示す。
Figure 0005407609
表1及び図2に示されるように、比較例では、検出下限値が高濃度となってしまい、微量不純物の測定は困難であった。一方、実施例では、用いる混酸の量を少量に抑えることができ、面内均一に薄膜状の液層を形成することができたため、混酸量の少量化、エッチングの面内均一性の確保の両立が可能となり、検出下限値を低くすることができ、高精度かつ高感度でシリコンウェーハ表層の不純物濃度を測定することができた。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に含有される。
1…シリコンウェーハ、 2…混酸、 3…混酸噴霧手段、 4…残渣物、 5…回収薬液、 6…回収薬液液滴手段、 7…回収した溶液、 1’…エッチング後のシリコンウェーハ。

Claims (5)

  1. 少なくとも、シリコンウェーハ表層を混酸を用いてエッチングする工程と、該混酸によるエッチング後の残渣物を回収薬液を用いて回収する工程と、該回収した溶液を用いて前記シリコンウェーハ表層の不純物濃度を測定する工程とを含むシリコンウェーハの評価方法であって、
    前記混酸によるシリコンウェーハ表層のエッチング工程を、前記混酸を噴霧する混酸噴霧手段を前記シリコンウェーハの表面に対し平行方向に移動させながら、該混酸噴霧手段により混酸を前記シリコンウェーハ表面に噴霧し、前記シリコンウェーハ表面に前記混酸の液膜を形成することで行い、前記エッチング後の残渣物の回収工程を、前記エッチング後のシリコンウェーハ表面に前記回収薬液を液滴して、該液滴した回収薬液とともに前記エッチング後の残渣物を回収することで行い、
    前記混酸噴霧手段としてネブライザを用い、窒素又はアルゴンをキャリアガスとして、前記混酸を20〜100μl/minで前記シリコンウェーハ表面に噴霧することにより、全混酸噴霧量を5ml以下、前記シリコンウェーハ表面に形成される混酸の液膜の厚さを0.1mm以下とすることを特徴とするシリコンウェーハの評価方法。
  2. 前記混酸によるシリコンウェーハ表層のエッチング工程を、前記シリコンウェーハを回転しながら行うことを特徴とする請求項1に記載のシリコンウェーハの評価方法。
  3. 前記回収薬液として希酸を用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシリコンウェーハの評価方法。
  4. 前記混酸としてフッ化水素酸と硝酸との混合溶液、前記回収薬液としてフッ化水素酸と過酸化水素水との混合溶液を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のシリコンウェーハの評価方法。
  5. 前記シリコンウェーハ表層の不純物濃度を測定する工程は、前記回収した溶液を密閉容器中で混酸蒸気に曝し、その後濃縮、再抽出したものを測定することで行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のシリコンウェーハの評価方法。
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