JP5403794B2 - 小型モータ - Google Patents

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Description

本発明は、車両、音響機器、映像機器、精密機器等に使用される小型モータに関するものであり、特に出力トルクを低下させずにコギングトルクを低減できる小型モータに関する。
近年、車両や種々の精密機器等の開発に伴い、大きなトルクを有しながらも、コギングが少ない小型モータが待望されている。
コギングの対策としては、当初は電機子鉄心の無いコアレスモータが用いられていたが、コアレスモータは比較的トルクが小さいため、大きいトルクを得るにはモータ全体を大型化しなければならない問題があった。
一方、大きなトルクが要求される小型モータには、図8に示すように、ケース(磁気ヨーク)104内にN極、S極が交互に着磁された永久磁石103を配し、この永久磁石103の内側に突極102を有する電機子鉄心101を対向配置したモータが使用されている。
このような電機子鉄心を有するモータは大きなトルクが得られるものの、永久磁石103の磁極境界部が突極102間のスロットを横切る際に透磁率が不連続に変化するため、いわゆるコギングと称される回転速度に同期した周波数のトルクむらが発生するという不都合があった。
このため、例えば特許文献1では、電機子鉄心の突極に溝加工を施してコギングを減少させる方法が提案されている。
また、近年、大きなトルクが要求される高品位の小型モータには、永久磁石103として磁力の強い希土類磁石が用いられるようになった。永久磁石の着磁方法としては、例えば図9に示すようにケース104の外面から着磁する方法がある。
図9において、111は着磁コイル112を巻装した着磁ヨークであり、1対の着磁ヨーク111の間に、内周面に希土類磁石材料粉末とゴムとを主成分とするシート材113を固着したケース104を位置決めした状態で、シート材113内に中実円柱状の内部ヨーク114を介装させ、着磁コイル112に例えば直流パルス電圧を印加してシート材113を略正弦波状の着磁波形に着磁していた。
特開昭61−30945号公報
しかしながら、上述の特許文献1のものにあっては電機子鉄心に加工を施すことにより、コギングをある程度低減できるものの、鉄心の加工が非常に複雑になり、コギングの低減に関しても、年々増大する高品位化への要望に対し充分なものではなかった。
また、永久磁石として磁力の強い希土類磁石等を用いる場合は、小型化は促進されるもののコギングがより顕著となる問題も発生していた。
そこで本発明は、上記従来技術が抱える問題点を解決し、モータの製造を容易にすると共に、出力トルクを低下させずにコギングトルクを低減できるように改良した小型モータを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成すべく成された本発明の小型モータは、
中空筒状のヨークの内表面に固着された円筒状の永久磁石と、前記永久磁石の内側に設けられた電機子コアとを具備する小型モータにおいて、
前記電機子コアは、等ピッチで3つのスロットを有し、
前記永久磁石は2極着磁されたものであり、各磁極は、磁極の中心から両側に40°乃至50°の範囲内に磁束密度の極大値を有し、
前記極大値は、磁極の中心の磁束密度の1.3倍乃至1.8倍の範囲内であることを特徴とするものである。
本発明の小型モータでは、前記極大値を含む領域において、前記極大値と前記磁極の中心の磁束密度の平均値以上の磁束密度を有する領域の開角が、前記スロットの開角の1.8倍乃至2.2倍の範囲内であることが好ましい。
また、本発明の小型モータでは、前記スロットの開角は、8°乃至25°の範囲内であることが好ましい。
また、本発明は、中空筒状のヨークの内表面に固着された円筒状の永久磁石と、前記永久磁石の内側に設けられた等ピッチで3つのスロットを有する電機子コアとを具備する小型モータの製造方法において、
未着磁の円筒状磁石材料を前記ヨークの内表面に固着する工程と、
前記円筒状磁石材料の内側に接触するように略矩形断面の鉄心を配置し、前記矩形の一辺と略直交する前記ヨーク外部の平行磁界によって、前記円筒状磁石材料を2極着磁する工程とを有し、
前記鉄心の前記矩形の一辺の開角は、80°乃至100°の範囲内にあることを特徴とするものである。
本発明の小型モータによれば、2極の永久磁石と3極の電機子コアを用いたモータにおいて、永久磁石の各磁極内の特定の位置に着磁波形の極大部を2つ設けることにより、電機子コアの形状を変えることなくモータの製造を容易にできると共に、出力トルクを低下させずにコギングトルクを低減できる高品位な小型モータを実現できる。
また、本発明の小型モータの製造方法によれば、2極の永久磁石と3極の電機子コアを用いたモータにおいて、極めて簡易な着磁装置によって永久磁石の各磁極内の特定の位置に着磁波形の極大部を2つ設けることができ、その結果、電機子コアの複雑な加工を伴うことなく、出力トルクを低下させずにコギングトルクを低減できる高品位な小型モータを簡単に実現できる。
本発明に係る2極の永久磁石と3極の電機子コアを用いた小型モータの一例を示す断面図である。 従来の小型モータの永久磁石の着磁波形(a)および、その小型モータのコギングトルク(b)である。 本発明の小型モータにおける永久磁石の着磁波形の特徴を説明するための図である。 本発明の実験例で用いた永久磁石の着磁装置(a)、およびその着磁装置(a)のx−x断面図(b)、および鉄心の斜視図(c)である。 実験例1のコギングトルクの結果を示すグラフである。 実験例2における鉄心の接触幅Wを変えたときの永久磁石の着磁波形の変化を説明するための図である。 実験例3のコギングトルクの結果を示すグラフである。 従来の小型モータの断面図である。 従来の小型モータの永久磁石の着磁装置である。
本発明者は、図1に例示する2極の永久磁石13と3極の電機子コア22を用いた外径がΦ20mm程度の小型モータ1において、出力トルクの低下を抑えつつ、コギングトルクを効果的に低減できる構成について鋭意実験を重ねた結果、本発明に到ったものである。
まず、図1の小型モータ1の構成を説明する。11はステータであり、このステータ11には有底中空筒状の金属材料のヨーク12と、このヨーク12の内表面に固着される等方性の希土類の永久磁石13と、図示しないブラシを備える。永久磁石13は、円筒形状で円周方向に沿ってN極、S極が2極着磁され、永久磁石13の内側には回転自在なロータ21を設ける。
ロータ21は、薄い鋼鈑を複数枚積層してなる電機子コア22とシャフト23と図示しない整流子を備える。電機子コア22は、120°ピッチの放射状に設けられた3個のティース25を有し、各ティース25には図示しないコイルが巻回され図示しないコイル端末が整流子に接続される。この整流子にはブラシが摺接されブラシに電流が流れるとロータ21が回転する。
ティース25の先端部の両側にはロータ21の回転方向に沿って延長される突極部28を設ける。この突極部28は永久磁石13の内側と空隙が生じるように配置される。
電機子コア22は、隣接するティース25の突極部28間に等ピッチで3つのスロット29を設けている。このスロット29の存在のため非励磁状態でロータ21を回転させるとコギングトルクが発生する。
永久磁石13として、例えば図9に示したような装置によって着磁したものを用いた場合は、図2(a)のように略正弦波状の着磁波形となり、コギングトルクは図2(b)のようになる。特に、永久磁石材料として磁力の強い希土類磁石等を用いると、モータの小型化は促進されるもののコギングトルクがより顕著になる。
コギングトルク対策として、従来は、電機子コアに加工を施していたが、このような加工は複雑な工程を要するため、本発明者は永久磁石の着磁波形に着目し、様々な着磁波形とコキングトルクとの関係を実験で検証した。その結果、永久磁石の各磁極内の特定の位置に、磁束密度が特定の大きさの極大値を持った領域を2つ設けることが有効であることを見出したものである。
以下に、本発明者が行った実験例を示しながら、本発明を説明する。
(実験例1)
本実験例は、外径がΦ18mm、内径がΦ15.5mm、高さが13mmの永久磁石13と、外径がΦ15mm、スロット幅SHが2.11mmの電機子コア22を用いて図1のような小型モータ1を構成し、コギングトルクと出力トルクを測定したものである。
本実験例で用いた永久磁石13の着磁波形の特徴を、図3を用いて説明する。図3の横軸は磁石内面角度(機械角)を示し、縦軸は永久磁石の表面の磁束密度を示す。
なお、着磁波形の測定は、永久磁石13の内周側の軸方向略中央部分にホール素子を接触させ、永久磁石13を内周に固定したヨーク12を円周方向に回転させて行った。
図3に示すように、本実験例における永久磁石13は2極着磁されたものであり、各磁極は、磁極の中心Cから両側に所定の角度α(°)ずれたところに磁束密度の極大値Pを持った領域を有している。なお、磁極の中心Cとは、N極とS極の境界から境界までの中間を意味し、図3に示す0°から180°の範囲のN極の中心Cは90°となり、180°から360°のS極の中心Cは270°となる。
本実験例では、図3の着磁波形における極大値Pの位置(即ち角度α)が異なる11種類の永久磁石を用いて構成した計11台の小型モータと、図2(a)の着磁波形の永久磁石を用いて構成した小型モータの出力トルクとコギングトルクを測定し、比較した。
本実験例で用いた11種類の永久磁石13は、具体的には図4に示すような装置を用いて着磁した。図4において、31は、着磁コイル32を巻装した着磁ヨークであり、1対の着磁ヨーク31間に、内周面に永久磁石13となる未着磁の円筒状磁石材料を配置したヨーク12を位置決めした状態で、この円筒状磁石材料内に鉄心33を介装させ、着磁コイル32に直流パルス電圧を印加して着磁する。
鉄心33は、略矩形断面の中実略直方体であり、四隅の丸みのある角部34が永久磁石13となる未着磁の円筒状磁石材料の内周面にそれぞれ接触幅Wで接するように配置する。この鉄心33の一辺33Aは、ヨーク12の外部から加わる平行磁界と略直交するように配置されている。
本実験例では、図4に示す鉄心33の接触幅Wを1.25mmと一定のまま、ヨーク外部の平行磁界と直交する鉄心33の矩形の一辺の開角βを65°乃至115°の範囲で11段階に変化させた。即ち、開角βが異なる11種類の矩形断面形状の鉄心33を用いて着磁しており、図3に示した着磁波形における角度αは、上記開角βの略1/2に対応している。
なお、図2(a)の着磁波形の永久磁石は、中実円柱状の鉄心を用いて着磁した以外は、上記の11種類の永久磁石と全く同じ条件で着磁した。
表1と図5に本実験例の結果を示す。
表1において、P/P0は、図3に示した着磁波形における磁束密度の極大値Pと、磁極の中心Cの磁束密度P0の比を示している。また、コギングトルクと出力トルクは、図2(a)の着磁波形の永久磁石を用いた小型モータのコギングトルクと出力トルクを1とした場合の相対値である。
図5において、横軸は前記角度αを示し、縦軸はコギングトルクの相対値である。なお、コギングトルクは、図2(b)に示すように、全てのピーク値(P1〜P6)の平均値を用いている。
Figure 0005403794
表1から明らかなように、出力トルクについては、いずれもほぼ同じであった。
一方、表1及び図5から明らかなように、角度αが40°乃至50°の範囲内にあるとき、即ち、磁極の中心から両側に40°乃至50°の範囲内に磁束密度の極大値Pがあるとき、コギングトルクを効果的に低減できることが分かる。
なお、角度αが40°乃至50°の範囲内にあるときは、鉄心の矩形の一辺の開角βが80°乃至100°の範囲内にあることに対応している。
また、図4に示す鉄心の接触幅Wを前記の2倍(2.5mm)にした場合にも、上記と同様の結果が得られ、磁極の中心から両側に40°乃至50°の範囲内に磁束密度の極大値Pがあるとき、コギングトルクを効果的に低減できることが分かった。
(実験例2)
本実験例は、2極着磁された永久磁石13の各磁極に、磁極の中心から両側に略42.5°の位置に磁束密度の極大値Pを持たせ、この極大値Pを有する領域の形状(幅および高さ)を変化させた以外は、実験例1と同様の小型モータを計18台構成し、コギングトルクと出力トルクを測定したものである。
本実験例で用いた永久磁石13は、具体的には図4に示す装置において、ヨーク外部の平行磁界と直交する鉄心33の矩形の開角βを85°と一定のまま、鉄心33の接触幅Wを1.25mm乃至6.5mmの範囲内で変化させた。即ち、角部34のR寸法が異なる18種類の鉄心33を用いて着磁している。
このように、鉄心33の接触幅Wを変化させて着磁すると、図6に一部の着磁波形を示すように極大値Pを有する領域の形状(幅および高さ)が変化する。なお、図6(a)は接触幅Wを1.25mmとしたときの着磁波形、図6(b)は接触幅Wを4.25mmとしたときの着磁波形、図6(c)は接触幅Wを6.5mmとしたときの着磁波形である。
表2に本実験例における測定結果を示す。なお、P/P0は、着磁波形における磁束密度の極大値Pと、磁極の中心Cの磁束密度P0の比を示している。また、コギングトルク及び出力トルクは、実験例1と同様、図2(a)の着磁波形の永久磁石を用いた小型モータのコギングトルク及び出力トルクを1とした場合の相対値である。
Figure 0005403794
表2に示すように、2極着磁された永久磁石13の各磁極に、磁極の中心から両側に略42.5°の位置に磁束密度の極大値Pを持たせた場合、接触幅Wを広範囲に変化させた場合にも、出力トルクを低下させずにコギングトルクを低減していることがわかる。この時、磁束密度の極大値Pは磁極の中心Cの磁束密度P0の1.3乃至1.8倍の範囲内にある。また、特に、磁束密度の極大値Pが磁極の中心の磁束密度P0の1.5倍程度の場合には、コギングトルクが従来の正弦波着磁のものの1/5程度に減少し、その効果が顕著である。
また、磁極の中心から両側に略40°の位置に磁束密度の極大値Pを持たせた場合や、磁極の中心から両側に略50°の位置に磁束密度の極大値Pを持たせた場合にも、上記と同様の傾向が得られ、磁束密度の極大値Pが磁極の中心Cの磁束密度P0の1.3乃至1.8倍の範囲内にあるとき、コギングトルクを効果的に低減できることが分かった。
また、永久磁石13の着磁波形における磁束密度の極大値Pが、磁極の中心Cの磁束密度の1.3倍未満の場合には、図3に示す極大部Rを設けることによるコギングトルク低減の効果が小さくなり、一方、着磁波形における磁束密度の極大値Pが、磁極の中心Cの磁束密度P0の1.8倍を超えると、極大部Rが先鋭状になり、逆にコギングトルクが増加する傾向があることが分かった。
以上説明した実験例1及び実験例2によれば、2極着磁された永久磁石13の各磁極に、磁極の中心から両側に40°乃至50°の範囲内に磁束密度の極大値Pを持った領域を形成し、この極大値Pを磁極の中心の磁束密度P0の1.3倍乃至1.8倍の範囲内にすることにより、出力トルクを低下させずにコギングトルクを効果的に低減できることが分かる。
また、2極の永久磁石と3極の電機子コアを用いたモータを製造する場合、未着磁の円筒状磁石材料をヨーク12の内表面に固着し、この円筒状磁石材料の内側に接触するように略矩形断面の鉄心33を配置し、この矩形の一辺33Aと略直交するヨーク外部の平行磁界によって円筒状磁石材料を2極着磁する際、鉄心33として前記矩形の一辺33Aの開角βが80°乃至100°の範囲内にあるものを用いることにより、永久磁石13の各磁極に、磁極の中心から両側に40°乃至50°の範囲内に磁束密度の極大値Pを持った領域を形成し、この極大値Pを磁極の中心の磁束密度P0の1.3倍乃至1.8倍の範囲内になるようにすることができ、出力トルクを低下させずにコギングトルクを低減できる高品位な小型モータを極めて簡易な着磁装置を用いて簡単に実現できることが分かる。
(実験例3)
また本発明者は、図1に示すスロット開角S1が異なる複数の電機子コア22を用いて実験を行った。その結果、永久磁石13が図3のような着磁波形を有する場合、その極大値Pを含む極大部Rの領域において、極大値Pと磁極の中心Cの磁束密度P0の平均値((P+P0)/2)以上の磁束密度を有する領域の開角S2と、スロットの開角S1とが、ある一定の関係を有するとき、出力トルクを低下させずにコギングトルクをより一層低減できることを見出した。以下、本実験例を具体的に説明する。
本実験例では、スロット幅SHが1.11mm、2.11mm、3.11mmの3種類の電機子コアを用いた。
また、永久磁石13は、図4に示す装置において、ヨーク外部の平行磁界と直交する鉄心33の矩形の開角βを85°と一定のまま、鉄心33の接触幅Wを1.25mm、2.25mm、4.25mm、6.5mmと変化させて、即ち、角部34のR寸法が異なる4種類の鉄心を用いて着磁したものを用いた。このようにして着磁された永久磁石13は、いずれも2極着磁された永久磁石13の各磁極に、磁極の中心から両側に略42.5°の位置に磁束密度の極大値Pを有する。
ここでスロット幅SHからスロット開角S1を計算すると、以下のようになる。
スロット幅が1.11mmの場合、電機子コアの外径がΦ15mmであるため、
スロット開角S1=1.11/(π×15)×360°
≒8.5°
となる。同様にスロット幅SHが2.11mm、3.11のとき、スロット開角S1はそれぞれ16.1°、23.8°になる。
表3及び図7に本実験例における測定結果を示す。なお、コギングトルク及び出力トルクは、実験例1と同様、図2(a)の着磁波形の永久磁石を用いた小型モータのコギングトルク及び出力トルクを1とした場合の相対値である。
表3において、開角S2は、図3のような着磁波形を有する場合、その極大値Pを含む極大部Rの領域において、極大値Pと磁極の中心Cの磁束密度P0の平均値((P+P0)/2)以上の磁束密度を有する領域(斜線部分)の開角である。また、P/P0は、着磁波形における磁束密度の極大値Pと、磁極の中心Cの磁束密度P0の比を示している。
図7において、横軸は前記開角S2と前記開角S1の比(S2/S1)を示し、縦軸はコギングトルクの相対値である。
Figure 0005403794
表3に示すように、2極着磁された永久磁石の各磁極に、磁極の中心から両側に略42.5°の位置に磁束密度の極大値を持たせた場合、電機子コア22のスロット幅SHをある程度変化させた場合にも、出力トルクを低下させずにコギングトルクを低減していることがわかる。
また、図7から分かるように、特にS2/S1の値が1.8乃至2.2の範囲内でコギングトルクが最小となり、コギングトルクが従来の正弦波着磁のものの1/4以下に減少し、その効果が顕著である。
また、磁極の中心から両側に略40°の位置に磁束密度の極大値Pを持たせた場合や、磁極の中心から両側に略50°の位置に磁束密度の極大値Pを持たせた場合にも、上記と同様の傾向が得られ、S2/S1の値が1.8乃至2.2の範囲内にあるとき、コギングトルクを極めて効果的に低減できることが分かった。
以上のことから、2極着磁された永久磁石の各磁極に、磁極の中心から両側に40°乃至50°の範囲内に磁束密度の極大値Pを持った領域を形成し、この極大値Pを磁極の中心の磁束密度P0の1.3倍乃至1.8倍の範囲内にすると共に、極大値Pを含む領域において、極大値Pと磁極の中心の磁束密度P0の平均値((P+P0)/2)以上の磁束密度を有する領域の開角S2が、スロットの開角S1の1.8倍乃至2.2倍の範囲内であることにより、出力トルクを低下させずにコギングトルクを極めて効果的に低減できることが分かる。
なお、本実験例では、スロットの開角S1が、8.5°、16.1°、23.8°の例を示したが、スロット開角S1が8°未満である場合、スロットの巻回作業が難しく作業効率が大幅に低下してしまう問題があり、一方、スロット開角S1が25°を超えると、永久磁石13と対向する突極部28の対向面積が小さくなり出力トルク自体が低下する問題がある。このため、電機子コア22のスロットの開角S1は8°乃至25°の範囲内にあることが望ましい。
1 小型モータ
11 ステータ
12 ヨーク
13 永久磁石
21 ロータ
22 電機子コア
23 シャフト
25 ティース
28 突極部
29 スロット
31 着磁ヨーク
32 着磁コイル
33 鉄心
33A 鉄心の一辺
34 角部
101 電機子鉄心
102 突極
103 永久磁石
104 ケース(磁気ヨーク)
111 着磁ヨーク
112 着磁コイル
113 シート材
114 内部ヨーク


Claims (2)

  1. 中空筒状のヨークの内表面に固着された円筒状の永久磁石と、前記永久磁石の内側に設けられた電機子コアとを具備する小型モータにおいて、
    前記電機子コアは、等ピッチで3つのスロットを有し、
    前記永久磁石は2極着磁されたものであり、各磁極は、磁極の中心から両側に40°乃至50°の範囲内に磁束密度の極大値を有し、
    前記極大値は、磁極の中心の磁束密度の1.3倍乃至1.8倍の範囲内であり、
    前記スロットの開角は、8°乃至25°の範囲内であり、
    前記極大値を含む領域において、前記極大値と前記磁極の中心の磁束密度の平均値以上の磁束密度を有する領域の開角が、前記スロットの開角の1.8倍乃至2.2倍の範囲内であることを特徴とする小型モータ。
  2. 請求項1に記載の小型モータの製造方法であって、
    未着磁の円筒状磁石材料を前記ヨークの内表面に固着する工程と、
    前記円筒状磁石材料の内側に接触するように略矩形断面の鉄心を配置し、前記矩形の一辺と略直交する前記ヨーク外部の平行磁界によって、前記円筒状磁石材料を2極着磁して前記永久磁石とする工程とを有し、
    前記鉄心の前記矩形の一辺の開角は、80°乃至100°の範囲内にあることを特徴とする小型モータの製造方法。
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