JP5399952B2 - 隠蔽シート付き葉書の製造方法 - Google Patents

隠蔽シート付き葉書の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5399952B2
JP5399952B2 JP2010052651A JP2010052651A JP5399952B2 JP 5399952 B2 JP5399952 B2 JP 5399952B2 JP 2010052651 A JP2010052651 A JP 2010052651A JP 2010052651 A JP2010052651 A JP 2010052651A JP 5399952 B2 JP5399952 B2 JP 5399952B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piece
postcard
folding
raw material
material web
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010052651A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011183716A (ja
Inventor
裕也 田口
恭平 高橋
憲一 安斎
英規 藁谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyodo Printing Co Ltd
Original Assignee
Kyodo Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyodo Printing Co Ltd filed Critical Kyodo Printing Co Ltd
Priority to JP2010052651A priority Critical patent/JP5399952B2/ja
Publication of JP2011183716A publication Critical patent/JP2011183716A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5399952B2 publication Critical patent/JP5399952B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)

Description

本発明は、個人情報等の秘密情報を保護するのに好適な隠蔽シート付き葉書の製造方法に関する。
一般的に葉書は、その記載内容を露出させたままの状態で集配されることを想定した郵便物である。しかし、葉書に個人情報等の秘密情報を記載する場合には、その秘密情報を露出したまま集配するのでは都合が悪いので、秘密情報を隠蔽するための隠蔽シール等が添付された隠蔽式の葉書が知られている(例えば、特許文献1参照)。この隠蔽式葉書は、隠蔽時に専用のシーラーを必要とすることなく、簡単に手貼り作業で隠蔽作業を行うことができるので、利用者の作業効率を高めることができる。
特開平7−214947号公報
上述した先行技術(特許文献1参照)の隠蔽式葉書を製造する場合は、葉書大の2紙片が折り線を介して連接された葉書用紙が長手方向に連続して配列されたロール状シートを用意し、2紙片のうち1紙片の内面に粘着剤を塗工(塗布)し、塗工した粘着剤の上に別パーツのロール状シートの剥離紙を丁合機で貼り合わせて製造する。
しかし、この製造方法を実際に採用すると、第1に、製造時に2パーツ(葉書用紙用のロール状シートと、剥離紙用のロール状シート)が必要であるという問題が生じる。製造者が2パーツを用意する必要があるということは、その分製造コストが上昇することにつながる。また、わざわざ製造コストを上昇させてまで用意した剥離紙は、使用時までは粘着剤を保護するという役割を果たしてはいるものの、使用後には廃棄されるだけであり、近年注目されている環境負荷への配慮に欠けるという問題がある。
第2に、2パーツを必要とする製造方法では、丁合機での貼り合わせ作業に手間がかかるという問題が生じる。すなわち、葉書用紙用のロール状シートと剥離紙用のロール状シートとを貼り合わせるには、それらの位置関係を正しく合わせながら両者を密着させる必要があり、そこには高度な正確性が求められる。このような作業を自動化する場合、機械そのものに高い精度が要求されるため、その調整が極めて困難になる。したがって、製品の仕上がり品質をある程度の水準に維持するには、機械の動作状況を常に監視しておき、製品に細かな位置ずれ等が生じた場合にはその都度、機械の動作を停止して再調整を行う必要がある。しかし、あまり頻繁に機械の再調整を行うと、それだけ製造効率は低下してしまうし、そうかといって、機械調整の頻度を低下させると、今度は品質の管理水準が低下してしまうという問題が生じる。
第3に、葉書の製造に2パーツを使用することで、両者の材質の違いによる問題も生じてくる。つまり、葉書用紙用のロール状シートと剥離紙用のロール状シートとを比べると、例えば、一方の葉書用紙は上質紙であり、もう一方の剥離紙は、剥離層を有する樹脂系の用紙であるといったように、互いに異なった材質となる。このため両者の収縮率の違いから、丁合時あるいは丁合後にどちらかの部材が大きく収縮すると、葉書全体にカールが生じ、製造品の品質の低下につながってしまうという問題が生じる。
そこで本発明は、環境負荷への配慮をしつつ、高品質を保ちながら、低コストで製造しやすい隠蔽シート付き葉書の製造方法の提供を課題としたものである。
〔原料ウェブを利用した発明〕
上記の課題を解決するため、本発明は、第1から第3の片が折り予定線を挟んで幅方向に並んで配列されるとともに、この配列が長手方向に連続して複数に割り付けられた状態で第3の片に剥離層が形成された長尺な原料ウェブをその長手方向に搬送する搬送工程と、搬送工程によって原料ウェブを搬送させながら、原料ウェブの第2の片に再剥離かつ再貼付が可能な糊剤を塗工(塗布)する糊剤塗工工程と、第2の片と第3の片との間にある折り予定線を折り目として、第3の片を第2の片に折り重ねることにより、糊剤塗工工程で塗工した糊剤と剥離層とを接触させる折り加工工程と、折り加工工程で折り重ねた第2の片及び第3の片について、これらの折り線を含んだ幅方向の端部をスリットするスリット加工工程と、スリット加工工程の後に、原料ウェブを長手方向に連続した配列の割り付け位置ごとに断裁することにより、個々の隠蔽シート付き葉書として切り離す断裁工程とを備えたことを特徴とする隠蔽シート付き葉書の製造方法である。
本発明の製造方法から得られた隠蔽シート付き葉書は、第1の片と第2の片とが幅方向に見開きの状態となった形態を有する。このとき第2の片には、第3の片をスリットして得られた紙片が糊剤の層を介して貼付された状態にある。そして第3の片には、原料ウェブの状態で剥離層が形成されていることから、この第3の片から得られた紙片を剥離紙として利用することができる。なお剥離紙は、隠蔽シート付き葉書の隠蔽機能を利用する時まで糊剤を保護しておく部位となる。
隠蔽シート付き葉書は、この剥離紙を剥がすことによって隠蔽機能を利用することができる。剥離紙(第3の片から得られた紙片)を剥がすと、そこには第2の片に塗工された糊剤の層が表出する。この状態で、糊剤の層を内側にして第2の片を第1の片に折り畳んで重ね合わせると、第1の片の記載内容(例えば個人的な情報)を第2の片によって隠蔽することができる。このとき第1の片と第2の片とは、糊剤の粘着力によって再貼付された状態となることから、これらを1片(1葉)の葉書として配送することができる。
本発明の製造法方によれば、従来技術のように2パーツを貼り合わせて隠蔽シート付き葉書を製造するのではなく、1パーツ(「各部が一体になった部材」の意味)の原料ウェブを搬送しながら、糊剤塗工工程、折り加工工程、スリット加工工程、断裁工程を経て隠蔽シート付き葉書を製造するので、製造者は原料ウェブだけの1パーツを用意すればよく、それだけ製造コストを抑えることができる。
また本発明の製造方法では、従来技術のように別部材として剥離紙を製造工程中に貼り合わせるのではなく、原料ウェブの第3の片を折り曲げて、その第3の片で糊剤を保護することにより、第3の片に剥離紙としての機能を持たせている。この第3の片は、元々が第1の片や第2の片と同材質であり、第2の片から剥離された後も、葉書と同等の厚みを有した紙片としての使用価値を有するため、従来の剥離紙(セパレート紙)のように、ただ単に捨てられるものではない。これにより、使用後には捨てられる別部材として剥離紙の無駄をなくし、環境負荷へ充分に配慮した隠蔽シート付き葉書を製造することができる。
さらに、本発明では、1パーツの原料ウェブから隠蔽シート付き葉書を製造するので、従来の技術のように、別部材としての剥離紙を丁合する必要がなく、丁合時の位置決めは不要である。したがって、機械の動作状況を常に監視しておくような手間はなく、高品質の隠蔽シート付き葉書を安定して製造することができる。
さらにまた、本発明では、1パーツの原料ウェブから隠蔽シート付き葉書を製造するので、最終的には同一の素材が折り重ねられた形態となり、製品全体として部位による収縮率の違いはほとんど生じない。したがって、2パーツを貼り合わせて隠蔽シート付き葉書を製造する従来の方法と比べて、折り重ね時あるいは折り重ね後にいずれかの片がカールしたり伸縮したりする現象を抑えることができる。
一方、隠蔽シート付き葉書は、その用途によって使用のされ方は異なってくるが、例えば、すべての隠蔽シート付き葉書に共通した情報である共通情報を印刷し、その上で各個人に対応する固有情報(例えば住所、氏名、会員番号等であり、可変情報ともいう。)を印字するような場合がある。このような場合、まず共通情報を原反(ロール紙、剥離紙等の全てのパーツ)に印刷し、つぎに固有情報を印字して全てのパーツを調製することになる。従来の製造方法であれば、その後2パーツを貼り合わせて隠蔽シート付き葉書を製造するものであるが、仮に貼り合わせ工程にて前後に1つでも貼り合わせる部分がずれてしまえば、その後すべての固有情報がマッチングしなくなるという製造不良を生じてしまう。これに対して、本発明では、1パーツの原料ウェブから隠蔽シート付き葉書を製造するので、従来の貼り合わせ工程は存在せず、第1から第3の片に固有情報を印字する際のマッチングミスをなくすことができる。
また本発明では、断裁工程の後に、第1の片と第2の片との間にある折り予定線を折り目として、折り加工工程で折り重ねた第2の片と第3の片とを一体にして第1の片に折り重ねることにより、第3の片と第1の片とを接触させ、原料ウェブの厚み方向に対して第1の片,第3の片,第2の片をこの順に積層させる折り積層工程をさらに備えること、が好ましい。
この場合、第1の片,第3の片,第2の片がこの順に積層された隠蔽シート付き葉書を1パーツの原料ウェブから製造することができ、3つの片をコンパクトにまとめつつ、使用形態に則した隠蔽シート付き葉書を製造することができる。
〔原料シートを利用した発明〕
本発明は、第1から第3の片が折り予定線を挟んで幅方向に並んで配列され、第3の片に剥離層が形成されたシートの第2の片に再剥離かつ再貼付が可能な糊剤を塗工する糊剤塗工工程と、第2の片と第3の片との間にある折り予定線を折り目として、第3の片を第2の片に折り重ねることにより、糊剤塗工工程で塗工した糊剤と剥離層とを接触させる折り加工工程と、折り加工工程で折り重ねた第2の片及び第3の片について、これらの折り線を含んだ幅方向の端部をスリットするスリット加工工程とを備えたことを特徴とする隠蔽シート付き葉書の製造方法であってもよい。
上記の発明によれば、従来技術のように2パーツを貼り合わせて隠蔽シート付き葉書を製造するのではなく、1パーツの原料シートを用い、糊剤塗工工程、折り加工工程、スリット加工工程を経て隠蔽シート付き葉書を製造するので、上述した原料ウェブから隠蔽シート付き葉書を製造する方法と同様の効果を得つつ、枚用紙等に対応した製造方法とすることができる。
また本発明は、上記のスリット加工工程の後に、第1の片と第2の片との間にある折り予定線を折り目として、折り加工工程で折り重ねた第2の片と第3の片とを一体にして第1の片に折り重ねることにより、第3の片と第1の片とを接触させ、原料シートの厚み方向に対して第1の片,第3の片,第2の片をこの順に積層させる折り積層工程をさらに備えることが好ましい。
この態様であれば、第1の片,第3の片,第2の片がこの順に積層された隠蔽シート付き葉書を1パーツの原料シートから製造することができ、3つの片をコンパクトにまとめつつ、使用形態に則した隠蔽シート付き葉書を製造することができる。
本発明によれば、1パーツの原料ウェブや1パーツの原料シートから隠蔽シート付き葉書を製造するので、簡単かつ低コストで隠蔽シート付き葉書を製造することができる。
本発明の第1実施形態に係る製造方法によって製造される隠蔽シート付き葉書を示す図である。 第1実施形態の隠蔽シート付き葉書10の製造方法について説明する図である。 第1実施形態の隠蔽シート付き葉書10の使用方法について説明する図である。 本発明の第2実施形態に係る製造方法について説明する図である。
以下、本発明の隠蔽シート付き葉書の製造方法について説明する。
〔第1実施形態;原料ウェブ使用形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る製造方法によって製造される隠蔽シート付き葉書を示す図である。なお、図1中(A)は隠蔽シート付き葉書の正面図であり、図1中(B)は、図1中(A)のB−B断面図である。
隠蔽シート付き葉書10は、例えば、ユーザが記入欄に記入した個人情報等の秘密情報を隠蔽することができ、秘密情報を隠蔽した状態で郵送することができる葉書として利用することができる。すなわち隠蔽シート付き葉書10は、2つ折りにされた葉書本体部11と、2つ折りにされた葉書本体部11の内部に配置された糊剤12及び剥離紙13を備えている。以下、各部位の構成について説明する。
先ず葉書本体部11は、第1の片11a及び第2の片11bで構成されている。このうち第2の片11bの内側にはその略全面に糊剤12の塗布層が形成されており、第1の片11aの内側には剥離紙13が配置されている。
糊剤12は、再剥離及び再貼付が可能な糊である。この糊剤12は、上記のように第2の片11bの略全面に塗布されており、その表面の粘着力で剥離紙13を付着させている。
剥離紙13は、第3の片11cに剥離層14が形成された構成である。剥離層14は、第3の片11cの略全面にOPニスを印刷することによって形成されている。
次に、第1実施形態による隠蔽シート付き葉書10の製造方法について説明する。
図2は、第1実施形態の隠蔽シート付き葉書10の製造方法について説明する図である。
〔原料ウェブ〕
原料ウェブ20は、紙斤量が四六判換算で連量110kgの長尺なロール状シートであって、第1の片11aから第3の片11cまでがミシン目11Mを挟んで幅方向に並んで配列されるとともに、この配列が長手方向に連続して複数に割り付けられている。また、原料ウェブ20は、その左端部に、搬送用の穿孔列を有するマージン部MGを備える。
ここで原料ウェブ20は、第1の片11a及び第2の片11bについては予め絵柄印刷が行われており、また、第3の片11cについては剥離層14(図1(B)参照)を形成するためのOPニスが予め印刷されている。なお、必要があれば、ユーザの個人情報等の固有情報を合わせて印字しておくことができる。
〔搬送工程〕
図2中(A)に示すように、原料ウェブ20は、製造過程の初期でロールの形態に巻き取られており、このウェブロールWRから長尺な原料ウェブ20が搬送経路に沿って繰り出される(図中、矢印A参照)。搬送経路は、例えば図示しない搬送ローラやピンチローラ、ガイドローラ等の機器部品により構成されている。隠蔽シート付き葉書10の製造方法は、長尺な原料ウェブ20を搬送経路に沿って長手方向に搬送しながら以下の各工程を実行することで進行する。
〔糊剤塗工工程〕
図2中(A)に示すように、原料ウェブ20の搬送経路上には、糊剤塗工ローラ30及び支持ローラ32が設置されており、原料ウェブ20はその搬送過程でこれら糊剤塗工ローラ30と支持ローラ32との間を通過する。このとき、糊剤塗工ローラ30は、原料ウェブ20の搬送の伴い原料ウェブ20の第2の片11bに再剥離かつ再貼付が可能な糊剤12を塗工する。なお、糊剤塗工ローラ30には、糊剤タンクから転写ローラ(いずれも図示していない)を介して糊剤が供給されており、糊剤は例えば一定の層厚で糊剤塗工ローラ30の表面に転写される。上記の糊剤12を第2の片11bのみに塗工するため、第1の片11a及び第3の片11cに対応する部分は、非塗工領域となっており、また、後述する折り加工治具36に糊剤を付着させないため、第2の片11bと第3の片11cとの間にあるミシン目11Mから第2の片11bへの一定幅(例えば4mm程度)は、非塗工領域となっている。
〔折り加工工程(プラウ折り)〕
図2中(B)に示すように、搬送経路上には、糊剤塗工ローラ30の下流位置に折り加工治具36及び折り付けローラ38が搬送方向に離れて配置されている。このうち折り加工治具36は円盤刃形状をなしており、その外周のエッジを第2の片11bと第3の片11cとの間にあるミシン目11Mに接触させている。原料ウェブ20は加工治具36の位置で第3の片11cが上方へ跳ね上げられ、折り加工治具36の下流位置で全体的に断面V字形状に折り曲げられる。さらに原料ウェブ20は、その搬送に伴い折り曲げ角度を増していき、その下流位置で折り付けローラ38に引き継がれる。
折り付けローラ38は、原料ウェブ20の折り目部分を強く押さえ付け、その折り加工を確実なものとしている。原料ウェブ20が折り加工治具36及び折り付けローラ38を順に通過すると、原料ウェブ20の第2の片11bと第3の片11cの部分は2つ折りとなり、第3の片11cが第2の片11bの上に重ね合わせられた状態となる。
また搬送経路上には、加工治具36及び折り付けローラ38より下流位置に加圧ローラ対40が配置されている。2つ折り後の原料ウェブ20は、搬送経路上で加圧ローラ対40の間を通過し、ここで厚み方向に強く圧迫される。これらの工程で、第2の片11bと第3の片11cとの間にあるミシン目11Mを折り目として、第3の片11cを第2の片11bに折り重ねることにより、第2の片11b上に塗工された糊剤12と第3の片11c上に形成された剥離層14(図1中(B)参照)とが接触する。なお、加圧ローラ対40は、複数箇所に並べて配置されていてもよい。
〔スリット工程〕
図2中(C)に示すように、搬送経路上には、加圧ローラ対40より下流位置にディスク状のスリッタ42,44が配置されており、これらスリッタ42,44は、それぞれ外周に形成されたカッタ刃を有している。このうち一方のスリッタ42は、上述した折り加工工程で折り重ねた第2の片11b及び第3の片11cについて、これらの折り線を含んだ幅方向の端部を裁ち落とす。これにより、原料ウェブ20は、第2の片11bと第3の片11cとの間にある折り目部分で切断され、これ以降は、第2の片11bと第3の片11cとが二枚重ねの状態となる。また、他方のスリッタ44は、原料ウェブ20のマージン部MGを裁ち落とす。
〔断裁工程〕
搬送経路上には、図示しない断裁機(例えばカッタ胴)が配置されている。この断裁機は、搬送経路の横断方向に延びるカッタ刃でその一部が二枚重ねとなった原料ウェブ20を断裁し、個々の隠蔽シート付き葉書10に切り離す。このときの断裁位置は、長手方向に連続する第1の片11a,第2の片11b及び第3の片11cの境界である。
〔折り積層工程(チョッパー折り)〕
図2中(D)に示すように、搬送経路上には、図示しない折り機が配置されている。第1の片11aと第2の片11bとの間に形成されたミシン目11M上に、図示しないナイフ状の加工治具が配置されており、ナイフ状の加工治具を下降させることで(図中矢印B参照)、第1の片11aと第2の片11bとの間にあるミシン目11Mを折り目として、上述した折り加工工程で折り重ねた第2の片11bと第3の片11cとを一体にして第1の片11aに折り重ねることにより、第3の片11cと第1の片11aとを接触させ、原料ウェブ20の厚み方向に対して第1の片11a,第3の片11c,第2の片11bをこの順に積層させ、隠蔽シート付き葉書10が完成する。
図3は、第1実施形態の隠蔽シート付き葉書10の使用方法について説明する図である。
まず、図3中(A)に示すように、ユーザは、隠蔽シート付き葉書10を見開き状態とし、第1の片11aに設けられた記入欄16に必要事項を記入する。
ついで、図3中(B)に示すように、ユーザは、剥離紙13を剥がし、糊剤12を表出させる。
さらに、図3中(C)に示すように、ミシン目11Mを用いて、隠蔽シート付き葉書10を2つ折りにし、記入欄16を隠蔽する。
最後に、図3中(D)に示すように、記入欄16を隠蔽した状態で、隠蔽シート付き葉書10を1葉のものとして郵便ポストに投函する。
このように、本実施形態の隠蔽シート付き葉書10の製造方法によれば、従来技術のように2パーツを貼り合わせて隠蔽シート付き葉書を製造するのではなく、1パーツの原料ウェブ20を搬送しながら、糊剤塗工工程、折り加工工程、スリット加工工程、断裁工程を経て隠蔽シート付き葉書10を製造するので、製造者は原料ウェブ20だけの1パーツを用意すればよく、それだけ製造コストを抑えることができる。
また剥離紙13については、元々が原料ウェブ20から得られたものであるから、その剥離後も第1の片11aや第2の片11bと同等の厚みを有することから、紙片としての使用価値を維持することができる。例えば、剥離紙13の片面(剥離層14と反対側の面)に何らかの有用な情報や絵柄(例えば暦や写真、電話番号一覧等)を印刷又は印字しておけば、剥離紙13を剥離した後もその再利用や保管を使用者に促し、廃棄物の削減に寄与することができる。これにより、使用後には捨てられる別部材として剥離紙の無駄をなくし、環境負荷へ充分に配慮した隠蔽シート付き葉書10を製造することができる。この点、従来の剥離紙(セパレート紙)であれば、これを糊剤12の保護紙として利用することしかできず、剥離した後は廃棄する他なかったが、本実施形態では剥離紙13に引き続き使用価値を持たせておくことができる点で従来よりも優位である。
さらに本実施形態では、1パーツの原料ウェブ20から隠蔽シート付き葉書10を製造するので、従来の技術のように、別部材としての剥離紙を丁合する必要がなく、丁合時の位置決めは不要である。したがって、機械の動作状況を常に監視しておくような手間はなく、高品質の隠蔽シート付き葉書10を安定して製造することができる。さらにまた、本実施形態では、1パーツの原料ウェブ20から隠蔽シート付き葉書10を製造するので、最終的には同一の素材が折り重ねられた形態となり、部位ごとの収縮率の違いがほとんど生じない。このため、2パーツを貼り合わせて隠蔽シート付き葉書を製造する従来の方法と比べて、折り重ね時あるいは折り重ね後に全体がカールしてしまう現象を抑えることができる。
また本実施形態は、原料ウェブ20に固有情報(住所、氏名、会員番号等の可変情報)を印字する場合にも好適する。すなわち、原料ウェブ20の状態で3つの片11a,11b,11cが互いに一体であり、これらが製造過程を通じて互いの位置関係を常に維持している。このため、各片11a,11b,11c(特に第3の片11c)に固有情報を印字した場合であっても、これらの位置関係が1つの葉書単位の中で変化することがなく、完成時の位置ずれを心配する必要はない。
この点、従来のように2パーツを使用した場合、貼り合わせ工程の途中で位置ずれが生じると、その後は全て固有情報がマッチングしなくなってしまう。これに対し、本実施形態では貼り合わせ工程が存在しないことから、第1の片11aから第3の片11cに固有情報を印字する際のマッチングミスをなくすことができる。
本実施形態では、折り積層工程をさらに備えるので、第1の片11a,第3の片11c,第2の片11bがこの順に積層された隠蔽シート付き葉書10を1パーツの原料ウェブから製造することができ、3つの片をコンパクトにまとめて葉書大のサイズとし、葉書として使用する際の使用形態に則した隠蔽シート付き葉書10を製造することができる。
〔第2実施形態;原料ウェブ使用形態〕
次に図4は、本発明の第2実施形態に係る製造方法について説明する図である。なお、第1実施形態と共通する事項については同じ符号を付与するものとし、その重複した説明を省略する。
第2実施形態の製造方法は、1パーツの部材から隠蔽シート付き葉書10を製造するという観点で見れば、基本的には、第1実施形態の製造方法と同様である。第1実施形態の製造方法と第2実施形態の製造方法とが異なる点は、第1実施形態ではロール状の原料ウェブ20を用いて隠蔽シート付き葉書10を製造しているのに対して、第2実施形態では1枚(1片)ごとに分離された原料シート50から隠蔽シート付き葉書10を製造するという点にある。
原料シート50は、原料ウェブ20と同様に、第1の片11a、第2の片11b、第3の片11cと、第1の片11a、第2の片11b、第3の片11cの間に形成されたミシン目11Mとを備えるが、原料ウェブ20のように連続して搬送する必要がないので、マージン部は形成されていない。以下、本実施形態の製造方法について説明する。
まず、図4中(A)に示すように、原料シート50の第1の片11a及び第2の片11bに予め絵柄印刷を行っておき、また、第3の片11cには剥離層14を形成するためのOPニスを予め印刷しておく。なお、必要があれば、ユーザの個人情報等の固有情報を合わせて印字しておく。
ついで、図4中(B)に示すように、図示しない塗工装置等を用いて、第2の片11bに再剥離再貼付糊剤12を塗工する(糊剤塗工工程)。
さらに、図4中(C)に示すように、図示しない折り機等を用いて、第2の片11bと第3の片11cとの間にあるミシン目11Mを折り目として、第3の片11cを第2の片11bに折り重ねることにより、上述した糊剤塗工工程で塗工した糊剤12と第3の片11cに形成された剥離層14とを接触させる(折り加工工程)。
そして、図4中(D)に示すように、図示しないスリッタ等を用いて、上述した折り加工工程で折り重ねた第2の片11b及び第3の片11cについて、これらの折り線を含んだ幅方向の端部(図中D1参照)をスリットする(スリット加工工程)。
最後に、図4中(E)に示すように、図示しない折り機等を用いて、第1の片11aと第2の片11bとの間にあるミシン目11Mを折り目として、上述した折り加工工程で折り重ねた第2の片11bと第3の片11cとを一体にして第1の片11aに折り重ねる。このとき第3の片11cと第1の片11aとを接触させ、原料シート50の厚み方向に対して第1の片11a,第3の片11c,第2の片11bをこの順に積層させ(折り積層工程)、隠蔽シール一体型葉書10を完成させる。
このように、第2実施形態の隠蔽シート付き葉書10の製造方法によれば、第1実施形態と同様の効果を得つつも、第1実施形態で説明した搬送工程や断裁工程が不要となるので、より簡単に隠蔽シート付き葉書10を製造することができる。
また、第2実施形態の隠蔽シート付き葉書10の製造方法によれば、隠蔽シート付き葉書10を一つ一つ個々に製造することができるので、用紙サイズや用紙の原料等を柔軟に変更することができる。したがって、隠蔽シート付き葉書10を大量に生産するのではなく、様々な顧客からの注文を受けて個別に対応するような少量多品種の生産形態に好適する。また、第1実施形態のように連続して隠蔽シート付き葉書10を製造する必要がないので、隠蔽シート付き葉書10の試作品づくりにも好適である。
本発明は、上述した一実施形態に制約されることなく、各種の変形や置換を伴って実施することができる。また、一実施形態で挙げた隠蔽シート付き葉書10の構成はいずれも好ましい例示であり、これらを適宜変形して実施可能であることはいうまでもない。
10 隠蔽シート付き葉書
11 葉書本体部
11a 第1の片
11b 第2の片
11c 第3の片
12 再剥離再貼付糊剤
13 剥離紙
14 剥離層
20 原料ウェブ

Claims (4)

  1. 第1から第3の片が折り予定線を挟んで幅方向に並んで配列されるとともに、この配列が長手方向に連続して複数に割り付けられた状態で前記第3の片に剥離層が形成された長尺な原料ウェブをその長手方向に搬送する搬送工程と、
    前記搬送工程によって前記原料ウェブを搬送させながら、前記原料ウェブの前記第2の片に再剥離かつ再貼付が可能な糊剤を塗工する糊剤塗工工程と、
    前記第2の片と前記第3の片との間にある折り予定線を折り目として、前記第3の片を前記第2の片に折り重ねることにより、前記糊剤塗工工程で塗工した前記糊剤と前記剥離層とを接触させる折り加工工程と、
    前記折り加工工程で折り重ねた前記第2の片及び前記第3の片について、これらの折り線を含んだ幅方向の端部をスリットするスリット加工工程と、
    前記スリット加工工程の後に、前記原料ウェブを長手方向に連続した前記配列の割り付け位置ごとに断裁することにより、個々の隠蔽シート付き葉書として切り離す断裁工程と
    を備えたことを特徴とする隠蔽シート付き葉書の製造方法。
  2. 請求項1に記載の隠蔽シート付き葉書の製造方法において、
    前記断裁工程の後に、前記第1の片と前記第2の片との間にある折り予定線を折り目として、前記折り加工工程で折り重ねた前記第2の片と前記第3の片とを一体にして前記第1の片に折り重ねることにより、前記第3の片と前記第1の片とを接触させ、前記原料ウェブの厚み方向に対して前記第1の片,前記第3の片,前記第2の片をこの順に積層させる折り積層工程をさらに備えることを特徴とする隠蔽シート付き葉書の製造方法。
  3. 第1から第3の片が折り予定線を挟んで幅方向に並んで配列され、前記第3の片に剥離層が形成された原料シートの前記第2の片に再剥離かつ再貼付が可能な糊剤を塗工する糊剤塗工工程と、
    前記第2の片と前記第3の片との間にある折り予定線を折り目として、前記第3の片を前記第2の片に折り重ねることにより、前記糊剤塗工工程で塗工した前記糊剤と前記剥離層とを接触させる折り加工工程と、
    前記折り加工工程で折り重ねた前記第2の片及び前記第3の片について、これらの折り線を含んだ幅方向の端部をスリットするスリット加工工程と
    を備えたことを特徴とする隠蔽シート付き葉書の製造方法。
  4. 請求項3に記載の隠蔽シート付き葉書の製造方法において、
    前記スリット加工工程の後に、前記第1の片と前記第2の片との間にある折り予定線を折り目として、前記折り加工工程で折り重ねた前記第2の片と前記第3の片とを一体にして前記第1の片に折り重ねることにより、前記第3の片と前記第1の片とを接触させ、前記原料シートの厚み方向に対して前記第1の片,前記第3の片,前記第2の片をこの順に積層させる折り積層工程をさらに備えることを特徴とする隠蔽シート付き葉書の製造方法。
JP2010052651A 2010-03-10 2010-03-10 隠蔽シート付き葉書の製造方法 Active JP5399952B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010052651A JP5399952B2 (ja) 2010-03-10 2010-03-10 隠蔽シート付き葉書の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010052651A JP5399952B2 (ja) 2010-03-10 2010-03-10 隠蔽シート付き葉書の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011183716A JP2011183716A (ja) 2011-09-22
JP5399952B2 true JP5399952B2 (ja) 2014-01-29

Family

ID=44790564

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010052651A Active JP5399952B2 (ja) 2010-03-10 2010-03-10 隠蔽シート付き葉書の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5399952B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7013174B2 (ja) * 2017-09-04 2022-02-15 大王製紙株式会社 払込取扱票用シート

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08156462A (ja) * 1994-12-09 1996-06-18 Iseto Shiko Kk 隠蔽往復々はがき及び隠蔽往復々はがき用連続フォーム並びに隠蔽往復々はがきの製造方法
JPH0976670A (ja) * 1995-09-18 1997-03-25 Toppan Moore Co Ltd 重ね合わせ接着用シート
JP4584724B2 (ja) * 2005-01-18 2010-11-24 大王製紙株式会社 隠蔽式葉書
JP2007152803A (ja) * 2005-12-07 2007-06-21 Dainippon Printing Co Ltd 隠蔽情報伝達媒体
JP2009274245A (ja) * 2008-05-13 2009-11-26 Komatsu General Printing Co Ltd 帳票及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011183716A (ja) 2011-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5342926B2 (ja) 情報通信体の製造方法
JP5828585B2 (ja) 水濡れに強い情報通信体及びその製造方法
US20100015414A1 (en) Method of, and Apparatus for, Producing Multi-Leaf, Folded Printed Products, in Particular Periodicals and Brochures
JP5260170B2 (ja) 情報通信体の製造方法
JP5260184B2 (ja) 情報通信体の製造方法
US8267430B2 (en) Coplanar-joined printing carrier made from at least two partial printing carriers, the partial printing carriers, and the method for their fabrication
JP5399952B2 (ja) 隠蔽シート付き葉書の製造方法
JP5831831B2 (ja) ラミネータの任意位置自動停止手段及びそれを用いた長尺状の印刷紙のラミネート方法並びにそれを用いた情報通信体の製造方法
JP2010110974A (ja) 葉書、葉書の製造方法及び葉書の製造装置
JP5212625B2 (ja) 擬似接着封緘物の製造方法
JP2016078425A (ja) 窓付き封筒の製造方法
JP5654623B2 (ja) 葉書の製造方法及び葉書の製造装置
US20090278343A1 (en) Coplanar-joined printing carrier made from at least two partial printing carriers, the partial printing carriers, and the method for their fabrication
JP5120756B2 (ja) 情報通信体の製造方法
JP5849603B2 (ja) 紙片付き印刷物の製造方法
JP6732469B2 (ja) 重ね合わせ接着シートの製造方法
JP4910523B2 (ja) 情報隠蔽用シート
JP2013001109A (ja) 折り畳み情報通信体とその製造方法
JP5545044B2 (ja) 情報通信体の製造方法
JP7207078B2 (ja) 連続帳票および連続帳票の製造方法
JP6896448B2 (ja) 重ね合わせ接着シートの製造方法
JP6979581B2 (ja) 往復葉書及びその製造方法
JP6258694B2 (ja) 情報通信体の製造方法
JP2002113980A (ja) 情報通信体の製造方法
JP2024049461A (ja) 圧着はがきの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20111226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120226

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121219

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131018

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131022

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131024

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5399952

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250