JP5394449B2 - 変速機の油圧回路 - Google Patents

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Description

本発明は、走行用駆動源の駆動力を変速して駆動輪に伝達する変速機の油圧機器に変速用のオイルを供給する変速機の油圧回路に関する。
アイドリングストップ制御が可能な車両において、走行用のエンジンにより駆動される機械式オイルポンプと電動モータにより駆動される電動オイルポンプとを備え、エンジンの運転時には機械式オイルポンプが発生する油圧で変速機の変速動作を行わせるとともに、エンジンの停止時には電動オイルポンプが発生する油圧で変速機の変速動作を行わせ、エンジンの運転時に機械式オイルポンプ吐出するオイルが停止した電動オイルポンプを通過して漏洩するのをチェックバルブにより阻止するものが、下記特許文献1、2により公知である。
特開2010−209978号公報 特開2008−69838号公報
しかしながら上記特許文献1、2に記載されたものは、エンジンの運転時に機械式オイルポンプが発生した高い油圧がチェックバルブによって阻止されるため、そのチェックバルブの弁体が大きな荷重で弁座に押し付けられてしまい、チェックバルブが閉弁状態固着したり、弁座が弁体により摩耗してシール性が低下したりする可能性があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、変速機の油圧回路の第1、第2オイルポンプ間に配置されたチェックバルブに高圧が作用するのを防止して、チェックバルブの固着故障の発生やシール性の低下を防止することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、走行用駆動源の駆動力を変速して駆動輪に伝達する変速機の油圧機器にオイルを供給する変速機の油圧回路であって、前記変速機は有効半径が可変のドライブプーリおよびドリブンプーリを備え、前記油圧機器は、前記ドライブプーリおよび前記ドリブンプーリの有効半径を変化させる油室と、前進変速段および後進変速段を選択的に確立するフォワードクラッチおよびリバースクラッチとを含むものにおいて、前記油圧回路は、前記走行用駆動源により駆動される第1オイルポンプと、前記走行用駆動源とは異なる第2の駆動源により駆動される第2オイルポンプと、前記第1オイルポンプの吐出側と前記油室との間を接続する第1の油路と、前記第1の油路の途中に介装され前記第1オイルポンプ出オイルを第1設定圧に調圧して前記油室に供給する第1調圧弁と、前記第1調圧弁と前記油室との間で前記第1の油路から分岐する第2の油路と、前記第2オイルポンプの吐出側に連なる第3の油路と、前記両クラッチに連なる第4の油路と、前記第2,第3および第4の油路の相互間に介装されていて、前記第1調圧弁で調圧されたオイルを前記第1設定圧よりも低い第2設定圧に調圧して前記第4の油路を経て前記両クラッチに供給するとともに前記第1オイルポンプの停止時に前記第2オイルポンプの吐出オイルを前記第4の油路を経て前記両クラッチに、また前記第2の油路および前記第1の油路を経て前記油室にそれぞれ供給する第2調圧弁と、前記第3の油路の途中に設けられて前記第2オイルポンプ側から前記第2調圧弁側へのオイルの流通のみを許容するチェックバルブとを備えることを特徴とする変速機の油圧回路が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記走行用駆動源はアイドリングストップ制御が可能な内燃機関であるとともに前記第2の駆動源は電動機であり、前記内燃機関の運転中は該内燃機関によって前記第1オイルポンプが駆動される一方、前記アイドリングストップ制御により前記内燃機関が停止した場合には、前記電動機によって前記第2オイルポンプが駆動されて、該第2オイルポンプから吐出されたオイルが前記油室および前記両クラッチに供給されることを特徴とする変速機の油圧回路が提案される。
、実施の形態のレギュレータバルブ102は本発明の第1調圧弁に対応し、実施の形態のクラッチレデューシングバルブ109は本発明の第2調圧弁に対応し、実施の形態のエンジンEは本発明の走行用駆動源に対応し、実施の形態の電動モータMは本発明の走行用駆動源とは異なる第2の駆動源に対応し、実施の形態のベルト式無段変速機Tは本発明の変速機に対応し、実施の形態の油路L2及び油路L3は本発明の第1の油路に対応し、実施の形態の油路L7は本発明の第2の油路に対応し、実施の形態の油路L8及び油路L9は本発明の第3の油路に対応し、実施の形態の油路L10は本発明の第4の油路に対応する。
請求項1の構成によれば、走行用駆動源の運転時には第1オイルポンプの吐出圧第1調圧弁で第1設定圧に調圧され、第1の油路よりドライブプーリおよびドリブンプーリの有効半径を変化させる油室に供給されるとともに、第1設定圧の油圧が第1の油路から分岐する第2の油路より第2調圧弁に供給され、該第2調圧弁で第1設定圧よりも低い第2設定圧に調圧されフォワードクラッチおよびリバースクラッチに供給される。その際、第2オイルポンプに連なる第3の油路に伝達される第2設定圧の油圧はチェックバルブにより阻止されて第2調圧弁側から第2オイルポンプ側に漏洩することが阻止されるが、その第2設定圧は第1オイルポンプの吐出圧を第1調圧弁および第2調圧弁で2段階に減圧した低い油圧であるため、チェックバルブが固着故障したりシール性が低下したりするのを防止することができる。
また、第1オイルポンプの停止時には、第2の油路、第3の油路および両クラッチに連なる第4の油路の相互間に介装された第2調圧弁が、第3の油路に供給された第2オイルポンプの吐出オイルを第4の油路を経て両クラッチに供給するとともに第2の油路および第1の油路を経て油室に供給するから、走行用駆動源が停止しても、第2オイルポンプが発生する油圧で変速プーリの変速比を保持できるとともに、変速クラッチを予め係合させておくことができて、走行用駆動源の始動と同時に車両を遅滞なく発進させることができる。
また請求項2の構成によれば、内燃機関のアイドリングストップ制御中であっても、ベルト式無段変速機に所定の変速段を確立して車両の発進を遅滞なく行わせることができる。
ベルト式無段変速機の縦断面図。[実施の形態] 図1の2部拡大図。[実施の形態] ベルト式無段変速機の油圧回路図(エンジン運転中)。[実施の形態] ベルト式無段変速機の油圧回路図(アイドリングストップ制御中)。[実施の形態] ベルト式無段変速機の油圧回路図(エンジン運転中)。[従来例] ベルト式無段変速機の油圧回路図(アイドリングストップ制御中)。[従来例]
以下、図1〜図4に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1および図2に示すように、車両用のベルト式無段変速機Tは、右ケーシング11、中間ケーシング12および左ケーシング13を備えており、中間ケーシング12および左ケーシング13にそれぞれボールベアリング14,15を介してメインシャフト16が支持され、右ケーシング11、中間ケーシング12および左ケーシング13にそれぞれローラベアリング17、ボールベアリング18およびローラベアリング19を介してカウンタシャフト20が支持され、右ケーシング11および中間ケーシング12にそれぞれアンギュラローラベアリング21,22を介してリダクションシャフト23が支持される。メインシャフト16の右端内周に左端外周を相対回転自在に嵌合するインプットシャフト24の右端は、右ケーシング11の開口部においてエンジンEのクランクシャフト25の左端に同軸に対向する。
右ケーシング11の内部には、インプットシャフト24の右端外周を囲むようにトルクコンバータ26が配置され、中間ケーシング12の内部には、インプットシャフト24およびメインシャフト16の嵌合部の外周を囲むように前後進切替機構27が配置されるとともに、前後進切替機構27の径方向外側に隣接するように機械式オイルポンプよりなる第1オイルポンプ28が配置される。
中間ケーシング12に内部において、メインシャフト16の外周に設けられたドライブプーリ29とカウンタシャフト20の外周に設けられたドリブンプーリ30とに、無端状の金属ベルト31が巻き掛けられる。ドライブプーリ29は固定側プーリ半体29aと、その固定側プーリ半体29aに対して接近・離間可能な可動側プーリ半体29bとを備え、油室32に作用する油圧により溝幅を制御可能である。同様に、ドリブンプーリ30は固定側プーリ半体30aと、その固定側プーリ半体30aに対して接近・離間可能な可動側プーリ半体30bとを備え、油室33に作用する油圧により溝幅を制御可能である。
右ケーシング11および中間ケーシング12にそれぞれアンギュラローラベアリング34,35を介してディファレンシャルギヤ36が支持される。カウンタシャフト20に設けた第1リダクションギヤ37がリダクションシャフト23に設けた第2リダクションギヤ38に噛合し、リダクションシャフト23に設けたファイナルドライブギヤ39がディファレンシャルギヤ36の外周に設けたファイナルドリブンギヤ40に噛合する。そしてディファレンシャルギヤ36から左右に延出する左右のドライブシャフト41,42が左右の車輪に接続される。
トルクコンバータ26はエンジンEのクランクシャフト25の左端にドライブプレート51およびトルクコンバータカバー52を介して接続されたポンプ53と、ベルト式無段変速機Tのインプットシャフト24の右端に接続されたタービン54と、中間ケーシング12に一方向クラッチ55を介して支持されたステータ56と、ポンプ53およびタービン54を一体に結合可能なロックアップクラッチ57とを備える。
エンジンEのクランクシャフト25に接続されたポンプ53が回転すると、ポンプ53から押し出されたオイルがタービン54に流入し、タービン54にトルクを与えてベルト式無段変速機Tのインプットシャフト24を回転させた後、ステータ56を通過してポンプ53に還流することで、クランクシャフト25の回転が減速され、かつトルク増幅されてインプットシャフト24に伝達される。
ロックアップクラッチ57はトルクコンバータカバー52の内面に当接可能なクラッチピストン58を備えており、油圧でクラッチピストン58がトルクコンバータカバー52に当接するとロックアップクラッチ57が係合し、クランクシャフト25のトルクが直接インプットシャフト24に伝達される。
トルクコンバータ26のステータ56を一方向クラッチ55を介して支持する筒状のステータシャフト61は、その左端外周に板状のステータシャフトフランジ62の開口部62aが圧入により一体に結合されており、ステータシャフトフランジ62はボルト63…で中間ケーシング12に締結される。トルクコンバータ26のポンプ53と一体の筒状のポンプシャフト64がステータシャフト61の外周に嵌合しており、ポンプシャフト64の外周にスプライン結合された駆動スプロケット65がボールベアリング81を介してステータシャフトフランジ62に回転自在に支持される。
中間ケーシング12の内部に配置されたステータシャフトフランジ62の一端部にベーンポンプよりなる第1オイルポンプ28が固定される。第1オイルポンプ28の外郭は、ポンプケース84にポンプカバー85を重ね合わせてボルト86…で締結して構成される。ポンプケース84およびポンプカバー85の内部には一対のサイドプレート87,88に挟まれたカムリング89が配置されており、カムリング89の内部に複数のベーン(不図示)を出没自在に備えたロータ90が配置される。ロータ90を貫通するロータシャフト91はポンプケース84およびポンプカバー85に回転自在に支持されており、ロータシャフト91にスプライン結合した従動スプロケット66と前記駆動スプロケット65とが無端チェーン67で接続される。
従って、クランクシャフト25に接続されたトルクコンバータ26のポンプ53の回転は、ポンプシャフト64→駆動スプロケット65→無端チェーン67→従動スプロケット66→ロータシャフト91の経路でロータ90に伝達され、カムリング89の内部でロータ90が回転することでオイルを吐出する。
シングルピニオン型の遊星歯車機構からなる前後進切替機構27は、リングギヤ71と、サンギヤ72と、プラネタリキャリヤ73と、複数のピニオン74…とを備え、リングギヤ71はクラッチアウター75を介してインプットシャフト24の左端に結合され、サンギヤ72はメインシャフト16の右端に結合され、ピニオン74…を支持するプラネタリキャリヤ73はサンギヤ72の外周にボールベアリング76を介して相対回転自在に支持される。サンギヤ72と一体のクラッチインナー77と前記クラッチアウター75とがフォワードクラッチ78を介して結合可能であり、またプラネタリキャリヤ73と中間ケーシング12とがリバースブレーキ79を介して結合可能である。
従って、フォワードクラッチ78およびリバースブレーキ79を共に係合解除するとインプットシャフト24およびメインシャフト16は切り離されるが、フォワードクラッチ78を係合すると、インプットシャフト24の回転がクラッチアウター75→フォワードクラッチ78→クラッチインナー77→サンギヤ72の経路でメインシャフト16に伝達され、メインシャフト16はインプットシャフト24と同一回転数で同一方向に回転する。
一方、リバースブレーキ79を係合するとプラネタリキャリヤ73が中間ケーシング12に回転不能に拘束されるため、インプットシャフト24の回転がクラッチアウター75→リングギヤ71→ピニオン74…→サンギヤ72の経路でメインシャフト16に伝達され、メインシャフト16はインプットシャフト24に対して増速されて逆方向に回転する。
しかして、エンジンEのクランクシャフト25の回転がトルクコンバータ26からインプットシャフト24および前後進切替機構27を介してメインシャフト16に伝達されると、メインシャフト16の回転がドライブプーリ29が、金属ベルト31およびドリブンプーリ30を介してカウンタシャフト20に伝達される。このとき、ドライブプーリ29の溝幅を広げてドリブンプーリ30の溝幅を狭めると、変速比がLOW側に連続的に変化し、逆にドライブプーリ29の溝幅を狭めてドリブンプーリ30の溝幅を広げると、変速比がOD側に連続的に変化する。
そしてカウンタシャフト20の回転は、第1リダクションギヤ37→第2リダクションギヤ38→リダクションシャフト23→ファイナルドライブギヤ39→ファイナルドリブンギヤ40→ディファレンシャルギヤ36→ドライブシャフト41,42の経路で左右の車輪に伝達され、メインシャフト16の回転方向に応じて車両を前進走行あるいは後進走行させる。
次に、図3に基づいてベルト式無段変速機Tの変速動作を制御する油圧回路を説明する。
ベルト式無段変速機Tのケーシングの底部に設けられたオイルタンク101は、油路L1、エンジンEにより駆動される前記第1オイルポンプ28、油路L2およびレギュレータバルブ102を介して二股の油路L3に接続され、油路L3の一方はドライブプーリ・コントロールバルブ103および油路L4を介して前記ドライブプーリ29の油室32に接続され、油路L3の他方はドリブンプーリ・コントロールバルブ104および油路L5を介して前記ドリブンプーリ30の油室33に接続される。
レギュレータバルブ102はスプリング105で図中左向きに付勢されたスプール106と、油路L2,L3に連なるポートP1と、油路L6に連なるポートP2と、油路L3の途中から分岐した油路L7に連なるポートP3とを備えており、スプール106にはポートP1およびポートP2を連通させるグルーブ106aと、ポートP3に臨む肩部106bとが形成される。
オイルタンク101から延びる油路L1は、電動モータMで駆動される電動オイルポンプよりなる第2オイルポンプ107、油路L8、チェックバルブ108、油路L9、クラッチレデューシングバルブ109、油路L10、クラッチ圧コントロール・リニアソレノイドバルブ110および油路L11を介してマニュアルバルブ111に接続され、マニュアルバルブ111から二股に分岐する一方の油路L12は前記フォワードクラッチ78に接続されるとともに、他方の油路L13は前記リバースクラッチ79に接続される。
クラッチレデューシングバルブ109はスプリング112で図中右向きに付勢されたスプール113と、油路L7に連なるポートP4と、油路L9,L10に連なるポートP5と、大気開放のポートP6と、油路L10から分岐した油路L14に連なるポートP7とを備えており、スプール113にはポートP4およびポートP5を連通させるグルーブ113aと、ポートP7に臨む肩部113bとが形成される。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
本実施の形態の車両はアイドリングストップ制御を行うもので、車両が停止するとエンジンEに対する燃料の供給を遮断してエンジンEを停止させ、その後に所定の条件が成立するとエンジンEに対する燃料の供給を開始してエンジンEを始動することで、燃料消費量を節減することができる。
エンジンEの運転中は、エンジンEにより駆動される第1オイルポンプ28が作動するため、ベルト式無段変速機Tの変速を行うための油圧を発生させることができる。一方、アイドリングストップ制御によりエンジンEが停止している間は、前記第1オイルポンプ28が油圧を発生することができないため、電動モータMにより作動する第2オイルポンプ107に油圧を発生させる。即ち、エンジンEの停止前に第1オイルポンプ28が発生する油圧でベルト式無段変速機Tの変速比をLOWに戻しておき、エンジンEの停止後に第2オイルポンプ107が発生する油圧で変速比をLOWに保持するとともに、フォワードクラッチ78やリバースクラッチ79を予め係合することで、エンジンEの始動と同時に車両を遅滞なく発進させることができる。
図3は、エンジンEの運転中であって、第1オイルポンプ28が作動して第2オイルポンプ107が停止した状態を示している。
第1オイルポンプ28が油路L2に吐出したオイルは、レギュレータバルブ102でレギュレータ圧(第1設定圧)に調圧された後に油路L3に供給され、レギュレータ圧はドライブプーリ・コントロールバルブ103で更に調圧されてドライブプーリ29の油室32に供給されるとともに、レギュレータ圧はドリブンプーリ・コントロールバルブ104で更に調圧されてドリブンプーリ30の油室33に供給される。
レギュレータバルブ102における調圧作用は、以下のようにして行われる。即ち、ポートP1を通過して油路L3に出力されたレギュレータ圧が油路L7およびポートP3を介してスプール106の肩部106bに作用すると、レギュレータ圧に応じた荷重でスプール106がスプリング105の弾発力に抗して右動し、グルーブ106aを介してポートP1がポートP2に連通することで、油路L2のオイルが油路L6に逃がされてレギュレータ圧が減少する。レギュレータ圧が減少すると、ポートP3からスプール106の肩部106bに作用する荷重が減少するため、スプリング105の弾発力でスプール106が左動して油路L2のオイルが油路L6に逃げ難くなってレギュレータ圧が増加する。このようにして、第1オイルポンプ28の吐出圧はレギュレータバルブ102により一定のレギュレータ圧に調圧される。
油路L7のレギュレータ圧はクラッチレデューシングバルブ109でクラッチ圧(第2設定圧)に調圧されて油路L10に供給され、そこからクラッチ圧コントロール・リニアソレノイドバルブ110で更に調圧されて油路L11からマニュアルバルブ111に供給され、そこからフォワードクラッチ78あるいはリバースクラッチ79に供給される。
クラッチレデューシングバルブ109における調圧作用は、以下のようにして行われる。即ち、ポートP4およびポートP5を通過して油路L14に出力されたクラッチ圧が油路L14およびポートP7を介してスプール113の肩部113bに作用すると、クラッチ圧に応じた荷重でスプール113がスプリング112の弾発力に抗して左動し、グルーブ113aを介してポートP5が大気開放のポートP6に連通することで、油路L10のオイルが逃がされてクラッチ圧が減少する。クラッチ圧が減少すると、ポートP7からスプール113の肩部113bに作用する荷重が減少するため、スプリング112の弾発力でスプール113が右動して油路L10のオイルが大気開放のポートP6に逃げ難くなってクラッチ圧が増加する。このようにして、レギュレータ圧はクラッチレデューシングバルブ109により一定のクラッチ圧に調圧される。
クラッチレデューシングバルブ109が出力するクラッチ圧の上限値は第2設定圧に設定されており、レギュレータバルブ102が出力するレギュレータ圧(第1設定圧)が第2設定圧未満の場合にはクラッチレデューシングバルブ109が出力するクラッチ圧はレギュレータ圧(第1設定圧)に一致するが、レギュレータバルブ102が出力するレギュレータ圧が第2設定圧以上になると、クラッチレデューシングバルブ109が出力するクラッチ圧は第2設定圧に制限される。
第1オイルポンプ28が作動して第2オイルポンプ107が停止しているとき、油路L9にはクラッチ圧が作用するが、そのクラッチ圧はチェックバルブ108により遮断されて第2オイルポンプ107に供給されることがなく、クラッチ圧が第2オイルポンプ107を通してオイルタンク101側に漏洩することが防止される。
図4は、アイドリングストップ制御中であって、エンジンEに接続された第1オイルポンプ28が停止して電動モータMに接続された第2オイルポンプ107が作動する状態を示している。
アイドリングストップ制御によってエンジンEが停止し、それに伴って第1オイルポンプ28が停止すると、電動モータMによって第2オイルポンプ107が作動し、第2オイルポンプ107の吐出圧は油路L8、チェックバルブ108、油路L9を経てクラッチレデューシングバルブ109のポートP5に伝達され、クラッチレデューシングバルブ109をそのままの圧力で通過して油路L10、クラッチ圧コントロール・リニアソレノイドバルブ110、油路L11、マニュアルバルブ11および油路L13,L14を経てフォワードクラッチ78あるいはリバースクラッチ79に伝達されるとともに、ポートP4、油路L7、油路L3、ドライブプーリ・コントロールバルブ103およびドリブンプーリ・コントロールバルブ104を経てドライブプーリ29の油室32およびドリブンプーリ30の油室33に伝達される。これにより、エンジンEのアイドリングストップ制御中であっても、ベルト式無段変速機Tに所定の変速段を確立して車両の発進を遅滞なく行わせることができる。
図5および図6は油圧回路の従来例を示すもので、図3および図4に示す実施の形態の油圧回路の構成要素に対応する構成要素には同一の符号が付してある。実施の形態では第2オイルポンプ107の吐出側がチェックバルブ108を介してクラッチレデューシングバルブ109のポートP5に接続されているが、従来例では第2オイルポンプ107の吐出側がチェックバルブ108を介装した油路L15,L16を介して第1オイルポンプ28の吐出側の油路L2に接続される。
図5に示すように、エンジンEの運転中であって第1オイルポンプ28が作動して第2オイルポンプ107が停止した状態にあるとき、第1オイルポンプ28の吐出圧がレギュレータバルブ102で調圧されてドライブプーリ29の油室32およびドリブンプーリ29の油室33に供給され、レギュレータ圧をクラッチレデューシングバルブ109で調圧したクラッチ圧がフォワードクラッチ78およびリバースクラッチ79に伝達される。このとき、第1オイルポンプ28の吐出圧はチェックバルブ108に阻止されて第2オイルポンプ107に供給されることがなく、第1オイルポンプ28の吐出圧が第2オイルポンプ107を通してオイルタンク101側に漏洩することが防止される。
図6に示すように、アイドリングストップ制御中であって、第1オイルポンプ28が停止して第2オイルポンプ107が作動する状態にあるとき、第2オイルポンプ107吐出圧がチェックバルブ108を通過してレギュレータバルブ102に供給され、エンジンEの運転中と同様に、レギュレータ圧がドライブプーリ29の油室32およびドリブンプーリ29の油室33に供給され、クラッチ圧がフォワードクラッチ78およびリバースクラッチ79に供給される。
尚、図6に示すアイドリングストップ制御中に、第2オイルポンプ107の吐出圧が第1オイルポンプ28の吐出ポートに作用するが、特別のチェックバルブを設けなくても、第2オイルポンプ107の吐出圧が第1オイルポンプ28を通過してオイルタンク101側に漏洩することはない。その理由は、停止したエンジンEのフリクションは極めて大きいため、第1オイルポンプ28の吐出ポートに第2オイルポンプ107の吐出圧が作用しても、その吐出圧で第1オイルポンプ28が空転することはなく、オイルは第1オイルポンプ28を通過できないからである。
ところで上記従来の油圧回路では、図5に示すエンジンEの運転中に、第1オイルポンプ28の大きな吐出圧が油路L2および油路L16を介してチェックバルブ108で阻止されるため、そのチェックバルブ108の弁体が弁座に強く押し付けられて閉弁状態で固着故障したり、弁体によって弁座が摩耗してシール性が低下したりする可能性がある。
それに対して本実施の形態の油圧回路では、図3に示すエンジンEの運転中に、チェックバルブ108には第1オイルポンプ28の吐出圧が直接作用せず、吐出圧をレギュレータバルブ102で減圧したレギュレータ圧を更にクラッチレデューシングバルブ109で減圧したクラッチ圧が作用するため、チェックバルブ108の弁体が弁座に強く押し付けられて閉弁状態で固着故障したり、弁体によって弁座が摩耗してシール性が低下したりする不具合が発生するのを確実に防止することができる。
また図6において、第2オイルポンプ107がエンジンEの外部に設けられており、第2オイルポンプ107および油路L2を接続する油路L15,L16がエンジンEの外部に配置されたパイプで構成されている場合、第1オイルポンプ28の大きな吐出圧をチェックバルブ108で阻止すると、油路L15のパイプに大きな圧縮荷重が作用して油路L16のパイプに大きな引張荷重が作用してしまい、それらのパイプの接続部のシール性に悪影響が及ぶ可能性がある。しかしながら本実施の形態によれば、チェックバルブ108に加わる油圧が第1オイルポンプ28の吐出圧に比べて遥かに小さいクラッチ圧であるため、上述した不具合が発生することがない。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である
28 第1オイルポンプ
29 ドライブプーリ
30 ドリブンプーリ
32 ドライブプーリの油
33 ドリブンプーリの油
78 フォワードクラッ
79 リバースクラッ
102 レギュレータバルブ(第1調圧弁)
107 第2オイルポンプ
108 チェックバルブ
109 クラッチレデューシングバルブ(第2調圧弁)
E エンジン(走行用駆動源)
M 電動モータ(第2の駆動源)
T ベルト式無段変速機(変速機)
L2,L3 油路(第1の油路)
L7 油路(第2の油路)
L8,L9 油路(第3の油路)
L10 油路(第4の油路)

Claims (2)

  1. 走行用駆動源(E)の駆動力を変速して駆動輪に伝達する変速機(T)の油圧機器(32,33,78,79)にオイルを供給する変速機の油圧回路であって、前記変速機(T)は有効半径が可変のドライブプーリ(29)およびドリブンプーリ(30)を備え、前記油圧機器は、前記ドライブプーリ(29)および前記ドリブンプーリ(30)の有効半径を変化させる油室(32,33)と、前進変速段および後進変速段を選択的に確立するフォワードクラッチ(78)およびリバースクラッチ(79)とを含むものにおいて、
    前記油圧回路は、前記走行用駆動源(E)により駆動される第1オイルポンプ(28)と、前記走行用駆動源(E)とは異なる第2の駆動源(M)により駆動される第2オイルポンプ(107)と、前記第1オイルポンプ(28)の吐出側と前記油室(32,33)との間を接続する第1の油路(L2,L3)と、前記第1の油路(L2,L3)の途中に介装され前記第1オイルポンプ(28)出オイルを第1設定圧に調圧して前記油室(32,33)に供給する第1調圧弁(102)と、前記第1調圧弁(102)と前記油室(32,33)との間で前記第1の油路(L3)から分岐する第2の油路(L7)と、前記第2オイルポンプ(107)の吐出側に連なる第3の油路(L8,L9)と、前記両クラッチ(78,79)に連なる第4の油路(L10)と、前記第2,第3および第4の油路(L7,L9,L10)の相互間に介装されていて、前記第1調圧弁(102)で調圧されたオイルを前記第1設定圧よりも低い第2設定圧に調圧して前記第4の油路(L10)を経て前記両クラッチ(78,79)に供給するとともに前記第1オイルポンプ(28)の停止時に前記第2オイルポンプ(107)の吐出オイルを前記第4の油路(L10)を経て前記両クラッチ(78,79)に、また前記第2の油路(L7)および前記第1の油路(L3)を経て前記油室(32,33)にそれぞれ供給する第2調圧弁(109)と、前記第3の油路(L8,L9)の途中に設けられて前記第2オイルポンプ(107)側から前記第2調圧弁(109)側へのオイルの流通のみを許容するチェックバルブ(108)とを備えることを特徴とする変速機の油圧回路。
  2. 前記走行用駆動源はアイドリングストップ制御が可能な内燃機関(E)であるとともに前記第2の駆動源は電動機(M)であり、前記内燃機関(E)の運転中は該内燃機関(E)によって前記第1オイルポンプ(28)が駆動される一方、前記アイドリングストップ制御により前記内燃機関(E)が停止した場合には、前記電動機(M)によって前記第2オイルポンプ(107)が駆動されて、該第2オイルポンプ(107)から吐出されたオイルが前記油室(32,33)および前記両クラッチ(78,79)に供給されることを特徴とする、請求項1の記載の変速機の油圧回路。
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