JP4543499B2 - 変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、動作機器(例えば変速機)の動作状態(例えば変速比)を制御する流体圧室(例えば油圧室)と、この流体圧室における流体(例えばオイル)の給排を制御する機構とを備えた変速機の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、変速機構を油圧制御する構成の自動変速機としては、ベルト式無段変速機と遊星歯車式有段変速機とトロイダル式無段変速機とが知られている。このうち、ベルト式無段変速機は、駆動側回転部材および従動側回転部材と、駆動側回転部材および従動側回転部材に巻き掛けた巻き掛け伝動部材とを備えており、駆動側回転部材に対する巻き掛け伝動部材の巻き掛け半径を油圧制御することにより、その変速比が制御される。このベルト式無段変速機の一例が、特開平11−182657号公報に記載されている。
【0003】
この公報に記載されたベルト式無段変速機(動作機器)は、エンジンのトルクが入力される入力軸と、この入力軸と平行に設けられた出力軸と、入力軸側に設けられたプライマリプーリと、出力軸側に設けられたセカンダリプーリとを備えている。また、プライマリプーリは、入力軸に固定された固定シーブと、入力軸の軸線方向に移動可能な可動シーブとを有している。また、セカンダリプーリは、出力軸に固定された固定シーブと、出力軸の軸線方向に移動可能な可動シーブとを有している。上記構成のプライマリプーリおよびセカンダリプーリにはベルトが巻き掛けられている。さらに、プライマリプーリの可動シーブの動作を制御する第1の油圧室(流体圧室)と、セカンダリプーリの可動シーブの動作を制御する第2の油圧室とが設けられている。
【0004】
さらに、第1の油圧室の油圧を制御するために変速制御部が設けられている。
この変速制御部は、ライン圧制御弁に接続された増速用ソレノイドバルブおよび減速用ソレノイドバルブと、増速用流量制御弁および減速用流量制御弁(流体給排装置)とが設けられている。増速用流量制御弁は、スプールと、制御圧室と、ばね室と、入力ポートおよび出力ポートとを備えている。減速用流量制御弁は、スプールと、制御圧室と、ばね室と、入力ポートおよびドレーンポートとを備えている。前記増速用流量制御弁の制御圧室は増速用ソレノイドバルブの出力ポートに接続され、増速用流量制御弁の出力ポートは第1の油圧室に接続されている。
【0005】
これに対して、減速用流量制御弁の入力ポートは第1の油圧室に接続され、減速用流量制御弁の制御圧室は減速用ソレノイドバルブの出力ポートに接続されている。また、増速用ソレノイドバルブの出力ポートは、減速用流量制御弁のばね室に接続されている。さらに、減速用ソレノイドバルブの出力ポートは、増速用流量制御弁のばね室に接続されている。なお、第2の油圧室にはベルト押圧油圧制御弁の出力ポートが接続されており、ベルト押圧油圧制御弁の入力ポートには、ライン圧が入力されるように構成されている。
【0006】
上記構成において、オイルポンプの吐出油圧が、ライン圧制御弁により所定のライン圧に制御され、そのライン圧が増速用流量制御弁の入力ポートおよびベルト押圧油圧制御弁の入力ポートに入力される。ここで、変速制御部においては、2つのソレノイドバルブのオン・オフの組合せを切り換えることにより、増速用流量制御弁を経由して第1の油圧室に供給されるオイル(流体)の流量と、第1の油圧室から減速用流量制御弁を経由して排出されるオイルの流量とが制御される。
【0007】
このようにして、第1の油圧室の油圧を制御することにより、プライマリプーリの溝幅、言い換えれば、プライマリプーリ側のベルトの巻き掛け半径が変化し、変速比が制御される。また、第2の油圧室の油圧を制御することにより、ベルトに対する挟持力が制御され、伝達トルクに応じた張力が確保される。
【0008】
さらに、2つのソレノイドバルブの一方が故障した場合は、他方のソレノイドバルブをもオンしている。すると、ライン圧が2つのソレノイドバルブの出力ポートを経由して、2つの流量制御弁の制御油圧室に別個に伝達される一方、2つのソレノイドバルブの出力ポートの油圧が、2つの流量制御弁のばね室に別個に入力される。このため、増速用流量制御弁の出力ポートが閉じられて、増速用流量制御弁を経由して第1の油圧室にオイルを供給する制御が中止されるとともに、減速用流量制御弁の入力ポートとドレーンポートとが遮断され、第1の油圧室のオイルを減速用流量制御弁を経由して排出する制御が中止される。このようにして、第1の油圧室におけるオイルの給排を中止することで、急減速および急増速を抑制することができるとされている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記公報に記載されているベルト式無段変速機のような油圧制御式の変速機においては、各油圧室を構成する構成部材同士の相対移動領域、例えば、ピストンとシリンダとの対向面間が、Oリングなどの密封装置により、液密に密封されている。しかしながら、このような密封装置が設けられているとしても、オイルの僅少な漏れが不可避的に生じるため、上記のように油圧室に対するオイルの給排を中止している際に、油圧室の油圧が低下する可能性があった。
【0010】
この発明は上記の事情を背景としてなされたものであり、流体圧室における流体の供給および排出をおこなっていない場合に、流体圧室の流体圧を調圧することのできる変速機の制御装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、変速機の変速比を制御する油圧室と、この油圧室にオイルを供給するオイル供給路と、前記油圧室のオイルを排出するオイル排出路とを備えた変速機の制御装置において、前記オイル供給路を経由させて前記油圧室にオイルを供給する制御と、前記油圧室のオイルを前記オイル排出路から排出させる制御とが、共におこなわれていない場合に、前記オイル供給路とは異なる系統の補助供給路を経由して、該補助供給路内に配置されかつ入力された油圧を減圧して出力する調圧弁を開いて前記油圧室にオイルを供給することにより、この油圧室の油圧の低下を抑制する調圧装置を備え、前記オイル供給路の途中に、増速用ソレノイドバルブがオンの場合に入力される油圧に基づいて前記オイル供給路を流通するオイルの流量を制御する増速用流量制御弁が設けられ、かつ前記オイル排出路の途中に、減速用ソレノイドバルブがオンの場合に入力される油圧に基づいて前記オイル排出路を流通するオイルの流量を制御する減速用流量制御弁が設けられていて、前記オイル供給路および前記オイル排出路は、前記増速用ソレノイドバルブと前記減速用ソレノイドバルブとがいずれもオンもしくはいずれもオフの場合に、それぞれ前記増速用流量制御弁および前記減速用流量制御弁により遮断されるとともに、前記調圧装置は、前記増速用ソレノイドバルブと前記減速用ソレノイドバルブとがいずれもオンもしくはいずれもオフの場合に、前記調圧弁を開いて前記油圧室にオイルを供給する機能を含むことを特徴とするものである。なお、この請求項1において、異なる系統とは、油路の経路の少なくとも一部が異なっていることを意味している。
【0012】
請求項1の発明によれば、オイル供給路を経由して油圧室にオイルを供給する制御と、油圧室のオイルをオイル排出路から排出する制御とが、共におこなわれていない場合に、油圧室の油圧の低下が抑制されるため、油圧室の油圧保持機能が向上する
【0013】
請求項2の発明は、変速機の変速比を制御する油圧室と、この油圧室にオイルを供給するオイル供給路と、前記油圧室のオイルを排出するオイル排出路とを備えた変速機の制御装置において、前記オイル供給路を経由させて前記油圧室にオイルを供給する制御と、前記油圧室のオイルを前記オイル排出路から排出させる制御とが、共におこなわれていない状態で前記油圧室側のオイル漏れが生じた場合に、前記オイル供給路とは異なる系統の補助供給路を介して、該補助供給路内に配置されかつ入力された油圧を減圧して出力する調圧弁を開くことにより前記油圧室にオイルを供給するオイル補給装置を備え、前記オイル供給路の途中に、増速用ソレノイドバルブがオンの場合に入力される油圧に基づいて前記オイル供給路を流通するオイルの流量を制御する増速用流量制御弁が設けられ、かつ前記オイル排出路の途中に、減速用ソレノイドバルブがオンの場合に入力される油圧に基づいて前記オイル排出路を流通するオイルの流量を制御する減速用流量制御弁が設けられていて、前記オイル供給路および前記オイル排出路は、前記増速用ソレノイドバルブと前記減速用ソレノイドバルブとがいずれもオンもしくはいずれもオフの場合に、それぞれ前記増速用流量制御弁および前記減速用流量制御弁により遮断されるとともに、前記オイル補給装置は、前記増速用ソレノイドバルブと前記減速用ソレノイドバルブとがいずれもオンもしくはいずれもオフの場合に、前記調圧弁を開くことにより前記油圧室にオイルを供給する機能を含むことを特徴とするものである。なお、この請求項2において、異なる系統とは、油路の経路の少なくとも一部が異なっていることを意味している。また、例えば油圧室側のオイル漏れには、油圧室自体からのオイル漏れと、油圧室に連通している油路におけるオイル漏れとが挙げられる。
【0014】
請求項2の発明によれば、オイル供給路を経由させて油圧室にオイルを供給する制御と、油圧室のオイルをオイル排出路から排出させる制御とが、共におこなわれていない状態で油圧室側のオイル漏れが生じた場合は、補助供給路を介して油圧室にオイルが供給され、油圧室の油圧の低下が抑制される
【0037】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明を図面を参照しながら具体的に説明する。図2は、この発明を適用したFF車(フロントエンジンフロントドライブ;エンジン前置き前輪駆動車)の動力伝達装置を示すスケルトン図である。図2において、1は車両の駆動力源としてのエンジンであり、このエンジン1としては内燃機関、具体的にはガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジンなどが用いられる。そして、エンジン1のクランクシャフト2が車両の幅方向に配置されている。なお、以下の説明においては、エンジン1として便宜上、ガソリンエンジンを用いた場合について説明する。
【0038】
また前記エンジン1の出力側には、トランスアクスル3が設けられている。このトランスアクスル3は、一体化されたケーシングの内部に、ベルト式無段変速機(後述)および最終減速機(後述)が組み込まれたユニットである。このトランスアクスル3を構成するケーシングは、エンジン1の出力側に固定されたトランスアクスルハウジング4と、トランスアクスルハウジング4におけるエンジン1とは反対側の開口端に固定されたトランスアクスルケース5と、トランスアクスルケース5におけるトランスアクスルハウジング4とは反対側の開口端に固定されたトランスアクスルリヤカバー6とを有している。
【0039】
前記トランスアクスルハウジング4の内部には、トルクコンバータ7が設けられており、トランスアクスルケース5およびトランスアクスルリヤカバー6の内部に亘り、前後進切り換え機構8およびベルト式無段変速機(CVT)9ならびに最終減速機(言い換えれば差動装置)10が設けられている。まず、トルクコンバータ7の構成について説明する。トランスアクスルハウジング4の内部には、クランクシャフト2と同一の軸線を中心として回転可能なインプットシャフト11が設けられており、インプットシャフト11におけるエンジン1側の端部にはタービンランナ13が取り付けられている。
【0040】
一方、クランクシャフト2の後端にはドライブプレート14を介してフロントカバー15が連結されており、フロントカバー15にはポンプインペラ16が接続されている。このタービンランナ13とポンプインペラ16とは対向して配置され、タービンランナ13およびポンプインペラ16の内側にはステータ17が設けられている。ステータ17は、一方向クラッチ17Aを介して中空軸17Bに接続されている。この中空軸17Bの内部にインプットシャフト11が配置されている。中空軸17Bとインプットシャフト11とは相対回転可能である。また、インプットシャフト11におけるフロントカバー15側の端部には、ダンパ機構18を介してロックアップクラッチ19が設けられている。上記のように構成されたフロントカバー15およびポンプインペラ16などにより形成されたケーシング内に、作動流体としてのオイルが供給される。
【0041】
上記構成により、エンジン1の動力(トルク)がクランクシャフト2からフロントカバー15に伝達される。この時、ロックアップクラッチ19が解放されている場合は、ポンプインペラ16のトルクが流体によりタービンランナ13に伝達され、ついでインプットシャフト11に伝達される。なお、ポンプインペラ16からタービンランナ13に伝達されるトルクを、ステータ17により増幅することもできる。一方、ロックアップクラッチ19が係合されている場合は、フロントカバー15のトルクが機械的にインプットシャフト11に伝達される。
【0042】
前記トルクコンバータ7と前後進切り換え機構8との間には、オイルポンプ20が設けられている。オイルポンプ20は、ボデー23およびロータ21を備えている。前記ポンプインペラ16の内周端には円筒形状のハブ22が溶接固定されている。また中空軸17Bの一部は、オイルポンプ20の内部に到達しており、中空軸17Bはボデー23に固定されている。
【0043】
また、ボデー23は、トランスアクスルケース5側にボルト(図示せず)により締め付け固定されている。上記構成において、エンジン1の動力をポンプインペラ16を介してロータ21に伝達し、オイルポンプ20を駆動することができる。このオイルポンプ20の駆動により、オイルパン(後述)に貯留されているオイルが汲み上げられる。このオイルポンプ20の吐出油圧が、油圧制御装置(後述)の油圧回路に供給される。
【0044】
前記前後進切り換え機構8は、インプットシャフト11とベルト式無段変速機9との間の動力伝達経路に設けられている。前後進切り換え機構8はダブルピニオン形式の遊星歯車機構24を有している。この遊星歯車機構24は、インプットシャフト11のベルト式無段変速機9側の端部に設けられたサンギヤ25と、このサンギヤ25の外周側に、サンギヤ25と同心状に配置されたリングギヤ26と、サンギヤ25に噛み合わされたピニオンギヤ27と、このピニオンギヤ27およびリングギヤ26に噛み合わされたピニオンギヤ28と、ピニオンギヤ27,27を自転可能に保持し、かつ、ピニオンギヤ27,27を、サンギヤ25の周囲で一体的に公転可能な状態で保持したキャリヤ29とを有している。そして、このキャリヤ29と、ベルト式無段変速機9のプライマリシャフト(後述する)とが連結されている。
【0045】
また、キャリヤ29とインプットシャフト11との間の動力伝達経路を接続・遮断するフォワードクラッチCRが設けられている。フォワードクラッチCRは、インプットシャフト11を中心として回転可能であり、かつ、環状に構成されたプレートおよびディスクを、軸線方向に交互に配置した公知の構造を備えている。さらに、トランスアクスルケース5側には、リングギヤ26の回転・固定を制御するリバースブレーキBRが設けられている。リバースブレーキBRは、インプットシャフト11の外周側に設けられ、かつ、環状に構成されたプレートおよびディスクを、軸線方向に交互に配置した公知の構造を備えている。
【0046】
前記ベルト式無段変速機9は、インプットシャフト11と同心状に配置されたプライマリシャフト30と、プライマリシャフト30と相互に平行に配置されたセカンダリシャフト31とを有している。また、軸受32,33によりプライマリシャフト30が回転可能に保持されているとともに、軸受34,35によりセカンダリシャフト31が回転可能に保持されている。
【0047】
前記プライマリシャフト30にはプライマリプーリ36が設けられており、セカンダリシャフト31側にはセカンダリプーリ37が設けられている。プライマリプーリ36は、プライマリシャフト30の外周に一体的に形成された固定シーブ38と、プライマリシャフト30の軸線方向に移動できるように構成された可動シーブ39とを有している。そして、固定シーブ38と可動シーブ39との対向面間にV字形状の溝40が形成されている。
【0048】
また、この可動シーブ39をプライマリシャフト30の軸線方向に動作させることにより、可動シーブ39と固定シーブ28とを接近・離隔させる油圧アクチュエータ(言い換えれば油圧サーボ機構)41が設けられている。一方、セカンダリプーリ37は、セカンダリシャフト31の外周に一体的に形成された固定シーブ42と、セカンダリシャフト31の軸線方向に移動できるように構成された可動シーブ43とを有している。
【0049】
そして、固定シーブ42と可動シーブ43との対向面間にV字形状の溝44が形成されている。また、この可動シーブ43をセカンダリシャフト31の軸線方向に動作させることにより、可動シーブ43と固定シーブ42とを接近・離隔させる油圧アクチュエータ(言い換えれば油圧サーボ機構)45が設けられている。
【0050】
上記構成のプライマリプーリ36の溝40およびセカンダリプーリ37溝44に対して、ベルト46が巻き掛けられている。ベルト46は、多数の金属製の駒および2本のスチールリングを有している。なお、前記セカンダリシャフト31におけるエンジン1側には、円筒形状のカウンタドリブンギヤ47が固定されており、カウンタドリブンギヤ47が軸受48,49により保持されている。さらに、軸受35はトランスアクスルリヤカバー6側に設けられており、セカンダリシャフト31における軸受35とセカンダリプーリ37との間には、パーキングギヤ31Aが設けられている。
【0051】
前記ベルト式無段変速機9のカウンタドリブンギヤ47と最終減速機10との間の動力伝達経路には、セカンダリシャフト31と相互に平行なインターミディエイトシャフト50が設けられている。インターミディエイトシャフト50は軸受51,52により支持されている。インターミディエイトシャフト50にはカウンタドリブンギヤ53とファイナルドライブギヤ54とが形成されている。そして、カウンタドライブギヤ47とカウンタドリブンギヤ53とが噛み合わされている。
【0052】
一方、前記最終減速機10は内部中空のデフケース55を有している。デフケース55は、軸受56,57により回転可能に保持されているとともに、デフケース55の外周にはリングギヤ58が設けられている。そして、ファイナルドライブギヤ54とリングギヤ58とが噛み合わされている。また、デフケース55の内部にはピニオンシャフト59が取り付けられており、ピニオンシャフト59には2つのピニオンギヤ60が取り付けられている。このピニオンギヤ60には2つのサイドギヤ61が噛み合わされている。2つのサイドギヤ61には別個にフロントドライブシャフト62が接続され、各フロントドライブシャフト62には、車輪(前輪)63が接続されている。
【0053】
図3は、図2に示す車両の制御系統を示すブロック図である。車両全体を制御する電子制御装置64は、演算処理装置(CPUまたはMPU)および記憶装置(RAMおよびROM)ならびに入出力インターフェースを主体とするマイクロコンピュータにより構成されている。
【0054】
この電子制御装置64に対しては、エンジン回転数センサ65の信号、アクセル開度センサ66の信号、スロットル開度センサ67の信号、ブレーキスイッチ68の信号、シフトポジション選択装置69Aの操作状態を検出するシフトポジションセンサ69の信号、ベルト式無段変速機9の入力回転数を検出する入力回転数センサ70の信号、ベルト式無段変速機9の出力回転数を検出する出力回転数センサ71の信号、ベルト式無段変速機9およびトルクコンバータ7の作動油温を検出する油温センサ72の信号、エアコンスイッチ73の信号、エンジン1の冷却水温を検出する水温セン74の信号などが入力される。
【0055】
前記シフトポジションセンサ69の信号に基づいて、駆動ポジション(例えばD(ドライブ)ポジション、R(リバース)ポジションなど)、または非駆動ポジション(例えばN(ニュートラル)ポジション、P(パーキング)ポジションなど)のいずれが選択されているかが判断される。さらに、駆動ポジションのうち、前進ポジション(例えばDポジション)または後進ポジション(Rポジション)のいずれが選択されているかが判断される。また、エンジン回転数センサ65の信号、入力回転数センサ70の信号、出力回転数センサ71の信号などに基づいて、車速およびベルト式無段変速機9の変速比を演算することができる。
【0056】
さらに、電子制御装置64には、各種の信号に基づいてエンジン1およびロックアップクラッチ19ならびにベルト式無段変速機9の変速制御をおこなうためのデータが記憶されている。例えば、アクセル開度および車速などのような走行状態に基づいて、ベルト式無段変速機9の変速比を制御することにより、エンジン1の最適な運転状態を選択するためのデータが、電子制御装置64に記憶されている。
【0057】
また、電子制御装置64には、アクセル開度および車速をパラメータとするロックアップクラッチ制御マップが記憶されており、このロックアップクラッチ制御マップに基づいてロックアップクラッチ19が係合・解放・スリップの各状態に制御される。そして、電子制御装置64に入力される各種の信号や、電子制御装置64に記憶されているデータに基づいて、電子制御装置64から、燃料噴射制御装置75、点火時期制御装置76、油圧制御装置77に対して制御信号が出力される。
【0058】
この油圧制御装置77の一部を構成する油圧回路を、図1および図4に基づいて説明する。なお、図1および図4の油圧回路において、“▲1▼”、“▲2▼”、“▲3▼”が付された箇所は、“▲1▼”が付された箇所同士、“▲2▼”が付された箇所同士、“▲3▼”が付された箇所同士で、各油路が接続されていることを意味する。
【0059】
まず、前記油圧アクチュエータ41は、油圧室80を構成するシリンダ81と、油圧室80の油圧に基づいて動作し、かつ、可動シーブ39の動作を制御するピストン82と、シリンダ81とピストン82との対向面間を液密に密封する密封装置83とを備えている。また、油圧アクチュエータ45は、可動シーブ43の動作を制御する油圧室84と、可動シーブ43の動作を制御する圧縮コイルばね(図示せず)とを備えている。
【0060】
一方、油圧アクチュエータ41,45の油圧室80,84側にオイルを供給するプライマリレギュレータバルブ85と、ロックアップクラッチ19側にオイルを供給し、かつ、トランスアクスル3の内部に潤滑油を供給する潤滑系統86に接続されたセカンダリレギュレータバルブ87とを有している。そして、オイルパン88のオイルがストレーナ89を経由してオイルポンプ90の吸入口91に吸入され、オイルポンプ90の吐出口92から吐出されたオイルが、油路93を介してプライマリレギュレータバルブ85の入力ポート94に供給される。
【0061】
このプライマリレギュレータバルブ85は、オイルポンプ90の吐出口92に接続された入力ポート94と、この入力ポート94に連通する逃がしポート95と、入力ポート94と逃がしポート95とを接続・遮断するスプール96と、このスプール96の一端側に設けられたスプリング室96Aと、スプリング室96Aに接続され、かつ、リニアソレノイドバルブ(図示せず)により調圧された油圧が入力される調圧ポート97と、スプール96の他端側に設けた制御ポート98と、スプリング室96Aに配置され、かつ、入力ポート94と逃がしポート95とが遮断される方向にスプール96を押圧するスプリング99とを有している。また、油路93はオリフィス100を介して制御ポート98に接続されている。
【0062】
一方、セカンダリレギュレータバルブ87は、逃がしポート95に接続された入力ポート101と、この入力ポート101に接続され、かつ、潤滑系統86に接続された出力ポート102と、入力ポート101およびオイルポンプ90の吸入口91側に接続されたドレーンポート103とを有している。また、セカンダリレギュレータバルブ87は、入力ポート101とドレーンポート103および出力ポート102とを接続・遮断するスプール104と、スプール104の一端側に設けられ、かつ、入力ポート101とドレーンポート103および出力ポート102とを遮断する方向にスプール104を押圧するスプリング105と、スプール104を、スプリング105と同方向に押圧する油圧(図示しないリニアソレノイドバルブにより調圧されたリニアソレノイド圧)が入力される調圧ポート106と、逃がしポート95の油圧が入力されてスプール104をスプリング105とは逆方向に押圧する制御ポート107とを有している。
【0063】
さらに、逃がしポート95と制御ポート107との間の油路にはオリフィス108が設けられている。さらにまた、セカンダリレギュレータバルブ97には、出力ポート102と連通するオイル補給ポート109が設けられており、調圧ポート106の油圧およびスプリング105の弾性力による押圧力と、制御ポート107の油圧による押圧力とのバランスにより、スプール104が動作して、出力ポート102および入力ポート101とオイル補給ポート109とが接続・遮断されるように構成されている。
【0064】
一方、減圧弁110が設けられており、減圧弁110は、入力ポート111および出力ポート112と、入力ポート111と出力ポート112とを接続・遮断するスプール113と、スプール113の一端側に設けられ、かつ、入力ポート111と出力ポート112とを接続する方向にスプール113を押圧するスプリング114と、出力ポート112に接続され、かつ、スプール113をスプリング114の押圧方向とは逆方向に押圧する油圧を生じさせる制御ポート115とを有している。
【0065】
また、出力ポート112および制御ポート115には油路112Aが接続されており、油路112Aの中途部位から分岐する油路112Bが形成されている。
そして、この油路112Bがオイル補給ポート109に接続されており、油路112Bにはオリフィス116,117が直列に設けられている。なお、油路93の中途部位に接続された油路93Aは、ラインプレッシャーモジュレータバルブ(図示せず)を介して油圧室84に接続されている。
【0066】
つぎに、油圧アクチュエータ41の油圧室81にオイルを供給する油圧回路を、図1に基づいて説明する。まず、増速用ソレノイドバルブ118および減速用ソレノイドバルブ119が設けられている。増速用ソレノイドバルブ118は、入力ポート120および出力ポート121ならびにドレーンポート121Aを有している。そして、増速用ソレノイドバルブ118がオンされると、入力ポート120と出力ポート121とが接続されるとともに、ドレーンポート121Aと入力ポート121および出力ポート121とが遮断される。これに対して、増速用ソレノイドバルブ118がオフされると、入力ポート120と出力ポート121とが遮断されるとともに、出力ポート121とドレーンポート121Aとが接続される構成になっている。
【0067】
減速用ソレノイドバルブ119は、入力ポート122および出力ポート123ならびにドレーンポート123Aを有している。そして、減速用ソレノイドバルブ119がオンされると、入力ポート122と出力ポート123とが接続されるとともに、ドレーンポート123Aと入力ポート122および出力ポート123とが遮断される。これに対して、減速用ソレノイドバルブ119がオフされると、入力ポート122と出力ポート123とが遮断されるとともに、出力ポート123とドレーンポート123Aとが接続される構成になっている。そして、前記油路112Aに対して入力ポート120と入力ポート122とが並列に接続されている。
【0068】
また、増速用流量制御弁124および減速用流量制御弁125が設けられている。増速用流量制御弁124は、入力ポート126および出力ポート127と、入力ポート126と出力ポート127とを接続・遮断するスプール128と、スプール128の一端側に設けられたスプリング室129と、スプリング室129に設けられ、かつ、入力ポート126と出力ポート127とを遮断する方向にスプール129を押圧するスプリング130と、スプール129に対してスプリング130の押圧力とは逆方向の押圧力を作用させる制御油圧室131とを有している。なおスプリング室129にはポート132が接続されている。
【0069】
前記減速用流量制御弁125は、入力ポート133および入出力ポート134ならびにドレーンポート135と、入力ポート133と入出力ポート134とを接続・遮断し、かつ、入出力ポート134とドレーンポート135とを接続・遮断するスプール136と、スプール136の一端側に設けられたスプリング室137と、スプリング室137に設けられ、かつ、入力ポート133と入出力ポート134とを接続し、かつ、入出力ポート134とドレーンポート135とを遮断する方向にスプール136を押圧するスプリング138と、スプール138に対してスプリング138の押圧力とは逆方向の押圧力を作用させる制御油圧室139とを有している。なお、スプリング室137にはポート140が接続され、ドレーンポート135が、油路135Aを介してオイルパン88側に接続されている。
【0070】
そして、増速用ソレノイドバルブ118の出力ポート121と、増速用流量制御弁124の制御油圧室131とが、油路141により接続されている。油路141にはオリフィス142が設けられており、油路141におけるオリフィス142と出力ポート121との間の部分が、油路143を介して減速用流量制御弁125のポート140に接続されている。つまり、増速用ソレノイドバルブ118の出力ポート121に対して、制御油圧室131とポート140とが並列に接続されている。また、減速用ソレノイドバルブ119の出力ポート123に対して、油路144,145が並列に接続されており、油路144が減速用流量制御弁125の制御油圧室139に接続され、油路145が増速用流量制御弁124のポート132に接続されている。なお、油路144にはオリフィス146が設けられている。
【0071】
さらに、チェックバルブ147が設けられており、チェックバルブ147は、シリンダ148内に配置された有底円筒形状のピストン149と、ピストン149の底部側に油圧を供給する入力ポート150と、シリンダ148とピストン149との間の空間に形成されたスプリング室151と、スプリング室151に配置され、かつ、入力ポート150を閉じる方向にピストン149を押圧するスプリング152と、ピストン149の円筒部を半径方向に貫通し、かつ、スプリング室151に連通する油路153とを有している。そして、油路153と、減速用流量制御弁125の入力ポート133とが接続されている。さらに、前記油路93の中途部位から分岐した油路154が、チェックバルブ147の入力ポート150に接続されている。また、油路154の中途部位から分岐した油路155が、増速用流量制御弁124の入力ポート126に接続されている。なお、油路154にはオリフィス156が設けられている。
【0072】
一方、増速用流量制御弁124の出力ポート127と、油圧アクチュエータ41の油圧室80とが油路157により接続されている。油路157にはオリフィス158が設けられている。油路157における出力ポート127とオリフィス158との間の部位と、減速用流量制御弁125の入出力ポート134とを接続する油路159が設けられている。
【0073】
ここで、この実施形態の構成とこの発明の構成との対応関係を説明すれば、ベルト式無段変速機9がこの発明の動作機器および変速機に相当し、油圧室80がこの発明の流体圧室および油圧室に相当し、油路154,155,157と、増速用流量制御弁124の入力ポート126および出力ポート127とがこの発明のオイル供給路に相当し、油路157,159,135Aと、減速用流量制御弁125の入出力ポート134およびドレーンポート135とがこの発明のオイル排出路に相当する。また、増速用ソレノイドバルブ118、減速用ソレノイドバルブ119、,増速用流量制御弁124、減速用流量制御弁125がこの発明の流体給排装置に相当し、チェックバルブ147がこの発明の補助調圧装置および流体補給装置に相当する。さらに、油路154,157,159と、減速用流量制御弁125の入力ポート133および入出力ポート134とがこの発明の補助供給路に相当し、チェックバルブ147がこの発明の調圧装置およびオイル補給装置に相当し、プライマリプーリ36がこの発明の駆動側回転部材に相当し、セカンダリプーリ37がこの発明の従動側回転部材に相当し、ベルト46が巻き掛け伝動部材に相当する。
【0074】
ここで、図2に示す動力伝達装置の制御例を説明する。まず、前後進切り換え機構8の制御について説明する。シフトポジション選択装置69Aの操作により前進ポジションが選択された場合は、フォワードクラッチCRが係合され、かつ、リバースブレーキBRが解放されて、インプットシャフト11とプライマリシャフト30とが直結状態になる。この状態においては、エンジン1のトルクが、トルクコンバータ7を経由してインプットシャフト11に伝達されると、インプットシャフト11およびキャリヤ37ならびにプライマリシャフト30が一体回転する。プライマリシャフト30のトルクは、プライマリプーリ36およびベルト46ならびにセカンダリプーリ37を経由してセカンダリシャフト31に伝達される。
【0075】
セカンダリシャフト31に伝達されたトルクは、カウンタドライブギヤ47およびカウンタドリブンギヤ53を経由してインターミディエイトシャフト50に伝達される。インターミディエイトシャフト50に伝達されたトルクは、ファイナルドライブギヤ54およびリングギヤ58を経由してデフケース55に伝達される。デフケース55が回転すると、そのトルクがピニオンギヤ60およびサイドギヤ61を経由してドライブシャフト62に伝達され、ついでそのトルクが車輪63に伝達される。
【0076】
これに対して、後進ポジションが選択された場合はフォワードクラッチCRが解放され、かつ、リバースブレーキBRが係合されて、リングギヤ34が固定される。すると、インプットシャフト11の回転にともなってピニオンギヤ27,28が共に自転しつつ公転し、キャリヤ29がインプットシャフト11の回転方向とは逆の方向に回転する。その結果、プライマリシャフト30、セカンダリシャフト31、インターミディエイトシャフト50などの回転部材が、前進ポジションの場合とは逆方向に回転して車両が後退する。
【0077】
また、ベルト式無段変速機9の変速比は、車速およびアクセル開度などの条件から判断される車両の加速要求(言い換えれば駆動力要求)、および電子制御装置64に記憶されているデータ(例えば、エンジン回転数およびスロットル開度をパラメータとする最適燃費曲線)などに基づいて、エンジン1の運転状態が最適状態になるように制御される。具体的には、油圧アクチュエータ41の油圧室の油圧を制御することにより、プライマリプーリ36の溝40の幅が調整される。その結果、プライマリプーリ36におけるベルト46の巻き掛け半径が変化し、ベルト式無段変速機9の入力回転数と出力回転数との比、すなわち変速比が無段階(連続的)に制御される。
【0078】
さらに、油圧アクチュエータ45の油圧室の油圧を制御することにより、セカンダリプーリ37の溝44の幅が変化する。つまり、ベルト31に対するセカンダリプーリ37の軸線方向の挟圧力(言い換えれば挟持力)が制御される。この挟圧力によりベルト31の張力が制御され、プライマリプーリ36およびセカンダリプーリ37とベルト31との接触面圧が制御される。油圧アクチュエータ45の油圧室の油圧は、ベルト式無段変速機9に入力されるトルク、およびベルト式無段変速機9の変速比などに基づいて制御される。ベルト式無段変速機9に入力されるトルクは、エンジン回転数、スロットル開度、トルクコンバータ7のトルク比などに基づいて判断される。
【0079】
つぎに、油圧アクチュエータ41の油圧室80の油圧制御を具体的に説明する。まず、オイルポンプ90によりオイルパン88のオイルが汲み上げられ、オイルポンプ90の吐出油圧が、油路93を経由してプライマリレギュレータバルブ85の入力ポート94および制御ポート98に入力される。一方、電子制御装置64に入力される信号および各種のデータに基づいて、目標ライン圧が演算されており、油路93の油圧を目標ライン圧に近づけるためのリニアソレノイド圧(信号圧)が、調圧ポート97に入力される。ここで、スプリング室96Aの油圧およびスプリング99の弾性力によりスプール96に作用する押圧力の方が、制御ポート98の油圧によりスプール96に作用する押圧力よりも強い場合は、スプール96により入力ポート94と逃がしポート95とが遮断され、油路93の油圧が上昇する。
【0080】
油路93の油圧の上昇にともない、制御ポート98からスプール96に作用する押圧力が更に上昇し、入力ポート94と逃がしポート95とが接続されると、油路93側のオイルの一部が逃がしポート95側に排出され、油路93の油圧が所定値以上に上昇することが防止される。このようにして、油路93の油圧が、調圧ポート97に入力されるリニアソレノイド圧に応じた油圧に制御される。
【0081】
油路93の油圧は、油路154を経由してチェックバルブ147の入力ポート150に入力されるとともに、油路93の油圧は、減圧弁110を介して、増速用ソレノイドバルブ118の入力ポート120と、減速用ソレノイドバルブ119の入力ポート122に入力される。減圧弁110においては、スプリング114の弾性力によりスプール113に作用する押圧力と、制御ポート115に作用する油圧に応じてスプール113に作用する押圧力とのバランスにより、スプール113が動作し、入力ポート111に入力される油圧が減圧されて出力ポート112から出力される。
【0082】
そして、電子制御装置64により、ベルト式無段変速機1の変速比を、現在の変速比よりも小さくする変速判断が成立した場合は、図5に示す制御モードのうち、第1のモードが選択される。この第1のモードが選択された場合は、増速用ソレノイドバルブ118がオンされ、かつ、減速用ソレノイドバルブ119がオフされる。すると、油路112Aの油圧が、増速用ソレノイドバルブ118の入力ポート120および出力ポート121を介して油路141に入力され、この油路141の油圧が、増速用流量制御弁124の制御油圧室131と、減速用流量制御弁125のスプリング室137とに入力される。一方、減速用ソレノイドバルブ119がオフされているため、入力ポート122と出力ポート123とが遮断され、油路112Aの油圧は、増速用流量制御弁124のスプリング室129および減速用流量制御弁125の制御油圧室139には伝達されない。
【0083】
このように、増速用流量制御弁124の制御油圧室131に油圧が入力されると、スプール128が、スプリング130の押圧力に抗して図1において上方に向けて動作し、入力ポート126と出力ポート127とが接続される。その結果、油路155のオイルが、入力ポート126および出力ポート127ならびに油路157を介して油圧室80に供給され、油圧室80の油圧が上昇する。この油圧室80の油圧は、油路159を経由して減速用流量制御弁125の入出力ポート134にも伝達されるが、スプリング室137の油圧およびスプリング138の押圧力によりスプール136に作用する押圧力の方が、入出力ポート134の油圧によりスプール136が、図1の下方に向けて押圧されて入出力ポート134とドレーンポート135とが遮断される。したがって、油圧室80のオイルが油路135側から排出されることはない。
【0084】
また、油圧室80から減速用流量制御弁125を介して、チェックバルブ147のスプリング室151に入力される油圧は、チェックバルブ147の入力ポート150に入力される油圧よりも高圧であるため、ピストン149により入力ポート150が閉じられている。したがって、油路154のオイルが、チェックバルブ147および減速用流量制御弁125を経由して油路159側に供給されることはない。このようにして、油圧室80の油圧が上昇し、溝40の溝幅が狭められ、プライマリプーリ36におけるベルト46の巻き掛け半径が小さくなり、ベルト式無段変速機9の変速比が大きくなるように制御(増速)される。
【0085】
これに対して、電子制御装置64により、ベルト式無段変速機1の変速比を、現在の変速比よりも大きくする変速判断が成立した場合は、図5に示す制御モードのうち、第2のモードが選択される。この第2のモードが選択された場合は、増速用ソレノイドバルブ118がオフされ、かつ、減速用ソレノイドバルブ119がオンされる。すると、増速用ソレノイドバルブ118の入力ポート120に入力されている油圧は、減速用流量制御弁125のスプリング室137および増速用流量制御弁124の制御油圧室131には入力されない。このため、入力ポート125と出力ポート127とが、スプール128により遮断され、増速用流量制御弁124側からは油圧室80にオイルが供給されなくなる。
【0086】
一方、減速用ソレノイドバルブ119がオンされると、油路112Aの油圧は、減速用ソレノイドバルブ119の入力ポート122および出力ポート123を介して油路144に入力され、この油路144の油圧が、減速用流量制御弁125の制御油圧室139に入力される。すると、スプール136が、スプリング138の押圧力に抗して図1において上方に向けて動作し、入出力ポート134とドレーンポート135とが接続される。その結果、油圧室80のオイルが、油路157,159と、入出力ポート134およびドレーンポート135と、油路135Aを経由してオイルパン88に排出され、油圧室80の油圧が低下する。このようにして、油圧室80の油圧が低下し、溝40の溝幅が広められる。その結果、プライマリプーリ36におけるベルト46の巻き掛け半径が小さくなり、ベルト式無段変速機9の変速比が大きくなるような変速が実行される。
【0087】
図5に示す第3のモードは、例えば、ベルト式無段変速機9の変速比を保持する判断が成立した場合に選択される。この第3のモードが選択された場合は、増速用ソレノイドバルブ118がオフされ、かつ、減速用ソレノイドバルブ119がオフされる。すると、油路112Aの油圧は、増速用流量制御弁124の制御油圧室131およびスプリング室129には伝達されないとともに、油路112Aの油圧は、減速用流量制御弁125の制御油圧室139およびスプリング室137にも伝達されない。したがって、増速用流量制御弁124においては、スプリング129の押圧力によりスプール128が押圧され、入力ポート126と出力ポート127とが遮断され、油路154のオイルが、増速用流量制御弁124を経由して油圧室80に供給されることはない。
【0088】
また、減速用流量制御弁125においては、スプリング138の押圧力によりスプール136が押圧され、入出力ポート134とドレーンポート135とが遮断されるため、油圧室80のオイルが、油路157,159を経由してオイルパン88に排出されることはない。つまり、油圧室80に対するオイルの給排がおこなわれず、オイルが油圧室80に閉じ込められ、油圧室80の油圧がほぼ一定に制御される。なお、油圧室80の油圧は、油路157,159、入出力ポート134、入力ポート133、油路153を介して、チェックバルブ147のスプリング室151に作用している。
【0089】
一方、チェックバルブ147においては、油路154の油圧が入力ポート150に作用している。そして、入力ポート150の油圧によりピストン149に作用する押圧力よりも、油圧室80側からスプリング室151に作用する油圧およびスプリング152の弾性力に相当する押圧力の方が強い状態では、ピストン149の底部により入力ポート150が閉じられている。つまり、オイル154のオイルは、チェックバルブ147を経由して油圧室80に供給されない。
【0090】
ところで、油圧室80は密封装置83により密封されているが、その密封面からの僅少なオイル漏れが不可避的に生じ、油圧室80のオイルが徐々に漏れて、油圧室80の油圧が低下する可能性がある。そして、油路157,159および油路153を介してスプリング室151に作用している油圧が低下し、入力ポート150に作用する油圧により、ピストン149に作用する押圧力よりも、スプリング152の弾性力およびスプリング室151の油圧により、ピストン149に作用する押圧力の方が弱くなると、ピストン149が、図1において下方に向けて動作し、入力ポート150とスプリング室151とが接続される。
【0091】
すると、油路154のオイルが、入力ポート150、スプリング室151、油路153、入力ポート133、入出力ポート134、油路159,157を経由して油圧室80に供給される。つまり、油路154側のライン圧が、チェックバルブ147により調圧(具体的には減圧)されて油圧室80に供給され、油圧室80の油圧の低下が抑制される。
【0092】
上記のようなベルト式無段変速機9を搭載した車両においては、車両が減速して停車した時点において、再度の発進に備えてベルト式無段変速機9の変速比を最大に制御しておくことが好ましい。しかしながら、ベルト式無段変速機9の変速比が最大になる前に車両が停車すると、いわゆるベルト戻り不良が生じる可能性があった。これは、車両停車時においては、プライマリプーリ36およびセカンダリプーリ37が回転していないため、変速比を変えることが困難だからである。このように、ベルト戻り不良が生じると、車両の再発進時に第2のモードを選択している場合、油圧室80のオイルが排出されて可動シーブ39の反力がなくなってベルト46により伝達するべきトルク容量を確保することができなくなり、車両の発進性が低下する可能性があった。また、第1のモードが選択されてると、車両の発進とともに変速比が小さくなるために、車両の発進性が著しく悪化する恐れがあった。
【0093】
これに対して、車両の減速時に第3のモードを選択すれば、油圧室80の不可避的なオイル漏れにより、油路154のオイルがチェックバルブ147を経由して油圧室80に供給され、ベルト式無段変速機9の変速比を徐々に小さくする制御、すなわち緩増速制御が実行される。したがって、車両の減速時にベルト46の戻り不良が発生した場合においても、油圧室80に油が充満しており、可動シーブ39に反力が生じてベルト46により伝達するべきトルク容量を確保することができるため、車両の停車後の再発進時におけるベルト46の滑りを防止することができる。
【0094】
さらに、増速用ソレノイドバルブ118または減速用ソレノイドバルブ119の一方がオン状態で故障した場合は、第4のモードが選択される。例えば、増速用ソレノイドバルブ118がオン状態で故障した場合は、減速用ソレノイドバルブ119がオンされる。すると、増速用ソレノイドバルブ118側においては、油路112Aの油圧が、油路141,143を経由して、増速用流量制御弁124の制御油圧室131および増速用流量制御弁125のスプリング室137に作用する。また、減速用ソレノイドバルブ119側においては、油路112Aの油圧が、油路144,145を経由して、減速用流量制御弁125の制御油圧室139および増速用流量制御弁124のスプリング室129に作用する。
【0095】
したがって、増速用流量制御弁124側においては、制御油圧室131の油圧によりスプール128に作用する押圧力よりも、スプリング室129の油圧およびスプリング130の弾性力によりスプール128に作用する押圧力の方が強くなり、入力ポート126と出力ポート127とが、スプール128により閉じられる。また、減速用流量制御弁124側においては、制御油圧室139の油圧によりスプール136に作用する押圧力よりも、スプリング室137の油圧およびスプリング138の弾性力によりスプール136に作用する押圧力の方が強くなり、入出力ポート134とドレーンポート135とが、スプール136により閉じられる。
【0096】
このようにして、第4のモードが選択された場合は、増速用流量制御弁124を経由させてオイルを油圧室80に供給する制御と、油圧室80のオイルを油路157,159,135Aを経由してオイルパン88に排出する制御とがおこなわれず、油圧室80の油圧が保持される。したがって、ベルト式無段変速機9の急激な減速、または急激な増速が抑制される。なお、第4のモードが選択されて、油圧室80の油圧が保持されている際に、前述のようなオイル漏れが生じた場合も、第3のモードと同様の作用により、油路154のオイルがチェックバルブ147を経由して油圧室80に供給され、ベルト式無段変速機9の変速比が緩増速される。
【0097】
また、上記実施形態においては、油圧室80のオイルをオイルパン88に排出する場合の経路となる油路157,159と、油路154のオイルをチェックバルブ147を経由させて油圧室80に供給する場合の経路となる油路159,157とが共通化されている。したがって、油圧室80に接続される油路の構造の複雑化が抑制され、油圧回路を形成するバルブボデーユニットの製造が容易になり、その製造コストの低減に寄与することができる。また、チェックバルブ147が、オイル漏れによる油圧室80の油圧の低下を検出する機能と、油圧室80の油圧が低下した場合に、油路154のオイルを油圧室80に供給する機能とを備えているため、油圧室80の油圧の低下を確実に防止することができる。
【0098】
つぎに、潤滑系統86に対するオイルの供給について説明する。前記プライマリレギュレータバルブ85の逃がしポート95から排出されたオイルは、セカンダリレギュレータバルブ87の入力ポート101に供給される。そして、調圧ポート106に入力されるスロットル圧およびスプリング105により、スプール104に作用する押圧力と、制御ポート107に入力される油圧によりスプール104に作用する押圧力とのバランスにより、入力ポート101と出力ポート102とが接続・遮断される。そして、入力ポート101と出力ポート102とが接続されると、入力ポート101のオイルが出力ポート102を経由して潤滑系統86に送られる。
【0099】
ところで、低車速時にはオイルポンプ90の吐出量が少なく、油路93の油圧が目標ライン圧まで上昇しにくい。このため、油路93の油圧が目標ライン圧未満の状態では、プライマリレギュレータバルブ85の逃がし油路95からオイルがドレーンされず、潤滑系統86で潤滑油不足が生じる。そこで、従来、オイルポンプとプライマリレギュレータバルブとを接続する油路に、プライマリレギュレータバルブを経由することなく、セカンダリレギュレータバルブに接続するバイパス油路を設け、このバイパス油路を経由させてセカンダリレギュレータバルブに供給し、このオイルを潤滑系統に供給する構成が知られている。この構成を採用すれば、オイルポンプとプライマリレギュレータバルブとの間の油路の油圧が目標ライン圧未満の状態においても、オイルポンプとプライマリレギュレータバルブとの間の油路のオイルを、バイパス油路を経由させて潤滑系統に供給することができるため、低車速時における潤滑系統の潤滑油不足を解消することができる。
【0100】
しかしながら、このような構成を採用すると、バイパス油路にオイルを供給している分、プライマリレギュレータバルブとオイルポンプとを接続する油路の油圧が上昇しにくくなり、この油路の油圧が目標ライン圧まで上昇しにくくなる。特に、ベルトにより伝達するべきトルクが高トルクである場合は、ベルトの張力を高めるために、目標ライン圧が高圧に設定されるため、上記の不都合が一層顕著になっていた。
【0101】
これに対して、この実施形態においては、減圧弁110の出力ポート112に接続された油路112Aと、セカンダリレギュレータバルブ87のオイル補給ポート109とを接続する油路112Bが形成されている。つまり、油路93の油圧を減圧弁110により減圧して油路112Aに伝達しており、この油路112Aのオイルを、油路112Bおよびセカンダリレギュレータバルブ87を経由させて潤滑系統86に供給する構成になっている。このため、油路112Bを経由させて潤滑系統86にオイルを供給する際に、油路93の油圧の上昇が阻害されることを防止できる。したがって、低車速時のようにオイルポンプ90のオイル吐出量が少ない場合において、潤滑系統86での潤滑油不足を防止できるととともに、ベルト式無段変速機9で伝達するべきトルクが高トルクである場合にも、油路93の油圧の上昇特性を良好に確保することができる。
【0102】
上記各実施形態の構成を相互に組み合わせることもできる。言い換えれば、特許請求の範囲に記載されている各請求項同士の少なくとも2つ以上の請求項を組み合わせることもできる。また、各請求項に記載されている構成同士を別の請求項に組み合わせることもできる。
【0103】
なお、上記の実施形態は、ベルト式無段変速機以外の変速機、例えば遊星歯車機構およびクラッチやブレーキなどの摩擦係合装置を備えた有段式の自動変速機に対しても適用することができる。また、この発明においてh流体圧室としては、油圧室の他に、液体圧室、水圧室、空気圧室などが挙げられる。さらに、この発明において、流体圧室に供給・排出される流体としては、オイルの他に、液体、水、空気などが挙げられる。
【0104】
ここで、上記の具体例に基づいて開示されたこの発明の特徴的な構成を記載すれば以下のとおりである。第1の特徴的な構成は、変速機の変速比を制御する油圧室と、この油圧室のオイルを給排するオイル給排制御弁(増速用流量制御弁124および減速用流量制御弁125)とを備えた変速機の制御装置において、前記変速機が、駆動側回転部材および従動側回転部材と、前記駆動側回転部材の溝および従動側回転部材の溝に亘って巻き掛けられた巻き掛け伝動部材とを備え、前記オイル給排制御弁により制御される前記油圧室の油圧に基づいて、前記駆動側回転部材における前記巻き掛け伝動部材の巻き掛け半径を調整することにより、前記変速比が制御される構成であるとともに、前記油圧室にオイルを供給する制御と、前記油圧室のオイルを排出させる制御とが、共におこなわれておらず、かつ、前記油圧室の油圧が低下した場合に、前記オイル給排制御弁によるオイルの供給経路とは異なる系統の補助供給路を経由して、前記油圧室にオイルを供給することにより、この油圧室の油圧の低下を抑制する調圧装置を設けたことを特徴とする変速機の制御装置である。
【0105】
ここで、前記前記オイル給排制御弁は、前記油圧室からオイルを排出させる減速用流量制御弁を備えており、前記調圧装置は、減速用流量制御弁を経由してオイルを前記油圧室に供給する機能を備えている。さらに、調圧装置は、前記油圧室の低下により、前記オイル給排制御弁に供給されるオイルの一部を、前記減速用流量制御弁を経由してオイルを前記油圧室に供給する機能を備えている。さらにまた、前記調圧装置は、前記油圧室の油圧と、前記オイル給排制御弁の入力側の油圧との差に基づいて、前記オイル給排制御弁に供給されるオイルの一部を、前記減速用流量制御弁を経由してオイルを前記油圧室に供給する油路(入力ポート150)を開く機能を備えている。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、オイル供給路の経由して油圧室にオイルを供給する制御と、油圧室のオイルをオイル排出路から排出する制御とが、共におこなわれていない場合に、油圧室の油圧の低下が抑制されるため、油圧室の油圧保持機能が向上する
【0107】
請求項2の発明によれば、オイル供給路を経由させて油圧室にオイルを供給する制御と、油圧室のオイルをオイル排出路から排出させる制御とが、共におこなわれていない状態で油圧室側のオイル漏れが生じた場合は、補助供給路を介して油圧室にオイルが供給され、油圧室の油圧の低下が抑制される。したがって、油圧室の油圧の低下を確実に抑制することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態であり、ベルト式無段変速機に適用した油圧回路の一部を説明する図である。
【図2】 この発明を適用したFF車の動力伝達経路を示すスケルトン図である。
【図3】 図2に示すベルト式無段変速機を有する車両の制御系統を示すブロック図である。
【図4】 この発明の実施形態であり、ベルト式無段変速機に適用した油圧回路の一部を説明する図である。
【図5】 図1に示す油圧回路の各制御モードと、各制御モードに対応するシステムの状態との関係を示す図表である。
【符号の説明】
9…ベルト式無段変速機、 36…プライマリプーリ、 37…セカンダリプーリ、 40,44…溝、 46…ベルト、 80…油圧室、 126,133,150…入力ポート、 127…出力ポート、 134…入出力ポート、 135…ドレーンポート、 135A,153,154,155,157,159…油路、 147…チェックバルブ、 151…スプリング室。

Claims (2)

  1. 変速機の変速比を制御する油圧室と、この油圧室にオイルを供給するオイル供給路と、前記油圧室のオイルを排出するオイル排出路とを備えた変速機の制御装置において、
    記オイル供給路を経由させて前記油圧室にオイルを供給する制御と、前記油圧室のオイルを前記オイル排出路から排出させる制御とが、共におこなわれていない場合に、前記オイル供給路とは異なる系統の補助供給路を経由して、該補助供給路内に配置されかつ入力された油圧を減圧して出力する調圧弁を開いて前記油圧室にオイルを供給することにより、この油圧室の油圧の低下を抑制する調圧装置を備え、
    前記オイル供給路の途中に、増速用ソレノイドバルブがオンの場合に入力される油圧に基づいて前記オイル供給路を流通するオイルの流量を制御する増速用流量制御弁が設けられ、かつ前記オイル排出路の途中に、減速用ソレノイドバルブがオンの場合に入力される油圧に基づいて前記オイル排出路を流通するオイルの流量を制御する減速用流量制御弁が設けられていて、
    前記オイル供給路および前記オイル排出路は、前記増速用ソレノイドバルブと前記減速用ソレノイドバルブとがいずれもオンもしくはいずれもオフの場合に、それぞれ前記増速用流量制御弁および前記減速用流量制御弁により遮断されるとともに、
    前記調圧装置は、前記増速用ソレノイドバルブと前記減速用ソレノイドバルブとがいずれもオンもしくはいずれもオフの場合に、前記調圧弁を開いて前記油圧室にオイルを供給する機能を含む
    とを特徴とする変速機の制御装置。
  2. 変速機の変速比を制御する油圧室と、この油圧室にオイルを供給するオイル供給路と、前記油圧室のオイルを排出するオイル排出路とを備えた変速機の制御装置において、
    前記オイル供給路を経由させて前記油圧室にオイルを供給する制御と、前記油圧室のオイルを前記オイル排出路から排出させる制御とが、共におこなわれていない状態で前記油圧室側のオイル漏れが生じた場合に、前記オイル供給路とは異なる系統の補助供給路を介して、該補助供給路内に配置されかつ入力された油圧を減圧して出力する調圧弁を開くことにより前記油圧室にオイルを供給するオイル補給装置を備え、
    前記オイル供給路の途中に、増速用ソレノイドバルブがオンの場合に入力される油圧に基づいて前記オイル供給路を流通するオイルの流量を制御する増速用流量制御弁が設けられ、かつ前記オイル排出路の途中に、減速用ソレノイドバルブがオンの場合に入力される油圧に基づいて前記オイル排出路を流通するオイルの流量を制御する減速用流量制御弁が設けられていて、
    前記オイル供給路および前記オイル排出路は、前記増速用ソレノイドバルブと前記減速用ソレノイドバルブとがいずれもオンもしくはいずれもオフの場合に、それぞれ前記増速用流量制御弁および前記減速用流量制御弁により遮断されるとともに、
    前記オイル補給装置は、前記増速用ソレノイドバルブと前記減速用ソレノイドバルブとがいずれもオンもしくはいずれもオフの場合に、前記調圧弁を開くことにより前記油圧室にオイルを供給する機能を含む
    ことを特徴とする変速機の制御装置。
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