JP5398253B2 - 自動販売機 - Google Patents

自動販売機 Download PDF

Info

Publication number
JP5398253B2
JP5398253B2 JP2008320352A JP2008320352A JP5398253B2 JP 5398253 B2 JP5398253 B2 JP 5398253B2 JP 2008320352 A JP2008320352 A JP 2008320352A JP 2008320352 A JP2008320352 A JP 2008320352A JP 5398253 B2 JP5398253 B2 JP 5398253B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat shield
storage device
product storage
product
posture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008320352A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010146132A (ja
Inventor
誠司 若木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP2008320352A priority Critical patent/JP5398253B2/ja
Publication of JP2010146132A publication Critical patent/JP2010146132A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5398253B2 publication Critical patent/JP5398253B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Vending Devices And Auxiliary Devices For Vending Devices (AREA)
  • Vending Machines For Individual Products (AREA)

Description

本発明は自動販売機、特に、商品収納装置が配設される自動販売機本体内の断熱室内空間や商品収納装置内を、調温(加温または冷却)される領域と、調温されない領域とに上下に仕切る自動販売機に関する。
商品の長期加温による劣化を防止するための構造として、特許文献1〜3等に、上方から下方に延びる搬送通路が前後に複数列設けられた商品収納装置を、上下に2分割するとともに、これらの境界部に開閉自在の遮熱フラッパをそれぞれ設けて、上部商品収納領域と下部商品収納領域とに仕切った構造が開示されている。各商品収納領域の下端部に臨む箇所には、この商品収納領域に設けられた各搬送通路の下端の商品を下方に一つずつ払い出す商品払出機構が配設されている。すなわち、この種の自動販売機では、下部商品収納領域の下端部に商品払出機構が配設されているだけでなく、上部商品収納領域の下端部、つまり、商品収納装置の上下方向略中間位置にも商品払出機構が配設されている。
この構造によれば、商品収納装置内が、上部商品収納領域と下部商品収納領域とに2分割されて仕切られているので、商品を加温して販売する場合でも、上部商品収納領域については内部を加温せず、下部商品収納領域のみ加温して温度調整(調温)することで、商品が上部商品収納領域に収容されている間については、加温による劣化を防止することができ、ひいては、販売する商品(例えば乳成分を含む商品)の長期加温による劣化を最小限に抑えることができる。また、下部商品収納領域については内部を加温しているので、販売する商品は、下部商品収納領域に収納されている間に良好に加温されて販売される。また、下部商品収納領域のみ調温(加温や冷却)し、上部商品収納領域については調温しなくて済むので、商品収納装置全体を調温する場合と比較して、調温領域を小さくでき、ひいては省エネルギー化を図ることができる利点がある。
なお、商品収納装置内を上部商品収納領域と下部商品収納領域とに仕切る遮熱フラッパ(遮熱フラッパ)の配設構造については、特許文献1等において、図29(a)、(b)に示すように、略水平姿勢まで上方に回動するようにばね121で付勢されている左右の遮熱フラッパ122Aを、その先端部同士が近接するように水平に配設したもの(いわゆる観音開き式の構造)が開示されている。なお、図29(a)、(b)における、123は、2列分の商品搬送通路が設けられている商品収納ラックの外枠であるラックフレーム、124は遮熱フラッパ122Aを回動自在に支持する支持軸である。また、遮熱フラッパ122Aについては、閉鎖時の状態を実線で示し、開放時の状態を点線で示している。
ここで、閉鎖時においても、左右の遮熱フラッパ122Aをその先端部間に隙間をあけて配設している理由は、遮熱フラッパ122Aの先端部同士が閉鎖時に当接して水平となる配置構成とすると、熱膨張や製造時の製造誤差などにより、遮熱フラッパ122Aが捩れるなど不良な姿勢で互いに突き合う状態となることがあり、この場合には、うまく開閉することができなくなって商品詰まりを生じることがあるためである。したがって、このような不具合を生じないように、隙間をあけて水平姿勢となるように配設している。
また、商品収納装置内を上部商品収納領域と下部商品収納領域とに仕切る遮熱フラッパの配設構造の他の例としては、特許文献3等において、図30(a)、(b)に示すように、左右の遮熱フラッパ122Bを、その先端部同士が重なるように配設したものが開示されている。
なお、図29、図30に示す何れの構造の場合も、遮熱フラッパ122A、122Bの側面がラックフレーム123の内壁面に隙間無く摺接する構造とすると、この摺接部分の摩擦によって、遮熱フラッパ122A、122Bが良好に開閉できないおそれがあるので、遮熱フラッパ122A、122Bの側面と、ラックフレーム123の内壁面との間に、図29(b)、図30(b)に示すように、隙間xがある状態で配設している。
ところで、商品を調温して販売するいわゆるサーペンタイン式の自動販売機では、商品販売時や商品補充時には、商品収納装置が自動販売機本体に収納された状態であるが、商品詰まりなどを生じて、商品収納装置のメンテナンス作業を行う場合には、商品収納装置を引き出して係員が作業できる状態にしなければならないので、自動販売機の天井部下面にスライドレール装置を取り付け、このスライドレール装置に沿って商品収納装置を自動販売機本体から引き出せるよう構成されている。しかしながら、商品収納装置を自動販売機本体側から引き出した状態では、商品収納装置が、自動販売機本体側のスライドレール部分から離脱してしまう構造であり、この際には、商品収納装置を近くに載置するなどして、分解する(メンテナンス作業を行う)ことが一般に行われる。
しかし、このような構造であると、メンテナンス作業を行う際に、商品収納装置の載置場所などをその都度、探さなければならず、多くの手間や時間がかかる欠点がある。また、適した載置場所が見つからない場合もあり、この場合には、メンテナンス作業に支障を来たしてしまう。また、上記のように、商品収納装置内部を遮熱フラッパなどにより2分割する構造の自動販売機の場合、一般の自動販売機よりも構造が複雑となるので、メンテナンス作業を必要とする場合には、より多くの手間や時間を要してしまうとともに、メンテナンス作業場所の確保も困難となるおそれがある。
一方、紙パック商品などを販売する自動販売機においては、商品収納装置を引き出して横方向から商品を補充する構造であり、自動販売機のメンテナンス時だけでなく、商品の補充時にも商品収納装置を引き出さなければならないので、商品収納装置が、自動販売機の天井部内面に取り付けたガイドレール装置に沿って自動販売機本体から引き出し自在に構成されているとともに、商品収納装置を引き出した際に吊り下げ姿勢を維持できるようになっている。
したがって、このような商品収納装置を自動販売機本体から引き出した状態でも、吊り下げ姿勢を維持できる構造を、いわゆるサーペンタイン式の自動販売機にも適用することが考えられ、この構造を採用することで、メンテナンス時に、商品収納装置を載置する場所を探さなくても、メンテナンス作業を行うことが可能となり、作業能率が向上する。なお、特許文献4にはこの種のガイドレール装置を備えた構造が簡略的に示されている。
特開2000−30138公報 特開2000−57431公報 特開2006−302182公報 特開2007−26161公報
特許文献1や特許文献2には、商品収納装置内を、遮熱フラッパなどにより上部商品収納領域と下部商品収納領域とに2分割し、下部商品収納領域のみを調温する構造は開示されているものの、この商品収納装置が配設されている断熱室の壁面と商品収納装置との間の隙間を遮熱する構造に関しては、実用的で具体的な提案がない。
メンテナンス作業を容易に行えるように、この種の自動販売機でも、商品収納装置は自動販売機本体より手前側に出退可能に配設することが望ましいが、その場合に、断熱室内を上下に分割しながら、断熱室の内壁面と商品収納装置との間の隙間を塞ぐ構造としては、例えば、前後方向ならびに横方向に対して水平に延びる遮熱壁を、断熱室の内壁面と商品収納装置との間に跨るように配設することが考えられる。より、具体的には、断熱室の内壁側面に、商品収納装置の側面部側に向かって内側に延びる断熱室側遮熱壁を、横方向および前後方向に対して水平に延びるように形成し、また、商品収納装置の側面部から断熱室の内壁側面に向かって外側に延びる収納装置側遮熱壁を、前記断熱室側遮熱壁に接近した位置で、前後方向ならびに横方向に対して水平に延びるように形成する。そして、これらの遮熱壁間の隙間を埋めるように、各遮熱壁の少なくとも一方に、スポンジやパッキンなどのシール部品を取り付けて、商品収納装置が自動販売機本体内に収納されている収納姿勢ではシール部品が、これに臨む収納装置側遮熱壁(または断熱室側遮熱壁)に当接するように配設する。
この構造によれば、遮熱壁(詳しくは、断熱室側遮熱壁、収納装置側遮熱壁およびシール部品)により断熱室内を上下に2分割して仕切ることが可能であるとともに、メンテナンス時には、商品収納装置を自動販売機本体から手前に引き出すことも可能となる。
しかしながら、この構造では、シール部品を、その弾性力だけで収納装置側遮熱壁または断熱室側遮熱壁に当接させているので、長期使用などでこれらの間に隙間を生じやすくなり、隙間を生じた場合には断熱性能が低下してしまい、ひいては、販売する商品(例えば乳成分を含む商品)の長期加温による劣化を最小限に抑えることができなくなるおそれがある。
また、上部商品収納領域と下部商品収納領域とに仕切る遮熱フラッパの配設構造として、図29(a)、(b)に示すように、左右の遮熱フラッパ122Aを、その先端部同士が近接するように水平に配設したものでは、閉鎖時においても、左右の遮熱フラッパ122Aの先端部間に隙間があるので、下部商品収納領域の空気が前記隙間から上部商品収納領域に逃げて、上部商品収納領域も加温されてしまい、上部商品収納領域における商品の劣化を防止できなくなってしまう欠点がある。
一方、図30(a)、(b)に示すように、左右の遮熱フラッパ122Bを、その先端部同士が重なるように水平に配設したものでは、閉鎖時においても、遮熱フラッパ122Bの先端部同士の間に隙間を生じないので、これらの先端部同士の間から空気や熱が逃げてしまう(移動してしまう)ことを防止できる。しかしながら、閉鎖時において、左右の遮熱フラッパ122Bの先端部が良好に重ならず、場合によっては、左右の遮熱フラッパ122Bの先端部同士が衝突してしまう(図30(a)、(b)において、仮想線で示す)可能性があり、遮熱フラッパ122Bの閉鎖時の姿勢が不安定となる。また、熱膨張や製造時の製造誤差などにより、遮熱フラッパ122Bの姿勢を良好に重なる状態に制御できないおそれもある。
また、図29、図30に示す何れの構造の場合も、遮熱フラッパ122A、122Bの側面と、ラックフレーム123の内壁面との間に隙間x(図29(b)、図30(b)参照)を有する構造であるので、この間の隙間xから、下部商品収納領域の空気が上部商品収納領域に逃げて、上部商品収納領域も加温されてしまい、上部商品収納領域における商品の劣化を防止できなくなってしまう欠点があった。
本発明は上記課題を解決するもので、メンテナンス作業を良好に行うことができると同時に、断熱室内の断熱室内壁面と商品収納装置との間の断熱性能を良好に維持しながら断熱室内を上下に良好に分割することができる自動販売機を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、自動販売機本体内に配設された断熱室内に、上方から下方に延びる搬送通路が前後に複数列設けられた商品収納装置が、自動販売機本体内に収納された収納姿勢から自動販売機本体より手前側に引き出された引出姿勢にわたって前後に引き出し押し込み可能に配設され、商品収納装置内の空間が、各搬送通路の中間部で開閉する遮熱フラッパにより、上部商品収納領域と下部商品収納領域とに上下に分割された状態で仕切られ、断熱室における商品収納装置外の空間が、遮熱壁部により上下に分割された状態で仕切られた自動販売機であって、前記遮熱壁部に設けられた遮熱壁が、後方ほど上方となる傾斜姿勢で配設され、前記遮熱壁部に、商品収納装置が収納姿勢側に向けて後方に押し込まれることで前記遮熱壁に上下方向にも圧接されるシール部品が配設されていることを特徴とする。
上記構成により、商品収納装置を自動販売機本体内に向けて後方へ押し込むにつれて、シール部品が遮熱壁に対して上下方向にも接近して圧接され、断熱室における商品収納装置外の空間が、遮熱壁部により良好にシールされた状態で仕切られる。このように、上記構成によれば、遮熱壁部の遮熱壁を、後方ほど上方となる傾斜姿勢で配設したので、商品収納装置の押し引き動作を利用した簡単な構成で、遮熱壁にシール部品を容易且つ確実に圧接させて良好にシールすることができ、良好な遮熱性能を得ることができる。
また、本発明の遮熱壁部は、自動販売機本体の断熱室内壁面に取り付けられた本体側遮熱壁と、商品収納装置に取り付けられた収納装置側遮熱壁と、本体側遮熱壁と収納装置側遮熱壁との少なくとも一方に取り付けられて、商品収納装置が断熱室内に収納された際に圧縮されて、本体側遮熱壁と収納装置側遮熱壁との間の隙間を埋めるシール部品とを備えていることを特徴とする。
この構成により、商品収納装置を自動販売機本体内に向けて後方へ押し込むにつれて、本体側遮熱壁と収納装置側遮熱壁とが上下方向にも接近する。これにより、自動販売機本体内に商品収納装置を収納した時点でシール部品が本体側遮熱壁と収納装置側遮熱壁との間で圧縮されて、断熱室における商品収納装置外の空間が、遮熱壁部により良好にシールされた状態で仕切られる。これにより、本体側遮熱壁や収納装置側遮熱壁にシール部品を容易且つ確実に圧接させて良好にシールすることができる。
また、本発明は、商品収納装置において搬送通路が前後に複数列配設され、搬送通路の中間部に設けられた遮熱フラッパを内装した遮熱ユニットが、後方ほど順に上方となるように階段状に配設され、遮熱ユニットの側面を結ぶラインに沿って、商品収納装置の外側箇所に、遮熱壁部が配設されていることを特徴とする。
これにより、商品収納装置の内外において上下方向に対して略同様なラインで遮熱されることとなり、遮熱性能を良好に維持することができる。つまり、商品収納装置の内外において、上下方向に対して大きく異なるラインで遮熱される場合には、異なる箇所での商品収納装置の内外での熱伝達が大きくなるので、この熱伝達による遮熱性能の低下を招くことがあったり、商品収納装置の内外での気密性を確保しなければならないため、遮熱ユニットの側面などに、通気性を有する孔などを形成できないなどの規制が必要となったりする不具合がある。これに対して、本発明ではこのような不具合を最小限に抑えることができ、良好な遮熱性能を維持できる。
また、本発明は、商品収納装置全体を自動販売機本体から手前側に引き出した際に吊り下げた姿勢を維持できるスライドレール装置が備えられていることを特徴とする。
この構成により、商品収納装置を自動販売機本体から手前側に引き出して吊り下げた状態に維持できるので、引き出した状態のままでメンテナンス作業などを行うことが可能となり、作業能率が向上する。
また、本発明は、商品収納装置が収納姿勢から手前側に移動しないように阻止して収納姿勢を維持する収納姿勢ロック装置が備えられていることを特徴とする。
この構成により、通常販売時などに、商品収納装置が収納姿勢から手前側に移動することを確実に阻止することができて、信頼性が向上する。
また、本発明は、商品収納装置が引出姿勢から奥側に移動しないように阻止して引出姿勢を維持する引出姿勢ロック装置が備えられていることを特徴とする。
この構成により、メンテナンス作業などを行うべく、商品収納装置を引出姿勢にした際に、商品収納装置が収納姿勢側に戻ることが阻止され、この結果、商品収納装置が良好に引出姿勢に維持された状態でメンテナンス作業を行うことができ、作業能率が向上する。
また、本発明の引出姿勢ロック装置は、商品収納装置を収納姿勢側から引出姿勢に移動した際に、収納姿勢側への移動を阻止するよう自動的にロックすることを特徴とする。
この構成により、メンテナンス作業などを行うべく、商品収納装置を収納姿勢側から引出姿勢に移動するだけで、商品収納装置が自動的に引出姿勢にロックされるので、引出姿勢に手動でロックする手間を省くことができるとともに、メンテナンス作業中に商品収納装置が収納姿勢側しないので、メンテナンス作業などにおける作業能率が向上する。
また、本発明は、商品収納装置において左右一対のラック側板間に所定数の列の搬送通路が設けられて商品収納ラックが形成され、前記商品収納ラックが、搬送通路の下端部にそれぞれ商品払出機構が配設された上部収納ユニットと、この上部収納ユニットの下方に着脱自在に配設され、遮熱フラッパが内蔵された遮熱ユニットと、この遮熱ユニットの下方に着脱自在に配設され、搬送通路の下端部にそれぞれ商品払出機構が配設された下部収納ユニットとから構成されていることを特徴とする。
この構成により、メンテナンス作業などを各ユニットに対して行うことができて、メンテナンス作業の効率化を図ることができる。また、遮熱ユニットや下部収納ユニットを共通化することも可能となる。
また、本発明は、所定数の列の商品搬送通路に対応させて、所定数の組の遮熱フラッパをその内部の前後に保持した遮熱ユニットが、後方ほど順に上方となるように階段状に配設され、遮熱ユニットにおける後方の壁面部と、遮熱ユニットにおける商品搬送通路を仕切る仕切壁部分とにそれぞれ通風用の孔部が形成されていることを特徴とする。
この構成により、遮熱ユニットを共通化しながら、前後に配列した遮熱ユニットにおける下方商品収納領域内の空気を、通風用の孔部を通して良好に循環することができて、省エネルギー化をより一層図ることができる。
以上のように本発明によれば、断熱室における商品収納装置外の空間を上下に分割する遮熱壁部の遮熱壁を、後方ほど上方となる傾斜姿勢で配設し、前記遮熱壁部に、商品収納装置が収納姿勢側に向けて後方に押し込まれることで前記遮熱壁に上下方向にも圧接されるシール部品を配設したことにより、商品収納装置の押し引き動作を利用した簡単な構成で、遮熱壁にシール部品を容易且つ確実に圧接させて良好にシールすることができ、良好な遮熱性能を得ることができる。
また、遮熱壁部として、自動販売機本体の断熱室内壁面に取り付けられた本体側遮熱壁と、商品収納装置に取り付けられた収納装置側遮熱壁と、本体側遮熱壁と収納装置側遮熱壁との少なくとも一方に取り付けられて、商品収納装置が断熱室内に収納された際に圧縮されて、本体側遮熱壁と収納装置側遮熱壁との間の隙間を埋めるシール部品とを備えることで、比較的簡単な構成で、本体側遮熱壁や収納装置側遮熱壁にシール部品を容易且つ確実に圧接させて良好にシールすることができる。
また、遮熱ユニットの側面を結ぶラインに沿って、商品収納装置の外側箇所に遮熱壁部を配設したことにより、商品収納装置の内外においてほぼ同様なラインで遮熱されることとなり、遮熱性能を良好に維持することができる。
また、商品収納装置全体を自動販売機本体から手前側に引き出した際に吊り下げた姿勢を維持できるスライドレール装置を備えたことにより、引き出した状態のままでメンテナンス作業などを行うことが可能となり、作業能率が向上する。
また、商品収納装置が収納姿勢から手前側に移動しないように阻止して収納姿勢を維持する収納姿勢ロック装置を備えたことにより、通常販売時などに、商品収納装置が収納姿勢から手前側に移動することを確実に阻止することができて、信頼性が向上する。
また、収納姿勢ロック手段として、商品収納装置を引出姿勢側から収納姿勢に移動した際に、手前側への移動を阻止するよう自動的にロックする構成としたことにより、収納姿勢に手動でロックする手間を省くことができるだけでなく、ロックし忘れることがないので、信頼性が向上する。
また、商品収納装置が引出姿勢から奥側に移動しないように阻止して引出姿勢を維持する引出姿勢ロック装置を備えたことにより、商品収納装置が良好に引出姿勢に維持された状態でメンテナンス作業を行うことができ、作業能率が向上する。
た、商品収納装置において左右一対のラック側板間に所定数の列の搬送通路が設けられた商品収納ラックを形成し、前記商品収納ラックを、搬送通路の下端部にそれぞれ商品払出機構が配設された上部収納ユニットと、この上部収納ユニットの下方に着脱自在に配設され、遮熱フラッパが内蔵された遮熱ユニットと、この遮熱ユニットの下方に着脱自在に配設され、搬送通路の下端部にそれぞれ商品払出機構が配設された下部収納ユニットとから構成したことにより、メンテナンス作業などを各ユニットに対して行うことができて、メンテナンス作業の効率化を図ることができる。また、遮熱ユニットや下部収納ユニットを共通化することも可能となる。
また、遮熱ユニットを、後方ほど順に上方となるように階段状に配設し、遮熱ユニットにおける後方の壁面部と、遮熱ユニットにおける商品搬送通路を仕切る仕切壁部分とにそれぞれ通風用の孔部を形成したことにより、遮熱ユニットを共通化しながら、前後に配列した遮熱ユニットにおける下方商品収納領域内の空気を、通風用の孔部を通して良好に循環することができて、省エネルギー化をより一層図ることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る自動販売機の商品収納装置を、図面に基づき説明する。なお、図1は本発明の実施の形態に係る自動販売機を簡略的に示す全体斜視図、図2(a)および(b)は同自動販売機の自動販売機本体の側面断面図および全体斜視図(ただし、商品収納装置を1列分だけ配設した状態を示す)、図3(a)および(b)は同自動販売機の自動販売機本体から商品収納装置を手前側に引き出した状態を示す側面断面図および全体斜視図(ただし、商品収納装置を1列分だけ配設した状態を示す)である。
図1に示すように、自動販売機の接客部としての前面には前面扉1が配設されており、この前面扉1は、商品が収納、搬送される商品収納装置10(図2、図3参照)などが格納された自動販売機本体2に開閉可能に取り付けられている。前面扉1の上部には、多数の商品見本3が展示されている展示室20が設けられているとともに、各商品見本3に対応して、利用者が購入する商品を選択する商品選択ボタン4などが配設されている。
前面扉1の中央部には、硬貨を投入するコイン投入口5や、投入金額などが表示される投入金額表示部6、釣銭や投入金を返却指示するための釣銭返却レバー7などが設けられている。また、前面扉1の下部には、購入商品が払い出される商品取出口8や、釣銭等が払い出されるコイン返却口9が設けられている。
図2や図3に示すように、自動販売機本体2における上部から中央部にかけては商品が収納され、外部から断熱された庫内(空間)11とされている一方、自動販売機本体2の下部は外部と空気の流通がある庫外(空間)12とされ、庫外12には、図示しないが、冷凍サイクルの圧縮機や凝縮器などが配設されている。庫内11は上下方向および奥行方向に延び、それぞれ断熱性を有する断熱仕切壁13により、複数の断熱室14に区画されている(図2においては、自動販売機本体2に、左右に4つの断熱室14が形成されている場合を示す)。15は、庫内11と庫外12とを断熱的に仕切る断熱底面部(いわゆる内箱の底面部)、17は、庫内11の前面開口部における中間部分を断熱して仕切る開閉自在の内扉である(この実施の形態では、庫内11の前面開口部における中間部分だけを覆う場合を図示しているが、これに限るものではなく、庫内11の前面開口部全体を内扉17で開閉する構成でもよい)。なお、この実施の形態では、庫内11の前面上部が、前面扉1の裏面上部で開閉自在とされており、前面扉1を開けると、後述する商品投入口22が臨み、この商品投入口22から商品を直接補充できるよう構成されているが、これに限るものではない。また、18は商品収納装置10から払い出された商品を商品取出口まで流れ落とすシュートである。
本実施の形態の自動販売機においては、各商品収納装置10の中間部に、これより上方の上部商品収納領域と下方の下部商品収納領域とを断熱的に上下に仕切って2分割する左右で対となったいわゆる観音開き式で開閉自在の遮熱フラッパ21(図4参照)が配設されているとともに、図3などに示すように、各断熱室14における上下方向の略中間部に、後方ほど上方となるように傾斜する遮熱壁部16が設けられている。そして、これらの遮熱フラッパ21および遮熱壁部16により、断熱室14内が、上部商品収納領域を含む上部断熱領域14aと、下部商品収納領域を含む下部断熱領域14bとに上下に2分割された断熱状態に仕切られている。図示しないが、各下部断熱領域14bの底部(シュート18の下方)には、下部断熱領域14b内の空気を冷却する冷凍サイクルの蒸発器や、下部断熱領域14b内の空気を加温するヒータ、空気を循環させる送風機などが配設されており、各下部断熱領域14b毎に、冷却または加温される(いわゆる調温される)よう構成されている。一方、遮熱フラッパ21および遮熱壁部16により、下部断熱領域14b内の空気が、上部断熱領域14a側には流入しないよう図られており、上部断熱領域14a内は、基本的に冷却されたり加温されたりしない(すなわち調温されない)よう図られている。
図4に示すように、商品収納装置10内には、庫内11の前面上部に臨む商品投入口22から奥側に向かって下方に傾斜しながら延びる傾斜導入通路23が上下に複数設けられているとともに、傾斜導入通路23の奥端部にその上端が接続された搬送通路24が前後方向に複数列(この実施の形態では6列)形成されている。搬送通路24は、略上方から下方に蛇行状に延びて、商品を収納しつつ下方に送るように配設されている。この商品収納装置10では、搬送通路24が左右で対となった遮熱フラッパ21により、上部商品収納領域と下部商品収納領域とに上下に2分割された状態で仕切られ、上部商品収納領域の下端部と下部商品収納領域の下端部とに、各商品収納領域における搬送通路24の下端の商品を下方に一つずつ払い出す商品払出機構(いわゆるベンドメカニズム)25が配設されている。
また、商品収納装置10は、それぞれ2列分の搬送通路24が設けられた商品収納ラック26(26A〜26C)が前後に複数(この実施の形態では3つ)連結された構成とされ、断熱室14の天井面内面に沿って前後に延びるように取り付けられたスライドレール装置27により、各商品収納ラック26が吊り下げられた状態で、前後方向(すなわち奥行方向)にスライド自在に支持されている。図5〜図8などに示すように、スライドレール装置27は、断熱室14の天井面内面に取り付けられた取付固定枠28と、取付固定枠28の内側に固定された左右1対の外レール29と、外レール29に対して前後方向にスライド自在に支持された左右1対の中間スライドレール30と、商品収納装置10の上辺部分に取り付けられ、中間スライドレール30に対して前後方向にスライド自在に支持された左右1対の内スライドレール31などを備えている。そして、前面扉1および内扉17を開けた状態で、スライドレール装置27を介して、商品収納装置10全体を手前に引き出せるようになっており、図3に示すように、商品収納装置10全体を引き出した状態(引出姿勢と称す)でも、スライドレール装置27により吊り下げた状態に維持可能に構成されている。なお、内スライドレール31は、前後の商品収納ラック26同士を連結する連結部材としても機能する。
なお、図7に示すように、スライドレール装置27の前端部分には、商品収納装置10を自動販売機本体2内に収納した姿勢(収納姿勢と称す)から、商品収納装置10が手前側に移動しようとした場合でも、商品収納装置10の側面部分をなす側板の前端部(後述する上部収納ユニット41の側面部分をなす左右の上部ラック側板47の上端前端部)に係合して、商品収納装置10が手前側に飛び出すことを阻止して収納姿勢を維持する収納姿勢ロック装置32が設けられている。この収納姿勢ロック装置32は、外レール29の前端部に固定され、前端が後方に屈曲するフック形状に形成された係止片33と、この係止片33を内側に押圧する板ばね34とからなる。そして、商品収納装置10を引出姿勢から収納姿勢に移動した際には、係止片33のフック形状部分が、上部ラック側板47の上端前端部を乗り越えて前方に位置して係合可能な姿勢となり、商品収納装置10の手前側への移動を阻止するよう収納姿勢を自動的にロックして維持する。なお、商品収納装置10を手前側に引き出す際には、図7(b)に示すように、係止片33を一時的に外側に押し広げる(a方向に移動させる)ことで、係止片33が、上部ラック側板47の上端前端部に係止しない位置となって、商品収納装置10の前方への移動(引出動作)が許容される。
また、図9(a)、(b)に示すように、スライドレール装置27には、商品収納装置10が自動販売機本体2から引き出された引出姿勢から、商品収納装置10が奥側に移動しようとした場合でも、商品収納装置10が奥側に移動しないようを阻止して引出姿勢を維持する引出姿勢ロック装置36が設けられている。すなわち、内スライドレール31の後端部には、ピン37を介してロックレバー35が揺動可能に取り付けられており、商品収納装置10が自動販売機本体2から引き出されると、このロックレバー35の先端部近傍箇所から下方に膨出する部分が、中間スライドレール30の前端部に形成された切り起こし片部30aを乗り越えて、自動的に、この切り起こし片部30aに当接可能な位置関係となって、商品収納装置10が奥側に移動しようとした場合には当接して奥側への移動が阻止されるよう構成されている(なお、ロックレバー35が下方側に揺動するばねを内装してもよい)。これにより、商品収納装置10を手前に引き出すと、自動的に引出姿勢にロックされて、この引出姿勢が良好に維持され、メンテナンス作業などを能率的に行えるように図られている。なお、メンテナンス作業などが終了し、商品収納装置10を自動販売機本体2内に戻す際には、ロックレバー35を一時的に持ち上げた状態で商品収納装置10を押し込むことで、容易にロック状態が解除されて、支障なく押し込み動作を行うことができる。
図10、図11に簡略的に示すように、各商品収納ラック26(26A〜26C)は、搬送通路24の下端部にそれぞれ商品払出機構25が配設された上部収納ユニット41と、この上部収納ユニット41の下方に着脱自在に配設され、遮熱フラッパ21およびこの遮熱フラッパ21を開閉する遮熱フラッパ開閉機構50(図17〜図20参照)が内蔵された遮熱ユニット42と、この遮熱ユニット42の下方に着脱自在に配設され、搬送通路の下端部にそれぞれ商品払出機構25が配設された下部収納ユニット43とから構成されている。なお、上部収納ユニット41については、前側ほど下方に長い構成とされている(すなわち、商品収納ラック26Aが最も長く、商品収納ラック26Cが最も短い)が、遮熱ユニット42と、下部収納ユニット43とはそれぞれ、同じ構造のものが用いられて(すなわち、各遮熱ユニット42が同じ構造のものが用いられ、また、各下部収納ユニット43が同じ構造のものが用いられて)共通化が図られている。
なお、前後3つの上部収納ユニット41により上部商品収納装置が構成され、前後3つの遮熱ユニット42により遮断装置が構成され、前後3つの下部収納ユニット43により下部商品収納装置が構成されている。また、前後3つの上部収納ユニット41は、内スライドレール31をねじで固定することで互いに連結され、前後3つの遮熱ユニット42は後述する連結部材96をねじで固定することで互いに連結される。そして、後述する方法によって遮熱ユニット42に対して下部収納ユニット43を着脱することにより、下部商品収納装置全体を遮断装置に対して着脱することも可能であり、後述する方法によって上部収納ユニット41に対して遮熱ユニット42を着脱することにより、遮断装置全体を上部商品収納装置に対して着脱することも可能である。
図12(b)に示すように、上部収納ユニット41の側面部分をなす左右の上部ラック側板47は、下辺部分が両側方に少しだけ延ばされて摺接部としての延出部47aが形成されている。また、遮熱ユニット42の側面部分をなす左右の遮熱ユニット側板51の上辺部分には、内側に窪む摺接部としての段部51aが形成されている。そして、上部収納ユニット41における上部ラック側板47の延出部47aの上に、遮熱ユニット42における遮熱ユニット側板51の段部51aが載った状態で、上部収納ユニット41に対して遮熱ユニット42が前後方向にスライド可能に配設されており、上部収納ユニット41に対して遮熱ユニット42が所定位置まで押し込まれた状態で、遮熱ユニット側板51の段部51aより上方に延びる箇所と、上部収納ユニット41における上部ラック側板47の下部とに渡って、固定手段としてのねじ52がねじ込まれることで、上部収納ユニット41に対して遮熱ユニット42が固定される。
また、図12(c)に示すように、遮熱ユニット42における遮熱ユニット側板51の下辺部分には、摺接部としての断面U字形状のレール部51bが形成されている。また、下部収納ユニット43の側面部分をなす左右の下部ラック側板53には、その上辺部分に、摺接部としての断面逆U字形状のレール部53aが形成されている。そして、遮熱ユニット42における遮熱ユニット側板51のレール部51bの上に、下部収納ユニット43における下部ラック側板53のレール部53aが載った状態で、遮熱ユニット42に対して下部収納ユニット43が前後方向にスライド可能に配設されている。また、図12(d)、(e)に示すように、遮熱ユニット側板51の下辺部の前端部には、斜め内側に傾斜するストッパとしての抜け止め片51cが形成されている。そして、遮熱ユニット側板51のレール部51bの真上に、下部ラック側板53のレール部53aが載った状態で、下部収納ユニット43が相対的に手前側に移動しようとした場合でも、下部ラック側板53のレール部53aの前端部が、前記抜け止め片51c(この抜け止め片51cを屈曲姿勢とした場合)に当接し、下部収納ユニット43の手前側への移動が阻止されるように構成されている。なお、下部収納ユニット43を、遮熱ユニット42に対して手前側に引き出す際には、前記抜け止め片51cを、下部ラック側板53のレール部53aに当接しない位置まで外側に曲げて変形させることで、下部収納ユニット43を手前側に引き出すことが可能である。
図4、図13などに示すように、上部収納ユニット41は、上部収納ユニット41の側面部分をなす左右の上部ラック側板47と、これらの間に配設されて、傾斜導入通路23の底面部をなす複数の傾斜導入ガイド48(具体的には、各上部収納ユニット41に、前後方向に分割されて設けられている)と、左右の上部ラック側板47間において互いに対向するように配設されて、搬送通路24の前面部および後面部をなす略断面円弧状の案内ガイド(いわゆるセグメント)56と、互いに背中合わせに配設される商品払出機構25(図16参照)などから構成される。
図13〜図16に示すように、商品収納ラック26の一側面における上部商品収納領域の下端部に相当する位置には略矩形状の開口部61が形成されている。また、この開口部61を覆う略平板状の覆い板62に、商品払出機構25を支持させる支持枠体63を組付けて固定している。図15、図16に示すように、支持枠体63は、覆い板62にその一端部側が固定される上枠64および下枠65と、上枠64および下枠65の他端部同士を固定する側部枠66とから構成されており、覆い板62と側部枠66との間の間隔が、商品払出機構25の幅よりも若干広い状態で固定されている。そして、支持枠体63に左右1組の商品払出機構25を互いに背中合わせの姿勢で係合させて、覆い板62と支持枠体63と1組の商品払出機構25とをユニット化しており、このユニット化した商品払出ユニット60を、開口部61を通して挿入、離脱させることで商品収納ラック26に対して着脱自在に構成している。また、左右一対の上部ラック側板(ラック側板)47間に、商品払出ユニット60の挿入時に、支持枠体63の上枠64を案内する上ガイド67と、支持枠体63の下枠65を案内する下ガイド68とが取り付けられており、メンテナンス作業時などには、商品払出ユニット60を上ガイド67と下ガイド68とに沿わせながら容易に着脱可能に構成されている。
図17〜図20に示すように、遮熱ユニット42は、遮熱ユニット42の左右の側面部をなす遮熱ユニット側板51の内側に、遮熱性に優れた樹脂製で四角枠形状の保持ケース85(外側ケース部品85A〜85Dと仕切りケース部品85Eとで構成される)が配設され、この保持ケース85内に、搬送通路24毎に対応して観音開き式の対となった遮熱フラッパ21が開閉自在に配設された構成とされている。ここで、遮熱フラッパ21は、搬送通路に対して上部前端位置および上部後端位置となる箇所に回転支持用のピン86が配設され、このピン86を中心として先端部が下方に回動自在に配設されている。また、各遮熱フラッパ21は、ピン86に外装された付勢ばね87により、上方に回動するよう付勢されており、これらの回転支持用のピン86や付勢ばね87などにより遮熱フラッパ開閉機構50が構成されている。なお、遮熱フラッパ21や保持ケース85は、上述したように、断熱性に優れた(少なくとも、金属板製の遮熱ユニット側板51よりも断熱性に優れている)樹脂製とされ、図21(a)に示すように、遮熱フラッパ21の先端部上部は断面円弧形状に形成されている。
そして、図17(b)、図20(a)に示すように、閉鎖時においては、各遮熱フラッパ21の先端部側が下方に傾斜し、先端部同士が当接して密接する姿勢となる。このように、閉鎖時には、遮熱フラッパ21の先端部同士が密接して、これらの間から、遮熱フラッパ21よりも下方の下部商品収納領域内の空気が、遮熱フラッパ21よりも上方の上部商品収納領域内に流入し難くなるよう図られている。また、上部収納ユニット41からの商品が遮熱フラッパ21内に払い出された際には、商品の重量により、付勢ばね87の付勢力に抗して、各遮熱フラッパ21がさらに下方に回動して遮熱フラッパ21間に開口部を生じる姿勢になり、商品の下部収納ユニット43への搬送を許容する。
なお、図21(a)〜(c)に示すように、遮熱フラッパ21として断熱性を向上させるべく、内部に中空部21aを形成した構造を採用したり、中空部21aを介して下面に断熱性に優れた高断熱性部材21bを配設したり、厚み方向の中央部分を含む下面部に、断熱性に優れた高断熱性部材21cを配設したりしてもよい。また、中空部21aを有する遮熱フラッパ21を、ブロー成形やガスアシスト成形で形成してもよく、これにより良好な断熱特性が得られる。
遮熱フラッパ21を開閉自在に内部に配設させている保持ケース85の内壁面上部には、遮熱フラッパ21の軸支部分の辺とこの辺に臨む保持ケース85の壁面部分との間の隙間を上方から覆う第1張出部85fと、遮熱フラッパの閉鎖時の側面部分の辺とこれに臨む保持ケース85の壁面部分との間の隙間を上方から覆う第2張出部85gとが一体形成されている。詳しくは、図17(b)に示すように、保持ケース85において、前側の外側ケース部品85Aの内壁面(後面)上部と、仕切りケース部品85Eの前面および後面の各上部と、後側の外側ケース部品85Bの内壁面(前面)上部とは、それぞれ内側に第1張出部85fが延出しており、これらの第1張出部85fにより、各第1張出部85fが形成されている壁面部分と遮熱フラッパ21の軸支されている辺との間の隙間を上方から覆うことで、これらの間の空間部を通して、遮熱フラッパ21よりも下方の下部商品収納領域内の空気が、遮熱フラッパ21よりも上方の上部商品収納領域内に流入し難くなるよう構成されている。また、図20(b)、(c)などに示すように、保持ケース85において、左右の外側ケース部品85C、85Dの上部寄り部分は、閉鎖状態の遮熱フラッパ21の側辺部が傾斜する傾斜形状に沿って、側面視略V字状の領域が内側に突出しており、この突出部の下面からなる第2張出部85gにより、遮熱フラッパ21閉鎖時の側面部分の辺と、前記第2張出部85gが形成されている側壁面部分との間の隙間を上方から覆うことで、これらの間の空間部を通して、遮熱フラッパ21よりも下方の下部商品収納領域内の空気が、遮熱フラッパ21よりも上方の上部商品収納領域内に流入し難くなるよう構成されている。
これらの構成により、遮熱フラッパ21の閉鎖時においては、遮熱フラッパ21よりも下方の下部商品収納領域内の空気が、遮熱フラッパ21よりも上方の上部商品収納領域内に流入し難くされている。なお、上部収納ユニット41から商品が払い出されると、その商品の重量により、遮熱フラッパ21が、付勢ばね87の付勢力に抗して開放され、商品は、下部収納ユニット43(下部商品収納領域)内へ送られる。
上述したように、上部収納ユニット41については、前側ほど下方に長い構成とされているため、これに伴って、遮熱ユニット42や下部収納ユニット43も前側のものほど低い段違い姿勢(階段状に)で配置されている。そして、遮熱フラッパ21よりも下方の下部商品収納領域内の空気が、良好に循環するように、図22などに示すように、保持ケース85内における遮熱フラッパ21より下方の搬送通路24間を仕切る仕切壁部分としての仕切りケース部品85Eと、後方壁面部をなす後側の外側ケース部品85Bとにはそれぞれ通気孔85cが形成されて、前後の遮熱ユニット42間や下部収納ユニット43間での空気の流通状態が良好になるよう図られている。なお、最も後方の遮断ユニット42内からの空気は、自動販売機本体2の背面内側に沿って延びる通風ダクト19内に流入して循環されるよう構成されている。
図23、図24に示すように、下部収納ユニット43の下部には、下部ラック側板53間に、商品払出機構25の上端部や下端部を係合させる固定用上ロッド部材90および固定用下ロッド部材91が取り付けられ、これらの固定用上ロッド部材90および固定用下ロッド部材91に対して、商品払出機構25の上端部や下端部を係合させて、商品払出機構25を組みつけている。なお、商品払出機構25の構造は、上部収納ユニット41に配設した商品払出機構25と同じである。
下部収納ユニット43の各搬送通路24の上端部には、下部収納ユニット43内の各搬送通路24内に商品が満杯になったかどうかを検出するための満杯検知レバー92が配設されているとともに、この満杯検知レバー92による満杯検知動作を行う満杯検知スイッチセンサ93がその近傍に配設されている。そして、下部収納ユニット43において、商品の払出動作が行われて、搬送通路24において満杯状態から非満杯状態に切り換わったことを検知した場合には、上部収納ユニット41の商品払出機構25を駆動させて、上部収納ユニット41の搬送通路24における下端の商品を、遮熱ユニット42を介して下部収納ユニット43側に搬送させ、下部収納ユニット43の搬送通路24へ商品が補充されるよう構成されている。
図2、図4、図22などに示すように、上部ラック側板47および覆い板62には、搬送通路24の商品の姿勢を視認するとともに商品の姿勢を変更させるドライバなどの治具を挿入可能な作業用孔88が形成されている。また、図23、図24などに示すように、下部商品収納領域に対応する下部ラック側板53には、搬送通路24の商品の姿勢を視認するとともに商品の姿勢を変更させる治具を挿入可能な機能に加えて、調温された空気を導入可能な作業用兼通風孔89が形成されている。この実施の形態では、通風孔としても兼用される下部ラック側板53の作業用孔89は、通風孔としては兼用されない上部ラック側板47および覆い板62の作業用孔88よりも大きめのものが用いられているがこれに限るものではない。
図3、図5、図22などに示すように、商品収納装置10において、商品収納ラック26内の領域においては、遮熱フラッパ21により上部商品収納領域と下部商品収納領域とに分割されているが、図25、図26などに示すように、断熱室14における商品収納ラック26より外部の領域については断熱室14における上下方向の中間部に、後方ほど上方となる傾斜姿勢で遮熱壁部16が設けられている。ここで、遮熱フラッパ21を内装する遮熱ユニット42は、後方ほど順に上方となるように階段状に配設されているが、遮熱壁部16は、前記遮熱ユニット42の側面(より具体的には、遮熱ユニット42の側面部の前端部下部近傍であるが、これに限るものではなく、遮熱ユニット42の側面部の所定箇所であればよい)を略直線状に結ぶラインに沿って、商品収納装置10の外側箇所に配設されている。
遮熱壁部16は、断熱室14の内壁面に傾斜姿勢で取り付けられた本体側遮熱壁71と、商品収納装置に取り付けられた収納装置側遮熱壁72と、本体側遮熱壁71の上面に取り付けられた第1のシール部品としてのスポンジ94と、収納装置側遮熱壁72の下面に取り付けられた第1のシール部品としてのガスケット95などから構成され、商品収納装置10が後方に押し込まれて断熱室14内に収納された際に、スポンジ94とガスケット95とが互いに上下方向にも圧縮されて、本体側遮熱壁71と収納装置側遮熱壁72との間の隙間を埋めるよう構成されている。
ここで、この実施の形態では、図26に示す断熱室14では、向かって右側の本体側遮熱壁71Aおよびスポンジ94Aが広幅に形成され、向かって左側の本体側遮熱壁71Bおよびがスポンジ94Bが狭い幅に形成されているが、これに限るものではない。また、断熱性を向上させるため、図26、図28に示すように、本体側遮熱壁71の後端部に続く断熱室14における背面内側部分にも、スポンジ94Cが貼り付けられ、収納時には、このスポンジ94Cが商品収納ラック26の背面部に密接して、断熱性能を良好に維持する。また、図28に示すように、内扉17の背面に、内扉17と商品収納装置10の前面部分との間を塞ぐスポンジ94Dが貼り付けられ、断熱性能を良好に維持する。
なお、図25に示すように、収納装置側遮熱壁72は、前後3つの遮熱ユニット42にわたって、各遮熱ユニット42の保持ケース85の両側面部に取り付けられており、前後の商品収納ラック26同士を連結する機能も兼ねており、前側ほど低い位置となるように、斜め方向に沿って延びるように取り付けられている。また、この実施の形態では、図25〜図27に示すように、向かって右側の収納装置側遮熱壁72Aは、その上面部分に、中間配線部82からの配線が接続される上集合ハーネス部97が沿わせて配設されており、また、下面部分の一部に、下部収納ユニット43側からのハーネス部が接続される下集合ハーネス部98が沿わせて配設されており、ハーネス部の挿通部(ハウジング部)としての役目も兼ねている。なお、下集合ハーネス部98と下部収納ユニット43側からのハーネス部とが通過する箇所には、本体側遮熱壁71Aおよびスポンジ94との間に少しだけ隙間をあけるよう配設されており、断線などの支障を来たすことのないよう構成されている。なお、これらの上集合ハーネス部97や下集合ハーネス部98は後方に伸ばされて、通風ダクト19の近傍箇所に沿って、庫外空間側に接続されている。
上記構成によれば、各商品収納ラック26内(すなわち上部収納ユニット41と遮熱ユニット42と下部収納ユニット43との内部)においては、遮熱フラッパ21により、これより上方の空間(上部商品収納領域)と、これより下方の空間(下部商品収納領域)とに良好に物理的および熱的に仕切られる。
この場合に、遮熱フラッパ21が、閉鎖時において、その先端部側が下方に傾斜し、先端部同士が密接した姿勢となるように配設されているので、使用時の熱膨張や製造時の製造誤差、あるいは長期使用による磨耗などにより、遮熱フラッパ21の大きさが変動した場合でも、先端部同士が当接して先端部間に隙間を生じていない傾斜姿勢を良好に維持でき、良好な遮熱性能を維持できる。また、遮熱フラッパ21の先端部を断面円弧形状に形成したことにより、遮熱フラッパ21の先端部同士が当接した場合でも、互いの開閉動作に支障を来たすことなくスムーズな開閉を維持でき、良好な信頼性を確保できる。
また、遮熱フラッパ21を開閉自在に内部に配設させている保持ケース85に、遮熱フラッパ21の軸支されている辺とこれに臨む保持ケース85の前後の壁面部分(外側ケース部品85A、85Bおよび仕切りケース部品85E)との間の隙間を上方から覆う第1張出部85fと、遮熱フラッパ21閉鎖時の側面部分の辺とこれに臨む保持ケース85の左右の壁面部分(外側ケース部品85C、85D)との間の隙間を上方から覆う第2張出部85gとを設けたので、遮熱フラッパ21の閉鎖時の閉鎖時において、保持ケース85と、遮熱フラッパ21の外周辺部分との間の隙間が、第1張出部85fおよび第2張出部85gにより覆われる。この結果、保持ケース85と遮熱フラッパ21の軸支部や側面部分との間の隙間から、調温された下部商品収納領域からの空気が、調温されていない上部商品収納領域に流入することを最小限に抑えることができて、良好な遮熱性能を維持できる。
また、商品収納装置10が断熱室14内に収納されている状態では、断熱室14における商品収納ラック26(商品収納装置10)よりも外部の領域においては、手前側ほど低くなるように傾斜する遮熱壁部16によって、これより上方の空間と下方の空間とが物理的および熱的に仕切られる。つまり、遮熱壁部16を後方ほど上方となる傾斜姿勢で配設したので、商品収納装置10を自動販売機本体2内に向けて後方へ押し込むにつれて、本体側遮熱壁71に取り付けた第1のシール部品としてのスポンジ94や、収納装置側遮熱壁72に取り付けた第2のシール部品としてのガスケット95が、互いに上下方向にも接近して圧縮され、断熱室14における商品収納装置10外の空間が、この遮熱壁部16により良好にシールされた状態で仕切られる。また、上記構成によれば、遮熱壁部16の遮熱壁71、72を、後方ほど上方となる傾斜姿勢で配設したので、商品収納装置10の押し引き動作を利用した簡単な構成で、遮熱壁71、72にシール部品としてのガスケット95やスポンジ94を容易且つ確実に圧接させて良好にシールすることができ、良好な遮熱性能を得ることができる。なお、上記実施の形態では、ガスケット95およびスポンジ94を設けた場合を述べたが、一方だけを設けても良い。また、シール部品としては、弾性変形して密着できるものであれば、上記のものに限るものではない。
したがって、上記構成によれば、販売する商品として、乳成分を含むなど、長期加温した場合に劣化する恐れがある場合でも、商品が上部商品収納領域にある場合には加温されず、下部商品収納領域(下部収納ユニット43)に搬送されてきてから加温されるので、商品の劣化を最小限に抑えることができる。また、下部商品収納領域については内部を加温しているので、販売する商品は、下部商品収納領域に収納されている間に良好に加温されて販売される。
また、上記構成によれば、遮熱壁部16が、後方ほど順に上方となる階段状に配設された遮熱ユニット42の側面を結ぶラインに沿って配設されているので、商品収納装置10の内外において、上下方向に対してほぼ同様なラインで遮熱されることとなり、遮熱性能を良好に維持することができる。つまり、商品収納装置10の内外において、上下方向に対して大きく異なるラインで遮熱される場合には、異なる箇所での商品収納装置10の内外での熱伝達が大きくなるので、この熱伝達による遮熱性能の低下を招くことがあったり、商品収納装置10の内外での気密性を確保しなければならないため、遮熱ユニット42の側面などに、通気性を有する孔などを形成できないなどの規制が必要となったりする不具合がある。これに対して、本発明ではこのような不具合を最小限に抑えることができ、良好な遮熱性能を維持できる。
上記構成において、商品収納ラック26内で商品詰まりを生じるなどしてメンテナンス作業が必要となった場合には、以下のような作業を行う。
すなわち、前面扉1および内扉17を開けた状態で、スライドレール装置27を介して、メンテナンス対象となる商品収納装置10全体を手前に引き出す。図3に示すように、この状態で、商品収納装置10全体がスライドレール装置27により吊り下げられた状態のままで手前側に露出するので、まず、この状態で、商品収納装置10(商品収納ラック26(26A〜26C))の状態を観察することができる。また、上部ラック側板47や覆い板62、下部ラック側板53には、作業用孔88や作業用兼通風孔89が形成されているので、搬送通路24の途中などで商品の姿勢が崩れて詰まってしまっていた場合などでも、この作業用孔88や作業用兼通風孔89を通して、商品の姿勢を視認することができるとともに、姿勢が崩れている商品に対して、作業用孔88や作業用兼通風孔89からドライバなどの治具を挿入して、商品を正常な姿勢に矯正することができ、これにより、このような場合には、商品収納装置10を取り外したり、分解したりせずに、メンテナンス作業を行うことができて、作業能率が向上する。
また、上記のような治具の挿入などでは解決しない場合でも、上記構成によれば、上部収納ユニット41と、遮熱ユニット42と、下部収納ユニット43とが互いに着脱自在であるので、メンテナンス時などに、対象となるユニットを取り外して作業することが可能となり、商品収納ラック全体を移動して分解する場合と比較して、作業の軽減化を図ることができる。例えば、前後方向中間の下部収納ユニット43や後方の下部収納ユニット43に対してメンテナンス作業を行う場合でも、図11、図26に示すように、これらの下部収納ユニット43だけを取り外して、メンテナンス作業を行うだけで済み、手間や時間を最小限に抑えることができて、作業能率が極めてよい。
また、遮熱ユニット42に対してメンテナンス作業を行う場合には、前後の遮熱ユニット42同士を連結する連結部材96を取り外した状態で、対象となる遮熱ユニット42をその上方の上部収納ユニット41から取り外して、メンテナンス作業を行えば済む。また、上部収納ユニット41に対してメンテナンス作業を行う場合でも、上部収納ユニット41における商品払出機構25の箇所のメンテナンス作業を行う場合には、商品払出機構25が組みつけられてユニット化されている商品払出ユニット60を取り外して、作業を行えばよい。そして、この商品払出ユニット60は、商品収納ラック26の一側面に形成された開口部61から引き出すことができるので、商品収納装置10をスライドレール装置27から吊り下げた状態のままで、商品払出ユニット60を取り外すことができ、メンテナンス時の作業能率が良好となる。また、2つの商品払出機構25を1つの商品払出ユニット60に一体化したので、商品払出機構25を個別に装着する場合と比較して、装着時の手間が半減する。
また、この場合に、商品払出ユニット60の支持枠体63は、覆い板62に固定した上枠64および下枠65と、上枠64および下枠65同士を連結する側部枠66とにより構成したことにより、極めて簡単な構成で、商品払出機構25を安定した姿勢で良好かつ確実に組付けることができる。また、商品払出機構25としても、従来と同様な一般的なものを用いることができ、ひいては製造コストの低減化を図ることができ、新規に商品払出機構を開発することによる開発費用や新規部品の保管費用などが別途に必要となることもない。
また、下部ラック側板53に、搬送通路24の商品の姿勢を視認するとともに商品の姿勢を変更させる治具を挿入可能で、かつ調温された空気を導入可能な作業用兼通風孔89を形成したことにより、商品が搬送通路24内で異常な姿勢となって商品詰まりを生じた場合に、作業用兼通風孔89から治具を挿入して、治具により商品が正常な姿勢となるように変更することができるだけでなく、通常時において作業用兼通風孔89を通して、搬送通路24内に、調温された空気を良好に導入することができて、より効率的に商品を調温することができ、省エネルギー化を図ることができる。
また、2列分の搬送通路24が設けられてなる商品収納ラック26を、搬送通路24の下端部にそれぞれ商品払出機構25が配設された上部収納ユニット41と、この上部収納ユニット41に対して着脱自在で、遮熱フラッパ21および遮熱フラッパ開閉機構50が内蔵された遮熱ユニット42と、遮熱ユニット42に対して着脱自在で、搬送通路24の下端部にそれぞれ商品払出機構24が配設された下部収納ユニット43とから構成したことにより、上部収納ユニット41と、遮熱ユニット42と、下部収納ユニット43とが互いに着脱自在であるので、メンテナンス時などに、対象となるユニットを取り外して作業することが可能となり、商品収納ラック26全体を移動分解する場合と比較して、作業の軽減化を図ることができる。
なお、下部収納ユニット43を遮熱ユニット42から取り外す際には、遮熱ユニット側板51のレール部51bに設けられた抜け止め片51cを外側に曲げて変形させて、下部収納ユニット43をスライドさせるだけで、下部収納ユニット43を引き出すことが可能であるので、作業能率が良好であるとともに、通常時は、抜け止め片51cにより、下部収納ユニット43の正規位置が保持されるので良好な信頼性を維持することができる。また、遮熱ユニット42を上部収納ユニット41から取り外す際には、遮熱ユニット側板51の上部と上部ラック側板47の下部とに渡って通されたねじ52を取外し、遮熱ユニット42をスライドさせるだけで、容易に遮熱ユニット42を分離することが可能であるので、作業能率が良好であるとともに、通常時は、ねじ52により、遮熱ユニット42の正規位置が保持されるので良好な信頼性を維持することができる。
また、前後方向に複数組並べて設けられた遮熱ユニット42同士と下部収納ユニット43同士とが同じ構造のものに共通化することにより、製造コストの低減化を図ることができる。
また、商品収納装置10全体を自動販売機本体2から手前側に引き出した状態に保持できるスライドレール装置27を備えたことにより、商品収納装置10全体を自動販売機本体2から手前側に引き出した状態に保持できるので、引き出した状態のままでメンテナンス作業などを行うことも可能となり、作業能率が向上する。
さらに、上記構成によれば、商品収納装置10が収納姿勢から手前側に移動しないように阻止して収納姿勢を維持する収納姿勢ロック装置32が設けられているので、通常販売時などに、商品収納装置10が収納姿勢から手前側に移動することを確実に阻止することができて、信頼性が向上する。また、この場合に、収納姿勢ロック装置32は、商品収納装置10を引出姿勢側から収納姿勢に移動した際に、手前側への移動を阻止するよう自動的にロックするので、メンテナンス作業などが終わり、商品収納装置10を引出姿勢側から収納姿勢に移動するだけで、商品収納装置10が自動的に収納姿勢にロックされる。これにより、収納姿勢に手動でロックする手間を省くことができるだけでなく、ロックし忘れることがないので、信頼性が向上する。
また、上記構成によれば、商品収納装置10が引出姿勢から奥側に移動しないように阻止して引出姿勢を維持する引出姿勢ロック装置36が設けられているので、メンテナンス作業などを行うべく、商品収納装置10を引出姿勢にした際に、自動的に引出姿勢にロックされて商品収納装置10が収納姿勢側に戻ることが阻止され、この結果、商品収納装置10が良好に引出姿勢に維持された状態でメンテナンス作業を行うことができ、作業能率が向上する。
なお、上記実施の形態では、商品収納ラック26を、上下方向に対して、上部収納ユニット41と遮熱ユニット42と下部収納ユニット43との3つのユニットに3分割し、それぞれ2列分の搬送通路24毎にモジュール化し、9個のユニットを連結して奥行方向に対して6コラム(搬送通路24)、1列のラックユニットとして構成したが、これに限るものではなく、上部収納ユニット41と遮熱ユニット42とを一体化したり、または遮熱ユニット42と下部収納ユニット43とを一体化したりして、上下方向に対して2分割した構造としてもよい。また、前後方向に一体化する搬送通路24の構成部品(いわゆるコラム)を、2列にせずに、前後方向に3つの搬送通路24の構成部品(コラム)や、4つの搬送通路24の構成部品(コラム)を一体化してもよい。
また、上記実施の形態では、上下方向での各ユニット(上部収納ユニット41、遮熱ユニット42、下部収納ユニット43)間の連結構造をスライド方式とした場合を述べたが、これに限るものではなく、単純に上下方向に合わせて、複数のねじによって締結、連結してもよい。
また、上記実施の形態では、前後の上部収納ユニット41同士の連結を、内スライドレール31により行う構造としたが、これに限るものではなく、従来と同様に、自動販売機本体2の天井面下面に、断面形状が上向きU字状のブラケットを内スライドレールに一体化しておき、このブラケットに対して、上端部を下向きU字状に形成した上部収納ユニット41を引っ掛ける構造とし、自動販売機の設置現場で、上部収納ユニット41を自動販売機本体2から容易に離脱できるように構成してもよい。
また、上記実施の形態では、下部商品収納領域を含めた断熱室14内の下部の空間(下部断熱領域14b)が加温され、上部商品収納領域を含めた断熱室14内の上部の空間(上部断熱領域14a)が加温されない場合を述べ、これにより、上部断熱領域14aでの商品の加温などによる劣化をより良好に防止できる利点がある。しかし、これに限るものではなく、上部商品収納領域を含めた上部断熱領域14aを、下部商品収納領域を含めた下部断熱領域14bよりも、低い温度に調温されるように構成した場合でもよく、この場合でも商品の加温などによる劣化を抑えることができる利点がある。
本発明の実施の形態に係る自動販売機を簡略的に示す全体斜視図である。 (a)および(b)は同自動販売機の自動販売機本体の側面断面図および全体斜視図である(ただし、商品収納装置を1列分だけ配設した状態を示す)。 (a)および(b)は同自動販売機の自動販売機本体から商品収納装置を手前側に引き出した状態を示す側面断面図および全体斜視図である(ただし、商品収納装置を1列分だけ配設した状態を示す)。 同自動販売機の商品収納装置の側面断面図である。 (a)は同自動販売機の商品収納装置上部の要部拡大正面図、(b)は同自動販売機の商品収納装置の全体正面図、(c)は同自動販売機の商品収納装置の全体斜視図である。 (a)〜(d)は同自動販売機のスライドレール装置の要部正面図、平面図、側面図および斜視図である。 (a)および(b)はそれぞれ同自動販売機のスライドレール装置の要部斜視図、(c)は要部平面図である。 (a)および(b)はそれぞれ同自動販売機の商品収納装置を手前側に引き出した状態を示す斜視図である。 (a)および(b)は同自動販売機のスライドレール装置の要部斜視図、(c)および(d)は同自動販売機のガスケット配設部分の要部斜視図である。 (a)および(b)は同自動販売機の商品収納装置の各ユニットを簡略的に示した分解斜視図および全体斜視図である。 同自動販売機の商品収納装置の各ユニットの着脱状態を簡略的に示した斜視図である。 (a)〜(c)は同自動販売機の商品収納ラックの全体斜視図、商品収納ラックの上部収納ユニットと遮断ユニットとの着脱部分の要部拡大正面断面図、商品収納ラックの遮断ユニットと下部収納ユニットとの着脱部分の要部拡大正面断面図、(d)および(e)は同商品収納ラックの遮断ユニットと下部収納ユニットとの着脱部分の要部拡大斜視図および要部拡大正面図である。 同商品収納装置の全体斜視図である。 同商品収納装置の商品払出ユニットを挿入しようとする状態を示した斜視図である。 同商品収納装置の商品払出ユニットを上ガイドと下ガイドとの間に挿入しようとする状態を示した斜視図である。 同商品払出ユニットの支持枠体と商品払出機構とを示す斜視図である。 (a)および(b)は同商品収納装置の遮熱ユニットの斜視図および側面断面図である。 (a)〜(e)は同遮熱ユニットの左側面図、背面図、平面図、正面図および右側面図である。 同遮熱ユニットの分解斜視図である。 (a)は同遮熱ユニットの側面断面図、(b)は図20(a)のb−b線矢視断面図、(c)は図20(a)のc−c線矢視断面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ同遮熱ユニットの遮熱フラッパの断面図である。 同商品収納装置の空気の流れ状態を示す側面断面図である。 同商品収納装置の下部収納ユニットの斜視図である。 同商品収納装置の下部収納ユニットの側面断面図である。 同商品収納装置の斜視図である。 (a)および(b)は同自動販売機の自動販売機本体から商品収納装置を手前側に引き出した状態を示す側面断面図および全体斜視図である(ただし、商品収納装置を1列分だけ配設した状態を示す)。 同商品収納装置の要部拡大正面図である。 (a)および(b)はそれぞれ同商品収納装置の要部拡大側面図である。 (a)および(b)は従来の商品収納装置の側面断面図および簡略的な正面図である。 (a)および(b)は他の従来の商品収納装置の側面断面図および簡略的な正面図である。
符号の説明
1 前面扉
2 自動販売機本体
10 商品収納装置
13 縦遮熱壁
14 断熱室
15 仕切壁
16 遮熱壁部
21 遮熱フラッパ
23 傾斜導入通路
24 搬送通路
25 商品払出機構
26、26A〜26C 商品収納ラック
27 スライドレール装置
32 収納姿勢ロック装置
36 引出姿勢ロック装置
41 上部収納ユニット
42 遮熱ユニット
43 下部収納ユニット
47 上部ラック側板
50 遮熱フラッパ開閉機構
51 遮断ユニット側板
53 下部ラック側板
55 傾斜導入ガイド
56 案内ガイド
63 支持枠体
64 上枠
65 下枠
71 本体側遮熱壁
72 収納装置側遮熱壁
94 スポンジ(第1のシール部品)
95 ガスケット(第2のシール部品)

Claims (9)

  1. 自動販売機本体内に配設された断熱室内に、上方から下方に延びる搬送通路が前後に複数列設けられた商品収納装置が、自動販売機本体内に収納された収納姿勢から自動販売機本体より手前側に引き出された引出姿勢にわたって前後に引き出し押し込み可能に配設され、商品収納装置内の空間が、各搬送通路の中間部で開閉する遮熱フラッパにより、上部商品収納領域と下部商品収納領域とに上下に分割された状態で仕切られ、断熱室における商品収納装置外の空間が、遮熱壁部により上下に分割された状態で仕切られた自動販売機であって、前記遮熱壁部に設けられた遮熱壁が、後方ほど上方となる傾斜姿勢で配設され、前記遮熱壁部に、商品収納装置が収納姿勢側に向けて後方に押し込まれることで前記遮熱壁に対して上下方向にも圧接されるシール部品が配設されていることを特徴とする自動販売機。
  2. 遮熱壁部は、自動販売機本体の断熱室内壁面に取り付けられた本体側遮熱壁と、商品収納装置に取り付けられた収納装置側遮熱壁と、本体側遮熱壁と収納装置側遮熱壁との少なくとも一方に取り付けられて、商品収納装置が断熱室内に収納された際に圧縮されて、本体側遮熱壁と収納装置側遮熱壁との間の隙間を埋めるシール部品とを備えていることを特徴とする請求項1記載の自動販売機。
  3. 商品収納装置において搬送通路が前後に複数列配設され、搬送通路の中間部に設けられた遮熱フラッパを内装した遮熱ユニットが、後方ほど順に上方となるように階段状に配設され、遮熱ユニットの側面を結ぶラインに沿って、商品収納装置の外側箇所に、遮熱壁部が配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の自動販売機。
  4. 商品収納装置全体を自動販売機本体から手前側に引き出した際に吊り下げた姿勢を維持できるスライドレール装置が備えられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の自動販売機。
  5. 商品収納装置が収納姿勢から手前側に移動しないように阻止して収納姿勢を維持する収納姿勢ロック装置が備えられていることを特徴とする請求項4に記載の自動販売機。
  6. 商品収納装置が引出姿勢から奥側に移動しないように阻止して引出姿勢を維持する引出姿勢ロック装置が備えられていることを特徴とする請求項4または5に記載の自動販売機。
  7. 引出姿勢ロック装置は、商品収納装置を収納姿勢側から引出姿勢に移動した際に、収納姿勢側への移動を阻止するよう自動的にロックすることを特徴とする請求項6に記載の自動販売機。
  8. 商品収納装置において左右一対のラック側板間に所定数の列の搬送通路が設けられて商品収納ラックが形成され、前記商品収納ラックが、搬送通路の下端部にそれぞれ商品払出機構が配設された上部収納ユニットと、この上部収納ユニットの下方に着脱自在に配設され、遮熱フラッパが内蔵された遮熱ユニットと、この遮熱ユニットの下方に着脱自在に配設され、搬送通路の下端部にそれぞれ商品払出機構が配設された下部収納ユニットとから構成されていることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の自動販売機。
  9. 所定数の列の商品搬送通路に対応させて、所定数の組の遮熱フラッパをその内部の前後に保持した遮熱ユニットが、後方ほど順に上方となるように階段状に配設され、遮熱ユニットにおける後方の壁面部と、遮熱ユニットにおける商品搬送通路を仕切る仕切壁部分とにそれぞれ通風用の孔部が形成されていることを特徴とする請求項に記載の自動販売機。
JP2008320352A 2008-12-17 2008-12-17 自動販売機 Expired - Fee Related JP5398253B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008320352A JP5398253B2 (ja) 2008-12-17 2008-12-17 自動販売機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008320352A JP5398253B2 (ja) 2008-12-17 2008-12-17 自動販売機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010146132A JP2010146132A (ja) 2010-07-01
JP5398253B2 true JP5398253B2 (ja) 2014-01-29

Family

ID=42566539

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008320352A Expired - Fee Related JP5398253B2 (ja) 2008-12-17 2008-12-17 自動販売機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5398253B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104282083B (zh) * 2013-07-11 2016-08-17 国网山东省电力公司菏泽供电公司 出货仓固定结构

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06337984A (ja) * 1993-05-28 1994-12-06 Sanyo Electric Co Ltd 自動販売機
JP2000057431A (ja) * 1998-08-10 2000-02-25 Fuji Electric Co Ltd 自動販売機の商品加熱制御装置
JP2000259926A (ja) * 1999-03-12 2000-09-22 Sanyo Electric Co Ltd 自動販売機の商品収納装置
JP2006119789A (ja) * 2004-10-20 2006-05-11 Fuji Electric Retail Systems Co Ltd 自動販売機の商品収納ラック
JP3841101B2 (ja) * 2005-03-07 2006-11-01 富士電機リテイルシステムズ株式会社 自動販売機
JP4621067B2 (ja) * 2005-04-25 2011-01-26 株式会社クボタ 自動販売機
JP2007041644A (ja) * 2005-07-29 2007-02-15 Fuji Electric Retail Systems Co Ltd 自動販売機
JP4888234B2 (ja) * 2007-06-04 2012-02-29 富士電機リテイルシステムズ株式会社 自動販売機の商品収納装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010146132A (ja) 2010-07-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012194797A (ja) 自動販売機の商品収納ラック
CN109147167B (zh) 自动售货机
JP5398253B2 (ja) 自動販売機
JP4923793B2 (ja) 自動販売機
JP5316218B2 (ja) 自動販売機
JP2010191708A (ja) 自動販売機
JP5369960B2 (ja) 自動販売機
JP5407509B2 (ja) 自動販売機
JP5467350B2 (ja) 自動販売機
JP5359616B2 (ja) 自動販売機
JP5381604B2 (ja) 自動販売機
JP5299133B2 (ja) 自動販売機の商品収納ラック
JP2009198058A (ja) 貯蔵庫の排気案内カバー
JP2008299805A (ja) 自動販売機の商品収納装置
JP2010146131A (ja) 自動販売機の商品収納装置
JP5310282B2 (ja) 自動販売機の商品収納ラック
JP5332702B2 (ja) 自動販売機
JP4910846B2 (ja) 自動販売機
JP5195249B2 (ja) 自動販売機の商品収納ラック
JP2006350857A (ja) 自動販売機
JP2010198177A (ja) 自動販売機
JP5983391B2 (ja) 自動販売機
JP2011180944A (ja) 自動販売機
JP5229020B2 (ja) 自動販売機
JP5195508B2 (ja) 自動販売機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110921

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130513

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130625

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130823

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130924

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131022

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees