JP5393358B2 - 板曲げプレス - Google Patents

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Description

本発明は、板曲げプレスに関する。さらに詳しくは、板材を曲げてパイプを成形するために使用される板曲げプレスに関する。
図7は板材からパイプを成形する板曲げプレスの概略説明図である。図7に示すように、板曲げプレスは、上金型MAと、下金型MB1,MB2と、油圧シリンダ等の付勢手段10によって上下方向移動可能に設けられたスライドSを備えており、上金型MAは板状の上金型取付用プレートP(以下、単にプレートPという)を介してスライドSに取り付けられている(例えば、特許文献1)。
なお、プレートPは、その表面が図7における紙面と直交する方向に沿うように配設されている。
かかる板曲げプレスによって板材から大径パイプを成形する作業は、以下の手順で行われる。
まず、成形する素材(板材)が下金型MBと上金型MAとの間に配置される。
板材が配置されると、付勢手段10によってスライドSが下方向に移動され、上金型MAによって板材が付勢される。すると、各下金型MBの設けられている位置において、各下金型MB1,MB2および上金型MAがそれぞれ板材と接触する。つまり、板材に3点から力が加わるから、板材は所定の曲率に曲げられる。
板材が所定の曲率に曲げられると、スライドSが上昇し、板曲げプレスの前後(図7では左右)に設置された図示しない定寸送り装置によって、板材はその幅方向(図7における左右方向)に沿って移動される。板材における先に成形された箇所と異なる箇所が下金型MBと上金型MAとの間に配置されると、スライドSが下方向に移動され、上記と同様に板材が曲げ加工される。
上記のごとき曲げ加工と曲げ加工位置の変更を繰り返せば、やがて、端部同士の間にギャップ(シームギャップG)を有する略パイプ状のパイプ半製品が形成される。
上記のごとき方法で成形されたパイプ半製品は、シームギャップGを溶接することによって完全なパイプ状の製品となるのであるが、かかる溶接は専用の溶接機により行われる。具体的には、溶接機では、パイプ半製品のシームギャップGを溶接に適した間隔となるように縮径して、その状態で板材の端部同士が溶接されるのである。
ところで、上述した溶接機では、パイプ半製品のシームギャップGが広すぎると、パイプ半製品を受け入れることができなくなるので、パイプ半製品はそのシームギャップGが所定の範囲内に収まるように成形されなければならない。
しかし、図8に示すように、上金型MAにより加圧されている板材(成形中の板材)は、その端部同士が接近しシームギャップGが小さくなるように変形する一方(図8(A))、上金型MAによる加圧が除去されると、板材は、その弾性力によって端部同士が離間(スプリングバック)しシームギャップGが大きくなるように変形する(図8(B))。
このため、最終曲げ工程において板材をパイプ半製品に仕上げるときには、スプリングバックが生じたときにおけるシームギャップGが所定の範囲内に収まるように、上金型MAの加圧力(圧下力)を調整する必要がある。
ここで、スプリングバックだけを防ぐのであれば、最終曲げ工程における上金型MAの加圧力を大きくすればよいのであるが、上金型MAの加圧力を大きくすると、それに伴って成形中の板材のシームギャップGが小さくなる(図8(A)参照)。成形中のシームギャップGが小さくなると、板材の両端部がプレートPに当たる可能性があり、板材の両端部がプレートPに当った場合には、以下の問題が生じる。
1)プレートPが傷つく。
2)板材の両端部に加工された溶接用の開先加工が損傷される。
3)板材の両端部がプレートPに付着した油分や金属粉により汚染される。
このため、最終曲げ工程における上金型MAの加圧力は、(1)スプリングバックが生じたときにおけるシームギャップGを所定の範囲内に収めることができ、しかも、(2)成形中にシームギャップGが小さくなっても板材の両端部がプレートPに当たることがない、という2条件を満たす範囲に調整する必要がある。
従来曲げ加工が行われていた板材の板材強度は、せいぜいその耐力が50〜60kgf/mm2程度であり、スプリングバックの量も小さく、成形時の加圧力をそれ程大きくする必要がなかった。よって、上金型MAの加圧力を上記2条件を満たす上で、スプリングバックはそれほど問題とする必要がなく、成形中の板材とプレートPが干渉しないように加圧力を調整していれば十分であった。
最近、耐力が80kgf/mm2を越えるような板材のパイプ成形の要求が強くなっているが、かかる板材について板材とプレートPが干渉しないように成形した場合、スプリングバック量が非常に大きくなり、パイプ半製品のシームギャップGを所定の範囲内に収めることができない。
しかし、スプリングバック量を小さくするために、最終曲げ工程において強い加圧力を加えて成形した場合には、成形中のシームギャップGが小さくなり板材の両端部がプレートPに強く当たることになる。
つまり、現在の板曲げプレスでは、耐力が80kgf/mm2を越えるような板材について、上述した2条件を満たすように上金型MAの加圧力を調整して、板材を成形することは困難であり、かかる板材について、成形中にプレートPと干渉させることなく、適正なシームギャップGを有するパイプ半製品を製造することができる板曲げプレスが求められている。
特許第3810096号公報
本発明は上記事情に鑑み、耐力が大きい板材であっても適正なシームギャップを有するパイプ半製品を製造することができる板曲げプレスを提供することを目的とする。
第1発明の板曲げプレスは、板材を成形してシームギャップを有するパイプ半製品を形成するために使用される板曲げプレスであって、上下一対の金型と、上金型を下金型に向かって移動させる移動手段と、該移動手段と前記上金型とを連結するプレートとを備えており、該プレートの側面には、前記上金型の移動方向に対して直交する方向への板材の移動を制限し、前記板材が前記上下一対の金型によって加圧された状態において、該板材の端部間の距離を該プレートの厚さよりも大きく維持する間隔保持手段が設けられており、前記上金型は、前記直交する方向の最大幅が前記パイプ半製品の内径よりも小さいことを特徴とする。
第2発明の板曲げプレスは、第1発明において、前記間隔保持手段は、前記プレートの両側面に立設された一対の間隔保持部材を備えており、各間隔保持部材は、前記板材が前記上下一対の金型によって加圧された状態において、該板材によって形成される空間内に位置するように設けられていることを特徴とする。
第3発明の板曲げプレスは、第2発明において、各間隔保持部材は、前記上金型の移動方向において、その先端から前記下金型の下端までの距離が、パイプ半製品の内半径と同じ長さとなるように配設されおり、前記上金型の移動方向と直交する方向において、前記プレートの中心からその先端までの距離が、パイプ半製品の内半径と同じ長さとなるように配設されていることを特徴とする。
第4発明の板曲げプレスは、第2または第3発明において、前記間隔保持手段は、前記一対の間隔保持部材を前記上金型の移動方向に沿って移動させる移動機構を備えており、前記一対の間隔保持部材は、前記プレートの中心から先端までの距離を調整する距離調整機構を備えていることを特徴とする。
第5発明の板曲げプレスは、第2、第3または第4発明において、前記一対の間隔保持部材の先端には、前記上金型の移動方向と平行な回転軸を有する回転体が設けられており、該回転体は、前記板材が前記上下一対の金型によって加圧された状態において、その回転面が前記板材の内面に接触するように配設されていることを特徴とする。
第1発明によれば、板材を加圧しても板材の端部がプレートの側面に接触することを防ぐことができるので、耐力が大きい板材であっても、適正なシームギャップを有するパイプ半製品を成形することができる。しかも、プレートと板材とが干渉しないので、プレートや板材の損傷も防ぐことができる。
第2発明によれば、板材によって形成される空間内に一対の間隔保持部材が設けられており、板材は一対の間隔保持部材と接触する位置までしか移動できないので、板材の端部がプレートの側面に接触することを防ぐことができる。
第3発明によれば、板材を加圧したときに、加圧状態における板材の内面をパイプ半製品における内面形状と同等の曲面に維持できるので、パイプ半製品の成形精度を向上させることができる。
第4発明によれば、間隔保持部材を成形するパイプ半製品に適した位置、大きさとすることができるので、一つのプレートで異なった径のパイプ半製品を精度よく成形することができる。
第5発明によれば、成形が終了したパイプ半製品を搬出するときに、間隔保持部材とパイプ半製品との間の抵抗を少なくすることができる。よって、間隔保持部材を設けても、パイプ半製品をスムースに移動させることができるから、搬送効率が低下することを防ぐことができるし、間隔保持部材との干渉によるパイプ半製品の損傷も防ぐことができる。
板材を最終成形している状態における本実施形態の板曲げプレスの概略正面図である。 板材を最終成形終了状態における本実施形態の板曲げプレスの概略正面図である。 本実施形態の板曲げプレスの単体概略側面図である。 移動機構30を備えた板曲げプレスの概略正面図である。 移動機構30を備えた板曲げプレスの単体概略側面図である。 先端に回転体を設けた間隔保持部材を有する板曲げプレスの概略正面図である。 板材からパイプを成形する板曲げプレスの概略説明図である。 板材からパイプ半製品を最終成形する状態の概略説明図であって、(A)は加圧状態であり、(B)は加圧後の状態である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本発明の板曲げプレスは、板材からパイプ半製品を成形する板曲げプレスであって、最終曲げ工程において板材を加圧しても、板材と上金型を取り付ける上金型取付用プレートとの干渉が生じないようにしたことに特徴を有している。
(板曲げプレスの概略)
まず、本実施形態の板曲げプレスの概略を説明する。
図3において、符号B、Cは、それぞれ本実施形態の板曲げプレスのベッド、クラウンを示している。また、符号Tは、ベッドBとクラウンCとを連結するタイロッドを示している。
図1に示すように、前記ベッドBの上面には、ウエッジ機構Wを介して複数の下金型MBが設けられている。この板曲げプレスの幅方向(図3では左右方向)に沿って並んで設けられている、パイプ半製品を成形する板曲げプレスでは、各下金型MBは、いずれも前後2つの下金型MB1,MB2から構成されており、両者の間に隙間ができ、しかも、その隙間が板曲げプレスの幅方向に沿って並ぶように配設されている。
なお、ウエッジ機構Wは、各下金型MBを上下方向に移動させてその上面の位置を調整するために設けられているが、下金型MBを上下方向に移動させてその上面の位置を調整する機構はとくに限定されず、どのような機構でも採用することができる。
また、下金型MBの上面位置調整が不要な場合には、ウエッジ機構W等を設けず、下金型MBをベッドBの上面に取り付けてもよい。
図1に示すように、前記複数の下金型MBの上方、より詳しく言えば、複数の下金型MBにおける下金型MB1,MB2間の隙間の上方には、上金型MAが配置されている。この上金型MAは、板曲げプレスの幅方向(図3では左右方向)に沿って伸びた一つの金型である。この上金型MAは、上金型取付用プレート(以下単にプレートPという)を介してスライドSに取り付けられている。このプレートPは、その厚さが、成形するパイプ半製品におけるシームギャップGよりも薄いものである。
なお、本実施形態の板曲げプレスにおけるプレートPには、一対の間隔保持部材20が設けられているが、詳細は後述する。
図1および図2に示すように、スライドSとクラウンCとの間には、スライドSを上下方向に沿って移動させる油圧シリンダ10(特許請求の範囲にいう移動手段に相当する)が設けられている。
このため、成形する素材(板材)が下金型MBと上金型MAとの間に配置された状態で、油圧シリンダ10によってスライドSが下方向に移動されれば、各下金型MB1,MB2および上金型MAがそれぞれ板材と接触する。つまり、板材に3点から力が加わるから、板材は所定の曲率に曲げられる。
そして、板材が所定の曲率に曲げられた後、油圧シリンダ10によってスライドSを上昇させて、板曲げプレスの前後(図1では左右)に設置された図示しない定寸送り装置によって板材をその幅方向(図1における左右方向)に沿って移動させる。すると、板材における先に成形された箇所と異なる箇所が下金型MBと上金型MAとの間に配置されるから、油圧シリンダ10によってスライドSが下方向に移動されれば、上記と同様に板材が曲げ加工される。
上記のごとき曲げ加工と曲げ加工位置の変更を繰り返せば、やがて、端部同士の間にギャップ(シームギャップG)を有する略パイプ状のパイプ半製品を形成することができる。
(間隔保持部材20の説明)
図1および図2に示すように、本実施形態の板曲げプレスにおけるプレートPには、間隔保持部材20が設けられている。
一対の間隔保持部材20,20は、プレートPの側面に設けられた取付用板Paを介して、プレートPに取り付けられている。一対の間隔保持部材20,20は、プレートPの側面に、プレートPの中心面CSに対して互いに対称となるように設けられている。
なお、図3に示すように、一対の間隔保持部材20,20は、2つの間隔保持部材20板曲げプレスの幅方向(図3では左右方向)に沿って、間隔をあけて複数箇所設けられている。
各間隔保持部材20は、取付用板Paに立設された軸部材21と、この軸部材21の先端に設けられた先端部材22とから構成されている。
軸部材21は、中心軸CLがプレートPの側面と直交するように、その基端が取付用板Paの表面に固定されている。なお、一対の間隔保持部材20,20の軸部材21は、互いの中心軸CLが同軸上に位置するように配設される。
また、先端部材22は、公知のシューなどであり、板材と接触したときにおける摩擦抵抗が少ない部材である。この先端部材22は、その先端の面が曲面となるように形成されている。例えば、先端部材22の先端面は、上金型MAの移動方向(図1では上下方向)と平行かつ軸部材21の中心軸CLを含む面との交線が円弧状であって、その円弧の曲率半径がパイプ半製品の内面の曲率半径とほぼ同じになるように形成されている。
そして、間隔保持部材20は、プレートPの法線方向(上金型MAの移動方向と直交する方向)において、プレートPの中心面CSからその先端(先端部材22の先端)までの距離L1が、パイプ半製品の半径と同じ長さとなるように形成されている。
しかも、間隔保持部材20は、上金型MAの移動方向において、上金型MAの下端からその先端(つまり、軸部材21の中心軸CL)までの距離L2が、パイプ半製品の半径と同じ長さとなるように配設されている。
以上のごとく、一対の間隔保持部材20,20を設ければ、板材を曲げていく過程において、一対の間隔保持部材20,20は板材によって形成された空間h内に収容される(図1および図2)。
すると、最終曲げ工程において、上金型MAを加圧したときに、板材におけるプレートPの側方に位置する部分がプレートPに向かって移動するように変形しても、板材を一対の間隔保持部材20,20に接触させることができる(図1)。つまり、一対の間隔保持部材20,20によって、板材の移動を制限することができる。
しかも、プレートPの中心面CSから間隔保持部材20の先端(先端部材22の先端)までの距離L1が、パイプ半製品の半径と同じ長さであるから、最終曲げ工程において上金型MAによって強く加圧しても、加圧中のシームギャップG(図1参照)はパイプ半製品の適正なシームギャップG(図2参照)よりも狭くなることはない。
よって、板材の耐力にかかわらず、スプリングバック量を所定の範囲内に押えつつ、プレートPと板材との干渉を防ぐことができる加圧力で板材を成形できるから、耐力が80kgf/mm2を越えるような板材であっても、適正なシームギャップGを有するパイプ半製品を成形することができ、プレートPや板材の損傷も防ぐことができる。
また、プレートPの中心面CSから間隔保持部材20の先端(先端部材22の先端)までの距離L1だけでなく、上金型MAの下端から軸部材21の中心軸CLまでの距離L2がパイプ半製品の半径と同じ長さである。
すると、板材がパイプ半製品よりも曲がり過ぎることを防ぐことができる。具体的には、板材の内面の曲率半径が、パイプ半製品における内面の曲率半径よりも小さくることを防ぐことができる。
よって、最終曲げ工程はもちろん、最終曲げ工程までの過程でも、板材の内面をパイプ半製品における内面と同等の曲面に維持できるから、成形されたパイプ半製品の成形精度を向上させることができる。
なお、上金型MAの下端から軸部材21の中心軸CLまでの距離L2は、必ずしもパイプ半製品の半径と同じ長さにしなくてもよく、距離L1がパイプ半製品の半径と同等であれば、プレートPと板材との干渉が生じないように、板材の内方(プレートPに向かう方向)への移動を制限することができる。
また、距離L1がパイプ半製品の半径よりも短い場合であっても、距離L2を調整すれば、プレートPと板材との干渉が生じないように、板材の内方への移動を制限することができる。例えば、距離L1が、軸部材21が設けられている高さにおいて、プレートP側面の法線方向(軸部材21の中心軸CLと平行な方向)におけるプレートPの中心面CSから最終成形後におけるパイプ半製品の内面までの距離よりも長ければ、プレートPと板材との干渉が生じないように、板材の内方への移動を制限することも可能である。とくに、距離L2がパイプ半製品の半径よりも長い場合には、先端部材22とパイプ半製品との接触位置がシームギャップGに近くなるので、その効果が高くなる。
さらに、一対の間隔保持部材20,20は、先端部材22として、板材と接触したときにおける摩擦抵抗が少ない部材を使用している。すると、板材と一対の間隔保持部材20,20とが接触しても、先端部材22との接触によって板材に傷がつくことを防ぐことができる。
そして、最終曲げ工程終了後、成形されたパイプ半製品(図2参照)は、上金型MAの移動方向と軸部材21の中心軸CLの両方向と直交する方向(図2では紙面と直交する方向)に移動されて搬出されるが、この際に、パイプ半製品と間隔保持部材20とが接触しても、板材に傷がつくことを防ぐことができる。
しかも、先端部材22を搬出の際のガイドとして機能させることもできるから、板材の搬出を安定した状態を行うことができる。
なお、先端部材には、図6に示すような回転体22を設けてもよい。この場合には、成形が終了したパイプ半製品を搬出するときにおける、間隔保持部材20とパイプ半製品との間の抵抗をさらに少なくすることができるから、間隔保持部材20との干渉によるパイプ半製品の損傷も防ぐ事ができる。そして、パイプ半製品をスムースに移動させることができるから、パイプ半製品を搬出する際の搬送効率が低下することも防ぐことができる。
例えば、軸部材21の先端に、ブラケット22cなどを介して、その回転軸22bが上金型MAの移動方向と平行となるように配設された回転体22aを取り付ける。すると、最終成形されるときに、回転面が板材の内面に接触することになるから、上述したような効果を得ることができる。
また、軸部材21の強度を維持する上では、軸部材21と取付用板Paとの間に補強板21cを設けておくことが好ましい。
そして、軸部材21に代えて板状の部材を採用してもよく、板材からの圧力が加わっても先端部材22を所定の位置に保持しておくことができるのであれば、とくに限定されない。そして、軸部材21等の先端が、上述したような先端部材22と同等の機能を有するように形成されているのであれば、先端部材22を設けなくてもよい。
(移動機構30の説明)
また、間隔保持部材20を移動機構30を介してプレートPに取り付け、移動機構30によって上金型MAの下端から軸部材21の中心軸CLまでの距離L2を調整できるようにしてもよい。
この場合、間隔保持部材20とパイプ半製品との接触位置を変化させて間隔保持部材20の高さ(距離L2)を調整し、その高さにおける距離L1が、その高さにおけるプレートPの中心面CSから最終成形後におけるパイプ半製品の内面までの距離よりも長くなる位置に配置する。すると、パイプ半製品の半径が変わっても、プレートPと板材との干渉が生じないように、板材の内方への移動を制限することも可能である。
具体的には、成形するパイプ半製品の半径が距離L1よりも大きくなっても、板材の内方への移動を制限して、プレートPと板材との干渉が生じないようすることができる。
とくに、上記のごとき移動機構30を設けた場合、間隔保持部材20の先端の位置、つまり、プレートPの中心面CSから間隔保持部材20の先端までの距離L1も調整できる機構を設けることがより好ましい。かかる距離L1を調整する機構を設けると、成形するパイプ半製品の半径が変化したときに、距離L1および距離L2をいずれも成形するパイプ半製品の半径と同じ長さとなるように調整できる。すると、板材の内面をパイプ半製品における内面と同等の曲面に維持した状態で成形することができるから、パイプ半製品の成形精度を向上させることができるという利点が得られる。
上記のごとき移動機構30には、例えば、以下のような構成を採用することができる。
図4および図5において、符号Phは、プレートPに設けられた取付用孔を示している。この取付用孔Ph内には、移動機構30の移動部材31が配設されている。
この移動部材31は、その側面がプレートPの側面と平行に設けられており、その側面をプレートPの側面と平行に維持したまま、上金型MAの移動方向に沿って移動できるように配設されている。具体的には、移動部材31の両端面(図5では左右端面)が、取付用孔Phの内面に設けられたガイド31aに案内されて、上金型MAの移動方向に沿って移動できるように設けられている。
図4に示すように、移動部材31には、その上下を貫通するネジ孔が設けられており、このネジ孔には、上金型MAの移動方向と平行に設けられたネジ軸32が螺合している。このネジ軸32は、その下端は回転自在であるが上下方向には移動できないようにプレートPに取り付けられている。
また、プレートPにはサーボモータ33が設けられている。このサーボモータ33はその主軸が上金型MAの移動方向と平行となるように配設されおり、この主軸にネジ軸32の上端が連結されている。
移動機構30を以上のごとき構成とすれば、サーボモータ33を作動させると移動部材31が上金型MAの移動方向に沿って移動させることができるので、移動部材31の側面に間隔保持部材20の軸部材21を立設しておけば、間隔保持部材20を移動部材31とともに上金型MAの移動方向に沿って移動させることができる。
そして、サーボモータ33の作動を停止すると、移動部材31が停止した高さで間隔保持部材20を保持しておくことができる。つまり、距離L2が、所望の長さとなるように間隔保持部材20を移動させることができるのである。
また、プレートPの中心面CSから間隔保持部材20の先端までの距離L1を調整する機構としては、例えば、図4に示すような機構を採用することができる。
図4において、符号35は、移動部材31に設けられたネジ軸を示している。このネジ軸35は、その中心軸が移動部材31の側面と直交するように配設されており、しかも、移動部材31に対して回転可能であるが軸方向には移動できないように取り付けられている。
このネジ軸35の先端に形成されたネジには、間隔保持部材20の軸部材21の基端に形成されたネジ孔が螺合している。そして、間隔保持部材20の軸部材21は、ネジ軸35が回転すると、ネジ軸35の軸方向には移動できるがネジ軸35とともには回転しないように、図示しない保持手段によって保持されている。
かかる構成とすれば、ネジ軸35を図示しないモータ等の回転手段によって回転させれば、間隔保持部材20の軸部材21をネジ軸35の軸方向に沿って進退させることができるから、プレートPの中心面CSから間隔保持部材20の先端までの距離L1を調整することができる。
とくに、ネジ軸35として、その一端に右ネジ(又は左ネジ)、その他端に左ネジ(または右ネジ)が形成されたネジ軸を採用し、各ネジのリードを同一にしておけば、ネジ軸35を回転させたときに、各間隔保持部材20の軸部材21を同じ量だけ逆向きに進退させることができる。すると、プレートPの中心面CSから各間隔保持部材20の先端までの距離L1を、同時に調整することができるという利点が得られる。
なお、移動部材31を移動させる機構は上記機構に限定されず、移動部材31を上金型MAの移動方向に沿って移動させることができ所望の位置で停止させることができるものであれば、種々の機構を採用することができる。例えば、油圧シリンダ等のシリンダ機構を採用することもできる。
また、距離調整機構も上述した機構に限定されず、種々の機構を採用することができる。
本発明の板曲げプレスは、板材から大径パイプを成形するプレスや、部分的な円筒部を持つ部材を成形するプレスに適している。
10 油圧シリンダ
20 間隔保持部材
30 移動機構
B ベッド
C クラウン
P プレート
S スライド
MA 上金型
MB 下金型

Claims (5)

  1. 板材を成形してシームギャップを有するパイプ半製品を形成するために使用される板曲げプレスであって、
    上下一対の金型と、上金型を下金型に向かって移動させる移動手段と、該移動手段と前記上金型とを連結するプレートとを備えており、
    該プレートの側面には、前記上金型の移動方向に対して直交する方向への板材の移動を制限し、前記板材が前記上下一対の金型によって加圧された状態において、該板材の端部間の距離を該プレートの厚さよりも大きく維持する間隔保持手段が設けられており、
    前記上金型は、前記直交する方向の最大幅が前記パイプ半製品の内径よりも小さい
    ことを特徴とする板曲げプレス。
  2. 前記間隔保持手段は、
    前記プレートの両側面に立設された一対の間隔保持部材を備えており、
    各間隔保持部材は、
    前記板材が前記上下一対の金型によって加圧された状態において、該板材によって形成される空間内に位置するように設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の板曲げプレス。
  3. 各間隔保持部材は、
    前記上金型の移動方向において、その先端から前記下金型の下端までの距離が、パイプ半製品の内半径と同じ長さとなるように配設されおり、
    前記上金型の移動方向と直交する方向において、前記プレートの中心からその先端までの距離が、パイプ半製品の内半径と同じ長さとなるように配設されている
    ことを特徴とする請求項2記載の板曲げプレス。
  4. 前記間隔保持手段は、
    前記一対の間隔保持部材を前記上金型の移動方向に沿って移動させる移動機構を備えており、
    前記一対の間隔保持部材は、
    前記プレートの中心から先端までの距離を調整する距離調整機構を備えている
    ことを特徴とする請求項2または3記載の板曲げプレス。
  5. 前記一対の間隔保持部材の先端には、前記上金型の移動方向と平行な回転軸を有する回転体が設けられており、
    該回転体は、
    前記板材が前記上下一対の金型によって加圧された状態において、その回転面が前記板材の内面に接触するように配設されている
    ことを特徴とする請求項2、3または4記載の板曲げプレス。
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